くにさくロゴ
【PR】姉妹サイト
 
#1
第061回国会 逓信委員会 第30号
昭和四十四年六月十九日(木曜日)
    午前十時三十四分開議
 出席委員
   委員長 井原 岸高君
   理事 小渕 恵三君 理事 加藤常太郎君
   理事 加藤 六月君 理事 亀岡 高夫君
   理事 志賀健次郎君 理事 中井徳次郎君
   理事 森本  靖君 理事 小沢 貞孝君
      大村 襄治君    上林山榮吉君
      高橋清一郎君    内藤  隆君
      羽田武嗣郎君    古川 丈吉君
      水野  清君    森山 欽司君
    早稻田柳右エ門君    三木 喜夫君
      八百板 正君    山花 秀雄君
      米田 東吾君    中野  明君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 河本 敏夫君
 出席政府委員
        郵政政務次官  木村 睦男君
        郵政大臣官房長 溝呂木 繁君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  柏木 輝彦君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  浦川 親直君
        郵政省電波監理
        局長      石川 忠夫君
 委員外の出席者
        郵政省電波監理
        局放送部長   太原 幹夫君
        建設省住宅局建
        築指導課長   前川 喜寛君
        参  考  人
        (日本放送協会
        専務理事)   佐野 弘吉君
        専  門  員 佐々木久雄君
    ―――――――――――――
六月十九日
 委員古内広雄君辞任につき、その補欠として大
 村襄治君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員大村襄治君辞任につき、その補欠として古
 内広雄君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
六月十八日
 簡易郵便局の受託範囲拡大等に関する請願(保
 利茂君紹介)(第九〇一四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 有線放送業務の運用の規正に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出第一〇六号)
     ――――◇―――――
#2
○井原委員長 これより会議を開きます。
 この際、参考人出席要求の件についておはかりいたします。
 有線放送業務の運用の規正に関する法律の一部を改正する法律案について、審査の参考に資するため、参考人の出席を求め、意見を聴取することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○井原委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。
 なお、参考人の人選、出席日時、手続等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○井原委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。
     ――――◇―――――
#5
○井原委員長 有線放送業務の運用の規正に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。加藤六月君。
#6
○加藤(六)委員 先般、CATV法案の背景と申しますか、よって来たるところを大ざっぱに御質問申し上げたわけでございますが、本日もあまり時間がございませんので、ひとつ答弁は簡単にしていただきますし、また私のほうも簡単に質問いたしたい、こう思います。
 先般お聞きしましたのは、放送区域の問題を中心としたところの難視聴解消の義務づけ――免許状に放送区域というのが書いてあるのに、この難視聴解消に対する義務づけというのはどの程度のものであるかということと、NHKが聴視料を取っておる、そうして今回のCATV法案、有線放送業務の一部改正法案というものをつくった場合に、適当なる利潤を生ますような設備料その他を取るということになっておるが、国民的感情からして、はたしてこの問題がいいのか悪いのか、特に民放は料金を取らない、NHKは聴視料を取っておるということで非常におかしいのではないかというところまで質問しまして時間がなくなったわけでございます。
 その次に、同じくこの背景的な問題といたしまして、これは簡単に御答弁願いたいと思うのですが、世界各国のいろいろな問題等、CATVに関係するのを調べてみますと、世界各国それぞれのやり方、行き方、規制のしかたというのがあるようでありますが、アメリカではこのCATV事業が非常に発達、発展しておるようでございます。アメリカはなぜそんなに発展したのか、また、日本でもアメリカと同じように発展する要素があるのかないのか、この点について承りたい、こう思います。
#7
○石川(忠)政府委員 お答え申し上げます。
 アメリカにおきましてお話しのとおりCATVが非常に発達いたしておりますが、その原因と申しますか、そういったことを考えてみますと、一つは、非常に国土が広く、また地形が複雑であるためにテレビの電波が届きにくいところが非常にいろいろあるということ、それから都市におきます高層建築物が早くから非常にたくさんできているためにテレビの波が二重像になって見えるというような都市が非常に多くなったためが一つ、それからもう一つ発展したというのは、いままでCATVの事業が実際にもうかっているというような経済的な事情からこういったCATV事業というのが非常に発達したわけでございます。
 日本におきましてしからばどうであるかということになるわけでございますが、日本におきましても今後都市における建築物の高層化ということは避けられませんし、したがいまして、こういった建築物の高層化に伴うテレビ電波の到達しがたい、あるいは二重像になるというような現象はますますふえてくるということ等からいたしまして、日本におきましても、やはり同じようにこの有線テレビというものがいよいよふえてくるのではなかろうか、かように予想されるわけでございます。
#8
○加藤(六)委員 そこで、NHKの方もおいでになっているようでございます。この通常国会においてわれわれはNHK昭和四十四年度予算というものを審議いたしました。そのときに、共同受信施設というものについて、いわゆる山村僻地の分と都市の分と、両方をNHK予算の中に含んでおる。具体的な個所については当たらなかったわけでございますが、このNHKが都市における難視聴解消のための共同受信施設をする個所数は覚えておるわけでございますが、今回この法案によりますと、郵政大臣が指定する区域という問題が出てくるわけでございます。許可基準でいう市街地の状況、地勢、行政区画等に照らして、その業務を包括的に行なう区域、まずこの区域を具体的にどういう区域をどうやってきめるのか、郵政大臣、これが第一点。
 第二点としては、NHKが都市における難視聴解消のための共同受信施設というのをやるようになっておる、この個所まで――実は個所の数についてはわれわれは審議したわけでございますが、この区域の中にNHKの共同受信設備をする数が入っておるのか入ってないのか、資料がなかったらけっこうでございますが、監理局長とNHKのほうと、両方からちょっと承りたい、こう思います。
#9
○石川(忠)政府委員 都市における指定区域の問題でございますが、これは都市の規模によっても違いますけれども、できるだけつまみ食い的と申しますか、経営的にそういったCATVの需要者が集まっているようなところだけとにかくつまみ食い的にやられるのではかなわないということで、相当広範囲な地域、たとえば東京を例にとりますと、二十三区の大部分が指定区域の中に入るのだろうと思いますが、そういったところで、あそこに書いてございますように、指定区域といたしましては、そういった受信障害が発生し、あるいは発生するおそれがある二十三区を指定区域とするようになろうかと存じます。
 それから、片や各業者がきめる業務区域につきましては、たとえば新宿区を業務区域としたい、あるいは新宿区と渋谷区と一緒にするというようなことが考えられるわけでございまして、大都市においては指定区域の中の一部分、あるいは中小都市においては指定区域と業務区域と一致することもありますが、原則としては指定区域の中の一部分を業務区域としてやる、こういうことになろうかと存じます。
 それから第二点の、NHKの都市における有線放送の問題でございますが、これにつきましては、私どもの考えといたしましては、難視聴の解消はNHKだけの問題ではございませんので、今後NHK、民放、あるいは関係業者、電信電話公社等の関係者を入れた一つの公益法人によりまして運営していくのが望ましい、かように考えているわけでございます。
#10
○佐野参考人 お答えいたします。
 先般の国会で昭和四十四年度NHKの予算をお認め願いました中で、四十四年度初めての施策でございますが、都市における難視聴解決のために四十カ所、一カ所で二百五十の加入世帯を見込みまして、したがいまして累計一万世帯のめんどうを見たい、予算的には一世帯二万八千円を協会の側で負担をして建設をするということでございまして、したがいまして二億八千万円の予算が計上されたことは御承知のとおりでございます。
 もう一つ関連して申し上げますと、従来単純なビル陰で、建築主と被害を受けます世帯の間に立ちまして協会がいろいろ技術指導をいたしてあげるというような経費を、合わせて二千万円計上してございます。双方で三億円をお認め願っておるわけでございますが、まだ、ただいま有線放送業務の規正に関する法律案の御審議の途中であり、かつ、業務区域の指定がいかが相なりますか、この法律案の中ではちょっと私どもわかりませんけれども、さしあたり協会といたしましては、初年度でもございますし、財政的なワクもございますので、一応東京、大阪、名古屋の三大都市においてこの四十カ所、一万世帯を見たい、このように考えておりますが、将来、方向といたしましては当然六大都市、あるいは順次県庁所在地等の都市に広がっていくだろうということは想像いたしております。
#11
○加藤(六)委員 その場合、いままでのNHKの地形的条件によるところの置局計画の場合はNHKの画像しか見えないようになっておりましたね。ところが今回の都市における施設というものは、その地域における民放を含めたあらゆるものが見えるような計画になっておりますか、なっておりませんか。
#12
○佐野参考人 ただいまの御質問の第一点、地形難視、従来の地方の難視等を含めてのことかと思いますが、これはいずれも、民放もあわせて見えるような施設になっております。今後都会地におきますこの共同受信方式も、当然民放を見得るという形で施設をいたす所存でございます。
#13
○加藤(六)委員 そこで、郵政省からもらった資料についてちょっと質問いたしますが、いまのNHKの答弁でちょっとふに落ちないことがあるのですが、四番の運営主体別施設数というのがありますね。その注2です。そこに「有線テレビ事業そのものを第一義的に営利の目的として実施しているものは、次の五者だけであり、他は、他の営利事業を行なっている者が自社の厚生施設」こういうような前書きがありまして、五者とは何々かということで、伊東テレビクラブということから始まってずっとありまして、(5)に西日本テレビ共聴というものが出てくるわけですね。
