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1949/04/06 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 予算委員会 第5号
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1949/04/06 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 予算委員会 第5号

#1
第005回国会 予算委員会 第5号
昭和二十四年四月六日(水曜日)
   午後一時三十八分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○公聽会開会に関する件
○昭和二十四年度一般会計予算(内閣
 送付)
○昭和二十四年度特別会計予算(内閣
 送付)
○昭和二十四年度政府関係機関予算
 (内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒川武雄君) 只今より委員会を開会いたします。最初に公聽会の件につきまして、お諮りいたしたいと思います。公聽会は國会法第五十一條によりまして開かねばならないようになつております。昨日の委員長理事打合会で決定いたしました通り、今月十一日に公聽会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(黒川武雄君) 御異議ないと認めます。尚、公聽会開会につきましては議長の承認を要することになつておりますので、この手続及び公述人の選定等につきましては、委員長及び理事に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(黒川武雄君) 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(黒川武雄君) 実は衆議院におきましては本日委員会がございません。そのために大藏大臣から正式に提案理由の説明は衆議院においてはまだなされていないのでございますが、幸ひ大藏大臣がお見えになりましたので、当委員会においては一應提案理由の説明をして頂きたいと思います。どうぞその旨御承知願います。
#6
○波多野鼎君 予算は衆議院に先に出すべきじやないですか。
#7
○委員長(黒川武雄君) 衆議院には先に出ております。
#8
○中西功君 それは衆議院の予算委員今でまだ審議をやつておりませんし、大藏大臣の説明も聽いておらんわけです。ですからこちらが出しやばつて……
#9
○委員長(黒川武雄君) 内容の内示という意味ですから。
#10
○中西功君 そういうような意味で内示々々がはやりますけれども、内示ということでも結構ですが、そういう意味なら聽きたいと思います。
#11
○委員長(黒川武雄君) 内容の内示の意味で御説明願いたいと思います。ではどうぞ。
#12
○國務大臣(池田勇人君) 只今委員長よりお話のあつた通りでございまして、正式とは申上げかねますが、とにかく今度提案いたしました予算案の内容について簡單に、内示と申しますか、お話申上げて見たいと思います。
 今回の一般会計の予算は歳入が七千四十九億余万円、歳出が七千四十六億余万円、差引二億六千七百余万円の歳入超過と相成つておるのでございます。前年度におきましては、御承知のごとく、歳入歳出とも四千七百三十一億余万円というのでありまして、大体二千三百十七億余万円の増に相成つておるのであります。この増を起しました主なるものについて申上げますと、終戰処理費が千二百五十二億余万円になつております。昨年度は千七十億余万円でございました関係上、大体百八十二億ばかり殖えております。公共事業費につきましては、五百十八億余万円でありまして、昨年度の四百九十五億余万円よりちよつと殖えております。政府出資及び投資金につきましては、昨年度百九十一億余円だつたのが、本年度は八百四十二億余円に増加いたしております。この内容について申しますると、復興金融金庫の既発の債券を償還するために三百億円、船舶公團等の公團出資に当てるために六十九億余万円、貿易特別会計の運転資金を充足しますために四百億円等が主なるものでございます。地方配付税配付金につきましては、昨年度四百九十三億余円であつたのでございまするが、本年度は五百七十七億円に相成つております。