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1967/12/23 第57回国会 参議院 参議院会議録情報 第057回国会 商工委員会 第5号
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1967/12/23 第57回国会 参議院

参議院会議録情報 第057回国会 商工委員会 第5号

#1
第057回国会 商工委員会 第5号
昭和四十二年十二月二十三日(土曜日)
   午前十時二十五分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         鹿島 俊雄君
    理 事
                井川 伊平君
                近藤英一郎君
                柳田桃太郎君
                阿部 竹松君
    委 員
                上原 正吉君
                重政 庸徳君
                津島 文治君
                廣瀬 久忠君
                宮崎 正雄君
                村上 春藏君
                横井 太郎君
                近藤 信一君
                矢追 秀彦君
                瓜生  清君
   国務大臣
       通商産業大臣   椎名悦三郎君
   政府委員
       通商産業政務次
       官        熊谷太三郎君
       通商産業大臣官
       房長       大慈彌嘉久君
       通商産業省化学
       工業局長     吉光  久君
       通商産業省鉱山
       局長       両角 良彦君
       通商産業省公益
       事業局長     井上  亮君
       消防庁長官    佐久間 彊君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小田橋貞寿君
   説明員
       中小企業庁次長  沖田  守君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に
 関する法律案(第五十五回国会内閣提出、第五
 十七回国会衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(鹿島俊雄君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 衆議院送付の液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、前回において提案理由及び衆議院における修正部分の説明を聴取いたしておりますので、本日は、まず政府委員から補足説明を聴取いたします。
#3
○政府委員(吉光久君) 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律案につきまして、昨日大臣から提案の理由を御説明申し上げましたので、その内容を補足して御説明申し上げます。
 近年、家庭用の燃料といたしましての液化石油ガスの普及は目ざましく、昭和四十二年度の全国需要世帯数は約千三百万戸に達しておりますけれども、昭和三十七年度におきましては、これが約五百八十万戸でありましたから、五年間に実に二倍以上という急速な増加をいたしておる実情であります。このように液化石油ガスが普及しました原因は、何と申しましても、これがきわめて簡易な施設で利用できるという点に求められるのでありまして、便利、安価なガス体燃料として液化石油ガスが国民生活の向上に寄与している事実は高く評価されるものであります。
 しかしながら、これに伴いまして一般家庭等の消費先における液化石油ガスによる災害事故も増加いたしておりまして、昭和三十七年には五十七件でありましたものが昭和四十一年には百二十五件というように急増いたしております。本年もすでに十一月までの締め切りでございますけれども、百二十二件を数えております。
 このような保安上の問題に加えまして、液化石油ガスの取引条件につきましても、品質が一定しない、あるいは計量方法が妥当でない、あるいは使用されずに容器中に残ったガスを販売事業者が引き取る場合の条件が不当であるなどの苦情が消費者の立場からしばしば提起されておる次第であります。
 これに対しまして、現在行なわれております高圧ガス取締法の規制は、液化石油ガスの製造所及び販売所の施設並びに製造及び販売の方法を一定の基準に適合させることを主要な内容とするものでありまして、一般家庭等におきます液化石油ガスの災害の防止をはかるためには不十分ないしは不適切な点が多く、また、その取引の適正化に関しては何ら触れておりません。このため一般消費者等に販売される液化石油ガスにつきましては、販売事業者が一般消費者等の保安能力を補完することによりましてその災害の防止をはかりますとともに、その取引を適正にするために、一般消費者等に対する液化石油ガスの販売を規制いたしますとともに、保安の万全を期するため、液化石油ガス器具等の製造及び販売等を規制する必要があります。
 次に、内容につきまして補足して御説明申し上げます。
 第一は、液化石油ガス販売事業の規制であります。すなわち、一般消費者等に対して液化石油ガスを販売する事業は、従来の高圧ガス取締法におきましては、販売施設及び販売方法を一定の基準に適合させることを目的といたしまして、個別の販売所ごとに所轄都道府県知事の許可を要することといたしておりましたけれども、この法律におきましては、販売施設及び販売方法を、保安の確保及び取引の適正化の観点から審査いたしますほか、さらに総合的観点から、その事業者が法令を順守して安定した事業経営を行なうに足りる経理的基礎及び技術的能力を有するかいなかを審査いたしまして、通商産業大臣または都道府県知事が専業としての許可をする制度を採用いたしております。
 この許可を受けました販売事業者に対しましては、液化石油ガスの保安の確保と取引の適正化をはかるため、必要な義務を課しております。すなわち、販売事業者は、その販売施設及び販売方法を一定の基準に適合するように維持しなければならないものとし、この基準に適合していない場合には通商産業大臣または都道府県知事は、基準に適合するように販売施設を修理すること等の命令を行なうことができることとしております。
 また、このような基準として定められた事項に対する違反には該当しない場合でありましても、販売事業者の事業の運営が適正を欠いているときには、通商産業大臣または都道府県知事は、必要な措置をとるべき旨の勧告をすることができることとしておりまして、 これの例といたしましては、許可を受けた時点におきましては、損害賠償責任保険への加入により経理的基礎があるものとされた販売事業者が、保険期間満了後、その継続の手続をとらないため、損害賠償能力がきわめて不十分な状態になっている場合、事業規模の拡大に伴って従業員の増加を行なわないため、非常に無理な方法で業務が実施されており、保安上の注意能力の著しい低下が懸念される場合等が想定されます。
 さらに、販売事業者は、一般消費者等に対する保安指導の任に当たるべきこととしておりまして、具体的には原則として液化石油ガスの配達のつど消費設備のガス漏洩の有無、圧力調整が正常かいなか等を調査し、その結果に基づき一般消費者等に対し必要な助言、勧告をしなければならないこととしております。また、保安の確保のための順守事項を一般消費者等に徹底し、あわせて取引条件の明確化を通じて、その取引の適正化をはかるため、ガス漏洩時の処置、消費器具の使用方法、使用されないガスの引き取り条件等の事項を記載した書面を一般消費者等に交付しなければならないこととしております。
