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1949/05/14 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 労働委員会 第13号
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1949/05/14 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 労働委員会 第13号

#1
第005回国会 労働委員会 第13号
昭和二十四年五月十四日(土曜日)
   午後二時二十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○公共企業体労働関係法の施行に関す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○労働組合法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○労働関係調整法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(山田節男君) これより労働委員会を開会いたします。先ず本委員会に本付託となりました公共企業体労働関係法の施行に関する法律案について御審議をお願いいたします。この法案につきましては、質疑の段階まで入りまして、本付託になるまで中止したような次第でありますので、質疑の続行をお願いいたします。
#3
○原虎一君 この法案は予備審査で相当質疑應答があつて打切りの状態になつておりますが、衆議院で別に修正もないようでありますから、質疑を打切ることの動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山田節男君) 只今原委員からの動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(山田節男君) 御異議ないものと認めます。それでは討論に入ります。討論なさるお方は先ず賛否を明らかにして討論をお願いいたします。
#6
○中野重治君 共産党はこの点に反対です、その理由を述べます。これは公共企業体労働関係法そのものが惡いのであつて、それを含めて労働関係法規を全面的にいい方に改めなければならん点が多々あるのですから、この公共企業体労働関係法が作られようとするのに、我々は反対しましたが、この惡いものの実行に関することでありますから、その理由においてこれに反対します。
#7
○委員長(山田節男君) 外に御発言はございませんか……、他に御討論ないものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(山田節男君) 異議ないものと認めます。それでは本公共企業体労働関係法の施行に関する法律案につきまして採決に入ります。公共企業体労働関係法の施行に関する法律案につきまして、これを可とされる方の御挙手をお願いいたします。
   〔挙手者多数〕
#9
○委員長(山田節男君) 多数であります。よつて本案は多数を以て可決されました。尚、本案件につきまして、委員長報告は前例に從いましてこれを行いたいと存じまするので、多数意見者の御署名をお願いいたすことにいたします。
   多数意見者署名
     竹下 豐次  村尾 重雄
     田村 文吉  早川 愼一
     原  虎一  門屋 盛一
     平野善治郎  一松 政二
     岡田喜久治
#10
○委員長(山田節男君) 署名洩れはございませんか……、署名洩れはないものと認めます。
  ―――――――――――――
#11
○委員長(山田節男君) 続きまして本委員会に本付託となつておりまする労働組合法案及び労働関係調整法の一部を改正する法律案に入ります。先ず大臣より労働組合法案外一件に対しまする提案理由の御説明をお願いいたします。
#12
○國務大臣(鈴木正文君) 労働組合法案及び労働関係調整法の一部を改正する法律案につきましてその提案理由と大体の構成を去る大日本会議において御説明申上げたのでありますが、当委員会上程に当りまして逐條的に今少しく詳細に御説明を申上げます。