この点につきましては相当議論のあるところでございまするが、大体地方財政の全体の枠を三千五百億に抑え、五百億円程度にいたしました。そうして地方固有の財源、或いは國庫の補助金等を差引いたところの五百七十七億円を配付税として交付しようとしておるのであります。小学校教員の國庫負担につきましては、昨年の九十八億円が百三十五億円になつておりますし、新制中学校の実施につきましては、昨年度四十九億円が八十三億円に増加いたしております。尚、失業対策につきましては、昨年度は四億六千万円ございましたが、今年度は二十九億七千四百余万円、失業保險費を含めまして計上いたしております。同胞引揚費につきましては六十二億円計上いたしまして、昨年度の五十二億円よりも十億円程度増加いたしております。政府諸機関等の損失の補填につきましては昨年度は四百七十八億円計上いたしておりましたが、本年度は百二十九億余万円でございます。百二十九億円のうち主なるものは預金部の損失補填金三十七億余万円、食糧管理局のもの二十八億余万円、船舶運営会を六十二億余万円と計上いたしているのであります昨年より非常に減つたことは、御承知の通り鉄道におきまして昨年度三百二億円、通信特別会計におきまして六十九億円の損失補填をやつておつたのを、今度独立採算制を堅持いたしました関係上、これらがなくなりました関係で約三百五十億円ばかり減つたわけであります。次に、價格調整費でございますが、昨年は六百二十五億円でございますが、本年は二千二十二億円を計上いたしております。安定帶物資に対する價格差補給金は千二億円でございまして、それに加えまするに前年度分の繰越百五十億円を計上いたしました関係上、安定帶物資の價格差補給金は合計千百五十二億円になります。補給金を出します品目につきましては整理をし、又できるだけ補給金を少くするように努力いたしたのでありますが一般物價を据置く関係上、そうして又安定帶物資の中心をなします石炭、鉄鋼、肥料等の増産をします関係上補給金がかく殖えたような次第でございます。尚、今回は輸入物資に対しましての價格調整金を載せております。これを八百三十三億円に上げておりますし、又塩の價格差補給金が三十七億円載つております。合計で二千二十二億円になるのでございます。徴税費におきましては昨年七十億円でございますのを百三十五億円にいたしております。國債費は九十九億円が百三十六億円に増加いたしております。その他につきましては大した異動はございません。
 次に、歳入について申上げたいと思います。歳入のうち主なるものは租税及び印紙收入でございますが、昨年度三千百六十億円が今年度におきましては五千百四十六億円に増加いたしております。このうち主なるものについて申上げますと、所得税が三千百二億円を見積りまして、昨年度に比べまして千二百六十七億円の増加でございます。法人税につきましても二百七十二億円を計上いたしまして、昨年に対しまして九十二億円の増加を見込んでおります。酒税におきましては六百五十億円でございまして、昨年度の四百五十七億円に較べまして百九十二億円の増加に相成つております。これが理由は酒の増石がありました関係と、片一方では進駐軍の消費いたしまする酒は從來無税であつたのが、今回は進駐軍の方も日本人と同様税金を納めるということになりました関係で五十億ばかりそれによる増加でございます。尚、別途税制改正案を提出いたしまするが、酒類につきましては相当程度の減税を考えておる次第でございます。次に、收入の増加いたしました主なるものにつきまして申上げますれば、織物消費税は前年度百億円であつたのが、百七十三億円となりまして、大体七十数億円の増加になり、又新らたに設けました揮発油税において四十億円の收入を見込んでおります。物品税につきましても二百七十億円を計上いたしまして、昨年より九十五億円の増加を見ておるのであります。取引高税は御承知の通り昨年度は九月から施行いたしました関係上、二百十四億の予算であつたのが、今年は一年フルに入つて参りますので、四百五十一億円と相成つております。以上が租税及び印紙收入の主なものでございまするが、特別会計からの繰入れで主なものを申上げますと、煙草の專賣益金でございます。煙草專賣益金は昨年度九百四十三億円でございましたのを、今年度は千二百億円に増加いたしております。これは製造煙草が昨年度五百三十億本であつたのを増加いたしまして、六百六十億本を製造する予定に相成つておるのでございます。尚、その他の收入といたしましては、復興金融金庫納付金八十五億円、價格差益納付金百一億円等を掲けまして、大体歳入が七千四十九億余円に相成るのでございます。
