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1947/09/26 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 予算委員会 第8号
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1947/09/26 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 予算委員会 第8号

#1
第001回国会 予算委員会 第8号
  付託事件
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第二号)(内閣送付)
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第三号)(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年九月二十六日(金曜日)
   午後二時三十四分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第三号)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(櫻内辰郎君) 只今より委員会を開会いたします。議案は、昭和二十二年度一般会計予算補正(第三号)であります。
 本日は大藏大臣が出席をせられまして、提案の理由をお述べになるはずでありましたが、只今閣議の最中でありまするので、出席のできないという通告を受けました。仍つて主計局長から提案の理由をお述べを願いたいと存じます。
#3
○政府委員(福田赳夫君) 只今議題と相成りました昭和二十二年度一般会計予算補正(第三号)について御説明いたします。
 過般補正第二号といたしまして、内務省の解体の関係の予算を提出いたしたのでありまするが、第二号は関係方面との都合がありまして、只今まだ御審議を願つておらないのであります。今囘更に皇室経済法施行法に伴いまして、直ちに必要と相成る皇族関係の予算を他の部分と切離しまして、昭和二十二年度一般会計予算補正(第三号)といたしまして提出することに相成つた次第であります。本補正によりまして、追加の結果、歳入歳出とも、四千九百十九万円余の増加となつております。歳出の追加計上額四千九百十九万円余の内訳を申し上げますと、秩父宮、高松宮及び松笠宮について、皇族経済法施行法による定額の改正に伴いまして、既定予算の六十八万円余に対し、年額による皇族費の追加として十六万余、それから皇族の身分を離れる皇族について、その身分離脱の時期までの間の年額による皇族費といたしまして、百五十五万円余、次に皇族の身分を離れる皇族について一時金額による皇族費といたしまして、四千七百四十七万円余、会計四千九百十九万円余と相成るわけであります。
 本補正のための財源といたしましては、学校特別会計の廃止によりまして、一般会計に受入れますところの学校特別会計の残金受入、この額が三千三十二万円余、昭和二十年度の決算上の剰余金の受入千八百八十七万円余、会計四千九百十九万円余となるのであります。昭和二十年度の決算上の純剰余金額の残額はすでに右剰余金の中から昭和二十一年度追加予算並びに昭和二十二年度一般会計予算補正(第一号)並びに(第二号)の財源に充当いたしましたものを差引きまして三千百六十五万円余となるのでありますが、今囘その中から更に千八百八十七万円余を本補正予算の財源の一部に充てることにいたしたのであります。何卒よろしくお願いいたします。
#4
○委員長(櫻内辰郎君) これより質疑に移ります。岡部常君
#5
○岡部常君 只今御説明になりましたことに關連して、主として挙げてあります三宮家、秩父宮、高松宮、三笠宮家につきまして、どういうふうな内訳になつてこういう予算が計上せられましたか、その点を第一に承りたいのであります。
 次に二といたしまして、皇族の身分を離れる皇族について一時金額による皇族費を支出するため、この金額の内容につきましてもう少し詳細に承りたいのであります。これは皇室経済法第六條の第六項でありますが、これに基いて出たものと存じますが、これはその後段に、「その皇族について第二項、第三項及び前項の規定により算出する年額の十五倍に相当する金額の超えない範囲内において、」云々と規定されておるのでありまするが、これは皇室経済会議において決められることになつておるのでありますが実際はどういうふうな按配になつておりますか、お示しを願いたいのであります。又この予算面に現われておりまするところを見ますると、現在の高物價時代に合わせまして果して妥当適正なる額、又換言いたしますれば、十分の額が上げられておるかどうか聊か疑われるのであります。この点につきまして御答弁を頂きたいと存ずるのであります。
#6