 先づ、労働組合法案について申上げます。この法案提出に至りました理由は、三年間の現行労働組合法施行の経驗から見て、立案当時予想せられなかつた不備の点が現われて参つたこと、眞に自主的、民主的な、且つ経済再建に対してその責任をみずから負うところの自由にして建設的な労働組合が、九原則実行に不可欠最大の基盤をなすと考えたこと、並びに新憲法及びその成立後に行われました諸立法との調整を図る必要が生じて來たこと等の三点にあること、及びこの法案は現行法の片仮名書文語体を平仮名書口語体に改める必要上、形式的には全文改正の手続を取つておりますが、実質的には一部改正に改め、公聽会その他各方面の意見と、経済九原則の円滑な実施のために諸情勢を考慮いたしまして、改正は漸進的に措置することといたしておるものであることについては、すでに本会議で御説明いたしたところであります。
 第一章、総則は本法の目的定義など本法全体に関係する事項を規定しておるのであります。現行法は旧憲法当時に公布施行せされ、その後今日の日本國憲法の施行を見、その第二十八條は現行法第一條第一項とほぼ同樣のことを規定いたしました関係上、本法案におきましては同條同項を改正いたしまして、本法の目的である労働者の團結権、團体行動権の基本的事項を取上げてこれを明確化しております。第二項本文は現行法の文語体を口語体に改めただけでありますが、これに但し書を付加えましたのは、労働組合の正当な行爲は罰せられないという本文の規定が、ややもすればほしいままに解釈せられておつた從來の経驗に鑑みまして、少くとも労働組合の暑力行使等は正当な行爲でないということを明らかにいたそうとした結果であります。第二條につきましては、本法案の大目的である労働組合の自主性確立のためにある。但し書第一号及び第二号を改正して、労働組合に加入し得る者の範囲を明示すると共に、使用者の財政上の援助を禁止した外現行法と変りありません。第三條の労働者の定義も現行法と同樣であり、第四條は國家公務員法の改正と関連いたしまして所要の改正を施したのであります。
 第二章、労働組合の章につきましては、現行法の規定中届出、規約変更命令、組合解散命令等、行政廳乃至裁判所の関與に関する規定を一切廃止して、労働組合の一層自由な発展を期すると同時に、第五條において組合員の平等権、公平な会計監査及び役員選挙、同盟罷業、規約改正における無記名投票制等を組合規約の記載事項とすることにより、労働組合の民主性、責任性の保障を図り、且つ労働組合の資格を備えないもの、又はその規約が必要な要件を満さない労働組合に対しては、本法並びに労働関係調整法の手続に参與できず、救済が與えられないことといたしております。第七條においては、使用者が正当な理由なくして團体交渉を拒否することを禁止して、團体交渉権を擁護し、その不当労働行爲の範囲を拡充して、使用者の労働組合に対する一切の干渉妨害を排除することにより、團結権及び團体行動権を保障したのであります。その他の点につきましては組合の自由な発展を期するという建前から第十條の組合解散の事由を整備しただけで、第十二條の民法の準用規定を整備した点において変更を見ておる外は現行法と同樣であります。
 第三章、労働協約の章につきましては、第十五條において労働協約の不合理な延長を排除することにより、合理的な労使関係の保障を図り、又現行法第二十一條及び第二十五條は從來殆んど実益がなかつたのでこれを削除いたして、法の簡素化を図ることといたしました。外は現行法と概ね同樣であります。
 第四章、労働委員会の章につきましては、第十九條その他におきまして、從來施行命に委ねられていた労働委員会の職責、権限、組織を法律上明定することにより、労働委員会の性格を明確にし、且つその使命と職責とに鑑み、その権限を強化すると共に、第二十四條におきまして準司法的機能につきましては労働委員の参與の下において公益委員のみによつて行うこととし、その公正妥当な運営を保障いたしました。又第二十七條におきまして、不当労働行爲に対する労働委員会の原状回復等の命令、裁判所の緊急命令その他労働者及び労働組合の権利の回復のための迅速な処分手続を行めることにより、不当労働行爲の防止及び是正のための有効適切な措置を講じたのであります。更に中央労働委員会に利方労働委員会の処分に対する再審査権、規則制定権等を與え、且つ全國的な問題の優先的管轄権を明確にすることにより労使最の紛爭議の合理的解決を図つたのであります。その他の條文につきましては現行法と同趣旨であります。
 第五章、罰則につきましては不当労働行爲の性格に鑑み、その後これが行爲を直接に罰する方針を改め、第二十八條及び第三十二條において、労働委員会及び裁判所の命令違反に対し有効且つ強化された罰則を科することにより、正常な労使関係の確保を図ることとしたのであります。外は現行法の趣旨と略々同樣であります。
