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1949/05/22 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 農林委員会 第25号
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1949/05/22 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 農林委員会 第25号

#1
第005回国会 農林委員会 第25号
昭和二十四年五月二十二日(日曜日)
   午後二時四分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○農業災害補償法の一部を改正する法
 律案(衆議院提出)
○競馬法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○競馬法の一部を改正する法律案(衆
 議院提出)
○地方自治法第五百五十六條第四項の
 規定に基き、作物報告事務所の新設
 に関し承認を求めるの件(内閣提
 出、衆議院送付)
○地方自治法第百五十六條第四項の規
 定に基き、輸出食糧品檢査所及び輸
 出農林水産物檢査所の支所及び出張
 所の設置に関し承認を求めるの件
 (内閣提出、衆議院送付)
○食糧確保臨時措置法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出)
○食糧管理法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○特殊勝馬投票券に関する法律案(内
 閣提出、衆議院提出)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(楠見義男君) それでは只今から農林委員会を開会いたします。本日は最初に農業災害補償法の一部を改正する法律案を議題にいたします。この法案につきましては昨日提案者を代表いたしまして衆議院の坂本實君から内容につきましても御説明を承つたのでありますが、御質疑がありますればこの際やつて頂きまして、若しなければ直ちに討論採決に入りたいと思いますが……、それでは別に御発言もないようでありますから直ちにこの法律案を議題にいたしまして採決に入りたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(楠見義男君) 衆議院送付案通りに可決することに御賛成の方の御起立を願います。
   〔総員起立〕
#4
○委員長(楠見義男君) 総員起立、よつてこれは可決することに決定いたしました。多数意見者の御署名をお願いいたします。同時に委員長報告をお委せを頂きます。
 多数意見者署名
    北村 一男  板野 勝次
    池田 恒雄  大畠農夫雄
    門田 定藏  岡田 宗司
    國井 淳一  藤野 繁雄
    岡村文四郎  加賀  操
    石川 準吉  星   一
    徳川 宗敬  赤澤 與仁
    柴田 政次
   ―――――・―――――
#5
○委員長(楠見義男君) 次に競馬法の一部を改正する法律案を議題にいたします。最初に政府提案によります競馬法の一部を改正する法律案を議題にいたします。この法律案につきましては御承知のように衆議院で修正を加えて参りました。その修正の箇所を朗読いたしますと、
  競馬法の一部を改正する法律案(閣法第百三十九号)に対する修正案
競馬法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
第八條の改正規定の次に次のように加える。
第十一條の次に次の一條を加える。
  (畜産業の振興費への充当)
 第十一條の二 政府は、勝馬投票券の発賣による收入金のうち勝馬投票券の賣得金の総倒から拂戻金及び返還金の総額を控除した残額の三分の一に相当する金額を、畜産業の振興のために必要な経費に充てなければならない。
 2 前項の規定の適用については、金額の算出は、各年度においてその年度の予算金額によるものとする。
第二十條第三項から第五項まで及び第七項、第二十三第一項並びに第二十五條第一項の改正規定中「指定市」を「指定市町村」に改める。第三十四條の改正規定の次に次のように加える。
第四十條中「施行の日から一年を経過した日までに」を「昭和二十五年三月三十一日までに、」に改める。
 以上の修正を政府提出原案に加えまして本院に送付して参りました。この衆議院送付案を議題にいたしまして、一應質疑を打切つておりましたが、尚討論に入るに先立つて残された、留保された御質疑がありますればこの際やつて頂きまするし、若しなければ……
#6
○板野勝次君 只今の修正案の中の第十一條の二なんですが「三分の一に相当する金額を畜産業の振興のために必要な経費に充てなければならない。」といということになりますと、これはむしろ大藏当局の説明を伺うのが適当かと思いますが、均衡予算の建前から言つてそれがどうなるかという点と、それから本年度の收入予定と、それから畜産の予算の六億と競馬費との関係等について承りたいと思います。
#7
○政府委員(山根東明君) 競馬の予算について数字的に申上げます。二十四年度の予算で申しますと、馬券の賣上高を七十五億八千二十二万七千円に予定しております。これが馬券の賣上高でありますが、この賣上高の中から拂戻をいたしますし、又優勝者、馬主に対する賞金等を差引きまして、收入が二十九億四千五百八十万二千円であります。入場料收入が約一億円この中に含まれております。総賣上の中から拂戻をして、それを差引きました收入がそれでありますが、この收入から競馬施行に要する支出がなされておるわけでありまして、その金額が七億七百九十四万五千円、七億円余りの金額を競馬施行のために支出することになるのでありまして、差引きいたしまして、ネツトの收入が二十二億三千七百八十五万七千円、一切の競馬施行の経費を差引き、更に勝馬の投票者に対する拂戻金等を差引きまして、結局純收入が二十二億三千七百八十五万七千円で、これを一般会計に繰入れておるのであります。一方畜産局所管の一般会計予算、言い換えますならば畜産のために一般会計が支出いたしております予算は、只今六億というお話もありましたが、正確に申しますと、二十四年度の農林省の予算の数字は七億三千五百七十八万二千円、若干端数はラウンドになつておると思いますが、七億三千五百七十八万二千円、これだけが今日一般会計として畜産局所管の予算に計上されております。
#8
○板野勝次君 そうすると今の七億三千五百七十八万幾らですか、これの中から競馬の費用には幾ら出しておられるのですか。
#9
○政府委員(山根東明君) これは競馬にはこの外に別途の、先程申しましたように賣上金が七十五億ありますので、競馬に支出しております國の経費は七億七百九十四万五千円、先程申上げましたが七億三千五百万円の外に競馬の施行に七億の金が出ております。
#10
○板野勝次君 それは先つきの馬券の賣上から一切を差引いて、純收入が二十二億幾ら、それが出るまでの間に入つておる経費とは違うのですか、これは國家が別途に負担しているのですか。
#11
○政府委員(山根東明君) それは二十二億が出る前に、それだけのものを前に出してるわけです。
#12
○板野勝次君 そうすると競馬施行のためにやる國庫の費用というのは、一般会計からは、この畜産費からは一切出せないことになつているのですか。
#13
○政府委員(山根東明君) 特別会計になつておりまして、競馬施行の経費は、馬券の賣上の中から賄うということになつております。
#14
○板野勝次君 私の頭が惡いかも知れんですけれども、その七億幾らというものと、その三分の一が入つて來ると、大体バランスなしになりますか、均衡財政の建前から言つて、この片一方の費用というふうなものがそこへ入つて來ないというふうな結論になるのじやないですか、どうなんですか、大藏省の側はどういうふうにそれを考えておられるわけですか、純收入として七億三千五百幾らのものが入つて來ると、それでいいということになるのですか。
#15
○政府委員(山根東明君) ちよつと御質問の趣旨が私共に分らない点がありますので、もう一度お話を申上げますと、競馬施行は特別会計になつておりまして、收入としましては、馬券の賣上げ、入場料收入が若干あるわけでありますが、これが七十五億あるわけです。で、この中から一般ファンに対する拂戻金、それから馬主に対する賞金が支拂われるわけでありますが、その外に競馬施行に要する経費、具体的に申しますと、畜産局に競馬費を置いて、何百人から人を雇つておりますし、更に競馬場では臨時雇その他を相当臨時に使用いたしております。そういう諸経費、これを七億ばかり、七億七百万円程特別会計から支出しております。從いまして特別会計としましては二十二億三千七百万円のプラス、黒字が出るわけでありまして、これは一般会計へ繰入れる、こういうことになつております。これと別個に畜産局の一般会計の予算が、たまたま数字は七億台の数字でありますが、七億三千五百七十八万二千円という、一般の衞生施設でありますとか、酪農の施設でありますとか、畜産関係の一般の経費が特別会計と別途に計上せられておる、こういうのが現在の予算であります。
#16
○板野勝次君 それだから七億幾らというものが一般会計に繰入れられて來れば、畜産費の予算というものは、すでに七億幾らというものが組まれておるわけなんで、その上にこれがオーヴァして行くというわけであつたならば、均衡予算の建前が破れて來るわけですね、そうならんですか。
#17
○委員長(楠見義男君) 板野さんの御質問の点は、先程の畜産局長の説明の二十二億三千七百万円が、この修正案の返還金の総額を控除した残額に該当する数字であるかどうか、これがこの際明かになればいいわけなんでしよう、言い換えればその三分の一に相当する金額で以て畜産局の予算を賄つておる、こう仮に観念すれば、新たにここに七億の予算を畜産局に投入しなくていいわけなんです。そういう七億の予算を新たに投入する必要があるかどうかということをお尋ねになつておるのですね。
#18
○板野勝次君 そういうことなんです。それでそういうことのためにこうやつても大藏省の意向は一体どうなのか、こういうことなんです。
#19
○委員長(楠見義男君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#20
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて下さい。
#21
○衆議院議員(井上良二君) 実は今申しましたように、この法律案の修正が農林委員会で満場一致で決まるということが大藏省の方に分りまして、大藏当局といたしましては、この予算の編成替をしなければならんことになりはせんかという事務当局の杞憂が起つて來たのであります。併し現実において予算は國会を通過しておりますから、本年度の予算を再びここで組み替えをやるということは、実際上不可能なことになりましようから、その点についてその事務当局の方の発言に関連をして、大藏大臣を特に農林委員会に出席を願いまして、この予算的措置についていろいろに意見を交換をしました結果、大藏大臣は、みずから現実の予算をどうするかというわけには行かん、併し当然この補正予算を組まなければならんし、又次の新年度の予算において修正の意思は十分汲み入れてやりますということをはつきり言明されましたから、農林委員会はそういうふうに了承して、この修正案を可決したような状況であります。
#22
○岡田宗司君 衆議院の農林委員会において、大藏大臣との間にそういう折衝が行われたということはよく分つたのでありますが、まだその大藏省側において三分の一をどういう予算の形式でやるかということが明らかになつておらんようであります。それで恐らくその点に疑義を残して置きますと、この次に臨時國会が開かれまして補正予算が組まれます場合に、そこに問題が起り、又これが実施せられない問題も起つて來るだろうと思います。その点につきまして、若しこれが通つて実際にそれが行われるということになりますならば、私共非常に結構だと思いますが、大藏省の方の、具体的にどういう方法でこれを予算に組み入れるかということを大藏省の主計局長を呼んで、ここではつきり質して、その上で可決すべきものなら可決すると、そういう方向に行きたいと思います。
#23
○衆議院議員(井上良二君) ちよつとその点について、一應了解を求めて置きたいことは、我々としましては、大藏省がどう考えようが、問題は國会としてこうすべきが正当なりという方針の下に、この一部改正についての修正を出したわけでありまして、当然事務当局としては、國会の意思を尊重して、三分の一畜産奬励のために施行すべしという條文を挿入した以上は、当然その措置を講ずべきだとこう私共は考えております。
#24
○岡田宗司君 井上君のお答えの通りではありますけれども、それではまだ不安なのであります。やはり予算には一定の形式がありますので、そういうことまで明らかにして置きませんというと、それは又折角國会で決議されましたものが、無視されるようなことになるとも限らんのでありまして、私共は井上君の言うことを信用しないのじやない、念には念を入れたいとこう考えておるのであります。
#25
○委員長(楠見義男君) 如何でしようか、その点については事務当局を呼ぶよりも大藏大臣の出席を求めて、(「その方がよい」と呼ぶ者あり)それでやる方が私は至当だと思いますが。
#26
○板野勝次君 そうして貰いたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(楠見義男君) それではこの問題につきましては大藏大臣の出席を求めまして、大藏大臣の今の問題に関する説明なり或いは答弁を得てから論議いたしたいと思いますから、それまでこの政府提案の競馬法は一時お預けにいたします。
  ―――――――――――――
#28
○委員長(楠見義男君) 次いで原健三郎君、外六名の衆議院議員の方の提案に掛かる競馬法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案につきましても、先般提案者の原健三郎君からその提案の趣旨並びに内容を伺つたわけでありますが、若しこれに関連して残された御質問がありましたら、御質問をして頂き、なければ直ちに討論、採決に入りたいと思います。
