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1968/06/26 第61回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第061回国会 地方行政委員会 第44号
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1968/06/26 第61回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第061回国会 地方行政委員会 第44号

#1
第061回国会 地方行政委員会 第44号
昭和四十四年六月二十六日(木曜日)
    午前十時三十四分開議
 出席委員
   委員長 鹿野 彦吉君
   理事 大石 八治君 理事 塩川正十郎君
   理事 古屋  亨君 理事 細田 吉藏君
   理事 保岡 武久君 理事 山口 鶴男君
   理事 山本弥之助君 理事 折小野良一君
      青木 正久君    亀山 孝一君
      吉川 久衛君    渡海元三郎君
      永山 忠則君    水野  清君
      山口シヅエ君    山村新治郎君
      井岡 大治君    小川 三男君
      實川 清之君    野口 忠夫君
      細谷 治嘉君    門司  亮君
      大野  潔君    小濱 新次君
      林  百郎君
 出席政府委員
        運輸政務次官  村山 達雄君
        自治政務次官  砂田 重民君
 委員外の出席者
        議     員 山中 貞則君
        運輸省航空局飛
        行場部長    丸居 幹一君
        運輸省航空局飛
        行場部新東京国
        際空港課長   勝目久二郎君
        運輸省航空局技
        術部管制課長  泉  靖二君
        建設大臣官房公
        共用地課長   西原 俊策君
        建設省計画局技
        術調査官    南部 三郎君
        自治大臣官房参
        事官     佐々木喜久治君
        参  考  人
        (新東京国際空
        港公団総裁)  今井 栄文君
        参  考  人
        (新東京国際空
        港公団理事)  高橋 淳二君
    ―――――――――――――
六月二十六日
 委員井岡大治君、太田一夫君及び小川新一郎君
 辞任につき、その補欠として實川清之君、小川
 三男君及び大野潔君が議長の指名で委員に選任
 された。
同日
 委員小川三男君及び實川清之君辞任につき、そ
 の補欠として太田一夫君及び井岡大治君が議長
 の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 過疎地域対策特別措置法案(山中貞則君外十六
 名提出、衆法第四八号)
 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の
 特別措置に関する法律案(内閣提出第五七号)
     ――――◇―――――
#2
○細田委員長代理 これより会議を開きます。
 委員長所用のため、委員長の指定により私が委員長の職務を行ないます。
 山中貞則君外十六名提出にかかる過疎地域対策特別措置法案を議題とし、提出者から提案理由の説明を聴取いたします。山中貞則君。
#3
○山中(貞)議員 ただいま議題となりました過疎地域対策特別措置法案の提案理由とその要旨を御説明いたします。
 最近におけるわが国の経済社会の急速な発展は、人口、産業の急激な大都市集中をもたらし、地域社会の基盤を大幅に変動させつつあります。このことは、大都市及びその周辺において、住宅、交通公害等のいわゆる都市問題を発生させているのでありますが、一方、農山漁村においては、人口の急激な流出のために、防災、教育、医療等の地域社会の基礎的条件の維持を困難とするだけでなく、農林漁業等の生産活動の低下を来たすいわゆる過疎現象を生んでおります。
 しかも、この過疎現象は、新規学卒者を中心とする若年労働力の流出、青壮年層の出かせぎ等としてあらわれるため、農林漁業等産業の発展を妨げ、さらに市町村の行財政力の低下傾向を伴って、環境施設の整備をおくらせ、一そう人口の流出に拍車をかけるという悪循環の可能性すら内蔵しているのであります。
 したがって、過疎現象をこのまま放置することは、国土及び資源の合理的な利用の上からも、社会資本の効率化の面からも、また、健全な市町村自治を育成する立場からも、もはや許されない段階に立ち至っており、その対策のすみやかな樹立が要望されているところであります。
 これらの過疎地域につきましては、すでに、離島、産炭地、辺地、山村等の区分ごとに現在、政府各省庁において国庫補助金、地方債等による各種公共的施設の整備が行なわれており、かなりの実績をあげておりますが、動態的な過疎地域を総合的にとらえ、より一そうの成果を期するためには、過疎地域における生活環境、産業基盤等の整備に関する総合的かつ計画的な対策の樹立と推進が急がれなければなりません。
 しかしながら、現在、そのための総合的な立法はなく、また、過疎地域にある地方公共団体、特に市町村は、おおむね行財政的に貧弱でありますので、現状のままでは過疎地域の振興整備の計画を立て、これを遂行するだけの力が十分でありません。このような実情にかんがみまして、過疎地域の生活環境、産業基盤等の整備に関する総合的かつ計画的な対策を実施するための必要な行財政上の特別措置を講じ、人口の過度の減少を防止するとともに地域社会の基盤を強化し、住民福祉の向上と地域格差の是正に寄与する必要があります。
 以上が本法律案の提案の理由であります。
 次に、本法律案の内容の要旨につきまして御説明いたします。
 第一は、過疎地域の範囲であります。過疎地域の範囲につきましては種々議論のあるところでありますが、本法律案では実態に即して勘案の結果、人口減少率と財政力指数をとることとし、国勢調査による昭和三十五年から昭和四十年の人口減少率が一〇%以上、昭和四十一年度から昭和四十三年度の財政力指数の平均が四〇%未満の市町村といたしております。しかも、この二つの要件を満たせば当然過疎地域となることにしておりまして、国の指定等は要さないものであります。
 なお、今後、昭和四十五年国勢調査及び昭和五十年国勢調査の結果が判明した際には、直近三カ年度の財政力指数を勘案しつつ、過疎地域となる市町村をそれぞれ追加することといたしております。
 第二は、過疎地域振興計画の策定であります。
 都道府県知事は、過疎地域振興のため、あらかじめ、自治大臣と協議して過疎地域振興方針を定めることとし、自治大臣は関係行政機関と長と協議することにしております。
 過疎地域の市町村は、過疎地域振興方針に基づき、都道府県知事と協議の上、当該市町村議会の議決を経て、市町村過疎地域振興計画を定め、また、都道府県知事は過疎地域の市町村に協力して講ずる措置の計画を定め、それぞれ自治大臣に提出することとしております。計画策定にあたって、関係地方公共団体の自主性を尊重することとし、この種の他の立法に見られる国の許認可等の手続をとらない点に大きな特色があります。なお、自治大臣は、計画の提出があった場合には、その内容を関係行政機関の長に通知し、その意見を聞き、また所要の協力を得て合理的な計画となるよう指導いたすことにしております。
 第三は、財政上の特別措置であります。
 まず、過疎地域の市町村が市町村計画に基づいて行なう事業の国の負担または補助割合は、小、中学校統合のための校舎、屋内運動場及び教職員住宅については三分の二に、保育所は二分の一から三分の二の範囲に、消防施設は三分の二にすることにいたしております。
 次に、市町村計画に基づいて行なう事業のうち、集落を結ぶ道路、小、中学校統合のための校舎、屋内運動場、寄宿舎、教職員住宅及び通学施設、診療施設、保育所及び児童館、消防施設、漁港、公民館、その他の集会施設、有線放送施設、集落整備のための用地及び住宅等については、新たに過疎地域振興のための地方債をもってその財源とすることができることとし、その元利償還に要する経費については、五七%を地方交付税の基準財政需要額に算入することにしております。
 第四は、その他の特別措置であります。
 過疎地域における市町村の基幹道路の新設及び改築については、都道府県も行なうことができることとし、この場合には都道府県営事業等にかかる後進地域の国の負担割合の特例の適用を受けることとするとともに、過疎地域における医療の確保についても無医地区の解消を市町村とあわせて都道府県知事の責務とし、その経費の二分の一は国が補助することとしております。
 その他、過疎地域における集落整備のための住宅金融公庫の融資の特例及び農林漁業経営改善のための農林漁業金融公庫の融資の特例を認めることとし、さらに、過疎地域の市町村が行なう自動車運送事業、農地転用または国有林野の活用等について適切な配慮をすることとしております。
 また、税制の面においては、過疎地域における各種事業の振興に資するため、租税特別措置法の定める事業用資産の買いかえの特例、減価償却の特例及び地方税の課税免除または不均一課税に伴う措置をとることにしております。
 第五は、本法律案の施行についてであります。
 本法律案は、公布の日から施行し、予算にかかるもののみ昭和四十五年度から適用することとし、本法律案の期限を昭和五十五年三月末までとしております。
 以上が過疎地域対策特別措置法案の提案理由及びその要旨であります。
 提案が延長国会後の国会になりましたことを、たいへん与野党の皆さま方に基本的な姿勢としておわびを申し上げます。しかしながら、この問題の提起されましたのが、昨年十二月ごろに都道府県知事を中心とする離島地域の切実な国会に対する要望でございまして、それを受けましたために急遽作業をいたしましたが、延長前の国会に提案することは事実上困難となりまして、可及的すみやかな努力をいたしました結果、国会延長後に提案をいたしたわけでございまして、その間の趣旨を了とせられまして、全国の全市町村の四分の一に該当すると思われます過疎地域市町村の待望の法案でありまするので、足りない点もあるいはあろうかと存じますが、御審議の上、すみやかに御可決賜わるようお願い申し上げる次第でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
#4
○細田委員長代理 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。折小野良一君。
#5
○折小野委員 最初に運輸大臣にお尋ねいたします。(「運輸大臣おらぬじゃないか」と呼ぶ者あり)そのつもりでひとつお答えをいただきたいと思います。
 いわゆる本格的な国際空港を建設するということは、わが国の現状にとりまして当面非常に大切な問題である、私どもはそのように認識をいたしております。わが国の現状、それから、おそらくはさらに一そう国際化するであろう世界の情勢から考えますと、東京国際空港、成田の国際空港が、おそらくはアジアの一つのターミナルにもなろう、こういうふうに考えられるわけでございます。
 その国際空港の建設にあたりまして、いままでのいろいろな御説明をお伺いをいたしておりますと、建設をしてから大体十年ぐらいしか使えないのだ、こういうようなお話でございます。その性格からいたしまして、より大きな規模、より将来を見通した、いわば国家百年の大計のもとに建設をすべきである、私どもはさように考えるわけでございます。こういうようなきわめて狭い小さな見通ししか立てないで建設をされようとしている。もちろん、過程においていろいろあったやに聞いております。当初の規模も途中から半分になったというふうにも聞いております。将来のことを考えると、この際、さらに大きな規模のもとに建設をすべきである、かように考えるわけでございますが、いかがでございましょう。
#6
○村山(達)政府委員 ただいま折小野先生の御指摘なされた点は、まことにわが国の今後の航空の発達に至大の関係のある点でございます。お話しのように、最近におきますわが国の航空需要は飛躍的な増加をいたしておりまして、ここ十年間をとってみますと、年率約三割の上昇カーブで旅客数がふえております。四十二年をとってみますと、国際線で百六十万人、それから国内線では千三百万人でありまして、なお三割程度年率でふえつつあるのでございますので、昭和四十六年の旅客数を推定いたしますと、国際線で約三百五十万人、国内線で三千二百万人くらいになるかと思うのでございます。
 これに対応いたしまして、飛行場の整備は、御案内のように四十二年から五カ年計画で整備を急いでおるわけでございますけれども、何ぶんにも新しい機種がどんどん入ってまいります。予想されるものといたしましては、四十五年中にはジャンボジェット機の就航が予想されるわけでございます。さらに四十八年になるとSSTの就航が予想されるわけでございますが、現在の空港の能力からいたしまして、おそらく羽田は四十六年くらいには満ぱいになるのではなかろうか。現在年間の離発着の回数が約十二万回くらいございますが、限度が大体十七万五千回くらいとわれわれは踏んでおるわけでございます。また、国際空港のもう一つあります伊丹につきましても、これからそう遠くない時期にオーバーフローすると思うのでございます。