○政府委員(塚越虎男君) 只今御質問になりました諸点につきまして私より御答弁をいたします。御質問の第一点、御直宮家と申しますが、秩父宮、高松宮、三笠宮、その御三家に対する歳費の計算の根拠でございますが、只今主計局長から御説明がありましたように、すでに本年度の当初予算といたしまして六十八万八千円というものを計上いたしておるのでございます。これは皇族経済法の施行に関する法律というのが、暫定法律といたしまして、この前の帝國議会において御議賛を経て決定いたしたのでありまするが、その際におきましては、皇族経済法の第六條の基準を十五万円といたしておるのであります、そしてこれにつきまして、皇室経済法の第六條におきまして、親王に対してはこの十五万円の定額相当額、親王の既婚者に対しては相当額、それから親王妃に対しては定額の二分の一に相当する金額、未成年、未婚者に対しましては定額の四分の一に相当する金額を差上げるという規定になつておるのでありまして、大体秩父宮家御二方、高松宮家御二方、三笠宮家御四方を、今の十五万円を基準にいたしまして算定いたしました金額を六十八万八千円として計上いたしたのでございますが、御承知のように今度の第一囘の國会におきまして、この十五万円の基準が二十万円の基準に引上げられることに皇室経済法の施行法によつて決まりましたので、これは八月から適用されることになりますので、五月から七月までを十五万円の基準によりまして十八万七千円、それから八月から來年の三月までの経費といたしまして六十六万七千円、合計いたしまして八十五万円四千円というものが御直宮家であるところの三家に対する昭和二十二年度の年金ということに相成ります。
 御質問の第二点は、今囘の追加予算の更に詳細なる内容について説明せよというお言葉のようでございました。この今囘の予算に計上いたしました四千九百十九万五千円と申しまするのは二の項目に分れておるのでありまして即ち年額と、それから皇族の身分を離脱された際の一時金額と、この二つのものになるのであります。先ず第一の年金額の算出でございますが、これにつきましては、大体三直宮家を除くその外の宮家は、当初新憲法の施行前に皇族の身分をお離れになる、從つて当初予算におきましては、昭和二十二年度の政府の予算においては三直宮家の分のみを計上すればよろしいというような考え方からいたしまして、本予算において六十八万八千円というものを計上いたしたのでございます。併しながらいろいろな事情によりまして、三直宮家を除くその他の宮家の皇族の籍をお離れになるという関係ずのびのびになつて参りました。今後の見透しといたしましては、大体諸般の手続を終えて皇族の身分をお離れになるのは、來月中と予想をいたしておるのであります。從いましてその間において皇室経済法に基く年金をこれらの宮家にも差上げるということになりまして、それによる計算をいたして見まするというと、大体五月から七月までは、十五万円の基準によりまして算出いたすのであります。これは御承知のように、皇室経済法におきまして、親王は金額、王はその十分の七というような、いろいろ細かい規定があるのでありますが、その細かい規定に基きまして算出をいたしまするというと、三直宮を含めましたところのすべての皇族方の五月から七月までの年金、これは十五万円を基準にいたしましたものが八十五万三千百二十五円ということに相成ります。尚次に八月から十月までにつきましては、二十万円の基準によりまして、現在のすべての皇族方に対して皇室経済法の規定によつて年金を差上げるということに、なりますというと、百十三万七千五百円という金額になります。仮りに十月に皇族の身分を離れられるということになりまするというと、十月以降三月までにつきましては、三直宮家の年金のみを計上いたせばよろしいわけでございます。その十一月から來年の三月までの三直宮家に対する年金の月割額と申しますかを計算いたしまするというと、四十一万人千六百六十六円ということに相成るのであります。以上を合計いたしました金額が、二百四十万七千二百九十一円ということになるのでございまして、これに対しまして、先程申し上げました本予算に計上いたしました金額六十八万八千円を差引いたしますると、百七十一万九千二百九十一円、これを端数整理をいたしまして、百七十二万円ということにいたしまして、これを今囘の追加豫算の一部として計上をいたした次第でございます。以上が年金たる皇族費に対する御説明でございます。
 次に皇族の身分を離れられました方の一時金として、支出いたしまする皇族費の内訳でございまするが、これは総額が四千七百四十七万五千円ということに相成ります。宮家といたしましては、十一宮家で、人数にいたしまして五十二ということに相成るのであります。これにつきましての算出の基礎を申し上げまするというと、皇室経済法によりまして、大体皇室経済会議の議を経て決めることになるのでありまするが、この四千七百四十七万五千円を計上いたしました根拠は、大体定額、即ち二十万円であります。この二十万円が、例えば王でありますというと、その十分の七ということになりまするからして、十四万円、それが基準になるのでありまするが、そういう基準に從いまして、御当主である宮樣については、一一・二五倍、その他の方に対しては七・五倍というものを掛けました金額、これを適当と認めまして計上いたしましたその金額が四千七百四十七万五千円ということに相成るのであります。これを合計いたしまして、結局今囘追加予算として、補正予算として計上いたしました四千九百十九万五千円という金額に相成る次第であります。
