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1968/12/19 第60回国会 参議院 参議院会議録情報 第060回国会 運輸委員会 第2号
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1968/12/19 第60回国会 参議院

参議院会議録情報 第060回国会 運輸委員会 第2号

#1
第060回国会 運輸委員会 第2号
昭和四十三年十二月十九日(木曜日)
   午前十時五十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月十七日
    辞任         補欠選任
     江藤  智君     藤田 正明君
 十二月十八日
    辞任         補欠選任
     藤田 正明君     江藤  智君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         谷口 慶吉君
    理 事
                岡本  悟君
                重政 庸徳君
                吉田忠三郎君
    委 員
                江藤  智君
                河野 謙三君
                佐田 一郎君
                菅野 儀作君
                平島 敏夫君
                渡辺一太郎君
                木村美智男君
                瀬谷 英行君
                藤田  進君
                森中 守義君
                田代富士男君
                三木 忠雄君
                中村 正雄君
                市川 房枝君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  原田  憲君
   政府委員
       運輸省鉄道監督
       長        町田  直君
       運輸省自動車局
       長        黒住 忠行君
       運輸省航空局長  手塚 良成君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       日本国有鉄道総
       裁        石田 禮助君
       日本国有鉄道常
       務理事      井上 邦之君
       日本国有鉄道常
       務理事      長瀬 恒雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○運輸事情等に関する調査
 (日本国有鉄道の運営に関する件)
 (航空に関する件)
 (自動車行政に関する件)
○国鉄信楽線の存続に関する請願(第七号)
○総野線国鉄新線建設予定線編入に関する請願
 (第四八号)(第一〇九号))(第一一〇号)
 (第一九三号)(第二一八号)
○国鉄宮原線、高森線、湯前線及び山野線の存続
 に関する請願(第一一一号)
○鉄道新線建設促進等に関する請願(第二一七
 号)
○国鉄小本線及び八戸線(鮫−久慈間)の存続に
 関する請願(第二三九号)
○内子線・宇和島線の存置に関する請願(第二四
 〇号)
○国鉄会津線及び日中線の廃止反対に関する請願
 (第三一七号)
○国鉄会津線、日中線及び川俣線の廃止反対に関
 する請願(第三一八号)
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(谷口慶吉君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 運輸事情全般について質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#3
○吉田忠三郎君 この間の委員会でも新大臣に申し上げましたとおり、きょう大臣から多少所見を伺っておきたいと思います。いろいろこの間は、国鉄の問題あるいは航空問題あるいは海運の問題、私鉄の問題等々、課題として申し上げておきましたが、きょうのところ五人も質問者があるわけでございますから、全部触れるというわけにはまいりません。ですから、通常国会開会されたときに残余のものを尋ねることにいたしまして、きょうは私は、おもに国鉄の基本問題について大臣の所見を伺ってみたいと思います。
 財政再建の推進会議なるものの意見書も出ておりますが、私はこれには触れようとしないで、この際国鉄の四十四年度の予算の要求が出ておりますから、そのことと関連させながら国鉄の経営というものについて、これからどうしたらいいかということを大臣に伺おうと思います。
 国鉄の経営についての最初に認識の程度を伺ってみたいと思います。私は、国鉄の経営を今日までいろいろな角度から見てきたわけでありますが、何といたしましてもその基本的な政策に欠けているのじゃないかというふうに見ている。これは認識ですよ、これは私の認識ですから。特に戦後、それから池田内閣、佐藤内閣と続いているわけでありますが、高度成長政策の中で国鉄が他の産業から見ましてたいへん立ちおくれをしていると、こう私は思います。こういう事柄で、基本的な政策がないために、今日では、その安全性もさらには迅速かつ正確という国鉄の国民に対するイメージも失われているのじゃないか、こう思っているのです。この間、国鉄は、そういうことを十分私は承知をしていたと思うのです。だからこそ、これがための整備にあたって、二回にわたる五カ年計画というものを策定をいたしまして施策を進めてまいったのでありますが、この間の議論にもありましたように、大臣はこれは失敗した、私は失敗じゃない、挫折だと思っている。その挫折、失敗という議論はさておいて、いずれも中途で修正をしなければならない、こういう事態に立ち至ったことは大臣御承知おきのとおりだと思う。この理由は一体何であったかということを、この際やっぱりいろいろな角度から、議論する前に認識を深めておかなければならぬと思いますが、端的に私は申し上げます。端的に申し上げますと、せっかくの国鉄の計画も、今日的な経済の発展に即応でき得なかった、このことが一つ言えるのではないか。同時に、つまりこの高度経済成長政策――その計画から見れば、国鉄の過去二回にわたる五カ年計画というものは小規模のものであったのではないか、こう思うのであります。しかもその中で、つまりこの資金の計画がきわめてずさんとは私は言いませんけれども、その資金計画と資金の調達にたいへんな問題が直面をいたしてまいりました。結論から申し上げますれば、いわゆるこの資金計画と資金調達の関係で大きな修正――修正といったって途中でもう全くなくなったわけでありますから、そこで私は挫折ということばを使ったわけでありますが、とにかくその計画はもう葬り去られた、こういうことになっているのじゃないかと思うのであります。一方また、この独算性というものを強く主張されていたために、その政策から政府は当然行なわなければならなかった公共負担等についても、依然として国鉄側に押しつけをしているということも大きな理由の一つになっているんじゃないかと、私はこう思うのであります。それからまた一方、政府が進めておりまする道路改良であるとかあるいは自動車の普及の急激な伸展に伴いまして、陸上交通における国鉄の独占性というものが以前から見ると非常にこの面は失われてきた、こういうことも理由になると私は思うのであります。したがって、こういう認識が間違っているのかどうか、大臣はどうこれを認識しているのか、この点を大臣に聞かしていただきたいと思います。
#4
○国務大臣(原田憲君) ただいま吉田さんからの私に対するお尋ねというか、御意見、私は結論を先に申しますと、大体同感でございます。いままでの計画は失敗であったんじゃないかと、私はこの間あなたが言われたと思って失敗だったということを言ったら、あなたが、私はそういうふうにとらない、私の言うたのは挫折だと言うので、委員長にお願いして、そこのところはお調べの上、速記録を見せていただきたいということを申し上げたのでございますが、私は、日本のいま御指摘の高度経済成長政策に入ってからの国民経済の中で受け持っている輸送という大きな部面の中の一つの大きな動脈の国鉄というものの果たす役割りについて、いまお話のございました点は、各種、各点にわたって十分ではなかったのではないか、そこに今日の問題が起きているのではないかというお話でございます。これにつきましては、私どもは、反省をするとともに、そういう点があるということは申し上げてよかろうかと思うのであります。したがいまして、これらのことにつきまして、私は、国鉄当局が真剣に総裁以下取り組んでおられたということは事実であろうと思います。現在も私は、国鉄当局が考えておられることについて万全の信頼を寄せてはおりますが、いまこの国鉄の問題について今後どうあるべきかということにつきまして意見書を賜わっておりますことを、先般もこれは私は権威があるということばを使いましたところが、先生から、私は権威があるとは思わないというお話がございましたが、権威があるというか適切なものであると考えて、この中にも、いまあなたがおっしゃっておる点が同じように指摘されておると私は受け取っております。そういう気持ちで今後処していきたい、このように考えておる次第でございます。
#5
○吉田忠三郎君 大臣ね、これは経営の今日までの認識の問題があると思う。だから、私はこういうふうに認識しているということでございます。あなたはたまたまいま答えて大体同感だということですが、大体同感だということは同感でないところがあると思うのですが、どこが一体違うのかひとつ明らかにしていただきたい。認識がはっきりしないと、これからの国鉄をどうするかという問題についてたいへん大きな問題になってくる。
#6
○国務大臣(原田憲君) どこがと指摘されると、私はどこどこということを申し上げかねますが、おっしゃっていることに大体賛成、同感の場合に使う用語を用いたわけでございます。
#7
○吉田忠三郎君 賛成のときは、おおむね、大体ということばを使ったということであるから、それはそれなりに了解します。間違いないと思いますね。この認識は間違いないと思うのです。間違いがあるとかないとかということよりも、つまり同感であると、こういう理解でいいですね、わかりました。
 次に第二に、だからといって国鉄は限られた財政計画、あるいは限られた財政によって、資金によって何もしていなかったかというとそうではない。その証拠に、国鉄は、第二次五カ年計画というものの中で東海道の新幹線を完成したわけであります。これは、事のよしあしは別ですよ。そういう大きな事業を完成して、鉄道経営というものに対して新しい分野を開発をされたことは、大臣も御承知おきだと思うのです。しかし、これがために一面またたいへんな本質的な問題を山積させた理由の一つに私はなると思うのですが、これは私の認識でありますけれども、とにもかくにも新しい分野を開拓をしたということについては多としなければならぬけれども、第一番先に申し上げたようないろいろな理由から、本来の国鉄の全国的な鉄道網の整備ということについては、新幹線の資金に食われますから、資金が押えられますから結果的にはできなかった。そのために全国的な鉄道網の整備というものがおくれたというふうに私は認識しているわけです。こういうおくれに反して、一面、今度は都市における過密化、これが急速な状態で進んでまいったことも御承知だと思うのです。今日、これが通勤輸送をどうこうしなければならぬとか、あるいは都市改造の問題に国鉄が資金をどうしなければならないという問題はここにあると思うが、私はそういう理屈は別にして、東京あるいは大阪、名古屋というような大都市の中では、一つの社会面として出た問題としては交通地獄だと称されるほどたいへんな問題になっている。これを何とかしなければならなかったかと思うのですが、今日なされていない。これは、私は、ただ単に悪口じゃなくて、批判だけの批判じゃないのです。いつにかかって、私は、自民党政府というものはかかる状態に対して無為無策であったと言わざるを得ない、私はこういう認識を持っている。一体大臣はこれに対してどういう考え方を持っているか。おそらくや無為無策じゃなかった、これはやっている、たとえば昭和三十九年に国鉄の基本問題の懇談会というものを設置しているではないか。あるいはその後、自民党としても財政面なりあるいは政策面でとらえてきたから、国鉄に対するつまり負担金といいますか補助金といいますか、利子補給に該当する、たしか私の記憶では五十四億だと思いますけれども、したではないか、こう言うと思うのです。しかし、これは三十九年に懇談会をつくって、実際これが金額はたいしたことはありません、五十四億じゃ焼け石に水どころじゃない、微々たるものだ。ないよりましかもしれませんけれども、かりにこれを肯定したとしても、四年後なんです。四年後に初めてわずかこの利子補給の意味を兼ねた補助金というような名前で五十四億を導入したにすぎない。ですから、いま言ったように、この程度で、いわゆる政府自民党が先ほど申し上げたことに対する対策として、政策として持っていたということが言えるかどうか、私は言えないと思う。この点どうですか。
#8
○国務大臣(原田憲君) 先ほど私の認識についてどうだとおっしゃって、私はおおよそ同感でございますと申し上げたのでございますが、いま具体的な問題を取り上げて新幹線の投資はどうであったかとか、それからいま起きている現象に対するところの政策とうものがどうだか、こういうことでございます。そこで、私はやはりおおよそということばがそこで私の言うたことはやっぱり生きてくるのではないかと思うのでございますが、新幹線の投資が、国鉄の全部の計画について、これはほかの部門でそのためにそごを来たした。こういう考えに対しまして、私は、具体的な数字はまだ勉強不十分でお答えをいたすことができませんけれども、私は、新幹線というものを開発したということが、国鉄全般のいまの現象だけをつかまえて、あのときの金があったらば、こうじゃないかという議論をする場合には、あなたの言われていることはそうかもわかりませんが、全体的な立場に立って考えるならば、この問題は決して失敗――また失敗と言うとしかられますが、私は意義のあったものであるという認識をいたします。
 それから、いまのそういうことにも付随していますが、大都市に対する人口集中ということについて、過度の集中というものを来たしておると、それに対して無為無策でないか。こういうお問いでありますが、まあざっくばらんに言いまして、政府与党というものは、皆さん方から指摘をされてうまくいってないと、失敗だと言われた場合に、いや失敗しておりません、これだけのことをいたしておりますと、こういう言いわけ的なことを言う。こういうことが役人の政治的な姿勢だと、私はそう考える。なぜ役人さん、とかくそう言うかというと、間違うておりましたというと、あなた方から失敗だったらやめぬかと、こういうことになるから、もう縮こまって何としても失敗であったとか、間違っておりましたとかということを避けていく姿勢をとる。私は、集中しておることは実際は悪いことだと考えておりません。集中しておる者のエネルギーをうまく使うということが問題だと思う。ところが、それが過度に――過密ということばを先生は使っておられますが、過密の状態になって、その機能というものが動かなくなってしまったときに、それはせっかくの集中が生きてこないわけでございますから、それに対する対策が十分であったならば、それだけの効果というものをあげた。それに対して無為無策とまでは言いませんが、焼け石に水みたいなことをやっておったじゃないかというお話は、率直に私は受けとめていいんじゃないかと思うのであります。たとえば、この間、木村さんでございましたか、御質問がありましたときに私は少し申し上げたのでありますが、私のほうの党で都市政策調査会というものをつくって、いまおっしゃっておるような問題を大きく取り上げていこうとした。そして、この問題について究極的に言えることは、一自民党だけで解決できる問題ではない、だから社会党のほうでも、あるいは公明党のほうでも、民社党のほうでも、皆さんよいお考えがあったら出し合いましょう、こういうことを申し上げておるのであります。したがいまして、いま御指摘のような点につきまして、私は、全然失敗であったじゃないかという認識に立たずに、確かにそこに有効な手段というものが十分とられておらないという認識に立って今後どうするか。いわゆる流行語でいう前向きな姿勢と申しますか、そういう態度で今後に処していくということが大事ではないか、このように認識いたしておる次第でございます。
#9
○吉田忠三郎君 大臣、ぼくは、この新幹線をつくったことが失敗だとかなんとかいうのじゃない。国鉄として新しい分野を開拓したことについては多とする。よかった、これが。しかし、これは大臣、いまあなたの認識、るる説明されましたがね、これは政府、自民党がやったのじゃないのですよ、これは。国鉄の自力でやったのだ。国鉄の努力でやったのだ、こういう認識なんだ、ぼくは。しかし、一面国鉄は国民の輸送という大きな使命を持ち、国鉄が持っておるこの経済性といいますか、国民の経済性といいますか、文化性といいますか、開発性といいますかね。たくさんありますよ、そういう大きな使命を持っております、国鉄はそれ以外に。ですけれども、政府は何もやらないわけですから、国鉄は新幹線という、国際的に見て、これはたいへんな大事業をなし遂げた、これは私は多とする、率直に。だけれども、国鉄だけに、その一切の財政から、あらゆる、すべての責任をおっかぶせたために、国鉄は本来やるべき全国的な鉄道網の整備ということはおくれた。これは事実でしょう。この認識が、あなたちょっと違うのですよ。だから、この点は、これはここまできちゃったら、国鉄といえども決して――いまあなたが、役人というのは何かやったことについて失敗だったらやめろと言われるものだから、なかなかよう言わぬなどというような、私が聞きもせぬことをここで答弁しておりましたがね。この際率直にぼくは石田総裁に聞きますがね、認識ですよ、事のよしあしは別として、認識としては、やはり国鉄とすれば、新しい鉄道分野を開拓するために懸命であったがゆえに、そこに資金を多くとられますから、だれが総裁やろうと、副総裁やろうと、大臣やろうと、限られたワクの中でやるわけですから、本来的な使命の、全国的な鉄道網の整備というのはおくれたことは事実です。この点間違いないでしょう。どうですか、総裁。
#10
○説明員(石田禮助君) 新幹線の問題でございますが、これは新幹線をつくらねばならぬということは、国鉄が考えた問題でありまするが、しかし、これが完成するということについては政府及び関係者の御援助があったから初めてできたのだ。要するに、すべての力が集まって新幹線ができた。こういうことに私は理解いたします。吉田さんは、これを、私が説明するまでもなく御承知でしょうが、何ゆえに国鉄というものは一体新幹線をつくらなければならぬことに至ったかというと、要するに東海道線というものが、もう輸送力がなくて、にっちもさっちもいかなくなっちゃった。しかも、この輸送需要というのは年々非常にふえていく。これに対する対策としてはどうしたらいいか。ほかに一線をまた設ける。一線を設ける場合に、これをいままでのようなナロー・ゲージでいくかどうかということにつきまして、これは国鉄に私は相当頭のいい人間がおったと思いますが、ナロー・ゲージはだめだということで、スタンダード・ゲージを新幹線に持っていった。しかも、それをやるにつきましては国鉄に金があるわけじゃない。これはやはり政府に援助してもらわなきゃならぬ。少なくとも予算の問題については、そういう面を考慮してひとつ査定してもらわにゃならぬということでありまして、まず千八百億というものを予算に出した。ところが、千八百億なんて初めからできるはずはないんだ。これは、その間、どういう考えで出したかということは、これは御推察にまかせますが、結局やってみたところ、足らぬ。そこでまず九百億の追加をお願いした。ずいぶんこれについてはいきさつがありましたが、とにかく国会はこれを承認してくださった。ところが、それでもなお足らぬということで、私が総裁になりましたときに、思い切って千百億を追加してもらった。で、結局初めの千八百億のが三千八百億になったということであります。これによって初めて完成したということで、つまり一度ならず二度も追加予算を出したということについて、政府及び関係者というものが御立腹にならないでOKしたということに対しては、これは私は非常に感謝しなければならぬ。結局初めのアイデアは国鉄なんだが、これを完成したものは政府及び関係者の御援助によるものである、ということが私の所信でございます。
#11
○吉田忠三郎君 総裁えらいあなた謙虚になったと思うのです。感謝されるのは大いにけっこうなんで、これは総合的にそれぞれの分野にあるものは協力しなければならぬから、これは協力するわけですが、ぼくの言っている意味は、かりに三千八百億かかろうとどうかかろうと、政府から予算でいろいろな御援助を賜わった、こう総裁謙虚に話された、そのことも事実でしょう。ですけれども、予算といったってすべてこれは全部借金だったのでしょう、総裁。国鉄の責任において返すわけでしょう、利子を含めまして。これがあなたの四十四年度の予算要求の中にもちゃんと出ています、全部出ていますね。借金、これは返さなければならぬ。全部国鉄が、政府から出たものは財投であるとか、特別債券であるとか、すべて高利の利子がついた金を貸してやったわけです。ぼくがいま言っている意味は、こうした大事業、アイデアがどうであろうと、国策として、当時から、高度経済成長政策の中にも、きわめて不十分であるけれども国鉄の位置づけがあり、今度の佐藤内閣は中期経済計画というふうに名前を変えていますけれども、その中における鉄道輸送というものの位置づけをしていますよ。ですから、そういうものの建設等については、こうした金を貸してやるとか、利子を取るということでなくて、本来的には、政治に責任を持っているつまり政府が当然そういうものの経費を負担しなければならぬというものの考え方を私は持っている。持っているわけだから、結果的には借金なんですから、返すんですから、一時流通したというだけの話で、実際国鉄がやったといったってこれは過言でもない。そういう意味で言っているんで、総裁あまり謙虚になることはない。遠慮なくあなた方々ずけずけものを言っているんですから、それがまた石田総裁のいいところですから、遠慮なくきょうは委員会だからといってもの言うたらいいと思う、言えると思う。あなたに聞いたのは、そのことによって全国的な鉄道網の整備についておくれたではないかと言っているんです。おくれなかったということはない。これはすべて新幹線の予算に吸収されて、当然しなければならなかった施設もかなりおくれた、全国的に。これは事実ですから、こういう点は遠慮なくそのとおりだと、そうでなければそうじゃないと申せばよいので、君がそう言ったのでおれはこうだ等々のことばは不必要であります。ぼくがいま言っているのは、とにかくこれからの鉄道をどうするかという前の認識の問題として言っているんで、総裁遠慮なく言ったらいいと思う、どうですか。
#12
○説明員(石田禮助君) 新幹線をつくるにつきまして、三千八百億の金を政府からくださるならばこれにこしたことはない。事実、それはお願いしたところで不可能です。それでも、借金してでもその資金ができるということになれば、これはもらうよりはまずいのだが、しかし国鉄としては実にありがたいことで、何なれば東海道新幹線というのは、いま御承知のとおり国鉄の利益の大きな源泉をなしている。欲いえば切りがありませんから、国鉄としてはそういうことは申しません。いったところで通りもせぬのだ。それよりも私は、吉田さんのいまの御質問に関連して申し上げたいことは、どうも政府なり国会なりというものが非常に大きな荷物というものを国鉄にしょわしているのだ。公共負担がどうなんだ。そういうことについてひとつ私が申し上げたいことは、要するに政府なり国会議員の大部分というものは、国鉄が独占力を十分に持っておった時代に国鉄を見た頭で国鉄を見ている、そこに非常な問題がある、これはひとつ認識を新たにしてもらいたい。いまの国鉄というのは全身創痍だ。非常な競争の中にあって、たとえば収入というものは一年に七%しかふえない。しかも経費というものは一割二分もふえている。ここにおいて、どうしたって独立採算制というものを維持していく上からいえば運賃の値上げをしなければならぬ。要するにコストアップなるがゆえにプライスアップだ。これに対して私は、今度の議会に運賃値上げの問題出しておりますが、この機会に、どうぞ皆さんほんとうに双手をあげて御賛成くださることをお願いしたいと思います。
#13
○吉田忠三郎君 そろそろ少し総裁らしいことが出てきたのでそれはずっとあとのほうでやりますが、いままだ認識の度合いの問題でやっておりますが、あとで遠慮なくものを申してもらいたいと思うのですが、大臣、全国的な鉄道網の整備についておくれたということが出てきていないのだけれども、大臣どう思っておりますか、あなたは大阪だそうでございますが、大阪のほうの、つまりローカルとか、あるいはローカルだけじゃないんですよ。幹線といったって新幹線だけじゃないんですから、全国的にありますから、そういうものも、一般的な整備が新幹線と同じようになされたと思っておりますか、その点だけでいいです。
#14
○国務大臣(原田憲君) これは大阪の地方を見て、新幹線と比較してそれで十分行き届いておると思うか、こういうお尋ねに対しましては、なかなかそれは十分であるとは、こういうふうには考えておりません。
#15
○吉田忠三郎君 なかなか十分でないという答えですが、これは答えというのはそのままでいいんですよ。第二次五カ年計画の中で、国鉄はやはり資金調達がなかなか円滑にいかないために新幹線の、先ほど総裁感謝を申し上げますと率直に言っておりますが、それはそれなりに私も認めるわけですから、政府から多額の債務をしょうために、全国的な鉄道網の整備ということについて、安全施設も含めまして計画的におくれたことは事実である、その認識だけは持ってもらいたいと思います、大臣ね。これはもう実際のことを申し上げているわけですから、そういう認識に立たなければ、これから国鉄をどうするかということにはならないと思いますからあえて申し上げます。
 それからもう一つ、この際、私の認識を申し上げますが、資金調達の見通しなんですが、国鉄は依然として資金調達というものを運賃値上げと借り入れ金に依存をしているというふうに私は認識をしている。そうしてこの運賃値上げの関係は、相も変わらず、この独占体に属する定期運賃に限定されようとしている傾向が最近特に出ているんではないかと、こう思うんです。しかし、私はそういうような資金調達というものの限度というものはもはや限界に達しているんじゃないかと、こう思うんです。それはなぜかというと、今度のこの予算要求を見ますと、この大半は国鉄の財政再建推進会議かなんかの意見書を踏まえて予算要求の大綱がなされているというふうに私は思うだけに、いま申し上げた程度の認識を持つわけですね。今日、国鉄は実際問題として、ここに経理の担当の方々もおいでのようでありますが、資本費の重圧にたえかねているという状況ではないかという私は認識を持つ。こういう認識がなければ、これから鉄道をどうするかということにはならないわけですが、私はこういう認識を持っておりますが、大臣どうですか。
#16
○国務大臣(原田憲君) 吉田さんの言わんとしておられることは、ちょっと私わかりかねるんでありますが……。
#17
○吉田忠三郎君 どこがわからないのですか、わからなければ教えてあげますよ。
#18