 これは監理局にお伺いしますが、西日本放送というものが免許されるときに、岡山県の津山市は放送区域に入れてあったかなかったか。はっきり言えばないと思います。それで、津山市には難視聴解消としてNHKと、たとえば山陽放送の置局は完成しておるわけです。ところが、具体的にいろいろ調べておりますが、西日本放送というものが音頭をとりまして、岡山県南部をカバーして津山に西日本テレビ共聴というものをつくった。ここに資料としてこうやってわざわざ出していただいておるので、この西日本テレビ共聴というのは、チャンネルをどれどれを使ってどういうようにやっておるということはおわかりでしょうか、おわかりでないでしょうか。
#14
○石川(忠)政府委員 ただいま資料の手持ちがございませんので、調べてお知らせしたいと思います。
#15
○加藤(六)委員 これは昨日の森本委員ではないですが、今回のこの法案の一つの大きなポイントになる問題です。だから私は、先般質問いたしましたときに、放送区域という問題と、放送区域内における都市であろうが、あるいは自然的、地形的条件による難視聴地帯であろうが、義務づけがあるのかないのかということをお聞きした。その背景というのは、実は現在自主放送をやっておるもの、またこの資料にあるもの、いろいろの地域の難視聴度というもので、そういうものを勉強してみた。また、各民放テレビ会社がそういう地帯に対してどういう施設、どういう努力をしておるかという問題についてもちょっと勉強させてみてもらったのです。たまたま五番目の西日本テレビ共聴の問題は私の選挙区ではございませんが、同じ岡山県であるということで、実はあまり質問したくなかった。なかったのですが、調べていって、質問申し上げる場合にこれが一番いいのじゃないかというのでやったのですが、こういう問題があるから今回のCATV法案が必要なのか。そうしたら、この聴視者の利益を守るという精神とどういうかかわり合いがあるかということが、私らとしてはちょっと疑問を持った点なんです。いま資料をお持ちでないということでございますので、もうそれ以上あまり追及いたしませんが、ひとつそういう問題は電波監理局のほうで一度研究しておいていただきたいと思います。
 あと、時間もあまりございませんので、二、三法律の内容について質問いたしておきますが、先ほど電波監理局長さんのお話を聞きますと、公益的な性格を持ったものになるべく許可していきたいという御方針のように、これは前回も承ったわけですが、許可基準の中に対価が妥当だということがありますね。ということは、これはもうけてもいいのか、利潤があってもいいのか、利潤を出さしてもいいのか、また、計画の中に利潤を生むようにしてないといけないのか、それとも、利潤はいわゆる資本利子程度のものでいいのかという解釈があいまいではないかと思うのですが、これに対してのお考えはどうなるか、承りたいと思います。
#16
○石川(忠)政府委員 先ほど申し上げましたように、公益法人を最も理想的な形態と私ども考えておりますので、その場合には利潤という考え方は出てまいりませんが、株式会社でやる場合を想定いたしますと、株式会社の場合には適正な利潤というものはやむを得ない、かように考えております。私どもは、対価として、原価から見て暴利をむさぼるような、あるいはべらぼうな原価をつくってやるということは押えたい、こういう趣旨でございます。
#17
○加藤(六)委員 そうした場合に私がもう一つ突っ込んで承りたいのは、いままでの放送というのは、電波の独占性といいますか、有限性、そういう問題から、電波の公共性ということやいろいろな問題から始まって、もちろんNHK、民放というものについてそれぞれの規制をいたしておりましたが、今度は有線放送でいくわけですね。有線放送でいった場合に、有線放送そのものを許可制にする根拠としては、またいろいろ野党の皆さんからも御質問があると思うのですが、話がちょっと飛躍するようですが、放送規制をする根拠はそういうものであった。電波の独占性、有限性、いわゆる限りがあるということであった。ところが、最近は同軸ケーブルとかいろいろなものが非常に発達してきた。そうした場合に、これを許可制にする具体的な根拠というものはどこにあるのかという点をもう一つ突っ込んで承っておきたい、こう思います。
#18
○石川(忠)政府委員 今回の改正をお願いいたしております一番主要な点は、いまお話に出ましたとおり、有線放送のうち、都市における指定区域の中におけるテレビを許可制にしようということが主体でございます。
 なぜこれを許可制にするかということでございますが、これは現在の届け出制のままでおきますと、何と申しますか、今後いろいろな業者が乱立するということで、中には、技術的にあるいは経済的にいろいろな面からして弱小な業者が乱立するおそれがある、そういたしますと、あるときにはその業者がつぶれて受信者に対するサービスが突如なくなるというようなこと、あるいは経営のために非常に高いコストをむさぼるというようなこと、いろいろな面で受信者の保護という点から見て、今後の大都市におけるテレビできれいな画を見るためにはやはり有線放送で見なければならないという場所が出てくるわけでございますので、こういった場所における受信者の保護という面からいたしまして、どうしても許可制でやらないと、ただ単に届け出制に放置いたしますと、受信者の保護という点から遺憾な点が出てくるのではなかろうか、こういうふうに考えまして、許可制にすることによりまして、しっかりした業者に許可することによって受信者の保護に遺憾なきを期したい、こういうことでございます。
#19
○加藤(六)委員 それで、いま局長、技術問題その他の問題が出ましたが、この法案で郵政省令で定める技術基準という問題が出てきておりますね。
 そこで、もう私の時間がありませんからまとめて質問しておきますが、郵政省令で定める技術基準、この基準というのはどういうものであるかという問題が一つ、それから、この設備は郵政大臣の許可を受けなければ有線テレビ再送信以外の業務に使ってはならないということになっておりますね。しからば、これはどんなことなら使っていいことになるのかということ、それから、これはテレビ再送信以外にはできるだけ使わせないという意図か、それとも、事情の変化に応じて用途を広げさしてやろうという意味なのか、 ここら辺がちょっとわれわれとしてははっきりしない。そうしてまた、先ほどの局長のおっしゃる内容等をいろいろ聞いておりますと、設備許可、設備免許というような印象が若干出てくるのではないかという感じがあるのですが、あくまでもこの問題は電波法からくるところの放送局の開設の根本的基準というものに合致するような指導をとらなくちゃならないのではないか、こう思うのですが、その三点について御質問いたします。
#20
○石川(忠)政府委員 お答えいたします。
 第一点の技術基準としてはどういうような項目をきめるかということでございますけれども、これは申すまでもないことでございますが、良好な受信が可能になるように技術基準をきめよう、抽象的に申し上げますと、そういうことでございますが、項目として申し上げますと、たとえば受信の空中線の設置場所であるとか、あるいは空中線の構成というようなこと、あるいは再送信設備の総合特性というようなこと、あるいは電波が――電波と申しますか、漏れる場合の漏れていく電界強度、そういったものについてきめてまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
 それから、再送信設備を使っての自主放送といいますか、その他の業務に対してどういう態度をとるか、こういう御質問でございますが、なぜこういうことを、再送信施設を使っての他の業務について許可制にするかと申し上げますと、これは再送信設備を、何と申しますか受信その他の業務、主として自主放送でございますが、そういった業務をやることによりまして、技術的に経済的に影響がある場合が多いのではなかろうか――多いと私ども考えまして、そういった場合についてやはり許可制にしておく必要がある。それで、どういう態度でこれに臨むかと申し上げますと、技術的、経済的に影響があるということが一つ、それからそのほかにも放送法を準用いたしております番組その他の放送内容の問題等につきましても、現行法の第四条を順守するというような事柄が基準として載せてはございませんけれども、精神としては、そういったことを審査の基準にして許可するかいなかをきめていく、こういうことになろうかと存じます。
 それから第三点は、施設許可なのか事業許可なのか、こういう御趣旨の御質問だと承りましたが、これは施設許可に事業許可的な要素の加わったもの、こういうふうに私どもは解しております。
 と申しますのは、この許可基準を見ていただけばおわかりのとおり、技術基準だとかその他計画が合理的であるというようなことは、やはり施設面から見ても合理的でなければならぬというようなことから考えて、この二項目から見る限りは施設許可である、こういうふうに言えるかと思います。そのほかに対価の問題だとかあるいは経済的基礎の問題だとか、そういった問題は施設許可とは言い切れない問題でございますので、この許可基準というものは、施設許可にこういった業務許可的な要素を加えたものである、こういうことだと思います。
#21
○加藤(六)委員 わかりました。最後に質問します。郵政省からもらっております「有線テレビ施設の現状」という資料がございます。この区分けを見ますと、用途ということで、共同聴取業務及び告知放送業務、告知放送業務、街頭放送業務、共同聴取業務、この中でテレビジョン放送以外の放送、テレビジョン放送、こうしてありまして、そうして注がついて、「「共同聴取業務及び告知放送業務」欄の施設数三、〇八○のうち、四施設は有線テレビ施設であるから、有線テレビ施設の合計は七、三七〇となる。」七千三百六十六施設あるのに四施設加えるから七千三百七十になる。そうすると、この四施設というのは、今回の規制の中に入るのですか入らぬのですか。簡単でいいです。
#22
○石川(忠)政府委員 これはその町が指定されるかいなかによってきまりますが、入らないと存じます。
#23
○加藤(六)委員 そうしますと、われわれはこの次に参考人に意見をいろいろ聞き、また、こういった問題まで及ぼすことができるかできないかということで、この法案に対する態度というものをもう一ぺんよく勉強してみないといけない、こう思いますので、その点だけ意見を表明させていただいて、私の質問は終わります。
#24
○井原委員長 米田東吾君。
#25
○米田委員 いわゆるCATV法案につきまして御質問をしてみたいと思います。