 第三の御質問は、皇室経済法第六條に規定されておりまするこの皇室経済会議との関係のように拜承いたしたのでありまするが、この皇族の身分を離れられる際の一時金額につきましては、第六條の規定によりまするように、「年額の十五倍に相当する金額を超えない範囲内において、皇室経済会議の議を経て定める金額による。」ということになつております。手続きといたしましては、皇室経済会議の議を経ることになるのでありますが、一應豫算というものが決まつてからでありませんというと、皇室経済会議の議を経るということにも行きませんので、この豫算が通りました上で、皇室経済会議の議を経たいと考えております。
 次の御質問は、この年金額なり、或いは一時金額で、現在の経済情勢において、果して十分であるかどうかという御質問のように伺つたのでありますが、現在のような物價情勢におきましては、実は勿論この金額で十分であるというわけには参らないのでございます。併しながら現在の國の財政状態その他を考えまして、先ずこの辺で不十分ながら止むを得ないのではないかというように考えを以ちまして、この予算をお願いした次第でございます。
#7
○岡部常君 このくらいでいいだろうというような大体の目安でお決めになつたということであります。先程一一・なん倍とかいうのは、いわゆるこの十五倍、この法條の六條の十五倍から出ておるのでございましようね。
#8
○政府委員(塚越虎男君) 皇室経済法によりますると、十五倍を超えない範囲内で決めるということになつておりまして、十五倍まではお出しできることになつておるのでございます。又この一一・二五或いは七・五という非常に半端な数字に実はなつておるのでございますが、この経緯を申し上げまするというと、先程も申し上げましたように、暫定法律でありまするところの皇室経済法の施行に関する法律、これではその定額が十五万円となつておるのでありまして、その十五万円を基準にいたしまするというと大体御当主が十五倍、その他のお方が十倍という金額になるのでございます。從つて十五万円を二十万円に直したときにおいて、やはりその標準によりまして、金額を計上するということも一應考えたのでございますが、何分にも國の財政経済の状況等から考えまして、先ずこの金額程度を以て、つまり十五万円基準による十五倍、乃至十倍という金額を以ていたす方がいいのではないかということから、この予算を計上いたしました次第でございます。
#9
○岡部常君 十五万円基準を二十万円基準に直すことが現下の状況では頗る困難だから、止むを得ずこの程度で決めたと、こう聞えますが、その外になにか基準はございませんでしようか。
#10
○政府委員(塚越虎男君) 実は十五乃円を二十万円に上げましたのは、十五万円を計算いたしました当時に比べまして、宮家の御使用人に対するいろいろな人件費というものが、御承知のように一般の人件費の昂騰に伴いまして、非常に殖えて参つておるのであります。主として十五万円を二十万円にいたしましたのは、その人件費の騰貴に基くものなのでございます。從つてこの皇族の身分をお離れになる宮家につきましては、御使用人の数等においても余程御縮小を願わなければなるまいと考えるのであります。そういうような点から申しますると、十五万円を二十万円にいたしました理由が、人件費の騰貴というような理由に基くものでありますので、先ず先ず当初の十五万円を基準にいたす方が適当ではないかといような考えらして計方いたした次第であります。
#11
○委員長(櫻内辰郎君) 他に御質疑はございませんか。
#12
○左藤義詮君 皇室経済会議は十五倍を超えない範囲まで決定し得るのですが、只今の予算では一一・一五倍或いはその他御当主以外の方は七・五倍ということでこの予算を今我々が協賛をいたしましても、若し皇室経済会議が十五倍或いはそれに近いものを要求された場合には、もう一度予算の補正をせられつおつもりでありますか、お伺いいたします。
#13
○政府委員(塚越虎男君) お答え申し方げます。大体皇室経済法の規定によりまして、皇室経済会議は十五倍までの範囲内において一時金を決め得るわけでございます。ただその案を出しまするのは、やはり政府の責任におきまして、政府が原案をつくりまして、皇室経済会議の議を経るということになるかと考えるのであります。尤も皇室経済会議におきまして非常に強い御要望がありまして、やはり現下のいろいろな情勢からして、十五倍まで差上げるのが適当だということになりますれば、或いは更に予算を追加いたしましてお願いするということも考えられると思います。
#14
