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#1
第061回国会 本会議 第59号
昭和四十四年七月十一日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第五十号
  昭和四十四年七月十一日
   午後二時開議
 第一 議院に出頭する証人等の旅費及び日当に
  関する法律の一部を改正する法律案(議院運
  営委員長提出)
 第二 真珠養殖等調整暫定措置法案(内閣提
  出)
 第三 昭和四十四年度における農林漁業団体職
  員共済組合法の規定による年金の額の改定に
  関する法律案(内閣提出)
 第四 旅券法の一部を改正する法律案(内閣提
  出)
 第五 新東京国際空港周辺整備のための国の財
  政上の特別措置に関する法律案(内閣提出)
 第六 沖繩における産業の振興開発等に資する
  ための琉球政府に対する米穀の売渡しについ
  ての特別措置に関する法律案(内閣提出)
 第七 健康保険法及び船員保険法の臨時特例に
  関する法律等の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 本日の議事における発言時間は趣旨弁明につい
  ては十五分質疑答弁討論その他については十
  分とするの動議(園田直君外二十六名提出)
 衆議院議長石井光次郎君不信任決議案(柳田秀
  一君外六名提出)
  質疑終局の動議(園田直君外二十六名提出)
  討論終局の動議(園田直君外二十六名提出)
 衆議院副議長小平久雄君不信任決議案(柳田秀
  一君外六名提出)
  質疑終局の動議(園田直君外二十六名提出)
  討論終局の動議(園田直君外二十六名提出)
   午後七時九分開議
#2
○副議長(小平久雄君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議(園田直君外二十六名提出)
#3
○副議長(小平久雄君) 園田直君外二十六名から、本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議が提出されました。
 本動議は記名投票をもって採決いたします。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#4
○副議長(小平久雄君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#5
○副議長(小平久雄君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
#6
○副議長(小平久雄君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#7
○副議長(小平久雄君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百十九
  可とする者(白票)       百八十一
  否とする者(青票)       百三十八
#8
○副議長(小平久雄君) 右の結果、本日の議事における発言時間は、趣旨弁明については十五分、質疑、答弁、討論その他については十分とするに決しました。(拍手)
    ―――――――――――――
 園田直君外二十六名提出発言時間制限の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 喜元君    相川 勝六君
      愛知 揆一君    青木 正久君
      赤城 宗徳君    赤澤 正道君
      秋田 大助君    天野 光晴君
      荒舩清十郎君    井出一太郎君
      井原 岸高君    伊藤宗一郎君
      伊能繁次郎君    池田 清志君
      石田 博英君    稻葉  修君
      稻村佐近四郎君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 英男君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    遠藤 三郎君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      大石 八治君    大竹 太郎君
      大坪 保雄君    大野  明君
      大野 市郎君    大橋 武夫君
      大村 襄治君    岡崎 英城君
      岡本  茂君    奥野 誠亮君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 彦吉君    鍛冶 良作君
      海部 俊樹君    金丸  信君
      金子 岩三君    亀岡 高夫君
      亀山 孝一君    鴨田 宗一君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    木野 晴夫君
      木部 佳昭君    木村 武雄君
      菊池 義郎君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田円次君
      久保田藤麿君    熊谷 義雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      小峯 柳多君    小宮山重四郎君
      小山 長規君    河野 洋平君
      佐々木秀世君    佐藤 文生君
      坂田 道太君    坂本三十次君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      塩谷 一夫君    重政 誠之君
      篠田 弘作君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    進藤 一馬君
      周東 英雄君    菅波  茂君
      鈴木 善幸君    砂田 重民君
      世耕 政隆君    園田  直君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 角榮君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田村  元君
      田村 良平君    竹内 黎一君
      竹下  登君    谷垣 專一君
      谷川 和穗君    千葉 三郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      塚田  徹君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    床次 徳二君
      内藤  隆君    中尾 栄一君
      中垣 國男君    中川 一郎君
      中野 四郎君    中村 梅吉君
      中村庸一郎君    中山 マサ君
      永田 亮一君    永山 忠則君
      灘尾 弘吉君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西岡 武夫君    西村 英一君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野原 正勝君    野呂 恭一君
      羽田武嗣郎君    橋本登美三郎君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      早川  崇君    原 健三郎君
      原田  憲君    広川シズエ君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福井  勇君    福田 赳夫君
      福永 一臣君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤枝 泉介君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      藤本 孝雄君    藤山愛一郎君
      船田  中君    古井 喜實君
      古内 広雄君    古川 丈吉君
      保利  茂君    坊  秀男君
      細田 吉藏君    堀川 恭平君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松澤 雄藏君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    三池  信君
      三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君
      水野  清君    湊  徹郎君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      村上信二郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森田重次郎君
      森山 欽司君    保岡 武久君
      山下 元利君    山田 久就君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      早稻田柳右エ門君    渡辺 栄一君
      渡辺  肇君    渡辺美智雄君
      關谷 勝利君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    阿部 昭吾君
      阿部 助哉君    赤路 友藏君
      淡谷 悠藏君    井岡 大治君
      井手 以誠君    井上  泉君
      井上 普方君    石川 次夫君
      石田 宥全君    石橋 政嗣君
      板川 正吾君    稻村 隆一君
      江田 三郎君    枝村 要作君
      小川 三男君    大出  俊君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 利春君    岡田 春夫君
      岡本 隆一君    加藤 万吉君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    金丸 徳重君
      唐橋  東君    川崎 寛治君
      川村 継義君    河上 民雄君
      河野  正君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    工藤 良平君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      兒玉 末男君    後藤 俊男君
      神門至馬夫君    佐々栄三郎君
      佐々木更三君    佐野 憲治君
      斉藤 正男君    阪上安太郎君
      柴田 健治君    島本 虎三君
      下平 正一君    田中 武夫君
      田邊  誠君    多賀谷真稔君
      高田 富之君    武部  文君
      楯 兼次郎君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    内藤 良平君
      中澤 茂一君    中嶋 英夫君
      中谷 鉄也君    中村 重光君
      永井勝次郎君    楢崎弥之助君
      西風  勲君    野間千代三君
      芳賀  貢君    畑   和君
      華山 親義君    浜田 光人君
      平岡忠次郎君    平林  剛君
      平等 文成君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      穗積 七郎君    細谷 治嘉君
      堀  昌雄君    松本 七郎君
      三木 喜夫君    三宅 正一君
      美濃 政市君    武藤 山治君
      村山 喜一君    森本  靖君
      八百板 正君    八木 一男君
      八木  昇君    矢尾喜三郎君
      柳田 秀一君    山内  広君
      山口 鶴男君    山崎 始男君
      山田 耻目君    山中 吾郎君
      山本 幸一君    山本 政弘君
      山本弥之助君    米内山義一郎君
      米田 東吾君    渡辺 惣蔵君
      渡辺 芳男君    池田 禎治君
      内海  清君    小沢 貞孝君
      岡沢 完治君    神田 大作君
      河村  勝君    小平  忠君
      曾禰  益君    田畑 金光君
      塚本 三郎君    中村 時雄君
      西村 榮一君    吉田 賢一君
      吉田 泰造君    有島 重武君
      伊藤惣助丸君    石田幸四郎君
      小川新一郎君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    沖本 泰幸君
      小濱 新次君    斎藤  実君
      鈴切 康雄君    竹入 義勝君
      中野  明君    伏木 和雄君
      正木 良明君    松本 忠助君
      矢野 絢也君    山田 太郎君
      田代 文久君    谷口善太郎君
     ――――◇―――――
 衆議院議長石井光次郎君不信任決議案(柳田秀一君外六名提出)
          (委員会審査省略要求案件)
#9
○副議長(小平久雄君) 柳田秀一君外六名から、衆議院議長石井光次郎君不信任決議案が提出されました。
 本決議案は、提出者の要求のとおり委員会の審査を省略して議事日程に追加するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○副議長(小平久雄君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 衆議院議長石井光次郎君不信任決議案を議題といたします。
    ―――――――――――――
 衆議院議長石井光次郎君不信任決議案右の議案を提出する。
 昭和四十四年七月十一日
     提出者
      柳田 秀一   八木  昇
      平林  剛   三木 喜夫
      中嶋 英夫   池田 禎治
      大野  潔
    ―――――――――――――
#11
○副議長(小平久雄君) 提出者の趣旨弁明を許します。中嶋英夫君。
    〔中嶋英夫君登壇〕
#12
○中嶋英夫君 私は、日本社会党、民主社会党、公明党三党を代表し、衆議院議長石井光次郎君の不信任決議案の提案理由を申し上げます。
 まず、決議案文を朗読いたします。
    衆議院議長石井光次郎君不信任決議案
 本院は、衆議院議長石井光次郎君を信任せず。
    〔拍手〕
      理 由
 議長は、議会運営の全体に責任を負う最高の機関であり、ことに国会正常化を自ら提唱している石井議長は、国会正常化について大きな責任があり、その実現のために全力を傾注すべき立場にある。
 しかるに石井議長は、今国会の重要法案であり、国民生活に直接影響をおよぼす「健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する法律等の一部を改正する法律案」に対する修正案が、自民党のかつてない議会政治無視の暴挙によって強行採決された社会労働委員会の異常な事態を正常なものと認め、政府与党の意のままに、この法案の本会議上程に加担した。
 この行為は、自ら主張した国会正常化を自ら放棄したばかりでなく、議長の職をけがしたものであり、その責任はきわめて重大といわねばならない。かかる議長をそのまま放置しては正常な国会運営はとうてい期することはできない。
 これが、本決議案を提出する理由である。
    〔拍手〕
 私から申し上げるまでもなく、憲法第四十一条におきまして、「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。」と規定しておるのであります。衆議院議長はこの国権の最高機関の長であり、いやしくも、その席を占める人は、その権威を少しでもそこなうようなことがあってはならないのであります。本来、議会制民主主義は、普選獲得運動をはじめとして、国民の政治的自由を保障し、その政治的要求を実現する方途として生み出されたのであります。いわば、近代民主主義の政治的所産であります。したがいまして、議会制民主主義に沿うた国会運営は、あらゆる民主的慣行と手続によって円滑に行なわれるために、十分なる用意と万全なる手続が規定され、かつ、要求されているところであります。
 しかるに、石井衆議院議長は、今回の第六十一国会において、まさに国会の最高機関としての権威を消失せしめ、議会制民主主義を破壊し、国民の国会不信、国会軽視に拍車をかける役割りを演じ来たったことは、国民周知のこととなってまいりました。石井議長は、自民党と佐藤内閣の議会軽視の行動に唯々諾々として加担し続け、今国会においては実に十一回にのぼる不法不当な強行採決を許し、過般の国鉄運賃値上げ法案の例に見られるように、正常な議会運営について何らの責任を持とうともしなかったのであります。あまつさえ、昨夜、社会労働委員会におきまして発生した事態、すなわち、自由民主党の十一回目の暴挙につきましても、これを合法的と称し、本日の本会議の議事日程にのせておるのであります。
 昨日の社労委員会は、与党議員の出席数名、速記者も不在、委員会開催の放送に先がけ、存在しない審議をあったがごとく言いくるめ、ルールに全然合致しない行動――委員会で健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正が、その提案と政府見解の発表と採決とを数分問で行なったと称する自民党の態度も暴挙でありますが、それを合法と認めた石井議長のなした措置こそ大暴挙というべきであります。(拍手)私ども野党各党は幾たびか石井議長に反省を求め、その撤回を強く要求してまいりましたが、石井議長は頑迷にこれを拒み、ついに本会議を開会いたしました。
 本来、議会の運営の中心として中立性を要求されております衆議院議長が与党に加担し、その暴挙を是認するとき、国会における民主主義はその影をひそめ、ファシズムが台頭し、議会はみずからを葬る暗黒に向かって傾斜をいたします。
 石井議長は、昭和四十二年二月、本院議長に選任され、その際の就任あいさつにおきまして「私は、議会人といたしましての覚悟を新たにいたしまして、誠意を尽くして議院の運営に当たり、もって国会の権威を一そう高め、国民の期待にこたえるよう、最善の努力を払う所存でございます。」と述べておられるのであります。しかるに、今国会におけるきょうまでの運営は、戦前戦後を通じてのわが国の議会史上かつてない暴走、混乱の連続であり、まさに最低の議会運営と断ぜざるを得ないのであります。
 イギリス議会の議長は、一党一派に偏しないために、党籍を離れることはもちろん、その公正、厳正を保つために、同僚議員とも、ともに食事をすることなく、私的交流もほとんど行なわないことが不文律となっているほどであります。私は、石井議長就任のあいさつを聞きながら、このことを思い、それを期待いたしたのであります。しかし、いま目の前にあるのは、まさに石井議長の言行不一致、指導性の喪失、職務怠慢であるといわなければならないのはまことに残念でなりません。(拍手)
 特に、自由民主党の党利党略に屈して、今国会の会期延長においての七十二日に及ぶ大幅延長を強行し、その上に、健保特例法案をはじめとして大学管理法案、防衛二法案、出入国管理法案、靖国神社法案など、日米安保体制の核安保、アジア安保への拡大発展に沿うた国内体制を確立する反動立法の成立を期そうとしたことに協力したことは、行政府に対し厳然として立法府の独立性を堅持すべき議長として、まことに許しがたいことであります。(拍手)
 そして、今回の健康保険特例法延長法案は、いまより二年前に、石井議長のあっせん過程で時限立法として生まれたものであります。この議長手元において各党が申し合わせたところの、二年間に抜本改正を行ない、特例法再延長は行なわないと約束されていたのでありますから、石井議事は、みずからの権威をみずからの手によって打ち砕いたことになり、行政府に対し完全屈服をしたことになるのであります。その責任は、まさに重大であります。
 私は、本提案に対する採決の以前において、石井光次郎君が議長を辞すべきだと考えます。辞職することによって、せめて晩節を少しでも守っていただきたいのであります。代議士当選九回、商工大臣、運輸大臣、通産大臣、国務大臣など多くの重職を歴任した政治家石井光次郎君の傾き倒れんとする名誉を何とか守るには、石井議長みずからの決断あるのみであります。
 石井議長はよく知っているはずであります。昭和四十二年八月五日、健康保険特例法案をめぐって紛糾しておる際に、わが党の成田委員長は、当時書記長として、議長の再三にわたる懇請とその権威を認める立場から、石井議長あっせん案を党に持ち帰り、その承認を得られないと知ったとき、公党の信義の立場から、中央執行委員長とともに従容としてその役職をみずから辞したこと、これを知っておるはずであります。責任のとり方の大切なことを、九州男児石井光次郎君は知っておられると思います。
 石井議長の決断を求め、決議案の趣旨弁明を終わります。諸君の賛同を得たいと存じます。(拍手)
    ―――――――――――――
#13
○副議長(小平久雄君) 質疑の通告があります。順次これを許します。武藤山治君。
    〔武藤山治君登壇〕
#14
○武藤山治君 私は、日本社会党を代表して、ただいま趣旨弁明のありました石井衆議院議長不信任案について、提案者中嶋代議士に質疑をいたすものであります。
