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1949/05/23 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 内閣・人事連合委員会 第5号
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1949/05/23 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 内閣・人事連合委員会 第5号

#1
第005回国会 内閣・人事連合委員会 第5号
昭和二十四年五月二十三日(月曜日)
   午前十一時二十分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○行政機関職員定員法案(内閣提出、
 衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) 只今より連合委員会を開会いたします。行政機関職員定員法案を議題に供します。速記を止めて下さい。
   午前十一時二十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時三十二分速記開始
#3
○委員長(河井彌八君) それでは速記を始めて下さい。
#4
○國務大臣(森幸太郎君) 尚人員整理の問題につきましても、今日の林野庁、食糧庁、水産庁と独立に定員が定められてあるわけでありますが、この各庁におきまして人員整理につきましては、一応一割乃至二割、事務系統には三割という基準によつて考えておるのでありまするが、仕事そのものが國民相手の仕事でありまするから、國民に対するサービスが減退するというようなことになつてはならんと考えるのでありまして、整理する大体の基準は定まつておりまするが、その實行に当りましては、第一線において國民諸君に迷惑のかからないように整理をいたしたいと、かように考えておるわけであります。尚各出先官憲の超過勤務時間というようなことは、今ちよつと私の手許にその材料を持つておりませんので、これは超過勤務支拂の会計方面から調査しなければならんのでありますから、只今材料を持つておりませんことを御了承願いたいと思います。
#5
○木下源吾君 二十四年度の予算関係はどうですか。
#6
○國務大臣(森幸太郎君) 予算につきましては後程申上げることといたします。
#7
○木下源吾君 これは材料として、林野局でも今の食糧の方でも、二十四年度の予算にはこれを盛つているかいないか、こういうことをお聽きいたします。
#8
○國務大臣(森幸太郎君) 尚調べて資料として御報告いたします。
#9
○木下源吾君 盛つておるか盛つておらんかぐらいは、資料がなくてもお分りであろうと思うのでありますが、林野局でも、末端の方の予算は、二十四年度は今までの定員通りに支拂うところの予算を我々に提出いたしまして、我々はその定員の予算を協賛を與えて法律化しておるわけでありまして、でありますから今ここで変更するということには至大の関係があるのでありまして、この点は今お分りにならない筈がないのです。これはすでにあなた方が二十四年度予算の編成の際において、もう十分御檢討なさつておるものと、かように考えております。
#10
○國務大臣(青木孝義君) 只今御質問がございましたので、経済安定本部としてお答え申上げます。御承知の通り統制を撤廃するという問題でありますが、統制撤廃といいますと何でもかんでも撤廃するというふうに聞えますが、そういう考えではございません。必要な統制はこれを嚴格にやつて参りますが、我々が今日生活経驗からみて不必要だ、やつても無駄でというようなものについては、極力統制を廃止する、こういう方針でやつております。
 そこでその統制撤廃の対象となつております数は二百數十品目に相成つておりましたが、そのうちですでに七十種類程統制を解きました。その他只今先方と折衝をいたしておりまして、これが当然解けるような情勢になつておりますものが三十一品目ここにございます。それは例えて申せば再生コークスであるとか亜砒酸であるとか裸銅線であるとか、そういつたものが三十一種類でございますが、これも間もなく解けるものと承知をいたしております。その他、御承知の通り蔬菜類の統制撤廃もお説の通りであります。そういう方針で参つておる次第でございます。
#11
○木下源吾君 價格統制でありますが、現に價格の面においてつまり公定價格、そういうものの品目の数は、一体どのくらいございますか。そうしてそれを原價計算をして出すところの人員が何名で、一人でどのくらいの品目をこの價格を原價計算をして出すというような統計がございましたならばお知らせを願いたい。今直ちにできなければ、我々の党の方へ一つ書面でよろしいから出して頂きたい。