 最後に附則として施行期日その他必要な経過規定を定めております。以上のように現行法の約半ばがそのまま本法律案中に取入れらており、箇條数は現行法に比して四ケ條少なくなつております。
 次に労働関係調整法の一部を改正する法律案について御説明申上げます。この法律案は労働爭議なかんずく公益事業の爭議行爲と公共の福祉との調整にその改正の重点を置き、形式上においても一部改正をいたしておりますことは本会議において御説明申上げた通りであります。第八條第二項を改正いたしましたのは、第一項におきまして公益事業として主要な事業を法律に明記しておりますので、これが追加指定も立法的手続によることが新憲法との関係から妥当な措置であると考えられますので、現行法が公益事業の追加指定を行政機関のみで行うこととして改めまして、國会の承認を経て行うことにいたしたのであります。第十一條において新たに一項を加えましたのは、從來調停と斡旋が混用され、却つて事態を紛糾させることもありましたので、調停と斡旋との本質を明確にし、かかる紛糾を避けようとしたからであります。第二十六條に新たに三項を加えましたのは、労使の当事者間に了解が成立したに拘わらず、その了解の解釈又は履行に関しまして、爭議行爲は双方が相爭うというような、從來往々にして見られた不合理な事態を合理的且つ平和的に解決するため、調停案を当事者が受諾した後においては、調停委員会の見解を聞かなければ、その調停案の解釈又は履行については爭議的行爲をなし得ないということといたしまして、労使間の紛爭を努めて除去するようにいたした結果であります。第三十七條においては、当事者が調停案を受諾した以上、その調停案中に團体交渉を継続すべき旨が定められておる事項があるときは、これらの事項を理由とする爭議行爲は、新たに冷却期間を経過しなければならんものとし、無用の爭議行爲を防止する等若干の改正を加えておるのであります。第四十條を改正いたしましたのは、正当な爭議行爲に対する保護はすべて労働組合法中に規定することとしたからであります。その他の点について若干改正しておりますが專ら技術的なものでございます。
 以上が労働組合法案及び労働関係調整法の一部を改正する法律案の大体の説明でございます。又政府は、法律の改正によつてすべての労働問題が解決するものであるということはもとより考えておらないのでありまして、行政運営、労働教育、特に政治全体の総合施策に俟つところが極めて大であり、労使の自覚と努力及び公正な世論の批判と協力とが何よりも肝要なことは本会議においても強調した点でありますが、この法案が御審議の結果通過成立を見ました曉には、労働者の地位の向上、自由にして建設的な労働組合の発達、及び労働運動と公共の福祉とのために調整につきましては、一段の努力を傾け、法的措置と行政と相俟つて労使各方面の協力の下に、日本経済の再建の目的のために邁進いたしたいと存じます。
 何とぞ御審議の上速かに可決あらんことをお願い申上げます。
 尚、衆議院において、この両案に対する修正がなされておりますが、この修正案につきましては政府としても異論のないところでありますが、この詳細は別に政府委員をして説明いたさせます。
#13
○委員長(山田節男君) それでは引続きまして、衆議院におきまする本両案に対する修正案につきまして、政府委員より説明を求めます。
#14
○政府委員(賀來才二郎君) 衆議院の修正いたしました点は、三つに大体分けることができるのであります。第一は、立法技術上不適当な表現を是正する、或いは不備な点を是正するというのであります。第二点は、本法案のために他の法律を改正しなければならない。例えて申しますと、労働省設置法をこの本法案に從うと、一部改正しなければならないような点があります。これらの点は改正する法律案自体においてこの法律を改正するというのが例になつておりますので、この労働省設置法案及び運輸省設置法案の一部の改正をこの法案において改正するように修正いたしたのであります。第三点は、政策上不必要な点の修正ということに分けることができると思つております。つきましては、個々の点について御説明申上げて参りたいと思います。
 第二條におきまして、第一号の三行目に、「労働組合の組合員としての忠誠」というのがありますが、その「忠誠」を削除いたしまして、「誠意」ということに直しております。この「忠誠」という言葉が不適当であるので「誠意」にいたしたのであります。
