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1949/03/30 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 本会議 第5号
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1949/03/30 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 本会議 第5号

#1
第005回国会 本会議 第5号
昭和二十四年三月三十日(水曜日)
   午前十時三十六分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第四号
  昭和二十四年三月三十日
   午前十時開議
 第一 石炭鉱業等の損失の補てんに関する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第二 配炭公團法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第三 日本專賣公社法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第四 公共企業体労働関係法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第五 食料品配給公團法の一部を改正する等の法律案(内閣提出)(委員長報告)
 第六 國家公務員法の一部を改正する法律案(寺尾博君外十三名発議)(委員長報告)
 第七 厚生省兒童局廃止反対に関する請願(五件)(委員長報告)
 第八 厚生省兒童局廃止反対に関する陳情(三件)(委員長報告)
 第九 自由討議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○副議長(松嶋喜作君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。
     ―――――・―――――
#3
○副議長(松嶋喜作君) これより本日の会議を開きます。
 この際お諮りいたします。昨日、北村一男君より人事委員を、平岡市三君より経済安定委員を、大屋晋三君、山田佐一君より商工委員を、高瀬荘太郎君より予算委員を、高橋龍太郎君より決算委員を、それぞれ理由を附して辞任の申出がございました。いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○副議長(松嶋喜作君) 御異議ないものと認めます。つきましては、その補欠として、人事委員に山田佐一君を、経済安定委員に大屋晋三君を、商工委員に平岡市三君、北村一男君を、予算委員に高橋龍太郎君を指名いたします。
     ―――――・―――――
#5
○副議長(松嶋喜作君) 次にお諮りして決定いたしたいことがございます。昨日、前之園喜一郎君より、委員長を経由し両院法規委員を、西園寺公一君より彈劾裁判所裁判員を、それぞれ理由を附して辞任の申出がございました。いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○副議長(松嶋喜作君) 御異議ないと認めます。つきましては、この際直ちにその補欠選挙を行いたいと存じます。
#7
○門屋盛一君 只今議題となりました両院法規委員及び彈劾裁判所裁判員の補欠選挙は、成規の手続を省略して、いずれもその選任を議長に一任することの動議を提出いたします。
#8
○藤田芳雄君 只今の門屋議員の動議に賛成いたします。
#9
○副議長(松嶋喜作君) 門屋君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○副議長(松嶋喜作君) 御異議ないと認めます。つきましては、その補欠として、両院法規委員に伊東隆治君を、彈劾裁判所裁判員に星野芳樹君を指名いたします。
     ―――――・―――――
#11
○副議長(松嶋喜作君) この際、日程第一、石炭鉱業等の損失の補てんに関する法律案、日程第二、配炭公團法の一部を改正する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)以上の両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○副議長(松嶋喜作君) 御異議ないと認めます。尚、石炭鉱業等の損失の補てんに関する法律案について少数意見の報告書が提出されております。先ず委員長の報告を求めます。商工委員長小畑哲夫君。
    ―――――――――――――
   〔小畑哲夫君登壇、拍手〕
#13
○小畑哲夫君 商工委員会に付託になりました石炭鉱業等の損失の補てんに関する法律案の審査の経過並びに結果について御報告申上げます。
 先ず、法案提出の理由及び趣旨につきまして、簡單に申上げます。御承知のごとく石炭鉱業、金属鉱業、電氣事業等いわゆる基幹産業が、終戰以來、日本経済復興の要請に應えて、あらゆる戰後の惡條件にも拘わらず、政府より與えられました生産目標達成のために、官民相協力して鋭意努力して参つたのでありまするが、このような強行策の結果として、該企業については現在までに厖大なる赤字融資が復興金融金庫よりなされたのであります。ところが、このような赤字が当該企業の新勘定に累積している限り、第一に、経済力集中排除法の実施の際の企業分割が法律技術的に困難であること、第二に、いわゆる企業三原則を中心とする企業合理化促進の障害となること、第三に、当該赤字融資の主体である復興金融金庫の性格が根本から反省され、健全なる金融機関として育成すべきことが要請されておりまする際に、復金融資の返済について、政府においても何らかの措置を取らなければならなくなつたこと等、三つの理由によりまして、政府において本年度内に急速に処置しなければならぬ必要性に迫られたのであります。かくて政府において仔細に亘る檢討の結果、当該企業に対する復金融資中、石炭鉱業については、昭和二十二年七月六日より同二十三年六月二十二日までの分百七億九千四百万円、金属鉱業即ち法案に謳つてある石炭鉱業以外の鉱業には、昭和二十三年五月一日より同年七月三十一日までの分三億二千百万円、電氣事業については、昭和二十一年十一月一日から同二十三年六月二十二日までの分二十九億九千二百万円、総計百四十一億一千四百万円に上る赤字金額は、その額から言つても企業自体では事実上返済不可能であり、又発生原因から見ても企業自身の責任に帰することは不合理である。換言すれば、生産目標達成のため止むを得ざる赤字であることを政府において認めたのであります。而うしてこれに対しては、額面百円につき百円の交付價格で、償還期限は十年、年利率五分五厘の政府発行の登録國債を当該企業に交付し、これにより復金債務の弁済に当て、企業の経理の健全化に基礎を與えんとすることを目的としたものであります。尚、登録國債を以て弁済を受けた復金は、これを以て日銀所有の復金債券の償却に充てられるよう規定してあります。
