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1949/03/31 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 農林委員会 第4号
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1949/03/31 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 農林委員会 第4号

#1
第005回国会 農林委員会 第4号
昭和二十四年三月三十一日(木曜日)
   午後一時四十二分開会
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  委員の異動
三月三十一日(木曜日)委員池田宇右
衞門君辞任につき、その補欠として北
村一男君を議長において選定した。
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  本日の会議に付した事件
○小委員の補欠選任の件
○小委員会設置の件
○昭和二十四年度産米等農業計画に関
 する件
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#2
○委員長(楠見義男君) それでは只今から農林委員会を開会いたします。本日最初に公報を以て御通知申上げて置きましたように、小委員会の設置に関する件についてお諮りいたします。この問題は、先般の食料品配給公團法の一部を改正する等の法律案を採決するに当りまして、討論の際に板野委員から御提案になり、そうして各委員とも御了承せられました農村関係の配給公團制度について調査するために特別委員会を設けることであります。調査承認を受けるための手続は委員長の方でいたしましたが、その際御了承を得て置きました小委員会を設けることと、それから小委員の指名を委員長においてさして頂くことと、この二つの点であります。小委員会設置の点については御異議ないと思いますが、小委員の選定は委員長の手許で一應選定いたしました方々を申上げます。
 尚その前にお断わりして置きますが、水稻單作地帶の調査に関する小委員の藤野さんから辞任の申出がございましたが、藤野さんの代りに赤澤さんをその方の小委員になつて頂くことにいたします。
 それから農林関係の配給公團制度に関する調査のための小委員会の委員といたしましては、藤野さん、板野さん、岡村さん、大畠さん、國井さん、柴田さん、高橋さん、山崎さん、以上のお方に小委員として御調査を頂くことにいたしたいと思いますから御了承頂きたいと思います。尚、小委員の方々は後程お集まり頂きまして、小委員長の御選任をお願いいたしたいと思います。それから專門員の手許で調査の実施要領として一應御参考までの案を作つております。これはお手許にお配りいたしております農林関係配給公團制度に関する調査実施要領案、これでございまして、それは小委員の方々の何らかの御参考にとも存じまして、專門員の手許で作成したのでございます。御覽置き頂きたいと存じます。
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#3
○委員長(楠見義男君) それに引続きまして、昭和二十四年夏作の農業計画につきまして、政府当局から説明を伺うことに計画いたしておりますので、本日はそれを議題にいたしたいと思います。この問題は、実はもう先般からいろいろ農業問題、農村対策について当委員会でも問題にしておる事項でありますが、一面御承知のように経済九原則の実施に伴つて、その中に集荷計画の徹底という項目が一つございます。勿論司令部からの指示するところのこの九原則の一つである集荷計画の徹底については、政府も具体的に案を練つており、我々としてもこの九原則の実施についてはできる限り協力しなければならんわけでありますが、一面において司令部もこの農業の問題につきまして、主要食糧農産物の最大限の増加に必要なるいろいろの措置を政府としても継続すべきこと、又主要食糧を生産し、供出するために、農民に対しては報奬措置を講ずること、こういうような、一面においては生産奬励に関する措置を取ると同時に、一面においては主要食糧農産物の最大限実行可能な集荷を確保するというような方針で、九原則の一項目が指示されておるような状態であります。從つて私共といたしましても、この一連の食糧農産物、又その他の農産物の増産という問題については、特にこの線に沿う意味から言いましても重大な関心を持ち、又それが可能なように努力しなければならんと存じますが、具体的に供出計画の提案が出る前に、農業計画について現在の状況を知つて置くことが、何らかの参考にもなると存じまして、本日の議題にしたような次第であります。それでお手許にいろいろの参考資料が配付されておりますが、これは一應事前に政府側に対しまして、まあ主として食糧確保臨時措置法関係の各條項ごとに参考資料を取つたつもりでございます。即ち法律の第二條関係で、昭和二十四年産の米、甘藷、馬鈴薯、雜穀等の農業計画、この内訳として生産数量、それから生産者保有量、供出数量、代替供出の範囲及び比率、こういうような事柄について、或いは又農業資材である肥料、農藥、農機具等の配給計画、こういうようなものについて、現在まで大体檢討のついておる事柄を、先ず第一に資料として要求いたしたのであります。その次に、先程も申上げましたような意味合におきまして、生産奬励の措置、これは法律の第三條第二項にその旨が規定されてございますが、この奬励措置、それから同じく第三條関係で、資金融通計画及びそれに必要な措置、又第三條関係で農業資材のこの生産配給、或いは輸送業務者に対する指示事項があれば、その指示事項、それから法律の第五條関係で、市町村別農業計画の決定綱要の目標、期日、それから法律の第十條関係で不急農産物についての作付制限をなし得ることになつておりますが、これの措置、こういうようなことを食糧確保臨時措置法に関連いたしまして、資料として要求をいたしたのでございます。