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1949/03/26 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 農林委員会 第1号
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1949/03/26 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 農林委員会 第1号

#1
第005回国会 農林委員会 第1号
昭和二十四年三月二十六日(土曜日)
 委員氏名
   委員長     楠見 義男君
   理事      羽生 三七君
   理事      平沼彌太郎君
   理事      石川 準吉君
   理事      藤野 繁雄君
           大畠農夫雄君
           門田 定藏君
          池田宇右衞門君
           柴田 政次君
           高橋  啓君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           加賀  操君
           徳川 宗敬君
           山崎  恒君
           板野 勝次君
           池田 恒雄君
           國井 淳一君
           岡村文四郎君
           濱田 寅藏君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
  ―――――――――――――
○食料品配給公団法の一部を改正する
 等の法律案(内閣提出)
  ―――――――――――――
   午後一時五十二分開会
#2
○委員長(楠見義男君) それではこれから開会いたします。最初に御了承を得たい点があるのでありますが、実は本日は農林委員打合会を開催する予定でおりました、然るところ本日食糧品配給公団法の一部を改正する等の法律案が参議院先議で以て正式にこの委員会に審査の付託がございましたそういうことでありますが、実は通常でございますれば、すでに公報で以て御通知申上げ審議の内容を変え、或いは又委員会を急遽聞くということは如何かと存ずるものでありますが、御承知のようにこの公団法の問題は農林関係で五つございまして、その中に食糧配給公団法関係はこの三月三十一日を以て食糧公団は法律上解散をすることになつており、その他の四つの公団は四月一日を以て法律がその効力を失うということになつておりまして、非常に差迫つた問題でございますので、実はそういうことも顧慮いたしまして、先般來打合会を以ちまして、五公団からそれぞれ内容を伺いましたり、或いは安定本部、農林省等からも事情を伺い、そして事前の審査の参考に資しておつたような次第であります。今申しましたように、若しこの法律を通すとすれば、本月の三十日中に衆議院並びに参議院を通過しなければならんことになつておりますので、非常に急を要する問題でありますだけに、それだけに審議の期間を長く、できるだけ一日でも多く留保した方が却つて皆樣方の御審議の方における便宜でもないかと存じまして、急遽打合会の予定にいたしておりましたのを委員会として御審議願つたらどうかと、こういうつもりで委員長としては皆樣にお諮りする次第でありますが、若し皆樣方の御異存がなければこれから委員会として審議に入りたいと思います。如何でございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○板野勝次君 第一の点は公報でやはり打合会というふうにされておつたと思うんです。やはり準備があるのにこれは將來の慣行からいつても一応委員会として招集されておつたのならそのつもりで出席の予定があると思います。こういう先例を作ると、打合会で招集されておるものが、何時でも委員会に切換えられるという何というんですか隱謀が行われ勝ちになると思います。そういうことはやはり惡い習慣になるので、私はその正式に委員会へ持つて行くのじやなくて、打合会の形で進めて行つても別段いろいろな公団関係の問題について、内容を檢討することならば差支えないのではないか、だから惡例を残さない意味においてやはり打合会で今日はその観点から招集されたのであるから限界を超えないことが一つとそれからこの法律案が参議院先議になつて來たというんですが、それは法律の正式な提出の手続きを経ておるようには思われんので急にこういうふうなものが出て來たと、これは勿論参議院の責任ではなくて政府の責任だと思いますが、幾ら急いでもこの前の公団のときでさえもいろいろ問題を起して、又この公団がこういう形で出て來るということは余り愉快なことでないと思う。やはり正式に提出されるのなら正式に提出されて行くということが必要だと思う。
