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1968/12/20 第60回国会 参議院 参議院会議録情報 第060回国会 地方行政委員会 第3号
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1968/12/20 第60回国会 参議院

参議院会議録情報 第060回国会 地方行政委員会 第3号

#1
第060回国会 地方行政委員会 第3号
昭和四十三年十二月二十日(金曜日)
   午後三時十一分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         津島 文治君
    理 事
                熊谷太三郎君
                吉武 恵市君
                林  虎雄君
                原田  立君
    委 員
                小林 国司君
                小林 武治君
                鈴木 省吾君
                船田  譲君
                増田  盛君
                柳田桃太郎君
                若林 正武君
                竹田 四郎君
                千葉千代世君
                松澤 兼人君
                和田 静夫君
                阿部 憲一君
                山田  勇君
                山崎 竜男君
   国務大臣
       自 治 大 臣  野田 武夫君
   政府委員
       自治政務次官   砂田 重民君
       自治大臣官房長  宮澤  弘君
       自治省行政局長  長野 士郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
   説明員
       自治省行政局公
       務員部長     鎌田 要人君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和四十二年度における地方公務員等共済組合
 法の規定による年金の額の改定等に関する法律
 等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
○地方交付税率の引下げに反対に関する請願(第
 三号)(第一一二号)(第一九八号)(第二三
 一号)(第二三二号)(第三二四号)
○地方事務官制度の廃止に関する請願(第四号)
 (第二二九号)(第二三〇号)(第二三三号)
○集団暴力行為の厳重取締りに関する請願(第八
 四号)(第八五号)(第一〇六号)(第一〇七
 号)(第一一九号)(第一二〇号)(第一九四
 号)(第一九五号)(第二五五号)(第二五六
 号)(第二五七号)(第二五八号)(第二五九
 号)(第二七四号)(第三四〇号)
○建設機械の軽油引取税の課税免除に関する請願
 (第一二五号)
○国鉄納付金制度廃止反対に関する請願(第二四
 一号)
○後進地域に対する財源賦与の充実強化に関する
 請願(第二四二号)
○住居表示に関する請願(第三一四号)
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(津島文治君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 昭和四十二年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。政府から提案理由の説明を聴取いたします。野田自治大臣。
#3
○国務大臣(野田武夫君) ただいま議題となりました昭和四十二年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案について、その提案の理由とその概要を御説明申し上げます。
 恩給の年額の増額につきましては、第五十八回国会において恩給法等の一部を改正する法律の御可決をいただき、本年十月から実施されているところでありますが、これに伴い地方公務員の退職年金制度についても、恩給法等の改正内容に準じてすみやかに所要の措置を講ずる必要があります。このほか、退職年金条例等の適用を受けた組合員の退職年金の受給資格の特例につき所要の改善措置を講ずる等の必要があります。これがこの法律案を提出した理由であります。
 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
 第一は、昭和四十二年度において実施いたしました地方公務員等共済組合法の規定による退職年金等の年額の引き上げ、すなわち、いわゆる二万円ベースの給料により算定した額の三二%増額の措置につきまして、今回その率を改め、四四%とすることにいたしたのであります。なお、地方公務員等共済組合法の施行日前の期間を基礎として算出する部分につきましては、七十歳以上の者は五四・二%から六二%へ、六十五歳以上七十歳未満の者並びに六十五歳未満の妻、子及び孫は四四%から五四・二%へ、それぞれ増額した額に引き上げることとしております。
 第二は、増加恩給の額が引き上げられたことに伴い、地方公務員等共済組合法の規定による公務上の廃疾年金及び遺族年金の最低保障額を引き上げることとしております。
 第三は、退職年金条例または恩給法の適用を受ける職員としての前歴を有することなく外国政府等の職員として昭和二十年八月八日まで在職し、その後、退職年金条例または恩給法の適用を受けた期間を有する地方公務員共済組合の組合員のその外国政府等の職員であった期間については、現行法上退職年金の最短年限に達するまでを限度として組合員期間に通算し、それ以上は通算しないこととされておりますが、恩給制度の改正に準じ、その全期間を通算することとしております。
 第四は、地方公務員等共済組合法の施行の日の前日である昭和三十七年十一月三十日に退職年金条例の適用を受けていた地方公務員共済組合の組合員が退職した場合において、当該退職年金条例の適用を受けた在職年数に通算されない旧軍人の加算年その他の恩給法上の在職期間及び他の退職年金条例上の在職期間があるときは、これらの在職年数を含めて、組合員期間が二十年未満であっても、国家公務員共済組合の取り扱いに準じ、退職年金の受給資格が得られるよう所要の措置を講ずることとしております。
 第五は、本邦復帰前の奄美群島における市または町村の議会の議員としての在職期間を有する地方議会議員共済会の会員について、その期間を市または町村の区分に応じそれぞれの共済会の会員であった期間に通算することとしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及びその概要であります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#4
○委員長(津島文治君) 引き続き補足説明を聴取いたします。鎌田公務員部長。
#5
○説明員(鎌田要人君) 公務員部長でございます。
 ただいまの大臣の趣旨説明に若干補足さしていただきたいと存じます。法律案の内容は第一条と第二条に分かれておりまして、第一条はいわゆる昭和四十二年改定法と申しますものの一部改正でございます。第二条が地方公務員共済組合法の施行法の一部改正でございます。で、内容の概要は、お手元にお配り申し上げてございますところの資料の一ページにございます「昭和四十二年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案要綱」というのがございますが、この要綱に従いまして逐次御説明を申し上げたいと存じます。
