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1949/04/22 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 文部委員会 第7号
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1949/04/22 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 文部委員会 第7号

#1
第005回国会 文部委員会 第7号
昭和二十四年四月二十二日(金曜日)
   午前十時四十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○小委員長の報告
○新聞出版用紙割当事務廳の業務及び
 機構に関する件
○國宝及び重要美術品等保存に関する
 件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(田中耕太郎君) それでは今日の委員会を開会いたします。会議に付する事件といたしましては、請願並びに陳情が数件ございます。併し都合によりまして速記の都合もございますので順序を変更いたしまして文化小委員長の國宝及び重要美術品に関する一般調査について報告を伺うことにいたしまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(田中耕太郎君) 御異議ないものと認めます。では三島小委員長の御報告を願います。
#4
○三島通陽君 前回の委員会におきまして今までの小委員会における國宝保存法の改正につきましての中間報告を申上げますと、これは速記の後の報告書を添附いたしまして皆様の御手許に参ることに相成りまするので、それまでの報告は、その報告書を以て御覺を頂きたいと思うのであります。その後一回文化小委員会を開きまして前回の委員会で申上げたような國宝保存法がもつと枠を拡げまして、文化財保存法これがまだ本当に決まつた名前でございません名称でございますが、文化財保存法といたしまして、第二次成案を討議いたしまして、そうして大体ドラフトみたいなものでありますが、成案を得ましたのでこれを親委員会の本文部委員会のお廻しをいたしまして皆様の御審議をお願いした方がいいという結論に到達したのであります。その中で二、三まだ小委員会におきまして決定を見ないものがございます。そういうものはブランクのまま親委員会でございます文部委員会にお廻しいたしまして、皆様の十分な御審議を頂いて決定いたした方が良くわないかということに相成つておりますのでございますから、どうぞ何分とも御審議を頂きたいと思います。大体の要綱につきましては私がここで申しますよりも專門員の方から簡單に説明いたして貰いました方がよろしいかと思いますので、委員長のお許しを得まして專門員から報告をお願いいたしたいと思います。
#5
○專門員(竹内敏夫君) 現在の國宝保存法とそれから重要美術品等の保存法を一本にいたしましてここに新らしい國宝に関する法律を作つてやつたらどうか、その名前も從つて仮称でございますけれども文化財保存法というふうな非常に広いところの名前にいたしましてここに、新らしい國宝の保存行政ということものに進んで行きたい、こういうふうに殊に文化小委員会におきましての御意見も一致いたしまして。現在その成案を急いでおりまして、大体今週中に一應の確定案ができるかと思つております。そこでその大体の確定案の骨組だけを簡單に申上げますと、第一章が総則といたしまして、大体今度の文化財の保存法の目的といつたものをそこに規定いたしまして、更にその文化財とはどういう内容を含むものであるか、文化財保存事務とはどういうふうな範囲の事務であるか、それから更に文化財の保存につきまして、政府も國民も共に努力しなければならないといつたふうな考い一つの道徳的な義務規定をそこに設けるといつたふうな規則で以てその第一章の総則を構成したいと思つておるわけでございます。
 その次に第二章におきましては、そういうふうな保存の事務に当るところの名前といたしまして、文化財保存委員会というものを作りまして、この委員は大体五人とか、或いは七人の広い文化的な識見を有する人によつて構成いたしたい、これにはいろいろな議論もございますけれども、一應の原案といたしましては、國会の同意を得まして内閣がこれを任命するといつたような任命のし方をとつたら如何かと思つておるわけでございます。その委員会には事務総長を置きまして、その事務総長の下に事務の部局といたしまして、総務部とそれから保存部というものを設けまして、これがいわゆる事務局を構成するわけでございます。更に研究所といつたふうな一つの研究の設備を別に設け、それから現在の國立博物館をこの下に附置するといつたふうな一つの機構を考えておるわけでございます。その次第三央といたしましては、國宝の保存に関するところの規定を設けまして、これは大体現在の国宝保存法の規定がそこに入つて來るわけでございますけれども、それに対して相当の修正を加えて行きたいといつたふうに考えているわけでございます。この第三章のことは又後程これを説明申上げます。
 その次、第四章といたしましては、無形の文化財の保護ということについて規定を設けたい、即ち文化財は單に有形だけではなくして無形の文化財もそこに含まれるものである。例えば演劇とか、それから音樂とかいうふうなものであつて、古い國民的な傳承の上に立つているものはできるだけこれを政府で以て保護して行きたいといつたふうな無形の文化財の保存に関するところの規定を第四章において設けて行きたい。
 その次、第五章におきましては罰則を規定し、第六章においては附則といたしまして、いろんな経過的な規定をそこに置きたいというふうに、大体六章くらいからこの文化財保存法というものを構成して行きたいと思つているわけでございます。
 その次、第三章の國宝の保存に関するところの規定といたしましては、現在の國宝保存法を相当これを改正いたしまして、いろんな不備な点を補つて行きたいというふうに考えております。例えばその最も重要な点を簡に單申上げますと、例えば国宝というものは現在非常にその数が多い、而もそれは單に指定しただけであつて、その保護ということは國家において責任は負担しておらないわけでございます。そこで現在の日本の財政的な状態から申しますと、もつと重点的に國宝というものを指定いたしまして、その指定した國宝に対しては、國家はできるだけ責任を持つて行きたいといつたふうな点から、國宝というものを再整理いたしまして、そうして一番大事な國宝というものをそこに新らしく指定いたし、その中においても更に最も貴重なものについては、これに例えば特別國宝といつたふうな名前を與かて、國家が全責任と負つて行く、例えば法隆寺といつたふうな一級の國宝に対しては、國家の全責任を規定するといつたふうな重点主義的な善整理というものが必要じやないかというふうに考えております。