 こういう見地に立ちまして、既存の五十七の空港につきまして五カ年計画で着々準備を進めておるわけでございますが、他方新しい国際空港を建設しなければならないわけでございまして、今回この委員会で御審議をいただいております成田空港も実はその一つなのでございます。成田空港は、御案内のように四十六年の三月から第一期工事を完成いたしまして一部供用開始、四十九年中には全部を完成いたしましてやるつもりでおります。全部完成いたしますと、年間の限度ワクは二十六万三千回くらいになろうと思います。今後の航空需要がどの程度ふえるかというところは非常にむずかしい点がございます。一つは国内におきます輸送需要がどれだけふえてくるかという問題、それから国際線につきましては、御案内のようにそれぞれの二国間協定で航空協定を結んでおりますから、そういうものとの関係が出てまいるのでございますが、私たちは、御指摘のように成田空港、必ずしも十分の広さがとれなかったことは残念でございますけれども、少なくとも昭和六十年の初めの年代までは何とかいけるのではなかろうか、こういう見通しを立てておるわけでございます。しかしこれは今後の輸送需要がどういうふうに変化いたしますか、それとの関係で若干伸び縮みがあると思いますけれども、御指摘のように、それ以降昭和六十年代をそう遠く去らないときに、やはりまた新しい国際空港の問題が起きてくるのじゃなかろうか、かように考えておるわけでございます。
 関西の国際空港伊丹につきましても、おそらく昭和四十八年ごろにはいっぱいになると思いますから、それまでのうちに新しいものをつくらなければならぬということでございます。ただ、非常にむずかしいことは、御案内のように非常に平野の少ない国柄でございまして、ほかの国のように海岸地区に非常に広い地域を持って、一千万坪のものを何の反対もなしに空港ができるというような状況にないために、日本におきましては、特に需要が多いにもかかわりませず、理想的な空港を求めるのには非常にむずかしい条件があるわけでございますが、われわれといたしましては、そういう困難を乗り越えまして、日本の航空界の発達のために、今後そのいろいろの準備のために遺憾なきを期してまいりたい、かように考えているわけでございます。
#7
○折小野委員 ただいま政務次官から、いろいろな理由をお話しございましたが、それについてさらに少しこまかにお尋ねいたしてみたいと思います。
 最近注目されますいろいろな公共事業は、もちろんお役所でいろいろな検討をされ、そしてまた、十分な資料と見通しをもってやられるにかかわらず、それが現実にマッチしない、こういうことが常非に多いのであります。たとえば、最近の都市に対する人口の集中、こういうものもお役所の見通し以上に、非常に大きなスピードで都市に集中をいたしております。また、最近の東名高速道路にいたしましても、これが計画されたその見通し、これに対しまして、現在供用開始後の実績は三割も上回る、こういうような状況でございます。地方で行なわれております国道その他にいたしましても、建設をしてできたときにはもう狭い、これが実情でございます。
 そういうような面から考えますと、現在計画されて建設されつつありますこの新東京国際空港につきましても、やはり同じようなことがあるんじゃなかろうか、こういうふうに考えるわけでございますが、ただいま政務次官から御発表になりましたような見通しの数字というものは、十分確信がおありでございましょうか。あるいは、現在のそういうような情勢も十分考慮の上で立てられた資料に基づいてやっておられるのでございますか、伺います。
#8
○村山(達)政府委員 御指摘のように、日本の公共事業というものが、毎年毎年世界の中で一番大幅にふえておるにもかかわらず、需要に対して追いつかないということは、もうおっしゃるとおりだろうと思うのでございます。ひっきょういたしまするに、いままでの産業の発展というものが、主として生産を中心にして伸びてきておる。それに対しまして、輸送、通信の関係がとても間に合わない。しかも、各国に比べまして非常に歴史的におくれてまいったものでございますから、この十年あまり、まあ懸命にやっているわけでございますけれども、なお追いつかないということで、輸送関係、通信関係の整備が急がれると思うのでございます。
 先ほど私がお話し申し上げました空港につきましては、現時点で考え得る要素はすべて織り込んで計算したつもりでございます。しかし、それにいたしましても、まあ、六十年の初めだということでございますから、この問題が解決いたしますと、すぐにでも次の関西新国際空港の問題、引き続いてまた第三の空港の問題を、もう急速に検討してまいらねばならない、かように考えておるわけでございます。
#9
○折小野委員 十分考慮された数字をもとにしてということでございますが、今後の情勢というものもまた十分これから先も考慮して、いろいろな御配慮を願うべきではなかろうかと、かように考えます。
 それから、航空関係のいろいろな情勢でございます。もちろん旅客の数もふえていく、それに対応して、旅客機の大型化もますます進んでいくということになってまいりますと、将来にわたって、空港はもっともっと広くなければならない、こういうような大体の見通しが立てられるわけでございます。そういうような情勢だといたしますと、なおさら、いまの空港がはたして将来これでいいのかという問題がございます。もちろん、今後の科学技術の進歩というものはなかなか予測し得ないものがございまして、非常にスピードの早い、しかし非常に短い滑走路でいいようなものが非常に普及するというようなことでもございますならば、広さについてはそういう面も考慮できるかと思いますが、現在の情勢から私どもが見ますところでは、決してそういう情勢にない。やはり今後ますます大型化するであろうというふうに予想されます。こういう面について、専門家というと飛行場部長さんでしょうか、どなたでもけっこうですが、今後のそういう航空機の見通し、こういう面についてお聞かせをいただきたいと思います。
#10
○丸居説明員 新しい想定されます飛行機といたしましては、来年の一月にわが国へ、いわゆるジャンボジェット、詳しく申しますとボーイング式747型機というのが入ってまいります。これはパン・アメリカンが来年の一月に入れてまいる予定でございます。それから、来年の四月になりますと、日本航空がこれを買いまして就航さす予定になってございます。これらの飛行機は、現在の滑走路長で離着陸できることになっておりますので、これは当分、新空港ができるまでは羽田で離発着ができるわけでございます。しかし、新空港ができましたら、新空港は四千メートルの滑走路がまず第一期としてでき上がるわけでございますが、これへ移しても十分余りある滑走路といえると思います。
 それから、四十八年度中にコンコードが続いて新しい機種として登場してまいる。これは御承知のとおり、フランスとイギリスで共同開発しておるものでございます。しかし、これはアメリカのほうで開発しております飛行機よりはやや小型でございまして、さっき申し上げましたジャンボジェットは、乗客が、全部ツーリストに換算し直しますと、乗員三名、乗客四百九十名というきわめて大きな飛行機でございます。いま申しましたコンコードは、乗員三名で乗客が百二十八名という飛行機でございます。
 それから、これに引き続きまして、アメリカのほうで開発しておりますUS・SSTという飛行機でございます。これはいま申し上げましたコンコードよりはだいぶん大きくなりまして、乗員三名、乗客が二百三十四名というただいまの計画になってございます。これは開発がだいぶんおくれておりますので、これらの飛行機よりは入ってくるのは少しおそくなるというふうに考えられます。
#11
○折小野委員 それに関連をいたしまして、たとえばロンドンの空港等最近拡張しあるいは整備した、こういうようなところがあるわけでありますから、世界の代表的なと申しますか、そういう空港と成田空港の計画とを、その広さをひとつ比較した資料を二、三お聞かせいただきたいと思います。
#12
○丸居説明員 ちょっと代表的なものを御紹介いたしますと、ロンドンのヒースロー空港は、面積が約千百ヘクター、それからパリのオルリー空港は約千六百ヘクタール、それからニューヨークのケネディにつきましては二千五十ヘクタール、それからアムステルダムのスキポール空港は約千七百ヘクタール、ドイツのフランクフルト空港は千三十ヘクタール、非常に大きいダレス空港が四千ヘクタール、それからシカゴ・オヘアが二千四百ヘクタール、ロスアンゼルス空港が千二百ヘクタール、わが新東京国際空港は千六十五ヘクタールございますので、大体ロンドンのシースロー、ロスアンゼルス、それからフランクフルトあたりにほぼ匹敵するのではないかというふうに考えられます。
#13
○折小野委員 それからきのう、この空港関係者を参考人として呼び、いろいろ意見の聴取が行なわれたわけでございますが、成田空港の建設につきまして、賛成、反対いろいろな人があるわけでございます。したがって、空港の建設にはいろいろな問題が関連して起こってくるわけでございます。こういうような情勢というのは、今後もますます多くなるであろう。こういうようなことがなくなるであろうということは決して予想されません。といたしますと、この新しい国際空港が一ぱいになった次に、さらに大きな空港をつくらなければならないというようなことになりますと、また同じような争いを繰り返さなければならない、こういうこともあるわけでございます。そういうような面からいたしましても、やはりこの際、十分な空港をつくっておくということが大切ですし、また現在の成田のほか今度別の土地を求めるということになりました場合に、東京周辺で求められる土地というのはもうほんとうに限られてしまう。あるいは、はたして適当な場所に新しい空港を求められるような土地がそのときになってあるであろうか、こういうことも当然考えに入れておかなければならないことだと思うのでございます。しかもなお、十年くらいの寿命しか見通されないという空港を現在建設しておる。こういうところに大きな矛盾を感ずるわけでございまして、せっかく国の将来のために大事業をやるという場合におきまして、もっともっと考えた仕事がやられていいんじゃなかろうかというふうに考えるわけでございます。十年先になったら、そのときになったらまた何とかなるであろうということでございましょうか。あるいは、政府としてはやはり十年先のことも現在考慮してやっておるんだということでしょうか。その辺をお聞かせいただきたいと思います。
#14
○村山(達)政府委員 御指摘のとおり、これは率直に申しまして全く頭の痛い問題でございまして、やがてそう遠くない時期に第三の国際空港を東京周辺につくらなければならぬ。関西の新しい国際空港の問題が、もうすでに頭を痛めている問題でございます。御承知のように、先ほど言った輸送需要からいたしまして、まず国際的基準として、できれば一千万坪くらいのものをどうしてもほしいのでございます。しかも都心あるいは主要都市から一時間、せいぜい一時間半くらいのところが最も適地であろうと思うのであります。そうしますと限度がございまして、土地を買収いたすにいたしましてもなかなかたいへんなことなのでございます。また、一方において、航空管制の関係も考えてまいらねばならぬと思います。ですから、新しく海の中に造成する場合にはどうなるか、それから山を削ってやったらどうなるかというようないろいろな案も並行して考えてまいらねばならぬと思うのでございます。そしてまた、反対運動の起きます大部分は、やはり騒音関係が大部分でございます。今後航空機の騒音というものを技術的にどのくらい小さくすることができるか、これにも望みをつないでいるわけでございますが、現在のような状況であるとすれば、その騒音関係から、選択すべき土地というものはおのずから考えられるし、そしてまた、かりに適地が得られない場合には、騒音対策として十分なる納得のいく補償を裏づけに持たなければ、とてもやれる仕事ではないと思うわけでございます。そういう点をあわせ検討いたしまして、この成田空港が決定すると同時ぐらいに、今後慎重に検討してまいらねばならぬ、こういうふうに私は考えているわけでございます。これから一番大きな航空の発達につきまして、日本で最大の問題になるのではなかろうかと、私も先生と全く同じように考えておるわけでございます。
#15
○折小野委員 政務次官は大蔵省の御出身だとお聞きしておるのですが、いまここで成田空港を苦労してつくって、そして十年先にまた次の空港をつくる。空港をつくるということは機能を完備することでございますから、いわゆる飛行場をつくるだけじゃございません。それに伴いますいろいろな関連道路その他もございますし、この法案のような周辺市町村に対するいろいろな手当てというものもしなければならない。そういうことを考えてみますと、いまここで成田をつくって、十年後にまた次のものをつくるよりも、いまここで十年後に新しくつくるものを、その機能をいまのこの成田の空港で満たせるような十分なものをつくる。広さだけからいいますと、いまつくられる予定のものをさらに倍にしてここにつくるということと、経済的にはどういうふうにお考えになりますか。もちろん、はっきりした数字というものが出るわけじゃございません。勘としていかがでありますか。
#16
○村山(達)政府委員 私も、成田空港の具体的な条件その他については、それほどつまびらかにしていないのでございますが、常識でもって申しますれば、当然拡張したほうが――他の条件が許すならば、そのほうがはるかに経済性は高いと思います。
#17
○折小野委員 私も常識的にはそう思います。この際思い切ってやはりやるべきである。文字どおり国家百年の大計とまではいかなくとも、少くも三十年先の二十一世紀を目ざす、これぐらいの気持ちでやはりやるべきであろうというふうに思うのであります。ところが、基本的なものは一応決定をいたしておるということでございます。しかし、これも、いまからでもおそくないということばがございます。いろいろな諸情勢をさらに検討して、成田空港につきましても新しい検討というものもあっていいんじゃなかろうか。少なくとも用地等につきましては、もちろん現在まだ完全に買収が終わっているわけではありませんが、この際あわせて追加買収をして将来に備える、こういうことも当然考えられると思うのです。そういう点についてはいかがにお考えになっておられますか。
#18
