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1949/04/16 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 厚生委員会 第9号
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1949/04/16 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 厚生委員会 第9号

#1
第005回国会 厚生委員会 第9号
昭和二十四年四月十六日(土曜日)
   午前十時四十四分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○兒童及び未亡人福祉に関する調査の
 件
 (未亡人生活の実情に関し証人の証
 言あり)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(塚本重藏君) これより委員会を開会いたします。本日は兒童及び未亡人福祉に関する調査会を開きます。先ず本日喚問いたしておきました証人森磯子さん、馬場トシさん、永田豊子さんの三人の証人訊問をいたします。
 証人の方に申し上げますが、今日は当委員会におきまして、未亡人生活の実情について調査する必要がありますので、三人の方に御出頭を願つた次第であります。先ず証言をお願いいたします前に、嘘僞りを言わないという宣誓をお願いいたします。宣誓書は各自御朗読を願います。尚念のために申上げておきますが、証人の方は、知つていることを嘘をおつしやつてはいけませんし、又知つておることを言わなくても僞証で処罰せられることがありますから御注意願つて置きます。では宣誓朗読をいたします。皆さんの起立をお願いいたします。
   〔総員起立〕
   〔証人は次のように宣誓を行なつた。〕
   宣誓書
  良心に從つて眞実を述べ、何事もかくさず、又何事もつけ加えないことを誓います。
        証人 森  磯子
   宣誓書
  良心に從つて眞実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います。
        証人 馬場 トシ
   宣誓書
  良心に從つて眞実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います。
        証人 永田 豊子
#3
○委員長(塚本重藏君) まず委員長から一通りお聞きいたしまし前、その後に各委員さんからもいろいろお尋ねをお願いいたしたいと思います。
 最初に森磯子さんから否尋ねいたします。森さんは現在生活費はどれくらいでございましようか。生活の程度を……。
#4
○證人(森磯子君) あのう、毎月かかります費用でございますか。
#5
○委員長(塚本重藏君) 毎月の生計費ですね。
#6
○證人(森磯子君) 私のところは子供が非常に弱いものでございますから、その月々によつて病氣の場合とそうでない場合と月によつて違いますけれども、大抵七千円程度かかつております。
#7
○委員長(塚本重藏君) 七千円の收入は主として何から得られているでしようか。
#8
○證人(森磯子君) 約半分は自分の勤労收入によつて得ております。それからあとは実際の毎日勤めております勤労以外の内職をいたしましたり、それから又自分の手許の物を賣つたお金でもつて大抵賄つております。
#9
○委員長(塚本重藏君) 森さんのその勤労收入という主なる勤労はどういうことでございましよう。
#10
○證人(森磯子君) 事務員をいたしております。
#11
○委員長(塚本重藏君) 事務員……。
#12
○證人(森磯子君) それは普通の店の事務員をいたしております。
#13
○委員長(塚本重藏君) その事務員としての報酬はどれくらいでしようか。
#14
○證人(森磯子君) 約四千円でございます。
#15
○委員長(塚本重藏君) 尚六千円あまりの他に收入があるわけですが、その内職といいますか、そういうものはどういうことをなさつていらつしやいましようか。
#16
○證人(森磯子君) 私は主に毛糸の編物をいたしております。
#17
○委員長(塚本重藏君) それから、森さんは生活保護法による扶助などは受けておられませんね。
#18
○證人(森磯子君) はあ昨年、今年の三月まで二月まででございますが、月約二百三十円程頂いておりましたのでございますが、三月からは辞退申上げまして自分一人でやつております。
#19
○委員長(塚本重藏君) 主としてこの日常生活の相談相手になつて下さる方がおありでしようか、どなたか。
#20
○證人(森磯子君) お蔭さまで武藏野母子寮におりますので、寮長と寮母、そういう方に御相談申上げております。
#21
○委員長(塚本重藏君) それから子供さんはお達者でございますか。
#22
○證人(森磯子君) いえ非常に弱いのでございます。
#23
○委員長(塚本重藏君) 学校へ行つておられますか。
#24
○證人(森磯子君) 只今一年生と三年生でございますけれども、三年生の方は目下手許におりませんです。
#25
○委員長(塚本重藏君) 子供さんのその教育の將來について何かお考えになつていらつしやることがありますか。
#26
○證人(森磯子君) もう自分の轍を踏ませないで、なるべく教育をつけて置いてやりたいということは一番の望みでございますけども、そういうことが私共にとつて一番困難なことなんですから非常にそこで苦しんでおります。
#27
○委員長(塚本重藏君) あなた今再婚なさるような御意思ありません……。
#28
○證人(森磯子君) 目下のところ別にございません。
#29
○委員長(塚本重藏君) その外に何か御希望があれば遠慮なくおつしやつて頂きたいのです……。何か御希望ありませんか。
#30
○證人(森磯子君) 未亡人としての希望と言いますか。そういうことはいつもいろいろ考えておるのでございますが、子供の教育費というようなことを母親一人の手で作り出すということが、非常に私共困難なことと思いますので、そういうことを國家に対して要求することは、いけないじやないかしらんと思うことがございますけれども、も少しそういう点安心して私達働いて生活して行けるようなふうに、考えて頂きたいと思います。それが一番の望みでございます。
#31
○委員長(塚本重藏君) 森さんのお尋ねはその程度にして置きます。次に馬場トシさんにお尋したいのです。内職の收入が千円程としておるのですが。
#32
○證人(馬場トシ君) その月によつてやはり違いますのです、はあ。多少違いがあります。
#33
○委員長(塚本重藏君) 生活扶助を受けておられるのですか。
#34
○證人(馬場トシ君) はあ、頂いております。
#35
○委員長(塚本重藏君) どのくらい。
#36
○證人(馬場トシ君) 今二千三百五十円程度です。
#37
○委員長(塚本重藏君) そういたしますと大体三千円か三千円ちよつと越した程度ですが、その程度の收入で生活は非常に困難を感じていらつしやいましようか。
#38
○證人(馬場トシ君) はあ、それは困難です。
#39
○委員長(塚本重藏君) 工場へ通つておられるようですが、工場では主にどんな仕事をしておられますか。
#40
○證人(馬場トシ君) 私どこにも通つてはおらないのですけれども、子供が多いものですから外に今出られないのです。
#41
○委員長(塚本重藏君) 子供さんを預けるような保育所というようなところが近くにありませんか。
#42
○證人(馬場トシ君) はあ民生館から通うように話して下さつたのですけれども、当時まだ小さいものですから、なかなか千放すことができませんでして、……
#43
○委員長(塚本重藏君) お子供さんはお病氣ですか。
#44
○證人(馬場トシ君) はあ、長女は今十歳ですけれども、二歳のときから小兒麻痺で今歩けないのです。
#45
○委員長(塚本重藏君) それはお困りですね、その病氣の経過はどうですか。段々良いようですか。
#46
○證人(馬場トシ君) いつも同じです。
#47
○委員長(塚本重藏君) そのお子供さんの治療代といいますか、特別に何か医療扶助を受けて……。
#48
○證人(馬場トシ君) 今別にお医者に通つておりませんでしたから。
#49
○委員長(塚本重藏君) 長男は学校に行つていらつしやいますか。
#50
○證人(馬場トシ君) 長男は今年から学校に入りました。
#51
○委員長(塚本重藏君) 二男を親類に預けていらしやるようですけれども何か事情があるのでしようか、ただ生活上の事情だけですか。
#52
○證人(馬場トシ君) 事情によつて今預けてありますのは私の里なんですけれども、子供がなつけば向うで貰つてもいいような話なんですけれども、まだそこまで考えておりませんが。
#53
○委員長(塚本重藏君) 二男と三男とが双生兒のように思われるのですが、養育の点に何かお困りのようなことがありませんか。
#54
○證人(馬場トシ君) 今ここまで育てれば大したことはございません。着せる物とか、そういう物に非常に困りますのですが。
#55
○委員長(塚本重藏君) 何かあなたこの國会に対して御希望の点はありますか、或いは政府に対して、政治上に対して。
#56
○證人(馬場トシ君) これ以上よくして頂いても何ですけれども……。
#57
○委員長(塚本重藏君) 有難うございました。次は永田さんにお尋ねいたしたいと思います。永田さんいつ結婚なさいましたか。
#58
○證人(永田豊子君) 昭和九年でございます。
#59
○委員長(塚本重藏君) 御主人は元は医師であつたようですが、何科の医者ですか。
#60
○證人(永田豊子君) 産婦人科をいたしておりました。
#61
○委員長(塚本重藏君) 東京で開業していらつしやつたのですか。
#62
○證人(永田豊子君) いえ東京の……あそこに勤めておりましたのですが、佐藤病院という病院が川崎の方にございました。それから天津の、支那の方に昭和十六年に参りまして、向うで公立病院の方に勤めておりました。そのうちにちよつと身体をこわしましたものでございますから、満洲の方へちよつと疎開いたしまして、そのまま停戰になりまして……。
#63
○委員長(塚本重藏君) それから御主人はいつ亡くなつたのですか。
#64
○證人(永田豊子君) 抑留中でございます。昭和二十一年の二月でございます。
#65
○委員長(塚本重藏君) 今天文台に勤務されておられますが、收入はどの程度ですか。
#66
○證人(永田豊子君) 今の号俸で四級の二でございますから、手取は四千八百円ぐらいでございます。
#67
○委員長(塚本重藏君) 四千八百円くらい、四千八百円程度で、お二人の子供と一緒にお暮しなさるのは、相当困難なことが多いのではないかと思いますが、如何ですか。
#68
○證人(永田豊子君) 困難ではございますが、只今母子寮に入れさして頂きまして、共同炊事になつております。そのせいで、大変経済的には私達大変助かつております。その程度でどうにかいたしております。五千五百円くらいで生活をやりくりしております。その四千八百円の外に、ちよいちよい二、三百円入りますし、どうにかしておりますけれども、相当足りないこともございます。
#69
○委員長(塚本重藏君) 民生委員に何か打明けていろいろ御相談なさつたことはございますか。
#70
○證人(永田豊子君) はあ、昭和二十一年の九月に東京の方に出て参りまして、その当時職もございませんでしたので、民生委員の方にお願いしまして、いろいろお願い申上げまして、住宅のことと、それから子供を預けまして、働きますのにはやはり子供をよく見て頂かなければならないかと思いましたから、お願いしまして、一時保護費を頂いておりましたのです。昭和二十二年の八月まで頂戴しておりました。それから就職いたしましてから、その方を御辞退申上げました。
#71
○委員長(塚本重藏君) 外に何か御希望のことがありましたら、遠慮なく……。
#72
○證人(永田豊子君) 今までこういう母子寮の施設をいろいろ、私共もああいう施設に入つておりますお陰で、大変経済的に助かつておりますので、ああいう施設をどしどし、若し沢山作つて頂けましたら、皆さん幸いじやないかと思います。共同炊事をいたしておりますお陰で、その共同炊事で大変有利になつております。
#73
