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#1
第061回国会 運輸委員会 第24号
昭和四十四年五月七日(水曜日)
    午前十時二十四分開議
 出席委員
   委員長代理理事 大竹 太郎君
   理事 阿部 喜元君 理事 古川 丈吉君
   理事 細田 吉藏君 理事 小川 三男君
   理事 山下 榮二君
      加藤 六月君    川野 芳滿君
      菅  太郎君    中川 一郎君
      西村 英一君    福井  勇君
      井上  泉君    板川 正吾君
      内藤 良平君    米田 東吾君
      渡辺 芳男君    沖本 泰幸君
      松本 忠助君
 出席政府委員
        運輸政務次官  村山 達雄君
        運輸省海運局長 澤  雄次君
        運輸省自動車局
        長       黒住 忠行君
        海上保安庁長官 河毛 一郎君
        建設省道路局長 蓑輪健二郎君
 委員外の出席者
        自治大臣官房参
        事官     佐々木喜久治君
        参  考  人
        (日本鉄道建設
        公団副総裁)  篠原 武司君
        専  門  員 小西 眞一君
    ―――――――――――――
四月二十五日
 海上保安庁に海難救助の飛行艇配置に関する請
 願(中村時雄君紹介)(第五四七七号)
 同外二件(和田耕作君紹介)(第五四七八号)
同月二十八日
 海上保安庁に海難救助の飛行艇配置に関する請
 願(曽祢益君紹介)(第五六六一号)
 同(中村時雄君紹介)(第五六六二号)
 同(和田耕作君紹介)(第五六六三号)
 同(稲富稜人君紹介)(第五八〇二号)
 同(岡沢完治君紹介)(第五八〇三号)
 同(曽祢益君紹介)(第五八〇四号)
 バス運賃の算定方式改正に関する請願(岡沢完
 治君紹介)(第五八〇一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 道路運送車両法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第八七号)
 陸運に関する件(本州、四国間の輸送等に関す
 る問題)
 海運に関する件(フェリー事業に関する問題)
     ――――◇―――――
#2
○大竹委員長代理 これより会議を開きます。
 砂原委員長が本日所用のため出席できませんので、その指名によりまして、私が委員長の職務を行ないます。
 道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。細田吉藏君。
#3
○細田委員 私は、道路運送車両法の一部を改正する法律案に関連をいたしまして、自動車行政全般のことについていろいろお尋ねしたいと思いますが、最初に法案について、二、三点質問をいたしておきたいと思います。
 第一点は、今度の改正法律案の中の非常に大きな要点の一つでございます検査登録事務に電子情報処理組織を導入するという、これが一番大きな柱であると思うのでございますが、提案理由の説明にもございますけれども、具体的にこれをどういうふうにしようというのか、それからそれの効果、こういうものについて伺いたいと思います。
 それから質問を簡略にするために、あわせてお伺いしておきますが、私は電子計算機のほうはしろうとでして、よくわかりませんが、電子計算機が即登録の台帳ということになるだろうと思いますが、事故とか、故障とか、火災とか、そういうものがあった際には、どういうふうにされるのか。不測の事故があった場合――もちろん、いまでも登録台帳その他が焼ける場合や滅失する場合があり得るのですけれども、今度は一カ所に集中しているわけでございますから、これがなくなるとか、どうかした場合には、どういうふうに考えておられるのか、万が一の場合にはどう考えておられるのか、局長からでけっこうでございますから、あわせてひとつ御答弁願います。
#4
○黒住政府委員 今回の改正の大きな点は、電子情報処理組織を導入するということでございまして、この計画につきましては、すでに四十二年の五月に、電電公社に依頼いたしまして設計をしていただきまして、その後、作業は順調に進捗いたしておりますが、今回の法律をお認め願いますと、来年の三月には、東京陸運局管内の一部、すなわち、習志野の事務所と本省との間の業務を開始することとして、六月には、東京陸運局管内の全陸運事務所でこの電子情報処理組織の業務を開始いたしたいと思っております。それから十月には、名古屋及び大阪管内の陸運事務所、それから四十六年の四月からは、残りの全国の事務所との関係を実施いたしたいというふうに考えております。
 それから、このコンピューターのシステムは、記録を一カ所に桑中して管理するわけでございます。したがいまして、検査等をどこでも受けられるようにするということで、申請者にとりましては、非常に利便が増大されるわけでございます。
 それから機械によって仕事をやりますために、事務処理が能率的に的確にできます。
 それからさらに、統計をいろいろとっておりますけれども、機械の力によりまして、詳細な統計を容易に作成することができるというふうに考えております。
 それから、この機械につきましては、もちろん毎日仕事をやるわけでございますから、信頼性がなければならないし、また、エラーがあってはいけないということでございまして、この機械は、先ほど申し上げましたように、電電公社の指導のもとに製作され、厳重な品質検査を受けた上に設置されるものでございまして、装置そのものに対しましては、非常に信頼性が強いものと思っております。
 しかしながら、万一の場合を考慮いたしまして考えておりますことは、まずセンターでございますが、二重組織といたしまして、使用されている装置が障害を受けましても、他方の装置に切りかえるという二重装置が第一点であります。
 第二点は、回線でございますが、回線も予備回線を勘案いたしまして、障害時には、予備回線に切りかえることができるようにしております。
 第三点は、ターミナル予備機が準備されておりまして、障害時には予備機を使用することにいたしております。
 それから停電の場合におきましては、自家発電装置も備えております。センターにおきましては、障害に対する監視装置が備えられて、障害時には、直ちに必要な措置がとれるような設計になっております。
 ターミナルにおきましては、間違った情報が入らないようにマークシートリーダがチェックするようになっております。また、センターで誤った指示がなされないように、機械的なチェックを行なうというような種々のことを考えております。また、震災等の場合には予備のマスターテープを耐火金庫から持ち出しまして、これを使って復現することができる。
 このように高度な機械でございまして、電電公社の技術員にいろいろな点につきまして十分な検討と、また、設計をしていただいているわけでございまして、それを信頼いたしまして、この機械を備えた次第であります。
#5
○細田委員 そうしますと何ですか、どんな地震があっても、どんな火事があっても、根こそぎやられるということはない、こういうことですか。
#6
○黒住政府委員 メインテープを別の耐火倉庫に入れておりますので、一応間違いはない。いま現在では、登録原簿等は陸運事務所の普通の倉庫に置いておるわけでございますが、それ以上に、耐火の倉庫等に別にメインテープを入れておくということでございますから、少なくともいまよりは相当安全だと思っております。
#7
○細田委員 これは、いまより安全であることはわかっているのですよ。いまは非常に分散されておりますから、やられたって、きわめて一部だということなんです。今度は一カ所に集中してあるから、やられたら全部根こそぎなくなるということから聞いておるので、だいじょうぶだという話ですから、それ以上申し上げることはありません。
 次の問題に移りますが、民間車検の拡充ということ、これは逐次やってまいっておるわけでございます。今度の法改正によりましても、激増してくる自動車に対応して検査を渋滞なくやるために、民間車検というものを拡充していこう、こういう精神でいろいろ改正がなされておるわけですが、最近における民間車検の状況と、今後どういうふうに持っていこうとしておるかという点、それから一括して伺いますので、あわせてお答えいただきたいのですが、これは民間車検だけではない、車検全体との関係になるわけですけれども、自動車事故が御承知のように非常にふえてまいっておりまして、ことしの連休などは、たいへんな事故の数であったようでございまして、これは交通事故が全体としてふえる、そのうちの自動車事故は非常に多いと思うのです。車両関係を原因とする事故、これが民間車検が特に責任を負うべき事故がわかっておればなおけっこうですけれども、民間であると直接陸運事務所であるとを問わなくてもよろしいのですが、車検の不備といいましょうか、車両の構造不備でもけっこうです。要するに、運転者の事情とか、あるいは被害者の歩行者がひっかかった、歩行者の事故とかということではなくて、車の事情による事故の件数の増加趨勢、あるいはこれの全体に対する割合、こういうものの趨勢がどうなっておるかという点を、ひとつお聞かせいただきたい、これが一点。
 それからいま言った前の問題に関連しておりますが、民間車検が陸運局指定ですか、運輸大臣指定ですか、検査工場の指定をいろいろやっておられる。この検査工場の指定につきましては、民間からいろいろな声を聞くわけであります。やらせてくれと言ったが、やらせてくれなかったとか、どうもああいう工場が指定になっておるが、うちの工場は指定になっておらぬとか、いろいろあるわけです。民間の検査を拡充しようとすれば、ある程度民間の指定工場というものをふやしていかなくちゃいけませんし、これに対する監督を厳重にしていかなければならぬ、こういうことになるわけですが、この指定があまり乱におちいっては非常に困るわけなんです。といって、これがまた非常に厳重であると目的を達しないというので、行政としてはなかなかむずかしい。
 それから出願するほうは、それは、てめいのほうはいいと思っているから、だから役所のやることは不満だというような場合も、往々にしてあるわけです。われわれのところに言ってくるのでも、不完全なものだが、どうも自分のところはいいのだと思っているような場合も、往々にしてあるようであります。そこで、そういう指定工場の出願があって、そういうものをどういうふうにお認めになっておるのか――どういうふうにということは、最近非常によくお認めになっておるのか、そういうものはたくさん断わっておられるのか、出願がたくさんあるのかどうかということです。そういう点も第一点とあわせてひとつお答えいただきたい。
