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1949/04/07 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 経済安定委員会 第3号
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1949/04/07 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 経済安定委員会 第3号

#1
第005回国会 経済安定委員会 第3号
昭和二十四年四月七日(木曜日)
   午後一時二十六分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○委員長の報告
○北海道暖ちゆう房用石炭に特殊價格
 設定の請願(第二十八号)(第二百
 五十一号)
○蚕糸業の統制撤廃に関する請願(第
 七十五号)
○價格調整公團石砂部存置に関する請
 願(第八十七号)
○砂糖の特別價格による自由販賣の請
 願(第百四号)
○絹人絹織物統制改革に関する請願
 (第百七号)
○東北地方の大口産業用電力料金低減
 に関する請願(第二百八十一号)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(佐々木良作君) それでは第三回の委員会を開催いたします。前回の会議の様子を簡單に御報告いたしますと、前回、第二回は四月四日に開きまして、日本経済の安定と復興に関する調査について、二十四年度の生産計画、及び資金計画、復興計画について、経済安定本部を中心とするところから説明を聞いたのであります。そうして同日の委員長、理事の打合会におきまして、その後の委員会の運営その他を御相談いたしまして、予定と少し違つたわけでありますが、今日と明日、つまり七日と八日の日程を変更しまして、今日七日は、請願、陳情を審議し、明日八日は、この第二回の調査事件に引続き、日本経済の安定と復興に関する調査を継続するということに話をしたわけでありまして、八日の、つまり明日の調査事件につきましては、鉄鉱業の現状と將來について、今の調査に基いて調査を開始することになつております。從いまして明日の委員会におきましては、政府及び業界から説明員及び証人を呼んで、説明を聽取し、質疑應答を行いたいということになつております。予定されておる業界証人は、日本鉄鋼連盟の総務部長の山田忠義氏、それから日鉄の取締役小野清造氏、日鉄の渉外部長の島村哲夫氏、以上三人であります。
 從いまして今日の議題は、請願七件及び陳情五件の御審議を願いたいと思います。最初請願、陳情の審議の順序でございますが、最初請願を審議し、そのあとに陳情の審議すると、請願関係は、出した順序とそれから内容の成るべく似たようなものをかためてやるという意味におきまして、請願の二十八号と請願の二百五十一号、その次に、請願の七十五号及び百七号、最初のやつは、北海道の暖ちゆう房用石炭の問題であります。第二番目のやつは、蚕糸業及び絹、人絹織物関係の統制に関する請願であります。次に請願の八十七号、これは價格調整公團石砂部の存置に関する請願でありますが、次に請願の百四号、砂糖の特別價格による自由販賣の請願、その次に、請願の二百八十一号、東北地方の大口産業用電力料金低減に関する請願、こういう順序で審議したいと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(佐々木良作君) ではそういうように計らいたいと思います。
 先ず第二十八号、北海道暖ちゆう房用石炭に特殊價格設定の請願、同じく請願の二百五十一号、最初の請願は、札幌市の市会議長からの請願でありまして、次の二百五十一号は、北海道知事の請願であります。いずれも木下議員が紹介議員となつておられますから、先ず二つを同時にかけまして、木下紹介議員からの説明を聞きたいと思いますが、よろしうございますか。木下議員。
#4
○委員外議員(木下源吾君) では、北海道暖ちゆう房用石炭に対する特殊價格を設けて頂きたいという請願の趣旨を申上げます。北海道の暖ちゆう房用の石炭というのは、北海道の特殊的燃料でありまして、すでに政府からはやり計画の中に配給を特に道民にしておる石炭であります。この石炭の價格が從來は、從來というのは大体昭和十八年頃までは石炭一トンの價格は大体白米一俵の價格に匹敵しておりましたし、勤労者一ヶ当りの賃金の四分の一程度であつたのが、大体この石炭價格の標準であつたのであります。ところが石炭價格がその後逐年上つて参りまして、外の物資や賃金と比較して非常にその高騰率が甚だしく、昭和二十二年の値上り、特に二十三年六月二十三日の改訂炭價の結果として、非常に大幅に石炭が値上りしたために、道民の生活費に及ぼす影響が非常に甚大になりまして、いろいろ政府に折衝をいたしまして、昨年、いわゆる昭和二十三年度の北海道の家庭用石炭に対しては、一トンについて九百七十円の値引をする、こういう措置を講じて貰つたのであります。併しこの措置というのは昭和二十三年度、昨年限りでありましたので、又この二十四年度になりまして、道民の経済は非常な困難に陷つておるし、越冬生活に非常な脅威をもたらすことになるので、この際二十四年度の越冬に対しましても、生活條件その他を御考慮願つて、そうして特別な、昨年のような所作でもよろしいでありましようから、いずれにしても今日のような石炭價格では、到底この北海道民の生活は重圧を蒙るのでありますから、特に價格の安い石炭が焚けるように御配慮を願いたい、こういうのが本請願の趣旨であります。
 又昨年の一トンに対する九百七十円という値引の措置は、北海道の学校や病院その他旅館等に対しては値引がされておらないのでありますが、是非この点にも一つ御配慮を願いたい。というのは学校の場合などは、地方財政も非常に窮迫しておる場合、且つ財政上の負担ではとてもやり切れないから一つそうして貰いたいということ、病院などにおいては一人当りの患者に換算してみますると、大体一日七十円程度の負担になりますので、この勤労者一般大衆の患者の経済的な面に負担が非常に重い。こういう事情があります。尚旅館等に対しましては、皆さんすでに北海道に御旅行になつてお分りの通り、あの寒いときに部屋の中で燃料が非常に乏しい、而も惡い燃料で我慢をせられておる御経驗がありましよう。こういう点に鑑みまして、学校、病院、その他旅館、こういう所にも一つ炭價の値引をして配給ができるようにお願いしたいのであります。
 今労務者賃金と炭價との値段を比較してみますると、昭和十六年以前の炭價を一〇〇としまするならば、労務者賃金は大体五〇〇程度であります。即ち賃金の五分の一が炭價であつたのであります。それが段々この釣合が不均衡になつて十九年から二十三年六月までの平均は、炭價が一〇〇に対して賃金が一九九というように接近して参りました。然るに二十三年六月に石炭の値段の改訂に相成りました結果、炭價を一〇〇として労働賃金が一一一、こういうような相成りまして、一ヶ月の賃金と石炭一トン代金というものがほぼ同じになつて参つたのであります。こういうような推移をお考え下さいましても、如何にこの暖房用炭の値段というものが生活費に対して高いか、收入に比較して高いかということが御了解願えると思うのであります。これをいわゆる白米の單價と比べて見ますと、昭和十六年以前の米の價格、白米四斗入一俵の單價は、六千五百カロリーの石炭の單價を一〇〇とすれば、大体やはり一〇〇であつたのでありますが、十九年、二十一年十一月までは米價が遥かに上廻つたのであるが、その後はこの比率が逆転いたしまして、米價が六一となり、暖房用炭の負担は農家の経済に相当な影響を來たすことに相成りました。
 次に又総理廳の統計局の消費者價格の調べを見ましても、即ち二十三年の五月から同十一月の七ヶ月間の平均の支出額による光熱費、照明、電氣、ガス燃料の費用を北海道の札幌市について見ると、一世帶一ヶ月の総支出額の八%強になつておるのであります。この調査によつて、これが中小都市の最高位にあるということがお分りになるでありましよう。この表は別に申上げますが、今この調査による札幌市と同格の中小都市の光熱費と比較して見ると、一ヶ年一世帶当りの光熱費は札幌と同程度の中都市の平均より七千百二十八円だけ一ヶ年に余計に札幌市の者が支出しなければならないということになつておるのであります。但しこの調査表は一ヶ月平均光熱費は五月から十一月の七ヶ月間の平均であつて、北海道において、最も光熱費を余計必要とするところの十二月から翌年の四月までの五ヶ月間の平均は含まれていないのであります。從つて一年を通じて見るならば、遥かに川出願が今申上げたよりも上廻るのでございます。札幌市において、昭和二十三年度の石炭消費量を基礎とした燃料費の支出額を見ると、月平均支出額が千五百円余りとなつております。尚この燃料費以外の光熱費を加えたならば、まだまだ相当多額に上るということが認められるのであります。かように各府縣に比べまして、燃料費が家計の総支出額に占める割合の大きいのは、本道の特殊事情であるところの、冬期間の燃料費が嵩む最大の原因でございます。
 そこで道民の最低生活の維持に、非常な脅威を感じておるわけでございます。元來石炭の價格の改訂は、どういう事情によつてこういうように大巾に上つたかということは、皆さん御承知の通りでありますが、とにかくにも、生産されるものに含まれる石炭の價格、逆に言うならば、生産費に含まれている石炭價格の逆算が、つまり炭價だと私は考えておるのです。ところが北海道の暖房用の石炭というものは、それらのものを直接に生産するのではなくして、生活費に必要なものであります。でありまするから、これは一般の生産に用うるべき炭價というものとは、本質において違う。こういうことを一つ我々が考えなければならないと思つておるのであります。殊に北海道において、今までの、從來は、大体我我の家庭でも、ストーブが大体一つくらいと見まして、一ヶ年に三トン五分乃至四トンくらいまでは焚いたものであります。而も六千五百カロリーくらいの高熱の石炭を焚いたのであります。ところが終戰以來、石炭が段々不足になりまして、北海道への暖房用石炭の配給量も、数量が非常の規制されまして、その結果、或る場合には二トンが切れた場合がある。或る都市においては、これを若干上廻つておるという事状にあります。これはただ量の上からばかりでありますが、実質においても終戰以來四千カロリー、僅かにそれを上廻るくらいの惡質の石炭、そういうのが家庭に配給されておるのであります。從いまして、あの極寒の地におけるところの住民は、到底この石炭の配給によつては越冬の生活ができない。どういうようにしておるかといえば、この從來六千五百カロリーからの石炭を三トンも四トンも焚いた。併しながら子供でも病人でも老人でもが、冬を越すためには、今のような石炭の配給では到底やつて行けないのです。從つて別にこの薪とか炭というものの莫大なものを買わなければならん。ところがこの薪にいたしましても、炭價が上れば同時に上つて行くのであります。而も石炭と同じ熱量を取るだけの薪を焚こうとすれば、同一の同じ熱量を取るだけの石炭の價格の二倍も三倍もの價格を出さなければ、それだけの薪は買えないのであります。ここにつまりこの石炭だけではなく……