 尚参議院の議院運営委員会においても最終決定をしたわけじやなくて、総理の施政方針演説がない場合に各議案を審議するということは、施政方針演説の内容に含まれておる一環として、各種の法律が審議されるべきだと、こういう意見が出て、それは参議院の運営委員会においては、どうするとも運営委員の間で決定せずにそのまま分れておると思う。そういう事情がある際に、何ら運営委員会の結論が得ていない問題を、この農林委員会が單独で審議に入つて行くということはどうかと思う。
#4
○委員長(楠見義男君) その点は委員長としてはこういうふうに考えておりますが、今の御意見の最後の方から申しますと、その施政方針云々の問題なんですが、これは勿論参議院として総理の施政方針があるまでは、具体的の審議に入らないと、或いは又法律の採決等もしないとこういうふうに方針が決まれば我々としては、参議院の行き方について從うべきだと思いますが、併しその方針がまだ決まらないということでありますれば、若しそれが決まつてから審議に入ると、仮りに審議を続行すると、進めるということに決まつた場合に、それから審議に入るということになれば、又この前と同じように本当に短時間で審議をしなければならないような追い詰められるので、できるだけこの委員会としては審議を十分に盡す意味において、やつて置いたらどうか、こういうふうに実は思うのであります。
 それからその次の正式の提案の問題ですが、これは参議院の事務当局から委員長には報告がございましたが、又事実その通りだと思います。正式に参議院に先議として、この法律案が提出されましたので、おつしやることは恐らく印刷の問題だろうと思いますが、印刷の問題はこれはまあ先例もあることでありますから、この印刷によつて御審議願えればいいのじやないかと思います。それから最初にお述べになつた御意見、これは至極御尤もであります。私もそういうふうに御趣旨のようなふうに思いましたから、最初にお断りしたようなことがあるのですが、実は打合会ということになりますと、正式に速記をとるわけには参りませんし、從つて提案の理由等を速記録に載せるわけに参りませんので、委員会として正式に開いて、そうして速記録に提案理由も載せて、それから審議に入りたいと、從つて折衷案のようなものですけれども、或いは一応委員会を開いて頂いて提案理由を伺い、そうして打合会に移るか、或いは又御主張がなければ、委員会をそのまま続けて行く、こういうふうにして頂いたらどうかと思います。元々こういう問題は先例にすべきでない、又先例になつていけないことはおつしやる通りなんですが、何分にも先程申上げましたように、何れにいたしましても期間が非常に迫つておりますので、從つて度々申上げますようでありますが、できるだけその審議の期間を余計に委員会としては留保したい、まあこういう意味で、別に他意はございませんので、その点御了承願いたいと思います。
#5
○板野勝次君 それで衆議院の方もですね、この問題がやはり法案審議について問題があつたと思うんですが、それで衆議院では、首相の施政方針演説の促進に関する決議をやられるとかやられないということを聞いているんですが、そのことは別として見ても、大体いろいろな法案について衆議院の方で議案の手持の多い場合に参議院が先議するというふうなのが、從來の慣例じやないかと思うんです。ところが今度の場合に、この食糧配給公団とかそれらの法律案が、衆議院の方ではまだ何もなされていないのに参議院の方に先に出されたというのは、どうも今の民自党政府が、衆議院の方がいろいろ問題があるから、一番やさしい、どうでもいい参議院を相手にして置けば、先ず衆議院先議で通つて來れば、衆議院に押付けて行けると、こういうふうに策謀的な方法で衆議院先議になつているように思うんですが、この点はむしろ大臣から、なぜ衆議院の先議をされずに、衆議院先議にされたかという事情を話して貰いたい。
#6
○國務大臣(森幸太郎君) 今お問いのような含みは全然ないのでありまして、衆議院におきましては、今日委員会の予定もついておらなかつたわけであります。これは衆議院が先であるとか、衆議院があとであるとかいうような考えを決して持つておるわけじやないのでありまして、何れにしましても、この法案が今委員長のお話のように期限が切迫いたしておりまするから、いずれの院におきましても、一日も早く御審議をして頂きたいという、この氣持で提案いたしたような次第でありまして、決して今お話のようなわけを持つておらないということを一つ御了承願いたいと思います。
#7
○板野勝次君 それならばもつと早くその施政方針演説も無論おやりになる必要があつたでしようし、こういう法案についても、大体この程度のものならばもつと早く準備ができた筈だと思います。それをぎりぎりまで來て置いて、そうしてもう日にちがないからどうだというのが、今までの習慣でも多かつたと思うんです。もつと早く出して來ると、早く施政方針演説をやると、我々は何も審議をするのを延ばして、そういう立場から政府を窮地に追い込むというような考え方は毛頭持つておらないので、正当な方法で審議し得るような状態にして我々に審議させる、こういう形をとつて貰いたいと思います。