 第一点は現状並びに将来、そういうことですが、そういうことの中へそういう問題を含めてお答えいただきたい、こういうことでございます。
#8
○黒住政府委員 まず現在の指定工場でございますが、これは二千百十八工場ございまして、これは継続検査の約一六%を占めておるわけでございます。四十八年度には、継続検査の約七〇%を指定整備工場で検査するように持っていきたい。そのためには、約一万の指定整備工場を要するわけでございまして、そのような方向に指定するようにしていきたいと思っております。
 それから、その指定工場の指定にあたりましては、いま先生が御指摘のように、能率的に事務を処理する必要はございますけれども、また、これは事故防止上厳格な指定をやる必要がございますので、検査の施設であるとか、そして検査員につきましては、厳格な能力認定を行なっております。
 それからまた指定後におきましては、指定整備業務の実施状況の立ち入り検査も厳重に行ない、また、検査員につきましては、定期的に研修を行なう、そういうふうな措置をいたしまして、十分に指導監督をいたしてまいっておるわけでございます。
 車両の欠陥の事故につきましては、これはおおむね減少をいたしておりまして、三十七年度におきましては、自動車につきまして、たとえば自家用普通トラック千台当たりの件数は三・三五に対しまして、四十二年度には〇・四五、それから乗用の自家用が〇・八三に対しまして〇・一四というふうに減少いたしております。車両欠陥事故につきましては、運輸省としても、今後、十分にこれを防止する努力をしていきたいと思っております。
 それから整備事業につきましては、中小企業でございますから、全体といたしましては、これのレベルアップのために、近代化促進法に基づき経営指導を行なっているような次第でございまして、国の車両検査と指定整備工場の検査と両々相まちまして、能率的に検査事務を進めていきたいと思っております。
#9
○細田委員 道路運送車両法につきましては、いろいろこまかい問題もありますが、これくらいにしまして、バス行政全般の問題、特に過疎地域のバスの問題を中心に、若干伺いたいと思います。
 まず政務次官に申し上げたいのですが、また、お伺いしたいのですが、私はこの過密過疎問題、これはいろいろな点、いろいろな影響を及ぼしておりますけれども、バス事業というような点について、これを考えてみますと、過密地帯、過疎地帯というものは非常に大きな影響を、一方人口急減、一方人口急増の影響を受けておると思うわけでございます。急増地帯においては、よく言われておりますように、自家用車の増加、自動車全般の増加に伴いまして、バスの運行能率が非常に阻害をされる、マイカー族がふえる等、いろいろな事情から、バス事業としてのバス運営というものが非常に圧迫を受ける。運賃の問題も、もちろんございます。公共料金でありますから、抑制をしておるというような点も入れまして、バス事業が逐次非常に苦しい立場に立ってきた。大都市の私鉄がバスを兼業しておるというような場合でも、昔は往々にして鉄道のほうが赤字でも、バスはよかったというようなことがいわれておりましたわけですが、いまはなかなか鉄道もバスも苦しくなって、その他の付帯事業で何とかやりくりしている、こういうようなことになっているわけでございます。また、人口急減地帯、いわゆる過疎地帯におきましては、これは申し上げるまでもございませんが、人口がどんどん減ってくる、バスの乗客も減る、もちろん自家用のいわゆるマイカーがふえるというようなことも原因でございますが、何しろ人口が減って、しかもなお公共機関でございますから、路線を確保しなければならぬというようなことで、四苦八苦をいたしておる、こういうわけでございます。
 そこで私は、基本的に見ましてバス事業の営利性というのですか、こういうものは非常に薄らいできて、そして公共的な、そういうことがあるかどうか知らぬけれども、トランスポーテーションミニマムというか、コンモントランスポーテーション、要するに大衆輸送機関としてのバスというものは、常利企業的な色彩よりも、公共企業的な色彩、そういうものを強く考えていかなければならぬ時期がきているのじゃないかというふうに考えるのです。そういう角度から、もちろん運賃も考えていかなければなりませんが、運賃だけでなくて、バス事業全体として過密は過密なりに、過疎地帯は過疎地帯なりに、また、民営であると公営企業であるとを問わず、バス事業に対する考え方というものをちょっと一時代前といいますか、少し前の時代から方向転換していかなければならぬのではないか。非常に抽象的な話ですが、これから個々に具体的に申し上げたいのですが、どうもそういう感じを私は深くしておるわけでございます。この点はこれから逐次申し上げますので、ぜひ運輸政策としてお考えをいただかなければならぬ点だと思うわけでございますが、これらの点についての政務次官の御感触を一応承っておきたいと思います。
#10
○村山(達)政府委員 ただいま細田委員御指摘のとおり、バス事業は最近におきまして、過疎、過密、両方の地域を通じましてますます経営が困難になり、その結果は利用者にも影響を及ぼしつつある点は、御指摘のとおりでございます。特に、自家用自動車の発達、あるいは人口の急激なる移動がその原因と考えられるところでございますが、この点につきましては、委員から御指摘のとおり、一つは適正な運賃の是正という問題が考えられますけれども、ここ当分、日本の消費者物価が高騰をしている時期でありますものですから、これが落ちつくまでは、なかなか運賃の引き上げ、是正と申しましても、おのずから限度があるように思うわけでございます。他面、バスの公共性ということは、ますます増大してまいりますものですから、その間どういうふうな方法があるか、あるいは補助金とか金利、安い金融に依存するとか、税制であるとか、概して財政、税制、金融の面で、国、地方団体がいかなる援助ができるかという問題に当分はかかってくると思うのでございます。ですからその方法を、消費者物価が落ちつくまでの間、漸次強化してまいらなければならぬというふうに考えておるわけでございますが、御案内のとおり、国も市町村も財政需要が非常に強いために、なかなか財源の資金にもこと欠く事情でございますので、おのずから適正利潤を保障するというところまでは、なかなかいきかねるのでございます。ことしもこういう見地から、ひとつ財政当局と折衝いたしまして、従来の車両購入費のほかに、過疎地帯、離島、辺地等におきまして、公共性の高いバスで当該路線が赤字の場合には、一定の条件をつけまして、その路線を維持するために必要な補助の制度を設けた次第でございますが、何しろこういう輸送手段の非常な革命的な時代であり、また、先ほど申し上げましたように、環境が非常にむずかしい時代でありますので、今後そういう事情をあわせまして、先ほどおっしゃいましたような方向で、当分はそれらの援助政策を拡大してまいらなければならぬ、かように考えているわけであります。
#11
○細田委員 私はきょうは、主として過疎地帯のバスについてこれから少しこまかく申し上げたいと思うが、もう一点だけ全体の問題で伺っておきたいと思います。
 これは自動車局長でけっこうですけれども、いま私と政務次官のやりとりの中にもいろいろ出ているわけですが、新しいバイパスができるとか、高速道路ができるところにバスの出願があることは、新しい道路ができるわけですから、これは当然であると思うのです。既存の道路については、非常に出願なんか減っているのじゃないかと私は思う。また、かりにいろいろありましても、よほど特別な事情のない限り、私は既存の権益を認めるとかいうけちな立場でなくて、大体バスの免許というものは、原則的にあまり要らないのじゃないかと思う。そして、むしろ強化する必要があるなら、いまの既存のものを強化することがいいし、たいへん統制的なような話でなんだけれども、いまのようにバスが、さっき申し上げたような公共的な色彩が非常に強くなってきますと、ある意味では企業が統合されたり、あるいは協業したりということが、もう必要な時期になってきておるのじゃないかというふうに実は考えるわけなんでございますけれども、最近の動向を私はよく存じませんので、最近の出願なり免許をしておられる状況、これは新しくできた高速道路というようなものは別でよろしいのです。既設道路というようなものについての新規免許の状況、出願の状況ということ、それからそういう既存の会社につきましても、合理化というような面で、むしろ企業間の協同なり合同なりを考えていく、そういうことはどういうふうになっておるのか。それから公営企業の問題も、きょうは自治省からも来ていただいておりますが、いろいろ話すとたいへん長くなって時間がなくなりますから、あまり言いませんけれども、こういうものもひっくるめて、いま私が申し上げているような――自動車局長は私の言っていることは大体わかるだろうと思うのだが、そういうことに対する考え方、また、いまやっておられるところを伺いたい。
#12
○黒住政府委員 バスの申請の状況でございますが、これは御承知のように、本省権限と地方権限とがございます。本省権限を見ますと、三十八年度におきましては、重要事項、軽微事項が百十三件の申請がございましたが、三十九年には半減いたしまして六十五件、それが四十、四十一、四十二、四十三の四年は、おおむね三十五件から四十件という申請でございまして、三十八年の百十三件に比べましては、約三分の一というふうに減っております。重要事項といいますのは、競願、競合でございます。軽微事項は単なる延長でございますが、これらも重要事項、軽微事項おのおの減っておりまして、軽微事項あたりも非常に少なくなっておりますのは、もうすでに大体通れます道路につきましては、バスの路線が設定されておるわけでございまして、いま御指摘のように、新しく道路ができるという場合以外は、ほとんど延長するというふうな状況ではないということでございます。そして、われわれといたしましては、過疎地域におきましての最後の公共交通機関であるところのバスの輸送力を、何とか維持したいというふうな現状でございまして、過去におきますように、一路線数営業の競争によって能率を向上していくというふうな状況でなくして、何とか一路線に一つの営業でも維持していきたい。そういうふうな状況に相なっておる次第でございまして、現在そのためには、むだな競争を排除いたしまして、路線等を合理的に配置するというふうに指導をいたしておるような次第でございます。統合というふうなことも、これは事業が私企業でございますので、強制的に行なうことはできませんけれども、路線をまず統合する、そして進んでは会社をも統合いたしまして、合理的な路線配置をするというふうな指導を行なっているのが現状でございます。
 バス事業の業者数も、三十年代の間は逐次ふえてまいっておりますけれども、最近に至りまして、ほとんど横ばいでございまして、ここ一両年はふえてない。三百六十社の現況でございまして、今後も新しく業者がふえるということはほとんどない、むしろ減っていくのではないかというふうに考えております。