○委員長(塚本重藏君) 有難うございました。尚三人の方に申上げますが、この國会におきましては、私共厚生委員会といたしましては、未亡人の問題を非常に大事な問題と考えております。確実な資料がありませんけれども、大体いろいろな資料を総合して見ますと、大体二百万に近い全國に未亡人がいらつしやるわけであります。その中には戰歿未亡人が三十七万、戰災未亡人が十一万を超しております。引揚未亡人が約十万人近くある。その他一般の未亡人という者が百三、四十万おる。こういつたような多数の未亡人がいらつしやるわけであります。戰歿の未亡人、戰災の未亡人、引揚未亡人が特にお困りだと思いますし、わけてもこういう未亡人の方が、子供を持つていらしやるということに至つては、その生活はなかなか容易ではないと思います。日本の憲法では、どんな人でも、國民はすべて健康で文化的な最低生活を営む権利を認められておりますし、國家なり公共團体は、そのいわゆる國民の最低生活を保障する任務を持つているわけでありますから、敗戰後の日本といたしまして、憲法にはそう規定しておりますけれども、実際の面ではまだそれがよく徹底していない、その憲法通りに皆さんの生活を保障するようには至つていないことは、非常に残念に思いまして、私共非常に苦慮いたしておることであります。苦しい國家の財政の中からでも、何とかしてこの問題をできるだけの力を盡して解決して行きたいと、かように考えまして、いろいろ調査もし、研究を進めもいたしておりますし、尚皆さんにもおいで願いまして、いろいろお聞きし、更に又十九日には未亡人團体の代表者であるとか、その他こういう問題に関係のありまする方面の代表者なども來て頂きまして、いろいろお聽きした上で、適当な方策を講じたいとかように考えておる次第であります。今日は幸いの機会でありますから、この日常不滿に考え、或いは又希望を持つておられまするようないろいろ事項があると思いますから、今までに言い落された点について、いろいろ御希望その他のものがあろうかと思いますが、遠慮なくどうぞ一つお述べ願いたいと思います。御自由に一つ、その上で委員からもお聽きを……。
#74
○山下義信君 こちらから一、二お聽きしたい。
#75
○委員長(塚本重藏君) それでは、委員さんからお聽きを願うことにいたします。
#76
○山下義信君 大変皆樣御苦労を願いましたので、一、二伺いたいと思います。委員長から大体のことはお伺いしたようでございますが、承わつておりますと、皆さんのお答えは、至極何の苦痛のない、現在の状態に大変滿足していらつしやいます。これ以上は何にも不足はない。申し分はないというような御返事であつたように思います。大変御辛抱下さいまして、御謙遜な感謝の心持でおつしやつておいでになることであろうと思いますし、或いは又実際に皆さんの現在の有樣が、或いは他の未亡人の非常に困つておいでになる方々と比べますと、安定しておいでになりまして、何と申しますか、そういう方々よりは、幾らかいい立場においでになるかも分らんとは思うのでありますけれども、大分遠慮しておいでになるかと私は思うのであります。全國の大多数の方々は、お氣の毒な境遇の方々は泣いていらつしやると私は思うので、幸い今日御苦労下さいましたあなた樣方お三人樣だけの立場でなしに、お三人樣を通して、私は只今委員長の述べられましたように、二百万に近いお氣の毒な未亡人の方々の声を拜聽いたしたいと、かように私は考えるのであります。多少伺いますことは或いは失礼であるかも分らんと思いますけれども、そういうつもりで、ざつくばらんに伺いもいたしますし、又お答えも願いたいと思うのであります。森さんはお勤めのようでございますが、只今はどちらの店にお勤めでございますか。
#77
○證人(森磯子君) 私は、新宿の駅の直ぐ側に、高野という果物屋がございますが、御存じでございますか。あちらの二階に、ウイスタリヤと申しまして、藤倉電線、藤倉ゴム工業の店が昨年の九月にできました。そちらの方にお手傳いさして頂きまして、その事務所の方へ勤めております。
#78
○山下義信君 お仕事は事務ですか。
#79
○證人(森磯子君) 事務をいたしておりますけれども、やはり店の方の……。
#80
○山下義信君 帳面をおつけになる。
#81
○證人(森磯子君) そうでございます。只今のところは、庶務を受持つております。
#82
○山下義信君 來客などがありましたら、御接待か何かで、お茶などを……。
#83
○證人(森磯子君) それが私の主な仕事でございます。そんなわけで女は事務所で私が一人でございまして、非常に仕事が多うございまして、店の用度品の出入れとか、いろいろの大勢の店員の欠勤、出勤を調べましたり、それから來客の接待なりの一日の仕事でございます。それから又店の方が手が足りませんときには、レジスターにもなりますし、店員にもなりますし、何でも目下のところやつております。
#84
○山下義信君 いつからお勤めでございますか。
#85
○證人(森磯子君) 一昨年の十一月から参つておりますのでございますけれども、正式に勤務ということになりましたのは昨年の八月からでございます。
#86
○山下義信君 一年半ですね。
#87
○證人(森磯子君) はあ。
#88
○山下義信君 そこにお勤めになりまするつては、どういうつてでそこへお勤めになりましたのですか。
#89
○證人(森磯子君) 私は主人がシンガポールの総軍の経理部におりましたので、そのときの部長の方が、ちようど只今のお店の仕事をお始めになりました方とお知合だつたものでございますから、そういう関係で御紹介を受けまして入れたのでございます。
#90
○山下義信君 只今のお仕事はそれではあなたには適しておりまして、ずつとそこでお仕事の方は安定していらつしやるわけでございますね。
#91
○證人(森磯子君) 自分の性格からいたしましては、ああいうはでやかな所でなくと、もつと何と言いますか勉強のできると申しますか、もつと向上できる仕事を非常に望んでいるものでございますけれども、何と申しますか、年が行きまして初めて外へ出まして、初めての勤めでございますから、一年半も勤めておりますと、今度外へ行くということが非常に怖いような氣がいたしますものですから、子供が大変弱いものでございますから、店の勤務でございますと、夜、只今六時で、サンマータイムになりました六時でございますから、割に樂でございますが、冬の六時でございますと、それに事務所でございますから店が済んで直ぐ帰るというわけに参りません。どうしても一時間ぐらい残つておりますと、帰りますのが八時頃になつて参りますから、八時頃帰りまして、それから食事の支度をして御飯を子供に頂かせますものですから、弱い子供の体によくございませんので、何とか変りたいとは思うのでございますけれども、又新らしい仕事に移るという懸念が多く、新らしい所に行つてからの心配が多いものでございますから……。
#92
○山下義信君 そのあなたの御希望が、御自分にぴつたりしたお仕事は、理想的にこういう仕事ならばというのは、どういう仕事があなたお好きでございますか。
#93
○證人(森磯子君) 自分の得意がございませんから、望みましたところとても駄目だと思つて締めておりますけれども……。
#94
○山下義信君 そこの收入が四千円程とさつきおつしやいましたね。後の足らんのはいろいろ内職や、或いは俗にいう筍でお賣拂いになつたりしていろいろ御苦労なさつているんですね。今の毛糸の編物等の收入はどのくらいあるのですか。
#95
○證人(森磯子君) そうでございます。多いときで一千円ぐらいでございます。
#96
○山下義信君 一千円ぐらいございますか、それはお勤めの一番暇で、十分できますか。
#97
○證人(森磯子君) とても私のような勤めでは困難でございます。どうしても仕上げてしまおうと思いますと、徹夜したりなんかしなければならないことがございます。
#98
○山下義信君 その毛糸の編物のお仕事はどこからかずつと続いてできますのでございますか。
#99
○證人(森磯子君) いいえ、そんなことはございません。
#100
○山下義信君 材料はあなたが御自分でお求めになつて……。
#101
○證人(森磯子君) お知合の方が、それは地方の方でございますけれども、やはりお店を持つていらつしやいまして、始終東京へ出ていらつしやいますので、毛糸をお持ちになつて下さつたり、その方のを主に編んでおります。
#102
○山下義信君 失礼でございますが、御主人の階級は何でいらつしやいましたか。
#103
○證人(森磯子君) 中佐でございます。
#104
○山下義信君 中佐でいらつしやいますか、これは東京へずつと……、あなたはお國はどちらでいらつしやいましたかね。
#105
○證人(森磯子君) 主人の國は兵庫縣の赤穂でございます。
#106
○山下義信君 あなたは東京でいらつしやいますか。
#107
○證人(森磯子君) 私は愛媛縣の松山市でございます。
#108
○山下義信君 松山ですか、東京へはいつお出ましになりましたか。
#109
○證人(森磯子君) 結婚いたしましたときにでございます。十四年の十一月に出て参りまして……。
#110
○山下義信君 東京で家をお持ちになつてずつとあなたは東京で……。
#111
○證人(森磯子君) いいえ、それから主人が出ましたものでございますから、私の里は満州のハルピンでございまして、ハルピンへ帰りましたり、又主人が東京の参謀本部におりまして、又東京に参りましたり、その間非常に出入が多うございました。
#112
○山下義信君 失礼でございますが、御主人がお亡くなりまして、誠に失礼なんですが、お貯えなどどの程度……、失礼でございますけれども……。
#113
○證人(森磯子君) 主人が亡くなりましたときにはもう殆んど何にもございませんでした。それにこの印刷してございますのには、戰爭中に亡くなつたように書いてございますが、間違つておるのでございますけれども、終戰後にシンガポールのレンガムに引揚げまして、そこで病死いたしましたものでございますから……。
#114
○山下義信君 これは誠に失礼なことを伺うのでございますが、お許しを願わなければなりませんが、相当特物をお賣り拂いになりましたですか。
#115
○證人(森磯子君) はあ、もう大分手離しましてございます。ですけれども、私戰災に遭いましたものでございますから何にも残つておりませんで、とても私の里の両親がやかましく申しまして、子供と私の身の廻りのものだけは持ちまして疎開いたしておりましたから、その程度のものは助かりましたのでございますけれども、道具類と主人の特物一切は主人の家に置いたままでございましたから……。
#116
○山下義信君 お勤めの、何と言いますか、今お勤めして、御通勤になりまするいろいろ途中など危いことがございませんか。
#117
○證人(森磯子君) 危いと申しますと……。
#118
○山下義信君 何と申してようございますか、この頃夜などお通いになりまして危險とか、又お勤め先でいろいろと不愉快にお感じになりますこと、何と申しますかね、誘惑と申しますか、何と申しますか、そういうようなあなたに対して失礼なようなことをする者がおりはしませんかというのですよ。
#119
○證人(森磯子君) 私のお世話になつております母子寮は非常に淋しい所にございますけれども、お蔭樣でまだ一度もそういうことがございませんものですから安心しております。
 怖いと思いながら夜分遅くに帰つて参りますけれども……。
#120
○山下義信君 お子さんは、上の方は何年生でございますか。
#121
○證人(森磯子君) 三年生になりました。
#122
○山下義信君 次の方は一年生ですか。
#123
○證人(森磯子君) 二年生でございます。
#124
○山下義信君 二年生におなりになりましたか。二人のお子樣の教育費はどのくらい掛かりますか。要りますか。
#125
○證人(森磯子君) 私のところは非常に親子三人共弱い者でございますから、私の里の方で見かねまして、上の子供だけ只今里の方に頂けております。下の方の子供は一年生、昨年一年生に上げましたけれども、殆んど半分休学しておりますような状態で、教育費といつて、ちよつとはつきり今のところ申上げかねるのでございますが……。
#126
○山下義信君 今はあなたは寮においでになるのですね。
#127
○證人(森磯子君) さようでございます。
#128
○山下義信君 子供の教育のことが一番氣になるとおつしやいましたね。
#129
○證人(森磯子君) はあ、私といたしましては、非常に教育をちやんとつけておいてやりたいということが望みなんでございます。
#130
○山下義信君 私の伺いますのは、あなたに対してはその程度でございます。
 馬場さんにちよつと伺いたいのですが、あなたの只今のお住居はどつちで……。品川のお住居ですね。
#131
○證人(馬場トシ君) はあ。
#132
○山下義信君 北澤さんにおいでになりますね。これは部屋を借りておいでになりますのですか。
#133
○證人(馬場トシ君) 一部屋お借りしておるのですけれども、お家賃の方はお拂いしていないのでございます。
#134
○山下義信君 只にして頂いておりますね。
#135
○證人(馬場トシ君) はあ。
#136
○山下義信君 大変親切な方ですね。
#137
○證人(馬場トシ君) ときどきお話をするのですけれども、そのうちにと、まだはつきりおつしやつて下さらないのですけれども、私の主人がそこに勤めておりました関係で……。