 第二は、液化石油ガス指定製造事業に関する規定であります。現在、一般に使用されております液化石油ガスの主成分はプロパン及びブタンでありますが、その配合比率はまちまちであり、特にブタンは寒冷地においては蒸発しにくい性質がありますため、これの比率の高いものは、地域、季節によりましては、保安上または使用の便利さの点で種々問題を生じることがあります。また、液化石油ガス中には、配管またはゴム管をいためる作用を有する有害な成分が混入されるおそれもありまして、このような成分につきましては一定の許容限度以下に押える必要がございます。このため、一般消費者等に引き渡される容器に液化石油ガスを充てんする者に、その品質についての責任を課すことといたしまして、具体的には、高圧ガス取締法第五条の許可または届け出をして液化石油ガスの充てん事業を行なう者のうち、液化石油ガスの分析のための機械器具を有する等、一定の資格を有する者を指定し、その指定を受けた者が分析し、かつ、これを充てんした容器に所定の表示を付したものでなければ、液化石油ガスを一般消費者等に販売してはならないこととしたものであります。
 第三は、消費設備の規制であります。
 過去の事故例について見ますと、消費先の配管工事の欠陥が原因となっているものが少なくない実情にかんがみ、この種の工事で一定規模以上のものは、液化石油ガスの配管工事に関する一定の学歴を有し、または講習の課程を修了し、かつ、必要な実務経験を積んだ者の現場における監督のもとでなければしてはならないこととするとともに、学校、病院等の多数の者が出入りする施設においてこの工事を行なった場合は、その旨を都道府県知事に届け出させることとし、行政上の監督の万全を期しております。
 第四は、液化石油ガス器具等の規制に関する規制であります。
 圧力調整器、燃焼器等の液化石油ガス器具等は、一定の基準に適合する製造設備及び検査設備を有する登録製造事業者が通商産業大臣の型式承認を受けて製造したもの、または登録製造事業者以外の者が製造した場合にあっては、通商産業大臣、高圧ガス保安協会もしくは通商産業大臣が指定する検定機関が行なう検定に合格したものでなければこれを販売してはならないこととしておりますが、液化石油ガス器具の規制方式として、このように二つのものを並行させましたのは、一定の基準に適合する製造設備等を有する製造事業者につきましては、その製造設備等を信頼して規制の簡素化をはかるとともに、そのような製造設備を有しない製造業者に事対しましても、第三者による検定という方法により製造を続行する道を開いたものでありまして、主として中小企業者に対する配慮に出たものであります。
 以上で、この法律案につきましての補足説明を終わります。
#4
○委員長(鹿島俊雄君) それではこれより質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#5
○阿部竹松君 本法の内容をお尋ねする前に、議事進行について通産大臣の椎名さんと鹿島委員長に要請を申し上げたいわけです。
 前国会の例ですが、これは前の菅野通産大臣当時の五十五国会で、貿易大学ですね、貿易センターということになりましたが、あの法案が衆議院から参議院に回ってまいりまして、十五分か二十分間のわずかな時間で、審議せずこの法案はよかろうということで可決決定しておる。今度の法案も、招集されてから今日まで、きのうようやく衆議院から回ってきたという状態で、これから質問して、これで会期が終わるのですから、短時間のうちにこの法案を可決しなければならないという状態にある。そうしますと、いい法案であるから、満足なものでないけれども、まあ賛成をしなければという立場をとるわれわれにとっては、法案は十分審議し、中身等についても検討したいんだが時間がないということで、きわめて苦しい立場に立つわけです。立法府は行政府から独立しておりますから、通産大臣は行政府の立場に立っておられるわけです。直ちに審議とは関係ないかもしれません。しかし、あなたも衆議院に籍を置く者の一人として、また四日後に通常国会が開かれ、幾つかの法案が通産省から出されるはずです。熱心に行政府で討議し、審議を願うというのであれば、立法府を拘束するという意味でなしに、衆議院のほうに審議の早からんことをやっぱり要請して、少なくとも三分の二の期間は衆議院で使ったとしても、三分の一の期間は参議院で審議を願うという立場を行政府としてはとるのが至当ではないか、このように私は判断しておるわけです。ですから、いま申し上げましたとおり四日後の、やがて召集される通常国会に幾つかの法案を出す場合に、通産当局としては漫然として法案を出しっぱなしで、衆議院に置いて、最後に参議院に回して、たった一日で審議してくださいとか、何時間で可決してくれませんかというようなことを、おとりになるとは考えませんけれども、次期国会の運営にあたっての参考のために御意見を伺っておきたい。
 次に、運営について鹿島委員長にお尋ねするわけですがね、前国会の、いま申し上げました法案の審議の際もあなたが委員長だったはずなんです。そうしますと、委員長は私どもの審議権を停止するとか、あるいは発言を阻止するというようなお気持ちは全然ないと思います。しかし、衆議院からおそく回ってきて、これは国民のために一〇〇%でなくても二〇%ぐらい前進する法案であるから上げてやりたいという場合には、どうしても同僚議員なり同僚委員は、やっぱり拘束しなければならぬという立場に立たされると思うのですね。したがいまして、いま通産大臣にも要請なり御見解を承るために発言いたしましたが、今後の今国会はきようで終わりですから申し上げませんけれども――今後の運営の衝に当たられる委員長として、どういうお立場をとられるか、これをお尋ねしたい。私どものほうの社会党の立場をとってすれば、この法案に一〇〇%賛成しておりません。しかしながら、こういうものも必要であるという立場に立って審議に参加しておるわけですが、しかしながら、いま申し上げましたとおり立法府の立場ということに立てば、これは当然継続審議ということで、十分来国会で審議をしたいという気持ちが同僚議員の中にたくさんあるわけです。しかし、いま申し上げましたとおり期日もないのだから、これを次期国会に持っていくと、相当数の時間がかかるということを判断すれば、ある程度審議を短縮しても成立に賛成しなければならぬという立場をとらなければならぬ、こういうことで、委員長の見解をあわせて承っておきたいと思います。
#6
○国務大臣(椎名悦三郎君) 行政府といたしましては、まことに御指摘のとおりでございまして、非常に御迷惑をかける結果になりましたことを非常に恐縮に存じております。今後は、行政府としての立場から、かような御迷惑にならないように十分に善処してまいりたいと、かように考えております。
#7
○委員長(鹿島俊雄君) 一言ただいまの阿部委員の御発言にお答えをいたします。
 ただいまの要望、御発言につきましては、まことにごもっともでございまして、委員長といたしましても、全くそのとおりであります。少なくとも重要法案を審議するにあたりましては、十分な質疑、審議の時間をかけることは当然でありまして、即日送付、即日成立というような事柄は絶対に避けなければならぬと存ずる次第でございまして、特に前回貿易大学に関する法律につきましても、形の上におきまして非常な御無理な御審議をお願い申し上げまして、その際にも非常に遺憾に存じておりました。まあ再びさような状態下にあることでございます。まあ一応先ほどの御発言のとおり、本法案の内容に盛られておりまする保安という面から、格別な措置として御了承を賜わりたいと存じます。
 今後は、かような審議につきましては十二分に是正をし、皆さま方の公平な御判断のもとに御審議が続行されるようつとめることを申し上げまして、御了承をお願いしたいと思います。
#8
○近藤信一君 ちょっと関連して。いま阿部理事から一言苦言がございましたが、これはいま阿部理事も言っておられましたように、貿易大学の法案審議の際に、私からあれは口がすっぱいほど言ったんです。それはいままでもそうでございましたが、何か往々にして衆議院で長い時間審議しておりまして、そうして最後に参議院へ持ってきて、何とかこれをわずかの数時間足らずの時間で審議をしてくれ、上げてくれと、このことは、非常に参議院を軽視していることじゃないか。これでは参議院の運営上に対しても今後困る。だからわれわれに十分審議期間をひとつもらいたい、こういうことを私はくどくあのときに注文をいたしました。大臣はおかわりになったのでございますけれども、通産省自体はかわっていないわけでございますし、今後はそういうことに対しては絶対ないことをここで努力しますと菅野通産大臣は答弁されたのであります。しかしながら、一年をたたないうちに、またまたこういう問題が出てきた。いま阿部理事から、わが党の立場というものについて御説明がございましたが、私どもといたしましては、やはりこういう議案が、きょう一時から本会議があるというのですが、わずか二時間や一時間半でこれを上げてくれということは、非常に私は政府当局としても横着をかまえておるんじゃないか、私ども審議権を持っておる議員としては、はなはだ遺憾なことだと思います。