 この法案、要するに有線放送業務の運用の規正に関する法律の一部改正法案は、説明によりますと、都市における高層建築物等人為的原因によるテレビジョン放送の受信障害に対して、受信者を守るという立場でこの法案が提案されているようでございます。そうなりますと、これは公害対策的な発想になっておると思うのであります。そうだとすれば、この法案は一貫してそういう趣旨で経費負担その他考えていかなければこれは筋が通らぬ。しかし、すでに加藤委員からも質問がありましたように、これとは別に、いまいよいよいわゆる情報革命、そういう段階に入っておるといわれておりますように、電波や電気通信、情報革命といわれる時代に対応するだけの法体制も一面ではまた必要になってきておる、そういう角度からまたこの問題を見るということも一つは大事な問題じゃないかと思うのでありますが、そういう観点からいたしますと、どうも中途はんぱで要を得ておらないように思うわけであります。それで、提案の趣旨はわかりますけれども、今日この段階でこの種の法案を改正し、ないしは立法化しなければならないという事態を考えますときには、どうも、このいわゆる公害対策的な観点だけでは済まないように実は思うわけであります。
 そういう観点で私は大臣に基本的にお聞きをしておきたいのでありますけれども、この法律改正にあたりまして、いま私が申し上げました角度から考えて、行政的にどこに重点があるのか、ひとつ明確にお聞かせをいただきたいと思うわけであります。改正の趣旨説明では、これは説明をいただくまでもなくわかりますけれども、どうも私はこれだけではないように、また事態はそういう事態になっておるように考えますので、最初にひとつ大臣から基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。
#26
○河本国務大臣 御質問の要旨は、いまや情報革命時代である、そういう事態に対処するのにこの法案は不十分ではないか、趣旨が徹底しておらぬではないか、こういう御質問のように見受けられますが、先ほどのお話にもございましたように、都市においてビルがたくさんできまして、テレビの見えにくい地区が非常に激増しておるわけでございます。これを放置しておきましたならば、先ほども質疑応答にございましたように、弱小業者がたくさん乱立をいたしまして、そうして有線テレビ放送をやりたい、こういうことに当然なってくると思うのでございます。現在の法律では届け出だけでこれができますから、その乱立を結局見のがさざるを得ない。そうすると、たくさんの視聴者に迷惑がかかってくる、これは必然のことだと思うのでございます。
 そこで、法律的にはいろいろ問題点もあろうと思いますし、あるいは現在の事態に対処するのには不十分ではないか、こういう御議論もわかりますが、しかし、いまや都市におけるテレビ難視聴を解消するために放置しておけない事態が発生しつつある、これをとにかく大急ぎで救済する方法を考えなければならぬ、こういうことから御審議をしていただいておるわけでございます。
#27
○米田委員 そうしますと、要するに、まず難視聴対策、これが当面緊急に必要とする政治課題だということでこの法案が出された、そういう理解になると思います。しかし、一面では乱立するであろう企業や業者に対する規制、そういうことも十分考えていかなければならない、こういう趣旨の御答弁もあったかと思うわけであります。
 そうしますと、難視聴対策、これは公害対策だと思います。いわゆる公害ということばが当たるか当たらないか、正確には議論の余地は残りましょうけれども、いわゆる公害対策、そういうことだとすれば、もう少し聴視者を守る、そういう趣旨でこの法律は貫かれていなければならぬように実は私は思うわけであります。そういう点はこれからあとで質問していきますけれども、名目はそうであるけれども、どうもねらいは、乱立するであろう業者やあるいはそういう事業体の規制、あるいは情報革命に一応対処して、それをにらみながらまず一つの規制の既成事実をつくっていこう、そういうことがむしろ本旨のように思われるのであります。それだけに、一回や二回読んでみてもどこにねらいがあるのかなかなかわからぬ、こういうことになっておるんじゃないかと思うのでありますけれども、これらの点につきましては大臣、どうでございましょうか。もう一ぺんお聞かせいただけませんか。
#28
○河本国務大臣 法律案の要点がなかなかわかりにくいじゃないか、こういう御質問でございますが、先ほど申し上げましたように、都市におけるビルの建設、それに基づく難視聴地域の対策、それから同時に、それを対象とする企業の乱立を防止して視聴者を保護していく、この二つが大きなねらいでございます。
#29
○米田委員 重ねて大臣にお聞きしますが、むしろ前段の難視聴対策ということになりますと、その主要な原因は都市にある、高層建築それ自体に原因がある。そういうことになりますと、これからの新しい都市づくり町づくりという点についても重要な一つの問題を提起したということになろうかと思うのであります。
 そういう関係からいたしますと、これはもう郵政省だけの問題ではない。建設省とか、その他関係する各省に十分根回しということばはどうか知りませんが、行政のペースでいろいろ検討されまして、そういう点については相関連を持って出されてこなければならなかったのではないか、こういうふうに思うのであります。私が調べたところでは、建築基準法あるいは都市開発等についての最近立法されました法案等について、これらの関係のことはほとんどないわけであります。また、行政指導その他を通して出ているかと思いますと、どうもそういう点もないようであります。どうもそういう点が私は不可解なのであります。
 これらの点につきまして、特に建設省等とどういう打ち合わせがなされて、関連がどのように進められておるのかもひとつお聞かせをいただきたいと思うわけであります。
#30
○石川(忠)政府委員 建設省との関係でございますが、従来個別的に見えにくいということが受信障害対策協議会のほうへ申し出られた場合には、この協議会に建設省も入っておりますので、一緒になりまして、結局建築主あるいはその被害者寄りまして解決策を講ずるということはやっております。根本的な対策につきましては、従来から建設省に対しまして文書で四十二年の七月に、たしか住宅局長あてだったと思いますが、抜本的な対策を講ぜられたいということを申し入れてございます。
 それからお話しの建築基準法の改正の際にもこちらから申し入れたわけでございますけれども、それがただいまお話のありましたとおりいれられず、現在までのところ抜本的な解決策というところまでには至っておらないのが現状でございます。
#31
○米田委員 関連がございますので、ここで建設省からもお答えをいただきたいと思うのであります。
 今回施行になりました都市再開発法、この法律はもともとこのような電波障害帯に対してこれを対象としてできている性格のものではありませんから関連はどうかと思いますけれども、しかし、今後の都市開発では建物がどんどん高層化していく、これが必然であり、避けることのできない進歩であります。そういう点を考えますと、都市開発という面では十分配慮をしなければならない一つの要件にもなってこよう、さらに、現在の建築基準法のあり方からいきましても、新しいこれらの建物公害というものについてある程度の配慮をしていかなければならない事態になっているのじゃないか。もし建築基準法がこれらを解決する立法措置として異質のものであるとすれば、何らかの臨時立法あるいは独立立法を必要とする事態になっているのじゃないか。ことに建設省等に対しましては、急速にこれらの障害が出てまいりました一昨年、昨年あたりから陳情とかいろいろな苦情が持ち込まれているはずだと思いますし、昨年の十一月には電子機械工業会からそういう趣旨の陳情書等も建設省にいっていると思います。
 したがって、行政の立場からいきまして、当然これらの問題については配慮をされて対応策というものを持っておられなければならないのではないか、こう思うのであります。いまの電波局長の答弁等によりますと、どうもあなたのほうはおくれておる、省みておらないというような感じがするわけでありますけれども、現状について建設省の考え方と対処のしかたを教えていただきたいと思います。
#32
○前川説明員 お答えいたします。
 テレビの受信障害につきましては、都市の高層化とか立体化、こういったことで最近著しくなっていろいろな問題が起こっています。これに対して何らかの措置が必要であるというふうなことは御指摘のとおりと思います。
 御存じのように、技術的には共同受信アンテナ設置、こういうようなことで解決方法もあることでございますが、ただ、法律的に扱いました場合に非常に問題がございまして、ただいまお話のありました建築基準法の問題で言えば、今回の改正案の作成作業中でも電子機械工業会でございましたかの陳情も受けております。ただ、たとえば高い建物に共同受信アンテナをつけるというような規定を置くということにつきましては、建築基準法の性格からいいましても、その設置費用負担の方法とか、あるいは具体的などういうふうな解決手段をとるかというふうなことにつきましていろいろ問題点があるということで今回は見送らせていただいたようなかっこうでございます。この点につきましては、いまの電子機械工業会でございますかのほうともいろいろ話し合いまして、何かそういった線を御研究願えないかというふうなことも申し上げているわけでございます。
 そういったことで、テレビは確かに、ある意味での生活必需品的な状況になっているわけでございます。これに対して何か考えなくちゃいかぬ、特に都市におきましては非常に大きな問題だと思います。いま御指摘のとおり、都市の開発とか町づくりというのも、今度の都市計画法なり再開発法におきましてもやはり生活環境の維持増進といいますか、こういったことが最重点でございます。具体的にはテレビの受信障害といったことは一つ一つ書いてございませんが、実際に事業計画とかそういったことにつきましては、いろいろ具体的な配慮というものが考えられるのじゃないかというふうに考えているわけでございます。
 以上申し上げたようなことでございますが、何ぶん非常に関係方面が多くございまして、そういった点で、現実にどういうふうにこの問題が解決するかということにつきましてはわれわれもできるだけ検討させていただきたい、こういうふうな考えでいるわけでございます。
#33
○米田委員 私は、大体建設省はこの問題の重要性について認識がないんじゃないかと思うのです。できれば建設大臣か、あるいは政府委員かに来てもらいまして十分意見を聞きたかったわけであります。
 かりに情報革命といわれ、有線を通して波が送られるというような、しかもそれが無限に可能性を持っている、そういう時代が到来するといたしましても、空中を通しての電波の波もこれは絶えるということはないわけであります。これもどんどん開発され、進歩するわけであります。そういうことから考えますと、いまのような都市づくり、高層建築等に対して、制約もあるいは指導も野放しの状態であるということになりますと、これは単に難視聴対策ということだけじゃなしに、総体的にやっぱり電波行政全般の面からいってもこれはゆゆしい問題になるのじゃないか。NHKや民放の放送を含めまして、私は大きな問題になるんじゃないかと思う。したがって、これはどこかに調和点を見出して、行政当局の総体的な責任で解決をしていかなければならない問題じゃないか。情報革命になって、もうケーブルが主役になるなんていったって、私はこの問題は決して放置することはできない問題じゃないかと思うのであります。しかも、そういう関係というのは、郵政省とかあるいはそういうところでは所管外だということになって総体的な解決策が見出し得ない、こういうことになりますとたいへんな問題になるのじゃないかということで、実はきょう私は特にお聞きしたかったわけであります。