#29
○板野勝次君 只今の案は第十二條の二の第三項に出ておるのと同一のものじやないですか。
#30
○委員長(楠見義男君) 違います。速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#31
○委員長(楠見義男君) それでは速記を始めて下さい。
#32
○板野勝次君 町村に今度拡げて行くという点では町村が儲かるからだということではなかろうかと思うのです。私今議案を持つておりませんからよく分りませんが、これは儲かることが前提としてあるので、逆に損の行く場合も考えられるわけです。そういうことをつまり今度の問題と町村の利害の問題とはどういう関係に立つのかということをちよつと承つて置きたいと思うのであります。
#33
○衆議院議員(原健三郎君) これは御承知のように町村におきましても、著しく災害を蒙つた町村、著しくという意味は、著しく戰災を受けた町村という意味で、全國で戰災を受けた町村はどのくらいあるかというと、著しくという意味で大体五割以上戰災を受けた町村、それが全國で町は二十五、村は僅かに四つです。そうしますと、著しく戰災を蒙つた町村を入れますと、極く少数になります、今言つたように儲かるか儲からんかということですが、戰災を蒙つた町でも村でも儲かるためにはやはり或る程度の人口が集中しておるのでないと儲かりません、それから儲からんようなところでもやりたい、賭博心が強いところではやりたいという町があるかも知れませんが、そういう場合には主務大臣の認可を必要といたしておりまして、行政官廳はちやんと調査をして、資料を出して、これならやつても町村の財政を補うことができるという確信がない限りこれは許可をいたしません、例えば戰災を蒙つた町村でも許しません。それではどういうところが該当するのかどうかというと、神戸、大阪の阪神間にあります武庫郡の七ケ町村でありますが、全部戰災を蒙つております。而も神戸、大阪という人口の密集地を控えております。而して競馬場は新たなものを作りまして、現在ある既存のものを購入してそれを主催者になつてやつておりまして、而も町村は一ケ町村でやるのでなくして、七ケ町村全部で組合を作つて、その組合で競馬をやつて行く、その戰災を蒙つて非常に財政的に困難になつておるのを救済しようと思つて、いろいろ実際について調べて見ますと、七ケ町村が組合でやつて、阪神間でやるならば相当收益も見られるという確信も大体ついておりますので、どうぞよろしく御賛成をお願いいたします。
#34
○板野勝次君 儲かるためにやるのだが、相場によつてそれを儲かることを前提にしておるのですが、いつも柳の下には「どじよう」はいないのでありますから損をした場合に一体どうなるか、損をした場合におきまして、儲かる儲かるということを前提になされるのでありますけれども、今のいろいろな財界の情勢、大衆の財政が苦しくなつて來ておるというふうな、そういう経済界の諸條件というふうなものから見て儲かるということを建前にしたけれども、大穴があいた、という場合に一体どうなるのですか。
#35
○衆議院議員(原健三郎君) 損をする場合には勿論主催者もやる意思もございませんし、それから損をするかしないかの見通しが大変問題になつて参ります。見通しは第一が町村の方で見通しをやります。又、行政官廳で、農林省でこの見通しをやりまして、両者が一致して、この調査資料によつてやるならば儲かるだろうというのでないと、やらないのであります。それ以上をやらないというところで、損をするということを考えるならば考えられないこともございませんし、阪神間でやりますと、割合人口が多いのでそう外の場所でやるよりも儲けの方が多いことは明らかであります。
#36
○委員長(楠見義男君) 外に御質疑がなければ直ちに本案を議題にいたしまして討論採決に入りたいと思いますが、別に御意見もなければ直ちに本案は採決に付したいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○委員長(楠見義男君) 然らば原健三郎君外六名提案に掛かる競馬法の一部を改正する法律案につきまして衆議院送付案通り決定することに御賛成の方の御起立をお願いいたします。
   〔総員起立〕
#38
○委員長(楠見義男君) 総員起立によつてこれは可決することに決定いたしました。多数意見者の御署名をお願いいたします。尚委員長報告をお委せを頂きます。
 多数意見者署名
    北村 一男  板野 勝次
    池田 恒雄  柴田 政次
    大畠農夫雄  門田 定藏
    岡田 宗司  國井 淳一
    徳川 宗敬  藤野 繁雄
    岡村文四郎  加賀  操
    石川 準吉  星   一
    赤澤 與仁
#39
○委員長(楠見義男君) それでは暫時休憩をいたします。
   午後二時四十八分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時四十二分開会
#40
○委員長(楠見義男君) それでは休憩前に引続いて再開いたします。
 地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、作物報告事務所の新設に関し承認を求めるの件を議題にいたします。これにつきましては一應質疑も終了したように思われますので、これから直ちに採決に付したいと思います。政府から求められております通りに承認することに御賛成の方の御起立を願います。
   〔総員起立〕
#41
○委員長(楠見義男君) 総員起立、從つて本件は政府の要請の通り承認をすることに決定いたします。多数意見者の御署名をお願いいたします。尚委員長報告をお委せを頂きます。
 多数意見者署名
    北村 一男  板野 勝次
    池田 恒雄  柴田 政次
    大畠農夫雄  門田 定藏
    岡田 宗司  國井 淳一
    藤野 繁雄  岡村文四郎
    加賀  操  石川 準吉
    徳川 宗敬  星   一
    赤澤 與仁
#42
○委員長(楠見義男君) それでは引続きまして地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、輸出食糧品檢査所及び輸出農林水産物檢査所の支所及び出張所の設置に関し承認を求めるの件を議題にいたします。本件につきましては板野さんから御質疑の点がありまして、それに対する政府の答弁が残されておりますので、この際政府からその点についての御説明を求めることにいたします。
#43
○政府委員(平川守君) 前回の御質問の御趣旨は、これらの支所で、こういう人を配置しても季節的な仕事の繁閑等の関係から、人が遊ぶことになりはしないか、そういう御質問であつたように思うのであります。只今お手許にお配りいたしました資料で各支所、出張所の取扱います檢査物品の表を掲げているのでありますが、これらの品物の中で、例えば罐詰でありますとか、或いは水産物、これは主として乾燥したものが多いのでありますが、そういうようなものとか、或いは木材でありますとか、或いは種子のようなものでありますとか、こういうものは殆んど年間を通じまして多少の程度の差はできますけれども、年間を通して輸出が行われますので、大体年間仕事があるわけであります。それからその外の、例えば茶のごときものであるとか、蜜柑その他のなまものでありますというと、季節の影響を受けるのでありまするけれども、併しそれらも或る程度品物の種類によつて時期の差がございまして、それらをできるだけうまく組合せるようにいたしているのであります。從いましてここにあります各檢査所、支所の檢査員というものは、年間を通じまして、大部分の期間においては仕事があるのであります。ただ例えば岡山のごとき花莚、野草莚を主としておりまして、これは大体半年間くらいが輸出の最盛期でありまして、ただこれもその他の期間におきましては、いろいろ整理をいたしますとか、或いはこれらの品物についての指導をいたしますとかいうことで、或いは委託によつていろいろな檢査をするというようなことも將來考えているのであります。そういうようなことによりまして多少の繁閑はありますけれども、全く遊んでしまうという程のことはないのでありまして、人数も極めて内輪にいたしておりまして、むしろ逆に忙しいときにはこれだけで足りませんで、そういう場合には臨時的に補助員を雇いまして、それでむしろ忙しいときの補いを臨時的な人でつけて行く、こういうふうに考えて、ここに置きます人員は最小限度の人員を掲げておるのであります。延べにいたしまして年間一万人くらいの者を臨時の補助員としてこれにプラスして、それでこれだけの仕事を運行して行きたい、かように考えております。又從來の実績からいたしましても、ここに掲げましたものは、大体貿易公團等におきまして公團としての最終檢査をやつておつたような場所でやつておつた人はそのまま引継いでおる部分が大部分でありまして、そういうような從來の実績から見ましても、又先程申しましたような取扱い物品の年間輸出の行われるものもあるのでありますし、その外のものにつきましても可なりの月数を檢査が行われる、こういう状態でありまして、そのために遊んでしまうということは大体においてないというふうに考えられているのであります。
#44
○板野勝次君 只今の説明では極めて不十分でありまして、この程度のことならば昨日の資料で大体分るのですけれども、具体的に今までの輸出港の状態、それから船がどれだけどういう形になつて行つているか、年間を通してと言つても通しようがあるので、毎月あるというのと、毎月あるけれども毎月の事業分量がどうなつておるかということは、只今の説明では直ちに肯くわけには参らないのであります。
 それから出張旅費が掛かると言うけれども、從來その出張旅費を掛けて行つた方が利益なのか、置いた方が利益になるのかという点を判定をする資料がいまだに出て來ていない、私の言うのは科学的な判断の上において檢査所を作つた方がいいのかどうなのかということも、判断の資料は只今の答弁を以てしては明らかでないと思います。もう一度要約して申しますと季節的なものもあるので、その季節的に要するものが一体どれだけの日数であるのか、それから輸出される輸出港においてどういうふうな船の出方をしておるのか、年間を通じてと言つても毎日出ておるのではなくて、恐らく一月に一回とか或いは二月に一回とかこういう形で一定の場所に集荷された場合に、檢査員が出掛けて行つて能率的に檢査されれば済むのか、そういう点、果してそこへ常駐していないと、どうしてもやつて行けないのかどうかということの判断には苦しむわけです。例えばそれは東京を立つて長崎へ行くのだから、役人が苦労だから樂をさせるのだという意味なら、それは理解できる、併しそれならば、役人がこの領土内においてどこまで旅行しようとも、その職務について長途の旅行をするのはいやだというなら、これはもう役人を罷める外仕方がない、そういう具体的な資料を出して頂きたい、このことは昨日私が要求した点であつたと思います。
#45
○政府委員(平川守君) この役人が出掛けるのがいやだという意味ではないということは申上げるまでもないと思いますが、檢査は船が出る時だけやるのではありませんで、その港に段々輸出品として集まつて参りますものを逐次やるわけであります。でありますから、月に一遍とか、或いは二月に一遍とかいうことではなく、その一人の人が例えば靜岡なら靜岡でお茶の檢査をするということになりますれば、逐次集まつて來る物を一定の時に檢査を続けて行くということになるわけです。それが檢査の済んだものが、逐次溜つて、船が來た時に積んで行くということになるのでありまして、船が來た時だけ行つて檢査をするということではないのです。ただ季節に、例えば茶でありますと、九月から翌年の六月ぐらいまでに出るのでありますが、そういうような、或いは蜜柑のごときは極めて短期間、十月から十二月頃までで、多少こういう最盛期がそれぞれ品物によつて違いますけれども、先程申上げましたように、ここに掲げました物の中には、罐詰とか、或いは水産物のごとき、これは殆んど年間で出ておるので、そうしますと、年間逐次製造されるに應じまして、港へ溜つて來るわけであります。それを逐次檢査をいたして、檢査済みの物が一定量溜つて送り出されると、こういうことになるわけでありますから、檢査員はそう遊ばないと、それを月に一回か、二月に一回か船の來る時にだけやればいいかというようなお話のように伺いますけれども、そういうことではうまく行かないのです。それから全体的のこの個別的な檢査の期間というようなお話でございますが、それは精密に出ないわけではありませんけれども、非常に品目の多いものでありますから、各品物別のそう精密なものもまだ作つておりませんが、ここに掲げたものにつきましては、大体最盛期が分つておりまして、ここにありますものは、靜岡の茶は九月から翌年の六月頃まで、罐詰は年間、蜜柑は十月から十二月まで、それから神戸、横濱の農水産物は非常に一般的な物でありますから、これは年間ございます。それから小樽の水産物はやはり年間、玉葱という物はこれは極く細かい物であります。門司の水産物も年間であります。椎茸は大体三月から十二月頃まで出るのでありまして、殆んど遊ぶ月の方が少いのであります。それから小樽の薄荷、除虫菊、薄荷は年間出ます。除虫菊は粗製品の方は九月頃から翌年の三月頃まで出ます。製品になりましたものは年間出るのであります。それから木材は年間出ます。それから神戸の球根は六月から十二月頃まで、種子は大体年間出ます。毛皮類は大体十二月から翌年の六月頃まで出ます。それからアンゴラ兎毛というものもございますが、これは年間輸出されます。岡山の花莚、野草莚は、先程申上げましたように十月から翌年の六月頃まで出るのであります。大体品物別にここに大まかな物だけを掲げましたのであります。そういうことでありまして、殆んど年間取扱いの品物があるわけでありまして、その品物の分量の方は、先般もちよつと申上げましたが、相当大きな金額に上るのでありまして、その大きな対象の中からこれだけの人数でやりますというと、そう沢山の檢査はできないのであります。結局輸出品取締法の建前から言いまして、各業者が法律の定めたランキングの証票を自分で貼るわけであります。それがその法律に適つておればよろしいと、それが適つておるか適つておらないかということを拔打的に檢査をするわけであります。全体の品物の分量が非常に大きいので、その中の極く一部分が拔打的に檢査される、こういうことでありますので、大体そういうことで御了承が願えないかと思うのであります。