○左藤義詮君 直宮を除きました十一宮家が皇族籍を離脱せられるということは、私共國民といたしまして皇室の繁栄を祈つて参りましたが、図らずもこういう時勢の変遷によつて國民籍にお移りになる、なんと申しますか非常に感慨が深いのでありますが、今まで皇族として國民が崇めて参つた。それが今度國民籍に下られた。今國家がお差上げするこの費用で將來の曾て皇族たりし國民の尊敬の中心であつたその品位をお保ちになることができるかどうか。はつきり申しますれば國の予算の現状も誠に尤もでありますが、今日の高物價に際において聊か過少ではないか、殊に御一時金でありまして、將來一旦決まりましたらこれを補う途はないのでありますから、そういう点におきましては折角十五倍までとなつておるのを、御当主十一倍余り、その他七倍半ということは聊か過少のような氣持もいたすのでありますが、具体的にこれを十一宮家にお分けになつて、相当に宮家にも今までの財産はおありでありましようが、財産税その他において現在どういう状態になつておりまするか、若しできますれば政府は原案を作られます上において、各宮家、十一宮家のそれぞれの御將來についてどういうようなお見透しを付けておいでになるか、詳細に承りたいと思います。
#15
○政府委員(塚越虎男君) 誠に御尤もなる御意見でございまして、皇族籍のお身分を離れられました各宮家の御將來につきまして、非常に御関心を頂いておりますることは感謝に堪えないところでございます。只今お話もありましたように、各皇族方には財産税の関係によりまして、殆んど大部分のお財産を國の方へ納めておられるわけでございます。又從來の御經歴、從來のなんと申しますか、生い立ちと申しますか、はういうようなことから申しましても、どういう職業にでも構わず就けるというような工合にも参りませんし、又そういう方面の御經驗というものも少いことと考えるわけでございます。從つてこの封族籍を離れられました際の一時金等につきましては、勿論十分なことをして差上げる必要があるのであります。どんなに多くてもこれで十分であるとは言い得ないかと考えるのであります。併し諸般の事情を考えまして、この金額に決めて頂きまして、これを國家からお出しするということになりましたら、やはりこの一時金を基礎にされ、又從來の財産税を納められました後の財産と一緒に今後の御生計を立てて頂くということにならうと思うのであります。この金額で以て相当御困難ではあろうと思いますが、今各宮家のそれぞれについて個別的に將來の見透しということを申し上げることもちよつと不可能ではないかと思うのであります。なかに具体的にこういう点というような御質問がございましたらばお答を申し上げたいと思います。
#16
○左藤義詮君 經濟事情に急変によりまして、すべてが困つておるのでありますが、併し同じ宮様の中でも、財産税をお納めになつて、若干の財産のお残りになつておるお方と、今までもお台所の……お内輪の苦しい、特に戰災等において打撃の多かつた宮家もあろうかと思います。それをただ一一・二五或いは七・五という一律のお取扱いでは宮家によつて、非常にお苦しいお方がおできになりはしないだろうか。そういう点において、恐れ多いことでありますが、國民として先き先ぎのことをもう少し立入つてお考え申し上げることが必要ではないか。こういう意味におきまして十一宮家それぞれの、失礼な言い分のようではありますが、我我國民の事葉として、現在の宮家の財産の御状態、それに対してこの予算によつてなんとかやつて行けるようになりかどうか、それを実は御心配申し上げる次第でございまして、できますならばこの宮家につきまして、その内輪の状態を、御家族があいくたりであつて、これによつてどういうふうにお補いが付くかということについて、そこまで少し考えて差上げることが國民の至誠じやないかと、かように思いますので、具体的なことを詳細にお伺いいたす次第であります。
#17
○政府委員(塚越虎男君) それでは大体……その前にちよつと、各宮家のそれぞれの御事情を考えないで、一律に支出することは不適当ではないかという御質問でございましたが、成る程その通りでございまして、立ち入つて各宮家の御事情によつてそれぞれ一時金の金額を変えるということが適当かと考えるのであります。併しながら、なかなか各宮家それぞれについて、この宮家はお苦しい、この宮家はどうというようなことも、外部から判断をいたしまして、それを宮家に適用するということになりまするというと、なかなかこれは困難な問題でございまして、やはりいろいろな関係から申しまするというと、均一に差上げないというといけないのではないかと考えるのであります。尤もこの点につきましては、一一・二五なり或いは七・五で一律に出しました金額は、豫算の計上の基礎でありまして、その範囲内におきましては、或いは皇室決済会等等の意見によりまして、各宮家毎の金額というものについて変更があるということは、考えられることだと存じております。
 次に各宮家毎の御財産の状況ということでございますが、先ず一番普遍的に分りまするのは、財産税の納付の際に基礎になりました財産額だと存じます。その財産税納付の基礎になりました御財産の額はこれは昭和二十一年の三月三日現在によりまして一般の國民と同様の評價標準によりまして計算をいたしたものでありますが、それによりまするというと、各宮家毎に申し上げますが、東伏見宮家百九十一万五千円、これは千以下がございますが、千位で切ります。伏見宮家七百九十二万円、山階宮家百五十四万三千円、賀陽宮家百七十四万円、久邇宮家七百四万八千円、京都久邇宮家十八万六千円、朝香宮家一千六十七万九千円、梨本宮家三百六十八万六千円、東久邇宮家三百三十一万円、北白川宮家八百四十三万八千円、竹田宮家六百二十二万一千円、閑院宮家五百六十八万一千円、それに対しまする財産税額、それを差引きましたものが結局財産税をお納めになつた後の御財産額ということになりますが、財産税額で申し上げます。