#8
○委員長(楠見義男君) 実はこの法律の提案の問題につきましてはですね、委員長としましては一番氣になつておつた問題でして、それで先程も申上げましたように事前の審査をやつて、まあ法案の提案を政府にも催促をしておつたような次第であります。先達ての三月二十三日の政府との打合会におきましても、そのことを委員長から申上げましたことは御承知の通りであります。その際にも農林大臣は、本日中、即ち三月二十三日には大体向うの方のオーケーが得られて、本日中には提案ができる見込みだと、こういうことでありました。その方のオーケーが來ずに、やつと本日來て、そうして提案した、まあこういうことになつておるようであります。委員長として今までこの提案の時期についての処置、又考えておりましたことを御参考までに申上げて置きます。
#9
○岡村文四郎君 板野さんの御質問は、これは御尤もの節もありますが、打合会と公報に載せたのを本委員会に切替えるということは、今後はそういうことはない、今回はむしろその方が我々の便宜のためによかろうということのようでありますから、これは本筋は板野さんのおつしやることが当然で、そうあるべきと思いますが、今後はこういうことがないように委員長の方に一つお願いいたします。
 それから二番目の正式な法案の手続がないじやないかというお尋ねは、正式でないものを出す筈がないので、ただ印刷が非常に不備だから、というので、これは一つ廣義に解釈してもいいと思う。
 それから三番目の問題は、首相の施政方針が済まなければ本会議の審議はしないということを決めてあれば別ですが、そうでないようですから、まあ廣義に解釈して、日もないし、又押詰められてやられても迷惑をいたしますから、これは今日の委員長のお話の通りに、これを進めて行くようにした方がこちらも便宜がいいと思いますから、その方にお取計い願いたいと思います。
#10
○委員長(楠見義男君) 今の岡村さんの御提案のように取運んで差支ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(楠見義男君) それではこれから正式に農林委員会を開会いたします。
 議題にありますのは、食料品配給公団法の一部を改正する等の法律案でありまして、参議院に先議として、当委員会に付託されました。これから御審議を煩わすわけでありますが、最初に、農林大臣から提案理由の説明を伺うことにいたします。
#12
○國務大臣(森幸太郎君) 食料品配給公団法の一部を改正する等の法律案提案理由を御説明いたします。
 食料品配給公団法の一部を改正する等の法律案につき提案の理由を申上げたいと存じますが、農林省において所管いたしまする配給公団は五つを数えておるのでありますが、即ち食料品配給公団、飼料配給公団、油糧配給公団、食糧配給公団及び肥料配給公団の五公団であります。食料品配給公団は味噌、醤油、砂糖、罐詰、乳製品その他命令で定める食料品をその取扱物資とし、食料品配給公団法に基き、昭和二十三年二月において設立せられ今日に及んでおります。飼料配給公団は、命令で定める飼料をその取扱物資とし、飼料配給公団法に基き、昭和二十三年二月において設立せられ今日に及んでおるのであります。油糧配給公団は、命令で定める油脂原料、油脂、油粕等をその取扱物資とし、油糧配給公団法に基きまして昭和二十三年二月において設立せられ今日に及んでおるのであります。食糧配給公団は、主要食糧をその取扱物資とし、食糧管理法に基き昭和二十三年二月において設立せられ今日に及んでおるのであります。肥料配給公団は、命令で定める肥料をその取扱物資とし、肥料配給公団令に基き昭和二十二年七月において設立せられ今日に及んでおるのであります。元來公団統制方式は民生安定及び産業再建の見地から緊要不可欠の物資であり、而もその需給事情が極端に逼迫しておる物資であり、且嚴格公正な配給割当制度を実施するためには戰時中採用されました統制会社制度に準じた一手買取販賣方式を採用せざるを得ない物資についてのみ認められた制度でありました。政府におきましては、経済九原則の実施と関連いたしまして、この公団統制方式をあらゆる角度から檢討して参つた次第でありますが、特に公団統制方式に採用されておる物資の需給事情の推移及び財政金融の健全化の要請等の見地から、配給公団本來の使命をより能率的に遂行するためにこれを整理統合し、その内部機構を簡素化し、その運営方式を改善するために必要な措置を講ずる予定であり、関係方面とも折衝中でありますが、まだ最終的結論に到達しておりません。ところが現行の規定によりますと、これらの配給公団の存続期間は、昭和二十四年三月一杯を以て満了いたしますので、公団統制方式全般に亘る改善刷新に関する結論を得るまでの取敢えずの暫定的措置といたしまして、食料品配給公団法、飼料配給公団法、油糧配給公団法及び肥料配給公団令の有効期間並びに食糧配給公団の存続期間をそれぞれ三ヶ月間延長することにいたす必要がございます。これがこの法律案を提案いたしました理由でございます。何とぞ御審議の上速かに御可決下さらんことをお願いする次第であります。