#138
○山下義信君 そうですか。あなたのお仕事は、これは電氣の方のお仕事ですね。技術的のお仕事ですね。
#139
○證人(馬場トシ君) いいえ、今は普通家庭になつているけれども……。
#140
○山下義信君 これは御主人の御職業ですね。
#141
○證人(馬場トシ君) はあ。
#142
○山下義信君 あなた自身は今手内職をしておりますのですか。
#143
○證人(馬場トシ君) そうなんでございます。
#144
○山下義信君 さつき二千三百五十円ぐらいとおつしやいましたのは手内職の費用ですか。
#145
○證人(馬場トシ君) 保護法から頂くのです。
#146
○山下義信君 手内職の御收入はここに千円くらいとございますが……。
#147
○證人(馬場トシ君) 今は、もう千八百円から二千円になるときもございますが、その月によつて千円にならないときもあります。
#148
○山下義信君 お仕事は何のお仕事でございますか。
#149
○證人(馬場トシ君) 何でもやるのでございます。
#150
○山下義信君 何でもやる……。
#151
○證人(馬場トシ君) はあ。
#152
○山下義信君 そのお仕事はどこから参りますか。
#153
○證人(馬場トシ君) 知合いから仕立直しとか、編物とか、それから袋も貼るのでございます。それは專賣局に出ていらつしやる方が同じ所におりますから、ハツピーとかあの袋を貼らして貰うのでございます。
#154
○山下義信君 そうすると、まあ三千四、五百円か、四千円ぐらいの御收入のように思われますが、そうですか。
#155
○證人(馬場トシ君) 平均四千円……。
#156
○山下義信君 お子樣は四人でございますね。あなたを入れて五人でございますね。
#157
○證人(馬場トシ君) はあ。ですが一番下は田舎に……。
#158
○山下義信君 行雄さん……。
#159
○證人(馬場トシ君) それは行ききりじやなく、向うから出て來るときに連れて來ますから……。
#160
○山下義信君 お手許にお三人樣ですか。あなた樣と四名……。
#161
○證人(馬場トシ君) はあ。
#162
○山下義信君 失礼でございますが、三度々々御飯を召上つておりますか。
#163
○證人(馬場トシ君) はあ頂いております。御飯じやないのでございますけれども、代用食もございます。
#164
○山下義信君 立入つて誠に失礼でございますが、大体どういうおかずを召上つておりますか。どの程度の副食をおとりになりますか。
#165
○證人(馬場トシ君) 今親しくしていらつしやる方が一緒に、部屋が違いますけれども、同居してこの頃ずつと一緒に頂いてるのですけれども、共同にした方がどちらかといつて費用が掛らないものですから……。
#166
○山下義信君 どういうふうな物を召上つておりますか。
#167
○證人(馬場トシ君) 朝はお麦の入つた御飯、お弁当を持つて行く方がありますから、それを頂いておみおつけに漬物程度でございます。お晝は代用食、パンなり、「うどん」なり頂いております。夕食には多少お魚も毎日はつけませんけれども、お魚を頂いたり、野菜を頂いたりしております。
#168
○山下義信君 ああそうでございますか。お子樣方にはちよいちよいお小遣いは要りませんか。飴とかお菓子の……。
#169
○證人(馬場トシ君) そういうものは要りません。
#170
○山下義信君 ときどきは要りましようね。
#171
○證人(馬場トシ君) はあ。
#172
○山下義信君 私の伺いますのはその程度にいたしましよう。四千円ぐらいで四人の、お子樣とお母樣とで大変お苦しい生活だと思いますが……。
#173
○證人(馬場トシ君) その間には多少の物も賣りますし……。
#174
○山下義信君 永田さんあなたは母子寮においでになりますね。
#175
○證人(永田豊子君) はあ。
#176
○山下義信君 母子寮のことは別の機会に伺いますが、このときにちよつと伺いますが、あなたの方の寮に何世帶ぐらいおりますか。
#177
○證人(永田豊子君) 向うで寮でお働きになつていらつしやる職員の方を混ぜまして十五、六世帶でございます。
#178
○山下義信君 余り大きいのじやないのですね。
#179
○證人(永田豊子君) 案外小さいそうでございます。
#180
○山下義信君 皆お仲がよろしうございますか。寮のうちで皆さんと睦まじく他の方々と仲がいいですか。大体母子寮というのは、皆さん中でごたごた爭いしたりなんかして、余り和やかな所は少いということを聞きますがあなたの方は皆んなどうですか。
#181
○證人(永田豊子君) お蔭樣で皆さん大変よく行つておるようでございますね、ごたごたが起りませんから……。
#182
○山下義信君 天文台へお勤めですね。
#183
○證人(永田豊子君) はあ。
#184
○山下義信君 これはどういう傳手で御就職になりましたか。
#185
○證人(永田豊子君) 母子寮に教会の毎月のお集まりがございます。そこへ牧師さんがおいでになつておりまして、その方の……。
#186
○山下義信君 御主人のお医者さんの專門は何ですか。
#187
○證人(永田豊子君) 産婦人科でございます。
#188
○山下義信君 お子樣は学校でございますね。
#189
○證人(永田豊子君) はあ、今度四年に上りましたのと、六年でございます。
#190
○山下義信君 お二人ともお坊つちやんですね。
#191
○證人(永田豊子君) はあ。
#192
○山下義信君 來年は新制中学へお入れにならなければなりませんね。
#193
○證人(永田豊子君) はあ。
#194
○山下義信君 そうするとこれからなかなかお物要りでもありますし、うんとお子樣を御立派にしなければなりませんね。なかなか費用が要りますね。御親戚などは沢山おありでございますか。
#195
○證人(永田豊子君) こちらに二、三ございますけれども、いろいろ困まりますときには、親戚の方に走ることもありますが、できることならばと思いまして、成るべくかからないように注意しております。教育費ということになりますと、これから大変かかることだろうと想像しておりますけれども、どういつた方法を取つたらいいかということをいつも考えてはおりますけれども、先のことを考えますときに暗澹とした氣持になるのでございます。教育費だとかそういうこと、今のところではただ食べて参りますことだけでいつぱいでございます。將來のことを考えますときには教育費ということを一体どうしたらできるかということを大変心配しております。でもどうにも方法がつきませんので、今のところやつております。
#196
○山下義信君 坊つちやん元氣ですか。
#197
○證人(永田豊子君) はあ、お蔭樣で……。
#198
○山下義信君 栄養は十分ですか、肥えておりますか。
#199
○證人(永田豊子君) その点はちよつと……。
#200
○山下義信君 失礼ですが、一番苦しいとお考えになりますこと、一番苦しい、こうお考えになりますことがありましたら伺いたいのです。
#201
○證人(永田豊子君) 現在の生活の上においてですか。
#202
○山下義信君 さよう、現在のあなたの立場ですね、一番苦しいと苦痛にお考えになりますことは……。
#203
○證人(永田豊子君) 結局先程も皆さんのお話で伺いました通り、子供の將來のことを考えますときに、子供の教育ということを大変私も心配いたしまして、これをどういう方法を取つて、子供を大きくさせるための経費をどうしたらいいか、それが一番心配です。現在ではただ食べて参りますというだけのことでございます。そう申しましても、とにかに年は取つておりますし、私も勤めましてもそれだけの報酬も頂けませんし、ただ現在はどうにか参りますけれども、子供の教育ということを考えますときには、教育はしてやらなければ、子供の將來、最後が可哀相だと思いますから、何とかして教育だけをやりたい、そういうことを考えますと、何だか暗澹とした氣持になりますが、方法が立たないのであります。現在の生活におきましては、まあこの少い收入でもどうにかやりくりいたしますけれども、ただ將來のことを考えますときに一番苦しいと思います。現在の生活におきましてはまあどうにかいたしております。
#204
○山下義信君 これはお三人樣に通じて伺いますのですが、他の未亡人の方々といろいろお話合いなどなさいまして、他の方々の持つておいでになります苦しみ、悩みというような事柄などにつきましてお聞きになつたことがあつたら、こういう場合にそれを私共にお聽かせ下さつたらばいいというようなことがございましたら、御遠慮なしにおつしやつて頂きたいと思います。或いは皆樣に対するところの國の保護が、保護といつては失礼でありますが、援助が行きとどかないために、皆さんの同僚の中でお氣の毒な、又好ましからん境遇に落ちて行かれるというような方々もあつたりして、こうもして上げたらそこまでならなくても済んだではないかというような事柄があつたり、御要求がございましたら、御遠慮なしに、三千円や四千円の金で可愛い子供を三人もお連になつて、これで満足でございます、子供は元氣、嬉々として樂しく学校に行つております、私も満足しておりますという状態ではあるまいと思う。そういうことで受けます三千円や四千円で親子四人が行けるのならば心配ありませんが、苦しいと思うが、そういうことで何か皆さんの御承知のことがありましたら、どうぞ遠慮なしにお聞かせ下さい。
#205
○證人(永田豊子君) 勿論私共未亡人といたしましては、皆報酬として受けます金額は大変少なうございまして、そのために困つていらつしやる方は寮でも大勢ございます。お子さんをお連れになつてわずかに四千円、五千円で四人も抱えていらつしやる方もございます。その方々の中にはお弱い方もいらつしやいますが、そういう方などは休んでいらつしやる。本当にああいうときに何とかもう少し方法はないかと存ずるのでございますけれども、それは國家に対してはただああいう施設をもう少し作つて頂いて、もう少し充実して、困つたお母さん方を順けて頂いたら、もう本当にお母さん方もずつと安心した氣持で働けるのじやないかと思います。お蔭樣で私の寮は、働きに参ります点については、大変炊事もできておりますし、帰りは勤めておりますと、時間的にも遅くなることもございますが、この間の子供の食事は心配要りませんので、働きにいらつしやるお母さんに対しては、ああいう共同炊事的な施設がいいじやないかというような氣がいたします。時間的にも、亦体の弱い方なんか助かつていらつしやるのじやないかと思います。
#206
○山下義信君 分りました。有難うございました。
#207
○中平常太郎君 先ず森さんにお尋ねして見たいと思いますが、私、感情を挾むわけでありませんが、私も愛媛縣宇和島でありまして、私なたの松山と近所でございます。そこでお伺いいたしたいことは、大体のことはもうよく分りましたが、再婚という問題につきまして、まだあなたは大分若いのでありますから、これは相当実際的に考慮を拂うようなことができ得る御年輩であると思うのでありますが、松山のお里の側でこういう問題に対しまして、相当立ち入つたお勧めなどあなたにはありませんですか。
#208
○證人(森磯子君) 私のところは反対でございまして、里の両親は私の自由にして置いてくれます。私の亡くなつた主人は非常に里の両親が何と申しますか、氣に入つておつたと申しますか、里との関係が非常に睦じく行つておつたものでありますから、再婚したくない氣持はよく分る、再婚したかつたらいつでもするようにといつております。かたつきました先の方で、再婚しますようにということをいつでも非常に勧められました。
#209
○中平常太郎君 そうでしようか。それからそうするとあなたの全くの御自由なことになつておりますね。尚御友人等も相当あろうと思いますが、こういうような問題に対してあなた方の同僚の同じくらいのお年の人にはどうしても起る問題でありますが、実際的にどなたもお友達は余り再婚の方の問題は問題にしませんか。未亡人としておられるあなた方の御年配のお友達がおられると思いますが、そういう人達の再婚問題は、あまり実際問題としては起きませんかどうですか。
#210
○證人(森磯子君) 寮から再婚なさいました方も大分ございます。この一、二年の間に。
#211
○中平常太郎君 それからお勤め先きの環境というものは、先程山下議員からもおつしやつたが、えらい平和に行つておるように聽取りましたが、ただ私一つ心配するのは、他にもこういうのがあろうと思つて心配するのでありますが、やはりそれとなしに男性からの誘惑というものが、どうしてもあなた方にはあるだろうと思つておるのでありますが、社交という問題もありますし、そういうふうなことでお悩みになつたことはありませんか。
#212
○證人(森磯子君) よくそういう御質問を受けるのでございますけれども、幸いにしてと申しますか不幸にしてと申しますか、まだ一度もそういう経驗はございません。
#213