○国務大臣(原田憲君) ええお教えを願いたいのでありますが、いま、国鉄の収入というものを運賃と借金に求めているようだというお話のようでありますが、しかも、それはいまの意見書というものを踏まえて出しているように思われるがと、こういうお話でありますが、その意見書を踏まえておるといたしますと、それはそのほかに、いわゆる国の直接財政負担というもの、これも考えて、いわゆる三者一体にならなければならないというふうに意見書はいっておると、国鉄もそのように考えておると、このように私は受け取るのでございます。
#19
○吉田忠三郎君 大臣、あなたね、四十四年度の国鉄のこの予算要求をどうしようとしているのか、私はあなたの考え方についていささか疑問を持つんですよ。これ見ましたか。これ国鉄から出てきているものですよ。この中で、つまり四十四年度の要求の重点事項というのはどこにあるのかというと、「運賃改訂」と第一番先に書いてありますよ。それから、「財政再建補助金」、その次に「財政再建特別交付金」、次に「市町村納付金」――これは微々たるものですからさておきながら、五番目に「財政融資」、六番目に「出資金」、七番目に「工事経費」云々と、こうなっている。これ見ただけではっきりぼくが言ったようなことになっていませんか。運賃収入と借入金、これをさらに分割してみますとどうなっているかというと、こうなっています。運賃の改定で九百五十二億、それから財政再建補助金で五十六億――新たにこれは出たものだと思いますが、財政再建特別交付金四百八億等々となっていますね。そうすると、これはどういうことかということだ。それから次に財政投融資、これも三千二百億要求しておる。これは財政投融資といったって借入金じゃないですか。そうすると、この予算のつまり運賃収入の六百四十七億というものの増収を見込んだ以外のものは借入金ということになりませんかね。この認識がどこに欠けていますか。
#20
○国務大臣(原田憲君) 金額は少のうございますが、昨年からとりました利子補給金というのは、これは一般財政支出であります。これを今度は、いまの借入金の利子が七分であったものを六分五厘ですか、要するに〇・五安くしてくれと、こういうことを言っておるわけでありまして、これは額は少のうございますけれども、これは一般財政負担で利子補給してくれと、こう言っておるわけであります。
 もう一つは、財政再建のための特別交付金、これはあなたがおっしゃるように、結末がしばらくたな上げであるからその穴埋めをせよというのですから、結論はそれを一般会計から出したものと言えぬじゃないか、そうかもわかりませんが、やはりここには直接一般会計から、いわゆる国民の財政需要がある、そこに振り当てる中から国鉄のために出せという新しい考え方を盛り込んであるということを言っておるのであります。
#21
○吉田忠三郎君 大臣、あなたね、的はずれの答えをしているのですよ。ぼくの言うのは、つまり経営、三番目に聞いたのは、資金調達面での認識したことを申し上げた。だからあなたの認識でいいですが、それ以外のことを答えている。つまりあなたは利子補給と言うが、どこにもない、だめですよ、そういうことでは。財政再建補助金といっても、去年が五十四億程度で、百十億要求して五十六億だけ多く補助金をくれ、こういう要求ですが、これはきまってない。これからあなたのやる仕事なんです。ここまで言っているのではなくて、来年度の予算要求だけを資金の概要というところを見ただけでも、そのことが言えるし、従前、昭和三十九年以降の国鉄のこの状態を見ると、すべてぼくが申し上げたような内容になってきて、片や運賃値上げ、片や政府からの借入金。政府ばかりじゃないですよ。銀行債、いろいろなものがありますけれども、借入金に依存して国鉄が今日までどうやらこうやら曲がりなりにも経営をやってきたのじゃないかという認識なんです。これは間違いないのです、この認識は。ここに間違いがあるとすれば、これから国鉄をどうするかという問題で、たいへんな食い違いが起きてくるのですがね。ぼくはわずかのこの補助金の五十四億が不足ですから、一千億出したらいいじゃないかという議論じゃない。これはこれからの話であって、いままでの国鉄の経営というものの一両である資金調達についてながめてみても、そういう認識でいいのじゃないか。この認識をあなたはどういうふうに認識しているかと聞いているのです。また、私の認識はこういう認識です。どうなんですか。
#22
○国務大臣(原田憲君) いまの現実の点をつかまえておっしゃっていることは、私はわかります。しかし、国鉄の経営というものをやるいわゆる手段ですね。その一番収入を何によってはかっていくか。運賃、これが一番基本になるわけです。その次には借入金。これはやはり何事をやるにしても、金を借りてきて、そうして利盃を生み出して借金を払っていく、これが一番能率的なやり方であると私は考えるのであります。あなたのおっしゃっていることを問いていると、それでやってきたからこうなっているじゃないかということを御指摘になっていると思うのであります。私はそこを現時点で認めなければならぬということは、先ほど国鉄の総裁がおっしゃった、政府も国会も何でも国鉄だけに押しつけてくるとおっしゃっている点に、私は考えなければならぬ点があると思います。ということは、たとえば昭和二十三年ですか、運賃法というものは定期運賃というものについて五〇%というものを法定して、そして一番大きい収入のもとを半分というところにきめてしまっておる。それをきめるならば、それの裏づけというものをしなければならない。私はそう考えますけれども、当時の財政事情ではとてもそれができなかった。といって、それじゃ値上げするか。値上げをすると、これはもうその当時のインフレ下にあって一番深刻になってくるということで、なかなか値上げもできない。当時を思い出しますと、公務員給与の給与アップの財源に困って、郵便料金、国鉄の通貨の値上げをはかって、それがうまくいかないで政府がかわったという現実的な面が私はあったと記憶するんでありますが、そういうことで、なかなか理屈どおりいかなかった。今日までその問題が持ち越されてきておる点、あるいは国鉄経営について国鉄の総裁が苦労しておるとおっしゃっておることを私は十分考えていかなきゃならぬというふうに認識をいたしますが、やはり経営というものの何は、国有でやるという企業でない限り、これを企業として考える限りは、一番の収入源は運賃である。そして建設をしていくためには借金をして、そして利益をあげていく。いま言いましたところが、いまの国鉄には問題があって、それではやっていけない面があるじゃないかという自分の認識はどうかということについては、私はおっしゃることはわかります。
#23
○吉田忠三郎君 最後のわかりますだけれども、あなたの途中何を言ってるのかわからないんだ、ぼくは。あなたの途中言ってることは、何を言ってるのかわからない、これは。その意味はどういうことかというと、当然国有鉄道といえども、独算制という、コーポレーションというような制度に置かれて、企業性と公共性、両面を追求しろというようなことも言われてますが、ほとんどいまの場合は独算制だけで追求されている。これは理論は別ですから、あとでの議論に譲ってもいいんですよ。だけど、いまあなたが言ってる運賃に、つまりゆだねねばならぬということは当然なんで、収入源を。これは年々歳々やってきてることですよ。ですから、四十四年度の予算要求を見ましても、去年は九千二十二億の運賃収入を見ておったのが、今度は九千六百六十九億、つまり国鉄は四十四年度に、前年度から見まして六百四十七億というものを運賃収入でより多くかせいで求めているんですよ。ぼくの言ってるのはそのことじゃなくて、三十九年から年々歳々赤字が出てきた。その累積赤字というのはたいへんな状態になってるんですよ。これは監査報告にも書いてあります、ここに。あなた、この監査報告全部読みましたかね。この四十二年度の監査報告ですよ。これはこの中にも書いてある。それから、つまりこの運輸大臣の諮問機関である――この意見書の中にも書いていますよ。この中にも、このままで放置をすれば、まさに国鉄は破産状態になるんだと、だから、かくかくしかじかのことをせねばならぬということを、抽象的であるけれども書いてある。抽象論だけれども書いてある。
 そこで、四十四年度の予算編成にあたって、予算要求にあたって、これは国鉄の「国鉄通信」というのは、あなた見ておりますか、それに書いてあるのでしょう、四十四年度の予算要求というのは。この意見書を踏まえて、重点的にこういう予算を要求いたしますと書いてありますよ、私どもにきているやつは。それで、ほんとうにそういうことになっているのかどうかということを、私は国鉄からきておる、このものを見ると、おおむね、この意見書を踏まえて予算要求が重点的になされておるということがうかがえるんですよ。だから、この予算書のことをあえてこれから私は言おうとしているのではなくて、とにかく、三十九年度から赤字が続いてまいりまして、もはや重大な段階にきておる、財政的に見れば。そのつど、つまり国鉄が、それがために資金というものを調達する場合に、一つには運賃の値上げ、運賃と言ったのではなくて、値上げと言ったのだ。ぼくは発音が悪いものだからどう聞こえたかわからないが、運賃の値上げと、もう一つ借入金に依存をしてきたのではないかというのです。きておるのではないか、これははっきりしておるのですから、そういう認識だ。そうしてその運賃値上げについても、独占体に属する定期運賃値上げというものに依存をしていく度合いを高めておるように思うというのです。しかし、私はそういうことにはもはや限界があるのではないか。今日、いま国鉄が資本費の重圧にたえかねている状況を、一体、大臣はどういうふうに認識するかということを聞いているのですからね。企業そのもののことを聞いておるのではない。そのことを聞いておるのですから、聞いていることに的を合わせて答弁をしてもらわなければ困る。何を言っているのかわからない。これだけ明確によくわかりやすくあなたに聞いているのだから、わかりやすく答弁しなさいよ。
#24
○国務大臣(原田憲君) 私、頭が悪いのか、あなたのおっしゃっていることに十分な答弁ができないので、あなたから指摘されておるのかと思いますが、あなたのおっしゃっておることは私は全面的に決して否定をしておらないのであります。、だから、資本費が増高しておるということもそのとおりである。しかし、運輸の収入はいま先ほど、やや伸びてきているけれども限界に達しておるというお話でございますが、これが伸び悩んでお・る、こういうことも事実であります。やはり国鉄の経営の中で一番大きな元は何だというと運賃です。あなたはいま値上げをするということが限界・に達しておるのではないかというお話でございますが、この運賃の収入を伸ばしていくということを考えていかなければならない。また、そういう企業であっても、やはり人件費というものが上がっていくということについては配慮をしていかなければならない。その人件費というものも上がってきている。また、社会的な需要増ということ、要求というものは強くて、それが間接的に重なって、国鉄の経営というものにおおいかぶさってきている点もある、こういうことじゃないかと私は認識するのでございます。
#25
○吉田忠三郎君 経営全般については第一問で、あなたに認識の問題で、ぼくはそういう話をしているのですね。ぼくはいま資金調達の面だけで、私の認識を言っているのですね。つまり国鉄は、あなた、運賃の収入の伸びが鈍化しておるというような意味のことを言ったわな。それは最初に言ったんですよ。二番目のときに、国鉄は経済の状況の変化に伴って、過去の独占ではない、道路事情の整備改良、自動車の増大に伴って、そうなっていないのだ。ここでは、したがって、運賃収入などというものは、従前から見れば鈍化しておることは明らかです。だから、国鉄は今日、借金だらけになって、たいへんな状態になったという大きな原因は何かというと、あなたも同感だと言われたように、つまり一切がっさいを国鉄にしわ寄せしている。政府としてはわずか五十四億だけでしょう、去年金の手当てをしたというのは。あとはいままで全部借入金だね、あるいはそのつど運賃値上げをやってきたのだけれども、運賃値上げというもので補ってきたわけだ。政府は、昭和三十九年からこういう動向をたどることははっきりしておったわけですから、それに適切な政策を立て、施策を施せば、こういうことにならなかった。それをやらなかったわけですから、今日的な破局的な状態になったわけです。その最たる原因は、国鉄も反省せねばならぬところもあるけれども、どんなに国鉄が努力をしてみたって、国鉄の財政負担能力の限界を越えた建設経費であるとか、あるいは主要物資についての大幅な割引をやらしてみたり、あるいは通勤の割引にしてもしかりですよ、あるいは通学の割引においてもしかりですよ。そういうことをどんどんどんどん何ら手を打たないで押しつけたところに、今日、国鉄が一兆五千億をこえる借入金になって、しかも元金のみならず利子を払わなければならぬと。ですから、運賃収入であげた利益というものは、みんなその利子と元金に取られちまう、こういうことになるからたいへんな状態だと、こう言っている。しかし、そのことを私はいま取り上げて言っているわけじゃなくて、そういうことを基本的に解決するためにやってきた手段は何であったのか、その認識をちゃんと踏まえないと、これから鉄道をどうするんだということにならないからあなたにいま聞いているのだけれども、そのつどその打開策というものを国鉄は一つには運賃の値上げという手段に求めたではないか。もう一つは、相も変わらず大幅な政府からの借入金というものに依存をしてきたではないか。とりわけ運賃値上げについては、最近の傾向は、定期運賃のみにたよっているような傾向があるではないか。こういうことでは私はもう限界にきていると、こう言っているのだ、ぼくの認識だが。そこで、それ以上に今日的な国鉄の資本費の重圧にたえられないという、国鉄にはそういう事情があるのだ。そのことについてあなたはどう考えるのか、あなたはどういう認識を持っているのかということを聞いている。わかりませんか、大臣。
#26
○国務大臣(原田憲君) 私は、ざっくばらんに言うて、あなたは私に、政府は失敗やったやないか……。
#27
○吉田忠三郎君 いや、失敗だなんてぼくは言っていないよ。あなたはどうも失敗ということばが好きな人だな。ぼくは一回も言っていないよ、そんなことは。
#28
○国務大臣(原田憲君) あなたは、失敗ということばは使われていないけれども、いままでの政府の責任じゃないか、それは財政的な、国家財政の面から政府が最後に決断を下してやってきたことであって、それを先ほど言いますように、そのことについて誤りであったじゃないか、やりそこないであったじゃないかと言われると、そうではないと答弁をして歯車がかみ合わない。これはもうお互いに国会議員として出ていって与党とか野党とかいう立場に立たずに考えると、私はほんとうにこういう議論をすることはつまらぬことじゃないかというような気がするんですが、いま、私が運輸大臣に就任しましてこの一カ月まあ勉強させてもらって、これからそれではどうするかということをお問いになっておるのだと私は把握するものですから、そこでかみ合わないことになってきておるのじゃないかと、こう思うのですがね。
#29
○吉田忠三郎君 ぼくは野党だから、あなたに意地悪く質問しているというような気はさらさらない。ぼくは、ざっくばらんに言っているのですよ、ざっくばらんに。これから国鉄をどうするかという問題は、あなたとここで、ぼくは自分の意見を言おうと思っているわけですよ。だけれども、その前に、きょうまで、きょう今日ただいままで国鉄の経営をずっと歴史的に見てくると、幾つかのやっぱりそういう問題をずっと把握していないと、これからどうするかという問題に発展させる場合に、いま言うような歯車が合わないという……。だから、せめて認識だけでもあなたと歯車の合った認識にしておかなければならぬ、それでぼくは言っているのですが、これからどうするのだということを言っているのじゃなくて、いままでいろいろな問題があったけれども、資金調達の一面だけの認識で見れば、これは簡単に答えればいいのです。何か吉田というやつは、ちょっとあとで何か考えているんじゃないかというような、あなた大阪の人だものだから先を考えて思うから、そういうことになるのだな。ぼくの言っている意味は、いままで幾つかの問題があった、しかしそれを打開する手段として、国鉄というのは一つには政府の借り入れ金にたよっておっただろう、もう一つは運賃の値上げというものにたよって、その打開策をはかってきたではないか、わかりますね。今度の四十四年度の予算要求の中でもこのことが言えるのですがね。これはさておいて、いままでもそうであった、しかし最近特に定期運賃の値上げにたよっているようだ、しかしこれは、これだけでは私はもう限界だと言うのです。それ以上に、こんなものでは始末のつかない国鉄には資本経費の重圧があると言うのです。そういう状況をあなたはどのように認識しているかと、こう聞いているだけです、わかりますか、わかるでしょう。失敗だとかけちをつけているわけじゃないのです。そういう経緯というものを歴史的にちゃんと把握をしないと、次にどうするかということにならないのですから、そのあなたの認識の度合いを聞いているわけです。何もこの先変なことを答えたら食らいつかれて痛めつけられるのじゃないかというようなことを、先々考えているからそういう答えになる。あなたを私は痛めつけてやろうという気持ちはさらさら持っているわけじゃない。これからの国鉄を真剣に野党与党を問わずどうしなければならないかという、その前の認識をやつぱり統一しておかなければならぬと思うから聞いている。
#30
○国務大臣(原田憲君) 私はあなたのおっしゃっていることは大体わかりました。ただ、要らぬことを言うとまた言われるかもしれませんが、やはり国鉄自身もこれでやっていけるという計画を立てたに違いない、政府もそう思っておった。ところが思っておったよりも急激なことが……。
#31
○吉田忠三郎君 計画のことを言っているのじゃないのだ。
#32
○国務大臣(原田憲君) いやもうわかりました。先ほど言われたことですね、いままでの過去のなににおいて借り入れ金と運賃にたよってきて、そうして定期の値上げというようなものにたよってきたじゃないか、そういうことじゃ限界にきているのじゃないか……。
#33
○吉田忠三郎君 そういうことをこれからことしもやったり、あるいは来年もやってみたって、そこに依存するということはもう限界にきているのじゃないか、それ以上に大きな問題があるわけです。これはただ単にそういうものに依存しただけではできないことなんだから、そういう状況にあるということは、あなたはどのように御認識なさっているかということです。
#34
○国務大臣(原田憲君) 確かに限界に近づいているということもあると思います。そうしてもっとほかの何かを考えなければならぬ、こういうことがあるじゃないかということもよくわかります。
#35
○吉田忠三郎君 そこで途中で大臣が先を思いまして、多少横道に入って歯車がかみ合わなかったが、大体ぼくの言わんとしているところもわかったようですから続けますけれども、大臣、そこで国鉄がこういう状態になったのはいつごろからかということを見ると明らかなんですが、この国鉄の予算要求の表にもありますが、昭和三十九年ごろから急激に国鉄の赤字が出るようになってきたわけですね。そうして第三次長期計画というものを――さいぜんから言ったように二回途中でやめなければならないことになった。第三次長期計画というものを立てて、かかる資金は三兆といわれておったが、ぼくは、ここまでくるとこの三次長期計画というものを、あなたは修正するとかなんとかということばを使いますから、やめるとかやめないという話の中から、ぼくはやめるとかあるいは修正するとかいうことを込めながら、三兆という資金をどう調達するかだけの問題ではなさそうな気がするのですよ。ここからこれからの問題になるのですよ。これは運輸大臣として、大いにぼくの意見に同意したり、ないしは、あなたのことばをかりると、大体同感であるというようなことになれば、大いにやってもらいたい。この間の委員会でも、建設的な意見は十分聞き入れますということですから、建設的な意見としてぼくは申し上げますが、もはや、三次長期計画を進めていく上に三兆という資金をどんな形でもいいから調達すればいいというものではない。そんなことでは、もういわゆる国民経済の見地に立って、国鉄というものはそれだけでは済まされない状態になっているのではないか。このことはもう意見書の中にもあります。監査委員会の報告にもあるわけですから、釈迦に説法ですからあえて申し上げませんけれども、この際は、そうした事柄を踏まえて、抜本的に国鉄というものを立て直さなければならないという政策を立てる時期にきていると思うのです。
 そこで私は第一に考えることは、この際、これは国鉄を再建するという見地に立って申し上げるのです。
 第一に、国鉄に陸上交通の確固たる基盤と地位を与えるということが第一義的に考えなければならないことではないか。したがって、それに即応するような設備の増強、近代化、そうしてその道を通しながら経営の安定と基礎を確立していく、これがまず第一の大きな要諦でなければならないと、こう考えているわけです。
 それから第二に、いままでも申し上げてきたけれども、経営の重圧となっています財政それから制度的にも今日幾多の欠陥があると私は思っております。ですから、そういう問題を取り除いていかなければならないだろうし、そうしてまた、その上に立った基本方向というものをこの際はつくり上げねばならないだろう、こう思うのです。基本方向というものをですね。その意味は何かというと、今日まで国鉄はこの企業性の側面ばかり、政府が非常に独算制というものをたてにとって国鉄にしいていたことは事実です。先ほど来の認識の中でも申し上げたように事実なんです。しかしこれは、国鉄は企業性だけ追求されて仕事をするものでは、私はないと思う。先ほど来何回か聞きますけれども、国鉄には国民経済性というものがあります。地域の開発、こういう使命もある。それから国鉄には幾多の文化的な問題もある。数えあげますとかなりのものがあります。これをまあ総称して公共性というのだと思いますけれどもね、これをどうするかという問題もやはりあわせて考えなければならぬ。公共性を失ってはいけませんよ、国鉄というのは。企業性を追求するあまり公共性を失ってはいけない。ですから、こういう企業性というものと公共性というものを――あなたのほうの総理大臣の佐藤榮作さんの使うことばでありますが、ぼくはまねて言うわけじゃないのですが、よく調和ということばを使うでしょう。なぜこういう点に調和をとれないのか。つまりぼくが言っている意味は、この企業性というものとどうしても取り除くことのできない公共性というものを調和をして、そうして本来の国鉄の使命を果たしていくような政策を、この際、抜本的に樹立する時期がきていると思うので、この点どういうふうに大臣は考えていますか、お聞かせ願いたいと思います。
#36
○国務大臣(原田憲君) いま、国鉄の使命を陸上に地位づけろと、こういうお話であったと思います。最初のお話、そうですね。
#37
○吉田忠三郎君 国鉄というものにつまり陸上輸送上確固たる地位を与えなさい。
#38
○国務大臣(原田憲君) それは確かにそのとおりでございまして、国鉄というものが今後わが国の総合的な交通の体系上何をやっていくかということを確立すべきであるということは間違いないことであると思います。それから公共部面を忘れてはならないじゃないか。こういうことについても、そのとおりであると思います。
#39
○吉田忠三郎君 一つには確固たる地位を与えるわけでしょう。そうして基盤を強化して、強化するためのつまり近代化、わかりますね、近代化等々やらなければ、これはもう破産状態になるわけですからね。二つ目には、つまり経営上の重圧となっているのは、いままで多少申し上げてきた財政的な問題がありますよね。これを取り除かなければいかぬ。取り除かなければね。三番目に、ぼくは、この公共性というものと企業性というものを調和をとるような政策を立てたらいいじゃないかと、こう言ったんですがね。二番目はどうなんですか。
#40
○国務大臣(原田憲君) いまの二番目の点につきましては、いわゆる財政的に赤字を生じておるということを今後黒字に転じていく手段をとれと、こういうことをおっしゃっておると思うのです。これは当然のことじゃないかとぼくは思います。
#41
○吉田忠三郎君 そうじゃないですよ、こういうことなんですよ。一つは、これから鉄道の再建をやるための、これは抜本策でいっているのですね。建設的な意見ですよ、ぼくは。一番先に考えなければならぬことは、わが国のつまりこの陸上輸送の地位を国鉄に与えなさい、こういうことですね。その中で基盤をつくるためには経営の近代化をやらなければならぬ。いろんなものもございますが、そういうこまかな政策を言っておると、きょうは時間がありませんから言いませんが、二番目としては、いままであるこの国鉄の経営上の、財政に、特に財政ですがね、財政に重圧を加えているものがあるでしょう、借金ですよ。一兆五千億とか何とかという借金があります。この借金をこのままに置いたのでは、幾ら一番目のこれを与えてもできない。これを除かなければいかぬでしょう。このために具体的にどうするかというものがなければならぬ。そしていまあなたに、具体的にこれは借金はこうします、これはこうしますと言っても、これはまだあなたも大臣になって早々ですから、そこまでは検討もしていないだろうから、ここで答弁を求めようとしませんけれども、こういう借金をそのままに置いたのでは再建になりませんですから、そこで、つまり重圧を加えている財政上の問題を取り除くようにしなければならぬのじゃないか、こう言っているのですよ。そして、つまりこの制度上の問題もあるけれども、第三番目には、いままでは国鉄に対する政府みずからが企業性のみ追求するように強い要請といいますか、そういう政策といいますか、やっていましたけれども、国鉄には企業性だけではないのですよ。幾つかの公共性があるわけだから、その公共性というものと企業性というものを、佐藤総理大臣の好きなことばの調和をなぜとれないのか。調和をとるような抜本的な、三つ総合的に含めたもので国鉄の再建の政策を踏まえない限りは、今日的な国鉄は立ち直ることができないのじゃないか。
#42
○国務大臣(原田憲君) いま、私は先生おっしゃるとおりであると思っているのです。もう少し具体的に言いますと、第一番の点につきましては、国鉄がこれからやるべきことは何だと、こう言ったら、都市間の旅客の輸送であるとか、中長距離大量貨物の輸送である。大都市通勤とか、通学輸送の分野、おっしゃっておるような地域開発に、これは汽車は国鉄でなければならないというような分野というものを国鉄が使命とし、そして、このわが国の国民経済の上に立って効果をあげるということを国鉄が背負うということが、これからの国鉄の使命の、あなたがおっしゃっている第一点だと思う。
 第二点は、そのばく大な借金を背負ってこのままいってしまったら、御指摘のように十年もたったらたいへんなことになるのじゃないか。この一番の借金をどうするかという手段が一番大事じゃないか。ここでいま私が具体的にこれをどうしますというところまでは言えないだろうけれども、そうじゃないかと、御指摘のあるそのとおりである。それから、国のほうとして、公共負担ということを考えるなら、これから投資していく血について財政負担というものを、いわゆる借金でなしに考えるべきじゃないかということをおっしゃっておりましたことも、私はそのとおりであると、こういうように思っております。
#43
○吉田忠三郎君 そこで、どうもまだ大臣は、これからのことをいま言っているのだけれども、そこのところがまだはっきりしないのですがね。少なくとも国鉄を国民のものとして、国民経済に寄与させたり、あるいは地域開発を政府がやると、こう言っているわけですからね。地域開発をやってみたって輸送が伴わなければ、これは開発なんていうのは絵にかいたボタもちですよ。ですから、当然そういう地域開発における国鉄の使命、役割り、こういうものを考えてみると、おのずから答えが出るのだけれども、第一に、この陸上における国鉄に、確固たる地位と、その基盤を強化するということでなければ、佐藤内閣の中期経済計画なるものもこれは挫折することになるから、まずそれを与えなさいということ。