#13
○委員長(楠見義男君) じやこれから審議に入ります。
#14
○藤野繁雄君 農林省が大体構想を画いておられるところの大要について、更に詳細に御説明をお願いした方が、審議の都合上いいと思いますから、御説明を願いたいと思います。
#15
○國務大臣(森幸太郎君) 尚御質問の点につきましては只今も申しました通りその措置に対して関係方面とも折衝中でありますので、まだ最終な結論には到達しておりませんが、大体考えておりますことは、物資配給統制等の行政事務の簡素化、合理化に伴い実施機関たる公団の業務内容を極力簡素化すると共に事務の合理化を目指して行政整理の一環とし機構の簡素化と人員の整理を行うことを一つと掲げております。右の事務内容の簡素化に伴つて公団の統合乃至廃止を行ない、從來公団制度に存した各種の不合理、金融上、人事上の拘束等はこの機会に是正して運営の円滑を期したいと考えるのであります。配給公団の措置につきましては配給公団の任務は、物資の配給を公正的確に行うことを主眼とする、需給状況の好転した物資の性質上必ずしも買取り販売を必要としない物資はこの際徹底的に取扱品から除外する、以上の見地を以て公団に対して適当な措置をいたしたいとかように考えておる次第であります。
#16
○藤野繁雄君 大臣の御答弁は非常に総括的でありましたが、今後私共審議をするためには、やはり更に一層くだいた打合会で御発表になつたような程度のことまでこの際速記録に載せて御答弁になつた方が審議上都合がいいと思いますが、そういうふうなことに御取計いをお願いいたしたいと思います。
#17
○國務大臣(森幸太郎君) 肥料配給公団は存続さしたらどうかと考えております。併し開拓地用の炭酸カルシュームであるとか骨粉であるというようなものは、若し公団を残しましても取扱いから除外したらどうか、こういうことも考えております。食糧配給公団は主要食糧の事情も考えまして、これは存置をさせなければならぬのではないかと考えております。飼料配給公団はその扱い品目を整理いたしまして、これは食糧配給公団に吸收させたらどうであろうかという構想を持つておるのであります。食糧配給公団と油糧配給公団でありますが、これは二つとも廃止いたしまして、新に食品配給公団をつくつたらどうか、こう考えておるのであります。尚その取扱品目の中から罐詰、グルタミン酸ソーダ及び練紛乳以外の幼兒食買取販売を止めたらどうか、かように考えておるわけであります。
#18
○加賀操君 三ヶ月延期することになつておりますが、政府の方でこの三ヶ月間に具体的に法案の提出ができまして、いつもあるように又延ばすというようなことをなさらない御方針でございますか、はつきりお聞きしておきたいと思います。
#19
○國務大臣(森幸太郎君) 廃止いたしますものの後の処理等もありますし、又存置するものの内容の改正等も必要でありますので、これは三ヶ月の余裕を与えられたというのでありますならば、この間に必ず整理いたしまして、更に延長するというようなことは、私も決心を以て処理いたしたい、かように考えております。
#20
○石川準吉君 今度の改正案によりますと、復金からの借入を廃止するようでありますが、これは最近の復金の事情から当然でありますが、最近市中銀行の金詰りというものは非常に甚しいものがありまして、公団独自で以て果して必要な金を借入れられるかどうかということにつきましては非常に憂慮をいたしておると思います。これに対しまして、政府はどういう手を打たれますか。御所見を伺いたいと思います。
#21
○國務大臣(森幸太郎君) これは先般非公式でありますが、懇談会におきましては、復興金融の関係上、市中銀行においても、その運転資金を借入れられるような、いわゆる復興金融金庫以外の金融機関からも運営資金を借りることができるように考慮した方がよかろうというような氣持を持つておつたのでありますが、このことについて関係方面と打合せいたしましたときに、今石川委員から御質問のありましたような事情も勘案されましたが、取敢ずそういう問題はこの際後日に廻して、法律の有効期限延長ということにのみ限つて、提案したらよかろうというような指示も受けましたので、こういうことにいたしたわけであります。
#22
○板野勝次君 公団のこの整理簡素化ですが、民自党は佐野党時代に官僚統制に対して反対されていたわけですが、今の大臣の見解からいうと、公団の整理統合をやる、簡素化をやるということだが、依然としてその構想の中には、官僚統制というものに対して何か改正されようとする意図が見えないと思うのです。從來の公団の運営から見ると、全くの官僚的なやり方で、そこにはいろいろな弊害をなして來ております。その管害があるようなものを何ら改善せずに、ただ整理と一部の簡素化をやると、ただそれだけの内容で將來この公団の問題をその範囲で改正しようとしておられるわけですかどうですか、その点を……。
#23