 次に、本法案に関する質疑應答について申上げますが、詳細は速記録に譲るといたしまして、その主なるものにつきまして二三申上げます。一委員より、石炭鉱業等のかかる厖大な赤字の原因は何かとの質疑がありました。政府はこれに対し、石炭については生産目標額達成のために労働者に対する、例えば生産奬励金のような奬励対策や、爭議による基準ベースの引上げ等の労務費が補填額の大部分を占め、その他に福利関係法律改訂による法定福利費の増額、米價の改訂その他による労務物資の公定價格の値上り等があり、これらにより炭價に織り込んだ労務関係経費が超過したためである。炭鉱以外の鉱業は石炭とは異なり、純然たる賃金の差額で、而もその差額は昨年四月の爭議解決による賃金引上げのものである。電氣事業に対するものも亦純然たる賃金差額である。これらに関しては当該産業の重要性に鑑み、生産目標達成のため対処したるもの、價格改訂によらずして財政処理を認めたもの、或いは爭議の妥結と物價改訂との時間的食い違い等による損失で、明らかに政府の責任に帰すべきものであるとの答弁がありました。次に、補填額の決定に当つては経営内容を精査する必要があるが、その内容を十分に示さずに補填額を決定することはどうかとの質問に対しては、事業の損益計算によらず、原價計算上において政府の責任が明確なるもののみに限定し、その他の赤字については企業の合理化に俟つ旨の答弁があつたのであります。又、本法案による補填により、今後は九原則下において企業の健全経営は可能かとの質疑に対し、石炭企業に対しては採炭夫の能率は向上しつつあるので、坑内夫、坑外夫の比率の改善、その他の合理化により経理の改善を期待し得るとの答弁がございました。尚、石炭鉱業における関連産業の未拂いに対する政府の対策如何との質問に対しては、関連産業に対する支拂資金は、設備資金によるものと運轉資金によるものとがあるが、前者については、既設工事又は発註機械に対する政府斡旋の復金融資が引締められ、未拂いとなつたもので、極力計画通りの融資額は支出するように努力する。運轉資金によるもについては、從來赤字金融により賄われていたものであるが、新情勢に應じて別途の方法を考究中であるとの答弁がありました。又、登録國債の発行により均衡予算を乱さないかとの質問には、年利子約八億円の支出に止まり、健全財政に支障はない。尚、今囘は止むを得ない措置であつて、今後はかような補填は絶対に行わないとの答弁がありました。以上の外、基幹産業に対する國家管理法の價値、爭議に対する政府の介入の法的根拠等、重要なる質疑並びにこれに対する應答がございました。
 次いで討論に入り、栗山委員より、かかる厖大な赤字を檢討する十分な期間を與えずに決定せしめんとすること、及びこの損失補填は結局国民の負担においてなされるとの二点から反対意見が開陳され、細川委員よりは、首相の施政方針演説前に、このような重要な法案を審議にかけることの政治道徳的不当、及び本法案に掲げられた事業の経理内容に対する資料不足を理由に、同じく反対意見の開陳がありました。かくして採決の結果、本法案は多数を以て可決いたしたのでございます。右御報告申上げます。(拍手)
 次に、商工委員会に付託されました配炭公團法の一部を改正する法律案についての審査の経過並びに結果を申上げます。
 本改正案の趣旨とするところを申上げますと、日本経済復興の基礎物資たる石炭及びコークス等の一手買取販賣機関である配炭公團の組織法、即ち配炭公團法は、昭和二十二年四月に制定され、本年四月一日を以て失効になるのでありますが、昨年來、石炭情勢にも相当変化がありましたので、当該公團の組織及び運営に再檢討を加えるべき時期に到達いたしました。このような客観條件の変動から見ても、早急にこの存廃及び改正を加えることは当を得たものでないので、新情勢に適應する方策の決定実施まで、尚若干の期間を置くの必要を認め、その間十分に審議檢討を加えることを前提として、取敢えず本法の有効期間を三ケ月延長いたすものであります。
 以上の趣旨に則り、当委員において、政府委員との間に活溌な質疑應答がありましたが、政府においては、本法律期間満了後における方策について研究中なるも、未だ結論に到達していないことが明らかとなりましたので、討論を省略し、採決の結果、全会一致を以て可決いたしました。右御報告申上げます、(拍手)
#14
○副議長(松嶋喜作君) 少数意見者から報告することを求められております。報告時間は五分間に制限いたします。栗山良夫君。
   〔栗山良夫君登壇、拍手〕
#15
○栗山良夫君 私は只今上程せられました石炭鉱業等の損失の補てんに関する法律案に対しまして、少数意見として反対をいたすものであります。
 反対の第一点は、石炭鉱業並びに電氣事業に対する國家管理の拙劣なる点であります。今日これらの企業は経営不振の極にあると言われております。が、その最大原因は、政府の價格政策の拙劣さから來たものか、或いは企業経営の放漫から來たものであります。然るに政府はこの重要な点に対しまして、徹底した分析と迅速な措置を講ずることを怠りまして、当然生れ出るべくして生れました損失に対して、最も容易な方法を以て局面を糊塗せんとすることは全く了解に苦しむものであります。(「その通り」と呼ぶ者あり)小林政務次官は、今回の損失補填は、決して各企業の損益計算上の損失補填ではない。政府が労働爭議に介入して定めた賃金が、原價計算織込みの賃金から、はみ出して生れた損失の補填であると申されております。賃金は價格形成の大きな要素でありまして、その織込み方が間違つたということは、インフレーシヨン、或いはこれに基くところの賃金情勢の見通しを誤まつた政府の失態であります。又、價格が損益計算上最大の比重を占めますることは当然過ぎる程当然のことでありまして、損益計算上の損失補填でないと申されましても、これは詭弁とより理解でき得ないのであります。(「その通り」と呼ぶ者あり)
 反対の第二は、一部企業の損失をば公債に肩替りすることによりまして、國民大衆へその負担を轉嫁する点であります。二十四年度予算を窺い知りまするところでは、実に思い切つた政策の轉換によりまして、その公約は殆んど棚上げせられんといたしております。税の重圧はますます厳しく、金融の逼迫によりまして、弱小企業は崩壊の前夜にあり、二百五十万の失業者群に対する生活保障、又拠るべきものなしといつた状況であります。特に第一回國会以來叫び続けられました六三制予算確立の要求は全く踏みにじられ、全國各地において市町村長の責任追及、リコールが行われんとしておるのであります。このような社会的不安の中におきまして、大衆負担の軽減と中小企業の振興を公約とした民主自由党内閣の今次國会第一番目の重要法案が、百四十一億千四百万円の巨額を國民大衆に負担せしめんとしておりますることは、全く皮肉であり、政治責任いずこにありやと申さなければなりません。(「その通り」と呼ぶ者あり)今回の損失補填も結局金融機関への紐付き補填でありまして、金融機関への奉仕以外の何物でもありません。(「その通り」と呼ぶ者あり)昨年僅か十数億の軍事公債利拂停止に対し、金融機関の意を受けて反対せられた民主自由党のことを思い合せまするならば、階級闘爭を否定せられる民主由自党が最も強く奉仕する階級こそ、いずこであるかがはつきりと國民の前に示されたと言わなければなりません。(「その通りだ」と呼ぶ者あり)
 反対の第三は、二十四年度に入りましても、現状のごとき政府の企業管理のあり方を以ていたしましては、依然としてこのような損失が生れ続くものと存じます。商工大臣は企業の合理化によつて、そのすべてを解決すると言明せられておりまするけれども、その方向は労働対策に集中せられておるようであります。併し目下賃金は金融機関関係が最高水準でありまして、石炭鉱業、電氣事業のごときは、公務員水準以下であります。この産業の振興を図るためには、先ず以てこの賃金の不均衡の是正を速かに断行しなければならないと思います。從つて経営の内部刷新と同時に、價格の合理的決定こそ、損失補填の第一政策でなければならんと思うのであります。(「同感」と呼ぶ者あり)両企業とも國家管理事業であります。この國家管理事業が官僚統制の幣に陥りまして、政府の全智を以ていたしましても、尚且つこの域を出でないといたしまするならば、よろしく國家管理そのものを解くべきであると私は主張いたすものであります。
 私は以上の三点を挙げて反対意見といたしますが、この重要法案が、首相の施政方針演説の前に、而も僅かな審議期間と、不十分な資料の下に成立を急がれましたことは、國民諸君に全く申訳ないと存ずるのであります。特に大藏、安定本部、商工の各省で出されました損益計算は、その数値がそれぞれ異なると言われておりますけれども、その資料すら私共は入手し檢討する機会を得なかつたことは極めて残念であります。同僚議員各位が私の意見に多数御賛成あらんことをお願いいたしまして、私の反対意見を終ります。(拍手)
#16
○副議長(松嶋喜作君) 別に御発言もなければ、これより採決いたします。先ず石炭鉱業等の損失の補てんに関する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#17
