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1949/04/01 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 本会議 第7号
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1949/04/01 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 本会議 第7号

#1
第005回国会 本会議 第7号
昭和二十四年四月一日(金曜日)
   午後五時二十七分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第六号
  昭和二十四年四月一日
   午後二時開議
 第一 労働省婦人少年局廃止反対に関する請願
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(松平恒雄君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。
     ―――――・―――――
#3
○議長(松平恒雄君) これより本日の会議を開きます。参事をして報告いたさせます。
   〔青木参事朗読〕
本日内閣から左の議案を提出した。よつて議長は即日これを地方行政委員会に付託した。
 地方財政法の一部を改正する法律案
本日委員長から左の報告書を提出した。
 財政法の一部を改正する法律案可決報告書
 貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案可決報告書
 会計法の一部を改正する法律案可決報告書
 地方財政法の一部を改正する法律案可決報告書
 昭和二十四年度一般会計暫定予算可決報告書
 昭和二十四年度特別会計暫定予算可決報告書
     ―――――・―――――
#4
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、地方財政法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。地方行政委員長岡本愛祐君。
    ―――――――――――――
   〔岡本愛祐君登壇、拍手〕
#6
○岡本愛祐君 只今議題となりました地方財政法の一部を改正する法律案について、その内容並びに委員会の審議の経過及び結果を御報告申上げます。
 地方財政法第十條には、國と地方公共團体相互の利害に関係ある事務を行うために要する経費は、國と地方公共團体とが分担し、その種目、算定基準及び負担すべき割合は、法律又は政令で規定すべきことを定めておるのでありますが、その規定の円滑な運営と、法令の規定を整備するためには相当の日時を要しますので、同法附則第三十七條により、暫定的に昭和二十四年三月三十一日までの間は尚從前の例によることを規定しておるのであります。然るに政府においては、予算編成方針の決定が遅延したこと等に関連し、まだ関係法令を整備するに至らなかつたので、その期限を本年六月三十日まで三ケ月間延期せんとするのが本法案の内容であります。
 本委員会は本日会議を開き、愼重審議の結果、諸般の情勢上この程度の延長は止むを得ないものと認め、全会一致を以て本法案は可決すべきものと決定いたしました。以上御報告申上げます(拍手)
#7
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#8
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#9
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、財政法の一部を改正する法律案、貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案、会計法の一部を改正する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。大藏委員長櫻内辰郎君。
    ―――――――――――――
   〔櫻内辰郎君登壇、拍手〕
#11
○櫻内辰郎君 只今議題となりました財政法の一部を改正する法律案の大藏委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。去る三月二十八日より四月一日まで愼重に審議いたしまして、質疑應答の後、討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
 先ず、本案の提案理由及び内容について申上げます。本案は、現行財政法に対し、その施行後における経驗に鑑みまして、若干の部分的改正をなさんとするものであります。即ち第一点は、從來歳入歳出予算は、目的別予算と組織別予算との二本建になつておりますために、却つて複雜となり、予算の明確を欠く嫌いがありますので、これを組織別予算の一本とすることに改正せんとするものであります。第二点は、歳出予算は原則として各部局等の間、又は各項の間において彼此移用することができないことになつておりますが、予め國会の議決を経た場合はこれをなし得ることとし、他面、目又は大藏大臣の指定する節相互間の流用は、すべて大藏大臣の承認を要することに改正して、予算運用の適正を期せんとするものであります。第三点は、予算の配賦方法に特例を設くる等、二三の條項の整備をなさんとするものであります。
