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#1
第061回国会 逓信委員会 第21号
昭和四十四年五月十五日(木曜日)
    午前十時十九分開議
 出席委員
   委員長 井原 岸高君
   理事 小渕 恵三君 理事 加藤常太郎君
   理事 加藤 六月君 理事 亀岡 高夫君
   理事 志賀健次郎君 理事 森本  靖君
   理事 小沢 貞孝君
      上林山榮吉君    高橋清一郎君
      羽田武嗣郎君  早稻田柳右エ門君
      安宅 常彦君    島本 虎三君
      武部  文君    三木 喜夫君
      山花 秀雄君    中野  明君
      田代 文久君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 河本 敏夫君
 出席政府委員
        総理府特別地域
        連絡局参事官  加藤 泰守君
        郵政政務次官  木村 睦男君
        郵政大臣官房長 溝呂木 繁君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  浦川 親直君
        郵政省郵務局長 曾山 克巳君
        郵政省貯金局長 鶴岡  寛君
        郵政省簡易保険
        局長      竹下 一記君
        郵政省電波監理
        局長      石川 忠夫君
        郵政省人事局長 山本  博君
        郵政省経理局長 上原 一郎君
 委員外の出席者
        議    員  森本  靖君
        総理府特別地域
        連絡局総務課長 及川 謙三君
    ―――――――――――――
五月十五日
 委員八百板正君辞任につき、その補欠として島
 本虎三君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員島本虎三君辞任につき、その補欠として八
 百板正君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 簡易郵便局法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第四七号)
 郵便局舎等整備促進法案(森本靖君外十四名提
 出、衆法第三九号)
 沖繩における郵便貯金の奨励及び簡易生命保険
 思想の普及に必要な施設及び設備の設置及び無
 償貸付けに関する法律案(内閣提出第九九号)
     ――――◇―――――
#2
○井原委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、簡易郵便局法の一部を改正する法律案及び森本靖君外十四名提出、郵便局舎等整備促進法案の両案を議題といたします。
#3
○井原委員長 それぞれ提案理由の説明を聴取いたします。河本郵政大臣。
#4
○河本国務大臣 簡易郵便局法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
 現行の簡易郵便局法は、昭和二十四年に成立いたしまして今日に至ったものでありますが、この簡易郵便局制度は、御承知のとおり郵政窓口サービスを提供する必要がある場合において、その事務量が著しく少ないとき、国の直轄による郵便局を設置しないで、契約によって地方公共団体や協同組合に委託することによりまして、より少ない経費で一局でも多くの窓口機関を普及させることを主眼とした制度であります。
 本制度創設以来おおむね二十年を経過し、その数も三千をこえるまでになり、地方における郵政窓口サービスの普及に大いに寄与しているのでありますが、いまなお簡易郵便局の設置を必要とする地区が、全国に二千カ所以上もございます。
 これらの地区の大半につきましては、地方公共団体や協同組合の施設が存在しないのでありまして、これらの地区にも郵政窓口サービスをあまねく公平に提供するため、受託者の範囲を広げて窓口機関増置を促進するほか、委託事務の範囲も一部拡大いたしましてサービスの改善をはかろうとするものであります。
 改正の内容は、第一に、現在の地方公共団体や農業協同組合等の受託者の範囲に、十分な社会的信用を有し、かつ、郵政窓口事務を適正に行なうために必要な能力を有する個人を加えることであります。これに伴い、所要の規定の整備をはかり、また契約解除条件も新たに法定することにいたしております。
 なお、委託に応じようとする地方公共団体、協同組合があります場合は、地方公共団体、協同組合の順位でこれを優先し、個人は第三順位といたしております。
 第二に、簡易郵便局に委託すべき事務は、現在、郵便、郵便貯金、郵便為替、郵便振替、簡易生命保険及び郵便年金に関する事務に限られておりますが、これに福祉年金の支払いに関する事務を追加することとし、受給者の利便をはかろうとするものであります。
 以上がこの法律案の提案理由であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#5
○井原委員長 次に、提出者森本靖君。
#6
○森本議員 ただいま議題になりました郵便局舎等整備促進法案について御説明申し上げます。
 郵政事業は、国民文化の向上と、経済の急速な伸長に伴いまして年とともに発展し、取り扱い数は最近著しく上昇し、今後さらに激増することが予想されます。
 これに対し国民の負託を受けて事業を円滑に処理するためには、郵政省は適正な要員の配置と執務上の施設を完備することが必要でありますが、とりわけ郵便局舎の整備は緊急問題といわなければなりません。
 現在の郵便局舎の状況は、全国で一万六千六百二十七局設置されていますが、そのうち郵政省の所有するものはわずかに二千百三十三局で、他の一万四千四百九十四局は借り上げによる局舎であります。しかしその借り上げ局舎の九五%までが個人所有のものであるために、国有局舎に比較して、通風、採光等が非常に悪いというばかりでなく、老朽、かつ狭小のものが多くありまして、公衆の利用上においても職員の執務上、労働条件の維持向上の面から見ても早急に整備する必要があります。
 この法案はこの趣旨に基づいて制定しようとするものであります。
 次に、この法案のおもな内容について申し上げます。
 第一に、この法案は公衆の利便を増進し、事務能率の向上をはかるために、老朽、狭小の郵便局舎を郵政省みずからの手によって建築、取得、修繕、模様がえ等を行なうことを明らかにしています。
 第二に、郵政大臣は郵便局舎等整備審議会の議を経て、昭和四十五年度以降十カ年間における郵便局舎等整備計画を作成し、閣議の決定を求めるということであります。
 第三に、郵便局舎等整備十カ年計画の実施に要する経費の財源については、政府は各年度に新たに積み立てられる簡保積み立て金の二十分の一を下らない額を郵政事業特別会計に貸し付ける措置を行なうこと及び郵便貯金特別会計における剰余金からの一部貸し付けを行なうことをきめるとともに、その他においても財政の許す範囲において必要な措置を講ずることといたしております。
 第四に、各省、庁の長及び大蔵大臣または関係市町村長は、郵政大臣が申し出たときは、郵便局舎等整備計画の円滑な実施に協力をすることにしております。
 第五に、郵政省に委員十二名以内で組織する郵便局舎等整備審議会を設置して、郵便局舎等整備に関する重要事項について調査、審議し、また郵政大臣に意見を述べることといたしております。
 第六に、政府はこの郵便局舎等整備促進法の実施に要する経費の財源に充てるため、郵政事業特別会計法の一部を改正して、一般会計からこの会計に繰り入れすることができることとしました。
 なお、この法案実施にあたって昭和四十五年以降十カ年間に必要とする経費は約二千三百五十六億円であります。
 以上のとおりでございますので、何とぞ十分御審議くださいまして、すみやかに可決くださいますようお願いいたします。
#7
○井原委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。
 両案に対する質疑は、後日に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#8
○井原委員長 沖繩における郵便貯金の奨励及び簡易生命保険思想の普及に必要な施設及び設備の設置及び無償貸付けに関する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小沢貞孝君。
#9
○小沢(貞)委員 沖繩における郵便貯金の奨励及び簡易生命保険思想の普及に必要な施設及び設備の設置及び無償貸付に関する法律案について、若干の質問をいたしたいと思います。私の疑問に思うのは、これはまたあとで大臣からお答えいただけばいいのですが、郵便貯金法をこのままにしておいてこういう支払いがはたして可能かどうかという問題、私は特別立法が要らないかという疑問を持つわけですが、事務当局に最初質問をいたしたいと思います。
 郵便貯金法第二十九条によると、十年間預け入れ、払い戻し、そういうものがなければ国で没収してしまう、こういうように出ているわけです。これは特殊な関係にあるところだから、これとの関係は一体どういうようにお考えになってこの終戦後二十何年もたったこの払い戻しができるとお考えですか、その点を、これは事務当局から……。
#10
○鶴岡政府委員 お答えを申し上げます。
 おっしゃいますように、郵便貯金法二十九条のいわゆる没入金の規定は、これは平時における状態を予想したものでございます。すなわち、預金者が預金の出し入れその他の処分をしようと欲するときは、任意にもよりの郵便局でやれるという状態を予想したものでございますので、二十九条の規定を援用してこれを没入するという措置はとっていないわけでございます。また、二十九条には没入の前提要件といたしまして催告制度がございます。預金者に対して郵便等によって催告――これで没入するがよろしいかというだめ押しをすることが必須条件になっているわけでございます。今回の場合はそのような措置もやっていないわけでございます。したがいまして、貯金法上の権利はそのままそっくり存続をいたしまして、元金に対して通常貯金の利子も法律上これについておるというわけでございます。また、逆に私どものほうからいいますと、債務はそのままの形で存続をしているという考えを持っております。したがいまして、これに対しまして現行貯金法に基づきまして支払いを行なう、それによって債務の履行、すなわち債権の消滅ができる、そのような考えでおる次第でございます。
#11
○小沢(貞)委員 いままで支払いが停止されておった期間は、この貯金法上はどういうように理解をしてそういうように言われるわけですか。昭和二十一年以来支払い停止その他の措置が行なわれてきた。これは国内法の及ばないところにおいてそういうことが行なわれてきたのだけれども、それはこの貯金法のどういうことに基づいてそういうように理解をしたか。そう理解した根拠条文がないと、いまの貯金局長の説明では理解できない点があるわけです。
#12
○鶴岡政府委員 いままでの終戦直後の支払い停止の期間はいわゆる凍結期間だ――権利が破壊されたりあるいは消滅するというようなことなしにそのままの形で存続しているという、いわゆる凍結期間だというふうに私ども理解しております。
 そしてまた、もう一つの御質問の点でございますが、貯金法上はいわゆる権利を消滅させてもよろしいというケースは、ただいま御指摘の二十九条だけでございます。二十九条が援用できない、あるいは援用すべきでないということでございますと、必然的に権利はそのまま存続するという結果を生じる、さように考えております。
#13
○小沢(貞)委員 この支払い方法を具体的にひとつ説明をしていただきたいと思うわけです。何か代理人を立ててやろうというようなことのようですが、どういう代理人を立てて、それは貯金法上のどういう条文に基づいてそれが合法であるかどうか。
#14
○鶴岡政府委員 支払いの問題につきましては、私どもの貯金の場合であれば貯金の第二業務課長、保険の場合であれば保険の業務課長を沖繩住民たる預金者ないしは保険契約の加入者の代理人といたしまして、これらの者に金を支払う、代理者に対する支払いを行なう、そしてその代理した代理受領者は、その金を琉球の郵便局組織を通じて預金者に配分するという方法をとっております。
 なお、第二の御質問の点でありますが、それでは、そういうことが現行法上どういうところをどのように援用しているかという点でございますが、この点につきましては、現在の貯金法には代理受領とか代理人を立てて云々ということは規定してないわけでございます。と申しますのは、郵便貯金法は民法その他の一般法の特別法でございます。したがいまして貯金法に代理権の授受の規定はございませんが、ない場合は補充のたてまえによりまして、民法の一般の代理受領、代理権の授与契約、そういう条項を援用いたしまして有効に代理権の授与を行ない得る、そのように考えております。
#15