#12
○國務大臣(青木孝義君) これはよりどころと計算の仕方ということになつておりますが、價格につきましては五十万とも計算され、併し今我々が一応考えておりますところは、一人百品目くらいの持つていろいろと計算をしその処理をいたしております。
#13
○木下源吾君 そういうように思つておりますが、現実には一人でどのくらい今の定員でやつておるかということを、後程でよろしいですから数字で一つお知らせを願います。
#14
○國務大臣(青木孝義君) 只今我々はその定員法を問題にいたしておりますが、その計算をいたしますると、大体百品目くらいを担当してやつておると、こういうことになつておるのでございます。
#15
○木下源吾君 私は今本会議へ参らなければなりませんので……。
#16
○羽仁五郎君 農林大臣に伺いたいのですが、農林省の設置法及び定員法の全体について、いろいろの問題があると思うのですが、大体私が今伺いたいと思いますのは、政府の方から我々の手許に送られましたこの資料によつて見ますると、やはり今まで農政局にあつた農地部と農業協同組合部というものが今度は見えないのです。それで今まで畜産局にありました競馬部は依然として今度もある、こういうようなことが現内閣が農林省において行われようとしている政策の現われかどうかということについてもう一応お考えを伺いたいのですが、それについて注意を喚起して置きたいのは、昨日、五月二十二日にニツポン・タイムスの社説にリヴストック・スキャンダル、畜産局のスキャンダル、畜産場のスキャンダルだというふうに言つて、日本の農林省の畜産局については非常に奇妙な現象が現われておる。それに対してはいろいろな疑惑が持たれる。納税者の利益はそこで裏切られる。國民の利益もそこで裏切られておる。納税者の貴重な重税の結果を税金を國民に取つて有害な活動に濫費しておるという疑いがある。畜産局としては日本の兒童に対してもつと廉價にして良質な牛乳を供給するとか、或いは日本人に取つて缺乏しておるところの動物性蛋白食品を供給するということをしなければならないのに、そういうことを殆んど犯罪的に閑却しておる。クリミナル、ネグリジェンスというふうに言つております。そうして他方において畜産局の五七%の力を競馬部に当てておる。畜産局の五七%を競馬部に当てて、他のいろいろな畜産局としてやらなければならんことを僅か四三%で以てやつており、今度の行政整理に当つても競馬部というものは依然としてそのまま機構上置かれておる、こういうことに対する如何なる弁解或いはジャスティフィケイシヨンの余地があるか。競馬というような浪費的な贅沢のために、又ギヤムブリング・ビジネス、博打のことのためにこういうことをやつていることはどうしてであろうと思う。こういうことは歳入を図るためと言われるが、そういうことはナンセンスだ。これは民間に移して税收入を図つた方が遥かに合理的である。それにも拘らず行政上の非常な人員を置き、そうして行政上の出費を重ねておる。これは全く日本が軍國主義の時代に競馬を奬励したのと同じことであつて、その後競馬に結び付いた一種不当な利益をそこで得ておる人達の勢力というものができ上つてしまつたことによるのだろう。この不当な利益に対してピユロクラット、日本の官僚主義者達がこれと協力しておるということはオープンシークレツトであつて、そうして多くの政治家がここから政治資金を得ておるということも公然の祕密である。結論として政府はこういうようなポリティカル・カラプシヨン、政治的不腐の原因であるところの競馬というようなものを奬励するつもりではないか。そうして國民の利益を犠牲にし、納税者を犠牲にするつもりであるか。こういうことに対しては、犠牲を受けている國民はレプル、反抗する、叛逆する必要があるという非常に強い社説を掲げているのです。これは農林大臣も勿論お読みになつたことと思います。私の伺いたいことは、そういうようなことが現在の農林省の設置法、定員法の方針であるのか、或いはこの競馬部というようなものは早急に廃止せられて民間にこれを移して、そうして或いは農地改革に当てるところの機構であるとか、或いは農業協同組合の奬励であるとか、或いは食糧管理局の機構であるとか、そういうものを拡充されるというお考えがあるのか、そのどちらかということを伺いたいのであります。
#17