 さて、本案審議に当り、各委員より熱心なる質疑があり、政府又これに対し懇切なる答弁がありましたが、詳細は速記録によりて御承知を願いたいと存じます。かくて質疑を終了し、四月一日討論に入り、九鬼紋十郎委員、木内四郎委員より賛成、中西功委員、天田勝正委員より反対の意見が述べられ、討論を終局し、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。右御報告申上げます。
 次に、只今議題となりました貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案の大藏委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。去る三月二十九日より四月一日まで愼重に審議いたしまして、質疑應答の後、討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
 先ず、本案の提案理由並びに内容について申上げます。今回の改正の第一の理由は、貿易資金の不足を補足するための借入金又は融通証券の発行限度額の引上げであります。即ち現行法定限度額は二百五十億円でありますが、昭和二十二年度末において六十六億円借入済となつておりますので、昭和二十三年度における限度額の余裕金は百八十四億円であります。而して最近における貿易の状況よりして、昭和二十三年度中における輸出物資の買入等に要する資金の支拂額は、約千九十五億二千七百余万円と相成るのに対して、輸入物資の賣拂代金等による資金の受入額は約八百六十二億三百余万円と相成るのであります。それで、すでに述べました借入限度額を全部借入れましても、尚現金支拂上約四十九億二千三百余万円の資金不足となるので、今回現行法定限度額二百五十億円を三百億円に引上げ、貿易資金の不足を補充しようとするものであります。第二の理由は、現在貿易資金特別会計の歳入歳出の決算上の過剰金は一般会計に繰入れることになつておりますが、これを貿易資金に組み入れて、その増加に充てるように改正しようとするものであります。
 さて、本案審議に当り、各委員より熱心なる質疑があり、政府又これに対し懇切なる答弁がありましたが、その詳細は速記録によつて御承知を願いたいと存じます。かくて質疑を終局し、四月一日討論に入り、小川友三委員より賛成、中西功委員、天田勝正委員より反対の意見が述べられ、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定した次第であります。右御報告いたします。
 次に只今議題となりました会計法の一部を改正する法律案の大藏委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。去る三月二十九日より四月一日まで愼重に審議いたしまして、質疑應答の後、討論に入り、採決の結果、多数を以つて原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
 先ず、本案の提案理由及び内容について申上げます。從來予算の執行に関しては、小切手の認証制度等により、主として予算報行の最終段階たる支拂の面から統制を加えて來たのでありますが、今回新たに支出負担行爲の認証制度を設けまして、予算報行の当初において、特に指定する認証官が支出負担行爲の内容を十分に審査いたしまして、予算支出の抑制、又は適正化を図らんとするものであります。次に会計法第一條により、その年度の歳入歳出は翌年度の七月三十一日までに完結することになつておりますが、経理の実情に鑑みまして、当分の間八月三十一日まで延期せんとするものであります。
 さて本案審議に当りまして、各委員より熱心なる質疑があり、政府亦これに対し懇切なる答弁がありましたが、詳細は速記録により御承知を願いたいと存じます。かくて質疑を終局し、四月一日討論に入り、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。右御報告申上げます。(拍手)
#12
○議長(松平恒雄君) 財政法の一部を改正する法律案につき、討論の通告がございます。中西功君。
   〔中西功君登壇、拍手〕
#13
○中西功君 私は日本共産党を代表いたしまして、只今上程されました財政法の一部改正法律案に対して反対の意見を述べんとするものであります。財政法が憲法附属の法律であり、我が國の財政の根本をなす極めて重大な法律であることは、これは申すまでもないのであります。而も今政府はこれを改正するに当つて、この改正は極めて技術的なことであるというふうに説明しておりますが、決してこれはそのような簡單なことではないのであります。我々は今度の改正が、むしろこの財政法の根本を変えてしまう程の重大なものであると思いますが故に、ここにその数点に亘つて、その詳細な意見を述べたいと思うのであります。