○村山(達)政府委員 他の条件が許したならば経済性はどうかという点のお話しを申し上げたにすぎないのですが、先生も御案内のように、この成田空港移転に際しましては、できるだけやったところが、現在のところできまっているわけでございますし、そして、これ以上の拡張はしないということもあらかじめ了解の上で事業が進められている点もひとつ御了察願いたいと思うわけでございます。おそらくそういう問題をも含めまして、先生がおっしゃいましたような経済性も考え、そして航空発達の利便という問題も考えながら、新しい空港について今後真剣に検討してまいらねばならぬ、かように考えておるわけでございます。
#19
○折小野委員 これ以上拡張しないという了解ができておるということでございますが、約束は守られなければなりません。特にいろいろな交渉で難航いたしますのは、政府当局が約束を守らないということのためにもめるというような事例が非常に多いのであります。約束は必ず守られなければなりません。しかし、そういう約束をするということは、政府の当局者として不用意じゃございませんでしょうか。やはり十分な見通しを立てた上で約束をするなら約束をする――もちろんその関係者にとりましては、そういう約束をするということが一つの交渉の条件みたいなことになるだろうと思います。しかし、そのことは、さっき政務次官もおっしゃいましたように、経済性から考えましても、また将来性から考えても、国家的に不利だということでございますならば、その約束をしたということの責任は非常に大きいというふうに考えるのでございますが、いかがでございますか。
#20
○村山(達)政府委員 経済性を中心に考えますと、先生のおっしゃることも確かに一つの筋だと思うのでございますが、この成田空港の決定につきましては、御承知のように幾多の困難な問題がございまして、長年にかかる調査、それから計画の決定の困難な過程において閣議決定が行なわれたということでございますので、現時点におきましては、これがもう政府の能力の限界だと私たちは了承しているわけでございます。今後新しい空港を進める場合には、できるだけそういう制約を受けない地域の選定に、やはり科学的に求めていくということが大事じゃないかと思うわけでございます。先生の御指摘になった点を、今後の空港決定の問題にわれわれは生かしてまいりたい、かように考えるわけであります。
#21
○折小野委員 いろいろな困難があったということは、私どもも十分了解をいたしております。しかしながら、十年後さらに新しい空港をつくろうという場合には、その困難はさらに倍加するのではなかろうかというふうに私どもは考えます。その際に、決して今日よりか情勢がよくなっておろうというような見通しはとうてい立てられないわけでございまして、そういう点からいたしますと、やはり困難の上にも困難を押して、国家百年の大計のためにいまこそ努力をすべきではないか、こういうふうに思うのです。そういう点につきまして、さらに一そう政府御当局の御検討をお願いをいたしておきたいと考えます。
 それから次は、現在仕事は空港公団のほうでいろいろやっておいでになるわけでございますが、一番問題になりますのは、きのうの参考人の御意見等にもありますように、用地の買収ということだと思います。しかし、その用地の買収に際しまして、賛成の方々にはいろいろなPRをする、理解を求めるためのいろいろな考慮がなされる。しかしながら、反対を表明している人々に対してはそういうようなことが一向なされない。こういうようなことでは、仕事はなかなか進まないだろうと思いますし、また地元の賛成と反対との対立の激化を招きまして、今後の事業の進行にもそれが阻害になるということ、あるいは将来にわたりましても地域の感情というものを非常に悪くする、こういうような結果になろうかと思うのでございますが、用地買収その他、地元の折衝にあたりましての空港公団のお考えを聞かしておいてもらいたいと思います。
#22
○今井参考人 まことにごもっともな御質問でございまして、私どもの力の至らない点につきましては、十分反省をいたしたいと思います。従来私どもは、用地の内外の地元の方々に対しまして、極力新空港の必要性、あるいはまた空港とともに地元の方々が将来安定した生活をやっていただけるように、空港とともに栄える北総台地というようなことで、今日まで、できる得る限りのPRの努力をしてまいったのでございます。もちろんこれは単に条件派の方々だけでなしに、反対派の方々に対しましても、敷地内あるいはまた特に反対の強い南の芝山町の方々に対しましても、極力PRをやってまいったのでございますけれども、いままで私どもがいろいろ文書等で趣旨の説明を書いたものを発送いたしましても、末端までなかなか届かないというふうなことでございまして、実は最近におきましても、反対派に所属される方々とお話し合いをしても、私どもが当初出したいろいろな資料、データ等につきましても、全然いままで見ておられないというふうな状況でございます。これにつきましては、今後私どもとしては、個別的に、あるいはまた十分理解していただけるように、手元に届くような方法ということも考えていかなければいけない。先生のおっしゃるように、今後とも用地買収についてはいろいろ問題が残っておりますので、反対派の方々を含めまして、十分新空港並びに地元の方々の今後につきましてのPRにつとめていきたい、かように考えております。
#23
○折小野委員 総裁はそういうふうにおっしゃいますし、そのお気持ちはわかるのですが、しかし、きのうの参考人なんかの意見を聞きましても、全然文書一通来たことない、何らのPRもなされてない、こういうような発言があっております。これは地元の末端の人でなしに、いわば関係団体の代表者というような方々なんですが、そういう人たちに対しましても、まあ中身を見たかどうかは別といたしまして、一片の通知も行ってないということは、そういう行動を公団のほうでとられなかった、とっておられないということなんじゃございませんでしょうか。あるいは、いまのお話のとおりだということになれば、きのうの参考人のお話が間違っておる、こういうことになりますけれども、現在は反対者でございましても、事業をやっていくためには、最後は何とか協力をしていただかなければならない人たちなんです。ですから、反対者であるからこうする、賛成者であるからこうするということがあってはならないわけですし、むしろ反対者であればあるほど、いろいろな面に理を尽くして説得をする、理解を求める、協力を求める、こういうことがなければ、仕事はなかなか円滑に進まないのじゃなかろうかと思っております。そういう点、きのうの参考人の意見とただいまの総裁のお話とは非常に大きく食い違っておるわけでございますが、いかがでございますか。
#24
○今井参考人 繰り返して申し上げますが、従来私どもは、空港の趣旨並びに今後の空港を中心とする地域の発展等につきまして、あるいはまた地元の方々の今後の生活設計等につきましてのいろいろな説明ないしはPR資料というものは、条件派、賛成派を問わず、全部発送をいたしております。ただ、そういったものが具体的に読まれたかどうかという点については、必ずしも十分にお読みいただいておらない、つまり私どものPRがそういった面において足らなかったというふうな面は、私どもとしても十分反省しなければいけない。しかしながら、私どもとしては、条件派なるがゆえにそういうふうな趣旨の説明を十分にし、反対派なるがゆえにやらないというふうなことは絶対にいたしておりません。この点はここではっきり私から申し上げます。
 それから、先生の御指摘のように、今後地元全体の協力を得て空港をつくるということでございますので、私どもとしてはなお一そう現在反対の立場をとっておられる方々に対してのPRというものを、表面から、また個別的な方法によりましても、あらゆる努力を傾けて、御了解いただくように全力を尽くしたいと思います。
  〔細田委員長代理退席、委員長着席〕
#25
○折小野委員 この点につきましては、きのうの参考人の意見もございまして、私ども将来についてたいへん心配をいたしておるわけでございます。これは当事者の公団の方々ですから当然やらなければならない。そして事業を完遂しなければならないという点については、十分ひとつ御配慮をお願いしたいと思います。しかしながら、これはどの事業でもそうなんですが、すべての人が賛成をしてくれる、あるいは了解をしてくれるというようなことには終局的にならない、こういう場合も当然予測されるわけでございます。成田の空港につきましても、すでに四十六年に一部供用というような計画も立っておるわけでございます。結局それまでに何とかしなければならないということになってまいりますと、そうした場合に、終局的には土地収用にかける、こういうことにならざるを得ないというふうに考えるわけでございますが、その点については、公団としてはどういうふうなお考えで現在仕事を進めておられますか。
#26
○今井参考人 土地収用法による強制収用の問題でございますが、空港の計画は御承知のように第一期計画と第二期計画というふうに分かれておりまして、四千メートルの滑走路を中心にいたしまして、全体の空港規模の約半分、五百ヘクタールが現在第一期工事の区域になっております。第一期工事の区域につきましては、現実に土地を持ち、その中に家を持っておられるという反対者の方は、現在ほとんどおられないというのが現状でございます。したがいまして、一般の土地を持っておられる、土地を愛するがために反対をされるという農民の方々は、第一期工事の区域には現在一人もおられないというのが現状でございます。ただ、反対者の方々の土地が、南の芝山町を含めまして若干ございますけれども、第一期工事の施行には必ずしもいまのところ支障はないという状況でございます。
 第一期工事で私どもが一番問題にいたしますのは一坪運動、これは第一期工事の区域で、滑走路、誘導路等にかかりますものが推計では〇・三ヘクタール程度かと思いますが、数カ所ございます。そういうふうなものにつきましては、私どもとしては、話し合いによって、あるいは説得によって土地を取得するということは困難でございますので、あくまでも土地収用法によって強制収用せざるを得ないというふうに決意いたしております。
 それから、第二期工事につきましては、反対者の方々が現在まだ八十町歩程度の土地を持っておられるわけでございますが、これは第二期工事でございまして、まだ相当期間的にも余裕がございますので、その間に極力説得を続けていきたいというのが現在の私どもの姿勢でございます。
#27
○折小野委員 私ども、もちろん頭から強制収用をやりなさいというふうに申し上げておるわけでもないし、こういう権力は最小限に、やむを得ない場合だけに使うというのが当然の本旨だと思います。やはり前もって十分な理解を求め、そして説得をし協力してもらうということが趣旨でなければならない。しかし、反面に、やはり国家的な事業を阻害することはできないわけでございますので、その点は十分含んでおいていただきたいと思います。ただ先ほど、もうこれ以上空港用地を拡張しないのだということを約束されておるということでありますが、土地収用にかけないのだというような約束はしていないでしょうね。
#28
○今井参考人 土地収用にかけないというふうな約束はもちろんいたしておりませんし、それからまた、事実全区域にわたって、私どもとしては建設省並びに千葉県と協議の上、土地収用法の事業認定を建設省に対してお願いする、こういう段階になっておるわけでございます。ただ、公団の姿勢といたしましては、どうしても話し合いが初めからつかないというふうなものについては収用せざるを得ないのじゃないか、それは先ほど申し上げましたような一坪運動という、本質的に空港反対のために行なわれた土地使用については、これはもうどういうふうに御説明申し上げても説得ができないというものについてはやむを得ない。しかし、他の農民の方々につきましては、全力をあげて今後説得の努力を続けていきたい、かように考えております。
#29
○折小野委員 そこで、いよいよ本論ということなんでありますが、成田空港の周辺の市町村に対しましていろいろな援助をしようということでございますが、これはその性格からしまして、関係市町村に対する補償、こういう性格のものじゃございませんでしょうか。自治省としてはどういうふうなお考えでおいでになりましょうか。
#30
○砂田政府委員 この法律案の性格を考えますのに、やはり関連事業の性格を考えてみなければならないと思います。いわゆる関連事業として実施されます事業を大きく分けまして二つに分類ができると考えております。その一つは、空港に直接または間接に関連する事業でございます。たとえばつけかえの県道でありますとか、あるいは資材輸送の県道、騒音対策の事業、これは空港建設に直接関連する事業でございます。またもう一つ、ニュータウンの建設のごときは間接的に関連する事業、このように考えております。
 いま一つの性格のものといたしましては、新空港の建設に伴う関係地域の都市化、関連企業の進出等に対処していくために必要とされます積極的な地域振興のための事業でございます。たとえば、地域開発道の建設でありますとか都市改造事業等がこれに当たるかと思います。
 このほかに、その二つの性格のボーダーライン的なものもまたございます。
 ところで、この法律では、関係地方公共団体が実施する事業を中心といたしまして、空港周辺の地域整備計画として取り上げていくわけでございますが、これら事業の負担区分もまた、大きく二つに分けて考えられると思います。まず、地方団体が実施をいたします事業でありましても、つけかえ道路でありますとか騒音対策事業のようなものは、直接空港建設に基因するものでございますから、事柄の性格上全額公団に負担をさせることにいたしております。そのほかの間接的な事業あるいは地域振興的な事業につきましては、その関連の度合い、関係地域の受益の度合い、あるいは財政負担の状況等、こういうものを総合的に勘案をいたしまして、それぞれの異なる国庫負担率が出てまいったわけでございます。
 このような考え方に従いまして、この法律を制定いたしましたときに、整備計画を自治大臣及び主務大臣が決定することによりまして、直接地方公共団体に利益があると考えます点は、これまた三つに分けて考えられると思います。
