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1947/11/04 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 予算委員会 第15号
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1947/11/04 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 予算委員会 第15号

#1
第001回国会 予算委員会 第15号
  付託事件
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第六号)(内閣送付)
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第七号)(内閣送付)
○昭和二十二年度一般会計予算補正第
 三号(皇族の身分離脱に要する額)
 に関する件
――――――――――――――――
昭和二十二年十一月四日(火曜日)
   午後二時三十七分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十二年度一般会計予算補正第
 三号(皇族の身分離脱に要する額)
 に関する件
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第六号)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(櫻内辰郎君) 只今より委員会を開会いたします。本日の議題は昭和二十二年度一般会計予算補正第六号でありますが、前囘大藏大臣から特に皇族を離脱されました皇族に対して、支出する一時金たる皇族費につきまして、予算補正第三号で総額四千七百四十七万五千円を計上して國会でこれを可決されたのでありまするが、これに関しまして皇室経済会議において一時金のその支出の内容についての変更がありましたので、それを大藏大臣から了解を求めておいでになつたのであります。即ち既定年額に対して十一・二五倍、それから七・五倍という率をこれを変更したという御説明があつたのでありまするが、丁度今日は宮内府長官もお見えになりまして発言をお求めになつておりますから、この機会において、宮内府長官の御発言を願つて、そうしてこれに対して御質疑がありますれば御質疑をして頂いて、それから補正第六号の審議に移りたいと存じます。
#3
○政府委員(松平慶民君) 昭和二十二年度予算補正第三号について申上げたいと存じます。この度皇族の身分を離れられました皇族に対し皇室経済法の規定に基きまして支出する一時金につきましては、去る十月十三日の皇室経済会議におきまして曩に本委員会において大藏大臣から御報告いたされました通り各皇族につき決定せられたのでございます。元來本一時金につきましては、これに関する予算を國会において可決して頂きました後に、今囘皇族の身分を離れられる皇族方のすべての方に対しまして……。
#4
○委員長(櫻内辰郎君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#5
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。
#6
○政府委員(松平慶民君) 只今のお尋ねに対しましてお答えを申します。今後は十分注意いたしまして、皇室経済会議の事後の報告というようなことでないように注意いたす積もりでおります。
#7
○西郷吉之助君 只今御質問がありましたのと大体同様な点につきまして私も只今宮内府長官に御質問申上げようと思つておつたのでありますが、今囘のことは今囘のことといたしまして、今囘のこの一時金の問題につきましても、現下の我が國の財政状態の支出面において非常に困難なときに、皇室に対する一時資金の問題も余り大きな金額ではないにしても、財政支出をしてそうしてその際に、本予算委員会においては非常に細かい点にまで亙つて愼重審議したのでありまするが、今囘皇室経済会議におきまして、予算委員会と非常に違つた結果を齎らされて而もそれがすぐ國会並びに政府に報告もされずに、こちらの要求によつてなされたというふうなことは、宮内府当局の非常な不手際であると私は思うのであります。今日も只今長官の御説明によりましても、非常に今囘は不手際であつたということも了承したのでありまするが、今後は必らずかような問題は、皇室経済法の第四條の第二項にもそういうふうな規定もありますので、この規定の第二項の「第一項の定額」という点につきましては、或いはその金額の総額ということになるかも知れませんが、そうであつたにしても、その内分において金額の変更をきたす、又その率において変更をきたすというふうな重要な点がある場合には政府に報告し、更に政府より國会の予算委員会にその変更を報告し、そうして後に皇室経済会議の決定を待つ、そういうふうなことが最も民主的なことであると思うので、必ずそういうふうなことを今後は執つて頂きたいと、さような点を強く宮内府に要求いたして置きます。又予算委員会が、財政面において非常に困難な際に、而も今國会は臨時議会でもあるので、宮内府においてもこういう新らしい民主的な時代においてもこういう新らしい民主的な時代において、予算を審議しておるのでありますから、経理関係の人においては常に予算委員会に出席せられて勉強する。そういうふうな熱意も、殊に相手が宮内府であるだけに今日必要であろうと、さように私は考えるのであります。その点につきましても、この際丁度本委員会に長官も出席せられておる席上において、そういう点についても長官のはつきりした所信を質して置きたいと、さように考えます。
#8
○政府委員(松平慶民君) 只今の御説誠に御尤もなことと存じます。これから将來においては、十分考えて善処いたします。
#9