#46
○板野勝次君 私はこういうことで長く何されるのは、委員の方も迷惑だし、私も迷惑するわけでありますが、つまり全然いけないということを言つておるのではなくて、そういうふうにして資料が出て來ますと、全部を通して果して檢査所を置く必要があるかないかということを判断がつくことが一つと、それから年間を通じてやるものであつても、拔取り檢査等の場合は大体予想がつく、罐詰の場合は、できておるものを、罐を一々開けて、中味を全部檢査して見るわけに行かないので、若しそういうことをやつたら罐詰は一切輸出できないので、そうすると拔打ち檢査で、從来の方法から見ても、從來常駐していなかつたから、このような状態で困つておる、こういう状態が出て來て滯貨して困つた、こういうようなことが示されますれば納得できる、こういうわけなんです、だから当局の方では、それを出張所をお置きになるに対して、無責任に、便宜的にただ漠然とお考えになつたのではなく、こういう滯貨の状態が出て來て、こういつた不都合の状態が出て來て、こういう出張所の必要を認めたと、それでこういうような法案を國会に求められておるに違いないのであります。今申されておる点は、ただ抽象的な、年間を通じてどうであるとか、或いは金額がどうである、こういうことでは、これは金額の高ではない、そうして又実際に事業分量から言つて、檢査内容から見れば、金額は少くとも、それは年間を通して必要なら必要である、金額が如何に厖大であつても、例えば拔取り檢査等によつて容易に行い得る場合もある、殊に私がこのことを申しましたのは、そういう業界が官僚統制によつて從來非常に迷惑を受けておるという点が多々あるので、現地に役人が常駐することによつて、却つていろいろな弊害を生じて業界が迷惑をするということから、同時に官吏が腐敗することを防止するためにも、現地に檢査所が止むを得ない事態に対して置かれているということがなければいけないと思います。こういうことを憂慮するから、甚だ厄介なことを言うようでありますけれども、役所ではそう人手がなくて、一切そういうことができないということではありません、國会の審議に対應して、諸般の準備ができ、又そういう資料を出して頂けば、そういう資料の中から、こういう状態に対して今檢査所を置く必要があるかないか、或いはこういうことはどうだろうかという判断ができる、今あなたのおつしやることは、幾らお喋りになつても、具体的にここにお出でになる人は、さあ置こうという判断がつきかねる、だから是非それを一つ今日中に出して貰えば、直ぐこれからでもお帰りになつて、資料を出して貰えば判断がつくと思います。
#47
○政府委員(平川守君) この輸出食料品の檢査につきましての昨年の実績の資料はお配りしてありましたね。
#48
○板野勝次君 だからこれは件数だけですね。
#49
○政府委員(平川守君) 件数と数量、
#50
○板野勝次君 今見ておりますけれども、件数……
#51
○政府委員(平川守君) これは件数と数量です。
#52
○板野勝次君 それからそれに輸出実数とか、そういうことが分らんわけなんですね、困つている方が分らないのです。金額や件数がこういうふうになつたために、こういうふうに具体的な支障ができて來ておる、それがためにここに置くのだというのが、一ケ所ずつつでも説明がつく筈なんです。それではこの資料の中では分らんです。私は数量は幾ら大きくても、数量の多い少いを言つておるのではない、数量は如何に厖大であつても、罐詰のごときは、抜取り檢査をし、一定の規格が決まつているのですから、簡單に片附く場合には片附く、それを現地へ出掛けて行つて却つて小さい業者を困らすような事態が從來往々にしてあつたということを私自身もよく知つておりますから、そういう結果が起ることを憂えますから、具体的にどういう事態になつておるか、金額が多いか少いかというのではなくて、その檢査のために何日要しておるか、年間を通してこれだけそれが要つた、だから檢査所を置かないと、出張旅費その他の関係から見ても不都合だ、こういうふうに納得させるような資料を頂きたい、こう言つておるわけです。その資料を昨日私は貰つて見ておるのです。だから金額や件数じやないというのです。檢檢に最底限度要すの日数、そういうものについて言つておるのです。從來の実績によつてそれはお分りになつておられる筈で、もしおやりになつておられないのなら、そういう檢査に対して、本当に置く意味はないじやないかというふうな判断さえもつくわけです。
#53
○政府委員(平川守君) これは從來非常に困つておつたということよりも、從來貿易公團で査收檢査というのをやつておつた、それを今度は國営檢査に移す、それで從來公團でやつておりましたのは、これらの場所でやつておつたわけです。それを國の方に人間も或る程度引継ぐということになつておるのであります。それが動き出しましたのが、三月のことであります。從つて從來それがなくて困つたというのではないわけであります。つまり公團の査收檢査でやつておつたものは今日國営檢査に引継ぎましたということであるわけでありまして、從來の檢査の件数なり実績なりというものは、公團等がやつておつた実績なんであります。それをその場所に職員が出て、公團の職員がそれぞれこれらの場所に駐在しましてやつたおつた、それを國営の檢査でなければいかないということで、國営の檢査をするという法律が出ましたので、それに基いて、國の職員として、これを元おつたような地方にそのまま引継ぎ継続する、勿論若干人の入れ替えはあります、そういうのでありまして、從來公團がやつておつたのでありますから全然國が始めてこういう制度を作つて、そうして從來の東京だけでやつておつたそれが非常に不便だから新らしくここへ置くということではないわけであります。
#54
○板野勝次君 それだつたらそういうふうな理由……、あれの中には東京かに出張して行くので困るのだという理由がありましたから、それならば從來の実績があるだろうから、どういう事態になつておるのか……、今始めてそれをおつしやる、それならそうと最初から言われれば、そういう徒らに時間を……
#55
○委員長(楠見義男君) 大体質疑も終了したように思われますので、これから採決に入りたいと思いますが……
#56
○板野勝次君 それでは人の増員といつて、新らしくやられて出張しておられるというのもそういう係りの人でなくて別な人が出ておつたわけですか。
#57
○政府委員(平川守君) 本所にも若干あるわけです。
#58
○委員長(楠見義男君) それではこれから採決いたします。本件について政府の要求しております通り承認することに御賛成の方の御起立をお願いいたします。
   〔総員起立〕
#59
○委員長(楠見義男君) 総員起立であります。よつてこれは政府の要求通り承認することに決しました。多数意見者の御署名をお願いいたします。尚委員長報告をお委せを頂きます。
 多数意見者署名
    北村 一男  板野 勝次
    池田 恒雄  大畠農夫雄
    門田 定藏  岡田 宗司
    國井 淳一  徳川 宗敬
    藤野 繁雄  岡村文四郎
    石川 準吉  加賀  操
    赤澤 與仁
#60
○委員長(楠見義男君) それでは暫時休憩いたします。
   午後四時五分休憩
   ―――――・―――――
   午後八時一分開会
#61
○委員長(楠見義男君) 休憩前に引続いて委員会を開きます。
 先ず請願及び陳情を議題といたします。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#62
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて下さい。次に食糧管理法の一部を改正する法律案の質疑を行います。
#63
○池田恒雄君 改正條文のうちで四点ばかりちよつと説明を頂きたいことがありますが、
 その一つは第八條の二でありますが、これは毎月配給計画を定める。こういうことに明記されたわけであります。勿論從來でも大体月別に配給計画を立てられているようでありますが、この配給計画というものは、これは大体年間計画を一應立てているわけですね、それと月別の配給計画との関係はどういうことになるのでございましようか。
#64
○政府委員(安孫子藤吉君) 食糧需給計画は御承知のように一應年間計画を策定いたしております。併しながら人口の移動その他の関係で、月々の計画というものは、必ずしも年間のやつと一致いたしておりません、四半期の計画も考えているのでありますが、四半期の計画をいたしましても大して意味がないものですから、この月別計画を一應立てているわけであります。この月別計画に基きまして、毎月、翌月の分につきしまてはその前月の月初めにいろいろ数字の突合せ、或いは人口の移動等を調査いたしまして、府縣とも折衝いたして枠を決めております。これを年間トータルいたしました場合の年間計画とこの月別計画の総計が一致するかどうかという問題が残りますが、これは必ずしも一致いたしません、年間計画を策定いたします基準といたしまして、月別計画を予想しながら作るのでありますから、その間にやはり若干の移動がございますので、できるだけ接近させるようにはいたしたいと思いますが、年間計画を策定するにつきましては、必ずしも一致しないのが今日までの実情であります。
#65
○池田恒雄君 毎月この計画を立てるということになつていますと、何だか地方では計画を立てる場合に、非常に不安というものがないのですが、大体月別計画というものは大体の構想が決まつておつて、それで多少の月別の移動を調整するというような意味のものになりますか。
#66
○政府委員(安孫子藤吉君) これはそうした不安を起すことは殆んどございません、実は年間の需給計画を策定した後に府縣当局と打合せいたしまして、例えば本年の問題につきましては、この一月から二月に掛けまして府縣別に、各縣ごとに縣と月別計画を策定いたしてしまいます。それで大凡その月別計画というものは事前に分つているわけでございます。それの修正を必要とする場合におきましては、手を加えましてはつきりしたところをその前月に示すという措置を採つておりますので、特に一般用の問題なんかにつきましては、このために各府縣が不安を起すというようなことはございません、いろいろ問題が起きますのは、やはり農家用の見方につきまして、本年の一月、二月の見方と、その後の実情の動きとの間のギヤツプが出て來ますので農繁期になりますと問題が起りますが、特に一般用の問題については不安を起すようなことはございません、これは從來やつている通りで参りますから、さしたる心配はないと思います。
#67
○池田恒雄君 次にこの購入券の問題でありますが、一般消費者は、これは生まれてから購入券を貰うわけでございますが、農家の場合ですね、これはやはり轉落農家を称せられるものは一應消費者の取扱を受ける形になると思いますが、その場合の購入券は出すのですか。
#68
○政府委員(安孫子藤吉君) お説の通り一般消費者用の通帳と別のものを出すわけであります。
#69
○池田恒雄君 その購入通帳と言いましようか、購入券というものは、これは配給を受けない時期があるわけですから、年中出して置くというわけじやないのですか、つまり農家で米がなくなつた時から出すという形になるわけですか。
#70
○政府委員(安孫子藤吉君) その通りです。
#71
○池田恒雄君 そうすると、ここでその米がなくなつたかなくならないかというけじめ、これはどこでつけますか。
#72
○政府委員(安孫子藤吉君) これは大体市町村におきましてこのけじめをつけておるわけでございます。つまり轉落の時期如何という問題でございます。町村においてつけております。
#73
○池田恒雄君 法制上としてはそういうふうに受取つてよろしいということになると思うのでありますが、そうしますと、今町村と縣の間において、或いは又地方一般の農林省との間において、轉落農家の配給米の問題或いは還元配給米の問題でいろいろごたごたしておるわけですが、これは國の食糧の全体の絶対量というものが決まつておつて、それを只今分け合うのですから、そこにいろいろ取合にの起るということは当然でありますが、だから数量の問題は別としまして、農村におきまして購入券を受けるというとき、法律上の問題には余りごたごたした問題は起らないのじやないかと思いますが、その点は実際問題としては非常に起つておるようでありますが、これはどういう関係になりましようか。
#74
○政府委員(安孫子藤吉君) 轉落の時期が、当初予定いたしました場合よりも、例えば五月から轉落するという予想でありましたものが、いろいろな事情からいたしまして、四月に轉落する、三月に轉落するというようなことになる場合が相当あるわけでございます。その場合に中央に枠は、五月からの轉落の前提において枠を組むということになりますと、三月なり四月なりが、相当縣といたしましては農家用の枠が窮窟になつて参るわけでございます。その間にトラブルが起るわけでございます。その点は縣ともいろいろ打合せをしまして、そうしてその実情、或いは轉落が早くなつた原困その他を究明いたしまして、府縣と話合いのつきましたところでこの枠の変更をいたしておるのが実情でございます。尤もこの際を変更いたしますにつきましても、実は從來は農林省で一方的と申しますか、日本の政府の中だけでやれたのでありますが、現在はそれができないという実情にある、こういうことでございます。
#75
