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#1
第061回国会 本会議 第55号
昭和四十四年七月三日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第四十六号
  昭和四十四年七月三日
   午後二時開議
 第一 船舶整備公団法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、参議院送付)
 第二 失業保険法及び労働者災害補償保険法の
  一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
  案(内閣提出)
 第四 失業保険法及び労働者災害補償保険法の
  一部を改正する法律及び労働保険の保険料の
  徴収等に関する法律の施行に伴う関係法律の
  整備等に関する法律案(内閣提出)
 第五 肥料価格安定等臨時措置法の一部を改正
  する法律案(内閣提出)
    …………………………………
  一 日雇労働者健康保険法の一部を改正する
   法律案(内閣提出)の趣旨説明
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 議員請暇の件
 土地鑑定委員会委員任命につき同意を求めるの
  件
 日程第一 船舶整備公団法の一部を改正する法
  律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第二 失業保険法及び労働者災害補償保険
  法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 労働保険の保険料の徴収等に関する
  法律案(内閣提出)
 日程第四 失業保険法及び労働者災害補償保険
  法の一部を改正する法律及び労働保険の保険
  料の徴収等に関する法律の施行に伴う関係法
  律の整備等に関する法律案(内閣提出)
 日程第五 肥料価格安定等臨時措置法の一部を
  改正する法律案(内閣提出)
 日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案
  (内閣提出)の趣旨説明及び質疑
   午後二時七分開議
#2
○議長(石井光次郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 議員請暇の件
#3
○議長(石井光次郎君) おはかりいたします。
 議員桂木鉄夫君、同広沢直樹君、同山口敏夫君及び同吉田之久君から、七月七日より十六日まで十日間、また、議員伊賀定盛君及び同千葉佳男君から、七月七日より二十一日まで十五日間、右いずれも海外旅行のため、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(石井光次郎君) 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。
     ――――◇―――――
 土地鑑定委員会委員任命につき同意を求めるの件
#5
○議長(石井光次郎君) おはかりいたします。
 内閣から、土地鑑定委員会委員に有泉亨君、樺山俊夫君、櫛田光男君、黒澤清君、嶋田久吉君、三澤勝君、吉野公治君を任命したいので、本院の同意を得たいとの申し出があります。右申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#6
○議長(石井光次郎君) 起立多数。よって、同意を与えるに決しました。
     ――――◇―――――
 日程第一 船舶整備公団法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
#7
○議長(石井光次郎君) 日程第一、船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#8
○議長(石井光次郎君) 委員長の報告を求めます。運輸委員長砂原格君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔砂原格君登壇〕
#9
○砂原格君 ただいま議題となりました船舶整備公団法の一部を改正する法律案につきまして、運輸委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、最近における造船技術等の急速な進展により、在来貨物船の不経済化の傾向が顕著となっておりますので、これら船舶の改造等を行なら内航海運業者に対し、その必要な資金の貸し付けができるよう、船舶整備公団の業務の範囲を拡大しようとするものであります。
 本案は、四月七日本委員会に付託され、四月十一日運輸大臣より提案理由の説明を聴取し、自来、参考人を招致するなど慎重なる審査を行ないましたが、その内容は会議録によって御承知願います。
 かくて、七月一日、質疑を終了し、討論の申し出もなく、直ちに採決いたしました結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#10