#5
○委員長(佐々木良作君) ちよつとお話中ですが、質問があれば又お答えを願うとしまして、要点を一つ……
#6
○委員外議員(木下源吾君) そういうわけで、道民に及ぼすところの暖房用の石炭の價格というものは、生活の一大脅威である。一家庭で二万円以上も燃料費が要るというような実情にありますので、本年度においても政府はぜひ一つ北海道の暖房用石炭の金を特に安い價格で設定して、若しも價格の上で操作ができなければ、何らかの方法で、政府から道民が石炭を安く使用できるような方法を急速に一つとつて貰いたい。今回は石炭の配給は夏のうちにこれを家庭に配給しておかなければ、輸送、金繰りの関係上、從來もそういう例がありますので、今漸く冬から覚めた時期でありますけれども、これは緊急を要する問題でありますからして、この点を十分御考慮を願いまして、政府に対し特殊價格の設定、然らずんば特に安く焚けるような処置をお願いする。こういうのが本請願の趣旨であります。又御質問があればお答えすることにいたします。
#7
○委員長(佐々木良作君) これについての政府側の御意見を承わりたいと思います。
#8
○説明員(藤田勇君) お答えいたします。暖房用炭の点につきましては、從來とも物價廳におきまして、石炭價格の補給金の中からこれを捻出いたしておつたのでありますが、今回の石炭價格の問題につきまして二十四年度の物價補給金、安定帶物資の補給金の中からこれを控除することに相成つたのであります。と申しまするのは御承知の通り、石炭價格の補給金と申しますのは、特定産業に対する石炭の炭價の補給金でございまして、請願されていらつしやるような一般的な生活費の補助、こういつたものではない本質を持つておりますので、この際物價廳の方ではこの從來出していた補給金を打切るというようなことになりまして、別途政府が考慮するかどうか。こういつた点については今のところ物價廳として考えておりません。簡單ながら現在のところさようになつております。尚これは政府全体として考えなくてはならない問題だと考えますので、一應附加えておきます。
#9
○委員長(佐々木良作君) 紹介議員及び政府説明員に対する御質問がありましたら……
#10
○安達良助君 只今説明員の方から、重要産業にのみそれを利用するというようなお話がありましたが、学校とか或いは病院とかいうような公共團体の方に関しましてのお考えはどういうことになつておりますか、その点をお伺いいたしたい。
#11
○説明員(藤田勇君) 先程申上げました通りそういつたものは別個の考慮を拂うべき問題でありまして、價格差補給金の上から考慮すべきものではない、かように考えております。
#12
○委員長(佐々木良作君) 他に御質問御意見はありませんか。
#13
○鎌田逸郎君 政府委員に伺いますが、二十三年度までは補給金はあつたのですが、本年度は見通しがつかない。こういう御説明のようですが。そうですか。
#14
○説明員(藤田勇君) そうです。
#15
○鎌田逸郎君 併し本委員会としてはこの請願は採択された方がよいと思います。
#16
○委員長(佐々木良作君) それでは外に御意見ありませんか。
#17
○安達良助君 昨年も北海道の特殊な事情からさようなことを通したというような事情でございますので、本年も道民といたしましては、必ずそういう方向に石けるものと、こう考えて非常に期待しておるものと考えられますので、一應政府の意思は意思として、この請願に対して私個人として賛成をする者であります。
#18
○委員長(佐々木良作君) この前の國会におきまして、似た請願、陳情が三件ありまして、大体採択になつて送付になつております。ただ問題は特殊價格の設定に関して他の物價或いは他の主要産業の石炭との関連があつて、その間のバランスが非常にひどくおかしくならないようにという問題が残つておつたと思います。若し皆さんの御意見が一致いたしますならば、特殊價格の内容についてそういうようなバランスを十分に考え、処理されることを意見に附して送付をしたらどうかと思いますが、如何でしようか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(佐々木良作君) それではそのような意見者を附加えて採択し、政府に送ることに決定いたしました。
  ―――――――――――――
#20
○委員長(佐々木良作君) 次に先程申上げました順序を変更しまして、紹介議員の北村議員が見えておりますから、請願の八十七号を問題にしようと思いますがよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○委員長(佐々木良作君) それでは請願八十七号價格調整公團の石砂部存置に関する請願を議題に供します。先ず紹介議員の北村議員から御説明を願います。
#22
○委員外議員(北村一男君) 本請願につきましては、近頃石砂部を價格調整公團から外した方がよろしいという世論が大部盛んになつて参りました。そのわけは簡單に申しますれば、川の傍で砂利を採つてここで賣渡す時でも、やはり運賃プールの影響を受けまして、相当高値で買わなければならん、こういうものは廃止した方がいい、こういうような簡單な理窟から石砂部を價格調整公團から外した方がよいという世論になつておるようでございます。併しながら御承知のように道路五ヶ年計画も実施されまして、大量の砂利が要るといたしますと、川の傍はよろしいが、川から大部遠ざかつたところで砂利を得るということは、なかなか困難の事情にございます。國家的に見ましても、そういう大量の砂利が急に一年間に要るということになると、大分高いものを買わなければならんという事情にも相成りまするし、又業者、それに使われる労務者から申しましても、今俄かにこれを價格調整公團から外されるということは、いろいろな事業上に不安がある。簡單に申しますれば、そういうような理由からいたしまして今暫く價格調整公團の中に石砂部を置いて頂きたい、こういう趣旨でございます。併しながらいろいろの情勢から考えまして、この請願の中には書いてございませんが、石砂部を外ずさなければならんということは、いわゆる輿論になつておるようでございますから、どうしてもこれを價格調整公團から外される場合におきましては、急にいきなりこれを引離さないで、その考慮の時期を若干見て頂きたい。これはこの請願の中には書いてございませんが、併しながらその後いろいろ輿論などを考慮いたしまして、業者としてはそういうようなつまり善後処理期間を半年ぐらい見て頂きたい。こういうことを最近になつて附加えてお願いして呉れ、こういうことでございますからよろしく一つ御審議を頂きたいと思います。
#23
○委員長(佐々木良作君) 次にこれに関する政府側の御意見、御説明を願います。
#24
○政府委員(吉田晴二君) 只今の石砂の問題でございますが、御承知の通り終戰後進駐軍の関係とか復旧資材ということから、非常に石砂の需給関係が逼迫いたしまして、そのために價格の騰貴が非常にあるようであります。この場合石砂の運賃というものが非常にコストの中の重要な位置を占めておりますので、價格調整公團で以てこのプールを作つて今日に至つております。只今のお説の通り今後道路五ヶ年計画とかいろいろな関係で、尚相当需要があるものと考えますけれども、一方におきましては可なり又需給関係については相当緩和されて來ておる状況もございますので、只今のお説の通りこれが廃止につきましては大体輿論というような状態になつて來ておるのでございますので、政府としましても現在のところ大体まあこれはやはり廃止した方がいいじやないか、こういうふうに考えておるわけであります。
 ただ廃止につきましてはその間善後措置につきましては相当愼重な考慮をいたしませんと、業者の方にも非常な圧迫が参りますし、その間に不都合な点が生ずる虞れがございますので、その間相当な期間をかけて善後措置を講ずるように十分考慮の方にいたしたい、こういうふうに思つております。
#25
○委員長(佐々木良作君) 紹介議員並びに政府に対する御質問、或いは処理に対する御意見か何か伺いたいと思います。ちよつと政府委員に私からお伺いいたしたいと思いますが、これを統制撤廃するといたしまして、今の紹介議員から御意見がありましたが、この暫定的の過渡的な措置を大幅に或る程度考えるというお話でありますが、大体どういうことを考えておられますか。
#26
○政府委員(吉田晴二君) 只今のところ大体業者の方が或る意味において非常に弱い地位にあるわけでありますので、この業者の方の何といいますか、一種の企業整備でありますが、この整備の期間というものを與えまして、その間に業者の方で人員の関係でありますとか、或いはいろいろな取引関係等を整理いたしまして、そうして今後の事業が適当に継続できるような、或る程度のまあ期間と、それからその準備期間を考えておるわけであります。まあ大体現在のところでは半年ぐらいの期間があればいいのではないか、こういうふうに考えております。
#27
○藤井丙午君 政府委員に伺いますが、半年の猶予期間中の取扱を具体的にどうなさるんですか。それをちよつとお伺いいたします。猶予期間は分りました。具体的にどういうふうな……
#28
○政府委員(吉田晴二君) 半年の間は從來通りにプールでやつて行くわけでございます。
#29
○委員長(佐々木良作君) 整理に関する御意見ありませんか。
#30
○鎌田逸郎君 この價格の調整方法はどういうふうになつておるか、初めてのことですから一つ簡單に御説明をお願いしたい。
#31
○委員長(佐々木良作君) 價格調整の方法……
#32
○政府委員(吉田晴二君) 全体の問題ですか。
#33
○鎌田逸郎君 簡單に要点だけでいいから……
#34
○政府委員(吉田晴二君) 大体新聞で御承知と思いますが、全体の問題といたしまして、第一に、いわゆる安定帶物資の問題でございます。これらの鉄でありますとか、或いはソーダ、肥料、非鉄金属というようなものにつきましては……
#35
○委員長(佐々木良作君) 今の御質問は、この砂利石材の價格調整が現在どうなつておるかということでしよう。
#36
○鎌田逸郎君 そうです。
#37
○政府委員(吉田晴二君) 失礼いたしました。これはつまり先程ちよつと申上げましたが、砂利石材は非常に運賃が余計かかるものでありますから、その生産地の近くと消費地との間では非常に價格が開いておるわけであります。仮に生産地の極く近くでは、何ら調整をしないとすれば非常に値段が安い。ところがこれを遠い所へ持つて行く、消費地が生産地から離れておりますと、運賃がかかるので値段が非常に高い。これが普通の場合なんでありますが、そういうふうに非常に値段が違つて参りますと、建築関係、その他いろいろな……