東伏見宮家百二十万二千円、伏見宮家六百九万八千円、山階宮家九十二万三千円、賀陽宮家百七万一千円、久邇宮家五百三十五万二千円、京都久邇宮家三万四千円、朝香宮家八百四十四万三千円、梨本宮家二百五十六万五千円、東久邇宮家二百二十六万四千円、北白川宮家六百五十三万八千円、竹田宮家四百六十五万四千円、宝院宮家四百十九万五千円であります。その差額が先程申しましたような財産税額をお納めになつた後の御財産額であります。それに対しまして、今度の一時金の予定額でございますが、これは一應均一に計算をいたした金額であります。從つて、皇室経済会議等の議によりまして多少の変更があろうかと思いますが、一應予算に計上いたしました基礎となりました金額を宮家別に申し上げます。東伏見宮家百十二万五千円、伏見宮家三百十五万円、山階宮家百五十七万五千円、賀陽宮家八百四十万円、久邇宮家、これは京都の久邇宮家と御一緒で八百四十万円、梨本宮家二百十万円、朝香宮家五百二十五万円、東久邇宮家六百七十五万円、北白川宮家三百三十七万五千円、竹田宮家五百二十五万円、閑院宮家二百四万円、これに対する各宮家の御人数を御参考までに申し上げます。東伏見宮家一、伏見宮家四、山階宮家一、賀陽宮家八、久邇宮家十一、梨本宮家二、朝香宮家六、東久邇宮家七、北白川宮家四、竹田宮家六、閑院宮家二、こういうことになつております。
#18
○左藤義詮君 只今詳細な説明を承りまして、非常に御財産額に差違いがある。例えば久邇宮家のごときは非常に御家族の御人数が多くて、御財産が少ない、こういうことがございますので、先程のお言葉でございますが、一律にいたすことは、この一時金を差上げる趣旨から申しましても如何かと存ずるのであります。外部からの判断が困難だというお話でありましたが、そのためにこそ皇室経済会議が開かれるのでありまして、只今も皇室経済会議でこの範囲における裕りをつけることはあるかも知れないというお話でありましたが、是非々々そうあつて頂きたい。この一時金を差上げるという趣旨から申しましても、是非そういう温い処置がなければならん。又基準は一一・二五倍とか七・五倍、この予算は我々がここで審議いたすのでありますが、皇室経済会議が、こういうような各宮家の御内情を十分に判断をせられまして、どうしても今日の高物價において、一時金の將來ということを考えて、これでは余りお氣の毒だというときには、先程申し上げましたように、喜んでこれを補正するという、こういうことは、私は皇室経済会議が窮屈に縛られないように運用上して頂きたいと思うのでありますが、それに対する政府の御意見如何でございましようか。
#19
○政府委員(塚越虎男君) 只今の御意見につきましては、つまり個別的でなく、各宮家の御人数、或いは御財産の状況等によつて一時金の額を考えたらどうか、又仮りに十五倍までという皇室異ざ会議の意見があれば追加予算を、更に予算を補正するということについて考えたらという御意見、これらの点につきましては、皇室経済会議に十分その意を傳えたいと存じます。
#20
○左藤義詮君 尚念のために、一時金は一切課税の対象にならない措置ができておりますかどうか……。
#21
○政府委員(塚越虎男君) この一時金は國庫から出ますが、こういう場合の一時的な金額でございますので、所得税法その他の対象にはならないものと考えております。
#22
○左藤義詮君 念のためでありますが、これにはつきりした法制的な根拠があつて、絶対に問題にならないという保証をはつきり伺いたいと思います。
#23
○政府委員(塚越虎男君) 実田年金額でありますが、皇族費につきましては多少歳費的な匂いがございまして曖昧でございます。特に所得税法の中に免税、課税をしないという規定を入れておる。その際に一時金である皇族費につきましては、そういう問題のないものとして特に挙げておるものであります。勿論のものとして課税を受けない、こういう解釋でございます。
#24
○左藤義詮君 尚これを世襲財産として差押えとか、そういうような場合の特別の保護をなさるような御意思はないかどうか。もう差上げたら後はどういう事情でなくなつても仕方がないことはありましようが、何か將來の向つてこの折角の一時金を特別に保護するような途は柘かれないものであるか、或いはお考えになる意思はないかどうかを伺いたいと思います。
#25
○政府委員(塚越虎男君) その御心配は誠に御尤もでございまして、政府といたしましてもいろいろ考えているのでございます。併しながら何分にも日本國憲法の下におきまして、特に皇族の身分を離れられた方だからというので、特別の法制によつてその御財産を保護するというわけにも参らないと存じます。ただこの一時金を國庫からお出しする趣旨が、やはり皇族たりし方の品位の保持という趣旨でございます。できるだけこの御財産が蕩盡されてしまうというようなことにつきましては極力これを避けて参らなければならないと思うのであります。併しこれも御当人の御希望に反してそれを強制するというわけにも参らないのでありまして、それぞれの御方の御希望と、政府の考えたところと一致する限度におきまして、できるだけこの御財産の保全というようなことにつきましては、今後とも考えて参りたいと思つております。