○議長(石井光次郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○議長(石井光次郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 労働保険の保険料の徴収等に関する法律案(内閣提出)
 日程第四 失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
#12
○議長(石井光次郎君) 日程第二、失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案、日程第三、労働保険の保険料の徴収等に関する法律案、日程第四、失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、右三案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
#13
○議長(石井光次郎君) 委員長の報告を求めます。社会労働委員長森田重次郎君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔森田重次郎君登壇〕
#14
○森田重次郎君 ただいま議題となりました三法案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案のおもな内容は、
 第一に、労働者五人未満の事業主等に雇用される労働者を、新たに失業保険の当然被保険者とすること。
 第二に、労働者を使用する事業は、すべて労災保険の強制適用事業とすること。
 第三に、失業保険金等の扶養加算部分を扶養手当に改めること。
 第四に、受給資格者が死亡した場合、失業保険金等を遺族に支給することができること。
 第五に、被保険者であった期間が通算して二十年以上である場合の所定給付日数を、二百七十日から三百日に改めること。
 第六に、日雇い失業保険の保険金日額を、第一級五百円を七百六十円に、第二級三百三十円を五百円にそれぞれ引き上げ、これに伴い保険料の日額を改めること。
 第七に、就職支度金及び移転費を福祉施設として行なうこととし、就職支度金の内容を改善すること。
 第八に、保険料率を現行の千分の十四から千分の十三に引き下げること。
 第九に、三年継続して短期離職者を多数発生させた事業主から特別保険料を徴収し、これを通年雇用対策等の費用に充てること。
 第十に、受給資格を取得するために必要な期間を暦月をもって算定せず、百八十日とすること。
 第十一に、不正受給者等に対する現行の不正受給金の返還命令制度に加え、不正受給金額と同額一以下の金額の納付命令制度を設けること等であります。
 本案は、去る四月三日本会議において趣旨の説明が行なわれ、同日本委員会に付託となり、七月一日の委員会において質疑を終了いたしましたところ、被保険者期間の計算方法、施行期日等についての修正案が提出され、採決の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。
 次に、労働保険の保険料の徴収等に関する法律案について申し上げます。
 本案のおもな内容は、
 第一に、現行の失業保険及び労災保険の適用、徴収について、これを各事業ごとに労働保険という一つの保険関係とし、両保険の適用徴収事務を一元的に処理すること。
 第二に、保険料について、現行の労災保険と同じく、毎年度の初めに、その事業で一年間に支払われる賃金の見込み額に、両保険の料率を合算した保険料率を乗じ、これを概算保険料として徴収することとし、その年度末までに実際に支払われた賃金に基づき過不足を精算すること。
 第三に、現行の失業保険及び労災保険の事務組合について、適用徴収事務の一元化に伴い、これを統合して新たに労働保険事務組合の制度を設けること等であります。
 本案は、去る四月十日本委員会に付託となり、七月一日の委員会において質疑を終了し、採決の結果、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 次に、失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について申し上げます。
 本案は、失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案のうち、労働者五人未満の事業についての両保険の適用拡大に関する規定及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律案の施行期日を、公布の日から起算して二年をこえない範囲内で政令で定める日とすることとあわせて、これらの法律の施行に伴い、関係法律の規定の整備及び必要な経過措置を定めることであります。
 本案は、去る四月十日本委員会に付託となり、七月一日の委員会において質疑を終了いたしましたところ、失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案の修正に伴い、本案の関係条文についても所要の字句整理を行なう修正案が提出され、採決の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#15
○議長(石井光次郎君) 三案を一括して採決いたします。