 まず第一が「恩給制度の改正に伴う事項」についてでございます。非常に煩瑣な制度になっておるわけでございますが、昭和三十七年の十二月一日から現行の地方公務員等共済組合法――都道府県、市町村あるいは教育職員、警察職員全部一本にいたしました共済制度というものができたわけでございますけれども、それまでの地方公務員の共済制度というものは非常に多岐でございました。一例を都道府県の職員について申し上げますというと、都道府県の職員につきましては、官吏と吏員と雇用員と三つあったわけでございます。また市町村におきましても、吏員と雇用員と、こういうことになっておりました。都道府県の職員で官吏でございました者につきましては恩給法が適用され、自治法施行後は恩給法が準用になる、こういう形に相なっておりました。また都道府県の吏員それから市町村の吏員につきましては、退職年金条例というものによりまして長期給付が行なわれてまいったわけでございます。さらにまた雇用員についてでございますというと、都道府県の雇用員につきましては国家公務員共済組合法の適用、準用を受け、また市町村の雇用員でございますというと、市町村職員共済組合法の適用を受けておりました者と、市町村におきまする共済条例の適用を受けておりました者とがあったわけでございます。そういうものが先ほど申しましたように、昭和三十七年の十二月の共済制度の改正によりまして一本の共済法に相なったわけでございます。したがいまして、旧制度のもとにおきましての形といたしましては、恩給法系統に属しますものと共済制度の系統に属しますものとに分けて申しますというと、恩給法の準用者につきましては、恩給法が改正せられることによりまして、自動的に、その恩給法の準用を受けておりました期間につきましては増額改定される。あるいはまた退隠料――退職年金条例の適用を受けておりました退隠料の者につきましては、この法律が改正になりますというと、私どものほうで退職年金条例の準則というものを示しまして、それぞれの地方団体におきまして退職年金条例に所要の改正を加えていただく、こういうことで増額改定の措置がとられるわけでございます。さらにまた町村職員恩給組合条例の適用を受けておりました町村の吏員の場合でございますというと、これまた恩給法令の改正規定によりまして、自動的に年金額が改定される、こういう仕組みになっております。また地方公務員等共済組合法の適用を受ける地方公務員につきましては、これから御審議をいただきますところの法律の改正によって改定をされる。国家公務員の共済組合法の適用を受けておりました都道府県の雇用人につきましては、国家公務員の共済組合法の改正によりまして自動的に改定が行なわれる。それから旧市町村職員共済組合法の適用を受けておりました市町村の雇用人につきましては、施行法第三条の四の規定によりまして、国家公務員の共済組合法の改正規定を準用するということによりまして、その年金額は改定される、こういう仕組みに相なっておるわけでございます。したがいまして、今度の法律改正によりまして手当てをしなきゃなりませんのは、地方公務員等共済組合法の規定によりまして年金の支払いを受けておる者と、それから旧市町村職員共済組合法の規定の適用を受けておりました市町村の雇用人、この二つについて手当てをする、こういうことに相なっております。その具体的な内容が、先ほどのお開きいただきました要綱の第一の一でございます。すなわち恩給制度、国家公務員の共済制度等の関連がございまして、昭和三十五年三月三十一日現在におきまするいわゆる二万円ベースの給料により算定しました額の昭和四十二年度におきまして三二%増額した額、これを今度は三二%を四四%に改める。また法の施行日前の期間にかかわりますものにつきましては、七十歳以上の年金受給者につきましては、従来の五四・二%が六二%、六十五歳以上七十歳未満の年金受給者及び六十五歳未満の遺族年金受給者のうち、妻、子、孫、こういう者につきましては、従来の四四%を五四・二%に改める。それによりまして年金額の引き上げを行なおうとするものでございます。
 それから二ページにまいりまして、要綱の二でございますが、先ほど御説明申し上げました旧市町村職員共済組合法の規定による退職年金等につきましては、「その年金額を国家公務員共済組合が支給する旧国家公務員共済組合法の規定による退職年金等の年金額の引き上げ措置に準じ、引き上げる」準用規定でございます。
 それからその次は三番目でございますが、恩給法のやはり規定によりまして、先般増加恩給の額が引き上げられましたことに伴いまして、公務による廃疾年金、これを現行一級から三級までに分かれておりますけれども、三十七万円から約十七万円までの三級に分かれておりますが、それを約三十九万円から約十八万円までのそれぞれの額に引き上げようとするものであります。また遺族年金の最低保障額も同様現行の九万四千九十四円を九万九千三百五十八円に引き上げようとするものであります。
 次に要綱の四番目でございますが、「退職年金条例又は恩給法の適用を受ける職員としての前歴を有することなく外国政府又は外国特殊法人の職員として昭和二十年八月八日まで在職した期間を有する地方公務員共済組合の組合員についてはその在職した期間を退職年金の最短年限に達するまでを限度として組合員期間に通算することとしている現行法の制限を、恩給制度の改正に準じて廃止するものとすること。」と申しておりますのは、前国会におきまして恩給法並びに国家公務員共済組合法の審議に際しまして修正をされましたところの、修正でつけ加えられましたところの、いわゆる満・日通算と称せられるものでございます、満州国政府でございますとかあるいは満鉄職員といたしまして、公務員としての前歴を有しないでこれらの職員として昭和二十年八月八日まで在職した期間を有する職員、これにつきましては、現行の制度におきましては、たとえば最短受給年限を二十年といたしますというと、公務員としての、組合員としての期間がかりに十六年ある。それから満州国政府の職員としての在勤年数がかりに八年あった、こういうことにいたしますというと、従来の制度で、現行の制度でございますというと二十年に達するまで、すなわち十六年プラス四年、満鉄にかりに八年おりました中の四年だけを見てやる、あとの四年はいわゆる足切りと称しておったわけでございますけれども、今般のこの改正によりまして、この残りの四年すなわち八年まるまる見る、こういうことに改めようとするものでございます。
 それから、「その他恩給制度の改正に伴い、所要の措置を講ずる」、以上が恩給制度の改正に関連するものでございます。この五の中に入るものといたしましては、たとえば多額所得によりまする恩給年金額の一部をカットいたします限度というのが引き上げられましたこと等に伴いまする所要の改正でございます。
 それから第二は、「その他の事項」といたしまして、二点ございます。一つは、「法の施行日の前日」すなわち昭和三十七年十一月三十日に、「退職年金条例の適用を受けていた地方公務員共済組合の組合員が退職した場合において、当該退職年金条例の適用を受けた在職年数に通算されない旧軍人の加算年その他恩給法上の在職期間及び他の退職年金条例上の在職期間があるときは、当該在職年数に含めて退職年金の受給資格の特例措置を適用できるよう、所要の措置を講ずるものとすること。」、非常にややこしい措置でございますが、具体的な例といたしましては、昨年の一月一日から恩給公務員あるいは国家公務員共済組合につきましては、いわゆる旧軍人の加算年というものを文官の恩給の受給年限に通算をする措置が講ぜられた、資格年限として見るという措置が講ぜられたわけでございます。ところが、この現在の市町村の職員の制度の場合でございますというと、退職年金条例でこの恩給公務員とつなぐ、あるいは他の地方団体の公務員の退職年金の年限とつなぐ、こういう措置をとっておらないものでありますから、たとえば具体的な例で申しますというと、兵たる軍人期間というものが、かりに兵隊へ六年行っておりまして復員してまいりまして、市なら市の職員になる。そこでかりに七年おりました。そうしますというと、その兵たる軍人の実在職年六年に加算年が六年ついておるということになりますと、国家公務員の場合でございますというと七年、六年、六年。十二年と七年でございますから十九年ということで、このかつてのたとえば恩給の場合でございますというと十七年でございますので、年金が受けられる。ところが、市の制度の場合でございますというと、その六年の加算年というものはございませんために、実在職年が十三年しかないということで、一時金、兵たる旧軍人恩給だけしかもらえない、こういう形になっておりました。あるいはまた、ある市におりまして、ある市に五年つとめてそれから県に参りまして十二年といったような場合でも、この五年と十二年というものを通算する道はなかったわけであります。これを今度は全部通算しよう、こういう考え方によるものでございまして、これによりまして市の場合、市の吏員の期間というものに兵たる軍人の加算年でございますとか、あるいは他の地方団体におきまする在職年というものが加算をされるということに改めようとするものでございます。