#38
○西川昌夫君 それはどうなつておるか、その方法を聞いておるんです。
#39
○政府委員(吉田晴二君) 需給の場合困りますので、その全体の價格、簡單に申上げればプールするわけでありまして、生産地で以て全部これに平準したプール運賃を加えまして、生産地で全部調整公團が買上げる、そうして消費地の方にはその平準價格でこれを賣る、こういうことをして調整をしておるわけであります。
#40
○委員長(佐々木良作君) 紹介議員に対する御質問はありませんか。北村さんちよつとお尋ねしたいのですが、これを今止めた場合、一番おかしな問題はどういうところから出て來るわけですか。
#41
○委員外議員(北村一男君) 第一に、政府が横着でなかなか賣つても金は拂いませんものですから、今業者は金に困りまして、事実申しますると價格調整公團から前渡しして貰つておるわけなんです。なかなかこの金が入らん。そういうことで直ちに止めて清算を求められれば、全國の砂利業者は全部倒壞してしまうのであります。それでありますから、半年ぐらいの間になし崩し的に金を返して行く。それにはやはり急に取立てることに止めて貰いたい、そのうちに政府からも金が入つて來れば段々拂つて行く、急に止めて今清算を求められれば、恐らく全國の砂利業者は、大業者程被害が大きいということになりますから、第一にそういう点が困る。
 それから今一つは、御承知のように、砂利といいましても、川全部から取れませんので、もう取れる場所というものは大体決まつておるわけなんです。これを或る大きな需要地に持つて行くとしますと、運賃プールをして貰わないと出る場所が制限されまして、大需要に直ちに應ずることができない。つまり今政府の方からお話があつたように、運賃のうんとかかるところは、結局消費地へ出て非常に高くなるわけでありますから、こういう所はその價格調整を解いて自由競爭にしますれば砂利が出て來ないということになるわけであります。直ちに大量の需要に應ずることができない。こういうような國家的に見て不利益な点が出て來る。
 それから今一つは、國家的に見て不利益だと申すのは、こういう事情にありますから、業者は今こういう申合せなどはできないことになつておりましようけれども、暗默の問に、これでは困るから砂利の値を少し上げなければならんというようなことになつて、一番消費の大きいのは政府でございますが、政府に対して賣る場合において、相当高い値でなければ、今需給が緩和されたといいますけれども、これは季節的に、又金融的に多少緩和、つまり需要が減つて來たということでありまして、又來年度になりますれば大きな需要がありまして、そういう場合に、値段が却つて上るのじやないかというような傾向もまあ見られるわけであります。こういう点が、差当り非常に困る点でないかと考えております。
#42
○委員長(佐々木良作君) 何か御意見……
#43
○藤井丙午君 ちよつと関連して……今北村さんの話を聞いておると、まあ過渡的に猶予期間をおいてくれというだけで問題は片附かないで、今のお話の通りだとすると、まあ暫く價格調整公團の統制下において調整した方がいいというような業者側の……
#44
○委員外議員(北村一男君) そうでございます。
#45
○藤井丙午君 ……声に聞えるのであります。
#46
○委員外議員(北村一男君) 請願の趣旨はおいて貰いたいけれども、事情の分らない者は、もうこんなのを外してしまえというような勇ましい話をして、それに世論が乘つておつて、馬鹿な世論を止めることができないから、そういう場合は猶予期間をおいて貰わなければならんという最惡の場合の……
#47
○藤井丙午君 そうするとあれですが、先程のお話だと、大体砂利の需給関係から見て、價格調整の必要はないという段階に大体ほぼなつて來たというお見通しのように伺つたのですが、その点は如何でございましようか。
#48
○政府委員(吉田晴二君) つまり現在の状況では、大体需要者側の方で、そういう措置を講じて貰わなくてもいい、こういう意見が多いわけであります。こういうような段階になつて來ると、成る程むしろ供給者の方がそういう措置を講じてくれというだけの話なので、こういう段階ではむしろやはり撤廃した方がいいのじやないかということで撤廃に決まつたわけでございます。
#49
○委員長(佐々木良作君) なかなかむつかしい問題だと思いますが、それに対する御意見はありませんか。
#50
○西川昌夫君 これは北村議員の言われるように、供給者側の立場からして、困る地帶のものもあるし、又有利になる地帶もある。一概には言えないわけで、まあ妥協案のように半年くらい問をおいて漸進的に條件附で採択されたら如何ですか。
#51
○委員長(佐々木良作君) 今條件附でというお話でありますが、意見書に相当のことが書けるとしましても、この請願自身の書面の要旨は、飽くまでも猶予期間の問題じやなくて、統制撤廃の反対の陳情ですから、それだけの條件附でということはちよつとむつかしいのでないでしようか。むしろそこまで行くのでしたら、私、意見を言つて失礼なんですが、猶予期間の分に対する措置を別途政府に十分申入れて、その間樣子を見るということで留保して置いたら如何ですか。おかしいですか。
#52
○委員外議員(北村一男君) 政府側から六ヶ月ぐらいの猶予期間を適当とお考えになつておるように今御説明も伺つたのですが、そこでそういう趣旨を織り込みまして、又私らも最短六ヶ月間くらいの善後処理期間を置いて頂けば、今藤井議員からお尋ねになつたそれをどうするのだというお尋ねに、現状のままで行くというお話でありますから、現状のまま六ヶ月くらい置いて頂けば公團にも迷惑かけず、移り変りも割合なめらかに行くのではないかと考えますので、今委員長の御説明になつたような趣旨を織込んで頂いて、まあ廃止或いは世論から見て止むを得ないかも知らんが、その最惡の場合にもこういうふうにした方がいいというようなこと、或いは別な表現があるかも知れませんが、そういうことを織込んで頂きまして、まあ否決なさるなら善後処理の期間ということになりましようし、又この願意をお聞き届け頂きますならば、世論の趨向を考えて頂いて、これは廃止すべきものだけれども期限附で願意を認めるというような、いずれか一つに御決定願えれば非常に幸いと思います。
#53
○鎌田逸郎君 その問題は切離さないで、今六ヶ月くらいの期限を置いて、そうして整理のためにやることを條件附で採択されたら如何でしようか。統制を撤廃しないこと、それから同時に今の統制をした場合の枠を六ヶ月ぐらい置いてくれという請願とは……
#54
○委員長(佐々木良作君) 請願趣旨は猶予期間の問題は全然出ておらんので、價格調整の撤廃を止めてくれという……
#55
○委員外議員(北村一男君) 現状維持で行つて貰いたい、こういう意味なんでございますがね。
#56
○鎌田逸郎君 併しながら撤廃しなければならんときはこうこうこういう條件ということはなかつたでしよう。
#57
○委員外議員(北村一男君) 私はその後の客観情勢の変化から見て本委員会にお願いした次第であります。
#58
○委員長(佐々木良作君) ちよつと委員部に聞きますけれども、これは法規上の建前としてこれまで請願陳情、そういうものにこの書面の御決定ではなく、今言われたような恰好の意見附きの採択という例はありますか。むしろこの請願の趣旨は統制撤廃を止めてくれという請願なんですね。これは止めるのは止むを得んけれども、その猶予期間を六ケ月くらい見て、その間に十分な措置ができるようにしてくれという意見を附しての採択ということはありますか。
#59
○委員外議員(北村一男君) そうではないのです。
#60
○安達良助君 只今北村さんのお話では、情勢に鑑みて最惡の場合には六ヶ月の延期をしてくれというような事情でございますと、この請願の趣旨とは全然内容が違つて來るということになりますので、この請願はこのままこれを決定いたしまして、後に改めて六ヶ月なら六ヶ月の延期というような請願を出すべきが私は妥当ではないかと、このように考えます。
#61
○委員外議員(北村一男君) 今この請願は、どうか現状維持にしてくれ、つまり價格調整公團の調整物資の中から石砂を外すという世論があるから、それを外さないでくれということなんで、現状を存続してくれというお願いなのでありまして、それを存続するかしないかということを御採択頂くことが今安達さんの仰せのように筋でありますから、よろしくどうか御決定願つて、それから別に又……
#62
○安達良助君 只今の御説明によりますと、政府側の方では六ヶ月延期してもよいだろうというような内意がございますので、この請願を撤回いたしまして、改めて六ヶ月の延期というような請願を提出頂きまして、それでこれを採択した方が一番結果的によろしいのじやないかと思いますので、さようにいたしたらどうでございましようか。
#63
○委員長(佐々木良作君) そうすると安達委員の御意見は一應留保して、請願者に今の事情をよく知らせてやつて適当の措置を取るか、或いは別の請願なり陳情を出し直されるという措置を採つたらよいんじやないか、こういうことですね。
#64
○安達良助君 そうです。
#65
○委員長(佐々木良作君) 如何でございますか。よろしうございますか。
#66
○藤井丙午君 よいでしよう。山は見えておるわけなんだから……
#67
○委員長(佐々木良作君) それでは八十七号の請願は今のような措置を委員長の方から取るとして、一應留保という恰好に決定いたします。
   ―――――・―――――
#68
○委員長(佐々木良作君) それでは又ここで順序を変更しまして、今紹介議員の油井議員が見えておりますから、請願第百七号絹、人絹織物統制改革に関する請願を問題に供したいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○委員長(佐々木良作君) では先ず紹介議員の御説明を願います。
#70
○委員外議員(油井賢太郎君) 絹、人絹織物統制改革に関する請願でございますが、御承知のように、國民の生活必需品である衣料品の配給規則というものは可なり面倒になつております。これに関しまして適当な改革を施して、一年半というものの間に実際に行われた中にもいろいろの経驗がありましたから、適切にこれを直して貰いたいというのがこの請願書の趣旨であります。そしてこの請願は日本全國から絹、人絹織物の取扱業者の意見を愼重に審議いたしました結果出ました結論を出した次第でありますから、何卒そのおつもりで御審議を願いたいと思います。