 日程第二及び第四の両案の委員長の報告はいずれも修正、第三の委員長の報告は可決であります。三案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#16
○議長(石井光次郎君) 起立多数。よって、三案とも委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 日程第五 肥料価格安定等臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#17
○議長(石井光次郎君) 日程第五、肥料価格安定等臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#18
○議長(石井光次郎君) 委員長の報告を求めます。農林水産委員会理事三ツ林弥太郎君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔三ツ林弥太郎君登壇〕
#19
○三ツ林弥太郎君 ただいま議題となりました肥料価格安定等臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 肥料価格安定等臨時措置法は、旧肥料二法の廃止に伴い、昭和三十九年に制定されて以来、肥料価格の安定、肥料の輸出調整等につき、おおむね所期の効果をあげてまいりましたが、昭和四十四年七月末日までに廃止することとされております。しかしながら、最近におけるわが国農業の実情及び肥料輸出市場の環境につきましては、なお当分の間、この法律の存続を必要とする状況にありますので、本案は、この法律を廃止する期限をさらに五カ年間延長することとし、引き続き肥料の国内需要の確保、価格の安定、輸出の一元化等、所要の措置を講じようとするものであります。
 農林水産委員会におきましては、六月二十五日提案理由の説明を聴取し、七月二日質疑を行ない、同日採決の結果、賛成多数をもって可決すべきものと決した次第であります。
 以上、報告を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#20
○議長(石井光次郎君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#21
○議長(石井光次郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
#22
○議長(石井光次郎君) 内閣提出、日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。厚生大臣斎藤昇君。
    〔国務大臣斎藤昇君登壇〕
#23
○国務大臣(斎藤昇君) 日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 日雇労働者健康保険につきましては、昭和三十六年以来法改正が行なわれないまま今日に及んでおりますので、給付内容をはじめ制度面についての改善が緊要な問題となっておりますが、一方、その財政は、今日、非常な悪化を来たしており、本年度末には八百九十四億円の累積赤字が生ずる見込みでありまして、このまま放置すれば財政的に破綻し、制度の崩壊は必至という情勢であります。
 このため、政府といたしましては、今回、現行制度のたてまえのもとに、給付内容の改善及び保険料額の改定を行なうこととし、過般、社会保険審議会及び社会保障制度審議会に諮問いたしました。両審議会からは、いずれも去る五月二十三日に答申をいただきましたので、その御意見に沿って改正法案を策定し、ここに提案いたすこととした次第であります。
 次に、改正案の内容について申し上げます。
 まず、給付内容の改善につきましては、
 第一に、療養の給付期間現行二年を二年半に延長し、また、その後においても、所定の保険料が納付されていれば、引き続き給付が受けられるようにいたしております。
 第二に、傷病手当金の支給期間は、現行二十二日でありますが、これを三十日に延長し、また、支給日額も現在二百四十円、三百三十円の二段階でありますが、これを四百円、八百円、千三百円の三段階として引き上げをはかることといたしております。
 第三に、出産手当金につきましても傷病手当金と同様に、その支給期間、支給日額の改正を行なうことといたしております。
 第四は、埋葬料につきまして、被保険者本人に対する支給額を現行四千円から一万円に引き上げることといたしております。
 第五は、分べん費につきまして、さきに提案いたしました健康保険法等の分べん給付の改善に準じた改正を行なうこととし、被保険者本人分べん費を二万円に、配偶者分べん費を一万円に引き上げることといたしております。
 次に、保険料額につきましては、昭和三十六年以来八年にわたり、賃金日額四百八十円以上の者は二十六円、四百八十円未満の者は二十円に据え置かれてまいりましたが、その後の賃金の上昇を考慮し、賃金実態に即して合理化をはかることとし、賃金日額千円未満の者は三十円、千円以上千七百円未満の者は六十円、千七百円以上の者は九十円に、保険料日額を引き上げることといたしております。
 なお、賃金日額四百八十円未満の被保険者につきましては、現行どおり二十円に据え置くことといたしております。