 九十二議会において、この財政法が通過いたしますときには時の石橋藏相は、この財政法は、極めて民主的な財政法である、その見地から十分國民に推奬し得るところの財政法であるというふうにはつきり明言いたしましたし、当時の議員も、すべてこれを我が國の財政の民主化のために非常にいい法律であるとして、全部賛成したのであります。併しその後、この財政法がやはり種々二三回に亘つて改正されました。その改正は主として改惡の方向でありました、例えば財政法第三條の特例に関する法律のごときは、これはやはり大きな改惡であつたのであります。而も又現実にこの財政法のすべての條項が、今までの政府によつて十分履行されなかつたということも事実なんであります。それは恐らく現在の日本の経済情勢と、それからこの財政法規との間にギヤツプがあるということが起るのでありますが、併し問題は、そのように財政法のいいところの諸面を十分に履行することができないというのは、それはいわゆるそれに当つておるところの政治勢力の無能を表明するものであります。決して、だから財政法が惡いというわけじやないのであります、然るにこのたび民主自由党の内閣が改惡をなそうとするのは、この現実のギヤツプをみずからが努力して、もつと立派な政治を布くことにより、努力することによつてこの法律の精神に合して行こうというのじやなくて、逆に法律が惡いのであるかのごとく、財政法自体が惡いのであるかのごとくにして、これを改惡しようとするのであります。私は第一にこういうふうな態度これが一番よろしくないと思う。これは今日労働法規の改惡が企図され、或いは又その他幾多の法律の改惡が企図されつつある場合には、憲法の諸條項さえも無視されておる現状、こういうふうなこと一連必然的な関連があるのでありまして、我々は第一にこのような反動的な意図を以て財政法のみならずあらゆる法律を改惡して行こうとする企図に対しまして、第一に反対するのであります。
 第二は、この財政法の改惡を説明するに当つて、政府は本当の意図を隠しておるのであります。今委員長の説明の中にありましたごとく、過去二年來の経驗に鑑みてとか、いろいろのことが言われておりますが、実際にはそうではないのであります。むしろ根本問題は、二十四年度の予算の編成並びに執行の問題に関連してこの財政法の改惡が企図されておることは、他の面において政府みずからが語つておるところであります。それは財政法が單なる技術的なものであるならば、当然もつと早く國会に提出ができて十分な審議ができた筈でありますが、政府の説明するごとく、これは予算の大体の見通しが立つまでは法案を提出することができなかつたというふうに説明しておるところによりましても、これが決して過去二ケ年云々に関連あるだけではなくて、もつと根本的には二十四年度の予算の編成と報行に関係のあることは極めて明白であります。然るに大藏大臣はこういう問題を質問されましても、殆んどこの問題については答弁しようとしない。そうして從つて又このたびのこの改惡の眞の企図を、意図をいわば隠蔽しておるわけであります。このようなことは実際にこの條文の中の至る所において発見されるのでありますが、我々は先ずこのような政府の不明朗な意図に対して、何よりも反対しなければいけないと思つております。
 第三に、この改正の最も大いな眼目はどこにあるか。それは各款項間の流用を許しておるということ、或いは又予算の配賦において、目節を附せなくても配賦ができるようにしておるということ、ここに大きな問題があるのでありまして、我々が今後提出されるであろう二十四年度の予算を、新聞の傳えるところによりまして見ましただけでも、今度の予算が極めて重大な内容を持つているということは、もう誰しも感じております。公共事業費が非常に大きな削減されたということ、或いは又見返り物資のこの費用が特別な会計として今後編成されて行くということや、或いは厖大な價格調整費が組まれて、この予算の執行面については極めて重大な問題を持つて來るということは誰しも知つておるところであります。若し予算の配賦、そうした問題において、政府から出されたこの説明書に書いてあるところのこの終戰処理費、賠償施設関係費、公共事業費、價格調整費或いはその他特別会計を配賦の場合に除いたならば、一体予算の中で何が残りますか。極めて僅かな、何パーセントというようなものだけしかが目節を付しては渡されない。大部分が何にもなくして渡されて行く。而もこの執行に関しては極めて重大な問題を孕んでおるということは、すでに國会議員諸君のよく知らるるところであります。このようなことがこの度の改正と関連しておるのでありまして、從つて單なる流用でないのであります。我々はこういうふうな日本の政府の自主性の問題に関する重大なる問題を考えますが故に、我々この國人の將來を考えますが故に、我々はこの度のような企図に対して、もつと問題を明瞭ならしめ、そうして日本國民の奮起を促さなければならないと思うのであります。