 先ず第一番に大体これは八項目に分れておりまして、いろいろ問題が複雜しておりますから、項目別に御審議願つた方が却つて都合がよろしいと思いますが、第一に絹、人絹織物の生産は指定生産と自由生産の両制度の併用を要望する、この点でありますが、今まで絹、人絹織物の生産というものは戰前に比べて非常に減つております。そのために品種というようなものも統制によつて極く少数の品種だけに留められまして、自由に生産するというようなことが余りなかつたのでありますが、これを大別して必需品種、人絹織物の大部分、絹織物の一部分とをこの必需品種とし、更に別に特殊品種というものを加えまして、これは殆んど自由生産にして頂きたいというのが、この請願の趣旨であります。これについて幸い商工省、安本の係の方もお見えになつておりますが、その後随分研究もなさつておるようでありますが、業者の意見として出しました点について御説明を願いまして、委員の方々にこの要望をお容れ願われんことを切望する次第であります。
#71
○委員長(佐々木良作君) 紹介議員の方に申上げますが、今八項目という話ですが、内容の項目を、メモを持つておられん方もおりますから項目を最初に出して頂いた方が審議し易いと思いますが、請願の要旨は八項ありましたですね。
#72
○委員外議員(油井賢太郎君) そうですか。では説明は後廻しにして條項だけを……
#73
○委員長(佐々木良作君) 何をどうするというポイントを……
#74
○委員外議員(油井賢太郎君) 第二番から項目を申上げます。第二番目は現行衣料品配給規則による御業者の在庫許可数量制度の廃止を要望いたします。第三番目に割当廳に対する割当公文書の書替可能数量の制度を廃せられたい。第四番目が登録販賣業者、いわゆる問屋業者相互間の賣買を認めて頂きたい。第五番目が衣料切符の有効地域を限定せず全國共通とせられたい。第六番目が統制の執行についてはその業者の意見を十分参酌せられたい。第七番目が價格形成方式を原價採算主義のみによらず需要價値を考慮した形成方式に改正方を要望いたします。第八番目は繊維スタンプ手形の新設を提唱いたします。
#75
○委員長(佐々木良作君) 政府委員の御説明ありますか。
#76
○説明員(讃岐喜八君) 只今八項目に亘りまして、御意見を承わりましたのでございますが、最近における絹織物の價格の、公定價格と、いわゆる自由價格との関係について申上げますと、銘仙につきまして公定價格が二千百五十四円でありまして、自由價格が去年の九月から最近三月まで千五百円と千三百円の間を上下しております。羽二重につきましては公定價格が一ヤード三百四十九円四十四銭に対しまして、自由價格が二百四十三円と二百五十五円の間を上下しており、その他の絹製品についても大体こういう状況にあるということから、現在のような絹織物の價格の、つまり公定價格の状況におきましては買手が少ない。つまり現マル公を基準といたしまして、需要と供給の関係は相当戰前の状態に戻つているのではないか。こういう見地からもはやこれを統制する必要がないのではないか、ということになりまして、目下絹織物の統制を全廃することについて研究中でございます。従いましてそのラインから申上げますと、第一の指定生産と自由生産を併用するということがなくなりまして、全く自由生産ということになります。それから衣料切符、衣料の在庫許可制も全廃になります。割当公文書の書替の問題もなくなります。登録業者相互間の賣買の問題もなくなります。衣料切符を全國通用にするという問題もなくなります。そういうわけで一番から五番までの問題は大体解消するのではないかと考えます。それから割当については業者の意見をよく参酌せよということでございますが、これにつきましては從來ともそういうふうにやつて参つた筈でございまして、尤も実施につきましては商工省の繊維局がやるのでございますが、安本といたしましても十分御趣旨に副うように連絡いたしたいと思います。
 物價の問題でございますが経済安定本部といたしましては全廃することがいいのではないかということは申上げた通りでございますが、コスト主義によらず國際物價水準で決めて行くというようなことも一つの方法でございますので、御趣旨には賛成と申上げていいのではないかと思います。八番目は何でございますか。
#77
○委員外議員(油井賢太郎君) スタンプ手形でございます。これは繊維のスタンプ手形でございます。
#78
○説明員(讃岐喜八君) そうですか。若し今申上げました統制が撤廃になります場合については、金融の面で或いは仰せのようにスタンプ手形でやるということは、或いはむつかしいじやないか。もう自由にして下さい、こういうことになるかも知れません。これは今後研究する必要があるじやないかと思います。大体以上御説明申上げました通りでありまして、目下こういう方向につきまして研究しておるのでございまして、決定ではございません。その点御了承願います。
#79
○委員外議員(油井賢太郎君) 今政府の方の御説明によつて絹織物は恐らく統制が近い將來において撤廃せられるだろうというお話ですが、この請願の趣旨は、絹、人絹織物となつておりまして、いわゆる絹織物だけに限らず、人絹織物、或いは絹人絹の交織というようなものについても、同樣の趣旨で以て請願が出ておりますから、その点も併せて御説明願いたいと思います。
#80
○説明員(讃岐喜八君) 人絹織物につきましては、先程申上げたような公定價格と自由價格の開きと申しましようか、バランスの問題が絹の場合のごとくでありませんで、自由價格が公定價格を上廻つておるわけでありまして、今直ちに統制を撤廃するということは困難であろうというふうに考えます。つまり統制を今後も続行するということになると思うのでございますが、その場合におきまして、只今仰せの一番から八番までの問題があるわけでございますが、一番の指定生産と自由生産とを併用せよということにつきましては、恐らく人絹といたしましては、現在生産されました人絹糸の全部が輸出に向けろということになつておりまして、二等品以下が國内に向けてもよろしいということになつておりまして、これは司令部の方で決めておられるわけでして、その二等品以下のものが國内に使用されることを許されておるわけでございます。これにつきましては誠に数量が少いと思いますので、自由生産をするということは、非常に困難ではないかというふうに考えます。在庫許可制、割当公文書、登録業者相互間の賣買、衣料切符の全國通用の問題等につきましては、目下絹織物の統制撤廃等と関連いたしまして、ともかく細部に亘つて檢討中でございまして、誠にここで御返事申上げるところまで参つておらない次第であります。目下研究中でございますので、さよう御了承願いたいと思います。
 六以下の問題につきましては、先程申上げた通りでございますが、統制品である人絹織物の流通の問題につきまして、織維スタンプ手形を以ていけるように、金融面を打開せよ、こういう御意見に対しましては、我々も誠に御尤もだと存じますので、それが実現し得るように努力いたしたい、こういうふうに考えております。
#81
○委員外議員(油井賢太郎君) 只今政府の方から御説明がありましたが、人絹織物についてはまだ研究中というお話で、その研究中なる期間もなかなか時間がかかると思うのでありますけれども、この請願の趣旨とするところは、現在行なつております統制規則において、種々不便があるのでございますから、二番、三番、四番、五番の問題も大至急一つこの請願通り、政府において御改正願いたいという点を委員の皆さま方に御了承を願いたいと思います。
#82
○委員長(佐々木良作君) 紹介議員或いは政府委員に対する御質問、或いは処理に対する御意見をお願いいたします。
#83
○鎌田逸郎君 織維課長に伺います。只今御説明で絹織物は統制を撤廃するといつたようなお言葉がありましたが大体内定しておられるようですが、これが十分に完全になるような見通しがついておりますか。
#84
○説明員(讃岐喜八君) その点につきましては関係方面との連絡の都合がありますから、今完全なる見通しと申しますと、ちよつと御返事申上げられないのですが、その点を研究中であるということで御了承願います。
#85
○鎌田逸郎君 課長の御説明によれば今にも大体なりそうなふうに察せられるのですが、御説明の要旨からするとその程度に伺つておいていいですか。
#86
○説明員(讃岐喜八君) それですから今のところは研究中だということで御了承願いたいと思います。
#87
○鎌田逸郎君 油井さんにお伺いしますが、お互いに織維業者なんですから、この絹織物の統制ということは是非私は必要だと思うし、又業者の世論だと思うのです。そこで陳情の趣旨は絹織物と人絹を包含して一緒に出されることはちよつとまずいじやないかと思います。これは別々にして絹織物の統制撤廃の陳情と同時に、一方に又絹、人絹の不備の点を陳情されて、少し細か過ぎるじやありませんか。この條項は……
#88
○委員外議員(油井賢太郎君) それについてはまだ請願を出した当時は絹織物の統制撤廃というような話は全然出ていなかつたのです。ところが出した後で今、安定本部から御説明のように絹織物は統制を撤廃してもいいじやないかという研究がし始つたものですから、それで今、鎌田野委員のお話の通りに却つて別々にした方が現段階においては適当かとも思われます。併し安本の御説明のようについこれが実現するか分らないというようなものであれば、一纒めにして、この程度の要望は政府でやつて頂いて、そして促進して頂けば尚幸いと思います。
#89
○鎌田逸郎君 促進することはいいのですが、そうすると古証文のような條項になりますから至急訂正してお出しになつたらどうです。そして明日にでも委員会を開いて採択するような方法を取られたらいいじやないですか。
#90
○委員長(佐々木良作君) 速記中止。
   〔速記中止〕
#91
○委員長(佐々木良作君) 速記始めて……
#92
○西川昌夫君 昨日か一昨日の新聞に、アメリカから生糸二万俵が逆送されるというようなニユースが出ておりましたが、あなたの方のお考えの統制を撤廃して行くという見地からして、生糸の輸出向けと國内用の原料糸綿の構想を承わりたい。
#93
○説明員(前谷重夫君) 只今の生糸の問題につきましては、後にも請願が出ておりますからその際詳しく申上げますが、大体輸出の確保という見地から、或る程度の價格統制なり数量統制をやらなければならないのじやないかというふうに考えておる次第であります。ただ先程の二万俵の問題は、現在アメリカに昨年度出ましたものが溜つておりまして、そういうことなどから出た噂かと思いますが、現在におきましてそれを転送して云々ということは考えておりません。
#94
○委員長(佐々木良作君) 他にこの請願の処理に関して御意見ございませんか。先程速記停止中にお話が出ておりましたが、前の請願と似たような恰好で、請願を出された当時と現在と大分状況も変つておるらしいので、今の状況を請願者にお伝えして、こうこうこういう措置をされた方がいいのじやないかというような連絡をいたしまして、その状況を見るまで留保という恰好、先程と同じような処理で如何でしようか。先程鎌田委員から出ましたようなことでは如何でございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○委員長(佐々木良作君) よろしうございますか。