 最後に、この法律の実施の時期につきましては、昭和四十四年九月一日からといたしております。
 以上をもって趣旨の説明を終わりますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
     ――――◇―――――
 日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#24
○議長(石井光次郎君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。西風勲君。
    〔西風勲君登壇〕
#25
○西風勲君 私は、日本社会党を代表して、ただいま趣旨説明のありました日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案について、佐藤総理並びに関係大臣に対して、日雇い健保の改悪に反対し、その撤回を求める立場から質問をいたしたいと思います。(拍手)
 周知のように、日雇い健保に加入している約百万有余の人々は、土建、山林、農村、港湾、失対事業などに働いている人々や自民党農政の犠牲となって年々増加している出かせぎ労働者などがその圧倒的部分を占めております。そして、これらの働く仲間たちは、きわめて不安定の劣悪な就労条件の中で、慢性的に災害や事故の危険にさらされ、あるいは職業病などの疾病にさいなまれつつある人々が多数であります。したがって、日雇い健康保険は、貧困と疾病の悪循環の中におちいりやすいこうした底辺の労働者に対する救済、疾病予防、さらには健康管理を行なうことを本来の任務としているものであります。
 日雇い健康保険のこのような性格は、昭和二十八年本制度創設に先立ち、失業対策審議会が次のような意見を述べたことに示されていると思います。すなわち、「日雇労働者は、国民健康保険の被保険者となり得ても健康保険の被保険者となることはできず現行保険制度の利益を享受しがたい立場にある。しかもその生活基盤は最も脆弱な階層に属しており本人及び被扶養者の傷病事故は、直ちに生活の破綻を招くこととなり、その就労状態とともに、常に生活不安を覚える大きな原因となっており、このことがひいては社会不安の一因となっている。」こういうように書かれておるのであります。「したがって日雇健康保険制度は、日雇労働者及びその被扶養者を保護することを目的として早急に確立する必要がある。」というのであります。これは昭和二十六年十月十七日に出された意見書の内容の一部であります。
 日雇い健康保険というものがこのような性格のものである以上、保険財政を保険料収入でささえ、赤字になれば保険料をふやすのは当然といった考え方、すなわち、保険主義はこの制度とはとうていなじめない、似ても似つかない対立した考え方であり、日雇労働者に対する非情にして冷酷な仕打ちといわなければならないのであります。(拍手)こういう点で、労働者を保護することをおもな任務としている労働大臣は、いかなるお考えをお持ちですか。あなたは日ごろから、おれは労働者の番人であると大言壮語しておられますが、こんなときこそ、総理と厚生大臣に対して、日雇い健保の改悪を中止しなさいと勧告するのが、これらの労働者を守るための当然の措置だと思います。ましてや、抜本改正を間近に控えているのですから、せめて、それまで現状のままでやるべきだくらいのことを言うのが労働大臣として当然だと思いますが、あなたはどういうお考えをお持ちでありますか。さらに、労働大臣は、この制度の持っている積極的な意義についてどのように評価しているか、この際お伺いしておきたいと思います。(拍手)
 次に、大蔵大臣にお伺いいたします。
 国家の重要な機能の一つは、あるところから、取れるところから税金を取って、ないところ、困っているところに重点的に財政を支出することにあると思うのです。こうした観点に立つならば、数少ない社会保障の一つである日雇い健康保険を保険主義の立場で改悪することは、こうした国の機能を失うことを意味するわけでありますから、やるべきではありません。その上、日雇い健康保険の累積並びに単年度赤字は、国家財政全体から見れば、あなた方が言うほど処理できない額ではありません。日雇い健保の財政は赤字になっても、すべての日雇い労働者が健康なからだで国の施策に感謝しながら仕事をするという、日雇い労働者の健康という黒字が出ればよいのではないでしょうか。こういう点から、福田大蔵大臣はどのようなお考えをお持ちになっておりますか。あなたは、近い将来総理大臣を目ざしているといわれておるのですから、大蔵官僚の言うような財政赤字などというミクロ的見地ではなく、国の政治に対して国民の信頼を取り戻すため、社会保障を
 一そう充実発展させるというマクロ的な見地に立った答弁を要求するものであります。
 次に、日雇い健保の主管大臣である斎藤厚生大臣にお伺いいたします。