#13
○細田委員 運輸省の自動車行政は、とかくどうも免許、許可の行政に偏しておるということを、かねがね非常に強くいわれて非難を受けておることは、もう御承知のとおりであります。バスについては、もう免許、許可なんという時代ではないわけでございまして、先ほど私が申し上げたような、非常に公共性が強い、その面からバス企業をどう行政指導していくか。また、先ほど政務次官が言われたように、どういうふうな運賃なり財政的ないろいろな配慮をするかという時期が来ておる、そういう方向でおやりいただきたいわけです。
 そこで私は、本論ともいうべき過疎の問題について、ちょっと伺いたいと思うのであります。
 最近、私どもの郷里のほうは、中国五県の中国山脈にある中国山地というのは、過疎地帯の代表みたいにいわれておりますが、これは単に中国山地ではなくて、全国かなり多数の県におきまして、人口が減少をいたしておるわけでございます。そこで、いわゆる大都市以外のバス会社は、全国にわたって大体そうだと思うのですが、もうやめたい、あるいは回数を徹底的に減らしたい、こういうことでいろいろ出願をされておるのもあります。中には、もう人間がいなくてやめてしまったという線も、私どもも聞かないわけではありません。そこで、回数減少あるいは廃止、休止、そういうものの認可申請があるのかないのか、あるいはその件数はどれくらいあるのか。それから申請を認める方針があるのかどうなのか、そういう点についてひとつお伺いしたい。
 あわせて、時間の関係で、あと少しまとめて聞きますが、申請があったからといって、どんどんやめられてはたまったものじゃない。最小限度のバス路線は必要なわけなんで、いま局長の言われたように、確保しなくてはなりませんが、そのために運輸省としてとっておられる――ただ会社にやれといったところで、人が減る、乗るお客さんがないのに、やれといったってやれるわけがないわけでありますから、どうしてもこれには何らかの方法、手段を講じてやらなくてはいかぬ、裏打ちをしてやらなくてはいかぬ、こういうことになるわけでございますが、これらに対して、現在とっておられる措置と、今後どういうふうにしようとしておられるかということ、ほんとうは一項目、一項目ゆっくり聞きたいわけですけれども、これを伺いたいと思います。
 なお、あわせて、おそらく私は、過疎地域のバス運賃というものは、大都市あたりに比べると非常に高くなっておるんじゃないか。これは会社の原価からいけば、高くなるのがあたりまえだと思うわけですけれども、非常に高くなっておるということは――そうでなくてもたいへん所得格差があるといわれておる山間部過疎地帯の住民が、より高い負担をこうむっておる。こういうことになると思うのでございますが、これらの運賃の実情、個々にこまかい点でなくてよろしいのですが、全体として私は、運賃が高くなっておるんじゃないかと思うので、そういうものについては、このままでいこうということになるのか。前段で申し上げたいろいろな国家からの援助その他によって、こういうものはできればキロ当たりは、他の地域と同じようにするというところまでしてもらわぬと、非常な不公平じゃなかろうかという感じもしておるわけでございます。これらを一括してお答えをいただきたい。
#14
○黒住政府委員 まず第一点の休廃止、滅回等の申請でございますが、昨年十月一日現在の全国を調べた実績がございます。それによりますと、全国で四十三年の一月から十月までに休止を許可したもの、そしてその以前から許可になりまして、継続して休止をしているものを含めまして全国で三十四業者、百六十一件、千四百四十一・二五キロが休止許可をいたしております。それから十月一日現在で休止の申請中のものが六事業者、七十六件、五百七十六・三二キロ、廃止を許可いたしたものが二十業者、四十件で二百二・八七キロ、それから十月一日現在で廃止申請中のものが十二事業者で三十四件、二百・八四キロというふうに相なっておりまして、相当広く休廃止の申請あるいは許可したものがあるわけであります。われわれといたしましては、休廃止の申請に対しましては慎重に対処いたしまして、利用者が非常に少ない、廃止してもそれほど大きな迷惑がかからぬという場合に限りまして許可をしているわけでございます。しかしながら、私企業でございますから、ただ赤字路線を経営せよということを命令するわけにもいきませんので、先ほどからお話に出ておりますところの過疎地域におきますバス事業に対する補助制度を拡充してまいった次第でございます。そして、今後も利用者の非常に少ない路線につきましては、地元の市町村でバス事業を運営をしてもらうとか、あるいはバス事業の管理の委託、それから自家用自動車の共同使用の方法等本考えていただいております。
 それから御承知のように、本年度から地方陸上交通審議会というのが各陸運局単位に発足するわけでございますけれども、ここで取り上げます最も大きな問題は、過疎地域におけるバスなり私鉄の輸送対策でございまして、こういう場におきまして、利用者、そしてまた地方公共団体、あるいは関係の事業者等の意見を総合いたしまして、過疎対策に取り組んでいきたいというふうに考えておる次第でございます。われわれといたしましては、バスを必要なものを維持するために、万般の方策を講じて、この輸送力を守っていきたいというふうに考えておる次第でございまして、これにつきましては、関係の市町村等とも十分打ち合わせまして、万遺憾なきを期していきたいと思います。
#15
○細田委員 そこで、いま補助金の話や何かはあまりなかったが、運輸省のことしの補助金というのは何ぼで、どういう出し方をするの……。
#16
○黒住政府委員 過疎バスに対する補助金は二つございまして、まず第一点は、車両購入費補助でございます。これは予算金額は二千二百九十万二千円でございます。車両の補助は、保有車両数が七十五両以下のものつにきまして、離島、辺地のバス事業で営業損を計上しておりますもので、その会社が車両を新しく購入いたします場合に、三分の一を補助しようとするものでございます。それから、路線維持費補助といたしまして四千七百八十万一千円を計上いたしておりますが、これは当該バス路線事業が離島、辺地、過疎地域にあります場合におきまして、それが赤字を計上いたしております場合に、平均乗車密度が五人以上十人以下でありますものに対しまして、また、路線の延長が五キロ以上のものにつきまして、償却前運行費から人件費を控除した額の二分の一を補助しようとするものでございまして、同額のものを地方公共団体から支出していただくように、現在自治省と具体的に方法を詰めている次第でございます。
#17
○細田委員 いまの補助金のは、四十三年度と、四十四年度大体きまっているかどうかわからぬが、あとでその資料を出してください。おそらく私は問題にならぬ額だろうと思いますし、こんな程度では問題にならぬと思う。そこで、どうするかを全般の問題として考えなければいけない。そこで、運輸省として特に考えていかなければならぬ問題は、補助金は増額しなければいかぬからこれは全体の問題で、これは自治省も相談しなければいかぬかもしらぬが、予算がなくても考え方でやっていけるという、あなたがいまおっしゃったような自家用車の共同使用だとか、あるいは管理だとか、あるいは小さいものに対して、極端にいえば市町村が直接通学バスをやろうというときに対して、それに免許をやるとか、そういう専門のバス会社にやらせる、それに対して最低限度必要な補助金をくれる、これで対処するという地域もあろうと思う。しかし、どうもそれも持ちこたえられない、それよりはもっと単位の小さい、自家用車ではないのだが、結局小さい、つまりいわゆる専門のバス業者でないもの――農協がやる場合もあるかもしらぬ、市町村がやる場合もあるかもしらぬ、何か組合みたいなものをつくってやる場合もあるかもしらぬ。そういう過疎地域独特のバスに対して、つまり私の言うトランスポーテーションミニマムというものを確保するための、そういうものの認可、許可、免許というものをもっと与えますよと言うと、地方では、もっと頼みます、もっとやります、というところがあると思う。いまのところはそういうものがないから、過疎地帯の住民の皆さんは、会社へ頼みますと言ってずいぶん頼む、国鉄へ頼む。国鉄の話はこれからやりますが、会社にとっては、いまのものでもやめようと思っているところを、とてもそんなところをやるわけにはいかないということになっておりまして、実際はバスが動いておらない。ないしは、動かしたら今度は、道路運送法違反でトラックに通学生をよけい積んで、もぐりで通わせている、こういうことになったりいろいろしているので、先ほどお話がありました協議会というのは府県単位ですか、こういうところで最小限度の、つまりバス輸送を確保するためには、どの様式がいいのか。国鉄バスのところもあるでしょう、あるいは民営バスのところもあるでしょう、それからそれ以外の、だんだん状況によってもっと小さい、場合によってはマイクロバスでよろしい、乗用車でいい場合もあるかもしらぬ、トラックでいい場合もあるかもしらぬ。これは全国的にこういう方法もあります、こういう方法もありますということで御指導いただくと――過疎対策でいま一番困っているのは、最小限度の交通機関を確保できないということなんです。これは非常に大きな問題です。この点について、どうしてもそういう御指導をいただきたいと思うのです。
 そこで、この点については政務次官、それから自治省の参事官、行政局の仕事かしらぬが、自治省の立場で一緒にやってもらいたいと思う。御答弁いただきたい。
#18
○村山(達)政府委員 御指摘がございましたように、バス事業というものは、だんだん採算がとれなくなり、それだけに、むしろ営利性よりも公共性が重んぜられている時代がいま到達しつつあると思います。先ほど申し上げましたように、補助金制度であるとか、税制とか、あるいは金融で細々とまかなっている状態でございますけれども、とれにも限度があると思うのでございまして、いま御指摘のように、場合によりますと、もう私企業ではこれは適さぬのだというようなことで、経営主体をあるいは公共団体にお願いするとか、したがって、それに合わせて免許制度を考えていかねばならぬ時期がもう近づきつつあるのじゃないか、そういう点も今後の問題ではないかと実は思っているわけでございます。それに伴いまして、免許制度の多様化と申しますか、実態に応じたやり方等についても、十分検討しなければいかぬのじゃないか。いまちょっと思い出しますのは、繊維関係がいまいろんなタイプをきめまして、構造改善を進めているわけでございますが、それも業界のいろんな状況がございますから、幾つかのタイプをつくってやっているのでございまして、日本の中小企業問題も、そういう意味で広く見ますと、幾つかのタイプをきめていくことも一つの考え方じゃないかと思います。せっかく非常に参考になる御意見がございますので、今後陸上交通審議会の運営の基準に、十分ひとつその点を取り入れて検討してまいりたい、かように思っているわけでございます。