 それから次に四ページに参りまして、二でございますが、「本邦復帰前の奄美群島における市町村の議会の議員としての在職期間を有する地方議会議員共済会の会員について、当該期間を共済会の会員であった期間に通算する措置を講ずるものとすること。」、これは、御案内のとおり奄美群島におきまする市町村の議会の議員につきましては、本邦復帰、すなわち昭和二十八年十二月二十五日以降の期間というものが見られることに相なっておるわけでございますけれども、他の奄美以外の本邦内の市町村の議員の場合でございますというと、昭和二十二年四月三十日以降の期間というものが議員共済会の長期給付の算定の基礎に入ることに相なっておりますので、その間のバランスをとるという意味合いにおきまして、昭和二十二年四月三十日以降昭和二十八年十二月二十四日までの期間というものをこの算定の基礎になる期間に算入しようとするものでございます。
 「その他規定の整備を図るものとすること。」。
 「施行期日」でございますが、この施行期日につきましては、恩給制度の改正に伴いまするものは、すでにこの国家公務員の場合、昭和四十三年十月一日から適用になっておりますので、さかのぼって十月一日に適用する。
 それからいわゆる満・日通算、満・日通算の規定につきましても、これまた国の制度とはずを合わせまして来年の一月一日から適用する。そのほかのものにつきましては、公布の日から適用したいというふうに考えておる次第でございます。
 以上で補足説明を終わります。
#6
○委員長(津島文治君) 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#7
○松澤兼人君 二、三御質問申し上げたいと思いますが、掛け金の算定の基準となっております給料月額の頭打ちの問題でありますが、いま十一万円ということになっているようですが、物価高やいろいろベースアップの関係から、これは低いんじゃないかというような意見も出ているようなんです。自治省としましては、急にこれをお変えになるようなお考えはございませんか、あるいはまたは今後検討するというようなことになりますか、その辺のところを、いろいろ利害得失というようなものをお知らせ願いたいと思います。
#8
○説明員(鎌田要人君) 掛け金の基礎になっておりまするただいま御指摘になりました十一万円、これは地方公務員の場合でございますというと、先ほど申しました現行の地方公務員等共済組合法の施行になりました昭和三十七年十二月一日以降十一万円、それから国家公務員の場合でございますというと、昭和三十四年十月一日以降十一万円のままの据え置きでございます。したがいまして、この十一万の額というものは現在の時点において考えますとき、やや低きに失するのではないかということにつきましては、まさに御指摘のとおりであろうと思うわけでございます。これを引き上げるということにつきまして、私どもも政府部内におきましてよりより相談をし、検討を進めておるところでございますが、一つは、御案内のとおり十一万円の限度と申しますのは、国家公務員の共済制度と私どものほうの共済制度共通の制度になっておるものでございますから、その間の調整をとる必要があるということと、それからもう一つは、これはいろいろ議論があるところでございますが、そう結びつけて考えないでもいいじゃないかという御意見もあるわけでございます。最低保障額というものがございます。これが御案内のとおり八万四千円でございますけれども、給料の最高限度を引き上げるということであるならば、長期給付の最低保障額というものも連動して引き上げるべきではないか。そのほうがいわゆる権衡といいますか、均衡ということに合致するのではないかという意見もございます。かりにそちらを上げるということになりますというと、これはかなり及ぶ範囲が広うございますので、結局掛け金率の問題にどの程度はね返るかという点もございます。いずれにいたしましても、この十一万円を上げるということにつきましては、私どもは前向きの方向で検討いたしたいと思っておる次第でございます。
#9
○松澤兼人君 かりに十一万円を十五万円くらいに引き上げたとして、共済会計全体が非常に大きな狂いを生ずるかどうかという問題はいかがですか。
#10
○説明員(鎌田要人君) 十一万円を十五万円に引き上げますこと自身によりまする財源率に及ぼします影響は、千分の〇・二程度ではないかと存じます。このこと自身は、財源率に、ただいまおっしゃいますようなそう大きな影響ということにはならないと存じます。ただ、これと先ほど申しました最低限度を引き上げるということと連動してまいりますと、これは財源率に若干の影響を及ぼすのではないかというふうに考えられます。
#11
○松澤兼人君 そうしますと、現実の問題として、十一万円以上給料をもらっている人が、算定の基準となるものが十一万円だけで、それ以上取っていてもそれは算定の基準にならない。こういうわけで、結局永年勤続した人がそれだけ何にももらえないという結果になるわけですか。
#12
○説明員(鎌田要人君) まあ結論的には、現在の十一万円の制度でまいりますというとそういうことになるわけでございます。ただ、これは判断の問題でございますが、給付のほうの基礎もそれでございますが、掛け金のほうの基礎もそれでございますので、その辺のところはどういうふうに考えるかという問題はございますが、いずれにいたしましても、感じといたしましては低いなという感じは私ども自身が持っておるということははっきり申し上げておいていいと思います。
#13
○松澤兼人君 これに関連する問題で、やはり議会の議員の問題も、十一万円じゃ非常に低いんじゃないか、それを取りはずしてくれというような陳情もあるようなんですが、この点はいかがですか。
#14
○説明員(鎌田要人君) 議会、特に都道府県の議長会からそういう強い要望がございます。私どももそういった点を織り込んで現在検討いたしておるわけでございますが、これは御案内のとおり議員の場合でございますというと、いわゆる定款の改正を行ないまして自治大臣の認可を受ければいいわけでございますけれども、この議員の掛け金の限度額というものが、やはり一般の公務員の限度額というものとこれまた連動するというたてまえでまいっておるものでございますので、現在この限度額を取っ払いまして青天井にするということは、やはり現在の議員共済制度それ自身、たとえば国会議員の場合の共済議員年金の場合と違いまして、たとえば多額所得の停止の制度がございませんとか、あるいは除算の制度がございませんとか、そういった面もございまして、青天井にするということはいかがであろうか。やはりいまの一般の公務員の場合の制度改正とはずを合わせまして、同時に解決をいたしたいというふうに考えております。
#15