先日佐藤総理が本会議の席上で、なくなった池田さんじゃないけれども、私はうそは言いませんと、こう言われたのです。ところが貿易大学のときも佐藤内閣であり、今日も佐藤内閣であるのです。うそを言わないと言っておりまするけれども、うそを言っておるということになるのです、事実は。私は、こういうことであるならば――やはりいま委員長が今後は気をつけますと言うが、今後気をつけるというようなことは、国会答弁として私どももう耳にたこができるぐらい聞いておる。その節だけ今後気をつけます、こうそのときの答弁をやっておられますけれども、またまたこういうことが出てきたということは、私はまことに遺憾だと思う。通産大臣がかわりましたから、私はそのことを言っておりませんと言われればそれまででございまするけれども、通産大臣は通産省の出身であり、通産大臣は二度目のつとめでございますし、その点は、大臣は国会の審議というものがどういうものであるかということは、十分御承知のことだと思います。いま阿部理事からも言われましたように、今後……。きょうのことはまあ理事会でいろいろと御相談なり苦労されて、何とかきょうの本会議に間に合わせよう、こういう結論が出ておるようでございますし、わが党の国会対策委員会におきましても一応の了承は得ておる。しかし、衆議院で四日も五日もこれを審議して、それを参議院でわずか一時間や一時間半でこれを審議してくれということは、ちょっと私は無理だと思うのです。今後のことをここで約束しましても、また前と同じような答弁だと私は思うのですが、やはりこういうことは絶対ないようにしてもらいたいし、また、予算を伴わないようなこういう法律案は、なるべく参議院先議ということで、与党側においても私は気をつけるようにあなたから言っていただきたい。このことを一言私は苦言を呈して御所感をいただきたいと思います。
#9
○国務大臣(椎名悦三郎君) まことに申し上げることばもない始末でございますが、行政府といたしまして、十分に御指摘の点を念頭に置いて、立法府のほうへ今後いろいろひとつお願いをして、かようなことのないようにいたしたいと、こう考えております。
#10
○阿部竹松君 大臣並びに委員長の御答弁で了としますが、要は、次期国会ですね、通常会から、いま御答弁なさったようなことを必ず実行していただくということで、法案の中身のお尋ねになるわけですが、ただ重ねて申し上げたいことは、社会党の立場と与党の立場が全然違うわけですから、私どもが全然反対という法案もたくさんありますし、社会党の意向が入っておらなくても、まあ、ないよりいいという法案もありましょうし、あるいはまた、全然賛成だという法案も幾つかあるわけですが、ただその中で、私どもは与党の諸君とか政府はどういう立場で私どもを見られておるかわかりませんけれども、私どもは私どもなりに一生懸命立法府の者として審議に参加し、野党といえども責任があるわけですから、熱心にやっておるはずなんです。しかし、近藤委員も言われたように、何度も何度も煮え湯を飲まされれば、いかに感情的になるなとか、あるいはどうとか言われても、どうしても次期国会のことが心配になり、その後の審議の内容が心配になる、ですから、くどいようですが、重ねて申し上げまして、要請にかえさせていただきます。
 次に、法案の内容ですが、百何カ条ございまして、予備審査も継続審議のためにできなかったわけなので、それをきょう一気に審議しなければなりません関係上、質問が飛び飛びになります。したがいまして、あちらこちらにまいりますが、そういう点を御理解願って、簡にして要を得た御答弁をお願いすると同時に、私どももあまりくどいことをお聞きいたしません。
 第一点は、政府のお話を承っておりますと、保安というものが超重点的にこの法案の柱になっておるようです。ところが私どもが調べたところ、この該当する業者が五万店もあって、販売所が五万六千もあるわけですね。政府の熱意のほどはわかるのだが、いま申し上げましたとおり、五万店、五万六千の中にまき屋さんなり炭屋さんなり雑貨屋さんがあるわけです。努力のほどはわかるのだが、はたしてこういうのが完全にこういう法律で規制できるかどうかということがきわめて心配なわけです。第五条を読ましていただくと、「許可の基準」というものをきめて、「基準に適合していると」という文章になっておるようですが、そういう点についてまずお尋ねをいたします。
#11
○政府委員(吉光久君) お話がございましたように、非常に業者の数も多うございまして、先ほどお話ございましたように、販売店の数が、五万六千、これを業者の数にいたしまして約五万というふうに非常に膨大な事業数に上るわけでございます。私どもも従来からも行政体制の確立という点につきまして、担当者の都道府県なり国の職員の質、量の強化というふうな面につとめてまいったわけでございますけれども、この保安法を完全に施行いたしますためには、もっともっとそれらの努力をさらに続けなければならないというふうに考えております。また、この法案におきましては、いままでのように通商産業省と都道府県知事という系統のほかに、消防機関の御協力をいただくことにいたしたわけでございまして、これによりまして末端市町村等におきます消防署の御協力が得られれば、相当取り締まり体制もよくなっていくのではないであろうかというふうに考えておるわけでございます。
 なお、こういう行政機構の問題のほかに、さらに民間の自発的な保安団体と申しますか、そういう保安団体による保安活動につきましても、さらに積極的に御協力いただきまして本法の適確な運営、保安の角度から適確な運営ができるようにさらに努力してまいりたい、このように考えております。
#12
○阿部竹松君 不適格なものは許可せぬわけで、やはり一、二、三、四と第五条の中に許可の基準についてきめておられるようですが、その販売の方法が基準に合致しておるとか、経理的基礎、こういう点について具体的にひとつどういう内容を持っておるか、その書いた文章だけでよく理解できませんので、その点をひとつ解明してくれませんか。
#13
○政府委員(吉光久君) 第五条の許可基準でございますが、いまの「販売の方法が通商産業省令で定める基準に適合するものであること。」あるいはまた三号の「その事業を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有するものであること。」につきまして、具体的に御説明申し上げます。
 最初の「販売の方法」の関係でございますけれども、販売自身がボンベ、いわゆる容器によります販売でありますか、あるいはメーターによる販売であるか、あるいはまた使用する容器の種類としてどういう種類のものを用いるか、あるいはまた液化石油ガスの輸送でございますとか、貯蔵の方法というふうなものについて、技術的な基準に該当いたしておるかどうか、あるいはまた計量のしかた、残ガスの引き取り方法等につきまして、それが基準に適合いたしておるかどうかというのが第二号でございます。
 それから第三号でございますが、その「経理的基礎」と申しますのは、いわゆるこういう販売店自身が一たん損害を発生させました場合に、その損害を賠償する能力と申しますが、これを持っておることが一番大きな点でございまして、第二点は、さらに安定的に消費者のほうに液化石油ガスが供給できる、こういうふうな意味で卸のほうと長期的な購入契約が成立いたしておるというふうなことの二点について調べるつもりでございます。最初の経理的能力の問題は、損害賠償能力ということになりますと非常に大きなものが要求されるわけでございますけれども、これを保険制度でカバーいたしまして、あるいはまた共済制度というふうなことで内容を考えておるわけでございますけれども、大体年間に三十トン程度の販売量の販売業者を基準にして申し上げますと、年間六千円程度の保険をかけていただければ、現在の自動車賠償保険と全く同じ、人的賠償につきましては、個人最高三百万、累積一千万まで、あるいはまた物的賠償につきましても五百万までは出るというふうに、年間六千円程度の保険に加入していただくというふうなことでいいのではなかろうか、あるいはまたそれにかわるべき共済制度がございますれば、その共済制度もけっこうでございますというくらいの感じで考えておるわけでございます。
#14