#19
○佐々木説明員 過疎地域の交通確保の問題につきましては、現在の過疎地域が人口の減少に伴って、地域社会の維持が困難となるというような現象が、いろいろな方面にあらわれてきておるわけであります。特に交通関係におきましては、現在の過疎地域が交通機関を奪われるというような事態になります場合には、完全に陸の孤島化してしまうというような現象があるわけでございます。私どもの立場からいたしましても、過疎地域における交通の確保の問題については、非常に重大な関心を持っておるところでございます。また、そういう過疎地域は、財政上も非常に経済力、財政力の弱い地域でございます。これに対する財政措置もあわせて講じてまいらなければ、そうした交通対策の面におきまして、非常に問題が生ずるであろうということは予想されるわけであります。現在、地方財政の面におきましては、過疎地域における学校等というような問題から、通学生の足を確保するというような意味でのスクールバスの運行というようなものにつきまして財源措置を講じておるわけでございますが、そのほかにも、やはり住民の足の確保というような観点から、農協バスの運行であるとか、あるいは医療施設の不足から、近くの診療機関に患者を運ぶための病院バスの運行といったような問題が、それぞれの市町村においていろいろ企画をされておるわけでありますけれども、いまの免許制度等との関連におきまして、やや問題があるような感じでございます。そういう意味で、私どももこの過疎対策の問題の一環としまして、こうした市町村の実態をさらに検討いたしまして、必要な財政措置等もあわせ講じながら、いまの免許制度につきましても、若干こうした面につきまして必要な措置をあわせて講じていただきますよう、運輸省当局ともいろいろ話し合いをしておる段階でございます。
#20
○大竹委員長代理 板川正吾君。
#21
○板川委員 ちょっと自治省に伺いますが、いま細田委員の質問にもありましたように、過疎化してきて、バス会社とすれば、賃金はやっぱり世間一般並みに上げなければ人が来ませんので、世間一般並みに賃金はやる。沿線の人口はだんだん減ってくる、お客は少なくなってくる、モータリゼーションの発展によって自家用車がふえてきて、バスの需要もなくなる。こういうことになってきますと、バス会社としては、おそらく乗客の少ない乗車効率の悪い路線をやめて、乗車密度の多い都市間、あるいは、いなかの都市間でもいいでしょう、そういうところだけを輸送して、企業を保っていくというほかになくなってきておる状況だと思うのです。その場合に、さっき細田委員の発言のように、そういう場合には自治体が引き受けて、地方の住民の足を何らかの方法で確保していくという体制があるのかどうか、もしそういう体制があるというならば――私は過疎地域のバス会社なんかは、たとえば百本あった路線のうちに八十本からはおそらく赤字路線で、二割ぐらいが黒字路線だろうと思います。だから、そのうち八十本とは言わなくても、八〇%と言わなくても、とにかく二〇%か三〇%くらいのところは、やはりやめていきたいという気持ちだろうと思うのです。そうでなければやっていけない状況です。そういう場合に、自治体としてこれを受け入れて、何らかの方法で住民の足を確保するということができるかどうか、そういう取り組み方というか、体制があるのかどうか、ひとつはっきりしてもらいたいと思うのです。
 それからもう一つは、たとえば自家用車の共同乗車とか、あるいはトラックの乗車とか、まあ最悪の場合はそういうことも臨時的に、あるいは場合によっては、たとえばストライキの日にやるような調子で臨時的にはあり得ても、常態としてそういう体制で輸送するということになると、それはやはり料金を取るのでしょう。そうすると、その安全性という問題も考えなくちゃいけないと思うのですね。ただ輸送すればいいということじゃないと思うのです。常時それが何十人か輸送するということになると、安全ということも考えなくちゃならないので、その辺のことを一体運輸省のほうはどういう考え方であるのか、伺っておきます。自治省のほうは、そういう過疎状況におけるバスを自治体として引き受けてやっていく体制があるのかどうか、ひとつその点を確認しておきたい。
#22
○細田委員 ちょっといまの関連質問に関連しておるから、一緒に答えていただくほうがいいと思いますので――どうせ自治省にこの点を伺おうと思っておったところですが、いま板川先生の御指摘にもありましたが、同じ問題ですから、ぜひ聞かしていただきたいと思うことは、最小限度の運行を確保させるために市町村が――市は少ないかもしれないけれども、市も同じくらいですか、とにかく市町村が運賃の足りないところを補給する、これはかつては道路運送車両法違反という時代もあったが、もう違反ではないと思う。最小限度のものを補給をして、最小限度のバスの運行を確保してもらう。そのために、運輸省系統から補助金を出す方法もあるけれども、私はやはり市町村がこれを会社に出して、最小限度のものを動かしてもらう、そうしてそれを私は、普通交付税で見てもらう、これは基準がむずかしいかもしれないけれども、基準を定めて、普通交付税として基準財政需要額として見る、過疎対策として見るということにしてもらいたいわけです。今年度は特別交付税で見るとかいうことになったようですが、今後どうしようとしておるのか。それからさらに基準財政需要として見るということについて検討しないと、非常にむずかしい点がいろいろあると思うのですが、そういう点について検討して、来たるべき四十五年度予算までに結論を得ていただきたい。この次の普通交付税の算定の時期までにぜひお考えいただきたい、こう思っておるわけです。私は、自治省に来ていただいた一番の趣旨はその点なんです。板川さんの質問とちょうど同じ質問で、これからやろうと思っているところへお話がありましたので、その点あわせて……。
 それから安全の問題に関しても、当然これは原則的には業者がやる、いまの補給金を出しても、特別交付税なり普通交付税で見ても、業者がやるというのが本筋だと私は思うのです、これが本筋。ただ私が言っておるのは、もっともっとそれよりもさらに零細な山の中の話でございまして、これはやはり原則的には最小限度業者にやらせるというほうが本筋なんです。それ以下の場合、その場合の安全の問題ですから、何でもかんでも業者が売り払っちゃってやるのだという考え方ではないのです。板川さんも同じ気持ちだと思うから、自治省ひとつそういう前提で、安全の問題については御答弁いただきたい。
#23
○佐々木説明員 ただいま御指摘になりました問題、地方団体の行政分野としましては、非常にむずかしい問題が含まれておるわけでございます。
 現在、交通事業は過疎地域のみならず、過密地域におきましても、これと同じような別な社会情勢からの交通事業の採算問題、また、公共料金問題が同時に持ち上がっているわけでございます。
 具体的には、大都市における地下鉄をどうするかというような問題、それから過疎地域にはバスの確保というような問題が、私ども同時に解決を迫られている問題だというふうに考えております。ただ、現実の問題といたしまして、交通機関の場合には、パスの運行というものが、いわば地方団体の行政としては、地方団体の行政区域に一応仕事の分野としては限定されているという点が、原則的な問題があると思います。そういたしますと、一体、市町村単位でそういうことにしてやるのがいいのか、あるいはもう少し広い行政範囲を区画してそういう事業をやる、端的に言いますと、一つの広域市町村圏的なもので、そういうものを取り扱っていくべきかというような問題がございますけれども、少なくともいまの過疎問題というものの一つの対策といたしましての交通確保の問題につきましても、十分これを考えていかなければならない段階に来ておるというふうに私どもは考えております。
 ただ、これまでの陸運行政というものが、どちらかというと、地方団体のこうした面における行政については非常な束縛になっておったということは、市町村側のほうとしても、これは意見のあるところでございます。そういう面からの解きほぐしも必要であるというふうに考えております。また、現在の公営企業として行なっております交通事業の現状から見まして、市町村がこれに乗り出していくというためには、相当な準備と決意が必要であろうというふうに考えておるわけであります。
 そういう意味で、私どもとしましても、今年度におきましては、そういう面の調査をしながら、市町村の希望なり意見なりというものもまとめながら、こういう問題に対処していきたい。現在まだ固まった方針はできておりませんけれども、そういう方向での検討を進めておる段階でございます。
#24
○黒住政府委員 先ほど御指摘のような場合におきましては、免許のほうは簡素簡便にやるようにやりたいと思います。
 しかしながら、継続いたしまして運賃を取って旅客を運送するわけでございますから、安全性の確保ということは、これは軽視できないものでございまして、旅客自動車運送事業というふうに相なりますから、この旅客自動車運送につきましては、道路運送車両の保安基準に規定がございます。したがいまして、その規定によりますところの必要な限度の安全性の確保ということは要するわけでございます。しかしながら、御指摘のような場合に画一的に、これを適用するということじゃなくして、実態に即しまして、しかし安全性は確保しつつ実行していきたい、かように考えております。
#25
○細田委員 予定の時間が参りましたので、私もこれくらいでやめます。
 それで、いま自治省の佐々木参事官からお話があり、先ほど来、政務次官並びに自動車局長からの話の中にも出ておりますが、過密地域、過疎地域を通じて、バスの問題、これはほかの交通機関ももちろんそうですけれども、特にバスは非常に問題がある。それから、公営企業のバスというとらえ方もあります。地下鉄を含んで、公営企業、運輸省対自治省の関係というものは、これまでも非常に密接な関係があるわけなんだが、とかくどうも行政がばらばらの感なきにしもあらずでございまして、私らも責任者の一人かもしれませんが、これは今後よほど機構そのものも――陸運事務所問題等もございます。懸案になっておりますが、きょうは申し上げません。今後ひとつ機構、運用全般にわたりまして、十分緊密な連絡をとってやっていただくように、これは今後も私、機会あるごとにこの問題を取り上げてやってまいりたいと思いますけれども、特に御要望申し上げたいと思います。