○松澤兼人君 国と地方との関係もありますし、いろいろと関連するところが多いと思うんですが、この点はひとつ前向きに検討していただきたいと思います。それからもう一つは、スライド制の問題ですが、すでにしばしばこういう委員会において、国家公務員なりあるいは地方公務員なりの問題としてスライド制をすみやかに実施すべきであるというようなことは、問題となり、また場合によっては決議となっているということもあると思いますが、年金のスライド制というものの実施の困難な点とか、あるいはまたはどの程度検討を加えられているかという点につきまして、お答えをいただきたいと思います。
#16
○説明員(鎌田要人君) 年金のスライド制の問題につきましては、当委員会におきましても附帯決議を実はおつけになっておりまして、私どもも検討いたしておるところでございます。で、御案内のとおり、この年金のスライド制の問題を考えます場合、たとえば、昭和四十二年の六月に内閣の社会保障制度審議会から内閣総理大臣に対しまして申し入れがございました。この申し入れの趣旨等もございまして、単に共済制度それだけということでございませんで、厚生年金、あるいは国民年金、それから各種共済、いわゆる各種公的年金の制度を通じまして、いわゆるスライド条項というものをどういうふうに動かしてまいるかということに相なろうかと思うわけでございます。そういった意味合いにおきまして、政府におきまして関係各省庁の局長クラスをもちまして公的年金制度調整連絡会議というものを昨年の七月に発足をいたしまして、今日まで鋭意検討いたしてまいっておるわけでございますが、結論的に申しますというと、いまだに結論を見るに至っておらないわけでございます。どうしてそういうふうに結論が出るに至っておらないかというと、具体的な問題点といたしましては、調整にあたって使用すべき基準、基準に何を用いるか、それからその方式、それからもう一つは、この財源の負担区分と申しますか、費用負担、この二つに分けて申せるかと思うわけでございます。で、調整にあたって使用すべき基準といたしましては、御案内のとおり、物価を基礎に用いるか、あるいは生計費を基礎に用いるか、あるいは賃金を基礎に用いるか、大きく申しまして賃金スライドか物価スライドかということに相なるようでございます。で、恩給審議会におかれましては、消費者物価指数が五%以上動いた場合には恩給額を改定する、いわゆる物価スライドというものをはっきり打ち出されたわけでございますけれども、あの答申でも、しさいに見ますというと、さらにそのあとに、公務員の賃金というものが上がった場合にはそれも加味しましょうと、やはり物価スライド一本だけでは割り切れない、賃金スライドも若干加味されておるようなかっこうになっております。これが一つ、物価をとるべきか、賃金をとるべきかという問題でございます。それからもう一つは、既裁定年金と新しく裁定する年金、これを一律に扱うか、既裁定年金だけに限定するかという問題がございます。もともと基本的な考え方といたしまして、年金というものはその性格といたしまして、いわゆる長期的な所得の喪失に対しまして、年金を与えることによって生活を安定させるということにございますので、現在の年金の中で生活保障部分というものが取り出せるものならばそれを取り出して、それに対して物価スライドというものによってスライドさせていくという考え方が一番いいのだろうと思うわけでございますが、現在のたとえば公務員年金の中で、どれだけの部分が生活保障部分ということになるのか、その区分というものもなかなかむずかしいということがございます。それから第三には、そういうことで、かりにスライドをするという場合に、いわゆる自動スライドにするのか、あるいは半自動スライドにするのか、あるいは政策スライドにするのか。こういうテクニックの問題もございます。最後の問題といたしましては、その場合に、スライドによって増加する費用というものが三者負担にするのか、あるいは公的負担と申しますか、国庫補助というものを何がしか入れるのか。こういったことになりますというと、国の財政当局の意向もございまして、これらの四点において、なおまだ煮詰まるところまでいっておらないというのが現状でございます。
#17
○松澤兼人君 次に遺族給付の問題について、受給者の範囲があまりきびしく制限されていて、その当時主としてその収入によって生計を維持した者ということでございますけれども、しかしいろいろ、たとえば独身の組合員が死亡したとか、あるいは老齢の組合員が死亡したというような場合に、独身の組合員が死亡したとすると、もうだれもそれを受ける人がない。また老齢の組合員が死亡したときにその子供がすでに一定の年齢に達しているということで、また受給資格がないというようなことで、もう少し受給者の範囲を緩和してもらいたいということがあるわけですけれども、主としてその人の収入によって生計を立てていたというところを緩和することができるのか。あるいはまたは具体的に、独身の老齢者で身寄りのない者が死んだ場合に、だれかそれを引き継いで受給することができるというようなことになるのか。あるいは高齢の組合員が死んだ場合に、子供が成年に達していると、そうすると、その成年になった子供にかわってその権利を引き継ぐことができるというようなことにできないのかということについて、いろいろ陳情があるようですけれども、その点はいかがですか。
#18
○説明員(鎌田要人君) 遺族の範囲につきましていま御指摘になりましたような問題があり、またこれもたしか衆議院、参議院両方の委員会におきまして附帯決議もつけられておったかと思う次第でございますが、現在私どもの検討いたしておりますのは、現在の遺族の範囲が、いわゆる組合員であった者の死亡当時主としてその収入により生計を維持していた者、こういう条件があるわけでございますが、厚年法――厚生年金法の場合でございますと、単に主としてではございませんで、死亡当時その者によって生計を維持した者、いわゆる生計依存の関係があれば足りると、こういうことに相なっておりまして、その間に若干のいわば差異がございます。そういったところを、厚生年金の遺族の範囲まで持っていけないかということで、現在検討中でございます。これも、御案内のとおりこの遺族の範囲と申しますのは、国家公務員の共済制度なり、あるいは公共企業体の共済制度なり、共済制度共通いたしまして同じ規定、同じ運用に相なっておるものでございますから、これも政府部内におきまして現在よりより検討いたしておるところでございます。これも将来の改善事項として努力いたしたいと思っておる次第でございます。
#19
○松澤兼人君 その問題に関連しまして、高齢者で二人とも地方公務員であった、高齢者でそれぞれ所得を持っていた、そのうちの一人の人が組合員であって死んだ。そうすると、片方の人がそういう主としてその収入に依存していたという関係がないとすると、男でも女でも、片っ方の生き残った地方公務員は、なくなった地方公務員のそういう遺族の権利を受け継ぐことはできないということになるわけですか。
#20
○説明員(鎌田要人君) まず、遺族となる者が、年額十一万七千円程度以上の所得を有する者でございますというと、遺族として認定されない、こういうことでございますので、ただいま申しました金額以上の所得を持っておるという場合には、遺族に入らないということになります。
#21
○松澤兼人君 そういうとところは全くこれ血も涙もないという感じがしますね。長い間、特定の市なら市に二人とも働いていて、相当高額もらうようになったと、ほっとしているわけですが、そのうちに御主人がなくなったと、そうすると、奥さんのほうは一定額以上の収入があるし、そうしてまたその収入によって生活を維持していたという事情もないし、結局片っ方がなくなったら、それで何にも権利をもらえないということは、実際おかしいと思うんだ。よしんばその人に多少の収入があったとしても、やはり何十年一緒に暮らしていて、その人が、主人がなくなったということですから、そういう人に対しては、当然収入のない奥さんの場合と同じように、そういう年金をあげるべきじゃないかと思いますけれども、何かそういう実情に即したような方法はないものですか。