 次は第五條の二項の第五号の終りの方であります。「選挙された代議員により」とあります、「代議員」の次に「の直接無記名投票」、これを挿入いたしております。九号におきまして、「代議員の過半数の投票」とありましたのを「代議員の直接無記名投票による過半数の支持」に改めております。この趣旨は全体を通じまして直接無記名投票或いは無記名投票によつて、これらの役員の選挙でありまするとか、或いは規約の改正等を当然無記名投票でやらなければならんと解釈されるというふうなことで参つたのでありますが、それでは表現が不備であるというのではつきり直接無記名投票ということを入れたのであります。
 その次は第十九條の三項に「この法律に規定する労働委員会の職員は、」とありまするのは、「委員及び」が落ちておりましたので、「委員及び」を加えております。その次に十六頁に入りまして、十九條の十八号におきまして、「会長がその職務を行うことができないとき、又は会長が欠けたときは、」と「とき、又は」の次に、「ときは、第十六項の規定に從つて選挙された者が会長の職務を代行し、」これだけ挿入いたしまして、「又は」を削除し、「会長が欠けたときは、この條の規定」の「この條」を「同項」に改めております。これは現在あります会長代理の制度がやはり必要であるというので、これが落ちておつたということでこれを挿入いたしておるのであります。同條第二十項に「この條の規定は、地方労働委員会に準用する。但し、委員の任免は、」とありますのを「委員の任免は」を削除しまして「労働大臣の行う権限は、」というのを挿入いたしたのであります。これは労働大臣の行う権限というのは、委員の任免とそれから前項の事務局職員の任免、こうありますので、これでは足りないということで、「労働大臣の行う権限」というふうに修正されておるのであります。同じく同項で二行目の「労働者委員及び公益委員各五人」の次に括孤をしまして「(東京都においては各七人)」を加え、「その中の二人」の次に「(東京都においては三人)」と修正されております。これらは政策的な面が出ておるのでありまして、即ちそれぞれの代表委員は全部五人ずつなのでありますが、東京は特に取扱が多いというので、現在は臨時委員制度を活用いたしまして、七人になつておる現状からいたしまして、これを六人に改め、尚そういたしますと、そのうち、五人でありますなら二人、七人でありますなら三人は同一の政党に属してはならない。これは中労委の線に同調いたしておるのであります。それから第二十一條の前の見出しでありますが、「(会議の公開)」という見出しで不適当でありますので、「の公開」を削除するというように改めております。それから次は、二十二條に次の一項を加えまして、「労働委員会は前項の臨檢又は檢査をさせる場合においては、委員又は職員にその身分を証明する証票を携帶させ、関係人に、これを呈示させなければならない。」これは決行法にもあるのでありまして、やはりこれは必要であるから挿入するということであります。これは技術的の問題であります。それからその次は、第二十七條の第三項の終りの方に、「中央労働委員会が第二十五條の規定により再審査の開始を決定するまでその効力を有する。」の「再審査の」次に「結果、これを取り消し、又は変更したときに限り、その効力を失う。」、こういうふうにいたしまして、「開始を決定するまでその効力を有する。」というのを削除いたしております。それからその次第五項のこれは三行目の終りの方でありますが、「從うべき旨は命じ、又は」の次に「当事者の申立により、若しくは職権で」を加えることにいたしております、これらはやはりいずれも運営技術上から言いまして、これは不備な点であるというので入れておるのであります。それからその紙は、先程申しました労働省設置法及び……、ちよつと申し落しましたので前に帰ります。二十二頁の第七項「使用者が当該労働委員会の命令につき」の「当該」を削除し、その次の「中央労働委員会に再審査の申立をせず、且つ、」というのを削除いたすのであります。これも技術上の不備であります。それからその他は労働省設置法及び運輸省設置法の一部を本法の改正に伴つて改正するので、この点は純技術的な問題でありますので、説明を省略さして頂きます。
 労働関係調整法の一部を改正する法律案におきましては、これは一部改正法律案の三頁でありまして、三十七條の次にこの法律案におきましては、「二項を加える。」、こういたしまして、「前項の期間が滿了した時から六十日を経過した後、公益事業に関し、関係当事者が爭議行爲をなすには、新たに前項に規定する條件を滿たさなければならない。」、これを削除いたしておるのであります。以上大体簡單でありまするが改正された要点を申上げました。
#15