 最後にひとつ、これは御要望だけにとどめておきたいのでありますが、きょうは国鉄の自動車局長に来ていただいておりますけれども、国鉄自動車も同様に、赤字路線をたくさんかかえております。特に、ある地域によりましては、私どもの県なんか一つの例ですけれども、一つのエリアがほとんど国鉄自動車だけという地帯があるわけです。これは過疎地帯です。そういうところでは、国鉄は回数を減らすぐらいやっておりますが、一ぺんやり始めた路線を、会社のようにやめるということはしていないようですけれども、それだけ非常に赤字で困っている。大体、国鉄バスの場合は民間バスと違って、回数を減少することも非常に少ないのですね。遠慮深く、客が少なくなっても大体やっておる、それだけに赤字が大きい。これは、自動車局長の答弁をいただかぬでもわかることです。きょうは数字なんか伺ってと思っていたのだが、過疎地帯の国鉄は赤字でしかたがない、機会があればやめたい、回数を減らしたい。こういうことですから、今度は逆にいいますと、国鉄は赤字線の問題もあるくらいですから、赤字のバスもやっていてくれということでやっておるわけですが、さらにもう一歩進んで、学校等でスクールバスをやってくれとか、道路が直って、奥の部落とはバスが通えるようになったが、最小限度通してくれというときは、これは国有鉄道のバスは、実際いまのところでもやめたいくらいだから、そんなところは、とんでもないという話になってしまう。そこで、いまお話しをしておる運輸省側の補助金のいろいろな政策とか、自治省側の財政交付金でいろいろめんどうを見るとかいう点については、国有鉄道のバスの問題もあわせて考えてもらわぬと、非常に困るのですよ。困るような地域が多いのです。これは御質問というか、御要望だけ申し上げておきまして、いずれあらためてまた私、皆さん方にいろいろ具体的に御連絡申し上げようと思っております。国鉄のほうは赤字線もあるくらいだから、国鉄バスは赤字があっても、これはやっておる。だから、民間のバスについてだけやればいい、こういうことでなしに、もちろん、おのずから民間に対するものと国鉄に対するものと違うと思いますけれども、あわせて考えていただかないと困る問題があります。そういう点を特にこの際、注意を喚起するというか、お願いを申し上げまして、お約束の時間ですから、私の質問はこれで一応終わります。
     ――――◇―――――
#26
○大竹委員長代理 次に、陸運に関する件及び海運に関する件について調査を進めます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。
 すなわち、陸運に関する件調査のため、本日、日本鉄道建設公団副総裁篠原武司君を参考人として御出席をお願いし、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○大竹委員長代理 御異議なしと認め、さように決しました。
 参考人からの意見聴取は質疑応答の形式で行ないたいと存じますので、御了承を願います。
    ―――――――――――――
#28
○大竹委員長代理 質疑の通告がありますので、順次これを許します。井上泉君。
#29
○井上(泉)委員 私は、本州−四国の連絡橋の問題について質問いたしたいと思いますが、四十三年の二月に、本四連絡橋について、こういうことで建設大臣、運輸大臣がそれぞれ談話を発表されて、そうして、いろいろな内容が公表されたのであります。その後、四十三年の三月には、衆議院の予算委員会で保利建設大臣が、四十三年中、いわゆる年内に結論を出すと言われたのが、持ち越され持ち越されして今日に至っておるのでありますが、伝えられるところによると、もうすぐ結論が出されるであろう。こういうことをよくいわれますが、一体その後の推移というものはどういうふうになっておるのか、これは主として建設省の道路局長から、この三線についてと、それから本四架橋の現在の段階というか、それがどういう状態になってきておるのか、まず説明を承りたいと思います。
#30
○蓑輪政府委員 本州−四国の連絡架橋につきましては、これは御承知のように、建設省といたしましては、昭和三十四年からいろいろ技術的な調査を続けてまいりました。これも御承知のように、昨年、四十三年二月二十七日に建設省と鉄道建設公団、両方共同いたしまして、五ルートの工費、工期を一応推定して発表した次第であります。その後、建設省も鉄道建設公団と協力いたしまして、各ルートについての経済調査――各ルートといたしましても、Aルート神戸−鳴門、Bルート児島−坂出、Cルート尾道−今治、この三ルートについていろいろ経済調査を実施いたしました。私どもの経済調査のいまの進め方でございますが、基本的な調査は大体終わりまして、どういう順序にかけたらどうなるかというようなことを、経済調査の中でいろいろ組み合わせをしてやっておる次第であります。これは建設大臣も言われておるように、七月一ぱいに、経済調査をもとにいたしまして、そのほか工費、工期、技術的な問題、船舶航行の安全の問題、こういうものを加味いたしまして、最終的にはやはり四国、西日本の将来像がどうあるべきか、こういう見地に立ちまして、ルートをきめてまいりたいというように考えておる次第であります。
#31
○井上(泉)委員 最終的には、その三つのルートをどうするかということについては、時期的には七月ということで承知をしておっていいですか。
#32
○蓑輪政府委員 実は私たち、いま経済調査をいろいろ検討しておる段階でございまして、今後鉄道建設公団はもちろん、運輸省、経済企画庁、大蔵省その他関係各省と相談しなければならぬ点が非常に多いと思います。私どものいまのスケジュールといたしましては、できれば七月一ぱいにこのルートをきめ、できるだけ早く着工に持っていきたいというのが私どものいまの考えでございます。
#33
○井上(泉)委員 それでは、建設公団のほうは、主として併用橋についての調査を進められておるわけです。経済調査は、建設省は終わっておるが、建設公団の調査待ちというような建設大臣からの答弁が、ことしの二月の予算委員会のときにはなされておったのですが、建設公団としては、併用橋についての調査は三つのルート――といいましても尾道−今治ルートは併用橋ということについては、常識的にはもう考えられないような状態にあると思うので、明石−鳴門、坂出−児島、この両ルートについての併用橋としての調査が、もう七月に決定されようとする時期ですから、公団としても、もう調査をほぼ完了しておる時期だと思うのですが、一体どういうふうになっておるのか、この機会に経過を御説明願いたいと思います。
#34
○篠原参考人 先ほど建設省からお話しのありましたように、鉄道建設公団といたしましても、大体経済調査をまとめておる段階でございまして、建設省におくれないように、同じようなピッチでいま経済調査を進めておりますので、その後、建設省ともいろいろお打ち合わせしなければならぬ面もございますし、運輸省の指示を仰ぎながら、こういう問題についてまとめていきたいというふうに考えております。
#35
○井上(泉)委員 建設大臣は、この二月に経済調査は終了して、事務当局内で最終的な意見調整をする、そうして鉄建公団の経済調査がまとまり次第云々ということを答弁されておるのでありますが、鉄建公団で、経済調査でなしに技術的に調査されたところ、明石−鳴門にしても、坂出−児島にしても、併用橋を建設していくことには何ら支障がない、こういう結論が、経済面はのけて、技術的に見て差しつかえないという結論が出ておるのかどうか、その点ひとつ……。
#36
○篠原参考人 技術的な問題は、昭和四十二年五月に、どちらでも併用橋ができるということを土木学会の報告にも発表されておりますように、私どもとしては、両方とも可能であるという立場で経済調査その他も進めております。
#37
○井上(泉)委員 併用橋という場合において、併用橋が本四の間に二線かけられるという可能性があるのかどうか。この点、政務次官にひとつお伺いしたいと思うのですが……。
#38
○村山(達)政府委員 可能性から申しますと、ないとはいえないと思います。併用橋の問題につきましては、われわれが伺っておるところでは、技術的見地からいいまして、幅員も相当とらなければやはり安全にはならない。高さも相当の高さをとるわけでございますから、経済効果からいうと、むしろ併用橋のほうが適当ではないかというように伺っておるわけでございます。いずれこの問題は、政府全体としてきめる問題でございますが、二線のAルート、Bルートそれぞれやる可能性はあると、私、私見ではございますが、思っておるわけでございます。
#39
○井上(泉)委員 これは道路局長にお尋ねをするわけですが、道路局長はこの橋の立て役者ですから、それぞれのルートの橋の会合には引っぱり出されて、あいさつに遠回しにずいぶんやられておるわけですけれども、田中幹事長がごく最近の四月の二十三日の朝、赤坂のプリンスホテルでの会合で、明石−鳴門は道路単独橋、こういうことを言われたと新聞に報道されております。そのときに、やはり道路局長もその席に列席をされておったのでありまするので、この点については、政府与党の幹事長ですから、当然道路局長とも打ち合わせをされた上での幹事長談話ではないか、こういうふうに私ども受け取り、実は明石−鳴門の併用橋を念願しておる四国の東半分の者としては、たいへん衝撃を受けたわけですが、この田中幹事長のプリンスホテルでの談話というものは、新聞で承ったような話し合いのもとになされたのかどうか、その点ひとつ局長に……。
#40
○蓑輪政府委員 実はこの問題につきましては、四月の二十三日でございましたか、今治−尾道の瀬戸内海大橋の促進大会がございまして、私もそこに出席したのでございますが、そのあとで関係の各県の方が幹事長に会われまして、そこで幹事長の話されたことが新聞に出ておるわけでございます。私、幹事長がはっきりこういうことをおっしゃったかどうか、同席しておりませんでしたので、その点はよくわかりませんが、新聞で見るところによりますと、いま先生のおっしゃいましたように、今治−尾道、明石−鳴門については道路単独橋となろう、これも幹事長の私見として言っているような談話を新聞で拝見している程度でございまして、私たちまだこれをはっきり、明石−鳴門をどうするか、単独橋にするか併用橋にするかは、やはりこれから関係各省ともいろんな資料を持ち寄りまして、最終的にきめる問題かと思います。
#41
○井上(泉)委員 田中幹事長というような大ものが発言したことは、私見でも、これはわれわれが言ったこととは雲泥の相違があるのであります。そういう点からも、前に田中幹事長は、本四架橋は三ルートとも建設する、明石−鳴門と児島−坂出の二ルートは併用橋として、そのほかの一ルートは道路の単独橋とする、それから併用橋の二ルートのうち一ルートは新幹線を走らせる。こういうような非常に威勢のいい発言をされたのですが、その発言が、わずか三カ月たたぬうちに、今度は明石−鳴門は道路単独橋、こういうことになった。そして七月には、政府のほうでどういうようにするかという三ルートについての方向を決定づける、こういうことになると、何か田中幹事長に発言さすことと、政府が、建設省、運輸省が調査を進めておるのと、結果を発表するのに符合さすような発言の経緯のように考えられてならないわけですが、これは、前の発言も個人的見解、今度の発言も個人的見解、こういうことで、しまいのつけられる見解ではないと思うわけです。この点については、政府の側においても、幹事長との間における折衝というものがないということは言えないと思うのですが、全然ないのですか。道路局長でもどなたでもいいのですが、ひとつ……。