○副議長(松嶋喜作君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#18
○副議長(松嶋喜作君) 次に配炭公團法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#19
○副議長(松嶋喜作君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#20
○副議長(松嶋喜作君) 日程第三、日本專賣公社法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。尚本案につきましては、少数意見の報告書が提出されております。先ず委員長の報告を求めます。大藏委員長櫻内辰郎君。
    ―――――――――――――
   〔櫻内辰郎君登壇、拍手〕
#21
○櫻内辰郎君 只今議題となりました日本專賣公社法の一部を改正する法律案の大藏委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。去る三月二十五日より三月二十九日まで愼重に審議いたしまして、質疑應答の後討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
 先ず、本案の提案理由及び内容について申上げます。日本專賣公社法は第三國会において可決せられ、本年四月一日より施行することとなつておりますが、今回政府において決定した行政機構及び人員整理の方針と関連し、これが施行期日を本年六月一日に延期しようとするものであります。
 さて、本案審議に当り各委員より熱心なる質疑があり、政府亦これに対し懇切なる答弁がありましたが、今その主なるものを申上げますと、一委員より、日本專賣公社法を速かに実施して理想的な経営をやり、その上で整理をすればいいのであつて、施行期日を六月一日に延ばさなければならないというのは、他に理由があるからではないかとの質疑に対し、政府委員より、日本專賣公社に対する監督行政機構をどうするかという問題もあり、又公社の発足に対する準備上、一般の行政機構改革と同時に行うことが好都合なので六月に延期することにいたした、外に何らの理由はないとの答弁がありました。又一委員より、日本專賣公社法第九條第四項によると、葉煙草を耕作する者から專賣事業審議会の委員を任命することになつているが、第三國会において審議の際、廣く專賣事業に関係ある者から任命するように次の國会で改正せられることを希望して、これに賛成したのである。当時專賣当局も同意見であつたのであるが、今回はこの点に何ら触れていない、その理由を承わりたいとの質問に対し、政府委員から、今回は日本專賣公社法の施行期日の延期のみを審議願うこととし、他の問題はこれを他日に讓ることとした。今後適当な措置を考えたいとの答弁がありました。その他の質疑應答は速記録に讓りたいと思います。
 三月二十九日質疑を終局し、討論に入り、小川友三委員より、施行期日を七月一日とする修正意見、中西功、木村禧八郎両委員より反対の意見、又黒田英雄、油井賢太郎両委員より條件附賛成の意見が述べられました。かくて討論を終結し、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。右御報告申上げます。(拍手)
#22
○副議長(松嶋喜作君) 少数意見者から報告することを求められております。報告時間は五分間に制限いたします。小川友三君。
   〔小川友三君登壇〕
#23
○小川友三君 日本專賣公社法の一部を改正する法律の施行を七月一日に延期するという意見を以ちまして、本案に反対しました理由を申上げます。
 日本の煙草の戰前の生産は八百億本であつたのであります。現在の生産は六百億本以下でありまして、この生産の減少が闇煙草の氾濫となつておるのであります。そこで政府は工場を増大して職員を殖やして、そうして増産をするという声明をしておるにも拘わらず、政府の行政整理の方針のために、これを六月一日に延ばすのだというのが本案の改正の意見でありまして、大きな喰い違いがあるのであります。
   〔副議長退席、議長着席〕
 工場從業員を二〇%首切をするのだと言つておるかと思うと、その次には工場を新規に作つて、工員を殖やすのだというような喰い違いがあるのであります。八百億本の煙草の生産があれば、闇煙草の発生する余地は全然ないのでありまして、こうした見地から、現在の経世の大政治家として吉田総理大臣が行政整理をやろうという場面に当りまして、これは民自党の政策が親心を以て立派な政治を布いて貰いたいという観念から、今回の行政整理は極めて愼重を期して貰つて、失業した者が親の業を手傳い、或いは親戚、友達の業を手傳いまして、その生活に困らないような立場にはつきりとある者を整理して行くというような立場を取りまして、生活に全く困るような失業者を出さないように、この点を愼重に研究して貰うために一ケ月間の延期を私は主張したのであります。(「一ケ月では足りないじやないか」と呼ぶ者あり)一ケ月では正に足りないと思いますが、政府の原案の一部もこれは経済九原則の立場から認めなければならんというところもありますので、こうしたことを中心に一ケ月延期の案を主張したのであります。現在事賣公社には三万八千余人の方々が、働いておられるのであ ます。事務系統が三〇%の首切り行政整理をし、現業の方で二〇%の行政整理をするというような重大なる場面に当りまして、私は失業者の人々を困らないようにするところの行政整理をやつて頂きたいという、かような念願から、すでに政府の行政整理の方針が、困らないような立場におる人を調査して整理をするようにという私は質問主意書を提出してあるのであります。こうした見地から、事賣公社法の一部を改正する法律案の実施に当りましては、極めて愼重を期してやつて頂きたいという主張で、本案の一ケ月の延期を主張し、反対したのであります。
#24
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#25
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#26
○議長(松平恒雄君) 日程第四、公共企業体労働関係法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。労働委員長山田節男君。
    ―――――――――――――
   〔山田節男君登壇、拍手〕
#27
○山田節男君 只今議題となりました内閣提出にかかる公共企業体労働関係法の一部を改正する法律案の労働委員会におきまする審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 先ず本法案の内容を申上げますと、公共企業体労働関係法は昨年十二月制定公布せられまして、本年四月一日より実施されることになつていたのでありますが、その施行期日を六月一日に延期いたすものでございます。本法案は、三月二十四日内閣より國会に提出せられ、即日本委員会に付託せられましたので、同月二十六日委員会を開き、予備審査を行なつたのであります。委員会には鈴木労働大臣ほか政府委員が出席せられ、本法案に関して宿谷政府委員より提案理由の説明を聽取いたしました。その説明の要旨を申上げますると、公共企業体労働関係法は附則第一項におきまして本年四月一日より施行されることになつておりましたが、今回の行政機構の整備等に関連して、日本專賣公社法及び日本國有鉄道法の施行期日を六月一日に延期する法律案を別にこの國会に提出されましたので、公共企業体労働関係法の主体たる公共企業体の発足も亦延期せられ、これと符節を合せる必要上本法案を提出したとのことでございました。公共企業体労働関係法の一部を改正する法律案は、本月二十八日衆議院から本院に送付せられましたので、二十九日委員会を開催、審議いたしましたところ、別に質疑もなく、直ちに討論に入りましたところ、竹下委員より討論終局の動議が提出せられまして、異議なくこれを可決したのであります。かくて採決に入つたのでございますが、その結果、本法案は全会一致を以て原案通り可決すべきものとせられた次第でございます。以上御報告申上げます。(拍手)