#96
○鎌田逸郎君 油井さんに聞きますが、それでよろしうございますか。そうでなく、絹と人絹に分けてこちらの方で適当に採択するというふうにやつた方がよいか。絹に対して棚上げして、人絹に対してはこうこうというように委員長の報告にそれを差入れて採択するというようなことにしたら如何でございますか。
#97
○委員長(佐々木良作君) 一つの請願の一つの部分はいいけれども一つの部分は惡いというのは、非常にやりにくいので、若しそういう調子でやるならば、絹、それから絹人絹、それから人絹というように順序をつけて適当に、余り混乱を起さんようにせいとかいうようにした方が適当ではないかと思いますが……
#98
○鎌田逸郎君 この前の國会だと思いますが、商工委員会で処理したものにやはりそういうふうにして採択したものが二つ三つありました。
#99
○委員長(佐々木良作君) 分割処理ですね。
#100
○安達良助君 鎌田委員にお伺いしますが、どういう場合にそういうことをやりましたか、若し記憶がありましたらお伺いしたいと思います。
#101
○鎌田逸郎君 この前のことは余り詳しく覚えておりませんが、やはりこの絹と人絹の問題だと思います。それでこれは價格差益の問題で、絹と人絹が出ておりましたが、一方はそれに該当しない、一方はそれに該当するというようなことがあつて、一方はそのままに棚上げして、該当するものだけをつまり委員長報告の中に入れて処理したということがあつたと、これは記録にあると思います。
#102
○安達良助君 只今鎌田委員の方から前例があるという御報告をお聞きいたしましたので、この委員会を愼重にその点を考慮するので本当であるが、それに鑑みまして、この絹の方だけを採択して人絹の方を切離すというようなことにして、この請願を通したらどうかと考えますが、この点皆さんにお諮り願います。
#103
○委員長(佐々木良作君) 今の処理について御意見ありませんか。
#104
○委員外議員(油井賢太郎君) 今の安達委員の話は、絹の方を採択してとありましたが、あべこべじやないのかな。絹は統制が近く撤廃されるという政府側の意向だから、人絹又は絹人絹交織を請願として通し、政府に通達して貰つて、絹の方は取敢ず保留ならば保留というふうな程度にして頂いた方がいいのじやないのですか。
#105
○鎌田逸郎君 それは勿論そうですね。
#106
○安達良助君 只今政府の方の説明では、切離した方が非常に取扱いに便宜だというようなことから考えまして、さように申上げたような次第であります。
#107
○委員長(佐々木良作君) 私意見を申上げて失礼なんですが、こういうやつの処理は大体これを採用するのならば、その意見書の中に、絹、絹人絹及び人絹というような順序を立てて、余り混乱させんように道筋を立ててやれというような意見を添えて、やはり一括採用の方法をとるか、そうでなければこういうふうにして分けて処理した方がよいし、今こういう事情にあるということを請願者に十分伝えて、その返事が出て來るまでその処理を留保するか、やはり処理の方法としてはどちらかがよいのではないかと思いますがね。この三つの内容があるのをどちらかを採用すると、後ちよつとおかしいような氣がするのですがね。
#108
○鎌田逸郎君 請願の質から行きまして、はやり徹底することが本旨と思いますから、成るたけ無理をしないで、まだ会期もあることですからこれを一度保留して、今の様子を請願者に明示して、そうして処理される方がよいと考えます。
#109
○委員長(佐々木良作君) それではそういうふうにして、今の情勢を十分に請願者に伝え同時に今の先例その他の処理の方法を調べて見まして、適当な方法がとれるように一應留保という御意見が出ておりますが如何でしよう。
#110
○西川昌夫君 今の絹と人絹を別々に考えての政府の現段階の情勢というものは、請願者の意向なり我々の委員会の意向としては、八ヶ條のうち人絹の方においても外すべきもの、修正すべきもの、相当賛成し得る條項があるようでありますから、請願者の原案通り一括して採択されて、その線に沿つて政府に伝達して貰う方がよろしいのではないですか。
#111
○委員長(佐々木良作君) そうすると私の言いました最初のようなやり方ですね。
#112
○西川昌夫君 内部的情勢は絹と人絹と情勢が違うのだが、趣旨においては両方とも非常に肯けるところがあるのですから、そんなものだけ通して、ちよつと困難な点があるやつは後廻しにしてはおかしいようですから、困難なところを克服するというか、打開して行こうというのが、國民の声を……
#113
○委員長(佐々木良作君) 御意見二つ出ておりますが、どちらにいたしましようか。
#114
○奥むめお君 私はこの紹介議員でいらつしやる油井さんの御希望に副うた採り方をした方がよいと思うのでありますけれども、どちらにしても同じ結果になると思いますから、如何でございますか。
#115
○委員長(佐々木良作君) そうすると一括採用して、今のような適当な順序を附けてというくらいな意見を副えて採用すると、こういうことですね。
#116
○奥むめお君 油井さんの成るべく御希望に副うた線で行くということです。
#117
○鎌田逸郎君 油井さんにお伺いします。あなたの御希望に副うて成るべく善処するというのは私賛成ですから、あなたの御意見によつて賛否を採りたいと思います。やはりすぐ出した方がよいですか。
#118
○委員外議員(油井賢太郎君) やはりすぐやつて頂いた方が安本の方でもやりよいのだと思います。
#119
○鎌田逸郎君 自分の先刻の意見は撤回しまして、西川委員の意見に賛成いたします。
#120
○委員長(佐々木良作君) 安達委員よろしうございますか……それではこの百七号の請願は今申しましたような格好で一應採択いたしまして、そしてこの絹及び人絹、絹人絹、適当な段階というか、順序を経てやるような意見書を適当にくつ附けて、政府に提出するということでよろしうございますか。
#121
○西川昌夫君 私の申上げたのは、そういうのと少し違うのでありますが、
#122
○鎌田逸郎君 それが現段階は、大分情勢が詰まつてるおことは、政府委員から御説明がありました。それを十分考慮されて委員長の方で然るべく委員長報告に盛られて、採択されるということにしたらいいのじやないかと思います。
#123
○委員長(佐々木良作君) 政府にちよつと伺いますが、やはりこれを全部一緒じやなくて、適当な順序というか段階は必要なんですか。絹と絹人絹と人絹を一挙に行くのでなく、これは原料その他の関係があるから別々の扱いということは必要なんですから。
#124
○説明員(讃岐喜八君) そうです。
#125
○委員長(佐々木良作君) 請願者にお伺いしますが、その重点的の扱いは請願者の方でも一應考えておられるわけですか。
#126
○委員外議員(油井賢太郎君) これは絹だけは統制を近く撤廃するというようなお話でありましたけれども、現段階においてはこの請願の趣旨を全部お入れ下すつて、委員長報告としては絹は近く撤廃するという話があるが、撤廃するなら速かに撤廃してやるべきだというふうな趣旨をお盛込みになつて、御報告を願えれば、大変結構だと思います。
#127
○委員長(佐々木良作君) そうすると、請願者の方も、この三つのものが或る段階を経てやられるということは、了承されるわけですね。
#128
○委員外議員(油井賢太郎君) そうです。
#129
○委員長(佐々木良作君) それでいいのではないでしようか。
#130
○西川昌夫君 今の油井君の言われた通り、委員長の報告へ織込むということなら賛成いたします。それで結構です。
#131
○委員長(佐々木良作君) それでよろしうございますか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#132
○委員長(佐々木良作君) それでは今のような方法によりまして百七号を採択いたします。
  ―――――――――――――
#133
○委員長(佐々木良作君) それでは紹介議員がまだお見えになつておりませんが、同じような関連したやつでありますから、請願の七十五号の蚕糸業の統制撤廃に関する請願を問題に供したいと思います。先ず簡單に事務局の方から要点を御説明願います。
#134
○調査員(堀克夫君) 蚕糸業の統制撤廃に関する請願でありまして、請願者は群馬縣前橋市長関口志行外一名、紹介議員大島定吉氏であります。要点を申し上げますというと、蚕糸業は、わが國産業の中核をなしており、業者は総力を傾注して斯業の復興に努力しているが、終戰後三年余の今日なお戰時中と同様の統制下にあるため、健全な発展を阻害されているから、経済再建の一助として、國内用生糸、玉糸、眞綿及びその原料繭、及び絹織物、副蚕糸雜纖維等、即時統制撤廃を切に要望する次第でありますという請願であります。
#135
○委員長(佐々木良作君) 政府の御意見をお願いします。
#136
○説明員(前谷重夫君) 只今の生糸、繭の統制につきましては、現在は輸出の生糸については價格の統制はございません。ただ國内、國用生糸について價格がございまして、糸については同時に配給統制をいたしております。尚繭についても公定價格がございます。配給統制もいたしておるわけでございますが、昨年度の状況から申上げますと生糸については大体八万俵、輸出用の織物に廻りましたものが四万俵、大体十二万俵が輸出に向けられたわけでございます。本年度の生産状況から申しまして精々十四、五万俵しかできないのでないかということになりますると、その面から現在の輸出で特に生糸が対米ドルを稼ぐという点からして、やはり輸出を確保するために或る種の統制を続けて行かざるを得ないというのが、現在の実態でなかろうかと存ずるのであります。但し御承知のように爲替レートの実施の時期等についてまだ明確でございませんので、その点については申上げられませんが、その善後措置として、その状況、実施の時期等の模様によつて、又別途の考え方をとらなければならないかと知れませんが、現在においてはやはり輸出を確保する意味において、統制を続けて行くことが必要であろう、こういうふうに存じております。
#137
○委員長(佐々木良作君) 御質問、御意見ありませんか。
#138
○鎌田逸郎君 そうすると請願の趣旨とは相反する点もあると思いまするが、アメリカの極く最近の情報では、シルクの價格が約三割ぐらい暴落しておるというのであります。これがシルクばかりでなく一般の経済の一つの反動と思いまするが、それに伝えられておる三百三十円の爲替レートにした場合、現在の輸出と比較してこういうものの將來をどういうふうにお考えになつておるか。参考までに関連もありまするからお伺いしたいと思います。
#139