#26
○委員長(櫻内辰郎君) 他に御質疑はございませんか。
#27
○田口政五郎君 只今承りました十五倍まで認めるのを一一・五ですか、適当であると思つてこういうふうに決めたと仰しやいましたが、押当であると思つたと言われるその根據が今少し不足のように思うのでありますが、詳細に伺いたいと思います。
#28
○政府委員(塚越虎男君) この一一・二五なり或いは七・五にいたしました何といいますか経緯と申しますか、そういうようなものについてはすでに申し上げた通りでございます。それから又十五万円を二十万円にいたしましたのが、主として人件費の増加に基くものであるというようなことからして、必ずしも二十万円というものを基準にして十五倍まで出すのが適当であるとも考えられないというような点も、考慮の中に加えたのでございます。尚これは多いのに越したことはございませんが、一方國の歳出として出すものでございますから、いろいろ國としての各種の費用の多いときでございますから、先ずこの辺の御我慢を願うということでありまして、まあそんなようなことを根拠にいたしまして、大体適当と認めた次第でございます。
#29
○田口政五郎君 この根拠がどうも私薄弱であるように思うのであります。十五万円で二十万円ベースに上げられておるのでありますから、二十万円ベースとして十五倍にされることは不適当とお考えになりますかどうか伺いたい。
#30
○政府委員(塚越虎男君) 実は二十万円の基準によりまして十五倍一杯に出しまするというと相当の金額になるのでございます。財産税の課税関係というものも一般にありました際におきまして、やはり財産税を拂つた後の財産というものが考えられておるのでありまして、そういうことから考えまするというと、先程申しました百十万乃至八百四十万という金額は、営ず相当の金額でもありまするので、これ以上に精一杯すべての宮様について十五倍まで出すということは適当ではないのではないかという考えであります。
#31
○委員長(櫻内辰郎君) 他に御質疑はございませんか。
#32
○岡田宗司君 一点だけお伺いいたします。各宮家に、降下される宮家に差上げる金額の総額、先に財産税としてそれらの宮家から徴收された額、その比較についてお伺いしたいと思います。
#33
○政府委員(塚越虎男君) ちよつと財産税として御三家を含めまして五千五百四十六万一千円という金額になつております。ちよつと今三直宮家の分を除いた数字がございませんので、後刻計算して申し上げます。
#34
○中西功君 これは皇室費ということになつているのですが、天皇家のあれになつているのですが、天皇家のあれは又別に出るわけですか。
#35
○政府委員(塚越虎男君) 御承知かと思いますが、皇室経済法によりまして、今の皇室費は内廷費と宮廷費とそれから皇族費と三つに分かれております。今囘のは皇族費でありますが、現在のところ内廷費につきましては何れも内廷費、宮廷費、皇族費、それぞれ当初予算においては計上されておりますが、現在におきましては、皇族費につきましては、追加予算をお願いする。それから内廷費につきましては、八百万円という定額がございまして、これについては予算の補正をお願いすることは今年度にはございません。宮廷費について当初予算の補正をお願いすることがあらうかと思います。
#36
○中西功君 どうして二つに分けられたのですか、一緒に出されなかつたのですか。
#37
○政府委員(塚越虎男君) これは皇族の籍を離れられるということが非常に長い間の懸案でございました不安案な状態をできるだけ早くなくしたい。そのためにこの予算だけ取り急ぎお願いした次第でございます。
#38
○中西功君 次の点は、各宮家に大体の家計予算というふうなものがあるのですか、若しあれば典型的なもので結構ですから、大体どういうふうにそういう家計が使われてあるのかということを一つ説明して貰いたいと思います。
#39
○政府委員(塚越虎男君) この各宮家の御家計というものにつきましては、これは御内々のことでもありまするし、私共としてもその内容を余りよく存じておりません。
#40
○中西功君 それではそういうような内容が分からなくてこれはどうして計算が立つたのですか。
#41
○政府委員(塚越虎男君) 金体その問題は二十万円という定額の問題だと思いますが、これにつきましては、勿論從來の宮家の御生活というものの実績も参考にはいたしますが、やはり今後のあるべき宮家としての御生活ということを考えまして、それが最小限度におきまして大体これは親王と親王妃のお二方の御生活として大体四十万円ぐらいが適当であらう。その四十万円の中の全部を國から出すということは不適当であります。その中には私的な部分もあるのであります。そういうようなものについては大体私的な御財産の方で賄つて頂く。で國の方から皇族としての品位を保つために必要な金額は、大体その四十万円の七割五分程度に押えまして、これが三十万円ということになります。そうしますと親王と親王妃で三十万円でありますので、皇室経済法の規定によりまして、親王を二十万円、親王妃を二分の一の十万円ということにいたせば適当であらう。こういうことからいたしまして、定額を二十万円と押えた次第であります。