○委員長(山田節男君) これを以ちまして政府委員よりの両法案に対する提案理由の説明、並びに衆議院で修正されまして両法案に対する修正事項の説明が終つたわけであります。続いて逐條審議に移るべきでありまするが、先般委員よりの申込によりまして、本両法案を愼重に審議するために、過日の衆議院における両法案に対する公聽会の記録並びに本院の去る五月八日におきまする公聽会の記録、これを作成後に逐條審議を始めたいというお申出がありました。理事会の方におきましても、その旨決定いたしたのでございます。尚その資料は今日中に労働委員会の事務局において完成して、皆樣のお手許に差上げることになつておりますので、來週の月曜日より逐條審議に入りたいと思いますが御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(山田節男君) 御異議ないものと認めます。それではこれを以て本日……。
#17
○中野重治君 資料に関して一つ労働省に要求したいことがあるのですが、それはこの前配られた資料でありまして、それは労働運動に附随して発生した製鋼反動事件の内容等々の資料であつて、これはこの前本会議で早川議員からも質問の材料になつております。これは労政局で作られたそうですが、最高裁判所事務局刑事部第一課編、労働関係事件判決集によればとこうなつております。これでそれによつて昭和二十三年六月までのさまざまの事件、例えば暴力行爲三十二件、傷害十三件、業務妨害十一等々というふうになつていますが、これがどういう標準で又一審、二審、三審というふうな結果とはどんな関係で拔き出されているか、よく分りませんので、是非この最高裁判所事務局刑事部第一課編、労働関係事件判決集というものを一つ労働委員に配つて欲しい、これは今度の労働組合法の改正の第一條第二項、暴力行爲の問題に関係しませんで、これは組合全体として、又労働委員としても可なり大きく問題となつておりますから、それを論議するためには是非必要ですから、このことを早く取り運んで欲しいということが一つ、それから同じくこれには、最近の暴行沙汰のような事例を四つばかり聞いておりますが、例えば非常にやかましかつた延岡の旭化成のことも、三行ぐらいで載つておりますから、こういう要約が出て來た原資料ですね、これは拔萃でもよいのです。拔き書きでもよろしいです。これに関するやつを出して欲しい、それから組合関係の不正の問題についても、同樣できれば、その全文が欲しいのですけれども、急ぎますから、ここに出されていることに関する限りでの拔き書きでいいから労政局の解釈ではなくて、労政局の解釈がどこから引出されて來た、その原資料、それを是非出して頂きたいと思います。
#18
○委員長(山田節男君) 只今の中野委員からの御要求は労働省の方の省本が、非常に分厚なものが一册しかないそうでありますので、これは労働委員会の事務局との打合せで、その要領でも結構ですから各委員に提供して頂きたいと思います。
#19
○門屋盛一君 先程委員長のこの委員会の運営方法は理事会で決めた、あの報告の通りに決まつたんですか。
#20
○委員長(山田節男君) 提案理由ですね。今日は提案理由だけにして、資料を今日中に集めて頂いて、來週から逐條審議を……。
#21
○門屋盛一君 すると一般の質問は省略するわけですか。
#22
○委員長(山田節男君) 一般の質問のことはお諮りしなかつたですか。どうでしよう一般の質問……。
#23
○門屋盛一君 大体我々も昨日の常任委員長懇談会で強調したんですが、それで運営委員会としても会期の延長を決定します重大な資料といたしまして、いろいろ労働法規というものを重要に考えておるのであります。今までの関係法規に対しても質問があつたのです。必ずしも本会議場におきまする大臣の説明と質問だけでは、私一般の質問が終つたと思われない。それから理事会におきましては、一般質問というものが全然拔けておるけれども、どういうわけかお聞きしたいと思う。
#24
○委員長(山田節男君) これは理事会の……。
#25
○門屋盛一君 それならば、理事会で決まつてなかつたら、第一委員長は一般質問のことはお諮りなく、月曜日から逐條審議に入るのは、委員長少し独断過ぎはしないか、我々はもつと一般質問を経過して、然る後に逐條審議に入るという建前からお諮り願いたいと思います。
#26
○委員長(山田節男君) 只今門屋委員からのお話ですが、私は先程月曜日から入るということを申上げましたが、門屋委員から本法案に対する一般質疑から始めたいという、こういう御発言でございますが、これに対する御意見をお伺いいたします。
