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1949/04/18 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 予算委員会第二分科会 第1号
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1949/04/18 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 予算委員会第二分科会 第1号

#1
第005回国会 予算委員会第二分科会 第1号
昭和二十四年四月十八日(月曜日)
   午前十時三十五分開会
  ―――――――――――――
 昭和二十四年四月七日(木曜日)予
 算委員長において、左の通り担当分
 科委員を選定した。
           岡田 宗司君
           山下 義信君
           西川 昌夫君
           深水 六郎君
          尾形六郎兵衞君
           油井賢太郎君
           井上なつゑ君
           伊達源一郎君
           西郷吉之助君
           堀越 儀郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○正副主査の互選
○昭和二十四年度一般会計予算(内閣
 提出・衆議院送付)
○昭和二十四年度特別会計予算(内閣
 提出・衆議院送付)
○昭和二十四年度政府関係機関予算
 (内閣提出・衆議院送付)
  ―――――――――――――
   〔年長者伊達源一郎君仮委員長となる〕
#2
○仮委員長(伊達源一郎君) 年長者の故を以て、参議院規則第七十五條によりまして、私が正副主査の互選会の管理をいたします。これより第二分科会の正副主査の互選を行います。
#3
○西郷吉之助君 正副主査の互選は選挙によらず管理者において指名されんことの動議を提出いたします。
#4
○仮委員長(伊達源一郎君) 只今の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○仮委員長(伊達源一郎君) 御異議ないと認めます。それでは主査に油井賢太郎君、副主査に西川夫昌君を指名いたします。
   〔油井賢太郎君主査席に着く〕
#6
○主査(油井賢太郎君) 只今より第二分科会を開きます。本日の議題は昭和二十四年度一般会計予算、昭和二十四年度特別会計予算の昭和二十四年度政府関係機関中外務省、文部省、厚生省の所管であります。先ず外務省の所管について当局から説明を求めます。
#7
○政府委員(大野勝巳君) お手許に差上げてありまする、昭和二十四年度予算部局別事項別表、大体外務省所管昭和二十三年度及び昭和二十四年度予算定員対照和というのを御覽願いたいのであります。御説明申します。外務省所管の昭和二十四年度予算として要求してあります金額は四億五千二百九十万七千円でありまして、今その内訳につきまして順を追つて部局別につき御説明申上げます。
 第一に大臣官房の経費でありまして、職員の任免、服務及び公文書類の発受、編纂、保存府びに予算決算一般会計経理に関する事務等の外、退官、退職手当の支給に要する分を含めまして八千一百七十万四千円を、又外地恩給事務、外交文書の編纂、通信施設の維持、廳舎、官舎の営繕工事等に必要な経費として、千二十六万二千円を計上し、合計九千一百九十六万六千円となつております。
 第二は総務局の経費でありまして、外國に関する政務を処理し法令文の審査、行政の考査を行い、所管行政の総合調整を行う事務のために、五百四十二万二千円を計上し、通商條約及び通商政策の調整等に必要な経費として七十四万円、合計六百十六万二千円を計上したものであります。
 第三は條約局の経費であります。條約局におきましては、條約その他國際約束の締結、國際法及び條約法律の事項、國際連合その專門機関及び國際常設機関との協力に関する準備、連絡並びに調整等の事務を行いますので、その経費として五百十三万三千円を、又條約集編纂、國際條約に新たに加入するに必要な経費として、二百九十万一千円、合計八百三万四千円を計上してあります。
 第四は調整局の経費でありまして、國際情勢一般及び各國際機関の動向並びに政治経済、外交に関する調査、研究を行う経費として、五百八十六万三千円を、その外國際情勢の基本調査研究に必要な経費として、三百五十二万三千円、合計九百三十八万六千円を計上したのであります。
 第五は管理局の経費であります。管理局におきましては、朝鮮、台湾、樺太、関東州、南洋郡島その他外地に関する整理事務及び邦人の海外渡航及び在外財産に関する事務を行うのでありまして、公私の財産、負債、企業及び在外邦人の引揚、一般海外渡航に伴う旅券の発給、査証等のため一千五十三万九千円を計上いたしてあります。又外地引揚職員等の諸給與の支給、ソ連、中共を含む一般東亞地区に残留しておりまする邦人の諸調査、留学生の施設補助等に関する事務のため二億四千円百三十五万八千円、合計二億五千九百八十九万七千円を計上したものであります。