 以上一般会計につきましてその歳入歳出の大体を御説明いたした次第でございます。
#13
○政府委員(河野一之君) それでは私から多少内容を細かく申上げたいと思います。お手許に昭和二十四年度一般会計歳入歳出予算重要事項別前年度比較表という横書の表が差上げてあると思います。これについて御説明いたしたいと思います。御説明申上げます許細は、別途予算の説明というような、去年お出し申上げたような書類でお手許に差上げる予定でありましたが、間に合いませんので、御審議の都合もありましようから、要点を申上げたいと思います。
 先ず、歳入の方でございますが、これは或いは主税局長が参りまして詳細御説明した方がよいと思うのでありますが、税收が五千百四十六億ということになつております。根本的な税制の改正はないのでございますが、法人税でありますとか、或いは酒類、それから清涼飲料税、物品税等について多少の改正がございます。殊に酒類につきましては原則として自由販賣ということを考えておりますので、その関係上現在の特價酒を多少上げるというようなことが行われる予定でございます。それから取引高税につきましては、印紙納付の制度を現金納付にいたしまするし、それから一ケ月の賣上金額が非常に少ないといつたようなものにつきましては課税しない。それから理容業であるとか、或いは加工水産物の製造とか、そういつたものについて或る程度の免税範囲を拡張するというようなことを只今考えております。それから揮発油税につきましては、大体現在の小賣價格の九か十割程度の税率で課税するというような考えでおります。これらの点につきましては主税局長が参りまして、各税につきまして詳細御説明申上げた方がいいと思いますので、この際は省署さして頂きます。
 二に、官業及び官有財産の点でありますが、先ずその中の專賣益金でありますが、專賣益金が千二百億七千九百万円程になつております。これはこの中丁度千二百億が煙草の関係でありまして、七千九百万円程が樟脳の関係のものでございます。煙草の製造高は六百六十三億本、販賣六百五十六億本というふうに予定いたしております。次は、アルコールの專賣益金でありますが、これは三万二千キロリツトル程度の製造を予定いたしております。それから印刷局益金は今年はございません。次に、官業收入に参りまして、刑務所收入でありますが、刑務所收入は十四億程度になつておりまして、これはこのうち構外作業分が六億二千万円構内関係が七億八千万円程度になつております。それから病院でありますが、これは國立病院と、それから療養所と大学等の附属の病院と、それから宮内府の一部に病院を置いておりますが、こういうものを合計いたしたものでありまして、國立病院の分が五億五千八百万円、療養所十七億六千八百万円、学校が十一億円程になつております。國立病院は今年の七月から特別会計に移る関係で、金額は少いわけであります。入院患者は大体國立病院関係で四千六千人程度、診療を受ける患者、外來て入院とで大体半々おるのであります。それから療養所では四万二千人程度であります。学校農場及び演習林收入、これは学校で持つております農場、演習林のいろいろな收入であります。官有財産收入のうち、この中に國有財産関係の元の軍関係の國有財産の関係の收入が貸付料、賣拂代等の会計で入つております。大体二十六億程度がございます。それからその他は特に申し上げることはございません。それから雜收入のうちの納付金でありますが、日本銀行の納付金が八億から三十七億に殖えておりますのは、これは前年度予算では二十三年度の上半期分が歳入に入つておつたのでありまするが、今度は二十三年度の下期と二十四年度の上期が入つて來る関係で殖えるわけであります。それと同時に日本銀行の利益が殖えた関係でありまして、これは償却額が今までずつと償却しておりました関係で、それが大体済みましたので、こういうふうに利益が殖えたことになつております。公團納付金と申しますのは、二十三年度末の納付未済の分であります。復興金融金庫の納付金は、これは融資貸付金の回收分のものであります。その他は自転車競技納付金その他であります。特別会計からの受入、これは財産税でありますとか、そういつた会計からの受入でありまして、或いは恩給納付金でありますとか、そういつたものであります。公共團体の工事費納付金、これも特に申すことはありません。弁償及び返納金は、罰金でありますとか、國税反則者の納付金というようなものでございます。罰金が九億、國税反則者の納付金というか、罰金と申しますか、科料になりますか、そういうものが二十億程でございます。それから償還金がうんと減つておりますのは、これは前年度には地方公共團体に対して、いわゆる生活補給金の一・八ケ月分を貸しております。それを返すことになつておつたのでありますが、これは今度年はもう返されてなくなるということでこういうふうになつております。