○國務大臣(森幸太郎君) 決して官僚統制を謳歌しておるものではありません。この官僚統制を廃止いたしたいということは、我々の考えておるところでありまするが、この三ヶ月間の余裕を与かて頂いて、この間におきましてこの今御趣旨のような庁僚統制をできるだけ民主化いたしたいと、かように考えております。その統制物資の面におきまして、本当は全部公官は廃止いたしたいのであります。廃止いたしたいのでありますが、今日の種々の段階から、最小限度の公団施設を認めて行きたいと、こういう氣用でおるのでありまして、今後公団の構想を御相談申上げるときには、必ずこの官僚統制のことに対しましては、相当是正をいたしたい考えを持つておりますことを御承知願いたいと思います。
#24
○板野勝次君 只今の大臣の民主化したいというその御主化の具体的な構想について、もし案をお持ちであれば、この機会に発表して貰いたいと思うのであります。民主化の概括的なものでもいいのです。
#25
○國務大臣(森幸太郎君) 只今の具体的に申上げる段階ではないとかように考えるのであります。併は肥料におきましても、或いは食糧におきましても、末端配給の方面におきまして、今日のような配給機構では民主主義的でないという気持を持つておりますので、そういう方面、尚公団の事務の内容におきましても、相当民民化さして行く必要がある、かように考えておるのでありまするが、具体的に今これを申上げるまでに当つておらんことを御承知願いたいと思います。
#26
○板野勝次君 その民主的な内容はまだそこまで行かないということなのでありますが、例えば民主化というものには一定の線があると思うのですが、今の官僚的の機構になつておるものの中に、例えば消費者の声を代表する、若しくは生産者や労働者の意見も入つて來るというふうな、民主的な運営機関を設けて公団を民主化させて行くと、こういうふうな方向はお考えになつていないのですか。
#27
○國務大臣(森幸太郎君) 今御述べになりましたような氣持を構想の中に採り入れて行きたいと、かように考えております。
#28
○岡村文四郎君 先程加賀委員からの質問に、大臣は三ヶ月延ばして貰うと、それで大体解決がつくと思う、こういうお話をされておりますが、実は機会が三ヶ月延びたわけではないと思いますが、早い程整理統合が仕易いわけであります。現にどうもものことは、出來ますとそれをなくするとか、統合するとかいうことは、非常に相手方があつて、なかなか話が面倒で、仮りにいま飼料公団は先ずなくてもよかろう、統合してもよかろうという御意見を持つているようですか、相手方の方では、いろいろ懇談会を開いたり、話合いをしたりして、成るたけ維持して行きたいというような気分が見えるようで、それは勿論ですが、これは三ヶ月でなしに、直ちに先方の意見も容れなければならないことですから、早急に案を出して進めて貰わないと、非常に面倒になつて、なかなかやろうと思つても出來なくなつたりする例が沢山ありますから、万全を期して、早急にプランを立てて、先方の了解も得て、実施しなければいかんと思います。そういう意向があるかどうか、それからその次は成るたけ簡素化しようという御意思は、二回も承つたのでさようであると考えておりますが、官僚統制のいかんことは、もうよく痛感いたしておりますから、これには御同意のようでありますが、できないものならば止むを得ないが、できるものはどんどん簡素化して、そうして大事な所だけ公団でやるという、こいう御意思でお進みになつた方がスムースに行き、費用も掛からんで済むと思いますが、その点如何ですか。
#29
○國務大臣(森幸太郎君) 先程三ケ月の余裕を与えて頂きますれば、その間にと申しましたが、いま御注意下さる通りに、この問題が起りまして以來、その公団の職員諸君の動搖は認めざるを得ないのであります。これは一日も早くその確乎たる方針を表示いたしまして、その動搖の少しも早く落着するようにいたしたいと考えておるのでありますから、御注意下された通り、決して三ケ月間あるからといつて、漫然といたしておるのではありません。できるだけ速かに方針を決定いたしまして、篤と御相談をいたしたいと、かように考えております。尚簡素化につきましては、誠にお説御尤もでありまして、今日までの官僚の統制がいけないということは、消費者ということを忘れて、官僚の都合のいいようにやつて來たということが、官僚統制の弊害であるのであります。公団を整理しますのも、或いは残しますのも、内容を改正いたしますのも、要するに消費者の立場から見まして、これだけは我慢して貰わなければならんと思います。消費者のできるだけ便宜を考えて、この公団を最小限度に存置すると、この氣持で内容を整えて行きたいと、かように考えております。
#30
○板野勝次君 岡村委員に関連しての問題なんですが、三ケ月とせられたのは、意味が別段なかつたのですけれども、三ケ月なければ機構の改革その他ができないので、三ケ月というふうにされたのですか、それとも又外に御理由があるのですか、若し例えばやられようとする意図があるならば、いろいろ構想を練らしても、一ケ月もあればできるわけなんですが、惡い状態にあるものを三ケ月も先に延ばして置くというものじやなくて、もつと極めて短い期間にこれを民主化して行くという方法は必要じやないかと思います。それは何か準備の都合だつたわけですか。
