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1947/10/09 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第31号
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1947/10/09 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第31号

#1
第001回国会 議院運営委員会 第31号
昭和二十二年十月九日(木曜日)
    午後一時二十二分開議
  出席委員
   委員長 淺沼稻次郎君
   理事 坪川 信三君
      笹口  晃君    安平 鹿一君
      森 三樹二君    吉川 兼光君
      工藤 鐵男君    小島 徹三君
      後藤 悦治君    廣川 弘禪君
     山口喜久一郎君    石田 一松君
      川野 芳滿君    田中 久雄君
      中野 四郎君    林  百郎君
 委員外の出席者
          議長    松岡 駒吉君
         副議長    田中 萬逸君
          議員    外崎千代吉君
        事務總長    大池  眞君
        法制部長    三浦 義男君
     法制部第一部長    福原 忠男君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 經濟力集中排除法案を付託すべき委員會に關する件
 國會法の一部を改正する法律案
 日本國憲法施行の際現に效力を有する命令の規定の效力等に關する法律の一部を改正する法律案
 商業委員會の委員派遣承認要求の件
    ―――――――――――――
#2
○淺沼委員長 それでは委員會を開きます。
 昨日運營委員會において、經濟力集中排除に關する法律案を付託する委員會について議長から諮問がありまして、これは特別委員會を設置すべきであるという答申をしたのでありますが、これについて議長の方から再議を要求してまいつた次第であります。從つて再議していただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○工藤委員 前囘の委員會において、議長からの諮問に應じて、排除法案を審議するために特別委員會を設けよといふことになつたわけですが、なお愼重考慮の結果、財政金融委員會に付託して、關係委員會と連合審査することが必要と思われますから、この際、前の答申を改めて、ただいまのごとく決定していただきたいと思います。
#4
○淺沼委員長 今の工藤さんの御意見に御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○淺沼委員長 御異議なければ、その通り決定いたしまして答申することにいたします。
 それから、本日の議事日程に、經濟力集中排除法案の審査を付託するため特別委員會設置の件ということが議題に供されておるわけでありますが、この取扱いについてどういたしましようか。
#6
○工藤委員 これは、私の考えでは、やはり法案について一應説明を求めて、動議の形で常任委員會へ移す、その反面には特別委員會というものは消滅する。それを動議できめていただきたい。
#7
○淺沼委員長 そういたしますと、今、工藤さんの御提議の通りに、議題はこのまま議題といていただくことにして、經濟力集中排除法案の審査を付託するため特別委員會設置の件を議題に供して、これに對して、特別委員會をやめて、財政金融委員會に付託したいという動議を提出する、さらに趣旨辯明を求める動議を出して、關係大臣より説明を聽く、こういう取扱いで異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
 そのほかまだ運營委員会としては議題を相當もつておりますが、時間が大分過ぎておりますので、あとは本會散會後にすることにして休憩します。
    午後一時二十五分休憩
    ―――――――――――――
    午後三時三十九分開議
#9
○淺沼委員長 これより開會いたします。