 その次は、價格差益金でありますが、これは二十二年の物價改定に基く系統が三十六億、それから昨年の七月の物價体系に基く系統が六十五億ということになつております。今回は價格の改定が原則的にありませんので、價格差益金は新たに出て來るということを考えておりません。それから電力超過料金でありますが、昨年に比較しまして半分くらいになつておりますのは、昨年の予算に載つておりましたのは、一昨年の分とそれから昨年の分とが一緒に二年分が入つておつたのでありまして、と申しますのは、一昨年の冬からそういうことが始まつたのでありまして、年度を超えて二十三年度の收入になつたわけであります。それと昨年度の本來の分と二年分があつたのでありますが、今度はそういうことがありませんので、当然減るべきものであります。特殊物件收入は原料が殖えた分であります。その次は、いわゆる宝籖であります。その他が相当殖えておりますが、これは延滯金、税の延滯金の利子收入等が殖えておりのであります。
 特別收入と申しまするのは、これは以下に書いてある通りでありますが、終戰処理費関係で四十七億程になつております。これは從來バイヤーでありますとか、その他國内を旅行する場合に円が必要な場合に終戰処理費で一時立替えておりまして、それを今度は貿易特別会計でその円を円ドル交換いたしましで、その分を貿易資金から一般会計の方に返す。こういう関係になるからであります。それがまあ從來相当溜つておつたものもあるのであります。それから賠償施設、特殊財産、この関係はこういうところで持つておりました各種の財産と申しますか、施設とか物品でありますが、こういうものが解除になりまして、それを賣拂うことができるようになつたからであります。解除物件処理費関係、これは從來終戰処理費で持つておりましたものが不要になりましたものでございますし、それから或いは不適格品で納付に至らないでストツクになつておるのでありますが、そういうものがありますので、これの賣拂いによる收入であります。これは数が非常に多いのでありますが、大きなものではセメントが相当ございます。その外家具類でありますとか、雜多の種類のものになつております。前年度剰余金は申上げることもありません。
 それから、歳出でありますが、終戰処理費でございますが、これは終戰処理費千二百五十二億のうち、いわゆる事務費の系統に属しますものが千二百二十七億、十七億程のものは各省の事務費ということになつております。この千二百二十七億を建設的なものと、維持費的なものに分けますと、建設的経費が九十一億三千五百万円、維持的な経費が九百五十八億、その他が百七十七億、このその他と申しましたのは、すでに契約済になつておりまして履行が遅れており、必ずしも政府の支拂遅延ではございませんけれども、概算拂などをいたしておりますので、その分の債務が繰越しになつておる。そう言つたものであります。從いましてこの経費のうちを分けますと、建設的経費が七・五%、維持的の経費が七八%、その他の経費が一四・五%ということになりますが、その他の経費のうち大部分は維持的の経費でありますので、大体維持的な経費は九〇%程度になるのではないかと思います。從來の例から言いますと、二十一年度でありますと、建設的の経費が六七・五%、維持的の経費が三二・五%、それから二十二年度では半々、二十三年度は二〇%に八〇%ということになつております。その割合が非常に変つて來たということを申上げて置きます。賠償施設の処理費でありますが、これは只今賠償関係といたしましては前年より非常に減つておりますが、この予算の結果といたしましては、非常な大きな撤去があるとは予想いたしておりません。特殊財産処理費と申しますのは、從來の連合國財産返還費でありまして、この外に掠奪物件の返還、拿捕船舶の返還というようなことを考えております。これも從來あつたことでありますが、そういうものを合せまして、一つに名称を変更したわけであります。