#31
○國務大臣(森幸太郎君) これは三ケ月と当初考えましたのは、機構の改正をいたして、その方針を決定するのは必ずしも三ケ月を要するわけではありません。今もお答えいたしましたように、できるだけ速かに方針を決定いたしまして、公団の安定、落着きをいたしたいとかように考えているのでありまするが、三ケ月ということを一応考えましたのは、御承知と存じまするが、各省設置法案、いわゆる行政整理の結果各省設置法案が四月一日から発足することになつたおつたのでありまするが、政局の事情等より、どうしても四月一日から発足することができ得ないということで、六月いつぱいにおいてこれを整理して行こうというような他面に問題も起つているわけであります。これと相マツチしまして、今回公団の整理は、先程も申しました通り、業務の簡素化、そうして民主化、そうして行政整理の面もあるわけでありまするから、こちらの各省設置法案と相俟つて完成をいたしたい、かような氣持でここに三ケ月の延長を最小限度として定めたわけであります。併しながら公団の職員等の動搖等も考えますので、公団の機構改正に対する方針は一日も早く決定いたしたい、かように考えている次第であります。
#32
○板野勝次君 先程この公団の官僚機構の問題で、それに消費者、生産者、或いは労働者等も入れた機構に対して、農林大臣は大体そういう意図だということだつたのですが、今度の改正の場合にそういう民主的な機関を公団の内部に設けるということはここで確約されますのですか、その点を一応はつきりさせておいて下さい。
#33
○國務大臣(森幸太郎君) 繰返すようでありまするが、まだ構想を具体的に考えておらないのでありまするから、ここで確約するということはいたし兼ねると存じますが、私はその氣持を持つているということだけ一つ御了承をお願いいたしたいと存じます。
#34
○藤野繁雄君 大体において公団の改廃の構想を承つたのでありますが、徒らに改廃をしただけではその効果を現わさないのであつて、木に竹を接いだような改廃をしたならば、却つて弊害を残すかも分らんのであります。例えて申しましたならば、食糧公団の場合に藷類会社を入れたとか、澱粉を入れたとかいうようなことで、形は公団になつたが、現在においてもありのままに、そのまま残つているというような、こういうふうな改廃では本当の公団改廃の目的を達せないと思うのであります。で、ありますからそういうふうなことがないように、注意はして頂くのでありますが、そういうふうなことのないように改廃するのについては、何かそこにより以上に御説明をお願いすることができるならば、その点について御説明をお願いしたいと思うのであります。
#35
○國務大臣(森幸太郎君) どう御答弁してよいか……、ただ二つのものを一つにしたというだけでは何をしたか分らんのでありまして、却つてそれならば二つに分けておつた方が專門的で、仕事の能率が挙げるというようなわけでありまするが、決してそういう氣持でなしに、本來すべての公団は廃止いたしたいのでありますけれども、その取扱物資が今日の段階として、どうしても先程提案説明いたしましたような事情で、これを全部野放しにできないという品物に限つてこれを統制せなければならない、公団によらなければならない、かように考えておるわけであります。殊に輸入物資等の関係もありまするし、ただ二つの公団を一つにしたというこれだけでは公団制の意味をなさないのはお説の通りであります。十分そういうふうな、ただ徒らに機構を人員を減らしたというようなことのないようにいたしたい、かように考えております。
#36
○岡村文四郎君 大臣も御承知のように、公団を一年前につくる時分に、非常に國会はこれをつくりたくなくて、いろいろな手を打つて瀬戸際に残酷な審議をしたようなわけで、決してよしとしなかつたのでありますが、そのときに安本長官であつた和田氏が、これこれは政府の力で配給せよ、こういうことを先方から言われたが、いろいろ研究して見たのだがこれより方法がない、こういう素ッ氣ない答弁をしておつたのでありますが、一つしか建たんのでありますから、これを今現政府で何とか簡素化をしよう、成るだけ統制を樂にしようというお考えがうまく通るかどうだかという疑問を一つは持つておるわけなのですが、その点一つ如何でしよう。
#37
○國務大臣(森幸太郎君) その当時と余程これらの物資の生産状態も変つておりまするし、又一々関係方面と詳細な点に亙つて折衝したわけではないのでありまするが、只今申しましたような構想の程度においては実現し得る可能性がある、こう考えております。
#38
○委員長(楠見義男君) ちよつと私から伺いますが、先程の石川委員からのお尋ねの中で市中銀行の関係なのですが、結局復金関係の法律は差当り期限だけの問題にして後日に延ばせ、こういうような意向で以てその点には触れなかつた、こういうことなのですが、それは実際問題としては復金はこの新年度からは融資をする資金がないように聞いておるのですが、そうしますと勢い市中銀行から借りざるを得ないというような結果になりはせんかと思うのですが、その点は金融的な措置としてお見込みはどういうふうにお考えになつておるか、この点を一つお伺いしたいと思います。