○國務大臣(森幸太郎君) 競馬部に対する批判はいろいろあるのでありまするが、その新聞記事等につきましても一応肯けるのであります。なぜ農林省が畜産局に競馬部を独立させて、而も農政局にある大事な協同組合を止めたか、こういう御質問でありましたが、競馬というものは國営でやる方がいいのか、これを民間にやらした方がいいかということは、相當今日まで研究をされておるのでありますが、まだ結論が勿論出ておりませんので一応國家の経営として今日まで持続して参つたのでありまするが、これは國会等の輿論によりまして、これを民間に移すことの方がいいということの御結論が出れば、これは民間に移してもいいと思つております。取敢ずその期間を一ケ年延長いたしまして、研究を更に続けて行きたいと考えるのであります。何分相当の設備を要しておりますので、これを民間に委讓した場合にどういうような方式によるかということも併せ考えられるのであります。競馬が予算の面においてただ財源を求めるのみではないか、そうとするならばこれを民間に移して税金さへ取ればいいではないか、國家の收入を計ればいいのではないかという結論になるのでありますが、取敢がそういうふうな前提の下に今日國営競馬として存置いたしておるのでありまするので、これを而も独立会計にいたしまして漸次この姿に置いたらよかろう、こういうので、この競馬部というものを独立会計として置いたわけであります。從つていつの場合におきましても、これが相当の準備ができれば一般の事業から分離し得られる態勢を取つておるということも考えなければならんと、かように考えておるわけであります。競馬がいいか惡いかということはこれはいろいろ議論もありましようが、畜産方面につきましては、從來御承知の通りに軍馬というものを中心として日本の畜産は考えられておつたのでありますが、戰後は土地改良又酪農とか國民の栄養という方面に考えを変えて行かなければならないことになりましたので、畜産上からもこれを廃止しまして、できるだけ整理いたしまして、今後は家畜、酪農という方面に畜産行政を持つて行きたい、かように考えておるわけであります。
 尚協同組合部をなぜ止めたか、こういう御質問でありますが、これはいつかも私申上げたことと存じまするが……。
#18
○羽仁五郎君 協同組合部のことじやなくて農地部のことです。
#19
○國務大臣(森幸太郎君) 協同組合部を農政局に設けなかつたのはいかんではないかという御質問でありますが、これは今日の農政のやり方が、農業協同組合というものが自主的に全國的にこれが行われて参るのであり又そうせなければならないのであります。農業を営む者が自分らの協同の力を以て、自分の仕事を助け合つて進めて行くというこの農業協同組合が全國的にできて参りまして、今後農政の上において、農業者というものを相手とするならばこれは農業協同組合が相手にならなければならないと思うのであります。それでありますから農政局に殊更農業協同組合部というものを設けなくても農政局の仕事、そこに農業協同組合に対する仕事、こういう考えを持ちまして農政局の事務も單純化いたしまして、農業協同組合部は廃止したようなわけでございます。
#20
○羽仁五郎君 今の御答弁で納得できないのですが、この競馬部というものを畜産局が持つていることはいいか惡いかということは、もう議論の余地は殆んどないのであります。ニツポン・タイムスという國際的な影響のある新聞すらがこういう激しい論調で以て犯罪的な行爲である、スキヤンダルである。殊にこれが日本の政治的腐敗の原因ともなつておるということを指摘されておるので、御研究の余地がある、又あるようにおつしやつておりますけれども、仮に御研究の余地があるとするならば、御研究の余地のあるようなものはこの際行政整理というか、農林省としては農林省を合理化する農林行政というものをストリーム・ライン化するという意味において、そういう幾多の疑惑があり、研究しなければならん部門を削るようにして、そうして食糧管理のことなり或いは農地改革のことなり、農業協同組合なりというような、現在これこそ議論の余地のない促進しなければならないそういう点、食糧管理はさつき木下委員も質問されました通りですが、毎日超過労働が十八時間ぐらいになつておるというような、そういう食糧供出という國民にとつて若しこれがうまく行かなければ財政上の損失にもなり、且つ又食糧費の増大というようなことにもなり、二重の重い荷を背負わすことになるのですから、だから食糧供出とか或いは農地改革とか農業協同組合とかは議論の余地がないもので、これは是非促進しなければならない。だからこつちを削つて競馬法を存置することにするという意味が我々には分らない。敢て固執されるとするならば、農林省の行政改革というものは合理的な科學的な意味に基いた行政改革と我々は判定することはできない。むしろいよいよ政治的腐敗を増大させ、國民に過重の負担をかけ、國民の生活の改善を離れたいわゆる暴虐的な行政整理だと判定せざるを得ないと思うのです。もう一度その点をはつきりお聞きしたい。