○中平常太郎君 それは多分あなたがお堅いので、歯が立たんから、男性の方でも手を引いておるのだろうと思いますが、誠に結構でありますが、これから破局が起きて來まして、未亡人の中にさまざまの問題が発生いたしまして、それがよい方へ行けばよろしいけれども、大部分の方が破局に陷つてしまつておる状態が、もう随所に見受けられますね。それで、余程お堅いというところは、誠にお立派なことであると存じます。但し私は再婚をなさることをお勧めするということは、それはあなたの御自由でありますけれども、そういう方面は実際的にお考えになりましても、よくはなかろうかと思うのです。
 それから次に、お若い方でありますから、お里の方からは自由にさせておられるようでありますが、この廣い東京におりましては、やはり友人同士におきまして、何かやはり相倚り相助け合うというような相談相手、或いは男性の上におきましても何ら危險のないような人との間における相談相手というものは、お拵えになつて置いた方がよくはないかと思いますね。それで御主人のある間は外部的のいわゆる外敵は防げますけれども、妻としておる間は誠に逆でありますけれども、あなた自身が社会に立つておられることになりますと、やはり防禦の方も考えなければならんし、それから又一つの生活苦から起きて來る攻め手も考えて行かなければならんし、男性にも持つて行かなければならんししますから、余程強い意志の下に世渡りをしなければならんのでありますから、やはりよい相談相手をお拵えになつて、突発するさまざまな事件につきましては、やはり御相談相手を作つて、絶えずそういうことの起きた場合には、安心して相談できるような人を拵えるということも、未亡人の方には大変必要だと思つております。
 それから一つお伺いしたいことは、一般の未亡人の問題についてのあなたの感じとしての御要望があろうと思いますが、その点はどうでございますか。一般の未亡人としての國会に対する要望、或いは世間に対する要望、ここにおいでになりました参議院に対しての要望という、一般未亡人としての要望、つまりあなた自体のみならず、あなたを包含した一般未亡人としてのいろいろ苦痛のあるところの要望を、この場合にお話し下さつたら結構だと存じます。
#214
○證人(森磯子君) もう望むことは一杯でありまして、何から申上げていいやら分らないのでございますけれども、随分いろいろこうもして頂けたら、ああもして頂けたらと感じますけれども、この頃は皆殆んど半ば諦めてしまいまして、いくら國会へ望んだところでどうにも仕方がない。日本の國自体がこういう大変なときになつて、私共のことばかり要望するということも非常に虫のいいことでいけないから、何とか自分だけでやつて行こうという……。私の寮におります方は非常に皆地道なまじめな生活をしていらつしやいます。それだけに又収入も非常に少いのでございます。殆んど全部に普通のお勤めをしていらつしやいます。それで皆さんが一番望みますことは、できければ寡婦年金というような制度を採つて頂けたらよいと思います。それが若し寡婦年金といつて私達寡婦にまで及ばない場合には、自分一人の生活は何とか切り抜けて行けるが、子供を仕合せに暮させてやるということ、又父親がおりましたらこんなみじめな生活をしなくても済むのではないかということを考えましたら、私など特にお父様がないので、今子供が弱いものでございますから、私の子供は今八つになりましたが、その子供が生れたときに主人が戰地に行つてしまつたから、私が二十四に別れてそのままでございます。子供は父親を全然知らないのですが、この頃になつて私は夜帰つて参りますと、「今日はお父ちやまのことを考えた」というので、それで「どういうふうにして考えたのか」と言いますと、「お父さんがいて呉れたらお母さんもお勤めに行かなくて済むし、こんな貧乏もしなくて済んだでしように」というので、非常に私そういうときにくやしいのでございます。本当を言いますと、私一人がこうやつて八年間子供のことを思つて一生懸命育てて來たのに、それで尚どうしても私の力が足りないというか、父親の愛情というものは……。幾ら母親が頑張つても子供の世話をすることはできないのは本当にくやしくなつてしまいます。どうして主人が私達だけ置いて死んでしまつたかと思いますと、そういうときが一番癪に障つてしまいますが、それでまあ寡婦年金というようなことを望めなければ、せめて子供だけの扶助というようなことを考えて頂きたいと思います。
#215
○中平常太郎君 参議院におきまして社会保障制度を今取上げて一般輿論の喚起に努めておりますし、社会保障制度の審議会も内閣にできておりますし、又参議院議員側におきましても、社会保障制度の問題を取上げて目下盛に研究中でございますが、社会保障制度の骨子とするところの、あなたが一つ寡婦年金とおつしやつたのは社会保障制度にはそういうことを盛込むべく今努力しておる。養老年金、或いは寡婦年金、或いは失業年金、出産年金、或いは非常なときの年金、各種の保險を総合した一つの社会保障制度、どんな家庭に如何なる事情があろうとも保障ができるという、普通の場合には與えられませんけれども、事故の発生した場合、直ちにその機能を発揮してその事故を防ぐ程のお金を手に入れるようにするのが社会保障制度であります。それで今どんどんやつておりますが、まだ一、二年でこれが議会を通過するとは思いませんけれども、とにかく三、四年のうちにはどうしてもものにしたいと思つております。今議員の方も焦つておるようなことは、あなたのおつしやつた寡婦年金が第一に入るでしよう。それではあなたの御質問はこれだけにして置きます。
 次に馬場さんにお尋ねいたしますが、小兒痳痺の病状は御同情に堪えませんが、その他の方のお子供衆の栄養失調というようなことはありませんか。
#216
○證人(馬場トシ君) 今お蔭様でそれ程ではありません。
#217
○中平常太郎君 子女の方々に対する玩具或いは読物、そういうものがやはり一般並にお求めになるということができますか。
#218
○證人(馬場トシ君) それは全然許せません。
#219
○中平常太郎君 できないのですか。お伺いするところによりますと六疊の間一間におられるようでありますし、とても狭いようでありますが、そこで小兒痳痺の子供さんも一緒におられるということでありますから、後に子供さんのお遊びになるにも大変窮屈な、陰欝なそうしてごみごみしたような氣持にならざるを得ないように私想像しますが、私もいろいろ家族を五家族も入れておりますので、そのごみごみがよく分りますが、ただ玩具とか或いは読物等はどうしても子供さんには智能の発育のまつ盛りでありますので、やはりどうしてもそういうものを少しでも與えて上げるような方法をとるような生活をお求めであると思いますね。
 それから衣料はどうなつておりますか、着物という物は今日配給以外は買えないので随分お困りだ思いますが、それは何ですか、どこぞから何かお助けして貰うようなララ物資とか、何か……。随分お困りだと思いますがそれはどうですか。
#220
○證人(馬場トシ君) 子供の普段着等でしたら私の姉が池袋におりまして洋服屋をやつておりますので、その子供の古い服でも戴いて着せておるのですが。
#221
○中平常太郎君 そうですか、随分お困りであると思いますが、そういうふうにしてどうなり済んでおると……。
#222
○證人(馬場トシ君) どうなり……。
#223
○中平常太郎君 どうにか済んでおればよいですが、まだ余り済まないとお困りでしようね。
#224
○證人(馬場トシ君) 困りますけれども……。
#225
○中平常太郎君 いや……。それくらいにしまして、次の永田さんにお尋ね申上げます。只今申上げましたようなふうにお子供さんに対する読物、玩具というような物はやはり必要でありますが、あなたの方もやはり必要でありますか。
#226
○證人(永田豊子君) 私自身でなくてよろしいのですか。
#227
○中平常太郎君 はあ。
#228
○證人(永田豊子君) 寮としては、やはりそういうことは大変必要だと思いまして……。今のところ設備の方はまだ余り行届いていないと思いますが。
#229
○中平常太郎君 ラジオ等はその寮へ取つてありますか。
#230
○證人(永田豊子君) ラジオはあります。
#231
○中平常太郎君 新聞等は寮へやはり相当入つておりますか。
#232
○證人(永田豊子君) 新聞ですか。
#233
○中平常太郎君 ええ。
#234
○證人(永田豊子君) 各個人でお取りになつていらつしやいます。寮でも寮の子供さん達の分としてお取りになつていらつしやると思います。
#235
○中平常太郎君 社会保障制度の問題が議会で採り上げておるということを今まで御存じですか。
#236
○證人(永田豊子君) そうですね、ときどき新聞では見ておりますが、私は女の官吏のはしくれに連つておるものとして、私希望を申上げたいと思いますが、現在の女の事務員として若い方が多いものでありまして、私共見たような未亡人で年を取つて就職するということについて、今度の職階制というものがありまして、あの切替えは私には應えました。入りました当時は年のこととかいろいろなことで拘泥されて……。私余り職歴がありませんので、家庭に入つたり等して技能もありませんので、職階制でずつと落されて、そのために一時大変困りましてどういう方法を取つたらいいかと思いまして、官廳の官吏の方々はどうしてこういうふうにされたかということを私大変不快に思いました。勿論國のあれですから……、何を標準に置いてああいうふうにしたかということを大変口惜しく思いました。男の方に比べれば勿論落ちると思いますが、現在の状態では女という者は大変不利な立場にあります。それを何とか國の方で、國会というかそういう方面で官吏の給與ということについて、何とか御考慮して頂けないかと思います。勿論我々見たような者は直ぐに出ると思いますが、その点何とか方法はないものかと思いますが、何というんですかね。俸給というのですか。
#237
○中平常太郎君 もう一つお伺いしたいのは先程森さんにもお伺いしましたが、一般未亡人問題につきまして、特別の御要望がありましたら、その点をお聽かせ願いたいと思いますが、一般未亡人として切に御要望したいという、只今寡婦年金ということをおつしやつた、ああいうのと違つた御要望でもありませんか。
#238
○證人(永田豊子君) 勿論皆さん生活の安定ということを先ずお考えになつていらつしやるのではないかと思いますが、私達は幸いにしてああいう母子寮というところへ入れて頂きましたからいいのですが、外にそういうところがなくて、大変困つて生活の收入も少くて、勿論又就職ということが大変思うように行かないもので、さて勤めようといいますと碌でもない、碌でもないと言つては惡うございますが、收入の点は少い上に労働は大変激しい労働とかでございますから、そういう未亡人に対する仕事ということをもう少し國で大きくお考え下さいまして、安心して働けるような何と言いますか、女でもできるような……、余り無理なお願いかも知れませんが、皆さんが安心して働けるだけの、そうして住宅も勿論困つております。それに普通の間借りだとかああいうことでございますと、子供を見て頂かなければ安心して働けません。今の私達の施設ではその点が助かつております。でも私のおります寮でも、学齢に達しない方をお入れになるのが趣旨らしいのですが、本当としては入れられない立場ではないかと思いますけれでも、又そうかといいましてそういうところへ子供を置いて勤めに出ますことは子供を不良化することでありますから、どうしてもああいう施設をうんと殖やして、子供を安心して、朗らかに子供が行けるように、勿論私達どうしても子供にあたり勝ちでございますし、子供にもつい叱りますから、その子供がもう少し朗らかに、親がいなくても朗らかな氣持になつて行けたらという……。皆さん子供を置いていらつしやる以上は、子供が家で独り寂しく待つておりますから、その点を國会でよくお願いできたら……。
#239
○中平常太郎君 あなたの入つておられる保育園では寮に対して住宅費はあなた達に負担はないのですね。全く無料ですか。
#240
○證人(永田豊子君) 実はお母さん方で決めたのでございますが、全然住宅の家賃とかいうものが出さして頂いていないものですから、それに対してそれは母子寮の園長さんに対して申しわけないということになりまして、お母さん達が寄合いまして、去年献金という形で皆さん少しづつ出して行こうということになりまして、家賃ということはまだございません、決めてございません。
#241
○中平常太郎君 献金は一ケ月どのくらいお出しになりました。
#242
○證人(永田豊子君) 皆さん百円だと思います。
#243
○中平常太郎君 一ケ月百円ですか。
#244
○證人(永田豊子君) はい。
#245
○中平常太郎君 今後も引続いて一世帶百円出すのですか。
#246
○證人(永田豊子君) そういたしたいと思つております。
#247