 それから二番目には、いままである借金を全部なくしなさいということ、一挙になくするというわけにいかないから、幾つかの方法、手段があると思うから、そういうことをあなたこれから真剣に考えて、これをなくするようにしなさいということ。
 第三には、いままでは、つまりこの企業性のみ追求してきて、政府がそのことを、抑えつけておったから、そのために、第二番目で言った借金がたまってきて、借金、始末せにゃならぬということになったのだから、第三番目の問題としては、ただ単にこの企業性だけ追求するのじゃなくて、幾つかの、国鉄に公共性があるわけですから、それを調和さして、自今そのにっちもさっちもならないような借金にならないようにしたらいいじゃないか。こういうことですね、わかりましたね。
#44
○国務大臣(原田憲君) 先ほども言いましたように、よくわかっております。たいへんそれは私を激励してくださっておると受け取っております。
#45
○吉田忠三郎君 そこで大臣がわかったわけですから、具体的に言います。それだけおわかりになれば、この段階で具体的になさなければならない問題がある。その一つは、輸送分野を明確にするということです。そうして、なおかつ、今日輸送分野を明確にしても、他の運送産業と調整をせねばならぬ問題がたくさんありますよ。たとえば航空関係、同じ陸上輸送においてもトラック輸送との関係をどうするかという問題、海運輸送とどう調整するかという問題ですね、例をあげれば。このようにして、この調整せねばならぬものがある。したがって、和は当面、この輸送分野の調整については、国鉄が担当すべきものは、国鉄という特性から見まして、第一に、この中距離貨物輸送をやる。それから、都市間の旅客輸送をやる及び今日的なこの経済が前に進んだ段階の中では、都市における過密の問題を解消するためには、これはもう私鉄とかなんとかいったって、これはできっこないです。ないですから、この際は通勤輸送、こういうもの等についても国鉄がやるんだ。一つの例ですがね。こういうことをきちっと明確にして、たとえば通勤輸送ならば通勤輸送をやる場合においても、あるいは施設を増強する場合においても、かなりの金がかかりますね。しかし、これはひとりいままでのような独算制である国鉄の責任でなくて、これは国家の責任ですから、財政的には、そうしたものについてはこれは国がその経費を捻出をする。そういうきちんとした明確な政策を踏まえて施策を行なわなければならぬと私は思うのですが、大臣これはどう思いますか。
#46
○国務大臣(原田憲君) 先ほども申し上げましたが、いまの第一点を具体的に申し上げますと、いま吉田さんが言われましたように、都市間の旅客の輸送、それから長距離、それから大量貨物の輸送、それから大都市の通勤通学輸送、特にこの大都市の通学通勤輸送については、これは国が配慮しなければならないというお話でございます。先ほど私鉄ではどうにもならぬということをおっしゃっておりますが、私はやはりこれは私鉄も、それから国鉄も相協力しなければならぬことではないかというふうに考えますが、これらが国鉄の一つの大きな使命であると、こういうふうに位置づけることが適当であると思います。これを目標達成の手段として、国が相当な財政支出をすべきじゃないかという御意見のように思いましたが、財政支出をこれだけのことに一挙にするということは、直接財政支出するということは、先ほど国鉄の総裁が、新幹線の場合に三千八百億という金を求めても、直接求めてもそれは無理であったから、いわゆる借り入れ金に求めたという話がございましたが、私も直接にいま計画をしておる、たとえば通勤通学のための輸送のために七千億投入すると、これを国の財政に肩がわりをするということはむずかしいことであろうと思いますが、先ほどあなたのおっしゃっておる第三の手段を講じて目的を達成するために努力しなければならない、このように考えます。
#47
○吉田忠三郎君 そこで私のまた見当が狂ってしまうのだね。いままで順序立ててぼくが話したことをあなた肯定したんだよ、これからさようなことをなくするためには、抜本的な政策をこれは樹立しなければならぬでしょう、そこまでも一致していますね。いままでのようなことをなくするためには、ということは私はどういうことかというと、つまり国鉄は何といっても国民経済に寄与しておることは間違いないわけですから、一番先にそうでしょう。だから二度と国鉄を今日のような状態にしないための再建ということなんでしょう、立て直すということですね。そのときに、いまあなたの言ったように、都市開発の問題とか、都市における過密の問題処理を、いままでのように国がそういうものは持てない、国鉄はそのままやりなさいといっておったら従前と同じようなことになりませんか。輸送分野を明確にして、それからその次にやるべきものは分離してやっていくわけでしょう。その場合に、いま言ったように、通勤対策など国鉄に何千億をしょわしてやれといってみたところで、金がなければ金を借りてこなければならない。金を借りたら金利を払わなければならぬ。従前と変わらない。それであなた再建できると思いますか、これは通勤なんか一つの例ですが。
#48
○国務大臣(原田憲君) いまの通勤の問題をつかまえて、その金がいままでのようなやり方ではいかぬじゃないか、こういうことでございますが、その点も私は決して否定いたしません。しかし、活がそうなってくるとこまかい話になってくるのですが、収入の面で先ほど運賃の話が出ましたが、通学はさておいて、通勤の場合に、いま一番多いのは定期収入、先ほど言われたように。定期収入を個人で、私なら私が定期を買う場合に、支出しておる金は実際は会社の経費で落ちておるという分でありますが、非常にいまふえておるわけですね。それが大きなウェートを占めてきておるわけですね。だから、もしかりに運賃の値上げをしたということになりましても、それはその働いておるところが支出をするというところがふえてくるんであって、そこでその経費というものを落としていくんでありますから、私は運賃収入というもの、先ほど先生は限界に達しておるじゃないかということをおっしゃいましたけれども……。
#49
○吉田忠三郎君 収入じゃないんですよ、値上げということですよ。
#50
○国務大臣(原田憲君) 値上げということが限界に達しておるんじゃないかということをおっしゃいましたが、そこら辺にもやはりまだ私は考えられる余地はないことはないという一つの考え方も、たいへん話がこまかくなってきますけれども、あるんじゃないか。それから、国のほうから財政支出を一ぱつ持ってくる、こういいましても、これはなかなかむずかしい。口では言えますけれども、私も一生懸命やりますよ、やりますけれども、それは何じゃいままでできなかった、あなたが御指摘のようになかなかできなかった。今度私がそこへ乗り込んできて、あなたのおっしゃることをやらなきゃならぬというところへきておりますので、これは胸たたいてはったりでちょっと言えないぐらいむずかしい問題であるというように私は認識しながら、あなたのおっしゃっていることを突破口を開かなきゃならぬということは考えております。
#51
○吉田忠三郎君 どうも大臣は昼めし食ってないせいか、ちょっとぼくが聞いたりぼくが意見言ったりするということについて的確に答えていないので、この辺で昼食にしまして、午後からぼくはあらためて私の意見言ったり、大臣の意見聞きますよ。ぼくはいま一ぱつであなたの言うとおり全部やれということは言っていない。将来の国鉄再建をどうするかということについての考え方を聞いているんですから、もう少しそこらあたりを鉄監局長あたりと相談しながら答えてもらいたい。
#52
○国務大臣(原田憲君) いま鉄監局長と相談をしながらお答えをいたしておるんでございますけれども、どうも御満足を得られないので……。
#53
○委員長(谷口慶吉君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#54
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけて。
 午後一時三十分まで暫時休憩いたします。
  午後零時二十八分休憩
     ―――――・―――――
  午後一時四十二分開会
#55
○委員長(谷口慶吉君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
  〔委員長退席、理事岡本悟君着席〕
#56
○吉田忠三郎君 大臣、午前中は輸送分野でやったがね、その輸送分野を明らかにして、しかも調整すべきところは調整して、国鉄に、先ほど申し上げているように確固たる地位を与える。こういう原則に立って、その次に政策的に考えなきゃならぬことは輸送量の増強なんですよ。これは今日まで、国鉄があらゆる角度から輸送量の増強ということをやってきたけれども、幾つかの問題に逢着して完全にできなかった。したがって、この国鉄を再建させるということになれば、そのことを満たしてやらなきゃならぬわけですよ。これは一口に輸送量の増強と言っても、これはたくさんあるわけですよ。一つには、この能率のあがらない幹線をどうするかという問題。それからこの亜幹線をどう増強していくのかという問題。それからまあ午前中もちょっとあなた聞かなかったことを答えて歯車がかみ合わなかったのですけれども、通勤輸送の増強をどうするのかという問題。あるいは貨物輸送の増強をどうするのか。貨物輸送の中にも幾つかやらなきゃならぬことがある。その一つには、いままでのような貨車ではどうにもならないでしょう。
  〔理事岡本悟君退席、委員長着席〕
ですから、貨車をどういうふうに増備するかという問題。それから輸送分野のときにも申し上げたように、この増強せなければならぬ、調和をとらなきゃならぬという問題の中に、陸上トラックとの関係の問題。こういうまあつまり共同輸送をどう調整するかというような問題ですね。それからコンテナ輸送の充実をはかっていくということと拡充をはかるというこういう問題。当然それに伴って安全輸送の対策をどうするかという問題も次に出てくるのですがね。まあざっと申し上げればこういう事柄ですよ。これを総合したものを輸送量増強、こう言っているのですけれども、これをあなた、大臣として、この国鉄を再建させなきゃならぬわけですから、再建をさせていくというときに、どういうあなたは政策を持っていくか、また、いま持っているのはどういう政策を持とうとしておるのか、この点聞かしてもらいたいと思います。
#57
○国務大臣(原田憲君) いまおっしゃったこと、すなわち今後の政策の根幹であろうと思います。現在、今後のことについて考えておる具体的な問題等につきまして、鉄監局長から御説明申し上げます。
#58
○政府委員(町田直君) ただいま先生から大体御指摘のあったとおりの内容でございますが、旅客につきましては、山陽新幹線をおそくとも五十年までにつくる。その他急行、特急等をふやしまして、旅客輸送の増強に対処する。それから貨物につきましては、フレートライナー等の近代的な輸送方式の整備をはかるということが中心でございまして、特に貨物につきましては、戸口間の一貫輸送の責任体制を強化するあるいは通運との運賃・料金の一体化、トラックとの共同輸送というようなものも今後逐次実施してまいりたい。こういうことで輸送の増強をはかるということを考えております。
#59
○吉田忠三郎君 鉄監局長の言われた点はぼくも理解できるのですがね、問題はそれはいままでやっている長期計画の中にある一部分ですよ。で、これから四十四年度に原田大臣はどういうところから手腕を発揮するか、私は大いに期待しているところですがね。その予算が国鉄の要求どおりに確定されればそれがなされる、いままでの計画です。私は悲観論者ではないですがね、なかなかそういかないだろうという展望をぼくはぼくなりに持っているんですよ。
 それともう一つには、先ほどからも言っているように、もういまの時点では、ただ単に三兆円の資金調達をうまくやればいいという問題ではなくなってきているんですから、これからはやはり国鉄を再建していかなければならぬということをほんとうに考えるとするならば、新しい私はやや長期にわたる計画を樹立して、その上に再建させなければならぬ、こう思うのですがね。そういう考え方があるんですか。たとえば答申にはそう書かれていますよね、書かれていますね。それから大蔵大臣の諮問機関の財政審議会ですか、あの書かれている内容にもいわゆるそういうものに触れておる。つまり具体的にはそのために立法化が必要である、こうなっておりますね。
 そこで大臣は、いま鉄監局長も答えられたが、従前ある計画で、順調に国鉄が四十四年度に要求した予算要求が満足に満たされる場合にのみ、その計画を進められるけれども、私はその見通しは非常に暗いんではないか、こう思うのですがね。まあそれはそれとしておいて、予算要求そのものも当初の組まれた予算要求を重点的にきておると、これは国鉄の説明ですよ、書いてあるんですから間違いないと思うのですがね、したがって、その上に立って言いますると新たな計画が必要だ、こういうことになりはせぬかと思うのですがね。この点はどうなんですか。
#60
○政府委員(町田直君) 先生の御指摘のとおり、来年度の国鉄の予算は一応と申しますか、十カ年計画というものを前提にいたしまして、その第一年度としての予算を要求しております。したがいまして、これが完全にと申しますか、実施できないと十カ年計画というのは非常にそでを来たすということでございます。ぜひともこういうことで実施をいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
#61
○吉田忠三郎君 そうしますと、四十四年度の予算要求というものは財政再建推進会議の意見書を踏まえて、ここに書いてあります十カ年計画の初年度というものの予算要求ですか、これはそう理解していいのですか。
#62
○政府委員(町田直君) そういうふうに御理解していただいてよろしいと思います。
#63
○吉田忠三郎君 そういう理解ですね。そうしますと、大臣、いままでは五年、五年でこれはもう経済動向の変化に追随できなかったために挫折、やめたのですか、今度は長期計画ということで、当初の国鉄の要求が五年、六年なりたつが、いままでの計画は七年にされている、総裁、そうですね、いままでの長期計画というものは。
#64
○説明員(石田禮助君) そうです。
#65
○吉田忠三郎君 されておりますね。それが今度十カ年計画で、初年度だとこう言っておりますけれども、これはその先の計画を延ばしてみても、いまの経済なり産業の進み方からいくと、ちょっと長過ぎるような気がするのです。十カ年計画というのは、資金調達とかなんとかいろいろなことを考えたからこうやったんだろうと思うけれども、この際やはり私は、確かに去る十二日の委員会で大臣が、つまり第三次長期計画というものは調整すると、こう言っておりますからね、今年度調整するならば初年度としなくてもいいのでね。それこそ調整する立場に立って、七ヵ年なら七ヵ年という計画を従来やっておったんだから、この七ヵ年計画もそのとおり達成できないから、初年度にしなくても、いまの計画を修正して延ばすなら多少延ばしてもいいから、とにかく七カ年なら七ヵ年計画で国鉄の再建というものをはかるということにしなければ、十二日の大臣の答弁というものはそれこそ歯車が合わなくなるような気がするのです。私はやはりその原則だけは貫いて、その中で集中的に、先ほど申し上げた輸送力の増強というものをはかっていくということにならなければ、これは全く妙なことになると、こう思うのですが、これは大臣どうですか。鉄監局長、これはもうここで書いている、四十四年度を初年度として十カ年計画を別につくったでしょう、その上に立ってやるのですか。
#66
○国務大臣(原田憲君) いま鉄監局長が言いました十年というものは、いま進んでおる四十六年までのちょうど約半分きておるわけでございますから、その半分というものを今後に織り込んで十年というものを立てておる。そういう意味で、私は、その中に反映をされておるというふうに受け取っておりますので、調整ということばを使ったわけでございます。
#67
○吉田忠三郎君 大臣、そうじゃないんじゃないですか、いまの鉄監局長は、つまりこの意見書を踏まえた国鉄の主要な予算要求という、これが四十四年度予算要求に貫かれているわけですよ。ここを初年度として十年計画。そうすると、この財政再建の意見書の中にも十年計画ということになっているのです。四十四年度を初年度。そうすると、いままでの第三次長期計画というのは消えるのですよ、四十三年度で。こういうことになるわけですから、あなたのおっしゃっていることとおよそ変わってくる。ぼくの言っている意味は、あなたの十二日の答弁のように、調整、修正ということばを使ったから、第三次長期計画を調整したり修正すると、四十四年度を第一年度にして十カ年ということではなくて、現在ある七カ年計画というものをすでにいま半分進めておりますが、これは達成できない。達成できない見通しなんですから、そこで調整、修正をして、つまり昭和五十三年のものがかりに一、二年あとに送られたとしても、原則的にあの計画の変更というものをする必要はないじゃないか、その計画の中であなたの言うように調整なり修正をしてやっていったらいいじゃないかと、こう思うのだが、どうだと、こら言っているんです。いまの鉄監局長の話は、四十四年度から新たなものなんですよ。これはどうなんですか、大臣。
#68
○政府委員(町田直君) 私の表現が悪うございましたかもしれませんけれども、御承知のごとく国鉄財政再建推進会議では、十カ年間に国鉄の財政全体を現在の状態を立て直しなさい、こういう意味で十カ年計画というものを考えなさいということをいっておるわけでございます。その中に、当然その十ヵ年間にいろいろやることがございますけれども、投資規模としては、その十年間に三兆七千億という投資規模でやりなさい、こういうふうにいっておるわけでございます。
 で、現在進行中の第三次長期計画との関係でございますけれども、この第三次長期計画は、先生御承知のとおり四十年から四十六年までの七カ年の投資規模を二兆九千億というふうにきめたものでございまして、その最初の四年間が済んだ段階でございます。したがいまして、国鉄財政再建をいたしますために、来年から十カ年間を再建期間といたしまして、財政再建推進会議の答申のとおりそういう期間といたしましてやるといたしますと、その期間の投資規模というものを当然きめなければならないことになるわけでございます。それを現在進んでおります第三次長期計画の後半の分三年間というのが新しい十カ年計画の中に移り変わると、こういうふうに御理解をいただいてよろしいのではないかというふうに考えます。したがいまして、調整するというような大臣の御発言もございましたし、いろいろございましたけれども、実態は要するに新しい十カ年間で国鉄を再建するという十カ年の期間の中に、残りました第三次長期計画のあとの分が入りまして、移り変わりまして、十カ年間の三兆七千億という新しい計画にいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#69
○吉田忠三郎君 そうしますと、簡単に言えばこういうことですね。いままでの計画は半分で達成できないという見通しに立った、このことはぼくも理解できます。したがって、四十四年度を初年度としたこの答申を踏まえて十カ年計画を立てて、その十カ年計画の中には第三次長期計画でできなかった後半の分が含まれて新しい計画でやる、こういうことですな。
#70
○政府委員(町田直君) おっしゃるとおりでございます。
#71
○吉田忠三郎君 わかりました。
 そこで今度はぼくの意見なんですが、その十カ年計画というこの中身は、いま言う第三次長期計画の後半の分が含まれていますが、それが含まれたにしても、わが国の経済の進み方あるいは産業の進展の状態、国民経済の動向などなど考えてみると、もうすでにこれは立証されているわけですけれども、過去五年、五年とやったのが、全部これはつぶれているわけです。したがって、この十カ年計画というのは――いままで七カ年、つぶれてしまったのですから、半分で、それをまた十ヵ年にするということは、どうもわが国の、いま申し上げたような諸情勢とは合わないのじゃないか、こういう気がするので、私は七カ年くらいで、つまり第三次長期計画の七ヵ年ですよ、七カ年くらいに短縮して、国鉄の財政再建をはかるということが一つの目的と、第三次長期計画の後半の分をその中で達成する、こういうつまりかまえの上に、各般の政策というものを私は立てるべきではないか。これはぼくの意見ですが、この点は大臣どうですか。大臣、あなたがこの政策を立てなければならぬのですから、鉄監局長が立てるのではないのですよ。
#72
○国務大臣(原田憲君) いま吉田さんは七年ぐらいでどうだ、七年計画というものを私は考えているがという御意見を承りました。私どもは、その内容はまだ承知をいたさないのでありますが、そういう御意見もあろうかと思います。いま鉄監局長が言いましたのは、いろいろな御意見も承っておると思いますが、その中で鉄道の再建推進会議から答申を受けた意見書の中の考え方というものを盛り込んだ案が十年案ということで、この十年間にいわゆる赤字というものをなくそうという、財政計画を根本にした考え方、これが妥当ではないかというように考えます。
#73
○吉田忠三郎君 大臣はそれが妥当ではないかというのは大臣の考え方ですから、ここではその考え方を議論する気はないが、あなたは少なくとも政府の一閣僚ですよ、佐藤内閣の。政府が公共的な事業を進める場合に、十カ年計画なんていう計画でやっておる事業なんて一つもないでしょう。あなたは御承知のとおり、たとえば道路計画についても、道路建設五カ年計画六兆六千億ですよ。あるいは船舶についてのつまり港湾整備計画についても、そうじゃないですか。あるいは治山治水の関係だってそうでしょう。十カ年という計画ないですよ。ぼくはこのことについて、かつての経済企画庁長官の宮澤さんといろいろ話してきた。十カ年計画なんていうものは、経済の動向の移り変わりというものの目安が立たぬ、本来的に言えば。こういう国民経済に大きな影響を与えるようなものの政策というものは、計画的にやるのは、三カ年計画が妥当であろう。しかしながら、国家的な財政資金運用等々の関係があるから、五カ年にめどをおいているということを、かつて宮澤さんがぼくに言ったことがある。私もそれは妥当だと思っておる。ところがあなたの案は、十カ年というそれが妥当のように言う。しかも、それは意見書にあるから、あなたは他人がこう言えばそのとおりだという物語のたぐいと同じことで、政府の、内閣の一閣僚としてあまりにもこれは不見識じゃないかと思うのだな。こういう点では、本来的に言えば、五カ年くらいでやるべきものだと思っておる。いまの国鉄の、あまりにもわれわれが予想していた以上の破局的な財政の状態になっているわけですから、それと国家的な財政、国家的な資金運用などを考えてみると、五カ年というのもどうかと思うから、せめて七カ年、第三次長期計画を立てたくらいの年数をもってふん切りをつけるというのがぼくは妥当じゃないかと思うので、十カ年というのは、あまりにも長過ぎませんか、他の公共事業と比較して。これはどうですか、大臣。
#74
○政府委員(町田直君) ……。
#75
○吉田忠三郎君 あなたに聞いているのじゃない、大臣に聞いているのだ。
#76
○政府委員(町田直君) 推進会議の中で、先生と同じような議論がなされましたので、その経過をちょっと御参考までに御報告申し上げます。
#77
○吉田忠三郎君 推進会議のメンバーでもなければ、それを価値判断していないのだから、君に聞く必要はない。時間がないのに聞く必要はない。ぼくは大臣に聞いているのだ、政府の閣僚として……。
#78
○国務大臣(原田憲君) 吉田さんの御意見はよく承りました。
#79
○吉田忠三郎君 意見として承りますったって、それ承っておくだけではいけない。やっぱりあなたこれから国鉄の再建は何のためにやるかといったら、一口に言えば国民経済に寄与するためということになるわけでありますから、その点についてだって、ぼくは、閣議においてもあらゆる機をとらえて、やはりこの問題を早く、一年でも早く解決することが、より国民の経済を豊かにするため、あるいは産業を伸ばすためなど、国益に大きく貢献するわけですから、そういう点でひとつ大いにがんばってもらいたいと思う。その点ではいいですか。
#80
○国務大臣(原田憲君) ……。
#81
○吉田忠三郎君 まあうなずいておりますから、これはよろしいということだと思うのですがね。そこでそういう上に立ちますと、その次に今度は、最近非常に問題になって、きょうなんか時間があれば委員長のほうでもこの請願陳情を審議したい――こにきておりますものを見ますると、いずれもこの国鉄の赤字線の撤廃反対の請願ですか、存続をしてくれということは、赤字線を撤廃するということに対して存続するということは反対だろうと思うのですが、こういう請願。紹介議員はここに書かれておりまする、大体私の知っている範囲では、間違いがあったらあとで訂正しますけれども、おおむね与党の議員の紹介にかかわるものですよ。私はこのことをとやかく言うのじゃないのですが、こういうつまり線のことを国鉄では閑散線区と、こう言っているのです。閑散線区と言っている。この閑散線区には先ほどから言っているように、幾つかの類がある。ここで多くを申し上げませんけれども、とにかく能率があがらない線なんですね。なぜ能率があがらないかという見方の中には、午前中にも言ったように、本来、増強をやらなければならなかったのだけれども、新幹線という、新しい国鉄の使命を開発をする新幹線等、もうこれは政府は何ら、国鉄には金を貸すことはしたけれども、それを根本的に補ってやる財政的な措置等をしていないから、そこに金が多く食っちゃって、これに手を施すことができなかったということと、幾つかあるのです、これは。だけれども、これを放置するというわけにまいらないのですよ、これは。なぜかというと、たとえば亜幹線などというのは、太平洋と日本海を縦貫する、なぜ縦貫するのか。これはもう釈迦に説法ですよ。そういう線等があるのですよ。これをどう一体大臣は国鉄再建の中でこれに対して政策をとろうとしておるのか。これが一つ。
 それともう一つは、この新線建設というものをどう一体調和さして対処していくかということが、今日国民が非常に関心があることだと思うのです。きょう、これからやろうとする請願の中にも江藤智さんの紹介にかかわる「鉄道新線建設促進等に関する請願」などというものがあります。このようにして、国民が関心を持っておる。新しい大臣としてこれに対してどういうあなたはお考えを持っているかということをお聞きしたい。
#82
○国務大臣(原田憲君) 国鉄のかかえておる問題の中で、私はいま吉田さんの発言で教えてもらったのですが、忍は赤字線といいますが、閑散線というのですか、こういう問題をどうするかということにつきまして、基本的にはそういう十分効果があがっておらないところは、これは廃止をすべきであるということが基本的な線であろうかと思います。しかし、この現在運行をされておる線の果たしておる使命というものを考えながら、これは一つには輸送の問題でございますから、これが他に十分なる対策が出るかどうかというような問題、またはその地域で果たしておるところの地域との結びつきの問題、けさあなたが御指摘になりました地域開発だけではなしに、文化的にも国鉄というものが結びついておるという問題、いろいろな問題がございますので、この線のことにつきましては、慎重に取り扱っていかなければならないと、このように考えております。