#27
○村尾重雄君 私は言うまでもなく、当然門屋君のおつしやる方法を取るのが当然だと思います。わざわざ諮るまでもなく一般質疑に入りそれから逐條審議に入る、こう思つておりますが。
#28
○一松政二君 一般質疑をやるということについて私も異議はありませんが、労働組合法は、一般質問といつても、恐らくその中の改正する部門について、或いは原案についての御意見が多かろうかと思うのであります。でありまするからして、一般質問と逐條審議とを並行して、そうして逐條審議をやりつつも一般質問はいつでもそこでできるという態勢で進めて頂いたらどうかと思うのですが。
#29
○門屋盛一君 大体私は與党側からそんな発言が出ようとは思わんですが、一般質問と逐條審議とを揃えてやるために、労働大臣をここへ動かずについて貰えるかどうか、それから伺つて置きましよう。私は審議の計画的な一般質問で國務大臣に対する質疑がどんどん出て來るのですから、それが終つて逐條審議になれば、政府委員でよいのじやないかと思つてやつたのですけれども、並行でよいということならば我我は異議ありませんから、毎日労働大臣及び國務大臣がここへお詰め願えますか、但し無責任なことは私も言えない。会期を我々が参議院として科学的、合法的に考えて七日ということを決めておるのです。延長七日ですから、その間そういう審議方法で行つて、この委員会に各國務大臣を釘附けされたら他の委員会は進行しないと思うのですが、與党の諸君は一つお考直しを願いたいと思うのですが、私は與党の希望ならば、大臣を毎日ここへ引附けて置いてやりますから、どつちでもよいようにして下さい。
#30
○原虎一君 理事会で運営方法をどうお決めになつたのか知りませんが、やはりこれは一般質問は然るべく時間を取つてやるべきだと思う。殊に私は先般本会議で質問をいたしましたことに対する重大な問題は、九原則実施と定員法の制定、こういうものを控えて、民自党内閣、吉田内閣が日本の労働問題をどうして行くかという根本問題について質問したわけであります。ですから労働者が現にこの本院の前でハシストが行われておる、こういうものを吉田総理が曾て一部労働者を使嗾するものとして不逞呼ばわれされるような状態であつてはならんのであります。法の改正によつて、そういうことはいわゆる労働組合の行過ぎを取締ればよいというような観念で、この法律が出ておるとすれば、根本的なる問題が法の制定の精神と吉田内閣の取る労政と逆になつて來るのです。そういう問題を根本的に質したいので、本会議で質問しましたのですが、総理の答弁は至極簡單であり、再質問の機会を外して退席されたのであります。そういう点から考えまして、これは單に法の改正というだけです。我々は注文の條文のことはそれ程問題でない。要するに政府の施策に対して労働大衆、國民大衆が信頼を持てば、法はそう私は一字一句をやかましくいつてもしようがない。そこに私は労働行政の根本があると思う。如何に立派に政府が説明されても、いわゆる健全なる労働組合の発展を要求するために、この法律ができるのであるけれども、併し健全なる労働組合の発展を、如何なる政府は施策を持つてやられるか、この政府の実行される施策というものが、國民労働大衆にぴつたり來なければ法律を改正しても役に立たん。私はそういう意味においてもつと吉田内閣の労働政策というものが労働大衆の中に、その吉田さんが不逞の徒輩だと言われたような、こういう観念が一掃されることが國家のために必要だと思うのです。我々は社会党のため、野党のために必要でなくして、國家のために必要だと思う。そういう意味において私は一般質問を十分に時間を取られるように、而も一週間の延長した期間内には立派に我々は審議をして修正するものはする。或いは通過するものは通過させたい。こういう考えでありますから、理事会でどういうふうに御決定になつたか存じませんが、どうか十六日から、できれば本日あたり願いたいのでありますけれども、理事会がすでに大臣は説明しつ放しですでに今日は質問をしないということを了解して帰つておられますから、強いて私は今日は要求いたしません。どうか十六日は、できれば総理大臣の出席を願つて一般質問をいたしたいと思います。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり)
#31