#22
○説明員(鎌田要人君) ただいま十一万七千円ということを申し上げましたのは、配偶者の場合でないという前提でいま申し上げたわけでございますが、ただいま先生おっしゃいましたように配偶者ということになりますと、十一万七千円にかかわらず、死亡のとき、他方の所得は低いという場合には認めると、こういうことで現在の制度がなっておるわけでございます。さらに、先ほど私がこの厚生年金法にいう遺族の範囲まで範囲を拡大できないかと申しましたのは、この厚生年金法の場合でございますというと、そういう夫婦共かせぎといったような場合で、生計の依存関係があれば遺族として認められるということになるわけでございますので、いま私どもの努力目標として申し上げましたことが実現いたしますと、その点はまあ救われると、こういうことに相なろうかと思われるわけでございます。
#23
○松澤兼人君 御努力いただいているようでまことにけっこうですけれども、いま申しましたように、片っ方は独立して、その人がなくなったら当然そういう年金をもらえるように、子供がもらえるように、そういう状態に、二人共かせぎしていたとして、片っ方がなくなったと、そうすると自分は生計の依存関係というものがいままでなかったと、二人とも十万円ぐらいあるいは七万円ぐらいの収入を持っていたんで、それを合わせて、まあ世帯を持っていたわけです。片っ方がなくなったと、そうすると、片っ方は年金を受給できるとこう思っていたやつが、やはり七万円、十万円だったという収入があればできないと、ずいぶん片っ方に、老後を楽しみにして、なくなったことを楽しみにするわけじゃないけれども、それが入ってくるということと、入ってこないということでは、相当大きな、人生の最後の終着点に奥さんのほうも来ているわけなんです。そういうところをまあ考慮していただきたいと思います。
 まあ、それは御考慮いただくことにいたしまして、それから短期給付の掛け金で、千分の百以上に達しているところ、たくさんあるように聞いているのですけれども、千分の百以上の高い掛け金を取っております団体というと、どういうところがありますか。
#24
○説明員(鎌田要人君) 市町村職員共済組合がそういう千分の百以上取っておるところに該当するわけでございますけれども、この中で、市町村職員共済組合は御案内のとおり都道府県単位に相なっておるわけでございますが、四十三年の十二月一日現在におきまして、百以上、百を含めまして百以上と申しますのが六県ございます。四十六県のうち六県ございます。青森が百十、それから京都府が百四。それから千分の百ございますのが岩手、徳島、態本、大分、この四県でございます。
#25
○松澤兼人君 この問題におきましても、政府管掌健康保険等の被保険者の保険料率をこえる場合には、その均衡を考慮してあんまり重くならないようにというようなことがあるようでありますけれども、千分の百十というのは相当まあ重いように思うのですけれども、これは共済の経済の中でもう少し負担を軽減するというふうにはいきませんでしょうか。
#26
○説明員(鎌田要人君) これは、まあできそうもないことを言うなということであるいはおしかりを受けるかと思うわけでございますが、基本的には実はひとつ組織問題があるという気がするわけでございます。御案内のとおり、現在、市町村の場合でございますと、東京都は東京都で、東京都は市町村並みというわけにはいかぬのかもしれませんが、東京都が一つです。それからあとの六大市がそれぞれの市ごとにそれぞれの共済組合を持っておる。それから人口の比較的多い都市がこの都市職員共済組合ということでまた別になっており、残りの市町村が市町村職員共済組合、こういうことに相なっておるものでございますから、たとえばこれが都道府県のように地方職員共済組合という形で全国一本の組織という形になりますというと、あるいはこの広い範囲におきましてプールするというかっこうになりますから、それが一つ基本的な組織の問題としてはあるわけでございますが、これは正直申しまして沿革的な経緯がございますし、なかなかむつかしかろうと思うわけでございます。そこで、現実的な問題といたしましてこれをどうするかということにつきまして、私どもも附帯決議の趣旨等もございまして、年来いろいろと検討をいたしておるわけでございますが、たとえば一つの例といたしまして、これらの団体の受診率、あるいは一件あたりの金額、あるいは一人当たりの金額というものを取ってみますというと、実はこの高いところは、当然だという面もございますけれども、受診率なり、あるいは一件当たり、一人当たりの金額というものも高いということも実証的に言えるわけでございます。したがいまして、まあそれだけこの歳出要因がある以上は、ある程度それに見合う掛け金率というものが高いというのもこれはまあやむを得ないのかなという面もございますが、何と申しましても千分の百十ということになりますというと高うございます、高うございますので、私どもがかつて打ち出しまして、自治労あたりの反対が非常に強くて、結局まあいまだに実現を見ないのでありますが、まあわれわれといたしましても捨てがたい味があると思いまして、なお引き続いて検討いたしておりますものが、例の全国一本で千分の二程度の資金をプールいたしまして調整資金として配分をする、こういう制度をひとつ考えてみたわけでございます。それから、あるいは一定の率をこえるものにつきまして公的な負担というものを増してまいる、こういうことも検討事項といたしましては検討いたしておるわけでございますが、そのやさきに、実は御案内のとおり医療保険の抜本改正という問題が出てまいっておるわけでございます。これが今後どういう推移をたどってまいりますものか、どうもにわかに予断ができないところでございますけれども、この抜本改正のある程度見通しというものも考え合わせながらこの改善対策というものを考えてまいりたいというふうに存じております。
#27
○松澤兼人君 最後に、外国政府なりあるいは外国特殊法人等に勤務していた職員に対しては通算制というものが今度の改正で出てきますけれども、雇用人につきましては何かお考えですか。
#28
○説明員(鎌田要人君) 実は率直に申しまして、現在のところ意見と申しますか、というようなものが持ち合わせがないわけでございます。もともとこの満・日通算が、前国会におきまして国家公務員なり恩給法につきまして改正で加わったものでございますので、そこまで地方公務員のほうの足を、地歩を伸ばしていくということで今度の改正をお願いいたしておる次第でございまして、雇用人についてどうするかということにつきましては、なおこれから検討いたしたいと思っておる次第でございます。なお参考までに申し上げますというと、市町村の雇用人であったものが再雇用されて現在の年金の適用を受けているものにつきましては、現在のこの満・日規定と同じように雇用人期間というものが資格期間として見られておる、その点におきましては本邦内の市町村の雇用人であったものとこの外国政府機関等の雇用人というのは、共済制度上は全く現在同じ状態にあるということでございますので、その辺のこともあわせて検討いたしたいというふうに考えております。
#29
○松澤兼人君 最後ですけれども、外国政府あるいは外国特殊法人に勤務していた雇用人の数というものはそうたいしたことではないと思いますが、どのくらいとつかんでいらっしゃいますか。そうして一方、職員に対して通算ということをやって、雇用人に対してそれはできない、やらないということの何か根拠がございますか。
#30
○説明員(鎌田要人君) 雇用人の数は遺憾ながら私ども数字を把握いたしておりません。
 それからあとのほうちょっと申しわけございませんが、私ちょっと聞き違えたかもしれませんけれども、雇用人を除外する理由でございますか。
#31
○松澤兼人君 区別をつけなければならない理由があるのですかということ。