 日雇い健康保険は、昭和三十六年に一部改正が行なわれてから、昭和四十二年健保特例法成立の際にも手が加えられないまま今日に至ったのであります。この間、政府は、何回か保険財政の破綻を理由に保険料の引き上げをはかろうとしましたが、そのつど、わが党をはじめとする総評、全建総連、全日自労など、日雇い健保に理解を持つ国民の圧倒的な反対で廃案のうき目を見たのであります。昭和四十年に保険料の引き上げや一部負担制の新設が考えられたとき、社会保険審議会は次のように答申しています。「日雇労働者健康保険制度については、根本的検討を行なうこととし、この際は制度の改正を行なうことなく、赤字は国庫負担並びに借入金によって措置することが適当である。」こういうものであります。昭和四十二年、特例法審議の際にも、本制度に対しては手を加えなかったのであります。これはこの答申の趣旨に沿ったものであります。政府が特例法の有効期間二年間の間に抜本対策を立案するから、日雇い健保の問題は、それにあわせて根本的に検討を加えることにしたものであると私どもは理解をしております。斎藤厚生大臣はそのような理解に立っておられるかどうか、お伺いしたいと思います。
 ここで、内閣総理大臣並びに厚生大臣に重ねてお伺いいたします。
 いままで私が述べましたような日雇い健保の性格と経緯からすれば、日雇い健康保険の正しい対策をあわせた抜本対策を樹立できなかった政府が、そのしりぬぐいを最も下積みの状況に置かれている日雇い労働者の保険料値上げによる赤字対策に置こうとすることは、無責任この上ない行為であって、断じて許すことができないと思うのであります。(拍手)抜本改正案をまとめる政治的責任を負いながら、何ら積極的努力を行なわず、手をこまねいて今日のような事態を招き、本院で誠意のこもらない一片の謝罪のことばだけでその責任を免れたと考えているならば、それこそ、はなはだしい思い上がりであるといわなければならないのであります。(拍手)きのう厚生大臣は、社会労働委員会で、わが党の山田委員の質問に答えて、抜本改正案は今月末に審議会に諮問するよう努力する旨発言されました。しかし、これは当面健保に関する国会審議をスムーズにするための方便、歯に衣を着せずに言うならば、全くのごまかしにすぎないと思うのであります。しかも、今月末では、抜本改正と深いかかわり合いを持ち、抜本改正の問題が明らかにならなければ審議できない健保特例法や日雇い健保の本院における審議には間に合わないのであります。厚生大臣は、社会労働委員会並びに本院における審議を保障するために、本院での両法案の審議に間に合うよう抜本改正案を国会に提出すべきだと思いますけれども、責任のある答弁をお伺いしたいと思います。
 この問題は非常に重要な問題でありますから、佐藤総理大臣からも御意見を伺いたいと思います。
 抜本改正案を日雇い健康保険及び健保特例法の本院審議に間に合うように提出するのは、厚生大臣のみの責任ではなく、最高責任者である佐藤総理大臣、あなたの責任であります。あなたは、内閣と与党の最高責任者として、本院の二つの関連法案の審議に間に合うように抜本改正案を提出することを約束できますか。冗長な長い答弁は要りません。出すのか出さないのか、責任を果たすのか果たさないのか、明らかにしていただきたいと思います。そして、もし日雇い健康保険を審議する上で、その前提ともいうべき抜本改正の問題について政治的責任を果たすことができなかった場合には、日雇い健保の改悪を即刻やめるべきであります。抜本改正案を提出できない政治的責任については、百万言の美辞麗句を連ねるよりも、日雇い労働者にこれ以上重い負担をかけないという思いやりのある事実行為、すなわち、日雇い健保の改悪をやめるということのほうが、はるかに誠意のある態度であることをあなたは知らなければならないと思います。(拍手)重ねて総理に申し上げますが、抜本改正案をまとめて国会に提出することができなかったときは、大衆負担を重くする一切の行為を取りやめ、日雇い健保の改悪を撤回することこそ、あなたに残されたただ一つの道であると考えますけれども、この点に関する佐藤総理大臣の責任のある答弁を要求するものであります。
 次に、斎藤厚生大臣に法案の内容についてお尋ねしますが、あなたは、保険料の引き上げについては、おそらく、保険料を引き上げたが、それに見合うだけの十分な給付改善をしているではないか、こう言われるだろうと思うのであります。しかし、本案件をしさいに検討してみますならば、そのごまかしとからくりに、すぐ気づくのであります。
 その第一は、保険料の引き上げによって九十一億円も増収があるのに、給付改善に使われる費用はたった二十三億円、増収分のわずかに四分の一にしかすぎないという事実であります。
 第二は、日雇い労働者の労働と生活の実態から見て、療養の給付及び傷病手当金の二つが大幅な改善を最も必要としている点でありますけれども、この二つの点について、今次改正案と現行政管健保と比べてみました場合、著しい格差が存在しているのであります。このことは、厚生大臣のみならず関係閣僚の皆さん、広く御承知のとおりであります。
 厚生大臣、あなたは主管大臣として、この両制度間に存在している不当な給付水準の格差をどういうふうにするつもりか、明確にしていただきたいと思います。療養の給付と傷病手当金についても、はっきりした方針を示していただきたいと思います。そして、低廉でしかも適切な医療を最も必要とする日雇い労働者に対して、最も劣悪な給付が行なわれているというわが国の医療保障の貧困を、あなたはどのように根本的に改革されようとしているのか、この点についても明確にしていただきたいと思います。