#42
○中西功君 それでは要するに、その各宮家の家計は、現実の家計は政府委員は知らないわけですね。大体いわゆる品位を保つにはこれくらい要るだろう、これくらいだろうというわけで、そういうふうな計算がされておるわけですね。もう一つ聽きますが、さつきは、これでやれて行けるのか、やれて行けないのかということは、これはその次の問題と関係があるのでしようが、そういう点については、誠に苦しいが、これは主として人件費の昂騰が問題になつておる。人を減らすというようなことによつてそれを賄うというふうなお話ですが、人件費の昂騰だけが問題になつておるのであつて、物件費はなぜ昂騰は問題にはならないのか。
#43
○政府委員(塚越虎男君) 実は物件費につきましても、御承知のように非常に殖えて來ております。本來でありましたならば二十万円という基準を更に上げなければならない、物件費の関係をも考慮いたしますと引上げなければならんのでありますが、この点については何とかその範囲でお遣り繰りを願うという意味から、実は二十万円でも、お話のように物件費の昂騰を考えまするというと十分ではないのでありますが、そんなような意味で二十万円といたしました次第であります。
#44
○中西功君 宮家なぞの必要物資の配給というのは、これは皆マル公で配給しておるわけですか、そういう家計はどうなつておりますか。
#45
○政府委員(塚越虎男君) 家宮の実際に物をお買いになります関係を一々承知はいたしておりませんが、おそらく普通の家庭と同じように買つておられるだろうと思います。
#46
○中西功君 さつきからそういう点か非常に曖昧なんですね。結局宮家が、家計が大体どういうふうになつておるかということについても説明がされない。又実際の配給が我々みたように闇とマル公との間で二通りになつておるのか、或いは又全部を完全配給になつておるのか。さつきちよつと聞きました範囲では、人件費が暴騰しておる。物件費のことは一つも申されなかつた。配給は我々國民と違つて非常に完全な配給が行われておるというようにも聞こえるのですが、そういう点を一つもはつきりさせてないで、單に品位を保つに必要なのは四十万円というのはおかしいと思う。品位ということ自身が我々にはよく分りませんが、金があるからこれだけの生活ができるから品位が保てるというなら、今の闇屋をやつておる人はその四十万円より遥かに高い生活をやつておるのだから、もつと高い品位が保てるわけだ。決して四十万円……金だから品位が保てるということも実におかしい。もう一つ問題は、さつき課税の対象になるかどうかというようなときに、課税の対象にならないと思う。じやそういうな法的根拠があるのかと言われたときに、そういう法的根拠はない。併しこれは勿論のことだというふうに言われましたが、一体勿論というのはどういうことであるか。
#47
○政府委員(塚越虎男君) 大体所得税法なら所得税法で免税の規定をおきまするには、その事柄自体がその規定をおかなければ課税になるというようなものについて規定をいたしているわけであります。從つて今度の一時金のごときものはその所得税法の対象になり、課税の物件の中には入らない。そういう意味で勿論だと申したのであります。
#48
○波多野鼎君 今の課税の対象にならないという問題は、私も十分理解しかねますが、それはまあ別といたしまして、予算の編成の問題についてちよつと大藏省に伺いたいのは、財源を三千三十二万円ですか、特別受入金、これが学校特別会計の廃止によつて受け入れる残金見込額、学校特別会計の廃止によつて生まれてくる三千万円をもつてこちらの方に充てられておられるという、この組み方について私は少し遺憾だと考えます、と申しますのは、これは又別の機会に申し上げたいと思つておりますけれども、学校教育の問題、これは最近の新聞を賑わしておりましたが、或大学の先生が栄養失調で死んだといつたようなことが問題になるようなときに、而も文化國家として我々が成長しなければならないときにそういう学校関係に從事する者が非常に生活困難に襲われながら研究をやつている。少しでもこういうような金があればそちらの方の待遇改善に充てて頂きたいということが長年学校に居つた関係上、切に要求したい点なのでありますが、そういうことを考え合せましてこの財源を学校特別会計廃止によつて浮き上る金をその財源に充てたということは、いろいろな点から見て余り感心しない。なんとか外に財源の見つけ方があつたのではないか。例えば官有財産の拂下げとかいうようなことでやりますと尚よかつたのではないかお受取りになる宮家の方でもここから出るお金を受け取られるのでは私はどうかと思う。今後のことにもなりますので、こういう点は予算の編成等に当たられる方が十分注意して頂いて、こういう金をもつて充てないというような方針をはつきり決めて頂きたいと私は要求するわけであります。大蔵当局に一應御説明願いたい。なんでこういうようなところから出たか……。
#49