○田村文吉君 私は今の一般質問をやるということは無理からんことだと考えます。でありますから、ただ本会議にも可なり詳しい質問が沢山出ておつたのでありますから、一つ能率的に進行するようにお願いして、例えば明後日は何大臣と何大臣が來た。その翌日は何大臣が來ておつたというようなことを一つ能率的に、お互いが又質問の時間には必ず出席している。こういうようなことにして、二日間ぐらいは私は一般質問が必要じやないか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)こう考えます。(「賛成」と呼ぶ者あり)そこでただ在來のようなやり方でやると、ややもすると時間を浪費する嫌いがあるから、理事会の方で何大臣に対してどういう質問、と大体の質問者の御意向を伺つて、それに應ずるように大臣の出席を求める。こういうふうに能率的に御進行あらんことをお願いする。
#32
○中野重治君 田村さんの御意見に私は賛成ですが、併しお言葉の前の方に、私共として頷けない点がありますから、その点だけを明かにして置きたいと思います。それは本会議では相当詳しい質問が出たのだから、だからこの委員会での一般質問は成るべく能率的に行こう。能率的に行こうというのには私は賛成です。併し本会議で質問は出ましたけれども答えは出ていないのですから、我々が質問するのは質問のために質問するのでなくして、根本的な点に対する政府側の答えを引出したいというのが眼目なんですから、それですからその点は田村委員も肚に入れて貰いたい。私は答えが出ない以上は、それと別個の能率とか時間ということだけは考えることができない。この点を含めて田村委員の意見に私は賛成です。
#33
○田村文吉君 只今お話がありましたが、私は必ずしもそういう深い意味ではありませんが、在來聞いておりますと、同じことを二度も三度も繰返された質問の例が多いのであります。成るべく能率的に、新らしいことを聞かれるような形でできれば結構だと思います。そういう意味で能率的ということを申上げたのであります。
#34
○門屋盛一君 私は田村委員と中野委員とのことで、両方に意見があるのですが、田村委員はしばしば繰返して、同じことを繰り返して聞くなというようなことを言われておりますが、これは私が本会議の質問にもしてありますように、我々だつて同じことは聞きたくはないです。併しそれに対する答えをして貰いたい。すべて質問に対する答えというものは、横つちよの答えが多くて、質問することに対する答えがない。そうすれば何回でも繰返して聞かなければ分らない。我々は國民に代つて納得してこの法案を通さなければならない。私は両方から御意見が出ておるが、まあ委員長から大臣に言い付けるというわけには行かんだろう。能率的にこれを上げたいのであつたら、本会議が私がはつきり申上げているように、肚を割つて話をすること。嘘の答弁をしないこと。本当の答弁さえして呉れたらこれは簡單に行くと思う。私はこの審議の遅くなるということは委員会の責任でもない。非能率でもないと思う。それからこの委員会の組み方でありますが、これはよく議長と打合せの上で、本会議と重なりますと、自然、怠けているわけではないが、ここへ出席し得ない場合が出て來るから委員の開催日については委員長なり理事の方で委員部、議事部とよくお打合せになつて下さい。今日もここに出て三、四十分というものは何もならない時間を過しておる。こんな芝居をしておつたのでは何ぼ経つても果てしがない。大いに賛成であります。能率的にやつて下さい。ただ同じことを質問するなというけれども、嘘の答弁をしないように。嘘を言えば私は十遍も二十遍も聽くから。
#35
○委員長(山田節男君) 先程申上げましたように、理事会での打合せは会期が非常に制限されておりますから、(「会期は十分にとつてあるよ」と呼ぶ者あり)会期の限られた時間に審議を完了したいという建前でそういう申合せをやつたのでありますが、これは甚だ失礼でありますが、理事会の打合せが云々というわけではありませんけれども、只今一般質疑をすべしというのと、並行して、一般質疑と、各條審議と並行してやるという御意見がございますが、今後の委員会の運営上の何もございまするので、一般質疑を先ず最初にやりたいというう御意見の方の挙手を願います。(「委員長」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し。)
#36
○中野重治君 委員長がいろいろ事を運ぼうとなさるのは分りますけれども、我々は法案を審議する仕事をするのだから、一般質問をするというのは順当な手続であるわけです。詰り一般質問をしてから、それが分れば逐條審議に入つて行く。この法案は非常に惡い法案で、片仮名交りの文語体を平仮名交りの口語体にしたというところがよいだけで後は惡いのです。だから逐條審議なんかいらない。だから一般質問を飛び越えて、或いは並行さして審議に入れるというそれをとるか、それとも一般質問から行くかという二つの方法を出して、どつちにするかということは私は問題にならないと思う。一般質問を初めにすれば、政府がちやんと答えれば、どんどん進められるのです。