 最近の自由民主党の行動は、あまりにしばしば正義の法や少数党の権利を無視して、利己的で威圧的な多数者の優勢な力によって諸法案を決定されるという思慮のないありさまであります。かかる多数党の危害を矯正する方法を論及し、いまにして大規模民主主義の真にあるべき姿を追求しなければ、わが国の民主政治は崩壊するでありましょう。(拍手)議院内閣制のもとにおいては、議会において過半数の議席を制する政党の幹部によって内閣が組織され、内閣の提案は大体において多数で承認されることになるでしょう。内閣も国会も、実質的には多数党によって動かされ、多数党をバックの議院内閣制では、内閣は政治の全範囲にわたって完全な独裁力を持っておるのであります。だから、多数党はその独裁力を利己心や党利党略に利用する場合、十分慎重に配慮しなければならないのであります。
 イギリスにおける議院が議長の地位を非常に権威あらしめ、多数党に引きずり回されないように配慮されているのは、この多数党の独裁力を牽制することができるためであります。多数党なら何でもできる、議論も尽くさず、反対の意見を聞かず、成規の手続も踏まずということでは、議会制民主主義、議院内閣制は形のみとなり、すでに死んでしまったと同然といわざるを得ません。(拍手)民主国会をかかる仮死状態に追い込んだその責任の一半は、中立、公正で規則を重んじなければならない議長の責任であると断ぜざるを得ません。民主主義は、その本質、内容、真理が重要であると同時に、そのプロセス、手続そのものが民主主義でなければならぬのであります。(拍手)
 私は、六月三日、六月二十日の二回にわたって国対委員長会談が開かれ、定足数を守ろうじゃないか、強行採決は慎もうではないか、十分審議をやろうではないか、この紳士的な申し合わせが文書で行なわれた。しかるに、いまだ一カ月の日時を過ごさないのに、本議場でわれわれが投票をして選んだ衆議院議長の不信任案を出さざるを得ないという、この議会の今日の姿を心から嘆く一人であります。(発言する者あり)しかし、われわれはその理由を、いまこれから古川君にもお答えいたしたいと思います。
 以下、具体的に、石井議長が正義を無視し、民主的法律の規定をいかに犯したかを追及し、提案者にその実情を伺うつもりであります。
 まず、その第一は、国会法第十九条には、「議長は、その議院の秩序を保持し、議事を整理し、議院の事務を監督し、議院を代表する。」と書いてあります。「秩序を保持し、」というところをわれわれは強く訴えたいのであります。さらに、国会法二十条は、「議長は、委員会に出席し発言することができる。」となっております。昨晩の状態のときに、委員会はまさしく委員長の宣言で休憩になっていたのであります。休憩の札が下がっていたのであります。その休憩中に社会党の議員が部屋の中におった。しかし、一度でも、委員会を開くから諸君出てくれという通告もない。第一、議長みずからが国会法二十条に基づいて、当然委員会に来て、何時から委員絵を開くから社会党の諸君出てくれぬか、一言半面の通告も、相談も、話し合いもないじゃありませんか。私は、その点、国会法を忠実に守ろうとするならば、まず、国会法の十九条と二十条の規定を議長が……(発言する者あり)議長、やじがある間はやりませんからね。やじがある間は休憩ですよ。議長、やじを制してください。やじをとめてください。
    〔発言する者あり〕
#15
○副議長(小平久雄君) 静粛に願います。静粛に願います。
#16
○武藤山治君(続) そこで、まず提案者にお尋ねいたしますが、第一は、この第十九条と二十条による法律で定められた手続を、議長は忠実に実行する意思があったのかなかったのか、あるいは、実際にこういう規定をフルに活用して、議長としての権威を守ろうとしたのかしないのか、この点が第一であります。
 第二は、国会法第四十九条に、「委員会は、その委員の半数以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。」と法律できまっている。私も、当日そこにおって見たのでありますが、私の目にとどまった議員は、内部に入ってきたのは四名であります。それ以外に、廊下か入り口をまたいだ議員が何人かおると聞いておりますが、これは一体何人ぐらいおったのでしょう。どう考えても、成規の法律に基づく成立要件を満たしていなかったと思うのでありますが、提案者はその当時の状況をどのように御判断されておりますか。
 さらに、新聞の報道によりますと、質問者の予定者は十八名通告してあった。ところが、十八名の予定者中質問したのは二名だ。三人目が質問をしていた。したがって、まだ通告者の六分の一も質問が終わっていない。十八人の通告者の中には公明党も民社党も通告してある。これらの人たちの質問も済んでいない。こういうやり方で、しかも、修正なるものまでこれにくっつけて一挙に採決をするということは、どう考えても正気のさたではできない措置だと思います。(拍手)これが民主主義のルールを守り、法律の尊厳と法律の正義を実現しようとする精神を踏みにじっていないといえるかどうか。この点、提案理由の説明をされた中嶋さんに、明快にひとつお教えを願いたいのであります。
 第四に、国会法五十七条の三には、修正案を可決したり修正をするときには、予算を伴う場合には、当然政府の意見を述べなければならないとなっている。その場合に、斎藤厚生大臣が意見を述べたということは、新聞にも全然書いてない。自民党がそういう説明をしたと書いてあるだけであります。そばにいた提案者は、はたして政府の見解がどのようなものであったかお聞きになりましたか、これをひとつ明らかにしてもらいたいのであります。
 さらに、今回の改正について私はたいへんな疑義を持つのであります。というのは、国会法の中には、議員修正の場合の規定がありません。しかし、議院内閣制は、すなわち多数党が国会運営のポイントを握り、内閣を握り、立法府と行政府の独占力を持っているわけであります。したがって、国会法五十九条の規定というものは、当然、議員修正の場合にもこの精神は生かさなければいかぬと思うのであります。しかるに、その規定を全く無視して今回の修正案なるものを可決したというに至っては、法の精神をじゅうりんするもはなはだしいといわなければなりません。(拍手)
 五十九条には、「内閣が、各議院の会議又は委員会において議題となった議案を修正し、又は撤回するには、その院の承諾を要する。」――「その院の承諾を要する。」とは、正式に議院運営委員会の議を経て、本会議において、重要法案ならば修正の説明をして、しかる後に委員会で十分議論をするのが法五十九条の精神であると私は思います。(拍手)これらの法の精神を無視したと私は感ずるのでありますが、提案者はいかなる御所見であるか、中嶋さんに伺いたいのであります。(拍手)
#17
○副議長(小平久雄君) 武藤君、制限の時間になりましたから、結論を急いでください。
#18
○武藤山治君(続) 最後にもう一点、これで終わります。
 もう一点は、自由民主党が会期を七十二日間延長したという問題は、憲法第五十九条に違反をするおそれがあるのであります。
    〔発言する者多し〕
#19
○副議長(小平久雄君) 静粛に願います。
#20
○武藤山治君(続) 議長、これじゃしゃべれません。
#21
○副議長(小平久雄君) 静粛に願います。
#22
○武藤山治君(続) 憲法第五十九条の問題であります。憲法第五十九条には――もう皆さんがやめろと言うから、私は一項、二項、三項はやめますが、四項目にはこう書いてある。「参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。」すなわち、参議院の否決権というものは六十日間と憲法できまっておる。しかるに、六十日以上会期を延長するということは、参議院のこの否決権を否認するものであります。まさに憲法違反のおそれあるとわれわれは断ぜざるを得ない。(拍手)こういうような七十二日の長い会期を、何ら多数党にこれを忠告せずうのみにして、長期の国会延長を認めたという議長の責任は憲法軽視もはなはだしく、議会の民主主義のルールをじゅうりんするといわざるを得ません。この点について、憲法五十九条との関係における会期七十二日の延長というものが、いかような憲法違反のおそれがあるかを、中嶋さんからもひとつ御答弁をいただきたいと思います。
 以上で、私は質問を終わります。(拍手)
    〔中嶋英夫君登壇〕
#23
○中嶋英夫君 答弁申し上げます。
 国会の権威を保持し、国会の正常化を確立することのために、議長にぜひ積極的に働いていただきたいことを私どもは望みます。かりに、それが消極的であっても、好ましいことではありませんが、ある程度許し得ると思うのです。何ぶんの御年配であります。しかし、怠慢であることは許し得ないと思うのであります。ただいまの武藤山治議員からの質問の諸点は、私は、石井光次郎議長のこの怠慢な点をつかれたのだと思うのであります。私が不信任の決議の趣旨を説明したのも、指導性の喪失と同時に、その怠慢を責めたいのであります。
 第一点の国会法第十九条、二十条の関連において、「議長は、委員会に出席し発言することができる。」ということは、議長の任務である国会の権威を保持し、正常な運営を期するという立場から、必要があった場合は、議長はどの委員会にも行って話をすることができるということであります。前にも私は石井議長に、この点についての積極的な活躍を期待し、要求したことがあります。ところが、石井議長の考え方は、議長は委員会には口を出すべきではない、委員会でどんなことが起きようとも、とにかく、そこの委員長から報告が来れば、これを議長である私は拒み得ないのです、こういうお話であります。それは非常に大きな考え違いであるということでお話し合いをしたことがありますが、意識的なのか、あるいは錯覚なのか、ともかく、この考え方を一向に変えようとされないのでありまして、そういう点から、今回の問題についても、議長の怠慢のために、せっかく議長が国会の権威を守り、正常な運営のために積極的に動き得る余地があるのに、その余地に一歩も足を踏み入れることなく終わったことは、まことに遺憾であります。
 第二点の、国会法四十九条の関係であります。武藤議員は、問題の焦点である第三委員室の動きやいかにと、国民の生活に直結する問題がかかっておるだけに、重大な関心をお持ちになって、当日の様子をよく御存じのようであります。確かに、後部のほうに主ないし四名の自民党の議員がおられたことは私も知っております。同時に、前のとびらのほうから、やはり三、四名の人が委員室に片足あるいは両足お入りになったことも事実であります。したがって、どう見ても、与党の委員の出席は七名以下となるわけであります。この状態の中で採決がかりに行なわれたとしますならば、賛成者七名、当然否決をされる状態でありました。もっとも自民党諸君は、そのことなどはあまり気にしていないのであります。それは、あとの御質問にある厚生大臣が政府の意見を述べたかという問題との関連で、ともにお答えしたいと思うのであります。
 確かに斎藤厚生大臣の顔は見えました。そうすると、大臣のそばにおる自民党のある議員が、とにかく、わあっと叫んで手をあげていればいいのだ、とにかく、わあっと言って手をあげればそれで済むのだと盛んに指導をいたしておりました。これに対し斎藤厚生大臣は、うんうんと、あごを上下するだけ、うなずいただけであります。間もなく退席をいたしました。したがいまして、冒頭の趣旨弁明で申し上げましたように、修正動議の提出と大臣の意見表明と委員長のそれぞれの発言、採決が二分、三分で終わりようがないのでありますから、委員会における採決は存在しなかったとお答えせざるを得ないのであります。
 同時に、第三の御質問でありますが、延長法案が一つの法律案として国会の審議にかかり、議運委員会の議を経て本会議で趣旨説明があり、総理大臣から前の約束を破って申しわけないというおわびのことばがあって、そして委員会に付託されました。ところが、今度の修正案というのは、原案の期間を延長するという内容と全然異なって、二年前に、これを恒久化しない、二年の間に抜本改正を出すという約束と全然違反をした、いわゆる現在の特例をそのまま恒久化しようという内容でありますから、当然新たな提案、したがって、前の提案は撤回、議運委員会の議を経て本会議あるいはそれを省略して委員会付託、こういうことになるのが当然でありました。この手続を省略して、修正案が第三委員室における社労委員会の席に突如と顔を出したことそれ自体が大きな間違いだといわざるを得ません。
 次に、憲法五十九条の関連における、すなわち、参議院における審議が六十日間進まない場合、衆議院で可決をした案件が六十日をこえると、参議院が、まだ賛否が明らかでなくとも、これを否決したものと一方的に認めるという条項があります。したがって、六十日以上の会期延長を意図的に多数派が行なって、参議院が慎重審議をしておる間――あるいは国会の運営ですからいろいろな戦術もあります。ことさらに他の法案に重点を置いて、その法案をあと回しにしておいて、六十日たったからあれは否決したものだ、返してほしい、衆議院では三分の二の人々が集まってそこで採決をしたと、こうなりますと、これで多数派の横暴はいよいよその道を広くするわけであり、したがって、当然この憲法の精神からまいりますと、会期延長は、どのように長くとも六十日でとめるのが至当だと考えるのであります。したがいまして、武藤山治議員の指摘した諸点――私、冒頭申し上げましたように、できれば石井議長に積極的な指導性を発揮していただきたかった。少なくとも、消極的にしろ、その意欲があることを私どもに示していただくならば、私どもは、この議長のもとにあすへの希望、あすへの期待を持ち続けることができたであろう。しかし、完全なる怠慢では、何としてもこの議長のもとに今後の国会運営を進めることは――野党に不利だとか、与党に有利だとかということを越えて、いわゆる国会の権威を高め、国民の国会に対する信頼を育て、拡大し、守るためには、議長の積極的な指導性が必要だという考え方に変わりはないのでありますので、御了承をいただきたいと存じます。(拍手)
#24
○副議長(小平久雄君) 井上泉君。
    〔井上泉君登壇〕
#25
○井上泉君 私は、ただいま提案をされました石井議長不信任案に対し、全面的に賛成するものでありますけれども、事は、日本のいわゆる国権の最高機関といわれまする国会の議長の身分に関することでありますので、提案者の中嶋議員に対し、いま少しく提案の内容について御説明をいただきたいと思います。
 そのまず第一点は、確かに中嶋議員は、さきに健保の特例法案が出されたときの国対の副委員長であったと記憶をするわけでございます。そしてわれわれは、初めて経験をした牛歩戦術というものを用いた、その思い出のあるときの国対の副委員長であり、その当時の議長がやはり石井議長であったことであります。私は、そのときからすでに、この石井議長には日本の国会の運営を託する議長としての資格なしと、かように判断をいたしましたけれども、一年生の身として、石井議長の不信任を出すというようなことを申し上げるのはいささか僭越と考えて、遠慮しておったわけでございます。その後の二カ年の経過を見ましても、全く私の当初感じたとおりの石井議長の行動でございます。そこで、その問題となりました健保特例法の二年前の国会の当時の状況と、そうしてその後この特例法に対して政府がとり来たったところの態度、そしてまた国会がとり来たったところの態度等について、いま少しく詳細に説明を賜わりたいと思います。
 次に、この国会というものは、国権の最高の機関として、国民の前にこの巨大な建物が君臨をしております。しかしながら、建物が巨大なるだけであって、ほんとうに日本の国民のしあわせを守ってきたかということを考えてみますと、いささか疑問を持たざるを得ないものがあるわけでございます。ましてや、戦前の政治を担当せられた方等におきましては、今日日本の国が、戦後二十四年たったといいながらも、いまなお広島では原爆の症状のもとに苦しんでおる同胞があり、そうしてまた同じ沖繩では、同胞百万のわが国民が、アメリカ軍の銃剣の支配の中に本土への即時復帰を念願して戦っておる、この悲惨な第二次世界大戦を引き起こし、その戦争を阻止することのできなかったのが国会であり、むしろ戦争に拍車をかけたのがこの国会であったわけでございます。私は、そこに戦前の政治家の政治姿勢というものをきびしく糾弾しなくてはならないと思います。石井議長は、政治経歴のきわめて古い方でございますので、この時代に生きてきた方だと思います。だから、石井議長の政治姿勢というものが戦中戦後においてどのような政治姿勢であったのか、これまた先輩である中嶋議員に御説明を賜わりたいと思います。(拍手)
 そうして、もう一点は、私どもが委員会で法案を審議するときにふしぎに思うことは、法案審議にはろくろく参加せずに、法案の採決のときには、いわゆるてんぷら屋小僧と称せらるるような、あげることのみにきゅうきゅうとして追い回されておる自民党の議員が入ってきて、法案をそのまま可決をし、本会議に送り込むというこのやり方です。こういうふうなことで、はたして国民のためのしあわせな政治、法律が生まれるかという疑問を持たざるを得ないのでございます。(拍手)この点について、先輩中嶋議員の御意見を賜わりたいと思います。
 次に、石井議長は、私どもがこの国会に出る以前のことですけれども、総裁選に出馬をし、日本の総理を夢見たところのいわゆる大政治家だと私どもは承知をしておったのでございます。しかしながら、私はその自民党の体質を考え、そしてまた、石井派という派閥の領袖であるということを考えた場合に、私どもが選挙で出てきたところのいわゆる黒い霧解散というその時点において、この石井派と称する政治派閥に対する黒い霧の問題はなかったかということでございます。これはやはり石井派の領袖であり、国会の議長である石井議長にとっては、この問題は欠くことのできない資格の条件だと思うので、この点についても中嶋議員の説明を求めたいと思います。(拍手)私は、石井議長が、石井議長の頭の髪のごとく純白そのものであったのかどうか、そのことについて、十分なる政治経験を持たれておる中嶋議員でございますので、十分な御説明が願えるものと確信をするものでございます。
 いまやわが国は、安保条約破棄を目ざす国民の願いというものがますます大きな高まりを見せております。政府・自民党は、この日米軍事条約ともいうべき安保条約破棄への願いを無視して、ひたすら日本の政治、経済の体制をアメリカ帝国主義者に奉仕をせしめようとしております。私どもは、この議事堂が日本の平和と日本の民主主義を守る殿堂として、第二次世界大戦に多くの国民に大きな犠牲をしい、たくさんの命を失わしめたような、ああいうあやまちを、この議事堂の中から再び起こさしめないようにしていただきたい。しなくてはならない。これがわれわれ議員としての任務であり、議長はそれに対して、その議長としての権威というものを守り、その方向に議会の指導に当たらなくてはならないと思います。それにもかかわらず、議長は総裁選に敗れ、さらにまた佐藤総理のひざに屈して議長のいすに恋々としておるような状態を考えた場合に、私は、議長はよわいまさに七十二歳と聞くのでありますが、だから老人の執念ともいうべき権力への執着が、議長にこのような状態を起こしてまで議長としてのいすにかじりつきたいという心境にあるのかどうか。それがために、単に健保特例法の審議強行、こういう議事上の混乱だけではなしに、議長としての公的な仕事、任務を遂行する上における議長自身の性格的な欠点というものを中嶋議員はお考えになって、さらに不信任の理由の一端とされておるように聞き及ぶわけでございますが、この点についての中嶋議員の御説明を承りたいと思います。
 要するに、私どもは、少なくとも国権の最高の機関としての議長としてふさわしくないとわが党の中嶋議員が提案をしておるこの議長不信任案に対し、与党たりといえども、これに反対する何ものもないということを申し上げて、私の質問にかえます。(拍手)
    〔中嶋英夫君登壇〕
#26
○中嶋英夫君 健康保険特例法の問題が重要問題だから、自民党は暴挙強行をしようとした、私どもは、重要問題だからこれに対する監視をきびしくし、抵抗する、どこが重要かであります。この問題についての解明を井上議員は求められました。
 戦争前には、子供を五人、六人つくるのがあたりまえでありました。十人の子持ち、子福者というのも、そう多くはないが、たいていの部落、たいていの町内にあって珍しいことではなかった。いまは子供を二人でやめる、三人目をどうすろか。産児制限が普及したからといいますが、これは戦争が終わったあのあとの極端な食糧難、住宅難生活苦の中で、一時しのぎ、やむを得ないものとして私どもは採用したはずであります。決して一生、孫子の代までわれわれ日本人は子供はつくらぬのだと、こうきめたわけではない。その一時しのぎが、あたりまえになり、固定化しつつあります。これはなぜでありましょう。経済第一主義の影響であります。ものをつくる力は世界で三番目になった。船をつくらしては世界で一番、自動車をつくらしては世界で二番、そのつくっておる人々の生活の実態は非常におくれておる。いわゆる子供を産み、育てるという基本的この条件ですら、私どもは、戦前よりもきびしい状態を国民に与えておるということ。住むという条件、その他の基本的条件で、私どもは、大切なことをがまんすることによって、別な喜びを求める。たとえば子供をつくることをがまんをして、うちを建てようとしたり、うちを建てることをあきらめて、子供の進学、その将来に夢を託する。あるいは中には、うちをつくることはとても無理だ、貯金しても、地価がどんどん上がっていく。子供をつくることも、それをやれば生活が苦しい。両方あきらめた。それでは自動車を買おう、レジャーを楽しもう、こういう風潮を生む経済第一主義、そろばん主義、採算主義が、いわゆる社会保障制度として採用すべき日本の医療制度を、そろばんずくの社会保険として存在せしめ、そこに会計がちょっと苦しければ、いわゆる受益者負担の考え方で、せっかく日本をここまで持ち上げてきておる、努力しておる人々に負担をかけていく。こういうことで、健康保険の問題が絶えず国会で大きな議論になるわけであります。この真因を議長がよく知り、そのことについて議長としての見識ある立場から、慎重に、慎重にと審議を要請するのが当然だろうと思うのでありまして、この点不十分であったことは、残念ながら怠慢だといわざるを得ません。