 第一は、国が関係事業について一定の事業量を地方団体に約束することでございます。二番目に、国が関係事業について国庫補助率を高めることによって地方団体の財政負担を軽減することになる。三番目に、この事業実施によりまして関係区域の地域開発を積極的に振興することができる、私どもはこの法律の性格にこういうふうな理解を持っているわけでございます。
#31
○折小野委員 ただいまこまかい御説明をいただきましたのですが、端的に言いますと、やはり関係市町村に対する補償だというふうに見ていいのじゃなかろうかと考えます。したがって、直接的な関連事業は当然その全額を国のほうで出す、間接的なものにつきましては幾ぶんの財政的な援助をする、こういうことになってまいろうかと思います。そういう基本的な補償という性格からいたしますと、やはり地元の関係市町村との間の交渉と申しますか、あるいは了解がついておるということが基礎でなければならないと思うのです。こういうようないろいろな事業計画、それから補助率、財政援助、こういうような面につきましては、成田市はじめ関係市町村、あるいは県もですが、との間に十分な話し合い、十分な了解がついた上でのことでございますか。これ以上に地元は不満はないということなのでございますか。
#32
○砂田政府委員 この計画の積み上げは、実施本部におきましてそれぞれの事業を所管いたしております各省庁、千葉県、同時に千葉県には関係市町村の意見の代表もしていただき、実施本部で十分詰めました結論がこの法律の内容でございます。したがいまして、その場合に、千葉県が関係市町村の意見、御希望、御要望も代表して十分その間の取りきめができておりますので、地元、県、市町村の御意向は相当こまかいところまで詰めて理解をいただいた上でつくり上げたものでございます。
#33
○折小野委員 地元のいろいろな意見なり要望なりも十分くんでということでございましたが、私どもはたしてこのような措置が、関係の地方公共団体が十分受け入れられるだけのほんとうの検討がなされておるものかどうか、あるいはその上での十分な了解があるのかどうか、こういう点について多少の疑問を持たざるを得ない。この法律で見てまいりますところは、当然これは普通の行政に乗る仕事がほとんどであります。しかし、現実の補償の面からいたしますと、必ずしもこれに乗らないものもあるということになりますと、いわゆる関係市町村の単独事業、こういうようなものもいろいろ出てくるのじゃなかろうかというふうに考えております。もちろん単独事業の中には、そのものの性質によりましていろいろな財政的な配慮もある、こういうものもあろうかと思うのでございますが、そういうような面にまでこまかに、これはこの法律とは別に、自治省として御配慮になっておりますのかどうか、お伺いをいたします。
#34
○砂田政府委員 先ほど申し上げましたような、それぞれの性格を持ちました事業につきまして、相当こまかく国庫補助率あるいは国あるいは公団の全額負担の問題を詰めておりますが、先生がおっしゃいます単独事業というふうな性格を持つべきものがいろいろ出てまいろうかと思います。また、今日の段階で予測し切れないものも出てくるかもしれません。そういうことを考慮いたしまして、法案の第四条に、その他の財政上、金融上の援助を与えるということも規定をいたしたわけでございます。この第四条を、私どもといたしましても、十二分に考えながら、これからの市町村が背負わなければならないような単独事業の問題が出てまいりましたときには、財政上、金融上の十分の措置をやって、市町村の負担の軽減をはかっていきたい、こういうふうに考えております。
#35
○折小野委員 この問題につきましては、いろいろな面から意見も出ておるところでございます。また先日は、財政局長からもいろいろな御説明もございました。しかし、成田市だけについて申しましても、年間八億くらいの予算の市です。自己財源が二億くらいこの事業のために必要であるというようなことになってまいります。もちろんそのほかに交付税その他の配慮というものもあるわけでございますが、空港に関連する事業は何とかやっていけても、そのために従来やってきておる、そしてまた、当然市町村としてはやっていかなければならない自治体としての基本的な仕事、こういう面に大きなしわ寄せが出てくるのではなかろうか、場合によっては、これはマイナスが出てくるのではないか、こういうことを顧慮いたすわけでございます。そういう面につきましては、今後実情もいろいろあろうと思っておりますし、単独事業等について現在予測できないというものも、ただいまの御意見のようにあろうかと思います。こういう面は今後の実際に即して十分考慮していただけますでしょうか、お伺いいたします。
#36
○砂田政府委員 ただいま折小野先生お話しの成田市の財政負担と申しますか、たとえばこういうこともあるわけでございます。成田市にやっていただかなければなりませんニュータウンの建設にいたしましても、空港に直接関連をするところの人口増が二万五千であろう、こういう推定をしておるわけであります。ところが、やはりその他の人口増が成田市に予測をされます。これは二万五千の空港直接関連人口増を含めて六万人でございます。空港に直接関係のある二万五千人分だけの道路だとか、あとの残りの道路だとかいう区分はできません。六万人の道路というものを空港の建設予定時期に合わせてやはり先行着工をしていただかなければなりません。こういう点も考慮いたしまして、財政上の措置を今回もしてございますが、ただいま先生のお話にありましたような、今日の段階ではまだ予測されないような単独事業が付加されてくるかもしれない。それについては、自治省といたしましては、当然十分な措置をする、こういう決意をいたしております。
 なお、成田市の数字につきまして事務当局から御説明をいたしたいと思います。
#37
○佐々木説明員 ただいまお尋ねのありました成田市の実情につきましては、別に私どものほうから差し上げました各団体の負担額の推計にございますように、成田市の負担が一番大きいかと思います。また財政上も非常に問題があろうかと考えております。この数字はいま政務次官から申し上げましたように、成田市のニュータウンの事業が、人口六万規模のニュータウンが――昭和五十年ごろまでに六万に達するであろうという、非常にテンポの早い、いわば財政負担といたしましては最大限の財政負担を見込んでの数字でございます。また、一般財源の伸び率は一五%というもので推計いたしております。最近の一般財源の伸び率から見ますならば、いわば相当に控え目に財政収入を見込んだ数字でございまして、そういういわば最大限の財政需要と、それから最小限の伸び率を見まして、町村の場合も同様でございますが、成田市の場合には計算をいたしております。そういうことで、この人口伸び率が昭和五十年ごろまでに六万規模に達するということにいたして計算をいたしますと、やはり事業開始の当初、昭和四十五年、六年ごろというものが成田市の財政にとりましては非常に問題が出てくる年度になってまいります。四十五年度におきましては、一般の投資的経費に充てられる財源が二千八百万円、昭和四十六年で七千五百万円というような計数になっております。こういうような点から考えますならば、確かにこの両年度におきましては、本来の他の事業、従来からやってまいりました事業について、相当影響が出てくるということは考えられるわけでございます。成田市でこれまで投資的経費に充てました一般財源は大体一億規模でございますが、そういう点から見ましても、他の事業の圧縮という問題が考えられるわけでございます。この点は、私どもも十分に市の財政需要につきましては、この各年度につきまして、成田市の実態に応じました手当てを別途に考えていかなければならぬというふうに思っておりますが、その点につきましては、地元のほうとも十分打ち合わせをいたしまして、事業の進捗状況、その年度の財政需要等を十分勘案いたしまして、適切な措置をとってまいりたい、かように感じておる次第であります。
#38
○折小野委員 多くは、市町村が工場誘致をやろうといたします場合に、もちろんそのときにいろいろな財政的な負担があるわけでございます。しかし、それは将来にわたって固定資産税その他の税収が入るということを予定をいたしておるわけであります。ところが空港の場合におきましては、それほどのメリットというのは関係市町村にはないというふうに言っていいんじゃなかろうかと思うのであります。もちろん、これに関連した人口増、こういうものはございますでしょう。しかしそれは、その地域がそれを中心に今後より一そう発展をする、こういうことではないんじゃなかろうかというふうに考えます。今日、いろいろな関連事業その他がございますので、財政的な配慮というものはいろいろやられておるわけでございますが、結局、一番問題になりますのは、当面起債でいろいろな配慮をしていただく、それが残っていく、そして、もう事業がやられなくなる、あるいは関係市町村に対する政府としての考え方も非常に薄れてきて、そういうような時期になって、関係市町村としては膨大な借金をかかえて償還に四苦八苦しなければならない、こういうようなことになってまいりますと、非常に憂慮すべき事態じゃなかろうか。しかも空港を開設してから十年したら、また空港の主力はどこかよそへ移ってしまうというようなことになってまいりますと、関係市町村としてはまさに踏んだりけったり、こういうふうなことにならざるを得ない。こういうような悪い予測も立てられないではないと思います。そういう面について、十分政府のほうで配慮していただかなければならぬわけでございますが、自治省としては、どういうふうにいま将来の構想をお持ちでございましょうか。
#39
○砂田政府委員 先生おっしゃるように、あとに起債が残っていくわけでございます。私どもも、そういう見通しが数字的に出てまいっておりますので、この起債の量、質、両面におきまして、長期的に十分な配慮を当然していかなければならない、このように考えております。また、そのようにいたしてまいるつもりでございます。
#40
○折小野委員 いずれにいたしましても、空港周辺の市町村といたしましては、これは国家的な大事業でございますから協力しよう、こういうような姿勢になってまいっておると考えます。しかし、将来に対しまして、決して不安がないではございませんし、また、その事業は一応行なわれたといたしましても、市町村として本来なすべき事業にいろいろな問題があるということでは、たいへんいけないことになるわけでございます。したがって、そういう面につきましては、いまただ単に政治的な配慮から、関係市町村に協力さして何とか空港をつくり上げていかなければならないんだ。そのためにこういうような援助をやるんだということでなしに、長い目で、関係市町村のいわゆる自治体としての健全な発展を見守っていただく、十分な配慮をしていただく、こういうことが特に必要だというふうに考えます。最後に、そういう面についての御決意をお伺いをして私の質問を終わりたいと思います。
#41
○砂田政府委員 折小野先生おっしゃるとおりでございます。先ほど運輸政務次官からお答えがありましたように、空港の持ちます性格上、やはり国際社会の中で日本の立場と申しますか、こういう意味を地元の方々に十分御理解をいただいた上で建設をしてまいらなければならない空港でございます。それだけに、端的に申しまして、ある意味の御不便を地元住民の方にかけることは、これはもう当然なことでございます。それだけに、私どもといたしましても、地方公共団体の財政を十分考えてまいらなければならないのが自治省の責務でございますから、いまここで協力を得るために調子のいいことだけをというふうな考えは毛頭ございません。自治省といたしましては県、市町村の声を自治省が代弁をいたしまして、関係各省庁にも十分この点を理解をしていただきまして、長期的に十分の配慮を払ってまいる、そういう決意をいたしております。
#42
○折小野委員 終わります。
#43
○鹿野委員長 次は小川君。
 この際、小川三男君に一言お願いをいたしておきます。
 きょうの小川君の質疑は資料の提出に関連してのものでございますから、残余の方々の質疑の時間もありますので、十分配慮してお願いを申し上げたいと思います。委員長としては三十分見当の時間に切り上げていただくことをお願いを申し上げておきます。
#44
○小川(三)委員 私のほうからも委員長に申し入れしておきますが、私はまだまだ資料山ほどあるのです。これはもっとやらなければならない。そんな三十分やそこらで――国会は法をつくる製造工場でもなければ、国会議員はそんな法案をつくる機械じゃないですよ。十分に真実を発見するために努力しなければならない、その点、むしろ委員長に申し入れしておきます。
#45
○鹿野委員長 時間はどうぞひとつ……。
#46
○小川(三)委員 いま資料を出されましたけれども、この中で、これは運輸省で取りまとめてございますけれども、推進本部として運輸省で取りまとめられたんですか。
#47
○丸居説明員 推進本部の事務局長をいたしております。事務局として取りまとめたものであります。
#48
○小川(三)委員 そうすると、私が資料を要求したのは、この中でさらに日本道路公団、水資源公団、日本住宅公団、こういうのや、東京電力や千葉瓦斯や、この地域で土地をどんどん購入している団体に対する購入価格を出してもらいたい、こういってあなたのほうに頼んだわけです。ここに出ているのは、建設省と千葉県だけです。公団はありますが、現に東関東自動車道建設のために日本道路公団は仕事をやっているでしょう。
#49
○勝目説明員 お答えいたします。
 先生の御要求に基づきまして、この資料の作成を私のところで取りまとめたわけでございます。取りまとめにあたりましては、先生から御指摘のありましたような周辺地帯につきまして、空港関連事業につきましての買収の行なわれたものというものにつきまして調査をしたわけでございます。先生がただいま御指摘になりましたような各公団につきましても、もちろん関係省庁にお問い合わせをしたわけでございます。まだ買収の実績がないということでございます。最近におきます買収の実績のありますものをまとめたのが本日提出いたしました資料でございます。
#50