#39
○國務大臣(森幸太郎君) その点でありますが、復興金融金庫に対する政府の態度は、ここ一両日決定をいたし兼ねておるような事情に置かれておるのであります。併し復興金融金庫を廃止し、又資金をどうして行くかという問題については、政府の責任において相当考えて行かなければならんのでありますが、今日先般懇談会で申上げたようなあの氣持で果して市中金融機関が引受けるかどうかというような不安を持つのでありまするが、今政府といたしましては、必ずしも復興金融金庫を全然廃止するというような段階まで行つておらんのでありますから、一応現法制の下に三ケ月間これを存置するということが、この場合妥当であるかのようにも考えたわけであります。又そういう氣持で指示をされたのではないか、かようにも想像されるわけであります。
#40
○委員長(楠見義男君) もう一点、これは私の希望で或いは最初に申上げるのも如何かと思うのですが、先程來藤野さん、岡村さん、板野さんからも、御質問又御希望になつており、又加賀さんからも御意見がありました次の成案を得る問題についての期間の問題なんですが、実はこの公団の問題については、この委員会といたしましては前回もそうでありますし、それから又今回も前回同樣でありますが、いろいろ意見を持つている、從つてこの提案の時期がこの前のように遅れて参りますと、審議の上に非常に支障を來す、從つて方法としては、事前によく御連絡を頂いてそして提案を願うか、或いはうそでなければ……。前者を私といたしましては希望いたしますが、若しそうでなければ、提案時期はできる限り早く、そして又審査の期限をできる限り國会に与えるような時期において御提案をして頂く、こういうことを特に希望申上げます。
#41
○藤野繁雄君 本案を審議する参考資料にしたいと思いますから、公団が取扱つておるものについて、生産者價格から消費者の價格に至る階段のマージン、経費、そういうふうなものについての調査書類を出して頂きたいと思うのであります。第二は、肥料の補給金を出しておられるのでありますが、それは如何なる会社にどれ程出しておられるかという調書を出して頂きたいと思うのであります。
#42
○板野勝次君 農民の生産者の價格は、米の場合なんか非常に安く抑えられておつて、消費者の價格と非常な開きがある、そういう点から疑問になるので、何故あのように消費者價格が高くなつて來るのか、具体的な資料を、これは藤野さんと同樣に出して貰つて、尚食管の特別会計というふうなものがどうも納得行かないのですが、この食管の特別会計を明らかにして貰うということが、こういう疑問をなくする上にも必要かと思うので、それを一つ委員会に明らかにして貰いたいと思います。
#43
○委員長(楠見義男君) 外に御質疑がなかつたら、本日は……。
#44
○板野勝次君 これは追加供出の問題なんですが、これは現農林大臣の責任ではないと言われるかも知れないですけれども、前の第二次吉田内閣のときに、周東農林大臣に私は追加供出の問題について質問した。これは速記録にも残つておるのですが、匿名供出の問題に絡んで、追加供出を將來やるのではないかと私が質問したのに対して、周東前農林大臣は、この匿名供出のごとき制度を採つておればこそ、追加供出は絶対にやらないんだ、こういうことを言明しておられるのです。これは第三國会の終り頃であつたと思うのです。それだのに、今度は吉田内閣は事前割当の法律の改正して、追加割当を今度又やつて來る、こういうことが意図されておるようですが、その間の食違いはなぜ出て來たのか、農林大臣から承りたいのです。
#45
○國務大臣(森幸太郎君) 追加供出に対しましては、決して現在におきましては法制化をいたしておるわけではないのでありまして、自主的に今日の食糧事情から考えて、生産者の好意に訴えて、今日の食糧事情を考えてどうかこのくらいの程度を出して頂きたいといういわゆる懇請の立場でいたしておるのであります。併し今この現状から見て、余りに政府の予期するような自主的な供出ができない場合があるといたしますれば、日本の食糧の配給の全般に亙つて齟齬を來たすことになるわけでありますので、これを事前割当から以後、作柄によりまして修正し得られるような法的措置を採るべきであるという示唆を関係方面から受けまして、目下この問題に対しまして檢討を重ねておるわけであります。この二十三米穀年度におきましては、前大臣がどういう御答弁を申しましたか、事前割当の以後修正はせないというあの臨時措置法に基いたのでありまするが、食糧事情から日本の情勢を考えまして、自主的にこちらの要求いたしておる程度のものをどうか出して貰いたい、こういう氣持でこの二十三年度の米穀年度は終始いたしたいと考えているわけであります。
#46