○小沢(貞)委員 そうすると、この貯金を受け取った人が琉球郵政庁だか琉球の政府にやって、琉球郵便局だか郵政庁が琉球の郵便局の窓口から個々に支払う、こういうルートになるわけですか。
#16
○鶴岡政府委員 そのとおりでございます。
#17
○小沢(貞)委員 そしてそれが郵便貯金法ではきめていない方法によってやって、将来本土に返ってきた場合に、おれは貯金があるのだぞといって請求がきた場合に、これはそれでだいじょうぶですか。
#18
○鶴岡政府委員 そのようにして代理受領が民法上有効に行なわれ、そして預金者個々の人が代理受領者からさらに現金を受領するということによりまして私法上の受領の契約も済むわけであります。ただし、貯金法上の契約は、本省の二業務課長あるいは保険の業務課長が受領いたしましたときに貯金法上の債権、債務はそこで消滅する、そのように考えております。
#19
○小沢(貞)委員 代理人を立てて琉球政府に払って、琉球政府は郵便局だか何だかの窓口から払っていって、そして将来この貯金法をたてに請求されてもだいじょうぶですか、もう一回念を押しておきます。
#20
○鶴岡政府委員 先ほど申し上げましたような法律上の解釈等によりまして、その点は問題ないと存じております。
#21
○小沢(貞)委員 今度貯金のほうだけについていいますと、三億三千余万円の見舞い金を出す、こういうわけですが、この見舞い金の金は郵貯特別会計から出るわけですか。そして、そういうものを出し得る法的根拠はありますか。
#22
○鶴岡政府委員 最初に、支出いたします項目でございますが、これは私どもの郵便貯金特別会計から郵政事業特別会計に通常の方法によりまして繰り入れをいたします。そして郵政事業特別会計の諸払戻及補填金の項目によりましてこれを支出することになっておるわけであります。
 第二の御質問の、それを支出し得る法的根拠いかにという問題でございますが、この見舞い金というものは、ただいま申し上げましたように、予算に計上をされまして国会の御審議を経るという形をとっておるわけでございます。そういうような点からいたしましても、これで支払うことができる、特にこのために立法等の措置は要らない、そのように考えておるわけでございます。
#23
○小沢(貞)委員 私がこの前の委員会で、来年郵便料金が値上げになるようなことを防ぐためには、郵貯特別会計から郵政事業特別会計へ繰り入れる方法はないものか、そうすることによって郵便料金値上げがしないで済むのではないかという質問をしたときには、そういう繰り入ればだめだ、こう言われた。ところがきょうは、郵貯特別会計から郵政事業特別会計へ三億三千万なり何なりを繰り入れて、そして郵政事業特別会計から支出するからいいんだみたいなことを言われるのだけれども、そういうように繰り入れられる根拠はありますか。
#24
○鶴岡政府委員 先般の委員会で御質問をいただきました繰り入れの問題は、われわれの為替貯金事業からそれ以外の他の会計へ繰り入れることはどうかというふうに私、受け取っておりますが、その点については、先般申し上げましたような理由によりまして、すべきことではないと存じております。しかし今回の場合は、これは為替貯金事業に必要な経費であるわけでございます。したがいまして、私どもが為替貯金事業から為替貯金に従事いたします五万五千の人件費を郵政特別会計へ繰り入れるその一つの分野といたしまして繰り入れることは、業務上必要であり、また、かつ当然のことである、そのように考えております。
#25
○小沢(貞)委員 それは為替や貯金のために必要だ、こういうことになれば、私はどんな理由でもつくから幾らでも繰り入れられるのじゃないかと思うのです。ただそれだけの理由をもって繰り入れるということになれば、ほかのことだって繰り入れられるのではないか、こう私は言っているわけです。たくさんの余剰金があるわけでしょう。それをこの三億三千万ばかり繰り入れたところで大勢には影響がないほどの少額なんだけれども、そういうことができるならば、この前私の質問したように郵政事業特別会計へ繰り入れることもできるではないか、こういうことに通ずるのじゃないですか。
#26
○鶴岡政府委員 繰り入れという問題でございますが、為替貯金事業の金は為替貯金事業のために使うものである、剰余金が出ましたにしても、これは為替貯金が将来不振になり、増勢が伸び悩みをしたような場合、あるいはその他、施設の大きな改善をやるというようなときのためにこの剰余金は積み立てておくべき経費でございます。為替貯金関係の剰余金であっても、これは他の事業等へそのままやってしまうということは許されないと存じております。
 なお、為替貯金事業関係に必要な経費につきましては、先ほど申しますように郵政事業特別会計へ繰り入れるわけでございますが、これは郵便貯金特別会計法の第四条によりましてそのような規定、すなわち「郵便貯金の事業の業務の取扱に関する諸費」――諸費ということばを使っておりますが、諸費云々は「郵政事業特別会計の歳出として支出するものとし、」そしてその「繰り入れる」云々という明文の規定を持っておるわけでございます。
#27
○小沢(貞)委員 そうすると、九千万の貯金の預金者へ渡る経路とこの見舞い金の預金者に渡る経路とは違いますか、一緒ですか。もっと具体的に言うならば、私が終戦当時千円の貯金を持っておったとします。それが四千万前後が今度九千万くらいになりましたから、大体元利で二倍ばかりになって、たぶん二千円くらいになっているでしょう。その約三・六倍くらいな見舞い金です。ちょっと四倍近い見舞金ですから、私の受け取る金額は一千円が倍になって二千円、それに見舞い金が三倍か四倍だから七、八千円、約九千円、こういうぐあいに見舞い金と本人の元利というものは一緒に渡ってくるわけですか。
#28
○鶴岡政府委員 お答え申し上げます。
 なお、元利金は元金が倍ちょっとになっておりますが、見舞い金は元金の八倍ばかりになっております。これは念のためちょっと申し上げます。
 そこで、法定の元利金あるいは見舞い金というものの渡る経路はどう違うかというお尋ねでございますが、これは法定支払い金、すなわち元利金については先ほど申したごとくでございますが、見舞い金につきましては、これはそれと異なりまして、私どものほうから琉球政府へ一括交付をやるわけでございます。そして、これを琉球政府に一任いたしまして、琉球政府の裁量によってこれを預金者に交付する、そのような考えでおるわけでございます。
#29
○小沢(貞)委員 そうすると、私の一千円というのは、だれか代理人が受け取って琉球政府に渡して、琉球政府から沖繩の郵便局を通じて、某月某日、私は一千円を貯金したものが約二千円になっていただきました、見舞い金というのは、それにスライドして渡るとか、あるいはそれとは別の機会に渡るとか、その渡り方についてはわからないのですね、いまの御答弁だと。
#30
○鶴岡政府委員 見舞い金は琉球政府に一括交付いたしますので、琉球政府と預金者代表等との話し合いによってその配分のやり方その他がきめられると思います。なお、そのような措置をとりましたのは、現地の預金者代表からの希望によりまして、一括交付という形を考えまして、琉球政府の了解を得たわけでございます。
#31
○小沢(貞)委員 私は、せっかくこういう金を払おうというならば、沖繩の県民がなるほどたくさんいただいてありがたかったという受け取り方でなければこれは意味がないと思うのです。私が一千円預けた、何だ、十年もたって、物価指数は何倍ですか、二百倍くらいになっていますか、そういうくらいになっておるのに一千円の貯金が二千円になった、これっぽっちか、こう思っていたら、そのうちまた涙金がどこかから幾らか回ってきた、こういう沖繩県民にとっては受け取り方になるわけですか。郵便局から直接これは二千円、元利だぞ、その上プラス、当時の金でいえば約八倍で、元利の金でいえば約四倍、それが直接抱き合わせで沖繩県民が受領できるというぐあいにならないわけですか。
#32
○鶴岡政府委員 その点につきましては、琉球政府と預金者代表との間の話し合いいかんによりましては、これは見舞い金というものが、いま小澤委員御指摘のようなやり方でやることも考えられるわけでございます。しかし私どもとしては、これを一括向こうに交付して、そして琉球政府にその処理方を一任してあるというわけでございます。
#33
○小沢(貞)委員 払い戻し獲得期成会の方の運動資金がたくさんかかっておって、そういうものもまたこの見舞い金の中から、ピンはねということばはおかしいかもしれませんが、ある程度差し引いて、こういうことをいろいろ事務的にやっておいて預金者のほうには幾ら渡るか知らぬが渡っていく、たぶん私はそうじゃないか、こう思うのです。
 そこで、この見舞い金は日本政府から正式に向こうの政府になのか、期成会になのか、どういうところに渡るわけですか。それと、期成会の運動資金等、いままでたくさん金がかかっておると聞いておりました。そういうものはこの見舞い金の中から引かれるわけですか、これとは別個にまた何か包み金をやるのですか。
#34
○鶴岡政府委員 まず、見舞い金がどこに渡るかという点でございますが、これは日本政府から琉球政府へ直接渡るわけでございます。
 そこで、第二の御質問でございます。運動費と申しますか、そういうものについてでございますが、これは私ども全然さようなことを承知しておりません。
#35
○小沢(貞)委員 そこで私は念を押しておきたいことは、これは支払いの希望です。せっかく見舞い金を出すならば、元利を返すときに一緒に返さなければ、受け取ったときの県民はたいへんなことだと思うのです。二十年も何年もかけておいて、千円の金がたった二千円になっただけだ。これはそういうことができるかどうか、こういうように注文をつけることができるかどうか。
#36
○鶴岡政府委員 これはいろいろ見舞い金の交付の方法については考え方があったわけでございますが、結局琉球側の要望をいれましてこのような一括交付の形をとったわけでございます。その場合、これはわれわれの想像でございますが、琉球の預金者側としては、これを一緒にしかるべくかたまった金として使いたいというような希望もあったやに承っておりますが、そういうような次第で一括交付をきめております。
#37
○小沢(貞)委員 かたまった金に使うというのは、見舞い金というのは、約八倍としてスライドして個人個人に渡されるのですか。そこはだいじょうぶですか。
#38
○鶴岡政府委員 見舞い金が預金者の個人個人に渡るか、あるいは一括したままで何らかの有効な方法に役立てるか、これは琉球政府と預金者代表、つまり預金者の総意との話し合いによるものでございまして、私どもはこれによって問題の解決がはかられることを目途といたしておりますから、そこは、琉球側の一番問題であります預金者側の総意にゆだねたい、かように考えてこのような措置を考えた次第でございます。
#39
○小沢(貞)委員 大臣、そこで私は、特別立法をしないもんだからそういうむずかしいことになっていってしまったのではないか、こう思うのです。だから、約八倍の見舞い金というものがすなおに預金者に渡されるという保障はこれには何にもないわけですね。これは大臣、どうでしょう。特別立法をしなかったからそういうことになる、それからまた、すなおに八倍の見舞い金が本人に渡るという保障はこれには何もないわけです。どうでしょう。
#40
○河本国務大臣 この問題につきましては、先ほど来局長が繰り返し答弁しておりますように、預金者の代表、それと沖繩政府、そこがこの方法でよろしい、こういうわけでございますので先方に一任をいたしておるわけでございます。
#41
○小沢(貞)委員 本人にはとにかく貯金の八倍くらいの見舞い金がいくという保障は、これはあるかないかわからぬわけですね、大臣。
#42
○河本国務大臣 そこは沖繩の政府と預金者の代表、そこらあたりで御相談をしてきめられること、だと思います。
#43
○小沢(貞)委員 そうすると、われわれは、これは預金者にいくかどうか不安のままこれを承認しなければならない、こういうことになるのですよ。これだけの見舞い金がすなおに凍結してあった当時の県民のところにいかなければ価値がないのじゃないか、これは沖繩政府が預金者の代表と話し合って、内地で郵便会館みたいなものをつくってくれるそうだ、もう一つほかにつくろうじゃないかと代表がそう言えば、これは本人のところにいかない可能性もあるわけですね。
#44
○河本国務大臣 貯金をしておった方は十七万六千あるということは御承知のとおりでございます。この十七万六千の方々が最終的には六人の代表に全権を委任しておるわけですね。ですから、その全権を委任された六人の人たちが十七万六千の委任を取りつけて、そして一番いい方法を考えてやられるというわけでございまして、それに対しては十七万六千の人たちは異議がないわけでございます。そういうことになっておりますので一任をしてあるわけでございます。
#45