それから尚現在進行中の問題として昭和二十三年の、即ち去年の米の現在進行中である超過供出数量、こういうものの表、それから特に問題になつております本年の冬の暖かかつたことに伴う主として麦の問題でありますが、この暖冬対策として麦の生育状況及び今後の見通し、それから暖冬に伴つて、本年の稻作その他夏作に対する影響の見通し、こういうような事柄について全般的に暖冬対策として現に実施し、又実施せんとする対策、こういうような事柄も併せて資料として要求して、それが御手許に配付されておるわけであります。そこで全般的の問題として農業計画につきまして、本日は農林省から農政局長、それから統計調査局長、それ以外に食糧管理局の調査課長の野崎さん、それから農業改良局の普及部から道家さん、それから農事試驗場から戸刈さん、それから田杉さん、以上のお方がお見えになつておりますから、一應全般的の御説明を伺いましてから、いろいろ御質疑をして頂きたいと存じます。では農政局長から。
#4
○政府委員(山添利作君) では農業計画につきまして、その極く概要を御説明いたします。
 米につきましては、事前割当の生産数量は本年六千三百二十一万石であります。昨年は六千二百八十五万石と相成つております。大体この考え方といたしましては、事前割当の数量を余り高くて、農家の方でそれではとても手が届かんというような数量ではいけませんことは勿論であります。同時に供出関係もございます。供出関係と言いますか、食糧の需給計画もございまするので余り低くすることもできない。そこで考え方といたしましては、過去の七ケ年なら七ケ年を取りまして、そのうち上位の四ケ年くらいを標準に取る。言換えますと、作柄が比較的安定をしております時分には、このくらい過去において取れたという数字を基礎にいたします。それに加えまして肥料の増加によるところの増産を見込んでおります。丁度過去七ケ年中の上位四ケ年当時における統制の化学肥料、それと農業計画によつて配給いたしまする、平均で申しますと反当五貫七百、実際上は約六貫になつておりますが、この五貫七百を基準としました各府縣に対する肥料割当、これがその基礎になりました年度の肥料配給数量との差額によつて見込み得るところの増産分を計算いたしたわけであります。尤もこのように過去七ケ年中、上位四ケ年の平均反收を以て反收とするといたしましても、これは飽くまでも基準ということでございまして、必ずしも一律にそれによつたというわけではございません。特に東北地方或いは北陸地方等、單作地帶等につきましては、さようにして出します結果は特に、まあ特にと言いまするか、全体から眺めまして高く数字が出過ぎるという傾向もございましたので、そういう地帶については必ずしもその数字によらないで、それぞれの統計に基いた別の数字を基礎にして算出いたしております。一應機械的に数字を出しまして更にこれを各府縣別、地帶別に檢討を加えまして、バランスを出しております。今申上げましたのは反收でございまするが、一番大きく物を言いますのは、何と言いましても面積でございまして、この事前割当の計画を立てますにつきまして一番面積が重要なフアクターになるのでございます。これにつきましては、昨年及び一昨年の統計調査局における作物報告事務所で決定をせられました実績の府縣別の面積がございます。この面積の平均を基礎にいたします。平均を基礎にいたしますという理由は、まだこの面積につきましては動いておる途中でございまして、これはという最終の結果として取つていい程支の正確さには到達いたしておらないように、これは結果的に推測される点があるのであります。そこで昨年、一昨年の平均をベースにいたしまして、潰れ地等はそれから差引き、或いは若干他の作物に転作いたしたいというものにつきましては面積を減ずる。同時に災害復旧等によつて新らしく植付け可能であるというものは、これに加えまして大体二百九十三万町歩くらいになりましたが、そういう面積を基礎にいたしておるのであります。
 米の事前割当の数量は大体昨年度の割当を行いました後で増産運動をいたしたのであります。増産運動の結果はこれを次の割当には入れないという、いわゆる公約をいたしておるわけでありまして、從つて六千三百万石と、その前の六千二百四十五万石と多少の相違はございますけれども、大体この前の割当を基礎にいと余り変らん数字を目標にした。こういうことに相成つておるわけであります。
 雜穀の面におきましては大分樣子が変つたのでありまして、米換算昭和二十三年度の事前割当は三百五十万石でありましたのが、二十四年度の事前割当は四百五十万石、これは非常な変りようであります。このように一挙に変りました理由は、從來の三百五十万石という数量は実は甘過ぎる、これはいろいろな都合でこういう数字を踏襲しておるのでありますが、雜穀につきましては資料が不完全でありまして、確たるよりどころということになりますると、非常に困難を感ずるのでありますけれども、各方面の事情から考えまして、事実に近い数字を挙げようということで一挙に百万石殖えましたのでございますが、四百五十万石といたしたのであります。このようにいたします結果が、米、雜穀併せまして六千七百七十三万石、これが事前割当の数字になつておるのであります。供出の面から申しますと、当然農家における人口が殖えますこと、それから本年食糧管理台帳等によりまして数字を更に正確度を増したというようなことのために、生産数量の計画といたしましてはそう殖えておりますけれども、それ程には供出の点には殆んで変りはございません、昭和二十三年におきましては三千二百二十六万石でありましたのが、二十四年度の供出割当は三千二百三十二万石でありまして、これは殆んど変りはございません。そういうことになつておるわけであります。