○阿部竹松君 そのかけるほうはわかりましたが、まあ額は別として、その次に進むわけですが、高圧ガス取締法というのがありますね、これとダブる一面もありますし、今度、表示をつけるとか、書面を消費者に交付すると、それから業務主任代理を選任するとか、事務的にいろいろのことが手続上生じてきますね。そうすると、大きな、まあこれは十二人のところもあれば五人のところもあれば七人しかおらない小売店もあるでしょうが、そういうのを一切包含されるわけですから、そうすると、あるいはだんなさんと奥さんと二人でやっておるところがたくさんあると思いますよ。したがいまして、そういう場合は奥さんとだんなさんと二人でやらなければならぬというようなことになって、法律はうまくできておるんだが、さて全国的に実施するということになると、相当負担もかかるし、困難が生じてくる。仏つくって魂入れずになるというような、そういう御心配は当局はお持ちにならぬですか。
#15
○政府委員(吉光久君) 本法によりまして新たに販売事業者に課せられる義務となりますものは、お話のございましたように、第十一条貯蔵施設の設置義務、これは容器置き場でございます。そういう設置義務、それから十四条で書面の交付義務、また十五条で調査の義務、それから二十一条で業務主任者の代理者の選任義務というように、おもな点で申し上げますと、そういうことが大きな義務事項に付加されたわけでございまして、これらの点につきましては、従前の高圧ガス取締法で現実にやっておった問題もございますけれども、新たにつけ加えた事項も非常に多うございまして、それが特にこの業界につきましては、中小企業が圧倒的に多い業界でございますだけに、過重負担にならないかどうかという点につきまして、法案を提案いたします前に、いろいろと検討いたしたわけでございます。それで、結局この法律施行と同時に既存業界が、すぐにこれだけのものをやるということは非常にむずかしい問題もございますので、それぞれの条項に応じまして保安の確保という問題に関係販売店の方が努力していただきますための、何と申しますか、保安の確保を最大限の念頭に置きますけれども、同時にまた、その保安の確保に必要な限度というものにつきましては、現状に、何と申しますか、急激な変化をすぐに起こすという意味ではなくて、それぞれの事項に応じまして、それぞれ暫定措置を講じますとかどうとかいうふうな形を講じながら、大体一番長いもので一年半ぐらいの期間を置いてあるわけでございます。新しく付加されましたもので、特にお金を要します貯蔵施設の設置等の問題につきましては、一年半ぐらいの期間をかけて、その間に完ぺきなものにしてまいりたい。このような感じで考えております。
#16
○阿部竹松君 その十五条、十六条、二十一条、これがいま局長の答弁されたあれなんですが、そこで一年半期間かけるのも二年かけるのもけっこうですよ。しかし、だんなさんと奥さんと二人でやっておられるようなところが、単に期間だけでいいかということ、保安確保もけっこうですよ、しかし、やれない法律というものをつくってもしようがありませんからね、特にこの十五、十六、二十一条と関係ありませんけれども、あとでお尋ねしようと思っておりましたが、一つの例をとると、北海道−北海道は御承知のとおり札幌とか小樽あるいは旭川、釧路、こういうところは都市ガスがありますけれども、都市ガスの規模が微々たるものですから、相当LPGにお世話になっているわけです。したがいまして、大きい販売業者もありますけれども、さいぜん申し上げました五万六千の中に入るこの数の中に、二人か三人でやっておる店が多い。特に北海道は本州と比較して値段が高いのです。本州も千差万別でありますけれども、北海道のほうは特にキロ当たり高い。それに加えていまごろはもう零下五度以下ですから、十キロボンべで十キロ使えるということはない、ガスが凝結しますから。そうすると、LPGが高いところにもってきて、使用量、価格の面と、端的に表現すれば升目の面で、十キロ買っても本州は八キロ使うか九キロ使うか、一〇〇%使えぬとしても、幾らか北海道より一割か一割五分以上本州のほうは量を多く使うことができる。金額と量と両方で痛めつけられるわけです。にもかかわらず、こういうことを設けた場合、この店はつぶれるからというので、法案はどうでもいいという話じゃないのですけれども、こういう規制をやることによってますます価格が高騰せやせぬかという心配がある。したがいましてこの条項と関連して、全国的に価格の面について、ちょっと話が違ってまいりましたが、そういう点についてお尋ねを申し上げます。
#17
○政府委員(両角良彦君) ただいま価格の点の御指摘をいただきましたが、大体LPGの価格は、ただいま全国的に見まして平均キログラム六十円ないし八十円ということで、過去二、三年来末端小売り価格は安定をいたしております。しかしながら北海道につきましては、お尋ねのようにやや割り高になっておるし、これは北海道の地理的な事情からまいるわけでございまして、特に北海道に生産基地がない。また北海道のLPGの受け入れ基地が北海道の南にございまして、道内の広い地点に散在しておる業者にこれを配達していくということで、距離的にも、また輸送の条件等におきましても、きわめて本州に比較して不利な条件でございますので、どうしても割り高になる点はやむを得ないと思います。しかしながら、今後も全般にLPG価格の安定ということは、保安の確保の経費というものを十分合理化によって吸収できるよう指導いたしながら、はかってまいりたいと考えております。
#18
○政府委員(吉光久君) 先ほど最初に御質問ございました業務主任者の代理者の関係の問題でございますけれども、すでに御存じのように、高圧ガス取締法によりまして、現在の販売店には国家試験に合格いたしました業務主任者が必ずいるわけでございますが、今回の改正によりまして、その業務主任者の代理者というふうなものを置くことを義務づけたわけでございます。と申しますのは、これもすでに御説明するまでもないことでございますけれども、扱います商品が一般の燃料と違いまして非常に高圧でございまして、一たん事故が起きれば爆発するという危険性を持った燃料でございますので、そういう意味から、ただ単純に主任者だけで、主任者がおらぬ留守のときにはだれも扱いがわかりませんというようなことでは困るという意味から、代理者を選任することといたしたわけでございますが、この代理者の資格をきめます場合に、現実の実情をよく判断いたしまして、現実の実情に見合った形で資格をきめてまいりたいというふうに考えておりまして、これが特別に販売店の過重負担にならないような角度から、しかも保安を確保しなければならない、この両者の角度から、具体的な資格、条件につきまして検討いたしたい、このように考えるわけでございます。
 なお、先ほどちょっと申しおくれましたけれども、新しくいろいろと保安に関連いたしまして義務づけられます関係上、保安関係のいろいろの施設につきまして、現実の問題といたしまして、すでに四十一年度から地下タンクピットでございますとか、あるいは障壁の建設でございますとか、あるいは緊急遮断弁の取りつけでございますとか、ガス検知警報器の設置につきまして、中小企業設備近代化資金の融資を行なっておるわけでございますけれども、さらにこの法律が成立した後には、この指定製造事業者の設置いたします液化石油ガスの分析設備につきましてもこの貸付の対象にいたしたいという点と、それからさらに税制上の問題といたしまして、障壁でございますとか地下ピットでございますとか、分析等につきましても、この法律が通ることを前提にいたしまして、現在これらの施設について特別償却制度を採用してもらうよう、現在大蔵省と内々折衝を続けておりまして、大蔵省のほうも非常に好意的にこの問題を現在検討いたしてくれておる、こういう状況でございますので、そこらの助成措置と相まちまして、特別の過重負担にならないように、そのほうの面からの援助体制も強力にやってまいりたい、このように考えております。
#19
○阿部竹松君 あまり何回も同じことをお尋ねせんで前に進みたいんですがね。五万六千ある販売所の中には、この法律ができ上がりますと二カ月間は許可されたことになるのですね。そうして許可されたものと見なされて、法の適用を受けた以後六カ月以内にやっぱり万全の法の定めに従って措置を講じなければならぬ。そうすると、さいぜん申し上げたとおりで、だんなさんと奥さんと二人で雑貨屋の片手間にボンベを置いて販売しているものがある。それはたくさんあるんですね。あるいはまたお菓子屋さんがやっておった場合もあるわけですね。そういう場合に、業務主任がだんなさんで、代理が奥さんということになるでしょう。したがいまして、その奥さんを教育するとか、だんなさんを教育するということであればいいわけですが、ただ、君は代理である、君は本物だということで保安の確保ができますかね。やはりあなたのほうで消防署に頼んで訓練するとか、消防の問題はあとで聞きますが、そういうことで措置を講じなければだめなんじゃないですかね、これは。