○小沢(貞)委員 私は手続的には確かにそれでいいと思うのです。手続的には、代表がきまっているのだから代表に一任するということでいいと思う。その六人の代表が、個人個人に零細なものを分けるよりはほかに何か使ったほうがよかろうといってきめれば、この約八倍の見舞い金というのは貯金しておいた本人にはいかなくなるような可能性を持っている、そういうことを私は考えているだけなんです。そういうことでは見舞い金を出した価値はないのではないか、確実に本人のところまでいく見通しはない、こう理解せざるを得ないわけです。どう考えてもそうです。いまの代表の方におまかせしてある、代表の人が使い方をきめる、こうきめれば、その代表の考え方いかんによっては、これは預金者のところにいかない可能性を持っている、そう理解してもいいわけです。どうでしょう。
#46
○鶴岡政府委員 見舞い金と、法定支払い金すなわち元利金は法律上性格が全く異なっておりまして、元利金はすなわち法定支払い金は、法律上われわれが債務の履行として支払う金でございます。したがってこれはやはり預金者の個々に直接手交されるということでなくては困るわけでございますが、見舞い金は、その性格が法律上の義務ではないわけでございます。したがって、長い間支払いが凍結されておって、いわゆる気の毒であるからこのようないわば政策的な配慮をした金でございます、したがいまして、われわれ郵政省といたしましては、この金が直接本人にいかなければ債務の履行ができないとか、そういう筋合いの金ではございませんので、ただいま大臣も御答弁のように、これは現地の預金者あるいは保険の加入者等の意向にまかせて、私どもはそれでよかろう、そのように考えておる次第でございます。
#47
○小沢(貞)委員 これは水かけ論だからこのくらいでやめておきます。十倍なら十倍の金を払いますといって、特別立法をつくってやりさえすればすなおにいくわけです。それを、この見舞い金は腰だめみたいなぐあいに包み金で渡して、あとは向こうにおまかせする、こういうことをやったのでは預金者までいかない可能性を持っていると思うから私はそう言っただけです。向こうがいいというなら、われわれもあえてこれ以上及追してもしかだがないと思うのだが、最初に特別立法をつくって、十倍なら十倍の金を払います、こうやらなかったからそういうむずかしい問題が出てくるのではないか、こう思うわけです。
 時間が来ましたから、本人のところに見舞い金が確実に渡るような措置をひとつ特別に話し合いをしてもらうように希望して、質問を終わりたいと思います。その点、大臣から特に御答弁をいただきたいと思います。
#48
○河本国務大臣 それは先ほどから繰り返し申し上げますように、保険、貯金合わせますと三十五万になりますが、その方々が代表を選んで、その代表に全権を委任しておるわけでございます。その全権を委任された代表の諸君が三十五万の人たちの希望をよく考えまして、そして一番いい方法をとるだろうと思うのです。ですから、場合によりますと、小澤委員おっしゃるような方法もとるだろうと思いますし、あるいは、まとめて何かに使うというふうなことになるかもわかりませんが、いずれにいたしましても、現地の代表に全権を委任した以上は、こうしろああしろということは行き過ぎではないか、かように存ずる次第でございます。
#49
○井原委員長 島本虎三君。
#50
○島本委員 沖繩における郵便貯金の奨励及び簡易生命保険思想の普及に必要な施設及び設備の設置及び無償貸付けに関する法律案、いままでの法律案の中でもこれは長い名前の法律案のうちの一つじゃないか、こういうように思うわけでありまして、やはりこういう長い名前をつけざるを得ない理由として存在するのであろうと思うわけであります。したがって、この際、いつも閣議に列席されておられる河本郵政大臣に伺っておきたいのですが、この質問に入る前に、即時無条件復帰を叫んでおりました屋良主席が当選された現在ですが、やはりいつごろ復帰されるような可能性と見通しを持ってこれをお出しになっておられましょうか。総理に聞くのが当然でありますけれども、閣議に列席しているという手前で、ひとつ国務大臣としてこの点御答弁願いたい。
#51
○河本国務大臣 その問題につきましては、総理が近くアメリカにおいでになりましておきめになることでございますので、この場で答弁申し上げるのは適当ではないと思います。
#52
○島本委員 少なくとも、こういう長い名前の法律案を出したということと、その特殊性があるということと、閣議に列席してこの辺の事情は十分知っておられる、こういうようなことで一応参考に聞いたわけであります。わからないということになりますと、これはどうも第一前提がくずれたことになるわけであります。これは十分に知っていて言われないのだろうと私は思いますけれども、あまりわからないという答弁だけは今後承りたくないのでありまして、この点、ひとつよろしくお願いをしておきたいと思います。
 この説明の中にいろいろ書いてあるのでございますけれども、「簡易生命保険につきましては、戦後二十余年を経過いたしました今日、本土並みの簡易生命保険の業務の再開を待ち望む住民の声が漸次高まりつつあり、琉球政府としてもこの再開については、諸種の隘路があってむずかしい面もあるが、なるべく早い時期に簡易生命保険業務を再開する方向で研究を重ねております。」こういうふうにもございます。その前に、やはり本土の住民との間に相当格差もある、こういうようなことも説明されておられますけれども、簡易生命保険は、現在日本の社会保障制度の中でどういうような位置づけをしておられるのか、これはもう社会保障、いわば日本の一つの政治の基本的なポイントでありますけれども、沖繩と本土の間にはやはりまだ相当の経済的にも所得の面でも格差がある、そこに簡易保険を導入したい、こういうような考えであるならば、まず先に社会保障の点も十分考えておられて、その補完的な意味でこれを入れるのか、それともこれを社会保障の主軸にして入れるのか、この辺になりますと大臣でなければわからないと思うのでありますけれども、私、不敏にして――この点をまず伺っておいて本題に入りたい。大臣の決意のほどを伺いたいと思います。
#53
○河本国務大臣 御承知のように、過去十年の間、沖繩に対しまして、郵政事業、郵政省の関係する各方面、電信、電話、ラジオ、テレビ、さらにまた郵政三事業、こういう面につきましてずいぶん継続的に援助してまいったと思います。今度お願いをしております法律案は、そういう一般的な援助とは別個に、長年の懸案でございました御承知の戦前からの貯金及び保険問題を一挙に解決しようという問題でございまして、一般の援助問題とはおのずから別個の問題でございます。
#54
○島本委員 郵便貯金については、その利用の増進をはかり、事業の水準を上げ、簡易生命保険については、事業の開始を円滑ならしめるためにまず思想の普及をはかることが緊要の措置である、こういうように大臣もはっきり言っておられるわけです。
 そうなりますと、これはその考え方に立って今後いわゆる導入されるであろう、普及されるであろう、こういうような簡易保険、郵便貯金等については、その利用の増進と事業の水準を上げていくというようなこの考え方からすると、今後やはりその郵便貯金等については、その資金の運用であるとか、または、どういうようにしてこれを今度使っていくとか、こういう見通しをはっきりこの沖繩のために考えてしかるべきではないか、当然考えておられると思うのですが、この制度は一体どういうふうになっておるのでございましょうか。
#55
○竹下政府委員 郵便貯金は、沖繩が独自に現在すでにその業務を行なっております。簡易保険につきましては、国営の事業をやっておりませんで、これは民営の保険会社が二社ほどありまして、保有契約十万件程度でございますから、たいへん細々とした形で任意保険をやっている模様でございます。
 したがいまして、簡易保険をいつやるかということでございますが、これはいまの沖繩政府のもとにありましては、地域が非常に狭小である、それから加入者も非常に少い、それから資金の運用範囲も非常に狭いというような壁が幾つもございまして、沖繩独自で簡易保険事業を営むということは非常に無理ではなかろうかと想像されます。したがいまして、本土復帰の暁、本土の簡易保険事業とあわせまして一体的にその事業を再開する、そういうことよりほかにはなかろうかと思いますので、目下は、その時期に備えていろいろな準備をしておく、そのために沖繩政府をいろいろな形で指導したり援助したりする、そういう段階であろうと思います。
#56
○島本委員 この年金や恩給などの委任事務について、現在はどういうふうになっておりましょうか。
#57
○鶴岡政府委員 年金ないし恩給の委託関係でございますが、これはもちろん沖繩の在住者を受給者といたしますケースでございますが、私どもはその事務を琉球政府に委託しておりまして、琉球政府は沖繩の郵便局を通じてこれを行なっておるわけでございます。そうしてその経費、いわゆる事務費というものは私どもからこれを支払っている、そのような関係になっております。
#58
○島本委員 その琉球政府に対しての委託事務費は、どういう基準で、どういうふうに支払っておりますか。
#59
○鶴岡政府委員 事務費の支払い方法でございますが、二種類に分けて申し上げます。
 恩給と援護年金につきましては、いわゆる恩給、年金の支払い金額、これの千分の四のほかに、一件当たり三十円のいわばこれは基本料みたいなものでございますが、これを支払っておりまして、国庫債券につきましては、同じく支払い金額に対しましては千分の一から千分の十三――これはいろいろ国債の種類や、そういうものがございますので、千分の一から十三を支払い金額について払っておりまして、これにつきましては基本料的なものはございません。金額スライド一本やりでございます。
 なお、こういうことで私どものほうから支払っております金は、たとえば手元にあります昭和四十二年度、最新年度で申しますと、年金、恩給の関係で事務費が二千百十五万三千円であり、国庫債券関係で百十七万五千円、合計いたしまして事務費総体で二千二百三十二万八千円、これが私どものほうから琉球政府へ委託事務費として差し上げておる金額でございます。
#60
○島本委員 その支払いの根拠となるものはあっても――あるものとないものがあるようでありますけれども、全然これはなくとも、協定がなしにただこれをやっておるものではないと思います。こういうふうないわゆる委託委任事務費といいますか手数料というのですか、支払い金額を含めて、これをいまのようにして支払うことにきめたこの年次は何年でございましたでしょうか。
#61
○鶴岡政府委員 昭和二十八年でございます。
#62
○島本委員 昭和二十八年とすると、物価だとか、いろいろ経済情勢の変化が現在とはだいぶ趣を異にする当時のことでありまして、これは古いということばで表現してもいいと思います。算定の基礎、これは特別会計移行以前からの据え置きで、経済事情等の変化、こういうようなことから勘案して、もうすでに値上げというか、適切な改正措置も講じてしかるべきじゃないだろうか、こう思いますが、大臣、いかがなものでございますか。
#63
○河本国務大臣 その点につきましては検討さしていただきます。
#64
○島本委員 ことに本土と違うのは、ドル相場も変わるという点等も違うだろうし、三十円についての換算の手数料、こういうようなものについてもいろいろ複雑な点も運用の面であるようであります。私もこの点は自信を持ってやるほどまだ深くは検討しておらないのですが、ちょっと私どものほうで書類に目を通した程度でもこの程度でございます。
 そういたしますと、年金、恩給の委任事務並びにその根拠、その協定、こういうようなものによってみましても、これはもうすでにその適正な改正の措置を講ずべき時期になった、こういうふうに思うわけなのでありますけれども、本土と違うドル相場の違いだとか、三十円についての換算する手数料だとか、こういうような分については、やはり費用として当然見てやってしかるべきじゃなかろうか、こういうふうに思うわけです。見ているとすると、その率等についてちょっとこの際お知らせ願いたいのであります。
#65
○鶴岡政府委員 確かに、御指摘のように内地の恩給の支払い事務と違いまして、ドル相場への換算という問題があることはそのとおりでございます。私どもといたしましてもその点は心得て、しかるべき配慮はいたしておるわけでございます。
 ただいまどの程度の、どういうぐあいにやっておるかというお尋ねでございますが、実は内地と比較いたしますと、内地では郵便局並びに調査課、いわば現業事務に対しまして、これは現業事務の割合を四〇%だと考えておりますが、沖繩はこれは現業事務オンリーでございますが、これを七五%というふうに、相当内地を上回って配分比率をきめております。これで御指摘のドル相場という問題の考慮をしておる、さように考えておるわけでございます。
#66
○島本委員 やはり、沖繩の恩給原簿事務、これは東京の地方貯金局、この方面で全部やっておる、そういうようにすると、いま配算ということは六対四ぐらいにしてそれぞれもう考えておるのじゃないか、こういうように思って聞いているわけであります。しかし、将来この点等についても十分費用として見るべきだ、こういうような考えもあるようでございますから、ひとつまあこの辺はこの辺にして、今度は自信のあるほうの質問に移らしていただきたい、こういうように思うわけでございます。