 きようは證人の選定及び罰則に關する國會法の一部を改正する法律案について、先日に引續いて審議をいたします。案の内容については、きのう議論のあつたことに基いて、新たに案文を整理してみましたから、事務總長から一應御説明願うことにいたします。
#10
○大池事務總長 私から大體經過を御説明申し上げまして、なかみの具體的な説明は法制部の方にお願いしたいと思います。
 先日證人に對して宣誓をさせるということと、宣誓違反の場合の罰則を設けることの、國會法の一部を改正する法律案を出したいということのために、その點の改正法律案を大體二案つくりましてお手もとに差し上げたわけでありまして、その第一案の方は、原則的に民事訴訟法における證人の尋問に關する法令を準用するという建前で、抽象的にそれを規定いたしまして宣誓をしてもらう。そして宣誓については今の民事訴訟法を準用していただいて、それに對する罰則を明記して、第三條にわたつた修正をいたしたわけであります。ところがそれについて、民事訴訟法の一般準用ということになりますと、そのうちに全部準用するものと、しないものがありまして、具體的にどういう場面が準用されるかということがわかりませんので、第二案といたしましては、それとは原則が多少違つておりますが、まず證人が出頭したときには宣誓をさせなければならないという大原則を立てまして、宣誓をさせない場合を、「證人の方に正當な理由があると認めるとき」ということにいたしたわけでありますが、その含みは、正當な理由ということは、民訴もしくは刑訴において證人が宣誓をせぬでもいいという場合が、當然にこの正當な理由と認めらるべきものだということに書いたのでありますが、御議論が出ました正當な理由というものは、議院みずからが認定するものであるから、直ちにそれが民訴もしくは刑訴に規定したその通りとなるとは定まらぬ。その場合に、具體的な場合場合に事故が起つてはならぬから、その正當な理由がいかなる場合にできるものであるか、具體的にひとつ事例を拾つて、民訴竝びに刑訴等に規定せられてあります證人の宣誓拒否の場合、あるいは證言を拒み得る場合というようなものを具體化した方が親切ではないかということで、それをすべて拾つてみますれば、ただいまお手もとに差し上げました十數條になりますが、これが大體民訴もしくは刑訴の方面で證言を拒否し得る場合、また宣誓を拒否し得る場合を拾つたわけであります。從いまして全部をはつきりここに明記するといたしますれば、民訴竝びに刑訴等を準用するという大原則に立ちますとこれだけの場面が必要になる、こういうことになりますので、一應拾いました點をここに書いてあるわけであります。その内容竝びに法案の組立につきましては、御質問がございますれば、法制部の方で御説明させることにいたします。
#11
○山口(喜)委員 百六條の六の「祷祀の職にある者と」というのは、占いとか、易者とか、そういうものですか。
#12
○福原説明員 さようでございます。
#13
○山口(喜)委員 これは普通今までの法律の中にはいつておりましたか。
#14
○福原説明員 これは民訴の二百八十一條にございます。刑訴にもございます。
#15
○山口(喜)委員 新憲法のもとにおいて、そういう淫祠邪教というようなものを認めておられるわけですね。
#16
○福原説明員 現在政府でまだ審議中の輕犯罪法案の中にも、それがみだりになされた場合には取締規定をおいて、從來の警察犯處罰令で取締つている程度のことはありますが、ある一定の根據があるという見方もされているようであります。たとえば易經を見て易を觀ずるというようなことになれば、古典に基いての判斷であるというので、今まででも警察犯處罰令の取締對象にはいたしておりません。
#17
○林(百)委員 もう少し檢討しようじやないですか。
#18
○淺沼委員長 檢討するといつても、この間は二案が出て、第二案をとることになつたから、こういうぐあいに全部内容別にしたと思うのですが、第一案をとることになれば、第一案のような表現の仕方をなしてもらつて、いずれをとるかということをもう一遍やつてもらわなければならぬ。
#19
○林(百)委員 それはやはり丁寧のようですがこういうものにしておいた方がよいと思う。
#20
○淺沼委員長 そうなると、これだけ詳細に、國會法の一部を改正する法律案の中に規定することはいかがであろうか、從つて證人に關する法律案という工合にして、獨立立法にしたらどうか、そういう意見も出ておつた、
#21
○小島委員 そうすると、これと同じことが刑訴にも民訴にもあるというのはおかしくなつてくる。