○説明員(前谷重夫君) その点については、現在の対米市價は來年一月まで一定の最低價格が保証されておるわけであります。四百二十円のレートが三百三十円になりますからして、相当生糸や繭の價格が影響があるわけでございます。ただレートがいつ実施されるか、この時期によりまして考え方が非常に違うと思いますが、いずれにしても或る時期においてはそういうレートで実施しなければならないのでありますから、その期間的な状況によりまして、できる限り蚕糸業及び養蚕業についてそのレートに合うような合理化を図らざるを得ない。ただ過渡期的の措置として、レートの実施の時期が非常に早い場合には、混乱を防止するための特別措置について考究しなければならないのでないか、かように考えでおります。
#140
○西川昌夫君 先程の前段の政府員の御説明は、この請願の趣旨の極く一部分の御説明のようで、今これを見せて頂いたら、「國内用生糸、玉糸、眞綿及びその原料繭、並びに絹織物、副蚕糸、雜纖維」という極く一部分で、あとのものを一項目ごとに政府の今考えておられるところを御説明願いたいと思います。玉糸、眞綿、その原料繭、絹織物、副蚕糸、雜纖維……
#141
○説明員(前谷重夫君) 結局、生糸及び原料繭を中心といたしまして、玉糸、眞綿、これもやはり原料関係が共通いたしておりますので、やはりその面から現在の状況においては統制をして参りたい、かように考えておるわけであります。雜纖維につきましては、その種類によかろうかと思いますが、或る部分統制を撤廃するということも考えられるのではないか。その種類によりましては何とも申せませんが、從來余り問題にならなかつたようなものにつきましては、考えられることであります。それから絹織物につきましては、現在の需給状況からして、統制を撤廃し得る時期に達しておるのではないかと考えられるわけでありますが、その点は目下檢討中であると、こういうことになります。
#142
○鎌田逸郎君 只今政府委員から輸出を確保するために統制をしなければならんと、いうふうに言われておりますが、現段階において貿易が民間貿易であり、國内の製品であつて、養蚕というものは大部分農家がやつておる。こういう意味からいつて輸出を確保するために統制をしなければならんということは、ちよつと私にははつきり分らんですが、どの程度に政府は考えておられるか、この点をちよつとお伺いしたい。
#143
○説明員(前谷重夫君) 勿論統制と申しましても、先程申上げましたように、数量的に見まして、輸出が生糸の主要部分を占めるわけでございますから、そういう意味におきまして、生糸の生産はその主要目的が輸出向にあるというふうに考えられますので、輸出を確保するというために、或る種の公定價格なり数量統制というものを継続して行きたい。又現在のアメリカといたしましても、相当生糸の輸出は昨年度におきましては、総額の三割ぐらいを占めております。今年度においては輸出がもう少し伸びますればそれほどにもなりませんが、相当のウエイトを占めておりますから、全体の経済再建のために輸出を確保して参らなければならないという意味におきまして、申上げたわけであります。
#144
○委員長(佐々木良作君) それに対する御意見ありませんか。
#145
○西川昌夫君 今の品目のうち玉糸は昨年度あたり輸出に相当むけられたのですが、眞綿とか副蚕糸については統制する対象としての價値はないように思いますが、更にその点を伺いたい。
#146
○説明員(前谷重夫君) やはり副蚕糸あたりは絹紡糸として織物に関係があるので輸出用になるわけであります。
#147
○西川昌夫君 眞綿の方は……
#148
○説明員(前谷重夫君) 眞綿の方は多少事情が違うと思います。
#149
○鎌田逸郎君 重ねて伺いますが、輸出と内地の方の大体パーセンテージはどのぐらいになつておりますか。尚数量を……
#150
○説明員(前谷重夫君) 昨年度におきましては、大体輸出が十二万俵で内地が八万俵でございました。これはすでに昨年度の生産から見ますと、それも賄い切れないで、一昨年からの持越で賄い得た。本年度は大体十四、五万俵は最高だと思いますから、昨年度程度の輸出を確保するといたしますれば、國内需要は相当少くなるわけであります。昨年程度に國内需要があるとすれば、輸出との競合にならざるを得ないと思います。
#151
○鎌田逸郎君 重ねて伺いますが、一般にはつきりしたことは分らんですけれども、生糸の滯貨が相当あり、又アメリカにもストックがあるということ、それから内地の方の絹織物というものは公定價格を下廻つて尚且つ賣行が惡い。一方輸出向にしておつた羽二重とか、そういうものが賣行が惡いために不適格品というような銘を打つて國内に又還元しておるというようなことを聞いておる場合に、自分から考えた時に須らくこういうものを撤廃をして、少くも日本の國内の衣料品に充当するように、適当なものを作る方がよくはないかというふうな感じがするのでありますが、政府はどういうふうに考えておられますか。
#152
○説明員(前谷重夫君) 今お話のように現在昨年度におきましては、生糸につきましてはアメリカの方で先程お話がありましたように、二万俵程度の滯貨があるが、國内的にはランニング・ストック程度の滯貨しかないのであります。ただ絹織物につきましては銘仙等につきまして相当の滯貨があるわけであります。そこで現在の考え方としましては輸出を振興するためには、少くとも引合があればそれに対しては應じ得るという形にいたしておきませんと、國内向の需要があるためにその方に糸が全然賣れておつて、糸の引合が起つた場合においてもう糸がないということでは困りますから、やはりアメリカの市況と同時に又國内の方面の需要も全然考えないわけにいきませんが、その間のやはり調節をとり得る組織として、一つの配給統制より外に方法がないのではないかと思います。
#153
○鎌田逸郎君 それじや重ねて伺いますが、玉糸とか屑繭、そういつたような副蚕糸は價格が安くて非常に丈夫なものだと思つておるのですが、あれを一つ内地向に対しては統制を撤廃する意思はありませんか。請願の趣旨に副うて……
#154
○説明員(前谷重夫君) まだその生糸の問題につきましては先程も申上げましたように、根本的にはレートの実施時期如何ということによつて、考え方を全然方向転換せざるを得んような場合も予想されるわけでありますから、現在の問題としては統制を続けて行く。お話の副蚕糸等につきましては、生糸の全体の状況がレートなり、取引その他の問題がはつきりいたした場合に檢討いたしたいということで、現在におきましては現在の統制をそれまでは續けて行きたい、かように考えております。
#155
○西川昌夫君 これはお話の聽いておると統制の理論の根本問題になるので輸出向に確保するために数量の統制をして、そうして輸出品の價格は枠を外してやつておる。横浜等においては自由取引をやつておる。そうするとただ輸出数量を確保して置くために紐を附けておくということだけであつて、何というか食べ物を三杯しか食べないところに四杯も五杯もそこに茶椀によそつて並ベておくというわけで、却つて外需の振興を妨げて横浜に行きさえすればデッド・ストツクが幾らでもあるのだということで、尚買いに來た時のために紐をつけておくのだという議論では、ますます輸出の大宗たる生糸を外國市場において需要を減退させるような結果になるのじやないかと思うのですが、玉糸、副蚕糸、その他の撚糸を生産するためにもいいじやないか。この意味においてもストツクがあり過ぎて困るようなものは枠を外してしまつてどんどんやつた方がいいじやないですかな。ただ農産物の外の價格等の関係があるから、そつたの方だけをうまくやり、均衡の取れた價格統制をして、生糸になつてから後の國産糸の玉糸とか、眞綿は枠を外してしまつた方がいいように思うのですが、それでこの請願の趣旨は御採択になり、又政府当局もこの線に副つておやりになることを希望しますが如何でしようか。現在はもうお腹一杯の所へ御飯を食べろ食べろといつて、ますます生糸の世界市場における飽和状態というか、需要を見ないで逆なことを問題にしておる。これだけ日本の統制がまずいということになるのじやないですか。
#156
○説明員(前谷重夫君) ただ生糸が毎月々々作られておりまして、割当もその月の引合、不足の状態と生産高というものを見合せてやつておりますから……。私が申上げたのは、作つた生糸を全部市場に置いておくということではなく、引合うものについては優先的に輸出を確保するという趣旨であります。
#157
○西川昌夫君 ですから自由商品にして置けば、海外の需要者も内地にどんどん出掛けて來ても、横浜の市場で生糸のストツクがないということになると、向うも高く買つて來るわけですからもうじつとしておられん。ところが横浜に行くと、いつ行つたつてデツド・ストツクは埃を被つて山に積んであると、買いたくてもうんざりするというような意味合から……
#158
○説明員(前谷重夫君) ただ最近フランスあたりの使節團が言つておりますが、やはり生糸としては大体八万俵程度の需要は更にこれを商品宣伝でもつて強化をする、こういう話で、本当の商品宣伝で生糸はバランスができているということでございます。絹織物は現在のレートからしますと、相当の引合はある。約十万俵や十五万俵のものは或る程度行くのじやなかろうか。ただ現状におきましては、昨年相当出ましたがちよつと今一服の形ではありますが、もう國内的に從來の空人氣というものは殆んどなくなつております。
#159
○西川昌夫君 まあ國の事情が占領下でもありますから、余り何も言えないのですが、向う樣の意見を聞けばいつでも埃に積んであるくらいあつた方が買い易い状態なんですから、それを希望するでしようが、ここのところの兼合がむずかしいところだと思います。それだけに早くこの統制撤廃の方に御盡力願つた方がよろしいのじやないかと思うのです。
#160
○鎌田逸郎君 私は今西川さんのおつしやることに全然同感なんです。この統制は農林省の蚕糸局でおやりになるのですか。
#161
○説明員(前谷重夫君) そうです。
#162
○鎌田逸郎君 どうか一つ農林省の方は十分考慮されまして、実際の問題でいろいろの理窟はあるでしようけれども、理窟を拔きにした実際の面から見まして、一つでき得る限り早くこれを統制撤廃するように、蚕糸業者だけでなく、我々もそういうふうな考えを持つておりますから、どうぞあらゆる御考慮を願いたいと思います。よつてこの請願は採択をして行かれる方がいいと思いますから委員長においてお取計らいを願います。
#163
○委員長(佐々木良作君) 外に御意見ありませんか。この統制撤廃に関する請願を採択した方がよかろうという御意見が出ておりますがよろしうございますか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#164
○委員長(佐々木良作君) それではそのような恰好で採択することにいたします。
  ―――――――――――――