○小川(三)委員 いま買収の実績のあるもののみについてと言われたけれども、それだったら、あとの団体はあの現地について全然買収していないということをあなた立証できますか。やっているでしょう。東京電力だって、千葉瓦斯だって、それから道路公団が現にやっておる。東関東自動車道を建設するにどうして土地を買収せずにやれるのです。作業をやっているでしょう。やっているから言っているのです。水資源公団もそうですよ。根本名川改修の問題にしても、印旛下水水路の問題にしても、水資源公団が関与しないということはあり得ないでしょう。それから住宅建設、ニュータウンの問題にしても、日本住宅公団が関与するでしょう。だから関連している団体の全部の資料を出してもらいたい。なぜそう言うかというのは、個々ばらばらにどこの公団もみんな、各官庁もばらばらに土地を買っているような状態じゃ困りますから、それを出してくれ、こう言っているわけです。委員長、資料不備ですよ、これは。
#51
○勝目説明員 先ほども申し上げましたように、現在までに買収の実績のあるものにつきましてその状況を取りまとめた次第でございます。東関東自動車道につきましては一応照会したわけでございますが、現在までにまだ買収の実績がないということで、提出できないということになったわけでございます。
#52
○小川(三)委員 現在までというのはいつなのですか。
#53
○勝目説明員 この資料の取りまとめをいたしました昨日まででございます。
#54
○鹿野委員長 ちょっと小川委員に申し上げますが、こうした買収が完全に終わって資料の提出を出すものはよいけれども、こうした売買の問題についていろいろな事情があるでしょうから、そうしたものがまだ未成立のものやなんかについては、強制的に資料の提出を求めることは無理だから、その辺のところは十分常識的に考えて、小川委員もひとつ御考慮くださることをお願いいたします。
#55
○小川(三)委員 委員長に申し上げますが、ぼくは常識的に聞いているのですよ。各団体が個々ばらばらに価格を提示して地元を惑わすことは困るから、推進本部でどうしてこの価格の統一ができないか、それをぼくは最終的に聞こうとしているのです。推進本部は運輸省ですよ。運輸省に推進本部があったら、推進本部がどうして各公団やそういうものに対して価格の統一ができないのか。個々ばらばらに値段を提示して、お互いにかけ引きをやっているようなことじゃだめですよ。だからそれを言うのです。
#56
○鹿野委員長 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#57
○鹿野委員長 速記を始めて。
 いまの小川委員の発言に対して砂田政務次官から御答弁申し上げます。
#58
○砂田政府委員 この資料、運輸省から出た資料でございますが、聞いてみますと、実績のあったものを全部集めた資料だそうでございます。先生の地元のことでございますから、先生のお耳にはいろいろ入るかと思うのでございますが、いま現在まだ交渉中のものまで資料として出すことは、これはしばらくお待ちいただきたい、かように考えるのですが、小川先生御心配の、各省庁あるいは各公団ごとがばらばらな用地折衝をしているという事態は好ましいこととは思いません。当然実施本部で何らかの横の連絡があってしかるべきだと思います。そこで、地域社会住民にも重大な影響がある問題でございますから、推進本部の一員でございます自治省から、ひとつ推進本部にこの旨を早急に申し入れをいたしまして、横の連絡をどういうふうに推進本部がとってくれるか、それの回答をまた推進本部のほうから先生のほうにさせたい、こう考える次第でございます。確かに先生おっしゃるように、てんでんばらばらの横の連絡、決して好ましいことではないと考えますので、先生の御趣旨を体して、そういう措置を推進本部でとらせたい、こう考えますので、ひとつきょうのところはそれで御理解をいただきたいと思います。
#59
○鹿野委員長 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#60
○鹿野委員長 速記を始めて。
#61
○小川(三)委員 それでは建設省のほうから、いまの問題について答えてもらいたい。
#62
○西原説明員 御説明申し上げます。
 成田空港関連の公共事業、事業主体が異なりまして、数多くあるわけでございますけれども、この公的機関が公共用地を取得いたします場合の取得価格を調整していこうというようなことで、各起業者の集まりでございます用地対策連絡会というものが設けられておりまして、そこで取得価格を発表する前に、事前に連絡調整を行なっております。成田空港周辺には千葉県、空港公団、そのほかに建設省の直轄の事業がございますので、関東地方建設局、それから道路公団の東関東自動車道がございます。こういった機関が集まりまして、事前に連絡調整して、できるだけ取得価格のアンバラのないように進めているわけでございます。お手元に配りました資料のうち、建設省所管の分入っておるわけでございますが、道路公団の分につきましては、現在成田地区で一部協議を開始しているところでございまして、まだ地元関係者の方々と合意に達しておりませんので、資料の中に入っておらないわけでございますけれども、すでに四十年度から四十一年度、四十二年度、四十三年度、一部四十四年度にかけましての取得の実績の価格をそこにあげておるわけでございます。
#63
○小川(三)委員 それではあなたに聞きますが、日本道路公団は、推進本部では現在の時点では購入しておらないと言ったが、あなたはそれを承認されますか。
#64
○西原説明員 道路公団は、現在まだ公共用地を取得いたしておりません。
#65
○小川(三)委員 それではこの問題については、あとでぼくのほうから資料を出してやります。
 丸居さんに伺いますが、あなたはこの資料を出してきましたけれども、これは進入時の飛行高度図ですが、これは何十分の一で侵入してきますか。
#66
○丸居説明員 二分の一でございます。先生のお聞きになっているのは縮尺でございますか。
#67
○小川(三)委員 違うのです。進入角度が何十分の一で入ってくるか。
#68
○丸居説明員 二・五度でございます。
#69
○小川(三)委員 この機種は何ですか。
#70
○丸居説明員 機種には関係ございません。結居ILSが出ておりますから、ILSの二・五度の角度に沿いましてすべての機種がIFRの場合にはこういう角度でおりてまいります。
#71
○小川(三)委員 ぼくの資料によりと、ダグラスDC8は上昇率八分の一から十分の一、それからボーイング707は十分の一、SSTの上昇率は五十分の一、これはアメリカの航空宇宙局から出た資料です。
#72
○泉説明員 お答えいたします。
 先日の御質問が進入時の場合の飛行高度であると思いましたので、進入時で考えました。
 進入時の場合、有視界でおりますときには、非常に高度を変えておりることが可能でございまして、これはそのときの重量、風の強さ、これで角度、高さというものは非常にバラエティーがございます。したがいまして、これを正確に出すことは不可能でございます。ただ成田空港のように近代的な空港におりますときには、ほとんどの航空機が計器飛行で着陸いたします。この書いてありますカーブは二・五度の角度でセットいたします一種のすべり台のようなものでございまして、この二・五度の角度に乗って航空機がすべってくるわけでございます。そのすべり台の角度に、ある高さのところからスロットルをしぼりまして、フラップをおろしまして、速度を抜きまして、下のほうから二・五度の角度に乗りまして、こういう角度に乗ります、それからこれに沿ってこうおりてくるわけでございます。したがいまして、どんな機種でありましても、計器飛行ですとこういう角度でおりてまいります。
#73
○小川(三)委員 いま伺いますが、いまここへ出されている法案は飛行場建設のための関連事業なんでしょう。これは何と言おうと明らかなんです。ところが、問題になるのは、飛行場がなぜ地元であれほど強力な反対の体制があるかといえば、それは飛行場として免れることのできない騒音があるからです。墜落の問題については別にまたやりますが、騒音がある。いいですか。これが十五キロの範囲といったら、九十九里の方面から入ったとしたらおそらく松尾の町の上空でしょう。十五キロは松尾の町の上空で、六百五十四メートルの上空を飛んでいる飛行機の騒音というものは地上にどんな影響を与えるか、どのように考えますか。無影響とはいえないでしょう。
#74
○丸居説明員 十五キロ離れたところでは七十ホン以下と思います。
#75
○小川(三)委員 そうしましたら、五キロ、十キロ、十五キロ、二十キロ、二十四キロとあなたのほうで出してこられたでしょう。このホンを出してもらいたい。
#76
○丸居説明員 五キロのところで八十ホンから八十五ホンくらい、十キロのところで七十ホン前後でございます。十五キロになりますと七十ホン以下になると思います。
#77
○小川(三)委員 あなたのほうでいまお答えになられたこのホンは、何を基礎にして出されたんですか。
#78
○丸居説明員 これはずっと以前に、だいぶ前のことですけれども、羽田におきまして音響学会に依頼いたしまして騒音の調査をいたしました。その騒音調査をしましたデータを、成田ではまだ飛行機は飛んでおりませんのではかれませんので、その滑走路の長さその他を当てはめまして、そして大体想定をしてみたわけでございます。
#79
○小川(三)委員 そうしましたら、あとこの上昇の角度、それからこの同じキロで何ホンであるか、それを出してください。
#80
○丸居説明員 承知いたしました。
  〔「そのくらいわかっておるだろう。いま答え
  たらどうだ」と呼ぶ者あり〕
#81
○丸居説明員 先日申しましたように、上昇のほうは荷物は重うございますけれども、上昇カーブはかなり大きゅうございますので、おりてくるときはガソリンを消費をしておりまして軽うございますので、大体におきまして、いま申し上げましたのは上昇についてもほぼ同じくらいな騒音だというふうに考えております。カーブは違いますが、大体騒音の程度は同じ程度だと思います。五キロ先のほうになりますと滑走路の端からはかなり離れておりますので、大体五キロの地点以降ではかりますればこの程度の騒音だというふうに考えております。
#82
○小川(三)委員 それからまた燃料の点についてですが、ボーイングの最初のこれは不明としてあるが、この燃料の積載量はわからないのですか。
#83
○丸居説明員 ボーイングの二七〇七という機種でございますが、これがいわゆるアメリカ・ボーイングが製作を計画しておりますUS・SSTという機種の飛行機でございまして、これは実はまだいろいろと研究し実験しておる段階でございまして、飛行機ができ上がっておるわけではございません。ただ、こういった最大離陸重量をこの辺に置く、乗客数をこの辺に置く、マッハをこの程度に置くということで計画はいたしておりますけれども、まだでき上がっておりませんので、燃料タンクの容量が会社のほうから発表になっていなかったものと思います。これは私のところのほうの検査課のほうでつくりました資料でございまして、大体会社のほうできまれば、この課は少なくともそういう点について把握しておる課でございますので、私が推察いたしますのに、これはおそらくまだそういう発表が行なわれていないということだと思います。
#84
○小川(三)委員 いまあなたが答えられたけれども、二七〇七は昭和四十四年から四十五年にかけて試験飛行が行なわれている。それから日本航空は、すでに製作番号十九番機、二十三番機、四十六番機、五十七番機と発注しているでしょう。
#85
○丸居説明員 試験飛行が行なわれたということは全然ないと思います。
 それから、日本航空が発注しておることは確かでございますが、こういう飛行機になりますと注文が殺到いたします。一種の予約でございまして、あちらからこちらから注文が殺到いたしますので、ある程度早く申し込んでおかないと、よそではこういう新鋭の飛行機を飛ばして、日本航空では、新鋭の飛行機がいよいよ出たころに注文するとしますと、ずっとあとのほうにならないと新鋭の飛行機が手に入らないというような状況になりますので、こういうようにして規格が発表になりますと、各社ともそういうでき上がったときということで発注するわけでございます。したがって、何番機を日本航空が発注しているという結果は、ほかにそういう早く注文しておる会社があるということで、予約が第何番機であるという意味だろうと思います。
#86
○小川(三)委員 少なくとも国費を投入して一機四千万ドルもするような飛行機を注文するのに、全く何の資料もなくて注文するということはあり得るのですか。しかも日本航空は日本政府が投資している会社でしょう。
#87
○丸居説明員 先生よく御承知のとおり、飛行機の進歩は非常に早うございまして、確かに普通の商品ですと、でき上がったものを上からながめ下からながめして買うのが普通なんでございますけれども、航空機はそういうことをいたしておりますと、いい飛行機ができますと各国の航空会社から注文が殺到しております。結局、自分が買いたい、ああいい飛行機だなと思ったときに注文いたしましたら手に入りません。そこで、先生のおっしゃいますように、できばえが悪かったりなんかしますとたいへんなことになると思いますけれども、現在わかっておりますデータに基づきまして、ああ、こういう非常に優秀な飛行機ができるんだなということを知りましたら、現在知り得る範囲においてはすべて知り尽くして、現在知り得る範囲の能力でもって判断して、これは非常にいい飛行機だというふうに判断をして注文したものと思いますので、航空会社としては、現段階でそういうものを発注することは至当であるというふうにわれわれは考えている次第でございます。
#88
○小川(三)委員 飛行機を注文するのに、燃料の積載量もわからない飛行機を注文するということはないでしょう。燃料ですよ。
#89