#22
○石田(一)委員 裁判所における證人の僞證罪と、國會における證人の僞證罪とは、おのずから別個に取扱うべきものだと思う。ここに新たなる僞證罪をわれわれがつくつていくのだという觀點に立つて、これを單行法としたい。
#23
○淺沼委員長 速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#24
○淺沼委員長 それでは第二案で進むことにいたしまして、研究することにしたいと思います。
    ―――――――――――――
#25
○淺沼委員長 それでは「日本國憲法施行の際現に效力を有する命令の規定の效力等に關する法律の一部改正する法律案」について協議を願いたいと存じます。簡單に申し上げれば、「勅令」を「政令」と讀みかえるということであります。一應法制部長から説明を願います。
#26
○三浦説明員 御説明申し上げます。「日本國憲法施行の際現に效力を有する命令の規定の效力等に關する法律の一部を改正する法律案」、これを先般お手もとに上げたのでありますが、その中で「前項の規定に基いて日本國憲法の規定により政令に委任することのできない事項につき、政令を發することがあつてはならない。」こういう規定をおきたいと思つているのであります。その問題は、その次のページに書いてあるのをごらん願うとわかると思いますが、法律第七十二號の二條に「他の法律(前條の規定により法律と同一の效力を有する命令の規定を含む。)うち「勅令」とるのは「政令」と讀みかえるものとする。」この二條の二項にただいまの規定を入れるわけであります。入れます趣旨は、從來すでに出ております法律の中で、勅令に委任するという事項が相當あるのであります。それはただいまお手もとに上げました委任命令の種類というので一應ごらんを願うとわかると思いますが、たとえば、ただいま上げました委任命令の種類の二ページの初め、二枚目のところの參照として食糧管理法というのがございますが、この第二條に「本法ニ於テ主要食糧トハ米毅、大麥、裸麥、小麥其ノ他勅令ヲ以テ定ムル食糧ヲ謂フ」たとえばこういう例があるわけです。その他二、三の例をあげてあるのでありますが、こういう場合にいまの「勅令を以て定むる」と書いてありますのをただいま申しました第二條の規定によりますと、「勅力」を「政令」と讀みかえることになるわけであります。從いまして食糧管理法の第二條は「本法ニ於テ主要食糧トハ米毅、大麥、裸麥、小麥其ノ他政令ヲ以テ定ムル食糧ヲ謂フ」、こういうように讀みかえられることになるわけであります。この場合の問題といたしまして、政令と讀みかえることによりまして、たとえば食糧管理法の第二條の規定の意味を不當に廣く解釋いたしまして、政令をもつて定めるということになるから、いわゆる法律事項も廣汎に政令ですべて定め得るのではないか。こういう疑いが起つてくるわけです。その點を法律上明確にする。勅令を政令と讀みかえるのはそういう趣旨でないのだということを規定するという實益からただいま申し上げたような第二條の第二項に先ほど申しましにような規定を置いた方がよいのではないかという問題になるわけであります。この問題の意味を申し上げますと、第二條の第一項の規定に基いて日本國憲法の規定により政令の定める事項につき政令を發することがあつてはならないと讀みかえたことによつて、政令で法律事項を變更するというように解釋してはならないという意味のことをこういう表現を用いて現わしたわけであります。これは常識的に申し上げれば、勅令と政令を讀みかえたことによつて、政令で法律事項を規定することができるものとして解釋してはならないというのであり、これは當然で、政令で法律事項を規定し得るということは新憲法の精神からはそう出て來ないわけであります。その意味のことをここに現わしたのがただいま讀み上げた二條の二項に一項を加える案であります。
#27
○淺沼委員長 この取扱い方を御決定願いたいと思いますが、この通り決定してよろしうございますか。
#28
○三浦説明員 文句は、「日本國憲法の規定により」とありますのを條章とか、その他規定々々と續くから他の文句で表わしたらどうかという御意見が自由黨からありまして、「日本國憲法の規定」というのを、あるいは條規によりと書いても私の方は差支えありません。
#29