 次は國宝の公開ということの問題でございますけれども、國宝というものは結局は國民の文化的な教養の発展のためにも必要なものでございますから、一面において保存すると同時に、一面においてこれを公開することによつて、國民の文化的な教養の言上に資したいといつたふうな点から、一定の公開の規定を設けまして、その代りに公開する場合におきましては、國家は公開の費用を負担して行くというふうに、常に國家のサポートとそれから公開義務とが一應釣合うようにして進んで行きたいと考えているわけでございます。
 次は國宝というものを一番よく保存するところの方法は、やはり國がこれを所有することが一番適当な方法であるわけでございますから、できるだけ國家の財政の許す範囲においては、國宝というものを國で買上げて行くというふうな買上げの政策というものをできるだけそこに強調して行きたい、そのためには國宝というものを讓渡する場合におきましては、できるだけ國庫に対して買上げの機会を提供するようにといつたふうな、そういう規定を設けて行きたいと考えております。
 それから一番大きな問題は、現在の國宝保存法におきましては、單に修理をする場合だけが國庫補助といつたふうな規定になつておりまして、而もそれは一部だけの補助でございます。そこで國宝というものを單に維持するということに対しても、國庫が責任を負うといつたふうな非常に廣いところの國庫の補助ということを考えて行つたらどうか、更に必要な場合においては金額補助というところの必要があるのじやなかろうかというふうにして、修理維持に対するところの一つの國庫補助ということを考えまして、而も特別に大事な國宝については、國家において維持修理の命令を発することができる。その場合においては勿論全額の國庫負担をするという規定の必要があるのじやないかと考えるわけでございます。
 その次、これも非常に大事な問題でございますけれども、現在の國宝保存法におきましては、國宝の管理については、國家において命令権は一應ないわけでございます。ところが國宝が非常な危險に瀕しておるといつたふうな場合におきましては、やはり一定の管理方法を指定するところの必要があるのではないか、その場合においてはやはり無論國家においてその費用を負担するという管理方法の指定といつたふうな規定を設けたいと思つてわけでございます。
 その次、これもやはり現在の國宝保存法においては規定はないわけでございますけれども、日本のような木造建築物の多いところの國宝におきましては、その廻りの方をしつかりと保護しないとどうしても類燒の危險その他風致の破壞といつたふうな問題が起ります。ところがそういつた國宝の環境保全の問題は、從來は全然法的な措置の根拠がなかつたわけでございますから、必要な場合においては國宝の環境保全の措置を講ずることができるといつたふうに、國宝の廻りの方もしつかりとこれを保全して行く、こういつた規定を設けたら如何かと思つておるわけでございます。
 その次、これも非常に大きな問題でございますけれども、國宝の指定を一般の國民が非常に避けるという訳の一つといたしましては、國宝に指定されますと急にその税額が非常に高くなる、非常に高いところの税金が課せられるといつたふうなことから、國宝というものが闇から闇に流れてしまうといつたことが非常に多いわけでございますから、そういう國宝については減免税、税金を減額又は免除するといつた規定を是非設けるところの必要があるのではないかと思つておるわけでございます。
 大体そういつたふうな、非常にこれは荒つぽいところの説明でございますけれども、そういつた点において現在の國宝保存法というものを改正して行きたいと考えたわけでございます。ところがここで一番大きな問題となりますのは、國宝保存に関するところのそういう改正点は、これは皆樣においてはそんなに御異議はないと思いますけれども、一番大きな問題は結局この文化財の保存行政機構というものが如何に構成されるかというふうな問題ではないかと存じまして、これはこの前の小委員会におきましては、問題をこの本委員会においてこれを決定するというふうにして、本委員会に持越しておるわけでございまして、この点を一つの皆樣から十分御審議を頂きたいと思つておるわけでございます。
 それからもう一つはこの文化財保存委員会という合議制の行政官廳の所轄の主務官廳をどこに置くか、即ち文部省、從來のようにして文都省に置くか、それても内閣に持つて行くかといつたふうな事柄も、相当これは議論があるところだろうと存じまして、どうかこの点におきましても、本委員会におきまして十分の御審議をお願いいたしたいと思つているわけでございます。非常に粗末でございましたけれども、大体において現在の文化財の保存法の骨子を申上げました。
#6
○三島通陽君 只今御説明になりました中で、この本委員会に移されましたところの問題でございますが、これが小委員会におきましても一番長く時間もとれましたし、又一番重要なことであると考えまして、本委員会におきまして十分に御審議を頂くということに相成つたのでございますが、そのうちのこの機構の問題とそれから所轄の問題、これを若しできますならば、今日或る程度の皆樣のお話合いをして頂きたいと思うのでございますが、時間の許す範囲におきましては、懇談会にでもして頂きまして審議を頂きたいと思います。
#7
○委員長(田中耕太郎君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#8
○委員長(田中耕太郎君) 速記を始めて……。それでは新聞用紙割当事務廳の機構改革について当局の説明を聽取したいと思います。成田勝四郎君。
#9
