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1968/05/20 第61回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第061回国会 社会労働委員会 第19号
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1968/05/20 第61回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第061回国会 社会労働委員会 第19号

#1
第061回国会 社会労働委員会 第19号
昭和四十四年五月二十日(火曜日)
    午前十時十七分開議
 出席委員
   委員長 森田重次郎君
   理事 澁谷 直藏君 理事 谷垣 專一君
   理事 橋本龍太郎君 理事 渡辺  肇君
   理事 河野  正君 理事 田邊  誠君
      海部 俊樹君    佐々木義武君
      齋藤 邦吉君    世耕 政隆君
      高橋清一郎君    中野 四郎君
      増岡 博之君    箕輪  登君
      平等 文成君    山本 政弘君
      和田 耕作君    大橋 敏雄君
      谷口善太郎君    關谷 勝利君
 出席国務大臣
        労 働 大 臣 原 健三郎君
 出席政府委員
        大蔵政務次官  上村千一郎君
        労働大臣官房長 岡部 實夫君
        労働省労政局長 松永 正男君
        労働省労働基準
        局長      和田 勝美君
        労働省婦人少年
        局長      高橋 展子君
        労働省職業安定
        局長      住  榮作君
        労働省職業訓練
        局長      石黒 拓爾君
 委員外の出席者
        大蔵省主計局給
        与課長     相原 三郎君
        専  門  員 濱中雄太郎君
    ―――――――――――――
五月十六日
委員藏内修治君及び増岡博之君辞任につき、そ
 の補欠として古井喜實君及び南條徳男君が議長
 の指名で委員に選任された。
同日
 委員南條徳男君及び古井喜實君辞任につき、そ
 の補欠として増岡博之君及び藏内修治君が議長
 の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
五月十六日
 環境衛生金融公庫における公衆浴場業の融資限
 度額拡大等に関する請願(松野幸泰君紹介)
 (第六六二七号)
 医療労働者の増員等に関する請願(安宅常彦君
 紹介)(第六六二八号)
 同(武部文君紹介)(第六六二九号)
 同(武部文君紹介)(第六七三〇号)
 同(武部文君紹介)(第六八五〇号)
 出産費の健康保険適用に関する請願外一件(小
 沢貞孝君紹介)(第六六三〇号)
 児童手当制度の実施に関する請願外八十件(小
 沢貞孝君紹介)(第六六三一号)
 医療保険制度改悪反対及び医療保障確立に関す
 る請願(大出俊君紹介)(第六六三二号)
 同(佐野憲治君紹介)(第六七二八号)
 同(柳田秀一君紹介)(第六七二九号)
 同(田畑金光君紹介)(第六八五一号)
 同(曽祢益君紹介)(第六八五二号)
 医療保険制度改悪及び健康保険等臨時特例延長
 反対等に関する請願(山本政弘君紹介)(第六
 六三三号)
 同(佐野憲治君紹介)(第六七二七号)
 同(古川喜一君紹介)(第六八五三号)
 ソ連長期抑留者の処遇に関する請願外四件(中
 野四郎君紹介)(第六六三四号)
 同(鯨岡兵輔君紹介)(第六七一九号)
 同外一件(佐々木秀世君紹介)(第六七二〇
 号)
 同外一件(田中榮一君紹介)(第六七二一号)
 同外七件(高橋清一郎君紹介)(第六八五九
 号)
 同(武部文君紹介)(第六八六〇号)
 同(藤田義光君紹介)(第六八六一号)
 健康保険等臨時特例延長反対等に関する請願外
 二件(内藤良平君紹介)(第六六三五号)
 同(加藤万吉君紹介)(第六七二六号)
 失業保険法の改悪反対に関する請願外二件(内
 藤良平君紹介)(第六六三六号)
 同(山本政弘君紹介)(第六六三七号)
 戦傷病者等の妻に対する特別給付金の不均衡是
 正に関する請願(羽田武嗣郎君紹介)(第六六
 七四号)
 同(中野四郎君紹介)(第六七五二号)
 戦没者等の妻に対する特別給付金の不均衡是正
 に関する請願(羽田武嗣郎君紹介)(第六六七
 五号)
 同(中野四郎君紹介)(第六七五三号)
 戦傷病者に対する障害年金等の不均衡是正に関
 する請願(羽田武嗣郎君紹介)(第六六七六
 号)
 同(中野四郎君紹介)(第六七五四号)
 社会福祉事業法等の一部改正に関する請願(羽
 田武嗣郎君紹介)(第六六七七号)
 同(中野四郎君紹介)(第六七五五号)
 集団給食施設に栄養士必置等に関する請願(久
 保田円次君紹介)(第六七一七号)
 ソ連長期抑留者補償に関する請願外三件(鯨岡
 兵輔君紹介)(第六七一八号)
 療術の新規開業制度に関する請願外一件(河本
 敏夫君紹介)(第六七二二号)
 同外一件(賀屋興宣君紹介)(第六八四七号)
 国民年金等の改善に関する請願(河本敏夫君紹
 介)(第六七二三号)
 同外一件(渡海元三郎君紹介)(第六七二四
 号)
 同外六件(川野芳滿君紹介)(第六八四八号)
 医療保険の抜本改悪反対に関する請願(加藤万
 吉君紹介)(第六七二五号)
 衛生検査技師法の一部改正に関する請願(山花
 秀雄君紹介)(第六七三一号)