 第三の問題点は、擬制適用に関する点であります。いわゆる擬制適用が行なわれている建設技能労働者の保険料を第一級にランクしたことであります。これに従えば、たとえば日給二千円で月に二十日間働いた場合、その月の保険料は実に千八百円となり、これまでの五百二十円に比べて三・五倍の引き上げになります。もしこの人が政管健保に加入することができるならば、保険料は月に千三百円、現行特例法のもとでさえ千四百円で済むのであり、しかも日雇い健保と比較して、はるかに高い給付を受けることができるのであります。厚生大臣並びに労働大臣、これは幾ら何でもひどい改悪といわなければならないではありませんか。最も劣悪な給付水準に置きながら、ひときわ高い保険料をこの人たちに限って支払えというのは、一体どういう理由に基づくものか、納得のいく説明をお願いしたいと思うわけであります。
 日雇い労働というものは、元来雇用関係が不明確なものであって、それゆえに擬制適用ということが必要なのであり、この制度あるがゆえに、日雇い健保は生きたものとなっているのであります。厚生大臣、擬制適用の対象を、建設技能労働者に限定しているのはどういう理由によるのですか。さらに、今後この制度の充実をはかるとともに、適用範囲を拡大するのが当然だと思うのですが、その具体的な計画をお示しいただきたいと思います。
 また、労働者を守る役所の最高責任者である労働大臣は、適用範囲の拡大には当然賛成であると思うのですけれども、念のために、どのようなお考えをお持ちになっているか、お聞かせ願いたいと思います。
 次に、総理大臣並びに関係大臣に、本件の取り扱いについてお伺いいたします。
 佐藤内閣と自民党は、暴力的、非合法的な手段をもって、国会を七十二日間も延長したのであります。それにもかかわらず、延長国会は残すところあと一カ月となったわけであります。正常な目で見るならば、残された会期中に本案件を衆参両院で十分審議することは事実上不可能であります。本院社会労働委員会は、きのう二日から健保特例法延長法案の質疑に入ったばかりであります。たびたび指摘しましたように、この法案は、佐藤総理の公約じゅうりんという許しがたい行為の上に、それでなくてもおくれているわが国の医療保障を大きく後退させるものでありますから、本法案の審議には、特別慎重な審議が必要であります。このことは、与党はもちろん、良識のある人ならだれでも認めざるを得ない原則であります。だからこそ、社会労働委員会の慎重な審議とともに、大蔵委員会との連合審査、あるいは参考人からの意見聴取を行なうなど、十分な審議の徹底を期することが、与野党の間で一致しているのであります。このようなわけですから、さきの国会正常化に関する申し合わせとともに、与野党一致の確認などが多数の暴力によって踏みにじられるようなことがない限り、本院社会労働委員会の特例法に関する審議は、いかに急いでも今月末までかかることは自明の理であります。このように見てまいりますと、本案件の審議は、事実上行なえるわけがないのであります。
 与党議員の中には、特例法を強行成立させる代償として、本案件を廃案ないしは継続審議にするなどということを公然と言う者があるように伝えられておりますけれども、これが事実とすれば、ゆゆしき問題であります。だれが見ても時間的に通る見込みのない法案を無理押しして、あるいは万一の場合にも他の法案を通す取引材料に使うというがごときことは、神聖であるべき本院で行なってはならないことであります。こういうことを繰り返すことこそ、国会の権威を傷つけ、国民の信頼を裏切るものと断ぜざるを得ないのであります。与党の総裁であり、国会運営に重大な責任を持たれている佐藤総理大臣のお考えと、本案件の見通しについて、明確な態度を示していただきたいと思います。
 いま一つ、自民党総裁としての佐藤総理大臣に伺いたい。
 去る六月十九日、本院社会労働委員会において、与党は、わが党の八木一男議員の質問を突如打ち切って委員会を大混乱におとしいれたことは、まだ記憶になまなましいところであります。第六十一通常国会において、これと同様な与党の暴挙が重ねられること、これで実に八回を数えるのであります。総理大臣、これほど異常な国会がかつてあったでしょうか。このように異常な事態が今日かえって常態となっているところに、国会と国民との間における断絶があるのではないかと思うのであります。今日、国民の間に広がっている政治不信について、総理、あなたはどこに原因があるとお考えになりますか。深刻化する公害や交通事故、いまなおやまない受験地獄や大学教育の空洞化、それに物価上昇や住宅難など、国民生活の上に重くのしかかっている諸矛盾を、佐藤内閣は何一つ解決できないのみか、総理の率いる自民党が、国鉄運賃値上げや健保特例法など、国民の負担をさらに倍増させる法案を、あたかも一党独裁であるかのように、暴力的に強行して恥じないのが慣習化してしまったことが最大の原因ではないでしょうか。(拍手)
 総理、国会運営の最高責任者の一人として、いまからでもおそくはありません、国民の前に約束していただきたいのであります。残る延長国会の会期一カ月の間に、あらゆる案件について、さきの内閣委員会における防衛二法のように、徹底的に審議を尽くすことを約束していただきたいのであります。審議打ち切り、強行採決というような、議会主義のむなしい自殺行為はもうやらないと、はっきり明言してもらいたいのであります。
#26
