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1949/03/24 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 厚生委員会 第2号
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1949/03/24 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 厚生委員会 第2号

#1
第005回国会 厚生委員会 第2号
昭和二十四年三月二十四日(木曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○派遣議員の報告に関する件
  ―――――――――――――
   午前十時四十六分開会
#2
○委員長(塚本重藏君) これより委員会を開会いたします。
 昨日に引続きまして、視察報告に伴います諸般の問題につきまして、当局の意見を聞き質疑を重ねて頂きたいと思います。
 本日は、只今大臣、次官は司令部の方においでになつておりますが、多分十一時過ぎにはその方の用件が終るかのごとき予定のようであります。済み次第大臣は出席するとの通知がありました。本日は午前中は主として衞生関係の事項につきまして意見を聞き質疑を重ねたいと思います。便宜のためにプリントをお手許に廻しておいたのでありますが、大体これに基いて進めたら如何かと思います。
#3
○谷口弥三郎君 このプリントの衞生関係の第一にある優生保護法の改正という問題に対しての、地方の要望が來ておるようでありますが、この点につきましては、私ども前回に提案をいたしました議員の者が、先日來研究を続けて來ておるのであります。尚明日午後再度の研究をいたそうと思つておりますからして、よろしければこの方は又後に讓つて頂きまして、今日はこれ以外のところで進めて頂きたいと思います。
#4
○委員長(塚本重藏君) 御異議ございませんね。
#5
○中山壽彦君 その方がよろしいと思います。
#6
○政府委員(三木行治君) 昨日の御報告の中に御要望がございまして、優生保護法の解釈につきまして、地方においては司法官と行政官との間に解釈の相違があるというような御指摘があつたのでありますが、この点につきまして一言私どもの立場を御説明申上げておきたいと思います。
 優生保護法が制定公布せられまして、特に問題になります点は、法の第十三條三号の解釈でありまするが、すでに数人の子供を有した者が更に姙娠したと、而も分娩によつて母体の健康を著しく損う虞れのある場合、こういう場合におきまして、これは貧困を理由とするものが含まれるかどうか、つまりこの拡張解釈によりまして、貧困であるならば、健康を害する。從つてこの第三号に該当するのではないかという疑義があるようでありまするが、これはこの法律制定当時の事情並びにこの條文の解釈におきまして、そういう解釈説明はできないのでありまして、從いまして私ども並びに法務廳におきましても、貧困を理由とする姙娠中絶は、この條項を適用することはできない、かように解釈いたしているのであります。その点につきましては、地方の関係官のブロック会議を開催いたしまして、趣旨の徹底に努めている次第でありまするが、併しながら昨日の御報告によりまするというと、その間に若干の解釈の錯誤があるようであります。これは私共といたしまして、誠に遺憾に堪えないところでありまするが、この條文解釈といたしましては、それよりいたし方がござませんので、更に本年四月八日、九日頃開催予定でありまする主任官会議におきまして、十分この点を明らかにいたしまして、地方末端において、さような誤解のないように善処する所存でございます。この機会に申上げておきたいと思います。
#7
○中山壽彦君 第二のパージ、將校のうち衞生官の下級の人で、有識者を早くパージから解いて貰いたいという希望はたしかこれは和歌山で出たと思いますが、私はこれは渉外関係のことで、どうもここで直ちにお約束をするわけにはいかんが、よく中央当局とも相談をして善処したいというふうに答えて置いたのですが、政府当局の方では、どういうふうにお考えですか。
#8
○政府委員(東龍太郎君) 國立病院等を多数持つております関係上、多数のこれに該当する人々を扱つて参りましたので一言申上げておきたいと思います。
 この要望は全く私共も心から希望いたすところであります。ただ併しながら今日までの経過を振返つて見まするというと、今直ちにかようなことが、願いが達せられるとは考えられないのでございまして、特にこの医官と衞生関係者につきましては、関係方面におきましても、十分に理解のある処置を今まで執つて貰つたように思つております。
 最後の結論といたしましては、多数の優秀な衞生関係者を我々國立の施設から失うことに相成りましたが、併しながら昭和十六年十二月以後に任官した軍医等は全部追放関係から除外せられているというふうなことは、一部分ではありましようが、併しながら追放の関係で相当の特例を認められたという工合に我々は了解いたしております。又いわゆる短期現役の軍医は全部追放関係から免除せられております。ここに至りますまでにも、二段階、三段階と漸次高級の方から追放令によつて退ぞかれるということに相成りましたので、その間一年余りに亘つて、私共は関係方面とも十分緊密な連絡をとつて処理して参つたのでありますが、昨年の初めから五月頃にかけましてとにかく全面的にこれを適用しなければならないという情勢によつて、多数の数百名の医官を一時に國立の施設から失つた、今思い出しましても非常に苦しい立場に私どもは置かれたのであります。將來若し追放関係が緩和せられるというふうな時期が到來いたしましたならば、この衞生関係の人々が最も早くそういうふうな特典に浴することと私は信じておりまして、さような時期を我々が感知いたしましたならば、できるだけ努力をいたす所存でおります。
#9
○委員長(塚本重藏君) 次に第三項の結核予防施策の施設面で施策の不十分であるために死亡率が非常に高い、これに対して適切な施設を増加せられたい。これはやはり和歌山ですか。
#10
○中山壽彦君 これはたしか和歌山と思いますが、私どもこういう要望が出ましたときに、すべて予算を要する問題は……、どうも趣旨は大変結構だが、國の財政が許すならば、こういう外に五、六、七ですね、八は昨日御審議があつたのですが、三、五、六、七、こういうものは金を要する問題で、無論趣旨には賛成だが、よく中央と相談して見なければ分らんというふうに私は答弁して置いたのですが、一應政府の方からもお答えを願つて置きたいと思います。
#11
○委員長(塚本重藏君) それからこのことに関連して、和歌山には例の病院がないというような事情を昨日お話になつたのですが、私どもが山形を視察しましたときに、山形では今年が市の何十周年かに該当するので、それの記念事業を行いたい、それにはどうしてもやはり結核予防の將來のために適切な病院を持ちたいということで、單なるお祭り騒ぎでなく、將來そういう有効な施設を持つというような記念事業をしたいというお話があり、その予定せられておる敷地なども私ども見て参つたのでありますが、後ろ北に小高いなだらかな山を控え、前に相当廣い川が流れておる、その間に相当廣い敷地があるのでございまして、南を受けて非常に環境としても適切な場所であると見て來たのでありますが、今中山委員からお話のように財政上の関係があり、日本の今の現状から見て新しく病院を建設することに非常な困難があるだろうという話をしたのでありましたが、さしずめその建設費などをお願いすることは、時節柄思うように行かない点があるだろうが、山形としては急に、できるだけ早くしたいとは思うけれども、山形自身としては早急にはできないので、漸を逐うて進みたい、從つて行政整理などもあるし、失業者も沢山出るような時期でもあるので、この病院建設のために先ず今年度、來年度にかけて地ならし工事をやりたい、それもやはり失業対策事業になろうと考える。建設の方は許される時期を見て逐次第一工事、第二工事、第三工事というふうに進めて行つて、この目的を完遂したい、こういう話を聞いて來たのでありますが、これらのことについても御所見を伺いたい次第であります。
#12
○政府委員(東龍太郎君) 結核予防対策の問題は予防局並びに医務局両局に関係いたしておりますが、現在日本の結核病床の八〇%に及ぶ病床数を持つております國立療養所が医務局の所管でありますので、一應私からこれに対するお答えいたして置きたいと思います。結核予防対策として結核病床の増床並びに整備ということが、最も大切なことであることはもう申すまでもないことでありまして、これに対して私どもといたしましては、適当な措置を講じたいと從來心掛けて來ておつたのでありますが、ことやはり大きな予算に関する問題でありますので、具体的な前進ははかばかしくいたしておりませんでした。幸いに関係方面とも十分折衝いたしました上で、明年度の予算に結核病床の増床整備の計画を織込んだのであります。幸いに今日まで私ども伺つておりますところでは、この計画の第一期分として、総額三億九千百二十万円余の予算が認められるような状態になつております。從つてこの増床計画の第一歩に着手することができるわけであります。國立療養所といたしましては約八千七百床の増床をいたします。國立病院におきましても、病床の轉換等によりまして四千四百近くの病床数を増すことができるのでありまして、これらはいずれも既設の建物を整備いたしまして、そうして総計一万三千余の病床が殖せるということになつております。この計画に基いて二十四年度はこれを具体化することに努めたいと存じております。昨日來お話になりました和歌山縣、それから奈良縣並びに只今委員長からのお話でありました山形縣は、結核死亡者数と病床数との比率の最も低い、即ち施設の不十分であると認められる三縣でございます。これにつきましては從つてこの増床計画においても、さような特に條件の惡い所に重点を置いて、それを第一順位として整備いたす計画になつております。現在目標といたしておりますのは、結核死亡数に対する病床数の比率が、〇・五になりますように、即ち十人の死亡者に対して五の結核ベッドが整備できるようにということを目標といたしております。これは理論的には一対一というのが、結核死亡数を漸次減少させるに必要な病床数とされておつたのでありますが、最近ストレプトマイシン等、新らしい結核に対する治療藥の発見等と関連いたしまして、病床の回轉率をよくすることによつて、比較的少い病床数によつても、在賓欧米各國において得られたような、いい効果を得られるであろうという見込みによりまして、又日本の現在の財政状況等とも考え合わせまして、一対〇・五という死亡者数に対する、半数の結核ベッドを確保すれば、必らず結核死亡者を減少することができるという、さような前提の下に病床の整備を考えております。和歌山、奈良、山形いずれも〇・五よりは下廻つた〇・三というふうな見当を踏んでおりますが、これを速かにその〇・五の水準まで引上げるように計画いたしております。特にこの奈良縣につきましては、現在ありまする結核療養所は、昨日御報告にありました通り、僅か八、九十人しか容れられないような療養所であります、國立療養所は、併しながら只今の計画は、現在奈良にございます。そうして現在は奈良縣が職業補導その他に用いておると聞いております元傷痍軍人療養所として計画せられましたその建物、これを結核病床のために奈良縣から私どもが確保いたしまして、そうしてその整備ができますというと、少くとも、百五十床はそれによつて病床が増えます。そうすれば奈良縣といたしましても、両者合わせて二百数十となるというような計画を持つておるわけでございます。それから今委員長からお話のありました山形の問題でありますが、山形縣が結核病床が少いということはもう年來指摘せられておるところでありまして、地方の軍政部からも屡々結核病床の増床を慫慂せられておつたのであります。山形市が記念事業として療養所の建築を計画したいということは私どもの方にも御連絡がありまして、既に市当局と私どもの方の療養所課との間に、両三回のお話があつたのであります。尤も病院の新營ということは今直ちに行わるべくもないと存じますが、この計画が円満に進みますように、私共といたしましてはできるだけの御援助を惜まん積りでおります。
#13
○中山壽彦君 次の第四の性病予防の強制檢診に対する方針を明確にすること、これは私どもが廻つたところでは、大体こういうような御質問が出まして、業者の強制檢診というものがなくなつて非常に困る、どうしたらよいだろうというような御質問がありましたので、まあ当分は自主的に一つやつい貰うより外ないのではないか、こういうように一應答えて置きましたが、相当強制檢診をやつて貰いたいというような要望が多いのですが、お考えはどういうことになりますか。
#14
○政府委員(濱野規矩雄君) 性病の予防の強制檢診、十一條でございますが、これに対しましては、先般性病の予防法の制定をお願いいたし、同時に私どもといたしましては猥褻罪になる一番のリミットのところで、映画その他パンフットを作りまして、展覽会を開きまして各縣、檢察廳の人にも示しまして、性教育に努力して参つたのでありますが、一方お示しのように、業者間の方におきましても、強制檢診がなくなりましたので、花柳病が殖えて來るという声を聞くことが殖えて参りました。ちよつと速記を止めて下さい。
#15
○委員長(塚本重藏君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(塚本重藏君) 速記を始めて下さい。
#17
○政府委員(濱野規矩雄君) 十一條を嚴重に施行することによつてこの面を監督しておる次第であります。
#18
○委員長(塚本重藏君) 第五の問題はさつき聽きました通りで宜しいですね。
#19
○中山壽彦君 五、六、七ですね。
#20
○委員長(塚本重藏君) 六、七はどうです。予防局長に……。
#21
○政府委員(濱野規矩雄君) じや六、七を申します。この傳染病院の建設費でございますが、これは二十三年度は大体少なかつたのでありますが、二十四年度又公安事業で割合に少いのでございます。今傳染病院に関しましては、お蔭樣で傳染病も非常に減りましたので、大都会にあります傳染病棟は、結核病棟に切替えるようにという、いわゆる関係当局からの示唆もございまして、約三分の一乃至半分位は切替える。大都市に二万四千床程ありますので八千床は結核病棟に切替える。併しながら、我々の見ております急性傳染病は非常に戰前より数は減つて來ておりまして、戰前のように傳染系統がはつきりしております。それは日本國内だけの傳染系統と、特殊の疾病とありますが、特殊の疾病は、海外からの密入國その他による傳染病だけでありまして、密入國者によつて起される傳染病以外には、在來のような形をとるようになつて、それが非常に少くなつて來ております。今度安本で、各地とも要請がありますが、若干公安公営事業は少くなつて來まして、各村々におきましても、亦連合市町村におきましても、お困りの問題でありますので、鋭意その補助金が出ますように折衝を続けております、來年度も若干頂載しておりますが、我々の希望しておるよりは少かつたのであります。
 第七の傳染病予防費の全額國庫負担でありますが、傳染病の國内的な全体の責任は、傳染病予防法において國の務めになつておりますのですが、この補助費は特に先般議会において御承認を得まして、在來の率よりも亦上りまして、要するに一一一と言いますか、市町村が出しました金額の二分の一を縣の補助費、縣が出しました費用の二分の一を國の補助、こういうような形をとつております。尚今度の予算折衝におきまして、次官事務官約七百名程が全額國庫補助であと千二百名の者が二分の一國庫補助で派遣されるようになりましたので、人の面におきましては、お示しのようなものにほぼ近いものがあるのですが、経常費は只今申上げましたような次第であります。
#22
○委員長(塚本重藏君) 八の問題も、昨日大体御説明になりましたが、あれでよろしうございましようか。
 それでは次に九、十、十一、十二、十三の問題につきまして、藥務局長の慶松局長のお話をお伺いいたします。
#23
○政府委員(慶松一郎君) 第九番目の点につきまして先ずお答え申上げます。この藥品とか衞生資料を、特に災費用のために地方廳に備蓄いたしますことにつきましては、これは災害救助法その他の関係もございまして、我々の方から屡々計画をいたし、又社会局の方面とも連絡をいたしまして、予算にも計上いたしたのでございますが、併しこれは地方廳で備蓄したらよかろうということで中央政府として、これを持ちますことは予算的にも成立いたしませんでした、併しながら大体私共は極く主要な藥、或いは衞生資材等は御承知の通り、只今では大体配給統制をやつておりますので、配給統制いたしましたものの中から、各地方廳で余分を取つて置いて、そうしてそれを急場に間に合わして貰うとこういうことにいたしております。例えて申しますと、先般來の能代の大火の際におきましても、大体地方においてこれを賄うことができたような次第でございまして、但しその使いました後は、直ちにこれに対しまして補充をいたしております。そうしてそのためには特に私共の局の配給を担当いたしております藥務課の中に係員も置いてございまして、常に地方に対します配給状況と或いはその災害の状況等とを睨み合わせまして、この点につきましては、その都度解決いたしておる次第でございます。何卒さよう御了承を願いたいと存じます。
 それでは尚十番目の配給衞生資材は本年一杯はペニシリン、ガーゼ等の配給をされたいの項で……。
#24
○中山壽彦君 ペニシリンというのは、サントニンの間違いだと思います。
#25
○政府委員(慶松一郎君) 大体只今藥は、比較的順調に生産をされておりまして、まあ私どもの考えではそれでも十分とは申せませんが、大体必要量の恐らく七、八、十%ぐらいまでは、生産されておると存じます。殊にそれを地方に配給いたしますにつきましては、大体医師その他の診療機関に優先的に割当てるように、そういう機関に対しまして優先的に割当てるようにいたしておりますので、御視察の通りの状況かと存じます。ただその中で確かにここで御指摘の通りこれはペニシリンでございませんでサントニンだそうでございますが、サントニンとか、ガーゼ等はいささか不足いたしておると存じますが、併し極く大雜把な数字を申上げまして、それらの点につきましても、大分改良されて來ておるという点をちよつと御承知願いたいと存じます。サントニンのごときものもこれは御存じの通りソビエートから輸入をいたしておるのでございますが、併し國産もだんだん進みまして、大体戰爭後急激に上昇をいたしております。國産の生産が一昨年に較べますと、昨年は倍近く出ておりまして、それと、アメリカ側に要望いたしまして幾らか輸入をされております。輸入されたものが約四百キロで、國産が六百キロぐらいでございます。從いまして約一トンのサントニンが昨年は供給されたことになりますが、併し、今日蛔虫に悩まされておる人々が非常に多いので、今日その五倍乃至六、七倍のサントニンが必要かと存じます。これは大体戰前でありますと、先ず年間二トンくらいこの倍くらいあればよかつたのでありますが、今日ではそれくらい要るのでありますから、從いましてそれに対しまして外のものでもつて代用するために、例えば「かいじん」草のようなもの、これも大体東支那海の方で採れて輸入いたしておりますが、幸いあちら樣の了解が成り立ちまして、本年約四百トンの輸入をいたすことになりまして、すでにこの正月から二月に掛けて五十トンばかりの輸入がございました。その「かいじん」草からできた駆虫葉がすでに市場に出ておる次第であります。
 尚その外にこれも聞き及びかと思いますが、ヘキシルレゾルシンという藥が、これはアメリカから勧めたものでありますが、それを造ることになつて、丸剤にするということが非常にむつかしいので、やつと近頃その丸剤を造るのに成功しまして、國家檢定で配給に廻すことができるようになりましたが、極く最近でありますが、十万キロくらい、これが出る。で、すでにその丸剤にいたす本の原料が約一千万人分くらいできておりますので、丸剤が成功すれば、これでも相当補うことができると思います。
 尚サントニンの本年の計画は國産約一トン、輸入一トンというくらいの量を計画いたしております。
 次はガーゼでございますが、これはまあ今日繊維製品が一番困難な状態にあります。併しながらこれも余程改善されてガーゼとか脱脂綿、繃帶の類もでございますが、昨年に比べると、本年は先ず倍くらいのものが、お医者さん或いは家庭の婦人等にも配給されることになると存じます。で、その倍くらい配給されても、尚ガーゼにおいては、先ず需要量に対して七〇%くらいになると思いますが、とにかく昨年はガーゼは需要量の三〇%くらいしか出ておりませんが、本年は七〇%くらいになるという見透しが完全についております。脱脂綿も昨年に比べまして倍近くもやはり出る見透しがついております。たとえて申上げますれば、お医者さん一人当り五キロしか年間に脱脂綿が配給されておらなかつたが、今年は十二キロくらいの割当ができると思います。但しこれでも尚十分とは言えませんが、先ずこれらのものは昨年に比べて、倍量になると、こういうことが大体言えると思います。