#20
○政府委員(吉光久君) お話のとおりでございまして、私どもといたしましても一定の指導期間を設けまして、その期間、主として都道府県にございます自主的なLPG関係の団体がございますので、その団体によりまして従業員等に対する講習会的なものを早速に開く予定になっておりまして、そこらの一定の猶予期間中にそういういまの家庭の主婦でございますとか息子さんでございますとか、そういうふうな方についての講習会を早急に開きまして、その上で現実の問題といたしまして代理者として選任してもらうというふうなことで、そういう講習会の手配を現在進めつつある段階でございます。
#21
○阿部竹松君 次に、さいぜん答弁の中に出ました保険の問題ですがね、現在も局長さん、保険を利用しておる業者の方が相当あるんでしょう。それが大体何%くらい法の適用をされる――何%というより何十%でしょうね、何十%ぐらいが、この法律ができることによって適用される方々の中で保険を利用されているかということが第一点と、この点については第十七条の通商産業大臣云々とございますね、しかし途中でやめた、あるいはやめる、脱退される、こういう力があるかもしれませんし、あるいはまた安い金額、さいぜんも申された金額の半分しかかけない方があったりする場合もあり得るわけです。特に保険金をかけられぬような、あるいは安くしかかけられぬような方々が、やっぱり保安について万全な策をとりにくいような環境に置かれているのではないかと思う。保険を十分かけれるような方は、やはり設備も整っておるし、人員構成も十分できているでしょう。しかしほんとうに保険をかけてもらわなければならぬような人は保険をかけることができない、かけても若干だ、こういうような矛盾が生じてくるような気がしますがね。その点は心配ないですか。
#22
○政府委員(吉光久君) まず現状でございますけれども、正確な数字は承知いたしておりませんけれども、大体一割程度が現在保険に加入しておる。一割程度でございます。
#23
○阿部竹松君 一〇%。
#24
○政府委員(吉光久君) はい。で、この制度ができますと、非常に過重な義務を課するというふうな感じにも受け取られやすいんでございますけれども、現在実はこのLP関係の業者が加入いたしております都道府県の――公益法人でごさいますけれども、都道府県の団体の連合会のプロパンガス全国連合会というのがございまして、それと同時に、中小企業団体法に基づいてできておりますやはり中小企業の液化石油ガスの販売店の全国団体があるわけでございますが、これらのものを一括いたしまして保険会社と保険契約を結ぶということによりまして、個別的なそれぞれの販売店が保険会社とではなくて、いま現にございます業界団体が一括して保険会社に加入するという方法を用いることによりまして、保険料を非常に安くするというふうな、そういう努力をいたしておりまして、そういう意味での一括加入団体の設立を現在業界団体といたしまして自主的に研究を進め、近くそういう団体が成立するという状況になっておりますので、この方法を採用いたしますれば、個別的に各販売店が保険会社と保険契約を結ぶ場合に比べまして、相当割り安な保険金で効果のあがるものができるんではないだろうか、このように考えておるわけでございます。
#25
○近藤信一君 関連して一、二御質問しますが、販売所の設置個所の問題についてでございますが、販売所の設置につきましては、都道府県知事に消防法の書類をつけて出せばこれを許可しなければならぬと、こういうことになっている。これで、従来の法律からいきますると、非常に各所で問題が起こっておることは局長も御承知のとおりだと思います。一昨年と昨年、私は二回にわたって住民闘争を指導したんです。一カ所におきましては、ついにこれを中止させたことがあるんですが、そこで私一つの質問をしておきたいことは、一定の基準があります、何メートルという、ところがその何メートルの基準に合えば、いわゆる消防法なり建築法ですか、あれで許可になるわけですね、その設置する個所だけは。そうすると、何メートルの範囲内で、わずか五メートルの道路をへだててずっと住宅があるわけなんです。それでも許可になるわけなんです、一応、従来の法律からいくと。それで住民との間に問題が起こって、この設置反対闘争ということになってくるんです。昨年は流血まで愛知県、名古屋におきまして出たんです。一方は工事しようとするし、一方は反対運動で工事を阻止しようとする。鉄かぶとをかぶったおまわりさんまで来て大乱闘になって、そうして流血の惨があったんです。そういうときに、やはりその消防法に基づく建築の許可と、またガス取り扱いのほうの通産の関係と別々なんですね、これは、従来の関係からいくと。そういう点をはっきりしなければ、私はいままで起こったような住民闘争がまた起こってくる危険性があると思うんですが、この点はどうですか。
#26
○政府委員(吉光久君) お話のとおりにそういう問題があるわけでございまして、この「販売施設の位置」のところにおきまして一般の民家の場合あるいは学校、病院等からの距離というふうなものにつきましての一応の基準をきめるわけでございます。ところが具体的な問題になってまいりますと、その条項に合いましても、あるいはその地点自身が交通事故の多発地点でございますとか、あるいは台風の常襲地帯でございますとかいうふうな、その地点に応じて判断しなければならない特殊事情も出てまいることもあろうかと思うわけでございまして、この第五条の一号で書きました意味で「技術上の基準に適合するもの」ということは、これはもう画一的な基準として一般民家からの距離あるいは学校、病院等からの距離等の画一的な基準で表示いたしますけれども、第四号のところで「災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがないもの」という第四号の抽象的な基準におきまして、先ほど申し上げました具体的な地点の交通事故多発地点であればそういうところは民家からの距離あるいは学校等からの距離が一定の基準に合致いたしておりましても、むしろ危険性があるというところで、四号を活用いたしまして、そういう場所には設置しないようにというふうなことにいたしたいというふうに考えておるわけでございます。
 なお、いま御質問ございましたような昨年の名古屋の件につきましても、愛知県でございましたかの件につきましても、私どもこの販売店と申しますよりか、むしろ一般の充てん所と申しますか、自動車業者の充てん所――一般消費者の充てん所じゃなくて、自動車に対するLPガスのいわゆる充てん所でごさいますが――に、そういうケースが非常に多く出てまいるわけでございます。その点につきましては、現在の高圧ガス取締法によりましてさらに完全な取り締まりをやりますと同時に、そういう地方の個別的な実情に応じましたことで保安の実情に応じてそれぞれ保安の万全を期してまいりたい、このように考えております。
#27
○近藤信一君 従来は往々にしてその基準だけが認められて、ちょうど百メートルですか二百メートルでしたかね、基準があるのですね、設置個所、住宅から。火事の問題から……。こういう例もあったんです。地上のタンク、LPのガスの地上タンクの設置申請をした。で、許可になったんです。ところが許可になったその地域の何メートルか離れたすぐ隣に鋳物工場があるわけなんです。これも危険なことだ。基準のメートル以内であるけれどもすぐ隣に鋳物工場がある。そこで付近の住民はいつ何どきこれまた爆発するかわからない。こういうことで反対の運動がなされたのです。それと申しますのも、その少し前に、これは私のうちから千メートルくらい離れたところで、いわゆるタクシーに補てんするための営業所があったんです、タクシー会社の。そこでタンクの中に、これは地下タンクでございますけれども、そこへ補てんをしておるときに漏れた。それが十メートルばかり離れているところの事務所のストーブの火に引火しまして、五百メートルくらいのところ火の海で、ばっと一ぺんに火があがったんです。そういう事実があるものだから、今度できたタンクの付近の住民は、こんなところにタンクをつくられてはたいへんだということで反対運動を行なってきたんです。その際にも私どもは県庁に何回も足を運んで、通産局にもいろいろと問い合わせた。しかし両者が別々の問題でございまするから、いわゆる県庁では建築法とか消防法に基づいて法律にきちっと適合したあれだからどうしても許可しなければならぬと、こう言うし、通産局のほうでは、これは販売所がタンクに入れるだけの保安上の問題で私どもはやっているだけだから、これはどうも法律どおりいっていますと、こうなって、なかなかうまくいかなかったのです。この場合にも、私本庁のほうにもお話したことを覚えておりますけれども、別々ないわゆる行政的なあれを持っておりますので、いつも問題がそこで発生するのです。これを私は何とか一元的な問題に考えていかなければ、いつまでたってもこの問題は将来も残されていく問題じゃないか、こういうふうに思うのですが、この点はどうですか。