#28
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#29
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#30
○議長(松平恒雄君) 日程第五、食料品配給公團法の一部を改正する等の法律案(内閣提出)を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。農林委員長楠見義男君。
    ―――――――――――――
   〔楠見義男君登壇、拍手〕
#31
○楠見義男君 只今議題となりました食料品配給公團法の一部を改正する等の法律案につきまして、農林委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 先ず、法律案の内容につきまして申上げます。御承知のように農林省関係の配給公團は、味噌、醤油、砂糖、罐詰、乳製品等を取扱う食料品配給公團、畜産飼料を取扱う飼料配給公團、油脂原料、油脂、油粕等を取扱う油糧配給公團、主要食糧を取扱う食糧配給公團及び肥料を取扱う肥料配給公團の以上五つの公團がございまして、それぞれ別個の根拠法令に基いて設立せられておるのでございますが、現行法律の規定上、これらの五公團のうち、食糧配給公團は本年三月三十一日を以て解散し、その他の四公團も同じく四月一日を以て解散する建前になつておるのでありますが、その存続期間を更に延長し、五公團とも本年七月一日までとするため、それぞれの関係法令の改正を行わんとするものであります。本來これらの公團関係法律は、第二國会におきまして、御承知の通り公團方式そのものに対する種々の論議及び批判の下において結局我が國現下の食糧事情その他諸般の事情に鑑みまして、万止むを得ざる措置として成立を見たものでございますが、たまたま公團存続の期限を目前に控えて、農林委員会といたしましては、事前にでき得る限りの檢討を遂げるため、休会中より引続いて数次に亘り委員打合会等の形式を以て、各公團の実情を調査し、又当時と今日との間における情勢変化の檢討を行いますると共に、政府当局との懇談等をも行なつて参つたのであります。一方、政府におきましても、同樣の檢討を続けて参つたようでありますが、結局未だその結論を得るに至らず、更に関係方面との今後の折衝、各省設置法案との睨み合せ等のこともございまして、仮にその成案を得るまでの暫定期間を設け、その間における公團全般に亘る改善刷新方策の具体化を図らんとする意図の下に、その暫定猶予期間として三ケ月の期間延長をなさんとするものであります。而うしてその間における具体案作成の構想として、農林大臣の説明による大体の趣旨は、経済九原則の実施と関連し、公團取扱物資の需給事情の推移、財政金融面との関係、行政整理方針との関係等を考慮し、更に公團自体の業務運営上の簡素合理化を図ることとして、具体的には統制品目の整理、公團の整理統合を企図しておられるようでございます。
 もとより農林各委員におかれましては、それぞれ独自の御意見を持つておられ、又今後提案せられるでございましようところの政府案に対しましては、委員会といたしましても十分檢討を加えることでございますが、今回の政府提案は、前に申述べましたごとき趣旨及び内容の暫定的措置でありますので、委員会は質疑應答を重ね、審議を行い、又討論の結果、全会一致を以て本法律案は原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
 詳細は速記録によつて御承知願えれば仕合せと思います。右御報告申上げます。(拍手)
#32
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#33
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#34
○議長(松平恒雄君) 日程第六、國家公務員法の一部を改正する法律案(寺尾博君外十三名発議)を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。人事委員長中井光次君。
    ―――――――――――――
   〔中井光次君登壇、拍手〕
#35
○中井光次君 只今議題となりました國家公務員法の一部を改正する法律案につきまして、委員会の審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 先ず、本案の内容を御説明申上げます。私共人事委員は、先に第四國会におきまして、國家公務員法の一部を改正する法律案を発議したのでありまするが、その共に第二條第三項第十四号といたしまして、本年三月三十一日までの期限で、人事院の指定する公團の職員を特別職とする規定を設けたのであります。その後、どの公團職員を特別職に指定すべきかにつきましては、私共人事委員の間におきましても、愼重に調査を重ね、人事院の求めに應じまして意見も申述べたのでありますが、本年二月十八日、人事院は人事院規則を以て食糧配給公團を指定いたし、今日に至つておるのであります。ところでこの規定に三月三十一日という期限を附しましたのは、各種公團の存続期間と合致させる趣旨であつたのでありまするが、一方今回内閣より、先程本議場で審査議決いたしました通り、各種公團の存続期間を一部廃止のものを除きましてそれぞれ三ケ月間延長する法律案が提出されておりまして、若しこれが両院を通過して法律となることとなりますと、食糧配給公團の職員は再び一般職となる結果となるのであります。食糧配給公團の職員を特別職といたすべき理由につきましては、御説明を省略いたしますが、いずれにいたしましても、食糧配給公團の職員は元來特別職でありましたものが、國家公務員法の第一次改正により、一旦暫くの間一般職となり、前述の第四國会における第二次改正に伴う人事院の指定によつて元の特別職に戻つたものであります。今度再び一般職となりまするときは、僅か半歳足らずのうちに、その身分関係がかれこれと三度も変更される結果となるのでありまして、かくのごとくしては、安んじてその職務を遂行することは到底できないと言わなければならないのであります。
 今回の改正案は、この弊を防止いたしまするために、公團の存続する期間だけ、第二條第三項第十四号の規定の有効期間を延長しようとするものであります。本改正案は、提案前から私共人事委員の間におきまして研究を続け、人事院並びに関係方面とも折衝を重ねまして、委員全員の名を以て提案いたしたものでありまして、委員会におきましては、別に発言もなく、質疑討論共に省略いたし、全会一致を以て原案通り可決いたしたのであります。以上御報告を申上げます。(拍手)
#36
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#37
○議長(松平恒雄君) 総員起立を認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#38
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、造幣局据置運轉資本の増加等に関する法律案、船員保險特別会計法の一部を改正する法律案、失業保險特別会計法の一部を改正する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。大藏委員長櫻内辰郎君。
    ―――――――――――――
   〔櫻内辰郎君登壇、拍手〕
#40
○櫻内辰郎君 只今議題となりました造幣局据置輸轉資本の増加等に関する法律案の大藏委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。去る三月二十八日より三月二十九日まで愼重に審議いたしまして、質疑應答の後、討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