 いまの御答弁はわかりますけれども、重要性についてひとつ十分認識をしていただきまして、私は、早急に建設省も能動的に郵政省等と話をしていただきまして、迷惑するのは国民でありますから、どうかひとつ解決策を抜本的に講じていただきたいと思うわけであります。なお、具体的には建築基準法等にこの種の規制について雑則、附則その他の中でさしむき取り入れることが可能ではないかと思いますから配慮をしていただきたいと思うし、それから共同アンテナとかいうようなことにつきましては、むずかしい法的な面もあろうかと思いますけれども、要は、公害対策の線に沿って政府が検討されるべきじゃないか。
 いまさらここで公害対策基本法を持ち出す必要はないかと思いますけれども、いまの公害対策基本法の中では、確かに電波障害という公害については対象になっておりません。しかし、公害対策基本法というものは、人としての生きる権利を守るという立場から、その環境整備あるいはそういう面についての害毒を解決するということであの立法がなされておるとすれば、新しい問題であったとしても、このような電波公害等に対する解決というものもこの基本法の趣旨に沿って当然対処していかなければならない問題ではないか、こういうふうに思うわけであります。ひとつ、本気になって建設省は考えていただきたいと思うわけでありますが、いかがでございますか。
#34
○前川説明員 お答えいたします。
 御指摘の点は、私たちも全くそういうように考えております。日本ではテレビが一種の生活必需品的なものになっているということから考えましても、ぜひ受信障害をなくしたいというふうに考えております。基本的には、解決方法といたしまして、やはり関係方面がいろいろ分野がございますので、そういった得手得手を持ち寄りまして、積極的に協力して何とか受信障害をなくしたい、こういうようなことでやらせていただきたいと思います。
#35
○米田委員 いまの点につきまして郵政省としても今後格段の努力をいただきたいし、こうした難視聴対策というものについては、どんなに手を尽くしても尽くし過ぎるということはないと思いますので、ぜひひとつ大臣に御努力をいただきたいと思うのでありますが、決意のほどをあらためて表明していただきたいと思います。
#36
○河本国務大臣 大都市における難視問題を公害対策的な面あるいは建築基準法との関連において前向きで総合的に解決すべきであるという御意見、基本的な考え方におきましては全く賛成でございます。しかし、先ほども申し上げましたように、何ぶん急場の間に合いませんので、とりあえずの対策としていま法案の御審議をお願いしているわけでございますので、この点、御了承を賜わりたいと思います。
#37
○米田委員 次に、ごく具体的な問題につきましてお聞きをしていきたいと思うのでありますが、この法律は放送の再放送ということが対象になっているように思うわけであります。
 問題は、この法律の趣旨からいきまして、NHKとかあるいは民放の再放送だけの企業、こういうようなものが、郵政省から出された資料によりますれば、現実にはあるようでありますけれども、要するに、私どもしろうと考えでも、再放送だけということでは企業的にはどうかという疑問が出てくるわけであります。ただ、NHKや民放の放送をあまねく受信者に提供する一つの社会事業的な、といえば、ことばはあるいは妥当を欠くかもしれませんが、そういう面では絶対に必要だと私は思うのです。しかし、この種のことは、希望はとにかくとして、コマーシャルベースで商売にならなければやらぬわけですから、これは一体成り立つのかどうか、それらの点については一体どういう検討をされておりますか。あわせてこれは絵にかいたもちに終わりはせぬかという心配があるわけであります。こういう法律をつくっても、実際問題として再放送だけでは成り立たないからやめます、あるいは、とてもじゃないがそんな企業はそろばんに合いませんということで、結果的には、NHKとか、あるいは何か特殊な法人とか企業とか、そういうようなものが、半分社会的な一つの負担としてこれをやっていくというふうにならざるを得ないのじゃないかという見方をするわけでありますけれども、この点につきましてはいかがでございますか。
#38
○石川(忠)政府委員 CATV、有線放送テレビの採算の問題でございますが、これはアメリカその他の国の事例を持ってきまして予測したところによりますと、大体一万世帯、しかも受信点を一カ所にするという前提に立ちますと、大体三年ぐらいで採算が合うようになるのではなかろうか、こういうふうに予測をいたしております。
 それから、再送信だけでは成り立たないので、自主放送をやらなければ成り立たないのではなかろうかというようなお話でございますが、これはいまのところ自主放送をやっております。たとえば下田テレビの事例をとりますと、再送信をやる業務を本会計として、そうして自主放送のほうを特別会計にしておりますが、その特別会計のほうへは、本放送というか、再送信の会計のほうから繰り入れることによって採算を成り立たせている、こういうような実情でもございますし、アメリカにおきましても、やはり自主放送は、再送信業務を相当大規模にやって、その上で自主放送が行なわれる、こういう順序でいままで発展してまいっておりますところから想像いたしましても、自主放送というものは、まず再送信業務で相当な経営基盤と申しますか、そういうものを固めた上でなければできないのではなかろうかと私どもは想像しているわけでございます。
#39
○米田委員 監理局長、あなたのほうではそういう計算をしておりましても、ここの法案でいっている再放送、これだけならそういう企業がないのじゃないか、出てこないのじゃないか、アメリカで成功しているといっても、それはほとんどいわゆる自主放送を取り入れて、企業のうまみが十分発揮できるように商品をたくさん持ってそういう有線放送をやっていると私は思うのです。
 別なことばで言えば、宣伝だとか、あるいはいろいろなものも独自なものを含めてやっている。ところがこの場合は、そういうものについてはこれは全然ノータッチではありませんけれども、この法律の趣旨というものは、そういうものは一応対象外なんですね。そういうことからいきますと、結果的には、この種のことなら、これは国か、あるいはNHKあたりにひとつやってもらうということにしたほうがむしろいいのではないか、私の言っているのはそういうことなんですね。したがって、法律のたてまえはいいように書いてありますけれども、施行されると、結果的にはそうしなければならぬようになってしまう、そのことの見通しをあなたのほうは持っておられるのかおられないのか、こういうことなんです。
#40
○石川(忠)政府委員 再送信業務とそれから自主放送との関係でございますけれども、これは自主放送をやっている業者が日本でそうたくさんございませんので、一つの事例を申し上げてそれがすべてだとは申し上げられませんが、実は福知山におきます有線テレビの施設がございます。ここで去年の十二月まで自主放送をやっていたのでございますが、現在、十二月以降自主放送をやめまして、そうして再送信のみをやっている、こういうことでございまして、その理由は、自主放送の増加が望めないということでございます。それはなぜかと申しますと、一般の放送がカラー化している、それに対抗して貧弱な自主放送では聴視者に十分に見てもらえないというようなことから自主放送をやめてしまったという事例もございます。これが全部であるわけではございませんが、まあこういった事例もございまして、やはり有線テレビの経営の安定ということは、どうしても再送信業務を相当広範囲にやることによって成り立つのではなかろうか、かように考えるわけでございます。
 それから第二点の、NHKにやらせたらということでございますが、難聴視の問題、ことに、今度取り上げております都市における難聴は、いわば人為的と申しますか、建物を建てたがためにこういった見えにくい画になったということでございまして、いままでの解決策といたしましては、その建築主と周囲の被害者、その間に受信障害対策協議会が入りまして、そうしてその負担をどういうふうにするかということをお互いに協議して解決しておったようなわけでございまして、これはただ単にNHKだけの問題ではございませんで、民放もあるし、それから今後有線放送をやるということになりますと、やはりその施設にまつわる関係者も出てくるということで、こういった関係者を一体にした公益法人でやるのが望ましいのじゃないかと私どもは考えているようなわけでございます。
#41
○米田委員 自主放送については加藤委員の質問にもあったようでありますけれども、この法と関連して、規制について基本的にどういうお考えでございますか。
#42
○石川(忠)政府委員 自主放送の規制につきましても今後慎重に検討してまいらなければならない、こういうふうに考えておりますが、今回の法改正におきましては、審議の過程におきまして、実は自主放送のみをやっている事例は日本にもございませんしアメリカにもないというような状況で、今後どういうようなかっこうであらわれるかということも十分にわかっておらないということで、どういうふうな対処のしかたをしたらいいかということが実は確信を持てなかったという状況で、今回は難聴解消としての再送信業務に対する許可制、それから再送信施設を使っての自主その他の業務に対する許可制、こういうものをとったわけでございます。
#43
○米田委員 新聞等の報道するところによりますと、あなたのほうは、この法案ができるまで相当与党、自民党のほうと折衝されたようでありまして、その中で一番問題になったのは、この自主放送に対する規制をどう取り扱っていくか、こういうことだったように新聞は書いておるわけであります。
 それで、もう少し突っ込みまして、いまのところはまだはっきりとした考えをお持ちでないようでありますけれども、しかし、大臣の答弁にもありますように、これからはこの問題について避けて通ることのできない時代になってきておる、しかも、目の前にそういう時代は到来しておるわけです。そういうことから見ますと、あなたのほうでは相当検討を加えられて、この法案とは直ちに関係は持たせないとしても、一定の方針なりそういうものを持っておられるはずだと私は思うのでありまして、もう少しこれについて腹を割ってお話しできませんか。
#44
○木村(睦)政府委員 ただいまの問題につきましては、現状はいま局長が申し上げたような現状でございますけれども、御説のように、この法案提出に至りますまで与党内におきましてもいろいろと議論がございました。ただ、現在自主放送のみをやっておるという例はほとんどございません。しかし、将来を考えますと、やはりそういう問題が出てくるということも十分に想像できるわけでございます。
 したがいまして、今回はとりあえず難視、難聴の解消ということをこの法律の提案の主眼といたしまして出したわけでございますが、今後のこの自主放送がどういうふうになっていくかということも十分考えて対処をしていくべきであろうと思います。したがいまして、この法案につきましても、そういう点につきましてさらに一そう検討の必要もございますし、また、提出いたしました法案についての国会における審議の過程におきましても十分に検討をしていただければわれわれとしてもまことに幸いである、かように思っております。
#45
○米田委員 さらに私のほうで聞きますが、この自主放送等に対する規制ですね。その規制の度合いあるいは中身が問題で、なかなかあなたのほうも腹を固めかねておられたのじゃないかという新聞等からの私どもの推定なんであります。