 まず第一番に、沖繩の郵政職員の賃金、給与の問題なんですけれども、これは沖繩郵政独自の問題でありまして、いわば日本国政府の権限も及ばないところもあるかもしれませんけれども、大臣、先ほどいろいろ答弁がありましたとおりに、今後やはり復帰後を考えて十分いまのうちに善処するような配慮も必要じゃないか、こういうように思うわけであります。その意味で、現在の郵政職員の賃金はどういうふうなことになっておりましょうか、この点、ひとつお知らせ願いたいと思います。
#67
○溝呂木政府委員 沖繩におきます郵政事業関係の職員の給与は、大体日本の郵政事業の給与制度と同じような制度をとっているようでございます。すなわち、予算的には給与総額というものをきめて、その中で職員の給与が支払われていくというような形になっているようでございます。日本においても行なわれておりますいわゆる給与特例法というような法律をつくりまして、結局日本の郵政職員の俸給と同等の考え方で制度をとっているようでございます。
#68
○島本委員 日本と同じ程度である――そうすると、どこが違うのでございますか。たとえば、日本とベースは同じだ、全部同じだとするならばこれはそれでいいのでありますけれども、やはり地域の特殊性というものもあるからこれは違うのじゃないかと思うのです。たとえば手当なんかも全部同じですか。
#69
○山本(博)政府委員 ただいま私、ちょっと席におりませんで失礼いたしました。
 沖繩郵政職員の給与は、いま官房長からも申し上げましたように、大体本土の場合と初任給においては同じ、ないしはそれより高い実情でございます。本土の場合は現在初級職試験の合格者は二万三千円でございますけれども、沖繩は二万五千円ちょっとになっております。したがいまして、初任給においては沖繩のほうが高いということでございます。同時に、採用後は経験年数等、いろいろ差がございますが、大体沖繩のほうがやや高いということでございます。また手当制度、これもほとんど本土と同じような内容になっております。
#70
○島本委員 そうしたら、本土並みに通勤手当、扶養手当、暫定、勤務地手当、区分作業手当、電話交換作業手当、貯金の募集手当、こういうようなものもそれぞれ支給されておるのですか。
#71
○山本(博)政府委員 一つ一つ全部あげますとちょっとお答えが――完全に同じだというふうに言えるかどうか、そこまで調べておりませんが、給与体系の中での給与の種目というものは、特殊勤務手当、超過勤務手当、休日給、夜間勤務手当、年末時繁忙手当、宿日直手当、僻地勤務手当、期末手当、本土で行なわれておるものと、これ以外に何があるかまでの調査はございませんが、大体同じだと考えていただいてけっこうだと思います。
#72
○島本委員 貯金の募集手当なんかも出してやっているのですか。
#73
○鶴岡政府委員 沖繩には定額貯金の制度はございますが、いわゆる募集というやり方をとっておりませんので募集手当は支給していないのが現状でございます。
#74
○島本委員 暴風時の手当なんというのはございましたでしょうか。
#75
○山本(博)政府委員 そういうものがありますかどうか、調べてございません。
#76
○島本委員 これは、もちろん私が初め言ったように、復帰後を考えて善処の必要があるから、この点はそれぞれ注意しておいたり、勧告できるものならしておいたり、格差の是正のためにいまからつとめなければならないから、われわれもこの点は考えなければならないという前提で言っておるのです。政府が違っておるけれども、それじゃあまりにもお粗末な答弁ですよ。これは本土並みの手当じゃありませんよ。もう少し調べて、ちゃんとしておいてもらわないと困るのです。向こうには暴風時の手当があるけれども、通勤だとかそういう本土並みの手当なんか支給されていないじゃありませんか。そういうような点、私どものほうではどうしてももう少し調べておいてほしいと思うのです。私は、そういうような点、復帰の際格差のないように配慮する必要があるために、もう少し研究しておかないと、だめだと言うのです。こういうような点も少し研究しておかないと、もうあと全部労務対策のほうへ持っていって、へんてこなことをやるからこれを言っておるのです。こういうのはもう十分検討して、復帰後こと欠かないようにやっておきなさい。
 大臣、これはだめですよ。ちょっとこういうようなのを聞いても、もうよその国だといって――あれはもう日本の国土ですよ。同じでありながらこんなものを知らない。これじゃ困ります。大臣、この点等についても十分考えておいて、本土とあまり格差をつけないように配慮する必要が当然あります。これ以上あまり追及いたしませんけれども、大臣においてもこの点十分配慮しておいてほしいと思います。当局はあまり調べた資料がないようですけれども、この点、もっと整備して今後のために善処しておいてほしいと思います。大臣の決意をまず伺います。
#77
○河本国務大臣 郵政省の関係する各般の事業につきましてできるだけ応援をしたいということで、過去十年以上の長きにわたりまして相当額の資金をつぎ込んできたことは御承知のとおりでございます。今後も引き続きまして、この復帰後のことを十分考慮いたしましてできるだけの応援をしていく、かような覚悟でございます。
#78
○島本委員 では、ここでまた次のほうへ移らしていただきたいと思うのです。
 この資金運用部資金の運用についてでございますけれども、昭和四十三年四月に、郵政の特別会計から琉球行政府の資金運用部に対しての預託金は、郵便貯金と恩給その他に分けて、郵便貯金のほうは六百四十万ドル、それからその他恩給等が百万ドル、合計七百四十万ドルた、こういうように私どものほうでは伺っておるわけです。聞きたいのは、この資金運用部における預託金の利息が六%、郵政当局、本土政府が当然負担すべき郵便局建設のための一九六七年以来のこの資金支出に要するところの利息が六・五%、これは自己資金七百四十万ドルの強制預託をさせながら、この資金を逆に〇・五%高い利息で郵政特別会計に貸し付けているように思いますが、この行政府の資金の運用のあり方についてはどういうようにお考えでございましょう。
#79
○鶴岡政府委員 琉球の郵便貯金の運用の利率は六・三%でございます。六分の利子プラス三厘の特別利子、そういうことになっております。
#80
○島本委員 そうすると、運用部資金の借り入れ金の利子はどういうふうになっていましたか。(「二厘逆ざやになっているのだ」と呼ぶ者あり)
#81
○鶴岡政府委員 御質問のとおりのように存じております。
#82
○島本委員 これは是正しなければならないので総理府を呼んであるのであります。来ておるんでしょう。そっちのほうからはっきりこの点に対して答弁してもらいましょう。
#83
○及川説明員 お尋ねの琉球政府の資金運用部の運用のための原資の借り入れ、あるいは預金、あるいはその貸し付けの条件についてのお話でございますが、琉球政府の資金運用部は、一九六七年度から日本政府の技術援助によって初めて発足した制度でございます。その実態は本土政府の資金運用部資金と大体同一趣旨で運用されているものでございます。
 原資は、お尋ねのように沖繩の郵便貯金等が最も大きい原資を構成しております。
 その預金利子は、先ほど御答弁のように六分三厘で預かって、郵政事業に対する貸し付けは六分五厘と、おっしゃるように逆ざやになっております。これは当時資金運用部資金の預け入れの条件あるいは貸し出しの条件をきめます際に、沖繩のそういった財政資金の運用と資金コストあるいは事務費等を勘案されて、その時点においてやむを得ず逆さやになる、結局、事務費等を捻出いたしますためにそういった逆ざやになっているものと承知しております。この点は本土の資金運用部の運用の姿と若干事情を異にしておりますが、現時点においてはこの条件でやむを得ないんじゃなかろうか、このように考えております。
 なお、だいぶその後資金事情なり貸し付け条件なりが変わっておりますので、御指摘のような点については私どもとしては今後十分研究すべき事項だと考えております。
#84
○島本委員 私は、これは当然もう研究し是正しなければならない事項だと思います。これは行政府のあり方からして収奪形態、こういうことだといわれてもことばがないじゃないか。そういうようなことをこれから研究するということじゃやはりおそきに過ぎます。もっと早くやっておかなければいけませんし、この点、自分の金で損しているような運営のしかたなんかありませんよ。この点等についてはもっともっとメスを入れられて善処されるように望みたいと思うのです。大臣、いかがでございますか。
#85
○河本国務大臣 六分三厘と六分五厘の逆ざやになりました経過につきましては、いま総理府から答弁があったとおりでございます。関係者さっそく寄りまして検討さしていただきます。
#86
○島本委員 次に、郵政の面にちょっと立ち入って皆さんの御高見を拝聴いたしたい、こう思います。
 いまの沖繩の郵政はどういうふうに運営されておるのでございましょうか。たとえば事業の経営と職員、こういうようなものの関連については私どもは十分知っておらないのであります。経営面、人事面、これは一体なのか別々なのか、これも私どもは不明にして十分知らないのであります。この点ちょっと説明願いたいのですが、これは総理府でしょうか、郵政省でしょうか。
#87
○上原政府委員 人事それから経営面というお話がございましたので、経理方面のことについて、経営ということで関連がございますので若干御説明申し上げます。
 私の手元にある資料によりますと、これはもう当然のことでございますが、郵政会計の仕組みというのはほとんど日本と同じようになっております。日本と同じで、これほど複雑であっていいのかという問題ですが、これはもう日本とほとんど同じだということで――会計の仕組みでございますね。それから決算などを見てみますと、これはだいぶ赤字が出ておるということでございます。
 以上、簡単でございますが、会計についてはそのとおりでございます。
#88
○島本委員 人事面を聞いているのですが……。
#89
○及川説明員 琉球政府の行政機関別の定員の決定のしかたは、本土と同様、立法によりまして行政機関別の定員をきめております。お尋ねの郵政職員についても一つの立法でもって定員が決定され、毎年その行政事務の変化に応じて立法の改正によって定員が変わる仕組みになっておると承知しております。
#90
○島本委員 それは日本と同じということですか、違うということですか。いまの御答弁では、経営面では独立採算のたてまえで経営のほうは同じにやっているのだ、経理のほうもそのとおりだという名答弁がありました。人事面を聞いたのですが、これは企業体と異なって一般行政機関の中に仕組まれていて、これと同じだということと全然違うじゃありませんか。私はどうも理解できないのですが、いわゆる各省設置法になるのですか、これは総定員法になるのですか、どっちでやっているのですか。
#91
○山本(博)政府委員 たてまえはいま総理府のほうからお返事があったとおりでございますが、郵政庁の職員定員につきましては、これはたてまえといたしましては、いわば日本流の表現をしますと、総定員法と同じように一本の法律がございまして、その下で今度は行政事務部局職員定数規則というのがありまして、それによりまして郵政庁の職員が千百三十人ということにきまっております。その千百三十人のうち、一般職の職員の給与に関する法律の適用職員が三十五人、それから郵政事業に勤務する職員の給与等に関する特例法の適用職員が千九十五人、こういう立て方は本土の郵政省の職員が受けている立て方と同じでございますし、それから人事全般についての内容、こういうものも運用上本土の職員と同じいろいろな仕組みによって運営されております。
#92
○島本委員 そういたしますと、要員の定数、一般行政機関のいわゆる定員法ですか、総定員法的なものを採用している。これも行政府全体の定数のワクの中できめられて――そうすると、これは必要に応じて穴埋めをするか、これを運用しなければならない場合には、こと欠くような状態に直ちになるのじゃないか。ことに郵政事業配達部門だとか、または取り集め部門、こういうような現場部門なんかはなおさらのことじゃないか、これでこと欠かずに運営しているのでしょうか。たとえば、これは一番答えやすいと思いますからお聞きいたしますが、那覇の中央郵便局の配達部門と取り集め部門、この方面の定員はどういうふうにして運営されておりますか。郵政内部のことですからいいだろうと思いますが……。
#93
○曾山政府委員 手元にあります資料によりますと、那覇中央郵便局におきましては集配課の定員が三十七名、内国郵便課が四十四名、それに外国郵便課が三十五名ということに相なっております。最近郵務局から派遣いたしました職員の報告によりますと、いろいろ困難な問題がございましても、職員、管理者一体となって一生懸命仕事をしているというぐあいに聞いております。
#94
○島本委員 どうも答弁がうま過ぎますよ。結論を聞いているのじゃない。内容を聞いているのですよ。たとえば配達区域の中で、そうするとこれは全部が定員ですか。非常勤はおりませんか。すべて本職員と同じに専門担当区域を受け持って働いている部門なんですが、そういうところには非常勤はおりませんか。全部職員として位置づけられておりますか。それから取り集め部門がありますけれども、これは全部定員化されておりますか。この二点だけお伺いいたします。