 先ず、本案の提案理由及び内容について申上げます。この法律を制定しようといたします理由の第一は、造幣局の從來の据置輸轉資本は、昭和十七年度末におきましては四百万円でありましたが、昭和十八年度以降、漸次同会計資金から受入れまして、昭和二十二年度末におきましては三千万円と相成つたのであります。然るところ同会計の作業資産中、原材料の騰貴と、廣島支局における熔解から檢査まで一貫作業を開始いたしたこと、並びに大阪本局及び東京支局の戰災復旧等のため、事業用器具と、廳用器具の購入等の必要がありましたので、作業資産額が、現在の据置運轉資本額を約2千万円超過することと相成つたのであります。理由の第二は、同会計におきまして支拂義務を生じました経費を翌年度に繰越す規定が同会計規則に規定されてありまするが、財政法施行に伴いまして、これを同会計規則から本法に掲げようとするものであります。
 さて、本案審議に当り、各委員より熱心なる質疑があり、政府亦これに対し懇切なる答弁がありましたが、その詳細は速記録により御承知を願いたいと存じます。かくて質疑を終局し、三月二十九日討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。右御報告申上げます。
 次に、只今議題となりました船員保險特別会計法の一部を改正する法律案の大藏委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。去る三月二十八日より三月二十九日まで愼重に審議いたしまして、質疑應答の後、討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
 先ず、本案の提案理由及び内容について申上げます。今回改正いたそうとする第一点は、船員保險特別会計におきまして、昭和二十二年十二月法律第二百三十六号を以ちまして、この会計を設置いたしまして以來、同会計を普通保險勘定及び失業保險勘定の二勘定に分けて経理を行なつて参つたのでありますが、二勘定に区分いたしますと、経理上非常に複雜且つ非能率でありますから、経理の能率化を図るために、この勘定区分を廃止いたそうというのであります。第二点は、船員保險法に基く國庫負担金を一般会計から受入れた場合に、清算上過不足を生ずる場合がありますが、現行法では年度経過後におきまして、この処理ができかねるので、この場合には一般会計に返納せず、翌年度分の國庫負担金に充当する等の途を開こうとするものであります。
 さて、本案審議に当り、各委員より熱心なる質疑があり、政府亦これに対して懇切なる答弁がありましたが、その詳細は速記録により御承知を願いたいと存じます。かくて質疑を終局し、三月二十九日討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。右御報告いたします。
 次に、只今議題となりました失業保險特別会計法の一部を改正する法律案の大藏委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 去る三月二十八日より三月二十九日まで愼重に審議いたしまして、質疑應答の後、討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定した次第であります。
 先ず、本案の提案理由及び内容について申上げます。今回改正いたそうとする点は、失業保險特別会計におきまして、失業保險法に基く國庫負担金を一般会計から受入れました場合に、精算上過不足が生ずる場合がありますが、現行法令では、年度経過後におきましては、この処置ができないのでありまして、この場合には一般会計に返納せず、翌年度分の國庫負担金に充当する等の途を開こうとするものであります。
 さて、本案審議に当り、各委員より熱心なる質疑があり、政府亦これに対し懇切なる答弁がありましたが、詳細は速記録によつて御承知を願いたいと存じます。かくて質疑を終局し、三月二十九日討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。右御報告申上げます。(拍手)
#41
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより三案の採決をいたします。三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#42
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて三案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#43
○議長(松平恒雄君) 参事をして報告いたさせます。
   〔宮坂参事朗読〕
本日委員長から左の報告書を提出した。
 地方財政委員会法の一部を改正する法律案可決報告書
     ―――――・―――――
#44
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、地方財政委員会法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長岡本愛祐君。
    ―――――――――――――
   〔岡本愛祐君登壇、拍手〕
#46
○岡本愛祐君 只今緊急上程になりました地方財政委員会法の一部を改正する法律案について、その内容、委員会の審議経過並びに結果を御報告申上げます。本法案は、地方財政委員会の存続期間につき、昭和二十四年三月三十一日までと規定してあるのを、この地方財政委員会に代るべき新たな行政機構が設置されるまで、差当り五月三十一日まで延期しようとするものであります。政府はこの種機関として、現在の地方財政委員会及び総理廳官房自治課を廃止し、総理廳の外局として地方自治廳とも称すべきものを設置することに決し、目下関係法案の準備を急いでおり、本委員会におきましても、これを適当と認めているのでありますが、その細部については更に詳細な檢討を要するものがありますのと、この種機関の設置は、行政組織法に基く各省設置法の施行と同時に行うことが適当であると考えられます。よつて未だ右行政機構の成案を見ない今日、地方財政委員会を存続せしめて置くことを必要であると認め、本委員会においては、全会一致を以て本法案を可決すべきものと決定いたした次第であります。右御報告申上げます。(拍手)
#47
○議員(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#48
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#49
○議長(松平恒雄君) この際、日程第七の請願及び日程第八の陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#50
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。厚生委員長塚本重藏君。
    ―――――――――――――
   〔塚本重藏君登壇、拍手〕
#51
○塚本重藏君 只今上程になりました請願及び陳情について、厚生委員会におきまする審議の経過並びにその結果を御報告申上げます。
 請願文書表第百六十二号、同第百七十三号、同第百七十五号、同じく第百八十号、同じく第百九十一号、並びに陳情文書表の第百八号、同第百三十五号、同第百四十三号、以上請願五件、陳情三件は、いずれも厚生省兒童局廃止反対に関する件でありまして、その趣旨も全く同一のものでありますので、ここに一括して御報告を申上げます。
 兒童の福祉増進のために制定せられた兒童福祉法を完全に施行する必要上誕生した厚生省兒童局を、今回の行政機構の整備によつて廃止する意向が行政管理廳から参考案として提示せられたのでありますが、かくては兒童福祉法に掲げられました立法精神は完全にその意義を失い、國民厚生行政に大なる禍根を残し、文化國家建設の將來に一大暗影を投ずることになるから、兒童局の廃止に絶対反対すると共に、これを存置して一層拡充強化の方策を講ぜられたいというのが、請願及び陳情の趣旨であります。