その次の解除物件処理費は先程申上げたものでありますが、今申上げました不合格品、不適格品の賣拂のために要する経費、例えば運搬経費、荷役料とか、そういつたものであります。大体指定生産資料で四万一千トンくらいあると見込んでおります。公團交付金は、これは前年度の公團の赤字につきまして交付してやるものであります。公共事業費でありますが、公共事業費はこのうち五百億が事業費でありまして、あとの十八億程が事務費に相成つております。大体一般の分といたしましては三百三十一億、それから災害関係として百六十八億程度使われるということを予定いたしております。災害復旧関係ではセメントとしては大体六十五万トン程度のものが要るのじやないかということでございます。それから出資及び投資金でございますが、これは復興金融金庫に対する出資が三百億円、それから公團でありますが、公團のうち船舶公團に対する出資が五十三億九千七百万円、油糧公團に対する出資が十五億円、食糧公團に対して五千万円この三つを合計いたしまして、ここにありまする六十九億四千七百万円という数字になるのであります。次は、貿易でありますが、これは貿易資金と申しておりました、特別会計が、今年度からは貿易特別会計ということに相成ります。貿易会計に対する一般会計の繰入金四百億円であります。それから貴金属、特別会計と申しますのは、從來金資金と申したものでありますが、その当時は金を運用いたしまして、その経費の関係だけを金資金特別会計の歳入歳出に立てておりましたが、今度は賣買の全体を載せるということになつておりまして、名称を変更したわけであります。金の外に白金、銀等が入つております。それからその他でありますが、その他は特別会計に対する各種の資本的な出資金が主なるものでありますが、その外に特別会計及び公社等に対する出資でありまして、印刷局が八億円、それから國民金融公社が十三億円、開拓者資金融通特別会計に対して十五億円、閉鎖機関整理委員会に対して千万円、それから帝國石油一億四千四百万円といつた内訳になります。地方配付税は、先程大臣が申上げたところで十分だと思います。
 小学校教員の國庫負担金でありますが、これは俸給、給料その他の給與につきまして、定員定額を以てその二分の一を負担するものでありますが、大体小学校の兒童数一千八十三万八千人、教員数が二十九万二千人程になつております。五十人について一学級ということにいたしまして、一学級当り教員の数は一・三五ということで計算しております。新制中学校の方は、生徒数が四百九十五万人、同じく五十人一クラスといたしまして、一クラス当り教員が一・七人というふうになりますと、十六万八千人程になります。定時制高等学校、これは教員数約一万二千ということになつております俸給給料の四割補助であります。新制大学、これは今年度から新らしく設立されまする新制大学の経費でありまして、六十七校、教員数は六千八百人程に相成つております。生活及び兒童保護、これは生活保護関係で百十五億円、兒童保護で九億五千万円程度であります。生活保護の最近の数字は百七十六万五千人、兒童の方では二十万人程度に相成つております。生活保護で申しますと、六大都市の五人家族で一ケ月四千四百円ということになつております。國民健康保險関係、これは國民健康保險に対する補助であります。失業対策費、これは失業保險費が入つておりますが、失業保險関係で二十一億六千万円程に相成つております。残り八億円程はいわゆる從來の失業應急事業でありまして、例えば道路の清掃でありますとか、塵埃除却というような仕事、それから知識階級にものにつきましては調査、統計等の仕事をやらせておりますが、公共團体でやるこれらの事業につきまして三分の二程度を國の方で補助をする、それから授産場の施設でございます。同胞引揚費、これは引揚関係の経費でありまして、帰還輸送費と申しますのは、船舶運営会において帰還人員の輸送に必要な金であります。その他の方はこれは留守宅に対する給與の支拂でありますとか、或いは帰つて來ましてから各地の港からの援護の経費その他に相成つておりますが、基礎となつております人員は四十七万人程度であります。そのうち三十万人程度がシベリヤ、五万人程度が千島、樺太、満州が七万人、残りが関東州、中國、台湾、南方というふうな数字になつております。