 私は、本来、人を信じやすいほうであります。人と人との間はできるだけ好ましい状態に置くべきだという考え方を持っております。したがって、戦前からの政治家としての石井光次郎君の足跡をここで語ることはお許しをいただきたいと思います。また、その自民党内における位置とか、どういうお考えで、どういう動きがあったとか、何か忌まわしいことに関係があったかどうか、そういう問題についても答弁はお許しをいただきたいと思います。
 先ほど出ました、法律案をとにかく上げることに、上げることにと専念する最近の自民党の動き、これも私はやはり能率主義、打算主義、経済第一主義の影響だと思うのです。まさに行き詰まりを見せつつある日本の経済第一主義の、その悪い風潮がついに国会まで及んできた。いわゆる人間喪失の風潮を国会の中にまで広げていくということは、私は、特に前途有為と目される自民党内の生き生きとした若い議員諸君の中に広まりつつあることを、非常に残念だと考えるものであります。(拍手)したがって、こういう点について井上議員の御心配になる点は、ひとつお互いにお互いの問題として改革をはかっていくことが、かりに石井光次郎氏がこの議場で議員各位の多数の決議でこの議長の座を去りましても、その去ったあとを埋めるものとして、私は大きいものがあると信じます。
 それから、今後、安全保障の問題をめぐって国会がいろいろ紛糾する可能性が多いというお考えのもとに、国会運営との関係でこの点にお触れになりました。安全保障については、各党それぞれに意見の相違があります。しかし、少なくとも私どもは、議長のもとでよく話し合いをし、安全保障の問題と取り組むときに、どの党に所属しようが、合意する点があると思うのです。合意できる点があると思うのです。それは、いままでの人間の歴史は戦争、戦争、戦争の歴史でありました。人間の歴史そのものが戦争の歴史という、そういう感じすらありました、西洋においても、東洋においても、日本においても。そしてその戦争は、勝った者は得をし、敗れた者は損をする、いや、損どころか、非常に悲惨な状態におちいるということを歴史は示しております。したがって、おのおのの中には、戦には敗れてはならない、戦争で負けてはならないという、そういう意識がまだ残っております。しかし、いま、月にロケットが届く以上の大きな人間の歴史上の大変革があります。それは、戦争は勝っても負けても損だということであります。勝っても負けても何にも得ることがない。アメリカがベトナムの地で長年にわたって多額の戦費を投入して、いまアメリカ経済に大きな暗影を投げかけておる。三万四千の人命を失い、何十万というアメリカの青年が病み、傷つき、倒れていく、あるいはそれがアメリカの黒人問題に反映し、日本にない大騒擾事件がアメリカ各地に起きておるという事実、そして。ハリ会談の進行の中で、少しずつ、未練たらたら譲っていっても何もそこで得るものがないという、こういう事実。したがって、この点は、私は党派を越えて合意ができると思うのであります。同時に、戦争があってはならない。しかし、この戦争というものが、南米やアフリカやその他の国のようなおくれた地域では、どんどんぱちぱちの戦争があるかもしれない。しかし、工業力の進んだ日本、ドイツ、フランス、イタリア、アメリカ、ソビエト、こういう大国間において、もしあってはならない戦争があったとするならば、それは破滅の戦争、ボタン戦争、核戦争。したがって、私どもは、もし戦争が起きた場合に、どの党の政策がいいか、どの党の防衛政策がいいかということの比較をしておるということは、ちょうど関東大震災の二十倍、三十倍規模の大地震があったときに、自民党といううちなら残る、社会党といううちならつぶれるという、そんな議論をしておることと同じだ。したがって、私どもは、起きた場合という前提での防衛論争をやめるなら、新しい議長のもとに、安全保障の問題でさえ、国会の正常を保ち、権威を保ちつつ、お互いの真意を交換できることを信じ、井上泉議員に対するお答えとしたいと思います。(拍手)
    ―――――――――――――
質疑終局の動議(園田直君外二十六名提出)
#27
○副議長(小平久雄君) 園田直君外二十六名から、質疑終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#28
○副議長(小平久雄君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#29
○副議長(小平久雄君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
#30
○副議長(小平久雄君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#31
○副議長(小平久雄君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百二十四
  可とする者(白票)       百九十七
  否とする者(青票)       百二十七
#32
○副議長(小平久雄君) 右の結果、質疑は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 園田直君外二十六名提出質疑終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 喜元君    相川 勝六君
      愛知 揆一君    青木 正久君
      赤城 宗徳君    秋田 大助君
      天野 光晴君    有田 喜一君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      伊藤宗一郎君    伊能繁次郎君
      池田 清志君    石田 博英君
      稻村佐近四郎君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 英男君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    遠藤 三郎君
      小笠 公韶君    小川 半次君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      大石 八治君    大久保武雄君
      大竹 太郎君    大坪 保雄君
      大野  明君    大野 市郎君
      大橋 武夫君    大平 正芳君
      大村 襄治君    岡本  茂君
      奥野 誠亮君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鹿野 彦吉君
      鍛冶 良作君    海部 俊樹君
      金丸  信君    金子 一平君
      金子 岩三君    上林山榮吉君
      神田  博君    亀岡 高夫君
      亀山 孝一君    鴨田 宗一君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    木野 晴夫君
      木部 佳昭君    木村 武雄君
      木村 俊夫君    岸  信介君
      北澤 直吉君    久野 忠治君
      久保田円次君    久保田藤麿君
      熊谷 義雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    小峯 柳多君
      小宮山重四郎君    小山 長規君
      河野 洋平君    佐々木秀世君
      佐藤 榮作君    齋藤 邦吉君
      坂田 道太君    坂村 吉正君
      坂本三十次君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    始関 伊平君
      椎名悦三郎君    重政 誠之君
      篠田 弘作君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    進藤 一馬君
      周東 英雄君    菅波  茂君
      鈴木 善幸君    砂田 重民君
      世耕 政隆君    瀬戸山三男君
      園田  直君    田川 誠一君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田村  元君    田村 良平君
      高橋 英吉君    高橋清一郎君
      高見 三郎君    竹内 黎一君
      竹下  登君    谷垣 專一君
      谷川 和穗君    千葉 三郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      塚原 俊郎君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    内藤  隆君
      中尾 栄一君    中垣 國男君
      中川 一郎君    中野 四郎君
      中村 梅吉君    中村庸一郎君
      中山 マサ君    永田 亮一君
      永山 忠則君    灘尾 弘吉君
      南條 徳男君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西岡 武夫君    西村 英一君
      西村 直己君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野田 武夫君
      野原 正勝君    野呂 恭一君
      葉梨 信行君    橋本登美三郎君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      早川  崇君    原 健三郎君
      原田  憲君    廣瀬 正雄君
      福家 俊一君    福井  勇君
      福田 赳夫君    福田 篤泰君
      福永 一臣君    福永 健司君
      藤枝 泉介君    藤尾 正行君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      藤山愛一郎君    船田  中君
      古井 喜實君    古内 広雄君
      古川 丈吉君    保利  茂君
      坊  秀男君    細田 吉藏君
      堀川 恭平君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松田竹千代君
      松野 幸泰君    三池  信君
      三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君
      水田三喜男君    水野  清君
      湊  徹郎君    宮澤 喜一君
      村上  勇君    村上信二郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      森山 欽司君    保岡 武久君
      山下 元利君    山田 久就君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      早稻田柳右エ門君    渡辺 栄一君
      渡辺  肇君    渡辺美智雄君
      關谷 勝利君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    阿部 昭吾君
      阿部 助哉君    赤路 友藏君
      淡谷 悠藏君    井岡 大治君
      井手 以誠君    井上  泉君
      井上 普方君    石川 次夫君
      石田 宥全君    石橋 政嗣君
      板川 正吾君    稻村 隆一君
      枝村 要作君    小川 三男君
      大出  俊君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      岡本 隆一君    加藤 清二君
      加藤 万吉君    勝澤 芳雄君
      勝間田清一君    角屋堅次郎君
      金丸 徳重君    唐橋  東君
      川崎 寛治君    川村 継義君
      河上 民雄君    河野  正君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保田鶴松君
      工藤 良平君    栗林 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      兒玉 末男君    後藤 俊男君
      神門至馬夫君    佐々栄三郎君
      佐々木更三君    佐野 憲治君
      斉藤 正男君    阪上安太郎君
      實川 清之君    柴田 健治君
      島本 虎三君    下平 正一君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      武部  文君    只松 祐治君
      楯 兼次郎君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    内藤 良平君
      中澤 茂一君    中嶋 英夫君
      中谷 鉄也君    中村 重光君
      楢崎弥之助君    西風  勲君
      野間千代三君    芳賀  貢君
      畑   和君    華山 親義君
      浜田 光人君    平岡忠次郎君
      平林  剛君    平等 文成君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    穗積 七郎君
      細谷 治嘉君    堀  昌雄君
      三木 喜夫君    三宅 正一君
      美濃 政市君    武藤 山治君
      村山 喜一君    森本  靖君
      八百板 正君    八木 一男君
      八木  昇君    矢尾喜三郎君
      柳田 秀一君    山内  広君
      山口 鶴男君    山崎 始男君
      山田 耻目君    山中 吾郎君
      山本 幸一君    山本弥之助君
      米内山義一郎君    米田 東吾君
      渡辺 惣蔵君    渡辺 芳男君
      池田 禎治君    内海  清君
      岡沢 完治君    河村  勝君
      小平  忠君    田畑 金光君
      中村 時雄君    吉田 賢一君
      有島 重武君    石田幸四郎君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      沖本 泰幸君    小濱 新次君
      斎藤  実君    鈴切 康雄君
      中野  明君    伏木 和雄君
      正木 良明君    松本 忠助君
      山田 太郎君    田代 文久君
      谷口善太郎君
     ――――◇―――――
#33
○副議長(小平久雄君) 討論の通告があります。順次これを許します。長谷川峻君。
    〔長谷川峻君登壇〕
#34
○長谷川峻君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっております石井議長不信任決議案に対し、反対の討論を行なわんとするものであります。(拍手)
 提案者の説明を聞いておりますと、昨夜の社会労働委員会において審議を終了した健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する法律等の改正案を、議長が本日の本会議の議事日程に掲載せられたことをおもな理由として不信任の挙に出ておられるようであります。
 このいわゆる健保特例法改正案は、去る四月早々に提出され、すでに三カ月を経過しているのであります。その間、わが自由民主党は、国民生活に関係最も深いこの法案に対し、慎重な審議を行なうべく、野党に対し再三再四審議を進めることを要請したのでありますが、野党の諸君のうちには、あるいは審議の引き延ばしをはかり、あるいは実力をもって委員会の開会を阻止するものもあり、審議の機会をみずから放棄しているとしか見られない場合も多々あったのであります。(拍手)特に、昨日のごときは、午後には早々より委員会の全議席を占拠して審議を阻止していた暴状ぶりこそは、問題であると思うのであります。(拍手)わが党の委員諸君は、隠忍自重、忍びがたきを忍んでいたが、かくてはと、森田委員長を擁して委員会に臨んだことは、まさにやむを得ない最後の決断であったことを十分に考えなければならないものであります。
 しかるに、野党は、ことごとに自己の非をたなに上げ、他を非難するばかりであります。常任委員会が議案の審議を終了した場合において、議長としては、これを次の本会議にかけることは、まさに議長の本来の職責であるとともに、常任委員会制度を尊重して行なった当然の義務なのであります。(拍手)この慣行によってわが国会が運営されていることは、各位がよく御承知のところであります。(拍手)しかるに、この議長の行為に対し、不信任の決議案を提出することは、責任を他に転嫁して、顧みて他を言うのたぐいと申さざるを得ないのであります。(捕手)
 元来、議長は、国権の最高機関たるわが国会の第一院の代表者であり、その権威と地位は、われわれ国会議員は率先してこれを守り、高めなければならないのであります。(拍手)しかも、石井議長は、終戦直後から本院議員として活躍せられ、その高潔な人格と商い識見は、国民のひとしく認めるところであります。(拍手)特に本院議長としては、常に公平無私、誠意をもって事に当たり、国会の正常化、その運営に献身し、議会政治の擁護と国民の委託にこたえるに足る国会の地位の向上に努力されていることに対しては、与野党議員諸君が常日ごろ話題にし、心から尊敬と感謝をしているところでありましょう。(拍手)だから、本日不信任案などを上程されても、議場がわかないのは、そこにあるのであります。
 このような近来まれな名議長に対し、野党が健保特例法改正案阻止のために、やむにやまれぬ苦肉の策とは申せ、あえて不信任案を提出されたことは、むしろ提案者みずから議長の権威をいたずらに冒涜するものといわなければなりません。野党のために心から惜しむものであります。(拍手)
 私は、この際、いわれなき野党の態度に深く反省を求めるとともに、議長不信任決議案に反対意見を表明して、討論を終わるものであります。(拍手)
#35
○副議長(小平久雄君) 中谷鉄也君。
    〔中谷鉄也君登壇〕
#36
○中谷鉄也君 私は、日本社会党を代表して、中嶋英夫君によって提案されました石井衆議院議長の不信任決議案に対し、賛成の討論をいたしたいと思います。(拍手)
 先ほど長谷川君は、国会は国権の最南機関である、このことを強く強調せられました。いまわれわれは、国民から国会のあり方を問われていると思います。したがいまして、私もまた、はなはだ憲法についての正確な知識には乏しいのでありまするけれども、憲法第四十一条の「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。」というこの文言についての、すでに確定した解釈をまず最初に述べておきたいと思うのであります。
 すなわち、国権とは、国家の統治権の意味であるといわれておることはすでに御案内のとおりであります。そして最高機関とは、まず第一に、国会の活動が、ほかのどの機関の意思からも独立に行なわれるという意味であり、第二には、国会の意思が終局的だという意味であるといわれております。終局的とは、私の理解によりますならば、何ものによっても変えられないということでありましょう。終局的とは、したがって、間違ったら取り返しがつかないということであります。当然のことを申し上げたようでありますが、私は、まさにそのような立場から、本不信任決議案について賛成の討論をいたしたいと思うのであります。
 すなわち、委員会において採決されていない健康保険特例法、かかる案件を、議長の職権をもって本会議で強行せんとすることは、まさに議長の本来の任務をみずから放棄するものであり、議長みずからが、議会制民主主義の根幹である国会の権威をそこなうものと断ぜざるを得ません。冒頭申し上げました憲法の精神より見て、とうてい許すことができません。(拍手)
 第六十一通常国会は、従来にも増して異常事態が続いたことは、国民だれもが知るところであります。すなわち、国鉄運賃値上げ法案における強行採決をはじめ、総定員法、地方公務員定年法など、合わせて十一回もの強行採決が自民党の名によってなされているのであります。石井衆議院議長は、かかる国会の責務を無視する仁為を容認したばかりでなく、くしろ積極的に与党の強行採決に加担し、ときには職権を乱用することによって審議を封じ、委員会の責任を放棄せしめたのであります。また、石井衆議院議長は、正常化と称し、多数党の構暴を既定事実化することによってみずからを権威づけ、正常な国会とは、強行採決を正常なものとして認知するという、はなはだしい本末転倒を、議長の座という権威でもってみずから押し進めてきたのであります。
 いやしくも、議長は、与党自由民主党の議会運営の便宜のために存在するのでは決してないはずであります。しかし、遺憾ながら、現状の議会運営において、議長は公正を捨てられ、党利党略によって議会運営を行なわれたのであります。それは冒頭述べました憲法の精神にも、国会のあり方にも、議長の職責にも反します。したがって、私は、ただいま提案されました議長不信任案につきましては、全面的に賛成するものであります。
 さらに、私は、若干の事実をつけ加え、議長の処置の不当性を明らかにいたしたいと思います。