#28
○政府委員(吉光久君) お話のとおりでございまして、この法律では、実は一般の小売り店のほうを扱っておりますので、いま御指摘がございましたような充てん所問題についての立場とちょっと違った角度から扱っておりますけれども、この一般販売店につきましては、今後は消防機関のほうの御協力を得て、そこで統一的な角度でこれが運用できるようにという意味で消防長の御意見をいただくということになっておるわけでございます。先ほどお話がございました充てん所の問題につきましては、まさに御指摘のとおりの問題が起こっております。これは現在別に検討をいたしておるところでございますけれども、まさにお話ございましたような建築基準法に基づきますいろんな制度と、それから私どものほうの高圧ガス取締法あるいはまた状況いかんによりましたら都市計画関係の施設というふうなものを含めまして、そこらが一体的にできるのが一番いいという意味から、現在血圧ガス取締法自身の改正に、そういういま御指摘の角度から検討を加えておりまして、成案がまとまれば、また高圧ガス取締法の改正につきまして御審議をいただきたい、このように考えております。
#29
○阿部竹松君 さいぜんお答弁の中に、保険料のことについて三十万トン六千円というお話がちらりと出たような気がしますが、この六千円の中味――かけっぱなしの六千円であるのか、それとも事故を起こした人が六千円、全部の人が連合会ですか、そこで集約してやるのか。かけっぱなしの六千円と、割り戻しがついた場合の六千円では相当金額において違う。したがいましてその点が一つ。
 その次に、これは仄聞したところですから、はっきり言えませんけれども、損害賠償として、人的賠償は一千万円である、物的賠償は五百万円であるというふうな説が流れておる。ぼくは正確に知りませんけれども、そういう説が流れておりますので、その点について。
 その次に、椎名通産大臣にお尋ねしますがね、この法律がきょう成立しますと、六十日の間に現在の業者がおそらく全部許可をもらうということになるんでしょうがね、しかしそれについては二月、三月ごろから施設をしなければならぬ。自分が金を持っている人はいいですよね。しかし法の定めに従っていろいろな、とにかく義務づけられておるものですから、改造、改善、合理化しなければならぬ。金のある人はけっこうですが、金のない人が相当数あると思うので、これは中小企業対策の一環にもなるでしょうけれども、まさか、法律はつくってこうせいと言うのもけっこうだし、保安の確保もけっこう、私は大賛成ですが、しかし、やっぱり融資をしてやらなければ中小企業は困ると思うんです。そういう融資は本年度、これからおきめになるわけですから、金額幾らか言いませんけれども、とにかくそういう用意があるかどうかという、その点について大臣にお尋ねいたします。
 それから、時間がないからもうその次も一緒に聞きますがね、近年急激にLPGの使用量がふえたので、相当数の市政が起きているわけです。したがいまして省当局としてもこの法律をつくったと思うんですが、将来、二十年、三十年のことはお尋ねしませんけれども、三年なり五年なりの間に、国のエネルギー消費暖房、こういうものの中で、石炭とか電気とか、あるいは薪炭もありましょう、あるいは都市ガス、こういうものと比較して、どのくらいの位置づけがされるものか。これは吉光局長さんかあるいは両角局長さんかわかりませんけれども、その点をお尋ねいたします。
 まず第一に、大臣に金の問題をお尋ねしておきます。
#30
○国務大臣(椎名悦三郎君) 中小企業の高度化資金として中小企業振興事業団の融資対象とすることに方針をきめております。なお、事業団の融資対象となり得ないものにつきましては、商工中金等の融資を受けやすいように、新法施行に際しまして、特段の措置をとるようにいたしたい、こういうふうにただいま検討中のところでございます。
#31
○政府委員(吉光久君) 最初にお尋ねいただきました保険料の関係でございますけれども、現在具体的な内容につきましては、損害保険協会のほうとそれから液化石油ガス関係の諸団体、さらに保険関係の学識経験者を入れまして研究会をつくりまして、その研究会で現在具体的内容の詰めを行なっておりまして、最終的な結論がまだ出ているわけではないわけですけれども、一応損害賠償保険についてのどの程度の金額を支払うかという支払い限度額につきましては、さしあたり協会といたしましては、過去の事故例等から、起こりました損害額と申しますか、そういうものを念頭に置きながら、同時にまた、自動車損害賠償保険の線までは少なくとも持ってまいりたいということを考えておるわけでございます。
 それから先ほどお話がございました人的損害につきましては、一人当たり三百万円、ただし一事故にあたりましては一千万円、それから物的損害につきましては五百万円というふうなことを一応念頭に置いているということでございまして、まだ最終的に確定いたしたわけではございません。
 それからさらにそういう支払い額を前提にいたしました場合の保険料がどの程度になるか、これは販売高等によって保険料の多寡が、大きい少ないかあるわけでございまして、私が先ほど年間六千円程度というふうに申し上げましたのは、年間三十トン程度の販売をしておられる販売業者の方でございまして、この販売額が少なければ、この保険の支払い額も少なくなりますし、また販売額の多い方にとっては、保険料の支払い額も多くなるということでございます。年間三十トンと申しますのは、大体一番小さな業界ではこれだけの販売量はございませんけれども、これは中堅的と申しましょうか、全体的に中小企業が圧倒的に多いわけでございますけれども、中堅的なところは大体年間三十トン程度ということで、そこを基準にいたしましていまのような六千円ということを考えているわけでございます。さらにこれは、しかし検討が進みますと、これ以内になるということもあろうかと思います。現在そこらにつきましては研究を進めているわけでございます。要するに、関係業界のほうで一団となってこういう保険契約を結ぶということになりますれば、非常に割り安につくということでございます。これは関係業界の方も現在真剣にそういうことで準備を進めてもらっているわけでございまして、そういう方向でできるのではないかと、こう考えております。
#32
○政府委員(両角良彦君) 現在家庭用ないし民生用として使われておりますエネルギーはいろいろございますが、石炭、石油、電力あるいはガス、LPG等々ございますが、その位置づけという点につきましては、昭和四十一年度におきましては、これら家庭、民生用のエネルギーの中でLPGの占めます需要量のウエートは一三%強でございます。今後LPGは漸次その比重を増してまいりまして、昭和四十五年度におきましては一七%、昭和五十年度におきましては二〇%というふうにLPGの重要性が高まってまいると考えております。
#33
○阿部竹松君 次にお尋ねいたしますのは、全国的にあるかどうかわかりませんけれども、北海道、まず距離の遠いところは付近の運送店が運んでいる。これは販売業者でも小売業軒でも何でもない、そういう人が運んでいる。輸送だけやっている、こういうのは、何に該当するかというのです。したがって、いろいろ法によって販売業者あるいは販売店のワクを規制しているようですが、そういうものはどれに該当するか。
 それから規定しても、これは皆さん方が指導するとおっしゃっても、やはり責任者が要るわけですが、たとえば電気工事人ですね、電気工事店で、そこで二級の免状を持っておらなければならないのにかかわらず、よその人の免状を借りて全然仕事をやっておらない人がある、東京でもたくさんいる。ここのことを言いたくないが、ここの下に売店があってあらゆる薬を売っている。そうすると、薬事法に基づいて薬剤師がおらなければならないわけです。ところがここの売店には薬剤師がおらぬわけです。これはけしからぬと、これは違反だと言うてみたところが、実は厚生課の何とかさんがちゃんと免許を持っておるので、その人の免状で薬を売っているわけです。ですから皆さん方、あまりここの薬、一割ぐらい安いと思いますが、あまりここで買わぬほうがいいと思うのですが、こういうことでインチキが行なわれておる。インチキがあるのですから、この法律をつくって、やれ業務主任とか代理人とかいうても、実際はその人が架空の人物であって、指導を受けた人の名前だけ借りるという心配があるわけですがね、そういうことはございませんかね。