○政府委員(成田勝四郎君) 申しつけによりまして、新聞出版用紙割当機構の改革問題、及び昨年度におきまする用紙割当実績等につきまして御説明申上げます。この新聞出版用紙の割当の機構の根幹をなすものは、お手許にちよつと資料をお配りして置きましたが、昨年の夏第二國会を通過して八月に公布になりました新聞出版用紙割当事務廳設置法と申すものがございます。これが現在この機構の根幹となつている法律であります。この法律によりますると、割当事務廳の権限は新聞社及び出版社から用紙割当の申請書を受付けまして、それに基いて割当の原案を作成する、そしてその案を新聞出版用紙割当審議会に提出いたしまして、審議会の決めたとこに從つて割当切符を発行する、そうして又発行した切符に基きまする用紙の適正消費を監督する。こういうことになつておるのでございます。又一方この割当事務廳には割当審議会というものが置かれまして、この審議会は用紙割当上の重要問題、方針でありますとか、基準でありますとか、そういうような根本問題を審議決定いたしますと同時に、具体的の用紙割当の案を決定いたすのであります。即ちこの割当事務廳は臨時物資需給調整法に基きまする事務、新聞出版用紙の割当の主務官廳でありまするけれども、その割当については、割当の具体案及び割当に関する基本問題につきましては、必ず審議会の議決を経なければならない、そうして審議会が決めた通りに実行しなければならないということになつておるのであります。又一方この割当審議会は事務廳に置かれておるわけでございますけれども、單なる調査或いは諮問の機関ではありませんので、決定権を持つておる、こういう関係になつておるのであります。そしてこの事務廳と審議会の上に、國務大臣の中の一人が総理大臣に指名されまして割当主管の大臣ということに必ずなつておるのであります。國務大臣が必ず一人審議会と事務廳の両方を監督するということになつております。併しこの國務大臣の監督権も審議会の議決に対して十分な拒否権と申すべきものはないのでありまして、審議会の議決に対して國務大臣が何か不服のときは再考を求むることはできますけれども、その場合も審議会の決定が最終的であると、こういうような関係になつておるのであります。この事務廳と、審議会と、國務大臣の三者の関係というものは、ちよつと普通によその機構に見ない特殊なものになつておるのであります。この機構につきまして、從來しばしば論議の種となりました点は、要するに重要問題の議決権が審議会にある、國務大臣と雖も、その審議会の決定を覆すことができない、それではその審議会の委員はどういうふうに選ばれるかと申しますると、これは毎年半年毎に三分の一ずつ改選されるのでありますけれども、そのときの審議会の委員長が自ら候補者を選びまして、その候補者について審議会自身が選挙をするというような、全然部外の干渉を許さない方法で選ばれるわけでございます。然らば、この委員会の委員の人選についても亦その決定した事項についても、政府は何ら関與権がない、にも拘わらず、割当の業務につきましては、政府が実際の責任を持つておるということになるのでありまして、その点が從來しばしば問題となつております実際の運用におきまして、大した問題を起さずに今までやつて参つたというような実情であります。尚この審議会と申しまするものは、事務廳設置法によりますと、別に審議会令という政令を作りまして、それによつて細目を決めて運用することになつておるのであります。事務当局といたしましては、昨年の八月に設置法が公布になりまする前に、審議会令の案を作りまして、関係当局の了解を求むべく提出したのであります。これが今日に至るまでまだその筋の了解が得られません。從いまして審議会令というものが施行になつていないわけであります。審議会令ができませんために、細目が決まりませんので、審議会というものは今日までまだでき上つていないということになつております。その空間の間は、旧規制に基きまする割当委員会というものの規定を準用して、そうしてこの新聞出版用紙割当委員会というものが、現在も審議会令に代つて動いておるということになつておるのであります。実際問題といたしましては、この審議会令ができましても、その内容は、從來の割当委員会をそのまま移すという構想でできておるのでありまするから、実際上は大した差支は生じていないわけなのでありまするけれども、何分にも國会を通りました法律によつて、ちやんと定められておる審議会令というものが、半年以上経まして、今日までできていないということは、甚だ申訳ないことでありまして、我々も非常に責任を感じておるのであります。当局に非常に督促しておるのでありますが、今年になりまして、やや進捗いたしまして、現在の見通しでは遠からず、と申しましても、今月中か或いは來月初めぐらいには、制定まで漕ぎ付け得るのではないかという見通しを持つております。
 又今回の行政機構改革について、以上申上げましたような、割当機構がどういうふうに変るかということを簡單に申上げますると、行政機構刷新委員会では、この割当事務廳を総理府の管理とするような案を出されるような模樣でありますけれども、これは事務廳の割当業務の実情に甚だそぐわない案でありまして、初めから実現不可能であると我々も見ておつたのであります。いろいろ研究いたしました結果、現在出ておりまする案は、割当事務廳を事務局と、局にいたしまして、総理府の内局とするということになつております。そうして総理府の内局として新聞出版用紙割当局という名前でこれを置きまして、そうして別に総理府に新聞出版用紙割当審議会を置くということになつております。それでこのばらばらに総理府に二つのものが、割当局と、割当審議会が置かれるのでありまして、この両者の関係をつけ、又その業務の内容を決めまするために、新聞出版用紙割当に関する法律というものを新たに制定いたすことになつております。これは新たに制定というよりも、從来の設置法の中の組織に関しない部分、業務の実態に関する部分をそのまま残しまして、即ち設置法の改正の形式で割当に関する法律というものを決めるということになつておると思います。
 機構については大体そのくらいにいたしまして、次に昭和二十三年度中の用紙割当の実績につきまして御説明を申上げます。それはお手許に配りました資料について御説明申上げます。我が國におきまして、洋紙の生産の最も高調でありました昭和十五年度におきまする洋紙の生産量、そのうちの新聞出版に用いられた量というものを、最近の昭和二十二年度、二十三年度のそれと比較いたして見ますと、大体そこに出ております表の通りでありまして、昭和十五年度には洋紙の総生産量が二十一億二千百万ポンドでありましたものが、そしてその年に新聞に用いられました紙が五億六千八百万ポンド、出版に消費されました量が二億三百万ポンドに比較いたしまして、二十二年度におきましては洋紙の生産量の総額が四億九千四百万ポンド、そのうち新聞に消費されましたものが一億八千九百万ポンド、出版が二千八百万ポンド、昨年度におきましては、総生産量が五億七千四百万ポンド、そのうち新聞に用いられましたものが二億一千万ポンド、出版が三千八百七十万ポンド、こういうことになつております。