 昨十日の社会労働委員会の経過を明らかにする必要があろうかと思われます。それは、昨日の委員会においては、重ねて申し上げますが、健保特例法は全く採決がなされておらないという事実であります。その理由の第一は、社会労働委員長は第三委員室に入室しておられません。国会法第四十九条に基づく、委員会が成立するに必要な定足数が確保されておりません。また、その確認すらも委員長によってなされておりません。廊下で審議することが不当であり、非常識なことは言をまたないところであります。第二に、会議録を作成するために必要な速記者が入室しておらず、記録は一切残っておらないのであります。第三に、社会労働委員会において修正がなされたと、公報百四十七号に掲載されておりまするけれども、修正案の提案も、趣旨説明もなされておりません。その他多くの法律的な問題点を指摘することができます。しかし、私は、ここでそのような法律論を云々するまでもなしに、国権の最高機関である意味を再び問いたいと思うのであります。
 こんな傷だらけの経過をたどったものが採決の名に値するでありましょうか。かかる傷だらけの経過を経たものについて、採決ありとするのは常識に反すると思います。そのような主張、それは非常識な主張であります。私は、それは国権の乱用であり、冒頭私が申し述べました、国会が国権の最高機関であるという意味は、国会の意思が終局的であるという意味において、取り返しのつかない、すなわち議会民主制の形骸化につながる、きわめて危険な行為であると断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 そのような意味におきまして、先ほど長谷川君が、議場がわくの、わかないのということを言われましたが、われわれがここに不信任案を提案し、私が賛成討論を述べておりますのは、議場がわくとか、わかないというふうな問題ではありません。まさに、静かに、深刻に議会民主主義のあり力が問われておるということを、私はあらためて申し述べてみたいと思うのであります。(拍手)
 私は、以上述べましたように、昨日の社会労働委員会はかかる異常な事態に終始していたことからも、議長は直ちに社会労働委員会の開催を行なわしめ、十分な審議を率先して要請すべきものであります。しかしながら、議長の職務に反し、これと全く逆行した措置を講じ、さらに本会議で審議を強行するのであれば、もはや議長の職責は放棄されたと断ぜざるを得ないのであります。私は、石井光次郎議長がいさぎよく議長の職責を辞任し、国会の権威と議長の権威の回復につとめられんとすることが、残された唯一の方法であると思うのであります。長谷川君が先ほど述べられたような常任委員会における慣例の尊重、それが強行採決に次ぐ強行採決を常習化するものであるとするならば、まことにおそるべきものであるといわざるを得ないのであります。(拍手)
 以上をもちまして、議長不信任案に対する賛成討論を終わらせていただく次第であります。(拍手)
#37
○副議長(小平久雄君) 小平忠君。
    〔小平忠君登壇〕
#38
○小平忠君 私は、民社党を代表いたしまして、ただいま提出されました石井議長不信任案に賛成の意見を表明するものであります。(拍手)
 今第六十一通常国会は、開会以来、すでに十一回にのぼる強行採決が行なわれております。与党自民党による強行採決、議長あっせんというこの悪習慣は、わが国の議会政治確立のためにも、お互いにぜひ改めねばならない事柄であります。
 議会制民主主義は、もちろん多数決の原理の上に立っておりますが、議会政治の妙味と申しますか、議会政治の要諦は、審議の過程における少数意見の尊重であります。しかるに石井議長は、常に自民党の強引な強行採決を支持するのみで、野党の少数意見を無視してまいりました。議長が自民党の党籍を持っていたとしても、国権の最高機関の長として、もっと少数意見を尊重し、健全な議会政治の発展に貢献すべきであると存じますが、この点、議長の最近の態度はまことに残念であります。
 わが党は、審議引き延ばし、強行採決、議長あっせんというこの悪循環を断ち切るため、議長は第一党から、副議長は第二党から、常任委員長は議席数に応じて案分比例、議長、副議長の意見が一致した場合には全議員がこれに従う、議長の中立性堅持のため議長の選挙区は無競争とするとの国会法、公職選挙法の改正を主張しております。その場のがれの応急措置でなく、議会制民主主義の健全な発展のための基本的解決策が重要であります。このような議会政治の根本に思いをいたさず、唯々諾々として与党自民党の圧力に屈する石井議長を、私は遺憾ながら信任することができないのであります。(拍手)
 私が、石井議長の不信任案に同調する第二の理由は、今回の健保特例法の大修正と、それに続く強行採決の経緯についてであります。
 健保特例法は、いまから二年前、あの健保国会の混乱の中で、わが党が二年間の時限立法とすることを主張、これが議長あっせんとなって、あの混乱が収拾されたのであります。この議長あっせんの趣旨は、健保特例法を二年間延長する間に、健康保険の抜本策を樹立することが政府の責任として課せられたわけであります。その責任を回避し、さらに二年間の延長を提案した政府に対し、与党自民党が特例法を事実上廃案とする大修正を行なったことは、まことに無責任、無方針の背信行為といわなければなりません。(拍手)
 議長に申し上げたい。佐藤総理が本院において釈明し、審議の始まった健保特例法案と、これから審議に付される修正案とは、全く異質のものであるということであります。この点、他の法案の強行採決と全く質が違っているのであります。強行採決の中でばらまかれた修正案は、健保特例法でなく、健康保険法、船員保険法の改正であって、しかも、一度の質疑も行なわれていないのであります。福祉国家を目標とするわが国にとって、医療制度は国の柱であり、健康保険がその主要な部分を占めることは言うまでもありません。この重要な健康保険の内容が、このような形で強行採決され、しかも、本日、衆議院本会議を通過することは、議会政治の本旨に反することはもちろん、福祉国家日本の将来にとって暗い影を投げかけるものといわなければならないのであります。(拍手)このような無謀なものを有効と断定し、本院の本会議を開会するに至った石井議長の責任は、きわめて重大であると申さなければなりません。(拍手)
 さらに、石井議長は、今国会のあらゆる強行採決に対して、ただ拱手傍観するのみで何らなすところなく、常に政府の意向をそんたくし、与党自民党の圧力に屈服するのみであって、本院を代表する資格はないと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 以上、私は、石井議長不信任の理由を簡単に申し述べ、賛成の討論を終わる次第であります。(拍手)
    ―――――――――――――
  討論終局の動議(園田直君外二十六名提出)
#39
○副議長(小平久雄君) 園田直君外二十六名から、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#40
○副議長(小平久雄君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#41
○副議長(小平久雄君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
#42
○副議長(小平久雄君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#43
○副議長(小平久雄君) 投票の結果を事務総長上り報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百六
  可とする者(白票)        百八十
  否とする者(青票)       百二十六
#44
○副議長(小平久雄君) 右の結果、討論は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 園田直君外二十六名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 喜元君    相川 勝六君
      愛知 揆一君    青木 正久君
      赤城 宗徳君    秋田 大助君
      天野 光晴君    有田 喜一君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      伊藤宗一郎君    伊能繁次郎君
      池田 清志君    一萬田尚登君
      稻村佐近四郎君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 英男君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    大石 八治君
      大久保武雄君    大竹 太郎君
      大坪 保雄君    大野 市郎君
      大橋 武夫君    大平 正芳君
      大村 襄治君    岡本  茂君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 彦吉君    鍛冶 良作君
      海部 俊樹君    金丸  信君
      金子 一平君    金子 岩三君
      上林山榮吉君    神田  博君
      亀山 孝一君    鴨田 宗一君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    木野 晴夫君
      木部 佳昭君    木村 俊夫君
      岸  信介君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田円次君
      久保田藤麿君    熊谷 義雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      小宮山重四郎君    小山 長規君
      河野 洋平君    佐藤 榮作君
      坂田 道太君    坂本三十次君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      重政 誠之君    正示啓次郎君
      進藤 一馬君    菅波  茂君
      鈴木 善幸君    砂田 重民君
      瀬戸山三男君    田川 誠一君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 角榮君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      田村 良平君    高橋 英吉君
      高橋清一郎君    高見 三郎君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      谷垣 專一君    谷川 和穗君
      千葉 三郎君    地崎宇三郎君
      中馬 辰猪君    塚原 俊郎君
      渡海元三郎君    登坂重次郎君
      床次 徳二君    内藤  隆君
      中尾 栄一君    中垣 國男君
      中川 一郎君    中野 四郎君
      中村庸一郎君    中山 マサ君
      永田 亮一君    永山 忠則君
      灘尾 弘吉君    南條 徳男君
      二階堂 進君    丹羽喬四郎君
      丹羽 兵助君    西岡 武夫君
      西村 英一君    西村 直己君
      根本龍太郎君    野田 卯一君
      野原 正勝君    野呂 恭一君
      葉梨 信行君    橋本登美三郎君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    早川  崇君
      原 健三郎君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福井  勇君    福田 赳夫君
      福永 健司君    藤枝 泉介君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      藤本 孝雄君    藤山愛一郎君
      船田  中君    古井 喜實君
      古内 広雄君    古川 丈吉君
      古屋  亨君    保利  茂君
      坊  秀男君    細田 吉藏君
      堀川 恭平君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松澤 雄藏君
      松田竹千代君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    三池  信君
      三木 武夫君    三ツ林弥太郎君
      三原 朝雄君    水野  清君
      宮澤 喜一君    村上  勇君
      村上信二郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森下 國雄君
      森田重次郎君    森山 欽司君
      保岡 武久君    山下 元利君
      山中 貞則君    山村新治郎君
      吉田 重延君    早稻田柳右エ門君
      渡辺 栄一君    渡辺美智雄君
      吉田 賢一君    關谷 勝利君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    阿部 昭吾君
      阿部 助哉君    赤路 友藏君
      淡谷 悠藏君    井岡 大治君
      井手 以誠君    井上  泉君
      井上 普方君    石川 次夫君
      石田 宥全君    石野 久男君
      石橋 政嗣君    板川 正吾君
      枝村 要作君    小川 三男君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 利春君    岡田 春夫君
      岡本 隆一君    加藤 清二君
      加藤 万吉君    勝澤 芳雄君
      勝間田清一君    角屋堅次郎君
      金丸 徳重君    唐橋  東君
      川崎 寛治君    川村 継義君
      河上 民雄君    河野  正君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保田鶴松君
      工藤 良平君    栗林 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      兒玉 末男君    後藤 俊男君
      神門至馬夫君    佐々栄三郎君
      佐々木更三君    佐野 憲治君
      斉藤 正男君    阪上安太郎君
      實川 清之君    柴田 健治君
      島本 虎三君    下平 正一君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      武部  文君    只松 祐治君
      楯 兼次郎君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    内藤 良平君
      中澤 茂一君    中嶋 英夫君
      中谷 鉄也君    中村 重光君
      楢崎弥之助君    西風  勲君
      野間千代三君    畑   和君
      華山 親義君    浜田 光人君
      平岡忠次郎君    平林  剛君
      平等 文成君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      穗積 七郎君    細谷 治嘉君
      堀  昌雄君    三木 喜夫君
      三宅 正一君    美濃 政市君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      森本  靖君    八百板 正君
      八木 一男君    八木  昇君
      矢尾喜三郎君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口 鶴男君
      山崎 始男君    山田 耻目君
      山中 吾郎君    山本 幸一君
      山本弥之助君    米内山義一郎君
      米田 東吾君    渡辺 惣蔵君
      渡辺 芳男君    内海  清君
      小沢 貞孝君    岡沢 完治君
      河村  勝君    小平  忠君
      鈴木  一君    田畑 金光君
      中村 時雄君    門司  亮君
      伊藤惣助丸君    石田幸四郎君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      沖本 泰幸君    小濱 新次君
      斎藤  実君    鈴切 康雄君
      中野  明君    伏木 和雄君
      正木 良明君    松本 忠助君
      山田 太郎君    谷口善太郎君
     ――――◇―――――
#45
○副議長(小平久雄君) 衆議院議長石井光次郎君不信任決議案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#46
○副議長(小平久雄君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#47
○副議長(小平久雄君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場閉鎖〕
#48
○副議長(小平久雄君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#49
○副議長(小平久雄君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百十七
  可とする者(白票)        百三十
    〔拍手〕
  否とする者(青票)       百八十七
    〔拍手〕
#50
○副議長(小平久雄君) 右の結果、衆議院議長石井光次郎君不信任決議案は否決されました。(拍手)
    ―――――――――――――
 柳田秀一君外六名提出衆議院議長石井光次郎君不信任決議案を可とする議員の氏名
      安宅 常彦君    阿部 助哉君
      赤路 友藏君    淡谷 悠藏君
      井岡 大治君    井手 以誠君
      井上  泉君    井上 普方君
      石川 次夫君    石田 宥全君
      石野 久男君    石橋 政嗣君
      板川 正吾君    枝村 要作君
      小川 三男君    大出  俊君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 春夫君    岡本 隆一君
      加藤 清二君    加藤 万吉君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    金丸 徳重君
      唐橋  東君    川崎 寛治君
      川村 継義君    河上 民雄君
      河野  正君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    工藤 良平君
      栗林 三郎君    黒田 寿男君
      小林 信一君    兒玉 末男君
      後藤 俊男君    神門至馬夫君
      佐々栄三郎君    佐々木更三君
      佐野 憲治君    斉藤 正男君
      阪上安太郎君    實川 清之君
      柴田 健治君    島本 虎三君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      武部  文君    只松 祐治君
      楯 兼次郎君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    内藤 良平君
      中澤 茂一君    中嶋 英夫君
      中谷 鉄也君    中村 重光君
      永井勝次郎君    楢崎弥之助君
      西風  勲君    野間千代三君
      芳賀  貢君    畑   和君
      華山 親義君    浜田 光人君
      平岡忠次郎君    平林  剛君
      平等 文成君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      穗積 七郎君    細谷 治嘉君
      堀  昌雄君    三木 喜夫君
      三宅 正一君    美濃 政市君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      森本  靖君    八百板 正君
      八木 一男君    八木  昇君
      矢尾喜三郎君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口 鶴男君
      山崎 始男君    山田 耻目君
      山中 吾郎君    山本弥之助君
      米内山義一郎君    米田 東吾君
      渡辺 惣蔵君    渡辺 芳男君
      池田 禎治君    内海  清君
      小沢 貞孝君    岡沢 完治君
      河村  勝君    小平  忠君
      鈴木  一君    曾禰  益君
      田畑 金光君    塚本 三郎君
      門司  亮君    吉田 賢一君