#21
○國務大臣(森幸太郎君) 御意見として承つておつたわけでありますが、先程申しました通り、競馬部はこの四月から独立会計といたしまして、いつでもこれが処理できるということの考え方、殊にこれは現業とも申すべき仕事をいたしておりますから、独立会計の部というものを存置いたしまして、いつまで國営でやるのがよいか、民間に移したがよいか、この結論を得ましたときに処理し易き形においた置いた方がよいとかように考えておるわけであります、敢て競馬部というものが重大なる、主要なる仕事である。ここに重点を置くという意味での競馬部の存置でないのでありますからどうぞその点を御了承願いたいと存じます。
#22
○羽仁五郎君 もつと伺いたいと思うのですが、他の大臣に対する質問時間がなくなる虞れがありますから大藏大臣は……。
#23
○委員長(河井彌八君) 大藏大臣は今大藏委員会にひつかつておる……。
#24
○羽仁五郎君 労働大臣見えませんか。
#25
○委員長(河井彌八君) 呼びにやつてありますが、速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#26
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて下さい。
#27
○羽仁五郎君 労働大臣にお伺いいたします。前回の連合委員会におきまして、私は特に日本の國民に対しても亦國際市場に対しても労働基準を守ることの重要性について特に労働基準局長に伺つたのですが、労働基準局長は遂に私の質問に対してお答えになることができなかつたのです。それはあなたもここにいらつしやつて御覧になつていらした通りだと思うのです。それらの点について依然としてこの前と同じようなお考えなのか、お考えがお変りになつたのか、それを伺いたい。その点が第一。あなたは日本の労働基準というものをお守りになる決意がおありになつてこの労働省設置法案なり定員法案なりというものをお出しになつておるのか。これは本日の世界経済新聞にも、日本の現在の輸出貿易が極端な不振に陥りつつあるということについてを警告を発しています。この結果は恐らくは再びいわゆる海外市場に対するダンピングということにならざるを得ないだろうということを書いております。併し再び日本が海外市場に対してソシアル・ダンピングをやるということになれば、結果はどういうことになるかということは言うまでもないことであります。或いは綿製品においてイギリスの製品と競争する場合に不正な競争をやるということになれば、日本とイギリスとの間がうまく行かなくなるし、ソシアル・ダンピングをやる結果は、ますます日本が國際市場において再び窮地に追い込まれる、その根本的な原因が果して労働省設置法或いは定員法において今提出されておるようなものであなたは百年の後の非難を受けられるおつもりであるかどうかという点です。
 第二の点は失業対策についてのことです。この前全然伺うことができなかつたので、今日伺いたいと思います。労働省から私共に配つて下さいました失業対策に関する資料というのを拜見いたしますと、大体差引三十六万人の失業者に対して何らの対策が講ぜられないことになるということを労働省自身が認めておられるわけです。これに対しては我が國の失業は統計数字の示す通り現実には発生しないのが最近の現状であるという、実に理解のできない文章がついておりますが、その後で、今回の失業対策事業費は或いは僅少とも考えられるが、若し失業者が激増し、政府としても何らかの特別の施策を実施しなければならない緊急事態が予見せられるようになれば、そのときに急いで予算を計上して必要な失業対策事業を起すことにいたしたいというふうに書かれております。この点について伺いたいのは、現在差引き三十六万人の失業者ができるということを労働省自身の計算に基ずいて、これに対して何らの対策を講じていないということであるのですが、これは一体どういうことなんですか、又若し失業者が激増することがあれば、それに対して取急ぎ予算を計上する。失業者は現在激増しつつあり、而もそれがいわゆる浮浪者、つまり社会不安となりつつあるということも申すまでもないことです。この失業対策について詳細に具体的な点を伺つて置かなければ、定員法なり設置法になりついて我々の考を決めることができないと思うのです。この二つの点につき伺います。
#28