 次は十一の、不良藥品の取締りの点でありますが、誠にしばしばその点で御指摘を受けまして、私共といたしましても、大変恐縮いたしておるのでありますが、これはむしろ私共の考えでは終戰後の一年ばかりの間に、混雜に乘つたいろいろな道徳の頽廃というような点からそういうものが沢山出たと存じます。それで先ずそれらが今日も行き渡つておる点がございまして、誠に遺憾なのでありますが、私共の方でもたびたびこれらの対しましての監査、或は取締りを定期的にやつております。大体年四回、全國的に取締りをやると共に、各市縣においては毎月必ず或いは毎日これをやつております。それでそれに対しまして昨年御制定頂きました藥事法の中に、藥事監視員なる制度を設けまして、それによつて本省に約百名の藥事監視員を置き、又地方には約八百名の監視員を置きまして、そうしてその監視を嚴重にやつておるということになりました。尚極く最近でございますが、これはせいぜいここ十日ばかりになりますが、私共藥務局の中の分課規程を改正いたしまして、監視課……、取締りでございますが、監視課というものを作りまして、その監視課で專門に不良品の取締り、或いは誇大な廣告等の取締りもやる、こういうことにいたしたのでございます。尚その他に各地方廳で、こういう惡い藥の取締りの完璧を期しますために、各地方廳に通牒いたしまして、地方廳で、名前はいろいろございますが不良藥品の防止の協力会というようなものを衞生部に作つて貰いまして、そうして地方の公吏或いは医師会、藥剤師会、或いはその他藥を使う方々、医專或いは医科大学の関係の方々等も一緒になつてその協力会を組織頂きまして、ここでその地方におきまする惡い藥を取り上げるということのために御協力願う、そういう組織を作つて貰うことにいたしまして、大体今日までに報告が入つておりますのでは、四十六府縣の中で、すでに三十七府縣につきましてはこの機関ができております。近くその効果も挙がることと存じます次第でございます。大体この十一番目がそれでございます。
#26
○中山壽彦君 十一番目に、京都の平安病院で、性病の藥にペニシリンを使つておる、三万單位のものを、十万單位、或いはもつと高い單位の定價で賣つておるので非常に困る、こういう病院から申出があつたのであります。その製造所もこちらに……、草間君どこどこですか。
#27
○專門員(草間弘司君) そつちの方に……。
#28
○政府委員(慶松一郎君) 今中山先生のおつしやいましたペニシリンでございますが、ペニシリンは全部國家檢定をやつておりまして、國家檢定の証のないのは、これは賣らしておらないわけであります。
#29
○中山壽彦君 私共もそう思つておつたのですけれども、平安病院の責任者が頻りにそういうことを言うのです。
#30
○政府委員(慶松一郎君) それでございますから、実際上そういうことがございましたら嚴重に取締り、且つ処罰いたしますから、どうぞ具体的なものをお教え頂きたいと存じます。
#31
○委員長(塚本重藏君) ついでにちよつとサントニンの問題ですけれども、奈良縣での座談会のときに、学校の先生が、学童が蛔虫に困つておるので、蛔虫藥を飲ましたいのですけれども入手が困難だといういろいろお話がありましたが、これは地方廳での資料も分らないかと思いますが、これは奈良縣の問題だけでなく、全國的な問題だと思うのでありますが、政府の方では、そういう学童の駆虫問題について何か対策を持つておられますか。
#32
○政府委員(慶松一郎君) それは大体、学童のみを対象にいたしますだけ、正直に申しますと実は量が少うございますので、從つてサントニン、大体学童に使うのにサントニンが一番いいと思いますが、サントニンを、地方に配給いたしました中から、適当に地方廳でそれに対して考慮して貰うという以外にはちよつとむずかしいと思うのですが、併しながら先程も申しました「かいじん」草の製剤が相当今後出ます。これはサントニンよりは少し効果が落ちるかと思いますが、併し相当に効果もございます。又副作用を極めて少のうございますから、これにつきましては集團的に、即ち学童用とか、そういう集團的なものに対して使つて貰うべく配給をするようにいたしておりますので、これはごく最近出るものですから、近くその点は或る程度は解決されるかと、こう思つております。
#33
○政府委員(濱野規矩雄君) それに関連して申上げます。今の学童の駆虫藥が非常にいろいろと、サントニンが豊富に出ればよいのでありますが、不足いたしておりますので、駆虫に対しては非常に我々困つております。昨年関係当局から示唆がありまして、こういう藥が販賣されておるが、予防局の方でこの藥は確かであるか調べたか。こういうお話がありました。その藥を全部調べて見ましたところ、不正品が多多あります。又各地方におきましていろいろと問題が起りましたので、先般來予防局内にそういう委員会を昨年來設けまして、そこで藥の良し惡しをはつきり判定し、又その標準を決めまして、近々賣り出しますヘキソール・レゾルシンその他に対しまして一應はつきりとして、飲んだら必ず利くというものを出したい、これはちよつと藥の製造を両方で時間が掛かつております。それでそういう関係で將來は飲みますれば必ず利く、而も飲んだらこの藥は何パーセントは完全駆虫だ、この藥は何パーセントは完全駆虫だと、こういうように分るようにしまして、製品その他予防の建前からはつきりするようにいたしたいと思つております。
#34
○委員長(塚本重藏君) この機会に大臣から発言を求められておりますから……。
#35
○國務大臣(林讓治君) 私は第三次吉田内閣ができるに当りまして、重ねて厚生大臣といたしまして留任することになりましたので、この参議院厚生委員会におきまして、又何かと御指導と御鞭撻を願うことと考えます。どうかよろしくお願いをいたしたいと考えるのであります。尚昨日臨時閣議がありまして、昨日の厚生委員会に出席をいたしませんでしたことを甚だ残念に思つたわけでありますが、この参議院における厚生委員の方々が、先般來地方に御視察を願いまして、誠に適切なる御報告を局長その他にお聞かせ下さいましたことを厚く御礼を申上げるわけであります。どうか今後におきましても、十分皆樣方の御指導と適切なる御注意を頂きまして、厚生行政の万遺憾なきを期したいと考えておるわけでありますから、どうかこの上共よろしく御指導をお願いしたいと考えるわけであります。この貴重な時間を拜借いたしまして、初めて留任をいたしました最初の会でありますから、甚だ蕪辞でありますが、御挨拶を申上げると共に、今後の御指導と御鞭撻をお願いいたしたいと思います。
#36
○山下義信君 只今厚生大臣から御鄭重な御挨拶を拜聽いたしまして、今回の第三次吉田内閣の組閣に際しまして、再び林氏が厚相の椅子に就かれたことに対しましては、私共実は朝野の党派を超越いたしまして非常に欣快に存じておるのであります。先般参議院の我々委員が二班に分れまして、東北並びに近畿を視察いたしました、その結果は各地におきまして、現在の我が國の社会情勢より看取いたしまして当然の現象ではございますが、厚生行政面に対しまする官民の熱意、或いはいろいろな問題というものが非常に山積し、次第に重大な問題として國民が注視を拂いつつある情勢を看取いたしたのであります。さきの國会におきましても、我々同僚議員からいたしまして、大臣に対しまする非常に期待をかけまして、その御人徳に対して、非常な希望を繋いでおりますことは御承知の通りであります。今回再びその椅子に就かれまして、前國会以來、前内閣以來に続いて、大臣の御手腕に俟たなければなりませんことが、多々あると思うのであります。我々参議院の厚生委員会も先程申しましたように、党派を超越いたしまして、重大なる厚生行政の面に対しまして、できるだけ政府部内と緊密なる協力の下に、我が國のその面に対しまする寄與をいたしたいと考えておるわけでございます。とき恰かも非常に重大な問題に政府もぶつかつておいでになりまして、晝夜いろいろと御心配であろうと存ずるのでありますが、特に我々委員会といたしましては、厚生省関係の明年度の御事業の御計画がどういうふうになつているのであろうかと、ひそかに実は案じておるのであります。又昭和二十四年度、來年度におきまする厚生省の計画は、どういう計画をもつておいでになるだらうか、又それがどのくらい実現されるであらうということに対して、御当局の、あなた方の御心配をお察し申上げると同時に、我々といたしましても多大の関心を懷いておるのであります。希わくば適当な機会に及び、その大体の見透しがつきましたならば、なるべく早い機会に私共委員と或いは懇談会をお待ち下さつてもよろしゆうございますし、明年度に対する厚生省の諸般の御計画、或いはそれに伴うところの御確定の御苦心の予算の大要というようなことにつきまして、私共に御開陳下さいまする機会をお持ち願うことを要望いたしまして、大臣の御就任に対して御祝意を述べたいと存ずるのであります。
#37
○委員長(塚本重藏君) 私から一言御挨拶申上げようと考えておりましたが、今山下委員から発言がありましたこと、それ自体即ち私の申上げようとしておつたところでありますし、第二次吉田内閣におきまして、林讓治氏が厚生大臣に副総理としてお就きになりましたときにも、私共同様のことを申上げて置いたのですが、繰返してそれを申上げませんが、どうぞ、この機会において、一段と我が國の厚生行政が強く推進せられるように、御努力をお願いしておる次第であります。
#38
○厚生大臣(林讓治君) 一言山下委員にお答え申上げたいと思います。只今御承知の通り予算の面につきまして、非常に実は苦しんでおります。それで例えば公共事業費のごときも、厚生行政の中に多大に加わつておるようなわけでありますが、只今のところその詳細な事柄につきまして、方針を申上げることができませんことを非常に遺憾に考えますが、委員長とも御相談いたしまして、大要を申し上げていいような時期が参りましたならば、委員長と御相談の上でその機会を作つてみたいと考えますから、さよう御了承願いたいと思います。
#39
○委員長(塚本重藏君) それでは次に第十二の「藥品混入の飴玉」とあるのは、しやぶり玉の間違いであります。藥品混入のしやぶり玉、玩具、ピストルを販賣禁止すること、それから十三の藥剤師の毎年登録更新を医師と同様に改めて貰いたい、こういう要望に対して……。
#40
○政府委員(慶松一郎君) これはどういう意味でございましようか。
#41
○姫井伊介君 これは有毒なる藥品があることがありますし、染料などが非常に多く混入しておる、そういうものを取締られたいということだと思います。
#42
○政府委員(慶松一郎君) これはこういう意味じやございませんでしようね、例えばヴィタミンが入りました飴とか、咳止め飴とか、そういう意味じやございませんでしようね。
#43
○姫井伊介君 そんなものじやございません。おもちや用に使つておるもの。
#44
○政府委員(慶松一郎君) そうすると、これは三木さんの方ですから……。
#45
○政府委員(三木行治君) シャブリ玉の件につきまして、終戰直後におきましては、いわゆる着色剤、或いは甘味剤といたしまして、非常に有毒なものが市場に出ておつたのでございますが、これらは食品衞生法に基きます食品衞生監視員の活動によりまして、ほぼさようなものは市場にないようになつておるものと考えておるのであります。併しながら、若しさような事実がございましたならば、食品衞生法によりまして、それらの物品を沒收し、或いは販賣を禁止し、或いは営業を禁止する等、それぞれの処分ができる次第でございますので、さような事実がございましたならば、時を移さずさような措置を講じたいと存ずる次第であります。尚玩具ピストルの販賣でございますが、玩具のピストルの着色剤等につきましても、同様有毒なものがございまするならば、食品衞生法によりまして、それぞれ措置できると存ずるのでありまして、ただ玩具ピストルが、これが集團強盜に使われるというような場合につきましては、これは私共の所管でございませんから……。(笑声)
#46
○委員長(塚本重藏君) 十三の、藥剤師の毎年登録更新を医師と同様にするということについての御所見を……。
#47
○政府委員(慶松一郎君) 藥剤師の仕事と、医師の仕事とは、多少違つた点がございまして、藥剤師は非常に経済的な面にタッチすることが多いものでございまするからして、從つてその動靜をはつきりして置くことが必要かと存じます。その意味におきまして、昨年御審議頂きまして御可決願いました藥事法におきましても毎年登録を更新する、こういうことになつた次第でございます。併しながらこれは若しも國会におきましてもこの煩雜さその他をお認め頂き、又他の方法によつて動態をはつきりすることができるという考えがおありになりましたならば、これは又別個に法律の改正その他が考えられないことはないと、こう私は考えておりますが、只今のところでは、只今申しましたような理由でやつておるのであります。但し、毎年登録を更新いたしますが、大体登録いたします最初には、手数料を取りますが、後の更新に対しましては、動態をはつきりすると、そういう意味からいたしまして、手数料を一切取つておりませんので、さよう御承知を願いたいと存じます。
#48
○委員長(塚本重藏君) 十四の、養老、浮浪兒、母子等の收容施設における医療施設を充実すること、これは姫井さんからでも尚補足して……、これは後に残しまして、十五の上下水道の復旧……。
#49
○山下義信君 今のこの機会に、保健所の管轄は予防局長ですね。お願いして置きたいのです。養老、浮浪兒、母子等の收容施設における医療施設の充実というこれらに関連しまして、こういう医療施設をすると言つたつてなかなか力がこの施設にはない。補助もなかなかできません。こうしなくちやならんということに、最低基準でいろいろ兒童局や社会局では要求しておりますが、なかなかできませんので、これは保健所が施設とよく緊密に連絡して、保健所が助けてやるように、養老院の医療関係や衞生保健関係には保健所が積極的に言うて來なくても、ときどきよくやつている所もあるのです。今回の視察にもそういうよくやつているのを見ましたが、保健所が積極的に施設を助けてやるように適当な機会に局長から指示して頂きたいと思います。
#50
○政府委員(濱野規矩雄君) 承知いたしました。
#51
○委員長(塚本重藏君) 次に第十五の、上下水道の復旧改良拡張及び新設に対して積極的に助成の方途を講ぜられたい、並びに十六に、給水人口一万以下のものについても國庫補助をなし得るように水道條例を改正して貰いたいというような要望が栃木ですかあつたわけですが、これに対して御説明を……。
#52
○政府委員(三木行治君) 十五番の上下水道の復旧改良拡張及び新設に関して積極的に助成の途を講ぜよという御要望でございますが、このうち上下水道の戰災地におきまする復旧は、建設省の所管になつておりまするので、それ以外の場合につきましてお答えを申上げたいと思います。良質の水を供給するということは、國民生活の一番喫緊の要務でございまするので、厚生省といたしましては新たに水道課を作りまして、これらの上下水道の問題を專管せしめることにいたしました。そうして今年度におきましては、百七十都市からの補助金要請に対しまして、三十四億円という劃期的な要請を財務当局にいたしているのであります。御存じのように傳染病が激減いたしましたことも、水道が大いに與つていると自負いたしているような次第でありまして、今年はぜひとも一つこの上下水道の関係に予算を頂きたいということで、大臣も非常に御熱心でございまして御努力をいたされますし、私どもも一生懸命に努力をいたしているような次第であります。ただ御存じのような財政の実情でございまするので、どの程度まで予算が頂けますか、今日現在まだはつきりしておらない次第でございます。というようなわけでございまするので、これらの改良、拡張、新設等につきましては、積極的にやるというつもりでありますことを繰返して申上げ、且つ御鞭撻をお願いいたしたいと思うのでございます。最後の給水人口一万以下のものについても、補助をなし得るよう水道條例を改正せよという御要望でございますが、これは今日現行法におきましては、給水人口一万以下のものについては、すべて知事に委任いたしているのでありまして、必要があると認めます場合におきましては、知事が縣費の補助もできるとかように伺つておりまするし、又災害等の場合におきましては、國庫の補助も出せるというようなことに相成つているのであります。只今私共はこの水道條例の改正案をいろいろと審議いたしているのでありまするが、その改正法におきましても、一應國家財政の現況に鑑みまして、現行程度でどうであろうかと、かように考えている次第であります。併しながらこういう御要望もございまするので、尚愼重に研究いたしたいと考えている次第でございます。
#53
○委員長(塚本重藏君) 尚この外に皆さんからお尋ねがありますれば……。
#54
○草葉隆圓君 こういう機会ですから、この機会に一つ御質問をし、お願いをして置きますが、前にも出ておりましたが、國立病院、國立療養所の職員について昨年の年末にどういう意味でございましたが千円の年末手当というような意味で、各省は数千円出すが、厚生省関係のこういう方面は金がないから、せめて千円一つ出して欲しいという交渉を、いろいろやつたが、その結果確か管理課長かどなたか大変同情されて、雇員は六月、三級官は九月頃に遡つて増員をしながら、それで増員の時期の俸給を支給するときに、その千円が渡るような方法で、年末に一つ出すような方法を取つたらどうだろうというようなことで、厚生省の事務官と、組合の職員とが各地方に手分けをして、各病院に了解を求めて、各職員個人は事務当局から一應前借りの形で千円を頂きながら、年末を過した。ところがその後いろいろな情勢によつて増俸が認められんようになり、借りた金は形の上において借りたという形であつたから、返せという問題があつた。その外に当時の次官が更に千円出すという問題もあつたというようでありますが、これは別といたしまして、從つて現在借りた職員は急いで返せという情勢に相成つておるようなことで、随分問題を起しておるようでございましたが、まあその眞否は別といたしまして、とにかく國立病院、療養所の職員の中において年末の資金として千円、政府でも相当心配した問題が未解決の儘に残つた現在に至つておる、こういう問題について、先刻厚生大臣にもちよつとお話を申上げておるのでありますが、所管局長なり、課長がおいでになりましたら、この問題について今後どういう御態度をお取りなるのか、何か適当な解決の方法があるかどうかという点について、随分数万の職員が動いて、借りました人達が六、七割といたしましても、相当心配しておるようでありますから、大変強い訴えを受けますので、この機会にお尋ねをいたしたいと思います。
#55
○政府委員(東龍太郎君) 只今の問題については、主として医務局の管理課長がその善後措置につきまして、苦慮しておるのであります。私といたしましては、情勢の変化のために、当初私共が考えておりましたようなふうに参りませんでしたことは、誠に遺憾であります。併しながら事柄が事柄で、多くの方々の理解と同情を持つて承認せられておつたような処置でありまするので、でき得る限り、これらの人々に対して余分な負担を掛けないように、これを処理いたしたい。管理課長に対しましては何とか善処の途がないか、非合法なことはやるわけには参りませんが、合法的に解決し得られる最大限まで、十分研究して、有らゆる方法を講じてこれを円満に解決するようにという工合に、指示をいたしております。今も尚この点について苦慮いたしておると思います。実は管理課長は私以上にこの問題については積極的な同情的立場におりますので、その処置に対しては、私は全面的にこれを支持する積りでおります。
#56
○草葉隆圓君 大変適切な御答弁を頂いたと存じますが、まあ大変管理課長がそういう立場において御理解を持つて御解決にお進みになられて、当委員会におきましても、ごく簡單に申上げたから、或いは了解願いにくかつた点もあるかと思いますが、なるべく多数の人達が、現在に千円を年末に借りまして、それをこの年度末までに返さなければならんというような情勢になつておるようでございますから、只今局長のお話のように、なるべく適当な方法をもつて一つ円満にその目的が達せられますよう、特にこの機会に委員会といたしましても、一つ要望いたして置きたいということで、全員御了承願えれば大変結構であります。
#57
○委員長(塚本重藏君) 誠にこれは当面しておる問題でありますので、今草葉委員の御発言の通り善処をお願いいたします。
#58
○山下義信君 只今草葉委員の質疑いたしました問題は当委員会におきましても適当な機会に、当面の人達から実情を聞くような機会を作つて頂きたいと思います。
#59
○委員長(塚本重藏君) 尚これに関連しまして、先に國立療養所、病院來年度一万三千増床計画が今お話があつたのでありますが、今現在においても相当空床があるようだし、更にこの増床をするについては、相当の増員をしなければならん。現在なかなかこの医師始め看護婦に至るまで、人手不足に悩んでおるのでありますが、これを改善するためには、今の給與の関係を改善しなければならんと思いますが、これから増床計画に伴うて、職員の給與問題改善に関する何か御所見を拝聽いたしたいと思います。
#60
○政府委員(東龍太郎君) 療養所関係者の給與改善の問題につきましては、これはもう以前から私共の方の大きな問題の一つでございまして、各病院、療養所の院長、所長からも、或いは又職員組合の方からも、それぞれの立場から御要望がございまして、この給與に関する一種の委員会のようなものを設けまして、給與の問題を特に御審議の結果、予算的措置をとるようなこともいたしまして、幾分かは改善せられて來ておりますが、いまだどの方面からみましても、満足というところまでは行つていないことは事実のようであります。