      吉田 泰造君    有島 重武君
      伊藤惣助丸君    石田幸四郎君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      沖本 泰幸君    小濱 新次君
      斎藤  実君    鈴切 康雄君
      中野  明君    伏木 和雄君
      正木 良明君    松本 忠助君
      山田 太郎君    谷口善太郎君
 否とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 喜元君    相川 勝六君
      愛知 揆一君    青木 正久君
      赤城 宗徳君    秋田 大助君
      天野 光晴君    有田 喜一君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      伊藤宗一郎君    伊能繁次郎君
      池田 清志君    石田 博英君
      一萬田尚登君    稻村佐近四郎君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      植木庚子郎君    臼井 莊一君
      内田 常雄君    内海 英男君
      浦野 幸男君    江崎 真澄君
      小笠 公韶君    小川 半次君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      大石 八治君    大久保武雄君
      大竹 太郎君    大坪 保雄君
      大野  明君    大野 市郎君
      大橋 武夫君    大平 正芳君
      大村 襄治君    岡本  茂君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 彦吉君    鍛冶 良作君
      海部 俊樹君    金丸  信君
      金子 一平君    金子 岩三君
      上林山榮吉君    神田  博君
      亀岡 高夫君    亀山 孝一君
      鴨田 宗一君    仮谷 忠男君
      川島正次郎君    川野 芳滿君
      木野 晴夫君    木部 佳昭君
      木村 俊夫君    菊池 義郎君
      岸  信介君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田円次君
      久保田藤麿君    熊谷 義雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      小宮山重四郎君    小山 長規君
      河野 洋平君    佐藤 榮作君
      坂田 道太君    坂本三十次君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      重政 誠之君    正示啓次郎君
      進藤 一馬君    菅波  茂君
      鈴木 善幸君    砂田 重民君
      世耕 政隆君    瀬戸山三男君
      園田  直君    田川 誠一君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 榮一君    田中 角榮君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    田村 良平君
      高橋 英吉君    高橋清一郎君
      高見 三郎君    竹内 黎一君
      竹下  登君    谷垣 專一君
      谷川 和穗君    千葉 三郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      塚原 俊郎君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    床次 徳二君
      内藤  隆君    中尾 栄一君
      中垣 國男君    中川 一郎君
      中野 四郎君    中村庸一郎君
      中山 マサ君    永田 亮一君
      永山 忠則君    灘尾 弘吉君
      南條 徳男君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西岡 武夫君    西村 英一君
      西村 直己君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野原 正勝君
      野呂 恭一君    葉梨 信行君
      橋本登美三郎君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    早川  崇君
      原 健三郎君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福井  勇君
      福田 赳夫君    福永 健司君
      藤枝 泉介君    藤尾 正行君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      藤山愛一郎君    船田  中君
      古井 喜實君    古内 広雄君
      古川 丈吉君    古屋  亨君
      保利  茂君    坊  秀男君
      細田 吉藏君    堀川 恭平君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松澤 雄藏君    松田竹千代君
      松野 幸泰君    松野 頼三君
      三池  信君    三木 武夫君
      三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君
      箕輪  登君    水野  清君
      宮澤 喜一君    村上  勇君
      村上信二郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森下 國雄君
      森田重次郎君    森山 欽司君
      保岡 武久君    山下 元利君
      山中 貞則君    山村新治郎君
      吉田 重延君    早稻田柳右エ門君
      渡辺 栄一君    渡辺美智雄君
      關谷 勝利君
     ――――◇―――――
#51
○副議長(小平久雄君) この際、議長に本席を譲ります。(拍手)
    〔副議長退席、議長着席〕
     ――――◇―――――
 衆議院副議長小平久雄君不信任決議案(柳田秀一君外六名提出)
          (委員会審査省略要求案件)
#52
○議長(石井光次郎君) 柳田秀一君外六名から、衆議院副議長小平久雄君不信任決議案が提出されました。
 本決議案は、提出者の要求のとおり委員会の審査を省略して議事日程に追加するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#53
○議長(石井光次郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 衆議院副議長小平久雄君不信任決議案を議題といたします。
#54
○議長(石井光次郎君) 提出者の趣旨弁明を許します。岡田利春君。
    〔岡田利春君登壇〕
#55
○岡田利春君 私は、日本社会党、民主社会党、公明党を代表いたしまして、衆議院副議長小平久雄君の不信任決議案の趣旨説明を行なうものであります。まず、案文を朗読いたします。
    衆議院副議長小平久雄君不信任決議案
 本院は、衆議院副議長小平久雄君を信任せず。
 右決議する。
    〔拍手〕
 以下、その理由について述べさせていただきます。
 このたびの社会労働委員会で行なった自由民主党の暴挙は、国権の最高機関としての国会の権威を著しく傷つけるものであります。いやしくも衆議院副議長の任にある小平久雄君は、衆議院副議長として、議会制民主主義をみずからき然とした態度を堅持してこれを守り、自民党の暴挙に対してはきびしく追及しなければならない立場にあるにもかかわらず、その責任の一片だに感ぜず、本会議を強行したことは、議長を補佐する副議長として全く不適格であると断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 今国会における自由民主党の議会制民主主義を踏みにじる暴挙は、強行採決だけで実に十一回にのぼり、与党である自民党の強引な党利党略的要求だけに基づいて国会を運営するという態度は、まさに国権の最高機関としての国会の権威を著しく失墜させたものであるといわなければなりません。これまででも、一国会での自民党の強行採決の記録は三回といわれており、今国会における自民党の横暴がいかに目をおおわしめるものであるかをこの数字は明らかに示しているのであります。
 自民党の横暴は、今国会の七十二日間にわたる前代未聞の大幅会期延長に見られるのであります。この会期の延長につきましては、国会史上例を見ないものであり、国鉄運賃法、総定員法の強行採決に引き続き、定年法、防衛二法、健保特例法、大学立法等の反国民的法案を、自民党が強引にこれを押し通さんがためになされたことであることは明らかであるといわなければなりません。
 国鉄運賃の値上げ法案の採決に関する自民党の暴挙につきましては、副議長小平久雄君は、自民党が合法的であるとする捏造された理由にのみ耳を傾けて、野党側が一致して主張するその不法不当性を無視して、一方的に本会議を強行したのであります。諸物価が値上がりして、国民が特に物価の安定を政治に一番強く望んでいるその声を無視して、国民生活に直接、間接的に大きな影響を及ぼす国鉄運賃値上げを行なった自民党は、今回再び国民生活にこれまた密接に関連している健保特例法を一方的に修正、強行採決する暴挙を行なったのであります。
 社会労働委員会で自民党が行なった暴挙の事実の経過を顧みますならば、社会労働委員会が開かれる十日の第三委員室には、すでに社会党、公明党、民社党の議員が入っていたのでありますが、午後七時五十五分ごろ、自民党から社会党理事との打ち合わせがしたいとの連絡があり、わが党の社会労働委員会理事である河野正君、田邊誠君は、第三委員室をそのために出たのであります。そのとき、社会労働委員会が開かれる第三委員室にいた自民党議員は、中山マサ君ただ一人であることを、われわれは確認いたしておるのであります。社会労働委員会理事である社会党の河野、田邊両君がエレベーター近くにちょうど来たとき、国会衛視に守られて、社会労働委員長森田重次郎君をはじめ、自民党議員が一団となって第三委員室の入り口に向かって殺到いたしたのであります。森田社会労働委員長は、委員長席にも着席せず、とびらをあけて二歩委員室に入ったところに立ち、そのまわりは屈強の名うての議員らが取り巻き、一、二分程度のわけのわからない混乱が続いたと思ったら、自民党議員は、健保特例法案は修正で可決されたと主張して引き揚げたのでありますが、事実は、わずかな混乱の中で何一つも確認されていないのであります。その事実は、次の点から明らかにすることができます。
 まず第一に、社会労働委員会開会の放送が行なわれず、混乱が終わってから放送されているという事実であります。第二には、速記者が委員会室に入っていないという事実であります。第三は、(発言する者あり)第三は、委員の定足数の確認がなされていないばかりではなく、委員長が確認したといわれている賛成の議員名、人数についても、社会労働委員会委員部では、だれ一人として確認されなかったことを述べておるのであります。第四に、国会法第五十七条の三の規定によりますれば、政府提出の法案に修正を行なった場合は、「内閣に対して、意見を述べる機会を与えなければならない。」とされているにもかかわらず、このことが行なわれていないばかりか、修正案はただの一度も委員会において審議されていないのであります。以上の点から見ますれば、自民党が社会労働委員会で採決したと主張していることは、全く虚構のことであり、まさに前例にも見られない全くの暴挙と申さなければなりません。(拍手)
 このような事態に対処し、社会、民社、公明の三党国対委員長は、石井衆議院議長に対し、ありもしない採決をもって可決したとする社会労働委員長からの報告は受け付けるべきではない、また、十一日の衆議院本会議の議題として公報に記載すべきではないことを厳重に申し入れしたのにもかかわらず、委員会へ差し戻すことはできないとして、十一日の衆議院本会議の議題とすることを公報に記載する手続をとったことは、まさに議長職権の乱用以外の何ものでもありません。国会の正常な運営の責任を負うべき議長、副議長は、このような暴挙を行なった自民党に、ただ全面的に追随する態度に終始し、一方的に衆議院本会議を開会し、これを議題とする態度は、まことに遺憾千万なことであり、議長を補佐する任にある小平副議長の責任もまた重大であり、強く糾弾されなければなりません。(拍手)
 日本国憲法におきましては、国会は国権の最高機関であります。議長、副議長は、この国会の運営を議会制民主主義の原則に従って公正に行なうべき重要な責任を持っておるのであります。石井議長が今回とった態度は、まさにこのような責任を放棄し、国民の民主政治への期待を裏切ったものといわなければなりません。議長を補佐する小平副議長は、自民党に追随し議会制民主主義におけるみずからの責任を放棄しようとする石井議長に対し、き然とした態度を堅持して議長の非をさとし、もって国民の期待にこたえるべく、その職を賭して最善の努力をすべきであります。しかるに、今回の小平副議長の態度は、その職責を放棄し、国民の期待を裏切るばかりではなく、長年の議会運営に対する功をもまた一簣に欠く愚をみずからおかしたのであります。
 ここで本院が副議長小平久雄君の責任をあいまいに見のがすならば、議会制民主主義は単なる飾りものとなり、民主政治はいよいよ腐敗し始め、あの二十四年前のように、国会議事常は建物だけはりっぱであるが、その内容は、軍部ファシズムの手先となって日本を破滅させたと同様な事態に追い込まれることを、私は心から憂えるものであります。(拍手)議会制民主主義を生かすも殺すも、われわれ国民の信託を受けた国会議員の双肩にかかっているのであります。したがって、みずからにきびしくするとともに、議会制民主主義を踏みにじる者に対しては、またきびしく責任を追及することこそ、議会制民主主義を守り育てるための議員としての最低のやむにやまれぬ行為であります。
 小平久雄君は、その職責である本院副議長に就任した去る四十二年十二月四日の本院本会議において、就任のあいさつとして、次のように述べておるのであります。「諸君の御推挙により、はからずも本院副議長の重職につくことになりました。まことに光栄の至りに存じます。私は、この職責の重大なることにかんがみ、公正を旨とし、誠心誠意、議院の正常にして円滑な運営をはかり、もって国会に対する信頼とその権威を高めることに最善の努力をいたす所存であります。ここに、諸君の御協力と御支援を切にお願い申し上げて、ごあいさつといたします。」と、まことにたいへんりっぱな決意を表明されたのでありますが、どのような最善の努力によって議院の正常にして円滑な運営を実行されたのでありましょうか。政治家は自己の言動に誠実であることが最も大切であるといわれております。ましてや、議会制民主主義を守る最高責任者の一人としての決意表明でありますとき、それを実行しない責任は、またあまりにも大きいといわなければならないのであります。また、小平久雄君が副議長に就任されたとき、本院では、自由民主党の最長老である松田竹千代議員が、心を打つ祝辞と激励を述べられたのであります。すなわち、「小平君は、きわめてすぐれた人格の方であり、また議会政治に対する多年の経験と高邁な識見を有せられ、副議長の重責を託するにまことにふさわしい方であります。私は、小平君がその手腕、力量を十分に発揮せられ、国会の権威の向上と議会政治の健全な発展に、大いに貢献されることを信じて疑わないものであります。」……
#56
○議長(石井光次郎君) 岡田君、制限の時間が参りましたから、結論を急いでください。
#57
○岡田利春君(続) 小平久雄君は、このような自分の党の最長老の忠告、激励に報いるどころか、あえてそれを無視し、国会の権威を欠き、議会制民主政治の破壊に対してなすすべを知らなかったのであります。小平久雄君は、その就任あいさつはりっぱでありましても、いまなおその職を辞する一片の心なしとするならば、行動の伴わない、まさに壇上のおひなさまにすぎないといわなければならないのであります。小平久雄君に対し、これ以上きびしい批判を加えることは、私は私情としてまとこに忍び得ないものがありますが、しかし、職責に対する責務のきびしさは、われわれ政治に携わる者こそ、常にその前にえりを正さなければならないのであります。そのために、さらに一言、小平久雄君に対し批判を加えさせていただきたいのであります。
 顧みますとき、小平久雄君は、衆議院当選九回、議会政治の先駆者の一人でありまして、まして本院より選ばれて、かつて二度にもわたって列国議会同盟会議に日本国会を代表して出席され、また各国議会制度調益視察派遣議員団団長として、英国議会制度をはじめ、議会制民主主義のあり方について調査をされて、その報告書は本院にも提出されておるのであります。英国議会における議長の地位の崇高さについては、小平久雄君みずからがよく認識されているはずであります。それに引きかえて、今日のわが国国会の現状を見るとき、副議長としての小平久雄君の口舌と行動の離反がいかにはなはだしいかは、指摘するまでもないところであります。もし小平久雄君にして政治家としての良識と正義に対する見識がありとするならば、いま、みずからの行為がいかなるものか、深く静かに反省し、いさぎよくその職をみずから辞することこそ、国会の歴史に君の名をとどめ、君があすへさらに大きく前進する道であると思い、真情を込めて小平久雄君に訴えるものであります。
#58
○議長(石井光次郎君) 岡田君、制限時間は過ぎました。結論を急いでください。
#59
○岡田利春君(続) 以上述べました諸点から、ここに小平久雄君の衆議院副議長の不信任案を提案し、その趣旨説明といたします。
 すみやかに本院において可決されんことをお願いいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#60
○議長(石井光次郎君) 質疑の通告があります。順次これを許します。佐々栄三郎君。
    〔佐々栄三郎君登壇〕
#61
○佐々栄三郎君 私は、日本社会党を代表して、ただいま岡田利春君より提案されました副議長小平久雄君に対する不信任決議案に対して、若干の質疑を行ないたいと存ずるのであります。(拍手)
 さきに衆議院議長石井光次郎君に対する不信任決議案が提案され、ただいままた引き続き副議長小平久雄君に対する不信任決議案が提案されましたことは、わが国議会政治にとってまことに痛嘆にたえないところであります。(拍手)かかる事態は、ひとり議会の機能が一時的に混乱におちいったという技術的な観点からではありません。事態はまことに深刻であり、単に国会運営の問題としてだけでなく、実に、日本の議会政治それ自体の存立にかかわる重大な段階に立ち至っていることを痛感するのであります。(拍手)今日の議会は、もはや国権の最高機関としての地位と機能が失なわれておるというだけでなく、国会の規則も、慣行も、慣例も、一切がほごにされ、多数を頼む与党自民党の独裁的暴力だけがまかり通っておる状態であり、もはや議会制民主主義は存在しないといわなければなりません。(拍手)
 今回の健保特例法にあらわれた政府・自民党の行動は、まさに暴徒の集団行動であります。委員会も開会されず、速記者はもとより、与党議員すら席にいない状況のもとで強行されたあき巣ねらいに匹敵する行為であり、委員会不存在の中で強行された単なる暴力事件にすぎないのであります。(拍手)
 国会運営のこのような無軌道ぶりは、われわれの口から語るよりも、むしろ取材に当たった新聞記者の公平な筆に語ってもらったほうがよいと私は思います。本日のある大新聞は、昨夜のできごとにつきまして、次のように報道をいたしておるのであります。「自民党は十日夜の衆院社労委で、健保特例法改正案の修正採決を強行したが、今国会では、重要法案だけでも国鉄運賃法、総定員法、地方公務員定年制法案に続いて四度目の強行採決である。与党の力による採決は、いまや重要法案の採決方式として定着した感じだが、とくに健保特例法改正案の場合は、委員長が委員会室にはいったのもはっきりしない状態だ。さらに、広告ビラをばらまくような調子で修正案の文書を配布し、瞬間的な早わざで可決するという、かつてないやり方であった。これでは、自民党だけが一方的に採決したと解釈しているだけといわれてもしかたのない異常な情景だった。それだけに、与野党それぞれの言い分はともかくとして、国民は目を白黒させるだけで、いよいよ異常国会のあり方が深刻化したといえよう。」、こういうことが報道されております。また同じ新聞には、次のようなことが書かれております。「大混乱のあと記者会見に現われた森田委員長、ふるえる手でメモを読みあげながら、状況を説明したが、細部にわたる質問に対しては、介添え役の渡海自民党国対副委員長らの耳うちに助けられ、かろうじてつじつまを合わせる始末だった。それに強行採決に加わった与党議員たちの話もあやふや。「委員長は委員会室にはいっていたのか?」「はいっていたろう」「一向に見かけなかったが……」「そんならだれかが代理をつとめたんだろう」――と、まるでひとごとのよう。」であった。他の新聞の論調も、大体これと同じようなことを書いておるのであります。
 私は、この政府・与党の態度は、まさに亡国のきざしをあらわしておると思うのでございます。(拍手)およそ民主的な国家においてこれはあり得べからざる姿であり、一切の私情を抜きにして、心からの怒りを感ずるのでございます。このようなことがまかり通るといたしますれば、日本の民主主義は完全に葬り去られ、国民の政治不信をますます高め、ついには議会制民主七義を絶望と死地に追いやることはきわめて明らかであります。