○國務大臣(鈴木正文君) 第一の基準監督行政の点でございます。お説の根本と私共の考えの根本とが変つているように拜聽いたしましたが、その考え方において根本的に変つているようには思いません。ソシアル・ダンピングというようなものに対する考え方、それからそれが國際情勢に照し合わせてどういう結果を招來するかというような考え方に対しましては、これは考え方の相異はないように思います。もう一歩具体的に申上げますと、御質問にもありましたように、それでは基準監督の基準事務の行政をどういうふうに考えるかという具体的の御質問であつたと存じますけれども、基準につきましては、現行の労働基準法によるところの基準というものは、一つの世界的の基準でありますし、又そういう基準の上に日本の新らしい産業というものは打建てられて行くのだという見通しの下に作られたことは言うまでもないのでありまして、今日においてもこの基本的の考え方に直ちに訂正を加えるというふうな考え方は、私共も持つておりません。基準行政につきましては、そういつた内外の情勢を考えまして、極力力を入れて現在のレベルを落さないように、最小のものは少くとも確保しようという氣持を持つておりますことも言うまでもありません。それでは今度の定員法において基準関係の人員を減らしたのはどうかという御質問でありましたけれども、この点につきましては、成る程その基準だけの面、行政だけの面から考えまするというと、減らさない方がいいのだという考え方も成り立つかとも存じますが、併し同時に全体を通じましての現在現政府の根本的政策の一つとしての、行政整理の問題との調和を考える必要があつたのでございまして、その点につきまして、基準については特殊の考慮を一面において拂うことといたしまして、最も第一線の中核をなすところの基準監督官につきましては、三割という整理率を排除いたしまして、一割八分ということに規定したのでございます。人は、成る程他の財政的な制約さえないのでありまするならば、行政整理の問題を一応離れて考えまするならば、別の見方も多少成立つかと思いますけれども、両者を考え併せますときに、これは予算定員に対する一割八分でありますから、実定員はもつと低くなると思いますが、この程度の調和を図ることは、全体の政府の政策との振合上妥当であると考え、そうして基準監督官については、一割八分という特殊の率を実行することによつて、今後の基準行政はどうなるかという見通しにつきましては、先程申上げましたような線を堅持するということは、新らしい仕事の工夫と創意と努力とによつて、これは敢て基準行政、労働省のみではありませんけれども、全体の各省ともそういう手法を講じて、人の少くなつた点、機構の変化のあつた点については、工夫、創意をして対処して行くとうことが無論建前でありましようし、労働省におきましても、そういう意味を加えまして、基準行政のレベルを維持して行くということに極力力を盡したいと考えております。
 尚失業対策の問題につきましは、この前も大体の構想については申上げたのでございますが、尚その外のやや詳細に亙るところの御説明については、説明員からこれをいたさせます。
#29
○羽仁五郎君 一言伺つて置きたいのですが、配つて頂きました労働省の「労働行政の話」という中に、労働基準法の違反事件が、昨年の二月から七月までの数字が上つておるのですが、この後の数字が若しございましたならば、後程頂きたいと思います。
#30
○説明員(海老塚政治君) 後程お手許に差上げます。
#31
○羽仁五郎君 私の労働大臣に対する質問は終りました。
#32
○木下源吾君 先ず私は、これは委員長にお願いするのですが、先程安本長官に質問いたしましたところが、價格形成の品目が、價格設定について一人当り約百品目ということを、二回に亙つて答弁しておりましたが、私の調査によりまするというと、現在日本の統制品目、この價格の設定数が、本庁関係で七万五千八百四、地方関係で四万五千二百七十六、合計が十二万一千八十ということになつておるのであります。そうしてこれの從事員は、雇員を含めて五百六十六名になつており、これを一人当りにすると二百十二品目になつております。從つて安定本部長官の答弁とも非常に喰違いがありますので、これが若しも安本長官が言われたことと違つておるならば、それだけの實際のものを調査して出して貰つて、その定員は修正する意思があるかどうかということを、長官に一つ委員長を通じて後程お知らせ願いたい、それをお願い申上げて置きます。
#33
○委員長(河井彌八君) 通じて置きます。
#34