○中平常太郎君 家賃が百円でございますか。
#248
○證人(永田豊子君) 家賃といつても外に何も取つて頂かないのです。
#249
○中平常太郎君 無論電氣も水道もありましようけれども、一切入れて百円ですか。
#250
○證人(永田豊子君) 水道はございません。
#251
○中平常太郎君 電氣は……。
#252
○證人(永田豊子君) 電燈は電燈で出しております。
#253
○中平常太郎君 その百円は全くの家賃ですね。
#254
○證人(永田豊子君) いろいろなものを含めまして、感謝の氣持で……。毎日曜日教会にあれがございまして、我々もこうして頂ける、勿論感謝の氣持から始まりました。それは勿論寮の献金になると思います。
#255
○中平常太郎君 それでよく分りました。
#256
○姫井伊介君 私のお尋ねいたしますことは、皆さん個人的のことでなくて、皆さんが未亡人の代表となつたという氣持でお答えを願います。尚事柄についてお尋ねいたしますから一人一人お立ちにならないで、私のお尋ねに対しまして簡單に順次にお答えを願います。ない方は直ぐ次の方にやつて頂きます。
 先ず生活保護費の問題でありますが、今までお受になりましたような体驗などからいたしまして、外に未亡人の生活保護費が大体あれでいいとお思いになりますかどうですか。順次にどうぞ……、少いなら少いということをおつしやつて頂きたい。
#257
○證人(森磯子君) どういう基準でお決めになつたかと不思議に思うわけです。
#258
○姫井伊介君 というのは少いという……。
#259
○證人(森磯子君) 少いと思います。
#260
○證人(馬場トシ君) 私も最初から見ると、この頃大変頂いているのですが……。
#261
○證人(永田豊子君) 今二千円くらいですか、一人に対して……。
#262
○姫井伊介君 お分りにならないならよろしうございます。次は住宅問題ですが、先には住宅が欲しいと、一方永田さんは母子寮におつて共同炊事をしておるから幸せだとお話がありましたが、併し共同生活をしていることよりもやはり單独な住宅が欲しいのじやありませんか。
#263
○證人(永田豊子君) 單独の住宅でございますか。
#264
○姫井伊介君 一軒建の家に入つたら、アパート式の住宅に住むよりは……、やはり將來は一軒々々独立した小さい家でも持ちたいという希望はございませんか。
#265
○證人(永田豊子君) それは勿論ちやんとした家に住みたいと思いますけれども、それにはやはり子供を留守にいたしますから、家の何というか、盗難というのですか、そういう点で不安じやないかと思います。
#266
○姫井伊介君 それからもう一つは、永田さんは共同炊事ですが、それは本当の物資を集めた共同炊事ですか。共同炊事場で各個別々の責任において、費用において炊事なさるのですか。
#267
○證人(永田豊子君) それはこうなんです。向うで全部配給いたしまして、配給の基準量というものがございますね、あれによりまして全部一緒に、勿論一緒でございますが、一緒に大きい世帶もありまして、こう全体で五十何人もございます。現に子供も全部入れて……。
#268
○姫井伊介君 全部共同ですね。
#269
○證人(永田豊子君) そうです。共同です。
#270
○姫井伊介君 そういう場合に子供さんもあると、今度食物に好き嫌いがございますが、経費の点から言えば全部共同の方がいいが、やはり各個にして見たいという氣持はありませんか。自分自分に小さい籠でも持つて、やはり自分の炊事を配給の量の中において適当に自由にやつて見たい。野菜でもちよつと作つて自由にやつて行きたいという氣持はありませんか。
#271
○證人(永田豊子君) 最初は共同でございませんでした。各個でいたしておりましたが、ただ食べる食物を取るということでございましたら、各個でした方がいいのです。自分の好き好きで好きにできますが、他の方面のことを考えますときに、ただ食べることだけが生きて行くためじやないというような氣持がいたしまして、皆さん御相談の上で外で時間を出して、もう少し時間の余裕、経済的な時間を出して、そうして経済的に又生活上にも共同炊事は大変安く上るのです。そういう面で一緒になりましたものですから……。
#272
○姫井伊介君 それから今度は御病氣におなりになつたことはありませんか。御身自身なり子供さんなり……。その場合において生活保護法によるお医者さんの医療扶助というものをお受けになつたことがありますか、ありませんか。
#273
○證人(森磯子君) 私はずつと医療扶助を受けておりました。
#274
○姫井伊介君 そのときの経費は、それは出しましたか。
#275
○證人(森磯子君) 医療扶助で全部無料の方でして頂きましたから……。
#276
○姫井伊介君 それでいいわけですね。
#277
○證人(森磯子君) はあ。
#278
○姫井伊介君 皆さんのように仕事をお持ちになつておる方は結構ですが、仕事も持たない方は仕事を覚えて行かなければならない、從つて授産所というものの必要がある。その授産所に行きます場合に、或いは子供の問題とか、或いは授産所に行けば内職なども余り豊富にできませんし、從つてただ決められた生活扶助だけでやつて行かなければならないが、それでやつて行けるとお思いになりますかどうか。御経験がなければそれでよろしいのですが、授産所のことどうでしよう。
#279
○證人(森磯子君) 生活扶助だけでやつて行けるかというのですか。
#280
○姫井伊介君 授産所へミシンならばミシンを習いに行くと、外の職業がなくて副收入がない。從つて生活扶助だけでやつて行かなければならんというわけですね。
#281
○證人(森磯子君) ですから先程申上げましたように、あの基準をどういう方がお決めになつたかと思うくらい少いと思います。
#282
○證人(永田豊子君) 私授産所の仕事、まだいたしたことはございませんが、話を伺いましたけれども、大変お安いのじやないかと思いますが、あれでは生活して行けないような氣がいたしますが、自分ではいたしませんから、はつきりしたことは分りませんが、内職的な仕事は何事でも大変安く思いますね、あれじや本当に生活立つて行けないと思います。
#283
○姫井伊介君 それから今度は御緑づきになりました婚家といいますか、若くは実家との間におきまして、いわゆる親戚の間におきまして、何かの爭議などが起こるようなことはありませんか、爭いごと、財産とか何とかそういうようなことでお困りになつたことはないですか、別にありませんか、そういうこと……。それから宗教をお持ちでしようか、佛教とか、キリスト教とか、天理教とか、そういうような点、森さん。
#284
○證人(森磯子君) 自分では別に信じておりませんけれども、子供には一つの宗教を是非持たしてやりたいと思います。
#285
○姫井伊介君 馬場さん。
#286
○證人(馬場トシ君) 私もまだ今のところ宗教持つておりません。
#287
○姫井伊介君 永田さん。
#288
○證人(永田豊子君) 私はクリスチヤンで、キリスト教で、皆さんもその方で……。
#289
○姫井伊介君 未亡人という名前ですがね、これはそれがいいという人もありまするし、未亡人という名前は嫌だという人もありますが、どういうふうにお感じになりますか。何か外にいい名があれば、寡婦と言つた方がいいか、何とか思いつきがありますか。未亡人でいいとお思いになりますか。
#290
○證人(永田豊子君) 嫌でございますね、何だか。でも外に呼びようが……。
#291
○姫井伊介君 森さんはどうですか。
#292
○證人(森磯子君) 私は未亡人という名前そのものよりも、世間の眼が未亡人という言葉に対する興味というか、一種の見方というものの方を変えて頂きたいと思います。未亡人という言葉を特別なものに思つて頂きたくないと思います。自分自身は未亡人でも、後家さんとか何とか言われるのは非常に嫌な感じがいたします。
#293
○姫井伊介君 今度は、皆さんがお困りになるより、より多く困つておる人たちをお思いになりますと、やはりそういうふうな團体を作つて、例えば未亡人福祉会とか何とかいうものですが、そういうような團体を作つて、そうしてその力によつていろいろな要求をして行く、或いは子供の教育の將來の問題、生活の安定について、今まで世間で取り上げられていないようないろいろな問題について研究して、そういう要求を達成して行こうといつたようなことがいいことであるかどうか、又そういうことをしたいとお思いになりますか、そういう暇はないとお思いになりますが、できても協力する余裕もないとお思いになりますか、どうですか。
#294
○證人(森磯子君) 非常に團結すれば強いということは承知いたしておりまして、終戰後私共の寮から遺族同盟という團体を作りまして、私が遺族同盟のために一生懸命働いたのでございますけれども、結局團体でなければ私共の力が出ないのであります。個人々々がいくら頑張つたところで誰も相手にしてくれません。或る程度の團体を作つても、それでも尚相手にして頂けないのです。随分私達苦労いたしました。結局そういうことをいたしましても、経費が続かないために、私達の團体は残念ながら解散してしまつたのでございます。
#295
○姫井伊介君 経費が続かないというと、それに多少協力すればまあ時間が要りますね。その時間の埋め足しはできますか。
#296
○證人(森磯子君) 全面的にそのために働いたのです。ですから自分自身の生活が立つて行けなくなるんです。外の職業を持つておる暇がないんです。全部の未亡人のことを考えましたときに、私共は母子寮に入つておりますが、母子寮に入つております四十世帶の未亡人というものは、非常に惠まれた未亡人であつたものですから、それで武藏野寮におります未亡人は、全國に何万という私達の外に泣いておる未亡人のために立とうじやないかということで、本当に皆さん夜も寝ないでいろいろ計画して、京橋の公会堂で六月の九日に発会式を挙げまして、随分一生懸命働いて、全國的にいろいろ趣意書も作りましてやりましたのでありますが、結局地方の遺族團体のボス的というのでしようか、そういう方々のために、私達女であるがために非常に馬鹿にされたような結果になつてしまい、経費が一方続かなくなり、自分達の子供を抱えておる生活が成立たなくなつたものですから、解散いたしましたけれども、團体を作つてやらなければ駄目だということは、皆始終考えております。
#297
○姫井伊介君 運営において困ることがあると、こういうことですね。團体活動をやつて行く上に経費とかいろいろな点で馬場さんはどうですか。
#298
○證人(馬場トシ君) 私團体生活に入つてみないものですから……。
#299
○姫井伊介君 そういたしますと、こういうような仕事は、未亡人自身みずからの手でやるということよりも、その氣持を汲んで、それに代つて外部の人が積極的にやつて呉れる方がよろしいというお考えはありますかどうか、そういうふうにお考えになりますか。やはり自分の力をその團体ができればそれに織込んで行かなければならないと考えになりますか。
#300
○證人(森磯子君) 勿論織込んで行かなければならないと思います。
#301
○姫井伊介君 それから結婚問題でありますが、これはあなた方御自身の問題でないですよ。さつきも申しましたように、未亡人がこの再婚ということにつきまして、古い從來の道徳というものが日本にはありますね。そういうふうなものにやはり拘束されて行く氣持があるでしようが、どうでしようか。從つて社会的な圧迫を非常に受ける、再婚すればとやかく言われる、そういう氣持がありますか。そういうものはもうすでに脱け出て行く氣持の者が多いかどうかという皆さんのお考えと、もう一つは、子供さんをお持ちでありまする関係上、子供の愛に引かれて、むしろ自分は苦難の途を辿つても、子供の將來のために今のままやつて行こうという氣持が多いでしようか、その辺の関係を森さんから順々に。
#302
○證人(森磯子君) 一般論として考えましたときに、未亡人の再婚ということは非常にいいことだと思います。ですけれども自分の考えとして、そこに自分がもう一度かたづいてもいいというような人が出て來た場合には分らないのでございますけれども、ただこういう人があるから行つたらどうかというようなことでは結婚する氣になれないと思います。それから今私が考えておりますことは、誰か非常に好い人があつて再婚した方が子供のために仕合せであるか、自分は死んだ主人のことを考えて、現在の氣持としては一人で行つた方がいいと思いますけれども、一人で行くことが果して子供のために本当に仕合せになれるかどうかということを考えましたときに、親の氣持を殺して、子供のために再婚した方がいいか、どつちがいいかということは、私自身はそれで考えるのでございますけれども、一般の未亡人としては、好い人があつた場合は結婚された方がいいとは考えております。
#303
○姫井伊介君 社会的な古い道徳とか何とか、そういうふうなことについてはあまり心を悩まされるということはない。