 それから新しい線の建設でございますが、これも現在の制度は新線建設のための公団というものをつくっていって、そして、あと国鉄が引き受けると、こういうことで初期の出発をいたしたのでございますが、国鉄自体が財政的に悪化をしておりますために、国鉄の出資を建設公団に持っていくということがなかなか困難な状態に立ち至っておる。これらについては先ほど公共負担というお話が出ましたが、これらもかみ合わせた考え方というものをこの新しい線をつくる公団についても考えなければならぬのじゃないかというようなこと。それからやはりどうしても新線の中には欠くべからざるものがあるわけでございます。これらはできるだけ早急に進めていかなければならない。いわゆる慎重に配慮をしつつ新線建設という問題と取り組んでいかなければならないというように心がまえをいたしております。
#83
○吉田忠三郎君 後段のほうの心がまえ、けっこうですが、大臣、基本的に閑散線区をあなたは廃止することがよい、こう言っておりますが、それは午前中にも話してきたことだけれども、それはただ単に国鉄の企業性から見ればそういうことになる。商売上から見ればね。ですけれども、あなたがいまちょっと触れました企業性だけでとらまえるということにはならないものがあるでしょう、ありますね。だから、再三私はこの企業性といわゆる公共性というものをどう調和させるのかということを聞いておるのがここにあるのです。私は、この閑散線区、あなたの言う基本としては撤去すべきことだということは間違いだと思う。国鉄の企業性のみによってこの問題を判断したり、取り扱うべき問題じゃない。本来的に、これは中曽根運輸大臣もいつかこの委員会で答えましたが、建設するときには、いまの新線建設でもそうだけれども、鉄道敷設法という法律でつくっているのですよ。法律はどこでつくったのです、国会でつくったわけでしょう。それを今度は国鉄がさて運営をする。閑散線区だからといって、あなた、これはもうからないからといってはずす。こういうことにはならないのですよ。これははずす場合だってやっぱりこれは国会で議論したり等々しなければはずせない。ですから、私はそういう基本的なことばかり言うのじゃないのですが、この閑散線区ほど国民の経済的な任務を果たしている線はない、閑散線区ほどその地域から見ればですよ。ですから、国鉄の閑散線区には経済線というようなものもあるし、それから、文化線的なものもあるし、それから短絡線として、経済の短絡しているところは短絡線と言っておりますが、そういうものがある。もう一つは、最近特に自民党がとらえている臨港開発ということをやっておりますね。そのために国鉄が臨港鉄道というものを敷設させられている。これだってあなたがいま答えられた点から言ったらばずさなくちゃならぬことになる。みんな赤字ですから。これは特殊なところ以外はみんな赤字ですよ。これをはずすことができるかというと、できないでしょう。ですから、こういう点を総合的にとらまえて、企業性だけからこの閑散線区を取りはずしていくということは、国鉄の、つまり判断や国鉄の都合によってはずすのだなどということは根本的に誤りだと、私はそう思うのですがね。これは大臣どう考えておりますか、これは。
 それと、もう一つ新線建設で、あなたいま答えられましたがね。この件だって、ここまできたら大規模な開発計画であるとか、あるいはいま建設中のものであっても、完成と同時に、この経済効果があがるような線は、これはやむを得ぬとしても、十二日の委員会でも同僚の木村委員から指摘されたように、いまやられている新線建設というものはすべて政治的な路線と言っても過言ではないですよ。私どもはこの法律をつくるときに、いろんな角度から、私は反対もしたし意見も申し上げた。同時に、最後に、これは参議院の当時の附帯決議を見ればようわかるのですがね。いやしくも鉄道建設公団が新線建設する場合において、従来あったような政治的な路線というものは絶対やめるべきだという意見がついている。ところが発足して今日に至っているわけですけれども、依然としてそれが各線ごとに何々代議士、何々代議士とついています。そうして、さっぱり経済効果もあがらないようなところにどんどんどんどん建設されていって、それがために本来の新線建設の意味を失っています、これはね。失っていますから、これを取り戻すために、しかも、鉄道建設公団をつくったときに立ち返って、真に国民経済あるいはいま申し上げたような国民の文化性あるいは経済性等々に寄与するような新線にやはり力点を置いて建設をしていくという措置をとらなければ、片や国鉄のいわゆるこの閑散線区については、基本的にはこうだ、片や野放しで依然として政治路線的な――でき上がったら直ちに赤字だ。こういうようなことをやっているところに問題があるわけですから、この路線を一体あなたはどうしようとしているかということなんですよ。これはいかに国鉄といえども、たとえば再建させる場合に、あなたのいまの案では十カ年と、こう言っているのだが、この計画を立ててやったからといって、この閑散線区をある程度手直しする。ですから、片一方は野放しにすることをやられておったならどうなるかと言うんです。国鉄の総裁以下、国鉄の経営をしている幹部並びに四十数万の国鉄職員は、これは、きのう、われわれの同僚の瀬谷委員もちょっと何かの機会に言ったが、そこら辺のこれは養鶏場の鶏ではないですからね、ただ食って産めばいいというものではないです、これは。そんな都合のいいものじゃないですよ、これは、鉄道というものは。鉄道というものを、一体、これをあなたはどうとらまえるかということをもう少し聞かしてもらわないとね。
#84
○国務大臣(原田憲君) 私は、基本的には、赤字線は廃止をすべきだという議論があるということを申し上げましたが、それと同じほどの重さを持って、やはり、そこにはそれを裏づけるものがなければならないということを申し上げたわけ
 でございます。したがいまして、このいまの赤字線の廃止ということについては、あなたがおっしゃるとおりの理由等、考慮して慎重な態度で臨まなければならない、こういうことを申し上げておるのでございます。
 新線建設に関しましても、御指摘のようなやはり経済効果というものは、ここでも一つの要素になりますから、そういう効果のないものをどんどんつくることはという御指摘の点が出てくると思うのであります。したがいまして、新線の建設ということに関しましては、これはどうしてもというものがまず優先をしなければならない。これが根本の態度でなければならぬ、こういう腹づもりをいたしております。
#85
○吉田忠三郎君 まあそういう話をしていきますと、他の質問者にかえって迷惑をかけますから、もう何にしますけれども、大臣、あなたのいまの話をすなおに受けとめたとすると、いま、国鉄の諮問委員会で社会に明らかにしていますものが、これだけあるのですよ。最初に釧路の標津線というものから始めて、これだけありますよ。これは、あなたのいまの意見を聞いてみますと、これは基本的に取っ放したほうがいい、廃止したほうがいいと言う。ところが、私に指摘されたら、今度は慎重にやらなければならぬ。慎重という意味は、どういう意味か、具体的にはよう私にはわかりません。この問題を扱っていく場合には、かなりこれは、これからわれわれが請願審査をしなければならぬということにかね合わして、これは全部ということにはならないと思うのですよ。そこで、ならない場合に、依然として、これは赤字が残っている。赤字線ですからね、残っていますね。その赤字に対しては、あなたは運輸大臣として、つまり、この国鉄の再建案というものを四十四年度を初年度として十カ年だ――それは、十カ年は長過ぎると、こう言っていますが、長いとか短いとか、長短の議論をしようとは思いませんけれども、これを始末しなければどういうことになるのですか。この関係はどうなるのですか、この関係は。
#86
○国務大臣(原田憲君) いまの何は、国鉄のほうで出しておる資料ではないかと思うのでありますが、私は、まだ具体的に国鉄のほうで出しておるその線を全部廃止するなんというようなことは、言ったこともなければ、今後、慎重に、慎重な態度で臨まなければならないと、こういうことを申しておるのでございまして、そのようなことに対しましても十分な裏づけがない限りは、いわゆるそれは紛争ばかり起きて効果もあがるという目的を達しないのでございますから、十分な配慮を払いつつ、十年間の間に対処していかなければならぬと、このように考える次第でございまして、いま御指摘のものはだいぶ具体的なようでございますから、鉄監局長から少し答弁をさしたいと思います。
#87
○吉田忠三郎君 鉄監局長の答弁なんて、大臣、要らないですよ。見ればわかるのですよ、こういうものを。お貸ししてもいいですよ。これは国鉄の諮問委員会でこういうものを――これは総裁の諮問機関ですよ。何回か議論して答申出ていますよ。その答申を踏まえて、やはり国鉄が閑散線区、特に赤字線区をこの中標津から始めてずっと南のほうは鹿児島の古江線というところがありますわな。ここまでの線は廃止をしなければ国鉄の財政もてませんと、同時に、こういうものが貫かれて四十四年度の要求もなされているのです。ですから、人ごとじゃないのですよ。きょうあすの問題なんです、これはね。きょうあすの問題。そこでしたがって、こういう線区といえども、私は輸送量を増強して――その理由を先ほど来言っているのだ。それぞれの地域における経済線、文化線あるいは短絡線、あるいは臨港鉄道という任務、使命、こういうものを踏まえて、こういうものを私は増強すべきだと、こう言っているのです、すべきだと。ところがあなたはこれを廃止すべきだと、基本的にね。だけれども、慎重に扱わなければならぬと、こう答えたのですから、慎重に扱っていくことと、それから各それぞれの地域からこういう請願出ていますから、これはきょう、これからの問題ですけれども、これはさいぜんから言っているように、紹介者はほとんどここに出ているのは全部これは与党の人々の紹介です。この扱いはあとでやりますから、これは別ですがね。そういうことを考えていくと、あなたの慎重にやるということと、こういう国民の要望ですね、これを考えていくと、国鉄が計画したようにならないだろうというのです。ならなければどうなるかということなんで、依然として残るのは赤字が残るのですよ。この赤字を残したならば、あなた方の、かりに私は百歩譲って、この計画を肯定してみても、この計画というのは樹立できないのじゃないかというのです。この赤字に対してあなたは慎重に扱って、扱った結果出るものとして、どう扱っていくのかというのです。大臣、そういうことになりませんか。(「委員長」と呼ぶ者あり)あんたじゃない。大臣に聞いているんだ。
#88
○国務大臣(原田憲君) ちょっといまの具体的なところがございますので、鉄監局長に一応説明いたさせます。
#89
○政府委員(町田直君) まず、ローカル閑散線区の問題でございますが、原則として閑散線区、赤字線区の中で自動車輸送に転換し得るもの、そういうものにつきまして慎重に検討していく、廃止して自動車輸送に転換するという前提でものごとを考えているわけでございます。しかしながら、そういう場合におきましても、先ほど大臣から申し上げましたように、それぞれの事情によりまして当該線区の交通に占める役割りとか、あるいは当該線区の総合的な国土計画との関連とか、そういうものを個々に調べてやっていく、判断していくということでございます。
 そこで国鉄が出しております、国鉄の諮問委員会が出しました八十三線区は、大臣から申し上げましたように、国鉄の諮問委員会の一つの答申でございますけれども、具体的にはそういうものが出てまいりましたときに、運輸大臣が先ほど申しましたようないろいろなことを考えた上で、当否を判断する、こういうことでございますので、それがそのまま廃止になるということではないことは当然でございます。しかしながら、自動車輸送に適する、自動車輸送にいたしましても十分やっていけるというものにつきましては、できるだけそういう方向でやっていきたい、こういう考え方がまずあるわけでございます。その上にやはりどうしても自動車輸送ができない、残るということになりますと、その分は依然として赤字として残ります。おっしゃるとおりでございます。そういうものについてどうするのかと、こういう御指摘だろうと思いますけれども、これは考え方といたしましてはやはりどうしても地域の住民の必要のために、あるいは総合開発のために残すべきであるというものにつきましては、これは国鉄の公共性という使命から国鉄がやらなければならないというふうに考えるべきだと思います。その場合に、その赤字につきましては、その個々の線区につきましてそれぞれについて補助をしていくというような方法もございますし、あるいは国鉄全体として、国鉄でもうけている線ももちろんあるわけでございますから、全体としまして国鉄全体がペイするような形で、たとえば全体の利子補給をするとか、そういうような方向で考える方法もあると思います。現在予算上考えておりますのは、国鉄全体としてペイするような方法を考えていきたいということで、過去の利子のたな上げとそれから利子補給ということを一応考えておる次第でございます。
#90
○吉田忠三郎君 鉄監局長、やはり専門家だからだいぶ知っておったのですがね……。そうすると、鉄監局長、今度は逆にあなたにもう一つ聞きますがね、そういうことが想定されたり展望されたりして、四十四年度の予算要求の資金概要の中にある財政再建特別交付金という新たに四百八億を要求したというものは、そこらあたりにあると
 いう理解でいいのですか。
#91
○政府委員(町田直君) さようでございます。そういうものも含めまして、先ほど御指摘のございました通勤輸送等すべて含めまして、要するに国鉄として財政が合っていくためにはいろんな措置をしなければならない、その中の一つとして御指摘のございました村政再建の補助金、それから特別交付金というものを財政的にはやってもらおう、こういう考え方でございます。
#92
○吉田忠三郎君 大体わかりました。
 そこで、大臣、ひとつあなた答え漏れておりますがね、新線建設についてどうですか、私のこれ意見ですが、大規模の開発計画が伴っているもの、あるいは完成と同時に経済効果のあがるもの等を優先させるべきですよ。その他のいままで惰性的にやってこられた政治路線というものはここでやめていくんだ、こういうことにならなければ、一面、国鉄の閑散線区のことで鉄監局長から答弁がありまして、私は了承しましたがね――了承というより理解したのですが、そのことと合致しないことになりやせぬかというふうに考えるのですがね、これはあなたはどういう考えを持っておりますかな。
#93
○国務大臣(原田憲君) お説のとおりやっていくことが慎重にやっていくということになるのではないかと思います。いまの赤字路線が生まれてきて、それでもその中でやはり慎重に対処していかなければならぬという点と共通した点も、新線の中になきにしもあらずというものもあるかと思います。具体的な問題になりますと、鉄監局長に答えさせなければなりませんが、心がまえとしては、先ほど言いましたように、どうしても早急にやらなければならないもの、これがもう新線建設のための第一番の要点である、これは慎重に考えていかなければならない、こういうことだと思います。
#94
○森中守義君 関連。
#95
○委員長(谷口慶吉君) ちょっと速記をとめて。
 〔速記中止〕
#96
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけて。
#97
○森中守義君 国鉄にちょっと聞きますがね、運輸大臣のいままでのお答えで、答申が出たということはよく知っている。約二百二十余線区。そこで国鉄ではどういう扱いをするつもりですか。少なくとも国鉄の内部でこの問題とどまっている。しかるに四十四年度の会計の中にこういう問題を何かの形で表に出すということになれば、勢い運輸当局との事前の協議なり何なりが必要だと思う。したがって、いま運輸当局では答申が出たことは知っているのだが、その答申はこうこうこういうことが予見をされるというあくまでも見解の表明であって、扱い上の問題が全然説明が行なわれていない。言いかえれば、国鉄から運輸省に相談がいっていない、こういうことになるかと思います。したがって、この答申はどういう扱いをするつもりなのか、その点、具体的に現在考えられている国鉄の立場というもの、あるいは方針というものを、少し聞かしておいてもらいたい。
#98
○説明員(長瀬恒雄君) お答えいたします。ローカル線の輸送をいかにするかという意見書につきましては、九月の八日に国鉄総裁に出されたわけです。これの取り扱いにつきましては、私どもの立場といたしましては、諮問委員会の意見書の内容につきまして詳細に検討をいたしておる、個々の線につきましての調査ということを現在やっております。そのために国鉄といたしましては、総裁室に調査役を置きまして、各支社、管理局を通じまして、個々の線につきましての道路状況あるいは自動車の、いわゆる乗用車の状態あるいは人口状態、その他産業の状態というものを慎重に検討いたしておりまして、その調査をいたしておるわけであります。それによりまして、この結果出てまいりました調査を検討いたしまして、この線は自動車にかえられる、むしろ国民経済的に見まして自動車のほうがよりベターである、あるいは地元住民にとりまして、それのほうがいいというような結論が出れば、その線に沿いまして運輸大臣に対しまして廃止の申請、同時にそれに対応する他の交通機関につきましての意見を出しまして、鉄道としての路線といたしましては廃止いたしまして、地元の便宜があれば、あるいは地元の納得が得られれば、それに対して申請をするという段取りになっております。
#99
○森中守義君 もう一つ。お話よくわかりました。したがってその手順が、たとえば四十三年度一ぱいにそれをきめるとかあるいは四十四年度中にそれをするとか、そういう固められたものでなくして、したがって、一般的に情勢も流動しているでしょう、そういう経済的なあるいは産業的なあるいは財政的な情勢の流動の中にそういう問題がある程度大きな背景を持つ、こういうように理解していいですね。したがって、答申が出されたようにずばりとやるのでない、個々的に具体的に検討して行なうのだ、そういうことですね。
#100
○説明員(長瀬恒雄君) ただいまのお説のとおりでございまして、私どもといたしましては慎重に調査いたしまして、それを実現する方向に持っていくように、私どもとしては努力いたしたいと考えております。
 なお、四十四年度の予算につきましては、これはまだ具体化いたしておりませんので、むしろそうした事態が発生いたしますれば、四十五年度の予算にそうした具体的な問題が入るかと思います。四十四年度の予算には、そうした点につきましては中に含まれておりません。
#101
○森中守義君 そうすると、四十五年度を一応予定するということであれば、四十四年度中ぐらいに運輸当局と事前協議に入る、こういうことの手順になりますかね。
#102
○説明員(長瀬恒雄君) 四十四年度におきまして、これが具体化するということにつきまして、先ほど申しましたように、調査あるいは地元との協議あるいは納得という点について精力的に努力いたすわけであります。そうした事態におきましては、先ほど申しましたように、運輸大臣に廃止の申請をするという手続をしたいと考えております。
#103
○吉田忠三郎君 大臣、いまぼくがずっと言ってきたことは、その国鉄の再建をこれからどうするかということであなたと私の意見が前段で一致したから、今度はこういうことをやらなければ再建できないんじゃないかということの意味を含めて言ってきたんですね。それで、たとえばいま赤字線を取り上げても、まだまだ問題が残っていますから、これは通常国会で私はやります、こういう問題。
 ただ一つ、いま予算の編成期だから言っておかなければならぬのだけれども、またあなたに努力してもらわなければならぬのですが、この四十四年度の予算要求の中に、この資金概要というのが出ていますね。で、これはその答申の十カ年計画を踏まえたものと先ほど言われていますから、それなりに理解いたしますが、私は七カ年で短縮してやれと、こう言ったんですけれども、長短はいま申し上げようとしませんが、この要求に基づいて資金概要計画どおりいかなければ、結果的にもいわゆる四十四年度の、名前は何とするか知らぬけれども、第四次長期計画というのか知らぬが、十カ年計画は初年度においてこの轍を踏むということになりかねないんです。こう私は心配するんですよ。そこでこの際、やはり財政再建を行ないつつ、国鉄は基盤を強めて、真にこの国民経済あるいは生活等々に寄与させるとすれば、もっともっと国鉄内部の経理についても検討する必要がある。その一つの例は、借金だらけでどうにもならないのに政府が他に外部出資をさせていますね。一つには、鉄道建設公団に七十五億というものを出資させている。それからもう一つは、帝都高速度交通営団に対して年間五億の出資をさせている。こういうものはやはりやめなければいかぬですよ。必要があるとするならば政府がやるべきことですから、鉄道建設公団などは、あるいは高速度交通営団にしても、さいぜんから言っているように、つまり都市の過密に対する通勤輸送が必要だ、その整備を急がなければならないということであるならば、政府の責任においてやるべきものだ。借金だらけになって、これから再建しなければどうにもならないという国鉄が、私は、出資すべきものじゃないと、こう思うので、こういう点を一体大臣はどう考えていますか。
#104
○国務大臣(原田憲君) 私は、考え方についてあなたのおっしゃることが妥当ではないかと思います。そこでこの鉄建公団にはこれができたときに七十五億ですか出しておった金、これが前提となってずっと出資をしてきたものを、今度は二十五億短縮してやっておる。これが具体的な措置ではないか、このように思っております。
#105
○吉田忠三郎君 短縮してきているという、それが具体的な措置ではないか、こう言うんだけれども、これは金額にしてみれば七十五億と五億で八十億ですから、さして国鉄全体の一兆をこす予算ではどうかと思いますが、国鉄自体は借金でどうにもならないわけでしょう、借金で。しかも、これからまた借金しようとしているわけだ。その利子だけできゅうきゅうとしているわけでしょう。そういうものに当然政府がやるべきことをやらずして、なおかつ七十五億とか金額の大小は言いませんが、五億とかいうものをいまだに国鉄におおいかぶせているというやり方は間違いだと思うのです。間違いだというのです。これらはやっぱり広い意味の公共負担ということにもなるでしょう、これをいままで、従前やらせてきたところに今日的な国鉄の財政の破局的な局面に到達することになったのだから、それを取り除いてやることも再建案ですから、このくらいのことを大臣できないのは、これはやはり意欲とか、あなた気がまえを持ったり努力すると言ったって、そんなもの国民信用しませんよ。ですから、これは少なくとも全廃をして――今度直ちにとは言いませんよ。全廃をして、これにかわる財源を必要とするならば、政府が持つなり、あるいは国鉄が持たないわけですから、他の方法で手段を講じて、こういう経費は私はやめるのが再建案に対するほんとうの考え方だ、こう思うので、努力してもらいたいと思う。
 それから金を言ったついでですからもう一つ申し上げますが、資本費をやっぱり軽減をはからなければ、国鉄の財政というのは根本的に立ち直らないのです。で、その初年度たる四十四年度の計画にしても、ややそういう傾向がそのために出てきているのですが、いままでに言われてきたところによると、本年度末で国鉄は長期借入金の残高というのは、六千三百四十二億なんです。これだけじゃないのですよ。一般からも借りております。利用債、縁故債、特別債券などなどあります。合わせますと、一兆三千七百四十億というものがあるのですよ。これをやっぱり始末をしなければならぬ。これを見てまいりますと、政府のほうで貸したものは、国債の整理基金、それから資金運用部資金、簡易保険及び政府の引き受け債です。これを合わせて六千三百四十二億、その他のものを合わすと、一兆三千七百四十億というふうに私は二回申し上げますが、こういうものがある。これを何とか手を打たなければならない。どういう手を打つかということですよ。これからどういう手を打つか。私は、この際、抜本的に財政再建を行なおうとするならば、政府関係のものについてはたな上げをしていく。たな上げをする。それから一般のものについては、年五分をこえる利子のものがたくさんありますから、こういうものについては、五分をこえるものの分については、これはここにも書いてありますように初年度五億になりますけれども、これは計画的にその分の利子補給の意味を含めて、費目は補助金になっておりますが、名前は何でもいいですよ。太郎でも花子、五郎でもけっこうですが、そういう措置をとらなければ、せっかく第四次であるかどうかは別としても、新たに十カ年の計画策定をして施策を施そうとしても、またまた中間において財政資金、運用資金の調達等で山にぶち当たって挫折をする、こういう結果に私はなりかねないと思うので、大臣はどう思いますか、この点は。
#106
○国務大臣(原田憲君) そのとおりであろうと思います。
#107
○吉田忠三郎君 そのとおりであろうと思うので、具体的にあなたこれからどうやろうとするか。思うだけじゃ、大臣、これはだれでも思っているのですよ、思うだけじゃ解決しないのですから。
#108
○国務大臣(原田憲君) いま予算の前だからというお話がございまして、私はいまおっしゃっておるようなことを四十四年度の予算で要求してはかっていきたい、このように考えております。
#109
○吉田忠三郎君 他の質問者の都合もじゃましちゃいけないから、あとでたくさんありますが、これは通常国会の課題にしておきますが、大臣、最後に一つだけ申し上げておきたいと思うが、国鉄の物件費ですよ。それからもう一つは工事経費。これは予算にもかなり占めておりますよ、大きな金額として。これの私は単価を切り下げていくというやはり方策も一つの財政再建のどこかの道につながる、こう思うのですがね。具体的に言えば、国鉄で物を買っているのは年間二千五百億です。それから工事費は三千五百億だ。合わすと六千億ですから、六千億というものはたいへんな金だと思うのです。かりにこれが一〇%単価の切り下げとかその他の節約をされたらどういうことになるか。直ちに六百億くらいの金が浮いてくる、出てきますね、概算してみたって。ですから、たいへんなこれは大きな、私は、やり方いかんによっては財政再建にプラスになるものだと、こう考えている。ところがいままでのやり方は、企業の性格上そうさせているのかどうか知りませんが、おおむね自由契約です。たとえば吉田忠三郎なら吉田忠三郎と自由に契約する、こういうやり方ですよ。ないしはそれに近いものでほとんど扱われているのですな。ですから、私は、こういうことをもう少し再検討して、少なくとも競争入札をやる場合に、ただ単に価格の見積もりを合わせてやるというようなことじゃなくて、諮問委員会をやるとか、何々委員会とか、たくさん委員会がありますが、私は、外部の方々を含めて、この際は、これに対する監察機関といいますか、内部には国鉄が監察局というものを置いてやっておりますが、それだけじゃなくて、外部の者を入れながらもその機構を強めて、少なくとも六千億というものに対して創意くふうをこらすならば、かなりの私は財政再建のプラスの道になるんじゃないか、こう思うのですが、大臣、どう考えますか。
#110
○国務大臣(原田憲君) 御指摘の点はごもっともな点が多いと思います。いまここに国鉄当局も来ておりますから、十分吉田さんのお話は聞いておると思います。私は、これらのことについてよく検討をさせていただきたいと存じます。
#111
○吉田忠三郎君 あと幾つかありますけれども、私だけ時間をとってもいけませんから、他の質問者もおりますから、本日はこの程度にして私の質問を終わりまして、通常国会ではかなりまた細部にわたった質問をいたしますことを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
#112