本年度に入りましてから洋紙の生産量は非常に見通しがいいのでありまして、相当量殖える見込みでありまするが、いろいろ新聞出版用紙以外にもこれを用いる向があるわけでありまして、輸出にも少し用いるということでありますし、又從來相当過少であつた教科書、それから学習用等へ振向けられるということでありますので、洋紙の全体の生産量が殖えても、それが直ちに新聞出版の用紙がそれだけ殖えるということにならない、新聞出版の方から見ますと、まだまだ希望量までは到達しないというような有樣であります。又新聞用紙の割当の昨年中の実績を申上げますると、現在用紙の割当を受けておる新聞社は、その数が全國で三百七十三ございまして、それに対する割当量は月平均一千九百四十万ポンドということになつております。この三百七十三社のうち日刊新聞は百四十五社、そしてそれに対する割当量が月平均一千八百八十万ポンドでありますから、まあ大部分を占めております。これを部数に直しますと、一日約二千万部の新聞紙が出ておるわけであります。非日刊新聞は二百二十八社で、割当量は月平均六十万ポンド、日刊新聞の割当量の最も多いのは一日三百数十万部、それは「朝日」と「毎日」であります。これは東京、大阪、西部即ち九州、この三ケ所合せて三百数十万部というのがあるのであります。最も少いものには一万部以下という小さなものもあるわけであります。
 次にこの新聞用紙の新規の割当は最近二年間全然行なつておりません。これは紙が不足で行なつておりませんので、非常に申請書が溜つておりまして、現在約新規の申請は七百社、從來の申請のうち増配を要求しておりますものが百七十社というような状態になつております。
 次に昨年度におきまして新らしい割当をいたしました事例をこの(4)以下に並べてございまするが、昨年の夏に一般日刊新聞に対しまして、現在の二頁だけの新聞ではとても十分なニユースを盛切れないというので、一週間一回四頁新聞を発行するのに可能な量を増配しまして、これが一月約二百二十万ポンドという量を新らしく割当てたのであります。
 又昨年の九月、大学及び高等專門学校の学生新聞に対して、そのうち生徒数一千名以上の学校と限定いたしまして、学生新聞の用紙を割当てたのであります。実はこれは從來割当を受けておつた若干の学校の用紙量をプールいたしまして、これに新たに五千ポンドを加えまして、それを生徒数に比例して再配分したのであります。そのために非常に損害を受けた学校もあるのであります、結局におきまして三十六の申請校に対しまして総量一万四千二百ポンドという紙を割当てておるのであります。
 それから昨年の十一月に從來出ておりまする一般日刊新聞の割当を合理化する、その合理化する方法といたしまして、読者の購読希望の多い新聞には紙を多く割当て、購読希望の少い新聞社にはその量を減らす、そうして全体として一般日刊新聞に割当てておる総量は殖やすことなしに、今まで割当てておる紙の量の中で融通し合つて割当を調整しようという計画をいたしたのがいわゆる新聞の購読調整という企てであつたのであります。全國に亘つて読者から現在読んでおる新聞を何か外のものに替えたい場合にその申込みを受付けたわけであります。六十五万に近い申込みがあつたのでありますが、これにつきましては非常に猛烈な競爭が行われまして、そのために随分不正な行爲もあつたというので、嚴重に監査を行いまして、結局二十五万だけを有効票として採り、それ以外は全部無効といたしまして、二十五万の読者の申込みに基きまして、新聞の用紙の割当を適当に調整いたしたわけであります。
 又昨年の十一月に炭抗地に新聞八社に対して炭抗夫の増産意欲を増進するために炭抗版を発行するという目的を以ちまして、約十万ポンドの用紙を割当てたのであります。又今年の二月に入りましてからは、組合員数五百名以上の労働組合に対しまして組合機関紙の用紙を配分しました。これも從來割当を受けておりました組合機関紙の用紙をプールいたしまして、これに新たに紙十六万ポンドを加えまして、総量二十二万五千ポンドという紙を組合員の員数に應じて割当てるという方法を採つたのであります。又本年の三月以降政党用の機関紙に若干の紙を割当てる……、これは約二十万ポンドであります……ということになりまして、その方法について目下研究しておるのであります。これは具体的に申しますると、政党用の機関紙が必要であるというので、從來は共産党の「アカハタ」だけが用紙の割当を受けておつたのでありまして、その他の政党からも随分申請があつたのでありますけれども、先程申上げましたように紙がありませんために、その間、二年間全然新規の割当を行つておりませんので、そのために外の政党の申請に対して用紙の割当を実行することができなかつたわけでありまして、今年に入りまして若干余裕のある紙ができましたので、それを政党機関紙に割当てる、こういうようなG・H・Q方針も決まりまして、それによつて今研究しておるわけであります。これも労働組合や学校の機関紙に対して割当てましたと同じ方式で、從來割当を受けておりますものを一應保留いたしまして、これに新たに若干の紙を加えて、そうして総量を二十万ポンドといたしまして、これを総選挙における各党の得票数に比例して割当てる、こういうようなのが実はGH・Qの覚書に書いてある案であります。これによりますると、共産党の「アカハタ」の用紙のごときは非常に四分の一くらいに減つてしまうということになるわけであります。そして新たに民自党、民主党その他の政党の用紙の割当を受ける、こういうことになるわけでありますが、事務廳及び割当委員会におきましては、この方式についていろいろ今檢討を加えておるわけでありまして、まだ具体的には何ら決まつておらないのであります。近々これは急いで決めなければならない問題だということで折角急いでおるわけでございます。この政党用紙の割当につきまして、参議院と関係ある問題は、参議院だけにある政党、緑風会なんかにつきましてはどうするかという問題でございます。これは緑風会もいろいろ御関係の方のお話を伺いました結果、やはり選挙についてはいろいろ選挙運動をなさるというような、又政策綱領を樹てて全國に向つて宣傳啓蒙をなさるということでありまして、衆議院の政党と同樣に、同じ基準というわけには参らないでありましようけれども、やはりこの紙の割当の中に加えるというような大体の方針で進んでおります。次に出版関係の用紙の割当の実情を申上げます。昨年度中に用紙を割当てました書籍は、初版約二万点、重版約六千点でありまして、雜誌の数は千七百種くらいであります。