    〔委員長退席、加藤(常)委員長代理着席〕
#95
○曾山政府委員 非常勤がおるかおらないか、また、その数等につきましてもただいま手元に資料がございません。さっそく調べまして、後ほど御報告いたしたいと思います。
#96
○島本委員 最も近い郵政関係のことで聞いたのですが、それがわからなければ、総理府、これはどういうようになっていますか。
#97
○及川説明員 お尋ねの事項につきましては、私、ここでお尋ねを受けましても私の記憶にいまございませんので、さっそく調べさせていただきまして御答弁させていただきたいと思います。
#98
○島本委員 これは郵政大臣、そういうような状態でありますけれども、森本委員のほうにはこれに対する詳しいデータがあるのであります。私のほうではそれに準拠したわけではないのでありますけれども、調べたところによりますと、一九六八年三月のデータで二三%が非常勤である。そして那覇の中郵の配達部門では三十一配達区のうち六名が非常勤職員であって、非常勤のまま本職員と同じ専門担当区を受け持っておる。取り集め便に至っては、五名全員が非常勤職員となって運用されておる。それと、非常勤職員の定員化について、労働条件の改善を含めていかに交渉しても、郵政庁は職員については所管外事項だといってこの問題は取り合わない、行政府に言うと、法律事項だから交渉は受けるべき筋合いではないと、何ら解決されないままに運用されているのがいまの実態であります。これはおそらく知っておられて答弁されないのだろうと思います。こういうような植民地的なやり方でこういうものをやることは許されませんし、あえて言うと、やり方が郵政省のやり方に似ている点もないじゃありません。しかし、こういうような点がはっきりしていますから、この点等については、事業経営の面と要員確保の面、これは一体にしてやるように今後は指導していかなければならないのじゃなかろうかというふうに思うのです。
    〔加藤(常)委員長代理退席、委員長着席〕
 この点は、今後復帰後は責任者として重要な地位に立たなければならない河本郵政大臣も、いまもうこの辺の事実がわかった以上、この点についても決意を示しておいてほしい、こういうように思うわけでありますが、大臣、こうまではっきりわかって、いかが対処されましょうか。
#99
○河本国務大臣 沖繩の郵政関係の職員の労働条件等につきまして詳細な資料を持ち合わせておりませんことはまことに申しわけないと思いますが、先ほど政府委員が答弁をいたしましたように、さっそくできるだけ詳しく調査をいたしまして、日本政府としてできることがありますならば、できるだけの援助をしていきたい、かように考えます。
#100
○島本委員 それでは、将来は沖繩でも郵便事業の機械化をやるつもりですか。
#101
○曾山政府委員 機械化の種類でございますが、中規模あるいは小規模の機械化につきましては、当然沖繩政府におきましてもやるつもりでございますし、また、本土復帰の場合は積極的にやってまいりたいと思います。
#102
○島本委員 その場合には、やはり郵政事業の一体化、機械化のためには十分従業員の意向を聞いて、もちろんこれは貯金部門も同様なんでございますけれども、これは円満に運営するようにつとめなければならない、こういうように私どもは思うのでございまするけれども、沖繩の今後のいわば自動読み取り区分機導入等についてもあり得ることだと思うわけなんですが、本土に行なわれたような、福岡、札幌、こういうようなことを沖繩に繰り返してはならないと思うのです。私は今後これの対処のしかたというものは十分考えてやらないとだめだと思います。
 大臣、これはもう福岡、札幌ではほんとうに不祥の事態がありました。札幌のほうはわりあいスムーズにいったのですけれども、福岡に至っては言語道断じゃありませんか。同じようなことを沖繩のほうへ持っていくことは恥ですよ、これは。労使の間には何かもう話し合いの場というのがないのです。今後読み取り区分機なんかも沖繩のほうへ行く行くは導入されるのでしょうね。これはいかがなものでございますか。
#103
○河本国務大臣 先ほど郵務局長が答弁をいたしましたように、いずれは導入することになろうと思いますが、その際はよく話し合いをいたしまして、円満に導入をするようにしたいと思います。
#104
○島本委員 大臣の答弁はりっぱなんですよ。私はいつも大臣には敬意を表しております。尊敬しております。それと同時に、実際に今度事務段階になりますと、それがそのとおりにいかないおそれがあるわけであります。
 昭和四十四年五月十四日、きのうです。衆議院の社会労働委員会で午後一時に合理化の問題についていろいろ討論がありました。その際に、やはりこの福岡、札幌の問題について、合理化問題で河野委員からの質問があった際に、原労働大臣は、合理化問題では労使胸襟を開いて話し合えと、はっきり言っておるわけです。その席におられました木村政務次官も、労使協力のもとにやるように郵政局長を今後指導していきたい、こういうふうにはっきり言っているわけです。いまの気持ちでいけばこういうようなトラブルはないはずです。しかしながら、言っていることがうそだとすると、ここで幾らやっても何にもならないし、今後はそれによって、大臣の言うとおりやっているかどうか、官僚部門を重大な決意をもって一つ一つチェックしなければだめだということになります。これは私の目で見、耳で確かめてきたことであります。これは、木村政務次官もここにおられますから、まさに一目りょう然でしょう。きのうこういうようなやり取りがあったわけです。かてて加えて、これは木村郵政政務次官のほうから、今後の導入、サービスの向上は重要であるが、その目的達成には組合員の協力が絶対必要である、その点十分配慮して努力したい、そして、河野先生御指摘の事実があればまことに遺憾である、調査の上で厳正に措置したい、こうまで次官がはっきり言っております。労働大臣も、将来の合理化等については組合との話し合いでやるのが筋だ、そして労使胸襟を開いて話し合え、こういうふうに言っているわけです。郵政省にはこれがないのです。これが沖繩のほうへこのまま行ったらまさにとんでもないことになります。将来の自動読み取り区分機導入についても、いまから心しておかなければならない問題じゃないかと思うのです。
 郵政大臣、所管大臣として、労働大臣と次官がこういうふうに、専門の社会労働委員会の合理化に関する質問の際にこれをはっきり明言されております。大臣として今後いかなる方針でこれに臨むつもりでしょうか、この際はっきりした決意を伺っておきたいと思います。
#105
○河本国務大臣 福岡で起きました事件はまことに遺憾でございますが、基本的な考え方といたしましては、自動読み取り区分機あるいは自動選別機、そういうふうな機械を導入をいたしまして郵政事業を近代化、合理化していくということは、これは当然の方向であろうと思うのでございます。そういうふうな大勢につきましては組合側もよく認識をしていただきまして、機械化、合理化という点については、私は今後とも理解ある態度で臨んでいただきたい、かように考えておる次第でございます。
#106
○島本委員 大臣が考えておられたそのこと、それから政務次官が社会労働委員会で答弁されたそのこと、原労働大臣が言ったこと、このとおりに大臣は認められますか。
#107
○河本国務大臣 昨日の社会労働委員会の詳細につきましては私は存じませんが、先ほど来申し上げますように、機械化、合理化を進めまして、そして郵政事業のコストを安くしていくということは、これはもう不動の基本方針でございますし、国民のひとしく望んでおるところでございます。したがいまして、そういうふうな機械化、合理化というふうな基本的な仕事の進め方につきましては、組合側も私は進んで理解ある態度を示していただきたい、かように存ずる次第でございます。
#108
○島本委員 それをもとにして、いま長期合理化計画を円満にやるように話し合いをしている最中ではありませんか。それと同時に、時間短縮の問題も十分話し合っていくべきだ、こういうようなことは郵政政務次官も、同時に原労働大臣も言っておるわけであります。しかし、こういうような事態が話し合いの最中に一方的に行なわれた、こういうようなことは私はあまりいい現象じゃないと思います。話し合いなら話し合いを徹夜でもして煮詰めたらどうですか。一つ一つ機械化していくならば、時短の問題、要員の問題、こういうようなことは当然議題になるでしょう。こういうようなことは話し合いをしたらいいと思うのです。話し合いを早くつけるのが先決たと思います。それをやらないうちに一方的にやったならば、逆にこれはおかしい結果を招来するじゃありませんか。その基本的な態度、譲るべきは譲って円満に進めたらいいじゃないですか。これは譲るべきは譲って円満に進める、そして話し合いの場所だけいつでも持っている、そうして話し合いをつけてからやったっておそくはないでしょう。ところが、それをやらないで、いつでも強硬手段をとる、こういうことは私は望ましくないというように思うわけなんです。これは大事なんです。
 なお、私のほうでこれに対して、私がこの目で見、耳で聞いてはっきり確かめたのは福岡のことではありません。札幌です。
 札幌へ行って私がちょうど千歳へ参る際に、汽車からおりて、すぐ駅前ですから、これはただならぬような気配が見えたので行ってみました。ところが、この阻止の運動というのですか、労使でぶつかっているのです。他のほうとは場所が全然違っております。歩道にいるのです。そして道もあけているのです。ちゃんと管理者が自由に入っているのです。それを、おまえら立ち去れというので、携帯マイクを持っていって、管理者側がそばに行って組合員の耳にぶっつけて、こうやっているじゃありませんか。これは挑発行為です。札幌ではこういうようなことをやっているのです。ちゃんと通り道はあいているのです。必要な職員も管理者も自由に出入りしているのです。組合員がいるのは歩道です。歩道から立ち去るのは警察じゃありませんか。警察へ行ってみたら、署長それから警備の責任者は、いま不穏な事態がありません、退去させるようなことはいますぐできませんということです。それを、十分おきに浅見局長が、早く退去させろ、早く退去させろ――十分もたったらまたすぐ行くんです。こういうようなことをやっている。そして、もうこれは話し合いによってやるべきだ、交渉中である、交渉中であるから、これは労使間で話し合いの最中だ、それを一方的にやることにする措置なら、労働組合の団体交渉に介入することになる、警察当局も考えなさい、そのとおりだと警察は言うんです。そして、今後やる場合には話し合いをしてやりますと、警察署長が私の前で断言したのです。そこにいたのは岩間委員長、全道労協の責任者津島事務局長、それから私、こういう中で、話し合いによってやりますと約束しているのです。その後話し合いをしたいと全道労協の責任者が行ったら、浅見郵政局の責任者に札幌中郵の責任者は拒否して全然会わない。こういうような中で警官を出動させて、とにかく退去せい、退去せい、こればかりやっておるのです。組合は、混乱を避けるために自主的にピケを解いたのです。それで札幌はいいというのです。うまくいった、こういう報告が来ているかたわら、このふんまんと憤激は組合のみならず市民の間にも起こっているのです、このやり方には、さすがに全道労協をはじめ組合はりっぱにやったという称賛の声さえ出ているのです。そのあとで何が起こったと思いますか。こういうように警察当局まで入れて話し合いによってやりますと言っていながら、今度は浅見郵政局長のほうでそれも拒否している。全道労協自体が、じゃ話し合いましょうと言ったら、だめだ、こういうようなことです。それならばよろしい、郵便番号制度に対する協力の求めもあっていままでやっておった、しかし今後は考えなければならない。地区労の責任者、こういうような人が集まって、きょうでしょうかあすでしょうか、この問題に対して、あまり理不尽なやり方にただ協力だけしていいのかということで、また問題化しようとしておりますよ、大臣。円満にいったということは、これはただ単に事故がなかったということだけなんです。逆に、こういうような品位を下げるような行動やふんまんをぶちまけさせるようなやり方、こういうようなことでは今後事業の円満なる発展にはならないと思います。
 大臣は御承知のように、北海道は知事と、札幌、小樽、函館、この市は保守系ですけれども、そのほか旭川、帯広、釧路、岩見沢、稚内、紋別、北見、室蘭、苫小牧、砂川、もっとありますけれども、これは全部社会党並びに革新系の市長でしょう。これを全部あげていったら三分の二ほど協力しなくなるのです。こういうようなさなかに、ひとりわが道を行くがごとくに傍若無人な、何でもかんでも警察力を導入しなければやっていけない、こういうようなやり方をとって、一体これで郵政事業を円満にやれるのですか。まず責任者である山本局長に承り、あとで大臣のこれに対する所感を承りたいのです。
#109