#304
○證人(森磯子君) あまり拘束されることもないです。
#305
○姫井伊介君 馬場さんどうですか。
#306
○證人(馬場トシ君) 私もそう考えます。
#307
○姫井伊介君 永田さんどうです。
#308
○證人(永田豊子君) 私は拘束されておる方が多いと思います。やはり何だか再婚してはという氣持も起つていらつしやるのじやないかと思います。又子供のことを考えますときは、再婚してその子供を、それこそ勿論相手次第でしようが、よほど理解があれば結婚してもいいと思います。ただ経済的とかそういつた氣持で再婚しては却つて苦しむと思います。皆さんもそういうことをよくおつしやつております。再婚はしたいけれども、子供が可哀想だ、子供のことをよほど理解してくれなければ結婚できない。子供としましても、父親と名の附きます方が、男親のいますことは心強いのじやないかと思いますが、さていよいよ本式に実行するということになりますと、氣が憶するようなことがあると思います。
#309
○姫井伊介君 そうすると今までの皆樣のいろいろお話を承わりますと、差当りは何とかやつて行く。併し女の身一つで將來これがどうなるだろうか、年をとつたらどうなるだろうか、將來子供の教育はどうなるだろうかということにつきましては、一沫の不安がないではない。從つてはつきりした光明を前途に見つめて、自分はその日の生活を喜んで行くという氣持はお持ちになることがむつかしい、こういうことでしようね。將來を考えますと、子供の問題、教育の問題、或いは年をとつてからの將來のことを考えると不安が襲つて來る。前途が暗いということがあなた方はじめ、又皆さん方もそういう氣持が多いのでしようか。
#310
○證人(森磯子君) 非常に將來は暗澹とした……。將來のことを考えますときに一番辛い氣持があると思います。
#311
○姫井伊介君 だからどうしても永田さんが言われました年をとつてからも、子供の天分に應じた、素質に應じた教育が、高等教育までもぐんぐん進められて行く、そういうふうな社会保障制度が早く確立しなければならんということなんでしようね。どうも有難うございました。
#312
○小杉イ子君 厚生委員会といたしましては、もつともつと援助しなければならん、こう考えておりますところに、割合にどうにかやつて行けるというお話を伺つて、案外であつたかと私は思つております。皆さんの御意思の大変心強いことであつたと考えております。併しまだまだ世の中には無知な者が沢山未亡人でもございますから、これに対する施設は大いに必要であるということを感じますが、政府がこの事業の援助をそうたやすくできるかどうか。今日までも政府としては約束してもできないで、どこへ行つても大変お叱りを受ける、何もするするといつて、できないじやないかというお叱りを受けておりますなら、余程愼重の態度でこれをやらなければならん、こう思います。
 それから森さんに伺いますが、七千円のところへもつて來てお子供がいて、三月までで二百三十五円断わられた。これは誠に御異議があると思いますが、それから毛糸の編物をなさるとかいうことでありますが、これは私としても体驗がございますので、大変いいお仕事を持つていられますが、七歳と三歳と二歳の子供を持つて、相当の收入を得ている人もございますからここは大いにお元氣を出して……。
#313
○委員長(塚本重藏君) 小杉さんあなたの意見でなしにお尋ねになることだけを……。
#314
○小杉イ子君 それではお伺いだけいたします。森さんのところではお子さんはお弱くてお薬を飲んでいらつしやいますかどうか。
#315
○證人(森磯子君) 私のところは小兒結核でございまして、殆んど学校も行けませんで、母子寮に日赤の診療所が一緒についておりますから、そちらの方の御厄介になつてお薬と注射を受けております。
#316
○小杉イ子君 馬場さんに伺いますが、お子供さんは歩けませんで、学校にも行けませんですか。
#317
○證人(馬場トシ君) 行けません。
#318
○小杉イ子君 もう少し内職の收入がありそうなものだと思いますが、家賃もなさいませんのでどうにか行ける……。
 それから永田さんに伺いますが、この母子寮のお陰で大変よろしいとおつしやいましたが、政府としては母子寮につきましては一番身を入れなければならん、こう思います。どうせ個人としては一戸が欲しいと思いますけれども、母子寮では子供を傍に置いて仕事をさせてくれますから……、自分の家では生活を全部しなければなりませんので、これだけでも大したお惠みであると私はこう思つております。それから先程聞かれましたが、母子寮は感情の衝突がないというようなことをおつしやいましたが、私の伺いましたところでは、母子寮では大変今まで植民地で贅沢な生活をした方が非常にその生活の自慢をする。非常によかつたことを言う。あれには大変困る、大変生活の邪魔をするということでございます。そういうことがございませんなら結構でございますが……。
#319
○證人(永田豊子君) 別にそういうことはございません。
#320
○小杉イ子君 結論といたしましてこういうことを、結婚も急がないと、なさることは私も希望しておりますし考えておりますが、結婚ができないし、せんでも行けるということは女であつたからである。男が三人もの子供を引受けてやつたら大変なことになる。これは女であつたからだということを、私は皆さんに申上げたいのであります。質問と討論と一緒になりましたが、これでお終い。それから援護を、援助をするということは失職者を出すというので、英國の事情が出ておりますが、余り援助をするということについては、これは大いに考えて行かなければならんと思う。それから或る村では七万の人口で三百五十名が未亡人で補助を受けております。それに仕事を與えてやると申したが一人も來なんだ。外に仕事をしているかも知れんが、せんでもいい暮しの者もいるのだから、これを調ベなければならんと私は政府に言つております。それを調べるには女でないと分らない。台所のことは男ばかりでは分らないということを主張しておりまして、女を以て調べよということを言つております。もうこれで結構でございます。
#321
○井上なつゑ君 ちよつと森さんにお伺いしますが、一年半お勤めというお話でございますが、そして寡婦年金のお話が出ましたが、健康保險、厚生年金、失業保險等にお入りになつておりませんか。
#322
○證人(森磯子君) 全部入つております。厚生年金、健康保險に皆入つております。扶助料が三月から貰えなくなりまして、遺族扶助料を單独に受けるにはその手続が面倒なので健康保險で皆賄つております。
#323
○井上なつゑ君 永田さんにお伺い申上げますが、只今のこうした職業でございますね、皆さん外にお出になつて、今までお働きになつたことのない方も男の中に入つてお働きになるということは、これはいろいろな御苦労があると思いますが、森さんも事務的なことをしておられるのでございますが、婦人として適当な職業がございますか。適当な職に何か就けられるように政府で教育させることができたらいいなとお考えになるような職業がございますか。婦人として永久の、何といいましようか、恒久性のある仕事を何か政府としてやつてくれないかというような御希望の職でも……。
#324
○證人(永田豊子君) それは私も本当に希望したいと思います。技術を持つておりませんと、就職しようといたしましても本当に困難でございます。年をとりますと、雇主の方も敬遠なさるそうでございますし、困るのは又そういう者の方が困つております。それに対しまして、仕事の安定、生活の安定のためにそれだけの仕事を教えて頂いて、それで生活をして頂けるようなことを政府でして頂けましたら皆さんそういう方面で困つている方には大変仕合せだと思います。
#325
○井上なつゑ君 授産所にもございますが、授産所が現在やつていらつしやる仕事の外に何かこれというような具体的な御意見がございましたら……。
#326
○證人(永田豊子君) 仕事の種類ですか。
#327
○井上なつゑ君 婦人としましてどんな仕事が皆さんの前途のために、事務的なちよつとした短期的な仕事でございますと、可なり不安があると思いますが、何か婦人としてこういう仕事なら工合よく生活に安心だ……。再婚なさる方は結構でございますが、皆が皆再婚できないのではないかと思いますので、何か力強い、自分達の願つているというようなことがございましたらお話して頂きたいのですが……。
#328
○證人(永田豊子君) それで生活が立つて行くだけのものは私考えましてないように思うのでございます。洋裁でございましても、それで生活を立てて行くということは相当の年限が要るのではないかと思います。ミシンでございましても、それだけの仕事があればよろしゆうございますが、ミシンを買つても資本もかかりますし、事務的の仕事でございましても年とつた者はなかなか雇つて頂けない。その点私はできることかしらんという氣がいたしますけれども、若しできましたら幸だと思います。
#329
○證人(森磯子君) 私はやはりタイプだとか、速記だとか、それから保健婦の資格を得るための教育とか、それから栄養士とかそれから、まあ洋裁は非常に結構でありますけれど、それで食べて行くということは非常に困難だと思いますから、それよりも男の中に交つて何か女独得の仕事というようなそういう方面へ行つて、それを修業している間は生活の扶助を受けることは、虫のいいことかも知れませんけれども、そういうような仕事の方に伸ばして頂きたいと思います。
   〔委員外議員河崎ナツ君発言を求む〕
#330
○委員長(塚本重藏君) お諮りいたしますが、委員外議員河崎ナツ君の発言を許してよろしゆうございますか。
   〔「時間さえあれば簡單に」と呼ぶ者あり〕
#331
○山下義信君 ちよつと議事進行につきまして……。この際これらの問題に関して殊に証人の陳述されましたことなどに関連して政府当局の所見、並びに所感はどうであろうかということをこの際説明をして貰つて、その後で河崎議員の質疑をお許し願う方が、議事進行に都合がよいと思います。
#332
○委員長(塚本重藏君) 山下委員のおつしやる通りでよろしいですか……。それじやちよつと河崎さんお待ち下さい。
 労働省なり、厚生省からこの問題に多少とも関係のあると思われる各局、課から、それぞれ出席を願つております。只今まで三人の証人が、いろいろ陳述になりましたことに関連して、この機会に、この委員会を通じて、この三人の証人を日本の全未亡人の代表者という立場において、当局としてこの機会にこれらの問題について所見を披瀝せられ、又今日までとり來つている。又現に行われつつある保護その他の方面の事柄も併せてお話し願えれば非常にいいかと存じます。
#333
○政府委員(木村忠二郎君) 社会局といたしまして、感じまして、これにつきましての考えを申上げたいと思います。本日おいでになりまして陳述になりました方々、それぞれ自力で生活の途を開いておられる方々でございまして、特に生活扶助の面につきましては、余り御厄介になつておられない方々ばかりのようでございます。この生活扶助の点につきまして森さんからお話がありました通りに、どういう人がどういうつもりでこういう扶助を受けるかというお話でございますが、全くお受けになる方としましては、そういう感じをお持ちになるような状態だということを遺憾とするものであります。