○丸居説明員 たまたまこれはデータとして燃料タンクの容量を把握することができてない。会社としてもいろいろとその辺のことを検討しておるので、精細なデータがないということだけだと思います。大体どれくらいの燃料タンクをここへ積むかという概略のことはわかるものと思いますけれども、会社のほうで発表いたします場合は、ここでごらんになりますように、最大離陸重量は三十四万二百キログラムでありまして、二百キログラムというような詳細なところまでデータとして発表いたしております。全長につきましても、センチメートルまできめて発表しておるわけでございます。したがって概疑の燃料タンクの容量がどのくらいかということは私はよく存じませんが、航空機体関係の専門家であれば大体の見当というものはついておると思います。ただ、私はそちらのほうの専門家でありませんので、大体の見当をここで申し上げることができないのはたいへん残念でございますけれども、でたらめな注文をしておるのでないということだけは申し上げられるのじゃないかと思います。
#90
○小川(三)委員 いまあなた、そういうお答えをなされたけれども、運輸省の航空局に専門家がいないということはないでしょう。日本航空に問い合わせたってそのぐらいのことはわかるはずですよ。大体、国会へ出してくる資料について、こんな燃料の積載量も不明だなんてそんな資料がありますか。(「発表してないものはしようがない」と呼ぶ者あり)発表してなくても、そのくらいのことはわからなければだめじゃないか。
#91
○丸居説明員 小川先生のおっしゃっている燃料タンクの容量について、いま申し上げましたように概略でよろしければ大体の見当をつけて後刻御連絡させていただきます。その程度だったらわかると思います。
#92
○小川(三)委員 この間飛行機の墜落の問題を言ったら、あなたは飛行機は四十万回に一回ぐらいしか墜落しないような話をしていたが、残念ながらワシントンでコンベアの脚が墜落していますね。これはあなたは否認なさらないでしょう。それからセスナはどうしたか。まだ機体が発見できないというが、あれは航続時間が五時間ぐらいしかないのですから、これも遭難したものと見て差しつかえない。こういうような飛行機の墜落事故と騒音の問題、飛行機に対して一般の大衆が最も不安に考えているのはその点なんです。盛んに落ちている。あなたは、飛行機は落ちない、ほとんど落ちるものでないということを言っている。けれども事実落ちているわけです。
#93
○丸居説明員 私が先日申し上げましたのは、旅客を伴った航空機事故の死亡者調べというものを、国際、国内の定期便について、ICAOで発表したものの数字を参考までに申し上げた次第でございます。弁解がましくなるかもしれませんが、日航機につきましても、確かに訓練機は羽田でも墜落したことがございますし、今回も不幸墜落をしておる次第でございまして、これを否定することはできぬと思います。ただ、訓練は非常に過酷な条件でもっていたします。たとえば着陸寸前――タッチアンドゴーをやりますときに、ゴーをする瞬間に片方のエンジンをとめまして、それでも離陸できるという腕に機長を鍛えあげるために、そういう過酷な条件で訓練をいたしておりますので、訓練の間にはある程度事故が多いことは各国とも共通でございます。私が申し上げましたのは旅客を伴った航空機の事故でございますので、正直に申しましてそういう訓練中の事故はこれに含まれておりませんことを申し上げておきます。
 それから、それじゃ成田で訓練するからあぶないじゃないかという御質問もあるかもしれませんが、実はまだ計画がさほど固まっておりませんので、ここで申し上げるのもどうかと思いますけれども、訓練につきましては、やはり人家の少ない広いモーゼスレークのようなところへ行くとか、あるいはわが国でそういう飛行場をつくる場合には、島であるとかいうようなところにつくらなければならぬというふうに考えておりまして、わが国でも訓練飛行場がどこかにできないかというので、現在島あたりを中心にしまして訓練飛行場をさがしておるような現状でございまして、成田の飛行場で訓練を一緒にやるというふうなことはなるべく避けたい。そして訓練飛行場は訓練飛行場として持ちたいというふうに考えておる次第でございます。
#94
○小川(三)委員 成田でも訓練飛行はなるべく避けたいということですから、訓練飛行はあり得るということですね。
#95
○丸居説明員 やらないと申し上げていいんじゃないかと思います。
#96
○小川(三)委員 いまあなたのほうから出された資料によると、外国機に対してのローマ条約に日本は加盟してないと出ていますね。それでいま手塚さんがアメリカへ行って交渉をやっていますけれども、いまの交渉がどうなるかは別として、少なくとも外国機の入ってくる率は非常にふえるものと考えなければならぬ。その場合、墜落事故による乗客に対する補償、それから地上に与えた損害に対する補償はどういう形で処理されていくのか。
#97
○丸居説明員 この資料の最後に、「わが国が同条約に加入するまでの間は、外国航空機が墜落した場合の地上の人的、物的補償については、一般の民事訴訟における損害賠償請求と同様に取り扱われることとなる。」というふうに書いてございますが、一般の民事訴訟においてそういう損害賠償請求をするということになる。現段階ではそういうことになると思います。
#98
○小川(三)委員 そうすると、たとえば墜落した場合に損害を受けた乗客の遺族あるいは地上で損害を与えられた人たちは、各自が外国の会社相手に民事訴訟を起こさなければならない。その点どうですか。
#99
○丸居説明員 手続的にはそういう手続をしていただくことになると思いますけれども、御存じのとおり、日本へ入ってきております航空会社は非常に信用の置ける大会社でございまして、そういう事故を万一起こして御迷惑をかけた場合には、かくれたりあるいは逃げたりするようなことはなく、いままでの飛行機事故の状態から見ましても、きわめて紳士的にそういう点は解決をしております。
#100
○小川(三)委員 この乗客に対する損害や、地上に与えた損害に対して、航空協定の上で――協定は全然無協定ですか。無協定だとすれば、各自ばらばらに訴訟を起こさなければならないということになるでしょう。その点です。
#101
○丸居説明員 法律的にはいま先生のおっしゃったとおり、ローマ条約に加盟いたしておりませんので、そういうことになると思います。個々に訴訟を起こすという形式をとらなければならぬと思います。
#102
○小川(三)委員 委員長、この問題だけやってしまいましょうか。あとでいいですか。
#103
○鹿野委員長 一応あとでなにしましょう。
#104
○小川(三)委員 まだまだいろいろたくさんある。
#105
○鹿野委員長 それは理事諸君と相談いたします。
#106
○小川(三)委員 会期は八月五日まであるから、そんなにあわてなくてもいいということになりますが、やるだけはやるということにしなければ……。
 さっきお願いしました資料は出してもらえますね。
#107
○鹿野委員長 小濱新次君。
#108
○小濱委員 最初に建設省関係に少しお尋ねしたいと思いますが、南部技術調査官にお尋ねいたします。
 新都市計画法がこの六月十四日以来施行されることになっておりますが、市町村が、それぞれの地元民よりの立場からその賛否の意見を求められている、こういう声を聞いているわけでありますが、この新国際空港は市街化区域になるのか、調整区域内に入るのか、この点をひとつ明確にしていただきたいと思います。言うならば、周辺開発は都市化とするのか、あるいは農村振興地域とするのか、こういうことでございますが、お答えいただきたいと思います。
#109
○南部説明員 お尋ねの新都市計画法に基づきます措置につきまして、いまどうしようとしているかという点につきましては、直接所掌いたしておりませんので正確なお答えはできませんが、空港建設に伴いまして、現在成田のニュータウンの建設であるとか、それから県あるいは市町村におきまして、周辺のいろいろな工場誘致計画等もあるように聞いておりますし、それから、それらとの関連もございまして、県道あるいは市町村道の関連開発道路というふうな要望も出てまいりましたものを、いろいろ県を通じまして検討いたしておる次第でございますので、これらの総合的な地元の意見をいろいろ徴した上で、県当局とも十分打ち合わせをしまして、いまお尋ねのような具体的な措置が行なわれるものであるというふうに私は理解しております。
 なお、さらに詳細な点につきましての御質問がございましたならば、担当の局の者からお答えを申し上げたいと思います。
#110
○小濱委員 運輸省の丸居部長さん、いまの点はいかがでございましょうか。まだ説明が足らないようであります。飛行場があるその周辺ですね、周辺開発は都市にするのか、農村振興地域にするのか、そういう計画をどういうふうに運輸省でもってお考えになっているかということです。
#111
○丸居説明員 いままでの計画といたしましては、飛行場がそこにできますと、飛行場へかなりの人間が出入りすることは間違いないことでございまして、そういう人たち及びその家族、それからそれに関連する人たちの住むところということで成田ニュータウンというものを計画した次第でございまして、これは御案内のとおりかなりの都市になっていくものと考えますが、その他のことにつきましては、ちょっとわれわれしろうとで、どういうふうに発展していくかわかりませんので、その段階において千葉県あたりともよく御相談して対策を講じていかなければならぬと思いますが、一応計画としましては、成田ニュータウンだけをいまのところ考えている次第であります。
#112
○小濱委員 そういう計画決定というか、基盤決定というか、そういう内容がはっきり示されないと、やはり住民も納得できなかろう、こういうところからいろいろ紛糾のもとになっているのではないか、こういうふうに考えるわけですが、そういう段階だということでありますから、その点はやむを得ません。了解いたしました。
 同じく建設関係にお尋ねしたいのですが、この飛行場建設にあたって、いろいろと被害が出ることが考えられるわけでありますが、この建設にあたっては、ばく大な資材の搬入がまた大きな問題を起こすであろう、こういうふうに思われるわけでありますが、この資材搬入の経路は、国道でけっこうでありますが、大きいところを何本かひとつお示し願いたいと思います。
#113
○南部説明員 お尋ねの資材につきましては、一番問題の焦点になりますのは、空港の建設そのものに伴います資材輸送でございますが、この資材輸送の輸送経路につきましては、あの空港の地理的位置から考えまして、国道につきましては、当初から五十一号線が資材輸送として利用されるであろうということは予想されております。しかしながら、私ども国道の直接の関係のものといたしましては、このばく大な資材を五十一号国道だけで処理するということは、もちろん適当でないし、もっとほかの空港周辺の県道等を含めました道路網で、一番合理的な円滑な資材の輸送をはかるべきであるという観点に立ちまして、この輸送経路につきましては、主として空港公団がその必要とする資材の内容、あるいはその持って来る先、そういうふうな観点から検討いたしましたものを、県道につきましては、道路管理者である県当局、それから五十一号につきましては、私どもの出先の関東地方建設局、こういう三者が寄りましていろいろ検討いたしまして、今日五十一号は、もちろん一部使われますが、その他県道等につきまして、十五路線につきまして、資材輸送が計画されております。それから、空港建設以外の関連のいろいろな工事がもちろん発生してまいるわけでございますが、これらにつきましても、やはりそれぞれ何がしかの問題がございますので、それらにつきましては、このほかにも、具体的にははっきりいたしませんけれども、あそこに大きないろいろな建設事業を行ないますと、いろいろな建設業者等の勘定に乗らないような輸送も東京方面から考えられるのではなかろうかということもございますので、これにつきましては、もちろん空港公団の大きな機械類等につきましては、極力公団でおやりいただくというような話をしておりますが、東京方面からのルートにつきましては、いまの京葉国道を通ってまいりましたものを、県道を通じまして、あるいは十四号線の一部を使いまして成田まで持って行くというふうなことにつきましては、やはり私ども、県、公団ともよく相談いたしまして、それらに対する路線の手当て等も考えておる次第でございます。
#114
○小濱委員 私は同じくお尋ねしたいのですが、セメントとか鋼材関係を京葉線を通って運ぶということも考えられますが、土砂、砕石等、そういうものはどういう輸送計画になりますか。
#115
○南部説明員 この点に関しましては、道路公団のほうから詳細に御回答いただいたほうが適当かと思いますけれども、私どもは、道路公団の輸送計画をいただきまして、それに基づきまして県並びに空港公団といろいろ相談して輸送経路をきめております。
#116
○今井参考人 お尋ねの砕石等の土工用の材料の輸送計画でございますが、私ども現在の千葉県には、砕石等の生産がございませんので、主として栃木県並びに茨城県の砕石の産地から持ってきたいということでございます。それで、でき得る限り鉄道で輸送したいということで、先般国鉄並びに東武鉄道との間に、砕石等を中心にいたします骨材の輸送についての協定を結びました。
 それから、道路につきましては、先ほどお尋ねがございまして、建設省のほうからもお答えがあったわけでございますが、やはり茨城、栃木、こういう方面の砕石をどうしても輸送しなければならぬということもございまして、その路線といたしましては、主として茨城の東城寺あるいは竜神山の砕石でございますが、これは国道百二十五号線あるいはまた国道六号線、それから竜ケ崎―潮来線、成田―江戸崎線あるいはまた成田―滑河線、こういうようなところを通りまして、国道五十一号線をクロスして空港の中へ搬入する、そのためには成田に専用鉄道を設けまして、それからその末端に約十万平米の――現在埋め立て中でございますが、材料置き場をつくりまして、その材料置き場から国道五十一号線を越えまして空港の中に、資材の専用道路をつくって運ぶということで現在工事を施行中でございます。県道の部分につきましては、茨城県道と千葉県道と両方に関連いたしますので、昨年の秋、両県との間に契約を結びまして、現在、いま申し上げました路線につきましての改良工事を県において施行中でございます。大体この九月にはでき上がるのではないか、かように考えております。