○山本(博)政府委員 今般、福岡並びに札幌に機械を導入いたしましたときに警官隊の導入ということがあったことは事実でございますが、いまお話がありましたように、私といたしましては、特に札幌の場合、いろいろな不測の事態が起こらなかったということについては、非常に幸いだったと思っております。警官隊を導入するというのが最上の方法とは思っておりませんけれども、この交渉の経緯その他については、やはり労使双方いろいろ言い分もあるだろうと思います。私のほうも私なりのいろいろな意見、見解、そういうものもございます。また、労使間の長い間の問題でございますので早急に片づかない問題もございます。しかしながら、郵便の区分機というのはすでに大阪なり東京で入っておる、いわばすでに実施済みの機械でございまして、これから新しく入るという性質のものでございませんし、それを入れるにつきましての労働条件その他についても、すでに労使間でルールのでき上がっておる問題でございますので、この問題は個別の問題として、ただいまお触れになりましたような総合的な将来の労働条件というものはこれは話し合いを現在でも続けておりますし、今後も続けるつもりでございます。
 かたわら、すでに過去において実施済みの機械についてこれを導入するというのは一つのルールの上で行なわれておるということで、これは組合に協力を求め、説得もずいぶんいたしたわけでございますが、非常に不幸にして必ずしもそういうことについての協力が得られず、それぞれの郵便局において非常に大きな数の阻止行動というものが出てまいったわけでございます。決して警官導入が最上の方法だと私も思っておりませんが、万やむを得なかった措置ではないか、必ずしもこれが一番よかったとは存じておりません。今回の場合はやむを得なかったというふうに考えております。
#110
○島本委員 今回の場合はやむを得なかったというのは、どこの話なんですか。札幌では、中央署の署長、全道労協の事務局長、岩間委員長、それに、当時ほんの三十分間くらいでしたけれども、私がからだがあきましたからそこに行って、話し合いには応じます、話し合いによってやります、こうまでなって話し合いに行ったら、それを拒否して一方的にやったというのです。こんなばかなことがあるかというのです。あれを引いたのは、警察官のために排除されたのではない、自主的判断によって引いたのです、全道労協で。そういうふうにしておいて、今度あとで、何もなかったからよかった――その態度が悪いというのです。話し合いによってうまくいったならば、なおいいじゃありませんか。そういう準備があるのに、それをやらないのです。何でもかんでも警察力でこれを排除すればいい、この考えで郵政省の皆さんが考えている以上、いかに大臣がりっぱなことを言っても政務次官がりっぱなことを言っても、また労働政策上、原労働大臣が基本的なことを言っても、それが全部あなたたちの手元で阻止されてしまうのです。別なことをやられるのです。こんなことは望ましくないです。三派全学連が悪い、あばれる、ゲバ棒だといっているけれども、むしろあの人管制度そのものが、所属の管理者のいうことを聞かないで、どこからだれがどうするのか知らぬけれども、いわゆるかってに動いている。ああいうようなことこそもっと考えないといけませんよ。ゲバ棒が悪いというのなら、人管がなお悪いじゃありませんか。郵政省の中でそういう制度がまだあるということは、どうですか。こういうことは前時代的です。もっと考えないといけません。
 大臣、そういうようなことは、私、現場にいてよく見てきましたが、これはまことに遺憾です。話し合いによってやろう、そういう道を署長との間につけてそれをやっているのに、拒否しているのは郵政当局なんです。それで今後協力してもらいたい、何でも上から命令すれば、それを聞かなければこれはもう民主的でないという考え、とんでもないです。今後これに対しては私どももほんとうに重大な決意を持って当たらなければならない。去年からこういう行動について何回言ったと思いますか。一回や二回や四回や五回じゃないでしょう。そのときの答弁はまことに美しいし、バラ色の一つの幻想さえ与えるのです。ところが、行ってみたらまっ黒じゃありませんか。これが政治なんですか。これでは大臣の権威はどこにあるのですか。私はほんとうに遺憾なんです。ここで言っていることとやっていることと逆だということが遺憾なんです。どうですか、大臣。
#111
○河本国務大臣 機械化、合理化をするということは、決して労働条件を悪くするためにするのではございません。むしろ労働条件をよくすることのために機械化、合理化をやっておるわけでございます。特に今回の機械の導入は、御承知のように、昨年来郵政省が合理化の最大なるものとして、基本方針として番号制を採用いたしまして、そしてその番号制を推進するために、とりあえず各地主要なところに機械を導入しよう、こういうことで、すでに東京、大阪、その他の地区におきましては機械が動いているわけでございます。これからも全国百六十一のおもだった局にこれを全部入れなければならぬしいうことで計画的に仕事を進めているわけでございまして、そういうふうな計画につきましては、私は組合もよく御理解をしていただきたい、かように存ずるわけでございます。
 こまかい点につきましては先ほど人事局長が答弁をいたしましたが、その基本方針につきましては、ぜひ御理解をいただきまして、個々の問題につきましては十分話し合いをいたしまして円満に参りたいと存じますが、しかし、この問題に関連いたしまして、この問題と直接関係のないことまで同時に解決しないと何もやれないのだ、こういうことでは郵政事業はなかなか進まないと思います。決してこのこと自体は悪いことではございませんし、労働条件の悪化ということにもならぬわけでございますから、私は、重ねて組合側の理解ある態度、理解ある御協力をぜひお願いをしたい、かように存じます。
#112
○島本委員 もうほんとうに時間がきて申しわけないのですが、大臣の言うことはわかるのですよ。その理解ある態度というのは、どういう態度ですか。組合にだけ理解を求めて、官側のほう――いわゆる官側ということばですけれども、理事者側のほうが理解がなくともいいという考えでは当然ないでしょう。両方とも理解が必要じゃありませんか。いいことなんだと大臣がおっしゃる。そのとおりでしょう、おそらく。いいことである場合には、これはもう組合なんか反対しませんよ。原則としてそうですよ。だから、将来はこうなるのじゃないかああなるのじゃないか、いわば合理化に対して、時短の問題でも要員の問題でも当然裏表になって出ますから、この問題の話し合いはほかの組合ではみんなつけているじゃありませんか。なぜ郵政省だけつけれないのですか。なぜ血行しなければならないのですか。それほどわからない全逓ですか。いまや、労働界の中では全逓ほどおとなしい、ものわかりのいい組合はないというほどになっているのですよ。その組合にものをわからせられないようなこういうような幹部ばかりなんですか。大臣、これはまことに遺憾ですよ。
 そして、今度は私どもは五月の一日、あの二日にストに入るかどうかというぎりぎりのときも私こっちに来ておりました。そしてこれをぜひ避ける、そのためにいろいろ行動してまいりました。大臣には会いませんでしたけれども、そのほかの大臣には会っております。これは避けられるという見通しも立ちました。そのおりに、私がお手洗いに行って帰ってみてどういう事態が起こっていたと思います。これも遺憾です。緑の羽根、これも大臣御存じだと思うのです。電話で、私は緑の羽根ですが、と言うのです。合いことばをつくっておいてあるのですね。そして緑の羽根という局長の奥さんが出るのです。きょうはどこへ集合しなさい、きょうは帰って休んでいいのです、あすは勤務してください、緑の羽根ですが――こうなると、もうつながるようになっているというのです。これはどうもどういうことか私は理解できない。局長の奥さん、課長の奥さんまで全部、こういうような組合のいわば二組づくりというか、こういうようなことに狂奔しているのです。そして全部受け答えしているのは局長の奥さん、課長の奥さんです。緑の羽根というとその方面のグループだということになっているのです。さすがに黒い羽根とは言わなかったようです。こういうふうにして一生懸命になってやっていたら幹部はもうわかりそうなものだ。それに対して見通しも立てないでおいて、やったならばこうしよう、奥さんまで動員して一これは一体賃金を払うのですか。こういうようなのがまた次から次と不信を生んでいくもとなんです。私はもうこれでやめますけれども、この労使の問題は、今度の合理化の問題等についても、これはやはり要員や労働条件の問題が当然ありますから、この点は当然十分慎重に話し合いをして、こういうトラブルが絶対ないようにしてこれを運営してください。もしこれを聞かないような理事者であるならば、あなたの権限で一人や二人首にしたってどうということはないでしょう。あなたの権威を保つために私は厳重なる警告を発して、これで終わります。
#113
○井原委員長 中野明君。
#114
○中野(明)委員 沖繩と本土との一体化が叫ばれておりますときにこの法律が出されまして、きのうからいろいろ審議が行なわれております。私どもこれは時節柄多年にわたって懸案事項の一つとなっておりましたことが解決の方向に向くわけですから、その点については基本的に賛成でございます。しかし、質疑を通しまして二、三気にかかることがありますので質問してみたいと思います。
 まず第一番に、昨日の質疑の中で出てまいりました琉球政府との間に何か覚え書きのようなものが取りかわされたということでございますが、総理府のほうからお聞きしたいのですが、その覚え書きの内容、それからいつごろ取りかわされたか、その点から……。
#115
○加藤(泰)政府委員 この法律が通りました暁に琉球政府との間で覚え書きを交換する予定でございますが、その内容につきましては、郵政省関係の預金支払いの問題の基本的な考え方と、それから見舞い金の支払いの問題と、それから会館の建設に伴います関係の基本的な考え方、それからこれは総理府の関係でございますが、住宅建設のための資金の貸し付けの事項、そういうようなものを内容とする覚え書きを交換したい、こういうふうに考えております。
#116
○中野(明)委員 この委員会を通じていろいろ疑義が出ましたそういう点については、もちろん郵政大臣も列席されるのじゃないかと思うのですが、そういうことについてもある程度この覚え書きの中でうたわれるようになるのかどうか。
#117
○鶴岡政府委員 覚え書きの大綱は、ただいま総理府から答弁申し上げましたように、ああいうような項目を含んでおります。覚え書きと申しますのは、これは基本的事項のみを約束する元利金の支払いあるいは見舞い金の額、その一括交付の問題、あるいは会館の予算額とか、あるいは総理府所管でございますが、資金の融資というようなことでございます。そのまたこまかい手続については別途その下部段階の約束ごと、取りきめをいたしたい、かように考えております。
#118
○中野(明)委員 覚え書きは将来のことでありますので、いま一点。
 沖繩の代表六人との問で誓書がかわされている。こういうことでありますが、それはいつごろで、立ち会いはどなたがなさったか。
#119
○鶴岡政府委員 郵政省の貯金、保険局と総理府、琉球側からは琉球政府並びに預金者代表、いわばこの三者が会合いたしまして、そして了解点に達した解決の骨子といいますか、解決の態様というものができたわけでございます。厳密に法的に申しますと、解決の案でございますが、それができたわけでございます。これに対しまして、ただいま御質問の、それについて異議がないという正式の意思表示はいつかという点でございますが、これは本年の二月十九日付でそのような誓書が琉球政府を通じまして私どもの手元に出されております。
#120
○中野(明)委員 私も法的なことは知りませんが、その誓書の写しは参考資料として提出していただくわけにはいかぬのでしょうか。
#121
○鶴岡政府委員 いわゆる六名分の写しは差し上げられると存じます。
#122
○中野(明)委員 後ほど資料としていただきたいと思います。
 法案の内容について入っていきたいと思いますが、提案理由を説明された中で、沖繩における簡易生命保険の再開が諸種の隘路があって非常にむずかしい、このようなことが述べられておりますが、具体的にどういう隘路があるのか、この点を説明していただきたい。
#123
○竹下政府委員 お答えいたします。
 沖繩郵政庁の財政は非常に苦しいようでありまして、何か新しい仕事を始めるということにつきましては財政的に非常にむずかしいという点があるようであります。それが第一点です。
 それから簡易保険事業を沖繩政府独自に始めることができるかどうかという問題でありますが、これは、私ども考えますに非常にむずかしかろうと思われます。と申しますことは、そういう保険を始めましても、加入者の数は非常に少ないということ、それに対して、この事業を運営するためのコストというものはある程度見込まなくてはいけないのでありますから、場合によりましては経費倒れになるおそれがあるということがございます。