○森中守義君 ちょっといまのことに関連して資料をお願いしたい。国鉄、具体的に私もよくわかりませんけれども、たとえば熊本で一つの例などがあるのですが、車両の修繕工場があります。ところが数年前から全くそういうものは使用していない。かなりの、むろん地上物件などは金額に換算いたしましてたいしたものじゃない、問題は用地です。土地ですね。だからそういう不要不急のいわば遊休資産というようなものが目の子でもけっこうです、大体どの程度あるものか。しかも、そういう資産の処分ということは今日の財政の状況から照らして経営の一つの方針になっているかどうか、そういうものも拝見したいと思うのです。できるだけ早い機会に、そういう関係の資料を……。
#113
○説明員(長瀬恒雄君) 不用資産と申しますか、ただいま御指摘の不用土地でございますね。
#114
○森中守義君 用地に限らないで。
#115
○説明員(長瀬恒雄君) これにつきましては、私どもといたしましては、毎年予算としましては三十億ないし四十億程度の予算を計上いたしておりますが、現実に不用の土地と申しましても、実際売れない土地もございます。それから売れるところはむしろ国鉄がこれから使うということでこれを保留いたしております。不用であるか不用でないかという認定は非常にむずかしい問題でございますが、過去の売却いたしました実績につきましては調査いたします。
#116
○吉田忠三郎君 最後に大事なことですから大臣に聞きますが、国鉄の予算要求の重点事項の中に一つ立法措置という点が出てきているのですよ。これにどういうことが書いてあるかというと、今後十年にわたる国鉄財政再建に必要な各般の措置についてはその総合的一体的な実施を確保するため国鉄財政再建促進臨時措置法――これは仮称ですね、仮称を制定すること、こうなっている。意見書の中にも立法措置が必要だ、それから大蔵大臣の諮問機関のほうでもその意味のことは記載されている。それから私どもも、この際は、もう抜本的に国鉄の財政再建をいたそうとすれば、いままでのような法律ではこれは満たすことができない。ですから、立法措置が必要だということで、これは通常国会になろうと思いますけれども、わが党としても、国鉄再建についての立法措置をいたしたいとただいま準備中でありますが、行なっていますが、そこで大胆、国鉄の監査委員会の資料二〇四ページでありますけれども、これをよくごらんになっていただきたいと思う。この監査委員会、昭和四十二年度の監査報告、この二〇四ページに、つまり諸外国の鉄道における政府の財政援助ということで、英国それから西ドイツそれからフランス等々の例が付されております。この中身を私はいまどうこう読み上げようとはしませんが、アメリカにおいてもニューヨークの鉄道などはやはりこれと同じように国家が財政負担しておりますね。この趣旨をいろいろ調べてみますると、なぜ国家が財政負担するかというと、一にかかってやはり国家が国の経済産業の発展のために、どこの国でも国鉄にかなり公共負担をしいているわけです。ですから、イギリスの場合、完全につまり国鉄が、イギリスの鉄道が赤字が出た場合まるまる全部政府が補てんしています。その他まあ西ドイツとかフランスは、それぞれ違った法律を制定して財政援助しています。アメリカの場合もそうですね。ニューヨーク鉄道に対して特別な法律を制定して村政援助していますね。そのことを監査委員会である程度踏まえてこういう報告したのじゃないかと思いますが、報告は報告として、この際、やはりいま国鉄が立法措置を求めていることとあわせて、わが国としても、この際、私は、公共負担法という法律をつくる必要があるのじゃないか。そうでなければ、毎回計画を立てても、財政的にも行き詰まってしまって、ネコの目玉の変わるように計画変更をしなければならぬ。これはやはりこういう法律的な裏づけがないからこそ、大臣、他の国はそういうことはないということは、ちゃんと立法措置で保証されているんです。保証されてる。だから今度こそこの計画を完全に遂行するということであれば、わが国としてもそういう立法措置が必要だと私は思う。ですから、これとあわせて、この国家公共負担法というものを制定する意思があるかないかということを、この際、私は大臣から聞いておきたいと思います。
#117
○国務大臣(原田憲君) 先ほどからの御質問の締めくくりでございますが、四十四年度には、いまおっしゃったことを踏んまえた予算を要求して、これを実現を期しておりますが、いまお話しのように、まあ名前はどうなるかわかりませんが、国鉄の再建をするための法律というものが当然必要になってくる。これが、いまおっしゃっておることを含んだ法律にしなければならぬのじゃないか、このように考える次第でございます。
#118
○瀬谷英行君 大臣と総裁と両方お見えになっておりますから、この機会に大臣にもお伺いしたいし、総裁にもお伺いしたい、こういうふうに考えております。実は私ども社会党でもって、通勤時間帯をねらってアンケートを求めたわけです。つまり、朝六時半ごろから八時ごろまでの時間帯を見て、社会党の国会議員あるいは市会議員等が駅前でビラ配りをやったわけです。十月のダイヤ改正ではたして便利になったのかどうか、それから利用者としては一体どういうことを望んでおるのか、それをまあ書いてもらって、朝配って、そして夕方帰ってきたときに、駅のそばに箱を置いといて、その箱の中に入れてもらう、こういうことをやったんです。そうしましたらアンケートが集まりました。で、ここでやったのが十六日と十七日ですからね、まだ全部整理できてない。整理できておりませんけれども、まあある程度の、約四百枚ほどきょうは持ってまいりましたけれども、どういうことが書いてあるか。たとえばどこまで通勤するのか、時間はどのくらいかかるのか、何時ごろの始発電車を望むのかといったようなことにしるしをつけてもらって、最後に要望事項を書いてもらうという、こういう様式をとったんですけれども、なかなかいろんなことが書いてあるのです。で、もっとも回答の中には、安保条約から健康保険のことまで書いてあるのもあるんですね。これはちょっとこちらでねらったのと違っておりましたけれども、たまたまそういう答えはありましたが、この集約をしてみますと、まあこれは十六日、十七日は深谷でやりました。あといろんなところで日を変えて、多少アンケートの内容を変えてやる予定でおりますけれども、深谷でやりましたけれども、ここは荒舩さんが運輸大臣のときに急行をとめたとかとめないとかいうことで、全国的に有名になったところです。ところが急行をとめてもらいたいという答えはほとんどないんですよ、この中に。で、答えのほとんどは前より不便になった、九月以前のダイヤのほうがよかった、十月のダイヤ改正でかえって不便になった、だからもっと直してもらいたい、そういうのが多いです。
 例をあげますと、こういうふうに書いてあります。ダイヤ改正で前より不便になった。年に一度のダイヤ改正には、机上プランでやるのが気に入らない。乗客にアンケートを取るか、自分で、きめるやつらが少なくとも一カ月ぐらい汽車に乗ってからきめるくらいの気持ちがあってもばちは当たるめえ。一度でいいから見てみろ、昭和元禄なんてもんじゃねえぞ、なんて書いてあるのです。人命を軽視してもうけ主義に走っている。この間、通勤定期が上がったばかりなのに、また上げる気かというのがある。それから、急行待ちが多過ぎる、列車によっちゃあ三回も急行列車を通すために待たされる、こんなべらぼうなことがあるか。それから、通勤費は自分の会社は個人負担だ、だから通勤費を上げられることには反対だ。私鉄との接続が悪い。通勤列車からは一等車をはずしてしまえ、一等車に乗っている人間は幾らもいないじゃないか。駅舎を改築しろ。駅前広場を拡張しろ。それから、南口がないから踏切を通らなければならないが、ところが、貨車の入れかえがあって、踏切が通れない、みすみす電車をのがしてしまうことがある、これじゃあほんとうに頭にきてしまう、こう書いてある。それから、全国で高崎線は営業係数では二番目なのに、時間帯によっては一時間以上も待たされるとは何事だ、一時間に二、三本、せめて三十分に一本ぐらい電車を動かすようにしろ。それから、急行券を買えば定期券でも急行に乗れるようにしろ。急行に関係があるのはこういったような意見です。それから、ラッシュに急行を運転するな。上り列車は上野駅だけではなくて、品川や新橋まで乗りかえなしで行く列車を運転しろ。あるいは、東京駅まで乗り入れるようにしろ。混雑しているときに、改札が一人じゃ無理だ。こういうような意見でした。それから、事故が起きておくれても駅員の説明が不十分でいらいらさせられることが多い、もう少し親切にしろ。通勤者を人間として認めていない当局の鬼どもを徹底的にやっつけろ、あすではおそすぎる。こう書いてある。空席の目立つ急行のために満員の通勤列車が六分も七分も待たされる。国鉄労働者の犠牲でダイヤが改悪され、事故と疲労を増すばかりだ。こう書いてある。こういうふうなことがたくさんこの中に書いてありまして、ここからいろいろの問題が出てくると思うのです。
 一体、国鉄は本来の使命に対して忠実であると思うのかどうかという疑問がアンケートの中には出ておるのです。だから、本来の使命を忠実に果たすように、大臣としては監督指導すべきではないだろうか、こういうふうに私は思うのですね。もうけ主義で人権を無視しているといったような声に端的にあらわれておるのです。だから、まず大臣にお伺いしたいのは、国鉄のあり方、国鉄だけではありませんけれども、国鉄のあり方というものは、利用者に対して、まず便宜を考えることを第一にしなければならないだろう、安全であり、正確でなければならないだろう、そういう点でほんとうに今日の国鉄がその使命を果たし得るようになっているのかどうか。就任間もない大臣でありますけれども、大臣の考え方をまず最初にお伺いしたいと思います。
#119
○国務大臣(原田憲君) お答えいたします。いまお尋ねの国鉄がその使命を十分果たし得ているかどうかということについては、国鉄のほうでは最大の努力を払っておることは、私は信じて疑わないのでございますが、しかしながら、いろいろな要素が重なってその使命を達成することに非常に困難を来たしてきておるというのが現状であって、そのために朝からいろいろとお話をしておるような状態、これを打破するための方策というものを講じておるのが現状であろうと把握いたしております。
#120
○瀬谷英行君 私はいま毎日のように国鉄を利用しておる。自宅からここへ来るのに、いまちょうど参議院の場合は議員宿舎が取りこわしになっておりますので、近県の者は遠慮させられるということになりましたので、毎日国鉄を利用いたしております。ところが、きょうも来るときの列車は十分おくれました。きのう帰るときの汽車もおくれました。このところ時刻表どおりに運転をされた回数のほうが少ない。昔は正確というのが国鉄の取り柄であった。近ごろはほとんど正確な運行が珍しいような状態だ。これは一体どこに原因があるのか。十月のダイヤ改正にはたして無理がなかったのかどうか、そういうことをわれわれは心配するわけです。一体十月のダイヤ改正がこれはうまくいったというふうにお考えになっているのかどうか、無理はなかったとお考えになっているのかどうか、この点を国鉄総裁にお伺いしたいと思うのです。
#121
○説明員(石田禮助君) 十月一日の時刻改正の結果、いろいろの手違いができております。この一番の大きな原因は、これは私は経験ないのですが、前にも大規模のダイヤの改正をやるときには、それはほんとうにセツルダウンして、そして順調に動くには三カ月かかったというふうに聞いております。私は実はしろうとなんですが、そういう経験もあるので、今度の改正はうまくいくようにちゃんと手配しているのだと思っておりましたところが、やっぱりどうもそうもいっていない。要するに輸送力がふえるために列車の数がふえる。したがって、その場合に、何か予想に反したことが起こった場合にはそれに対する余力というもの、輸送力に対する余力というものが必要なんだが、私は、そこはやはり理想に走ったというのかどうか知らぬが、その余力というものが足らぬというようなことですが、これはひとつ瀬谷さんにはもう少しごしんぼう願って、かすにひとつ時をもってしていただきたい。そのうちに必ず私は正常になると存じます。
 さらに、瀬谷さん高崎線に乗っておられるのですが、高崎線の一体輸送需要に対する輸送力というのは非常に貧弱なんです。これはどうしてもふやさなきゃならぬ。ところが高崎線をふやすためには複々線にしなきゃならぬ。ところが、さらに線路をふやすためには、上野の駅のネックを破らなければならぬ。ところが、そのネックを破るということはいまのところでは不可能なんです。そこに非常に無理な点がありますので、これは瀬谷さんとしては、高崎線だけの事実をもってほかの線を見ないで、ひとつほかの線においてはまだうまくいっているということにひとつ御了解いただきたい。
 それから通勤輸送の問題でありまするが、これは国鉄としては、要するに過去において国鉄というものは、運賃というものが安く押えつけられておった。そしてさらに非常に大きな公共負担というものを背負わされておった。そこで、つまり輸送力を増強しろったってできない。とすれば、借金をしてしなければならない。借金をもってすれば利息がある。その負担は独立採算のたてまえ上そういうものは負担できない、こういうことで、ずいぶん無理な輸送をやってきたものです。それを今度は第三次計画で是正しようということでかかっておるわけでありますが、ことに通勤に関する問題につきましては、これは全く交通地獄だ。何と言われてもこれはしかたがない。私は、総裁のときに、通勤輸送に関する限りは万難を排してこれは解決しなければならぬ。しかし、それをするためには非常に金がかかる。この金をどうするかということになると、これは借金をしなければならぬし、普通の定石からいえば、政府関係者の御了解を得て、そして資金というものを手当てした後に通勤輸送の改善をするということでありますが、ところがそういう定石でいった日にはいつの日にか目的を達することができるか、達することができなくって、時すでにおそしといったようなことに必ずなる。そこで私としては、責任をとってとにかく先に直しておいて、そして金の問題はあとにするということで、輸送力増強ということについてまず手を打った。その結果が今日のような非常に財政的な苦しい状態になったというようなことで、これはひとつ、国鉄としては、いまの高崎線の問題その他通勤輸送の問題についてはほんとうに骨身にしみて痛感しておる次第でありまして、万難を排してこれを改善するということにいま進んでおるのでありますからして、どうぞこいねがわくは、かすに三、四年の時をもってして、その結果を見ていただきたいということになると思います。
#122
○瀬谷英行君 三、四年ということを総裁は言われたけれども、財政再建推進会議のほうは十年計画、大臣も十年計画のようなことを言われた。しかし三、四年でもパンクしてしまうという状態にいまあるわけですからね。あすではおそ過ぎるというふうに書いてあるのがあったのですが、ほんとうにこれはあすではおそ過ぎる。何年も待っちゃいられないと思う。私が高崎線を利用するから、ほかのところも同じように見られちゃ困ると言われるけれども、高崎線がおくれると東北線もおくれる。常磐線もおくれる。そういう仕組みになっています。その逆の面でも同じことが言える。東北線がおくれると、これはまた高崎線がおくれる。特にダイヤ改正で折り返し時間等を詰めている。無理に無理を重ねているから、ちょっとでもどこかで狂ってくるとたちまちみんながたがたになってしまう。けさ私が、たとえば急行に乗ってくる。この急行が十分おくれる。急行がおくれると、急行を待っているためにどこかの駅で待避している普通列車もおくれる。これは片っぱしからみんな乱れてくるわけです。こういう乱れが生じてくると、今度運転手はそれを回復しようと思ってスピードを出す。百キロ以上のスピードを出す。きのう帰りに私は上野から汽車に乗りましたけれども、上野から乗ったときは定時に出たのですよ。大宮にまいりましたら超満員になっちゃってドアが締まらない。発車するのにうんと時間がかかった。ここでおくれる。その次にとまったところでも、今度は乗客の乗りおりで時間がかかる。そうして順繰りにおくれてしまう。何でそんなことになるのか調べてみましたら、その前に四十分間汽車がない一わけです。なるほど下りのほうも不便になったということがそれでわかった。大宮までは国電が走っておる。大宮から先になると、まだ通勤時間帯なのに四十分も汽車がないので、その時間帯に、だからそこに人が殺到する。今度はそうすると乗り切れないでおくれる。間でもって列車は百キロ以上のスピードを出す。私はメーター見たわけではないけれども、勘から見て百キロ以上のスピードを出して時間を取り戻そうと思って飛ばします。やはりこういうことはどうしても運転手の心理からいってやらざるを得なくなってくる。そこへダンプ等が突っ込んできてぶつかったらどうなるというようなことを考えると非常におそろしいですよ。だから、私は、無理をしてはならないというふうに考えるわけです。したがって、こういう無理なダイヤは手直しをしなければならぬと思うのです。
 この前の運輸委員会で、たとえば急行が、十八時から十九時までの間に、急行と特急が上野から出るのは、東北、高崎線でもって八本ある。ところが、十八時を過ぎますと、各駅停車の列車は、高崎線では二本しかない。十九時でも二本、二十時でも二本しかない。これは急行に比べるというとたいへんに少ないわけです。しかも、急行列車を二本やり過ごすために十一分から十二分停車している汽車がある。そんなはずがないということを言われましたから、きょうは、そんなはずがないというふうにもし言われたら私は指摘しようと思って、わざわざダイヤを持ってきた。間違いなくそういうのがある。そうすると、通勤者にしてみれば、超満員の通勤列車が、がらがらの急行列車をやり過ごすために十分以上も停車させられる、このくらい腹の立つ話はないだろうと思う。こういうようなやり方は、ほんとうに通勤者を愚弄したダイヤだということになってしまうと思う。だから、そういうことは、私はこの利用者のアンケート、声を聞くまでもなく、もうあらゆる努力を払って手直しをすべきではないかという気がするわけです。だから、それらの問題に対して手直しをするという努力を払う気があるのかどうか、そういう点をお聞きしたいと思うのです。
#123
○説明員(石田禮助君) 瀬谷さんの御苦情は全く私はごもっとも千万だと思います。根本は、要するに輸送需要の増に対して輸送力の増が伴っておらぬと、これが根本問題です。特に上野を発着する列車においてしかり。それはつまり、上町駅のプラットホームの拡張というものが事実できない。これはひとつ、何と言われてもしようがない。たとえ無理に――無理にというと変ですが、ほんとうにこまかいダイヤをもって輸送力を輸送需要に応じようという苦心をしておるところでございまして、特に非常な混乱を来たすというようなことは――実はその点について、国鉄としては、頭を悩ましておる次第でありまするが、ただ、あえて言いわけを言うわけじゃありませんが、上野駅じゃなくて、東京駅のほうの東海道その他のほうの問題は、そう悪い状態ではない。だいぶ私はよくなっていると思っています。特に通勤輸送の問題につきましては、根本問題としては輸送力増強ということでやって、これは四十六、七年になるとだいぶ完成してまいりますので、そのときには面目を一新すると思っておるのでありまするが、それまでに一体われわれはどういうことをやっているかというと、要するに一列車の両数をふやす。たとえば八両編成を十両編成にする、十両編成を十二両編成にする、十二両編成を十五両編成にする。そうして、各列車と列車の間隔というものを最短二分間隔でやっていく。そして、さらにエンジンを強化しまして、ストップするときも発車するときも早くする。そして、さらに車の改造をいたしまして、大体出入口を最近のものは四つにいたしまして、それを広くして、そうしてこの乗りおりというものを早くするというようなことに国鉄としては知恵をしぼっていろいろのことをやっておるのでございますが、しかし根本問題の解決はやっぱり輸送力の増強。輸送力の増強ということになるというと、まず線路をふやすということでありまするが、この点は、瀬谷さんは幸か不幸か一番悪いところにぶつかったわけなんで、上野を起点としている。そうでなくて、もしも東海道にいらしたら、私は、それほどの御苦情はないだろうと思います。この上野の問題については、われわれとしても実際手を上げているのです。どうしたらいいかという解決方法がないんです。この点はひとつ上野だけを通して国鉄全体をごらんにならないで、たまたま東海道あたりの状態をひとつごらんになって、もう少し見方を変えていただきたいということに私は考えております。
 とにかく国鉄といたしましては、そのために第三次計画というものを立って、通勤輸送のごときに対しては、いままで四十年までは三、四年の間に合計で七、八百億しかやっておらなかったものを、私は、これは思い切ってやるということで、第三次計画においては、四十六年までに五千七百億つけてやる。さらにやってみた結果いかんでさらにこれを七千億にしろ。さらにこの七千億の金なんというものは借金でやる。借金でやるためには利息を払わなければならぬ。この負担というものはたいへん大きなものなんだ。しかも、その収入というものは非常に大きな、世界にまれな大きな割引をやっている収入だ。この点について、今度の予算についても、政府にひとつ補助してくれということで言っているのでありますが、これはどうなるか、とにかくひとつ皆さんの御尽力によって何とかこれをやっていきたいということに考えております。
#124
○瀬谷英行君 いま資金の問題総裁言われましたけれども、たとえばバス会社が道路の建設から道路の整備、補修、全部引き受けてやるとすれば、どこだって黒字にはならない。ところが鉄道の場合は線路をつくることから、整備のことから、それを保守することから全部自前でやるようになっている。台風等の災害によってこわされた場合でも、自前でやらなければならぬようになっている。こういうやり方でいけば、何年たっても赤字の状態から脱却できない。地方でも、たとえば地方の公営企業が赤字で困っているという問題がある。地方の赤字路線の話、さっき吉田委員の質問にもありましたけれども、地方といえども、人口が少ないところだからといって、鉄道を取り払ってしまったならば、うば捨て山に捨てられたようなかっこうになってしまうところがあると思う。だから、むげにそういうところの鉄道をはずしてしまうわけにもいかないだろうと思う。地方の鉄道の赤字、あるいはまた国鉄でなくても地方公営企業の赤字、そういう問題が出た場合に、これは国かやはり投資をするというのが、道路投資と同じことなんですから、国が投資をするというのがこれはたてまえじゃないか。そうしなければ、個々の企業ではとてもやっていけないのじゃないかというふうに思われるわけです、だれが考えても。だから、それらの赤字対策というのは、これは国鉄、私鉄を含めて、大臣としては、いかにあるべきだとお考えになっているのか、今後どうすべきだとお考えになっているのか、この点をこの機会にお伺いしたいと思うのであります。
#125
○国務大臣(原田憲君) いまの国鉄赤字の問題をどう解決するかというお尋ねでございますが、まず国鉄再建推進会議から意見書が出ておりまして、その意見書を拝見すると、第一番に国鉄みずからが合理化をしなさい。それからやはり国からも財政負担をすべきである。それから利用者も負担すべきである。こういう三つのことを柱にした意見書をいわれているわけであります。私はこの意見は、適当な御意見をいただいているというふうに解釈をいたしております。だから、なぜ赤字が出るかということの中で、いま国鉄の運賃がはたして安いのか高いのかということで、国鉄の総裁は、この国鉄の運賃は無理に安く据え置かれているのだというお話をなさったわけであります。これは特に通勤者の定期の運賃のことを言われておると私は思うのであります。これらのことにつきまして、あるいは運賃全般についても言えるかと思いますけれども、高い安いは他と比較して初めて言い得ることでございますから、国鉄に現在定着しておる人たちは、一銭でも上がるとこれを高いと言われますけれども、他の物価と比較して言うならば、たとえば昭和十一年を基盤として物価と運賃との比較をした資料がございますが、新聞代が五百九十四倍になっておる。ハガキ代が四百六十六倍になっておる。消費者米価は四百八十四倍になっておる。旅客運賃は二百三十四倍である。こういう資料を見ますと、国鉄運賃は安い、こういう資料であろうと思います。しかし、それが法によってきめられておるということは、国民の意思によってきめられておるということでございます。したがいまして、そういうことであるならば、別な方法でそれを補てんする方策が講じられなければならないのじゃないかと考える次第でございます。
#126
○瀬谷英行君 まあ大臣のおっしゃることは型にはまり過ぎていて、ちょっと具体的にわかりにくい点があるのですがね、少し抽象的過ぎると思うのですよ。そこでまあ初めて大臣になられたのだから、その点はしょうがないだろうと思って、こちらもまあそれ以上はこれからおいおい通常国会でもってまあやっていくことにいたしますが、しかし今度総裁にお伺いしますがね。大臣が新品少尉だとすると、総裁のほうは古参軍曹のようなもので、あなたは裏も表もよく知っているわけですからね。そこで今度は古参軍曹的な立場でもってお答えを願いたいと思います。「国鉄の体質改善をめざして」という、この広報部の発行した「国鉄通信」というのがある。それによると、「組織・人事の改善策がスタート」したと、こうあるのですがね。この中に東鉄の三分割といったのが出ているわけですね。あなたはいつか、現在の国鉄の機構というものは現状のままでいいかということを私が質問したときに、現状のままでいいと思うと返事をしたことがあるのですが、何の委員会か忘れましたけれども、それからいま大臣がその財政再建推進会議の意見書を取り上げて、国鉄みずから合理化すべしということが書いてあるが、もっともだと思うと言われたのです。ところが、やはり総裁は、予算委員会か何かだと思いましたが、もはや国鉄には合理化の余地はないのだと、こういうふうに答弁されたことがあるのです。その裏も表もよくわかっている古参軍曹が合理化の余地がないと言っているものを、新米のと言っちゃ失礼だけれども、新品少尉がまだ合理化の余地があるだろうと思っているようなことでは、これはどんなことになるのかというふうに私ども心配するわけで、そこで、じゃ、はたして国鉄の人事の面で、人事管理を目ざしてどうのこうのと言っているけれども、十分に人間が大事にされるようになっているかどうかということを私は検討してみたいと思う。
 総裁はお年は、失礼だけれども八十二歳ですか――総裁は八十二歳。ところが、現場の人は五十五になると、まだまだこれからあぶらが乗って働けるような人でも、まあ何といいますか、やめるようなかっこうになっておりますね。いま、たとえば東京駅の駅長にしても、上野の駅長にしても、新宿の駅長にしても、あるいは地方でいえば大阪の駅長にしても、五十五歳になると自動的にお払い箱になる。だが実際にはそれらの人たちは、まだそういう大駅の駅長になるような人は、現場で何十年もめしを食ってきた人であって、これから十分に働けるのじゃないかという人が一年か二年でぽいっと捨てられてしまうわけです。こういう現実があるでしょう。ところが一方において東大を出て採用された人は、どのくらいでどんな役職についているか、ちょっと私は調べてみましたが、東鉄の人事課長というのが三十三歳、総務部長というのが三十七歳、それから高崎鉄道管理局の人事課長というのは二十八歳、総裁の年をひっくり返したようなものだ。この五十五歳くらいの、鉄道のめしを三十年、四十年食って、きた人たちを使っている人事の権限を持っている人事課長が、今度は二十八歳だ。総裁の三分の一であり、現場長の二分の一の年齢なんです。こういうことがはたして人事の運用の面で妥当であるかどうかという疑問が私は出てくると思う。だから、もしも人間を生かして使うつもりならば、現場の声を聞かなければならないと思う。東鉄の三分割というのはどういうねらいなのかわかりませんけれども、そのねらいがどうあっても、こういう機構上の問題については、現場で苦労してきた人間の声を聞くあるいはそれを尊重するということを行なうべきだと思うのですけれども、はたしてそのようなことが行なわれたことがあるのかどうか。総裁としては、そういう現場で苦労している人間のどこを尊重するという方針をお持ちになっておるのかどうか、その点をお伺いしたいと思う。