○木下源吾君 そこで私は労働大臣にちよつとお伺いしますが、詳しいことはとても聞けませんが、私の労働大臣にお伺いすることは、あなたの方の政治も含めて、一切のいわゆる公務員の幸福ということに重点を置いて労働省は考えなければならんと、かように考えておりますが、この失業対策は今羽仁君もお聞きになつたかも知れませんが、失業対策の事業として、國家公務員の今までの方々が、地ならしだとか或いは戰災地の整備だとか、或いはどぶ掘り、或いは暗渠造りだとか、そういうことには不向きだと思うのです。そういうことにおやりになる考えは大体なかろうと思うのですが、次に、知識階級の匡救事業としての御計画はいろいろありますが、そういうところには、これは優先的におやりになる考えがあるのかどうか。全体の失業救濟費というものについては、本年度予算に計上されておる額以上に、一体どこの財源からどのくらいのものがこれに振当てられるかというような、大まかな一つ予想ですね。一体失業対策事業というものは、どういうものをやるためにどの財源でどれだけのものを使うかというようなことをお考えになつておるか。もう一つは、輸出産業に対するところの吸收人員を相当お考えになつておりますが、ただ單に輸出産業ということだけでは漠然としておりますので、現在日本の輸出産業の中でどういう事業が足らなくて、そうしてこれからこれらの整理した人を吸收することができる産業は一体どういう産業であるか、現在それがなかつたならば、どういう産業であるならば人員を増加することができるだろうという見通し、これはアメリカなどでは相当人員を整理をしますけれども、民間にどんどん吸收されて行つておるのであります。日本の容観情勢は、この表でもお分りのように、決してそういうことが容易にできるようには私は考えられないのであります。併しながら、ここに御計画になつておるのでありますから、重ねてお伺いして置きたいと、かように考える次第であります。
#35
○國務大臣(鈴木正文君) 知識階級の失業救済事業につきましては、優先的にと申しまするか、特殊の形式と方法を考慮してやつて行こうと考えております。優先的と了解して頂いても、先ずよろしいかと思います。それから第三の御質問と重複いたしまするが、輸出産業の方面でどの部門にどのくらい吸收力があるかという数字がございますから、直ちに説明員から後で簡單に説明いたさせます。私共の考えでは、知識階級の失業対策は、御指摘になりましたような、どぶ浚いとか、都市周辺の工事とかいうところにはないのでありまして、できるだけ新らしい産業の雇用面に、産業の第一線の活動者として吸收させて行くという考え方を根本にしなければならないと思うのであります。併し、そこに時間的なずれのできる部分は、緊急失業対策面において、失業者の生活を維持して行くという考え方であります。それらのものは、知識階級に成るべくできるような形のものを選んで行きたいと思います。
 それから対策費の問題は、御承知のように、この問題は、補正予算によるべきか、予算の中の操作によるべきかというような問題は、今年の予算は昨年までと全く違つた性格を持つておりますので、その技術的な点につきましては、すでに大藏大臣に檢討して貰つておるのでありまして、私から今補正予算によるとか、或いは予算のこの面からというまでの具体的な方法を申上げる段階に立ち至つておりませんけれども、この行政整理を行い、そうして一方で企業整理が必然的に見られる現在においては、政府の責任といたしましては、これが適宜の方法を必ずとるという方向に進んでおります。金額に至りましては、何十億とか何百億とかということは申上げられませんけれども、こういうことだけは考えられるかと思います。假に百億円あつたならば、一年間を通じて何人の救済ができるかというと、これは約三十万人であります。逆に言いますと、三十万人の人達を一年間失業対策でその生活を維持するためには百億円要るということになります。それでは百億円か百五十億円かということは只今申上げることはできませんが、ここで行政整理を問題にいたします時には以上の概算的な数字を以て一応の御了解を得たいと存じます。
#36
○木下源吾君 この点もちよつとお伺いしておきたいのですが、今回政府が行う行政整理においては、國家公務員法七十八條によるところから関連する救済という規定は、これを準用しないことになつておりますが、そうしてそのままでは労働者のつまり公務員の不利益というものが更に救われないわけです。この点について一体労働省はどういうようなお考えを持つておられるか。現実に今後起つて來る問題だと思うのでありますが、この点について一つお考えを承わつて置きたいのであります。只今の失業救済と財源との問題で以て、大藏大臣の方面の、そういう予算のいわゆるやり繰りにだけ委して置くということだけではなかろうと私は思いますが、労働大臣として今日まで積極的に希望と要請がなければならんと思いますが、やはりあつたならばその内容等をお伺いしたいと思います。(「時間が來たよ」と呼ぶ者あり)ちよつと勘弁して呉れんか。