 それから甘藷におきましては十四億九千七百万貰であります。二十三年は十四億六千万貰で、大体この事前割当等の関係から見ますると、実は甘藷については大した府縣側も問題がございません。恐らく米等とはそこにおのずから事情の違うものがあるのでありまして、余り変つたことはございません。この算出方式につきましては、面積は前二ケ年の平均面積を基準といたし、反收につきましては過去の、これは米程長い時期ではございませんが、やはり過去における反收を基礎とする、併し何しろ農林統計から見ましても、芋のことでありまするから、これは反收等が確かに米以上に正確度と言いまするか、でこぼこがあるわけであります。そういうことは近隣相睨み合わせ直すという措置を取りまして均衡を取つて置きました。
 それから馬鈴暫につきましては、これは面積におきましては、種芋の供給予定等と睨み合せまして、実は昨年の五月頃概ね府縣と打合せ済みであつたのであります。これは主として種芋が如何に供給されるかということに掛かつておる問題でありまして、二十三年度六億六千万貰に対して今年は六億七千八百万貰、殆んでその間差異はございません。これは反收といたしましては北海道から來ますものと地種は、北海道から來ますものの方が五割方増産ができる、こういうような基準を以ちまして地種による反收、それから北海道産等の優良種芋による反收、これらのものを入れて別に平均をいたしましてそれぞれの反收を出しております。これにつきましては他に問題はございませんのであります。
 大体二十八年度の農業計画につきましては、雜穀において非常に変つたという以外におきましては、さしたる変化はございません。考え方として一つ変えた点がございます。それは米につきまして二十三年産米の当時におきましては、過去における平年作柄を基準といたしまして、それに災害率を加えたものを以ちまして反收を実は算出いてしました。これは理窟として一應そういうやり方もいいのでございまするけれども、その結果は災害率ということに正確な数字も出しますことになかなか難点があるということ、それから災害の高い地方におきましては、どうしてもここまでおいでというようなやや高い数字になりまして、公平の見地から見て、又農家がその数字を受取ります感じから見てやや高くなる嫌いがあるのでありまして、二十四年度におきましては平年作に災害率を加えるというやり方を改めまして、現実に当該府縣におきまして過去に比較的よかつた作柄、実際農家がそれだけ收穫したという数字を基礎にいたしたのであります。この考え方が変つております。
 それから肥料につきましては、先程申しましたように五貫七百ということが全國窒素のベースでありますが、その後若干追加して配給量を増す府縣等もございまして、実際には反当六貫目くらいになつておると思うのであります。この肥料の配給は府縣別にそれぞれ施肥基準というようなものは作つておりまして、配給量のうち半分は大体平均的に配る。あとの半分はその施肥基準に比例をして配るというやり方をいたしております。
#5
○委員長(楠見義男君) ちよつと申上げますが、肥料の資料は、この前の肥料公團の審議の際に、農林省の農政局の肥料課から最近の肥料事情に関する資料というものが配付がございましたので、本日お手許の方には配つておりませんから御了承願いたいと存じます。
#6
○政府委員(山添利作君) そういうやり方をいたしております。
 それから農薬及び農機具の点につきましては、これは個々のものを取つて言いますと、いろいろと不足するものもあろうかと思いまするが、大体論といたしましては、御承知のように農機具の所要の鋼材も非常に増加をいたしておりまするし、農薬事情も段々好転をして参りまして、概ね需要には應じ得る確信を持つておるのであります。尚、法律によりまして増産を刺戟するための特別な報奬措置を構ずるという点につきましては、即ち三倍の價格で買上げるというのが昨年の制度でござしましたが、この方針につきましては農林省といたしまして同様の措置を取りたいと考えております。諸般の事情からまだそれを決定発表するまでに至つておりませんのであります。
 尚御質問に應じまして御説明をいたしたいと思います。
#7
○委員長(楠見義男君) ちよつとお断わりしますが、他の方の委員会で法案を上げる関係から速記を要求しておりますので、速記をそちらの方に廻しますので割愛しますから御了承願いたいと思います。速記を止めて下さい。
   午後二時十八分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時四十八分速記開始
#8
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて下さい。それではこれにて散会いたします。
   午後四時四十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     楠見 義男君
   理事
           藤野 繁雄君
   委員
           門田 定藏君
           北村 一男君
           柴田 政次君
           高橋  啓君
           赤澤 與仁君
           加賀  操君
           板野 勝次君
           岡村文四郎君
           濱田 寅藏君
  政府委員
   農林事務官
   (総務局長)  平川  守君
   農林事務官
   (農政局長)  山添 利作君
   農林事務官
   (統計調査局
   長)      近藤 康男君
ソース: 国立国会図書館
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