 更に、第四の点は、この予算がそのような流用や、或いは一つの項目の結果といたしまして、目的別予算をなくした点であります。石橋前大藏大臣のいろいろの答弁を見ましても、この目的別予算と部局別予算を並べて出したものこそ、予算の民主化を保持するものであると彼らは誇示しておつたのであります。然るに今やその流れを汲むところの民主自由党みずからに、この目的別予算が削られて行くという歴史の悲劇を繰返しておるわけでありますが、それならばこの目的別予算がなくなるということは、一体何を意味するか、皆さんは今更申上げるまでもなく、何故に目的別予算が必要であつたか、そうして又それと並んで組織別予算が必要であつたか、これは一つの政府が民主的であると共に、同時に集権的であり、即ち政策を決定するに際しては、大多数の國民の人々の意見を尊重すると共に、その執行に当つては果敢に迅速に事を運ぶというふうなこの二大條件、この二大條件が、いわばこの二つの部分に現われておつたわけであります。特に政治家として、政党として、政府として必要なことは、何よりも如何なる経費を使うか、本当に國民のためにどんな経費を組むのか、或いは又必要な経費を組むのか、そういうふうな大きなことを考えるべきなんであります。その大綱を決定するのが國会でもありましようが、又政治なんであります。そのような大きな問題を現わすところの、政策を現わすところの、この目的別予算を今正になくそうとしております。(「何分間やるつもりか」と呼ぶ者あり)そうしてこの予算の部局別予算だけによりましても、今まで非常に憂慮されておりましたような、新らしい官僚主義がここに復活することは極めて明瞭なんであります。私は、このように目的別予算をなくすることは、政府よりの説明では如何にも技術的のことのように説明されておるのでありますが、このような(「しつかりやれ」と呼ぶ者あり)目的別予算をなくした意図の、こういう政治方向は、明らかにその政府が如何に政策について考えていないか、政策について貧困であるか、無能力であるかということを非常にはつきりと示しておると思うのであります。我々は民主自由党がこのように、曾てみずから積極的に提案したようなものを今正に踏みにじつて行くというところに対して、民主自由党のこのような反動政策に対しては、絶対に反対せざるを得ないのであります。
 最後に最も大きなことは、これは國会と執行部の問題であります。以上申しましたところによりまして、この度の國会議員の権限を少くし、そして執行部の権限を非常に大きくしておるということは、これは極めて明白であります。ますます國会の予算審議権に対して大きな制約が加えられつつあるのであります。この案に対しましては、衆議院においては民主党の人々も反対いたしました。即ち少しでも日本の民主化について関心を持たれる人ならば、このような國家財政の基本法が改変されて行くということにつきましては、反対するのは当り前だと思うのであります。(「分つたぞ」と呼ぶ者あり)我々はこの度の財政法は一部改正案とは書いてありますけれども、決してこれは一部ではない、旧來の財政法の根本精神をここにおいて改変しようとするものであり、全権委任法案のようなものをここで作ろうとするものであります。そういう意味において、明らかにフアツシヨ的な財政法の方向に向つておるということを指摘せざるを得ないものであります。(「そうそう」と呼ぶ者あり)以上のような理由によりまして、我々日本共産党は、この財政法の一部改正案に対して断乎として反対するのであります。終ります。(拍手)
#14
○議長(松平恒雄君) これにて討論の通告者は終了いたしました。討論は終了したものと認めます。これより採決をいたします。先ず財政法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#15
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#16
○議長(松平恒雄君) 次に貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案及び会計法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#17
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて両案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#18
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して昭和二十四年度一般会計暫定予算、昭和二十四年度特別会計暫定予算、以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
#19
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。予算委員長黒川武雄君。
    ―――――――――――――
   〔黒川武雄君登壇、拍手〕
#20
○黒川武雄君 只今議題となりました昭和二十四年度一般会計暫定予算及び昭和二十四年度特別会計暫定予算に関する予算委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 この暫定予算は、諸般の事情によりまして、昭和二十四年度本予算の編成が遅延しましたため、財政法第三十條の規定になりまして、昭和二十四年四月一日から四月十五日までにおいて、國務運営上必要止むを得ない最小限度の経費につき編成したものでありまして、一般会計におきましては、歳入歳出ともおのおの四十六億九千万円、特別会計におきましては、造幣局特別会計外二十一特別会計の分を合計いたしまして、歳入三百九十四億六千万円、歳出三百二十八億四千万円でございます。右のうち一般会計歳出中主なるものは、議員歳費二千六十万円、議員給與十六億五千五百十万円、旅費九千八百五十万円、一般事務費二億八千七百八十万円、終戰処理費十億円、國債費一億二千五百六十万円、同胞引揚費三億円、生活保護費四億六千七百九十万円、年金及び恩給六億五千万円等でございます。而してその財源といたしましては、所得税のこの期間中におきまする收入見込額を充当することになつております。