でこれに用いました用紙の量は書籍が二千二百八十万ポンド、雜誌が千五百九十万ポンド、合せて三千八百七十万ポンド、こういうことになつております。雜誌は最高は月八万部から、最低五百部くらいの間におきまして、いろいろ文化的價値でありますとか、社会的の需要、或いは特殊の需要があるかどうかということによつて拜断し、或いは資料を集めて割当量を決定いたしておるのでありますが、御承知の通り出版業界が最近非常に不振でありまして、雜誌の経営についても非常に困難が大きくなつて來ておるようでありまして、休刊、廃刊というようなものが非常に沢山数えられております。そうして又折角印刷をして作りました雜誌が、配給会社の倉庫に山のように返品となつて返つて來ており、これは紙の非常な浪費ではないかというような輿論が非常に強くなつておりますので、この浪費のないように、如何に用紙を割当るかという問題につきましては折角研究中であります。又書籍の方は初版と重版に分けております。初版の書籍は毎月割当を実施しておるのであります。月々約二千点近い申請がありまして、その殆んど初版につきましては全部割当を行うのであります。普通三千部から五百部くらいのものの量の割当を行うのであります。又重版の方は、三ケ月で申請約七千種くらいあるうちから、いろいろ輿論の調査、或いは各方面の意見等を聽きまして、約千五百種類くらいのものを拔きまして、重点的に割当を実施しておるわけであります。
 以上を以ちまして大体説明を終るわけでありまするが、何か申し残しましたところがございますれば、御質問に應じてお答えいたします。
#10
○松野喜内君 ちよつと今の御説明の中で質問申上げたいのですが、この政党用機関用紙については割当を三月より行うことになつて、目下方法を研究中であるという御説明がありましたが、すでに一部は実施してお出でになるのではないでしようか、又若し実施されつつあるとするならば、例えば政党で言えば衆参両方の政党の数というふうに割当てて見るかどうか。もう一つの点は、その他諸方面へ割当なされて、その割当されたものが若し不幸にして横流し等の弊が起りはしないかどうか、起ることありとせばそれはどこでそれを監督整理なされるのかをお伺いしたい。
#11
○政府委員(成田勝四郎君) 只今の御質問にお答えいたしますが、先程もちよつと申上げました通りに、現在一部の政党出版物には用紙を割当てておるわけであります。これはその新聞なり出版物の申請が非常に早く、まだ盛んに新規の申請に対する割当てを行つておる時代に申請がありましたために割当が行われて、そうして現在まで続いております。申請が少し遅れますと一昨年の初め以降は新規の雜誌も新聞も全然割当を停止いたしましたために、ちよつとした時間の差で立ち遅れた政党の申請に対しましては、割当を今日まで上げることができなかつたというのが実情であります。そこで非常に不公平が起りますので、今回それを調整する、こういうわけでありまして、現に今まで割当てておりますものは共産党の「アカハタ」、これは御承知の新聞であります。それから「前衞」という雜誌がございます。それから社会党には「社会新聞」という週間の新聞があります。それから「社会思潮」という雜誌を出しております。それから民主自由党は「再建」という雜誌を出しておる、國民協同党が「協同」という雜誌を出しております。大体政党の機関紙、政党の出版物と申しますともう少し範囲が廣くなりますが、私共の政党の機関紙と考えておるのは以上のようなものであります。
 それから割当てました用紙が横流し、その他不正に使用されるのをどこで抑えるかという御質問でありますが、これは割当事務廳の権限の中にも適正消費の監督ということがございますので、私共の所でやりますと同時に、経済調査廳でもこれをやつております。
#12
○委員長(田中耕太郎君) 他に御発言はございませんか。
#13
○鈴木憲一君 教科書用、学習用で大分今度は希望が出て來るようにお話でしたけれども、ノートなどは何か商工省の方のお話によれば、大分窮屈になるのじやないかということを聞いたのですが、その関係はどういうことなのですか。
#14
○政府委員(成田勝四郎君) 教科書、学習用ノート、その他は実は私共の方の所管ではありませんので、生産された用紙のうちいろいろの部門を経済安定本部で決めましてそのうち新聞出版用紙という枠に割振りました量を私共の方で具体的に割当てる、学習用ノートその他は商工省でやつておるわけであります。ここに書きましたことは從來とも学習用ノート、教科書の方は紙が非常に窮屈なのでありまして、折角商工省の出しました割当切符が現物化しないという実情が非常にあつたのであります。それだけ新聞、或いは雜誌等出版物等に紙を余計に振向けておつたわけなのであります。紙の増産ということになりますとできるだけ今までそれだけ窮屈であつた方に振向けるということになりますので、教科書用紙等には今までも窮屈でありますが、今後少し殖やしても窮屈なのでありましようけれども、そつちの方に廻すというふうに聞いております。
#15
○岩間正男君 先ず第一に伺いたいのは、現在の商業新聞に対して大体二億一千万ポンドというのは、これは三六%に及ぶ割当がなされておるのが、政党の場合は二十万ポンドというように今聽いたわけでありますが、非常にこれとの対照において少ないのじやないかと考えるのです。どうしても從來のこれは國会の運営に対して新らしい体制に即應するやり方をしなければならないというのが、つまり國会内部の我々の活動というものが國民大衆の間に今日滲透していない、これが非常に政治の或いはボス化、腐敗化というものと関係があるから、絶えず大衆と密着しなければならない、こういう点から考えまして、もつともつと國会内の動きというものが正しい傳えられるということは必要だと思います。そういう点から考えて政党の機関紙をもつと大きくする意向があるかどうか、この点について先ず伺いたいと思います。もつと枠を拡げることができるか。
#16
○政府委員(成田勝四郎君) 只今の岩間委員の御意見了承いたしましたが、今回取扱いまする政党の機関紙と申しまするのは、非常に限定された意味に我々は考えておるのでありまして、政党が國民全体に向つて呼び掛ける宣傳啓発の活動を一切政党機関紙でやるということになりまするならば、成る程二十万ポンドそこそこの紙では不足であると思われるのであります。一般日刊新聞というものを通じての政党活動の國民に対する報道というものが十分一般の日刊新聞で行われるのではないか、十分と申しませんでも相当程度一般日刊新聞が役目を果すのであつて、そうして、どうしても政党独自の見地から見てそれでは現わされないというところを政党の機関紙という特殊なもので補うという見地から政党機関紙というのを見ておるのであります。從いましてその量も一般日刊新聞に比べては非常に少いということになるのであります。