 農地改革は大体今年度を以て終了するのでありますが、賣渡しの関係の事務が相当残つておりますので、金額的にはそれ程減らない、それから賃金の給與のベースも上つておるわけであります。食糧供出関係の経費と申しますのは、これは農業調整委員会の経費十五億円程度、作物報告関係の経費二十四億六千五百万円、これは作報は從來は郡單位でやつておりましたのですが、今度は市町村について市町村單位で生産調整をやるようになつております。その次の政府機関等損失補填金、これは預金部の繰入れが三十七億、これは現在資金コストが八分八厘程度になつておりますが、これに対して平均の運用利廻りは五分六厘程度でありますので、それに対する差額を補給しておる必要があるわけであります。鉄道、通信については今回繰入れはございません。食糧管理が二十八億、これは農業共済保險に対する保險料を一般会計から食糧管理に繰入れてあるわけでございます。船舶運営会は前年より多少減つておりますが、これは輸送も数が相当増加しますが、運賃を据置きました関係上赤字としては大して減らないということに相成ります。
 價格調整費でありますが、これは安定帶の分が一千二億、この内訳は石炭で三百六十五億、鉄鋼が四百十六億、非鉄で二十八億、肥料が百七十四億、ソーダが十九億という一應の積算であります。予算を積算する上においてそういうふうにやつたというわけで、これは執行上において相当変つて來ると思います。それから前年度不足分と申しますのは、これは予算を組みましたときに三月の上旬までとして組んであつたのでありますが、その三月分が要りますのと、それから当時六百二十五億で予定しましたのとは大分事情が変りまして、電力事情の好転その他で生産が相当増加いたしましたので、そういつた関係で不足しておる分がございます。これは百五十億でありまして、この内訳は石炭で五十三億、鉄鋼で五十四億、非鉄で三億、肥料で三十一億、ソーダで七億程度の見当であります。次の輸入物資分の八百三十三億でありますが、この内容は食糧及び飼料、これは動物の食う飼料でありますが、食糧と飼料を合計いたしまして四百六億円、肥料で百十八億円、それから重要原材料、これは石炭でありますとか、鉄とか、鉄鋼とかいうことになりますが、これが二百四億、纎維類で六十五億、その他雜品で三十七億ということに相成つております。次は、塩の價格差補税金でありますが、これは例の仮相レートでやりますと、塩の拂下價格というものが相当高くなるのであります。八十円程度で今まで拂下を受けておつたのでありますが、これが上るということになりますと当然消費者價格が上るということになりますが、これは据置くために專價局特別会計の方に繰入れをいたすということになつております。大体内地塩四十万トン、外塩百二十五万トンの生産及び輸入の計画であります。
 その次の矯正保護收容費と申しますのは、從來の刑務收容費、その外に少年院その他の経費でありますが、食糧の値上り、それから多少收容人員の増加というようなことから金が殖えるわけであります。刑務所といたしましては年間平均十万五千人で、前年が九万五千人でありました。徴税費は相当殖えております。國債費はこれは國債の償還、利子の支拂、それから大藏省証券の割引差額等のために必要なものでありまして、國債の償還三十二億、利子の支拂七十七億、借入金を返すもの約五億、それから大藏省証券の割引差額が十四億程度に相成つております。次に恩給でありますが、恩給が非常に殖えておりますのは、これは前々回の議会で恩給の改正に関する臨時特例が出まして、一般恩給につきましては平均十八倍程度に引上げられましたものでありますから、それが平年度化される関係がありまして、この程度に殖えるわけであります。政府職員の宿舎の施設でありますが、これは公務員宿舎法という法律を出す予定でありますが、これに基きまして有料の宿舎を造つて、政府職員の勤務の状況その他必要ある者にこれを貸すことにいたしたいというふうに考えております。大体目標といたしましては、予算定員の二%程度を考えているのでありますが、これは借入のものもございますし、新たに建設するものもございます。建設するものとしましては、一人当り六坪程度に考えております。家賃を取る予定であります。これは公務員の宿舎に関する審議会において具体的の割振りその他を決めたいと思います。その次に價格補充費は今年度はございません。これは前回物價改訂の際に、それの各費目について物價改訂に基く必要な補足経費を分けて組むことが困難であつたために一括計上してあつたのであります。これは今回おのおのの科目に分れて來ておりますので、ないわけであります。雜件でありますが、これは七百五億になつておりますが、これは全体で約三千件以上になりますので、一々細かく申上げることは省畧させて頂きます。それからもう一つの特色といたしまして、本年度は予備費がないのであります。前年度六十五億、今回はございません。