 そこで、いまあなたのほうでは、たとえば事業免許にして、そうしてこの料金とかあるいは経営の中身についても、それから再放送以外の番組編成等についても十分郵政省が介入できる、規制できる、そういう本来的な規制をあなたのほうでは考えておられるのか、それとも、どうなんですか、いわゆるこういう施設が一定の基準あるいは技術の基準にはまればよろしい、こういうことでやられようとしておるのか、ここらあたりの点は一応参考までに聞かしておいていただきたいと思うのでありますけれども、 いかがでございますか。
#46
○木村(睦)政府委員 ただいまの御質問の点でございますけれども、郵政省といたしましても、将来自主放送だけをやる放送事業に対してどういうふうにこれを指導し、あるいは規制していくかという問題、かなりむずかしい問題でございます。
 一つは、現状の放送に対する規制のあり方、あるいは今後の放送に対する規制のあり方というものもあわせて考えないといけない、かように考えておりますので、自主放送のみを取り上げまして、特殊なものとして扱うということについては相当考える必要があると思います。したがいまして、まだこの問題についてどういうふうに規制をすべきかという最終的な結論まで郵政省としても達しておりません。ただ、従来のいき方からいきますと、設備に重点を置く規制のしかたということが従来のいき方でございますので、そういう点は、今後のこの放送に対する規制のあり方とあわせて十分に検討していきたい、かように考えております。
#47
○米田委員 大臣も、幸か不幸か小林大臣から河本大臣にかわられておるわけでありまして、前の小林大臣はだいぶこの種についての発言権があったようであります。そこでやはり私どもよけいな心配をしているきらいもあるかと思いますけれども、いま政務次官の御答弁で大体わかりましたが、かりそめにも、この言論の自由とか表現の自由とか、そういう憲法の示しておる基本に反するようなことや、あるいは、企業に介入してしまって、憲法でいう職業選択の自由とかあるいは商売の自由をじゃましてしまうというようなことのないような配慮が特に必要じゃないかと思いますし、ことに、放送法の基本精神はここにおいてもやはり守って、それを何よりも大事にしてやってもらわなければならない問題ではないかというように私は思うのでありますけれども、いまの点につきまして御答弁がいただければと、こう思っておるわけであります。
#48
○木村(睦)政府委員 いずれの形の規制の方法をとりましょうとも、現在の放送法の基本方針、基本原則というものにはいささかも変わりのないようにやっていくつもりでございます。
#49
○米田委員 そこで、具体的にさらに聞いていきたいのでありますけれども、大臣権限というものが、この法律では、やり方によっては非常に強く作用するようになっておるわけであります。前の方の御質問もありましたが、大臣の地域の指定とか、あるいは郵政省の省令ないしは行政行為によりまして、いろいろこの内容については法律以上に強制力を持つような内容になっているようでございます。それはある程度はやむを得ないとは思いますけれども、特にこの指定区域等については、法律の面である程度これは規定をしておかなければいかぬのではないか、こういうふうにも思うのでございますけれども、そういう点についてはどうお考えでございますか。
#50
○石川(忠)政府委員 指定区域につきましては、この受信障害の状況というものがときとともに変わってまいります。したがいまして、やはり指定区域の範囲につきましても、受信障害が多くなればまた追加されるというようなことで、いわば流動的な点がございますので、そこで大臣が指定する、こういうことで法律に書かない形にしたわけでございます。
#51
○米田委員 NHKのほうに御質問をちょっとしたいのでございますが、この種の難視聴に対する対策というのは、いまの放送法のたてまえ等からいきまして、まずNHKが第一の責任と言っちゃ言い過ぎかもしれませんが、責任がある。それであればこそいままで努力をしてこられましたし、一定の補助を出すとか、あるいはことしなんかは特に相当な予算を取られてこの面についての対策を進められてきておる。そういうことを私どもは評価しているわけでありますけれども、この法律の提案にあたりましてあなたのほうでは、これはNHKで十分やれる、そういうお気持ちであったのではありませんか。NHKの営業妨害をするのではないか、そういうようなお気持ちであったのじゃないかと思いますが、いずれ総体的には、この委員会でNHKから来ていただいて何か御意見を聞くようになっているそうでありますけれども、私は、まずそこあたりについては基本的にNHKはどういうお考えであるか、聞いておきたいと思うのであります。
#52
○佐野参考人 ただいま御質問のとおりでございまして、第一義的にはNHKが――最近におきます都市の立体化によりまして電波障害の原因が複合し、かつ、単純に原因者が見つかりがたいという社会的な事態を解決するには、放送法上の精神からいいましても、協会が第一義的にその衝に当たりたいというふうに考えておることは事実でございます。ただ、一般放送事業者もひとしく、放送法の精神に基づいてこれらの障害を除去する努力と誠意をともにお持ちのことと信じますので、その際には、これらの障害の除去には、主としてNHKを中心に各地におきます他の一般放送事業者とも提携してこれらの解決に当たるということが、私どものただいま考えておる一つの筋として持っておるところでございます。
 この機会に、一言訂正さしていただきたいと思いますが、先ほど加藤委員の質問の中で、置局によりまして民放が聴視し得るかどうかという御質問の御趣旨のようでございましたので、そのようでございますれば、当然NHKの置局によりましても民放は見得ないということを訂正さしていただきます。
#53
○米田委員 現にある新宿だとか下田だとか、そういうところに自主放送も含めてやっておる施設があるわけでありますね。これらについてはどのような御見解を持っておるわけですか。
#54
○佐野参考人 二つに分けてお答えをいたしたいと思いますが、まず、新宿に昨年できました四十四世帯を加入者としますいわゆるその地区のCATV、これはその後郵政省の行政指導もございまして、NHKあるいは在京の民放各社も加わりまして、一応運営主体にはこれらの構成メンバーが当たっておるということになっておりますが、オリンピック時におきまして、NHK、在京各社の再放送の一応同意をいたしましたが、その後におきましては各放送機関とも同意をそれらの運営主体に与えるという形でやっております。率直に申しますと、これが民間の企業として営利を目的として今後発展いたしますれば、自主放送をいたすということが予測されまして、郵政省におきましても、今回御審議を仰いでおります有線放送業務の規正に関する法律の一部改正案との関連で一応いま申し上げたような形で凍結をいたしておるという状態になっております。
 NHK自身の考えは、これに対しまして先ほどお答えいたしましたように、協会自身がその衝に当たるなり、あるいは今回の改正案の成立後運営主体をどのようなものに許可するかということは残ってはおりますが、私どもといたしましては、先ほどお答えしたように、NHKなり一般放送事業者が中心となって運営に当たるという機関にトレードしていただきたいという考えを持っております。
 下田におきましては、すでに三千ほどの世帯の加入いたします共聴施設がございまして、事実、自主放送をいたしております。なかなかこれはやっかいな問題でございまして、御承知のように、NHKは三十九年にこの下田に置局いたしております。したがってNHKの電波が見得る地域の中の共聴施設、良視地域の中の共聴施設でございますので、従来の放送区域の指定その他の関連から言いますれば、NHKといたしましても、本来的にはこれら施設の解消をお願いしてみたいという気持ちはございますが、しかし同時に、受信者の感情といたしましては、東京から直接NHK
 その他の多様な電波が見得るというこの充足度から申しますれば、たとえNHKの電波が見える良視地域の中でもこれが解消しがたいという社会的な要望も私どもは同時に承知いたしております。
 問題は自主放送でございますが、私の記憶ですと、このために月額五百円程度を維持料として取っておると思います。これらのことが、ある意味では私どものいま取っております受信料制度との摩擦ということにもなりかねないところがございますが、幸いにいたしまして、この下田地区ではいまそのような状態にはなっておりません。円滑に受信料のお支払いも得ておりますが、他地域等においてこういうような関係から、協会と受信者との間に施設の取ります月額の金額で多小のトラブルが起きるというような状況もなくはないということでございます。
#55
○米田委員 一番心配するのはNHKの聴視料にはね返ってくる問題だと思うのでありまして、それにつきましてはいま御答弁いただきました。
 民放のほうはどんな反応といいますか、見解を持っておりますか。特に民放の関係は、お客さまをとられてしまうのじゃないかという心配が非常に強いというようなことも聞いておるわけでありますし、現に、いまある施設については、そういう点でいろいろ問題があるように聞いておりますので、民放の見解等がわかりましたら聞かしていただきたいと思います。
#56
○石川(忠)政府委員 お答えいたします。
 民放のほうも、あるいは今後直接御意見を伺うこともあろうかと存じますが、私どものほうへ出てまいっております書類によると、特にこまかいことにつきましては述べておりませんで、許可制にされたい、許可基準を設けられたいという意見が出ております。
#57
○米田委員 こまかいことをちょっと聞きたいのですが、料金なんかについては、あなたのほうで許可にあたって一定の条件をつけられるのですか。法律ではそういうようにとれるようにも思うのでありますけれども、その点はどうか。
 それから、この場合はあるいはそう関係はないかもしれませんが、最初の設立にあたって権利金のようなものが、これは企業としてはあり得ることでありますから、そういう制度の採用が考えられる、そういうようなことから、逆に、やめようと思っても視聴者がやめることができないように縛りつけてしまうというような逆効果もまたあるわけですね。したがって、この料金の関係というのは非常にむずかしい問題じゃないかと思うのであります。この点についてはどんなお考えでございますか。
#58
○石川(忠)政府委員 許可の基準に述べておりますように、原価から考えまして妥当な対価でなければならぬということで審査をしてまいる考えでございまして、この対価と申しますのは、一つは、施設の建設費を各戸に割り当てる加入料と申しますか、名前はいろいろございますでしょうが、要するに建設費を割り当てるもの、それから月々の維持費として月額五百円なり三百円なりというものを徴収していく、この二種類あろうかと存じますが、この二種類とも、そういった建設費その他の経費から考えまして、妥当であるかどうかということで審査をしてまいりたい、こういうふうに考えます。それぞれの企業体によりまして、もちろん原価も違いますし、したがって対価も違ってくることでございますが、たとえば東京都のある区では二百円、ある区では八百円というようなことはできるだけないようにしていきたい、かように考えておる次第でございます。
#59