 第六は特殊財産壁の経費でありまして、連合國最高司令官の指令に基きますところの返還すべき物件の調査、保管及び処分を行い、総司令部民間財産管理局の管理に係る日本の公私財産に関する事務の連絡及び調整を行いますため、合計三千二十万一千円を計上したものであります。
 第七は情報部の経費であります。情報部は、内外新聞、通信及び報道に関する事務を行うものでありまして、國際事情に関する知識の普及及び各國との文化交流並びに國際文化機関との協力のため、四百三十五万八千円を計上いたしました。又海外放送事業の補助、情報啓発その他國際文化事業のため五百十七万七千円、合計九百五十三万五千円を計上したのであります。
 第八は特別資料部の経費であります。ここでは日本占領に関する記録の蒐集、編纂並びに研究に関する事務を遂行しているのでありまして、五百四十四万二千円を計上いたしました。
 第九は外務省外務官吏研修所の経費であります。これは外務部内官吏をして、將來外交再開の日に備えまして遺憾のないよう必要な研修を行わしめているのでありまして、合計三千一百六万五千円を計上いたしております。
 第十は國立國会図書館支部図書館の経費でありまして、この図書館支部経営に関します一般の経費であります。
 以上が只今上程されております昭和二十四年度経費の大要であります。何とぞ詳細御審議の程をお願いいたします。
#8
○主査(油井賢太郎君) では御審議のある方は順次御発言を願います。
#9
○西郷吉之助君 只今御説明になりました中で、特殊財産脇の二の項にありますその備考の二において、「本省及全國都道府縣に於て上記の事務を行うため必要な本省経費及地方公共團体に対する交付金」とありますが、この地方公共團体というのは、どういう種類の團体ですか。
#10
○政府委員(千葉皓君) お答えいたします。地方公共團体は各都道府縣でございます。
#11
○西郷吉之助君 民間の團体に対する交付金は全然ないわけですか。
#12
○政府委員(千葉皓君) ございません。全部府縣でございます。
#13
○尾形六郎兵衞君 外務官吏研修所というのは現在もあるのですか。
#14
○政府委員(千葉皓君) 現在やつております。
#15
○尾形六郎兵衞君 これは現在考えますのに、全部外地の大使館、公使館、領事館が閉鎖して、その間外務官吏が國家試驗もなしに、殆んど外交に必要な人員というものが暫く空白時代を起しはしないかと心配しておりますが、再開の場合直ちにそういうような大使館、公使館、領事館等に派遣する外務省の熟練したる外交技術官或いはいろいろな調査研究をするような人々を養成しておる機関ですか。
#16
○政府委員(千葉皓君) 只今お説のありました通り外交再開に備えまして、所要の外交官、領事官を養成することを目的とする研修所であります。
#17
○尾形六郎兵衞君 三千百万円という予算ですが、どんなふうに使つておりますか、具体的に御説明願いたい。
#18
○政府委員(千葉皓君) 外務官吏研修所の経費三千百万円の内訳について申上げます。この大部分は外務官吏研修所に籍を置いております研修員即ち將來海外に派遣さるべき外交官、領事官に対する人件費であります。その金額が殆んど大部分でありまして、約二千五百万円というものがこれに挙げてございます。研修所自体の所員或いは講師その他の謝礼或いは研修員の修学旅行の費用或いは諸種の資料購入の費用といたしましては、約二百万円のものを充てております。大体研修所の費用の内訳はこの通りであります。
#19
○尾形六郎兵衞君 予算定員が昨年が三百九十八名で、今年が二百三十九名で百五十九名減つておりますが、その内訳を見ると、大使が二名、公使三名、參事官三名、総領事五名とありますが、これは研修所の指導員なのでありますか、或いはこういう方々を予備としてただ待遇してあるのですか。
#20
○政府委員(千葉皓君) 今年度の研修所の定員は二百三十九名計上してありますが、その中に大使、公使或いは参事官、総領事等の定員も含まれておるわけであります。これは研修所の設立せられました趣旨が、先程御説明いたしましたように、將來の外交官を養成するということが主たる目的ではありますが、尚終戰当時海外にありまして外交の閉塞と同時に職を失うことになつた当時の外交官のうち、將來又外交再開にはそのまま地位を與えまして、温存と申しますか、そのまま再開まで持つて行きたいという、その目的も半分はございまして、從いましてここにございます二百三十九名という定員の全部が研修所におきまして日々研修を受けておるわけではありません。研修所で研修を受けておるのはその一部分でありまして、その他は籍は研修所に置いてございますが、外務本省において本省員に加りまして本省の事務に從事しておる、そういう状況であります。
#21
○尾形六郎兵衞君 分りました。
#22