 それから特別会計について申上げまするが、特別会計は二十三年度においては二十八あつたのでありますが、今年度におきましては新設、廃止がございまして二十九に相成ります。新設されるものは米國対日援助見返資金、この特別会計、それから國立病院、この二つが新設されます。他方、專賣局特別会計はこれは六月から公社に相成ります。國有鉄道も六月から日本國有鉄道という公社に相成ります。それから通信事業が六月から郵政事業と電氣通信事業の二つに分れることになります。
 それから貿易資金という從來の資金会計が廃止されまして貿易特別会計というのができます。それから金資金が変りまして、貴金属特別会計ということになるわけであります。特別会計は非常に煩雜でありますので、特に重要なものだけ申上げまするならば、特別会計の裏の方に参りまして、食糧管理におきましては從來麦のパリテイが百十でありまして、米が百三十二になつておりますが、最近までのパリテイ計算で行きまするならば百四十三ということに相成りますので、その程度まで追加支拂が行われる。又それから今後の生産者價格は百四十三ということを基礎にする、それにペイするように食糧價格の引上があることになつておりますが、大体一三%程度の引上になるだろうと考えております。食糧の買入数量は國内のもので言いますれば、米が三千二百三十万石、それかに馬鈴薯が三億三千万貫、甘藷が七億四千八百万貫、そういうようなことで考えております。それから貿易でありますが、貿易は從來貿易資金特別会計というのがございまして、一定の資金を持つておつて、いわゆる輸出入品の賣買というものは資金の運用勘定として出ておりまして、その分は特に予算といて出ておらなかつたわけであります。國会の議会を経ないでやつておつたわけであります。そうして貿易資金はその賣買に基く損益の尻と二それからもう一つは事務費というようなものだけが出ておつたのでありますが、今回からはこれを三つにはつきり分けまして、いわゆる從來の資金会計に属する系統は経費勘定で行く、それから事業費勘定が從來の運用勘定で賣買の関係になりますが、この賣買の関係におきましては、米國の輸入援助物資関係につきまして千七百五十億円、これが援助資金の方に入つて行くことになるのでありますが、ガリオア、イロアの関係が千七百五十億、それから日本のコマーシヤル・アフンドと申しますか、日本の物資を輸出して、その輸入によつて入つて來るものが千三百八十五億円ということの計算で事業費勘定ができております。その他公團に対する貸付金は、全部公團に対する未拂いの代金の徴收、貸付金の返還というものが全部この歳入歳出に入つております。これは予算書に詳しく現われております。経費の勘定はこれは貿易廳の経費、それから交易公團の交付金その他がこれに現われております。清算勘定でありますが、これは過渡的なものでありまして、今年の三月三十一日限り廃止されました食糧貿易公團及び原材料貿易公團の清算勘定を過渡的にここでやることになつたのでありまして、これは過渡的なものでございます。
それから、その次に参りまして國有鉄道でありますが、國有鉄道は千三百億円程になつておりますが、このうち百五十億程度のものが建設勘定に相成つております。対日援出資金特別会計から公債を引受けることになるわけであります。歳入の方の旅客收容が七百四十三億、貨物收入が三百八億ということに相成つております。値上は五月一日から旅客運賃六割程度を引上げる予定でありまして、その結果、一キロ九十銭程度のものが一円四十銭程度になるのではないかと思われるのであります。増收の予定は、約一割の利用減を見まして二百三十億円程度であります。歳出の方におきましては、輸送の人員、旅客では三十五億万人、貨物では一億四千万程度を予定いたしております。石炭の消費量が七百六十万トン、うち輸送関係が七百四十万トン程度であります。石炭の経費だけで二十六、七億円に相成つております。資材といたしまして鋼材約十万三千トン程度、枕木六百二十三万丁の予定であります。通信は從來の郵便系統と電氣通信の関係を分けまして、今度はおのおの独立の会計に六月からなる予定でありますが、いわゆる建設工事の関係は電氣通信だけでありまして、これが百二十億であります。郵便関係にはございません。郵政関係におきましては、これは各会計と非常に通り拔け勘定の多い会計でありますが、本來の系統で申しまするならば、大体四十七、八億円程度の赤字が出るのでありますが、郵便料金のうち、葉書を除きまして、封書その他につきまして大体四〇%乃至四五%程度の値上を五月一日からやることになつております。