○米田委員 この料金の関係につきまして、発生源にはならないかもしれませんが、不特定であっても、高い一定の四階以上とかそういうビルの持ち主については話をして、ある一定の負担をしてもらうとか、あるいは地方公共団体、東京や六大都市なんかではなかなか困難だと思いますけれども、それにしても、区役所あたりがある程度の公共負担として一定の額を負担するとか、そういうようなことがさしむきの問題としてあって、そして視聴者も負担が軽減される、そういうような措置等もあっていいんじゃないかという感じがするわけでありますけれども、この点についてはお考えはございませんか。
#60
○石川(忠)政府委員 負担の公平という面から申しまして、ただいまお話のございました非常に高層な高いところと、それから低いところと同じようにするかどうかというような問題が一つの検討すべき問題だとは思いますけれども、よほどのことがない限り、画一的な単一の料金でやっていくのがいいんじゃなかろうかと考えておりますが、今後の検討課題としたいと存じております。
 もう一つは、地方自治体が加わることがどうかという御質問でございますけれども、私どもは地方自治体もその一部に参加するということはけっこうだろうと思いますが、地方自治体そのものが一部の人のためにやるというようなことになることについては、今後検討していかなければならぬ問題だ、こういうふうに考えております。
#61
○米田委員 これで質問を終わりますけれども、ひとつ検討していただきたいと思います。公共負担ということはあり得るわけでありますから、特定の個人に対する地方公共団体の負担じゃないわけでありますから。しかも、最初に申し上げましたように、都市公害、こういうことがこの法案から私は消えないと思いますので、そういう点からいきましてもひとつ検討を要する問題だと思いますから、十分建設省等も入れて検討していただかなければなりませんし、自治省等においても検討をしていただくように要望を申し上げて、終わりたいと思います。
#62
○井原委員長 森本靖君。
#63
○森本委員 まず最初に、大臣にお聞きしておきたいと思いますが、今回のこの法案の趣旨でありますけれども、今回の有線放送業務の運用の規正に関する法律の一部を改正する法律案、この提案理由を見ましても、提案理由を大臣がお読みになったところによりますと、これは要するに難視聴地域、特に都会地における難視聴地域の解消ということに重点を置いておるというふうに考えておるような提案理由の説明でありますが、そう解釈をしてよろしゅうございますか。
#64
○河本国務大臣 そのとおりでございます。
#65
○森本委員 私がここで大臣に特に聞いておきたいと思いますことは、この有線放送業務の運用の規正に関する法律というものは、難視聴地域の解消とか、そういうものに利用すべき土台の法案というものが、私は法律としてないと思うのです。この有線放送の業務運用の規正に関する法律というものは、この名前にありますとおりに、有線放送業務の運用の規正をするための法律であります。この法律を使って都会地の難視聴地域の解消を行なうということは、若干やり方が邪道じゃないか。だから、もしも難視聴地域を法的に解消するという考え方に立つとするならば、別途に一つの立法を講ずるべきじゃないか。要するに、この有線放送業務の運用の規正に関する法律というものは、あくまでもこれは有線によるところの音声放送あるいは映像放送、そういうものに関するところの規正に関する法律であって、現在の無線放送によるところのテレビの受像が非常に悪いから、それを何とかしなければならぬというようなことについては、もしそういうことを法律的にお考えになるとするならば別の立法で考えてしかるべきじゃないか、私はこういうように考えておりますが、基本的な問題でございますので、大臣に聞いておきたいと思います。
#66
○河本国務大臣 確かにお説のような考え方もあろうかと思います。しかし、最近都市、特に大都会が非常に急速に立体化しつつある、それに応じて見えないところが激増しつつある、それを救済する方法は有線放送テレビをおいてほかにない、こういうことだと思うのです。そういう意味から、大都会における難視聴地域の解消にはなりますけれども、しかしその解消というものは有線テレビによる解消である、そういう意味からこの法律の改正、こういう方法をとったわけでございます。
#67
○森本委員 そこで、もしかりに難視聴地域の解消ということを目標にするということになるとするならば、少なくともこの法案の一部改正のように都会地だけでなくして、やはりいなかの難視聴地域の解消についても努力しなければならぬ。現に、NHKも共同聴視の問題を今年からは補助金も増額してやっていこう、こういうふうに取り組んでおるわけでございます。
 そういう点からいくとするならば、もしも難視聴地域の解消ということにあるとするならば、そういう都会、いなかすべてを含めて解消ができるという方向に特別立法で行なうということであるとするならば話はわかりますけれども、今回のこの法案の内容を見ますと、全然いなかには関係がない、いなかのほうのいわゆる有線放送の問題については全く関係がない。こういう点については私はどうもふに落ちない、この中からいなか、いわゆる地方を全然抜いておるということについては非常に私はおかしい、こう思うわけであります。
 そこで、それでは郵政大臣が指定しようとするところの区域というものは、一体どういう区域をお考えですか。
#68
○石川(忠)政府委員 都市でいいますと、大体県庁の所在地の都市あるいはこれと同程度の都市を対象としよう、こういうふうに考えております。
#69
○森本委員 そういたしますと、やはり県庁所在地ということになりますと、それ以外の町でも人口が十五万あるいは二十万というものを有する都市もあるわけでありますけれども、そういう点についてはどうなりますか。
#70
○石川(忠)政府委員 ただいまのお答えで漏らしましたけれども、人口が多いということだけではなくして、人口が多くて、しかも高層建築がたくさんできたために受信の障害が発生し、あるいは非常に発生するおそれが多いという都会の地域を指定したい、かように考えております。
#71
○森本委員 要するに、これはいわゆる市街地域における建物その他における難視聴地域の解消ということに重点を置いておるわけでありますが、しかしどうも私は、最初に戻りますけれども、この有線放送業務の規正に関する法律においてこういう都会地における難視聴地域の解消を行なおうということ自体が一つの間違いではないか。もしも難視聴地域という問題があるとするならば、別に法律を考えるべき問題である。有線放送業務の規正に関する法律というものは、あくまでも有線放送業務の運用の規正に関する法律であって、そういう方向でこれは行くべきである。もしかりに一歩譲って、有線放送業務の運用の規正に関する法律の中で難視聴の問題を解決するにいたしましても、その場合、この区域の指定ということによって、地方と都会地――都会地の場合は建物その他によってでありますけれども、地方の場合は、逆にこれが土地あるいはそういうものによってこの難視聴になるわけであります。これは必ずしもその理由が一緒でありませんけれども、現実に見えないという点については同じ理屈になってくるわけであります。
 そういう点からするならば、これは採算もおそらくとれないから地方の問題についてはやる必要がないというふうに考えて出された、こう思うわけでありますけれども、もしも難視聴地域の解消ということでやろうとするならば、都会地であろうと地方であろうと、同様に見ていくということが正しいやり方ではございませんか。
#72
○河本国務大臣 これは、先ほども申し上げましたように、全国の難視聴地域を解消するという法律ではございません。大都会における都市の立体化によって難視聴地域が生じておる、その救済策は有線テレビによるしかないわけでございまして、大都市における救済を対象にしているわけでございます。地方におきましては、もちろんまだ全国的に見ました場合に難視聴地域が相当残っております。しかしこれは、法律で明らかに、NHKに対しましては順次あまねく見えるようにしなければならぬという法律の規定がございますし、だんだん減っておることは御承知のとおりでございます。しかし、大都市におきましては、反対に見えないところが激増しておる、しかもその原因がいろいろございまして、必ずしもNHKだけの責任に帰すべき理由というものを発見することはむずかしいいろいろな理由があろうと思うのです。そういう意味におきまして、今度この法律案を御審議していただくわけでございます。
#73
○森本委員 いま大臣が言われた点は、それはよくわかりますけれども、確かにNHKはあまねく全国で見えるようにしなければならぬということにはなっておりますし、それからまた、NHK自体が共同聴視のアンテナ等によってこれが見えるように努力していっておるということもわかりますし、それから中継所その他についてもこれを建てていっているということもわかりますけれども、現実に、中継所を建てなくても共同聴視のアンテナで地方でも相当救済されるという点は、たとえば都会地においてビルが建ったら見えにくいという点と、いなかにおいて山があるから見えにくいという点は現実に理屈は一致するわけであります。その場合、やはり地方における山があって見えにくいというような点についても考えていかなければならぬ。NHKに対して全国あまねくということを理由づけをいたしておりますけれども、NHKはNHKの放送しか義務がないわけであります。一般民間放送その他についてはNHKは義務がございません。だから、大臣も御承知のとおり四十四年度の予算においても、NHKは従来よりも確かにこの共同聴視アンテナについては補助金を出すことを多くいたしました。しかし、民放の分については、従来のNHKの共同聴視アンテナの考え方と違って、見えるようにいたしましょう、しかしそのかわり、その分については一般の人々が金を出していただきたい、こういうふうになっておるわけであります。
 このように、もしも難視聴地域の対策として考えるということになるとするならば、これは都会、地方を問わず、同一の条件においてでき得るという形において考えていかなければならぬのじゃないかというように考えるわけでありますが、大臣、どうですか。
#74
○河本国務大臣 繰り返して恐縮でございますが、これは全国の難視聴地域を対象とする法律ではないわけなんです。都市における難視聴地域を対象とする法律でございまして、その点を分けてひとつお考えいただきたいと思います。
 地方におきましてはだんだんと難視聴地域も減っておりまして、現在はNHKのカバレージが九六%をこえておる、こういう状態でございまして、新しい技術の開発も進んでおりまして、簡易局の設置なんかもこれからは非常な勢いで進むと思うのでございます。これはだんだんと解消していくと思うのです。したがって、これを法律できめる必要はいまのところはない、それよりも、激増しつつある都市における難視聴地域を有線テレビで救済しよう、こういう法律でございますので、ひとつその点を分けて御了解いただきたいと思います。
#75
○森本委員 それでは、地方でかりに有線テレビジョンによるところのいわゆる共同聴視アンテナ、といいましても、これは再送信しておりますからかなり違ってくるわけでありますけれども、現実の問題としては、地方においてもこれと同じようなかっこうになるというところも出てくるわけであります。そういう問題については、この法律の改正については全然関係がない形になっておるわけであります。同じ条件下にある場合に、それがどうなってくるかということを聞きたいわけであります。
#76