 そこで退職金の点に觸れたいと思いますが、この退職金に対して、一体労働省は現在発表される段階に至つておらないかも知れませんけれどもが、労働省としては基本的な樹立をこの際せねばならんという構想を以て、政府部内に対して御要請をなすつておるか。そういう点を一つ、時間がないといつてたびたび責められますから、それらの点を簡單に御答弁を願います。時間のかかるようなものは書面で以て私の方へお届けを願いたいと思います。
#37
○國務大臣(鈴木正文君) 失業対策の予算の点につきましては、先程申しました推移で、勿論漫然と大藏大臣の指示を待つておるというのではなくして、從つて申入れもし、又相談もしております。ただ具体的の方式及び金額の点につきましては、先程も申上げましたような段階でございますから、私からまだ申上げる段階に至つておらないと存じます。
 それから公務員法の関係につきましては、私といたしましては、勿論公務員諸君のその身分という問題に対しては愼重に考慮をいたしましたけれども、今回の特殊の行政整理においては、政府全体の政策と同調する、最後に同調するという点において協調的に出たのでございます。
#38
○木下源吾君 独自の要求があつたか、何か考えておりませんか、要請があつたですか。それじやあまり、首切りつ放しですか。
#39
○國務大臣(鈴木正文君) 財源の点ですか。
#40
○木下源吾君 財源じやない、救済に対する……。
#41
○國務大臣(鈴木正文君) 救済に対しましてですか。それはしばしば、私に限らず、各大臣とも意見を述べましたが、特に労働大臣としてはその問題について述べました。それらの中には取入れられたものもあり、内閣全体の考え方に同調したものもあり、そうしてそれら全体の睨み合せの結果、現在の法案になつたのであります。
#42
○木下源吾君 どうも甚だ不満足でありますけれども、輪廓だけで、あとで又内容を別の機会で何しますが、労働大臣といたしましては、今回の行政整理の結果、当然必要な人間を切るのでありましてその結果としては、臨時雇とか、或いは請負制度でやらせるという面が現われて來ると思うのであります。現に簡易保險支局等における臨時雇、これなどは大臣は、衆議院でそういうものはやらないんだと明確に言つておるが、現に二十一日の郵政省の局長会議で、これをやると言つて要綱まで作つて出しておる。そうしてこの簡易保險支局に対して、六千九百九十名ばかり、約七千人ばかりの必要な人員のうち、約千名は臨時雇、そうして二千八百円の給料で、あとは出來高拂いの請負、こういうようなことを考えられておるのであります。労働大臣は労政の上から見て、我が國の現在において、かように労働者を搾取しなければならんか、請負制度というような、古いこういうようなことが必要である段階にあるのかどうか。産業予備軍が沢山ある失業者が沢山ある。ここに書いてある報告書の通りであります。而も尚こういうような首切りの結果として、必要な仕事が行われない。それを請負制度で穴埋めされるというようなことに対しては、労働大臣として、労働省としてそういうことを承認なさるのかどうか。そういう方針を持つておられるか。これを先ずお尋ねしたいのであります。
#43
○國務大臣(鈴木正文君) 根本方針として、そういう方針を持つておるというようなことはございません。極く短い短期的な時に、過渡的な処置としてそういうことをが現われて來ることもありましようが、根本方針としては、労働行政の建前から言つても、合理的な線にできるだけ早く処理して参りたいと思つております。ただ極く短期の特殊の場合においては、そういうこともあり得ると思いますが、そういつた問題に対しては、將來適当な考慮を拂つて善処して参りたいと思います。
#44
○木下源吾君 もうこれだけですから。これは臨時的な処理でありません。いわゆる郵政省の計画として、簡易保險支局における五ヶ年計画であります。而もその仕事は新規の契約の事務、從來の保險契約の整理事務、これを五ヶ年の継続的な仕事であるということを申上げておきますから、十分御調査になつて、閣議においてこういう話があつたら、内閣が倒れても構わんから、これくらいの労働行政をやつて貰いたい。
#45
○委員長(河井彌八君) これを以て連合委員会を……。
#46
○羽仁五郎君 他に大藏大臣に対する質問があります。
#47
○委員長(河井彌八君) それでは取消します。
#48
○羽仁五郎君 貴重な時間を貰つて恐縮でありますが、大藏大臣に対して要点だけを質問いたしますから、良心的に教えて頂きたいと思うのでありますが、この前大体政府の説明を伺いました時に、私は二つの点を伺つたのであります。その時の大臣の御答弁では納得できませんので、もう一度伺いますが、第一は今度の行政整理が輿論に答えて國民の重税の負担を軽くするということであるのだが、それについてこの行政整理の結果、國民の負担と言つてもおのずからそこに重点があるわけで、なかんずく重税に腦んでおる勤労階級の税金というものを、どういうものをどのぐらい軽減されるお考えがおありであろうかということを伺つたのでありますが、それに対しての御答弁は單に目的税的には考えていない。或いは税制全体について考えているという御答弁であつたのですが、やはりその程度ですか、その点について更に、お考えを承わりたいと思います。