#37
○委員長(山田節男君) 私がちよつとお諮りしたのは、そういう一般質疑をすべしという御意見と、並行してやるべしという御意見とあるわけです。その趣旨はよく分りますが。
#38
○門屋盛一君 採決をなさるなら採決をなさる前に、私の質疑に答えて貰いたい。私は並行審議もよろしいが、そのときには國務大臣の出席を要求して、逐條審議と一般質疑を並行してやれば混線するのですが、そのときに要求大臣がここに必ず出て貰うということの答がなかつたら、我々はどつちに手を挙げてよいか分らないじやないですか、質疑に対する答をして下さい。(「そんなことは必要ないじやないか」と呼ぶ者あり。)
#39
○竹下豐次君 理事会でそう一應決まりましても、それは理事会の申合せというものは、この委員会における議事の進行をなさるについての参考に止まるものであつて、理事会の意見をここで対立的に採決されるのは面白くないのではないかと思います。それで私先程からここの空氣を見ておりますと、一般質疑を先に或る程度やりたいという御希望が多いように見受けられますから、成るべくならば、そういうようなお取扱いを願つて、成るべく能率的にということは皆さんお考えのことだろうと思いますから、殊更延びるわけでありませんので、そういうお取扱いを願うことが一番穏当でないかと思います。
#40
○一松政二君 私が並行的にということは、最後まで、或いは最初から最後まで並行的という意味でなくしていろいろな支障のために、一般質疑を最初何日かの間、後は逐條審議に入るということであつて、最初一般質問のために各大臣のいろいろの都合によつて我我が無意味に時を過さなければならんようなことがあつたならば、我々は甚だ限られた日数でこれを審議するのに非常に不便だから、私は若し一般質問をやりながら、若しその間に時間があつたりするような場合には、逐條審議もやる。我々はそういう態勢をとつて貰つたらどうかという意見であつたのであつて、最後までただ一般質問をやつておる門は、逐條審議に全然入らんのだというのは不便じやないかと思つてそういうことを申上げたのでございます。(「そんなことは誰も分つておることじやないか」と呼ぶ者あり。)
#41
○委員長(山田節男君) 分りました。それでは最初一般質疑を先ずいたすということの御意見が多数のようでございますし、又委員会としてそうすべきものと信じまするから、明後日総理大臣初め各関係大臣の出席を求めまして、一般質疑を行いたいと存じます。
#42
○田村文吉君 さような場合に、委員会が今尋ねようとなすつたのでありますが、明後日どの大臣とどの大臣に來て頂けるか。それにはどういう質問があるかということを今日のうちに御準備なさつて頂いて、余り無駄の時間を、折角集まつても何もないということがあると困るから、そういうことを尚一つおとりになつたらいいと思います。
#43
○原虎一君 田村委員のおつしやることは当然で、そういうことは今まで政府委員なり、それから專門委員なりも関係しておりますから、一々本会議で発言するようなふうにする必要はないと思います。内容まで言うことは………。ただ私は総理大臣と労働大臣の出席を要求いたして置きます。
#44
○門屋盛一君 委員会の開催日だけは委員部とよく打合せて下さい。
#45
○委員長(山田節男君) それでは明後日総理大臣並びに労働大臣の出席を求めることにいたしまして、一般質疑を開始いたします。では今日の労働委員会はこれを以つて散会いたします。
   午後三時十七分散会
 出席者は左の通り
   委員長     山田 節男君
   理事      一松 政二君
           平野善治郎君
           早川 愼一君
   委員      村尾 重雄君
           原  虎一君
           岡田喜久治君
           門屋 盛一君
           田村 文吉君
           竹下 豐次君
           中野 重治君
  國務大臣
   労 働 大 臣 鈴木 正文君
  政府委員
   労働事務官
   (労政局長)  賀來才二郎君
ソース: 国立国会図書館
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