 將來私共といたしましては、特に医療関係者に対する特別の給與令でも設けて頂きたいぐらいのつもりでおりまして、そういう時期の到來を狙つておるのでありますが、目下の状態におきましては、特に有利な給與をいたし得ない状態でありますので、このことは正に医師、看護婦等を得ますのに重大な支障になつておると存じます。医師や看護婦等が非常に得にくくなつたのでありますが、最近と申しますが、両三ケ月或いは数ケ月以來、各地の情報を集めてみますと、看護婦志望者がやや増加して参りました。以前ほど、一年或いは一年半以前ほどの苦しみをしなくても、看護婦が集め得られるというようなことの報告が参つております。誠に喜んでおる次第でありますが、私共といたしましては、これらの者に対する給與と申しましても、金錢的或いは物資的のみならず、精神的の意味におきます幾分厚生というふうに意味の給與等も、只今よりも尚一層十分にいたしまして、そういうふうな面からも医療関係者を得られぬというような非難の起りませんように、この上とも努力いたしたいと存じております。
#61
○姫井伊介君 國立病院の生活保護法による患者に対しては加配米があり、その他の者にはない。これを他の者も同樣にして欲しいという要望がありますが、その事実と、それれからこれに対するお考えはどうですか。いま一つは、精神病院の代用ということがありますが、これもお聞きの通りで、代用というのは嫌だ。或いは指定とか。或いは委託というようなものにして欲しいということと、その病院に対する交付金を生活保護法によつて出ます療養費と同樣並みに取扱つて欲しいという希望があります。この二つをお尋ねいたします。
#62
○政府委員(東龍太郎君) 今の加配米のお話でありますが、自分が承知いたしております範囲におきましては、生活保護法の適用者であるないによつて、加配米のあるなしが決められるということはないと存じます。病院療養所関係で加配米がありますのは、結核患者であります。恐らく國立病院の中には結核患者も入つておりますので、その人が結核患者であるという意味において加配米を頂いておるのではないかと思います。その人が同時に生活保護法の適用者であるというので、生活保護法適用者であるから加配米を頂いておるというふうに考えられておるのではないか知らんと、想像でございますが……。私共の正式の話合いで決まつておりますことは、結核療養者に対する加配米でございます。從つて結核患者でありますならば、それが生活保護法による患者でありましようが、そうでない人でありましようが、一樣に頂いておるのでありまして、從つて國立療養所内におきましてならば、恐らくそういうようなことは起らなかつたと思いますが、國立病院である関係上、何か病種別による加配米の有無が、生活保護法の適用の有無による加配米の有る無しというふうに考えられておるのではないか知らんと考えるのでありますが、若しそうでございましたならば、生活保護法によつて加配米が頂けるということは、私共は承知いたしておりません。
#63
○政府委員(濱野規矩雄君) 私も精神病院の関係事項をお答え申上げたいと思います。今の代用精神病院といつたのは、長い間の呼び名でございますが、それも只今精神衞生法で、法律改正を考えておりますが、なかなか精神病院の法律改正に間に合いません。なかなか今期議会には間に合いませんから、この次の議会までには間に合いますよう、そのときに併せて民主的に考えてみたいと思います。それから尚代用精神病院の委託費用等は恐らく仰せの通り極めて安かつたので、氣の毒な位安かつたので、我々も苦慮を感じておりました。今度予算も内交渉を得まして、大体國立病院並みの費用を大藏省も諒解してくれました。今の御示しの点、多分実行できると思つております。さように御諒承を願いたいと思います。
#64
○井上なつゑ君 保健所のこの要望書にも出ておりますが、保健所の技官及び保健婦という字が出ておりますが、これがどうも間違われておるようでありますが、実は保健婦の中にも、三級技官にして頂いているのがあるそうでありますが、その保健婦の定員に三級技官の定員が幾らか触れておりまして、もうここに出ておりますように、外の技官の方に定員が取られておるようにあるということを大変皆心配しておるようでございますが、そういう問題があつたことがあるのでございましようか。若しあるようでございましたら、どういうふうになるのか。結局保健婦にとつては誠に困つたものだと思つておりますので、それを一つお伺いしたいのでございます。それからもう一つ國立療養所の病床数を殖して頂くということは大変結構でございますが、実はこの間私、姫路の國立病院の青野ケ原の療養所をちよつと見て参りましたのですが、あそこの療養所は元兵舎だつたものでございますから、誠に不便な設備でございまして、手術の患者はトラックに乘せて門を出まして、よその病院へ行つて手術してくるような状態でございます。雨が降つたらどうするのでしようか。熱のある患者が御不浄え行こうと思つても、病室が御不浄と離れておりますので、二階から降りて外の御不浄え行かなければならないというような設備の状況でございますので、看護婦も折角いい再教育を受けて帰つて來てもこんな所で働いておると、何とも面白くないというようなわけでありますから、離れてしまつて手が足りなくなつて來るというようなわれでございますが、そういうような國立病院は、あの病院一つではないと思います。外にも沢山あるのでございますが、そうした病院の整備と申しますか、そうした方面は、どの程度のお考えを頂いておりますか、伺いたいのでございます。
#65
○政府委員(東龍太郎君) 只今お話の通り國立病院、療養所の中には、病院として或いは療養所として、必ずしも適切な施設を持つていないものが相当数ございます。これは元からそういうふうな目的のために建てられておるものも中にはございますが、それよりも兵舎その他のものを轉換したものにおいては、極めて不完全でございます。今度の結核療養所の増床計画と申しますものは、勿論病床数を殖すということが主目的でありますが、これを整備して、今のような極端に不適当なものは成るべくこれを轉換しないように、そして療養のために都合のいいように、これを修理するということも勿論含んでおります。ただ徒らに病床数のみを殖すということを考えておるのではございませんで、私の方では、むしろ増床整備計画として考えておりますので、それぞれの施設からも、或いは出張所からも、その病院療養所の欠点等が十分に参つております。それらを十分勘考いたしまして整備という方面にも重点を置いて参りたいと存じております。
#66
○政府委員(濱野規矩雄君) 保健所の職員充実についていろいろ御心配頂いておることは恐縮でございますが、公務員法が出ません前は、非常に変な話ですが、給料を、もつと多い階級の給料を相当多く各縣におきまして、保健所長が頂戴しておりまして、非常に優遇もされ、仕事に対して理解をして進んでおりますが、とにかく公務員法ができまして、若干率が下つておる。縣におきましてはいろいろと苦心をしてよく指導し、又優遇して、この仕事が重大でありますので努力しておるのを聞いておる次第であります。尚保健所の定員は、今度私たちいろいろいたしましたが、A、B、Cの三つに保健所を大体分ちましてAは今のモデル保健所で六十一名、この中五名は鼠族昆虫の係です。六十一名あれば國家財政の今の状態において、保健所財政の状態においては金を出して貰えてやつて行けるのじやないかと思います。Bは据置にしまして、今あります惡い保健所を全部Cに替えてあります。Cは三十五名ございます。でありますから今度はCの三十五人をデッドラインといたしまして、全部そこまで替えて行きたい。その中の五人は鼠族昆虫の係であります。各保健所を、組織の定員をはつきりいたしますと、そこに保健婦がAにおいては何名、Cにおいては何名ということをはつきりいたしまして、Cに一名ずつ今のお話の三級技官が配置せられる予定になつております。でありますから、本人におかれては、その保健所々々々において分れましようが、ただ保健所において三級技官に当る人がなければ、外の保健所で保健婦が取られるかも分りませんが要するに各保健所におきまして、何名ずつの職員、その中保健婦が何名、そうしてその中一名は三級技官という式に仕組がはつきりとしまして、誰が見ても分りやすくいたしております。尚定員に関しましては、御承知のように、地方財務局を通じて定員が参りまして、私たちの方もこれから縣の総務部と交渉しまして、その定員が正しく保健所に流れ、正しく衞生部に流れて行く、こういう問題が一つあるのじやないかと思うのでございます。從つてよく縣当局とも連絡し、その職員が正しく保健所に流れ、正しく優遇されますことを、私たち特にこれから留意いたしましてやつて行きたいと思つております。御承知願いたいと存じます。
#67
○委員長(塚本重藏君) 午前の委員会はこれを以て休憩いたしまして、午後一時から再開したいと存じます。
   午後零時十六分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時三十六分開会
#68
○委員長(塚本重藏君) それでは午前に引続き委員会を開会いたします。午後は大体民生関係の諸問題について審議を進めて行きたいと思います。お手許に問題となるべき諸点をプリントして置きましたが、これを順次採上げて参ることに御異議ございませんか。その他に何か事前に……。
#69
○姫井伊介君 その通りで結構です。前のと関連しておりますから……。
#70
○委員長(塚本重藏君) それでは第一の問題、民生委員、兒童委員の運営経費に関する國庫負担を明示することという問題があるわけですが、これに関しまする所見を一つ御報告願います。
#71
○政府委員(小島徳雄君) 民生委員の活動費、弁償に関する問題。併せて兒童委員に関する活動とその運営に関する問題につきまして、各府縣当局において前々から費用弁償につきましてもも、活動費用につきましても、國庫の負担が不十分であるというような要求を、我々も何回もその話を承つているのであります。この問題につきましても民生委員制度というものが兒童委員制度と合せまして、ボランテァーの制度であつて、無報酬の制度であるという建前は無論そうでありますが、実際問題としまして、民生委員、兒童委員というものが本当に今日非常に忙がしい時代におきまして、十二分の活動をするがためには、これに関する費用の十分なる活動費を弁償するということは、当然考えなければならんと我々も考えておるのであります。從いましてこれが費用につきまして、できる限り実情に即して相当の費用を計上することを我々としましても、社会的條件と合せまして大いに努力いたして参つたのであります。本年度は昨年度に比ベまして、社会局、兒童局を合せまして、民生委員、兒童委員を合せまして一千円、昨年度は六百六十円のものが、本年度におきましては一千円、こういうことに相成つておるのであります。この経費については我々といたしましては、必ずしも十分とは考えていないのでありますが、今日の財政状況を勘案いたしまして、止むを得ずこの程度において予算が決定された次第であります。將來におきましては、我々といたしましても更にこれらの増額につきまして協力いたしたいと、かように考えておるのであります。
#72
○山下義信君 本年度というのは二十三年度ですか。
#73
○政府委員(小島徳雄君) 二十四年度です。二十三年度が六百六十円で、二十四年度が一千円です。
#74
○委員長(塚本重藏君) この問題について御意見ございませんか。それでは第二の地方吏員公職者も民生委員に任命することができるようにされたいという希望がありますが……。
#75
○説明員(小山進次郎君) 昨日局長から御了解を求めておると思いますが、本日から一週間ばかり不在でございますので、便宜上社会局関係の問題につきましては、私が代つて申上げることにいたします。只今御提示になりました問題は、昨年の民生委員法改正実施と共に発生して参つた問題でございまして、この問題につきましては、実は民生委員の中にもいろいろと意見がございます。この点についてはいろいろと論議をする余地もあるわけでありますが、すでに御承知の通り民生委員法が制定されました際に、その審議の過程におきまして、いろいろと國会で御審議下さいまして、その際にやはりいろいろの議論はあろうけれども、やはりこうしたものは民生委員に委嘱しない方が適当であろうというようなことになりまして、明瞭な附帶決議ではございませんでしたけれども、そういうことを実際上行うという了解の下に、法案が制定せられました経緯がございますので、それに基きまして、当局といたしましては、実施上かなりの摩擦があつたのでございますが、とに角誠実に実施をして今日に至つておるわけであります。この点については、今尚いろいろと論議されておりますことは、私共よく承知しておりまするし、又いろいろの議論のなされ得ること十分考え得るわけであります。併しながら今申上げましたような事情で、とにもかくにもいろいろの困難を押切りまして、今日まで進んで参つておることでもありますので、暫くこの態勢で進むようにいたしたいというのが当局の考えでもあり、又立場でもございます。
#76
○委員長(塚本重藏君) この問題について御異議ございませんか。
#77
○山下義信君 これは非常に厚生省の私は大黒星であると思う。これは言うまでもないのでありますが、一應正式にあの民生委員法に準じて、そうして選考をさせて民生委員の辞令を厚生大臣の名で出しておいて、そうして今度はその公職者は、それから成るべく除くようにという衆議院の委員会で要望があつたからというて、直くそれを取上げて、そうして民生委員を辞めさせるという理由は、民生委員法に列挙してあるその中には、公職者が民生委員になれんということはない。そのない理由を以て行政上の措置として、それとなしに辞職を強要して辞めさせてしまうということは非常に非民主的なやり方である。みずから民生委員法によつて新たに民生委員を選考させて、厚生大臣の名で辞令を出して置いて、而も法律を改正する國会の決議でもなく、一二の委員が何か弊害があるぞといつて要望したことを、直ぐ厚生省が取上げて通牒を発してそれとなく辞職せしめたという行政上の措置ということは、これは非常に面白くないやり方だと思う。それでその公職者を民生委員にさせてよいか惡いかということは、民生委員の公選が良いか惡いかというようなことに関連して、いろいろこれは民生委員の性格とも関連して重大な問題であると思うのでありますが、一朝一夕には結論も出ないのでございますが、要するところ民生委員というものは、相当な地方の有力者でなければならんということは、これは私は何人も異議がないと思う。無力な者を民生委員にして見たところで、始末がつかない。ただ毒にも藥にもならない聖人君子とか、女学校の教師を五十年もしておつたというような、そういう人ばかりを集めて見ても駄目なので、溌剌とした相当な力のある人を民生委員に選ばなければならん。いつたい厚生関係のいろいろな委員になる人や、そういう準備をする人が、いわば政治的に無力なために、結局厚生関係の方は力が乏しくて、そうしてこの方面のすべてのことの発達が遅々として進まないのは、要するところ関係者の無力ということに原因があるので、民生委員なども、できるだけ有力な者をこれを充て得るようにしなければならんということが私は原則であると思う。これはもう済んだことでありまして、これを本当に追及して行くということになりますと問題であると思いますが、もう済んだことでありますから繰返しませんが、民生委員法の將來改正の研究の場合には、如何にしたら有力な者を現在のあの性格で挙げ得るかということについては、本当に民生委員制度を活用させようとするならば、眞劍に我々は考えなければならん問題であると、こう思うのであります。この点は一つ大いに厚生省も眞劍に研究して下さるように要望いたして置きます。
#78
○委員長(塚本重藏君) 次に第三の問題、民生委員と兒童委員を分離する方がよかろう、こういう意見が至るところで聞かれるわけでありますが、これに対しまして、これまで過去一年余の経驗に基きまして、当局ではどういうようにお考えになつておりますか。
#79
○政府委員(小島徳雄君) 民生委員と兒童委員につきましては、兒童福祉法制定当時におきましても、これを全然別個の制度で、たまたま適任者があれば両者を兼務するという方式で行くのが適当であるという意見と、もう一つは民生委員と兒童委員というものが同一人でなければ、同じケース・ワークとして各家庭に行くのに別個の人がそれぞれの立場において行くことは、却つてケース・ワークの本道を紊すものであるというような考え方から、両者は一にすべきであるというような議論がありまして、いろいろ議論があつたのでありますが、兒童福祉法制定におきまして、一應御承知の通り民生委員というものは兒童委員というものを兼ねる、こういうことで決定いたしたのであります。而もその兒童福祉法の決定に基きまして、民生委員の改選が、改選期に非ずして改選をされたというような実情に鑑みまして、この問題につきましては、將來といたしましては、更にどちらがいいかということは、大いに考究を要する問題であると思うのでありますが、現在のところ、今直ぐ民生委員と兒童委員というものを別に離すということは考えていないのでありまして、將來の研究問題として一應考慮いたしたいと、かように考えておるのであります。
#80
○委員長(塚本重藏君) よろしうございますか。
#81
○姫井伊介君 御承知の通りでありますが、若しこれを兼務されるとするならば、民生委員法と兒童福祉法との関係において、どうもはつきりしない面がありますので、やはり民生委員が厚生大臣の辞令を受けると同樣に、兒童委員としても厚生大臣の辞令というものを交付して貰いたい。
 それから尚民生委員と市町村との関係がやはり兒童福祉法で兒童委員の関係がはつきりしておらない。これもやはり同樣に兒童委員が相当重要視されるような取扱いを受けるようにして欲しいという希望がありますが、この点は。
#82
○政府委員(小島徳雄君) 今國会に兒童福祉法の改正案を提出いたしたいということで、今準備をしておるわけでありますが、その際にあいて今お話がありましたような兒童委員の任務の明確でないということの問題、それから市町村と兒童委員とか関係が法律上の形式においては非常に緊密化を欠いておる。こういうような憾みがあるのであります。從いましてそういう問題につきまして改正を加えたい。こういうことで、而も今國会にできる限り早く提出したいということで、今急いで準備をいたしておるわけでありますから、大体の考え方は今姫井さんがおつしやつたように、市町村長と兒童委員の関係を生活保護法と同じような線で行きたいと考えます。
 もう一つは兒童委員の任務というものをはつきりする辞令の問題につきましては、今の法律の解釈上においても、民生委員と同樣に、兒童委員の辞令というものも、今の法律の範囲内においてできるのではないかと我々は解釈しております。どういうようなことになりますか。
#83
○山下義信君 これは一々申しておると際限がないので、これは將來の研究でなしに、民生委員と兒童委員と切り離していいかどうかということは、今、局長に言明させる段階でないと思いますので、十分研究ができておると思います。予算としては兒童福祉法をつくるにしても、民生委員と兼ねさせるにしても、直ちに民生委員をして兒童委員に当てるということでなしに、「当てることを得」として、或いは一部分の專門の兒童委員も置けるようにしようという意見が非常に強かつたが、成行き上全部兼ねさせるということになりました。その当時專門の兒童委員も或る程度、確保したいというのが國会における意見でもありました。これはいろいろ將來なさるであろうが、兒童福祉法の改正案のときにも、お互いに研究したいと思いますが、成るべくできるだけ專門の兒童委員が全面的に分離はせんでも、任命せられるように是非当局からそういう機運に向つて努力を願いたいと思います。
#84
○委員長(塚本重藏君) 次に生活保護費の全額國庫負担の問題について当局の意見を聞きます。
#85
○政府委員(小島徳雄君) この問題は市長村長の集まるところ、必ず要望として出る問題でありまして、すでに論議し盡されておる問題でありますので、当局の立場なり考え方も十分御了解願つているとも思うのでありますが、繰返して申上げますと、この問題については、いろいろと研究して見たのでありますけれども、やはり生活保護法のような仕事について、市町村において全然負担しないということは、どうしても建前上適当ではなかろう、これは決して財政上の理由でどうこうということではなくて、建前としてどうしても府縣及び市町村に負担をして貰うことが適当であろう。從つてこの問題は現在の分担区分が適正であるかどうかという角度からのみ檢討すべき問題だというような考え方を現在取つております。
 次に現在の分担区分が然らばどうかということになるわけでありますが、先ずいろいろの事情があるとは思いまするけれども、とにかく國が八割持つておるというような分担区分は非常に例が少いのでありまして、先ず現状においては現在の國八割、府縣一割、市町村一割というもので適当ではなかろうかというような考え方であります。尚この問題については、市町村長としては個人の立場においてはよく全額國庫負担ということをいわれまするけれども、地方制度、特に地方財政制度全般のことを考えるような立場なり地位にありまする市町村長は、殆んど例外なく現在の生活法規の分担区分はあれで適当だというような考え方を取つておるようであります。尚この問題に関連いたしまして、一言申上げたいと思いますのは、現在の生活法規の分担区分からいいまして、私共現状のままではいかんと思つております。非常に大きな穴があるのであります。それは事務費の問題であります。生活保護法を作りまする際は、生活保護法の施行に関連する事務費のごときは、そう金額も大きくなる筈はないしするから、これはまあ一應地方團体側に全額を持たして然るべきであるというぐらいのことで発足をしたわけなのでありますが、御承知の通り現在実施の上においても、技術的に可成り入り組んだ方法を取つておりますために、市町村、府縣を含めまして、地方團体側の事務費が非常に高額に上つております。特に法施行に從事しておりまする職員の俸給を含めて計算をいたしますと、市町村について申しますと、凡そ生活保護法費全部の一割一分強がその市町村によつて負担をされておるという事実になつております。この一割一分ぐらいの負担の凡そ半分程度が職員の俸給の費用、残りが私共いいまする純粹の事務費であります。從つて今日においては市町村の一割負担を論議することも非常に大切ではありますが、それ以上にこの問題をこのままに返つて置いたのではいけないという考え方からいたしまして、私共は実はこれを補助の対象なり、或いは國費の分担の対象に持つて來ようというわけで、本年度非常に努力をいたしたわけでありますが、遂に今日までの経過では効を奏さず、今年度の予算においては遂に計上することができなかつたのであります。從つて今後の立法論といたしまして、この問題については特に私共各方面の御理解にいたしたい、かように考えております。