#117
○小濱委員 千葉県の五十一号線が一番主力になって工事が進められるようでありますけれども、聞くところによると、ばく大な資材搬入のために、ものすごいダンプカーが使用されるというふうに聞いているわけです。いろいろ時期的な点もあろうと思いますが、一日どれくらいのダンプカーが五十一号線では動くようになりますか。
#118
○今井参考人 資材輸送計画は、四十四年度の下期から四十五年度にかけて行なうわけでございますが、現在、各国道並びに県道においてどれだけのトラックが走っているかの数字は、私は持っておりません。しかし、私ども公団といたしまして、どの程度のトラックの交通量になるのかというふうな点については、検討を実はいたしているわけでございまして、ばく大な数量になるトラックの集中的な輸送というものは、主として材料置き場から専用道路を経由して空港へ入るいわゆる専用道路になるわけでございまして、それ以外の道路について言いますと、先ほど建設省からお話しがございましたように、国道五十一号線については、国道五十一号線そのものを大量に使うということは極力避けるという観点に立っております。たとえば鹿島のしゅんせつ砂を持ってまいります場合にも、千葉港に陸揚げをして、京葉臨海鉄道を経て鉄道で成田に運ぶというような計画でございまして、千葉から国道五十一号線を通過するトラックの量は、四十四年度につきましては、片道一日平均四十二台というふうに極力節減いたすように考えているわけでございます。それ以外の道路について言いますと、たとえば東城寺のほうから持ってくる砕石につきましては、大体片道一日に八十四台程度動くというような計算になりまして、一番多いところで、成田−江戸崎線というふうなところにつきましては、行きが百六十七台、帰りが八十三台程度というふうなことになりまして、そういったものが成田の専用道路に乗ってくる。専用道路において初めて集中的に多くなる。だから、したがって、よく新聞にいっておられますけれども、数千台のトラックが走るんではないかというふうなことでございますけれども、いま専用道路につきましても、専用道路を走るトラックの台数は、四十四年度におまきしては、一日に片道千二百五台というふうな程度に計算いたしております。それから、四十五年度の本格的な大量輸送が開始されますと、専用道路におきましては、大体それの二倍の、片道二千二百三十二台というふうなことになりまして、往復いたしますと、大体四千台のトラックが専用道路を走る、こういう計算になるわけでございまして、その際に、しからば国道五十一号線を何台の空港材料輸送車が通るかと申しますと、四十五年度におきまして、大体倍ちょっと上でございますけれども、一日に片道百十三台というふうな程度の計算をいたしておるわけでございます。したがいまして、現在、国道五十一号線が非常に交通量のふくそうで問題になっておりますけれども、私どもは、極力国道五十一号線はトラックを使わないというたてまえでいっておるわけでございます。
#119
○小濱委員 いまの内容で計画を進められておられるということですが、地元ではやはり非常に不安を抱いているわけですね。いま言われましたように、新聞紙上では、一日何千台というものが国道を通るんだということの報道を信じて、それがまた先入観になって不安を抱いている、まあこういうことなんですね。そうなってくると、いろいろと歩道橋の問題、歩道の問題、舗装、まあダンプですから、相当痛めつけられますので、そういう問題、それから、排気ガスあるいはまた人身事故等の問題が当然起こってくるわけです。ですから、そういうことの解明、話し合いが少ないところに、いまもって紛争が絶えないという原因があるのではないか、こういうふうに私どもは考えるわけです。だから、そういう点をやはりはっきりと住民に納得をさしていただきたいと思います。
 それで、まあ専用道路が一日往復四千台ということになると、何十秒に一台、こういう計算にもなるでしょうね。そうすると、ものすごい量になるわけですが、そういうことからまた事故等でも起これば、今度は、国道あるいは狭い二車線あたりの県道も使うようになるかもしれません。そういうことの不安も住民は持っているようであります。ですから、専用道路をつくってそれを通すんだ、住民には決して迷惑はかけません、こういうふうにはっきりできればいいわけですけれども、そうも言い切れない問題もあるわけです。そういうことからも、どう考えても住民としては、ここでこの問題が落着してしまえば、あとはもういわゆる野となれ山となれで、空港建設に拍車をかけられて、われわれは泣いていくんだ、苦しんでいくんだ、そういう苦しい思いをしていかなくちゃならない、そういう先の見通しがついているから、私どもとしては、いまのうちにその話し合いをはっきりとやっていきたいんだ、こういうことの意見もあるようです。どうかひとつ、昨日も申し上げましたけれども、血の通った話し合いを大いにやって、そういう問題の計画発表をしていただきたい、こういうふうに考えるわけです。
 茨城県、千葉県からもその貨車輸送をやるんだ、こういうことです。それから、向こうの鹿島のほうからも砂の輸送をやる、これは全部貨車ですか。
#120
○今井参考人 鉄道輸送に依存する分につきましては、全部貨車でございます。これは、国鉄との間に先般協定を結びまして、貨車の必要台数、あるいは機関車、緩急車等の必要台数についてもすべて協定を結びまして、今年の下期から国鉄としてはダイヤに組んでいただける、こういうことでございます。
#121
○小濱委員 先ほど、県との話し合いができて、一応舗装整備をしてもらっている、こういうことですが、それはやはりダンプの通る計画の上に立ってそういう話ができたんだと思いますが、その点はどうですか。
#122
○今井参考人 そのとおりでございまして、先ほど申し上げましたように、茨城県の東城寺あるいは竜神山等の砕石を運ぶためには、鉄道を利用することができませんので、それに関連する国道は、これは建設省にお願いをいたしておるわけでございますが、県道につきましては、茨城、千葉両県に委託工事をいたしまして進めておる。それはもちろん私どものほうの砕石を運ぶために必要な改良工事でございますので、十分路面その他の強さもトラック輸送に耐え得るようにいま改良工事を現に行なっておる、こういう状況でございます。
#123
○小濱委員 公団のほうから千葉県、茨城県に対して補助金が出ておる金額が、千葉に対しては十一億くらいですか、あと茨城県のほうでは五億一千万円くらいですか、その程度の補償であの長い距離を整備することがはたしてどの程度できるであろうか。まあダンプが――私は神奈川県の第三区のほうでありますが、非常にダンプの被害が続出しているわけですね。そういうことからも、また当然問題が起こってくるであろうと思うのですが、その程度の補償でいいかどうか。千葉県と茨城県のほうではそれで了解しているわけですか。
#124
○今井参考人 先ほど先生のおっしゃいました金額は、公団が県に対して負担する金額だけでございまして、それ以外に、一般公共事業費として県としては当然それにプラスして支出いたしておるわけでございます。だから、したがいまして、全体の工事を十七億でやるというのではなしに、公共事業費に対してさらに公団のほうでプラス――全体として十七億程度でございますが、こういったものを支出するということでございまして、その点は十七億だけで全部を舗装するというわけではございません。
 それからまた、そういうことで両県との間にも十分了解がついて現在工事を施行していただいておるという状況でございます。
#125
○小濱委員 私は土浦の在の生まれなもんですから、あの地域の土質はよくわかっているわけですね。そういう点に不安を覚えるわけであります。あの周辺を通って利根川を渡って千葉に資材が搬入され、その車の量とその重量によってどういうふうにあの道路が破壊されていくか、非常にあすこは地盤の低いところでもありますし、土質の悪いところでもありますし、そういうところからも私は特に不安を感ずるわけです。そういう点のお考えはいかがでございますか。
#126
○今井参考人 改良工事につきましては、その設計等につきまして、十分技術的な観点からお打ち合わせを済ましておりまして、したがって、御懸念になるような御心配は施行上ないというふうに考えております。
#127
○小濱委員 私の選挙区は神奈川のほうですが、その神奈川県のあの国道を通っております車の排気ガスでいま道路わきの畑がたいへん痛められている。松なんかもほとんど全減しております。そういうことからも、そういう被害が当然発生するであろう、こう考えられるわけですね。その四千台の専用道にしても、飛ばすダンプの吹かす排気ガスはすごいですが、そういう点での住民の被害はお考えになっていますか。
#128
○今井参考人 これは一般道路についてもいえる問題だろうと思います。特に国道五十一号線の千葉寄りの付近につきましては、現在でも非常に混雑しておるわけでございまして、私どもとしては、資材の専用道路ということだけで、そういうふうなことを特別にわれわれが考えるということが適当かどうかという問題があると思います。しかし、御指摘のような問題がございますので、そういった面についても、輸送上十分今後検討を加えていきたい、かように考えます。
#129
○小濱委員 専用道ができるまでの間、千葉県の二車線の狭い道路を使われるような計画はございませんか。
#130
○今井参考人 ごもっともな御指摘だと思いますが、資材専用道路につきましては、現在資材置き場を建設中でございまして、引き続いて専用線並びに専用道路の建設を始めるわけでございますけれども、その間資材輸送の必要が生じますれば、現在の既存県道成田――成東線、あるいは小見川線、こういうふうなものを使って一部資材の搬入をやらなければいけないのじゃないか、かように考えております。しかし、私どもとしては、そういうふうな既存県道を使って材料を入れる場合の数量、それからまた、安全対策というふうな面については、十分県当局あるいは関係市町村とも協議をいたしまして、でき得る限り地元の方々に御迷惑をかけないような方法でやっていきたい、かように考えております。
#131
○小濱委員 もうひとつ詳しく知りたいのです。その専用道というのは、県道やら市道、町村道を通らないで飛行場へ入るようになるのですかどうですか。
#132
○今井参考人 おっしゃるとおりでございまして、成田におきます国道五十一号線の北側の土屋地先というところがございますが、ここから新たに道路をつくりまして、現在の県道、市道と全然関係なく空港の中に入るように計画いたしております。
#133
○小濱委員 ダンプを走らす場合、風速があると、土砂の関係ですから相当ほこりもたつであろう。そうすると、付近の畑や住居が被害をこうむることになりますね。そういう点での配慮はいかがでございますか。
#134
○今井参考人 その点につきましては、先ほどもお答え申し上げましたとおり、現在茨城県におきましても鹿島臨海工業地帯の造成が非常に急ピッチで行なわれております。また千葉県におきましても、南総方面――東京湾の南側でございますが、こちらのほうも工場その他の施設が現在どんどんつくられておるということで、資材の輸送という問題は一般的に大きな問題ではないか、かように考えるわけでございます。先ほども申し上げましたように、全体のトラック輸送というものの一部に空港建設用の資材輸送が加わるという関係になるわけでございまして、したがいまして、一般の道路につきまして空港公団が独自で何らかの施策を考えていくべきかどうかという点については、十分検討する余地があると思います。なお、資材の専用道路につきましては、先ほどのお話等もございまして、私どもとしては、関係の方面に対しまして、そういう面の今後の施策につきまして十分御相談をし、検討を加えていきたい。
 なお、先ほど申し上げましたように、空港建設用資材輸送の交通安全対策につきましては、すでに従来から県並びに交通関係を担当しております県警察本部等とも十分な打ち合わせをいたしまして、資材輸送の交差点になりますところについては、その御要望によって信号機をつける、あるいはまた横断者の多い場所、あるいはまた学校の付近であるとか、そういうところには当然横断歩道橋を設置する。それからまた、道路で湾曲する場所、あるいはまた転落する危険のある場所にはガードレール等をつける。また、見通しの悪いところについてはカーブミラーを設置するという点について、県並びに県警当局等の御要望をいれて、私どもとしてはできるだけ交通安全対策を講じていきたいということで、私どもが現在考えております予算より、若干どうしても追加して金をつけなければいけないのではないか、かように考えております。
#135
○小濱委員 これは飛行機騒音じゃなくて自動車騒音――いまの御意見でよくわかるのですが、騒音で付近の住民は非常に悩まされるのではないか、こういうふうな危惧を持つわけです。建設中の騒音対策については何かお考えがございますか。
#136
○今井参考人 トラックの騒音につきましての対策ということは特に考えておりませんが、現在私どもは、空港の建設資材を輸送する車両にはすでにやらしておりますが、空港工事に従事しておるという意味の標識を車ごとにつけさせて、運転者あるいはまた運転者の所属する会社を含めまして、車両の管理体制というものを確立して、交通事故の防止をはかっていきたい。特にトラックの騒音がどの程度あの区域に影響を及ぼすかという点については、現在明確な資料は持っておりません。
#137
○小濱委員 ダンプのことですが、昨年の交通事故統計によりますと、一万台当たりのダンプカーの事故件数は七百六十六件、こういうふうになっているというのですね。このような数字でいきますと、どうも発生する危険も多分に考えられるわけです。先ほども片道二千台とか往復四千台とか、最盛期にはもっと通るようになるだろうと思うわけですけれども、事故発生が予想されますが、こういう問題に対する対策とお考えを聞かしていただきたいと思います。