#17
○岩間正男君 今の説明ありましたけれども、それは非常に形式的な意味ではないかと思います。と言いますのは、現在の商業新聞の性格によるものでありますが、或る新聞のごときは殆んど政党の、或る政党の機関紙的な性格を現わしており、それから本当に今日商業新聞の言論の自由というものは望ましい形で確立されておるかどうかということは、相当これは問題じやないかと思われる面があります。もつとあらゆる枠を外して、本当に眞実を國民の前に公表するというような、このような新聞紙が持つているところの使命のために戰爭中侵されたようなああいうような性格を本当に拂拭してやつて行くことを望んで止まないのでありますが、それが果して果されておるかどうかということに非常に疑問があります。そういう現段階におきまして政党が現在の政治状勢においては啓蒙的な役割というものを十分にやらなければ、今までの古い政治の態勢というものがまだまだ地方には残存しておるような現在において、本当の民主政治というものは不可能であると私は考えております。でありますから従つて今お話のような一般新聞がそういう役割を果していて、あとの政党的の特殊な面だけを強調すればいいというような説には私は賛成することができない、日本の政治の現状から見て政党はもつと國民大衆の間にあらゆる政策なり、主張なり、その行動なりをどんどん展開して國民の良識によつてこれを選ばさせるというような方式を確立することが必要でありまして、商業新聞の機能が十分でない今日においては、やはり政党の機関紙というものがもつともつとその力を強めて行くことが必要ではないかと考えるのですが、この点如何ですか。
#18
○政府委員(成田勝四郎君) 確かに岩間委員の仰せの通りに、或る政党によりましては、その機関紙を一般日刊新聞と同じ程度まで引上げて、それによつて一般國民に呼び掛けるという方針で進んでおることもあると思われるのでありますけれども、やはり大体の傾向といたしましては、私共は窮極的には政党機関紙という特殊なものを作りませんでも、一般の日刊新聞がその役割を果すようになるのがいいのではないか。又この一般日刊新聞をどの政党が利用されますとも、それは自由なんでありまして、現在出ておりまする新聞も政党色が着しておるのが随分ございます。又外の政党がそれを利用することも全然自由で平等に、言わば解放されておるわけでありますが、それ以外に特殊の政党自身の完全な職能、非常にその党の特色を現わした新聞を持つ必要のある部門が若干ありとすれば、それは政党機関紙を使う、こういう意味で割当を、政党機関紙というものを見るという方針になつておるわけであります。
#19
○岩間正男君 今商業新聞をどの政党が使うのも自由であるというふうに言われましたが、これは形式的にはそう言えますけれども、実際今日大新聞を運用しておるものは何者であるかということは我々は知らないわけじやない、その間に大きな資本が参加し、その資本と連繋なしにこれを運用できない、こういうことは、これは今日の常識だと思うのであります。だから今お話のような面は一應そういうふうに形式論は成立つと思いますけれども、絶対にこれは即断し得ないのじやないか、從つてやはり政党が今日においては、殊にいろいろな新らしく、今までの古い日本の地盤というものをここで清算して新らしい民主主義時代の態勢に本当に下から國民大衆の輿論を盛り上らせ、それを結集するというふうな努力をして行くためには、これは政党の機関紙というものはもつともつと現段階において大きな機能、役割を持つておるということを私は強調したいと思います。
 それからその次に移りますが、さてこの二十万ポンドの問題ですが、それを今言つたように、何か覚書があつて、それでこの前の総選挙の時の得票の数によつて割当てるというような今話があつたのですが、これをどのように割当てられる考えでおられるか、これは絶対のものであるか。そうしてこの覚書については変更はできないものであるか、これはどういうふうにお考えになつておりますか、ちよつとお伺いします。
#20
○政府委員(成田勝四郎君) この覚書はいわゆるサゼツシヨンということでありまして、從いましてこれについていろいろ議論はできる、或る程度変更はできるものは我々は考えておるわけであります。例えばこの選挙におきまする得票数だけで決めるということは、政党の場合には必ずしもそれだけで決めるということは合理的でない、政党の機関紙の職能といたしまして、國民全体、有権者一般に呼び掛けるということがありといたしますれば、それは大政党も小政党も一様に平等に機会が與えられなければならん。むしろ小政党の方がその呼び掛けの機関をより痛切に、その必要があるという理屈もあるわけでございますが、少くとも平等でなければならないというような議論もあるわけでございます。又從來割当を受けておつた從來の政党の機関紙活動というようなものも考慮に入れるべきではないかという議論も出て來るわけであります。いろいろさような議論がありますので、それを総合いたしまして研究中でございます。
#21
○岩間正男君 今の見解を聽きまして、それは当然そういうふうにならなくちやならんと思います。そうサゼツシヨンにつきましては、これは十分に我々として考慮する必要がありまするけれども、やはり日本の現実、実情、これが正しく運営されるということを前提として、そのために有益なサゼツシヨンを受けるということにすべきであろうと思います。そこで現状の問題でありますけれども、非常にこの割当の方針には統一がないというふうに思われるのです。例えば商業新聞におけるところの割当の基準というものは、これは殆んど戰爭前の実績というものを基盤としてこれがなされておる、然るに今度の政党の場合には、先つき話しましたように得票数によつてこれを割当てるというようなことが若し行われるとすれば、これは現実の、実に目先だけの問題でありまして、日本が現在担つておりますところの日本民主化の方向に対しまして一つの何といいますか、飽くまで現実の圧力のために、將來に伸びるものが押されて、芽生えが摘まれるというような、いわゆる一種の言論統制的なものに陷る危險が非常にあると思う、現在の政治情勢につきましては、ここで論議の限りではありませんけれども、原則としまして、やはりこれは飽くまで政治言論の自由というものが確立されて、それによつて正しい國民の支持を受け、そうして國民に大きな支持層を持つた政党が政治に関與するという方法がとられなければならないと思うのであります。