#165
○委員長(佐々木良作君) 次に請願第百四号砂糖の特別價格による自由販賣の請願。これは紹介議員は黒川議員ですが、見えておりませんから、事務局の方から代つて簡單に説明を願います。
#166
○調査員(菊地拓君) 砂糖の特別價格による自由販賣の請願、請願者は東京委託製パン工業協同組合理事長齋藤寅一、紹介議員は黒川議員であります。請願の理由は、厖大な輸入食糧を成るべくパン等に二次加工して消費せしめることは、連合軍は勿論日本政府当局の一貫した方針であります。然るに一定の資格條件に合致した配給パン工場の生産能力に限界がありますので、大部分の輸入食糧は依然として消費家庭に單体配給されておる状況であります。殊に本年三月から向う半ヶ年に亘つて約三十万トンの輸組玉蜀黍が放出されるのでありますが、そのうち約二十万トンが消費家庭に小麦粉と抱き合せて單体配給されるのでありますので、消費家庭としてはこれを喜んで食用に供するためには、これが副原料として若干の砂糖を必要としているのであります。特にこの際輸入食糧の一部を現在行われておりまする特別酒の例に倣いまして、特別價格で自由販賣の途が開かれるとしますと、これを製パン用として使用し得るのでありまして、更に政府の税收が増大するばかりでなく、粉食の普及に寄與するところが非常に大きいのでありますから、この際は万難を排して砂糖の特別價格による自由販賣を断行して貰いたいというのが、この請願の趣旨であります。最後に附け加えまして、自由販賣價格を例に取りまして、一貫目千円の販賣價格としますると、税收としまして、放出数量が二十万トンある場合には、三百七十四億九千万円に上り、三十万トンの場合には五百六十二億四千万円に上るということを附け加えております。
#167
○委員長(佐々木良作君) 政府側の御説明を願います。
#168
○説明員(平松甲子雄君) 御答弁いたします。現在砂糖の大半は輸入によつて賄われている状態であります。年間の供給量は大体三十五万トン程度、まだ今年の分については確定していない状況でありますが、大体その程度ではないかと思います。そのうちの二十四万五千トンぐらいまでは、ガリオア資金による輸入に仰いでいる関係もありまするから、昨年砂糖消費税を課しますときに、それは芳しくないという関係方面の意向もありましたが、遂に一斤当り二十円の消費税を課して配給されたのであります。
 本年はその砂糖消費税の当否が現在問題になつております段階にありまして、自由販賣、特賣販賣することによつて税收を確保するということは、関係上面のガリオア資金によつて輸入する意向と、大分反対の方向にあるのではないかと考えられるのであります。次にその配給される砂糖は、連合國によつて我が國民に許されております千四百四十カロリーのうちの三十八カロリーを占めておりまして、これは國民に画一的に均等に配給されることが関係方面の要望であります。それらの点を考慮しまして砂糖の特價販賣は政府としては全然考慮できないと考えられます。
#169
○委員長(佐々木良作君) この請願に似た請願が前國会にも出まして、自由菓子統制價格撤廃に関する請願と同じ恰好で檢討されまして、両方とも留保になつておりますが、この請願に関しての御質問或いは御意見をお願いいたします。
#170
○安達良助君 この自由販賣にするということは、結論において國民に平等に主食の配給をする建前といたしましてやつておるのでありまするが、こういうふうなことをやつた場合においては、一部國民に対するところの砂糖の配給量が減退するということになるのでございましようか。その点を政府にお伺いいたします。
#171
○説明員(平松甲子雄君) 先程も申しました通り、供給量の九割以上輸入に仰いでおります関係上、その分を特價販賣するということになりますと、特價販賣に向ける分だけは家庭配給量は減らさざるを得ないということになつて、配給の分がそれだけ喰われるということになります。
#172
○安達良助君 配給價格と只今の請願書の千円という價格についてでありますが、この差の報告をお願いしたいと思うのであります。
#173
○説明員(平松甲子雄君) 現在一斤当り赤糖で四十円、白糖で五十円になつております。それで請願の一貫当り千円程度と申しますると一斤当り百六十円くらいになると思います。そうすると一斤当りに対して百二十円の差が出て來るわけであります。而も現在の四十円、五十円の砂糖の價格の中には二十円の消費税が含まれております。この消費税について目下檢討中でありますから、更に開きも大きくなると思います。
#174
○委員長(佐々木良作君) 他にございませんか。
#175
○西川昌夫君 その砂糖の價格の決定の基礎はどうして決定されたわけですか。
#176
○説明員(平松甲子雄君) 價格の決定と申しますと、四十円五十円でございますか。
#177
○西川昌夫君 砂糖一斤の……
#178
○説明員(平松甲子雄君) 輸入された当時の主食の代替配給をしますときに、カロリーで普通の主食で計算いたしまして、大体一斤当り二十円であつたのであります。それが昨年の十一月から調味料として配給いたしました場合に、砂糖消費税を取りたいという財政当局の要望がありまして、大体一斤当り二十円という消費税を加えて、四十円、五十円ということにいたしました。
#179
○鎌田逸郎君 去年あたりは砂糖を主食の代りに配給したということを聞いておりますが、二十四年度は砂糖は主食の代替にはしないということが新聞にも見えております。同時に又もう一面菓子屋の方に砂糖というものはどの程度配給しておられるか。現在の店頭に賣つておる一つ二十円のものがどういう公定價格のものであるのかどうか、これをちよつとお伺いいたしたい。
#180
○説明員(平松甲子雄君) 現在砂糖を菓子用に配給は全然行つておりません。三十四万トンのうち、育兒用その他粉乳に混ぜるために極く僅か二万トンばかり使つております。それで菓子用として市中に出ておりますのは、家庭配給のものが闇に流れてそつちの方に使われておつたのではないかと思います。
#181
○鎌田逸郎君 主食の代りに配給は…
#182
○説明員(平松甲子雄君) 主食代替の配給は大体二十四年度は行わないという政府の方針であります。
#183
○鎌田逸郎君 この請願はどうもまだ了解に苦しみますので、これは留保されたい。
#184
○奥むめお君 私もその請願ものものの内容もはつきり理解できませんですが、どこにある砂糖を指しておるのか。というのはあなたの説明では、政府にはこれだけの砂糖があるだけですが、ですけれども本当を言えば市場には砂糖が沢山ありますわね。あることは確かに、これは貧乏人が砂糖の配給を待ち切れないで、どこの家でも金に替えておるということも随分ございますわね。それも闇に廻つておると思いますけれども、又南の方に行けば随分安く買えるということも聞いておりますし、又持つて來るということも聞いております。ですけれども、どこの砂糖を当て込んでおつしやるのか明確になれば私は考えて見なければならないと思いますが、値段としては非常に反対ですけれども、砂糖がどこかに、政府が持つておるのはどうせ非常に限られた量ですが、他にどこにあるとお思いになりますか。
#185
○説明員(平松甲子雄君) 請願書の意書は特別價格で販賣せよということを要求されておるようでありますが、要するに政府の手許にある砂糖ということが前提となつておるので、特別價格による税收ということは考えられないわけでございますから、政府の手許にある砂糖ということが考えられるわけであります。ですからその点から考えまして政府としては現在のところそういうことは考えておりません。
#186
○委員長(佐々木良作君) 留保の御意見が出ておりますが、扱いは留保にしてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#187
○委員長(佐々木良作君) 請願の百四号は留保いたします。
  ―――――――――――――
#188
○委員長(佐々木良作君) 次に請願の二百八十一号東北地方の大口産業用電力料金低減に関する請願を問題に供します。紹介議員藤井議員から一つ紹介説明を願います。
#189
○藤井丙午君 坐つて申上げます。東北地方の製鉄関係業者の結成いたしております東北鉄鋼協議会が請願者になつております。請願の趣旨は東北地方の鉄鋼業等の大口産業の電力の料金を下げて頂きたいというのが請願の趣旨なんです。それは東北の現在の製鉄業初め電力の大口重要産業を維持育成して行くという意味と同時に、電源地帶における余つておる或いは飽和状態になつておる重化学工業等を東北に移転促進するという意味からも、電力料金を下げて貰いたいというのが請願の趣旨でございます。その理由とするところは皆さんもすでに御承知のように、現行の電力料金は地域的に格差がついておりますが、その格差の幅から言えばその実態は全國画一料金の域を出ておりませんし、又地域の等級付けにつきましては非常に不合理というか妥当を欠いておる点がある、こういうのでございます。例えば一キロワツト・アワーの電力料金について、北陸は六十八銭、東北、関東、関西、中部各地方は七十九銭、北海道、四國、九州、中國等は九十銭、こういうふうになつておるのでございますが、そこで請願者側の申しますのには、少くとも東北地方は電源地帶でもあり、かたがた少くとも北陸と同じ程度の料金のお取扱いを受けたい。つまり関東とか関西とか中部地方とか、これらと同列に編入されるのは妥当でないということ、もとよりこの電源の、つまり電力原價の関係から引下げて貰いたいというようなことは、今言うべくして行われないことでありますからその点は言つておりませんが、まあ第一にこの請願者たちの理由として挙げておる点は、先程もちよつと触れましたけれども、現在の東北地方の鉄鋼業その他化学工業等の大口の電力需要工業というものを前提として、立地條件として、豊富低廉な電力が最も大きな立地條件になつているわけなんであります。その意味で需要地が遠隔であるとか、輸送が不便であるとか、補助関連工業が発達していないとか民度が低劣とか、いろいろなハンデイキヤツプを克服して、尚且つ工業立地を定めたのは、豊富低廉な電力が大きな要因をなしておるからで、そういう意味からいつて東北の重工業化学工業等については、電力料金に特別に配慮を是非してほしいということが一つ。それから又これは当面及び將來に亘つての問題ですが、結局電力の有効消費という面からいつて、現在のような送電では非常にロスがあるわけですから、そういう意味からも亦中國、九州、或いは関東関西等の、むしろ電力の供給力に対して工場設備が過剩になつているというようなものを、むしろ將來大きな電源地帶の東北地方へ誘致移転するというような今後の國家政策もとつてほしい、その面からも電力料金を少くとも大口電力需要については下げて貰いたい、こういうのが請願者の趣旨でございます。
#190
○委員長(佐々木良作君) 政府側の御意見を承わりたいと思います。