#32
○説明員(鎌田要人君) これは先ほど申しましたように、雇用人については、現在市町村の雇用人についてやはり同一の状況にあるものについて、資格期間として見ておる、こういう沿革的な理由が一番大きい理由ではないかと思いますが、これは弁解めいて恐縮でございますが、前国会におきまする国会修正の経緯というものを私ども詳細に知るひまが実はございませんでしたので、満足な御答弁ができないのを申しわけないと思っております。
#33
○和田静夫君 一つだけお伺いしたいんですが、昭和四十二年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改定等に関する法律を定められた場合に、私はもちろん本院に議席がなかったのでありますが、全国の地方公務員から怨嗟の声が起こった、それは、地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法第二条第一項第二十九号の、いわゆる給料年額の算定について、「退職時の給料年額」と以前にはありましたものを、退職時における昇給分を除外するという改定に結果的になったわけです。このために、非常に既得権が侵害をされる、不当に年金額が低くなっている、こういう現状があるわけです。すみやかに既得権を保障するための再改定をお願いをしなければならないと思っておるんですが、いかがですか。
#34
○説明員(鎌田要人君) 昨年のいわゆる施行法の改正におきまして、ただいま御指摘になりましたような法律改正が国会において行なわれたわけでございます。この考え方はもう十分御案内のところであろうと思うわけでございますけれども、ひとしく退職年金をもらう者につきまして、恩給公務員あるいは国家公務員あるいは大多数の市町村におきましては、いわゆる恩給法上の算定にかかる給料年額というものを基礎にする、すなわち、退職時一年前の号俸の一号俸アップした額、これを基礎にして使っておる、ところが若干の市におきましては、退職時におきまして何号かアップをする、極端な例といたしましては五号、六号、七号という例もあったように承知をいたしておるわけでございますが、そういうことで、ひとしく公務員としての年金の基礎になる額でありながら、そういう格差があるということについての反省というものが基礎にございまして、そこで恩給法上の給料年額というものとはずを合わせるという改正が行なわれたのであろうと思うわけでございます。何ぶんにもそういうことで、昨年の六月でございますかに改正になった規定でございますので、私どもといたしましては、この規定をたちまちにいま改めるということについては、法律というものの性格上いかがであろうかというふうに考えておるわけでございます。ただいまおっしゃいました既得権、これは既得権というべきものかどうかという点についても若干議論があるわけでございますが、ただ、そこで、この法律の改正が行なわれました直後から、それらの関係の都市の間から非常に強い不満の表明がございまして、私ども率直に申しまして既得権あるいは既得権、権と称すべきものではないというふうに考えるわけでございますけれども、やはり、しかし、ここで法律の改正によりまして、いままではかりに四号アップしたものが基礎に入っておった法律が改正になって、理屈としてはそれでいいわけでございますけれども、ただいま御指摘になられましたような点も決してこれは否定できない面もございますので、そこらのところをどういうふうに勘案いたしまして、制度の改善というものを行ない得るかどうかということにつきまして、現在苦慮をいたしておるということでございます。
#35
○和田静夫君 いま言われたような形で、実際問題としては期待をしておった、あるいはそれによって、皆さん方通常国会に定年制を出されたときもあったんですが、各地方におけるところのいわゆる労働関係というものが円滑化していっておった一つの理由でもあったのですね。その辺のことをやはり十分に私は考えなければならないと思いますが、その限りにおきましては、いわゆる何号上がる、そのことを前提にしながら計算をし、何歳で退職をするというような形のものがその後のいわゆる話し合いの中では円滑に回転をしていったと思うのです。しかし、これが否定をされたわけですから、その後における労働関係というのは、そういう意味では円滑化を欠くという事態も一面ではございます。それから、当然そのような形のものが行なわれていたのですから、それに対するところの期待というものは非常に深かった。本人たちにとってみれば、既得的な権利というふうに理解をしておった。それが十分に検討が加えられないままに削られてしまった。いろいろ議事録を読んでみたり、先輩にいろいろ聞いてみましたけれども、十分に掘り下げられないままに、いわゆる削られてしまった。やはり法の作定上そごがあった。これはやはり私たちとしてはすみやかに直してもらう必要があると、意見として申し上げた次第であります。
#36
○阿部憲一君 さきにいろいろの委員の方からいろいろ御質問がありましたので、私の質問多少重複しますが、その分につきましては省略いたしまして、二、三御質問申し上げようと思いますが、いまスライド制の問題についていろいろ御答弁もありましたが、この恩給ベースと給与ベースの差というものが、物価の非常な上昇、並びに給与のベースの高騰なんかの異常な状態にあるものですから、この差が非常に大きくなってしまった。そこで、この前の恩給審議会の答申については、スライド制についてどんなような具体的なことをいっておるかということを簡単に御説明願いたい。
#37
○説明員(鎌田要人君) 私も手元に原本を持っておりませんので、正確なところは、あるいは誤って申し上げるかもしれませんが、その点はお許しいただきまして、基本的な考え方といたしましては、消費者物価が五%以上上下する場合には恩給年額を改定をすると、これが基本でございます。それから、公務員給与がそれ以上にさらに――まあ公務員給与が下がることはないと思いますが、上がる場合はその点も勘案する。この二点が骨子であったように思います。
#38
○阿部憲一君 そうしますと、まあ消費者物価五%以上ということでございますけれども、現在の状況においては大体それに該当するような現状でございます。そこでもって、やはりスライド制、いまの恩給審議会の答申にございましたように、これを尊重して何とかスライドするというものを実施すべきじゃないかと思いますが、これについて、次の通常国会あたりで制度化して実施するようなお考えはお持ちになりませんか。
#39
○説明員(鎌田要人君) 先ほども御答弁申し上げたわけでございますけれども、公的年金の調整連絡会議におきまして議論が上下いたしまして、いまだに最終的な結論が出るに至っておらないわけでございます。したがいまして、今度の通常国会までに政府部内において成案を得て提案をするということは、これはまあ私どもの役所だけでございませんで、関係各省関係する問題でございますが、現在の段階ではちょっと無理ではないかというふうに存じます。
#40
○阿部憲一君 四十三年度の地財計画の中で、共済組合に関する経費をどのくらい見込んでいるか、また、今度の改定に要する財源措置はどのくらいであるかお伺いしたい。
#41
○説明員(鎌田要人君) 昭和四十三年の地方財政計画におきまする共済組合関係の経費、ちょっと私ここに資料持ってまいっておりませんので、後刻調べまして御報告さしていただきたいと思います。
 今回のこの年金額の改定によりまして増加します経費は、昭和四十三年度におきましては二億六千四百万円でございます。それから平年度におきましては六億三千三百万円でございます。この二億六千四百万円は、もとよりこの財政計画上措置済みでございます。
#42