○中西功君 二つの点質したいのですが、一つはこの度軍籍にあつた皇族の一時資金を取り止めたわけでありますが、一体それは、その一時資金がどういうふうな性質のもの、或いは又どういうような法規といいますか、或いは命令といいますか、それの支給を取り止めるかという点なんであります。結局はつきり申しますれば、この一時資金というものの性格ということをはつきりさせたいという点が私の意図です。從つてそれを取り止めるという場合に、どういうような現にある法規、不文法でも成文法でもいいわけですが、そうしたものを適用して、取り止めることにしたかという点を第一にお聞きしたいと思います。
#10
○政府委員(加藤進君) お答え申しあげます。先程長官が説明申した通りに八日の会議以前になりまして、疑義があるからと申し込まれたのであります。疑義の点につきましてはよく司令部と折衝いたしたのでございますが……。
#11
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#12
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。
#13
○政府委員(松平慶民君) 只今の御質問に対してお答え申上げます。宮内府におきましては、日常の御費用でもできるだけ詰めております。それからこの頃の、今長野縣のお話がございましたが、外の縣についても、いろいろそういうふうなことは新聞などにも出ましたので、これは予め縣と打合せに参ります者などにも十分注意して、余り費用をかけては困るということは言つておりますのでございますけれども、やはりなかなか宮内府で思いましたように参らないような状況でございましてその点は十分注意しております。額が相應しいか相應しくないかということは、これはむづかしい問題なんでございますけれども、日常の御生活の御費用につきましてもできるだけ詰めまして、それから今又繰返しますと、御巡幸のお出先の縣などの予算などもできるだけ詰めてくれということは皆で熱心に言つております。その点御了承を願います。
#14
○中西功君 それで切り詰める切り詰めるというふうに言われても、結局は行かれれば同じことになると思うのです。ですから結局においてそういう囘数を減らすことを宮内府として考えるべきだと思います。
 更にまあこれはいろいろ噂に上つておることでありますが、確か新聞なんかにもとき折り出ることがあります。それは皇族の方が、例えば皇族の家は、非常に大きい家でありまして、その大きい邸宅をいろいろに最近の新興資本家どもが利用しておるというふうないろいろ噂が飛んでおります。この噂が眞実であるかどうか私は知りません。併しとにかくそういう噂が沢山あるわけであります。こういうふうな問題に対して宮内府がどういう処置を執るのか、それをお聞きしたいと思います。
#15
○政府委員(松平慶民君) 只今の御質問にお答えいたします。現在の皇族、或いは皇籍を離脱された方なども成程大きい家におられた方もあると存じますが、財産税の関係で段々に処分をされるということになつておりまして、私ちよつと聞き洩らしましたが、新興階級などが利用するというようなお話のようにちよつと伺つたのでございますけれども、そういうことはないと思います。併しそれをやはり財産税をお拂いになる関係で或る方面にお貸しになつたりなんかしたということは、これは噂というものはとかくいろいろな悪い噂が立つのでございますけれども、我々宮内府の者は十分注意して、この点は随分新聞などにも噂が書いてございますが、実際調べて見ますと、それは事実でなかつたりすることは、これはすぐ処分はできないものですから、段段処分されて小さい家に入られると思います。その他皇族、元の皇族に対しては、我々は十分注意しておりますから、なんと申しますか、御説明にならんかも知れませんけれども、これを以てお答えといたします。
#16
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はございませんか。
#17
○木村禧八郎君 私はこういう點について宮内府長官の御注意を促したいのであります。それはこの前皇室の籍を離脱された方については、その一時金の額についてはすでに國会で承認したのでありますが、その配分の率につきましては、最初は一一・二五倍ということでありますが、これは國民が非常に今生活に苦しんでおり、國家が財政困難の事情の下にあるというので、一一・二五倍、本当ならば十五倍までの支出をしてもいいわけでありますけれども一一・二五倍にしたということは、國民の生活が困難である。又國家の財政も窮乏しているというので、この程度に落着いたわけでして、こういう點については、恐らく皇室においても、國民の窮乏或いは國家の財政困難をよく了解されて、そうしてこの程度で落着いたということに対して、國民も可成り好感を持つたろうと思うのであります。ところがその後の配分は、この規定通りの十五倍になつているのでありまして、その率、その変更になつた内容は國民に対して公けにされておらないわけであります。そうしますと、後になつて國民は、最初は非常に我々の生活窮乏や國家財政の乏しいことを皇室においても察せられて十一・二五倍に落着いた。そういうように思つて皇室に好意を寄せておつたところが、後になつて見れば実際の法律で許されたぎりぎりの十五倍までに引上げておられるのだ。こういうことになると、それは却つて皇室に対する國民の誤解を得ることになる。從つてこういう変更があつた場合には、早速國会においてその了解を求める手続きを至急すべきであつたと思うのであります。皇室経済会議の委員の松本治一郎氏にこういう手紙が來ているのであります。この手紙は去る十月十一日の夜宮城前で自殺した田中伊勢吉さんという人からの手紙であります。