○池田恒雄君 大体先程の長官の説明によりまして、つまりこの法律でも、実際問題としては町村長が購入券を交付するということになるわけですね、そうすると、購入券を與えるか與えないかということ、このことは町村長の調査なり認定によつて決まる、農林省が直接認定しなくて決めるというような方法は、その手続をとらないということになると思うのでありますが、そうしますと、町村町なら町村長が五月なら五月一日から配給を必要とする、それで購入券をその日から交付するということになつておつて、そうして政府からの農家用食糧の枠があるのだが、それが五月十五日以後になるとか或いは六月になるというような関係で、一つはいざこざが起るということがあると思うのであります。もう一つの場合は、町村長なら町村長が五月一日で轉落する、こういう認定をしておつたものが、町村長の目の誤りか、或いは何らかの手落ちによりまして、実は四月の十日で轉落しておつた、それで米の請求が出て來て、ここで又一つの問題が起る、こういうことになるのでありますが、先ず後の場合、五月一日に轉落すると予想しておつたが、実際正直なところ四月二十日なり、十五日に轉落しておるというような場合、これを町村長がどういうようなふうに処理するかという問題が、一つ起ると思います。もう一つは町村町が、五月一日に轉落すると、こういうふうにはつきりと前以て確認しておつたが、正直にその日に轉落した、これは町村長の見方にも誤りはないし、又農家側にも何らの不正がなかつたという場合、実際は縣廳の方に米の枠が、それでは間に合わないというような場合、この二つの場合の処理は、どういうふうにお取扱いになりますか。
#76
○政府委員(安孫子藤吉君) その轉落の時期等につきましては、その当日或いは一週間前くらいに非常に窮迫して問題が起るということよりも、概ね一ケ月くらい前から事態がはつきりしております。町村町といたしましては、状況を集計いたしまして、縣に上げ、縣がそれを農林省と折衝する、こういう形において処理されております。
#77
○池田恒雄君 若しそういうふうな解決が行われる、つまり農家の米のことでございますから、これは旧臘中にも大体の予想はつきわけでございます。その間一週間や十日のずれがあつたとしましても、百姓のことでありますから、そのくらいのことはどうこうということにはならないと思うのでありますから、そういう点では長官の言う通りに処理できると、こう思うのでありますが、実際問題としまして、今日各縣とも、いろいろ米の問題でごたごたしておるというのは、町村長が四月一日なら四月一日に轉落するという計算の下に、供出をしたり、或いはいろいろなことをやつておつた、こういうのでありますが、ところが実際は縣廳の方に米の配給は……、僅か十日くらいなら農村は余り騒ぎません、一ケ月、二ケ月というふうに遅れておる、つまり四月から米の配給が貰えると思つておつた農家が、未だ配給の米が來ないというような場合も、あるわけでございます。或いは実際には來ておつても、それを皆んなで分けて食つておるというようなこともあるわけでありまして、こういうことになりますと、何だか長官の言われることが、非常に下の方に行くと曖昧になるわけです。私はやはり町村長がそれを証明する、或いは購入券を與えるという、この責任ある行爲は、これは皆んな町村長がやるのでありますから、町村長が五月一日と決めたから、五月一日からとにかくその農家は購入券を受ける権利があり、その購入券によつて公團から米を買う権利が発生すると、こういうふうに私は解釈するのですが、そういうことにはならないのですか。
#78
○政府委員(安孫子藤吉君) 從來まあ還元米の問題等もありましたが、農家用につきましては、農繁期にいろいろ問題を起してはおりますものの、本年のようにこうごたごたはしないというような観測もあり得ると思います。本年の問題はこういう事情が一つあるわけであります。從來はこの市町村長が、農家用が非常に農繁期において苦しくなつて参りますと、農家に対しまして家庭用購入通帳、一般消費用の通帳を出しておつた、農家用の枠と一般用の枠が決まつておりますが、農家用が非常に窮屈になつて参りますと、一般用の通帳をここで出しておつた、要するに、一般用の通帳は出しておるが、実体は農家用だという措置を講じまして、これで或る程度防いで來ておつたわけであります。今度配給統制強化を実行するにつきまして、農家用と一般用と峻別して、おのおのについての枠の嚴守ということが、実際的に要求されておりますし、又配給制度を軌道に乘せて参りますためには、ここをはつきりされることが必要であるという見地から、この間を峻別するように指導してやつて参つたわけであります。それが三月頃末端に行つたわけであります。從來市町村長が或る意味においてルーズに家庭用購入通帳と農家用購入通帳を峻別しないで、適宜やつておつた部分が、はつきりさせられた関係から、農家用の方が相当窮屈になつて來た、そのためにいろいろ問題を起したということが、一つあるわけであります。これをはつきりすることによつて、実は農家用の所要量、或いは本当の所要量とか、或いは農家用の実体というものが、実ははつきりしつつあるわけであります。経過的にもいろいろ問題を起しておりますけれども、これが、大体整理いたされますならば、この点が計画化されると、私共は考えております。それからもう一つ農家用購入通帳は、交付者は市町村長になりますが、発給の責任者は農林大臣になつております。農林大臣は一定の枠を府縣に示すことにより、又府縣は市町村ごとにそれを割当てることによつて、その市町村内の農家用の切符を切る得る枠というものが決まつて來るわけであります。ところが、それが下から上つて來たものを集計すると、どうしても百石要るところに、枠が六十石しかないというときには、この四十石をどうするかという問題が起るのであるが、府縣に上つて、私の方へ上つてそれを決めてやるというような手続関係があります。
#79
○池田恒雄君 何か只今の長官の説明は、購入券は農林省が持つておる枠、この枠の中で購入券発行の数が決まつて來るように受取れるのでありますが、この解釈はどうも法律上から見まして、誤りじやないかと思うのです、米があるないということは、つまり農林省にどれ程の米があるかということと、百姓が米がなくなつたということは、分離して解釈されて、百姓が米を持たないというところにおいて購入券というものが発行される、私はこう解釈する。
#80
○政府委員(安孫子藤吉君) 必ずしも米があるない、例えば米がありましても、非常に惡い例を申上げますれば、それが非常に困るから横流しして賣つたという場合、それが全部発給の、或いは轉落の時期としてそれを認めるかどうかという問題は、有り得ると思います。私共が中央において理論的に策定いたしておりますのは、生産数量と、それから供出数量との関係から保有数量を見て、その保有数量から行けば、いつ轉落するということを策定いたしまして、流しておるわけであります。現実の農家は、その理論通りに行かない部分があるだろうと思います。或いは供出面において保有を食い込んで出した、或いは横流しをした、或いは保有は四合計算で行つておりますが、それ以上食つておる、或いは冠婚葬祭があつて、他にも使つたということで、現実の姿と理論的に流した数量との間に食い違いがある、これをどう処理するかという問題が、御指摘のような問題として残つております。そこがいろいろ府縣との折衝におる、これを事前にいろいろ手当をしなければならんということがあります。
#81
○池田恒雄君 勿論そういう問題がありますが、若しもそういうふうに横流しをしたとか、そういつたようなことによつて轉落すべからざる農家が、轉落しておるというような場合は、これは一つの犯罪行爲でありまして、從つてこれは第八條の問題でなくて、第三條及びその他の法律の発動によりまして処理されるべきものである、こう私は思うのであります。それで第八條の問題といたしましては購入券を受ける、國民の権利の問題に属すると思うのであります。このことは政府に米のあるないということには関係のないことじやないか、私はこう思うのであります。購入券を受けるところの農家に、米があるかないかということによつて、この購入券は発給されるものであつて、農林省に米があるかないかということとは関係ないものだ、こういうふうに私はこの法律を解釈する、問題はこの條文の解釈というものは農林省の、國の食糧事情というものとは全く別途に考えて行くべきものではないか、こう思うのでありますが、この法律の解釈が、政府に米があるかないかということによつて、動かされるということはないことじやないかと思います。
#82
○政府委員(安孫子藤吉君) 理論的にはその通りだと思います。
#83
○池田恒雄君 理論的にはその通りだというのでなく、法律はそう解釈されるものだ、それで更に私がこれは長官がそういうことを説明されるのが本当でないかと思いますが、米の枠によつて購入券の発給される枚数ですね、そういうようなものに関係するのではなくて、若し農林省に米がなければ農家の受ける配給量が二合五勺であるとする場合、なければ二合に切下がるとか、一合五勺に切下げるとかいうものであつて、要するに数量が切下げられるものであつて、決して発給そのものの数字に米のあるなしが影響されるものではない、こういうふうに私は考えるのでありますが、そういうふうに解釈してよろしうございますね。
#84
○政府委員(安孫子藤吉君) そういうことでございます。
#85
○池田恒雄君 その次は第九條で、今までと違いまして、大分修正されたというよりも附加されておる條文があるわけでございますが、この第九條を旧法で見ますと、「政府ハ特に必要アリト認ムルトキハ」という簡單な書き方を、「政府ハ主要食糧ノ公正且適正ナル」というふうに非常に親切にここに書かれておるわけでありますが、その場合いろいろなことについて命令をするのであります。この命令というのは具体的にいえば、どういう例になりましようか。
#86
○政府委員(安孫子藤吉君) 現在九條に基いて取扱つておる政令、省令は相当あるのでありますが、大別いたしますと、機構に関する問題、或いは輸送に関する取締と申しますか、統制の問題、そうしたものが相当あるのであります。細かしいことを申しますと、主要食糧の讓渡その他の処分の問題、輸入食糧の賣買の制限の規定とか、或いは主要食糧の移動制限の規定或いは主要食糧の輸送の委託又は受託の制限、加工製造に関する制限規定、そういうもの、それから配給、讓渡その他の処分についての制限、九條に基いて出ておりまする政令省令が相当多いのであります。そういうものを予想いたしております。今後はそう沢山はないだろうと思います。
#87
○池田恒雄君 具体的にどういう場合どういう人に……つまり業者に対して命令をするのか、消費者に対して命令をするのかということになるのでありますが、そのことが一つ。それから何かその命令を受けた場合、安本総裁に何か不服を申立てることができると、こうありますが、何かそういうふうに、どういう人がどういう場合どういう命令を受けるか、そうしてつまり私なら私が消費者として何か命令を受けた場合、安本長官に文句が言えるのか、こういうことをお伺いしたいのであります。
#88
○政府委員(安孫子藤吉君) 例えば歩留りの問題なんかについて一つの制限をするわけです。そういう政令を出しました場合は、それに対して不服であれば、主としてそういう場合には加工業者になるかと思いますが、そういう者がそれは怪しからんということで政令に対して異議の申立てができる、こういう形になるわけであります。
#89
○池田恒雄君 大体その方はこれで……
#90
○委員長(楠見義男君) 皆さんにちよつと申上げますが、甚だ議事の進行途上で、あちらの問題こちらの問題が入つて委員長としては申訳ないのですが、大藏大臣がやつと都合がついてこの席にお見えになりましたから、休憩前に問題になつておつた競馬法の衆議院における修正意見の点について、大藏大臣から御意向を伺うことにいたしておきましたので、甚だ恐縮ですがその問題を途中に挾んで頂きまして、それから又続行して頂きたいと思います。
#91
○池田恒雄君 甚だ恐縮ですが、私今一つお伺いしますと、この問題に対する私の質問を終るのです。
#92
○委員長(楠見義男君) どうぞ。
#93
○池田恒雄君 長官の方にもあつさりと答弁願いたいと思います。
 先程の第八條に戻りますが、つまり先程私がこの法律を、一應國民的常識に基きまして解釈して見たわけであります。それに対して長官はイエスとお答えになつたわけであります。そうしますと今日多くの農村で轉落農家或いは完全農家にしていろいろなことで轉落した、これはつまり政府側の強引なる供出によつて、事業上轉落した、その轉落の事業は市町村長はみずから認めておるわけであります。これに対して米の配給をしなければならないと思つているし、配給することを約束しているわけです。併しこれに対して、これは今法律改正になりませんから、手続は別ですけれども、米の配給はまだしておらないわけであります。併しこの法律がここで制定され、若し仮に本日直ちにこれが実施されるといたします場合、市町村長はそれに対して購入券を発給してよろしいということになるわけですね。又発給しないとするならば、何らか政府としてはこれに対して発給させるような措置を講ずるわけになりますね。
#94
○政府委員(安孫子藤吉君) 今のお話の点は、還元米、つまり完全保有農家の問題についてのお尋ねだと思うのであります。
#95
○池田恒雄君 そうじやありません、轉落農家です。
#96
○政府委員(安孫子藤吉君) 轉落農家の問題については、そういう運用をこの法律に基いてやつて参りたいと思います。
#97
○池田恒雄君 つまりそうすると直ちに米の配給を受ける権利が発生するわけですが、実際問題として配給しておらないというこの事実はどういうふうにお取扱いになるのでございますか。
#98
○政府委員(安孫子藤吉君) 一般消費者用における遅配、欠配の現象と同じだと私は考えております。
#99
○池田恒雄君 実は私はそういう明瞭な態度を長官にとつて頂くならば幸いだと考えておつたのであります、私は非常に満足です、実は今まで農村では遅配、欠配ということは一度もないと思つております、この際長官がこの法律をそういうふうに御解釈になるならば、今後農林省の出すいろいろなデーターの中には農村に遅配、欠配ありということを明瞭に数字でお示し頂きたいと思います。この國会はもう明日切りでありますから、この数字をこの國会で読むことはできないのであります。まさか明日持つて來いと言つても……
#100
○板野勝次君 私はすでに請求してある。
#101
○池田恒雄君 それならばそういう解釈の下に、日本の農村に遅配、欠配ありということを國際的に明瞭にするよう私は是非やつて頂きたいと思います。今までのように道義的にですね、政策を曖昧にしないで頂きたいと思います。いつでも都会にだけ遅配、欠配ありと騒いで、そこらで食糧メーデーなんかやると物珍らしく思つておりますが、実は農村側にも大きな遅配、欠配があるということをはつきりとして頂きたいと思います。