○淺沼委員長 ただいま出されました案の通り決定してよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
 取扱いについてお諮りします。これは委員會案として提出いたしますか、それとも各派共同案の形で提出しますか。
#31
○林(百)委員 議院運營がやるのはおかしい。議院運營で出すのは、たとえば司法に關係するから司法委員會にまわせということを議長として言えるのじやないか。
#32
○淺沼委員長 もう一度お諮りしますが、今の法律案の件は各派共同提案とし、委員會の審議を省略して要求する。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
 そうすると次會はいつにいたしましようか。明後日は本會議がありますが、交渉會のあとで三十分か四十分やつていただく。そういうぐあいにいたします。
    ―――――――――――――
#34
○淺沼委員長 それから商業委員の派遣のことについて笹口さんから説明したいということですから。
#35
○大池事務總長 先日御要求になつてまいりました商業委員會からの委員派遣承認申請のことですが、この派遣の目的は、輸出産業施設の現地調査で、それを二班にわけて、第一班は京都、大阪、神戸の三市、第二班は靜岡縣、愛知縣の二縣であります。京都、大阪、神戸、の方は六日間、靜岡縣、愛知縣の方は四日間。第一班としておいでになります方は喜多委員長、細川八十八、佃良一、松原喜之次、松崎朝治、中村元治郎の六君、第二班の方は笹口さん、林大作、岡野繁藏、櫻内義雄、辻寛一、松井豊吉の六君であります。
#36
○淺沼委員長 この内容についてもう少し説明してください。この間、内容がまだ了解しかねるからということでしたら……。
#37
○笹口委員 内容は大體商業委員會としていろいろ資金、資材その他の點について檢討を加えておつたのでありますが、殊に昨今資材面が窮窟になると、いま一つは、今までの純然たる管理貿易から、いわゆる民間貿易再開、その移り變りの際に非常に大きな變化が起りまして、今まで優秀な品物をつくつておりましたような者が、バイヤーが來ないために、契約ができずに業務を中止しなければならないというような重大な危機にも陷つておりますので、そういう實情をできるだけ詳細に調べてこれに對する對策を立てたいということが主な理由であります。見に行きますところは靜岡縣なら茶、カン詰、愛知縣ならば時計、陶器、紡績等各般のいろいろな産業について代表的なところを見てまいりたい。
#38
○山口(喜)委員 小さいところはまた、檢討をしますが、一體議會中に行くことが妥當かどうかを考えておかなければならない。議會終了後各委員會の權限において調べることがいろいろあるでしよう。鑛山、電氣事業、生絲など……。何かついでに行くというような姿がちらつとでも現われたりするとおもしろくないのじやないか。
#39
○石田(一)委員 この前の申合せと全然反することは、方々がほとんど自分の選擧區に歸るということです。なるべく選擧區に關係のない者か行くようにすべきだ。自分のところを調査に來たという名前で行く、それもいいことだが、外部から見られれば黨勢擴張とか、選擧地盤の固めに來たのだというふうに見られる。
#40
○工藤委員 どうしても行かなければ自分の意見を決定することのできないようなもの、中には急を要するものもあるので、それは別としても、選擧區の方面へ出掛けるのは本人としてもおもしろくなかろうと思う。
#41
○山口(喜)委員 打割つて申せば、官吏が年度末剩餘金を官費旅行して、府縣に出て飲み食いして歸つたことを私らは常に苦々しく思つていたが、しばしばこんなことがあるとひいて議院の權威にも關するので、行く限りは議院の權威をもつて行きたい。
#42
○淺沼委員長 この際ちよつと一言申し上げたいと思うことは、この間北海道の視察のとき、たまたま選擧區の人が加わらぬので委員長が選擧區の人から抗議を受けた。議員が調査のため選擧區に歸るのはいかぬというような觀念で審議されては困る。選擧區なるがゆえにいかぬということはやめてもらいたいと大分抗議を申込んで來たのです。これは最後的決定をしたわけでありませんのでもう一遍運營委員會で研究することにいたします。
 本日はこれで散會いたします。
   午後四時十九分散會
ソース: 国立国会図書館
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