 本件は、先に三月上旬厚生委員一行が、院議によりまして、関西及び東北地方にそれぞれ出張調査に参りました際にも、各地到る所におきまして多数の陳情を受けたのみならず、又同様趣旨の熱烈なる陳情團が日々本院を訪れまして、熱涙を以て要望し続けられておるのであります。更に全國各地の有志及び諸團体から郵便文書又は電報によるものも夥しい数に達しておるのであります。本委員会におきましては、本件審議の必要上、先ず厚生省並びに行政管理廳両当局の意向及び政府の方針等につきまして種々聽取したのでありますが、厚生省当局といたしましては、たとえ行政機構の改革がありましても、兒童局はこれを從來通り存置したいとの意向であり、目下政府各方面との折衝中であるとの答弁でありました。よつて委員会におきましては愼重に審議をいたしたのでありますが、各委員より極めて熱烈なる意見の開陳がありましたので、ここにその概要を申上げたいと存ずるのであります。
 日本が戰爭を放棄して民主主義國家として、平和日本、文化日本、道義日本の建設を高らかに宣言いたしましたところの新憲法は、國民の福祉を以て我が國是とするという精神に貫かれておるのであります。特に憲法第二十五條は、國民の基本的人権に基くところの國民厚生福祉が、國家の極めて重要なる基本的要件であることを定めておるのであります。政府は、新憲法の大精神を具現するために諸般の國策を遂行するという趣旨の下に、各般の行政機構を定めたのでありまするが、厚生省兒童局は又実にその重要なる行政機構の一環であり、殊に兒童福祉法が画期的な立法として制定せられて以來、國民はその機構による施策の全きを望みまして、これを期待しておるのであります。兒童福祉法の対象となるべき國民即ち十八歳以下の兒童の数は三千五百万人、又その母性たる婦人の数は二千数百万人に達するのであります。これら大多数の兒童たちは、言うまでもなく平和なる民主的文化國家日本を明日より担わんとするところの輝かしい日本の將來を期待すべき兒童並びに母性であるのであります。
   〔議長退席、副議長著席〕
 その健全なる福祉を図ることは、取りも直さず我が日本の將來を輝かしく約束するものであります。日本が眞に平和にして文化的な國家を創造するためには、今日の純眞なる兒童を護り育てることが何よりも緊要であります。國民はこの輝かしき希望の下に、兒童福祉法その他各般の福祉施策の適切なる運用を期待して、これを厚生省兒童局にその希望をかけて今日に至つたのであります。併しながら既往におきまする厚生行政の部面は、尚未だ國民の期待に副わざる点が多々ありましたので、むしろ兒童局は更にその機構を拡充強化して、一段と強力なる施策を行うべしという要望が、國会はもとより全國民の要請して止まないところであります。然るに政府は今回行政機構の改革を行うに当つて、兒童局を他の局に併合せんとするがごときは、兒童の福祉行政が文化國家、平和國家建設の基礎であるという重要なる意義を解せざるも甚だしいものと言わなければならないのであります。(拍手)兒童の福祉が軽視せられ、その行政施策が常に動搖し、不安の状態に置かれることは誠に遺憾に堪えないところでありまして、國民の憤懣はもとより、我ら國会に席を有する者は断じてこれを容認し得ないものであります。よつて政府の與党におきましても、又野党におきましても、共に兒童局は存置すべきことを政府に申出でておるのであります。政府によろしく平和日本の將來を担う三千五百万兒童の慈父たるべく、これを泣かしめてはならないのであります。即ち兒童局の廃止は絶対にこれを中止し、むしろ國民の期待に副うべく積極的に福祉施策を強力に遂行すべきであります。
 以上のごとく、委員会におきましては終始熱烈なる意見の開陳がありました結果、本請願並びに陳情の趣旨は、正に現下喫緊の要務であり、又極めて妥当なるものであると認めまして、速かにその趣旨を具現するよう、全員一致本件に関する請願及び陳情はいずれも院議に付して、これを内閣に送付すべきものと決定いたした次第であります。以上御報告申上げます。(拍手)
#52
○副議長(松嶋喜作君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。本請願及び陳情は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#53
○副議長(松嶋喜作君) 総員起立と認めます。よつて本請願及び陳情は全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。
     ―――――・―――――
#54
○副議長(松嶋喜作君) 日程第九、自由討議、本日の自由討議は本院規則第百四十七條による意見開陳といたします。各発言者はそれぞれ発言時間を遵守せられんことを望みます。これより発言を許します。
   〔岩間正男君発言者指名の許可を求む〕
#55
○副議長(松嶋喜作君) 岩間正男君。
#56
○岩間正男君 日本共産党は板野勝次君を指名いたします。
#57
○副議長(松嶋喜作君) 板野勝次君の発言を許します。
   〔板野勝次君登壇、拍手〕
#58
○板野勝次君 昨日の衆議院本会議におきまして、考査特別委員会設置に関する決議案が八十九名の修正意見を踏みにじりまして可決されたのでございます。これは総理がまだ施政方針演説をやつていないのでありまして、丁度ゲラ刷の縮刷版とでも言いたいようなものでありましたし、或いは又序論とでも言いたいようなものであります。この委員会の問題の所在を明らかにすると同時に、今参議院におきましても、非日活動委員会の設置を一部の委員の間で論議されているそうでありますので、これらの諸問題について、共産党は本日の自由討議の議題として、その問題の所在を明らかにしたいと思うのであります。
 不当財産取引調査特別委員会は、戰後日本の政治が独占資本と結び付いて如何に腐り切つたものであつたかということを全國民の前に、更に全世界にはつきりさせた偉大な役割を果して來たのであります。併しまだその任務が終つたのでもなく、石炭國管事件を初めといたしまして、まだやつと手を着けた程度の事件が幾つもあるのでございます。それにも拘わらず、この國民が不当財委の活動に非常に期待しておりますときに、何故に不当財産委員会を考査特別委員会にすり替えたのか、ここに私は大きな問題があると思うのであります。吉田民自党内閣が現在強行しようとしております最大の政策は、何というても國家を反動的に作り変えることであります。このことを外電は、ケーデイス民政局次長が、日本の脅威は日本の傳統という羊の皮を被つた全体主義の極右だと報じておるのでありますが、警察制度を強めますために行政整理を利用し、労働法規の改惡によつて民主勢力の一大部隊でありますところの労働組合を圧迫し、権力を以て一切の民主的な運動を彈圧すること、又四十九年度予算を見ましても、現業員や経済関係の下級官公吏の首を切つて、警察方面を増大せしめるような案を持ち、労働爭議を犯罪と同一視するような警察官に強い権限を與えて、これらの警察官を人員裝備共に増強いたしまして、全官僚制度のうちで警察的な比重に重点を置いて再編成しようとしている。これはフアシズムへの歩みでありまして、このような暴力組織の再建によつて民主的な一切の運動、これに圧迫を加え、特高警察的な干渉と圧迫を加えようとしているのであります。数個の独占企業に対しまして生産を集中し、多くの民族産業と中小商工業を破滅させて、失業と労働強化をもたらすところの政策、このために國家の予算を組み、このために大衆課税を取立てる政策を強行しようとしておる。このことのために反動的な國家として再建して、民主的な運動を圧迫する必要が出て來た。これが不当財委を今度の考査委員会にすり替えた第一の理由であり、更に民自党が公約を破棄し、この失政に対する不満を抑えるためと、第三番目には、不当財産委員会でやつて來た問題をサボタージユしようとする意図のために、昨日衆議院において多数を以て考査委員会を設置するに至つたと思うのであります。吉田首相は政界、財界、官界の綱紀粛正を、前の國会におきましてその施政方針の演説の中で明らかにして参つたのでございますけれども、今日まで何らこのような事態に対して手を着けて來ていない。