#102
○政府委員(安孫子藤吉君) 今お答え申上げるまでもないかと思いますが、計画配給をいたします以上、一般消費者並びに農村につきましても食糧需給の状況によりましては遅配、欠配という現象が起きております。我々としてはどちらにもそういう現象が起きないようなことに努力をしなければならんと思います。現実の問題としてはそういうことはあり得ると思います。從來農家用につきましては先程申しましたようにこの現象が一般用の枠に食い込むことによつて曖昧になつておつた、そこをはつきりさせなければならない、從つて計数的にも今後そうした点を明確ならしめることが必要だと思います。
  ―――――――――――――
#103
○委員長(楠見義男君) それではここで競馬法の一部を改正する法律案につきまして、先程申上げたように衆議院で修正をして参りました第十一條の二の規定におきまして、政府の賣得金額からいろいろなものを引いた残額の三分の一に相当する金額を畜産業の振興のために必要な経費に当てなければならない、この規定について各委員からいろいろ御質疑があり、衆議院の井上良二君並びに坂本實君から一應大藏大臣との折衝の経過或いは又大藏大臣の衆議院における御言明についての御披露がございましたが、この際改めて当委員会といたしましても、この趣旨を大藏大臣から御説明を伺うことにいたしたいと思います……。それじや私からその際各委員の御意見としてお述べになつたことを要約いたしまして申上げます。若し洩れている或いは又間違つている点がございましたら後で各委員から補正をして頂きたいと思います。問題になりました点は、今申しました競馬收入の三分の一に相当する金額を畜産業の振興のために必要な経費に当てるという意味はできる限り畜産に対する費用をこの競馬の益金から殖やすと、即ち現在の予算以上にその費用を殖やして行くという趣旨の下にできている、併し現実の問題として見れば本年の予算はすでに決定しているのであるから、なかなか困難であろう、そこで大藏大臣にその点について衆議院において確かめられたところ、大藏大臣は同樣に現実問題としては本年のすでに決まつた予算は変えられない、併し年度内において若し更生予算を組むような場合があれば、自分としては考えたい、又明年度の予算編成に当つてはこの修正案の趣旨を十分酌んで畜産振興のための予算増額について考えたい、こういうような御答弁があつたと、こういう披露を我々は受けたのであります。第一にはその点について大藏大臣の御意向を伺いたい。
 第二点については、これは岡田委員から御質疑のあつた点でありますが、若し本年度内において更生予算を組む機会があつて、そうして畜産振興のために経費を増額するような場合にはやはり予算的の形式を以てそれをやられるものだろすか、こういうようなことであつたと思いますが、岡田さんそうでしたね。
#104
○岡田宗司君 そうです。
#105
○委員長(楠見義男君) その点を第二の問題としてお伺いいたしたい、こういうことであります。
#106
○國務大臣(池田勇人君) 衆議院における只今の問題につきまして勝馬投票券によります收入は三分の一を畜産関係に当てるという決議がありました。その際の私の答弁は先程委員長から申述べられました通りであります。
 第二の点の本年においてどういう措置をとるかというお話しでございますが、只今予算に組んでおりまする畜産関係費用は六億一千万円程度でございます。而して勝馬投票券による政府の收入の予算計上額は二十二億円程度だつたと思います。そういたしますと三分の一だと七億四千万円くらいになります。その差額の一億三千万円についてはどうするかという問題は今國会ではできませんので、本年度内に國会が召集されて補正予算を組む機会がございましたならばそのときにその國会の決議によつて組みたいと考えております。
#107
○委員長(楠見義男君) 大藏大臣に皆さんに代つて議事進行上私から述べますが、実は今お述べになつた本年の六億一千万円の予算の問題でありますが、畜産局から伺いましたところによりますと、畜産局の予算で一般会計に計上されておるものは七億三千五百七十八万二千円である、こういうことであつたのです。そこでこれは恐らくペースの取り方によつて外の費用を入れておるか、或いは外しておるかによつて今の畜産局の言う七億三千五百万円が今大藏大臣の言われる六億一千万円か、いずれかになるのではないかと思うのであります。そこで問題としては、今の差額の一億三千万円というものが、更正予算をお組みになるときに、現在の既定予算にプラスされるかどうかということが問題であつて、若し増額として一億三千万円を加えた結果七億四千万円になる、併しその七億四千万円はすでに畜産局がこの委員会において発表したような現在すでに七億三千五百万円になるというその数字と一致するということになれば、実は一億三千万円は更正予算のときには増額しないということになるので、ベースが仮に同じベースで、結論としては、一億三千万円が現実に殖えるような努力をせられるかどうかという点に私は帰着するのじやないかと思うのです、そういうことだろうと思います。
#108
○國務大臣(池田勇人君) 先程申上げました今年度予算に計上しておりまする六億一千三百万円の基本は、畜産局経費で二億一千七百九十三万四千円、家畜衞生試試驗場一億七百八十三万二千円、畜産試驗場費六千八百九十三万九千円、種畜收場費が二億一千八百四十一万円、この合計が六億千三百十一万五千円になるのであります。問題はこの競馬特別会計の益金の二十二億三千七百万円の予算額の三分の一、七億四千五百六十九万八千円というものを六億一千三百万円の上に加えるものと私は聞いていないのでございますが、これはまだ法案を十分私は読んでおりませんので、この点はこの立法趣旨に願みまして如何ようにも考えられると思うのであります。
#109
○岡田宗司君 只今の大藏大臣の御説明を伺いますと、我々が衆議院の修正案を出された方々の意図せられるところと非常に違うように思うし、又私達がこの十一條の二を解釈した場合と非常に違うように考えられるのであります。我々はすでに二十四年度の予算として組まれました上にこの競馬法の一部を改正する法律案の修正案が更に通りましたときに、その残額のこの勝馬投票券の賣得金の差額から拂戻金及び返還金を控除した残額の三分の一に相当する額を新たに畜産奬励のために支出する、こういうふうに書いておるのであります。從いまして私は今すでに二十四年度の一般予算は組まれたのでありますが、直ぐにここで予算を修正することはできないわけでありますが、例えば臨時議会が開かれましてその際にいろいろこの問題について更正予算でその際に賣得金の残額の三分の一に相当する額を特別会計といたしまして、例えば畜産振興特別会計というものを設けまして、それによつてこの七億四千万円の金を、その方に競馬の特別会計から廻わして行くというふうにすべきであろうと考えておるのであります。先程衆議院の提案者、修正案の提案者側の説明で、十分納得ができなかつたので大藏大臣に出て頂きまして、その点をどういう形式を以てやるかということをお尋ねしたわけでありますが、只今の御説明によりますと、我々が解しますところとは甚だ違うのです。我々といたしましては、この新たなる法律が通りました場合には、そういうふうにして頂いて、日本の農業の振興のために、この畜産のために競馬の金を使用して頂きたい、こう考えるのであります。その点について大藏大臣の更にはつきりした見解を伺いたいと思うのであります。
#110
○國務大臣(池田勇人君) この衆議院で修正になりました第十一條の二を読みますと、今の経費の上にです。この勝馬投票券によりまする政府の純收入を乘つけるとも読めないように私は考えております。予算委員会におきまして、衆議院の委員会におきましての私の説明は、速記録に載つておりますか、或いは載つていないかも知れませんが、先程お答えしたと同様なことを申上げておるのであります。從いまして私は十一條の二の解釈といたしましては、畜産関係に向け、畜産業の振興のために必要な経費に充てるということでございまして、上積みになるか、一緒になるかということははつきりしていないと思うのでありまするが、これによりまして普通に考えますと勝馬特別会計二十二億三千二百万円の三分の一を畜産関係に充てるものと私は解釈すべきものと考えるのであります。実はこういう規定は、國営競馬法改正の場合にも、改正以前にもあつたのでございます。而してその場合におきましては、こういう只今申上げましたような解釈でやつておつたと私は記憶いたしております。
#111
○板野勝次君 私が大藏当局に前に質問しております点は岡田委員の言われる点と少し違つておるので……、或いは同一意見であるかも知れませんけれども、畜産費が畜産局長の話では七億幾らだとそれに持つて参りまして、二十二億幾らの三分の一で七億四千万円ということになると、あの改正案を見すると、三分の一を畜産振興費に充てるということになつておつたのだから、当前あれが一般会計に繰入れられて來るとそうすると七億の上に更に七億幾ら、十四億というものになるが、そうなつて來ると均衡予算の立前上妙な形になつて来る、そういう点がどう処理されるんだろうかとこういう点を前にお伺いしておつたのです。ところが、今大藏大臣の話ではそれが全部その一般会計には入つて來ないということが明らかになつたように思うんですが、それはその通りに理解していいかどうかという点とですね、それから私は六億円というのは、私の方から畜産局長に尋ねたところが重ねて畜産局長は六億幾らというのは誤りであつて、七億幾らであるという数字の詳しいことは今記憶はありませんが六億幾らというのは間違いだというので特に訂正されたので、その点がどうも私の腑に落ちない点です。
#112
○委員長(楠見義男君) その前に畜産局長から、その数字の説明をさせましよう。
#113
○政府委員(山根東明君) 先程私が畜産局の一般会計の総予算は七億三千五百余万円であるという説明をいたしました。只今大藏大臣からのお話の数字と、若干食い違いがありますので、調査いたしてみましたところ、こういう点であるようであります。尚更に突合せて正確を期したいと思つておりますが、一應只今までの分りました点を申上げますと、実は私の方の申上げました数字の中には、畜産試驗場、これは実は新らしく農業改良局の所管に移つた場があるのですが、この予算を私の方では実は落しておつたのでありますが、大藏省のお話を聞いて見ますと、畜産試驗場の予算があの数字の中に入つておるようであります。そういう点が一つ食い違つておりますのと、今一つ飼料配給公團の必要な経費、これは昨年でき上りまして、配給公團の必要な事務費、人件費等は、國の交付金予算で交付いたしておりましたわけでありますが、本年はそれを予算の形式といたしましては、國の予算から交付する立前が変つて來たわけであります。それを私の方が先程申上げました数字には昨年のそうした國の支出と、今年もこの問題の性質を同様に見まして、一應推定いたしました國の負担と申しますか、経費負担として、一億七千万円ばかりの経費を、昨年と同じような考え方で推定いたしました数字を私が申上げました七億三千五百万円のこの数字の中にはそれを含めて申上げたわけであります。そういう意味で若干まあどちらがこの問題の基礎として取上げるに妥当であるかという問題があるわけでありますけれども、とにかく大藏省の申上げられました数字と、この二つの点において、ペースの取り方に相違があつたようであります。
#114
○國務大臣(池田勇人君) 畜産関係の費用につきましては、大藏省と解釈で私は行きたいと思います。飼料配給公團の方が使つておる金を、畜産費用の金だということになりますと、この修正案の趣旨から申しましても、畜産関係の費用が減つて参りますわけでございますから、私は畜産の重要性から鑑みまして、今後畜産関係の費用といたしましては、只今申上げた項目によつて計算いたして行つた方が、畜産関係の上に非常に得だと思います。(笑声、拍手)
#115
○板野勝次君 それでは先程のこの畜産の予算六億幾らですね、それの上に一体七億幾らの競馬の純收入を入れることを、我々の聞いておる範囲では大藏大臣が承知されておる、こういうふうに聞いておるわけなんですが、その点をもう一度一つ。
#116
○國務大臣(池田勇人君) そういうことは私は申しておりません、これは從來の馬匹奬励金の場合におきましても、只今私が申上げたような計算で行つておるのでありまして、上積みにはいたしていないのであります。そういう例から考えましても、この修正案の趣旨は上積みになるのでなしに、この三分の一が畜産関係の費用に振り向けられると解釈しておるのであります。
#117
○池田恒雄君 そうすると、上積みになるのではないということになりますと、その儲かつた金の三分の一を畜産関係に廻わしたということは、実質的には何の意味もないわけですね。
#118
○委員長(楠見義男君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#119
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて。
#120
○岡村文四郎君 大藏大臣のお話を伺つてよく分りました。今委員長のお話のように予算に関する金は補償されるとか何とかいうものじやないと思います。そこでそれが日本の農業に対する畜産であつて、それでなければできないのだ、明年度以後になつても畜産に対して予算が取れないことにならんと思う、そこで我々の希望するところは競馬に実は文句があつて、競馬をやるのはどうかということは疑問なんです、併しながら畜産の奨励に少しでも寄與するならば、我慢してやつてもよかろうという肚なんです。ところ員今大臣のお話のようにちつとも畜産の方に寄與しないということになると……、衆議院の方からお話が……、今外の人のお話になるようにプラスになるというので、それならまあしぶしぶ一つ賛成しようかと考えておつたわけなのであります、ところがよく分りました、ちつとも疑義がないので、そういうのならあつさりと否決すればそれでよい、(笑声)よく分りました、あとの方が駄目なんです、そんなことをして貰つては困る……
#121