 このような立場から、私がまず第一に提案者にお尋ねをいたしたいのは、副議長の任務と責任の問題であります。
 私は、副議長の役割りは、議長を代理し、あるいはこれを補佐し、公正な議会運営を果たすべき役割りを持ち、その重大さは議長に比し著しく遜色あるものとは思わないのであります。しかるに、小平副議長は、全く政府・与党の走狗となり、老齢の石井議長を何ら補佐することなく、いたずらに手をこまねいて傍観していたとしか見られないのでございます。このようなことは今回に限ったことではありません。今日までに国会を通過した重要法案のほとんどすべては、全くその審議を尽くさず、自民党の一方的な問答無用の強行採決によって片づけられてきたのであります。そうした混乱の中にあって、小平副議長は全く無為無策、いたずらに事態を放置してきたばかりか、みずから与党自民党と気脈を通じて独裁的暴挙を黙認してきたのであります。まことに言語道断といわなければなりません。(拍手)私は、今日のような混乱の中でこそ、院を代表する正副議長が、公正無私の立場に立って事態の解決に身を挺して行動すべきであると思うのでありますが、小平副議長の行動は、みずからこの任務を放棄し、この混乱に拍車をかけているとしか思われないのであります。小平副議長は、副議長として事態収拾にどのような努力を払われたのか、私は提案者から御説明をいただきたいのでございます。
 さらに、これらの状況を前提として、副議長とはいかなる役割りを果たさなければならないものであるか、提案者の御見解をあわせて承りたいと思うのでございます。
 第二は、国会運営の基本的問題は、審議権の尊重、特に少数意見をいかに保障するかということであります。その意味では、正副議長は審判者の役割りを受け持つものであり、民主政治を基礎として、議事を公正かつ不偏不党の立場で指揮する気魄に満ちていなければならないと信ずるのであります。したがって、正副議長は、本来与野党満場一致の議決によって選出され、少なくとも在任中は党籍を離脱し、真に不偏不党の立場に立って多数党の横暴を戒め、少数党の意見を尊重し、国会の正常な運営に力を尽くすべきであると信ずるのであります。しかるに、その議長、副議長が、政府・与党のロボットとなり、かつ、そのいすのたらい回しを続けている現実は、まことに残念であります。この際、真に国会正常化を回復しようとするならば、かかるたらい回しの悪弊を一掃し、議会の威信を回復して、国民の負託にこたえるため、副議長は野党第一党から選出をし、公正無私な議会運営がはかれるよう改めるべきではないかと考えるのでありまするが、提案者の岡田君はどのようにお考えになられるか、お伺いをしたいのであります。
 第三にお尋ねしたいのは、小平君は、岡田君も先ほど覆われましたように、当議院における古参議員であり、また、しばしば外国へ派遣をされております。みずから議会制度を十分研究せられながら、日本の議会制度を危機に追い込むというようなことに今日なっておるのでありますが、いたずらに今日に至ってみずからの地位に恋々とし、国民の期待を裏切っておりますことは、小平副議長の政治的良識を疑われるだけでなく、国際的な信用を失墜することになると私は思うのでございます。
 そこで私は、最後に提案者の岡田君にこの際お伺いしたいのは、かりに岡田君が今日の小平副議長の立場に立たされたと仮定をいたしまして、あなたはどうせられるかということであります。失礼ながら小平副議長のように恋々としてそのいすにしがみつき、ますます議会制民主主義の墓掘り作業を続けられるのでありましょうか、あるいは不信任案を突きつけられる前に、いさぎよくその地位を去って、罪を天下に謝することによって、機会制民主主義をその危機から救い出すことに貢献されるでありましょうか。岡田君のごとき人格高潔、識見高邁をもって鳴る人がこのような立場に立つことはないと思いますが、仮定の問題としてお考えをお漏らしいただくことができますならば、迷える小羊であるところの小平副議長が考慮をいたしますため非常に参考となると思いますので、あえてお尋ねを申し上げる次第でございます。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)
    〔岡田利春君登壇〕
#62
○岡田利春君 ただいま佐々栄三郎君から懇切な御質問がございましたので、その質問に沿って御答弁申し上げたいと存じます。
 昨夜の事態収拾に対して小平久雄君は一体どういう処置をもって対処いたしたのか、こういうお尋ねでありますが、これは先ほど私が提案理由の趣旨弁明で述べましたとおり、いわゆる社会労働委員会における一方的な強行採決は、これは不当にして何人も認めることのできないところでありまして、いち早く日本社会党、民主社会党及び公明党の三党の国対委員長が、石井議長に対してこの不当性を追及し、これをそのまま本会議に上程をすることは避けるべきである、このように厳重に申し入れをいたしたのであります。しかも、その間の事情につきましては、三国対委員長から懇切丁寧に、微に入り細に入り、まるで写真で見るごとき、そういう筆法をもちまして御説明申し上げたのでありますけれども、石井議長はこれに耳をかさずして、あくまでも本会議開会を公報に記載をし、この法案を本会議に上程するという態度に終始をいたしたのであります。私の最も尊敬する柳田国対委員長からお伺いいたしましたところでは、小平久雄副議長は、その石井議長の態度に追随をして、何らそれに対する自分の積極的な事態収拾の意見を述べなかったと承っておるのであります。まことに遺憾のきわみでありまして、私は、議長、副議長の関係からして、議長がもし判断に誤ることがあり、非があるとするならば、副議長はこれに対して勇気をもって意見を述べ、その非を正すというところに副議長としての本来の任務もあり、また、そのような副議長は、まさしく名副議長と申さなければならないと存ずるのであります。
 議長は、憲法第四十一条に定められている、すなわち「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。」いわば国権の最高機関の権威のまた象徴でもあるわけです。そして、国会法第二十一条においては、副議長の議長職務の代行として、「各議院において、議長に事故があるとき又は議長が欠けたときは、副議長が、議長の職務を行う。」とあります。いわば、そういう意味において、副議長といえどもまた議長の補佐役であると同時に、議長とともに、国権の最高機関の権威の象徴でもあると私は理解をし、その職務と責任は、私はきわめて重かつ大であると存じておるのであります。私は、そういう意味において、副議長の果たす役割りをみずから放棄をした小平久雄君に、むしろ同情の念を禁じ得ないことをこの際申し添えておきたいと存じます。
 また、第二の質問でございます、やはり議長は第一党から選出され、副議長は第二党より出すべきではないか、まことに憲政の常道に沿った御意見であると深く感銘いたした次第でございます。それは単に議長、副議長のみならず、各常任委員会の委員長につきましても、やはり議会の構成に従い、各党の議席比例数によって配分してこそ、憲政の常道に沿った、しかも、ほんとうに議会民主政治を発展させ、議会の正常の上に国政を審議できる道であると私はかたく信じておるのであります。
 戦後の本院の構成におきましては、長い戦後の新しい憲法下における二十数年の議会史の中でも、もちろん、社会党に籍を持っておりました名議長の誉れ高い議長の選出もございましたけれども、しかしながら、昭和二十八年の五月の十八日には、堤康次郎議長が選任されると同時に、当時、第二党の社会党からは原彪議員が副議長に選出をされておるのであります。その後また松永議長に対して高津正道副議長、松岡駒吉議長とともに本院の名議長として誉れの高い益谷秀次議長に対する杉山元治郎副議長。このようにして、第一党、第二党の議長、副議長の間で議会は運営されてまいりました。ところが、星島二郎議長が選出されるに及んで、その副議長は従来の慣例を認めずして、自由民主党から同じく副議長として椎熊三郎議員が選出をされたのであります。いわゆる警職法の審議にあたって本会議を強行し、事前にこの本会議議場に入り込み、そのとびらの陰に隠れて強行採決をし、国民の非常なふんまんを買い、ついに星島議長とともに椎熊三郎副議長もその職を去らざるを得なかったという、苦いことをわれわれは思い出さなければならないと思います。
 この経験にかんがみて、また、その後三十三年十二月十三日、加藤鐐五郎議長に対して正木清副議長が選出をされました。引き続き、あの安保国会といわれる日米安保条約改定を審議した国会においても、清瀬一郎議長に対して社会党所属の中村高一副議長が就任しておりましたことは、皆さん御承知のとおりでありまして、また、昭和三十五年十二月七日、私が初めて本院に議席を持ちましたときには、清瀬一郎議長に対して久保田鶴松副議長が選任されたことを、私は感激をもって実はその記憶を覚えておるのであります。それ以来、再び自民党は、このような七年間にわたる非常によき慣行を無視いたしまして、自民党が議長、副議長を独占する、また常任委員長のそれぞれすべてを自由民主党が独占するという横暴きわまるそういう態度こそ、今日のこのような国会の不正常化の状態を生み出しておるものと、私はかように理解をいたしておるのであります。
 私は、そういう意味において、いま佐々栄三郎君から、もしあなたがその立場を置きかえて考えたならばどうであるか、こういう質問でございますので、それにお答え申し上げます。
 私は、私の信条といたしまして、みずから処するところ、き然たれ、このことを常に私の信条といたしておるところであります。いわば、議会制民主主義を守り抜くためには、あくまでもその議会制民主主義を守る守護神としての副議長が最優先しなければならないと思うのであります。したがって、もしその所属する政党から一方的な圧力があったとしても、それは離党してでも議会制民主主義を守るという決意に副議長は信条として立ち、徹底的にそれを貫くべきであると、私はかように思うのであります。そういう立場に立って議長に対して進言をし、議長に対して自己の意見を述べて、そして、議会制民主主義を守るという、こういう信念を通すことこそが、今日、議会人として最も要求されておると、かように信じております私の信条を申し上げて、御答弁にかえたいと存じます。(拍手)
#63
○議長(石井光次郎君) 神門至馬夫君。
    〔神門至馬夫君登壇〕
#64
○神門至馬夫君 私は、日本社会党を代表して、ただいま提案になりました衆議院副議長小平久雄君に対する不信任案について、質疑を行なわんとするものであります。
 ただいまはたいへん御親切なる提案者の答弁がございましたが、私にも懇切丁寧なる答弁をいただきますことを、まず冒頭にお願いを申し上げます。(拍手)
 これまでるる述べられましたように、国権の最高機関である国会の権威は、いま大きく傷つけられております。そして、その信頼は失墜しつつあるのであります。この責任は、あげて政府・自民党にあります。そしていま一つは、院の最高責任者である衆議院議長及び議長を補佐する副議長にその大部分の責任があると断ぜざるを得ないのであります。
 すなわち、今国会における政府・自民党の暴挙は全く目に余るものがあります。議会制度のルールを完全に無視して強行採決を行なったものは、先ほど佐々君からも御指摘があったように、国鉄運賃引き上げ法案をはじめとして、実に十一回にも及ぶのであります。しかも、その狂暴性は一回ごとにエスカレートして、昨日の健保特例法案の強行採決のやり方は、言語道断と言うにもまだ余りある卑劣きわまりないものであります。そのため、国民の国会に対する不信はその極に達し、今日の議会制民主主義が多数の横暴によって危機にさらされ、きわめて異常な事態といわなければなりません。
 小平副議長は、国会法に「議長に事故があるとき又は議長が欠けたときは、副議長が、議長の職務を行う。」とありますように、議長の職務を代行すべき重要な地位にありながら、その職務の重さを十分に自覚しているとはとうてい思われないのであります。
 すなわち、政府・自民党が一九七〇年を前にして、国民の権利と生活を脅かす悪法を次々と提出している。言論をもってではなく、強権と多数の暴力をもって議会民主主義を踏みにじろうとするとき、議長はその職をかけて国会の権威を守らなければならないことは当然でありますが、現在のごとくお上狂乱、与党議長の声が院の内外に満ち満つるときこそ、副議長の真価が問われるときであり、さまよえる議長をいさめる識見があってこそ、初めて副議長の職分を自覚していると思うのであります。副議長小平君が、国会法の精神にのっとって政府・自民党の走狗とならず、十分自覚していたならば、いかに救いがたい自民党政権といえども、今日の異常事態がいささかなりとも改善の方向に進んだはずだと思うのであります。
 小平君は、いま自民党の国会対策委員長として暴力国会の指揮をとっている、副議長として先輩である園田直君に遠慮して、それに追随しているのか、あるいは先輩の強引さに負けじとライバル意識を燃やして、むしろ進んで議長をあおっているのか、これが今次変則国会の原因であるのか、もし、そのようなことについて提案者が御承知であるならば、そのあたりの模様を承りたいと思うのであります。
 次に、副議長小平久雄君は、当選回数九回に及び、今日名誉ある衆議院副議長に推挙されただけあって、ウイーンにおける第四十三回列国議会同盟会議に出席され、また、第四十九回列国議会同盟会議にも日本議員団代表として列席されたのであります。しかも、三十八年には、各国議会制度調査視察団派遣団長として、主要諸国の議会制度の調査のために派遣されました。わが国の議会制度七十年史編さん委員長をもつとめられたのであります。いわば議会制度、議会政治のベテランであり、議会制民主主義の奥義にも最も通じた人物であり、第一人者であるはずだと思うのであります。さらに、労働大臣をつとめられて、労働者大衆に接し、議院運営委員長も歴任されて、野党各党との折衝や国会運営についても熟知されておるはずである小平君が、今回の健保特例法延長法案に対する自由民主党の暴挙――これまでの概念からすれば暴挙とすら言えない、むちゃくちゃなゲバ的強行採決によって国会運営を混乱におとしいれたことに対して、議会制民主主義を守るためにも何ら適切な処置を行なわず、政府・自民党の言うままに本会議を開会さしたことは、日本の議会史上に消しがたい汚点を残したものであり、その一半の責任が副議長にあるのは当然であります。議会制度の権威者である小平君も、党利党略のためにはその良識のすべてを投げ捨てたのではないかと疑問を持つものであります。
 私は提案者にお尋ねするのでありますが、小平君が団長として主要諸国の議会制度視察に派遣されたときの調査報告書があるはずであります。先ほどそのように説明がなされております。その中で、議会民主主義制度の最も進んでいるといわれるイギリスについていかなる報告がなされているか、おわかりであるならばお知らせいただきたいと思うのであります。
 さらに、このような名誉ある歴史を持っておられる小平君であります。天下あげて非難が集中しているこの国会運営に対する責任をとり、不信任案を突きつけられるまでもなく、いさぎよくみずから恥じて副議長の職を退くのが、小平君の歴史と名誉を傷つけること少なからしめる方途であろうと考えるのでありますが、参考までに提案者の御意見を伺いたいのであります。
 さらに、今回の健保特例法の延長法案につきましては、提案者から詳しく御説明がありましたとおり、手続的にも筋が通らないばかりではなく、医療保険制度の抜本的改正公約の放棄と、万人が万人不法不当と認める気違いざたといわざるを得ないのであります。異常続きのわが国のこの国会においてすら、これまでに類例がなく、まさに常識の範囲を越えた暴挙であり、国民と国会の権威を踏みにじった独裁的な横暴であります。修正案といわれるその中身の悪質さは、白斑党議員の中にすら、その内容を知らされてびっくりしたといわれるものであります。まさに正気のさたではありません。医療制度は国民生活にとって重要な制度であります。国民の生活と健康に重大な関係のある法案を、突然、自民党独自で大幅に、しかもかってに修正し、ただの一人の質問、質疑もなしに、このようななぐり込み的暴挙を行なうことは、党利党略からする政治的意図以外にはなく、国民の利益を全く無視したものであって、断じて許すことはできません。
 副議長小平君は、国民の利益と国会の権威を守るためにも、議長が迷えばこれをいさめ、自民党がたければこれを静め、党利党略を排し、何らかの方法をもって事態を正常に回復せしめる努力を払われるのが当然の職分であり、任務であるのにもかかわらず、それを怠り、あまつさえ政府・与党と一体となって暴政のとりでをつくる側に回って、本会議に職権上程を許すがごときは、とうてい副議長たるの任に値しないと思うのであります。
 決定的であるこのような重大な段階においては、態度をもってみずからその意思を示す以外にはありません。いさめても議長が職権上程をやめず、また、自民党の横暴きわまって阻止することが不可能であると判断したときは、小平君みずからが辞意を表明して国民に信を問う態度こそ、輝ける副議長の進退であり、国会の権威を守る努力の証左であると考えるが、提案者の岡田君はいかにお考えになるか、率直なお答えをいただきたいと思うのであります。
 以上、私は質問を終わるにあたりまして、副議長小平君の識見と人格を高く評価し、惜しみても余りある人物と思うがゆえに、一刻も早く議会制度の権威者らしく責任をとられ、退陣されることを心から御忠告申し上げ、質問を終わります。(拍手)
    〔岡田利春君登壇〕
#65
○岡田利春君 神門至馬夫君の質問にお答え申し上げます。
 議会制民主主義の危機を憂え、かつまた、新進気鋭の議員らしい質問に、私は心から傾聴して伺っておった次第であります。
 質問は三、四点にわたっておりますけれども、まず、それぞれ順序に応じて御答弁申し上げたいと存じます。
 質問の第一点では、小平久雄君の前任者である現自由民三党国会対策委員長園田直君との関係において、副議長小平久雄君がライバル意識を燃やして、いわば、むしろ議長をあおっておるのではないか、こういう御質問でございますけれども、私は、そう別に、ライバル意識のもとに小平久雄君が態度をとっておるとは思えません。しかしながら、自由民主党国会対策委員長である園田直君の指示をすなおに聞き過ぎるところに問題があるのではなかろうか、このように私は判断をいたしておるのでありまして、まことに小平久雄君のために、この点は惜しむべきものであると存ずる次第でございます。
 また、小平久雄君が、今日この事態に対処してみずからその責任をとることが、今日まで議会運営の、特に自由民主党の中におけるベテランとして自他ともに許しておったという経過からすれば、きわめてそのことが望ましいのではないかという意見は、私もまた同僚議員としてそのような意見を持っておるような次第であります。私は、そういう意味において、本不信任決議案が表決に付される前に、小平久雄君がみずからその職を去ることこそが、私をして将来ともにその小平久雄君の行動に心から共鳴を覚え、また、後輩の私としても、将来にわたって議員生活の中でそのことを範として行動することができると、かように存じておるのであります。
 そこで、私は、小平久雄君が、わが国会の議会運営のベテランとして列国議会同盟に本院から派遣をされ、また、去る昭和三十八年九月、衆議院各国議会制度調査視察派遣議員団の団長として、実に三十七日間に及んで、十カ国に及ぶそれぞれの国々の議会制度を視察してまいったことは質問のとおりでございます。そこで、小平久雄衆議院議員は、その団長として、すでに本院に対してその議会報告書を提出いたしておるのであります。まさしく、この中に記録されておる内容を私は拝見いたしますと、このような国会の議場の雰囲気の中で、一度読み返してお互いに反省をするということこそが、最も有意義ではなかろうか、このように存じますので、小平団長が報告をいたしました、特にイギリスの議会制度について、「議長及び副議長並びに委員長及び副委員長に関する問題」についての項、及び第二の「言論の自由及び少数意見の尊重と多数決原理との調整に関する問題」について、あるいは第四の「議会の運営に関する与野党協議機関及びその運営等について」、各国のこれらに関する調査の結果を報告いたしておるのでありまして、神門君は、特にイギリスの議会制度に非常に興味を持たれておると覚えまして、そういう質問がありましたので、特にその点を私は読んで御披露申し上げたい、かように存ずるのであります。
 「議長及び副議長並びに委員長及び副委員長に関する問題」、イギリスの項には次のように記載されておるのであります。「下院議長は、新議会開会の際議員の中から選挙されるが、前議長が議席を保有している限り再選が慣例となっている。従って一席議長に選任されると、引退するか、死亡するまでその職に留まることになる。選挙については、与野党全会一致で選挙されることが望ましく、又それが慣例となっている。即ち与党のバックベンチャーが提案し、野党のバックベンチャーがこれに賛成するという形で選任されるが、これについては二、三の例外もあった。選挙の際は事務総長が議長の職を行う。英国下院議長の権威確立の問題については、今日の如き地位になるまで永い歴史をその背景に持って来たのであるが、その基本的要素として、他機関からの独立性と、アメリカ及びフランス等の下院議長と比較して高度な政治的中立性を保持していることにあるといわれている。特に後者の問題については、厳格な中立性が要求され、一旦議長に指名されれば永久に政治の場から退くことになっている。それであるから、後にもふれるが、その最も重要な義務というのは少数党の権利を保護し、その発言の機会を確保することにあるといわれるのである。更に議会運営の手続に関しては最高の権威を持ち、すべての議員がこれについて議長を指導者としてその命に従い、議長が行った種々の裁定については先例となって積み重ねられて行くのである。議長の権威は非常に高度なものであるから、議長に対する侮辱は院全体に対する侮辱であると観念されている。又、イギリス議会においては種々の面で古くからの儀礼やしきたりが現在にいたるまで保存され尊重されており、これは議長の権威を保つ面に最も強く現われているが、これもイギリス議会の歴史的伝統を尊重する特徴をよく表わしているといえよう。即ち新議長が選挙されると一段高い議長席に導かれ、当選に対する謝辞を述べた後議長席につく。その時議会と議長の権威の象徴たるメイスが議長席の前のテーブルの下から取り出されてテーブルの上におかれる。新議長は各党の領袖から祝辞を受ける。この後上院におもむき国王の裁可を確認される段取りとなる。これ以後は議長が議場に出入する際は職杖の先導を受けることになるのである。この間のしきたりや儀礼や又議長の服装等、すべて伝統的のものが今に至るまでなお維持されていることは興味深い。議長の総選挙については、一八三二年以来無競争で当選させるのが大体の慣例であったが、例外もあった。又、議長選出の選出区については、その不偏不党性の故に特別の配慮が加えられるべきであるとの意見があり、種々の方法が考えられているが現在未だ結論が出ていない」とあるのであります。