○議長(石井光次郎君) 西風君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。
#27
○西風勲君(続) 約束できますか、それとも強行採決をしますか。イエスかノーで、はっきり答えていただきたいのであります。
 最後に、総理にお伺いいたします。
 自民党の田中幹事長は、健保特例法延長などの重要法案が流れたときには、直ちに臨時国会を開いて、流れた法案を通すという旨を発言していますが、これは総理の御意思かどうか、明らかにしていただきたいと思います。不法にも、常識では考えられなかった七十二日間も国会の会期を延長しておいて、みずからの指導力が足りないために法案が流れたからといって、すぐ臨時国会を開くなどという、どうかつ的発言をすることは、国会と国民を愚弄する恥ずべき行為であります。この際、最高責任者である総理の、高い次元に立った御答弁をお願いするものであります。
 以上、私の質問について、誠意のある具体的な答弁を要求して、私の質問を終わる次第であります。(拍手)
    〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
#28
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) 西風君にお答えいたします。
 まず、医療問題の抜本策について、そのおくれておる理由、今後の見通しなどにつきましてお尋ねがありましたが、これらの問題につきましては、すでに去る五月八日の本会議における健保特例法の趣旨説明の際にお答えをいたしたところでありますので、詳しくは申し上げませんが、国民医療を確保するためには、医療保険制度ばかりでなく、医療制度の関連諸制度につきましても総合的に検討する必要があり、それだけに、問題の所在は根深く、かつ複雑な問題をはらんでおりますので、特例法を延長して、いましばらくの猶予をいただき、この間、各方面の御意見を十分伺いながら、鋭意作業を進めている段階にあります。でき得る限り早急に、国民各位の納得のいく、りっぱな成案を得るようにいたしたい、かように考えております。このことが、私の責任を果たすゆえんでもある、かように私は確信しております。
 次に、西風君は、医療の抜本対策がきまってから、あらためて日雇い健保を見直せとの御意見のようでありますが、私はそのようには考えません。日雇い健保につきましても、一般健保と同様、基本的に多くの問題をかかえており、その抜本的対策の検討に着手しているのではありますが、日雇い健保の制定が、昭和三十六年以来改正を行なっていないままに今日に及んでいるため、給付内容の改善につきまして関係者から強い要望があり、また、財政状態につきましても非常に悪化を来たし、このまま放置すれば財政的に破綻し、制度の崩壊すら招きかねない情勢になっておりますので、賃金実態に即した保険料額の改定を行なうこととしたものであります。今回の改正は、当面この制度を維持し、将来の抜本改正に円滑に移行していくために、ぜひ必要な措置である、かように考えております。西風君から撤回の勧告がありましたが、政府はただいま提案をしたばかりで、これを撤回する考えはありません。どうか、よろしく御審議のほど、お願いをいたします。
 次に、国会の審議につきまして、御意見を交えてのお話でありました。私は、国会が、各党とも話し合いの結果、審議を慎重に、しかも十分尽くすようにいたしたい。このことは、すでに各党間の話し合いでもきまっております。私は、国会が国民に対しての責任を果たす意味におきましても、そのことは必要だと思います。いたずらに審議を拒むとか、あるいは審議を遅延するとか、そういうことばかりが能ではありません。(拍手)こういう点につきましては、各党が話し合ったとおり、国会は国民のために審議するところだ、国民のために審議するところだ、この点を十分御理解いただきまして、今後とも国会の正常化について、私も努力をいたしますが、野党の各位も御協力をお願いしたいと思います。御批判は御自由だと思いますが、この点では国会の本来の姿でありたい、かように思います。
 次に、幹事長から臨時国会を開くという話をしたということでありますが、政府は、さような考え方をただいましておりません。ただいまの国会中、この国会をできるだけ能率をあげて、そうして国民の期待に沿うように努力する覚悟でございます。次の段階の話は、ただいま考えておりません。(拍手)
    〔国務大臣斎藤昇君登壇〕
#29
○国務大臣(斎藤昇君) 日雇い健保の改正案を、抜本対策を待たずになぜやったかということにつきましては、先ほど総理が御答弁申し上げましたとおりでございますから、私は繰り返しません。
 さらに、医療保険制度の抜本対策の要綱を、この日雇い健保並びに健保特例法の審議中に関係審議会に諮問すべきであるという御意見に対しましては、先般の衆議院の社会労働委員会におきまして、山田委員から御質問があり、私は、できるだけこの国会中に関係審議会に、少なくとも大綱だけでも諮問できるように取りまとめたいと御答弁申し上げましたところ、健保特例法案の審議中に、ぜひ関係審議会に諮問をするように努力をせよという重ねての御要請がございましたので、私は、そのことは非常に困難だと思いますけれども、しかし、できるだけ努力は申し上げますと、かようにお答えを申し上げたわけでございますので、それによって御了承をいただきたいと存じます。