十月十三日の朝日新聞にも出ておりますが、皇室経済委員の松本さんに対して遺書として、「拝啓益々御清適の段奉賀候陳者先般戰災老人の訴えなる一文高覽に供し候処、其後生活は彌々窮迫し、最早天壽を保つ能わざるに至り候、然るに小生と同一境遇にある戰爭犠牲者も多数あることと信じ、この窮状を天皇陛下及び非戰爭犠牲者に討うる手段として、宮城前にて自刄を決心致し候、ついては戰爭犠牲者に御同情の上その援護強化の輿論喚起にこの上ながら一層の御配意相成度奉懇願候、臨終に当り生前の御厚誼を深謝し、貴下の御健康を奉祈候」こういう手紙が皇室経済委員の松本治一郎氏に寄せられたのであります。こういうように國民の今の生活状態は窮乏を極め、そうして戰爭犠牲者の実情は実に惨澹たるものなのであります。こういう実情を考えまして、最初十一倍、法規においては十五倍まで認められておるにも拘わらず十一・二五倍というところで支出をするということになつた。國民としても了承したことだろうと思うのであります。ところがその後法規の限度であるぎりぎりの十五倍までに引き上げておるのであります。こういうことを我々一般國民が知つた時にどう考えるかということについて宮内府長官はよく篤くとお考えになつて欲しいと思うのであります。こういう點について、こういう事情から申しますれば、この問題はそう軽率に扱うべき問題でないのであります。早速國会の了解を得る手続を採るべきで、そうして國民にその事情を明らかにすべきであつたと思う。このように非常に遅れたことは甚だ遺憾とするものであります。この點に関する宮内府長官の御意見を伺いたいと思います。
#18
○政府委員(松平慶民君) 只今の御質問に対して御返事申上げます。あれは初め十一・二五というのを十五に引上げたということは、言い訳でありませんが全部ではないのであります。或る部分は十五に最大限まで引上げたのであります。それはつい皇籍を離れます皇族に同情して品位保持のため一時金は國から上げるわけでありましたからその範囲ならば宣いというふうに率を引上げてごま化したというわけでなくて、曾ては皇族であつた方の品位保持ということで、許された予算の中でそうすれば宣いというふうに実は考えたわけであります。今の國民の窮乏の状態については十分心得ております。それから予め國会に御報告御相談をいたさなかつたことは重々悪うございました。この点は将来十分氣をつけます。
#19
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はございませんか。お諮りいたします。先きの大藏大臣の御報告によりますると、皇族籍を離脱されまする皇族に対し支出する一時金は規定年額に対し御当主は十一・二五倍、その他の方は七・五倍の率で算定されておつたのでありまするが、これを皇室経済会議の議を経て、経済事情等を考慮いたし、年金額に対し御当主たる王、それに対しては十五倍、その他の王は一〇・三五倍親王妃及び王妃は十五倍、各王は九・七倍とすることになつたという御報告でございます。この報告を了承することに御異議はございませんか。
   〔「異議無し」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議なしと認めます。昭和二十二年度一般会計予算補正第六号案の審議に移ります。
#21
○政府委員(小坂善太郎君) 昭和二十二年度一般会計予算補正第六号について御説明を申上げます。
 この補正予算は今次國会におきまして成立いたしました國家公務員法の施行に伴いまして、早急に内閣に臨時人事委員会を設置することとなりましたために必要な経費につきまして、他の部分と切り離しまして昭和二十二年度一般会計予算補正第六号として提出いたしました次第であります。
 國家公務員法施行に伴いまして臨時人事委員会を設置いたしますために必要な経費は百八十余万円でありまするが臨時人事委員会の設置に伴いまして行政調査部の既定経費の一部は不用となりますので、二十万円を修正減少いたしまして差引百六十余万円の予算の増加となりました次第でございます。この歳出予算増額の財源といたしまして昭和二十年度の決算上の余剰金の使用残額の中、百六十余万円を充当することといたしました。何卒御審議をお願い申し上げます。
#22
○委員長(櫻内辰郎君) 御質疑はございませんか……。お諮りをいたします。別に御質疑もないようでありまするが、本案は未だ衆議院において通過をいたしておりませんので、衆議院の通過後まで審議を留保いたしまして改めて次囘において審議をいたしたいと存じます。本日は委員会としてはこの程度で散会することに御異議はございませんか。
   〔「異議無し」と呼ぶ者あり〕
#23
○委員会(櫻内辰郎君) 御異議なしと認めます。それでは委員会はこれで閉じます。
   午後三時十三分散会
 出席者は左の通り。
  委員長      櫻内 辰郎君
  理事
           木村禧八郎君
           西川 昌夫君
           西郷吉之助君
           中西  功君
  委員
           波多野 鼎君
           村尾 重雄君
           小串 清一君
           小野 光洋君
           寺尾  豊君
           稻垣平太郎君
           木内 四郎君
           小畑 哲夫君
           佐々木鹿藏君
           飯田精太郎君
           江熊 哲翁君
           岡部  常君
           岡本 愛祐君
           奥 むめお君
           河野 正夫君
           島村 軍次君
           服部 教一君
           渡邊 甚吉君
           池田 恒雄君
           川上  嘉君
           藤田 芳雄君
  政府委員
   宮内府長官   松平 慶民君
   宮内府次官   加藤  進君
   大藏政務次官  小坂善太郎君
ソース: 国立国会図書館
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