逆に暴政を強行するために、このような考査委員会を設けて來ておる。その調査の一つを挙げますと、不正に租税の賦課を免れさせ、納税を妨害する等、納税意欲を低下させるような行爲に対する調査を挙げておるのでありますが、現在独占資本は脱税どころか、人民から取上げた税金をただで國家から取込んでおる。そのために労働者も、農民も、中小業者も過大な税金で苦しんでおる。更に予算面以上の、数字以上のものが水増しで割当てられておる。租税の適正化をやつて参ります運動は当然であり、國家に対しますところの人民の基本的権利の行使であります。この基本的権利の行使の妨害をしようとしておるのであります。又調査項目の中に、供出を阻害する行爲の調査を挙げておるのでありますけれども、供出を阻害する行爲とは、戰爭から今日まで國家が約束して参りました必要な物資も與えないで、米價は低賃金を維持するために、生産費を割るような米價で抑え、そうして中以下の貧農ほど負担を重くかけ、農村の寄生ボスが役人とぐるになつて勝手な眞似をするところから起るところの農民の正当な要求と、そうしてその運動を抑えようとしておるのに外ならないのであります。更に不法に労働爭議を挑発させる行爲の調査でありますが、これも首を切る。賃金は遅配であり、欠配である。天皇制時代の強制労働的なやり方を労働協約として押し附けて行く。こうした不当な圧迫に対抗するようなことをさせないようにしようとしておる。又調査項目に、その他の諸行爲で日本再建に重大な惡影響を與えるものと、その責任の所在を調査すると言つておるのでございますけれども、今日までのインフレを進めて参りました政策こそが、日本再建を妨げておる最惡の行爲である。(「その通り」と呼ぶ者あり)而もその点で吉田首相と民自党とが最大の責任者であり、この責任を負うべきものはこれらの政党が負うべきものであるのにも拘わりませず、このような内容を持つた考査特別委員会を作りましたことは、明らかに民主主義の破壊であり、軍國主義の復活である。曾て治安維持法を作るときに、共産党を取締ると言つたのでありますが、実は日本を侵略戰爭に追込むためでありました。今日、非日活動委員会の内容を持つ考査委員会の設置は、明らかにこのような内容を持つておるものであります。從つて本月十五日の朝日新聞の社説におきましても、非日委員会設置に疑義を狹んだ論説が出ておりまして、その一部に、「過去の日本の軍國政治が、自由な民衆運動の抑圧と、嚴しい言論彈圧によつて裏付けられ、ついに破局的戰爭にまで追いやられた経緯は、記憶に生々しい。自由な政治活動こそ日本の再建を過誤から救う基礎となるものである」と警告しておるのでございます。非日の内容を持つておる考査委員会は、憲兵、特高政治の復活の予備手段であります。このような内容を持ち、軍國主義の復活を企てようとするこの行爲は断じて許されるべきでなく、これは極東委員会の決定やポツダム宣言に違反するものであり、みずから作つておる憲法の諸條項に違反しておるものであると断ぜざるを得ないのであります。從つて現在公然と公約を裏切り、横暴な軍國主義と戰爭を呼び起そうとしておる現在の民自党の政策こそ、全く非目的であり、全く破壊であるのであります。我々は人民の名において衆議院のこの考査特別委員会の……。
#59
○副議長(松嶋喜作君) 板野君、時間が経過いたしました。
#60
○板野勝次君(続) 八十九名の共同修正案でありますところの、不当財産取引調査特別委員会の即時実施を要望いたしますと共に、参議院において、若し非日活動委員会のごときものが設置されますならば、これこそ國体明徴の再版であることを警告いたしまして、私の所見を終る次第であります。
   〔矢野酉雄君発言者指名の許可を求む〕
#61
○副議長(松嶋喜作君) 矢野酉雄君。
#62
○矢野酉雄君 緑風会は町村敬貴君を指名いたします。
#63
○副議長(松嶋喜作君) 町村敬貴君。
   〔町村敬貴君登壇、拍手〕
#64
○町村敬貴君 私は多年北海道において農業を経営しておるものでございますが、今日我々に取つて最も重要な食糧増産の問題につきまして、私の農業者の立場からの体驗に基いて、その所信の一端を申上げたいと思います。
 日本は元來米作に関する限りは、その反当収量においても恐らくはこれは世界一と思われます。又國民の関心も絶対的でありまして、この米作によつて過去の日本の食糧危機というものが突破されて來たというこの事実は誠に当然の話でございます。併しながら日本の全耕地が六百五十万町歩、その半ばは畑作でございます。ところが、この水田の優秀さに比べまして、畑作は至つて低調であります。これをデンマークあたりに比しまするというと、その反当収量は畑作においては全く半分くらいしかないのであります。欧米人は藷や雜穀を主食としまして立派に食生活を行なつておる。我が國では藷は米の換算で、主食として配給はされておりまするが、國民はこれを主食としてはどうも物足りない、やはり米に依存をすることが多くあります。これは止むを得ない現象でございまするけれども、今にしてこの因襲を或る程度是正しない限りは、我が國の食糧問題の前途に明るい見通しは付かないと思います。第一、藷や雜穀を主食としまして利用する方法の研究であります。第二には、畑作生産に改良し、これを水田生産の水準まで引上げて來る。そうしてこの食糧増産の完遂を図ることであると思います。
 第一の利用の面でございまするが、私は今日は藷というものにつきましては、これは原形のままでその調理法を研究するということが非常に大切だと思うのであります。欧米人は殆んど藷は主食に近いものでございまするが、ドイツにおいては藷の料理を約三十種類くらい若き女性が若し知らぬとすれば、お嫁に行く資格がないというようなくらいに、この藷の問題に対しては非常なる研究を拂われておるのであります。然るに我が國では藷は極めてまずいものである、米があれば藷というものには割合に触らないというようなことが一般であります。又この藷はこれを粉にしまする粉化工業を興す必要があるのであります。そうしてこの藷というものは立派な粉になります。この藷の粉というものは殆んどその栄養價及びカロリーの計算におきましては、小麦粉とは殆んど変らないのであります。それで、これをつまり小麦粉に混ぜまして、パンとか菓子とか、麺類とかいうものに用いますれば、これは立派に用いられるものであります。又この粉化工業は一面において藷類に貯藏價値を高め、甘藷の腐敗を防ぎ、馬鈴薯の凍結を完全に防ぐこともできます。過去における莫大な損害を絶無ならしめるようなことができると思います。從來政府は米に対する熱意に比べまして、藷に対しては案外冷淡でありました。國民も亦主食とする意欲が誠に薄い。從つて畑作の増産に対する関心が高まつて來なかつたのも事実でございます。これは食糧増産の上に甚だ遺憾なことでございます。今後は國家がこの方面に対しまして積極的の努力を拂うべきであると信ずるものでございます。粉化の様式というものは米國あたりでは多様にいろいろ方法があります。只今のところでは、これを一旦蒸煮しまして粉化をするものが一番満足な成績を挙げております。この大規模な工場としましては、北海道には今ただ一つ、熱ローラーを用いて乾燥している方法を採用しているところが一工場ございます。併し私は全國的に農村工業としまして、この種の企業が各地に起ることを切望するものでございます。(拍手)曾てドイツもこの粉化工業によつてその食糧問題を解決したと聞いております。日本も米ではとにかくその絶対量が不足である限り、國内に生産する藷を余すところなく徹底的に利用しなければならないのでございます。昨年ミシガン大学のホイラー博士が北海道に数回おいでになりまして、そうして馬鈴薯の栽培に対して有益なる指導を與えた。その成果は非常に多くの農民から感謝を受けております。今後の藷類の増産ということについて、甘藷、馬鈴薯を通じて大なる期待はできるのでございますが、如何に増産しましても、その処理、利用の研究を怠つたならば、折角の増産も無駄となるのでございます。故に藷類を完全に利用しまして遺憾なき施策を講ずべきだと思います。