#34
○政府委員(吉光久君) 最初に運送のみの関係でございますけれども、この十一条によりまして、今後は液化石油ガスの販売事業者は、「自己の用に供する液化石油ガスの貯蔵施設を所有し、又は占有しなければならない。」ということが今後義務づけられたわけでございまして、従来はこういう意味の義務づけがなかったわけでございます。したがいまして、貯蔵施設がないままに店頭に並べておきますとかどうとかという形態があったわけでございますけれども、今後これは役務づける、非常に危険でございますので、こういう義務づけをいたしたわけでございます。ただ、各それぞれの販売店がそれぞれ自分で全部設備を持つということも要らない場合もあるわけでございまして、特にたとえば農業協同組合の倉庫を共同利用いたしておりますとか、あるいは販売店に近接いたしまして充てん所がございますとか、すぐ近くに共同利用でできるようなもの、そういうふうなものがあれば、それでもけっこうでございますというふうなことで、販売店につきましては必ずこういう容器置き場というふうなものを持っていただくということにいたしておるわけでございます。いまお話ございました単純な輸送というふうなことになりますと、実はこの法律では触れておらないわけでございまして、この法律のもとになっております現在ございます高圧ガス取締法で、そういうボンベに詰められました液化石油ガスを移動する場合のいろいろの取り締まり基準がございますので、そちらのほうで輸送上の取り締まりはやってまいりたい、ここはあくまでも最終末端におきます販売事業者に対する規制というふうなことで考えてまいりたい、こう考えておるわけでございます。
#35
○阿部竹松君 いなかの町か村で、いま御答弁があったように、農協の倉庫その他を借りて共同でまあ利用してやる場合にはけっこうなんです。ところが局長さん、農協もなかなかりこうになって、倉庫貸しませんよ。農協みずからがやっておるのですね。ですから逆に農協が担当販売やっているわけです。倉庫貸して、さあさあどうぞLPGの何々商店さんやってくださいといって倉庫貸せば問題ないけれども、農協みずからが、倉庫貸すどころか、自分のところの農協が販売する、そうすると小売り業者がこれは非常に不安を感ずるわけです。椎名大臣、さいぜんの御答弁では、目下検討中で、金を出さなければならぬだろうという御答弁ですから、これは椎名大臣の今後の御努力を願うこととして、金を借りても価格が不安定でしょう、法は厳然として施行してもらわなければなりませんし、保安は確保してもらわなければならぬ、価格が不安定で、農協の倉庫を貸すと局長さんおっしゃるが、農協はみずから販売する、当然これは不安です。設備だけ完全にしろと言っても、中小企業をいじめることになりはせぬですか、やはり中小企業にきついことを言って保安を確保する限りにおいては、やはりそれだけの国みずからが手当てをして、そうして法を守れというようなことにならなかったらいかぬような気がしますがね。
 それから価格の安定について申し上げましたが、前に通商産業省でそういう点について一応の構想を持って価格の調整と申しましょうか、あるいはアローアンスをつくると申しましょうか、そういうようなお話が通商産業省で出たやに承っておるのですが、それは都市ガスのほうで、都市ガスは大きいですから、横やりを入れてパーになったという話も聞いておるのですが、ここに公益事業局長、にやにや笑っておるが、そのあたりどうですか、お尋ねいたします。
#36
○政府委員(両角良彦君) 農協に関連しての御質問でございまするが、もとより農協だけでなくて、専門もしくは兼業の小売り業者というものの合理化、あるいは大型化というものはきわめて必要でございまするので、さような見地から、先ほど大臣が御答弁申し上げましたように協業化資金という意味合いにおきまして中小企業振興事業団が高度化資金の投資の対象にいたしておるのでございます。また、その他政府関係の中小企業金融機関から融資をいたすよう準備を整えておる次第でございます。
 次に、価格の安定でございますが、これはかつてLPGが一時的な不足を来たしました三十九年から四十年にかけましての事態等におきまして、この安定措置が必要であるという検討をいたしたことがございます。しかしながらLPGの価格の安定は、今日一千三百万の世帯に普及いたしておりますので、きわめて重要な問題であります。これにつきましてはいろいろな対策を講じておる次第でございます。その一つは、LPGは季節によりまして夏場と冬場で非常に需要が変わってまいります。そのことが価格に大きな変動をもたらすようであっては困るという趣旨から、LPGの備蓄体制、いわばタンク能力を拡充をいたすということにつとめておりまして、実は昨年三十日分のタンク能力を明年は倍の六十日分に増加することになっております。
 次に、LPGの供給が不足して値段が上がるということのないように、これにつきましては常時需給計画というものを検討いたしまして、条件が変わってまいりますれば、これが是正を行ない、特に供給の不足が見込まれます際には緊急輸入等の措置を行なってきておる次第でございますが、また末端におきましては小売り店同士の過当競争のゆえに、ややもすると価格の安定が失われるというおそれがございますので、これらの事態につきましては、協業組合の結成等々を通じまして、正常な競争下における価格というものを維持するよう指導いたしておる次第でございます。
#37
○政府委員(井上亮君) ただいま公益事業局の態度につきまして御質問がありましたので、一言お答えいたしますが、私ども公益事業局といたしましては、公益を守る立場から行政をいたしておりますので、LPGの価格の安定につきましては賛成こそすれ反対する立場ではございませんので、御了解いただきたいと思います。
#38
○阿部竹松君 公益事業局長の井上さんに申し上げますが、私は反対しているとか賛成しているとかでなしに、かつて一両年前に小売り業者に安心してお仕事なさっていただくために、やはり一応の安定価格と申しましょうか、アローアンスと申しましょうか、そういう基準をきめて、調整して安心していただこうという案が通産省にあったやに承っておる。にもかかわらず、それが国会に出てこぬということは、大企業の都市ガス、東京、東邦、大阪、こういうのが中心になって反対したために安定策が途中で立ち消えになってしまった。したがって、将来保安の規制ということで、たくさん金を使っていただくならば、そういうような価格の安定をはかって、そうして安心して保安施設に金を投ずるようなことができぬものか、こういうことを尋ねたわけで、反対賛成じゃありません。それから中小企業庁の次長さん沖田さん、あなたにお尋ねしますが、第五十五国会で協業化資金というのが出ましたね。この法律は協業化ではないのですが、それと中小企業振興事業団その他から融資されるのですか、されぬのですか。それからもう一つ、中小企業近代化資金等助成法ということでLPG保安確保のためにお金が出ておりますね。それは液化石油ガス等漏洩の検査の報知器だけにしか出ておりませんね。そうすると、今度のような大規模な保安施設をする場合に、この近代化資金がこのワクの中に入るものかどうか。来年度の予算を組む前ですからね。これは、さいぜん大臣の御答弁もいただいたのですが、もう一度この三点についてお尋ねします。
#39
○説明員(沖田守君) 協業化に伴いまして、LPGの販売業者がボンベの大型化、あるいはメーターの取りつけによる販売方法の合理化、こういうことをいたします場合には、中小企業高度化資金として振興事業団の融資対象になるわけでございます。ただ、それは協業組合をつくって協業化する場合でございまして、それ以外の対象にならないものにつきましては、一般の商工中金等の融資に対して特段の措置をとるように検討いたしたい、こういう趣旨でございます。