○伊達源一郎君 只今までの御質問に関連するのですが、外務省では外交が再開できると、一時に沢山の外交官を外に出さなければならんようになるとお考えですか。或いは再開しても大したことはない。徐々に拡大して來るのだからこれだけの準備で沢山だというお考えですか。その辺を一つ……
#23
○政府委員(大野勝巳君) 伊達委員の御質問にお答えいたしますが、外交が正式に再開されるのは常識から申しますと、平和條約が締結された後でなければならないわけでありまして、平和條約が締約された後において正常の外交関係が復活いたしまする場合においては、相当多数の外交官が海外に派遣されなければならないと心得ております。併しながら今の状況でございますといつそういう事態になりますか、見当が付かないわけでありまして、それまでの間に外交官ではないが、外での仕事に從事する職員を何らかの形において出さなければならないかも知れないのであります。それは一に状況の推移に掛るのでありまして、外務省といたしましてはこの二つの場合、いずれの状況になりましても、これに対処して万遺憾なきを期しておるつもりであります。例えば最近ジユネーヴ或いはパリ辺りで國際会議が開かれる予定になつておりますが、これには日本政府の代表ではございませんが、この占領軍の役人が日本関係の事務を見てくれるために出席するのにアドバイザーという形で随行して会議に出る運びになつております。目下旅行の途中にあるのでありまするが、そういうふうに正式に外交関係が完全に回復しない前の段階におきましても、形はいろいろな形が考えられますが、そういう事態で予想されないではないわけであります。そういう場合に対しましては、勿論直ちにその需要に應じ得るつもりでおりますが、同時に全面的に外交が再開された場合におきましても、所要の人材を海外に出すという点につきましては、只今のところ外務省としては遺憾なきを期し得る自信を持つておるような次第であります。
#24
○伊達源一郎君 続いて伺います。この予算は今度の行政整理とどういう関係においてお組みになつたのですか。
#25
○政府委員(千葉皓君) この予算は政府の方針に從いまして、大体全般的に三割減員する、こういうふうに立てたのでございます。ただこの研修所の関係につきましては、只今御質問があつたような点にも関連いたしまして、普通の一般のいわゆる三割の標準以上に整理することにいたしまして、この研修所の関係におきましては四割、それ以外の外務省全体につきましては三割を整理いたしまして、外務省全体といたしましては三割二分五厘、これだけの人員整理をいたすことになつております。
#26
○伊達源一郎君 外務省の三割は隨分きついことと思いますが、一体に非常に縮小しておつたものを又三割減して、それで当分やつて行けるお考えですか。
#27
○政府委員(大野勝巳君) 伊達委員の非常に有難い御質問であつたわけでありますが、外務省の隨次終戰以來整理をいたしまして、もう整理の余地はないわけでありますが、併しこれは國家の緊急の要請でありますからして、外務省といたしましては極力これに從いまして、非常に犠牲を拂う段階にあるわけであります。併し將來或る事態が参りまして、人が多数に要るという際には、何とかこれに應じ得るような措置を私共といたしましては考えておりますので、その際は又いろいろ御高配を願わなければならないと思いますが、今のところ最小限度の需要は、我々といたしましては、これで充し得る目算だけは実は付いておるわけであります。
#28
○伊達源一郎君 ただ私はこれからの日本は外交で立つて行かなければならない國になるというふうに考えておりますので、將來日本の力を伸ばして行く最も大事な機関は外交機関だろうと思つておりますが、それで今度の行政整理の場合に、外交機関が縮み上つてしまつて、伸びる力がないようにされることがないかということを非常に心配いたしておるのであります。それで例えば他の当座不必要な機関は削られてもいいが、研修所のごときは私共がら言うと非常に不完全なものと思つております。そういうものを非常に拡大するということが必要と思います。ただ減すだけでなく、減すべきものは大いに減してもいいが、伸びる施策をやつて置く必要がないかと思うのであります。そういう点の御考慮がどこに拂つてあるか、それを伺いたいのであります。
#29