 特別会計は以上の通りで、次は政府関係機関の收支予算でありますが、これは從來は公團、金庫というようなもの、それから運営会、委員会、こういつたものは從來政府の予算の外にせられておつたのでありますが、今回は総予算の眞の均衡を図るという意味で、これらも併せて收支を考えて行く。こういうことで予算に載せるということに相成つたわけであります。これにつきましては公團等の予算決算の暫定措置に関する法律というものがすでに現國会に提出されて御審議に相成つておるような次第であります。公團は從來十五公團あつたのでありますが、そのうち廃止せられましたものは、先程申上げました食糧貿易公團と原材料貿易公團、それから石油公團の三つであります。從いまして現在残つておりますものは十二公團であります。この予算として提出せられておりますもののうちに石油配給公團が載つておるのでありますが、これは清算関係だけ残してございます。原材料と食糧貿易は先程申上げた貿易資金特別会計の清算勘定においてその清算をやつて行くことに相成つております。この公團は今後の問題といたしまして、或いは合併されるものもありましようし、廃止されるものもあると思いますが、これにつきましてはこの予算としては一應全年度の分を見込んでありますので、その措置につきましては廃止又は合併の場合にはこの予算を引継いでやることができるように予算総則で御承認を願うような建前に相成つております。復興金融金庫でありますが、復興金融金庫におきましては、大体新規の貸付金は回收資金の範囲内に限るというようなことになつておりまして、今年度といたしましては大体新規貸付金は五十億円程度になると思われます。他方復金の債権は三月末現在で千九十一億円残つておりますが、これは年度内に全部償還するという予算の組み方になつております。船舶運営会でありますが、運営会は内航において千五百万トン、外航において約三百万トンの輸送計画であります。歳入歳出がとんとんになつておりますが、收入の方に一般会計から六十二億円の補給金を貰うことになつております。外航の方は大体ペイするのでありますが、内航の方において運賃は大体コストの四割程度に止まつておるために、この程度の赤字が出るわけであります。持株、閉鎖機関、証券処理機関、これは特に申上げることはございません。大体簡單でございますが、以上を以て終ります。
#14
○委員長(黒川武雄君) それでは委員会はこれを以て散会いたします。
   午後二時三十五分散会
 出席者は左の通り
   委員長     黒川 武雄君
   理事      内村 清次君
           油井賢太郎君
           飯田精太郎君
           田村 文吉君
           東浦 庄治君
           中西  功君
           岩男 仁藏君
   委員      岩崎正三郎君
           波多野 鼎君
           森下 政一君
           山下 義信君
           小串 清一君
           西川 昌夫君
           西川甚五郎君
           平岡 市三君
           岩木 哲夫君
           西郷吉之助君
           高橋龍太郎君
           伊達源一郎君
           久松 定武君
           帆足  計君
           小川 友三君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 池田 勇人君
  政府委員
   大藏政務次官  田口政五郎君
   大藏事務官
   (大藏大臣官房
   次長)     河野 通一君
   大藏事務官
   (主計局長)  河野 一之君
   建設政務次官  赤木 正雄君
ソース: 国立国会図書館
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