#138
○今井参考人 安全対策については、われわれとしても、御指摘のような点について十分認識をいたしておるわけでございます。先ほどもお答え申し上げましたように、県並びに交通関係を担当しておられる県警本部と、空港関係の資材輸送車両の交通安全について十分な打ち合わせを遂げておるわけでございまして、空港関係のトラックには必ず一定の標識をつける。それからまた、事故を起こさないように、運転者あるいはその車両の所有会社を合わせて交通安全のための管理体制を確立して、事故を防止したい。なお、でき得る限り事故を防止するために、交通安全施設につきましても、県並びに県警当局の要望による各般の施設を設置して、それを防いでいきたいということでございまして、私どもは、現在いろいろ自動車の交通禍の問題については、先生御心配になっておるような点が世上で非常に問題になっておる際でございますので、私どもは特にそういう点に意を用いていきたい。現在状況を見ておりますと、かりに空港に直接関係がなくても、何かトラックの事故があの付近でありますと、そういうふうな形で場合によっては取り上げられるというふうな懸念にもございますので、私どもの資材を輸送する車の事故につきましては、われわれとしては特段の配慮をして安全を確保していきたい、かように考えております。
#139
○小濱委員 これだけの事業をやるわけですから、あと味の悪いものは残したくない、こういうように考えております。いまいろいろと御意見を伺ってよくわかるのですが、反対している人たちも、あともうわずか百名くらい、こういうところまできたわけでしょう。やはり思い切ったいまのような事故対策とか、話し合いの場を設けるとか、あるいは納得するような補償を出してあげるとか、とにかく、ほんとうにここでかたい決意に立って最後の総仕上げをやるべきだと思うのですが、そういう決意はいかがでございますか。
#140
○今井参考人 全く同感でございまして、先生のおっしゃるような趣旨に従って、私どもとしては全力をあげて安全対策をやっていきたいと考えております。
#141
○小濱委員 安全対策と、そういういろいろな事件解決のために、そういう補償問題についても万全を期していただきたい、こういうふうに考えます。
 飛行場といえば、羽田並みの飛行場が三滑走路できるわけです。燃料の問題も相当大きく取り上げられるだろうと思うのですが、燃料はどういう形で飛行場に運ばれていくのですか。
#142
○今井参考人 燃料につきましては、これを陸送するということは困難でもあるし、それからまた、大量に燃料が必要となりますので、タンクローリー等で輸送することは、先ほど先生のお話にもございましたように、安全上の観点からも適当ではございませんので、私どもは千葉港の一部に給油基地を設けまして、そこから地下をパイプラインで空港まで持ってくる。空港の中の、あるいはまた空港に関連する公団敷地の適当なところに空港内の基地を設けまして、そこからハイドラントという方式で飛行機に給油する、こういうことを考えておるわけでございます。
#143
○小濱委員 コンビナート地帯の事件の想定もわれわれはよく聞かされるわけですが、どうかひとつ、そういう事故から大きな被害を起こすことのないように、いまから十分な配慮をしてやるべきである、こういうふうに思います。そのようにお願いしたいと思います。
 それから、あと農林省関係で少し伺いたいのですが、おりましょうか。――それじゃけっこうです。
 それでは今井総裁にもう一つ伺いたいのであります。
 現地では一町歩以上持っておった人は五反歩とか、一町歩以下の人は三反歩であるとか、わずかな土地を受けた人たちが、現在では、何か手につかない、これだけではどうにもならぬし、どうも見越しも立たないし、土質もわからないし、地下がどういうように肥えているのだかわからないから、手につかないで、仕事をやってない。そういう人たちがたいへんおるという話を聞きまして、こういう対策も講じていかなければならないのじゃないか、こういうふうに聞いておったわけですが、御存じならばその点についてのお答えをいただきたいと思います。
#144
○今井参考人 代替地の配分について、若干の誤解があるのではないかというふうに私ども感ずるのですが、実は代替地として用意したものは五百ヘクタール程度でございます。その中には民有地として買い上げていただいたものが三百ヘクタール、それから国有地の御料牧場の残地が約百ヘクタール、それから県有地として県に御提供願った分が約百ヘクタール、全体で五百ヘクタール、その中で現在まだ未配分の部分が百六十五ヘクタールございます。
 なぜそういうふうになったかと申しますと、配分を受けられる方々ができるだけ空港の近くに代替地を求めたいという希望が非常に集中いたしております。たとえて言いますれば、御料牧場の残地あるいは県の畜産試験場のあと、あるいは種鶏種豚場のあと、こういうふうな成田市において比較的空港に近い部分に代替地を求める方が非常に多うございます。そういう関係で、そういう地域についてはやむを得ず県と御相談をいたしまして、それぞれに行き渡るように、三町歩以上提供していただいた方には七反歩というような配分になったわけであります。ただ、純農で今後ともいきたいというふうな決意を持って富里村等に行かれた方々については、たとえば富里の県有林におきましては、敷地とほとんど同じ程度の数町歩の畑の代替地提供を受けまして、現に作付をいたしておるという状況でございまして、私どもは敷地の中の全体の面積が六百七十ヘクタール程度でございまして、五百町歩の代替地を用意すれば大体において御希望どおりいけるということであったわけでございます。いま言いましたように、御希望によって分けた関係上、比較的空港に近い部分は過密になり、遠い部分は希望どおりの面積が獲得できた、こういうふうな結果になったわけでございます。
 それから、成田周辺の代替地の造成でございますが、ほとんど代替地造成を終わりまして、下水道工事、これも一部を残すだけでございますけれども、こういうところはほとんど宅造に近い形で造成をして提供をしておるわけでございます。そういうような方々は現在どうしておられるかといいますと、すでにその敷地を離れて、県の非常な強力なごあっせんによって新しい団地において新しい御商売をやっておられるというような方々が相当ございます。しかも大体において皆さん成功しておられる。それから、現に配分された代替地に家を建てておられる方々、こういう方々はおそらくそれぞれグループに集まりまして事業を計画されると同時に、あわせて畑作――従来のような畑作ではなくして、高級蔬菜を中心とする農作に転換する、要するに兼営農家と申しますか、そういうふうな方向で今後の生活設計を考えておるというふうな状況でございまして、私どもは敷地内の地主の方々の現在の考え方というものが、非常に堅実な方向でそれぞれ将来の生活をお考えになっておられるというふうに感じております。
#145
○小濱委員 その手につかないという、わずかな代替地しかもらえなかったので、いま作付もやってないというそういう人たちがだいぶいるという話を聞きました。それからもう一つは、私のもらったこの地域は何とかして市内に編入してもらいたい、こういう声もあるのですね。とにかく百姓はできませんし、これからつとめるにしても、こんなところに三反も五反ももらってもどうにもならぬし、売るにしてもここではどうにもなりませんし、市のほうに編入してもらいたいというような声もあって、いろいろとまだ問題がその後残っておるように聞いておるわけですが、こういう対策は何かお考えになっておりますか。
#146
○今井参考人 私は、敷地の中のすでに土地をお売りになられた地主さん方の今後の生活設計というものは、むしろ全体としては非常に順調にいっておるというふうに感じております。というのは、現に従来の条件派の方々でそれぞれ集まって幾つかの会社をつくりまして、すでに発足いたしておるところもございます。それから、七反歩と申しましたが、そのうちの一反歩程度は宅地として御使用になると思いますけれども、あとの六反歩は全部りっぱに造成して、しかもかんがい施設等もつくってお渡しするというふうな形でおりますので、そこにおいておやりになれば、これは私ども専門ではございませんけれども、従来の作物よりほかに、新しく生まれる空港周辺に適合する農作物の生産もできるのではないか、かように考えておるわけでございまして、私どものほうの分室には現在生活設計相談所というものを設けまして、毎日農家の方々とお話し合いをして、今後の就職なりあるいはまた営業なり、そういうふうな面についての御相談を受けてごあっせんをいたしておるという状況でございます。ですから、先生のおっしゃいますように、大部分の人たちが非常に困っておるというふうな感じは、私どもは、現実に生活設計相談所の仕事を通じまして、全体としてはわりあいにうまくいっておるというふうに感じております。
#147
○小濱委員 私も総裁の先ほどからの御答弁を信じまして、具体的には申し上げませんが、実は現地からの報告がきているわけです。ですから、そういう点のあることをよくひとつお認めいただいて、そういう相談所があるならば、私のほうもまた連絡いたしますけれども、そういう人たちに親身になって相談相手になっていただきたい、こういうように考えます。
 それから、最後に一つお伺いしたいのですが、緩衝地帯ですね。飛行場がある。そこから何メートルを緩衝地帯とされるのか、そういうお考えはまだはっきりしておりませんか。
#148
○今井参考人 緩衝地帯と申しますか、あるいは騒音区域と申しますか、私どもは現在滑走路の中心から横六百メートル……。
#149
○小濱委員 中心からですか。
#150
○今井参考人 横ですね。それから進入方向につきましては、滑走路の末端から先二千メートル、だから二キロ、六百の範囲、その六百というのはもちろん両側でございますけれども、その区域につきましては、希望があれば土地も買いましょう、それからまた、必要があれば移転補償もいたしましょうということで地元に呼びかけておるわけでございます。現にそういう御希望のある方々について、その用地を買うべく手続を進めておるものもあるわけでございます。したがって、緩衝地帯と申しますか、そういった地区につきましては、敷地の中と同じような値段で土地も買いましょう、移転補償もいたしましょうということで、地元の方々と御相談しておる状況でございます。
#151
○小濱委員 騒音の被害は、これはどこの飛行場も同じだと思うのです。たとえば乳牛が乳を出さなくなったとか、あるいは鶏が卵を産まなくなったとか、あるいは騒音で鶏があばれてけがをする、そういうのが一割、二割、こう出る。あるいはまた、その他畑に油が落ちたとか、いろいろな器物が落ちてきたとか、騒音で農家の作業がどうしても飛行機にとらわれるので毎日おくれていくとか、いろいろ騒音による被害が起こっておるわけです。そういう被害が今度の新しい空港にも起こるであろうということで、現地の人たちはたいへん不安を抱いているわけですね。この騒音による公害に対する積極的なお考え方、これをひとつお示しいただきたいと思います。
#152
○今井参考人 先ほどお話し申し上げましたように、積極的な施策としては、御希望によって敷地の買収も移転補償もいたしますということでございますが、その中で耕作をしておられる方々、あるいはまた畜産をしておられる方々に、現実に飛行機の騒音によって損害が生ずる、あるいはまた減収を生ずるというふうなことがありました場合には、当然に私どもとして補償をいたすというたてまえで考えておるわけでございます。
 それから、先ほど乳牛あるいは鶏の産卵等の問題が出ましたけれども、これは私どもの得た調査によりますと、そこで生まれた乳牛は乳産量が減らない。外から来た牛は、一時は減るけれどもやがて回復する、鶏についても同様な調査が行なわれておるわけでございます。しかし、先生がおっしゃいましたように、飛行機が飛ぶことによって農作物に直接の被害がある、あるいはまた、そのために農耕がおくたために減収になるというふうな事実がございますれば、私どもとしては、当然補償していくということがたてまえではないか、かように考えております。
#153
○小濱委員 非常に妙な話をいたしますけれども、あの豚というのは走り出すと早いんですね。私はびっくりしたんです。あの豚の走る速度というものはみごとで、私は公害問題調査のときに、実際に厚木の飛行場周辺を回って、あのごう音を聞いてあばれる豚の走る速度、すごいですね。それでまた足なんかおっかいて、そしてばたっと倒れていく、そういうことが非常に問題になるわけですね。それから、魚がとれなくなる。これはたとえば三沢の飛行場を調査してみればはっきり出てまいる。そういう被害が相当出てくる。それから、子供に及ぼす影響、老人は不眠症になるとかノイローゼになるとか、こういうものが非常に起こってくるわけです。ですから、私どもが懸念することは、この新国際空港建設にあたって、とにかくきのうも話に出ておりましたけれども、一人でも泣きを見るような者があってはならないということで、厚い愛情のある計らいをいままでもやってきた、これからもやっていくという意見もきのう参考人から徴した中で出てまいりました。そういう精神でぜひとも今回のこの新空港建設は完成をしていただきたいとわれわれは思っておるわけです。そういう立場からいろいろ申し上げたわけですが、これからもひとつ、なおその問題解決のために最大の努力を払っていただきたいことを心から念願するわけですが、この点のお考え方、決意をひとつお伺いして私の質問を終わりたいと思います。
#154
○今井参考人 全く先生のおっしゃるとおりでございまして、私どもとしては、おっしゃるような趣旨を体して、誠意をもって今後空港の建設に進んでいきたいと思います。
#155
○鹿野委員長 次回は明二十七日午前十時から理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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