 同(山本政弘君紹介)(第六八五五号)
 無医地区解消に関する請願(林百郎君紹介)
 (第六七五九号)
 失業保険法の一部改正に関する請願(林百郎君
 紹介)(第六七六〇号)
 出産費の国庫負担に関する請願(山本政弘君紹
 介)(第六八五四号)
 旧厚生年金受給者の処遇改善に関する請願(池
 田禎治君紹介)(第六八五六号)
 老人等の医療費免除に関する請願(谷口善太郎
 君紹介)(第六八五七号)
 生活保護世帯に夏期手当制度の確立に関する請
 願(谷口善太郎君紹介)(第六八五八号)
 児童手当制度の実施に関する請願(小沢貞孝君
 紹介)(第六八八七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を
 改正する法律案(内閣提出第六九号)
 労働保険の保険料の徴収等に関する法律案(内
 閣提出第九七号)
 失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を
 改正する法律及び労働保険の保険料の徴収等に
 関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関
 する法律案(内閣提出第九八号)
     ――――◇―――――
#2
○森田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出の失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案、労働保険の保険料の徴収等に関する法律案、及び、失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の各案を議題として審査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。田邊誠君。
#3
○田邊委員 失業保険法の改正が提案をされましたが、これは日本における現在並びに将来にわたる政府の雇用政策に関連をすることは言うまでもございません。現在労働問題として一番大きな問題は、一つには雇用の問題であり、一つには賃金の問題でありまして、これが相互に関連をしていく中で、全体の労働政策が構成されるということになっておるだろうと思うわけであります。
 そこで、はなはだ恐縮でありまするが、失業保険法の質問に入ります前に、いま申し上げた観点から、当面をする賃金の問題に対してごく簡単にお伺いをいたしまして、引き続き雇用問題に入りたいと思うわけであります。
 御案内のとおり、春は労働者の賃金引き上げの闘争が行なわれるのでありまするが、今年も例年のごとく、六九年賃金引き上げの闘争が、労働組合によって展開をされてまいりました。大体この賃上げ闘争も、終結に近づいてきたという昨今だろうと思うわけであります。労働省は、いままでの六九年賃金引き上げの状態について発表いたしておるようでございまするけれども、いままでのところで、一体今年度の賃金引き上げの状態というものは何ほどになっておるか、まずお伺いしたいと思います。
#4
○松永政府委員 本年の春闘の賃上げの状況でございますが、まだ各産業全部が妥結をしておる状況でございませんので、総結末は出ておりませんが、現在までのところ大体のところを申し上げますというと、賃金引き上げの額におきまして約六千七百円程度、それから賃上げ率におきまして一五%余りという状況でございます。
 なお、全部が終わりました後におきましては、また正確な数字が出ると思っております。
#5
○田邊委員 いま労政局長のお話のように、大体六千七百円前後、一五%ばかりの賃金引き上げになったということであります。この間のあなたのほうの発表によりますと、六千六百八十円、一五・七%という発表をいたしておるようでございまして、大体いまの御報告と大差はないところでございますが、私ども大体そのように承知をいたしておるわけであります。
 そこで、例年になく高い賃金引き上げが行なわれてくるというように思うわけでございますけれども、この高賃金引き上げの要因は何であるか、きわめて端的でいいですから、お答えいただきたいと思います。
#6
○松永政府委員 例年に比べまして、昨年は御承知のように五千二百十三円でございましたので、相当大幅な賃上げがあったわけでございますが、詳しい要因については、私どものほうも目下いろいろ調査検討をいたしておるところでございますが、考えられますことは、一つは御承知のように産業界がきわめて好況でございまして、岩戸景気に引き続きまして七期連続黒字決算というような状況でございまして、経営者側に支払い能力があったということが一つの大きな原因であると思いますが、同時にやはり消費者物価の高騰ということから、労働者側の生活に基づく要求というものが相当強かったことだと思います。その他いろいろあるかと思いますが、、大体おもなる要因としましてはそのような点かと考えられます。
#7
○田邊委員 したがって、産業界が好況を続けており、労働者側から見た場合には、物価の値上げ、生活水準の向上等が、その主要な要因であることはいまお話しのとおりでありまして、これは日本のいわば働く労働者にとっては、すべてそういった考え方に立つのは当然だろうと思うわけであります。
 そこで、時間もございませんからお聞きいたしたいのでありますが、公共企業体等労働関係法の適用を受けるいわゆる三公社五現業といわれる人たちに対しては、さきに調停委員長裁断等の措置によりまして、賃金引き上げの額が示され、これがそのまま仲裁裁定となったわけでございまして、基準内賃金の八%プラス千円という形になったのでありますけれども、これは加重平均でいきますと四千八百十七円となるわけでございますが、そこでこの仲裁裁定は単純にパーセントに直しますと大体何%になりましょうか。昨年は三千四百五円でございまして、これが何%であったということに比較をして今年は何%に当たりましょうか。