 自由民主党の議員諸君が支持をする小平久雄君が、このようなりっぱなレポートを実は本院に出しているのでありまして、この機会にこれを読み返し、そして議会制民主主義に対する認識を改めることは、またきわめて有意義であろうかと、私はかように存じまして、その一部を実は御紹介いたしましたので、私の手元にありますから、あとからまた、質問者の神門至馬夫君にお貸しをいたしますので、各国の議会民主制度のあり方についてまた研さんを積まれて、将来、神門至馬夫君がわが国会の権威を確立をし、議会制民主主義を守る旗手としてひとつ活躍あらんことを、この機会に私は心から御期待を申し上げる次第でございます。(拍手)
 さらにまた、掘り下げて述べなければならぬ問題点もあるようでありますが、与党の議員の諸君もだいぶんくたびれておるようでありますので、御寛容を願いまして、この程度の答弁で失礼させていただき、了解していただきたいと存じます。
 以上で御答弁にかえます。(拍手)
    ―――――――――――――
  質疑終局の動議(園田直君外二十六名提出)
#66
○議長(石井光次郎君) 園田直君外二十六名から、質疑終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参ぜられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#67
○議長(石井光次郎君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#68
○議長(石井光次郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#69
○議長(石井光次郎君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投薬を計算〕
#70
○議長(石井光次郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百二十二
  町とする者(白票)       百八十八
  否とする者(青票)       百三十四
#71
○議長(石井光次郎君) 右の結果、質疑は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#72
○議長(石井光次郎君) 討論の通告があります。順次これを許します。田澤吉郎君。
    〔田澤吉郎君登壇〕
#73
○田澤吉郎君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま上程されました副議長小平久雄君不信任決議案に対し、反対の討論を行なわんとするものであります。(拍手)
 わが自由民主党は、結党以来常に国民の圧倒的支持を得、国会において絶対多数を占め、きわめて責任の重い立場に置かれてまいりましたが、この事実こそ、積年の施策が国民に心から支持され、期待されてきたからにほかならないのであります。(拍手)しこうして、国民の大きな信頼と期待に対して商い使命感に徹して、国政に当たってまいったのであります。わが党は、議会制民主政治の理念にのっとり、大政党としての矜持を保ちながら、少数政党の言論を極力尊重し、その意思を国政に反映させるべく努力の限りを尽くしてまいったのでありまして、これがわが党の終始変わらざる基本姿勢であるのであります。(拍手)
 このように国会の民主的な運営を念願し、寛容と忍耐を堅持しつつ国政に当たってきたのにもかかわらず、今国会における一部野党の態度を見ると、重要議案のたびごとに慎重な審議の推進を阻んだり、あるいはまた、十分に審議し尽くされた議案に対してすら採決を拒否するという事実があるのであります。まことに遺憾のきわみでございます。(拍手)
 特に、今回の健保特例法案については、最初から廃案に追い込もうとして、かたくなにその方針を固執してまいりましたことは、議会制民主政治をみずから否定するものといわざるを得ません。(拍手)
 本法案は、去る四月四日に提案されたのでありまして、わが党は、その重要性にかんがみ、いち早く審議に入ろうとして、野党に対し熱心に協力を依頼していたのでありますが、本会議で趣旨説明を聴取できたのは、提出後一カ月余を経た五月八日、社会労働委員会において提案理由の説明がなされたのは、さらに一カ月おくれて、六月十九日という事実であります。
 いかに協調とは申しましても、本来、審議の場であるべき国会がこのような姿であってよいものでありましょうか。(拍手)このように少数党の意見だけが堂々とまかり通って、国会の真の姿が失われるがごとき現状は、絶対に看過できないところでありまして、これが少数の意思尊重の名をかりた少数暴力でなくて何でありましょうか。このような国会審議のあり方は、大多数の国民の絶対許すところでなく、わが国の民主主義の前途を危うくするものでなくして何でありましょう。(拍手)
 小平副議長は、かつて議院運営委員長あるいは商工委員長として、その真摯にして公正な運営ぶりは、ひとしく同僚議員の敬服してやまないところでありましたが、副議長に就任してからも、長年の経験と商い見識を生かしまして、よく石井議長を助け、うまずたゆまず国会正常化への努力を続けてこられたのであります。
 このような容易に得がたき副議長こそ、われわれ国会議員が一体となって盛り上げ、国会の権威高揚に努力すべきであるにもかかわらず、逆に政争の具に供しようとは、政治を冒涜する以外の何ものでもありません。(拍手)
 野党諸君は、いまこそみずからを恥じ、深く反省すべきでありまして、ましてや、副議長不信任にその余憤をぶちまけようとするがごときは言語道断であり、いよいよもって国民の不信を招来することを、肝に銘ずべきでありましょう。(拍手)
 野党のためにも、国家のためにも、惜しみてもあまりあるところであります。野党の諸君が真の民主主義に目覚め、大局的な展望に立脚して国会活動に励まれんことを切望いたしまして、小平副議長不信任決議案に反対の討論を終わることにいたします。(拍手)
#74
○議長(石井光次郎君) 柴田健治君。
    〔柴田健治君登壇〕
#75
○柴田健治君 私は、日本社会党を代表して、ただいま提案になりました小平副議長の不信任案の賛成討論を行ないたいと思います。
 日本国憲法におきましては、主権は国民に存すると規定され、国会は国権の最高機関であるとされております。主権者である国民の選挙によって選ばれた代表者が一堂に会し、国政を厳粛に審議する最南の機関であります。この国権の最高機関であります国会において、異なる政党政派の言論の自由を保障し、審議を十分に尽くし、国民の厳粛な信託にこたえてこそ、議会制民主主義は守り得るのであります。衆議院議長の基本的な任務もここにあるのであります。
 この崇高な使命をになう議長をよく補佐し、議長とともに国会の権威を高め、また国民の期待を裏切るような行動が議長に万一あるとするならば、これをチェックし、議会民主主義を守り、発展させる重要な役割りを副議長は持っておるのであります。
 しかるに、諸君すでに御承知のように、昨晩の衆議院社会労働委員会において、政府・自民党によって行なわれましたあの強行採決に対して、石井衆議院議長のとった行動を、副議長は少しもとめようとしないばかりか、逆に、本日の本会議を強引に開会しようとしたのであります。しかも、小平衆議院副議長は、すでに問題になりました国鉄運賃の値上げ、また大幅な会期延長のときにおいても、石井衆議院議長の職権による本会議開会に積極的に協力し、国民の運賃値上げ反対の声を圧殺し、政府・自民党の多数暴力の前に国会の権威を売り渡したのであります。政府・自民党が、今通常国会において行なってきた数々の強行採決は、議会主義にほど遠い、前代未聞の会期延長に見られるように、国会を一党の私物化し、そうした傾向をますます強くする一方であり、多数の横暴はまことに目に余るものがあります。政府・自民党が多数党の暴力をふるっているとき、これに迎合する議長を副議長が制止しなければ、だれが憲法によって保障された国会の権威を守るのでしょうか。これから先が私たちは心配でなりません。小平衆議院副議長の今国会における政府・自民党への迎合ぶりを見ていますと、まことに寒心にたえないとともに、日本の議会制民主主義が一歩一歩暗く深いどろ沼に入っていくことを感じないわけにまいりません。
 日本における議会民主主義は、戦後二十四年というきわめて短い歴史でありますが、戦前の明治憲法に定められた天皇の輔弼機関としてのその当時の国会と比べれば雲泥の相違があります。しかし、いかに民主的な憲法や諸制度がつくられようとも、それを動かす人の考え方が誤っていたり、非化主的であったのでは、憲法や諸制度の精神と目的はその機能を果たし得ないのであります。
 今日、政府・自民党によって推し進められている党利党略的な国会運営を見ますと、議会民主主義を信ずる者ならば、何人であろうとも、憲法の精神と諸制度の目的が正しくその機能を発揮しているとは考えていないでありましょう。もし正しく機能を発揮していると思う者がいるならば、それは政府・自民党の暴挙に疑問をいだかず、むしろ積極的に協力し、国会の権威を落とし、国民の厳粛な信託を裏切っている小平衆議院副議長その人であります。
 国民の多くの関心を集め、その審議の動きが注目されている健康保険特例法延長法案に対し、二年前には、佐藤総理大臣はこの席から、二年先には抜本的改正案を提案するということを言明してきたことは、国民とともに語君も御承知のとおりであろうと思います。それにもかかわらず、二年後の今日、政府・自民党は、国会における約束を破り、再度延長することを提案し、また修正という欺瞞的な表現で政府・自民党が提案した内容は、特例法案とは別法案ともいえる修正案を突然提案し、これまた強行採決をしたのであります。まさに、政府・自民党にとっては、国会の権威を尊重する気持ちは全然ないといわざるを得ません。
 こうした政府・自民党の国会無視のやり方に対し、また、政府の国会における約束を忠実に守らせ、慎重審議を行なうことを要求することは衆議院議長の役目であり、その衆議院議長がこのような役割りを正しく遂行しないときは、議長に対して、正しく国会運営を行なうよう要求することが、副議長に課せられた重要な任務であろうと思います。(拍手)
 小平副議長は、本院議員として当選九回の経歴を持ち、数々の要職につかれ、特に第四十九回列国議会同盟会議の日本議員団の代表として、また議会制度七十年史編纂委員長として、各国の議会制度の調査等で、議会民主主義のあり方について十分知り尽くしておられるりっぱな副議長であったと私は今日まで信じてまいりました。その信じ切った者が、この裏切られた気持ちを持ち、怒りを込めてこうして不信任決議の賛成討論に立つことは、私にとってはまことに残念にたえないのであります。
 いま国会の外では多くの国民が、政府・自民党の多数暴力による政治に不安を抱き、国民はますます政治不偏におちいるでありましょう。国民の健康と生活を守ることは、政治家の責任であります。それぞれの政党が全知全能をあげて、国民の健康と生活を守るために、国会において慎重審議することは当然のことではないでしょうか。わが党は完全なる社会保障制度の確立を目ざし、その制度確立に懸命な努力を払っている政党であります。健康保険制度については格段の情熱を持っておるのであります。その関連する法案について国民の期待にこたえるために、政府・自民党の無為無策をきびしく追及するのは出然のことではないでしょうか。国民の総生産は世界第二位だと、政府・自民党は盛んに吹聴しております。しかし、裏を返せば、自殺者、交通災害、労働災害等は、世界で最高位に上昇していることを政府・自民党は知らなければなりません。
 戦前に、西尾天廣君が東のスターリンのごときという一片のことばで、本院において除名になったことは、皆さん、ともに思い出していただきたいのであります。昨晩の社会労働委員会の強行採決に、これまた一連のつながりがあるように思われます。少数意見が圧殺されるときは、世の中が乱れるときでもあり、私たちはそれをおそれるものであります。今回の政府・自民党の党利党略的な国会運営は、断じて許すことができません。
#76
○議長(石井光次郎君) 柴田君、制限の時間になりましたから、結論を急いでください。
#77
○柴田健治君(続) そのような国会運営に迎合し、議会民主主義を内部から破壊する小平副議長のこのようなやり方は、国民の政治不信、ひいては議会制民三主義の崩壊につながり、まことに許すことはできない。私は怒りを込めて、ただいま提案になりました小平衆議院副議長の不信任案に、日本社会党を代表して、賛成の討論を申し上げた次第であります。(拍手)
#78
○議長(石井光次郎君) 有島重武君。
    〔有島重武君登壇〕
#79
○有島重武君 私は、公明党を代表して、ただいま提出されました衆議院副議長小平久雄君の不信任決議案に対して、賛成の討論を行なうものであります。(拍手)
 議長とともに衆議院を代表する副議長の不信任案に対し、賛成を表せざるを得ないことは、きわめて遺憾なことであり、まことに残念でありますが、以下、賛成の理由を申し述べたいと思います。
 私が本案に賛成の意を表する第一の理由は、今国会におきまして、小平君は、本院副議長としての責任を果たしておられない。このことであります。
 議長、副議長の責任は、院の最高責任者として、外に向かっては院を代表し、内においては与野党の間に立って議事運営に最善を尽くし、議案審議に対する各議員の職責を十分に果たさしむるために心を砕き、あらゆる方途を講じて言論の自由を確保し、その伸長に努力すべきは申すまでもありません。しかるに、小平君は、全く自由民主党一党の代弁者のごとく、副議長としての責任を果たさず、国会の混乱を助長しているのであります。
 今国会は、かつてない議会制民主主義の危機におちいっていることは、だれ人もひとしく認めるところであります。自民党は、各委員会の審議の終結を待たずして、一定の時間の経過を待って、一方的に審議の強行、職権開会、質疑の強行打ち切りあるいは強行採決をはかることを、いまや国会運営の常套手段となすに至ったのであります。たびたび言及されておりますとおり、議会制民主主義のルールは、最終的には多数決の原理に基づくものではありますが、これには常に反対意見、少数意見の尊重が裏づけられなければならない。もし、この原剛が守られず、何事も問答無用形式、数だけがまかり通る議院運営であるならば、もはや国権の最高機関たる国会における公正な民主的運営の機能は完全に失われて、単に数の暴力にまかせた排他的な、独善的な多数横暴のおそろしい独裁政治ではありませんか。
 私たちが初めて本院に参加して以来二年有半になりますが、この間、国会の権威を守るために再三にわたり正副議長に国会の正常化を諌言し、また、自民党に対してもきびしい抗議を行なってまいりましたことは周知の事実であります。ところが、昨日の社会労働委員会のありさまは、先ほど来その詳細が報告されておりましたとおり、議会制民主主義もここに終結したかという感じを強くいたした次第であります。法案成立を急ぐ自民党が、今回の健保特例法延長案修正案に対する質疑をしようともせず、突如として議事手続を無視して、児戯にも劣るような非常識きわまる行動に出て、これをもって委員会採決を終了したと僭称するの暴挙に出たわけであります。私もまのあたりこの姿を見届けました。多くの報道陣も冷静にこれを見ておりました。だれの目から見ても議事運営とは認めがたい行為を、自民党は有効な採決であると主張しておりますが、もし、これを本気でそのとおりと考えておるならば、これこそわが国の議会制民主主義の完全な破壊であるといわざるを得ないではないでしょうか。(拍手)われわれは、国民とともに、このような暗黒政治を徹底的に糾弾しなければならないと思うものであります。(拍手)
 小平君は、議長とともに自由民主党が犯した暴挙につきまして、これをきびしく戒め、国民に深くわびるとともに、国民の納得いくまで社会労働委員会において十分審議を尽くすことをあっせんし、さらに、今後再度このような忌まわしい行為を行なわないことを、国会を代表して国民大衆に公約すべき立場であると私は信ずるのであります。しかるに、野党三党国対委員長の切なるいさめにもかかわらず、小平君は、副議長としての重大な職務を省みないばかりか、衆議院本会議の議事日程として公報に記載することを強引にきめてしまったのであります。たび重なる自民党の横暴を容認し、また、今回のこの非常識きわまりない暴挙を認めた事実をもってすれば、副議長として不適格であることを残念ながら認めざるを得ないではありませんか。
 あえて申し上げたい。御老体の石井議長を補佐すべき責任と義務を賢明に果たすべき小平君に対して、私たちの期待は全く裏切られたのであります。小平君の政治的良心もここに終えんを告げたのだと言っていいでありましょう。
 第二番目に、さらに糾弾さるべきことは、四十二年八月健保特例法案の強行採決をめぐって国会が極度の波乱におちいったことは、私どもの記憶にはっきりと残されておりますが、そのとき、世間の非難に抗することができなくなった自民党が大幅譲歩いたしまして、議長が、委員会における採決を、一方的な質疑打ち切りや強行採決などによって不適当と判断した場合は、その採決を無効として委員会に差し戻す権限を議長に付与する旨の国会法改正を行なうことを、議長並びに各党が申し合わせを行ないながら、これを全く無視したことであります。国会法が改正されておらない今日、その趣旨を尊重することは当然のことでありましょう。衆議院社会労働委員会を、採決以前の状態に差し戻すことこそ国会にふさわしい良識といわなければなりません。このような重大な申し合わせを破ることは、議会制民主栄義を否定する行為として、断固これを言わざるを得ないのであります。
 次に、小平久雄君は、この健保特例法に関連しての修正案が、どのように国民生活に影響を与えているかを全く認識しておられないのではないかと思われるのであります。
 そもそも修正案は、医療保険制度の推進にあたって、基礎的条件の整備を怠り、形式のみの国民皆保険に突進し、大幅な赤字を累積した政府の不始末の責任を、国民大衆に転嫁しようとするものであることは明らかであります。すなわち、政府は、赤字の原因たる診療報酬体系、薬価基準などの抜本策をないがしろにして、小手先の急場しのぎに終始しているのであります。
 議長、副議長の任にある者は、常々党派を超越し、院全体の名誉と責任において公平な議事運営に当たることは当然といわなければなりません。この点についても、小平君はその任を果たしているとはいえないのであります。これが私の本案に賛成する第三の理由であります。
 われわれ国会議員たる者は、わが国の議会制民主主義を守り抜き、その権威を取り戻して、国民の政治に対する不信を取り除く責務を負っていることは言うまでもありません。この責任を果たすためにも、私は、ただいまの小平君の不信任決議案に賛成せざるを得ないのであります。
 最後に、かねてのわが党の主張どおり、議会を正常に運営し、国民の期待にこたえるために、すみやかに議長、副議長の党籍離脱を明確にすべきであることを強く訴えまして、私の討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
  討論終局の動議(園田直君外二十六名提出)
#80
○議長(石井光次郎君) 園田直君外二十六名から、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕


#81
○議長(石井光次郎君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#82
○議長(石井光次郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――閉鎖。
    〔議場開鎖〕
#83
○議長(石井光次郎君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#84
○議長(石井光次郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百四十五
  可とする者(白票)        二百二
  否とする者(青票)       百四十三
#85
○議長(石井光次郎君) 右の結果、討論を終局するに決しました。(拍手)
    ―――――――――――――
 園田直君外二十六名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 喜元君    相川 勝六君
      愛知 揆一君    青木 正久君
      赤城 宗徳君    秋田 大助君
      天野 光晴君    荒木萬壽夫君
      有田 喜一君    井出一太郎君
      井原 岸高君    伊藤宗一郎君
      伊能繁次郎君    池田 清志君
      石田 博英君    一萬田尚登君