 御承知の通りに生活扶助、生活保護法と申しまするものは、憲法第二十五條の國民としての最低の生活の保障といつた趣旨のものでありまするけれども、これらの基準につきましては、從來とかく非常に低いものでありまして、これにつきましては、大体御承知の通りに昨年の七月以來基準を引上げまして、更に昨年の十二月にも基準の引上げを行い、尚この四月には更に基準を引上げたい、かように考えているのであります。尚從來の基準の引上げの内容を大体申上げて見ますると、昨年の七月の基準の引上げは、大体從來の基準に対しまして約三倍、二、八倍になつております。千五百円から四千二百円の基準の引上げをいたしたのであります。この代りに從來におきましては相当裁量の余地がありましたものが、昨年の七月の基準からは、殆んど機械的に動いているというような形になりまして、從いまして昨年七月の基準におきましては、内容が各それぞれの世帶におきまして一人世帶、二人世帶というような各標準世帶の基準別によりましたもので、世帶によりましては、非常にその基準であつては生活が困難であつて、同じ一人の世帶でありましても年寄りの場合と、若い人の場合では違いますし、いろいろその世帶の内容によりまして、基準が違わなければならないというのに應じ得ない状態であつたのであります。從いまして昨年十二月の基準改訂におきましては、この基準を改めまして、各世帶の実情に應じた生活費を出すといつたようなふうに基準を改訂いたしました。從いまして昨年十二月一日の改訂、これは大体十二月一日からと申しましても、現在東京都のごときにおきましては、現在漸やく改訂が進行しつつあるといつたような状況でありまして、非常に遅れておりますけれども、この十二月一日の改訂によりますれば、大体各世帶の実情に應じたような改訂が行われるようになるわけであります。併しこれによりましても、これは大体働かないで家で寢ていまするとか、家に座つて生活しているというような者を対象にして考えておつたという憾みがございまするので、今回の改訂におきましては、勤労いたしておりまする者と、そうでない者との間に開きを設けるというような一應の考を以ちまして、とくに未亡人の方々につきましては、その点を十分考慮したものにいたしたい。かように考えまして基準の改訂を急いであるのであります。大体先般発表になりました通りに主食の價格の改定が行われました。從いましてこの主食の改定が行われましたことと、それから蔬菜類の統制が撤廃になりました。從いまして蔬菜類のマル公というものがなくなるわけであります。これらの関係からいたしまして、飲食費が相当に高くなるといつた点が考えられるのであります。それからもう一つ考えられますことは、從來は各世帶の家賃でありまするとか、各光熱費でありますとかいうような費用、文化費といつたようなもの、或いは衞生の入浴の費用、これらのものが非常に欠けておる、從いまして今度の十二月の生活扶助の基準の改訂におきましては、食事の費用が生活費の全体の八五%という、いわゆるエンゲルの計数におきましても、何ともいえないような状態に相成つておるのでありまするが、この点を若干でも改訂をいたしたい、かように考えまして、財務当局と折衝を始めておるような次第であります。これにつきましては、できるだけ早く基準額の引上をいたして実施したい、かように考えておる次第であります。尚從來の生活扶助につきましては、大体各世帶からの要求、或いは民生委員からの請求といつたようなものによりましてやつておつたのでありますが、今後におきましても勿論それによつてやりまするが、これに対しまして不服のありました場合には、つまり不審の点があつた場合、自分が貰える筈であるのに貰えない、或はもう少し沢山貰える筈であるのに貰えないといつたような場合における不審の点がありました場合に、これの再審査をいたします手続を決めまして、扶助を受けまする者が、どうしてこんな少い扶助料しか貰えないのかといつたこの点につきまして、十分な説明をいたすことができるようなふうにいたしたい。これにつきましての手続の途を與えておるような次第であります。
 生活保護におきましては、大体そういう二つの点を考えたのでありまするが、尚もう一つ考えておりまするのは、子弟の教育費でございます。現在義務教育費につきましては、普通の基準の外に、義務教育費の枠を設けまして、一定の基準で以て義務教育費と学校の給食費用は、これを支給することにいたしておるのでありますが、義務教育の上の上級程度をどうして行くかという点が非常にむづかしい問題であります。これにつきましては、義務教育までは政府としましては必ず持つ、義務教育以上のものを政府で以て負担するということは困難であると思いますけれども、義務教育以上の教育を受けようという意欲のあるものにつきましては、何らかの特別な措置を講じなければならんのではないかと、こういうふうに考えまして、そういう教育の費用を出すということでなしに、教育を受ける場合における特別の措置というようなことで以て、いい方法はないだろうかというので、目下研究いたしております。これにいつも研究しておりますと申しますと、國会では叱られるのでございましようけれども……。
 研究しておる間に人が生活しておるということを忘れてはならない、ということはよく分かつておるのでありますが、これはなかなかいろいろ道義上の問題も沢山ございますので、できるだけ早い機会にこれを解決いたしたいと考えております。特に未亡人の方々で関心を持たれるのは、子弟の教育の問題であると考えておりますので、この点につきましては、生活保護法の根本的な考え方というものを変えるのでなくして、教育を受ける便宜が十分與えられるようにしたい、というふうな氣持で以て、関係方面と折衝をこれから始めようと、かように思つております。
 それから次にこの方々の職業関係の問題でございますが、これは大体労働省の方でお話があるかと思いますが、私共の方といたしましては、特にこれについて考えますことは、生業扶助の問題と、それから授産場の問題であります。生業扶助のことにつきましては、扶助の限度は御承知の通り現在扶助は、一軒二千円というのが限度になつております。現在二千円でもつて何ができるかといいますと、殆んどできることがないのでありまして、ミシン一台買おうといたしましても、一万円も一万五千円余りもかかるというのに、二千円の生業扶助では何もならないではないか、ということは御尤もであります。
 我々もこの二千円の限度で十分とは考えていないのでありますが、如何なる方法を以て、如何なる金額を扶助したらいいかということにつきましての関心はまだ見えておりません。從いましてこれにつきましては、早急に実際の実情というものに当りまして、基準を定めたいと考えておる次第であります。これも亦先程と同じように叱られるのでありますけれども、そういうことであります。これはできるだけ早い機会に生業扶助の点につきましては、合理的なものを作つて貰いたい、かように考えております。
 尚授産所につきましては、從來の授産所の難点は先程お話がございましたが、授産所では生活できるだけの收入が得られないというようなお話であります。これは勿論授産所でありますからして、いろいろと働きます時間、その他につきましても、普通の工場等とは違つたような形態を備えなければなりませんし、從つて平均の賃金については低くても、一般の工場や作業場において働きますよりも、割合としては有利なものにならなければならんというふうに考えております。これにつきまして、現在最も難点になつておりますものは、授産所そのものが自分で仕事を持つていない。つまりよその仕事を下請けしておるというのが現状であります。從つて授産所がその仕事を受取りますものは、下請けでありますから、その間に搾取が行われるということであります。授産所そのものが搾取しなかつたとしても、それに來る迄に搾取が行われるので、賃金が低いということであります。從いましてこれらの点を考えまして、本年からは授産所における資材の枠を、関係方面及び商工省で作つて貰いまして、その枠で以つて相当の授産所の資材を取るようにしたいと、かように考えまして、昨年の秋に授産所の実態調査をいたしました。この授産所の中で、どれだけの作業の能力があるか、即ち授産所としての設備、或いは授産所に働いております者の数というようなものからいたしまして、どれだけの能力があるか。この能力に應じました資材を今要求いたしておるような次第であります。本体最近の情勢で申しますと、非常に有利に展開いたしておるのでありまするが、尚一層國会方面の御協力を得まして、その点は確保するようにいたしたいと、かように考えております。尚授産所の増設の問題でありますが、我々としましては、この際授産所の増設につきましても、できるだけ努力いたしたいと考えております。ただ今年は新規の仕事というものは一切止められておりますので、新規に授産所がどの程度まで増設できるかということは、ここでお約束はできないのでありますけれども、本年許されております新設の費用の範囲におきまして、勿論これにつきましては、我々の方といたしましては、第一段にどうしても目前に迫られておる浮浪者の問題とか、或いはその他の問題がございますので、これは解決しなければならんのでありますが、授産所の問題もその中にいたしたい。尚授産所の運営といたしましては、今後は一般の失業者は対象とはしないのでありまして、やはり特殊な何と言いますか、働きます上におきまして、ハンデキヤツプのあります子供をかかえておられるような人々を主として対象とするようにいたして見たい。本体運営といたしましては、こういうふうになるようになるのではないか。從來の授産所もそういうふうになるように指導いたしたい。尚將來新設いたすものはさようなものにいたしたいと考えておる次第であります。
 尚戰爭未亡人に対します國家的の慰藉その他の処置につきまして御要望があつたのでありますが、これにつきましては、國家におきまして、全然これを顧みない或いは全般的な観方をするというような声も聞いておるのであります。我々といたしましては、いろいろな保護、福祉の施設をいたします場合におきまして、政府としてやります施設につきましては、いろいろなその生活の困窮いたしておりまする原因によりまして、差別的な扱いをすることができないということになつておりまするので、特に戰爭未亡人についてどうするというようなことは、経済的にはできますが、実際にはなかなか困難なのであります。併し先程申しましたように、すべて同じような状態にあります者に対しまして、平等に施設いたしますことは、これは何等差支ないことでありますので、その点につきましては十分に考慮いたしまして、その最低生活というものができるだけ高くなるようにいたしたい。かように考えまして、そういう方面におきましてできるだけ努力して、皆さん方の生活が明るくなるようにいたしたいと、かように考えております。尚特にこの戰爭の遺族に対しまして冷たい観方をすることは、これは絶対にあつてはならないものと思いまして、若しそういう事実がございますならば、これに対しましては、これは非常な間違いでありまして、如何なる者でありましても、我々といたしましては、たとえ戰爭犯罪人の関係でありましても、そういう生活の問題といつたようなことにつきましては、これは平等に扱わなければならん。即ち原因はどうでありましても、すべて最低生活の維持ということについての保障は、平等にしなければならないということになるのでありますからして、全然そういうことに関係のない戰爭の遺族に対しましては、氣持といたしましては、特に温かい氣持でもつて接しなければならんというふうに考えておるのであります。若しそういうことがずつと末端まで徹底しておりませんでしたならば、これはすべて我々の責任でございますので、そういうことのないように是正して参るようにいたしたい。かように考えております。
#334
○政府委員(宿谷榮一君) 只今厚生委員会でお採上げになつて非常に御心配下さつておられる未亡人の就職、生活その他の問題で、労働省のこれに対します方針とか、或いは考え方とか、今まで行なつて來ましたものについて、一應お話申上げて置きたいと思います。労働省の関係におきましては、主として一般婦人の方々の就職について御斡旋し、又職場の御婦人の方々の保護と生活の向上ということを中心にいたしまして、職業の補導所とか、或いは職業の斡旋所等が活動いたして参つております。一般婦人を対象としていろいろの仕事をやつておりますが、特に未亡人の方々、戰災未亡人、又引揚の方々につきましては、それぞれの窓、口におきまして特に御心配申上げて、職員をして行わしめておりますが、現状ではまだ不十分な点が沢山あろうと思いまして、今後そういう面に対しましては、十分な配慮をいたしまして、一日も早く安定した御職業に就かれるように御世話申上げたいと思います。尚先程も証人の方からお話がありましたように、技術の修得の問題ですが、只今のところは職業補導所の内容も決して十分だとは我々も考えておりませんが、一層これが整備に努めまして、成るべく御婦人に向くようなお仕事をそれぞれ技術的な面の御修得を願つて、技術を身につけて頂くことが、又將來の生活の安定の基礎ともなるように考えておりますので、現在行なつておりますところの技術補導所の実態を一層綿密に調査いたしまして、この点万遺憾なきように処して行きたい、かように考えております。尚職業安定所の、紹介所の窓口などにおきましても、どしどし御就職御希望の方は御利用願い、又活用して頂きたいと思いますが、尚從來ではこれらにおります職員は、やはり仕事を出される事業主等に参りまして、数回訪問をして斡旋方について盡力をしているところもございますが、これらもまだ十分な域に達してないと思いますので、尚一層励ましまして、これらの活動ももう少し充実いたしたいと考えております。技術関係におきまする点が一番これは大事だと考えておりますが、先程も申上げました通り、各技術の補導所の内容をもう少し充実いたしたいと思つております。それからタイピストなどにつきましても、今ではタイプライターの用意をしてありますところが、技能習得所では二十三ケ所程しかございませんようですが、これらも予算の許す限り十分充足をして、こういう技術の方の御習得を願うように努めたいと思つております。労働省といたしましては、技術の習得並びに職業のお世話等に万全を期して、少しでも御不便を緩和して行くことに今後とも努力いたしたいと思つております。尚技術補導所とか或いは職業安定所等におきまして、皆樣方がこれを御利用なさる場合に、いろいろ不都合なことがございました場合には、どしどし葉書その他でもお申越しを願つて頂きましたら、早速調べもいたしまするし、又善処に努めるようにいたしたいと思います。以上労働省のこれに対しましての方針の一端を申述べましたが、尚現在において各地に行われております公共職業補導所その他の実施状況につきましては、それぞれ担当の係りの者も参つておりますから、これから御説明申上げさせることにいたしたいと思います。