 もう一つは、保険料の集積、つまり資金の運用という面につきましては、やはり沖繩の島内において運用をはかっていかなければならないと思うのでございますけれども、運用対象はきわめて貧弱であるようで、運用収益という点で非常に低いものになるんじゃなかろうかということを考えますと、かりに簡易保険事業を沖繩政府が始めましても非常に高い保険になるということ、保険としての妙味が非常に薄いものになりはしないかと思われますので、沖繩政府は二の足を踏んでいるように見受けられます。
#124
○中野(明)委員 いずれは本土復帰するわけでありますが、そういうことを前提として、いままでこの沖繩における簡易保険を再開するということについて郵政省側としてどの程度応援をなさっていたのか、今後もまたどういう方向で応援をなさろうとするのか、そこら辺を……。
#125
○竹下政府委員 本土に勉強に来られる郵政職員の方に対しまして、簡易保険の現状等について情報を提供いたしております。しかしながら沖繩政府は事業再開の意欲はあるようでございますけれども、まだ具体的に準備ということに実際着手いたしておりません。したがいまして、いろいろやっておるといいますけれども、非常にわずかな程度のものでございます。
#126
○中野(明)委員 現在沖繩での他の民間の保険、これは何か一、二あるように昨日話が出ておりましたが、これはどの程度の規模のものか、わかっておれば……。
#127
○竹下政府委員 民営の保険会社が二社ございましてやっておりますが、保有契約は両社合わせて十一万件と聞いております。したがいまして、きわめて細々とやっておるわけでございます。
#128
○中野(明)委員 もし沖繩で現在勧誘を行なえば加入者はどの程度になるだろうか、推定されたことがございますか。
#129
○竹下政府委員 やり方でございますけれども、かりに本土でやっております簡易保険とそっくりのものを始める、同じサービスをやっていくということにしますと相当入ると思います。半分ぐらいは加入になるのではなかろうかと、大ざっぱな推測でございますがいたしております。
#130
○中野(明)委員 じゃ、次に行きます。
 法文で「郵便貯金の奨励及び簡易生命保険思想の普及のために必要な郵政省令で定める施設及び設備」このように示されておりますけれども、これは郵便貯金関係と簡易保険関係、それぞれ別々の計画で別々のものをつくられるのかどうか、そこのところ、何か別々のものをというようなお話も聞いたことがあったように記憶しておりますので、確認の意味でお尋ねしておるのです。
#131
○鶴岡政府委員 御説のように当初そのようなことも考えておりましたわけでございますが、琉球側の希望もいれまして、これは統合したものをつくる――貯金から四億、保険から一億出しまして、合わせて五億のワク内で一本のものをつくるということにただいまきめております。
#132
○中野(明)委員 では、その施設とかの規模ですか、それから建物の完成年度、そしてでき上がってからの利用方法ですか、その点について、もう一度詳細にこの際お伺いしておきたいのです。
#133
○鶴岡政府委員 建物の規模は予算額五億のワク内というだけで、土地が何平米あるいは建物が何平米というところまでいままだ煮詰めておらない段階でございます。しかし、その内容は本土の郵便貯金会館あるいは保険施設に準ずるものでございますので、会議室とかあるいは展示室、講堂あるいは宿泊施設、そういうものを内容の施設として持つことになるわけでございます。
 そこで、第二の御質問の建設のスケジュールの点でございますが、法律案の御審議が済んで通していただきましたら、さっそくに土地を手に入れまして、その他施設内容等を向こう側と相談いたしまして取りかかりたい、大体設計に六カ月、積算に二カ月、契約一カ月、工事十三カ月の予定でございますが、そういう目算で考えますと、完成は四十六年の三月末の予定でございますが、ただいまそのようなスケジュールを持っております。
 それから会館の利用でございますが、会館の利用につきましては大体三つの目的がございます。一つは、貯金または保険のPRセンターにする、そのために、ここで講演会をやったり貯金、保険の夕べを行なったりするPRが一つ、第二点といたしましては、従業員諸君の資質の向上、ここを利用いたしまして、いろいろと事業関係の講演会をやったり、あるいは、ここを研修、訓練の場所にするというようなことで資質の向上をやりましたり、あるいはまた預金者サービスという面から、預金者を集めて、そこで経済事情の講演会とかその他の催しものをやるとか、あるいは預金者の方の宿泊の便をも提供する、大体そのような利用の方法を考えております。
#134
○中野(明)委員 それで、そのでき上がったものを琉球政府に貸し付けるわけですが、その貸し付け条件といいますか、これはどういうふうに考えておるのか。期限その他のこともありますし、いろいろこまかく言えば、施設の保全だとか減価償却とか、そういうこともあると思いますが、こういうことについての条件はどのように考えておられるのか。
 またもう一つは、現在までに沖繩で国の財産を貸した前例は何件くらいあるのか。これは総理府のほうがいいかもしれませんが……。
#135
○鶴岡政府委員 最初に郵政省関係を申し上げます。
 施設を貸し付けますためには、結局貸し付けに関する取りきめを行なうわけでございますが、その際、これは御案内のように国有財産を無償で貸し付けるわけでございますので、いろいろと厳重な制約を持つわけでございます。たとえば貸し付け物件の対象を明らかにするとか、あるいは貸し付け物件について用途を指定するとか、損害保険契約の締結義務を先方に課するとか、いわゆる維持保全についての善良なる管理者の注意義務を課するとか、その他、法律で定めますこのような貸し付け条件を厳重に規定して向こうに貸与をするということでございます。貸し付ける期間等につきましては、別にそれぞれ期間を更新するようにするかとか、そのような点についてはまだそこまで話を煮詰めておらないわけでござます。
 それから減価償却につきましては、これは日本の所有財産でございますので、減価償却は、私どもの法律に従いまして日本側で行なうということでございます。
 なお、前例につきましては総理府から……。
#136
○加藤(泰)政府委員 お尋ねは、ほかにそういう例があるか、こういうことであったと思います。
 無償譲渡したものの例といたしましては、気象観測施設、それから先島のテレビ、それからUHFの関係の施設、こういうものについては無償譲渡いたしております。
 それから貸付のものといたしましては、昨年、OHKの関係の放送備品といいますか、そういうものにつきましてNHKからOHKに貸付している例がございます。
#137
○中野(明)委員 この法律では那覇における設置だけをきめておるようですが、今後必要があった場合、実情に応じて那覇以外にもこのような会館が設置されるようになるのかどうか、この点……。
#138
○鶴岡政府委員 法律の明文で、第一項で「那覇に」ということを一カ所指定してございます。私どもは、内地のやつを一県当たりに割りますと、この程度の規模を一つということが、現在の内地の貯金会館あるいは保険施設とのバランス上最も妥当であると存じておるわけであります。そしてまた、今回の措置といたしましてはこの一カ所にとどまりたい、とどまるという所存でございます。
#139
○中野(明)委員 沖繩は特殊事情にもありますし、将来必要が生まれてくるのではないかと思ってお尋ねしたのですが、これはまた将来のことといたしまして、次に、やはり気にしております支払い関係でございますが、終戦当時の沖繩における加入者の現在高、これについてはきのうの答弁で現地の人たちの申請、こういうふうにお伺いしたわけですが、そのときに申請された人たちと、郵政省のほうでそれを申請に基づいて確認をなさったようですが、その差ですね。たとえて言えば、一万件申請があって確認は九千件なら九千件だということが数字の上で差があったのではないか、このように思うわけですが、そこの辺、おわかりになっておりましたら……。
#140
○鶴岡政府委員 先方からの申告の数は、貯金におきまして十九万一千件でございます。保険におきまして十八万九千件、これに対しまして、私どもの確認数は貯金が十七万六千件と、ちょうど一万五千件ばかりお説のように下回っておりますし、保険は十七万三千件ということでございますから、これもやはり一万六千件ばかり下回っております。
 そうなりましたいきさつでございますが、これは一つは、申告はあったけれども、貯金通帳やあるいは保険証書等の証拠書類もない、いわんやまた、内地におけるとれに対応する原簿もなかったというケースが一つと、もう一つは、重複申告と申しますか、これは一年六カ月という長い期間を申告期間といたしましたこともありまして、一ぺん申告しておきながらまたあとで、ほんとうに申告したのだろうかなということで再度重複申告をしたケースもございます。なおまたそのほかに、以前は権利があったが現在は債権をなくしておる支払い済みのもの、あるいは他人名義のものの申告、そういうものがございましてこのような数字の食い違いとなったと考えております。
#141
○中野(明)委員 申告した本人が、戦災その他で通帳その他の証拠書類を紛失しておった、しかしながら日本の、これは熊本と福岡でしたか、そこの原簿には明らかにあった、そういう場合は、何かそれにかわるべき証拠書類を向こうに渡されたのかどうか、認められたのかどうか。
#142
○鶴岡政府委員 そのような場合には、こちらに原簿さえありましたならば権利者としての確認をやっております。ただし、御質問の、それに新規に通帳なり保険証書なりを交付したかということになりますと、それは交付しておりません。しかし、私どもとしては権利者としてそれを確認をいたしております。
#143
○中野(明)委員 その場合、何か法律で、三十八条ですか、そういうふうな払い戻しの証書というのですか、そういうものをお渡しになっているのかどうかということをお尋ねしているのです。
#144
○鶴岡政府委員 その点は渡してございません。しかし、現実の支払いが行なわれます場合には、遺漏のないように十分法的な手続等もとるつもりでございます。
#145
○中野(明)委員 それは何か証拠書類がなければ現実の支払いのときに困るのではないかというふうに私、心配するからお尋ねしているのですが、もう一度確認をし直さなければならないようなことになったりしたのではたいへんですから、やはりそれにかわるべきものを、そのときに――あなたのは確かに通帳が紛失しているけれどもこちらの原簿に載っているから有効であるというふうな、そういう証明書を出されたのじゃないかと私思ったのですが、それがないと支払いのときに困るのじゃないか、実際そう思うのですが、その点どうでしょう。
#146
○鶴岡政府委員 確かにそのようないわば確認書といいますか、お墨付といいますか、そういうものをその際、二十六年の当時交付しておけば非常に安心感を与えたということは考えられます。しかし、諸般の手続上それはいたしませんでしたが、今回いよいよ支払いの段階になりました際には、向こうから通帳を亡失しておるとすれば、通帳亡失ということを申告書に書き添えてくれましたならば、完全な原本はすでに内地にございますから、私どもは完全な有権利者の扱いをして、何らそこに差別あるいは不利を与えることはないように措置をいたします。
#147
○中野(明)委員 じゃ、あの当時におきましてはそういう書類はいっていないけれども、確かにあなたのは有効でございますということを承知さしているわけですね。
 それからもう一点、相当長い期間たっておりますので、その後において死亡とか行くえ不明、こういうことで幾らか減少しているのじゃないかというふうに私思いますが、その数字はつかんでおられるのかどうか。
#148
○鶴岡政府委員 その後の数字の変動として考えられますのは、大体いま御指摘のように、権利者、貯金の預入者あるいは保険の契約者と申しますよりも、受給者の死亡、行くえ不明の二つあると存じます。
 前者の死亡の場合には、これは遺産の相続の規定が適用になりますので、しかるべき相続権者を定めておるわけでございます。また失踪の場合は、これはその失踪の権利者についての措置もこの期成会がずっと活躍を続けてこの問題をいつもあたためておりましたので、現地において権利を失わないような措置はやっておるわけでございます。ただし、現在私どもの手元に何名分が当時の申告者数と相違しておるということはつかんでおりませんが、その数はきわめて微々たるものであると先方の代表者等から承知をしております。
#149
○中野(明)委員 これは小さなことのようなんですが、実際の支払いの段階にいろいろまた問題が出てくるんじゃないかと思って私聞いておるわけです。十七万六千件あるいは十七万五千件、こうあるわけですから、相当その後においていろいろの移動があるのじゃないかというふうに憶測をするわけです。それの管理というのですか、これの責任というものをだれが持つのか。いま言われたように相続人がちゃんときまっていればけっこうですが、行くえ不明なんかになって全然わからなくなってしまった。現地で預金者の会なんかをつくって、よくあることですが、内地でも引き揚げ者なんかでそういう会をつくって会費でも取っておればそれはまた別なんですけれども、そういうことがないとするならば、掌握その他この管理、それが非常に困るんじゃないかというふうな気もしたりしているのですが、そこのところ、現地の人だけの声でほんの一部分ですから心配ございませんという程度では私ちょっと心配なところがあるんじゃないか、こう思うのですが、その点、局長どうでしょう。