#127
○説明員(石田禮助君) 東鉄の三分割につきましては、あとで井上常務から御説明申し上げますが、瀬谷さんには国鉄の職員の定年の問題なんかにつきまして、私の年を土台にしてお考えにならぬで、やはり世間一般の、国鉄の仕事の性質からひとつお考え願いたいと存じます。
 まず五十五の定年ということについては、これは私は相当に考える余地があると思います。ありますが、しかしいままでの世間の一般のつまり定年というものが、やはり五十五とか五十七とかというものでありまして、私がおった物産会社においては、もうたいてい五十五になると年寄り過ぎたということでもって引退するというようなことであったのでございまして、何も国鉄がこれは例外的なものではない。ことに国鉄の仕事というものは、現場の仕事というのは相当にからだが敏捷に働かぬというと危険な仕事だということがありますので、これは私は五十五だということを相当慎重にやっていく。
 それから国鉄の相当の位置を占めている人間が、三十三とか三十七とかあるいは若きに至っては二十八ということでありますが、これは別に何もふしぎなことではないので、ほかの民間の事業なんかを考えてみると、そうたいして何も若過ぎるということじゃないと私は思う。
 それから東鉄のこの三分割の問題につきましては、最近いかにも事故が多い。それでいろいろ調べてみたところが、これはやはり東鉄というものが少し多過ぎる。要するに、一局長のもとに現場の指導監督をやらなければならぬものが五万七千人の人数では、これでは無理だということ。私は昔、いつのことか存じませんが、国鉄には合理化の余地なしということをもしも私が言ったとすれば、これは非常な私は大ばかなんであります。国鉄の経営をする上においては、合理化ということは二十四時間の間、頭を離れない。とにかくすきがあったら合理化ということにいかなければならないのでありまして、大体において大きな合理化はせぬでもいいということに考えた結果がそういうふうな答弁をしたと思いますが、国鉄としては、たとえば最近の五万人合理化ということで組合や何かが非常にやかましいことを言っておりますが、その前に、年々歳々一万五千、二万の人間の合理化をやっている。何も五万人の人間をやるからといって珍しいことではないということでやるから、つまり私が合理化の余地なしということを言ったものの、実際はやっておったということはひとつ御了承願いたいと思います。三分割の問題につきましては井上常務から御説明申し上げます。
#128
○説明員(井上邦之君) 私から補足して申し上げます。
 まず三分割の問題の前に、人事の問題についてお尋ねがありました。総裁からるる申し上げましたので、つけ加える必要もないかもしれませんが、ただいま先生の御指摘のあった点は、確かに私は痛切に反省させられる点が多いのでございます。したがいまして、そういった点をこの際是正するという意味合いで、副総裁を委員長といたしまして各常務が委員に連なりますところの人事委員会を組織いたしまして、今後は学歴とか年次とかあるいは勤続年数、年齢そういったものにとらわれることなく、適材適所に選抜する方式を確立しようという委員会を組織いたしました次第でございまして、先生の御趣旨には全くこの点は一致しておるかと思います。今後私どもの努力をひとつ長い目でごらん願いたいと思います。
 それから東鉄の三分割の問題につきましては、これも総裁がただいまちょっと御説明申し上げたことで尽きておるのでございますけれども、今年になりまして例年になく事故が続出いたしまして、事故を起こしました本人の過失とか怠慢とかそういった問題はもちろんございますけれども、それだけではなくて、この問題は突き詰めて考えてまいりますと、やはり職員の教育なり指導、そういった面の、広く言えば管理体制と申しますか、ことばが悪ければあとで適当に訂正いたしますけれども、かりにそういったことばで呼ばしていただくといたしますれば、この管理体制の面で欠けるところがなかったであろうかという点を、私どもも反省いたしたわけでございます。したがいまして、この管理体制の建て直しの問題につきましては、あらゆる角度から現在検討いたしまして、逐次成案を得ましたものから実施しておるのでございます。この角度から現在の東鉄の組織というものを見ますと、ただいま総裁が申しましたように、すでに五万二千から三千の職員を擁しておる、これは北海道支社の全体の職員に相当するくらいの人員でございます。しかもその収入は全国収入の二五%で、四分の一の収入を東鉄だけであげておる。といいますことは、やはり業務量がそれだけ膨大であり、また仕事も非常に複雑になっている、こういう面がございます。これをやはり一人の監理局長が見るということは組織的に無理があるのではないか。現在の局長はもちろんでございますが、その前、あるいはまたその前の局長にさかのぼってみましても、毎週の日曜日を返上いたしまして局務に精励をいたしております。しかもなおやはり十分な管理といいますか、職員のすみずみまで目が行き届きかねるという面があるのでございます。これは人間の能力を越えた組織上の問題であるという点に考えをいたしまして、この際、三分割すべきであるというふうに考えます。
 またもう一つは、東鉄は先生も十分御承知のことでございますけれども、東海道線あるいは中央線あるいは東北線、主要幹線が三つ集中しておるところでございます。主要幹線をそういうふうに二つも三つも集中させておるという局はほとんどございません。こういう主要幹線を管理いたします場合にも、やはり線区別管理というものが今後重要になってくる。そういった点も思い合わせまして、単に管理面のみならず輸送の面、広く言えばこれもやはり輸送管理ということになるのでございますけれども、人事管理、職員管理、輸送管理、そういったものを含めまして、全体の管理面から組織的にやはり現在の東鉄では無理である、・こういう観点に到達いたしまして、この際これを三分割いたそうということに考えをきめた次第でございます。
#129
○説明員(石田禮助君) つけ加えて申したいのですが、ついででありまするが、国鉄の人事の問題について一つ申し上げたいと思います。
 要するに、民間でいえば事業は人なり、国鉄またしかり。私は、実は監査委員長のときに、国鉄の人事を見るというと、要するに岩盤というものがある。岩盤というものはどういうものかというと、大学を卒業しないで文官試験に合格しない者であるというと本社の課長にはなれぬ。もうあるところ、課長補佐くらいのところへいくと、それでもうとまっちゃって、それ以上にはなれない。これは実に不合理じゃないか。とにかく大学を卒業しない人だって、問題は要するに学校を出てからのわれわれの勉強によって、努力によって人間は偉くなるかならぬか。それで、大学なんか卒業するときに優秀な人間なんというのは、それまでに精力というものをほとんど費やしちゃって、出ちゃったら抜けがらになるような人間もたくさんある。そういうことを考えないで、大学を卒業したときの成績がつまり生涯続いていく。大学を卒業しない者はあるところまでいったらストップしてしまって、これ以上いかぬ。そんなばかなことはないじゃないかということで、私は監査委員長をしているときに、当時の総裁に、これを変えなければいかぬ。どうしたらいいかと言ったら、人事の根本問題は別として、少なくとも岩盤に新しい空気を入れたらどうか。それにはどうしたらいいか。岩盤の中から管理局長をひとつ三、四人出したらいい。あまり一ぺんにやるということになると非常な波乱を起こすことがあるかもしれないから徐々にやるとして、まず三、四人岩盤の中から局長を出せということで、だいぶ強硬に談判した結果、三、四人出しました。いまの東鉄の管理局長は一番大きな管理局長でありますが、あれは中学卒の人です。大学卒じゃない。そういうことで、今度のこの問題なんかについてもこれからの国鉄の人事というものはああいういままでの古いしきたりというものはすっかり捨ててしまって、全くそのときのメリットにおいてひとつ考えていこうということで、その案を、根本改正をいまやろうとしているときなんであります。
#130
○瀬谷英行君 この間うちからかなり事故が多かった。それで私も高崎管理局でどれだけ事故があったのかちょっと調べてみたら、十一月だけを取り上げてみましたら十一月の八日に古河で脱線、小山で架線故障、九日に久喜で架線故障、十
 六日が桐生と高崎操車場で殉職、二十日が井野で殉職、二十三日が篭原で脱線事故、二十七日が横川で脱線事故、二十九日が本庄で殉職事故、これだけあったわけです。一ヵ月に九件ですね。殉職、脱線、架線故障、そのたびに大なり小なりダイヤが乱れる、こういうことがあります。それで、たとえば二十三日の篭原の脱線事故なんですけれども、運転士は事故歴はないけれども、翌々日にやめさせられているわけです。詰め腹を切らされておりますね。事故の翌々日に詰め腹を切らされているんだから浅野内匠頭並みのスピードですよ、この判決は。しかしそんなことをやって事故の背景というものを十分に確かめることができるだろうかという疑問が私には生まれてくるわけです。三億円の金を銀行どろぼうでもって盗まれたからといっても、あの現金輸送をした人は直ちに首にはなってないと思うのですね。ところが国鉄の場合は何十年無事故であっても、一回信号を見誤って、そうして事故を起こしたというだけで、それでもう追っ払われなければならない。いささかこれはもう過酷ではないかという気がするわけであります。そこで、その事故の背景ということを考えてみなければいかぬと思うのですが、当事者だけを首にしてしまって、偉い人は訓告だの戒告だのというおまじない程度の処分でもって済ましてしまうということでは、私は事故は尽きないのじゃないか。その事故の背景というものを考えてみた場合に、たとえば二十八歳の人事課長がいろいろと組織問題で画策をしているという話も聞きました。組織問題でいろいろな工作をしているとか、小細工を弄しているということは、それはそれなりの問題かもしれませんけれども、問題は二十八歳ということになると、どんなに長くったって十年はつとめてないわけです。東大を出て三年か五年だろうと思うのです。三年かせいぜい長くて五年しか経験のない人間が、管内における人事の権限を握っているというふうなあり方が、はたして妥当かどらかという疑問を私ども持つわけです。だからこういう特に人事管理の大事な地位にある人間は、相当経験を積んだ人間にやらせなければならないのではないか、そうでないと、人間関係の面でいろいろごたごたが生ずるのじゃないかという不安がどうしても出てくるわけです。だからそういった点をやはり今後考えていくべきではないかということと、先ほど総裁は、総裁の年を基準にして考えないでくれと言われたけれども、まあ五十五歳になるまでに心身ともに疲れ果てて、もはや仕事にはたえられないような人は、それはやめてもらわなければならぬかもしれぬ。しかし、十分に経験を生かして、まだまだ働けるという人間は、五十五歳になったからといって、ところてん式に追い出すのではなくて、五十五歳をスタートにして、たとえば東京駅だとか上町駅だとかああいう大駅の駅長なんていうのは、五十五歳になって初めて資格ができるというくらいのポストにしたっていいんじゃないかと思うのです。あるいはまた後進のための教育養成機関なんかに当たるような人も、年齢にかかわりなく、適材は大いに登用するということをやるべきではないか、そうしないと現場で働く人は張り合いがなくなっちゃうのじゃないか。幹部職にしたところで、国鉄の幹部というのは東大を出て五十過ぎまでやっているという人は少ないのじゃないですか。適当なところにいくというと、みんな会社かなんかに横すべりをしてしまって、国鉄は単なる腰かけに利用する、こういうシステムが今日まであったのじゃないかということになりますと、一番大事な幹部どころが、ほんとうに国鉄のために一生懸命に働こうということじゃなくて、一時しのぎの腰かけに考えているということになると、これもやはりうまくいかないのじゃないかという気がする。今日国鉄が財政的にこれほど行き詰まってきたということ、それから事故が相当多い、合理化で無理をするといったようなことは、やはり国鉄自体に責任があるのじゃないかと思うのです。それは政府がめんどうみてくれないからいけないのだ、こういうふうに言ってしまえばそれまでかもしれませんけれども、よく、敗軍の将は兵を語らずということばがありますけれども、将軍はいくさに負けたあとで、おれは間違いがないのだけれども、兵隊がみんな弱かったから負けたのだと言っておったら、私は済まないと思うのですね。やはり国鉄の今日の財政上の問題あるいは事故対策等の面で、不安があるというようないろいろな問題は、国鉄幹部自身が責任を感じなければいけないのじゃないかと私は思うのですが、その点はどうですか。
#131
○説明員(石田禮助君) 人事面の詳しいことはあとで井上常務から御説明申し上げますが、瀬谷さんのいま申されたことで、五十五になったからといって、一律に無差別にこれをやめさせるということは、はなはだ不合理じゃないか。全くそのとおりであります。ただお説のように、大きな四十七万の大衆を率いるところにおいて、これを一々差別するということは、これは事実私は不可能だと思うのです。これはあに国鉄のみならんやで、普通の民間の会社にしても、ちゃんと定年というものはさまっておりまして、その年になるというと、これは差別なく一般はやめてもらう、こういうことになっておりますので、これは理想から言えば、はなはだ不合理なことでありますが、どうもこれは事実問題としてはやむを得ないということに御了解を願わなければならぬと思いますし、それから国鉄の常務理事なんていうものは、五十二、三になってやめるということにつきまして、これは私は実際同感なんだ。たとえば五十二、三になると、ほんとうに円熟したところでありまして、これからというときにみんなやめちゃうということでありまするが、これはどうも多年のしきたりでありまして、やはりそういうことが一般の空気になっておる。これはやはり是正せにゃならぬということは考えておりまするが、将来私はそれに対してまだ名案が実はない。しかし考えておるということだけはこれは申し上げて差しつかえないと思います。この間も、たまたま課長だとかなんとかやっておって、職員の首の問題を裁決するというのは不合理じゃないかというようなことにつきましては、これはどうもそう言われると、はなはだ申しわけないのですが、決して国鉄職員の国鉄における地位を奪うというような、そんな軽々にわれわれはやっておらぬということだけは申し上げておきます。詳しいことは井上常務から御説明申し上げます。
#132
○説明員(井上邦之君) 先ほども申し上げましたとおり、先生の御指摘の点は一々ごもっともなのでございます。なればこそ、先ほど申しましたように、人事委員会を組織いたしまして、先生の御趣旨に合うような方針で今後ぜひ行ないたいということを申し上げておるのでございます。
 先ほどお話の中で、東大卒の連中は五十前で大体やめておるというようなお話でございますが、必ずしもそうではございません。最近の傾向はそうではございません。私も東大卒のはしくれでございますが、すでに五十は過ぎております。
 それから、先ほど御指摘になりました問題の中で、篭原の事故に関しまして、本人の処置――責任をとらえて、処置があまりに過酷ではないかというお話がございましたが、あの事故は実は三重にミスを犯しておるのでございます。一度信号を見誤ったというだけじゃなくて、二度、三度見誤ってあの事故を起こしておるのでございます。しかもあの影響たるや、単に高崎線のみならず、東北線あるいは東海道線、ほとんど全国的に影響が及び、しかも終日その影響が続いておるというようなくらいの反響を与えた事故でございまして、当然これは懲戒処分に該当するのでございます。懲戒処分ということになりますと、本人にも傷がつきます。本人がむしろ責任の重大さを痛感いたしまして、やめると言ったわけでございます。決してこららからやめろと言ったわけではないのでございます。もっとも、これは本人だけの判断じゃなくて、その周囲の友人なりあるいは親しい者から、この際やめたほうがいいのじゃないかということは言ったかもしれません、それは。私直接その場におりませんからわかりませんけれども、それは、そういうことはあり得ると思いますけれども、あれは依願免職でございまして、懲戒処分ではないのでございます。私どもといたしましては、本人が責任の重大さを痛感してやめるというのであれば、これは退職手当も通常どおり出ますし、それはむしろ本人のためによかろうということで懲戒処分にしなかったのでございます。もしやめなければこれは懲戒処分に該当する。当然相当重い懲戒処分に該当する、これは本人に傷がつくのであります。その点をひとつ御了承いただきたいと思います。
#133
○瀬谷英行君 いまの点については、それは本人の処分が過酷じゃないかということと、もう一つは、一日か二日でやめさせてしまって、その事故原因というものがもっといろいろあるのじゃないかと思うのですよ、これを調べてみれば。その事故原因というものをもっと突っ込んで調べてみる必要があるのじゃないかということを私は言いたいのです。この設備の問題にしてもあるいは収容線の問題にしても、もっともっと調べてみる必要があるのじゃないか。それには一日、二日でやめさせてしまって、それで国鉄の責任を果たしたというふうに考えたんではいかぬのじゃないか。私は、事故の原因というものは、もっともっと突っ込んでみるべき必要があると思うのだが、その点はどらかということが聞きたいのです。
 もう一つ、ついでですから言いますと、東鉄の三分割の問題については、なぜ東鉄だけやるのかという疑問が一つあります。もし機構改革の必要があるならば、日本国中に改めなきゃならぬところが一ぱいあるのじゃないですか、東鉄だけじゃなくて。たとえば国鉄の窓口がない県は一ぱいありますよ。埼玉県もそうだし、山梨県もそうだし、福島県もそうだし、青森県でもそうです。そのために不自由をしておるところが一ぱいあるのだが、何で東鉄だけに限定するのか、ほかにもこういう機構を改めなければならぬという場所があるのかどうか。もし労務対策としてやるなら、これは動機がよくないのではないか。労務対策でないというならいいですよ。しかし、労務対策として組合の力を分割をしようということであれば、これは全学連だって、あれは三派系全学連になったからといって、その闘争力が弱まったということではないのだから、組合を三分割をしたところで弱まるものではないだろうと思うのです。だから、その点は、もし労務対策ではないというのなら、ないということをはっきり答えてもらいたいと思う。
#134
○説明員(井上邦之君) まず最初に、事故のこの調査が粗漏ではないか、あまりに早過ぎるではないか、こういうお尋ねでございますけれども、もちろん事故がありました際には十分に調査をいたします。したがいまして、その責任を追及する場合に、一週間なり一カ月なり、あるいはまあ相当な時間を要する場合もございます。常に、一日やそこらで処分をいたしておるということではございません。あの篭原の場合には、あまりに原因がはっきりいたしておるのでありまして、設備上の個所もございません。あるいは線路容量の問題もございません。はっきりしておるのは本人が信号を三度も見誤っておるということでございます。したがいまして、これは何も一日も二日も事故調査に時間をかける必要のないほどはっきりしておることでございます。その点はひとつ御了承を得たいと思います。
 それからもう一つ、東京の東鉄だけの分割をなぜやるのかというお話でございますけれども、これは先ほど申し上げましたとおり、五万三千の職員を擁している管理局というものは全国に一つしかない。東鉄だけでございます。先ほども申しましたように、これは北海道支社――支社に相当するくらいの人員を擁しておるということ、それから主要幹線が三つも集中しておるというところはほかにはないということ、まあもしほかにそういった局があれば、類似の局あるいは同等の局があれば、当然これは問題になりますけれども、そういう局はほかにはないのでございます。その点を御了承をいただきたいと思います。
 それから、これは組合対策ではないかというお尋ねでございますが、これは私どもあずかり知らぬところでございます。決してこれによって組合が三つに分かれるなどということは、私ども予想いたしておりません。現に東京地本は分かれる意思はないというふうに声明さえしておられるわけでございますから、決して私どもはそういうことを考えたこともございません。また、考えること自体おかしいのでございます。決してそういう組合対策でやったことではない。あくまで広い意味の管理の面から三分割をいたすことにきめた、こういうことでございます。
#135
○木村美智男君 国鉄の財政再建問題は、年があらたまってからやらしていただくことにしまして、時間がありませんから、いまの瀬谷委員の質問に関連をして少し伺いたいと思うのです。
 まず第一番に、井上常務理事の説明を聞いても、表向きは、なるほどこの東鉄の三分割の問題は、一つには、事故の続発というのはこれはっけ足しだと思いますが、とにかく大東鉄がマンモスであって、これでは局長が見切れないというだけではなしに、率直に言って、本社も多少やっかいになってきたのではないかという気がするんです。それから輸送管理の面から、主要幹線が集中しているといったようなことは、これはいまに始まった問題ではない。少なくとも、いま井上常務理事が説明をされたようなことで東鉄の三分割ということがなされているというふうには、私どもとしては考えられない、これは。ふしぎに思うことは、世の中がだんだん進歩してきている。そうしてたとえば国鉄の場合だって、新幹線という、とにかく時速二百キロ以上の列車が走るという非常にスピード化の、そういう世の中を迎えている。それだけでなしに、テレビはどんどん普及をする、電子計算機は導入をする、モータリゼーションは進行してきている。こういう状態の中で、行政面では広域圏行政ということが、これは自治省なんかもとにかくどんどん大きい単位にしてやっていこうという、世の中の趨勢が大きくなってきているのにかかわらず、そうして距離が縮まってきているのにかかわらず、なぜ国鉄だけが今日三分割をするかという問題は、これは時代の流れからいったって、どうあってもこれはわれわれの理解できないところです。だから、この点をまず説明をしてもらいたいと思うのは、実はこの分割案の中にも、鉄道管理局の所在個所というのは、いずれも現在の東京鉄道管理局の庁舎内とすると、こうある。それで、前のほうにはどうあるかというと、管理部門と現場部門との距離が縮まるとある。何で縮まるのですか。東北線の白河まで東鉄に入れて、東京鉄道管理局のあそこの丸の内に管理局があって、何で縮まるのですか、それが。こういうことがどうあっても、私は、これは何かはかにあるのじゃないかということで、理解できないという点が一つ。これはどうしても疑問がわくから、この点明確に答えてもらいたい。
 それからもう一つは、とにかくこの合理化の問題で、総裁は二十四時間合理化の問題が頭から離れたことはないと、商売に熱心なことはわかりますけれども、しかし二十四時間合理化という、こういう考え方が、それは国鉄の大世帯の責任者ともなれば、その主観的な気持ちはよくわかります。だけれども、総裁ね、国鉄というのは、あれだけの大世帯で四十七万もの職員をかかえている。そういう合理化をやるときには、幹部だけが先に突っ走ってみたって、これはほんとうの合理化なんかできないですよ。それはあそこに働く労働者のやはり理解と、それからもっと言うなら、国民全体がある程度国鉄の今日の窮状というものにあたたかい理解を示すという、そういう環境の中で初めてほんとうの合理化というのはできるのだと私は思うのです。ところがこれをいま見ていってみると、なるほど先ほど五十二才の話は出てきているけれども、実際問題として、そんならば、いま国鉄の総裁は八十二歳だけれども、じゃ幹部クラスの中で国鉄とともに運命を共にして、一生を国鉄に捧げようという幹部が何人いるか。いままで何回か合理化やってきたけれども、職員の首だけ切っていったけれども、東大出なり、あるいはそういう幹部のポストだけはふやしてきたじゃないか。一回まん中の機構を取ったにかかわらず、支社というものを設けて、昔の七つの鉄道局と同じような体系にしたじゃないか。運輸長制度も設けたじゃないか。今度東鉄を三分割にして局長を三人にすれば、次長も置かぬければならぬ、それぞれの部長も置かぬければならぬ。これはまさに幹部クラスをふやすだけじゃないか。どう説明しょうとも、いまの東鉄より幹部の数が減るというなら、ひとつ説明してもらいたい。そこら辺がほんとうにいまの国鉄当局幹部として、この東鉄三分割案というものがほんとうの国鉄の再建を目ざすその一つの方策としてとられているのかどうかという点については、もし納得のいく説明があるなら、いまの二つの疑問にまず答えていただきたい。
#136
○説明員(井上邦之君) ただいま木村先生から御指摘の点は、まず最初に、何も東鉄がいま五万二千人になったわけじゃないし、また主要幹線が三ついま集中したわけでもない、これは管理局発足時からそうだったじゃないかというお話、まさにそのとおりでございます。しかしながら、その結果というものは今日になってあらわれてきておるということでございます。したがいまして、今日に至ってこれを何とかしなければならぬから、これをやるというのであります。初めからそういうことがわかっておったならば、これを初めから三つに分けたわけであります。その結果は今日に集中的に表現されてきたということがまず一つでございます。
 それからもう一つ、これによって局と現場との距離が縮まるというような表現をしているのはうそではないかというお話がございましたが、今度の分割と申しますのは、いままで東鉄の本局の職員が管内を見ます場合に、みな一様に東鉄の管内を見ておったわけであります。それでは責任体制がはっきりいたしませんし、目が行き届きかねる。したがって、おまえさんはあしたから東海道本線を専門に見なさい、おまえさんは中央線を見なさい、おまえさんは東北線を見なさい、こういうふうに責任づける立場なり守備範囲をはっきり狭めていく、責任体制をはっきりして、それだけ現場に対して目が行き届くようにしようというのが三分割のねらいでございます。したがいまして、三つに局が分かれましても、いずれもその本局はただいまの本社の隣にあります、私ども旧館と称しておりますが、この旧館に、従来の東鉄と同様そこにおるというのはその意味でございまして、たとえばいままでどおり職員が仕事をしておる、局の人間が仕事をしておる。ただ機構改正の翌日からは自分の頭の上に看板が東海道線係とか、中央線係とか、東北線係とか、そういうふうに看板が三つかかったというだけの分割でございます。要するに責任体制をはっきりさせる、そうういう意味で現場と局との距離が縮まる、これは象徴的な表現をしておるのでございまして、別に物理的な距離が縮まるわけではございません。
 それからこれによって人がふえるではないか、何が合理化かというお話でございまして、確かに三つに分けます以上は若干の人はふえます。ふえますけれども、先ほど申しましたように、根本的な考え方がいままでどおりの仕事を三つに責任範囲を狭めるという意味でありますから、必ずしもそんなにはふえません。たとえば各局に次長を置くであろう、それだけでもふえるではないかというお話でございますけれども、これは次長は置きません。ただいまは東鉄の各部に次長が二人なり三人おります。そういったものを使えば、たとえば部長クラスのポストというものは現在のままの数でまかなえるのでございます。そういう意味ではふえません。はっきりふえるのは局長がいままで一人でありましたものが、これは二人ふえます、これは確かにふえます。そのほか課長なり部長クラスのポストはそれほどふえません。それは全然ゼロと言えばうそになりますから、若干ふえると思います。ただいま人事委員会でいろいろ具体的な移行の措置を研究いたしておりますので、その結果を見ませんとはっきりしたことは申し上げられませんが、これは多少はふえるかと思いますけれども、三倍になる、管理職の数が三倍になるというようなことは全然ございません。ごくわずかの増であるかと思います。