#335
○政府委員(小島徳雄君) 本日御列席の方々は母子寮にお入りの方々が多いのでありますが、全國の未亡人、母子家庭におきましては、そういうような母子寮に入り得ない家庭の人が現在非常に多いのであります。從いまして我我といたしましては今日の御証人の方方以外にも、尚非常に困窮された方々が全國に多数あるということを痛感しているのであります。今日の御列席の方々におかれましても子供さんが、或いは小兒痲痺問題とか、或いは虚弱兒の問題とかいろいろの問題においてお困りのこともあるように拜承いたします。厚生省といたしましては、只今のような非常に病的な、或いは又虚弱のような、そういうような欠陷があるお子供さんに対しましては、できる限りそういう虚弱兒童に対する施設とか、或いは小兒痲痺の治療問題につきまして十分の力をいたすように、官民挙つてやりたいというふうに考えております。最近厚生大臣と日本銀行総裁の名前におきまして、日本肢体不自由兒協会というものを発足すべく、全実業界の主立つた方々約二百名に案内状を出しまして、日本における小兒痲痺の現状はかくの如き状況である、官民挙つてこれらの問題を解決しなければならんという意味で、厚生省といたしましては、厚生大臣と日銀総裁二人の名前において関係各界に呼びかけまして、近く日本肢体不自由兒協会というものが発足いたすことになつておるのであります。これらのように官民挙つてこういうような非常に困つている、非常に不幸な子供を救済するような一つの大きな運動を展開すべく著々今準備いたしておるのであります。國といたしましても現在はこういう施設が極めて少いし、現在のいろいろの関係からいたしまして新しく建物を造るということが極めて困難な情勢である場合におきまして、一部におきまして例えば國立病院、國立療養所という方面で極めて不便な地域にあり、相当他に轉換できるようなもの、これを今の小兒痲痺の関係とか、或いは小兒結核の関係の收容所に轉換でき得るようなものがありますれば、それをそちらの方に轉換すべくできるだけ今折衝しようということで、この方面においても進んで行つておるのであります。かようにいたしまして現在の予算が許す限りにおきまして、又現在の設備の許す限りにおいて、最も有効適切に兒童の福祉がなされるよう最大の努力をいたしたいというふうに我々は考えておるのでございます。尚今の母子寮の問題にいたしましても、その運営につきまして、或いは共同炊事によりまして、それの労働の節約を図りたいというような御意見がありました。この問題につきましては我々といたしましても、母子寮におきまして必ず共同炊事ということを是非やれと言うておるのではありませんで、これは從來の経驗に徴しますと、皆さん母子寮に入つている方々が、全部一致してそういう精神に徹しますならば、共同炊事は非常に成功いたすのでありますが、長期に亘つたところの共同炊事がそのうちに協力がうまく行かなくなつた場合においては、この共同炊事というものが成功しないという例もございますし、この点は余程母子寮に入られる方々の本当の協力の精神によつて、これは遂行できるのではないかというふうに我々は考えておるのであります。從いまして我々といたしましては、是非母子寮というものにつきまして、共同炊事でやれというようなことは考えておりませんけれども、皆樣方の協力一致によつてそういうことがなされるならば、最もいい方法ではないかというふうに我々は考えておるのであります。尚現在の関係といたしまして一番まあいろいろな問題、遺族の問題でありますとか、或いはその未亡人母子の問題が非常に重大問題になつておるのでありまするが、今日一番問題になる焦点は、結局子供を抱えた母親であると我々考えておるのであります。從いまして、これらの援護の問題は母子家庭の援護、こういうことに結局なるのじやないかと考えております。そういう意味におきまして、片方におきましては、兒童については兒童福祉運動を展開するし、引揚者に対しては引揚愛の運動というものを展開しておりますが、同時にこの母子家庭の運動を國民的な一つの大きな運動として、國民から盛り上る運動として、これらの家庭の方々を大いに激励し、慰める國民運動を展開すべきであると我々は最大の努力をいたしたい、こう考えております。これは國民運動でございますから、政府からやるべきことでなくて、國民の盛り上る運動を展開し、母子家庭に單なる経済問題でなく、精神的にもその支柱を失われたところの母子家庭に対しまして、國民すべてがそういうものに対しまして激励するというような、こういうふうな運動というものが現在の情勢において極めて必要であると我々は考えて、そういう運動が盛り上ることを衷心より念願いたすものであります。尚いろいろの母子寮問題、或いは施設の問題とか、年金の問題とか、医療手当の問題とか、或いは社会保障の関連もございますし、いろいろ急速に解決しなければならない問題もございまするが、我々といたしましては現在の日本の許す限りにおいて、予算の許す限りにおいて最大の努力をいたしたい。そういう母子家庭が現在日本において最も困つておられるという状況を深く認識いたしまして、そういうことにつきまして最大の努力をいたしたい、かように考えております。
#336
○委員長(塚本重藏君) 労働省婦人少年局の婦人課長の新妻イト君。
#337
○説明員(新妻イト君) 婦人少年局は殊に未亡人の問題を取扱つておりますので、皆樣のお話を深く感銘して伺つた次第であります。私の方といたしましては勿論この未亡人の問題が大事で、調査もいたしました。東京都の分はもう集計いたしましたのでございますが、これからも地方の問題として取上げて行くつもりでございます。先程のお話で一番私の深く心に愬えましたものは世間の目ということであります。私はこれも本当にそうと思いますので、私達の仕事といたしましてそういう方々、世間の方の思想と申しますか、古い思想がそうさせますので、それを打破するために非常に力を入れて啓蒙宣傳をいたしております。これはなかなかむづかしいことではございますけれども、この度婦人週間をいたしましたのもそういうところに重点を置いておりますので、幾分なりともそういうことを打開策にと努めておる次第であります。尚未亡人の方のお困りになることは、子供を連れてなかなか就職ができない。そこで内職の問題になるのでございますが、そういうことにおきましても授産所も沢山今の御報告の通りございますけれども、もつとなければならない。各地にもつと沢山なければならない。そういうことにつきましても、今の限られた予算では厚生省もなかなかお作りになれないし、勤労補導所にいたしましても、労働省にいたしましてもなかなかできないということで、私達の方といたしましても、できるだけ婦人團体或いは民間の協同組合というところの働きかけまして、そうして例えば協同組合にミシンを置いて貰つて、そうしてそこで未亡人の方々が働いてその村のお仕事をして差上げる、そうすれば村の方達は洋服を安く買えて、又未亡人の方もお仕事があるというような仕事をしておりますので、村の方々にも協力して頂いて、お寺を借りてそのお寺で授産所を開く、或いは協同組合で授産所を開くというふうにいたしております。尚私共はいろいろ研究をいたしておりますので、できる方面、民間團体の方にも御協力を願うということによりまして、やはり世間の目ということがなくなる一つの仕事になるだろうということを考えてやつておりますから、尚更私達の方にこういうこともして貰いたい、研究して貰いたいということがございましたならばどうぞおつしやつて頂きたい。女の役所と思つて頂きたい。そういうことで仕事をして参りたいということをお話申上げて置きます。
#338
○委員外議員(河崎ナツ君) 森さん、学校教育はどこでお終いになつたのですか。
#339
○證人(森磯子君) 朝鮮の羅南の女学校を出ました。それから松山に帰りましてアメリカ人の経営しておるミツシヨン・スクールがございます。東雲女学校と申しております。そこの專門部に一年ばかりおりました。
#340
○委員外議員(河崎ナツ君) それでお子さんの教育に、自分では困るから子供達に何とかしてやりたいとおつしやいましたが、困るからというのはどういう意味ですか。それだけの教育をお受けになつて。
#341
○證人(森磯子君) もつと專門的な教育を受けておけばよかつたと思います。未亡人になつて私一番先に大森の帝國医專の藥專に入りたいと思つたのですが、そのときはすでに終戰後になりましたので、もう未亡人の恩典というものがなくなつておりました。学力も足りなかつたのでございますが。そういう面で教育をさせてやりたいと思います。
#342
○委員外議員(河崎ナツ君) 永田さんは教育は、出た一番最後の学校は。
#343
○證人(永田豊子君) 宮崎の縣立女学校を卒業しましただけでございます。
#344
○委員外議員(河崎ナツ君) 馬場さんは。
#345
○證人(馬場トシ君) 私は高等小学三年でございます。あとは看護婦で五、六年働きました。
#346
○委員外議員(河崎ナツ君) そうすると、子供さんを預つて呉れるところがあれば出て働けるわけですね。
#347
○證人(馬場トシ君) はあ。預つて下さるというところもあつたのですけれども、今まで余り小さいものですから手が離せなかつたのです。
#348
○委員外議員(河崎ナツ君) 今後はそういう技術を持つていられるのですから、一番下のお子さんは五ツでいらつしやいましたね。内職、袋張りということは不安定でしよう。そういう技術を持つていらつしやるのでしたら……。
#349
○證人(馬場トシ君) 働きたくても子供がなかなか。
#350
○委員外議員(河崎ナツ君) 有難うございました。
#351
○委員長(塚本重藏君) 今日は三人の方に、日々の生活から手を離しかねる家庭生活の実情におありになりますのを、まげて御出席願いまして誠に恐縮に存じます。長時間に亘つていろいろお話下さいまして有難うございました。実は日本の國会が、当面の非常に大事な未亡人の問題を取上げまして、未亡人の方から直接國会にこうした発言を願つたことはこれが初めてでございます。そういう意味で國会の史上に一つの歴史を作つたことになるのでございまして、非常に意義の深いことだと私は思つております。三人の方からいろいろお話を伺いましたが、まだまだ世の中には私共の想像しておる以上に困つた生活をしていらつしやる多くの方があろうかと存じておるのであります。私共は努めてそういう声なき声を心の中に聞きながら、憲法第二十五條に規定してありますところの、すべての國民は少くとも最低の生活を保障せられるような國に、できるだけ早くしたいと考えて努力いたしておるのでありますが、今までお述べ下さいましたことが、そういう政治を行います上に非常に大きな参考となつたのであります。非常に大きな、私共は收穫を得まして感謝に堪えません。皆さんにはそういう家庭の中からおいで下さいましたが、幸いにいたしまして私共との話合の間に、又政府関係方面からのお話の中に何か皆さんもお取り下さるところがあつたかと、お土産になるべき言葉があつたかと思うのであります。そういうことを一つお土産にして頂きたいと考えます。長時間に亘つて有難うございました。本日はこれを以て散会いたします。
   午後一時一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     塚本 重藏君
   理事
           谷口弥三郎君
           姫井 伊介君
   委員
           中平常太郎君
           山下 義信君
           中山 壽彦君
           竹中 七郎君
           井上なつゑ君
           小杉 イ子君
           穗積眞六郎君
  委員外議員
           河崎 ナツ君
  政府委員
   厚生政務次官  淺岡 信夫君
   厚生事務官
   (社会局長)  木村忠二郎君
   厚生事務官
   (兒童局長)  小島 徳雄君
   労働政務次官  宿谷 榮一君
  証人
           森  磯子君
           馬場 トシ君
           永田 豊子君
  説明員
   労働事務官
   (婦人少年局婦
   人課長)    新妻 イト君
ソース: 国立国会図書館
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