○石川(忠)政府委員 ただいま大臣のお答えになったとおりでございますが、補足させていただきますと、この法律は、最近の都市における高層建築による難視聴に対しまして業としてやろうという業者があらわれだしてきた、これを放置いたしますと、あちらでもこちらでも乱立をいたしまして、そういった乱立によりまして、技術的にあるいは経済的にいろいろな面で聴視者に迷惑をかけるおそれがあるので、こういった聴視者の迷惑にならぬようにということで、いままで同意で済ませていたものを許可制にして規律することによりまして、聴視者が公平な、しかも良質のサービスを永続的に受けるようにさせたい、こういうのが今回の法改正の趣旨でございます。
 地方におきます共同聴視施設は、全部ではございませんが、おおむねは聴視者の方々が寄り集まって一つの施設をつくろうじゃないかということでつくった施設でございますので、こういった施設につきましては、聴視者とその運営者との間に対立関係というものは生じないのではないか、したがいまして、そういった面において都会における有線テレビとは性格が違ってくるのではなかろうかというところが、都市の高層建築による難視聴解消を有線テレビによって行なう、しかも、その有線テレビ事業を許可制にしよう、こういった理由でございます。
#77
○森本委員 そこでようやく明らかになってきたわけでありますが、そうすると、これは難視聴の解消ということではなしに、実際にはそれぞれの業者が自主的に難視聴というものを解消しようということで始めた、ところが、これがあっちこっち都会地において乱立をせられて、そうして一般の受像者に迷惑をかけてはいかぬので、そういう点をある程度規制するという意味においてこの法案が出てまいりました、こういうことですね。
#78
○石川(忠)政府委員 そういうことでございます。
#79
○森本委員 そういうことになりますと話ははっきりしてくるわけでありますが、そこで、もしもそういうことになりますと、この有線電気通信法のいわゆる第三条との関連はどうなるわけですか。
#80
○石川(忠)政府委員 施設につきましては、有線電気通信法第三条の適用を受けます。
#81
○森本委員 そういたしますと、これは現在もそうでありますけれども、有線電気通信法の第三条といわゆるこの法律とを適用されておったわけですね、結局現在までの有線放送が。それでさらに今回はその上に今度はここで許可権ということが出てくるわけですね。その許可権、認可権というものがここで出てくるわけでありますけれども、それは第三条との関連がどうなるか、こういうことであります。
 その許可権、認可権というものが、たとえば電気通信法の三条では一つのものを届け出すればいいということになっておるわけでありますが、それを今度は届け出だけではだめだ、いわゆる許可と認可が要る、こういうことになるわけでありますが、その三条との関連はどうなるか、こういうことです。
#82
○石川(忠)政府委員 先ほどのお答えがはっきりいたしませんでしたが、第三条と今度の許可との関係におきましては、この第三条の第三項の第五号で「前各号に掲げるものの外、郵政省令で定めるもの」はこの規定を適用しない、こういうことになっておりますので、郵政省令できめてこの適用をはずしたい、かように考えておるわけでございます。
#83
○森本委員 これは「郵政省令で定めるもの」ということでなしに、これは法律でありますから、その辺の解釈がどうなりますか。
#84
○石川(忠)政府委員 現在のところ有線放送電話の許可も同様に省令ではずされておりまして、それと同様に有線放送テレビにつきましてもこの適用をしないようにしたい、かように考えておるわけでございます。
#85
○森本委員 これは法律の問題ですからやはり私はひとつ明らかにしておきたいと思うのですが、これは第三条の適用除外になるわけですね。だから、第三条の適用除外になるということは、どっかの法律にひとつ載っていなければならぬと思うのですが、その点どうです。私もどうもこれはおかしいなと思いながら見ておったわけですが、これは別に詰問するというわけでなしに、法律上の解釈はどうなるだろう。これは、たとえばいま言ったように、第三条の第三項の五号においては「前各号に掲げるものの外、郵政省令で定めるもの」こうあるわけですね。法律で定めるものとあれば別ですけれども、「郵政省令で定めるもの」とあるものを法律で定めるということになるが、この辺の法律解釈はどうなるのだろう、こういうことです。
#86
○石川(忠)政府委員 その点につきましては十分には研究、検討しておりませんが、私どもとしては、この法律の三条三項第五号によりまして「郵政省令で」と書いてございますので、その省令によりまして、前例も有線放送電話についてあることでございますので、それと同様の措置をしたい、こういうふうに考えておるわけでございますが、なおさらに研究してみたいと思っております。
#87
○森本委員 それじゃちょっと聞きますが、有線放送電話の場合、電気通信監理官、有線放送電話の法律についてはこの条項のどこになってくるわけですか。
#88
○柏木政府委員 ただいま法律第三条で届け出を要しないものにつきましての政令がございますが、これは有線電気通信法施行規則でございます。この第三条が列挙したものでございますが、その第二号に「有線放送電話に関する法律第三条の許可を受けたところに従って設置するもの」これは届け出を要しないというふうに規定してございます。
#89
○森本委員 だから、いまと同じような形においてこの有線放送の規正に関する法律が、もしも今回こういうふうに許可権ということになるとするならば、どこかの条項に出てこなければならぬじゃないですか。
#90
○柏木政府委員 ただいまその点は検討しておるのでございますが、方法といたしましては、ただいま御指摘のように一項目追加いたしまして、ただいまの電気通信法の施行規則の第三条に追加をいたすということで十分ではないかと存じております。
#91
○森本委員 そうすると、これは有線電気通信法の施行規則に追加するというふうにするわけですか。そうでもせぬと、あとの次の問題に移るときに法的根拠を明らかにしておかぬと困るわけですから……。
#92
○石川(忠)政府委員 そういうふうに考えております。
 先ほどの御質問でございますが、今度の有線放送の運用の規正に関する法律の一部改正で、都市における有線テレビジョン業務を許可制にするという強い規制を加える、こういうことになるわけでございますので、片方における、有線電気通信法における同意を省令でこれを除外しても決して法律違反でも何でもないのじゃないか、かように考えておる次第でございます。
#93
○森本委員 いや、私は法律違反とかなんとかいうことよりも、その法的な根拠を一つ一つ明らかにしていかぬと、現在の有線放送電話についてはいま言ったように法的な根拠があるわけですけれども、今回の有線放送業務の運用の規正に関する法律のいわゆる許可事項については現行法律のどこにもないわけでありますから、施行規則はあとで改正できるわけですね。だから、その施行規則を改正してその項に入れるということであるとするならばわかるわけでありますけれども、現行はないわけでありますから、それを改正してその中に入れるつもりであるということであるとするならば、そこで一つの有線電話の法律と同じようなかっこうになってくるわけですね。そうかどうか、こういうことです。
#94
○石川(忠)政府委員 そのとおりでございます。
#95
○森本委員 そこで、ちょっとこれもおかしいとは思いますけれども、実際には有線放送電話の法律の問題がありますので、おかしいということになればそこまでさかのぼらなければなりませんので、この問題は施行規則云々ということでおきますけれども、そうなってきますと、もう一つ聞いておきたいと思いますことは、他の法律に関係のある事項だけ聞いておきたいと思いますが、今回の改正にあたってあなた方からもらった資料の中にありますように、再送信の場合、今回は放送局の全放送をとにかく放送しなければならぬ、これと放送法によるところの再送信のいわゆる放送事業者の承諾権ですね。その関連はどうなりますか。
#96
○石川(忠)政府委員 再送信並びに中継の場合には、原放送事業者の同意を得なければならぬという規定が放送法それから現行の運用規正法にあるわけでございますが、今度の御審議をお願いいたしておりますこの改正案におきましては、その地元のすべての放送事業者のテレビ放送番組を朝から晩まですべて切ったりついだりせずに放送しなければならない、こういう考え方でおりますので、その考え方を貫くためには、同意を要するということにいたしますと矛盾を来たしますものですから、この同意を要しないことにしたわけでございます。
#97
○森本委員 そういたしますと、有線放送規正法の第五条ですね。今回これを修正したことによってそう言われるわけですか。
#98
○石川(忠)政府委員 そのとおりでございます。
#99
○森本委員 しかし、これはちょっとおかしいのじゃないですか。「第三条の三第四項の規定により有線テレビジョン再送信事業者がテレビジョン放送を受信し、これを再送信するときは、この限りでない。」この第三条というのは、有線放送の規正に関する法律の第三条じゃないですか。ただいま私の言っているのは、放送法の六条を一体どこで消しているかということです。
#100
○石川(忠)政府委員 放送法の場合には、放送を受信して中継して放送をする場合のことでございます。有線放送の場合には有線放送の運用の規正に関する法律の第五条にきめておるわけでございます。
#101
○森本委員 そうすると、この第六条によるところの再放送というのは無線による再放送だ、こういう法律解釈になるわけですね。
#102
○石川(忠)政府委員 そのとおりでございます。
#103
○森本委員 そうすると、いわゆる有線放送の運用の規正に関する法律の問題は、第五条の修正によってこれが放送権の同意については別個になっておる、こういう意味ですね。
#104
○石川(忠)政府委員 そのとおりでございます。
#105
○森本委員 それでは、具体的に今回の法案の内容をひとつ聞いていきたいと思います。
 この業務区域が一番問題になったわけでありますけれども、先ほどの答弁で、県庁所在地もしくはそれに準ずるようなところということになったわけであります。それから次に役務の提供の対価が妥当であること、この内容をちょっと説明願いたいと思います。
#106
○石川(忠)政府委員 ここには抽象的に書いてございますが、能率的に経営した場合の原価というものと対比いたしまして、とんでもない価格であってはぐあいが悪い、やはり常識的な価格でなければならぬ、こういうことでございます。
#107
○森本委員 それから技術基準に適合するということは一応なんでありますが、ここで周波数を変えるということの意味、これはどういう意味でありますか。
#108
○石川(忠)政府委員 東京の例をとりますと、一、三、四、六、八、十、十二とテレビが放送されておりますが、それをそのとおりにやらずにほかのチャンネルに変える、こういうようなのが一番著しい例であります。
#109
○森本委員 そういたしますと、これは有線で放送する場合には自由にチャンネルの変更をする、こういうことになるわけですか。周波数も、有線の場合大体どの程度の周波数になるわけですか。
#110
○石川(忠)政府委員 ちょっと具体的に周波数の数字は持っておりませんが、テレビの放送を受けて流すのにそれぞれ相応する周波数のことでありまして、それを変えるとほかのチャンネルに入るというようなことを放任はできないということで許可にかからしめておるわけであります。
#111