 次に特別会計中主なるものは、職員給與三十六億六千百六十万円、旅費九千六百七十万円、事務費及び事業費二十九億三十万円、食糧証券借換費二百五十二億円、保險費五億三千八百七十万円等であります。
 さて本案審議に当りましては、栗山、中西、内村、木村の各委員よりそれぞれ重要事項に関し熱心なる質疑が行われ、大藏大臣亦懇切なる應答をなして質疑を終え、討論に入りましたところ、社会党の内村委員、無所属懇談会の木村、栗山両委員、共産党中西委員よりそれぞれ反対意見を述べられ、これに対し純無所属小川委員、民主党高橋委員、民主自由党小串委員より賛成の旨いずれも表明がありました。かくて討論を終局し、採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたしました。尚詳細は速記録により御承知をお願いいたします。右御報告申上げます。(拍手)
#21
○議長(松平恒雄君) 討論の通告がございます。内村清次君。
   〔内村清次君登壇、拍手〕
#22
○内村清次君 日本社会党は小の三つの理由を以ちまして反対を表明いたします。
 第一点は、この暫定予算案は、衆議院におきまして、その手続上の違法行爲によつて、成立した予算であるからであります。この暫定予算案は一昨日、即ち三十日の日に衆議院予算委員会を通過するに際しまして、その手続上の違法行爲について野党側から警告を受けたものであります。即ち本暫定予算案は、財政法の重要点の改正を前提として編成せられたものでありますが、然るにも拘わらず、この財政法が大藏委員会においてまだ通過しない前において、政府及び與党は多数を以て予算委員会で押切つて可決しておるのでありますか。ような即ち重大なる予算案を多数によつて押切るということ、同時に又この法律の重大なる……即ち財政法を蹂躙しておる、國会の審議をも無視しておる、又延いてはこれが憲法の精神に違反しておると、こういうような重大なる警告を受けて來た暫定予算であります。我が参議院は、常に冷靜に國民の負託に副つて審議をいたしておるのでありまするからして、この衆議院の即ち違法行爲に対しての予算を直ちに受取つて、そうして審議をするというようなことは、参議院の権威上とるべき態度ではないと思うのであります。
 第二点は、審議期間が極めて短時間であつたことであります。この暫定予算案は、即ち本年度の四月十五日までの國家歳入歳出の予算を提出せられておるのでありまするがこの案の政府の説明は本日なされております。而も数時間の審議期間しか與えてないのであります。かような重大なるところの國家予算の審議を、かくのごとく短時間で審議を押付けられるということは、これは参議院の即ち審議権を軽視するものであると思うのであります。
 第三点は、本暫定予算によつて、極めて重要なる本予算の審議期間が制限を受けておるということであります。聞くところによりますと、現内閣は二十四年度の一般予算の編成方針の内示は、関係当局から二月の十七日に受けておると聞いております。すでに今日に至りまする期間は四十日を越しております。この期間におきまして、而も又内示せられましたところのその根本方針につきましては、日本の今後とるべきところの自立経済の上におきまして、又國民生活の上におきまして、重大なるいわゆる経済九原則の精神が織込んで指示をされておるのであります。この指示に基いてこの精神を率直に受け入れてやれば、決して今日のごとき審議期間を制限するような事態は発生しないと思うのでありまするが、この精神を歪曲して、そうして即ち國民にでき得べからざるところの公約をしておる。この公約そのものを無理に又活かそうとするために、この予算の審議の期間というものが非常に制約を受けておるのが現状であります。而もこの暫定予算は当然十五日までのものでありまするからして、本予算がいつ提出されるか分らないのでありまするが、もう本予算は、提出をされましてから四月の十五日までには、どうしてもこの本予算を審議しなくちやならない。いわゆる一國の政治経済に重要であり、特に又國民生活上に死活の問題を與えるところの極めて重要なる本予算が、僅か短期間の内に審議をせなくちやならんというようなことは、これは全く前例のない即ち政府の方策でありまして、かくのごときことはいわゆる國会の審議権を非常に尊重しないところの態度であると思いまして、この点につきまして、この三つの理由によつて本暫定案に対して反対の意を表明するものであります。(拍手)
#23
○議長(松平恒雄君) これにて討論の通告者は終了いたしました。討論は終了したものと認めます。これより両案の採決をいたします。両案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#24