○國務大臣(池田勇人君) 誤解のないように申上げて置きますが、今年度におきましては、この法案が通過いたしますると、私の解釈では一億三千二百五十万円の補正予算を次の議会に出さなければならんようになります。ただ問題は從來から畜産関係の費用はできるだけ沢山出したいと思つていますが、他のいろいろな制約がありまして賣得金の三分の一にも足りないというふうな場合には、これは少くとも三分の一は出せ、こういうのであります。而して將來三分の一以上に畜産関係に必要な場合におきましては、私は三分の一以上の予算を組むことは何ら差支ないと思います。従いまして他の関係で三分の一以下に組むようなことがあつてはいけない、こういうふうな解釈で行くのが私は從來の解釈に副うものと考えている次第であります。
#122
○岡村文四郎君 大藏大臣のお話も分らんわけじやないのですが、非常に重要なことなので、そういうことまでせなければ日本の畜産というものの予算が取れないということには、我々は今後、して行きたくないと考えております、そこでそんなことしてまで一体この甚だ疑惑を受けている競馬をやらなければならんかということがあるわけなんです。それはその單なる政策……、公正な娯樂なんかと言われておりますが、そういうことは分りません。そこで大藏大臣はそうおつしやつても、三年も五年もやつておられるかどうか分らない、先のことは分りませんので、今日大事なときにそれを決めなければいかん、そういうことならあつさりと否決して、議員はつまらんことに責任を負わん方がいいと思いますから、そこはよろしくお考えを願います。
#123
○池田恒雄君 岡村さんがとどめを刺したようなことを言われますからこれ以上言わなくてもいいと思いますが、(笑声)先程委員長の説明を聞きまして大体の筋が分つたのでありますが、ところが委員長の説明で行きますと、これは大藏大臣の言うことも同じですが、一應儲かつておれば、多少でも今年は一億三千万円くらいオーヴアするから、そういう意味では有難いわけなんですが、そうしますと畜産局の畜産の予算を少くしたくないと思うと、我我はいやが上にも競馬の振興を図らなければならないというわけですね、これは我々は今まで競馬というものは博打であるから余り振興しない方がいい、こういう解釈をとつているわけなんです。併しながらこの際日本の財政は非常に窮窟である、だから競馬でも止むを得ずやつて、そこから金を生み出して、昨年は復金かどこからか三億ばかりの金を借りて、そうして畜産の振興に廻したのだ、今年はそれも望みがなさそうだ、こういうところから金が入つて來て、それでうまく畜産の振興ができるならよろしい、こういう考えでおつたのです。それで今年とにかく一億何千万円かの金が貰えるというようなわけで、畜産には非常に有効なんです。一億何千万円、七億にならなくても有効なんです。併し來年も一億なり二億なり補償して貰うためにはとにかく競馬を振興しなければならん、こういうわけです。競馬というものはいつでも儲かるかというと、雨が降つて儲からない日もある、その場合畜産局の方の予算は減るのだというふうにもなる、こういうふうに畜産局の予算がいつでも競馬の利益と天秤に掛かつて來るということになつたら、これは非常に重大なことになりまして、畜産政策に大童だというようなことになると思います。そういう意味で儲かるという想定の下に立てば結構でありますが、損をする場合もあるということを考えなければならん。もう一つ決して畜産局の予算が欲しいが故に競馬は振興すべきものじやないという大鉄則がある、それで私はどうしても今の大藏大臣の考え方は畜産政策を重要に見られているとは考えられないのです。
#124
○國務大臣(池田勇人君) 私の答えは第二の問題については申上げませんが、第一の問題について畜産奬励のためにできるだけの金は出します。併しこの法律がありますと、收入予算の三分の一までは是非とも組まなくちやならん、併し他のいわゆる財政金融或いは畜産の現状並びに將來を考えて、三分の一でもまだ足りないという場合におきましては、三分の一以上組むことはできると考えておるのであります。その点を繰返して申上げます。
#125
○池田恒雄君 これは畜産局の金と儲かつた金とは百円札に区別があるわけじやないのですから、(笑声)それは單なる理窟であつて、どうにもならんのです。少くともこれが儲かつた金であるか儲かつた金でないかという意味と、その儲かつた金によつて畜産の予算が保障されておるかどうかということをはつきりさせるためには、儲かつた金の使途というものは、これは畜産の会計一般に使用するのじやなくて、畜産振興のための或る一つのルートに通さなければならんというような一つの定めがなければ、これは意味のないことでありまして、大藏大臣の解釈で行くと、いつでも畜産の予算が儲かつた金の三分の一あれば、それでお前の方に使つてやるのだとこう言える理窟になつてしまうが、これはどうも三百代言的で承知できないと思う。
#126
○大畠農夫雄君 先ず今年度畜産振興費として上つている額は幾らだかお聞きしたい、それは結局畜産局の費用が全部畜産振興費じやないのです。ですからここに畜産振興のためとこう書いてある、ですから大いに考えで違つて來ますから、本年度はどのくらい振興費が上つて來るかお聞きしたい。
#127
○政府委員(河野一之君) 畜産の振興という今年の予算のこれでありますが、部局別になつております。畜産振興の解釈のしようでありますが、部局別になつております関係上、どの分が果して畜産の振興になるかというふうに区別をつけてちよつと申上げにくいかと思うのであります。
#128
○池田恒雄君 それは畜産振興という意味になりますが、法律を言いますと、この七億なら七億という金は畜産振興のために使うということにしなければならん、ただ一般的なものにだらだら使つて行くのじや意味がない、それで私は畜産振興に関する予算が七億なら七億に殖えて行く、あれはそういうふうになつて行かなければならん、そこでここにはつきりと畜産振興とはどういうことか、現段階において畜産振興のために最も必要な施策は何かということが規定されて、そこにとにかく我々が金を注ぎ込んで行く、日本の畜産を復興して行く、農業を復興するという積極策がなければ競馬をやる意味がないと思う、そこは私は同時に畜産局長自身が責任を以て研究し、追究して行くところじやないかと思う、それを主計局長に競馬の話をここで説明させるのは少々無理があるのじやないかと思う、そのことについて余り主計局長が頑張り過ぎることもよくないと思います。その点畜産局長からはつきりしなければいかんですよ。
#129
○政府委員(山根東明君) 畜産振興に関する経費が先程の六億数千万円の中純粹なそういう性質のものが幾らかという御質問でありますが、実は十幾つかの項目に分れておりまして、読上げて見てもよいと思いますが、私共はそれぞれいずれも直接畜産振興に関連を持つ経費だというふうな実は考え方をいたしておるわけでありまして、例えて申しますと、飼畜法の施行に必要な経費、飼畜確保に必要な経費、或いは飼畜牧場に必要な経費、酪農振興に必要な経費等々、これはいずれも直接間接畜産振興に関連を持つ、密接な関連を持つ必要な経費でありますので、私自身は実はあの法律は、畜産振興に必要な云々と、こう規定されました場合に、この中どんなものは該当しないのだという考え方はなかなかむつかしく、できないのじやないか、こういう考え方をいたしております。
#130
○大畠農夫雄君 振興というのは、少くとも將來のことを意味するのであつて、現在の機構に対する費用は決して振興費じやない、そういうのを振興費というのは間違つておる、將來どうなるかというのが振興費なんです。現在できておる機構に対して使う金は振興費でも何でもない、これは既定予算として当然出すべきものだ、振興費じやない。
#131
○國務大臣(池田勇人君) 畜産振興という言葉につきましては、先程議論がありましたが、私は從來馬匹奬励というような言葉でいつて、そうして賣得金の三分の一を出しておきましたときの例を申上げますと、馬匹奬励に必要な経費としまして一定割合を取つた場合には馬政局の費用もそれに入つておつたのであります。何も振興という費用は、既定予算の中には一切加わらないのだ、將來の新らたな施設だけだという解釈は採りたくないと思います。
#132
○池田恒雄君 これは非常に大藏大臣の只今の発言は問題だと思うのであります、というのは、戰爭の終結と共に、この畜産の意味は変つておるわけです。少くとも戰爭前における競馬というものは、これは專ら馬そのものの振興にあつたわけです。そうして勿論日本の國はそういう必要があつたわけです、ところが今日におけるところの畜産の振興というものは、ただ單に、馬だけを振興するという意味ではない、そうして馬よりもむしろ牛とか或いは大藏大臣御承知かと思うのでありますが、大藏大臣が盛んに熱を入れておる輸出の振興であります。ここではアンゴラ兎まで畜産の中に入つて來ておる、こういうふうに馬からアンゴラに乘り替わつておるというのが日本の現実の畜産であります。こういうふうに畜産というものを解釈しなければならないと思うのです。そうして大畠君が先程申されましたように、畜産の振興と申しますが、畜産の振興というものは、今の経費は、私は非常に廣い意味というか狹い意味というか、そういうふうにとりますと何でもかんでも畜産の振興ということに入ると思うのです。畜産局長の月給も畜産振興という意味に入ると思うのです、と思いますが、我々はその解釈をもつと違わせてやつているわけであります。畜産振興というものは、私はもつと、種馬とか何とかいうのではなくて、農業経営の中からもつと畜産が湧いて來るような態勢をとらなければならないということを考えるわけです。餌とか何とか、つまり外國から輸入するのではなくて、日本で自給できるような態勢をとらなければならないということが、今後における畜産振興である、こういうふうに考えるのであります。大分大藏大臣の畜産に対する御認識と一般農政理論家とか、或いは農政学者のものと違うようです。私が今まで、終戰後聞いている理解の仕方は、そういうふうに各方面から聞いておるのであります。それからもう一つ大藏大臣の考え方で非常に危險なのは、若しこの競馬が今後どんどん儲かつて、そうして儲かるのはいいが、その中の三分の一は馬政振興のために、馬の振興のためのみに使われるとするならば、これは全く博打であります。而も競馬振興のために競馬の経費が使われるとするならば、これはますます以て博打を旺盛にさせるということになるのであつて、私は大藏大臣とそういう見解は、これは間違つていると思うのであります。
#133
○國務大臣(池田勇人君) 私は畜産奬励費を馬の方にばかり使うというような考えを毛頭持つておりませんし、そういうふうなことは言つておりません。お話の通りにアンゴラも必要でございましよう、又食糧関係から申しまして豚も必要でございましよう、牛は勿論のこと、あらゆる畜産関係にこの費用は充てることには間違はないのであります。
#134
○委員長(楠見義男君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#135
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて。
#136
○岡田宗司君 只今の競馬法の問題につきましては一應これで以て私共も大藏大臣にお伺いすることを止めまして、先程論議いたしました食糧確保臨時措置法の改正案につきまして更にいろいろ先程から御議論があつたわけであります。その際に超過供出されました米なり麦なりに対する代金に対する税金の問題がいろいろ論議されたのであります。で、超過供出の制度がとられましてから後に、それに対する税金の問題が非常に論議されました。農民側の方からもその税金問題について超過供出分の税金が所得税の中に算入されておりますと、そのために非常に税金が重くなる、つまり累進的になつて來るということからいたしまして、どうも超過供出を喜ばん、そうして政府に賣渡す値段よりも安い値段でさえ流すということが行われて参つたのであります。それで超過供出が今後命令でなされるようになつて参りました場合に、この問題が解決されませんというと、農民が決して超過供出を喜ばないと、こういうことになつて参ります。この超過供出の代金に対する政府の課税に対する方針をこの食糧確保臨時措置法の改正と共にどういうふうにされるか、その点について大藏大臣にお伺いしたいと思つております。
#137
○國務大臣(池田勇人君) 超過供出に対する所得税の問題につきましては、從來から議論のあつたところでございます。或いは免税にしたらどうか、或いは源泉課税にしたらどうかということでたびたび議論があつたのでありますが、私の考えといたしましては、所得のあるところ必ず所得税は納めて頂かなければならない、これは経済九原則の上から言つても当然であると考えております。然らば課税する場合にどういうふうな方法を講じて普通のあれと同じようにするか、或いは特別の措置を講じられないかという問題が起つて來ると思うのであります。今回の超過供出は法令で規定いたしまして、強制的にやるのでございまして、特別の課税方法を設けてはどうかという考え方には私は賛成したいと思つておるのであります。併し何分にもこの問題は私一存ではできません。從來からこの問題につきまして、関係方面と盛んに議論したのでございまして、実は明日の朝楠見委員長と、私かさもなければ主税局長かが委員長に同道して向うの意見を聽きに行くことに相成つておるのであります。從來のごとく任意的の超過供出でございませんので、できれば特別の措置を講じたいと考えております。然らば源泉選択の余地を残すかということにつきましては、私は只今のところ源泉課税ということが考えられるのではないかと思つております。源泉課税の場合に選択を許すか、或いは税率をどうするかということにつきましては、どの程度のものを課税の対象とするか、いわゆる超過供出報獎金だけにするか、或いは一般米價の分までも入れて税率を求めるかということは異論のあるところだと思うのであります。この点は関係方面と実は今日も折衝したような次第であります。今暫らくお待ちを願いたいと思つております。
#138
○岡田宗司君 只今の大藏大臣の御努力につきまして、多とするところでありますが、この食糧確保臨時措置法の改正案の審議と重大な関係を持ちておると思います。從いまして少くとも明日午前中ぐらいにその点につきまして、はつきりしたことを大藏大臣の方からお伺いしまして、それと睨み合せてからこの審議を進めて行かなければならんと思いますので、どうか大藏大臣におかれましては、明日の午前中にその点につきましてのはつきりしたことを委員会の方へお知らせ願いたいと、こう考えるのであります。