#42
○蓑輪政府委員 実はこの問題について、私、まだ幹事長に直接私たちの資料を御説明をしたことはございません。ここに書かれておりますのは、幹事長がほかの人から技術的な問題その他の問題をいろいろ聞いた結果、こういうような一つの感覚を持たれたのではないかというような感じがいたします。私たち事務当局としては、まだ正式に幹事長にいままでの調査の結果を御説明はしておりません。
#43
○井上(泉)委員 それじゃ、鉄建公団どうですか。
#44
○篠原参考人 私どものほうといたしましても、まだそういうことはお話ししておりません。
#45
○井上(泉)委員 それでは鉄建公団のほうとしては、二月のときに田中幹事長が発言をされたことは、予算委員会の分科会でわが党の森本議員が質問したときのことは、承知をしておると思うのですが、そのときには、二つの併用橋をつくるけれども、一つは新幹線を走らす、一つは新幹線は走らない、そういう話をされたのですが、いま本四架橋の問題で、併用橋の場合に、公団としては両線とも新幹線を入れることが可能な設計の調査をされておるのかどうか、その点ひとつ……。
#46
○篠原参考人 新幹線をどういうふうに走らすかという問題につきましては、公団案もございますし、国鉄案もございます。それから、経済企画庁で新全総として取り上げている問題もございます。しかし、四国に関する限り、AルートもBルートも新幹線を通すべきだというのが公団の考えでございまして、この点につきましては、経済企画庁の案と全く一致しております。そういう関係で、どちらのルートも新幹線を通し得るように私どものほうとしては考えております。また、現在線もどちらも走らしてもいいというような形で研究をいたしております。
#47
○井上(泉)委員 それでは、政府側の運輸政務次官のほうでは、この本四架橋の問題について田中幹事長が、こういうふうに段階的に一つの集約点に近づいたような発言をしておるのですが、そういう点について、これは政府として、幹事長、党との間に話し合いをなされてきた事実はないのですか。
#48
○村山(達)政府委員 そういう事実はございません。
#49
○井上(泉)委員 それでは、やはり政務次官にお尋ねするわけですが、併用橋というものが二つ可能であるし、私見としても二つは必要であろう、こういうふうな見解を述べられたのですが、やはりこれは児島−坂出も、明石−鳴門も、この二つが併用橋になることについては、これはけっこうであると思うわけですが、その場合に、一つは新幹線、一つは新幹線でない普通のいまの鉄道を入れる、こういうことになる場合に、運輸省のほうとしては、新幹線を入れる場合に、どちらのルートが適当と思うか。その点、これは運輸省のほうでは――直接調査されておるのは建設公団ですが、建設公団のほうは、新幹線を明石から淡路−鳴門、これを通すのがいいと思うのか、坂出−児島で岡山から通すのが、調査の経過からよいと思うのか、私は政務次官に尋ねる前に、公団の副総裁に、その点についての御意見を伺いたいと思います。
#50
○篠原参考人 ただいまのお尋ねの問題につきましては、公団の副総裁という形ではなく、私見で申し上げますが、新幹線を両方考えた場合に、どっちが新幹線の輸送が太いかということになると思いますが、そうした場合には、どうしても明石ルートのほうが新幹線の輸送としては太いんじゃないか。
 それから狭軌の鉄道を入れる場合には、備讃のほうが現在、鉄道施設がございますし、連絡船もございます。したがいまして、備讃のほうが、狭軌の鉄道としては需要が大きいんじゃないかというような、ばく然とした感じを持っております。
#51
○井上(泉)委員 あなたらのような専門家の意見というものは、こういうルートを決定し、あるいは併用橋をかける上について、これは非常に重要な役割りを果たすわけなので、そういう点から、私は、公団の副総裁の見解というものがぜひ生かされるようになってもらわなければいかぬと思います。その場合に、これはもうだれが考えても、四国というものの地図を見、本州との関係を見た場合、二つの併用橋という場合に、新幹線のルートとしては、経済効果の面から考えて、明石−鳴門の線で入れるのが適当だと思うわけです。
 そういう点で、これは政務次官のほうに、運輸省としても両方で新幹線を入れるということは考えられないと思いますが、経済効果という面では、政務次官は大蔵省にもおられて、金の問題については詳しいと思うのですが、やはり篠原副総裁の言われるような点が考えられるのかどうか、その点の見解をひとつ承りたいと思います。
#52
○村上(達)政府委員 ちょっと誤解があるといけませんので、私が先ほどお答えした点を補足して申しますが、Aルート、Bルートについて、両方とも道路、鉄道の併用橋が考えられると申しましたのは、工事費の効率の関係から主として申し上げておるわけでございます。
 一方、国民経済的に経済効果がどうなるかという問題がまだ未定でございますものですから、そちらが出てまいりませんと、最終的なことは申し上げられないのでございますが、少なくとも工事の効率という点からいえば、二つ通したほうがかえって効率的じゃないか、こういうことを申し上げているわけでございます。
 それから、ただいまの御質問の新幹線を両方通すのか、あるいは一方は在来線となった場合に、どちらに新幹線を通すのか、こういう一つの仮定に立っての御質問でございますが、私は、二本通すということであると、在来線、新幹線というものがどれだけ違うか、これもまた経済効果と関連してくる問題でございますが、二本とも併用橋にするということになれば、これも私見でございますけれども、むしろこれからは、二本とも新幹線のほうがいいんではなかろうか。どうしても財政の関係あるいは経済効果の関係で、二本新幹線を通すのは限界費の上からいっても、非常にむだだというふうな結論がもし出ますれば、どうしても一本だというような前提になりますと、ただいま専門家であります篠原副総裁がおっしゃったようなことは、やはり政府においても十分尊重されるだろう、かように思うわけでございます。
#53
○井上(泉)委員 明石−鳴門のルートが新幹線で併用橋で着工されるような段階まで至ってくるのは――篠原副総裁の言われる言が政治の面で生かされないで、これを政治的に作用されて、右左というようなことになられては困るわけなので、私は、この点については、篠原副総裁も積極的に自分の意見というものを十分にひとつ政府、与党に発言をしていただきたいと思いますし、そうして明石−鳴門は道路単独橋だ、私見にしても、こういうことを田中幹事長が発言をせられるということは、関係者としては非常にショックでありますので、そういう私見については、なおひとつ運輸省あるいは建設省が十分政府、与党と連絡をとってもらって、これからまたそれぞれの関係者が会をすると、それぞれの関係者のところに来て適当な発言をして、その関係者を喜ばすというようなことのないようにひとつやってもらいたいと思うのですが、こういう大ものにたがをはめるのは、だれがたがをはめるのか、そのたがをはめる人をだれがやってくれるか、これは政府の村山政務次官にこの点についての見解をひとつ承っておきたいと思います。
#54
○村山(達)政府委員 御案内のように、政府、与党はある意味では全く一体でございますが、ある意味ではまた独自の活動をやっております。現在この問題については、これからほんとうに検討しようという段階でございますので、幹事長も私見だと断わって発表しているようなわけでございますので、御了承いただきたいと思いますが、ただいま先生のおっしゃったことは、十分幹事長に伝えるつもりでございます。(「頭のいい答弁だな」と呼ぶ者あり)
#55
○井上(泉)委員 それは頭のいい答弁でも、それを生かしてもらわぬと、また今度適当な答弁をされると困るし、本四架橋、明石−鳴門の大会のときには、明石−鳴門は道路単独橋ではなくて併用橋であるぞ、こう言って幹事長が談話でも発表すれば拍手かっさいしますけれども、そういうふうにひとつしむけてもらいたいと思います。
 そこで、これは何といっても建設省、道路局長のほうが、この三線ルートの一番かなめのような役割りを果たしてきておるように私自身理解をしておるわけですが、建設省のほうの作業は一応終了しておる、あとは鉄建あるいは経済企画庁と、こういうふうなことで、それらを総合すると、建設省のほうとしても、坪川建設大臣が言ったように、経済効果は、五月と言っておりますけれども、五月の末になると思うが、まあ五月、それから審議会には六月にかける、こういうふうな運びに事務が進められることは間違いないですか、予算委員会で大臣が答弁したが……。
#56
○蓑輪政府委員 私たち大臣から、七月にはもう必ず間違いなくやれということを強くいわれております。いま率直にいいますと、経済調査はいろいろやってまいります。その段階で、個々のルートによる四国、中国地方の国民所得の増、そういうものを考えてまいります。これにはやはり、相当に想定が入っておるわけでございます。やはり三本、これはいずれ要るんだという前提で、この経済調査をよく見てみますと、どれが先になり、どれがあとになるということによって、多少そういう国民所得の増は変わってまいりますが、できてから二十年、三十年とりますと、ほとんど大差がないというような結果になってくるわけでございます。これは常識的にもはっきりわかることでございまして、たとえば六十年までに全部かかる、その中では、多少三ルート前後はするかもしれないけれども、六十年までにかかる。さらに、六十年から十五年のいろいろ橋のかかったための経済効果、そういうものを算定いたしますと、やはりあとになるほど経済効果は大きくなります。まあ結果的には、数字の上からはそういうことになるわけでございます。この辺、いまの鉄道との併用橋との調整を行ないまして、最終的にきめていきたいと考えておりますが、いまの段階では、私たちスケジュールが少しおくれているように思っております。できるだけこれをまた取り戻しまして、七月中にはきめてまいりたいと考えております。
#57
○井上(泉)委員 私は、本四架橋の問題については、二つの路線が併用橋に予定をされておるということについては、大体政府部内としても意見が一致をしておるということは想像されるわけですが、それと同時に、新幹線をどちらへ入れるのかということについては、一番鉄道に関係の深い建設公団の副総裁あるいは政務次官の、新幹線を入れる場合においては明石−鳴門のルートがよくはないか、こういう見解を了とするものです。ぜひひとつ、そういう方向でやってもらいたいと思うのです。