○森本委員 それから(4)と(5)でありますけれども、その業務を適確に遂行するに足るだけの経理的基礎がある、それからその他その業務の計画が確実かつ合理的であるということ、これをひとつ速記録に残しておきたいと思うので、具体的に説明を願いたいと思うわけです。
#112
○石川(忠)政府委員 第四号の経理的基礎を有するものであることということは、財政的に堅実に相当長期にわたって、何と申しますか、料金をあまり高く取るような財政的な基礎になったり、あるいは逆に、どうにもならず破綻を来たして、始めたけれどもじきやめなければならぬ、廃止をしなければならぬ、こういうようなことにならぬように、経理的な基礎のしっかりしたものであることというのが第四号でございます。
 それから第五号の、計画が確実で合理的なものであること、要するに財政的に見ても、あるいは技術的に見ても、あるいはそれぞれの年度計画その他を見ましても、すべての点から今後相当長期にわたって確実に業務をやっていけるであろう、こういうことが確認できるような業者であることということが第五号でございます。
#113
○森本委員 それから、先ほどの周波数の変更でありますけれども、現実にいまどういうことが起こっておりますか。たとえば一チャンネルを二チャンネルに変更するとか、こういう形ですか。
#114
○石川(忠)政府委員 そういったことを放任することはできない、こういうことでございます。
#115
○森本委員 現にそういうことをやっておるところがあるかどうか、こういうことです。
#116
○石川(忠)政府委員 現実にはいままでのところございません。
#117
○森本委員 それから、有線テレビジョン再送信の業務の用以外の用に供してはならない、こういうふうにあるわけでありますけれども、これはどういう意味になるわけですか。
#118
○石川(忠)政府委員 再送信以外の業務と申しますと、自主的に番組をつくって放送すること、あるいはファクシミリを流すとか、あるいはその他、将来の問題ですけれどもデータ通信に使うとか、いろいろなことが考えられるわけでございますけれども、現実に実現性のある問題としては、自主的に番組をつくって流すいわゆる自主放送がこれに該当すると思います。
#119
○森本委員 自主番組の問題でありますけれども、ここでは自主番組と言いましたけれども、これは単に自主番組だけじゃないわけですね。それ以外の通信に使うという場合もいけない、許可が要る、こういう意味でしょう。
#120
○石川(忠)政府委員 再送信以外はすべて許可が要る、こういうことでございます。
#121
○森本委員 そうすると、この内容をずっと見てみると、どうも施設免許的な要素とそれから事業免許的な要素とが多分にごちゃごちゃになっておるというふうに考えられるわけでありますが、要するにこれは施設免許でもあり事業免許でもある、こういう解釈ができると思うのですが、どうですか。
#122
○石川(忠)政府委員 おっしゃるとおり、施設免許の上に業務的な基準もかぶせた許可である、かように言えると思います。
#123
○森本委員 そういたしますと、この四項から見ましても、今回の場合はちょっと不合理な点が出てくるのじゃないかと思いますが、再送信の設備をして、その中における自主放送は許可が要る、ところが再送信でなしに、普通自主放送だけをやろうとするならばこの法律は全然適用されない、こういうことになるわけですね。
#124
○石川(忠)政府委員 そのとおりでございます。
#125
○森本委員 そうすると、いわゆる再送信以外の自主的な放送という有線テレビというものを、たとえば東京なら東京で東京有線テレビ株式会社というものをつくって各家庭へ配付するということになっても、これは現行法律では、あるいは今回のいわゆる改正案におきましても、これは規制することは全然できない、こういうことになるわけですね。
#126
○石川(忠)政府委員 現行法律によりまして、届け出制ということでございます。
#127
○森本委員 たとえば、いまホテルでやっておるものを隣のホテルへ回す、あるいはその隣のホテルからまた次のホテルへ回すというホテルチェーンをつくってもこれは何ら差しつかえない、こういうことですね。
#128
○石川(忠)政府委員 届け出をすればできる、こういうことでございます。
#129
○森本委員 これは大臣、ちょっとおかしいような感じがせぬですか。たとえば、再送信の中における自主放送は許可が要る、ところが、一般の自主放送は許可が要らぬ。これはちょっとその辺感じがおかしいような感じがしませんか。
#130
○河本国務大臣 理論的には全くそのとおりだと思います。ただしかし、現実の問題といたしまして、自主放送だけを業務として行なうような事業はただいまのところは出てこないであろう――現実にも出てきておりませんが、当分出てこないだろう、こういう考えのもとにこの改正案をつくって御審議をしていただいておるわけでございますが、将来は御指摘のような問題が必ず起こる事態が来るのではなかろうかと思います。したがって将来は当然考えなければならぬと思います。
#131
○森本委員 たとえば、同一構内につきましても、これは電波監理局長に聞きますが、大きなホテルならホテル、あるいは、たとえば三十六階の建物ができる、今後四十階の建物ができるということになった場合は、同一の構内であっても大きな一つの放送事業をやれる、これは無線でやるよりも、かえって逆に有線でやったほうが得だというふうなものは、現実にいまでもホテルでそういうことをやっておるところがあるのではないですか。
#132
○石川(忠)政府委員 ホテルニューオータニですか、あそこでそういうことをやっているというふうに聞き及んでおります。
 同一構内の問題でございますけれども、これにつきましては、お話しのように今後非常に建物が大きくなりますので、これをただ単に同一構内ということで従来のようにこの法律の適用除外にしていくということにつきましては検討しなければならないと考えております。これは十条の問題でございますけれども、十条につきましては今後検討してまいりたいと思っております。
#133
○森本委員 確かにそういう点でおかしいところがこの法律にはあるわけであります。
 なお、「この法律の規定は、左の各号に掲げる有線放送の業務については適用しない。」という第十条でありますけれども、私は第十条だけの問題ではないと思います。先ほどの自主放送の場合――十条の場合は同一構内の分でありますけれども、ところが、実際は大東京を中心として有線でやるということになってくると、自主放送だけやろうとすれば、東京有線テレビが可能になるということは言えると思うわけであります。しかし、ただここでこれを規制しようとする場合には、規制というか、現行の放送法のワク内における規制のしかたをするという場合には、理論的に、たとえば現在の放送が免許制になっておるということについては、これが一つの有限的なものである、しかも国民共用の有限的なものであるからということで一つの許可制にしておる。ところが、有線テレビの場合は、考えようによってはこれは新聞等と同じであって、実際には無限的なものであるというふうに考えれば考えられるわけであります。
 そういう点で法的にもなかなかむずかしい点もあるかと思いますけれども、ただ、どうしてもちょっとふに落ちない点は、再送信の中における自主放送を規制しておいて自主放送だけは規制ができないという点については実は若干の疑義がどうしても残る、こう思うわけでありますが、その点はどうですか。
#134
○河本国務大臣 これは今度の改正案の最大の問題点だと思います。
 そこで、私も先ほど申し上げましたように、現時点ではそういうものはない、自主放送だけをやろうというものはいない、こういう判断のもとにこういう改正案をつくったわけでございますが、将来は当然そういう事態が発生することが考えられます。将来の問題として当然考えていかなければならぬと思います。
#135
○森本委員 これは将来の問題というよりも、たとえば、郡上八幡のテレビ局ができたのも、あれはたしか十年くらい前だったと思いますが、これは私がこの委員会でも問題にして、そうして私自身も郡上八幡まで見に行ったわけでありますけれども、その後郡上八幡のほうはつぶれてしまったからあまり問題が起こらなかったけれども、ただあれと同じような問題が、都会でやられるとすればかなり大きな問題になる。もっとも、あそこは有線テレビといいながらも実際は再放送を主体にして、同時にその中にこれを入れていくという形において行なっておったわけでありますから、その後中継所ができて必要がなくなったということでつぶれていったという経過があるわけでありますけれども、そういうことと違って、東京、大阪、名古屋というところにおいては、この有線テレビというものが非常に可能性が濃いということは言えると思います。
 そういう点でかなり検討すべき点があると思いますけれども、いずれにいたしましても、現行の放送法というものについては、私は堅持していかなければならぬ。たとえば放送法の第一条、第三条、第四十四条、こういう項については、これをいじるということがあっては絶対にならぬというように考えますけれども、そういう放送法の第一条、第三条、第四十四条というワク内におけるある程度の施設的な規制というものは今後やっていかなければ、有線電気通信設備という観点から見ても、今後の都市開発その他においてこの電気通信設備というものがクモの巣を張りめぐらすようにあっちにこっちにというような形では大きな問題が起こるのではないか。同時に、将来起こりますところのデータ通信、あるいは場合によっては有線による有線ファクシミリということも考えられると思います。そういう点についてもやはり思いをいたしながら今後の改正を考えていかなければならぬのじゃないかというふうに私は考えるわけであって、あまりにも今回の改正案というものは目先だけを見て――長い将来にわたっての日本の有線電気通信設備というものは一体どうなっていくか、データ通信は一体どうなっていくかということを考えながらやっていかなければならぬというように私は考えておるわけでありますけれども、不幸にいたしまして、そういうところの長期の展望による改正案ではないというふうに考えるわけであります。
 その点、大臣に私は再度お聞きしたいと思いますが、やはりこういうふうな有線放送の規正に関する法律というものを改正をする場合には、私はいま申し上げましたような将来のデータ通信、あるいはまた有線によるところのファクシミリ、あるいはまた有線によるところの自主テレビ、こういうものも頭の中に置きながら考えていかなければならぬというふうに私は考えておるわけでありますが、大臣、その点の見解を聞いておきたいと思います。
#136
○河本国務大臣 原則的には全くお説のとおりだと思います。ただ、現在ではデータ通信あるいはファクシミリは技術的に有線放送による場合問題点がまだ若干残っておるようでございます。
 それから放送法の精神、第一条あるいは第三条、第四十四条、こういうお話がございましたが、これも当然のことだと思います。現在でも第四条によりまして放送法の四十四条と五十二条は準用できる、こういうことになっておるわけでございます。
#137
○井原委員長 次回は明二十日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後零時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
【PR】姉妹サイト