 それから第二に、各省においてそうでありますが、欠員というものが私共には全然理解できないのであります。殊になかんずくこの大藏省の欠員が今まで非常に多かつた。今度行政整理の結果が、約四千人で、今まである欠員が三千七百人、結局いわゆる出血というのが三百数十人ということがいわれるのでありますが、そうしますと、現在の年度におきまして、二十三年度ですが、二十三年度において、その大藏でありました欠員に対する予算の結果はどうなつているのかということをお答え願いたい。この前には、予算が余れば、それは任命して行くというお答えでありましたが、その点について、これは欠員は、大藏員に限らず、各省にそういうことがあつたようですが、今まではどういうふうになつておつたか、今後はどういうふうになるのかという点を具体的にお伺いしたい。
#49
○國務大臣(池田勇人君) 今回の行政整理によりまして、経費の節約は平年度において大体二百億円であります。本年度の節減額は只今退職金の支給方法について関係方面とが折衝いたしておりますので、正確なことは申上げられませんが、七十億円程度に相成るのではないかと考えております。而してこの金を勤労階級の減税に向けてはどうかという御意見につきましては、私は必ずしも賛成いたしません。それはこの減税というものは勤労階級のみならず、いわゆる事業所得、農村等におきましても可なり苦しんである状態にありますので、この節約額は税制全体で考えて行きたいと思つております。
 第二の欠員の問題でありますが、御承知の通り大藏省には相当の欠員がございました。殊に税務官吏は、國税徴收の費用といたしまして予定されておる人員は七万五千人であつたのでありますが、現在の定員は六万四千人、結局一万一千人余りの欠員があつたのであります。これは今回の整理によりまして二割を整理いたしましたために、税務関係で出血のあるのは四千八程度でございます。お話の数字は專賣関係の方であつたと思います。專賣局は二割を整理いたしますために、八千数百人の人が出るのでありますが、專賣局には欠員が大体一割程度でございまして、而して今度たばこの増産をいたします関係上、新規に四千人ばかり殖えましたので、差引き三百数十人が出血するということに相成つたのであります。而して從來の欠員に倣つた場合に、それに向けられておつた人件費、事務費はどうなるかということになりますと、これは不要額にいたしまして、そうして節約額として翌年度に繰越すのであります。それは剩余金として所定の方法によつて、即ち半分は國債の償還、半分は次年度の経費に振向ける、こういうことに相成るのであります。
#50
○羽仁五郎君 私がお願いしておつたのは官房長官と運輸大臣なんですが……。
#51
○委員長(河井彌八君) 羽仁君に申上げますが、もうあなたの受持時間も切れたようでありますから、又何か別の機会にでもお願いしたいと思います。それは御了承を願います。これを以て兩委員の連合会を散会いたします。
   午後零時三十四分散会
 出席者は左の通り。
  内閣委員
   委員長     河井 彌八君
   理事
           カニエ邦彦君
           藤森 眞治君
   委員
           河崎 ナツ君
           城  義臣君
           一松 政二君
           佐々木鹿藏君
           岩本 月洲君
           新谷寅三郎君
           鈴木 直人君
           堀  眞琴君
           三好  始君
  人事委員
   委員長     中井 光次君
   理事
           木下 源吾君
   委員
           金子 洋文君
           木檜三四郎君
           東浦 庄治君
           羽仁 五郎君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 池田 勇人君
   農 林 大 臣 森 幸太郎君
   労 働 大 臣 鈴木 正文君
   國 務 大 臣 青木 孝義君
  説明員
   労働事務官
   (職業安定局失
   業対策課長)  海老塚政治君
ソース: 国立国会図書館
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