 それから、日雇い健保の保険料率の引き上げは高きに失するという御意見でございますが、これは今日の賃金の実態に合わせて料率の引き上げをいたしたわけでございまして、三十六年当時定められました料率から考えますると、今日の賃金実態に合わせてこの保険料を改定するのは当然ではなかろうか、かように考えます。
 保険料収入の増額が、今度の給付の増額よりも上回っておるとおっしゃることは事実でございます。それは、すでに今日の保険給付は保険料率の収入を非常に上回っておりまして、御承知のように、三十六年に改定をせられました当時の保険料収入と保険給付の割合は、保険給付に対しまして保険料収入は当時約五五%でございましたが、昭和四十二年では二一%ということになってしまっているわけであります。本年においては、おそらく二〇%を下回っているだろう、かように考えます。したがいまして、保険料収入の増加は、これは保険経済の健全化ということもさることながら、実態に合わせた保険料収入に改定をいたしたい、かような考え方でございますので、御了承をいただきたいと存じます。
 さらに、擬制適用の問題でございますが、擬制適用の方々は、いわゆる事業主がないのを、あるがごとく擬制をするというところに擬制適用があるわけでありますから、保険料は、普通の日雇い保険の方々よりも倍になるというのが当然でございますが、そういった土建労働者の方々の労働対策という意味も込めまして、法律にないのに擬制をして適用をいたしておるわけでございます。したがって、抜本改正の際には、この種の方々の健康保険をどうするかということをさらに考えなければならないと存じまするが、それはそのときに譲りまして、ただいまの段階では、今日の基本方針に従ってやってまいりたい、かように思う次第でございますので、御了承をいただきたいと存じます。(拍手)
    〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
#30
○国務大臣(福田赳夫君) 社会保障制度を拡充充実して弱い者の立場を助けよ、これはもう政府の根本方針であります。さればこそ、日雇い健保につきましても、政府管掌健康保険とともに、特例的に定率の補助をいたしております。特に日雇い健保につきましては三五%というような高率補助をいたしておるのであります。また、さらにその上、定額補助を今度は十億円にふやそう、こういうことをよく御承知願いたいのであります。
 赤字が小さいからというようなお話でございますが、赤字は決して小さくないのでありまして――この制度は小そうございますが、しかし赤字は、四十三年度末におきまして六百五十億円に達するわけであります。しかも、このままに放置しておきますと、四十四年度におきましても二百億円の赤字をまた追加しよう、こういうようなことに相なるわけでありまして、給付改善を行なわなければならぬという事情にあるこの保険制度が、料率の改定もそのままだということになりますると、これはもう給付の改善どころか、制度の崩壊ということにもなりかねない状態でありますので、今回、中間的な措置をいたした、かような状態でございます。何とぞ御協力を願います。(拍手)
    〔国務大臣原健三郎君登壇〕
#31
○国務大臣(原健三郎君) 西風さんにお答え申し上げます。
 第一は、保険料額を高く引き上げて、それは日雇い労働者を苦しめ、日雇い労働者をして耐えがたいものとする、であるから改悪であると思うがどうかということでありますが、日雇い労働者の賃金は、労働者の毎月勤労統計調査によりますと、昭和四十二年には一日当たり千百五十二円で、昭和三十年に比べると約三倍と著しい改善をされておるところであります。これによって、昭和三十三年には常用労働者の全産業の平均賃金の五六・六%であったものが、昭和四十三年には六三・四%と、常用労働者に対する格差も著しく縮小いたしておるところであります。
 次に、このたびの日雇労働者健康保険法の改正は、保険給付の改善によって被保険者である日雇い労働者の生活の安定に寄与することを目的としておるものでございます。保険料額の改定は、これに伴う必要最小限のものであって、まあやむを得ないものであろうと存ずる次第であります。また、給付内容の改善については、私といたしましても、日雇い労働者の福祉向上を願っておる観点から、十分関心を持っております。それで、過去においても厚生大臣とよく話し合いをしてまいりましたが、今後とも意のあるところをよく伝えていきたいと思っております。
 さらに、日雇い健保の適用を五人未満にも行なうべきではないか、範囲を拡大することは賛成じゃないかとおっしゃいましたが、五人未満の事業所の人々に対しては、すでに国民健康保険等によりカバーされておるところがあります。将来の方向としては、労働者の福祉の向上から見て実効のあがる観点から関係大臣とも十分協議をしていきたい、こう思っております。(拍手)
#32
○議長(石井光次郎君) これにて質疑は終了いたしました。
#33
○議長(石井光次郎君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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