そういう場合に、現在の政治情勢が、まだ殆んど確定的じやありません。日本の新らしい政治が発足してから、まだいわば混乱期といいますか、動搖期というふうに考えられる時代に、一つのたまたま起つたこの前の総選挙というようなものの成績を基盤にして紙を割当てるというようなことが、如何に現実から遠いものであり、又將來に対する建設を阻害するものであるということがはつきり言われると思うのであります。だからそういうような点について十分に輿論を聞いて今後の処置をされることを切望するものであります。更に又こういうような、例えば今まで新聞を作つていない、そういうところにも新聞を作る自由を與えるということは、これは望ましいことでありますけれども、同時に今までそういうような実績を持ち、そういうような機構を持ち、そういう熱意を持つて動いている面から用紙を削除する、例えば「アカハタ」の削除、それから「アカハタ」、「社会新聞」「前衛」「社会思潮」といつたものが主に行われておつたようでありますけれども、そういうものを削除するということでなくて、むしろ二十万ポンドの枠をもつと拡大することによつて、どんどんそういう方法で、政治の機関紙を伸ばして行くという方式を確立すべきじやないか、基本的にはそうしなければ問題が根本的に解決しないというふうに考えられるのであります。その点を十分に、当局者としましては努力されることを切望したいと思います。
#22
○若木勝藏君 ちよつとお伺いしたいと思うのでありますが、今教育におきまして、教科書の他にいろいろな参考書が使はれておるのであります。この参考書は、或る場合には副読本のような形になつて出ておつたり、或いは又雜誌のような形になつて出ておつたりするのでありますが、これは出版関係の用紙割当という立場から見たら、書籍として取扱われるものであるか、或いは一般雜誌と同樣に取扱われるものであるか、こういうふうなことを伺いたい、若し今後の教育が、いわゆる新教育がどんどん振興して行くということになれば、相当教科書の他に参考書が必要になつて來るのであります。それらの中で重要なものは、準教科書として、教科書の方の割当に方はこれを振向ける御意向があるかどうか、こういう点について伺いたい。
#23
○政府委員(成田勝四郎君) 從來の國定教科書のようなものでありますと、文部省で割当をやつておるわけでありますが、私の方では学習参考書、副読本こういう種類のものの割当を行つているわけでありまして、こういう学校用の、或いは教育関係の書籍につきましては特に重要視いたしまして、及ばずながら十分に割当を行うように心掛けているわけであります。
#24
○若木勝藏君 そうしますと現在のところでは普通の書籍、雜誌として取扱うということになつておるのでありますか。
#25
○政府委員(成田勝四郎君) どういう種類のものを言つておられるか存じませんが……。
#26
○若木勝藏君 実例を挙げましたらば、いわゆる「小学何年生」というような雜誌もありますね、小学館辺りから出ている……。
#27
○政府委員(成田勝四郎君) あれは雜誌として扱つております。
#28
○若木勝藏君 その他のもので書籍として取扱つているものは……。
#29
○政府委員(成田勝四郎君) 学習参考書に随分そういうようなものがあります。いわゆる昔の「背の巻」ふうなもの、「何年生」「何年生」というふうなもの、あれは書籍としております。
#30
○大隈信幸君 炭鉱関係の新聞について伺います。去年の十一月から炭鉱版が出たわけでありますが、これについて、余り成績がよくないというような話も聞いておるのでありますが、その実情をお分りでございましたら聞かして頂きたい。それからもう一つは新らく炭鉱版の申請が出ておると思いますが、今後の炭鉱版用紙特配についてどういう御方針であるか、その二点について伺いたいと思います。
#31
○政府委員(成田勝四郎君) 炭鉱版を実施いたしましてからすでに半年を経ておりますが、すでに二社……、九州の一社、北海道の一社は大分前から出ておりますが、昨年の秋から八社になつておるわけであります。今までの実績をいろいろ檢討いたしますと、随分炭鉱版の趣旨に副うた立派な新聞を出しておるものもあるのでありますが、一面におきまして必ずしも期待した実績を挙げていない向きもあるわけであります。そういう社に対しましては適当な注意を與えて改善を促しておるというような有樣であります。同時に又昨年の秋の炭鉱版の選に洩れましたそうして炭鉱地にあります地方新聞から又新たに炭鉱版用として割当てて貰いたいという要求が参つております。又從來割当てました社からも、その用紙の量を殖やして貰いたいという請求も來ておるわけであります。從來の成績が必ずしも一〇〇%に滿足すべき状態でありませんのと、又この上に炭鉱版の量を殖やす必要があるかどうかということにつきましては、相当根本的に考える必要があるのじやないかということで、新規に炭鉱版をやるということは一應待つて貰いまして、そうして檢討中であります。
#32
○藤田芳雄君 今のに関連して……、炭鉱版のために約十万ポンドを出してありますが、一面一般の労働組合の機関紙として出ておるのが総量で二十二万ポンド、どうしたところからこうした量が比率が出ておるのですか。
#33
○政府委員(成田勝四郎君) これは実は非常に非論理的ではありますが、そのときどきの用紙の需給関係その他から、その割当てる目的に副いまして必要と思われる量を割当てるということになるわけであります。二十二万ポンドと十万ポンドとの数字的な比率をどう説明するかということになりますと、別に論理的な根拠はないわけであります。
#34
○藤田芳雄君 別に理屈なしに概算で出たというようなお話でありますが、ちよつと分らないのは、生産意欲を増進するために炭鉱版を出したとすれば、これはいわゆる炭鉱夫を一つの労働組合員と見ると、労働組合全体から見ると炭鉱夫というものは労働組合員、勤労者の半数じやない、もつともつと小さいものだろうと思う、ところがそうしたところへ十万ポンドも出しておるのに、組合全体に対して二十二万というのは率が余りに低く過ぎていて、何か意味をなさないのじやないかという感じですから、今若木さんの御質問に、一〇〇%利用されるのじやなしに、むしろ土地の新聞や何かの増発や印刷の方へ持つて行かれるようなことになつたのではちよつといかんじやないかという感じがいたすのであります。それから今後尚又本年度もこういうことが行われるのでございましようか、それもちよつと伺いたいと思います。
#35