#150
○鶴岡政府委員 その点につきましては、これらの貯金ないし保険の権利者が団体を結成しております。これは現段階では任意団体でございますが、団体を結成しまして、戦前の郵便貯金等払い戻し獲得期成会というものをつくっておりまして、これが五十九の琉球の市町村単位にその支部を持っておる、そういうような構成でございますし、また、この貯金、保険の支払い問題がずっと毎年毎年琉球政府並びに住民の大きな関心を呼んでおりますので、常にこの問題は忘れられることなしに権利者の確認その他、あるいは相続、そういうことは遺憾なく行なわれておるというふうに考えておるわけでございます。
#151
○中野(明)委員 ではその辺にしにおきまして、次は見舞い金でございます。
 けさほどからもこの見舞い金について議論が出ておりましたが、見舞い金が郵貯と簡保関係で四億一千万ほど支払われるということになるわけでございますが、見舞い金の法的根拠についてけさから議論があったのですが、見舞い金の性格というのは、どのようにお考えになっておるのですか。
#152
○鶴岡政府委員 見舞い金の性格につきましては、これは法律上、郵政省に損害賠償の責任があるかどうかということは不明である、なかなかにきめがたい、しかし、このように長期間、二十年もの間支払いをすることができずにまことに気の毒な事情にある、したがってこれをこのまま見過ごすということははなはだ残念であるし、また当を得ないので、ここにいわば政策的な配慮を行なって、そのような金額を支払うというような考えでおるわけでございます。
#153
○中野(明)委員 これはいろいろ基本的な考え方に立たなければいかぬと思うのですが、この簡易保険にしましても郵便貯金にしましても、郵政省のほうから払う意思がなかったんじゃないわけですから、当然債務を履行するだけの気持ちもあったし、そしてまた、それだけの余力もあるわけですから、そうしてみますと、いまの御答弁で非常にむずかしいとおっしゃっているのですが、結論からいえば、結局支払いがこのように延びて、いろいろ理由があるでしょうけれども、基本的にはやはり国の責任ではないか、このように考えたほうが一番妥当じゃないかと私は思うわけです。そういたしますと、特別会計から郵政のほうへ振りかえて払うというような、わざわざそういう不自由な払い方をしなくても、やはりこの見舞い金というような性質のものは一般会計から出してもかまわぬのじゃないか、私ども一応直感的にそのように感じるわけですが、この点検討なさったかどうか。
#154
○鶴岡政府委員 ただいま御指摘の点につきましては、私どもは、これを郵政省で特別会計で支出する論拠といたしまして二つばかりあると存じております。
 一つは、この見舞い金の支払いによって、長年の懸案であったわれわれの貯金保険のいわゆる債権債務の決済ができると、われわれの業務上そこに便益をもたらすものであるという点が一点でございます。もう一点は、ここで見舞い金を支給して、元利金はもちろんでございますが、本問題を解決に導いておきますことは、琉球の住民が、国のやっておる貯金、保険に加入しておけば、こういう場合にも、額の多寡は別として、やはり何か考えてはくれるんだということから私どもの事業に対する信頼感を非常に増してくれるのではなかろうか、ということは、復帰後におきまして琉球の現在の郵便貯金が内地のそれと一緒になりましたときに、貯金総体に大きなプラスをもたらすのではなかろうか、そういうようなことを考え合わせまして、見舞い金はやはり特別会計から支出すべきであると、そのような判断をいたしました。
#155
○中野(明)委員 これは議論があるところでございますが、いまの御説明で、私自身も必ずしもいまのお答えが正しいとは言い切れないのですけれども、しかし、一応諸般の事情からそういうふうに考えられたのだと思うのです。
 総理府のほうでこの点についてやはり検討されて、一般会計から出しても差しつかえないお金じゃないかどいうふうにも私は考えたのですが、この点、総理府の考え方をひとつ……。
#156
○加藤(泰)政府委員 お答えいたします。
 この問題につきましては、基本的には郵政省の問題として検討されたわけでございまして、私らの立場といたしましては、郵政省のお考えに考え方としては基本的に同じ考え方でこの問題を検討したわけでございます。
#157
○中野(明)委員 それから、きのうからもちょっと議論になっておりましたが、見舞い金といたしましても、非常に現地の人の要望、しかもこれが十年になんなんとする間の強い要望であったわけですが、それにいたしましては非常に額が少ないのじゃないか、このように考える一人なんです。まあ、話は妥結を見まして、そしてそういう心配はないというふうにきのうも御答弁があったようでありますが、現地では、相当このことについては期待を裏切られた、非常に不満だ、そういう声もかなり強いように聞いております。この点につきまして、現地の人たちの不満の声というもの、総理府あたりが一番よく現地のことを御承知かと思うのですが、こういう点について何かお聞きになっているかどうかということ、現地の人が、代表は納得したようですけれども、はたして一般の加入者が……。
#158
○加藤(泰)政府委員 お答えいたします。
 当初、代表の方々の要求も相当額が多かったという事実がございます。そういう点では、一般の債権者の方が代表の方のそういう要望を一応受けて、それだけの期待をされていた向きもあるかと思いますけれども、いろいろ代表の方とよく検討をした結果、いまのようなところで納得されたわけでございます。そういうことでございますので、一般の債権者の方から特にそれに対して不満だというような話を私たちは聞いてはおりません。円満にこの問題が解決するものと考えております。
#159
○中野(明)委員 結果的に見まして、きのうもお話がありましたが、当初の向こうの要求に近いものが建物とかその他の金で出ておるようでありますが、現金の受け払い等を結果的に見ますと、当初向こうの要求は一円対一ドル、これから始まったようでありますが、結果的に見まして、加入者に最終的に現金として入るのは一円対幾らに計算の上ではなりますか。
#160
○鶴岡政府委員 加入者の手に入ると申しますか、われわれが現金で琉球側に支出します金は十倍ということに相なります。
#161
○中野(明)委員 十年越しのトラブルで、地元の人たちの期待も非常に大きかったようでありますし、事、お金に関しましてはなかなか根強いものが国民感情として残るわけでありますが、この点、最終結果としていまのお話では一円対十円、千円の貯金をしておった人は一万円ですか、これもけさほど来のお話では、はたして現金が一人一人に届くかどうかは、これは非常に微妙な答弁でありました。いずれにしましても、一対十ということでありますが、この点、郵政大臣は妥当な線だ、このように御判断になってこうなったと思うのですが、私は地元の人たちの期待とあまりにもかけ離れたことではないかと思うのですが、もう一度現時点において大臣の所見を承っておきたいのです。
#162
○河本国務大臣 私は、この交渉が長い間かかって両方がようやく合意に達したものでございますし、なおこのほかに御審議をいただいております会館の建設等もございますし、それから別に総理府関係で財政投融資ということもありますので妥当な線である、かように考えております。
#163
○中野(明)委員 全体から見ればそういうことが言えると思うのですけれども、個人個人、やはりお金のことですからだいぶ期待をしておったのではないかと私どもは想像しておるわけであります。その点について、後ほど実際に支払いがなされたときに現地から不満が爆発してきては、せっかくの好意が何にもならないということで心配をして尋ねているわけですが、大臣のほうも、かなり代表も納得していることだし、確信を持っておられるようでありますので、今後もそういう点について十分現地の空気というものを見ながらいろいろと今後の指導なり対策を考えていただきたいと思います。
 それからいま一点私、非常に気になりますことは、過去十年越しにこういう預金者の代表が期成会か何かをつくりまして盛んに日本の本土へやってまいりまして、いろいろ骨を折っているわけであります。これに要した経費というものは、先ほどもちょっと出ていましたが、日本の内地でもいろいろ例のあることですが、陳情その他にどんどん代表が参加して、結果的に幾らかの答えが出た、ところが、そのときに精算をいたしますと、陳情費が一般の人たちが予想しておった以上にたくさんの金がかかっておって、あとでそれが非常に問題になりまして、こんなはずじゃなかったということでずいぶんトラブルが起こっていることを私ども見たり聞いたりしております。おそらく十年になんなんとするような運動でありましたので、相当これには経費を使っているのじゃないか。そういうことはあまり考慮に入れてないようなお話でございましたが、これはぜひ考慮に入れてしかるべき性質のものじゃないか。気にかけておかないと、おそらくここからまたいろいろと問題が起こってくるのじゃないか、そして結局分配というようなことになりまして内輪もめがいたしまして、その代表者にそこまではまかしてなかったとかなんとかでいろいろごたごたした問題が起こりますと、これまた、時が時でありますし、相当やっかいな問題になるのではないかと私ども心配しております。これはどこかから金が出ておれば別でありますが、一銭もなしでは来れぬわけでありますし、日本本土へ来た以上、何日間か滞在して、何人かの人が――十年になんなんとする間ですからばく大な経費じゃないかと私想像いたします。
 それで、この点貯金局長はどういう考えで見ておられるか。はたして将来この運動に使った費用は問題になるようなことがないのか。これは総理府のほうにも私、気になりますので聞いておきたいと思います。
#164
○鶴岡政府委員 私は、いわゆる上京に要しました経費、そういうものがどこの負担になっておるかはよく存じません。存じませんが、ただ、いわゆる期成会の代表者は、先般申し上げましたように、すべて市町村長、まあ二、三の例外はございますが、市町村長といういわば公の立場に立つ人たちであったわけでございます。したがいまして、それが後になりましていろいろと紛議の種になるというようなことは、われわれとしては心配もいたしておりませんし、またそのような様子も全然いままで感じたことはないわけでございます。
#165
○加藤(泰)政府委員 総理府といたしましても、ただいま貯金局長からお話がございましたように、どの程度費用がかかったのかというような点についてはもちろん承知いたしておりませんし、また、それについて何かトラブルがあったというようなことも承知いたしておりません。そういう意味で、この問題につきまして債権者の問でどういうふうに話が進んでいるのか、あるいは話がついているのか、そういう点について承知いたしておりませんけれども、その点は、いままでの私らの感触によりますれば、その点が将来問題になるようには考えていないわけでございます。
#166
○中野(明)委員 時間がないようですので終わりたいと思いますが、私は、日本国内におきましてしばしばそういうことがありまして、そしていなかのほうの議員が辞職をしたり、あるいは問題になったりしたことを見たり聞いたりしていますので心配してお尋ねしているわけでありまして、そういうことがなければこれはまことに幸いだと思います。
 最後に、大臣をはじめ関係者に強く要望しておきますが、十年越しに懸案になっておったことが解決される方向になったわけでありますので、せっかくの本土復帰の機運が盛り上がってきているときでもありますし、この問題に関していろいろと今後に尾を引かないように、トラブルを起こさないように細心の注意を払い――琉球政府に一任するのですから、あまりこまかいところまで云々はできないでしょうけれども、やはりお金を出すわけですから、そういう点に十分気を配っていただいて、地元の人たちが結果的に喜んでくれるように――金額の上では不満があるのではなかろうか、私はこのように思って強く要望はしておるわけでありますけれども、そういう点について十分の配慮をお願いして、最後に大臣のほうからその辺の対策、考え方についてお話ししていただいて私の質問を終わります。
#167
○河本国務大臣 最終段階までこの処理がうまくいくようにいろいろ配慮していきたいと思います。
#168
○井原委員長 次回は来たる二十一日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後零時五十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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