 ついでですが、この間、建設公団の副総裁が、阿佐線の建設に伴って、土佐電鉄という私鉄があるのですが、その私鉄の買収をもうやるべき段階ではないか、こういうふうにどこかの会合で言われたことを新聞記事で承知をしたのでありますが、私は確かにそのとおりだと思います。いま阿佐線の建設を、土電が現在運行しておる路線の向こうを飛び越してやっておる。すると、早くでき上がったところを使おうにも、手前の土電路線の問題を解決しないと、幾ら向こうと続いたところで、しようがないと思うのですが、その点について、公団のほうでどういうふうにお考えになっておるのか。この間のどこかの新聞で見た篠原副総裁の談話のような方向で進められておるのかどうか、承りたいと思います。
#58
○篠原参考人 ただいま先生の御意見のとおり、先だけを幾らやりましても、先だけの運営というわけにはいきませんので、土電の用地を買収いたしまして、一貫輸送をするという形にしませんと開業できないわけでございますので、こういう形で今後考えていきたいということを、この前何の機会でしたか忘れましたが、お話ししたわけでございます。
#59
○井上(泉)委員 私はこれで質問を終わるわけですが、要するに、本四の架橋がないために、一昨日のフェリーの事故のようなことが起こるわけですから、フェリーの対策については、また運輸省では十分検討されておると思うのですけれども、要は本四の間が、月に人間が行けるような時期になった今日でも、神代の昔のような状態に置かれることのないように、ひとつ早急に政府当局では努力を願いたいということを強く要望して、私の質問を終わります。
#60
○大竹委員長代理 山下榮二君。
#61
○山下(榮)委員 ただいま井上委員から鳴門架橋の問題も話が出たのでありますが、これとも多少関係があるかと思うのですが、去る六日、兵庫県の三原郡西淡町の阿那賀港と徳島県の鳴門市の亀浦間のフェリーボートに乗ろうとした自動車が海中に転落したことは、御承知であろうと思うのであります。結果は、御承知のごとく、木原さん、運転手以下親子四人が海中で水死体となって発見された、こういうまことにお気の毒な事件が発生をいたしておるのであります。まことに同情にたえない次第でございますが、これについて、当局は何らか調査あるいは報告等を受けておられるだろうと思うのですが、その結果についてお伺いしておきたいと思います。
#62
○河毛政府委員 ただいま御質疑のございました件につきまして、事件の概要をまず御説明申し上げたいと思います。
 お話しがございましたように、去る五月六日午前零時五十分ごろ事件が発生いたしておりまして、発生の場所は、淡路島の西淡町の阿那賀港内でございます。この阿那賀港内におきまして、カーフェリーでございます「うずしお丸」三百六十六トン、これは淡路フェリーボートの所属の船でございまして、これは本港と鳴門市の亀浦港との間、約二十分程度の距離でありますが、折り返し運転をやっておる航路でございます。
 事故の模様につきましては、前に申し上げました日時、場所におきまして、ただいまお話しのございました自動車が、発着場にともづけしておりました「うずしお丸」のランプゲートと陸上の可動橋との間にできました間隙から海中に転落いたしまして、死亡者四名が発生したものでございます。
 このようなことがどうして発生したかという点につきましては、ただいまのところ、現地の三原警察署が捜査にあたっておりますが、今後さらに専門的な問題もございますので、第五管区本部におきまして協力をいたしますとともに、合同いたしまして捜査をいたしまして、事態の真相を明らかにしたい、現在努力をしている最中でございます。
 以上、現状を申し上げました。
#63
○山下(榮)委員 通り一ぺんの御報告で、詳細なことはわかりかねるのですが、フェリーボートは、私も淡路が選挙区である関係から、しばしば参るのですが、神戸の長田から淡路の浦に参るフェリー、あるいは明石から淡路に参るフェリー等にしばしば乗るのですが、車が入りますと、中に整備員がおって、タイヤのところに大きな材木のような歯どめをいたしておるのであります。車が全部乗ってしまいますと、フェリーの入口のところに、高さ一メートルほどの鉄板が上がるようになっておると思うであります。そうして、それを上げて、整備員が合い図をいたしまして、汽笛を鳴らして船が航行を始める。こういうのが従来の普通の行き方だと思うのですが、それが今度の場合は、一体どういうことになっておったのでしょうか。その辺の事情等については、まだ何ら調査が進んでいないんでしょうか、ちょっと伺いたいと思うのです。
#64
○河毛政府委員 一般的に、カーフェリーに自動車が乗りますときのやり方は、ただいま先生のおっしゃいましたとおりでございます。そこで今回、その間から自動車が落ちたわけでございますが、その落ちたことにつきまして、船側、自動車側、いろいろどういう動作をそのときやったかということが一番問題でございますが、現在その点は、まだ十分に報告が参っておりません。したがいまして、もうすぐわかると思いますが、さらに詳細な調査結果を待ちたい、こういうことでございます。
#65
○山下(榮)委員 詳細な報告が出てないということですから、いずれまた日を改めて詳細なことも伺いたいと思うのですが、それではちょっと伺いたいと思うのですが、いま日本全国にフェリーが航行いたしておる個所は、何個所くらいあるのですか。
#66
○澤政府委員 カーフェリーの航路数は百三十五ございます。
#67
○山下(榮)委員 ちょっと政務次官に伺いますが、島国でございますから、百三十五は当然であろうと思うのであります。おそらく最近の運輸事情等から考えまして、さらにまだ増加するものと考えなければならぬと思うのでございますが、けさのテレビ放送を聞いておりますると、このフェリーボートの取り扱いについて、何ら目新しい規制がないかのような放送をいたしておったと思うのでありますが、政府としては、これらに対して新たに何らかの規制をしようとお考えになっておるのですか、あるいは立法上の処置が必要なのでありますか、行政上の処置だけで事が足りるとお考えになっておるのでございましょうか。いままで事故がなかったから、あるいは当局のほうでもちょっとのんびり過ぎるのではなかろうか、こういう感じもいたすのですが、政府はこれらに対して、今後どういう方針で対処されるお考えであるか、ちょっと伺いたいと思うのです。
#68
○村山(達)政府委員 カーフェリーの安全運航につきましては、運輸省といたしましても、従来から特にその安全性の確保のために、種々の通達を出しているわけでございます。すなわち、定員の順守であるとか、そのほか業務規定の順守等、そのつど出しておりまして、実は今回もゴールデンウイークの前に、事務次官通達で特に航行の安全について通達を出し、さらに海運局長、船舶局長、船員局長の名前でこの連休前に出しているようなわけでございます。今度の事件の真相を把握いたしまして、これに対処していかなければならぬと思うのでございますが、少なくとも現在のそういう規制が、一つは海上運送法の立場から、もう一つは船員法の立場から、さらには船舶法の構造上の立場から、三つの通達が出ておるということでございまして、なかなか見るには不便ではないか。むしろ、そういったものを全部一括して、必携書のようなものをつくるのが一つの考えでございまして、目下そういう作業を進めておる段階でございます。
 なおこの四月に、実はカーフェリーの安全につきましては、海上保安庁で公開一斉取り締まりを実施いたしまして、安全上、一体どういう点が問題であるかということを実地について検査をいたしまして、目下その調査結果を集計中でございます。ちょうどそのやさきに、こういう不幸な事件が起きたわけでございますので、一方におきましては今度の真相を究明いたし、他方におきましては、公開一斉取り締まりの調査実績をもとにいたしまして、先ほど申しましたように、安全上さらに注意すべき点を十分盛り込んだ、一括した必携書のようなものをつくりまして、カーフェリーの運航者に対しまして、また、利用者に対しましても、安全確保の上から万遺憾なきを期してまいりたい、かように思っておるわけでございます。
#69
○山下(榮)委員 いまの政務次官のお話で、概略は大体わかったような感じがするのですが、それは立法上の処置を将来とられるのですか、あるいは行政上の処置だけで事が足りるというふうにお考えになっておるのですか、その辺のことはどういうふうにお考えになっておるでしょうか。
#70
○澤政府委員 立法上の問題につきましては、今後とも検討を続けてまいりたいと思っておりますが、ただいま政務次官が申されましたように、とりあえず船舶法、船員法、海上運送法、これらの各法規に基づきます規則、通達等を体系的に組み直しまして、カーフェリー業者が見ればすぐわかるような必携書と申しますか、マニュアルのようなものを早急に作成して、夏場のまたカーフェリーの非常に忙しくなる時期までに間に合わせてまいりたい、このように考えております。
#71
○山下(榮)委員 そういうことでいろいろ万全の処置をとっていただかなければならぬことは当然だと思うのですが、私が先ほど申し上げましたように、淡路へ参りますと、終夜運転をいたしておるようでございます。これは労働強化の上から考えても、労働基準法から考えましても、私はいかがかと思う節もなきにしもあらずであります。これらについては、海運当局がやはり認可をされるのであろうと思うのですが、いずれの場合でも、御承知のごとく、終夜運転ということで認可をされるのですか。あるいは明石−岩屋間については、潮流の関係等があって夜は航行いたしておりません。そういう危険な個所については、そういう規制もしておるようではございますが、これはいま労働省の方がおられないようでございますから、労働基準法等についての云々は避けますけれども、終夜運転というものは、船員に対して少し酷ではないのですか、その辺はどうお考えになっておるでしょうか。
#72
○澤政府委員 認可にあたりましては、事業計画をしさいに検討いたしまして、先生のおっしゃいましたように、船員の労働強化になるかならないかという点も、十分見るわけでございます。終夜運転の需要のあるところにつきましては、これは終夜運転を認可いたしております。ただし、そのためには、船員が十分休養をとれるような船員数を確保しているかどうかということを検討するわけでございます。船員の労働条件につきましては、御承知のように、船員法の規定がございます。最低船員法の規定を充足するということを約束してはもちろん検討はいたしますが、このほかに、この瀬戸内地域のカーフェリーの船員は、大体は全日本海員組合に加入いたしておりまして、会社と組合との間で労働協約がございますが、船員法の規定を最低基準にして、その上に会社と組合との労働協約に基づく労働条件というものを前提にして就業しているわけでございます。
#73