○板野勝次君 それでは、そういう形で事前割当の法制化はしない、できるだけ懇請の方法で行くという意味ですか。
#47
○國務大臣(森幸太郎君) 二十三年米穀年度におきましてはその立場でいたしております。
#48
○板野勝次君 二十四年度は……。
#49
○國務大臣(森幸太郎君) 二十四年度に対しましては、今二十三年米穀年度の現況から見まして、食糧を日本に供給いたしている関係方面といたしましては、それでは余りに不確実である、それであるから政府の計画が実現するようにこれを法制化すべきものではないかという示唆を受けておりまして、二十四年米穀年度に対しましては、これを法制化せねばならないようになるかとも存じますが、今その法案について研究を重ねているようなわけであります。
#50
○板野勝次君 それからもう一つ、これは千葉縣のどこの村だつたか知らないのですが、強権発動をやるんだというので非常に供出が重く來て、そしてもう仕方がないからそれを外から買つて帰つて供出した、その後ではもう保有米がないから、貝だのその他のものを共同炊事なんかしてやつて行つている、こういうような状態が出て來ているのですが、これは農林大臣御存じないでしようか、千葉縣の、村は忘れたのですが、千葉縣一帶に非常な無茶苦茶な供出をさしているというふうに聞いているのです。
#51
○説明員(安孫子藤吉君) 千葉縣の具体的な例につきましては私も承知いたしておりません。ただ千葉縣、埼玉縣等においてそういう例がいろいろ出ているということは、報告は受けております。依つて來たる原因はいろいろ考えられると存じます。補正が少かつた、或いは補正が適正でなかつた、或いは供出未端における割当がいろいろ公正に行かなかつた点、或いは見方によりますと、その地方に非常に重く行つた、いろいろな原因が錯綜いたしましてそうした事態が出ているかと思います。そうした点について、今後の農家配給等についていろいろ考えて参りたいと、かように存じております。
#52
○板野勝次君 それはもう簡單にお考えにならずに、十分実情を一つ調査して、農家が困らないような処置をとつて貰いたいと思います。
#53
○岡村文四郎君 これは今審議されるという問題ではありませんが、実に大事な問題で、大臣も御存じであればお答え願いたい、どこかにそれがあればそれを見たいわけです、実は先日先方に公共事業費のことで話しに参りましたところが、日本のあらゆる職業の中で農業者が一番裕福だ、こういう話をしましたから、どこが一体裕福なのか、知らして呉れ、こう聞き込んだところが、それは分らん、日本の政府の統計によつてこつちは判断してそういうことを言つておるのであるから、実際は我々はそれは知らんということ言つて逃げておるのです。どこかにその統計があるかと思うのですが、実はその統計を欲しいと思うのですが、農林省の方でもよし、委員長の方でどこか探して貰つてもよいですが、その統計がどこかにあると思うのですが、実はその統計を見せて貰いたいのです。
#54
○委員長(楠見義男君) 委員長は反対の統計は知つておりますけれども、岡村さんの言われる統計は知らないのです。
#55
○岡村文四郎君 そう言つておるのであります。大臣はそういうことをお聞きになつたことはありませんか。
#56
○國務大臣(森幸太郎君) 聞いておりません。この間政府が出しました経済の現況の内容におきましても、農村が非常に生活が困まつておる、負担が重くなつておるという実情を発表いたした通りであります。そういうことを私は耳にいたしたことはありません。
#57
○岡村文四郎君 私一人ではないのでして、井上君もおりまして聞きました。その実態は知らないが、日本の統計にあると言うのです。立派な統計があると言われるのです。甚だ不愉快なことなのです。大分聞きましたが、それは言わんのです。
#58
○委員長(楠見義男君) それでは本日はこの程度にいたします。明後日、月曜日は午後一時から委員会を開きますそれではこれで散会いたします。
   午後二時五十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     楠見 義男君
   理事
           平沼彌太郎君
           石川 準吉君
           藤野 繁雄君
   委員
           門田 定藏君
          池田宇右衞門君
           柴田 政次君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           加賀  操君
           徳川 宗敬君
           板野 勝次君
           岡村文四郎君
  國務大臣
   農 林 大 臣 森 幸太郎君
  政府委員
   農林政務次官 池田宇右衞門君
   農林事務官
   (食品局長)  三堀 参郎君
  説明員
   食糧管理局長官 安孫子藤吉君
ソース: 国立国会図書館
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