#191
○説明員(藤田勇君) お答えいたします。東北地方は御承知の通り、請願の趣旨にもございましたが、電源地帶になつております。從つて発電原價そのものから行きますと、恐らく北陸地方に次いで安いのじやないか、そういうように考えます。併しながらこれが配電経費になりますと逆に高くなつております。そうして目下、ざつくばらんに申しますと、今日の東北地方をB地区として、関東、中部、関西と同一料金を頂いておるということは、結局逆に申しますと、他の方の儲けを年にいたしますと大体一億円程度東北には貢いでおります。そういうような結果といたしまして、B地区でありますが、若し料金をとるといたしますとC地区になり、一番高い料金を適用される、こういう結果になるのであります。一時そういう問題がありまして私の方も、あの地域別料金を決定するときにはC地区に一應入れたのでありますが、これはまあ東北振興のいろいろな問題もございまして、とにかくB地区に持つていつてやらなくちや駄目だろう、こういつた政府部内の意見もございましたし、尚又東北地方の配電会社或いは発送電の支店等いろいろなこともございまして、一應B地区にしております。從いまして総括原價から見ますと今のように高くなつている。それから尚もう一つ請願の主体をなしておりますのが、鉄鋼業者その他でありますが、製鉄をやつておるC地区と申しますのは、九州とそれから廣畑、輪西それから東北の釜石になつておりますが、そういう地域はいずれ九州にいたしましても北海道にいたしましても東北より高い料金を拂つている。廣畑と釜石が同じ條件になつておりまして、この間には別に採算上も特に東北の方が不利だということもいえないのじやないかと考えます。ただ発電原價だけを見ますと先程申しましたように安くなつているということは事実でございます。発電経費の方がそういうふうに高くなつております。從つて逆に申しますならば日本の電氣料金は、電燈料金が全國均一になつております。それから小口五十キロワツト未満も全國一律になつております。そういつたものを、若しも東北の電燈を上げて、それから小口の五十キロワツト未満の中小業者に対する電力料金も上げるということにすれば、大口の方も下がるということになります。併しこれもなかなかできかねるので、一應とにかく東北とそれから関東、中部、関西等本州の大部分を同一料金にする、こういうことにいたしております。
#192
○藤井丙午君 今の御説明で八幡、廣畑、釜石、輪西というふうにお述べになりましたが、これは日鉄関係でございまして、この請願者の大部分はむしろ東北の特殊メーカーが多く電氣炉を使用しておる。むしろこの方の主題の請願でありますから、その点だけをちよつと御認識を新たにして頂きたいのですが、ただ今お伺いしておると配電経費が東北地方が非常に高い、これはどういうわけですか。
#193
○説明員(藤田勇君) これは例えば関東あたりは御承知の通り電柱一本当り仮に需要家が二十軒ある。東北あたりは五軒か三軒、こういうことになりますと同じ費用がかかりながら收入の方がずつと違う、こういう結論から出ております。
#194
○藤井丙午君 分りました。
#195
○鎌田逸郎君 東北は御承知の通り水源と水田と地下資源を開発しなければ経済的には成り立たない。又現在の配電事情からいつてこの東北の使命というものは非常に重大なものである。そこで机上でいろいろ計算すれば或いはは水源を控えて逆に配電の経費が高くなるということも計算の仕樣ではなると思いますけれども、日本全体から見た考え方からいつて、是非この請願を採択して、同時に政府の方でもどうかその線に副つて十分に御盡力を願いたい。請願の趣旨に副うように願いたいと思います。よつて本案は採択されることを望みます。
#196
○委員長(佐々木良作君) 外に……では私伺いますが、先程政府委員の御説明によつて、若し全國一律になつておる小口及び電燈の料金を上げれば大口の方は大分とるというお話だつたが、今のプールの全部の料金收入を固定して見るということができますか。逆に言えば今全部の電力料金のプール收入がこのままで行くとここの分だけは下ることになりますが、逆に小口及び電燈料金を上げるならばこれができるか、その計算上の観点からできるかどうか、ちよつと伺います。
#197
○説明員(藤田勇君) 原價計算の上からはできないこともないと思いますが、ただ料金のレート・メーキングの面から東北方面の電燈料金を高くする、中小工業相手の五十キロ未満のところの料金を上げるということもちよつと不可能じやないか、かように考えます。原價計算の面から行きますと先程申上げました通り直ぐにできます。尚又これを逆に調整料金として一億円程度よそから貰つてこれも組み入れるということになりますと簡單にできますけれども、それだけの開きが、それだけの差額と申しましようか、原價尻というものが外の方に影響するこういうことになつて困難ではないか。尚請願の趣旨も大口料金だけを特にA地区料金、北陸配電並にして頂きたい、こういう趣旨かと思います。
#198
○安達良助君 私も東北の者でございますので我田引水になりますが、先程鎌田委員から事情を申された通り、非常に私東北地帶が惠まれていないということから、産業の開発には重要な電力の問題に関しては大幅な値下げをして頂きたいということに対しまして、賛成を表する者でありますが、この際、是非御採択をお願いいたしたいと思います。
#199
○委員長(佐々木良作君) 私一つだけ意見を言わして頂きたいのですが、この請願そのものは内容は或る程度これでも差支ないと思いますのですが、これをやるならばその前にといいますか、これと並行的に、全國料金、今のは相当原價主義に立つておつて料金制自身、これが本当に総合料金であるかどうか疑問がありますが、この元の方が尚大きくおかしいのでありまして、先程紹介議員からもお話がありましたように、例えばA、B、Cに分れておる、北陸の六十八銭、東北の七十九銭、北海道九十銭という、これだけでもおのおの問題があるのでそういうふうな全國料金制自身も尚檢討する必要がある。從つてこれを採択するならば少くともその意見書には全國の料金自体の再吟味を必要とする。そしてこの全國の料金自身の再吟味と共にこういう措置も講じなければならないというような意見が附されるのが必要ではないかと思うのですが如何でしようか。
#200
○鎌田逸郎君 委員長は前に暫く電氣委員長だつたので……。再檢討したら逆に東北は高くなりはしないか、私はよく分らんのですが……
#201
○委員長(佐々木良作君) 私の言うのはそうではないが、例えば今の小口、大口、それから電燈料金、これ自身が今の比率でいいかどうかという問題が一つ、それから大口も小口も全部ひつくるめた全國料金トータルでこれが償うかどうかこういう問題があります。これと関連して、地域差の分というのは、そう大して響かないのです。地域差をこれだけつけたところで、総合の收入自身には大した影響はないので、その意味でいいと思うわけですが、これをやるならばこれと並行して、もつと大きな点に手をつけなければならんと思うのですが。
#202
○鎌田逸郎君 これは八日、九日にあるのですから、その時に再檢討して採択して頂いたらどうかと思います。
#203
○委員長(佐々木良作君) これはこのまま採択いたしますか。
#204
○藤井丙午君 今度私委員としての意見を申上げますが、(笑声)なる程今の佐々木委員長のお話のように、電力料金についても全面的に再檢討する必要は当然あろうかと思います。それとの関連でこの問題をとり上げるということは誠に論理的に正しいですけれども、今お話のありましたように、全体の電力料金の総收入からいくと、地域差の、而も限られた産業部門の地域差の料金というようなことは、それ程全体から言えば大した問題じやなかろうと思いますので、出來得れば東北の特殊事情を産業面において特に考慮するという意味で、御採択願えれば非常に私も仕合せと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#205
○委員長(佐々木良作君) 今のような意味で採択することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#206
○委員長(佐々木良作君) それではそのように決定いたします。
  ―――――――――――――
#207
○委員長(佐々木良作君) ちよつと速記を停止願います。
   〔速記中止〕
#208
○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて。それでは陳情が尚数件残つておりますが、時間も参りましたからこれで今日の委員会を閉じたいと思います。今日御審議願いました請願は七件で、そのうち二十八号、二百五十一号、七十五号、百七号、二百八十一号、これを採択して政府に送付すること、八十七号、百四号はおのおの留保することに決定いたしました。
 では特に外に問題がなければ今日はこれで閉会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#209
○委員長(佐々木良作君) それでは閉会いたします。
   午後三時四十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     佐々木良作君
   理事      西川 昌夫君
           安達 良助君
           帆足  計君
   委員      奥 むめお君
           鎌田 逸郎君
           藤井 丙午君
  委員外議員
           木下 源吾君
           北村 一男君
           油井賢太郎君
  政府委員
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   動力局長)   増岡 尚士君
   総理廳事務官
   (物價廳第一部
   長)      吉田 晴二君
  常任委員会調査員
           堀  克夫君
           菊地  拓君
  説明員
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   生産局次長)  前谷 重夫君
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   生産局繊維課
   長)      讃岐 喜八君
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   生活物資局民生
   課勤務)    平松甲子雄君
   総理廳事務官
   (物價廳第三部
   動力課勤務)  藤田  勇君
ソース: 国立国会図書館
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