#86
○委員長(塚本重藏君) 次に進みましてよろしうございますか。第五市町村に民生委員事務所を設置して貰いたい、これはどういうふうに……。
#87
○政府委員(小島徳雄君) この問題も地方側から非常に要望の強い問題でございまして、この問題につきましては当局といたしまして、市町村側の要望に全面的に賛成でございます。
 次に現在設置されておりまする民生委員事務所は、僅かに四百九十二ケ所でありまして、全体の必要から見ますというと、四分の一弱程度にしかなつておりません。かような実情でございますので、來年度におきましては、これを拡充しようということで、凡そ一千二百ケ所ばかりの設置の費用を要求いたしまして、最後まで爭つたのでありますが、これも諸般の事情からいたしまして、遂に貫徹することができず、今年度通りということになつたのであります。併しながら現在の生活保護法の運用からいたしましても、亦兒童福祉法の運用からいたしましても、どうしても技術的に昂められた現在の制度を運用いたしますためには、かような事務所が必要でございますので、今後とも努力の目標として実現を期したいという考え方を持つております。
#88
○委員長(塚本重藏君) 次に、生活扶助に当つては、本人の僅少なる收入は、これを考慮せざるようにして貰いたいという、極めて適切な、深刻な要望があるのでありますが、政府の方の所見を伺います。
#89
○説明員(小山進次郎君) この問題につきまして、具体的に問題になつておりますことが、どういうことであるかを十分承知いたしておりませんので、或いは的外れのお答えになるかも知れませんが、恐らくこれを要望いたしました側の考え方はこういうことじやないかと思います。現在のように凡そ收入であればこれをきちんと見積つて基準額から差引くのでは、勤労意慾が十分に出て來ない、働いて收入が余計になればなる程貰う金が少くなる、それならば、働いても働かなくても同じことだというような氣持を、ともすれば起させやすい、從つてそこに多少の手加減をして、働けばそれだけ生活が樂になるのだというような目標を與えるようにしてやりたいという考えから、要望が出ておるのではあるまいかと思います。この考え方の方向につきましては私共も至極同感でありまして、何とかこれをうまく制度化したいという考えで研究はいたしておるのでありますが、なかなかうまく纒まらず、現在の通りの状況になつておるわけであります。なかなか工夫がしにくい、と申しますのは、その收入の見積りを少し甘くすることを原則的に認めるといたしますと、少くともその限りにおいては、他の人との関係において無差別平等の取扱にならないということになりますので、その原則との関係上、何とか牴触しないようにして問題を解決して行きたいというので、技術的に解決に苦しんでおるわけであります。現在までこの問題について、多少とも解決とは申しませんが、工夫されて來ております点は、例えば少額で、而も不安定の收入であるような場合におきましては、月二百円まではこれを收入として全然考えないということで、天引除いて計算をするような方法をとつておりますこと、ララその他慈善的な性質を有する贈物等を貰いましたような場合には、これを金に換算して收入に見積らないようにいたしておるのであります。
#90
○姫井伊介君 現在の生活扶助費が最低の生活を保障し得るならば今のような理論も成立つと思いますけれども、実際においてはなかなかそれはできない、殊に現在見ておられます住宅費なんというものは非常に少額で、実際はそれで住いをすることはできないわけであります。從いまして扶助は受けておる一方、何とか無理をしてでも働かなければならない、といつて働いて、その働き高が仮りに月千円としますると、もうそれは該当しないからやらない。でありますから、働かないで例えば一家族千五百円とするならば、千五百円貰う方がいいということで、全く更生の刺激も何も除いてしまうような矛盾が生じて來るわけであります。今お話のありました二百円程度ということは、一日に働いた高にも足りないような状態で、それではやはり、この法の精神が本当に活かして行かれるべきものではないのじやないか、かように考えるのであります。殊に授産事業などにおきまして、職業も覚えつつ、その中に若干の收入があると、もう差引くということになりますと、授産事業は何も成立たなくなつてしまう、これは現実にそういう母子寮などでやつておるところがあるのであります。從つて私共はこの点につきまして、もう少し政府の考慮を煩わしたいと思うのであります。
#91
○山下義信君 姫井君の只今の意見に蛇足を加える必要はないのでありますが、つまり今の扶助の金額の算定基準というもの、あれはぎりぎりですから、あの扶助額の中からは再起する手懸りは一銭もないということになります。それで結局生活保護法の適用を受けておるものの金額で暮しを立てて行くということ。そうすると永久にあの段階で止まるより外にはもう余地がないことになる。もとより他の方面では生業資金の貸付をさせるとかいろいろあつても、それで僅かな收入を若干蓄積して屋台車の一台でも買おう、こういう或る程度立ち得る余地を認めるのは、僅少の收入を考慮しないようにしてやる措置をするより外にはないわけであります。それでいろいろ当局でも御苦心中であるという今のお話でありましたが、或る線を引いて、金額の線を引いて、或る時期の間だけは、五ケ月間だけは月收八百円以下とか、千円以下の收入、而もそれを再起のために貯蓄し得るような、その金の取扱をするような場合には控除してやらないとかというように、ゆとりを考えて見る必要があるのではないかと私は思うのであります。これは私の一つの試案です。希望いたしておきます。
#92
○委員長(塚本重藏君) 次に生活保護法の適用に当つては、要保護者になる一歩前の人に対し十分考慮するように指示されたいと言いますか、これに対しまして政府では何かお考えになつておりますか。
#93
○説明員(小山進次郎君) この問題も只今姫井議員、山下議員からお話になりました、現在の生活保護法の運営の仕方についての、一つの弱点をお衝きになりましたそれと同じ問題でございますが、確かに私共素直に反省いたしまして、現在の生活保護法には、余りに強く救貧的な臭いが附き過ぎて來ておるということを考えております。この点はすでに御承知のように、生活保護法の模範として採用されておりまするアメリカの考え方が多分にそういつた傾向を持つておりますので、その臭いが自然に、今回の生活保護法の運営の上に滲み込んで來ておるものであるというように考えております。で私共の考えからいたしますと、生活保護法における、例えば生業扶助というような制度はもつと大規模に、積極的に活用したい。そのためには現在の一人一千円、知事の許可を受けて二千円というような限度ではどうにも話にならない。從つてこれは少くとも一万五千円ぐらいまで引上げることが必要だ、現に救護法時代に実施しておりました同じような制度では、例えば未亡人に生業を覚えさせまして、ミシンが必要だというようなことになりますと、ミシン一台を買つて與えるだけの金が、今日では殆んど問題にされていないようにいわれている救護法でさえもできたのでありますが、今日の生活保護法ではそれが十分にできない。こういうような状況になつているわけであります。この問題につきましては、結局私共の悩みを申上げたわけでありますが、もう少し生業扶助というものを積極的に活用する。それからもう一つ、この観点から積極的に考えて頂きたいと思つておりますことは、医療保護の積極的な活用であります。現在生活扶助を受けておりますものについて、必要が起きたときに医療保護を適用すること、これは勿論のことでありますが、そうでなくても病氣になつたために、生活保護法の適用を受けなければならんような窮地に落込むというような人々の病氣に対して、もつと積極的に適用することが望ましい。かように考えてはいるわけであります。唯現状を申上げますと、そこまで行かなくても、現在の生活保護費におきましては、医療費が非常に尨大なものになつて参りまして、例えば一昨年当時におきましては、全部の生活保護費のうち、せいぜい一〇%以内というものが医療費であつたのでありますが、最近では全部の費用の凡そ三六・七%から、多い場合には四〇%以上というものが医療費によつて占められてしまう。この現れが昨年遂に途中で生活保護費が足りなくなつて、追加予算をお願いいたしましたが、お願いいたしました理由は医療費が膨れたためであります。そういうような事情がありまするので、なかなか思うように運んでおらないというのが現状でございます。大変纏りの惡いことを申上げましたが、氣持としてはそういう氣持を持つておりまするので、例えば生業扶助の積極的活用については更にその筋の理解を深めて貰うように努力をしておりますが、それを続けて何とかものにする、又医療も建前を整理して積極的に活用できるようにしたい。かように考えまして、現在の生活保護法の持つておりまする少しく救貧的な色彩を緩和いたしまして、少しく防貧的色彩を持つものにいたしたい、かように考えております。
#94
○委員長(塚本重藏君) 宜しうございますか……。次に未亡人対策を速かに樹立せられたいという点でありますが、これはこの委員会が正式に開かれる直前におきまして、委員会において、すでに問題になつておつたことはお聞きの通りであります。非常に重大な問題であつて、急速に何んらかの解決策を立てなければならん時期に到來しておる問題でありますが、これに対しまして当局はどういうお考えになつておりますか。
#95
○政府委員(小島徳雄君) 未亡人の対策の問題は、関係するところが非常に各局各省に関係いたしておりまするように考えておるのであります。從つてこの問題は極めて重要なる問題でありまして、一局、一省の問題でなくて政府全体が考えなければならん大きな問題であるように、さように考えておるのであります。厚生省といたしまして、例えば現在におきましても生活保護法の関係におきまして、五十八万世帶の生活扶助者の中の約六割以上、三分の二に達するものの世帶、約三十八万世帶が婦人世帶であるというようなことからいたしまして、而も亦終戰直後におきまする状況と三年、四年後の今日におきまする状況の生活扶助を受けております状況の変化、即ち終戰直後におきましては、戰災者や引揚者が相当多くのパーセンテージを占めておりましたが、今日の状況におきましては、その約六割以上、三分の二にも該当するものが婦人家庭であります。母子家庭が大部分であります。而もその約半分十八万世帶というものが乳兒、幼兒を抱えて、小さな子供を抱えた母子世帶であるのであります。それらの生活保護の実地調査によりましても、如何に今日母子世帶があるかということが如実に言えるのであります。而してこれらの生活保護に該当する母子家庭だけでなく、これにすれすれの家庭が、母子家庭に多いということを、我我は各方面の数字によつて了承いたしまして、從つて今日におきましては、生活保護を要したものの救助以外に、更にこれに落ちんとする母子家庭を取り上げて、落ちないように方策を講ずることが極めて重要な問題となつておると考えておるのであります。この問題は從いまして兒重福祉法にも関係する母子寮の問題でありますとか、授産場の設置の問題に関連いたしまして、我々といたしましても、子供の対策と同時に母親と母子の対策、この問題を考えまして、できる限りの予算を獲得すべく努力いたしたいのでありまするが、今日の日本のいろいろの状況から考えまして、これらの予算が我々の思う通りに進捗していないということは、誠に遺憾に存ずる次第でございます。我々といたしましては、こういう問題が子供と共に母の保護という両方の面から、今の問題が極めて重要な問題と考えて、將來とも大いに努力したいと考えております。同時に未亡人対策の問題につきましては、今申しました單なる経済的問題でなく、いわゆる精神的支柱を失つたこれらの哀れな寡婦を如何にするか、その精神的な問題、或いは身分の問題、福祉の問題があるのでありますが、こういう問題につきましても、相当我々といたしまして努力いたさなければならないのでありますが、今日まで御承知の通り生活保護法というものが、すべて無差別平等にやるという根本方針で、終戰から今日まで三年半続いております。未亡人を、そのレベルを異にして、更に一歩進めて未亡人なるが故に特別の保護をするという方策の確立につきましては、いろいろな面から相当問題な点があるのでございまして、この点を如何に突破するかということが、特に非常に苦心を重ねているところでございまして、この点は我々としましても、單に我々一当局の問題でなく、政府全体においてなされる問題と考えるのでありますが、我々といたしましても、こういう問題につきましては、非常に努力をして行きたいと考えているのであります。皆さんの方におきましても、眞にいい良案がありますれば、非常に教えて頂きたいというように考えているのであります。この問題につきましては、できるだけそういうような今日一番大きな問題に我々は考えて、この問題の解決に努めていることを申上げたいのであります。
#96
○委員長(塚本重藏君) 御用心の深いこと、それから適当の対策を講じなければならん事情等は十分に御承知のようでありますが、この問題について母子寮の問題とか、或いは授産場の問題以外に適切なる対策をまだお持ちになつておらんでしようか。生活保護法の問題、或いは母子寮の問題、授産場の問題、今ありますもの以外に、何か特別にこの問題の施策としてこういうことを必要である、こうやりたいとかいうような具体的な案はありませんか。
#97
○政府委員(小島徳雄君) この問題につきましては、我々といたしましても再三各方面の意見を拜聽し、我々も関係官廳が寄りましていろいろ研究はされて参つているのでありますが、今の一番私が申上げたむずかしい点は、未亡人なるが故に、一般のレベルには、生活保護法には該当しないけれども、それを一歩進めてやらなければならんという、そういう情勢は分りますけれども、それを根拠付ける理論というものが非常にむずかしいのであります。生活保護法の建前が今のようなふうに來ている関係上、これを一歩進めてしなければならんということに非常に難関があると思います。例えば授産の問題にしましても、生業の関係にいたしましても、どういうような問題につきましても、無論我々としまして特別な対策を講じたいということで考えているのでありまするが、その理論構成におきまして、尚研究を要する点があるということで今日までいろいろ行悩みの状況になつているのであります。この点を何とか打開いたしたいとこういうふうに努力しているのであります。
#98
○山下義信君 この問題は重大な問題ですから保留いたして置きますが、厚生省ではこれは兒童局でやりますか。この未亡人の対策のことはどこの局でやらせるのがいいと政務次官はお考えになりますか。これは決めておくのがよいと思う。子供の問題に一番関連が深いので兒童局がいいのじやないかと思われる節もあります。そうすれば兒童局の中に母子課というのでも一つ置きますか。何か主になつてやる所を決めておかんといけないのじやないかと思う。今未亡人の実態調査などやつているのは社会局じやないかと思うのですが、どの局で主力を注いで、ざつと人数で二百万に近い未亡人の問題、関連しますと数百万に及びますが、どうせ厚生省でやらなければならんと、労働省の婦人局で山川氏など言つておりますけれども、あそこの問題じやない、調査や研究はあそこでしてもいいけれども、厚生省は大なる問題と取組んで行かなければならんので、兒童局でやるならば兒童局で大いにやらせるのがいいと思う。政務次官はどう考えられますか。決めておこうじやありませんか、この席で。どこでやるか兒童局長希望があるならば立つて、自分の局でやる決心があるならば言いなさい。我々も協力するから。対策がないと言うが、いくらでも対策の持合せがある。我々の対策は千三つだけれども、愚策でも何でも沢山立てて、取るだけ取ろう、兒童局長がやる決意があるならば言つて下さい。政務次官が賛成して下さればここで決まるのだから。厭がつてはいかん。面倒とかうるさいからと言うて放つちやいかん、どの局でお扱いになるのですか、一つ関連があることですから。
#99
○政府委員(亘四郎君) 山下委員の熱心な御主張に対して敬意を表するのでありますが、誠に將來の厚生省といたして大きな問題として対策を立てなければならない問題でありまして、当然いずれの局かにこの重大問題を研究さして、そうして未亡人の安全ということを期さなければならないと思うのでありますが、現在特に未亡人だけを対象としたこうしたものが、はつきりとどの局が扱うということになつておらないのは誠に遺憾であります。よく研究いたしましてそうしてはつきりとこの局が取扱う、どの課によつて主管させた方が一番適当であるかということをよく研究いたしまして、御趣旨に副うようにいたしたいと思つております。
#100
○山下義信君 承知いたしました。いつ頃お決めを願えましようか、委員会としてもいろいろ先程お聽きになつたように、この問題と取組もうという考がありますので、主務局を成るべく早く決めて頂いた方がいいと思いますが……。
#101
○政府委員(亘四郎君) できるだけ速かにいろいろ関係局長との相談の上で早く決めたいと思います。
#102
○山下義信君 了承いたしました。
#103
○委員長(塚本重藏君) 次に進んでいいですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#104
○委員長(塚本重藏君) 次に授産所に対し國庫補助の方法を取られたい。授産所に対しまする政府の今後の方針を一つ聽いて置きたいと思います。
#105
○説明員(小山進次郎君) 授産所の問題は、御承知のように授産所という名前を使つて経営されておりまする業態が可なり多種多樣に亘つておりまするので、必ずしも授産所という名前だけで、私共の態度を申上げるわけには行かない点はございますが、大体社会事業として行われておる授産所というふうに限定して申上げたいと思います。授産所について積極的な振興方策を講じて行くということは、只今までお話のありました生活困窮者の立上りのためにも、亦未亡人の保護のためにも極めて必要なことでございまするので、極力この点については努力をいたしておるのでありますが、現在のところでは資材の斡旋ということ以外に、國庫補助をするというところまで、遺憾ながら関係方面、特に財務当局との話合い等も付かずに、取掛かれないでおるという状況でございます。但しこの授産所の中でも、生活保護法による保護施設として認可されておりまするものにつきましては、御承知のように國庫補助が出るということになつております。現在までのところでは一人当り月一円三十五錢ということで、極めて低額で恐らくこれでは問題にならなかつたのだろうと思うのでありますが、最近話合いもほぼ整いまして、相当大巾にこれを引上げることに相成つて参りました。少くとも保護施設たる授産所については、大体地方側が希望するものに近いことが実施できるというように考えております。
#106
○委員長(塚本重藏君) ちよつとお伺いしますが、これまでは授産の事務費については、お話のように一円三十五錢であつたが、厚生省でいつかこのことについて十八円乃至二十円程度まで引上げるという案ができたかのように聞いておりますが、どうなつておるのでしようか。
#107
○説明員(小山進次郎君) 只今申上げたことを具体的に申上げると、そのことで大体十八円程度に引上げるということになつております。
#108
○委員長(塚本重藏君) それから尚厚生省の授産関係で社会局の物資課ですか、その中に数人の者がいてこれを担当しているということを聞きましたが、これは積極的に今後やつて行かなければならんということで何か対策をお立てなのでしようか。
#109
○説明員(小山進次郎君) 現在のところ、これといつて申上げる程の対策を立てるところまでは行つておりませんが、今後失業者の増加に伴いまして必要が多くなろうということと、もう一つは現在ありまする授産所の中で、終戰当時の極めて特殊の惠まれた状態の下に発足し、そういつた言わば温床の下に成長しておる授産所がありますが、こういつた授産所が逐次そういつた温床がなくなりますと、同時に経営が非常に困つて來ておるというような状態になつて参つておりますので、現在の授産所を少しく整理いたしまして、健全なものを特に集中的に助長して行こうということで、現在のところ授産所の基本調査に通りかかつておりまして、その集計に随分手間どつておりましたが、近く纏まる予定になつております。
#110