○山下(榮)委員 とにかく、おとといのことでもございますし、まだそう詳細に事情がわかっているわけでもないでしょうから、これは後日、詳細にわたってお伺いをいたしたいと思うのであります。
 ただ最後に一言だけ伺っておきたいと思うのですが、いまフェリーで一番距離の長いところはどこでしょうか。そうして、その航行時間はどれくらいかかるのが一番長いのでしょうか。
#74
○澤政府委員 現在就航いたしておりますカーフェリーで一番長いものは、神戸から北九州に行っておりますいわゆる阪九フェリーでございまして、航行時間は約十四時間でございます。
#75
○山下(榮)委員 いま御答弁がありましたように、また、先ほども私が申し上げましたように、最近の運輸事業というものは非常な勢いで発達を遂げ、九州から大阪、あるいは場合によれば大阪から東京と、いろいろできるだろうと思うのです。コンテナ輸送と同じようなかっこうで、トラックに荷物を積んだまま船で航行してくる、そのほうが安上がりであり、あるいは時間的にも最近は、フェリーの速力も相当早くなって便利だ、こういうことを聞いておるのであります。したがいまして、そういうことになってまいりますると、従来のただ単なる船の航行規制等だけでは、私はとうてい取り締まりができないのではないか、こういう感じを持つのであります。先ほど政務次官の話によりますと、いろいろの調査結果に基づいて云々と、こう言っておられるようでありますが、私は、当局としては立法上の措置があるなら、なるべくすみやかに、事故の起こらない前に立法上の処置を講ぜられるべきである、あるいは行政上それを補うことのできる程度のものでありますならば、行政上、一日もすみやかに行なうべきであると考えておるのであります。事故が発生してからでは手おくれでありますから、再びかようなことのないように、立法処置の行なわれる以前にひとつ早急に――ただ単なる次官通達というようななまやさしいものではなくして、取り締まり規則というものを強化され、万全を期せられるようにしていただきたい、かように私は希望を申し上げて、これでフェリーに対する質問は終わりたいと思います。
 次に、陸運の問題についてちょっと伺いたいと思うのでありますが、時間もあまりないようでありますから、これも簡単に伺います。
 まず最初に伺いたいと思いますことは、前には東京でタクシーの乗車拒否が非常に問題になっておったのであります。最近はそれが関西に移ってまいりまして、大阪方面で非常に乗車拒否がやかましい問題になってまいってきております。したがいまして、これは当局としてはよく御存じであろうと思うのですが、私もよくタクシーを使いますけれども、最近、大阪のタクシーには、乗車拒否はいたしませんとわざわざ書いておきながら、ところによっては、行きませんと、こういうふうに断わられる例も少なくないのでございます。そこで、この乗車拒否をする原因は一体どこにあるのか、原因なくして拒否するわけじゃないのでございましょうから、当局としては、乗車拒否の原因は一体どこにあるのかということをよく把握されておらなければならぬと思うのですが、このことについて一体どうお考えになっているか、伺いたいと思います。
#76
○黒住政府委員 乗車拒否の原因は、非常にたくさんあると思います。乗車拒否が行なわれます場合には、昼間におきましては、道路交通がふくそうをしておりまして、近距離の場合に時間が非常にかかるというふうな場合に、これを拒否するというふうな場合がございます。それから夜間等におきまして、また、催しもの等があります場合の乗車拒否は、その時点、その時間におきます需給のアンバランスというふうなことが反映いたしまして、乗車拒否が起こるのではないかと思います。乗車拒否の原因は、需給のアンバランスと、それからまた、道路交通等がふくそうしているというふうな原因、それからまた、現在の運賃の制度におきましては、タクシーの運賃は画一的でございまして、この制度あたりでも、乗車拒否の原因になるような要素も若干あるのではないかというふうにも考えられます。われわれといたしましては、乗車拒否の内容にはそういう原因もございますし、また、運転手の中には、一部非常に心がけの悪い悪質運転手がございまして、それらの人たちが、いわば乗車拒否に似たようなチップ的なものを要求するというふうなことも起きておるわけでございまして、われわれといたしましては、総合的に原因を把握しつつ対策も考えていかなければならぬというふうに考えております。
#77
○山下(榮)委員 いま答弁にございました拒否のうちの、需給の関係ということを言われたのですが、それでは大都市における人口とタクシーの比率というのは、一体どういう比率が一番適正なのでありますか、これはなかなか困難な問題ではあろうと思うのですが、諸外国の例等も、当局はやはりとっておられるのであろうと思うのですが、東京、大阪の人口とタクシーとのバランスは大体どういうことになっているか、あるいはロンドン、パリというような外国における大都市におけるバランスは一体どういうことになっているか、おわかりでしたら御答弁を願いたいと思います。
#78
○黒住政府委員 たとえば、東京都におきましては、タクシー車両一両当たりの人口が三百二人ということになっています。それから、大阪あたりでは四百三十二人というふうになっていまして、全国平均では五百七十三人というふうに相なっております。したがいまして、都会の付近のほうが、車両の輸送力については多いわけでございまして、諸外国では、区々ではございますけれども、やはり人口的に見れば、日本のタクシー、ハイヤーは、相対的にはたくさんのものが稼働しているように思います。一台当たりの人口は何人が理想的であるかということは、これは一がいには申し上げかねますけれども、これはやはり、その土地におきますタクシーの利用の状況、それから道路交通の状況等も含めまして、一律には考えることは困難と思いますけれども、現状におきましては、一応ただいま申し上げたような姿になっております。
#79
○山下(榮)委員 いま比率をお知らせいただいたのですが、大阪はすでに御承知のとおり、市電を廃止をいたしました。地下鉄も、まだ東京ほど充実をいたしておりません。こういう関係からして、タクシーの台数というものが、やはりもっと必要なんではなかろうか、こういうことも考えられるのであります。さらに私は、そういう点から、やはり運輸当局としてはお考えを願わなければならぬ面もあるんじゃなかろうかということを考えるのですが、もう一つ先ほどの答弁の中に、いまいわゆる画一的なメーター制で料金がきめられておるということがありました。一週間ほど前に、私が衆議院からタクシーに乗ったところが、運転手さんがぷんぷん言っておる。どういうことを言っておられるかというと、それは二時ごろだったのですが、きょうは朝から銀座のほうへやらされて、一時間四十分かかって百六十円しかメーターが上がらない。きょうはもうてんで走れはせぬ、きょうはもう一つも――何か乗ってないか、何というか、むずかしいことばを言っておられたですが、悪いと、こう言ってぷんぷんしておられました。私は、羽田まで頼んで乗ったのですが、そういうことを聞いて私の頭に浮かんだことは――その運転手と話をする間に、あんな近いところへ行くのには歩いたらよろしいのです、こう運転手は言っておった。ははあ、こういうところに運転手の憤慨があって乗車拒否の原因があるのかな、こう私は考えたのです。こういうことを考えてみると、メーターというものを、時間制と距離制の二重制か何かにしたらどんなものだろうか。時間制にすれば、近いところだったら、みんなもったいないから歩くのです、こう運転手が私に話をしていた。私は、言われてみると、なるほどそうだなと思って考えたのですが、メーターの改正等を行なって、乗車拒否の解消あるいは陸運、運輸の改善、こういうことをお考えになる必要はないでしょうか、ちょっと当局のお考えのほどを伺いたいと思います。
#80
○村山(達)政府委員 非常に重要でむずかしい問題だと思うのでございまして、十分検討に値すると思うのでございますが、確かに乗車拒否の一つの原因といたしまして、現在のタクシー運賃が距離制になっており、混雑時においては、距離制でございますから、どうしても多くの時間を費やして、わずかな距離しか走れないから拒否の原因になる、あるいは、いらいらして交通事故を起こす原因にもなってくるのでございます。また、事業者の原価計算上から申しますと、やはり時間の経過に伴って原価が高くなることは、当然のことでございますので、事業者の側からいえば、確かに合理性を持っているわけでございます。他方、利用者の側からいたしますと、早く着きたいというわけでございますから、それが時間制をあまり多く採用いたしますと、同じ距離であるにもかかわらず、早く着きたいにもかかわらず、非常に長くかかって料金を高く取られる、こういう両面の問題があるわけでございます。したがって、事業者側のいわば経済的合理性と、それから利用者側の経済的合理性をどの辺で調和させるかというところに、問題の焦点がかかってくると思うのでございまして、結局は、時間制についても考えていかなければならぬでしょうけれども、どの程度取り入れるかという程度問題ではなかろうかと実は思っておるわけでございます。そういう乗車拒否、あるいは交通安全という面をも含めまして、目下自動車局で慎重に検討しておる、こういう段階でございます。
#81
○山下(榮)委員 時間もないようでありますから、また、次に機会があるでしょうから、次の機会にもっと掘り下げて伺いたいと思うのですが、いま政務次官から交通安全の問題を言われたのですが、この連休の間に、近来にないほど交通事故が増大していることは、新聞を通じて御承知のことだろうと思うのであります。あれは自家用車、いわゆるマイカー族が高速でむちゃくちゃに飛ばす、あるいは、むちゃくちゃに自動車がはんらんをしてどうにもならぬ、こういう結果も、交通事故の原因の一つのように思われるのであります。いわゆるプロとでもいうのですか、それの運転する営業用の自動車と自家用のマイカー族の乗り回す自動車というものの数は、いま一体どういうぐあいになっているのでしょうか。そういうところ――私は、もう少し規制すべきところは規制をし、交通の安全の道も考えなければならぬ面も出てくるのじゃなかろうか、こういうことも考えるのですが、最後にその比率、数だけをひとつお知らせをいただいて、きょうは終わっておきたいと思います。
#82
○黒住政府委員 たとえば昨年の三月の合計では、全体の車両が千百六十九万台に対しまして自家用車千百十万両、営業用は五十八万二千台でございます。したがいまして、大部分は自家用自動車でございます。
#83
○山下(榮)委員 けっこうです。それじゃ、きょうはこれで終わります。
#84
○大竹委員長代理 次回は、来たる九日金曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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