      稻村佐近四郎君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 英男君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    大石 八治君
      大久保武雄君    大竹 太郎君
      大坪 保雄君    大野  明君
      大野 市郎君    大橋 武夫君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      岡崎 英城君    岡本  茂君
      奥野 誠亮君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鍛冶 良作君
      海部 俊樹君    金丸  信君
      金子 一平君    金子 岩三君
      神田  博君    亀岡 高夫君
      亀山 孝一君    鴨田 宗一君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    菅  太郎君
      菅野和太郎君    木野 晴夫君
      木部 佳昭君    木村 武雄君
      木村 俊夫君    菊池 義郎君
      北澤 直吉君    久野 忠治君
      久保田円次君    久保田藤麿君
      熊谷 義雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    小宮山重四郎君
      小山 長規君    河野 洋平君
      佐々木秀世君    佐藤 榮作君
      佐藤 文生君    齋藤 邦吉君
      坂田 道太君    坂村 吉正君
      坂本三十次君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    始関 伊平君
      椎名悦三郎君    塩谷 一夫君
      重政 誠之君    正示啓次郎君
      進藤 一馬君    周東 英雄君
      菅波  茂君    鈴木 善幸君
      砂田 重民君    世耕 政隆君
      瀬戸山三男君    園田  直君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 榮一君    田中 角榮君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    田村  元君
      田村 良平君    高橋 英吉君
      高橋清一郎君    高見 三郎君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      谷垣 專一君    谷川 和穗君
      千葉 三郎君    地崎宇三郎君
      塚田  徹君    塚原 俊郎君
      辻  寛一君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    内藤  隆君
      中川 一郎君    中曽根康弘君
      中野 四郎君    中村 梅吉君
      中村庸一郎君    中山 マサ君
      永山 忠則君    灘尾 弘吉君
      二階堂 進君    丹羽喬四郎君
      丹羽 兵助君    西岡 武夫君
      西村 英一君    西村 直己君
      根本龍太郎君    野田 卯一君
      野田 武夫君    野原 正勝君
      野呂 恭一君    葉梨 信行君
      橋本登美三郎君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    早川  崇君
      原 健三郎君    原田  憲君
      広川シズエ君    廣瀬 正雄君
      福家 俊一君    福井  勇君
      福田 赳夫君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤枝 泉介君
      藤尾 正行君    藤田 義光君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      藤山愛一郎君    船田  中君
      古井 喜實君    古内 広雄君
      古川 丈吉君    古屋  亨君
      保利  茂君    細田 吉藏君
      前尾繁三郎君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松澤 雄藏君
      松田竹千代君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    三池  信君
      三木 武夫君    三ツ林弥太郎君
      三原 朝雄君    箕輪  登君
      水田三喜男君    湊  徹郎君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      村上  勇君    村上信二郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      森山 欽司君    保岡 武久君
      山下 元利君    山中 貞則君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      早稻田柳右エ門君    渡辺 栄一君
      渡辺  肇君    渡辺美智雄君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    阿部 昭吾君
      阿部 助哉君    赤路 友藏君
      淡谷 悠藏君    井岡 大治君
      井上  泉君    井上 普方君
      石川 次夫君    石野 久男君
      板川 正吾君    江田 三郎君
      枝村 要作君    小川 三男君
      大出  俊君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      岡田 春夫君    岡本 隆一君
      加藤 清二君    加藤 万吉君
      勝澤 芳雄君    角屋堅次郎君
      金丸 徳重君    唐橋  東君
      川崎 寛治君    川村 継義君
      河上 民雄君    河野  正君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保田鶴松君
      工藤 良平君    栗林 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      兒玉 末男君    後藤 俊男君
      河野  密君    神門至馬夫君
      佐々栄三郎君    佐野 憲治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      阪上安太郎君    實川 清之君
      柴田 健治君    島上善五郎君
      島本 虎三君    田中 武夫君
      田邊  誠君    多賀谷真稔君
      高田 富之君    武部  文君
      只松 祐治君    楯 兼次郎君
      戸叶 里子君    堂森 芳夫君
      内藤 良平君    中澤 茂一君
      中嶋 英夫君    中谷 鉄也君
      中村 重光君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      西風  勲君    野口 忠夫君
      野間千代三君    芳賀  貢君
      畑   和君    華山 親義君
      浜田 光人君    原   茂君
      平林  剛君    平等 文成君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    穗積 七郎君
      細谷 治嘉君    堀  昌雄君
      三木 喜夫君    三宅 正一君
      美濃 政市君    武藤 山治君
      村山 喜一君    森本  靖君
      八百板 正君    八木 一男君
      八木  昇君    矢尾喜三郎君
      安井 吉典君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口 鶴男君
      山崎 始男君    山田 耻目君
      山中 吾郎君    山本 幸一君
      山本 政弘君    山本弥之助君
      米内山義一郎君    米田 東吾君
      渡辺 惣蔵君    渡辺 芳男君
      池田 禎治君    受田 新吉君
      内海  清君    小沢 貞孝君
      岡沢 完治君    折小野良一君
      春日 一幸君    神田 大作君
      佐々木良作君    曾禰  益君
      玉置 一徳君    塚本 三郎君
      永末 英一君    門司  亮君
      本島百合子君    山下 榮二君
      吉田 賢一君    有島 重武君
      伊藤惣助丸君    石田幸四郎君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      沖本 泰幸君    小濱 新次君
      斎藤  実君    鈴切 康雄君
      中野  明君    伏木 和雄君
      正木 良明君    松本 忠助君
      山田 太郎君    田代 文久君
      谷口善太郎君    林  百郎君
      松本 善明君
     ――――◇―――――
#86
○議長(石井光次郎君) 衆議院副議長小平久雄君不信任決議案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#87
○議長(石井光次郎君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#88
○議長(石井光次郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
#89
○議長(石井光次郎君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#90
○議長(石井光次郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数三百五十
  可とする者(白票)       百四十六
    〔拍手〕
  否とする者(青票)        二百四
    〔拍手〕
#91
○議長(石井光次郎君) 右の結果、衆議院副議長小平久雄君不信任決議案は否決されました。(拍手)
    ―――――――――――――
 柳田秀一君外六名提出衆議院副議長小平久雄君不信任決議案を可とする議員の氏名
      安宅 常彦君    阿部 昭吾君
      阿部 助哉君    赤路 友藏君
      淡谷 悠藏君    井岡 大治君
      井上  泉君    井上 普方君
      石川 次夫君    石野 久男君
      石橋 政嗣君    板川 正吾君
      江田 三郎君    枝村 要作君
      小川 三男君    大出  俊君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 利春君    岡田 春夫君
      岡本 隆一君    加藤 清二君
      加藤 万吉君    勝澤 芳雄君
      角屋堅次郎君    金丸 徳重君
      唐橋  東君    川崎 寛治君
      川村 継義君    河上 民雄君
      河野  正君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    工藤 良平君
      栗林 三郎君    黒田 寿男君
      小林 信一君    兒玉 末男君
      後藤 俊男君    河野  密君
      神門至馬夫君    佐々栄三郎君
      佐野 憲治君    佐野  進君
      斉藤 正男君    阪上安太郎君
      實川 清之君    柴田 健治君
      島上善五郎君    島本 虎三君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      武部  文君    只松 祐治君
      楯 兼次郎君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    内藤 良平君
      中澤 茂一君    中嶋 英夫君
      中谷 鉄也君    中村 重光君
      永井勝次郎君    楢崎弥之助君
      成田 知巳君    西風  勲君
      野口 忠夫君    野間千代三君
      芳賀  貢君    畑   和君
      華山 親義君    浜田 光人君
      原   茂君    平林  剛君
      平等 文成君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      穗積 七郎君    細谷 治嘉君
      堀  昌雄君    三木 喜夫君
      三宅 正一君    美濃 政市君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      森本  靖君    八百板 正君
      八木 一男君    八木  昇君
      矢尾喜三郎君    安井 吉典君
      柳田 秀一君    山内  広君
      山口 鶴男君    山崎 始男君
      山田 耻目君    山中 吾郎君
      山本 幸一君    山本 政弘君
      山本弥之助君    米内山義一郎君
      米田 東吾君    渡辺 惣蔵君
      渡辺 芳男君    池田 禎治君
      稲富 稜人君    受田 新吉君
      内海  清君    小沢 貞孝君
      岡沢 完治君    折小野良一君
      春日 一幸君    神田 大作君
      小平  忠君    佐々木良作君
      曾禰  益君    玉置 一徳君
      塚本 三郎君    永末 英一君
      門司  亮君    本島百合子君
      山下 榮二君    吉田 賢一君
      有島 重武君    伊藤惣助丸君
      石田幸四郎君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    沖本 泰幸君
      小濱 新次君    斎藤  実君
      鈴切 康雄君    中野  明君
      伏木 和雄君    正木 良明君
      松本 忠助君    山田 太郎君
      田代 文久君    谷口善太郎君
      林  百郎君    松本 善明君
 否とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 喜元君    相川 勝六君
      愛知 揆一君    青木 正久君
      赤城 宗徳君    秋田 大助君
      天野 光晴君    荒木萬壽夫君
      有田 喜一君    井出一太郎君
      井原 岸高君    伊藤宗一郎君
      伊能繁次郎君    池田 清志君
      石田 博英君    一萬田尚登君
      稻村佐近四郎君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 英男君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    大石 八治君
      大久保武雄君    大竹 太郎君
      大坪 保雄君    大野  明君
      大野 市郎君    大橋 武夫君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      岡崎 英城君    岡本  茂君
      奥野 誠亮君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鍛冶 良作君
      海部 俊樹君    金丸  信君
      金子 一平君    金子 岩三君
      上林山榮吉君    神田  博君
      亀岡 高夫君    亀山 孝一君
      鴨田 宗一君    仮谷 忠男君
      川島正次郎君    川野 芳滿君
      菅  太郎君    菅野和太郎君
      木野 晴夫君    木部 佳昭君
      木村 武雄君    木村 俊夫君
      菊池 義郎君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田円次君
      久保田藤麿君    熊谷 義雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      小宮山重四郎君    小山 長規君
      河野 洋平君    佐々木秀世君
      佐藤 榮作君    佐藤 文生君
      齋藤 邦吉君    坂田 道太君
      坂村 吉正君    坂本三十次君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      塩谷 一夫君    重政 誠之君
      正示啓次郎君    進藤 一馬君
      周東 英雄君    菅波  茂君
      鈴木 善幸君    砂田 重民君
      世耕 政隆君    瀬戸山三男君
      園田  直君    田川 誠一君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 榮一君    田中 角榮君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    田村  元君
      田村 良平君    高橋 英吉君
      高橋清一郎君    高見 三郎君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      谷垣 專一君    谷川 和穗君
      千葉 三郎君    地崎宇三郎君
      塚田  徹君    塚原 俊郎君
      辻  寛一君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    内藤  隆君
      中川 一郎君    中曽根康弘君
      中野 四郎君    中村 梅吉君
      中村庸一郎君    中山 マサ君
      永山 忠則君    灘尾 弘吉君
      二階堂 進君    丹羽喬四郎君
      丹羽 兵助君    西岡 武夫君
      西村 英一君    西村 直己君
      根本龍太郎君    野田 卯一君
      野田 武夫君    野原 正勝君
      野呂 恭一君    葉梨 信行君
      橋本登美三郎君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    早川  崇君
      原 健三郎君    原田  憲君
      広川シズエ君    廣瀬 正雄君
      福家 俊一君    福井  勇君
      福田 赳夫君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤枝 泉介君
      藤尾 正行君    藤田 義光君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      藤山愛一郎君    船田  中君
      古井 喜實君    古内 広雄君
      古川 丈吉君    古屋  亨君
      保利  茂君    細田 吉藏君
      前尾繁三郎君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松澤 雄藏君
      松田竹千代君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    三池  信君
      三木 武夫君    三ツ林弥太郎君
      三原 朝雄君    箕輪  登君
      水田三喜男君    湊  徹郎君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      村上  勇君    村上信二郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      森山 欽司君    保岡 武久君
      山下 元利君    山中 貞則君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      早稻田柳右エ門君    渡辺 栄一君
      渡辺  肇君    渡辺美智雄君
     ――――◇―――――
#92
○議長(石井光次郎君) 本日は時間の関係上この程度にとどめ、明十二日午前零時三十分より本会議を開くことといたします。本日は、これにて延会いたします。
    午後十一時四十八分延会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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