○山下義信君 これ亦私は政府当局者としての政務次官にお聞きして置きたいのですが、これは政治的な問題として御努力願いたいのですが、労働省にこういうものがあるのです。同じものが……、御承知と思いますが、共同作業所、授産所と称しておるのです。それで厚生省の、今お聞きの通りの系統の授産所というものがある、末端に二つの授産所があつて、実際は殆ど同一の從業員でありますとか、又その状態が同じなのであります。然るに労働省関係の共同作業所の方えは、非常に原料資材というものが來るのです。枠を十分に取つている。十分というとおかしいが……、厚生省の方はちつとも割当が來ない、非常に原料の廻り方というものが微弱になつている。なぜ政府に同じような、これは嚴密に文書に書きますと、その設置の目的は差異がございましようけれども、実体は殆ど同一のものに対して、かくのごとき差等があるのは一つ考究して見なければならん。これは現地の声でもありますから、その点これは労働省などはそういう授産所見たいなものをやりませんでも、別途の職業補導のやり方はあるので、社会政策的に、むしろ社会事業的にこれはやるべきが至当であるというのが輿論なのです。是非現内閣の手でこういう二元的なやり方でないように、一元的になるように御努力願いたいと思うのです。政府はどういうふうにお考えになつておりますか、御所見を承りたいと思います。
#111
○政府委員(亘四郎君) 只今労働省の共同作業所と、厚生省の授産所と大体同じような目的の機関であるが、これらに対する、資材、その他の割当が非常に労働省の方に厚くて、厚生省の授産所の方に薄いというような傾向があるということを御指摘なさつたのでありますが、私もよくどういう形になつているかまだ分らないのでございますが、若しそういうことでございまするならば、厚生省としての政治力の弱さということをここに現わすのじやないかと思うのですが。
#112
○山下義信君 そうなんです。
#113
○政府委員(亘四郎君) 從いまして、厚生省といたしましても、そうしたそしりを受けることのないように今後十分政治力を以ちまして、そうして、調査の結果同一の性格を持つものが二つあるということも必要でないかと思いますから、いずれかにこれを統合して、簡素化して行く、同時に又厚生省は厚生省の授産所といたしまして、存続の必要がある場合には、十分そうした資材その他のものに対しましても、他のそうしたものに劣るようなことのないよう、十分注意をいたしたいと考えております。
#114
○委員長(塚本重藏君) よろしゆうございますか。
#115
○山下義信君 よろしいです。
#116
○委員長(塚本重藏君) 次に災害救助法第三十六條の國庫補助の規定の限度、基準を拡大せられたい。これに対しまする政府のお考えを伺いたい。
#117
○説明員(小山進次郎君) この問題は実は少しく現地側が誤解に基いてお話を申上げておるように思われますので、その点を申上げたいと思いますが、昨日のお話では、例えば栃木縣について言うと、標準は大体六億円になる。三税の金額は総額でおよそ六億円になるというようなことをお聞きになり、そういう前提の下で御判断をされておられたようでございますが、これは桁が一桁違つておりまして、栃木縣の場合について申上げますと、昭和二十二年度の三税の合計は大体六千六百万円になつております。從つてそうなれば恐らく御判断も多少違つて來ると思いますが、この問題については実はこういつた要望は殆どございません。むしろ私どもに傳えられておりまする要望は財務当局側から出ておるのでありまして、災害救助法のあの分担区分は、少しく國にとつてきつ過ぎる、從つて早くあれをもう一回檢討し直すようにという申入れがありまして、これに対しまして、私どもは、いやそういうことは到底考えられない。現在でさえ地方財政が苦しいと言つておるときであるから、これ以上地方側に不利な分担区分を決めるような規定に改めることは到底考えられないというようなことを言合つて結局過しておるというような状況になつております。例えば福井縣程度の災害になりますと、結局國庫補助の率がほぼ九割を超える程度になるというのが現在の実情でございます。從つてこの点につきましては先ず現在のところ改正の必要はないものと考えております。
#118
○委員長(塚本重藏君) 私今聽いておつたのですが、昨日私の申上げたのが栃木縣の場合において、六億何千万円かと言つたようにおつしやつたのですが、私はあのときは三億七千万円というふうに申上げたつものであつたのですが、若し六億幾らと言つておつたならば、これは誤つたのであります。栃木縣の場合は、大体三億七千万……。事業税の総額が四億二千六百二十七万幾ら、こういうことになつておつて、それの百分の五であるから二千百万円以上の災害のある場合であつたならば、適用を受けない、こういうふうに現地では聞いて來ておつたのですが、お間違いでしようか。
#119
○説明員(小山進次郎君) 六億ということを申上げましたのは、若し間違いでございましたならば、これはお詫びを申上げて訂正いたしたいと思います。これは私は昨日出席した者から申し傳えられました金額でありますから、或いはそこで間違いがあつたかも知れません。
 それから只今おつしやいました栃木縣のものは、出所がどういうふうなところから出ておるのか私よく分りませんが、私どもが特にこういうお尋ねがあつたということで、今日地方財政委員会の事務局に照会いたしまして聞いたところでは、只今申上げましたような金額になつております。從つて結論としては先程申上げた通り、今のところそう地方側に苦しいという負担区分ではないように考えております。
#120
○委員長(塚本重藏君) これはよくあとで実際について……。これは私の申上げるのは栃木縣当局からの書類によつて具体的にそういう事例を挙げて……。尚一つよく研究して頂きたいと思います……。宜しゆうございましようか。
 次に共同募金に対して免税興行を許可せられたい、これは共同募金運動が始まつて以來の熾烈な関係方面の要望でありますが、当局の所見を伺いたい。
#121
○説明員(小山進次郎君) この問題につきましては当局といたしましても、同じような希望を持つております。併しながら、御承知のように現在の制度の下におきましては、すべてこれが地方税になつておりますために、地方議会の議決を経て認められる場合以外には免税が行われないということになつております。而も地方議会がかかる方針を立てます場合は、一應中央の指示に從わなければならんということに相成つておりますし、而も中央の指示といたしましては、関係当局の強い意向によりまして、財政困難の現在、当分の間免税興行は相成らんということになつておりますので、現在のところ、希望はいたしておりますけれども、免税興行は許可されないというような状態になつております。この問題については、当局といたしましても、数回に亘つて地方財政委員会は勿論のこと、関係の当局にも直接出向きまして、種種交渉し、若しくは懇請したのでありますが、もう少し財政状況が樂になるまでということで、遂に目的を達し得なかつたわけであります。
#122
○委員長(塚本重藏君) よろしうございますか。次に、引揚者收容施設の改善をされたいと、これはいろいろ具体的な事例が沢山あろうかと考えますが、総括的に当局の所見を聞いて置きたい……。それでは政府の都合によつて、十二、十三を後に廻します。十四の兒童局廃止反対、これは熾烈な要望でありますが、この問題はどういうふうになつておるでしようか。見透し等をお話し願いたい。
#123
○政府委員(亘四郎君) 最初の内閣の方からの案といたしまして、一應兒童局は廃止すべしという方に繰入れられて発表になつたのであります。從いまして、全國のこの事業に理解の深い方面からいろいろと大きな反対が起つて参りまして、私共も果してこれを廃止することがためになるか、或いは又存置させることが適当であるかというようなことを、いろいろ協議もいたしましたりして、現在の状態におきましては、これはむしろ今後の日本の社会施設を発達させなければならないことと、それから連合軍の要請もございます。いわゆる社会保障制度の確立ということもございますので、いろいろそうしたことを勘案いたしますと、この局はむしろ廃止すべきでなく、更に積極的に仕事をして行かなければならないというようなことがはつきりと分りましたので、最初の内閣からの示されたものに対しましては、これを取り消して貰いたいという運動をしたのでありますが、内閣の方といたしましても、それを認めまして、そして現在では廃止をしないということに大体方針が決つておるように承つておるのであります。尚今後のいろいろと政治情勢に從いまして、どういう変化が起きて來るか分りませんが、現在のところ、これは廃止しないということになつております。大体その程度のお答えしかできないのであります。
#124
○委員長(塚本重藏君) 次に、兒童福祉司の権限を強化して貰いたい、これに対します意見は。
#125
○政府委員(小島徳雄君) 兒童福祉司の権限を強化されたいという意味が分り兼ねますが、現在兒童福祉司というものが、形式的身分は府縣の吏員となつておるのであります。從いまして実際の兒童福祉司が活動する場合におきまして、市町村との関係が相当深いのでありまして、この関係におきまして、相当兒童福祉法の権限を強化しなければならん。こういう意味かとも考えられますが、これは先程申上げましたように、兒童委員、兒童福祉司と市町村との関係につきましては、調整をする必要がある。こういうことを考えまして兒童福祉法の改正案と相待ちまして、今案を練つておるわけでありまして、大体におきまして、兒童福祉司は市町村長に協力を求めることができるというような規定を兒童福祉法の條文の中に入れまして、はつきりと兒童福祉司が活動する場合において、市町村との関係において円満に仕事を遂行することができるように改正いたしたいと、かように考えておるのであります。
#126
○委員長(塚本重藏君) よろしうございますか。それから兒童福祉司の増員を図られたい。これは政府の増員の計画がありますか。次の問題で。
#127
○政府委員(小島徳雄君) これは、昨日もちよつと御答弁申上げたのでありますが、非常に熾烈な要望が各府縣から兒童福祉司の増員についてはあるのでありまして、我々といたしましても、最善の努力をいたしましたのでありますが、積極的な増員は、実現が困難だという関係で、補導員というものを落しまして、兒童福祉司を増員すると、こういうことにいたしまして、約百九十五名でございますかを、來年度におきましては、福祉司という形式におきましては、増員ということで、予算を立てて決定を見るようなことになるのであります。
#128
○井上なつゑ君 現在福祉司の定員は何名ですか。
#129
○政府委員(小島徳雄君) 予算の定員としては、三百七十七名。
#130
○委員長(塚本重藏君) それでは次に進みます。市町村に專門の兒童委員を設置せられたい。これはさつきのお話で大体分つたようでありますが、よろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#131
○委員長(塚本重藏君) 次に兒童相談所に研究所を設置して、それに法的根拠が先程問題になりましたが、非常に優秀な兒童の福祉になるような映画につきましては、興行税を府縣におきまして相當免除するというような方式をもとつておりまして、それによつて從來製作されなかつたような映画を段々製作するようになりまして、最近では映画界におきましても兒童の教育とか福祉を図るように、大いに努力しようというような篤志家の映画の監督或いは製作者というものもできまして、段段こういう方面の映画を最近におきましては作り上げようということで努力されている傾向は、我々としましても御同慶の至りに考えるのでありますが、こういうような映画更に又宣傳、そういうような一般の興行の映画でなくて、こういうような兒童の教育映画につきましては、最近におきましてはアメリカ、関係方面からも教育映画の関係のフイルムを送つて來ておりまして、十六ミリの機械を各府縣に備えるというようなわけで相当こういう方面に対して内外ともに努力いたしております。將來ともこういう問題につきましては映画の兒童に及ぼす影響というものも十分に考えまして、できるだけ努力いたしたいとかように考えております。
#132
○山下義信君 文部省が教育映画のようなことをいろいろやつておりましても構うことはないので、どうぞ兒童の福祉のために、兒童の文化、教養、娯樂のために、兒童局がこの兒童向の映画フイルムの配給斡旋といいますか、そういうことにぜひ一つ手を伸ばして頂きたいと思う。それから兒童福祉法を映画化したようなもの、つまりいろいろなケースをそこへ出しまして、そうして兒童委員が活動している兒童相談所に連れて行くとか、そういう状況などが段々と一つの筋を辿りまして、兒童委員を見ましたり兒童福祉法を映画化したようなものをお作りになつて、これは兒童福祉の啓蒙宣傳にもなりまするし、そういうことをぜひ一つ企画して頂きたいと思います。そういうお考えございませんですか。
#133
○政府委員(小島徳雄君) 只今山下議員からおつしやいましたような問題につきましても、我々もできるだけそういうことに努力いたしております。御承知の通り映画の製作費というものは今一巻で五十万円乃至百万円、十巻物になると約一千万円くらいかかるのであります。政府がこういうものを作り上げてやるということは殆んど不可能なような今の予算の状況であります。こういう今申上げましたような本当に兒童のためになるような映画というものは、或る程度興行税というものを、これは財務当局の考えもありますし、地方を考えなければならんので、最近地方においても考慮しておりますが、こういうようなものを考えて頂くと相当兒童向きの本当の福祉になるような、今山下委員のおつしやいましたような兒童福祉の宣傳の映画というものが製作ができるのじやないかということを考えております。こういう方面について、製作関係も最近打合せをいたしまして、できるだけそういうふうに……、最近非常に映画関係の方もこの方面に協力して頂きまして、そういうように努力をいたしております。今後も努力いたしたいと考えております。
#134
○委員長(塚本重藏君) 次に兒童福祉施設最低基準令に基く改善、この費用の補助、ここには費用の補助とだけ書いておりますが、これに関連してその資材の配給についても斡旋して貰いたいという要望が來ているわけでありますが、所見を伺いたいと思います。
#135
○政府委員(小島徳雄君) この問題につきましては先程も御答弁申上げたのでありますが、今最低基準に伴いまして、各施設の実態がどの程度設備において改善を要するかどうか、それに要する費用がどの程度要るかということにつきまして調査いたしております。できるだけ改修の施設につきましては法令の認める範囲内におきまして、又予算の許す限りにおきまして補助を考えたいというふうにしているのでありまして、これは本年度には或いは困難かも分りませんけれども、來年度におきましても努力したいといように考えます。資材の問題につきましてもこれと併せてできるだけそうしたいとかように考えております。
#136
○姫井伊介君 昨日これは補助とおつしやつたのですが、どういう形式で補助が行われるのでありましようか。
#137
○政府委員(小島徳雄君) 市町村の設備費の補助は公立にしか行かないのです。
#138
○山下義信君 兒童関係のものは十幾つか出ておりますが、関連すると思いますからいずれ福祉法のときに十分練ることにして、最低基準令をやるということになりますと全部の施設で一体どのくらいの費用が要るというお見込でございましようか。極く大掴みでよろしうございますが、凡その御集計はできましたでしようか。
#139
○政府委員(小島徳雄君) 調査中ではつきりした数字は持つておりません。
#140
○山下義信君 ああそうですか。
#141
○委員長(塚本重藏君) よろしうございますか。
#142
○山下義信君 よろしうございます。
#143
○委員長(塚本重藏君) 次に兒童教護施設に関する土地收用法を緩和せられたい。これは多分農地法との関係が重大だと思うのですが、これらに対しまする御所見を伺います。
#144
○政府委員(小島徳雄君) これは農地法と関連いたすのでありますが、自作農創設特別措置法というのが出ておりまして、まあ農地になるベきものにつきまして特別な例外がさつきの特別措置法の第五條の第一項に出ておるのでありますが、「政府は、左の各号の一に該当する農地については、第三條の規定による買收をしない。」というような規定で、その一つとして「國又は公共團體が公共用又は公用に供してゐる農地」こういう例外規定があるのです。從いまして、この問題は府縣の問題で、教護院は縣立でやつておるものが、その教護に必要なる公用に供しておる農地については買收しないということになつているが、私立についてはそういう規定がないのでありまして、この意味においては私立についてもこういうような特例を認めて頂きたいという御趣旨でありますれば、これは又よく我々の方でも研究いたしまして、農林省関係方面ともよく相談いたしたい、かように考えております。
#145
○委員長(塚本重藏君) 次に兒童福祉は十八才以上に達した者をも包含して法的保護を加えるようにせられたい。年齢の引上げ要望に関しますお考えを伺います。
#146
○政府委員(小島徳雄君) 兒童福祉法は丁度満十八才になつておるわけですが、まあ数え年が大体約二十才になるわけですが、大体兒童の対象というものをその程度に考えておるのであります。ただ現在施設に入つておるものの中で、精薄施設とか教護院などの現在福祉施設に入つている者については、満二十才までそこにおいて收容保護することができると、こういう規定になつておるのです。一般的には満十八才を以て兒童福祉の対象とする、こういうことになるのです。最近少年法が満二十歳というものを対象とした関係上兒童福祉法も満二十歳にしたらどうかという問題があるのであります。この問題につきましては、我々も非常に研究いたしておるのでありますが、今直ちにこれをすべての問題につきまして、兒童を満二十歳まで対象とするかどうかということについては、尚研究を要することがある。ただ今の施設に入つている子供につきましては、教護院と精薄施設だけは満二十歳になつておるのでありますが、その他の施設に入つている者については例外の規定がないのでありますが、普通の孤兒を取扱つている場合におきましての養護施設におきましても、場合によつては満二十歳まで保護しなければならん場合があるのじやないかということを考慮いたしまして、そういう趣旨の規定の改正案を今考慮いたしております。
#147
○委員長(塚本重藏君) 次は社会保險関係になるわけでありますが、社会保險を整備統合して窓口を一つにされたい、今のようでは取扱いが非常に煩瑣で困るということですが、それについてお願いいたします。
#148
○政府委員(宮崎太一君) 社会保險の整備統合の問題でございますが、社会保險が、御承知のように、その法制定の時期が違いましたので、健康保險、或いは國民健康保險、厚生年金保險、船員保險、或いは労働者災害保險、或いは失業保險というように、各種の保險がございます。これを整備統合するという問題は、かねてから言われておる問題でございまするが、社会保障制度の勧告にもございまするので、社会保障制度審議会におきまして、まずこの問題を御審議願つて、この社会保險の整備統合について、お考えを願わなければならんのじやないか、こういうふうに存じておる次第でございます。
 尚窓口を一つにするということにつきましては、健康保險と厚生年金保險は、窓口は一本になつたわけでございますが、失業保險或いは労働者災害保險等が労働省の所管でございまするし、又失業保險のごときは職業安定所を使うというような関係もございまして、窓口の一本が行われておらないのでございますが、これらはこの社会保險の整備統合と関連をいたしまして、この点について何らかの方策の御研究を願わなければならんのじやないか、こういうように存じております。
#149
○委員長(塚本重藏君) 次に、社会保險診療報酬支拂金庫の支拂が遅延せんように要望する、これは昨日の御答弁でよろしうございますか。
#150
○姫井伊介君 これに関連いたしまして、昨日もちよつと申しましたが、医療担当者が、報酬が貰えないために納税の義務を果せない、納税の義務が果せないために高率な利息を取られるといつたような悩みがあるので、これはこういう方法はできないかと思います。つまり爲替手形のような方法によつて、政府から貰う代りに政府には納税しなければならないということを、爲替法が何かによつて或る相殺するような方法ですね。だから甲の医療担当者が十万円ならば十万円貰えるという保証があるならば、その限度内におきまして二万円の納税ならば二万円の手形を振出して、それで済まして貰うといたような便法はできないものか。
#151
○政府委員(宮崎太一君) 只今の姫井さんの御意見でございますが、全く新しい御意見でございまして、私どもいろいろ研究せなければならんと思いますが、ただ政府の支拂金と税金との関係は、いろいろ関係がございますので、社会保險の問題だけについてこれを考えることはなかなか困難ではないかと存じまするが、そういうような点につきまして、私ども初めて承わりました議論でございますので、よく研究いたしまして、この点につきまして何らかのことを考えてみたいと思います。
#152
○委員長(塚本重藏君) 次に、國民健康保險組合病院建築補助金を増額せられたい、この要望に対しまする御意見を伺います。
#153
○政府委員(宮崎太一君) 國民健康保險の病院建築の補助金でございますが、これは從來から三分の一の補助金を出しておるのであります。これを或いは二分の一にするというような点につきましては、強い要望もございますのでありまするが、今回の予算折衝におきましては從來通りに相成つたのでありまして、なかなか國家財政の都合等から参りましてこの点が実現できないことを遺憾に存じますが、府縣の方におきまして、この施設に対する非常な同情が出ておりまして、府縣費等でこれの補助を考えておる縣が非常にふえて参りましたのでありまして、國と府縣とが合せまして、この種の施設が円滑にできまするように、今後とも努力したいと存ずる次第でございます。
#154