○政府委員(福田赳夫君) 今囘の皇室費予算の財源といたしまして、一部を学校特別会計廃止による残金を財源といたしたわけでありますが、一應波多野さんの言われるような感じもいたす面もありますが、又飜つて考えて見ますと、予算は一般歳入をもつて一般の歳出に充てるのでありまして、先般來例えば私共が考えておりましたのは、この予算は大きな次の追加予算の中に入れてみる、かような考え方を多少はしておつたわけでありますが、その際になりますれば、これはすべての財源はあるのでありまして、すべての歳出にそれを一樣に充当する、かようなことになりますのを、それを引出しまして皇室費の予算、その財源を今囘計上したというだけなのであります。勿論そういう際においては最も確実な財源を充当することが、これは一應必要なことでありまして、すでに成立いたしました追加補正予算第一号にも剩余金をこれが財源として使つておる。今囘は剩余金の大部分を使いますると共に、学校会計が漁年度において廃止となり、その残金がここに残つておるのであります。丁度剩余金というような意味合において、この学校特別会計廃止の残金を充当するというような考え方をいたしてみたわけであります。かようなわけでありますが、なにか他に適当な財源がないかということでありますが、要するに一般の歳入をもつて一般の歳出に充てる。かような予算の観点からいたしますと、大体只今考えておることが一番の途ではないかとかように考えております。
#50
○木下源吾君 先程左藤委員の質問に対しては、局長から若しも皇室経済会議で足らないと言えば、又出そう、かような御説明でありましたし、又引続いてこの委員会でなにか足りない、そういうことを慫慂したようなことを経済会議に話そう、こういうことを言明せられておるのですが、これは一つ政府全体としてこの予算を出されておるのであるから、そういうことは局長一個の考えであろうと思うのですが、政府全体としてこの考えはそうじやなかろうと思うのです。その点を聽きたいのと、それからもう一つは皇族から降下される宮家に特別に保護をすることが適当であるかのごとき御答弁、これは誠に非礼であり、悔辱しておるというような感じもあるのであります。何とならば北海道のアイヌは旧土人保護法というもので長い間財産を保護されてそうして今日に至つておる。これは新憲法下において誠に奇怪千万の事実であります。これもやがて改正せられるだろうと思います。而して皇族方を保護法による旧土人と同じような性格をもつて財産を保護しなければ生活ができないものだと言うことは、私はこれは非常に侮辱だと思うのでありますから、そういうことが当然であり、そうしなければならんというような考えを、ここで政府委員から御答弁になつたことはお間違いじやないかと思うので申し上げておきたいと思うのであります。
#51
○政府委員(塚越虎男君) 先程皇室経済会議の方になんと申しますか、空氣を傳えるというように申し上げたかと思いますが、それは勿論この委員会におきまして、一委員からそういう御意見があつたということを傳えてくれという御希望のようでございましたので、お傳えすると申し上げたわけであります。
#52
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はございませんか。お諮りいたします。本案の審議は衆議院において議決をいたしましてから、更に審議を継続することでありますから、本日はこの程度で打切りまして、次囘の会議はいずれ公報をもつて御通知するということで散会いたしたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#53
○委員長(櫻内辰郎君) それではこれをもつて散会いたします。
   午後三時四十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           西郷吉之助君
           村上 義一君
           中西  功君
   委員
           岡田 宗司君
           カニエ邦彦君
           木下 源吾君
           波多野 鼎君
           村尾 重雄君
           小串 清一君
           小野 光洋君
           左藤 義詮君
           田口政五郎君
           飯田精太郎君
           岡部  常君
           岡本 愛祐君
           奥 むめお君
           川上 嘉市君
           河野 正夫君
           島村 軍次君
           高田  寛君
           服部 教一君
           渡邊 甚吉君
           池田 恒雄君
           川上  嘉君
           藤田 芳雄君
  政府委員
   宮内府事務官
   (内藏頭)   塚越 虎男君
   大藏事務官
   (主計局長)  福田 赳夫君
ソース: 国立国会図書館
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