#137
○説明員(石田禮助君) 補足して申し上げますが、三分割の問題については、要するに一人の力には限界がある。ことに管理局の仕事のほんとうの区分というものは、現場の人間の指導監督ということが大きな仕事でありまして、それにはやはり始終接触する必要がある。御大将が五万二千人の人間を率いるということは事実不可能です。これはわれわれが幹部をふやさんがためにやるということではなく、必要なるがゆえに幹部をふやすのだということを、ひとつ誤解のないようにお願いしたいと思います。それで私は二十四時間合理化という問題については、頭から離れぬということを申し上げましたが、眠っている時間もありますので、決して二十四時間ということはこれは少し形容が過ぎたのだと思うのだが、いずれにしても私のこの仕事というものは、やっぱり合理化に生きる、国鉄の経由というものをできるだけ削減し、そうしてまたいかにして投資効果をふやすかということが国鉄の一番大きな仕事でありまして、これについて何も自分ですべてをやるということではなくて、適者を適所に配してその先生らに相当の権限を与えて、そうして衆知をひとつ集結して合理化に徹するという意味なんでありまして、どうもまあ二十四時間の間合理化なんということは、これは少し形容が過ぎましたが、そういう意味だということをひとつ御了承願いたいと思います。
#138
○木村美智男君 総裁の答弁まだ早いんだ、総裁に聞いていないんだ。問題は、井上常務答えられたけれども、それは現に私が指摘したように局長が二人ふえることは間違いないでしょう。その部長なり課長についてもゼロとは言えぬけれども、多少はふえるとこう言っているとおり、ちゃんとふえるじゃないか、じゃこれからの合理化どういうことをやるかということを、これは推進会議の問題を言うまでもなく、もうすでに出ているように、国鉄がいままで四十一年度までに大体五万人からの合理化をやって、さらに四十四年度までに五万人生み出しをやって、これからさらにそれは六万五千から何か九万くらいの生み出しをやって、実際人員は四十万程度にとどめるというのだが、将来は生首切ることに通ずる。退職をしたやつを補充しないというかっこうでいったって、結局は最終的にはやめさせられる。一方ではそれだけの犠牲をしょわせながら幹部クラスだけはぬくぬくとあたたまっているじゃないかということを言っているんだよ。そんなもの一人や二人ふえるとか減るとかが問題ではない、だからそれは合理性を追求してくれば、人情というやつは冷たくなっていくのですよ。それは私が言うまでもない。その気持ちがいまやそうでしょう。一人じゃ限界があって監督ができないと、総裁もそう言っているけれども、局長が一人で監督しているわけじゃないでしょう。管理体制、責任体制は、局長の下にちゃんと部長がおり、その下に課長がおる、きちんとした管理機構というものができておるのでしょう。それを、全体を東鉄の局長が見るか見れないかという問題で、もし従来見てこられた東鉄局長が最近は見れないというなら、そういう資格のない者を東鉄局長にしなきゃいいのであって、能力のある者を東鉄局長にすればいい、そうでしょう。そういうようなごまかしを言ってもだめです。だからこの三分割はほかにねらいがあるんじゃないかということを言っているんですよ。どうしても言わないというならこっちからでも言いますよ。それを、こういうことを、歯に衣着せるようなことを言って、それもだ、何か黙ってばっとやってくるところに、実は今日の国鉄の財政の危機があると同時に、国鉄全体の危機があるんだということを、総裁以下私は知ってもらいたいと思う。あなた、東海道線あるいは東北線をそれぞれ線区別にといっているけれども、じゃ山手線はどうなんです。山手線はずたずたにぶった切られて、上野の鉄道管理局になり八王子の管理局に入り新橋の管理局に入るのですよ。山手線というのは、あれは環状線で、ぐるぐる回れば何十回も同じところを回るんだ、それを今度は三つの鉄道局が、一たび事故があったときは三鉄道局が連携をしなければやはりこれはどうにもならなくなる、いままでなら東鉄が一局で処置のできるやつが、横の連絡をとらなければ処置ができなくなる、この点はどうですか、線区別の問題。
#139
○説明員(石田禮助君) まず第一に申し上げますが、さっきから申し上げましたように、人一人の力には限界がある、だからして国鉄の五万二千人、これは一人の局長では無理だ、これはやっぱり三人にするのだということで、それだけの、全く冷たい理論に即してやることでありまして、そのほかには何らのわれわれは意図はないということを、この際断言しておきます。
 山手線の問題につきましては井上理事から説明いたします。
#140
○説明員(井上邦之君) まず初めに、今度の機構改正で管理職だけがやはりふえるのだ、それはまあ確実にふえるということは先ほども申しました。数がふえるということは申しましたが、それは若干ふえるということは申しました。管理職だけがぬくぬくしているだけじゃないかという御趣旨でございますが、私はそうは考えません。先ほども人事委員会のお話をしたのでございます。今後の管理者というものは、これは従来のような学歴とか年次とか年齢とかあるいは勤続年限、そういった形式的な資格にとらわれることなく、ほんとうの人材を抜てきしていこうという考えを申しましたが、その場合に考えられますことは、今度多少管理職の数がふえるといたしますれば、そこへ上がってくる、いままでのいわゆる考え方でいきますれば学歴のない人、そういった人も上がってくる可能性は十分あるわけであります。これは今後の人事配置の結果をごらんになれば御納得がいただけるかと思います。
 それから山手線がずたずたに切られるではないかというお説がございましたが、それは確かに管理局が三つに分かれますから駅員の管理については三つに分かれます。しかし山手線の逆行そのものはこれは別に三つに分かれておっても一つの局であっても、さして支障はない、そういった点も、輸送面も研究いたしまして、支障ないという判断をつけましたからこそ三分割しようとしているわけであります。
  〔委員長退席、理事岡本悟君着席〕
それよりやはり中央線でありますとか東海道線でありますとか東北線であるとか、そういった線区別の管理のほうがメリットがある、そういうような判断に立ったわけでございます。
#141
○木村美智男君 それはメリットがそっちのほうがあるという判断をとったということですけれども、
  〔理事岡本悟君退席、委員長着席〕
私は少なくとも線区別あるいは方面別に責任ある体制をとるというのかな、それはそういう筋をやっぱりとるべきであって、むしろ東鉄というのは山手環状線を中心にしてここへどれだけ万両別のものが集中するかということの、大きなものをこれはやはり考えるべきであって、それを東北線、中央線と、あるいは東海道線と、こういう区別の割り方というやつは、ぼくはどう考えてもこれは安全輸送の確保にあれするとか、業務運営を円滑にするとか、ここに載っている趣旨からいうならば、私はこれは逆行する方式だ、それはどっちが正しいか、いまに実際の事実が出てきたときにまあ判断をすることにして、ぼくはもうきょうはそこはそこまでにしておいていいと思います。
 ただ、何か今回から人事委員会ができて、なるほどところてん式はやめるのだ、こう言っているが、これは第三者にはもっともに聞こえますけれども、しかし何も国鉄がところてん式をやめるのだということは、いまに始まったことじゃなくて、さっき総裁言ったように、十河さんのときから、それは東大でなくても局長にも登用するし、場合によっては普通の大学でなくても、部内のたとえば教習所の専門部であっても局長まで登用してきたのだ。それは現にぼくが在職している間にそういうことをやってきた。いまさら何も人事委員会をつくったことに対する名目としていろいろ言っているけれども、その理由じゃだめだよ。それはいままでやっていたことなんだから、それをさらに徹底させるというだけの話でしょう。それよりもぼくはもっと人事委員会をつくった理由というやつはほかにあるような気がする、これは。だからそういう点をほんとうに総裁は御承知の上で、これはこの問題について東鉄の三分割も、それから人事委員会をつくったようなことについても、総裁自身がよく考えられて、比較的国鉄の、何というか、排撃でないという意味では新しい観点を持っている総裁だから、そういう立場からあなたはほんとうにこの道が国鉄再建の道に通ずるのだということでこれを御賛成をなさったのかどうか、それをひとつ伺いたい。
#142
○説明員(石田禮助君) 大学卒業者でなくても局長にしたということは、利が監査委員長になって、時の総裁の十河さんに進言した以前にあったかもしれませんが、全くそれは例外的なことです。私になってからそういう局長の数が相当ふえていることと、それから第二には今度の人事管理の問題についてでありまするが、これも別に変な意味があるのじゃなくて、要するにさっきから申し上げたように、国鉄の人事というものは、大学卒業生でないというと本社の課長にもなれぬ、ある程度までいくとそれ以上は絶対上にいくことはできぬ、こんなばかなことはないんじゃないか、どこまでも学歴によらないでほんとうにその人の実力によってやる、これがほんとうに人間を生かして使う道だと、こういうことでありまして、そう変に考えられる私は必要はない、きわめて簡単明瞭な事実であります。
#143
○木村美智男君 財政危機に臨んでいるから、それはやはりいろいろ奮起させなければならぬから、そういう理屈も考えるでしょう。しかし、ほんとうに将来にわたって国鉄が、それはもういわゆる東大出というようなものは、必ずしも看板だけでこれからつけぬのだぞということを、国鉄将来の今後十年、二十年のほんとうの方針にしていくというなら、これはなるほど新しい立場から見直しましょう、それは。しかし今日国鉄が危機に臨んでいるから、何とかしてこれは職員にも奮起を望まなければならぬし、いまの国鉄幹部も事故をなくさなければいかぬという意図があって、こういうものをつくったとなれば、それはきわめて便宜主義的なことだから、それは幹部だけの問題ならいいけれども、そういう精神をこの合理化の中で私はやっていくとすれば、おそらく国鉄の合理化というものはスムーズにいかないだろうことを実は心配している。なぜかというと、総裁、少なくとも国鉄一家ということばが国鉄にはあった。今日事故が続出しているというけれども、ほんとうの意味で、総裁、いまの国鉄の労働者の中に国鉄一家的な気風がどれほどあるか。あるいは場合によってあなた方はそういう労働組合をつくっているから、そんな気風というのはなくなったのだというかもしれぬよ。ぼくは別な意味で、たとえば私どもがこういうところに籍を置いても、ある意味でいえば商業新聞にたたかれるように、たとえば運賃の問題が起これば、国労の議員団というやつは国鉄一家だ、といってたたかれているのだ、これは。そういったような気風が国会や政治の場で何もなくなっていることなんて心配ないですよ。問題は使われているほうと使っている関係になっている。そういう人たちのほんとうに気持ちがいま通い合っているのかどうか、ということを実は憂えているわけです。合理的なものを追求するものは冷たいというけれども、その冷たさの中に私はもっと浪花節的なものがあっていいじゃないか。総裁、ここに「会社合併の内幕」という本がある。これは何の関係もないけれども――。実はこの間、東海道新幹線に乗ろうと思って、何も手持ちがないものだから、何か本がないかと思って売店で探したら、「国鉄の苦闘」という本が、この「会社合併の内幕」と二つ並んでいたのです。「国鉄の苦闘」という中には、総裁、これは総裁を呼び捨てにしていうのじゃないけれども、本の題のままいうと、「石田禮助の悩みと決意」というのがこれにつけ書きしてある。「会社合併の内幕」のほうには何がついているかというと、総裁のかわりに「管理職を半減させる非情な合理化」、こう書いてある。私は興味があって、総裁、気に食わぬわけではありませんが、このことに興味があってこっちの本をとったのです。実はこの気持ちを、いま国鉄の労働者がどういう立場に立っているか、五万合理化をやられた、また五万やったら――やられたというよりも、むしろ結果的には協力をして、何とか再建に持っていかなければならぬという立場に立ってきた。ところがいままたこの財政再建推進会議のこの意見書にのっとって、総裁は大体これを基本にして、あるいはこの方針で今後の合理化を押しまくろうとしておるかもしらぬけれども、そこでもう一回国鉄当局が自分の足で、自分の肩に将来の国鉄ということを乗っけて、自分の頭で考えてみるべき時期にいま立たされているのじゃないか、ということを私は言わんとしている。もしそうでないとすれば、総裁がかつて総裁になったばかりに、いろいろのことを言ったときに、国鉄の労働者は何と言ったか。労使の関係を離れて十河総裁と――十河総裁には悪いけれども、石田総裁との違いというものを高く評価をして、おれらのおやじは言いにくいことを言いにくい場所でよく言ってくれるという、こういう気持ちがあの当時あったのだ。いま石田さんに対する国鉄労働者の気持ちというのは、だんだんうちのおやじも年をとったせえか、たよりがなくなってきた、(笑声)これは笑い話じゃない、ほんとうの話。なぜかといったら総裁、そうでしょう、九百億の政府出資を要求しがんばっていた。途中へいって七百億ですか、半分になって三百五十億、バナナのたたき売りじゃないけれども、下がった。その結果は最終的にどうなったか、五十四億の利子補給になった。これでもあなたを高く評価したし、私もこれは一般会計からこれだけ持ってきたということによって、これは将来の国鉄財政再建の上では、ある一つの意義というものを、私どもは一応評価をしている。しかし、あなたはだんだん長いものには巻かれろじゃないけれども、かつて総裁になったときの気風というもの、これがやっぱり薄らいできています。あの気概というものを、あの反骨精神はいま総裁いずこにありやということを、私は実はきょう委員会であなたにそれをたいへん酷だけれども申し上げる。それは総裁に言っているのじゃない。井上常務にもそうだし、他の常務の皆さんにも実は考えてもらいたい。今日、国鉄の財政が国家的にもう何とかしなければ再建できなくなったという根本の原因は一体どこにあるのか、ということを考えるときに、私はなぜ国鉄はそんなに国鉄だけが犠牲をしょわなければならぬのか。やれるなら佐藤さんやってみなさい。ぶんなげる気持ちになってなぜこの再建の問題を考えないのか。大臣のほうに言っているのじゃない。あまり上のほうに向けてものを言えずに、職員のほうばっかりにかかって、つらいことを言っているのじゃないか。いわんや東鉄の三分割なんかは一体これは何だと、このことを私がきょうはどうしてもあなた方に考えてもらいたいので、多少声はつらくても、にくいので言っているのじゃない。ほんとうの意味であなた方が国鉄の再建ということを考えるならば、東鉄の三分割なんというものは、ちょっとものを考える人間ならすぐわかりますよ、それは。ここに書いてあるようなこういう麗々しい理由じゃなしに、よくいわれている七十年闘争も頭には浮かんでいるでしょう。あるいはどうも東鉄がでか過ぎるというようなその表現の中には、いろいろ管理機構上の、管理体制の中にも問題があるいはあるわけでしょう。しかしだからといって、今日の時期にこういうことをやって、これからほんとうに十六万五千の合理化というものが、第四次七カ年計画というものがほんとうにスムーズにいくだろうか。この点は、私きょうはそこまでの問題だけ提起をしておきます。年が変わってどうせ四十四年度予算をやるわけですから、その時点で具体的に、きょうのような抽象論じゃなくて具体的にこれから十分やり合いたいと思いますから、これは大臣にも、そういう意味できょうは大臣には質問しませんけれども、よく聞いておいていただきたい。ほんとうにそういうことが考えられないならば、私は何ぼ国が多少のことをやってみたところで、ほんとうの国鉄再建はできない。いまの国鉄労働者の目を総裁のほうへ向け、ほんとうの意味でやっぱりこのおやじとこの何というか使用者という関係が、もうちょっと人町関係を回復するようなことを、いまの管理機構の中で第一に考えていくことが合理化問題、これからのこの国鉄再建問題の私はかぎだと思う。
#144
○説明員(石田禮助君) きわめて簡単に申し上げます。
 国鉄のこの合理化問題というのは何も苦しまぎれにやっているわけじゃない。私は国鉄総裁に就任してからのこれは問題であります。それでこの国鉄の立て直しということについて私がその初めから終始一貫して申し上げましたことは、要するに国鉄の立て直しというのは国鉄だけの力じゃいかぬ、政府というものが考え直してくれなければだめだということであります。これが何も初め言っていま言わないことじゃない、いまますます言っている。今度も予算なんかにつきましても、政府がひとつ四百億以上の補助をしたらいいだろうということは、政府が顧みてひとつその合理化やってくれと。国鉄に対する態度というものはどういうことかというと、運賃なんというものは、公共性を重視して安くしょっちゅう押えつけておいて、そうして要するに慈愛のないおやじが子供に冷やめしを食わせる、その冷やめしを食わされるのは、国鉄の職員です。そうして今日においては、国鉄の収入は一向ふえぬ、それ以上に経費がふえる。この一体差というものをどうするかということになれば、これは運賃の値上げになると言うと、政府は何と言うか、物価問題の手前そういうことはできない。それじゃ国鉄の独立採算制をどうして維持するか、独立採算制を維持して、国鉄が正常な仕事をするためには、どうしたって運賃を値上げしてもらわなければならず、そうしてまた政府は国鉄に対する合理化をやってもらわなければならぬ、これを私は酷言しておきます。私が国鉄総裁の間は、決して値下げしないということで、今度の議会でもこの点については大いにやらなければならぬということを考えておりますので、この点はどうぞひとつ御安心願いたいと思います。
#145
○委員長(谷口慶吉君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#146
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけて。
#147
○木村美智男君 総裁、いま言われた最後の中に、たとえば運賃値上げといったようなことについては、これは同意できませんけれども、その考え方自体総裁が就任をされた当時の気持ちの方針で再建をやっていくということについては、私も何といいますかその気持ちでぜひこれからやっていただきたい。このことだけ要望しまして、きょうは時間の関係もありますので、具体的な中身の問題については省略をさせていただいて、それでは航空局の関係二つばかり……。
#148
○委員長(谷口慶吉君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#149
○委員長(谷口慶吉君) それでは速記をつけて。
#150
○木村美智男君 航空局に伺いますが、最近全国的に空港の状態を見まして、第一番に松山空港、これは西口港だと思いますけれども、この松山空港の滑走路の中に実は横断道路が依然としてあるわけです。これは堀次官が航空局長のときですから、もうすでに二年近くなると思うのですが、指摘をしたにかかわらず、いまだにこの滑走路について横断歩道の問題がそのままに放置をされておる。しかも管制塔が当時三百メーターぐらいの近くに拡声機で注意を喚起したり開閉機の上げおろしの関係を的確にやられたのですが、いま海岸ばたに五百メーターぐらい離して八百メーターの距離になったから、肉眼ではちょっと歩行者を見ることも不可能だ、そういう状態なんです。したがって、いろいろ問題が多いのですが、この点についてやはり地下道をつくるか迂回道路をつくるか、迂回道路は百万円ぐらいの金で済むそうですが、この点がとにかく依然として放置されておる、これはきわめて問題なりで、この点についてひとつ……。
 それから二種、三種空港の最近の業務処理体制ですが、非常に人員が不足をしている。いって見れば、三種のほうは特にひどい状態になっている。中身については、これは部長が知っているはずなんで、私はこれ以上申し上げませんが、この関係についてやはり急速に充足をするということは必要だと思うので、この点どういうお考えであるか。
 それから依然として空港の運用時間が守られていないという問題があります。これは松山事故の場合でも、空港の運用時間をこえて実はあの飛行機が行くことになっておったというような状態からいって、きわめて二種、三種というのが設備が悪いので運用時間内のいわゆる発着ということに、ダイヤの編成もあるいは含むかもしれませんが、これはきちっとこの際運用時間について守るような体制を全国的にとるべきではないのか。
 それから四つ目には、年末、年始ですから、それは無理もないと思いますが、臨時便を非常に多く増発をして、いまでさえ問題なんですが、大阪空港の例なんかとると、結局同じ時間に出発をする飛行機が幾つもあるわけです。これはどうも常識的に考えて、こういうことをやっておって、もし事故が起こったらどうするかという問題になるわけですが、たとえば、同時出発の中でも大阪空港から高知向けと福岡向けが九時二十分に全日空と日航が同時ですが、これは出発をするようになっておる。あるいは七時三十分には東京と松山に向けてこれまた日航機と全日空が同時出発をする、こういう関係になっている。着陸についても同じやつが一つ二つ三つ四つ五つで、はなはだしいに至っては二十時三十分というのは、これは三機が一緒に着陸することになっている。これはもうちょっと常識的に考えてどうもおかしいと思うのだけれども、こういうことについては、もう少し積極的に調整をはかるべきではないのかというふうに思うのですけれども、これはどうだろうか。
 もう一つの問題は、航空路管制についてですが、非常に取り扱いが何というか、人員が少ないということと、飛行機の便がふえたということでたいへんふくそうしてきておって、ニア・ミスの問題が起こっている。これは大体大島上空をわずか二時間の間に五十数機が通過をしたという実際の資料も出ていまして、管制官が非常にこれは困っている。いわゆる空中接触を起こす可能性というものは、これはたいへんな状況になってきているので、管制官はいろいろ責任上そういう問題をそのまま報告をするということができないことになっているので、大体非公式な、報告を入れないものまでまぜると月に二十件から三十件ニア・ミスの問題が起こっている。こういう問題についてこれは一体どうしたらいいのか、どうしようと考えているのか。この異常接近というようなことが生じていることについて承知をしているのか。承知をしているとすれば、どういう対策をとろうとするのか。これは時間の関係もありますから、一まとめにして五つひとつお伺いしたい。
#151
○政府委員(手塚良成君) まず最初に松山空港の横断歩道の問題についてですが、松山空港には御指摘のとおり陸上側に横断歩道が現在ついておりまして、そこを通行しております通行量は一日に三ないし四百件、非常にたくさんございます。航空機の離発着は一日に大体二十六便というのが現状でございます。松山の需要供給の関係からいきますと、将来まだ増加の傾向にあるかと思います。現在横断歩道につきましての管理方法といたしましては、管制塔の中における操作によりましてこの横断歩道に遮断機がついておりますが、飛行機の離発着時にボタンを押すことによって警報機を鳴らして同時にその遮断機をおろす。こういうようなことをやり、かたがたパトロールを強化いたしまして、立ち入り禁止区域の不法な侵入の防止につとめておるというのが現状であるわけでございます。しかしながら先生もおっしゃいましたごとく、現在の管制塔が最近におきまして新しいターミナルビルができたに伴いまして、従来の場所よりも三百メーター先のほうに移りまして遮断機が十分よく管制塔の上から見えないというような状況になりまして、従来でも相当管制官に管制以外のこういった問題で注意を払わしておりますのが、一そうそういう面のロードがかかっているという現状になっております。これを根本的に解決いたしますについては、おっしゃいましたように地下道あるいは迂回路をつくるという問題以外にはないと私ども考えております。しかしながら、迂回路につきましては、これはなかなか地元とのお話、皆さんの御便宜の関係もございますので、やはり一番望ましいのは地下道の設置だろうと思っております。一方、松山空航につきましては、御承知のとおり海側には三百五十メーター、陸上で四百メーター拡張いたしまして、二千メーターの空港にするということで現在鋭意補償関係について努力しているわけでございますが、この陸上関係の延長ができました暁に、その延長部分のうちに地下道をつくるという計画を実は立てているわけでございまして、ただいまの現状のままで地下道をつくりますことは、将来延長しました計画との関係におきまして必ずしも適当ではない、こういうふうに考えております。しかしながら、当面それができますまでの現状につきましては、やはり航空の安全の点からはもう一そうの努力をしなければならない。
  〔委員長退席、理事岡本悟君着席〕
ということで、実はこの遮断機につきまして無人ではなしに有人の形にしてはどうか。有人にするにつきましてはいろいろ人員関係もございますので、そういった関係についての地元の御協力の話をいま持ち出しておりますが、地元におきましては、やはりここを閉鎖をして迂回路のほうがいいのではないかというような御意見などもありまして、目下鋭意そういう話し合い中でございますので、近くその結論を得ることと思っております。そういったことによりまして、この横断歩道についての安全性の確保をはかり、同時に管制官のロードの軽減をはかろうというふうに進めておる次第でございます。
 第二の問題の三種空港における定員の問題でございます。実は航空局におきましては、いろいろ定員が伴いません新しい事態のことについて仕事量が実は年々ふえています。そういった内容、たとえば、新しい施設の開発調査というような問題、あるいはそういう施設設備ができましたについて、それの運用に対する検討というような問題、そういった新しい内容のものが逐次ふえてきておりますが、これらのものについてなかなかそういった期間中における定員の増ということが実際上非常にむずかしいという現状にございます。そういう場合に、実は私どもは部内におきましてやりくりをせざるを得ない実情で、そういった一部のやりくりが、しわといたしまして三種空港の要員に及んでいるわけでございます。三種空港についてもいろいろございますが、たとえば非常に北の端の稚内等におきましては、現在実は二種の空港でありながら定期便が飛んでないというのが実情でございます。こういったところにつきましては冬分の閑散なこともございまして、一部そういったところの定員をそういう実際面へつけざるを得ないようなところへ回して使う、
  〔理事岡本悟君退席、委員長着席〕というような事態を招来いたしております。しかしながら、こういった姿は必ずしも正常な姿じゃございません。私どもは毎年相当な数、特に運輸省全体におきましては、航空局が一番多い定員要求を出しておるわけでございます。何とかそういう予算面における正式な定員の獲得を、いま一段の努力をいたしまして、そういった面における実行上の無理ということをなくしたい、というのを心がけておる次第でございます。