○委員長(塚本重藏君) 次に、國民健康保險事業に要する費用の負担基準を法律化せられたい、これもいろいろ地方で聞く問題でありますが、何かお考えがあれば伺いたいと思います。
#155
○政府委員(宮崎太一君) この問題につきましては、私どももこの点につきまして是非何とかいたしたいという考えでおりまするし、又全國町村長の会合におきましても強い要求がございます。それでこの件につきましては、地方財政委員会と大藏省と両方の関係があるのでありますが、今この両方と、國がどれだけ負担し、府縣がどれだけ負担し、市町村がどれだけ負担するというような点の折衝を続けておるのでありますが、これが纏りましたならば、法律案としてお願いをいたしたいと、こういうように存じております。
#156
○委員長(塚本重藏君) 次に参ります。國民健康保險指導機関を拡充し強化せられたい。この要望に対しまする御意見を伺います。
#157
○政府委員(宮崎太一君) この問題につきましては、國民健康保險が今日のように市町村の公営を原則といたしまして、その國民健康保險の事業を開始し又組合の設立をいたしました場合においては、強制的にこの制度に加入するというような状態になつておりまする際におきまして、今日の地方のこの種事務の担当者の人数が極めて少数でありまして、これらの府縣廳の職員或いは地方事務所の職員等の機構を拡大しなければならんということは、前々からの私どもの希望でございまして、毎年この点を予算の際におきまして財務当局に要求しておるのでございますが、殊に本年は行政整理等の関係でございまして、私共の方におきましていろいろ希望いたしましたが、遺憾ながらこれの実現を見ないのでありまして、今日の人数によりましてこの大きな仕事をいたさなければならんのでございますので、地方の職員の行政整理の際における配置轉換等によつて何とかやりたいと、こういうつもりでおります。
 又國民健康保險を專管する地方の課を設けたらどうかという意見もございまして、從來は社会保險はこの地方廳においては一貫いたしまして、一課がこれを相当するということになつておつたのでありますけれども、これを緩めまして國民健康保險を專管する課を作つてもよろしいというようなことにいたしまして、先般次官通牒を出したのでありますが、併しながらこれらの職員に対しまする國庫の助成等がなければ、なかなか思うようにいかないことを私共は残念に存じておる次第でございます。
#158
○委員長(塚本重藏君) 外に何かお聞きになることはありませんか。ちよつと國民健康保險のことに関連して他のことをお伺いいたしますが、法が改正になつて、市町村の公営に切替えるということになつて、着々それが今進められつつあるのでありますが、この組合制度によつておつたときから、市町村にこれを切替えるという場合に、引継ぎますときの何か事柄について問題を起しておるようなところは全國にはないでありましようか。例えば債権、債務の引継、債務関係においてと債権関係においてと、動産、不動産等の取扱い、それらについて何か御指示を願つたことがないでありましようか。スムースに行つておるでありましようか。
#159
○政府委員(宮崎太一君) この問題につきましては、國民健康保險組合から市町村公営に切替える際におきまして、從來のこの医師に対する未拂を返すとか、或いは保險料の滯納でありましたものを取上げるとか、そういう点につきまして私共はこの際從來の傷は一つ直して、そうして無傷のままで市町村公営にして貰いたいということを要求いたしておりますので、個々の組合につきましてはいろいろな問題が起つておりますけれども、いずれも或いは市町村が医師の未拂の分を分担するとか、或いは組合が清算事務で一部を片づけるとかいうようなことで、大体進んでおるように私は存じております。詳細の点につきまして、國民健康保險課長が見えておりますので若し具体的な問題がございましたら答えて貰いたいと思います。
#160
○委員長(塚本重藏君) お願いしたい。未拂の問題、赤字の問題、滯納の問題をどういうふうに処理して引渡すように、政府の方では指示する考えでしようか。
#161
○説明員(森本潔君) 今、局長の説明がございましたような方針で参つております。実際の問題といたしましては、医療費の問題があります。それで実際問題といたしましていろいろの支拂があるので、この点につきましては、どこでも引継のために市町村の方で困つておる実情であります。実際のやり方としては、多くの場合、その全部の赤字を町村が引継ぐ、それから清算事務として保險料の未納額を承継するとか、それ赤字を補填するとかいうので、その仕事を町村に委託してやるという形であります。それらでやつて行くというのでやつておるのでありまして、これは実際相当困難な事情がございますけれども、一度公営に切替えるということが決まる際におきましては、今言つたようなことを相当揉み拔いてそういう結果になつております。そうしてその他の病院とか診療所の引継につきましては殆んど問題を聞いておりません。これは大体そつくりそのまま引継ぐことになつております。この点につきましては問題はございません。ただ先程の医療費の未拂については相当揉み拔いておりまするが、結局そういうようなことでやるということになつております。こういうような実情でございます。
#162
○谷口弥三郎君 國民健康保險についてお伺いしたい。今度の組合が市町村の町村組合になります場合に、今までの小さい組合は非常に弱体であつて、危險分散をさせるために二つ以上、できるならば郡の出張所單位にして、比較的大きい國民健康保險組合にして置くことが必要であるし、又そういうようなふうに指示をされるというお話がありましたが、全國に或いは二つぐらいで合併した組合が幾つかできましたでしようか。
#163
○説明員(森本潔君) この前の法律改正のときに、そういう御意見もありましたし、又我々も希望して参りました。併しこの点はまだ現状として数組合を合併するというよりも、今の個々のものを恰好をつけるというように進んで行く方に改正意向を持つて進んで参つております。併しそのときにおいて、今仰せのように郡單位とか数町村が合併するとかということもありまして、私の今耳にしておりますところによりますと、これは京都の事例でありますが、あすこで新制中学を、六・三の三の方でありますが、あれを数ケ村で学校を拵えておる。そういう所におきましては、新制中学の区域にあります数ケ村の区域を併せて町村組合であるという、これは相当強力に指導して参つております。これは一つの例であります。もう一つは最近の傾向として、郡單位で一個の病院を作るという例があります。これはやや二つの形を以て進んでおりますが、或る郡の連合会という形をとりまして、その郡内の数ケ村が、病院を中心として一つの体をなしておる。それから我々の方としては、そのような連合会の形よりも郡單位の形をとりたい。そういう一部のものにおけるような連合体でなく、その郡の單位について相当尊重して参つております。現在のところ今申したような二つの型で進んでおります。それは二十四年度のやり方としまして、二十三年度の三月までに大体やれるところは一應努力してやつて進んで参つております。その次の段階として廣範圍の組合で事業を運営する。そういう方向に一段と力を入れて参りたいというつもりでおります。
#164
○委員長(塚本重藏君) もう一つは、念を押して置きますけれども、実現の場合に債権債務共に市町村がこれを抱込むということにしたわけですか。
#165
○説明員(森本潔君) これは、旧組合は旧組合として清算をするということ、それから町村のやる場合はそれを白紙から仕事をやらせる、これが法律の建前になつております。法律上は即ち包括承継において消滅するものは清算する。新しい組合は白紙で出発をする。こういう建前でありますけれども、実際の指導としては組合と町村が合意の上で債権債務を包括承継をするということを、指導としてはやつて参つております。
#166
○委員長(塚本重藏君) 最後に、社会保障制度の確立促進、社会保障制度というものは、余程ひどく深く世人の希望するところとなつて参つて非常に嬉しい次第でありますが、これもできるだけ早く確立せられるようにという要望があるわけでありますが、厚生省当局では、この問題のために審議会等も作られたわけですが、大体將來の計画並びに見通しなどについてお話し願いたい。
#167
○政府委員(宮崎太一君) 社会保障制度につきましては、只今委員長の仰せになりましたように、全國的に非常に強い期待を抱かれておるのでございます。私共といたしましては、目下内閣において審議会の委員を御選考中でございますが、それが決定されましたならば直ちに審議会を御開催願いまして、そうして從來の社会保險の現情及び日本の社会保險制度調査会の答申及び連合軍の方からの勧告書等につきまして御檢討を願いまして、而して先程申しました社会保險の統合、或いはこの國民健康保險等に亘る医療制度の根本問題等につきまして、直ちに御檢討を願いたい。こういうふうにいたしておるのでありますが、できるだけ早い機会に、この各種社会保險の統合という点及びこの國民医療保險についての確たる方針を決めて参りたいというつもりでおりまするのでございまするが、いつまでに作るかというような点につきましては、私共は挙げて社会保障制度審議会の御審議の経過によつていたしたい。できるだけ早くやつて頂きたい、こういう考えで、私共事務当局は強く望んでおるところでございます。
#168
○谷口弥三郎君 社会保障制度の審議会の委員ができることになつておりますが、前の国会におきまして四十名の委員の中で十名は國会から出る、而もその十名は委員長その他の話合で凡そ参議院から五名、衆議院から五名という話になつておるということを聞いておつたのですが、最近聞きますと衆議院が六、参議院が四というようなふうの話がありますが、どちらが本当なんですか。又どういうようなふうになつておるのですか。そういうことを御説明ができましたら一つお伺いしたいと思います。
#169
○政府委員(宮崎太一君) 只今の谷口先生のお話でございますが、確かにこの助の審議の際におきましてそういう話があつたことは私共も覚えております。今回は私共といたしましては、両院に対しまして國会側からこの審議会の委員を十名お出しを願いたいということをお願いいたしたのでございまして、それから両院の方におきましてどういうようなお話になつておりますかということは、私共まで分つておりませんのでございます。
#170
○委員長(塚本重藏君) この問題につきましては私からちよつと御報告を申上げて置きます。只今谷口委員から御質問になりました点、私共國会に参りまして、この委員の選出について十名のうち、衆議院議員の中から六名、参議院議員の中から四名出すことにしたいという意向が衆議院側から参議院側に傳えられまして、この問題については、参議院の議院運営委員会で数回この問題を取上げて論議せられたようであります。その委員会におきましても厚生委員会におきまする委員会の、その当時の速記録なども報告せられたりなどいたしまして、参議院側としてこれはどうしてもあの國会で審議いたしましたときの方針通りにすべきである、こういう主張が強く議院運営委員会で主張せられておると聞いております。
 それからもう一つこの機会にはつきりして置きたいのは、あの当時衆議院側では選びまする人数の問題について、余り多く論議せられなかつたようでありますが、衆議院を通過いたしまして参議院に回付せられました後におきまして、審議の途中に私からその当時の衆議院の厚生委員長でありました佐々木盛雄氏に話をいたしまして、大体五人五人ということに了解しておる。こういう委員長の話があり、更に私一人ではいけないということで、事情を参議院の厚生委員の草葉委員に傳えて、草葉委員にも佐々木厚生委員長に会つて頂いてこれを確かめて貰い、同樣の返事があつたので、このことを当時の厚生大臣林讓治氏、今の厚生大臣です、それからその当時の参議院から出ておられました團政務次官にもお話し、この点をはつきりしておこうというのであつて、そのはつきりするためには法文の上の改正まで進もうと我我は審議いたしておつたのであります。併しそれは当局の言明によつて法文は一應そのままにしておいて通そうということで、その当時のこの委員会では、草葉委員からその点を指摘せられて、團政務次官からその通り、即ち衆議院及び参議院からおのおの五名ずつ選ぶことにいたしますというはつきりした答弁を得たわけでありまして、又その通り私も本会議に委員長報告しておる点極めて明白であります。從いまして数日前にも先の政務次官であられましたところの團氏に会いましてこの事情をお話し、これは、國会の論議は今問題とすべき余地はないのであるから、その当時の事情をよく御了承の團氏から林厚生大臣にお傳え願つて、議会を通過しましたときの決定通り速かに問題を解決せられる。こういうことを要望しておきました。前の團政務次官もその通りである、了承したということで引受けて頂いておりますし、その後議院運営委員会においても大体その問題はまだ決定したとは聞いておりませんけれども、衆議院側においても大体これを了承するがごとき事情になつて運んでおるという事情だけ、今報告ができておる次第であります。
#171
○姫井伊介君 この診療報酬が全國一律的に決定されて、中央からの指示によつて、地方で決められる。やはり中央の指示というのが非常に強い力を持つので、地方的に最も即應した適正なる報酬額を決めることに困難がある。多少の、そこには彈力性を持たしてほしいという希望があるのですが、これはどういうふうになつておるのでしようか。
#172
○政府委員(宮崎太一君) 診療報酬につきましては二通りございまして、健康保險に関しましては中央で一律に決めまして、その方針によつてやつております。それから國民健康保險につきましては中央の算定協議会で基準を決めまして、その基準を参考にして地方事情によつて決める、こういう建てかたになつておるわけでございます。で健康保險につきましては從來は各地方地方の算定協議会に一應諮つてやつたのでありますけれども、どうもこの診療報酬の問題は各地方々々に委せましても結局同じことになりまして、東京、大阪、横浜、神戸というようなところは、Aクラスになり、あとはBクラスということでいろいろ審議はいたしますけれども、大体そういう三本建になる形になつておりまして、そういういろいろな議論をすることが却つてこの際において面白くないというようなことになりましたので、健康保險につきましては中央を與えるようにして貰いたい、こういう要望がありますが、如何でございましようか。
#173
○政府委員(小島徳雄君) 兒童相談所は兒童福祉法に規定されておる通り、相当個々に鑑別もしなければならん場合もあるというようになつておりまして、相談所の機能ということにつきましては、或いは心理学、或いは衞生学、或いは社会学というような、各方面の專門家というものをそこに入れまして、総合的に兒童の指導並びにその鑑別を行う、こういうことになつておりまして、相談所自体が極めて研究的であり、研究家の方々がそこに網羅されておるということになつておるのであります。從いましてその相談所の組織につきましては、できる限りこの科学的な、そういう眞に適した人を選ぶように努力いたしておるのであります。これを法的に研究所を附置するかどうかという問題につきましては將來研究いたしたいと、かように考えております。
#174
○委員長(塚本重藏君) 御意見ございませんね。次に季節保育所を兒童福祉施設として認めて貰いたい。これは主として農村、漁村等に要望が多いのでありますけれども、今度の改正法等についてどういうふうに考慮になつておるのでありましようか。
#175
○政府委員(小島徳雄君) 農村におきましては、季節保育所というものが極めて重要なことは我々も重々考えておるのであります。從いましてこの季節保育所を兒童福祉施設の中に入れるかどうかという問題につきましては、兒童福祉法制定当時におきましても、いろいろ研究が重ねられまして関係方面と協議いたしたのでありまするが、その当時におきましては、一應季節保育所というものは、兒童福祉施設に該当しないというような関係方面との了解があつたのでありまするが、これをどうするかという問題につきまして、現行法の規定において、そういうような季節保育所の一種としてこれを解釈するか、或いは又保育所の一種として解釈できなければ、この法律に新らしく織込んだらどうかという問題につきまして今研究を重ねております。
#176
○姫井伊介君 尚共同募金の配分について、地方では季節保育所を配分対象にするところもあればまあしていないところも多いのです。從來御承知の通りに一時非常にこれは発達したものでありまして、相当の効果を挙げました。一方補助がああいうふうになりましたので今日はもう非常に下火になつて参りました。余程篤志家の人でもなければやらない。やはりこれは兒童福祉施設の一つとして地方では認め得べき性質を持つておるものと考えるのでありますが、十分御考慮を煩わしたいと思います。
#177
○委員長(塚本重藏君) 次に保母の免許制度を制定せられたい。並びにその次の保母の無試驗制度の確立を要望しておるのでありますが、この二つの問題についてお聽きしたいのですが……。
#178
○政府委員(小島徳雄君) この初めの免許制度はともかくとして、次の無試驗制度の確立というのはちよつと意味が分らないのでありますが、保母につきましては一定の從來何らの資格がなかつたのでありまするが、今日兒童福祉法の本來の目的を達するがためには、保母に眞に適した非常にそれは人格的にも且つ又同時に、その能力におきましても眞に適した人を得るということが、兒童福祉法上極めて重要な問題と考えまして、兒童福祉法に基きます政令等におきまして、その資格につきまして一定の制限を加えたのであります。これは資格だけでなく、更に一歩進めて免許制度にしたらどうかと、こういうように一歩進んだ意見のように考えるのでありますが、今日までの日本の実情を見ますると今日設けました兒童福祉法の資格につきましても、東京と田舎の状況によりましては必ずしもその事情が同一でございませんで、多少趣きを異にしておる点もございますが、一律に今直ぐこれを免許制度にすることにつきましては、今日の状況においては尚時期が早いのじやないか、將來一つそういうことも考慮すべきでありますが、今日の実情から参りましては少し早過ぎるのじやないかとかように考えまして、現在の資格制度ということで或る程度目的は達し得るのじやないか、かように考えておるのであります。あとの無試驗制度の確立ということはちよつと意味が分らないのでありますが……。
#179
○姫井伊介君 御承知の通り、地方におきましては、有資格者の保母は全部おくということは、これは経済上にも非常に困難である。最低基準でありますと小さい保育所でも最低二人の保母はおかなければならない。そういう場合に有資格者二人をおくのが原則であるが、或は有資格者は一人おつてあとは助手的な者を二人くらいおいた方が、むしろ能率的に仕事もしやすい関係があるわけでありますが、その辺はどのくらいに緩和されるお積りですか。嚴格に有資格者でなければいけないということになるのでしようか。或いは助手を以て充てることも差支ないというのでありましようか。
#180
○政府委員(小島徳雄君) これは過渡的に申しますと現在の実情におきましては、今直ぐすべての兒童福祉施設におきまして有資格の保母を充てるということは、極めて困難ではないかというふうに考えるのであります。從つて兒童福祉法におきましても、或る程度の経過規定を以ちましてできる限り有資格者が將來できるように、併し現状におきましては或る程度の緩和規定をおいておるのであります。これは將來におきましては、できる限り有資格者がそれに当るというふうなことを我々は考えておるのであります。予算の措置につきましてもいろいろそういうような措置をいたしまして、例えば官吏の方が六千三百円ベースになれば成るべくその線と合うように、事務費の補助におきましても、それに即應した待遇の補助ということを考えて今措置をいたすことにいたしております。從來非常にこれは全國の保母さんの声でございますが、保母は非常に待遇が惡いのだ、從つていい人が來ないのだ、併し子供を扱う限りにおいては眞に適した人がこれを扱うということが、これは將來の兒童福祉法の運用の点から極めて重要であると考えまして、從いましていい人を得るためには、或る程度待遇も、無論社会事業施設、兒童福祉施設でございますから、特に他の者より多分に貰うというようなことは考えるわけではないにいたしましても、今日保母の受くべき当然の待遇ということは、國家として考えなければならんのじやないか。かように考え方で、補助の額の問題につきましてもそういうことを基準にいたしておるのであります。從いまして我々といたしましても保母の資格を上げると同時に、國の補助の額の問題につきましても、それに即應するような措置を講じたいと思いまして、現状におきましては、直ちにそれを確保するということは極めて困難な関係もございますから、或る程度の経過規定を設けるつもりであります。
#181
○委員長(塚本重藏君) よろしうございますか……。次のララ物資を里親にも配分せられたいというのは、昨日配分するように決定したとの話がありましたから次に飛びます。兒童福祉施設を拡充強化せられたい。これは当然のことだと思いますが重ねて一つ当局の所信を聽いておきましよう。
#182
○政府委員(小島徳雄君) 皆さまの御報告にもありました通り、東北の府縣によりましては兒童福祉法ができたにも拘わらず、施設が非常に不十分であるというようなことはお話の通りであります。我々としてはこういう施設の拡充については、予算の許す限りにおいて最大限の努力をいたしております。今日においては我々の満足するような十分な結果を得られないのは誠に遺憾でありますが、我々としても更に將來において努力をしたいと考えております。