 第二に、畑作の生産の改良と、その増産の問題でございますが、國は今や農地の開墾にあらゆる努力を拂つております。併しそのやり方が各道府縣一律一齊に行なつている。私はこれは誠に平凡な策だと思うのでございます。中にはよく行つている所もございまするが、多く失敗に終つている所も多いのでございます。これは私は國自身が全責任を背負つて、この重点主義に開墾事業に当るベきであると思うのであります。さもなければ、なかなかこれが徹底しないのではないかと思われる。私は北海道や東北地方に横たわるところの泥炭地、濕地、干拓地、これを合しまするというと優に五十万町歩の町が何ら生産なくして寢ておるのでございます。從來のごとき姑息の手段でやつたのでは到底これは物にならんのであります。これをどうしても本格的にやりまするのには、先ず大きなるところの河川を掘鑿して、計画的排水の基礎を作るのでなければ到底いかんのであります。私は曾てカリフオルニアのスタツクトンにおいて、この方法により立派に泥炭地で成功している所を見たのであります。これは昔、牛島謹爾という馬鈴薯王がこの場所で始めたのでございます。即ち國として資源を総合的に開発する大きな見地から、政府みずから全面的にこれを引受け、そうして入植者に対しまして最も親切な行き方をしなければならんのではないかと思います。現在のごとく耕地を求めるに急な余り、濫りに森林を伐採して、効果の挙らざる開墾を行なつていることは、國家百年の大計から見て、誠にこれは誤まりではないかと思うのであります。(拍手)先ず泥炭地帯、濕地及び干拓地、この眠れる資源の開発に重点を置くことが必要であると私は力説するのでございます。
 次に耕作の方法の改善でございまするが、御承知の通り我が國の耕作法は、幾百年となく表土の農業をやつて來た。いわば三四寸の間を耕作しておるのでございます。そのためにこの三四寸の下に堅い磐ができている。恐らくは九州から北海道に通じてこの下層磐というものができているのであります。これは普通の農家には分らずにおる。併しこの磐があるために全く地下と縁を切られているために、場合によりますと、僅かの雨が降ると直ぐ雨の害を蒙むり、又僅かの早魃がありますと、直ちにその早魃の害を受ける。これは只今米國では盛んにサブ・ソイラー、即ち下層土破碎機と申しましようか、こういう機械によつてこの地下を破つている。この地下を破ることによりまして空氣は滲透して來る。又いろいろな作物の根は自由に地下に滲透して参るのでありまして、こういう結果から同一面積を約二倍にこれは使える結果となるのであります。私はこれを自分が北海道におきまして実行しまして、その効果を親しく見ているのでございます。これの方法には畜力、動力両方の行き方によつて、この機械を引張ればよいのであります。これは誠に簡單な行き方のものであります。私はこういう面において是非とも政府がこれを取上げて奬励すベきだと思うのであります。(拍手)
 又日本は水田地帯で二毛作が可能の地でありながら、濕田のために裏作が不可能な所が沢山あるのであります。一例を挙げれば新潟縣は最もその多い所だと思うのでありますが、これはいわば行き方によりまして暗渠排水、或いは明渠排水、こういうものをつまり併設をしまして、そうして後に機械力排水によつてその水を排除すれば、この問題は誠に樂に解決をする問題でございます。私は是非一つこういうような立派な効果を持つておつて、ただ一作しか穫れないというところの水田地は、誠にこれは惜しいものであろうと思うのであります。そうしてその結果としましては、二毛作によつて畑作の増産を図るばかりでなく、水田そのものに対しましても、從來の濕田のときよりは、非常にその水田としての効果が多いのであります。こういう点を深く私は考える必要があるのではないかと思います。政府が若し國策的にこの土地資源開発を提げて、そうして食糧自給のために邁進するならば、恐らくはこれは関係方面においても、もつともつと有効な援助と支援を與えられるだろうと私は思うのであります。
 政府においては今回内閣に総合國土開発審議会及び北海道総合開発審議会を設置されたのでございます。極めてその時宜に適したこととは思いますが、私はこの審議会において十分これらの問題を討究されまして、是非これを実行に移して頂きたいと思うのであります。(拍手)御清聽を感謝いたします。(拍手)
#65
○副議長(松嶋喜作君) 本日の自由討議は、議事の都合上、明日引続いて行うこととし、本日の自由討議は、これにて延期することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#66
○副議長(松嶋喜作君) 御異議ないと認めます。
     ―――――・―――――
#67
○副議長(松嶋喜作君) 報告をいたさせます。
   〔青木参事朗読〕
本日委員長から左の報告書を提出した。
 貿易公團法の一部を改正する法律案可決報告書
     ―――――・―――――
#68
○副議長(松嶋喜作君) この際、日程に追加して、貿易公團法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○副議長(松嶋喜作君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。商工委員長小畑哲夫君。
    ―――――――――――――
   〔小畑哲夫君登壇、拍手〕
#70
○小畑哲夫君 只今議題となりました貿易公團法の一部を改正する法律案について、商工委員会における審議の経過並びに結果の御報告を申上げます。
 この法案は、今年三月五日、連合國最高司令官の日本政府宛覚書により、食糧及び原材料の二貿易公團を三月三十一日を以て廃止し、この二公園の從來取扱つていた業務のうち、四月以降も尚存続することを要するものは他の政府機関に移管すべきことが要請され、これに基いて提案されたものであります。法案の要旨は、第一に食糧貿易公團及び原材料貿易公團の二つを三月三十一日を以て廃止すること、第二に、右二公團の業務のうち尚存続を要するものは、残存する鉱工品貿易公團及び纖維貿易公團においてもなし得ること、第三に、廃止される二公團の資産及び負債のうち六月三十日までに清算を完了しないものについては、貿易資金特別会計において一括承継し、その資産の有効利用及び負債の適正処理をなさしめることであります。
 次に、質疑に入り、貿易公團をこのような二公團に整理することの経緯並びに整理される人員の詳細について質疑がありましたが、その詳しいことは速記録に讓りたいと思います。かくて討論採決の結果、多数を以て原案通り可決されたのであります。以上簡單に御報告申上げます。(拍手)
#71
○副議長(松嶋喜作君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#72
○副議長(松嶋喜作君) 過半数と認めます。よつて本案は可決されました。
 次会は明日午前十時より開会いたします。議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十四分散会
     ―――――・―――――
○本日の会議に付した事件
 一、常任委員辞任及び補欠の件
 一、両院法規委員及び彈劾裁判所裁判員辞任及び補欠選任の件
 一、日程第一、石炭鉱業等の損失の補てんに関する法律案
 一、日程第二、配炭公團法の一部を改正する法律案
 一、日程第三、日本專賣公社法の一部を改正する法律案
 一、日程第四、公共企業体労働関係の一部を改正する法律案
 一、日程第五、食料品配給公團法の一部を改正する法律案
 一、日程第六、國家公務員法の一部を改正する法律案
 一、造幣局据置運轉資本の増加等に関する法律案
 一、船員保險特別会計法の一部を改正する法律案
 一、失業保險特別会計法の一部を改正する法律案
 一、地方財政委員会法の一部を改正する法律案
 一、日程第七の請願及び日程第八の陳情
 一、日程第九、自由討議
 一、貿易公團法の一部を改正する法律案
ソース: 国立国会図書館
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