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて両案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#25
○議長(松平恒雄君) 日程第一、労働省婦人少年局廃止反対に関する請願を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。労働委員会理事早川愼一君。
   〔早川愼一君登壇、拍手〕
#26
○早川愼一君 只今議題となりました第五國会請願文書表第百九十四号掲載の労働省婦人少年局廃止反対に関する請願について、労働委員会におきます審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 請願の内容は、新聞その他により傳えられるところによると、労働省婦人少年局が廃止せられるやに聞いておるが、これは婦人年少者の社会的、経済的地位の向上のために誠に由々しきことであり、廃止には絶対反対するという趣旨であります。労働省婦人少年局は、昭和二十二年九月一日労働省の設立と同時に設置せられたものでありまして、婦人少年課、年少労働課及び婦人課の三課及び各都道府縣地方職員室から成つておるのでありまして、この局の任務は、次代國民の母であり、又母となるべき人たちである就労婦人、並びに明日の日本の運命を双肩に担つておる男女、年少労働者を過激な労働から保護し、明朗な労働環境を打ち立て、婦人年少者の福利増進と社会的経済的地位の向上とを図ることにあるのであります。そして婦人少年局はこの目的に副つて、從來各省に分割されて來た婦人年少者に対する労働政策を統一整備して、その行政を一元的に遂行し、その成果は誠に大なるものがあつたのであります。労働委員会でも亦この婦人年少者に関する労働事情につきましては、勿論深い考慮を拂つているものでありまして、これに直接に関連を有するところの婦人少年局の存廃につきましても至大の関心を抱いておるのであります。本件につきましては、問題の重要性に鑑み、去り二十八日開催の委員会におきまして、各委員より活溌な意見の開陳がありましたので、その概要を簡單に申上げます。
 婦人少年者の労働問題並びに婦人問題が我が國の民主化のために重要な課題であることは申すまでもないことでありまして、これがために婦人年少者労働に関し、今後政府がますます積極的に熱意を以て施策に当るべきであるということにつきましては、各委員とも意見の全き一致を見たのでありますが、一委員より、この婦人年少者労働事情の問題と、婦人年少局存置に関する問題とは、別個に考えなくてはならない事柄であり、後者即ち婦人少年局の存廃は、現在進行中の全行政機構整備の一環として、かかる観点より愼重に考究すべきものであつて、労働委員会として採り上ぐべきではないという意見があつたのであります。これに対しまして別の委員より、もとより婦人少年局の問題は、機構の問題であつて、婦人年少者労働行政という実質面とは一應切り離して考えられるが、前に申述べましたような本行政の重要性に鑑み、該局の存続は婦人年少者のよき労働環境を作るため是非とも必要であり、本件を採り上げて、行政機構整備に当つての参考意見としてこれを内閣に送付すべしとの有力な意見が表明せられたのであります。以上のごとき諸論点を中心として、活溌な意見が各委員によつて交されたのでありますが、その詳細な速記録を御覧を願いたいと存じます。
 本委員会におきましては次のごとき結論を得たのであります。婦人少年局の廃止は、婦人年少者の社会的、経済的地位に與える影響が大きいから、婦人年少者の立場を保護し、民主日本再建を期するために、政府が民意を採り入れた行政整理を行うための参考資料とする意味におきまして、本件を採択し、これを院議に付し、内閣に送付を要するものと決定いたしたのであります。以上御報告を終ります。(拍手)
#27
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければこれより採決をいたします。本請願は委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#28
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本請願は全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。
 これにて本日の議事日程は終了いたしました。次会の議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後六時十七分散会
     ―――――・―――――
○本日の会議に付した事件
 一、地方財政法の一部を改正する法律案
 一、財政法の一部を改正する法律案
 一、貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案
 一、会計法の一部を改正する法律案
 一、昭和二十四年度一般会計暫定予算
 一、昭和二十四年度特別会計暫定予算
 一、日程第一の請願
ソース: 国立国会図書館
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