#183
○姫井伊介君 これにつきまして昨日も申しましたが、この事項の中に書いてないので、この養育施設、教護院施設、精神薄弱兒に対する施設、乳兒院といつたようなものを國立を希望する而も例えば教護院は武藏野学院が一つであります。関西にもそういうものが一つ欲しい。養育施設もそういう希望が相当強いのでありますが、直ちに実現できないとしても將來そういう方面についての十分の御計画を持つておりますか。
#184
○政府委員(小島徳雄君) 現在のところ教護院は各府縣に必ず一ケ所はありますが、精神薄弱施設については現在非常に少いのであります。この問題につきましては一府縣で一ケ所設けるよりは、今おつしやつたように國がブロック別にそういうものを設けるというのも一つの方法、更に各府縣が協力してブロック別に一ケ所設けるというのも一つの方法ではないかと考えております。我々の今の考え方としては、一應中心になる府縣が関西なら関西に、九州なら九州にブロック別に縣の行動で、精神薄弱施設と申すようなものを造つたらどうかということを考えて予算に計上しましたが、予算がなかなか巧く行きませんので、來年度においては殆んど不可能な状況になつておりますが、考え方としては今姫井さんのおつしやつたように國立で一つ行くか或いは今のような形式で行くかという問題は、非常に研究を要する問題であると思います。今までの考え方としては一應國立で、武藏野学院というような精神薄弱施設をモデルのようなものをつくつて、或いは國立で乳兒院のモデルのようなものを國が一つ一つ設けて、後は府縣單独でやるか、府縣が合同でやるかといつた形式でやつたらどうかという考え方、この二つの考え方につきまして、大体後者の考え方を現在のところ持つておりますが、殊に最近における兒童福祉法の改正にも出るのでありますが、少年法と兒童福祉法の関係に伴つて、十四才以下の精神薄弱少年のすべてを厚生省において扱うということになりますと、教護院の性格というものが相当現在と少し変つて來るのじやないかというように考えますると、そういう問題について今おつしやつたように國立で行かなければならん部面が相当多くなつて來るのじやないかとかように考えて、そういう線に向つて行きたいとかように考えております。
#185
○委員長(塚本重藏君) もう一つ姫井委員さんから触れられましたが、乳兒院等の施設はどうなつておりますか。これを以て考えれば府縣は甚だ少いようでありますが、兒童福祉法の中に、できれば各府縣は一ケ所くらい宛の乳兒院を持たなければならないように規定すべきじやないかと思いますが、如何ですか。
#186
○政府委員(小島徳雄君) お説の通り、乳兒院が非常に少うございまして、社会事業施設にしても現在乳兒院というものが非常に少い。これが結局乳兒院というものが非常に経費の点におきましても、経営の点においても、極めて困難である。例えば人工栄養の関係上、牛乳を十分に得なければならん、或いは又非常に人件費がかかる。医療がかかるというような関係で、なかなかこの乳兒院の経営というものが極めて困難である、一番困難であるというような考え方から、今日まで公立におきましても國立におきましても私立社会事業におきましても、十分なる設備ができていないのであります。この問題は今日のような日本の状況におきましては、相当乳兒院の増設ということが必要に迫られておるのでありまして、我々といたしましても予算の許す限りにおいて、こういうものに努力いたして本年度も或る程度乳兒院の設置をしておるのでありますが、來年度におきましても予算の許す限りにおいては努力したいと考えておるのでございますが、今のところ十分なる設置につきまして予算が計上されない関係上、我々の考えておるような十分なる理想には達し得ないということであります。
#187
○委員長(塚本重藏君) 甚だ遺憾なことでありますが、兒童福祉法の中には、当然乳兒院並びに助産施設等が必要であるのですが、そういう現状から見て施設のないときにはこの限りにあらずといつて逃げておるあの但書を、できるだけ早く抹消するようなふうに努力して頂きたいと思います。よろしうございますか……。次に「兒童福祉施設及び里親の事務費、事業費を増額されたい」という要望に対しまする当局のお考えをお伺いいたします。
#188
○政府委員(小島徳雄君) 兒童福祉施設に関する事務費、事業費の増額に関しましては、最低基準の制定に伴いまして、これに合致すべき予算を計上をいたしまして、相当額拂つておるのです。現在約これは非常に施設の種類によりまして違いましようし、又施設の規模によりまして非常に違うのでありまするが、まあ例を上げて申しますれば養護施設におきまする普通の例を取りますと、一日に七十円程度ということになつておるのであります。この点につきましては、尚物價の変動に伴いましてできる限りそれに即應して増額するように努力いたしておるのであります。無論この問題につきましてこの程度において十分なる経費が賄えるとは考えておりませんけれども、從來に比較いたしますと、相当兒童福祉施設に関する限りにおきましては、國庫の経営費の補助というものは相当増額されたように考えておるのであります。この点は更に將來必要に應じまして増額を期したいと考えておるのであります。
 里親の問題につきましては一日一人大体四十四円となつております。これは里親の事務費につきましては、里親というものの性格から考えまして、親代りに育てるというような考え方もございます関係上、事務費というものは考えない、事業費を今のように考えて一日に大体四十四円、その外今申しましたように里親に引取つて頂くときに、いろいろの関係もございます関係上、ララの医療品というものもそういう方面にはできるだけ頂きたい、かような考え方を持つておるのであります。
#189
○山下義信君 里親の事務費とかいう言葉が惡いのですが、この里親の奬励費といいますか、國家が進んで里親になる人を奬励する意味の奬励費といえば、決して愛情に対して矛盾もしなければ牴触もしないのであります。これは非常に考える價値があると思います。いずれ福祉法の審議の機会に里親関係のことは又研究したいと思うのでありますが、差当つては最近あなたの方面では非常に御苦心下さつて、いろいろ御名案も出て私共大体において異議ないのでありますが、例えば働かせながらの里親に事業費を出しますのが一日四十四円、若し働かせながらの里親というものに事業費を出したときのその働かせながらという働きというものは、それをどういうふうに兒童の働きというものを考えるか。その働かせながらが全く家庭の子供と同じように朝金だらいに水を汲むとか、鳥に餌をやるとかというような実子と同じように行くのなら何ですが、少しでもそこに労働價値いわば労働報酬を幾らか出さなければならん程度まで、つまり近所の子供のお手傳という程度までも使う場合の働かせながらという、その働きをやらしている分も事業費を出すか出さんか。若し事業費を出さんということならば、事業費を出さん里親というものを認めるか。事業費を出さん里親というものを認めるならば、里親には事業費をやるという、國が代つて委託するのだという理念とは反する。そこをどういうふうに考えておるか。
#190
○政府委員(小島徳雄君) 只今申上げましたのは一應限度を申上げたのでありまして、すべのて里親に、全部そのようになすのが適当であるというふうには考えていないのでありまして、事情によつては里親の中にも全然國の事業費を出さなくてもいい、私は事業費を貰わなくても里親になりたいという篤志家がありますときには、敢て事業費を出すという考え方は持つていないのであります。私共は里親といたしましてやはりそういうことに対して指導とか、或いは又今のような國の経費は頂かんけれども、ララの衣料費が來るような場合には上げるということにしたいと考えておるのであります。從いまして里親には、全然國から事業費を頂かない里親もありますし、現に四十四円頂く里親もあります。又子供を働かせながら養育するというような里親につきましては、やはりその事情というものを勘案して里親に適当な額を支給する、こういうふうな考え方で進んで行きたいと思います。
#191
○山下義信君 よく分りました。私は大体において、働かせながらの里親でも、金額は区分をつけてでも、事業費をやるがよかろうと思う、そうすれば理念が私は終始一貫すると思う。それだけに働かせながらの里親の責任を、加重して非常に重大にさせなければいかん。事業費を國から貰わんのだから少々働いてもいいじやないかという点を防がなければならん。同時にこれは里親にやるのではない、里親が働かせようと希望するとしないとに拘わらず、里親にやるのじやなくして、これは國が里子を養うためにやるのだという費用なんでありますから、これはやる方が、働かせながらの里親をより良く運用する意味においていいと私は思うのであります。これは私の意見になりますが、御研究おきを願いたいと要望いたしておきます。
#192
○委員長(塚本重藏君) 次に兒童福祉法の普及宣傳事業に対して國庫から補助されたい。もつと法の趣旨徹底に努力したいということの現れだろうと思うのでありますが、何かそういう経費でも計上せられておりましようか。
#193
○政府委員(小島徳雄君) これは最近におきまして、國の負担すべき経費とそれから地方費の負担すべき経費というものが、地方財政法の法律制定に伴いまして段々はつきり区別されて來ております。法律上におきましては今のような宣傳、啓豪に関する費用に関しましては、これは國が補助するようになつていないのであります。從いまして原則としてはそういう費用については府縣とか、市町村というものが大いに考えるべき問題と考えておるのでありますが、我々といたしましてもこういう問題の重要性に鑑みまして、大藏省に折衝いたしましてできる限りこういう費用につきましても府縣に補助ができるように努力いたしておりまして、本年度並びに來年度におきましても或る程度こういうことが考え得るのじやないかというふうに考えております。
#194
○委員長(塚本重藏君) 次に兒童厚生施設、その設備費を國庫の補助の対象にせられたい、これは到る所の要望であります。
#195
○政府委員(小島徳雄君) この問題は兒童福祉法制定当時におきましても、厚生省の原案として補助しようということになつておつたのでありますが、財務関係でこの点は削除されたのでありますが、今日我々といたしましても子供の問題に関する限り、特に積極的な面というものが極めて重要である、こういう意味におきましてこういう施設につきましても國庫補助をするのが適当であるというように考えまして、今大藏省と折衝中でございますが、できる限り各府縣の要望に副うようにしたいということで折衝いたしております。
#196
○山下義信君 先程我々が視察したところ、山形縣でも亦福島縣でも立派な野球場を作つておる。どうしてこういう野球場を作つたのかと申しますと、労働省から公共事業費として、一種の失業対策というものの費用から貰つてこの野球場を作つた。これは非常に立派なもので、恐らく数百万円掛かつておるだろうと思う。そういうような予算の流し方。そういう労働省が野球場を作つたりするのにそういう予算を喰つておるなら、これは我々も研究をいたしますが、あなた方も心に止めておいて御研究下さい。このようなものは労働省に作らせないでも、兒童局の立派な兒童の厚生施設なんでありますから……。そういう使い方でありますから、これは私の報告の中に落しましたからこの機会に御研究を願いたいと思います。
#197
○委員長(塚本重藏君) 次に里親の親権を認めてこれを法文化するように。これは法的にどういう関係になりましようか。
#198
○政府委員(小島徳雄君) この里親の親権を認めて欲しいというような氣持は我々も十分分るのでありますが、然らば民法上の親権を里親に與えるべきかという問題になりますと、これは極めて重要な問題でございまして、今直ちに與えるということは困難であります。又果して親権を與えるがよいかどうかという問題につきましては、本当の父母がございます場合の親権との交錯のこともありますし、愼重に研究を要する問題と考えております。
#199
○姫井伊介君 昨日お尋ねしました入籍問題ですが、あれはどういうふうになりますか、里親として子供を育てる間だけでも子供を同じ姓にしてやるということ。
#200
○政府委員(小島徳雄君) これは私の方はどうしようというのでなく、民法上の、法務廳との関係になりますが、なかなかむずかしいのじやないかと思います。一應御意見をよく拜聽いたしまして、向うとよく相談いたしたいと考えております。これは相当大きな問題になりますので、この入籍の問題につきましては外にもいろいろの問題があるのでありまして、今日のところなかなか困難だと考えております。
#201
○姫井伊介君 そういう法の建前からしにくい、折角の兒童福祉の問題が本質を離れるように歪められるということも非常に遺憾なことと思うのであります。昨日申しましたように、二人の里親をしておつて、二人とも姓が違うというようなことで、本当に親の愛をもつてそれが学校に行きましても、同じように扱つていく、子供自身も亦親として懐いて行くという氣持が阻害される関係もあるので、何か條件をつけなければなりませんが、條件をつけてそういうふうな入籍ができるというふうに処理されたいと思うのですが、一つ御研究願います。
#202
○山下義信君 今の問題に関連してでありますが、御意見御尤もなんですが、これは御当局でも御研究を願いたいと思いますが、これは主として障碍になる点は、学校へ通学する場合であろうと思うのです。それが一人の里親の家から通学しながら姓が違いますし、又二人同一の家庭にある場合に二人とも姓が違うという場合なんです。それでこれは御研究になつて御承知だろうと思いますが、我が國の古い徒弟制度は、姓も名も変える場合があり、奉公中の名を俗に通称といいます。俗に武夫という名でありながら清七とか源次郎とか正助とか、奉公中の名を特につけて、そうして、一人前になりました時分には、本姓を名乘る。そうすれば通称で誠に屈辱的な生活を忍んでおつたが、今度は一人前になりましたときには通称を消してしまう、汚辱を取るというような制度が昔は我が國にあつた。そういう山下なら山下という家に徒弟で入りましたときには、二十人入りましたときでも、二十人がみんな山下清七とか山下清助というように称した。里親との関係で環境の間にいろいろぴつたりしないところがありますのは、主として学校に行つたときなどに、姓名が違うようなことが障碍になる場合が多かろうと思うのです。これは学校の学籍簿の問題で、学校に学籍簿が里親の場合は、仮に里親と姓を同じくして、学籍簿を作つておいてやるというようなことが、学校関係の法規の上で、そういうことが認められるならば、大分障碍が除去されるのではないかと思う。非常な微細な問題になりましたが研究の價値があると思います。意見を申上げておきます。
#203
○姫井伊介君 ちよつと蛇足を加えますけれども、これは御想像される通りに、姓が違いますとこの子は捨子だつたとか、この子は道ならん間に生まれた子供だとかで自然にそれが分つて來るんですね、そのときの子供の氣持学校の友達関係なども妙に崩れて來るのですね。
#204
○谷口弥三郎君 今の学籍簿の話がありましたが、学籍簿は戸籍と同じようにつけなければなりませんから、今のように便法をもつて変えるわけには行かない。但し教室の呼び名は先生と親との話合いでこれは本当は竹下というのだけれども、まあ私の家にいる間だけ藤田という姓で呼んでくれと、受持の先生にいえば先生は呼び名は、そう呼んでやることができるのですね。けれども卒業証書とか証明書とか学籍簿は、どこまでも忠実でなければならん、これは学校の学籍簿もそうですね。それから若しそうだとするならば養子縁組という簡單な方法があるんじやないですか。
#205
○姫井伊介君 そうすれば今の事業費をやらないというんですよ。
#206
○谷口弥三郎君 これは養子縁組をすると一つ困ることは、今の身賣問題がひつかかつて來る養子縁組の形式によつて身賣を逃げる手が昔あつたわけですね。それがひつかかつて來ますので、非常に研究しなければならん問題だと思います。今の学校関係でしたら、むしろ他人の方といういう話合で教育的な取扱方をするという便法を用いる方が有効かも知れませんね。籍まで入れることになるとむしろ面倒な問題が出て來ると思うので、そこに身賣り問題の脱法行爲といいますか、逃口が一つできるわけです。昔そうした例が随分あつたものですからね。
#207
○委員長(塚本重藏君) これは一つ御研究願うことにいたしまして、次の市町村における兒童福祉專任職員を増員配置せられたい、この要望に対しまして所管の方から……。
#208
○政府委員(小島徳雄君) これはどういう意味かはつきり分りませんですが、市町村の吏員として專任職員を増員したいという意味でございましようか。
#209
○山下義信君 これは私は、市町村に兒童福祉法專任の吏員を置くようにして貰つて、その吏員の給與関係の補助費を一つ貰うようにしたいという要望であつたように記憶しております。
#210
○委員長(塚本重藏君) 問題は市町村財政から來ておると思います。
#211
○政府委員(小島徳雄君) これは先程も社会局の小山課長から話がありましたように、市町村の事務費の補助につきましては、今までの政府の予算としましては、府縣に対しまする人件費の補助というようなものがありまするが、市町村の吏員の補助につきましては殆んどないんじやないかと思つております。ただ、今のように生活保護の見地におきましては、非常に市町村の事務が多いから、今度村費を國庫が補助して市町村にまで及ぼそうじやないかという考えで立案したことが、それがうまく行かなかつた。これと同じような問題でありまして市町村の吏員にまで國が補助をするという形式は、現在のところなかなか國家財政の見地からむずかしいんじやないか、かように考えております。
#212
○委員長(塚本重藏君) これは例えば私の聽いたところでは、こういう関係もあると思うんですが、これは職員の使い方取扱わせる仕事によつておのずからそういう差異が出て來るんだと思う、同じ市町村、村役場の中にいても、農地関係を掌つておる者は、給與が補助がある。特別に村の中に國の事務だということで特別な職員がおるといつたような関係がある。それと一緒に机を並べて、こういう兒童問題を扱つておる或は健康保險を扱つておるそういう者との差異を生じておるところがある。これじや困るから、一方は非常に忙しい仕事をしながら待遇が惡い、一方は割に樂な仕事をしながら待遇がいいといつたようなことなぞもあつて、そういうことも一つの原因となつて、こういう要求が現われたということも聞いたんです。これは三重縣で聞いたんです。これも一つ御研究を願つておきたいと思います。
 次に兒童教育映画フィルム配給について考慮されたい、御考慮になつておりましようか。
#213
○政府委員(小島徳雄君) この映画の兒童に及ぼす影響というものにつきましては、我々も極めて関心を持つておるのであります。まあ現在実際の映画会社から見ますると、兒童を対象にいたすこの映画というものは、非常に採算が合わないというような関係で、兒童の福祉に関係した映画というものが、十分に集まらないのでありますが、最近におきましては兒童福祉法の制定に伴いまして、映画の関係の方面も中央兒童福祉委員会に入つて頂きまして、いろいろ兒童の福祉になるような映画の製作につきまして、非常に御協力願つておるのでありますが、最近におきましてはいろいろ地方財政委員会におきまして、興行税の算定協議会で一律に決めて、そうして大体六大府縣のような所とその他とを分けてやると、こういうことになつておるわけでございます。御承知のように健康保險は政府管掌におきましては全國を一本にした保險でございますので、それでいいと存じておるのでございます。組合管掌におきましても、これは大体政府管掌より以上の力を持つておるのでございますので、この点もいいと存じておるのでありますが、國民健康保險におきましては、その土地々々の事情によつてこれは定めなければならんという原則でございますけれども、ただここに何らかの基準がございませんと、その土地々々におきまして無用の紛議を生じまする関係がございまするのと、もう一つは医療費の算定というものは、かなり科学的な計算も必要でありまするし、それから今後の國家の政策でありまする或いは経済事情、物價政策というようなものをも見通しをつけてやらなければならんという関係もございまするので、大体中央の算定協議会で基準を定めるということに御決定を願つたのでありますが、その基準に從つてその地方々々で決めるのでございまするが、やはりやつて参りまするというと、どうも郡の医師会と郡の國民健康保險のまあ團体のようなものと相談するとか、或いは進んでは縣を一本に考えて縣医師会か或いは國民健康保險組合連合会と、いろいろ交渉事が起るというのが現実の姿でございます。実際におきまして村或いは郷というような單位で診療報酬を決めるというようなわけにはなかなか参らないのであります。そういうようになりますと、どうしても健康保險の單價を参考にして、國民健康保險が行く。或いは本省から大体算定協議会で相談をいたしましたこの審議の経緯を知らしておりますので、その経緯を参考にしていろいろ決められるというようなことがありまして、姫井委員の仰せになりましたような意見が出たのであろうと思いますが、建て方はその地方々々の実情に合致した診療報酬にして貰うと、こういうことになつておりますが、運用はなかなかそこまで行かないということで、そういうことが起つたと存ずるのであります。
#214
○姫井伊介君 各種の社会保險に携わる職員の身分待遇がどうも不均衡の点があるようですが、これは事実ですかどうですか。若しありとすればどういうふうにそれを処理されるお考えですか。
#215