#139
○國務大臣(池田勇人君) 楠見委員長に同道いたしまして私か或いは主税局長が参りますので、その結果につきましては楠見委員長から御報告願うことにいたしたいと思います。
#140
○板野勝次君 私はこの機会に自主申告納税制度が現在全く蹂躙されてしまつて、自主納税制度が大藏当局においてもお認めになつていない、これは大藏大臣もお認めになるだろうと思うのであります。これは明らかに封建的な反別割の課税を強行しておるものである、こう思う外ないのでありまして、反別割の弊害につきましては、二十三年の十二月二十六日の農林省の農政局が農業所得課税方法の改善に関する提案の中で、「部門別所得標準率を税務署において申告の当否、檢討の資料として利用することは可なるも、標準率の作成については、地方毎に実情に適するように調査作成することとし、中央から標準範例を示すことは止め、標準率作成方式を指示することに止めること。」こういうふうに提案しておるのであります。これは如何にこういう弊害があるかということを農林当局も認めておる、恐らくあなたが次官時代で、こういう事情はよく御存知のところだろうと思うのであります。同じ点につきましてやはりこれは農業團体と大藏当局並びに農林当局の懇談会に提出されたものかと思うのでありますが、「農業團体の要望事項の中には、一方的な所得標準率を排し、農家の所得の應じて納税すること、税務署においては現在所得標準率を農民團体に対し公表しつつあるが、その実際を見ると、大藏当局数次の言明に拘わらず、農家所得の実態を無視した一方的な見解によつて行われたに過ぎない、主税局発表の所得税実務要領の標準率をそのまま適用せんとする傾向さえ顯著である。」こういうふうに指摘しておるのでありますが、これはもう全く農民の実情を無視したもので、先日も管理第一課長でありますが、この反別割の実際を示して貰つて、それが末端にまで及んでおる事実が、あれこれ思い合せて、実に封建的な天下り的な課税の強行に実際戰慄さえ覚えたのであります。この機会にこういう不当な反別割を改めて貰い、そうして自主申告の納税制戸を確立して貰わなかつたならば、農村はこれ以上に窮乏して來るのではないか、殊にその反別割の内容を見ましても平均が出されておりますために、地力の低い所若しくは零細な農家に大きな負担が押し付けられて來ておる、これは末端に我々が参りまして、農家の実情を聽きまして如何に税務署が不当なことをやつて來ておるか、而も大藏当局は努力目標を設定して、そうして税務官吏を督励して、その努力目標に副うごとく、農民が簿記等の知識がなくて、いろいろなものを書いていないのにつけ込んで、脅迫的にその反別割が強行されておる、これの事実と今の農林当局が大藏当局に申し入れたこととがあれこれ符合するのでありまして、殊に私只今申しました二十三年の十二月二十六日の農林省農政局が出しましたものに対しては、大藏当局は回答さえもしていない、こういうふうな不都合なことが農林省の農業所得税折衝に関する経過概要に明らかに指摘されておる、果してそういうような自主申告制度を認めないような事実が行われておるのかどうか。大臣はそれを御存知になつたおられるか、若しそういう無茶なやり方が行われておるのならば、この際適切に自主申告納税制度というものを尊重されるかどうかということをこの機会に承りたいと思うのであります。
#141
○國務大臣(池田勇人君) 適正な申告を要求いたしておるのであります。即ち適正な自主申告納税制度につきましては、私はこれを採用するに吝かではございません。併しなかなか自主申告納税制度と申しましてもうまく行つておりません。從いまして我々としては極力実際に副つた課税をすることに努力いたしますと共に、納税者の側におかれましても、できるだけ帳簿を備え付けて、そうして税務署から参りましたときに、自分の所得はこうだとはつきり申し出られるように、御努力を願いたいと思います。私共としては決して苛酷な税を、税法に合わない税を取ることは絶対にいたさない考えでございます。若し税法違反のことがありましたならば、適当なる是正の措置をとるに吝かではございません。
#142
○委員長(楠見義男君) 大藏大臣は、先程から大藏委員会から再三要求がありまして、実は大藏委員会から割いて來て貰つたような関係がありますので、大藏大臣に対する質問はこの程度にして頂きたいと思います。
#143
○池田恒雄君 私もう一つ、昨日から問題になつております六月問題があるのです。これだけはここでやつて頂きたい、六月問題というのは、こういうわけです。六月に今年は申告することになつておるわけです。ところが六月は御承知の通り、農村では非常に忙がしいのであります。もう一つは、米を買つたり、或いは農具を買つたり、肥料を買つたり、非常に金が要るのですが、実際はないという状態で、農業手形等で借りておるわけで、いろいろのものを賣拂つて、金を作つておるというような状態であります。この六月に納税手続をとつたり、或いは金を実際に大藏省に拂つたりすることは、百姓としては、非常に困難なわけでございます。それで委員各位がいろいろと心配しまして、これは八月末まで延べられないものか、延ばして貰いたいというような内々の話があつたのでありますが、それでこれはまあ税法に、農業に関しましては特例があるのでありますが、あの特例は十月以後というような工合に、非常に幅が狭いわけであります。その特例を改正すればいいのでありますが、その特例を改正しようとしましても、いろいろの手続上今國会に間に合わないというようなわけで、この際これは大藏大臣と農林大臣との間の肚で、何とか六月に百姓が金を出す、或いは面倒な申告を、今大臣は帳簿を備え付けて置いてとおつしやつたが、帳簿を備え付けるどころではない、田植が眞最中でありますから、そういうときでありますから、何らかの措置をとつて頂けないかということを、我々は考えておるのであります。八月まで……、勿論他の委員各位にもいろいろこの問題について、具体的な問題を取上げて意見があるようでありますが、私は前から大藏当局にお願いしておることでもあるのであります。
#144
○國務大臣(池田勇人君) 農家の所得の申告につきましては、お話の通りに特例を規定いたしておると考えております。六月に申告なさつて、そうして六月中にお納めになる方が、どの程度ありますか、ここで法律違反の措置をとるとは申上げかねますけれども、実情を聞きまして、若し是非とも必要であるとするならば、お話の肚と申しまするか、何か適当な措置を是非とも必要ならば考えてみたいと思います。
#145
○藤野繁雄君 六月という月は、農家には賣る品は一つもないのであります。麦も何も賣るのはその後になる、それであるから金が入つて來なかつたならば、納税するものがないのだから、麦が收穫されて、これが金になつたときに、税金を取つて頂きたい、そうしたならば税金の成績がよくなるというようなことになりますから、六月と十月ということになつておるのですが、その六月を八月まで延期する特例を作つて貰いたい。
#146
○國務大臣(池田勇人君) 農家の特殊事情につきましては、先程申上げましたように、特別の規定を置いております。それで賄えないという場合につきましては、研究いたしたいと思います。
#147
○池田恒雄君 特例の問題ですが、法律上の特例規定は十月以後八十%以上の收入になつておる、若しも特例があるということを、大藏大臣がもつと廣く解釈されると困る、特例は非常に狭い、だから特に御研究なさつて、何か適切な措置をこの際御努力を願いたいという意味であります。
#148
○國務大臣(池田勇人君) 研究いたしまして、できるだけのことはいたしたいと思いますが、事例を調べてみないと、はつきり申上げられません。
#149
○委員長(楠見義男君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#150
○委員長(楠見義男君) 速記を始めて下さい。
#151
○岡村文四郎君 長官にお尋ねしたいと思います。農林関係の公團は四月一日まで延期をしようとしておりますので、多分なると思いますが、そこで長官も十分御承知のように、馬鈴薯の種のことでいろいろと陳情を送つておりましようし、我々も話を聞かしておるわけでございますが、どうも聞きますとなかなかはつきりしないようでありますが、これは御承知のように、それで措置して如何ようにもなる問題に対しまして、こちらで長官が骨を折られて、そうして措置して貰いますことが、非常にいい時期だと実は考えております。そのごとく詳しく上げませんが、これを長く引つ張つて置きますことが、甚だ種馬鈴薯に対します生産者、消費者の間から、面白くないことが生じやせんかという心配を、多分に持つておりますが、いろいろな関係があつて早速長官の一存にできかねておるようでありますが、是非この際一つ、希望をする全部の措置は採れんと思いますが大体それに近い措置を採つてやらす御意思があるかどうか一應聴きたいと思います。
#152
○政府委員(安孫子藤吉君) 北海道の種馬鈴薯の御要望の点は私は十分諒察しております。現状に私共は固執しないで漸進をしましてできるだけ御期待に副うように方針で参りたいと思つております。技術的な面におきましてなかなか困難な点もありますので全部の御要望に副うことはできないと思いますが、できるだけお話の点御尤もな点もあると思いますので御希望に副うように努力したいと思います。
#153
○岡村文四郎君 我々はそんなにこの忙しい時に金を使つて東京まで出掛けて來なくても管理局の方でも、長官ばかりでなしにいろいろ考えておられるようであるからいい思うのでありますが、昨夕も九人やつて参りましたその九人というのは、種の組合の連中なんですが、狭に何人か來人て非常に金が掛かつたり、又連絡するのに持ち帰つて陳情を受けたり苦しいはめになつていろいろなものが出て來ると、お互いに甚だ遺憾な点も続くようになつてもいかんと思いますから、是非一つそう長く置かないで行政措置でできるだけの範囲のことを長官の方で必ずとつて貰いますことを特にお願い申上げます。
#154
○政府委員(安孫子藤吉君) できるだけ早く……
#155
○板野勝次君 他に質問のしたいのは、第一点は池田委員から大体言われたのでありますけれども、まだどうも得心のいかん面もありますし了解し難い点もあると思いますけれども、これは先般私は和歌山縣の問題、二合半領の問題、千葉縣等の問題につきまして質問したところが、局長はこれに対してどうなつておるか後日事情を知らせるということでありまして、これは相当期間経つておりますので全國的に最近この枠を縮められて來たために轉落の農家は遅配、欠配現象も起きている、この問題と関連して第八條は極めて重要な点でありまして、是非とも明日この採決に入られる前までに全国的に遅配現象に対すめ陳情と、それに対する処置とこういうふうなものがはつきりして参りませんと……、これを決めて置きますことは、本当に轉落農家にとりましては、由々しい一大事だと思います。この点については衆議院においても先般二合半領に衆議院の委員諸君が行かれて、その調査の結果が報告されておりまして、私はその材料を今日持つて來ておりませんけれども、この二合半領の轉落農家の困窮というものは極めて重大な点を含んでおりますことを委員の諸君が報告されておりますので、あれこれ合せましてとにかく轉落農家の状態、それを各府縣がどういうふうに申請して來て、農林当局はどのように枠を決められて來たか、これをはつきりして貰いたいと思います。これはお願いであります。
 それから第二の点は現在公團におきましてパン券であるとか或いはうどん券であるというようなものが出されておる、そうして必ずうどんの配給、パンの配給というものがありますと、それを必ず買わなければならない、そうしますと家計上パンに加工されておりますものはパンを好いておる人にとつてはそれは極めて重宝、便利なものかも知れないのでありまするけれども、パンに伴ういろいろ食生活の状態は必ずしも、各家庭において一様のバン食を強制されるということはこれは甚だ迷惑な話しであつて、而もこれが安い價格で供給されますればとにかくといたしまして、相当な値段で買わされておるためにこの都民の生活におきましても、パンを強制的に配給されるというものは、迷惑である、而もそれを取りに行かなかつたならば全体の配給量から引かれてしまうという、こういうので主婦の人たちは悲鳴を上げておる、これはうどんの場合におきましても同様であります。こういうことを私達が知りますと、食管の計画において何かそういううどんの加工業者とパンの加工業者と特殊な関係があるために、このようなつまり強制的にパンを何日分というふうに割当て、そうして引取らなければならないというふうにお決めになつておるこういうふうにしか思えないのであります。私はパン券が出、うどん券が出まして、それを取りに行くということに対して反対するものじやない、それはうどんの必要な人にはうどんが加工されて配給されることが必要でありましようし、パン券が交付されてそうしてパンを受取りに行く、併しそれが自由選択の方法において與えられており、引取ることができなかつたならば、それが配給量から差引かれることなく、安心して他の物と替えて貰えるというのならば納得することができる、私はパンの配給がいかん、うどんの配給がいかんというのじやない、併しそういうことから取れない人は最近の生活状態では相当できておる。これを若しうどんにせず、パンにせずとも、粉で配給して貰えるということになれば、そのときの必要に應じて、家計の実状に即してどのようにでも加工できる、又予めパン、うどんというふうなものを必要とする人たちは、予めそれを申込んで置けばそれを引取ることができる、こういうふうに改善されないといけないと思うのですが、果してそういうふうに強制的に引取らせる、そうして引取らなかつた者に対しては配給量を減らすのだ、こういうふうに言つておるのですが、そのようにお取扱いになつておられるかどうか、これは極めて重大な問題でありますから、実情をお話し願いたいと思います。
#156