○阿部憲一君 先ほどちょっとこの問題に触れましたのですが、まだ部長の、いまの制度自体が生活保障のためということをおっしゃっておりましたが、この共済年金の最低保障額は現行八万四千円と承っていますが、これは月に直しますとほんとうに何といいますか、わずかな金額でございまして、これが生活保障のためといってはむしろナンセンスじゃないかとすら思うわけです。そこで、もう少しこれを上げて、少なくとも月一万円、年額で十二万円ぐらいですね、これに引き上げる必要があると思いまするけれども、部長の考えをお伺いしたいと思います。
#43
○説明員(鎌田要人君) 現在の共済の年金の最低保障額の八万四千円の基礎でございますが、これは御案内のとおり厚生年金におきまして最も低い標準報酬月額の適用を受けまする者が、厚生年金を幾ら受けるかという額と見合う額を最低保障額といたしているわけでございます。したがいまして、これは厚生年金のいわゆる標準報酬月額の下限と申しますか、これを上げるということとの見合いでこれが行なわれなければならないというふうに思うわけでございます。仄聞いたしますところによりますというと、厚生省のほうにおきまして、この厚生年金の標準報酬月額の最下限と申しますか、これを引き上げるということで、明年度予算要求並びに制度改正を計画しておられるやに伺っておるわけでございますが、それとのからみ合いにおきまして実現に努力をいたしたいと思っておる次第でございます。
#44
○阿部憲一君 遺族年金の支給率が現行退職年金の五割になっておりますが、これはもう少し、やはり同じような見地から引き上げる必要があると思いますが、どうも少なくとも八割以上にしないことには、結局なくなった場合に大きな打撃を受け過ぎるように考えますし、またせっかくのこの遺族年金があるのに急に半分に減らす、もとも少ないのにさらにそれを五割に減らすことは問題であると思いますので、これもぜひ八割以上に引き上げるべきだと、こう思いまするけれども、部長のお考えをお伺いします。
#45
○説明員(鎌田要人君) おっしゃるとおりだと思います。遺族年金の問題でもそうでございましょうし、年金の給付内容を上げてまいるということは、やはり私どもこのことに従っております者が常時努力をしなきゃならないところだと思うわけでございます。ただ問題は、現在の年金制度の場合でございますというと、いわゆる三者負担ということになっておりまして、本人の負担、それから使用者としての負担、それから公的負担といたしまして地方公共団体、こういう三者負担に相なっておるわけでございまして、給付内容を上げてまいるということになりますというと、この掛け金なり、あるいは公的負担なり、あるいは使用者負担、これはいずれも財政負担ということになるわけでございますけれども、何と申しますか、増高と申しますか、というものとのまた関連ということも織りまぜて検討しなければならないと、こう思っております。
#46
○阿部憲一君 公的な年金受給者に対する老齢福祉年金の併給限度の制限、これはやはりいまと同じような見地からでございますが、廃止すべきじゃないか、こう思いますが、ひとっこれは自治大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#47
○説明員(鎌田要人君) ちょっと共済制度には関係がないように思いますけれども。
#48
○阿部憲一君 ちょっと範囲を広げまして、同じような趣旨だものですから、それで実は大臣の御見解とお願いしたんです。
#49
○国務大臣(野田武夫君) 阿部さんの御質問の趣旨はよくわかります。私も何か共済年金と少し……
#50
○阿部憲一君 飛躍してますか。
#51
○国務大臣(野田武夫君) そうらしいんですが、御趣旨はよくわかります。まあできればいいでしょうが、ちょっと関連がむずかしいものでございますから、はっきりしたお答えできないわけでございます。
#52
○阿部憲一君 共済年金に対する課税の範囲はいまどうなっていますか。
#53
○説明員(鎌田要人君) 共済年金に対しましては所得税が課税されております。
#54
○阿部憲一君 これはやはり当然この課税は減免されてもいいというふうに、私の見解でございますけれども思いますけれども、部長のお考えはいかがでございますか。
#55
○説明員(鎌田要人君) 実は私、課税のほう、はなはだ不勉強でございまして、満足なお答えができないかと思うわけでございますが、まあ所得の場合でございますというと、その所得の発生原因のいかんを問わず、所得として把握せられるものは課税の対象になるという大原則がございますので、この減免ということにつきましては、いわゆる生活上困窮している事由があるといった、一般的な減免事由の適用を受けるという場合は当然でございますけれども、年金なるがゆえに当然減免をされるということは、現在の所得税制の何と申しますか一般的な制度のたてまえとしていかがであろうかという感じがいたします。
#56
○阿部憲一君 いま御質問申し上げましたのは、こういった意見を持ってる人が相当多いものですから、実は御見解を承りたかったんですが、もう一つ、これと同じような考え、意見を持ってる人がありますんでお伺いしますけれども、老後の社会保障の一環として、退職後の医療給付がいま受けられませんけれども、これを受けられるように現行制度を改正してほしい、これも同様に私も思
 いますけれども、いろいろこういった希望は多いように思いますので、政府の御見解を承りたいと思います。
#57
○説明員(鎌田要人君) この点につきましては、たしか当委員会におきましても附帯決議が付せられておったように思うわけでございます。現行の制度におきましては、退職前に発病いたしましたものにつきまして、一定の期間退職後も短期給付の適用を受けられる、こういう制度になっておるわけでございますけれども、退職後一定期間を限って、発病した者について短期給付の適用を受けられるようにするということにつきましては、私ども現在検討いたしております。検討いたしております過程で問題になりますのは、一つは、短期給付でございますから、これは単年度収支でバランスをとる、こういうたてまえに相なっておりますので、当然掛け金をいただかなければならない。その掛け金の計算の基礎になりますのが、先ほども議論になっておりました給料月額でございます。やめられた人につきまして、やめられたときの給料月額というものを基礎にしてこの掛け金を取るということになりますというと、いささか過酷じゃなかろうか。そうなりますというと、低い金額ということになりますので、その分のいわば費用負担というものをどこに持っていくか、こういったようなことで、現在検討いたしておる次第でございます。
#58
○阿部憲一君 最後にもう一言御質問申し上げますが、同じく医療給付についてちょっとお尋ねしたいのですが、いまの国民健康保険におきましては、医療給付が七割でございますが、共済の短期給付は、本人は十割ですけれども、家族が五割負担ということになっております。これは比較した上においてバランスがとれないような気がしますし、なおその上短期給付の場合掛け金が高いわけであります。したがいまして、この家族給付をやはり国民健康保険と同じように改善すべきだと思いますが、部長のお考えを承りたいと思います。
#59
○説明員(鎌田要人君) 現在、ただいま御指摘になりましたように、家族につきましては、共済におきましては五割給付になっておるわけでございますけれども、付加給付なり、あるいは地方団体の場合でございますというと、職員の福利厚生施設の一環といたしまして互助会というものがございます。こういった互助会等によりまして、実質的にはかなりの、地方団体におきましては家族の場合も七割ないし十割、こういったところに現実的にはなっておるということがございます。
 それから、この給付内容の改善ということにつきましては、先ほどの医療保険の抜本改正の問題におきましても、この給付内容というものを各種の医療保険全部通じまして統一の内容にしよう、こういう動きもあるわけでございます。そういったものとの関連におきまして考えてまいりたいと思っております。
#60