○政府委員(宮崎太一君) 大体この社会保險の職員につきましては、健康保險、年金保險、船員保險及び労働省の保險につきましては、全部國家公務員でございます。でありまするので國家公務員の関係上、この間國会で御制定になりましたあの法律に基いて人事院の規則等によつて俸給待遇等が決められておりまするので、そこに差が出るはずがないのでありますが、まだ或いは労働省、厚生省等の給與の関係で若干の凸凹があつたりするので、そういう意見が現われるのではないかと思うのであります。それから國民健康保險につきましては、これは地方廳の職員でありまして、公吏でございまして、これはその縣その縣の俸給給與の決め方によりまして身分給與を決定しておりまするので、そういう関係で各府縣の間に差があろうと思います。併しながらこれらにつきましても内閣の自治課或いは地方財政委員会等の方針によりまして、各府縣の俸給給與等が段々統一した姿になつて行くというように私共は聞いておりまするので、若干の差はその点が段々是正されて行くのではないかと存じております。
#216
○姫井伊介君 厚生年金保險についてでありまするが、これはかねてからの問題ですが、例の積立金の還元活用とでも申しますか、これはどうしても今のところでは駄目か、或いはその一部分でも活用されることができるかどうか。それから家族給付の拡充をして貰いたいという希望があります。もう一つは保險審査官というのがありますね。これは厚生年金保險に限つておるように存じております。こういう制度は他の保險では、或いは委員会とか審議会とかいろいろな名称を使われておるようでありますが、これは各種の保險の審査制度というものを整備統一して欲しいという意見が地方にある。それだけちよつと……。
#217
○政府委員(宮崎太一君) ちよつと速記を止めて頂きたいと思います。
#218
○委員長(塚本重藏君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#219
○委員長(塚本重藏君) 速記を取つて下さい。
#220
○政府委員(宮崎太一君) 積立金の点においては今日はなかなか困難なように存じます。それから家族給付の点でございますが、家族給付の拡充と申しまするのは遺族の加給金等の関係かと思いますが、これは今厚生年金の法律改正案を練つておりますが、私共初めはそういたしたいと思つておりましたけれども、厚生年金の金は一般会計から相当出すことになつております関係上、家族給付の拡張の点も今回はなかなか困難のように存じております。まだ法案は檢討中でございます。それから審査官の制度でございますが、これはどの保險にも審査官ができておるのでございます。ただ國民健康保險につきましては審査官はございません。審査会になつておるわけでございます。ところが各種保險に審査官がございますので、これを統合して貰いたいということであろうと思いますが、ただ私共の関係におきまする審査官は、実は一人が健康保險も年金保險も船員保險も兼ねておる関係でございまして、その辺については実は一人になつておるわけでございますが、労働省関係の審査官等もございますので、そういう意見があつたのであろうと思いますが、この審査官制度の設置の趣旨から見ましても、被保險者の権利を保護する、権利の上に眠ることなかれという考え方で置かれたものでございますので、審査官制度の活用につきましては、尚一層の努力をいたしたいと思います。
#221
○姫井伊介君 審査官でございますが、今人員が非常に少い、多少下の方へも入れるように構成を考えてほしいという希望があつたのですが、これを附加えて置きます。それから健康保險におきまして適用範囲をもう少し拡張して貰いたい。これは五人以下でも包括的にはここにできるようになつておるようでおりますが、殆んど勤労者全体に亘つてこの恩典が普及されるようにしてほしい。今一つは現金給付の場合に例えば傷病療養中手当金が六〇%でございますが、それでは到底やつて行けない、仕事を休んだ上に費用をかけなければいけない、これの現金給付額の引上を考えてほしい、そういう点であります。
#222
○政府委員(宮崎太一君) 実は私共といたしましては、この労務者の数が五人以下の場合にも拡張いたしたいのでありますが、ただ今日の保險経済の現状から参りますと、非常な窮乏状態でございまして、五人以下のところまで手を延ばすような今余裕がございませんので、その点につきましては、社会保障制度の勧告にも五人以下にまで及ぼすようにという話がございますので、漸次やつて行きたいと思いますが、今の五人以下の工員を持つております工場等につきまして、もう少しこの健康保險の保險料或いは保險料の徴收或いは給付の内容等につきまして、正確なる檢討を加えまして、そして今日上昇しておる医療費の厖大なる増加に対するような保險経済の確立をいたしたいという考で、今回の私共今檢討しておりまする改正案につきましても、そういう方面に全力を注いでおりまして、五人以下のところまで手を延ばすまでの余裕を持つておらないことを遺憾に存じておるのでございます。尚この傷病手当金のような現金給付の引上でございますが、大体出産とか葬祭とかそういう方面の現金給付は若干上げたいと思つておりますが、傷病手当金の賃金の六〇%というものを七〇%にしたり或いは六五%にするという点につきましては、先程申しました保險経済の関係もございまして、なかなかそこまで手が廻りかねておりますので、今はそれを考えておりません。
#223
○谷口弥三郎君 ちよつとお尋ねいたしますが、前國会の終頃に出ました健康保險の一部改正の場合に、あの一部改正が通過いたしますと診療報酬点数計算が一点が幾らか上るとか、多分一点が二円ぐらい上るであろういうようなお話があつたと思うのでありますが、あれはもう診療報酬算定協議会でそういう工合に決りましたのでございましようか。
#224
○政府委員(宮崎太一君) あれは上げておりません。と申しまするのは、健康保險の保險経済が非常に窮屈になつて参つておりまして、あの当時あの改正をして頂きましたことによつて、保險経済が若干樂になつたというのでありまして、若し單價等が上りましても若干余裕があるのじやないかというあの当時の情勢であつたのでありますけれども、今日におきましては上げる余裕はございませんで、すでに今年の支拂が困難であるという状態になつておるのでありまして、改めて四月からもう少し保險料の値上或は標準報酬の改訂等をいたしまして、何とか保險経済の辻褄を合せたいという現状でございまして、余裕はあの当時は若干つくのじやないかと思いましたけれども、医療費のほうがそれよりも数倍の増加でございまして、今日としては非常なもくろみ違いをいたしておつたというような状態でございます。
#225
○谷口弥三郎君 それでありますとあの当時お考になつておつたのは間違いで、いわゆる誤算であつて、そのために上げることができなかつた、こういうふうに解釈してよろしうございますか。実は私はあの法案を出します場合に、お話を聞きましたので、そのことに対して数人の者には、今度健康保險一部改正があつて、そうしてその場合にこれが変ると保險局長のお話では、これこれ上る、而も一月に遡つて、一月からそれが支拂われるように診療報酬算定協議会で決まるのだというようなことを申しておるものですから、それをはつきりして置かんと、如何にも私が或る方面の人々に間違つたことを言つたようになりますから、特にもう一度御返答を願います。
#226
○政府委員(宮崎太一君) 私のほうは実は上げるという話はいたしたのでございません。こうなりまして若し上げるような情勢が來ても保險経済はこれで何とか行けるのじやないかという意味のことを確か申上げたように存じておりますけれども、一月から上げるというようなことは申上げておらん筈でございまして、衆議院の審議の際におきましてもそういう点がかなり議論になりましたけれども、私共としては上げるということではなくして上つてもいいような財政にいたしたい、こういう意味であつたと存じておりましたが、谷口先生がそういうふうにお話をなさつておられるとは私は存じませんでした。
#227
○谷口弥三郎君 私はそういうふうなふうに伺つてそれを数名の者に言つたものですから、まあ併し情勢上、上げることができんようなことになつておればいたし方がありません。
#228
○委員長(塚本重藏君) 十二、十三の問題につきまして、引揚援護廳指導課事務官城田實氏が見えておりますから、引揚者收容施設の改善をされたい、このことにつきまして援護廳の御意見を伺います。
#229
○説明員(城田實君) 日本帰還課長と指導課長が、來る四月からの引揚再開に伴う援護思想昂揚の愛の運動の関係者の打合せ会を行なつております関係上、本席に伺うことができませんので、代りまして御要望事項を承わり又私の分る範囲内でお答え申したいと思います。第一の引揚者收容施設の改善をされたいということにつきまして、かねて北海道その他各縣のぼろぼろになつた兵舎その他に收容しておる引揚者の実態を調査いたしまして、本年度におきましては約三千万円の越冬住宅の修理費というものを計上いたしまして、これはここで以て補修を急がせております。
#230
○委員長(塚本重藏君) 今住宅の問題でございますから十三の罹災者、引揚者に対する住宅供給を考慮せられたいというのも一括してお願いいたします。
#231
○説明員(城田實君) 海外引揚者收容施設の建設状況を申上げますと、昭和二十一年度分といたしましては二千八百五十五施設、昭和二十二度年分といたしましては三百二十施設、昭和二十三年度分につきましては六千百九十二施設合計九千三百六十七施設に対しまして建設の予算を配付いたしております。これによりまして收容可能となります人員数を申上げますと、合計三十六万四千七百五十一名の收容人員が見込まれるわけでございます。尚この内訳を申しますと、この一番大きな内容になつておりますのは樺太から引揚げた無縁故者が各縣に定着いたしますが、その引揚者の中に占める割合が最も多いものはこの樺太無縁故者でありまして、樺太からの引揚者が一番無縁故者が多いのでございます。これらに対する施設の整備状況は新築の分が五千三十一戸、それから從來の建つておりました施設の補修の分が四十四施設、こういう状況になつております。
 それから來年度の昭和二十四年度に私の方でも見込んでおります公共事業費の予算を申上げます。その住宅の建設につきましては、樺太引揚の無縁故者というものが一番多く只今申上げました率で占めておりますので、先ずこれに対する予算が八億五千万円、それから樺太地区外の引揚者のために準備しなければならない、向うで要求いたしておりますのが、三億二千万円端数は切つておりますが、それからこれは只今申上げました二つは來年度において引揚げて來る人達のために準備を計画しておる数でありまして、昭和二十三年度分において收容し切れなかつた人達のために、ということは現在一時收容所等に滯留をしております人達のために準備いたしておりまする予算が十二億、これはいずれも新設でございます。それから從來バラツク等に入つております人達の建物は非常に荒れておりますので、これらの補修のために経費を計上しておりますのは一億五千七百万円でございます。大体かような状況で來年の計画を充実いたす要求をいたしております。御質問によつてもう少し詳しく申上げましようか。
#232
○委員長(塚本重藏君) 今大体住宅のお話があつたのでありますが、その他全般的なこの各種の收容施設があろうかと思いますが、そういう状況はどうなつておりますか。
#233
○説明員(城田實君) 戰災者でございますか。引揚の分のみ申上げましようか。
#234
○委員長(塚本重藏君) 引揚者の十三に罹災者引揚者を含めた住宅……。
#235
○説明員(城田實君) 所管が違いますので。
#236
○委員長(塚本重藏君) では引揚者の問題のみ……。
#237
○姫井伊介君 未復員者に対する税金問題、又家族の收容問題はそういうことはないのですか。
#238
○説明員(城田實君) それは只今申上げたのに含めております。
#239
○山下義信君 引揚者の無縁故者の住宅で、最近援護廳の方でいろいろ心配して急いで計画もやつておりますが、そういうものができて引揚者が入つて俗にいう定着状態という状態になつた後の、そういう住宅の寮、建物の運営というようなものは誰がやるのですか。やはり今あなたの方でやつておるのですが、引揚援護廳が……。
#240
○説明員(城田實君) 只今國で收容しておりますが、実際の経営は縣にやらしております。
#241
○山下義君 縣にやつておる監督は厚生省のどこでやつておるのですか。
#242
○説明員(城田實君) 厚生省の引揚者住宅については引揚援護廳において主管しております。
#243
○山下義信君 今でも事後の監督をやつておる、それは二年経つても、今日でも二年前に入つた引揚者の住宅の管理はやはり援護廳がやつておるんですか。
#244
○説明員(城田實君) やつております。
#245
○山下義信君 その管理状態が余りよくないという状態に対しての改善等いろいろ計画しておりますか。
#246
○説明員(城田實君) 前に申上げた收容所の補修費という中に含んでおりまして、計画いたしております。例えば防火、衞生設備、台所が非常に汚ない、又非常に火災の危險が多分にあるというような場面が各地において見られるし、又治安の面からいつても非常に危險な状態の建物は沢山あります。でこれらの補修を計画しております。
#247
○山下義信君 先刻補修の予算の金額も言われましたが、同時にその施設の数も今上げて説明がありましたが、そういう管理状況が到る所惡い。又危險でもあるし、見るに忍びない状態になつておりますが、それに対する改善についての何か計画的企画がありますか。ただ差当つて取れるだけの予算でそれをばらつとほんの僅少ずつばらまいておる程度ですか。段々管理運営についての、改善についての一つの合理的な計画でもありますか、ないのですか。
#248
○説明員(城田實君) これについては特別な機構としましては、引揚同胞対策審議会の措置というものを活用になりまして、又援護廳といたしましては主管事項として極力推進しております。
#249
○委員長(塚本重藏君) それから一つお伺いしますが、これは東北で聞いた話でありまして北海道でも聞いた話でありますが、今お話のように樺太から引揚げた無縁故者の住宅並びにそれらの人に対しまする配給、そういうものが他の無縁故者或いは他の地区から引揚げて來たそういうものの間に、相当等差が設けられておるということで、まあこういう言葉がすでに樺太から引揚げて來た者が自分は本当の無縁故者であるということを主張したがために、特別なこういう厚い待遇を受けており非常に幸福であるといつたような自己述懷をしておる人もある。又半面そういう者と軒を並べて他の引揚者が、そこではそれに比べて非常に援護が薄い、そういうことから來る怨嗟の声がある。例えば無縁故樺太引揚者の方の住宅は割合に清楚な綺麗なものができておる。中の設備を見ても青疊が入つている。併し他の者は板の間に茣蓙を敷いておるといつたようなことで、他の配給物についても非常な等差があるということは解き難い、といつた声をあちこちで聞くわけであります。当局の方ではそれをどういうふうに見ていますか。
#250
○説明員(城田實君) 只今の点につきましては事実一部においてそういうことがございます。某縣に定着いたしました引揚者が、從來無一物で引揚げた樺太無縁故者の観念を覆すような、相当な梱包を持参しておられる方もあります。これが無縁故者かと思われるような方も一部にはございました。併し飽くまで一部でございまして、その適正な援護、物資の配給については、当該地方廳を督励いたしまして、適正な配給をいたすべくやつております。
#251
○委員長(塚本重藏君) あの昨年末疊が大分沢山配給になつておるが、あの配給はどういう風に配給なさつたんでしよう。全般に公平に行き渡つておりますか。
#252
○説明員(城田實君) 一應樺太引揚無緑故者に対する施設というものが竣工いたしましたもので、その分に対する疊でありましたから、それに納めたんでありますが、まあ從來から先に引揚げて來て兵舍の方に入つておつた人達にとつては勿論、私共が見ましても相当雲泥の差があるんでありまして、引揚者住宅といつても昨今の状況から見れば素晴しいような住宅もございますけれども、一面今まで引揚者住宅というものが何でも彼でも入れてしまえばよいといつた、兵舍の利用等が昨今においても相当惡弊を現わして参りました。一つにおいては或程度しつかりした、二年くらい経つたら直ぐ潰れてしまうような住宅では却つて工合が惡い。後の補修経費を計上しなければならんというような事態にもなりますので、余りひどい家は成るべく建てん方がよい。集團住宅はアパート式のものが、集團生活に伴ういろいろな弊害もありましようししますから、成るべく二戸一棟のものや、一戸建、分散式の住宅にするというような措置も講じまして今後の計画を樹立したいと思いますが、只今御質問のありました、後から引揚げた樺太無緑故者に余り差別があり過ぎるというようなことは、そういつたぼろぼろの前の兵舍に收容された方々から見れば事実と存じますが、一應只今も申上げたような方針でやつております関係上そういう事態も見えると思います。
#253
○委員長(塚本重藏君) できるだけそういう苦情のないような万遍なく心を配つて貰いたいと思います。それから今の兵舍を利用しておるところでも、少し氣をつければ改善できる、いわゆる晝の眞中でも眞暗で分らない。そういう旧兵舍の利用の仕方が各地で見られる。勿論できるだけ沢山收容したいという氣持からああいうことになつたろうと思いが、併し眞中の部屋を犠牲にして明りを取るようなことを考えるとか何とかすれば、もつと收容された者が氣持よく生活できるのではないかといつたようなことも、我々は素人ながら考えられるわけでありますが、そういう細かい点でも一つ氣をつけて頂きたい。
#254
○説明員(城田實君) 只今のその点につきましては、各地における集團住宅の実情というものを早急に調査いたしておりまして、その補修に要する経費というものを計上するに当つて、相当新らしい企画を以て臨んでおります。視察いたしまして私共も見るのでございますが、窓のない兵舍というようなもの、これは先程申しました通り当時のどさくさ紛れにどつかに容れなければならんという事態から生じたものでありまして、今後はそういうものは先ず改められることと存じます。
#255
○委員長(塚本重藏君) それからもう一つやはりこういう集團住宅を作つたり、引揚者を或一定の土地に密集して收容するという、ただその收容施設だけを考えないで、そこにいろいろな兒童の厚生施設であるとか、或いは母子の保護施設であるとか、そういつたようなものを考えなければならない。而もそれが相当数集まつて参りますと、小学校の設置とかいうようなことまで考えて行かなければならない。例えば北海道の月寒の如き、月寒地方の元おつた人口に匹敵する引揚者が一つの地区にをる。從つて町役場の吏員の数でも倍加しなければならん。そのために小学校を二つくらい増設しなければならんといつたような事情に置かれておる所すらある。そういうことについては援護廳ではやはり併せて考えておられるのですか。
#256
○説明員(城田實君) 勿論その点につきましては、ばらばらの援護対策を実施するということでなしに、定着と同時にそれに対する生業者問題につきましても、相当の立地の條件というものを勘案いたしまして、その位置、又生業に要する資金の問題、これらの面から生業資金の十分な活用というものを計画いたしまして、又先程の兒童の教育施設というようなものにつきましては、文部省の初等教育課の方と緊密な連絡を取りまして、遺憾のないようにいたしたいと存じております。
#257
○委員長(塚本重藏君) 先程山下委員が御質問になつておりましたのは、そういう諸般のことを総合して計画性を以て進められておるかどうかということを多分に心配しておられるんだと思うんです。私共が各地を見て廻つてもそこに一貫した計画性を以てやつておるとは感じられない。そういうことが山下委員が御質問になつた点であります。外に御質問ありませんか。ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#258
○委員長(塚本重藏君) 速記を始めて、では本日はこれを以て散会いたします。
   午後四時五十分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     塚本 重藏君
   理事
           谷口弥三郎君
           姫井 伊介君
   委員
           山下 義信君
           草葉 隆圓君
           中山 壽彦君
           井上なつゑ君
           藤田 芳雄君
  國務大臣
   厚 生 大 臣 林  讓治君
  政府委員
   厚生政務次官  亘  四郎君
   厚生事務官
   (藥務局長)  慶松 一郎君
   厚生事務官
   (兒童局長)  小島 徳雄君
   厚生事務官
   (保險局長)  宮崎 太一君
   厚 生 技 官
   (公衆衛生局
   長)      三木 行治君
   厚 生 技 官
   (医務局長)  東 龍太郎君
   厚 生 技 官
   (予防局長)  濱野規矩雄君
  説明員
   厚生事務官
   (引揚援護廳援
   護課長)    城田  實君
   厚生事務官
   (社会局保護課
   長)      小山進次郎君
   厚生事務官
   (國民健康保險
   課長)     森本  潔君
   常任委員会專門
   員       草間 弘司君
ソース: 国立国会図書館
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