○政府委員(成田勝四郎君) それは只今のお説の通りのような議論も成り立つと思いますけれども、この炭鉱版と労働組合機関紙とは目的が違うのでありまして、労働組合の機関紙は御承知の通り極東委員会の労働組合に関する十八原則というものがございまして、その中に労働組合に対する成人教育の必要、そのために紙を割当てる必要ということが謳われております。それに基いて割当てたのでありますが、要するに組合に対する組合活動関係のコレタト、そういうことになると思います。炭鉱版は組合という別の見地から炭坑夫として増産意欲を鼓吹するために、從いまして必ずしもむずかしい議論ばかりでなく、或る程度娯樂的なものもありましようし、いろいろな面から坑夫の生活を充実させ、或いは快的にさして、そうしてよく働けるようにするという趣旨であります。それは炭坑夫の数と全國に亘ります組織労働者の数を比較しますというと、五万ポンド対二十二万ポンドでは現在比較を失するかも存じませんけれども、石炭増産ということが当面の重大課題として押し出されておりますために、そして又炭鉱版のためには用紙生産のために石炭を廻して貰つたというような関係もあります。
#36
○藤田芳雄君 それでは二十四年度もおやりになるのか。
#37
○政府委員(成田勝四郎君) 続いてやつております。
#38
○藤田芳雄君 ちよつとはつきりしなかつたのですが、大隈さんの質問にあつたのですが、十万ポンドがまだなされる予定なのか。
#39
○政府委員(成田勝四郎君) これは当分の間現在の通りでやつております。
#40
○藤田芳雄君 労働組合の方はどうなるのですか。
#41
○政府委員(成田勝四郎君) 労働組合は現状通りです。
#42
○藤田芳雄君 そうするともう一つ伺いたいのは一番初めの二十三年度はともかくとして二十四年度に入つてから用紙の生産量は著しく増加する傾向があるが、凡そどのぐらいの予定でありますか、どのくらい増される予定でありますか。
#43
○政府委員(成田勝四郎君) 用紙生産の方は実は商工省の所管でありまして、私の方から責任を以ちまして御答弁いたしかねるのであります。ここに資料も実は持つて來ておりますが、ちよつと数字がありませんので、改めて数字を提出いたします。
#44
○委員長(田中耕太郎君) 実は尚今お諮りいたしたいことは先程の文化小委員長の報告につきまして、國宝その他文化財の保存のことについて御懇談を願いたいと思うのでありますが、岩間君、若し簡單に済むことなら……。
#45
○岩間正男君 今の労働組合の機関紙の用紙の問題もそうですが、先つきの政党の問題もそうです。その他一番日本の民主化に非常に重大と思われる面に用紙が非常に少いのであります。機関紙、政党のものは合わせまして、大体商業新聞の比率をとつて見ますと、先つきは間違えまして一%程度に減つていると言つたが、実は〇・一%であつたのであります。それを機関紙と政党を合せまして、商業新聞の〇・二%というような大体形なんですね、これをもつと拡大する意向があるかどうかということを伺つてみたいと思います。こんなことでは話にならんと思うのです。千分の二くらいのものを民主化に非常に重要な政党活動それから労働組合活動に割決てる、これは日本民主化の基本的な問題です。この重要な機関ですね、そういうような面に千分の二というのは、これは非常に聞えないと思うのであります。この点でどういう決意を持つているか伺いたいのであります。
#46
○政府委員(成田勝四郎君) やはり先程來も申上げました通りに、日本の民主化に根本的に重要な役割は一番日刊新聞が担つているという方針で行つておりますために、労働組合及び政党機関紙に対する用紙割当総量は現在の需給関係から申しますと、当分殖やすことは困難ではないかと思つております。
#47
○岩間正男君 とうも先つきも申しましたように、これはなんですね、現在の商業新聞というものが、一つのなんというのですかなあ、國家管理とか人民管理の形でそうしてなされているのならいざ知らず先つき申しましたように非常に資本との深い連繋を以てなされているときに、果して日本の民主化のためにこの商業新聞だけが携つている見解が成立するかどうか、これは非常に大きな問題で、私は成立しないと、こう考えるのであります。從つて一方で新らしい政治活動並びに労働組合活動、更にこのような民主的な文化活動、こういう面にもう少し比率からいいましても千対二では話にならないと思います。この比率をとにかく変更することによつて、日本の民主化を言論の面から促進するということを、割当廰として努力すべきじやないか、こういうふうに思うのですが、どうですか。
#48
○政府委員(成田勝四郎君) 御承知の通り用紙の不足ということが、これにすべての責を帰するわけではありませんが、根幹になるわけであります。併し民主化のために有意義な團体に対して、紙を割当てるということは、私共全然御同感であります。折角努力いたします。
#49
○岩間正男君 よくお頼みして置きます。今年はパーセンテージを五倍も十倍も上げていいと思うのです。
#50
○委員長(田中耕太郎君) それでは新聞出版用紙の割当に対する当局の説明聽取、並びにそれに対する質疑はこの程度に止めて置きますが、よろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#51
○委員長(田中耕太郎君) それでは先程から問題になつております國宝その他文化財保存につきまして、御異議がありませんければ、御懇談の形で以て進行したいと思います。それではこれで委員会は散会いたします。
   午前十一時五十八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     田中耕太郎君
   理事
           松野 喜内君
           高良 とみ君
           岩間 正男君
   委員
           梅津 錦一君
           河野 正夫君
           若木 勝藏君
           大隈 信幸君
           木内キヤウ君
           梅原 眞隆君
           三島 通陽君
           山本 勇造君
           藤田 芳雄君
           鈴木 憲一君
  政府委員
   新聞出版用紙割
   当事務廰長官  成田勝四郎君
   常任委員会專門
   員       竹内 敏夫君
ソース: 国立国会図書館
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