○政府委員(大野勝巳君) 只今の御質問にお答えいたします。伊達委員のおつしやいました点は吉田外務大臣も全く同様の考えを持つておられます。私共にも大臣から只今伊達委員のおつしやつたような趣旨でいろいろ御指示があつて、方針もそれに基いていたしておるわけですが、何にいたしましても行政整理という日本再建のための止むを得ない処置の過程であるのでありますからして、外務省だけ特別の除外例というふうなことをお願いすることが非常に辛うございまして、その意味におきましては、実は涙をふるつて、良心的にそれに從つてやつておるわけであります。併し研修所その他につきましては、成るべく多数の外務省職員に研修の機会を万遍なく與えたいというふうな考慮からいたしまして、六ケ月乃至九ケ月ぐらいを一学期といたしまして、各クラスを結成いたしまして、そしてそのクラスが済むと更に別のクラスを又作つて、今まで研修の機会を得なかつた職員をして、これに均霑せしむるという、そしてこの廻転度を成るべく早く、研修の機会を成るべくあまねく職員に、有望な職員に與えるというふうな方法によりまして、実際上の欠を僅かに補うという考慮をいたしておる次第であります。研修所につきましては、研修の科目の内容その他につきまして、絶大の注意を外務省といたしましては拂つておるつもりであります。語学を中心にいたしまして、経済的な知識並びに日本それ自身の知識というようなものを、よく選択しまして研修さしておるわけでございます。これをその廻転度合を成るべく早くすることにいたしまして、集中的に勉強させるということによつて、外務省の職員が数は少うございますけれども、そのすべてがそういう自分の技倆を磨き教養を身につける、或いは今までやつておつた知識を更に拡大するということに役立つように、仕向けておりまするので、こういうやり方によりまして、僅かに金額の少いこととか或いは配属さるべき人数の少いことなどの欠点を補つておるつもりでございますが、今後とも御意見を尊重いたしまして、極力そのラインで以て進みたいと思つております。
#30
○伊達源一郎君 研修所のことについて非常なお骨折になつておることは非常に感謝しますが、この研修所の御方針について少し伺つて置きたいのは、今まで外務省がどうも官僚外務省になる傾きがないかということを可なり心配されたのでありますが、今後外務省で外交官を養成してやるということだと、やはり官僚外交という方に傾いて來る虞れがないか。外交を主としてキヤリアー・デイプロマットでやるというお考えであるが、大いに民間の人材を集めて新らしい外交をやるという意氣があるか、この研修所に関連してそういう点をちよつと伺つて置きたい。
#31
○政府委員(大野勝巳君) 只今の御質問誠に適切な御質問と存じます。外務省は決して象牙の塔に立籠るつもりではございません。廣く人材を民間からも仰ぎたいと思つておるのでありまして、或る時期が参りますと必らずそういう門戸開放という機会が参ると思います。併し今はその時期でございませんし、最小限度キヤリアー・デイプロマツトをよく鍛錬して、縦護に働けるような人材に仕上げて行くという趣旨でなければならんと思いますので、今の段階ではそういう方針を採つておりますが、この時期が参りましたら、これは大いに門戸を開放するということに相成ろうかと思つております。
#32
○主査(油井賢太郎君) 管理局長と條約局長が出ておりますが御質疑ありませんか……條約局長は見えておりません、管理局長が見えておりますが……。別に御質疑もなければ午後まで一旦休憩をいたしたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○主査(油井賢太郎君) 尚午後は一時から文部省所管の件について質疑を行うことになつております。ではこれを以て午前中は休憩といたします。
   午前十一時七分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時三十分開会
#34
○主査(油井賢太郎君) 只今より休憩前に引続き再会いたします。速記を止めて……
   午後一時三十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時五十九分速記開始
#35
○主査(油井賢太郎君) 速記を始めて…本日はこれにて散会いたします。
   午後三時散会
 出席者は左の通り。
   主査      油井賢太郎君
   副主査
           西川 昌夫君
   委員
           山下 義信君
           深水 六郎君
          尾形六郎兵衞君
           井上なつゑ君
           伊達源一郎君
           西郷吉之助君
  國務大臣
   文 部 大 臣 高瀬荘太郎君
  政府委員
   外務事務官
   (大臣官房会計
   課長)     千葉  皓君
   外務事務官
   (総務局長)  大野 勝巳君
   外務事務官
   (管理局長)  倭島 英二君
   文部政務次官  左藤 義詮君
   文部事務官
   (大臣官房会計
   課長)     小川 潤一君
   文部事務官
   (学校教育局
   長)      日高第四郎君
   文部事務官
   (社会教育局
   長)      柴沼  直君
   文部事務官
   (科学教育局
   長)      茅  誠司君
   文部事務官
   (体育局長)  東  俊郎君
   文部事務官
   (調査局長)  辻田  力君
ソース: 国立国会図書館
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