○政府委員(安孫子藤吉君) 御質問の点は前にも御質問がありまして、お答えを申上げたと私は記憶いたしておりますが、このパンとかうどんとかを配給するについては、消費者の希望が相当あるわけであります。それをどういう形においてやるかについては只今お話がありましたように、最も進歩した形はパンでもよし、原料の小麦なら小麦でもよし、任意選択の場合、それからパンと一應決めたならばパンを取つて貰わなければならんという場合、そういう場合がいろいろあるわけであります。これは主としてその事務能力の問題になるのでありますが、東京なんかはどちらでもいいということになつておると私は了承しております。大体こうした加工計画、その辺のことは縣の特殊の事情もありまするので、知事の考え方に基いて私共はそれを認めておるのであります。お話のように最も進んだ形においてパンでいいときにはパン、或いは小麦でいいときは小麦というような形に持つて行くことに努力したいと思つておりますが、現状は必ずしもそうなつておりません。ただいろいろな加工業者との関係は私はないと思つております。
#157
○板野勝次君 事務能力でそういう場合もあるということですけれども、つまり企画されて、そうして配給の事務能力から、つまり消費者に與えられて來る、そういうものが上から降つて來るというのじや、これは大変迷惑な話であつて、家庭生活というものを中心に考えられて、そうして事務能力がそれに対應するということでなければ計画性はないと思うのです。それだつたら全く実情が無視されるということになる、併しそういうふうな強制的に割当てておるというのはどういう規則によつてやつておられるのか、一般の主婦の人たちは何も法律も規反も何も知らんから、パン屋でこれを取らなかつた、これを公團の方へ行つて見ても替えて呉れないということになると、それはもうそのまま泣寝入りしているというのが大体現状のようであります。どういう規則によつてこれはおやりになつておられるのか……
#158
○政府委員(安孫子藤吉君) パンを希望しなければ、最初から原料でということにされればそれで済んで行くと思います。希望されるからそれで決めたということで、自由意思と申しますと語弊がありますけれども、そういう予約の関係でそういうことになつたのであります。消費者の方が小麦がいいということになれば、そういうことで処理されると思います。
#159
○板野勝次君 そういうふうに大体の計画は都道府縣に委しておられるといいますが、それは地方の知事が勝手に決めて、独断的に決めて、何ら別個の機関に諮ることなしにお決めになつておる、こういうわけなんですか。
#160
○政府委員(安孫子藤吉君) 大体の府縣の計画は私共のところまで出て参りまして、一應その問題の内容については私共もタッチしております。
#161
○板野勝次君 それならば第八條の三等につきましては細々と規定されておる、消費者にこういう迷惑を、つまり押付がましいことをなさらないように、そういう規定を、何故こういうふうに細かくいろいろと厄介な手続を決めておられるのか、逆に家庭の面から見て細々と深切な誤りのない、上から押付がましくないような方法をおとりにならなかつたか……
#162
○政府委員(安孫子藤吉君) パン、うどんについては、押付けているということはないと存じます。要するにそれが欲しいからというから、そういうことをしておるのであつて、中途で欲しくないといつた場合にも、やはり前にそういう約束をしておるから、それで行くということで、押付けるということはないのであります。
#163
○板野勝次君 ところがそれは私は数日に亘つて、私の住んでおる近所の奥さんたちに聞いて見たところが、そうじやなくて、予めパン券を申込んでいなくても、例えば何日分なら何日分というものを押付けられて困つておるのだ、こういうことを聞いたわけです。そうすると只今の長官の話と大分食い違つて來ておると思うのであります。若しもそういう実例があるなら、公團の方によく言われて、そういうことのないようにして貰いたいと思うのであります。
 それからもう一つ、この問題についてはこの前も質問しましたのですが、どうも納得が行かんのは、講入券を他人に讓渡したり、又他人から讓り受けたりすることができないということがこの法律の明文で規定されて参りますと、非常に影響するところが大きいわけであります。昨日未亡人関係の人からいろいろと陳情されたことによりまして一層はつきりして來たのでありますが、從來やはりこの米の配給等とパンと換えることによつて辛うじて生活して來ておるのであります。長官はこの前は、そういうふうなものは別個であつて、保護法その他によつて適当にやれると言いますけれども、米を食うところの生活能力がないのだから、米によつて他のものと換えて來る、こういうような便宜な方法をとり得るような措置をどうしてもとつて頂かんと現状においては困るのじやないか、この点が一つと、それから掛賣の問題についてはこの前も質問いたしましたが、昨日同じく陳情の人が、多分高萩炭鉱であつたかと存じますけれども、その炭鉱の主婦の諸君がいろいろ公團に陳情してやつと掛賣を認めて貰つた、掛賣を認めて貰つたためにその日の暮しが何とかやつて行ける、こういう状態になつておりましたところが、それが中央の公團からの通牒か或いは食管の通牒か知らないけれども、その高萩炭鉱の配給所の方へ通知が行つたために、到頭今まで緩和さして貰つておつたのが、その通牒一本で公團の配給所が一度に配給を止めてしまつた、掛賣はしないということになつてしまつた、そうするとこれらの人たちは非常に今までの遺り繰りとは変つて來て非常に困つたことになつた、そこでこの法案においてするのが適当でないというお話でありましたが、これの中に掛賣を多少認めることが若し不適当でありますならば、別に私はそういう法律を知りませんけれども、とにかく改正法であれ、何であれ、そういう実状に即した掛賣の制度をとられるような措置をするのが当然じやないか、こういうふうに思うのであります。政府におきましても、それでは食管の特別会計の問題につきましても一分一厘間違いなくやられておるかどうかと申しますと、甚だ疑問がある、今度会計檢査院から出されておる中の書類を見ましても、食管の特別会計必ずしも的確ではない、ところが一般消費者の人民の側に立つ者に対しては一分一厘も掛賣はしない、併し官廳のやることは少々間違つておつても、例えば食糧証券の問題、その他いろいろな問題についても必ずしも正当じやない、そういう状態が一方では許されておる、一方においてすべての政府の会計が嚴格に行われておる、一分一厘間違いなく行われておるというのならば、局長が掛賣等はどうしても認めることができないということも肯ける、一歩譲つて肯かれますけれども、政府においてすでに便宜な方法を採つておる、それが人民の場合において何故便宜な処置がとれないか、この点を一つ……
#164
○政府委員(安孫子藤吉君) 最初の切符の分割販賣ですが、そういうような措置についてはこないだも私の考えを申上げたのでありますが、一面そういう非常に要望する向きもあるかと思いますが、全体から申しますと、いろいろな弊害が出て來ますので、食糧の均分配給の建前、又そうした措置を講じますならば非常に食生活が偏在するというような点もありますので、それはやはり全体から観察いたしましてそういうことをやることは適当なことではないと考えております。
 掛賣の問題でありますが、これもこないだ申上げましたようにいろいろな観点からいたしまして、方針として掛賣を認めることはいけないと思つております。特別会計の決算に関する批難事項に絡んで掛賣の問題をお話になりましたが、私共としては批難事項がないようにこの方面に努力して参りたいと思つております。
#165
○板野勝次君 只今質問しました中に、高萩炭鉱の便宜的にやつて來ておる公團の措置の場合においても、これは止むを得ん事態だ、こういうことで掛賣を默認してやつておつたのだ、これを若し默認して置かれるならば問題は起きないのでありますが、これを無慈悲に、そこに政治的な考慮が拂われてよい筈のものを、通牒を出されて來たためにばつたり止つてしまつた、買えなくしてしまつた。
#166
○政府委員(安孫子藤吉君) 高萩の問題は私、承知しておりませんので、十分調査しなければならんと思いますが、炭鉱だから恐らく購買組合から買つておつたのじやないかと思います。それで購買組合に炭鉱の分は労務加配なんかは、こちらから購買組合みたいなものに賣つておつたと思います。これがいつか田村さんからお話がありましたように、多少溜つておる、で、これを早急に回收しなければならんということで回收を急いでおるわけです。その関係で購買組合が、そうした措置を炭鉱の労働者にとつてやらなくなつたのじやないかと思います。やはり特別会計の健全化のためにそうしたことが必要だと思います。
#167
○板野勝次君 それは是非調べて頂きたいと思します。それから公園の運営からして、全國的にこの掛賣の要望というものが段々高まつて來ると、何らか政府においても処置されなければならんような状態にまで來ていると思うのですが、そういう点に対して何か一つ檢討されておるか、こういうようなことがありますれば承りたいと思うのですが、そういう状態もないようだし……、平生に考えられているかどうかそこらも一つ……
#168
○政府委員(安孫子藤吉君) そうした客観的な情勢が生れつつある事実は認めます。これに対しまする政府としての政策は、我々といたしましてもその状況を各方面に反映いたさせまして、何かしら考えなければならんかと思つております。
#169
○板野勝次君 それは何かしらじやなくて、もつとこれは急迫していると思う、若し局長がそれに対してお答えが無理ならば政務次官から一つお答えになつて、もう少し何らかの対処をして貰いたいと思います。
#170
○政府委員(池田宇右衞門君) 御尤もなことであつて、これは事務的にいうよりも、社会的施設をして眞に生きて行かなければならない問題でありまして、実情が迫つたときにおいては政府は新らたな、適するような制度を十分に研究して、そうしてそれに処する方法を講じたいとかように思つております。又そういう方法をとるように事務当局に十分な研究と調査とをさして迅速に展開したいと、かように思つております。
#171
○石川準吉君 食糧管理法の一部を改正する法律につきましては、各委員から相当いろいろの質問が出て十分だと思いますから、これで以て質疑打切の動議を提出したいと思います。
#172
○大畠農夫雄君 ちよつと私その前に聞きたいことがあるのです。それは八條の二というのがある。それは農林大臣は配給計画を毎月建てそれによつて縣知事が市町村長に指示すると書いてありますけれども、先程板野委員が質問されたように、轉落農家には本当に配給になつていない、而も轉落農家というのは供出の際なんかには殆んど外から借りて出している、それが配給にならない、借りるところもないということになればこれは死ぬ外はない、そういつた場合に間違つた農林大臣の指示に対しては、どういうふうな一体救済方法ができるのか、それをやつて頂かないと本当に農業として米の一粒もないというのが今沢山ありますので、それをどいうふうにするかということをおききしたい。
#173
○政府委員(安孫子藤吉君) お尋ねの趣旨は、主として農家用の問題だと思いますが、これはやはり我々が中央において策定いたしたものが、実情に副わないものは縣からその実情に基いて要求を再び出して頂きまして、それで適当な調査をやつて解決して行きたい。
#174
○大畠農夫雄君 平生、することができますか。
#175
○政府委員(安孫子藤吉君) それはできます。成るべく早く縣でやつて頂きたいと思います。
#176
○委員長(楠見義男君) 石川さんの先程の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#177
○板野勝次君 ちよつと食管法の特別会計の問題につきまして、今私の方でも檢討していますので、この問題を審議いたします前に、ただもう非常に切迫しておりますからどうかと思うのでありますけれども、場合によりましては、食管の特別会計の全体に対して、昭和二十二年度の問題について愼重に皆さんをも煩わさなければならぬ問題がありますので、これは明白になりまして、私の方でも今晩一晩考えますから、この問題についてだけ一つ留保さして頂きたい、後は細かい問題でありますから……
#178
○委員長(楠見義男君) それは予算委員会でやつて貰いたいと思います。それでは石川さんの動議に皆さん御異議ないようでありますから、質疑はこれで終了したものと認めます。明日この法案と食糧確保臨時措置法につきまして、更めて御審議を願うわけでありますが、食糧管理法の一部帰正法につきましては、明日は直ちに討論採決に入りたいと思いますので、さよう御了承願いたいと思います。明日は午前十時から委員会を開くことにいたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後九時五十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     楠見 義男君
   理事
           岡田 宗司君
           石川 準吉君
           藤野 繁雄君
   委員
           大畠農夫雄君
           門田 定藏君
           北村 一男君
           柴田 政次君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           加賀  操君
           徳川 宗敬君
           板野 勝次君
           池田 恒雄君
           國井 淳一君
           岡村文四郎君
  衆議院議員
           坂本  實君
           井上 良二君
           原 健三郎君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 池田 勇人君
  政府委員
   大藏事務官
   (主計局長)  河野 一之君
   農林政務次官 池田宇右衞門君
   農林事務官
   (総務局長)  平川  守君
   農林事務官
   (畜産局長)  山根 東明君
   食糧管理局長官 安孫子藤吉君
ソース: 国立国会図書館
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