○委員長(津島文治君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○委員長(津島文治君) 御異議ないものと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のあるお方は賛否を明らかにしてお述べを願いたいと存じます。――別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○委員長(津島文治君) 御異議ないものと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 昭和四十二年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#63
○委員長(津島文治君) 総員挙手、全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#64
○熊谷太三郎君 私は、ただいま可決されました法律案に対し、各派共同による附帯決議案を提出いたします。趣旨説明を省略し、案文を朗読いたします。
 昭和四十二年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改正等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する付帯決議案
  政府は、外国政府又は外国特殊法人に在勤した職員の雇傭人期間の通算について検討すべきである。
  右決議する。
 以上であります。何とぞ、委員各位の御賛成をお願い申し上げます。
#65
○委員長(津島文治君) 熊谷君提出の附帯決議案について採決を行ないます。
 熊谷君提出の附帯決議案に賛成の諸君の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#66
○委員長(津島文治君) 全会一致と認めます。よって、本附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの附帯決議に対し、野田自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。
#67
○国務大臣(野田武夫君) ただいまの附帯決議されました事項につきましては、政府は御趣旨に沿って善処いたします。
#68
○委員長(津島文治君) なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○委員長(津島文治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#70
○委員長(津島文治君) 次に、請願を審査いたします。
 第三号、地方交付税率引下げ反対に関する請願外二十八件を議題といたします。
 先刻、理事会におきまして御協議いただきましたものにつきまして、専門員から簡単に報告いたさせます。
#71
○専門員(鈴木武君) お手元にお配りいたしました一覧表によりまして、御報告申し上げます。
 第三号外五件、地方交付税率引下げ反対に関する請願、本件は、地方自治を尊重し、地方交付税率の引き下げをすることのないよう慎重に検討せられたいという趣旨のものでございまして、採択でございます。
 第二四一号、国鉄納付金制度廃止反対に関する請願、本件は、国鉄関係市町村納付金を廃止するという企図があると仄聞しておるが、市町村財政に重大な影響を及ぼすので、政府は、国鉄納付金制度を現行どおり維持せられたいという趣旨でございます。採択でございます。
 第二四二号、後進地域に対する財源賦与の充実強化に関する請願、本件は、後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律による財政援助措置を整理するよう検討中と仄聞するが、かかることのないよう、さらに援助を強化するようにはかられたいという趣旨でございます。採択でございます。
 第一二五号、建設機械の軽油引取税の課税免除に関する請願、本件は、ブルドーザー、トラクターなどの、道路を直接使わない建設機械類の軽油引取税の課税免除措置を講じて、免税証を交付せられたいという趣旨でございます。ブルドーザー、トラクターなど、道路を走ることを直接いたさない建設機械類につきまして、免税といたしますことは、技術的に困難な面がございますので、なおよく検討することといたしまして、留保でございます。
 第四号外三件、地方事務官制度の廃止に関する請願、地方事務官の事務とその所要財源を府県に移譲し、職員の身分を地方公務員に切りかえられたい。本件は採択でございます。
 第三一四号、住居表示に関する請願、住居表示に関する法律については、住民に著しい不便を与えていると当該地域内住民が認める地域に限ることとし、さきに改正しました六カ月の救済手続の規定を復活せられたい。十分に民意を反映するようにせられたいという趣旨のものであります。本件は、昨年八月に住居表示に関する法律の改正をいたしまして、請願の御趣旨である住民の意思を十分に生かされますよう、異議のある者は五十人以上の連署をもって変更請求ができるということに改正されております。またその際、六カ月以内に従来のものの是正を求めるということで、救済措置を講じております。この救済措置をさらに延長してもらいたいということでございますが、住居表示をいつまでも不安定な状態に置くことは適当でございませんので、本件は留保でございます。
 第八四号外十四件、集団暴力行為の厳重取締りに関する請願、本件は、集団暴力行為を厳重に取り締まるよう、政府は英断をもって断固たる措置を講ぜられたい。暴力行為は絶対に許さるべきでなく、ましてや集団によるその行為は厳重に取り締まらるべきである。日本は、国際的にも先進国の仲間入りをした近代国家であり、れっきとした法治国である。それが、法は無法の前におののき、警察あっても治安の確立さえでき得ないのは、国家の恥である。こういう請願の趣旨でございます。本件は、集団暴力行為の警察取り締まりの強化を求めたものであると判断されますが、請願の御意図が具体的に判断いたしかねます。なおよく検討を要しますので、留保でございます。
#72
○委員長(津島文治君) ただいま御報告のとおり決するに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○委員長(津島文治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 それでは採択に決定いたしました請願は、いずれも議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付を要するものと決定し、他は保留とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#74
○委員長(津島文治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○委員長(津島文治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#76
○委員長(津島文治君) 次に、継続調査要求についておはかりいたします。
 地方行政の改革に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続をすることとし、その要求書の取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、さよう決することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#77
○委員長(津島文治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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