 次の、第三の問題に、運用時間の問題がございます。御承知のとおり、各空港につきまして実際の飛行機の運用の繁閑によりまして、運用時間というものをきめております。その運用時間に応じたまた定員配置を考えておるわけでございます。御指摘のとおり、この運用時間の厳守につきまして、一応のダイヤとの調整は、エアラインとの間についておるわけでございますが、現実問題といたしまして、航空機のほうのスコアワークに伴うディレーとか、また出発時におきますスコアワークで遅延をするとかいうことがございまして、きめられた運用時間内におさまらないという事態のものがございます。で、こういったものにつきましては、現在組織的には、現地におきます空港事務所、あるいは出張所等にそういう事態の監視といいますか、本局への報告方を求めるかたがた、その求めた結果に対しまして、常時そういう姿が出るようなエアラインのダイヤにつきましては、現地あるいは本局から、そういうエアラインに対するダイヤの変更ということを求めてきております。ことしに入りましても、大阪航空局等においては数件そういう例ができておりますが、まあそういうような体制等、そういう方向におきまして、極力まあ運用時間を厳守させるようにしたいというふうに考えております。ただ、この航空会社の努力なりあるいはそういった運用時間の厳守につきまして、まあ一応やらしておりますけれども、これらにつきましても、なかなか事態がおさまらない場合も往々にしてございまして、いまばっさりと、この運用時間内に全部おさめるということも、なかなか困難な個所もございます。そういったところにつきましては、まあ定員的なやりくりのほか、あるいは超勤等におきまして、そういう処理を進めて、運用時間の点で定員の不足ということをカバーするような方法もとっております。本件につきましては、やはりそういった調整のもとにおいて運用時間は厳守をするということを、私どもは考えてまいっておるわけでございます。
  〔委員長退席、理事岡本悟君着席〕
 それから第四番目に御質問のございました臨時便の問題でございます。年末、年始等におきましては、特にお客様の利用者の便を考えまして、各エアライン、毎年定例的に臨時便を出しております。ことしもこの十二月の二十九日あたりから年始にかけまして臨時便を日本航空、全日空あるいは国内航空等におきまして出すことにいたしております。便数等につきましても、昨年に比べまして若干ふえておりますが、大体昨年どおり、しかしながら、定期便のほうが昨年よりふえておりますので、合計いたしますと、まあおおむね昨年より一割五分ないし二割くらいの増加かと考えておりますが、そういった臨時便を出す計画をいたしておるわけでございます。で、その臨時便等につきまして、御指摘のようないろいろな方向に対して、同一時間に重複したような離陸、あるいは着陸というような問題があるということでございました。これは実際問題、同一時間に離陸をしたり、あるいは同一時間に着陸するということは、これは物理的に不可能なわけでございます。にもかかわらず、そういった時間帯になっているものがあるといたしますと、これは私どものほうで、実は十分その点は勘案しながら調整をいたしましてやっているつもりでございますが、二、三飛行機のやりくり上、時間の上ではそういうことにならざるを得ないというようなものがあるかと思いますが、現実問題としましては、やはり管制塔の指示によりまして、それぞれ若干の間隔を置きながら離陸をし、着陸をするということにしておるわけでございます。現実そういうことになるといたしますと、時間そのものもそういった離発着時間では不適当でございまして、こういった事態があるといたしますと、直ちに調整をはかるべきであるというふうに考えます。
 第五番目のニア・ミスの問題でございますが、これも先生御案内のことであろうと思います。私どものほうにもいろいろ報告がまいっておりまして、この事態を承知いたしております。最近の十月のデータにおきましては、特に若干その事態が多かったと考えられます。十月の四日、十六日、二十八日、三十一日という事態に、そういった問題にすべきニア・ミスが起こっております。これらに対しまして、いろいろ問題はあろうかと思います。やはり最近におきまして、相当東京管制部におきまして、航空機の管制官一人当たりの扱い量というようなものがふえてきているというような事態が、大きな原因であろうかと思いますが、それ以外にいろいろのこういったものに対する原因が考えられます。そこで、当面私どもがこういった事態に対処すべく、対策としていまいろいろ深い研究をさしておりますけれども、当面のさしあたりの問題といたしましては、たとえば管制官の訓練をもう一そう充実をする、こういうニア・ミス等が出ますときにおきましては、技量等の維持、あるいは向上という面において、いささか不十分のものがあるやに思われますので、そういったものに対しまして、再研修ということを十分にやりたい。あるいは、この人員配置の適正化、つまり技能証明自体は持っておりますけれども、なおその組み合わせ等におきまして、経験の浅い者とそうでない者とがございまして、経験差というものによって、処理能力は同一証明者でも非常に違ってまいります。そういう意味の人の配置のしかたというものを、そういった経験差に加えてどういうふうにするか、適正な配置を考えるというようなことをひとつ対策的に考えております。それからまた、管制方式の改善ということも具体的に進めております。たとえば上昇機、降下機、こういったものに対しまして、それぞれ別途の径路を飛行させる。従来そういう径路をきめておらず、同一径路を上昇に使う、あるいは降下に使うということにしておりましたものに対して、一全然別の径路を設定してやらせる、あるいは安全間隔の設定が容易に行なわれるような迂回コースをつくるというようなことを考えまして、そういったニア・ミスの非常に起こりやすい、また起こる実績の非常に多かったというところに対する方式の改善ということを即刻実施をいたしております。あるいは交通量規制、先ほど申し上げましたニア・ミスの飛行機の数が多くなってきた、一人当たりの管制官の受け持ち機数が多くなってきた、こういう問題に対処しまして、実はある一定の機数に達しました場合には、原則としてそういう量以上の飛行機の地上の離陸を当然これは待たせる、あるいは海上において、これは当然ホールディングさせるというようなことを、航空局長通達によりまして、当然やれるということを管制官に周知させるとともに、会社にもそういうことを出しまして、会社のほうからのそういうホールディングをされては困る、あるいは時間のディレーを来たすとかいう苦情を公式に押える、あるいは安全にそういった管制官の十分な配慮ができるようにというような意味で、そういった措置などを最近通牒として出し、措置をとっております。
 根本的な問題といたしまして、私どもでやはり一人の管制官の受け持ち得る範囲というものが、技量的にあるいは心理、体力的にどの程度であるか、あるいは無線を使っておりまするが、周波数を大体どれくらい一人で受け持ちが可能であるかというような問題につきまして、基本的な問題といたしまして、現在いろいろ検討を続けております。当面いま申し上げましたような対策をもってニア・ミスの対策と考えて実施をいたしておる次第であります。
#152
○木村美智男君 時間がないから、いまのことについて聞き直しをすることはやめます。やめますが、回答自体の中には、これはすぐ事故でも起きたら、たいへんな航空局としての責任問題になる事項が多いのです。だからきょうはこれ以上申し上げませんが、通常国会へ入ったら、大体五つばかりにしぼってお伺いをしたいわけですから、これに対して具体的にどういう措置をとったか伺いますから、早急に一つ一つの問題点について措置をとってほしい。この点、要望して航空局のほうは終わります。
 それから自動車局ですが、これで終わりますが、陸運事務所の実は車両検査と登録事務の問題です。局長、これは非常に最近何というか、数が多くなって、はたして年越しができるのかどうかというふうに危ぶまれているようなんで、これについて具体的な何か方法を考えているのか。少なくとも現在は民間に委託をしているけれども、手数料が高いとか、指定工場を指定はしたけれども、設備資金が高いために結局客が寄りつかない。で、陸運事務所の安いほうに人間が集まるというようなことから非常にすいているようであります。したがって、例年なら百名ずつくらい増員をしているのに、ことしはゼロのようなことを言っているが、そういうことで、これは年越しができるのかどうかということで多少心配をしていますから、その点、登録事務と車検の現状ですね。そしてこれが打開策はどういうふうに考えているのか、これだけお伺いをして、これで終わります。
#153
○政府委員(黒住忠行君) 先生が御指摘のように、自動車は非常にふえてまいってきておりまして、おおむね毎年二割程度の増がございます。したがいまして、車検なり登録の仕事もこれに並行してふえてまいっておるのでございまして、これに対しまして、種々の方策を考えておる次第でございますが、その中で、指定整備事業の方策につきましては、前年度約一三%ぐらいの継続検査の整備事業の実施率でございましたが、本年度おおむね一六%予定より上回っております。しかし、これでは不十分でございますので、その点につきましても、十分今後指導をしていきたいと思っております。それから年末におきましては、例年車検、登録等の仕事が込むわけでございまして、これは各局ごとにそれぞれ対策を講じられておるところでございまして、おかげさまで現在のところ各事務所で非常に混乱しているというふうなことは聞いておりませんが、これから数日まだございますので、陸運局なりを督促いたしまして、万遺憾なきを期していきたいと思っております。
#154
○三木忠雄君 相当時間がたっておりますので、私もきょうは簡単に二、三のことを運輸大臣並びに総裁に伺いまして、臨時国会でわが党独自の国鉄問題についていろいろ調査した問題について具体的な問題は通常国会でいろいろ伺いたいと、こう思うわけでありますが、特に運輸大臣に一つお伺いしたいわけでありますが、昨日も公明党といたしまして、国鉄並びに私鉄運賃の値上げ反対の申し入れ書を行なったわけでありますが、特に私鉄運賃の値上げの問題について、四十一年の一月十一日の臨時物価対策協議会の申し合わせ事項で、特別の支障がない限りは運輸省は大手私鉄は四年間は絶対上げないと、こういう言明を協議会でやっているわけでありますが、この問題について運輸大臣は守り切るかどうか、これをはっきりお聞きしたいわけであります。
#155
○国務大臣(原田憲君) お尋ねの私鉄運賃の問題でございますが、私鉄運賃につきましては、今月九日以降、大手私鉄からそれぞれ二三%から三五%の旅客運賃増を目標とする賃金改定申請がございまして、現在審査を開始したところでございます。お尋ねは、前に私鉄運賃については四年間上げしないということを物価対策協議会でやっておるがどうするのか、こういうことでございます。この間のここの委員会におきましても、前大臣の中曽根さんが、大手私鉄の運賃値上げについては一年間上げしないということを言われておったが、最後の段階においては上げなければならぬのじゃないかというような発言があったということも私聞かされたのでございますが、いずれにいたしましても、運賃問題は非常に重要な問題でございまして、私が権限を持っておりますけれども、いまお尋ねのように物価問題の関係閣僚会議を開いて決定をするという運びになってきておりますので、この問題につきましては、臨時閣僚会議におきまして、運賃改定問題を含めて慎重に考慮をしなければならぬ、このように考えております。
#156
○三木忠雄君 四年間値上げをしないと、こう閣僚会議で申し合わせをしたわけでありますから、したがって、それ以後の運輸大臣においては具体的にその問題を全部踏襲してきた。ここに至って原田運輸大臣がこの値上げをする、こういうふうになれば、佐藤内閣の一翼をになっている運輸大臣は値上げ賛成のためにあらわれた大臣であると、こう国民から言われるのじゃないかと思うのですけれども、この問題については、閣僚協議会の申し合わせ事項を断じて守るのだという運輸大臣の強力な閣僚に対する働きかけがなければこれは解決をしない問題じゃないかと、こう思うわけでありますが、どうでしょうか、その腹づもりは。
#157
○国務大臣(原田憲君) 私といたしましては、運賃問題は、重要な問題でございますから、先ほど申し上げましたように、十分慎重に対処する覚悟でございます。
#158
○三木忠雄君 私鉄運賃の具体的な問題等については、関連事業、そういう問題等について詳しいデータがございます。その問題に触れますと相当時間がかかりますので、きょうは時間も限られておりますので、差しあたってやめますけれども、この問題については、慎重審議を行なっていただきたい。
 次に、国鉄総裁に伺いたいわけでありますが、この再建推進会議の意見書によりますと、「国鉄の事業範囲については、鉄道輸送の機能を高めるに必要な関連事業、国鉄の所有する施設の有効利用をはかるための関連事業等への拡大をはかる。」という、これは一例ではありますけれども、こういう問題が出ておるわけでありますけれども、関連・事業、この問題について、具体的に国鉄として対策はどう持っておるか、特に最近の問題としていろいろお伺いしたいわけであります。
#159
○説明員(石田禮助君) 国鉄の関連事業の拡大でありまするが、これはなかなかのむずかしい問題でありまして、まず、一番大きな問題は、通運事業であります。要するに、輸送というものはどうあるのが原則なのか。現在国鉄がやっているのは、ターミナル。ツー・ターミナルで、ターミナルと戸口との間の仕事というものは、これは通運業者にまかしております。これは、理想からいえば国鉄が直接にやるということは考えられまするが、国鉄のいまの事情を勘案した結果、国鉄が通運事業に手を出すということは、決してこれは得策じゃない。結局うまくいかぬ。やっぱり通運事業というものは、通運の専門家にまかせるということが適当じゃないかと、こういうふうに考えております。そのほかに、たとえば大いに構内営業なりというものに対して、国鉄は直接にやったらどうかというような意見もありますが、 これまた、国鉄のような人件費の高い、またその他いろいろなことを考えて、こういうようなことはやっぱり専門家にやらして、国鉄としては、構内営業として適当な収入を得るということのほうが、まずこれが賢明であるといったように考えておりますので、たとえばこの事業範囲の拡大ということについては、具体的な案は持っておりません。しかし、これは今後とも研究して適当ななにがあれば手をつけていきたいと思います。
#160
○三木忠雄君 まあ、運賃の値上げを申請しているわけでありますけれども、実際にその運賃値上げの問題の前に、もう少し国鉄として具体的に収入を得るところは、たとえ小なりともいろいろな形を研究していけば、もっと出てくるのじゃないか。そういう問題を突き詰めて、その上から国鉄運賃の値上げ、もっと具体的な、先ほど吉田委員からもお話がありましたように、物件費の問題であるとか、そういうような投資の問題、いろいろありますが、たとえば一つの例が鉄道弘済会。これは相当一年間で――詳しいデータは持っておりませんけれども、約八百億あるいは九百億の売り上げがあるのじゃないかと思うのですがね。収入の面については分析してみればわかる問題でありますが、いずれにしても、そういうような関連事業、確かに国鉄の営業からいきますとそこらは手を出せない、こうなっているわけでありますが、こういう基本的な問題、たとえば鉄道があるために、実際にその関係でその業者はもうかっているのです。そういうところの収入で人件費がかかるということじゃなしに、国鉄が直接営業しなくても、そういう関連事業からは国鉄に少しは還元されてくると、こういうふうな方法ももう少し具体的に考え、あるいは営業方法も変えていくと、こういうふうな方法を総裁は持っているかどうか。特に三井物産等で腕をふるわれた総裁でありますので、そういう点についても、もう一ぺん国民が納得するように、これは鉄道弘済会とか関連事業というのはほとんど、たとえば高架下であるとか構内事業、こういう問題もみんな国鉄がやっているものだと考える人たちが非常に多いわけです、国民大衆は。こういう問題についても、直接やらなくてももう少し還元されて、運賃に少しでもプラスになっていく、こういう拡大方針をもっと総裁がとっていく方法を考えたらいいのじゃないか、こう思います。
#161
○説明員(石田禮助君) これは、ごもっともなことでありまして、御趣旨としては賛成でありますが、なんとしても収入増大の問題があります。これはつまり国鉄の合理化に徹する――合理化とは何ぞやといえば、第一は収入の増大を期する投資効果をふやす。この点につきましては、一番大きな問題は、旅客収入と貨物収入。旅客収入につきましては、最近の国鉄というものは相当に企業意欲というものを発揮しておる。たとえば国労なんというものは、国鉄を批評して、最近の国鉄というものは営利にきゅうきゅうとしているというようなことを言っている。私としては、これは実にけっこうなことだと思う。まだ少し営利心というものを向上する余地は十分にあるということで、大いに奨励しておるのでありまするが、まあ国鉄の鉄道収入の旅客及び貨物の収入でありますが、このうちで一番おくれているのは貨物収入です。これについては、まだまだ相当にこれは余地がある。この点については、鋭意その企画を拡大しておるのであります。この点は、どうぞひとつ御監視くだすって、もしも足らぬところがあるなら、ひとつ御忠告を願いたいと思うのであります。それからさらに弘済会の問題でありまするが、弘済会の仕事というもので一番大きな問題は、収入の源はやはり構内営業です。構内営業ということになると、これは国鉄ばかりでなくて、普通の営業者というものもやっているのであります。それで弘済会は四十年あたりの営業成績を見ましても一年に八百十億ぐらいやっている。四十三年においては九百億をすでに突破している。それで四十年の業績を見ますというと、営業額が八百十億でもって、それによって得た収入というものは約三十二億、相当な大きなものであります。とにかく弘済会というものは、構内における販売個所の六割ぐらいをやっている。それでそれによって得た収入というものは三十二億でありまするが、このうちで国鉄に構内営業料として入ったやつが十六億ある。つまり半分は国鉄が構内営業費としてとっている。これは弘済会ばかりでなく、ほかの営業者にも同じことであります。しかも、そうして十六億引いた残りの十六億でありまするが、そのうちの四億というものは、これは税金にとられている。残りの十二億というものはあるわけでありまするが、このうちの約八億というものはいろいろの福祉事業に使っている。そうして差し引き約四億というものは年々積み立て金にやられるということでありまするが、この弘済会のやっている福祉事業のうちには、国鉄に年々二千人以上の負傷者が出る、この負傷者に対するテークケアというものは弘済会がやっている。さらに殉職者――年々これは六十人ないし七十人の者がいまでもあります。多いときは五百人ぐらいあった。そういう殉職者の遺族のテークケアということも弘済会が一手に引き受けてやっている。それからさらに退職者――さっきも出た五十五にしてやめるということで、なおさらアクチブのものに対しては、弘済会がこれを雇い入れてめんどう見てくれる。そのほか弘済会というのはあらゆる福祉事業をやっている。老人に対する問題、さらに知能の発達しない者に対するめんどう、それから鉄道関係でいくというと、旅行者の病人なんかに対しては、重要な駅に対しては相当な施設を占めて、そこにおいてすべて医療のめんどうを見ている。そこでそういうようなことで、私としては、これは国鉄の販売所の六割を占めているということで大きいのですが、このうちの二割八分というものはこれは全然残らぬことになってしまう。国鉄としては、旅客に対するサービスからいって、ああいう構内営業所というものは必要なんです。こういう二割八分というものは、普通の営業者にやらせればやらぬ、弘済会なればこそやるのだということも、これもひとつ御了承願いたいということで、私は国鉄の立場から言えば、弘済会のような仕事を国鉄でやるということはとてもできるものじゃない。それで普通の営業者にこれをやらせれば、その利益というものは自分のポケットにねじ込んでしまう。弘済会なるがゆえに、そのうちの十二億というような大金を、いろいろな福祉事業に使っているということができるわけなんであります。できるなら弘済会の構内営業所をもう少しふやしてもいいということで、弘済会の仕事につきましては始終報告も受け、監視もしているわけでありますが、
  〔理事岡本悟君退席、委員長着席〕
いまのところこれは大体うまくいっている。国鉄としては、そういう面に対しては手をつける意思はない。そのほかの仕事に対して国鉄が手を出すということでありますが、それはよほど注意してやらぬと、結局利益を得るためにやったものが変なことになるというようなことで、私は慎重にやらねばならぬ、ただいまのところでは、まず新しい仕事に手をつけようというような考えは持っておりませんということを申し上げておきます。
#162
○三木忠雄君 具体的な問題については、通常国会でいろいろやっていきたいと思うのです。
 特に、一つ北海道にこの間行きまして、私は非常にかわいそうだと、こう思った問題が、社会問題になっている一つの問題として、きょうはお聞きしておきたいのですけれども、特に貨車通学ですね。貨車でまだ北海道で子供が通学をしているというこの事実であります。この問題について、国鉄当局はどの程度この貨車通学生があるかどうかですね、これをひとつお聞きしたいと思います。
  〔委員長退席、理事岡本悟君着席〕
#163
○説明員(長瀬恒雄君) ただいま御指摘の貨物列車によりまして通学いたしておりますものは、北海道の旭川地区にございます。しかし、これの起こりました現状は、この前後には旅客列車があるわけであります。しかし、通学あるいは退校の時間に間に合わないというようなことから、学校から願い出まして、貨車に――貨車と申しましても、車掌のおります緩急車と申しております。これに便乗を認めているわけであります。したがって、管理局あるいは駅長、車掌というものも、これらにつきましては十分承知して安全に輸送をいたしております。この現状につきまして例を申し上げますと、根室線におきまして厚床というところから初田牛、これが約十四分かかっております。ここに八人、そのほかたいがいあと五、六線ございますが、いずれも隣の駅というところへ緩急車でもって輸送されておるわけでありまして、
  〔理事岡本悟君退席、委員長着席〕
利用人員も少ないあるいは乗車時間も少ない、しかも緩急市を使っているということで、現状におきましては、それぞれの列車には七、八人がそれぞれ便乗いたしておる。これに対しまして、もちろん旅客列車で運ぶということは望ましいわけであります。それをやりますと、これらの時間帯におきましては一般の乗客はほとんどないという現状でございます。したがいまして、貨車に客車をつけますと、それの解決という問題もございます。貨車の輸送力も減るというようなことから、これらの解決につきましては、以前におきましてはもっとたくさんあったのでありますが、最近では逐次時刻改正のごとにこれを整理いたしておりまして、今後におきましても、こうした問題につきましては、改善につきましては努力いたしたいと考えております。
#164
○三木忠雄君 この貨車に客車を一両つければ済む問題なんですね。まあ済む問題と簡単にできない国鉄の事情があるかと思いますが、いずれにしても、このような教員あるいは通学している子供たちが真剣に悩んでいる問題で、ただ人員が少ないからというだけではなしに、一両でもつければ、また現にこれを一両つけて解決したという実例があるわけですね。こういう問題を、やはり真剣に考えていかなければならないのじゃないか。こういう問題は、やはり教育問題でも非常に深刻な問題であります。特に、過疎地域がこれからどんどんふえてくる。そういう問題がからんでくるのじゃないかと思います。こういう問題について、国鉄当局としてもただ採算ベースだけではなしに、もっとこういう問題をしっかり考えていかなければならないじゃないか、こう思うのです。
#165
○説明員(長瀬恒雄君) ただいまのお話のとおり、この今後の問題といたしまして、存立をつけるということにつきましては、十分研究いたしたいと思いますが、何分にも七、八人ということと貨物の輸送力が減るというような点から、さしあたりまして、今後の時刻改正等におきまして十分検討して、通学生に対する輸送につきまして、改正をしていきたいと思います。
#166
○三木忠雄君 七、八人じゃないですよ。二百人、三百人ありますよ。もう少し具体的に調べてやってもらいたいと思う。
 最後に、運輸大臣に運輸省として国鉄やあるいはまた私鉄が新線を建設すると、付近の土地が非常に値上がりをするわけです。この問題について、中曽根大臣も開発吸収構想といいますか、そういう問題についていろいろ検討を加えておると、こういうふうな話を聞いておるわけでありますが、こういう問題について、運輸大臣は今後の山陽新幹線もあるでしょうし、あるいは主要な幹線を建設する途上において、こういう開発吸収構想について運輸大臣としてどう考えられるか、この問題についてお伺いしまして、詳細は通常国会にいろいろお願いしたいと思います。
#167
○国務大臣(原田憲君) ただいまの問題が、広い意味のいわゆる受益者負担ということであろうと思うのであります。この問題は、中曽根大臣がどのように具体的に言われておるか、私まだつまびらかでございませんが、非常にむずかしい問題でございまして、このような問題は国鉄のみでなく、新しく道路をつける問題とかあるいは有料道路の開発とか、このような総合的な問題として取り上げて、どうしていくかということについて、十分今後真剣に検討いたしたいと考えます。
#168
○委員長(谷口慶吉君) 本件に関する質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#169
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけて。
    ―――――――――――――
#170
○委員長(谷口慶吉君) これより請願の審査を行ないます。
 第七号国鉄信楽線の存続に関する請願外十一件を議題といたします。
 まず、専門員から請願の趣旨について説明を聴取いたします。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#171
○委員長(谷口慶吉君) 速記を始めてください。
 これより採決いたします。
 第七号、第四八号、第一〇九号、第二〇号、第一一一号、第一九三号、第二一七号、第二一八号、第二一二九号、第二四〇号、第三一七号及び第一一二八号、以上十二件の請願は議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものと決定することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#172
○委員長(谷口慶吉君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。
 なお、報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#173
○委員長(谷口慶吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#174
○委員長(谷口慶吉君) 継続調査要求についておはかりいたします。
 運輸事情等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本院規則第五十三条により本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#175
○委員長(谷口慶吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#176
○委員長(谷口慶吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後五時三十二分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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