#8
○松永政府委員 本年の公労委におきます、三公社五現業の職員のベースアップについての仲裁裁定でございますが、ただいま先生御指摘になりましたように、加重平均におきまして四千八百十七円でございます。単純平均におきまして四千八百五円でございます。単純平均について率を申し上げますというと、一〇・一〇でございます。それに定昇が入りますので、民間との関係におきましては民間が定昇込みでございますので、比較の意味で申し上げますというと、単純平均におきまして定昇込みが六千五百五十円、アップ率におきまして二二・七七%でございます。加重平均では六千六百八円、パーセントにおきまして一三・八五%でございますが、お尋ねの昨年の仲裁裁定でございますが、昨年におきましては賃上げの額におきまして三千三百七十四円、単純平均でございます。これに定昇込みにいたしますと五千三十六円でございます。賃上げ率は定昇込みで一一・八五%でございます。なお、加重平均におきましては五千百三十二円、一一・九五%というふうになっております。
#9
○田邊委員 そこで、大蔵政務次官おいででございますのでお伺いしたいのでありまするが、仲裁裁定は守るべきことは当然でございますけれども、三公社五現業、公社も含めてでございますからなかなか比較しづらいので、精密にお聞きしたいのでございまするけれども、実は時間がございませんから簡単でけっこうでございますが、一体どのくらい予算にこのベースアップ分はお組みでございますか。
#10
○上村政府委員 予算措置としましては、定昇の部分しか計上してございません。
#11
○田邊委員 そうしますると、今回の仲裁裁定を実施するために必要な財源は、どのくらいになると大蔵省は試算をされていますか。
#12
○上村政府委員 数字の点でございますので、いま給与課長が参っておりますので、給与課長から答弁をさせていただきます。
#13
○相原説明員 お答えいたします。三公社五現業を合計いたしまして、八%、千円の裁定額に見合う所要額は、千百五十三億四千万円といま計算しております。
#14
○田邊委員 そこで、まあ各現業あるいは公社別にそれぞれ予算の形態が違いまするけれども、おおむね予備費等でもって捻出をしてまいったのがいままでの例でございますが、今回仲裁裁定をどうしても実施しなければならぬということに対して、大蔵省はこれに要するところの財源は、当然措置をしなければならぬと思いますが、その点いかがでございますか、政務次官。
#15
○上村政府委員 田邊先生からいろいろ御指摘がございまするが、実はこの公共企業体の給与の改定につきまして、仲裁裁定が四十四年五月十四日に御案内のように出たわけであります。それで大蔵省としましても、今回の仲裁裁定は予想以上に高額であった。各公共企業体の経理内容から見まして、その実施はなかなか容易でないであろう。けれどもが、いま先生も御指摘のように、仲裁裁定は尊重して、そしてやっていかなければならぬ関係もございまするが、仲裁裁定が各公共企業体の経理及び事業計画に、どのような影響があるだろうかというようなことを、いま慎重に検討いたしております。そして公労法の三十五条などの規定によりまして、結局政府の態度というものにつきましては、ここに労働大臣もお見えでございますが、結局政府として検討されて態度を決定される、こういうふうに思っております。
#16
○田邊委員 そこで労働大臣、あなたは当然仲裁裁定を完全実施をする立場に立っておる大臣でございまして、仲裁裁定が十四日の四時に出された時点からいいますると、十日以内に公労委に対して措置模様を通知するということになっておるようでございまするから、少なくとも二十三日中にはその状況を通知をするということになるだろうと思うわけでございますが、三十二年以降完全実施をしてまいりました政府としては、今年、いかような事情がありましても、この仲裁裁定は完全に実施をするということは理の当然だろうと思うのでございまして、ひとつ原労働大臣、あなたに、政府を代表して、この際その点に対して明確な決断をお聞かせいただきたい、このように思うわけであります。
#17
○原国務大臣 田邊さんにお答え申し上げます。
 御承知のように、去る十四日に仲裁裁定が下されまして、その十日以内というのでございますから、来たる二十三日の閣議でこれは正式に政府の態度を決定することになっております。その前にやはり、このたびの三公社五現業の公労委の仲裁裁定は、相当高額なものでございますので、各公社、企業体等の経理内容から見て、実施はそう容易なものではないと思われます。それで政府といたしましては、企業体の経理や事業の計画等もよく調査して、二十三日の最終閣議にかけるまでに一度関係閣僚の間で財源その他いろいろ検討を加えて、そうして二十三日に最終的に政府の態度をきめたい、こう思っております。
 お尋ねの、労働大臣といたしましては、過去十二年間仲裁裁定を完全実施いたしておりますので、その経緯にかんがみましても、従来どおり仲裁裁定は完全に実施さるべきものであると考えております。またその線に沿うて、最大の努力をいたす所存でございます。
#18
○森田委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午前十時三十五分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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