 それからもう一つの御質問のLPGの保安設備に対する設備近代化資金の貸し付けのほうでございますが、これは四十一年度の貸し付け実績は四十二件四千七十八万円でございまして、一件平均九十七万一千円という貸し付けが近代化資金で出ております。で、今度の場合、そういう保安設備につきましては四十一年度までは地下タンクピット、それからガス検知警報機、それから保護装置、緊急遮断装置に対して設備近代化資金が出ておったわけでございますが、保護装置と緊急遮断装置は、おおむね設備が整っまいっておりますので、今回の四十一年度で一応打ち切りまして、四十二年度――今度の法律が通りますと、さっそく準備いたしておりますのは、容器の再検査設備と組成の分析装置を追加いたしたい。で、その場合の金額でございますが、この地下タンクピットは約百五十万円、ガス検知警報器は約二十三万円、容器の再検査設備は約二百九十万円、組成分析装置は約五十万円でございまして、この設備近代化資金の運用におきまして、ある程度さらに価格の高くなるものにつきましても、いままでの運用で三百万円以上は通産局長の承認により、それ以上のものはまたさらに中小企業庁長官の承認によって、適宜この価格の高いものについても設備近代化資金を出す余地を残してございますので、運用面で保安設備についてはこの対象にできると、こう考えておる次第でございます。
#40
○阿部竹松君 さいぜんから何度も申し上げておるとおり、LPGガスのこの法に適用される範囲がきわめて広い。製造業者から小売人はもちろんのことですが、器具の製造者から一切がっさい入るわけです。ところが、これは通商産業省と地方自治体が、おやりになることになるのですね。そうして、その他について、消防署の御協力も求めることになっているのですが、それは具体的に、たとえば北海道と九州が違うのか。九州でも佐賀、長崎、宮崎でというふうに違うものか。それとも、全国一本で一つのワクをつくってやるものか。地方自治体が消防署と御相談なさって、そうして通商産業省の承認を求めて実施するものか。ひとつ具体的に御解明いただきたいと思うわけです。
#41
○政府委員(吉光久君) いまの通商産業省と消防との関係でございますけれども、まず、これらの法令によりまして一定の技術上の基準を作成した上で許可基準等がきまるわけでございますけれども、その基準の作成にあたりましては、まず事前に消防庁のほうと御相談申し上げるというようなことになっておりまして、それは八十七条の第三項でございまして、この基準を定めます場合には消防庁長官の意見を聞かなければならない。あるいはまた第四項に、消防庁長官は、特に必要があります場合には、基準の変更に関して通商産業大臣に意見を述べることができるというふうになっておりまして、大もとの基準自身につきまして、まず御相談申し上げる。そうして、そこで基準もきまってまいります。このきまりました基準に従いまして、それぞれ都道府県知事等が許可をいたすわけでございますけれども、統一的基準につきまして、具体的に現場でその基準に該当しておるかどうかという点について消防署長等の意見書が添付されてまいるということになるわけでございまして、これは具体的現地における実情が、その基準に該当しておるかどうかという角度からの御意見がついてまいるということでございまして、基準自身は一本でございますが、具体的現地現地に応じました、実態に応じた形での意見というものが消防から出てまいる、こういうことになろうかと思っております。
#42
○阿部竹松君 再質問しますが、その大ワクはこの法によって動くわけでありますね、そうしていまの一本のこれを細分化した省令といいましょうか、何といいましょうか、施行令といいましょうか、そういうものがきまっていくことはわかるのです。ただ、LPGの性質を考えてみるときに、宮崎県のように十度以下に温度が下がらぬというところがありましょう。北海道の稚内のように三カ月も四カ月も氷点下以下だというところもありましょう。そうしたら、LPGといもうのの性質を考えてみたときに、はたして一本の法律で、全国的な規制で統一されるものかどうか。これは憲法と違うから、やはりLPGは、壁頭申し上げましたとおり、相当温度によってこれは違ってくるわけです。取り扱いも温度によって違わなければならぬ。そうすると、あなたのところで消防庁の長官と、それから東京都の知事の意向も聞くかもしれません。それをひとつの標準にしてやるというわけにはいかぬでしょう。それと同時に、何万軒とあるのですからね。そうすると、あなたのほうで一体だれがこの検査をされるか。一軒一軒回られるかわからぬけれども、なかなか容易なものではないですよ、局長。
#43
○政府委員(吉光久君) お話のとおりでございまして、液化石油ガス自身が温度によりましてそれぞれ状況が変わってまいります。したがって、現在の高圧ガス取締法の体系におきましても、地域的な問題、特に気温、気象等の条件等に応じまして、たとえばボンベの置く場所にいたしましても、雪の降る特に北海道のような地域でございますと、これは屋内に置いてよろしい。そうでないあたたかい地域であれば屋外というふうな、地域別の特殊性、特に気象条件等の差というふうな問題を技術上の基準の中に織り込みまして作成いたしておるわけでございまして、その方針は今後とも継続してやってまいりたい。要するに、気象条件等の差に応じまして、それぞれの技術的な基準が変わってまいりますので、その具体的条件に対応できる形で技術上の基準をきめてまいりたい、このように考えておるわけでございます。
#44
○阿部竹松君 そうしますと、まあその点はわかりましたがね、さいぜんも行政指導をなさるとおっしゃっておりましたが、これは売るほうばかりでない。使うほうも検査せねばならぬのですね。この検査はだれがやるわけですか。消防署の職員がやるわけですか。たとえば近藤宅へ行くとか、あるいは矢追宅へ行くとか、あるいは販売人の阿部商店に行くとか、まあいろいろ例がありましょう。これは売るほうばかりでない。使うほうも知識がなければ、これは危険なわけですからね。売るほうばかり責めて保安の確保の万全は期せられない。そうすると、その検査は一体だれがやるのですか、責任をもって。
#45
○政府委員(吉光久君) まさに買い手と申しますか、一般消費者等の設備につきましての検査でございますが、これはこの法律の第十五条に、まず第一に、液化石油ガスの販売事業者自身が、自分のお得意さんと申しますか、液化石油ガスを販売いたしておるところにつきまして、ある一定の調査をしていただく。毎月たとえばボンベを持ってまいりましたときに、ボンベ自身の周辺が、ボンベの据えつけ自身がと申しますか、非常に固着しておるかどうか、あるいは日の当たらない所であるかどうかというふうな点につきまして、一応まず調査してもらいます。あるいはまた、これは毎月じゃございませんけれども、屋内の配管施設等につきましての調査、あるいは何年かに一回、これは二年に一回くらいになるかと思いますけれども、実際にメーターを持って、中で検査してもらうとかいうふうなことで、一応従来の販売事業者、これをやっていただいているところが多かったわけでございますけれども、要するに保安サービスという意味からここらの調査をやってもらったらどうであろうか。そうしてそこで発見されました事項につきましては、それぞれの家庭に連絡していただくというふうなことで、まず一時的にそういう調査等を通じまして保安を確保してまいりたいというのが第一でございます。
 それからさらに国のほうの関係でございますけれども、これは三十八条でございますけれども、一般家庭の消費設備等につきまして、あるいは販売店を通じ、あるいはまた消防署等を通じ、あるいはまた自分でやりました検査等を通じまして、それが技術上の基準に適していないというふうなことがわかりました場合には、三十八条で、都道府県知事は、その消費設備の所有者または占有者に対して一定の命令ができるというふうなことになっておりまして、この三十八条を通じまして具体的に基準に適合してもらうような命令を発動してまいりたい、こういうふうな立て方になっておるわけであります。
#46
○阿部竹松君 その三十八条という条文が、全国歩いて検査するわけではないんだし、一体だれがやるということなんです。そうすると局長、ボンベを買いに行っても、電話で頼むか、その販売業者、商店に行って頼むかして、自分がボンベを運んできたりして、 ヒューム管でやるか何でやるか、コンロに取りつけるか別にして、全部売った店の人がそれを取りつけるのですよ、自分がボンベをかついできて、それで管を取りつけるなんということは九九・九%ないんです。その人が検査するんですから、これはいいと言うに違いないじゃないですか。自分が、売った人が悪いなんて、前の日にそこに取りつけて今度は指導に来ましたというような人はないだろうと思うのですね。あなたのところでも、奥さんでも電話一本かけて、まさかだんなさんがリヤカーで持って行くわけにいかぬでしょう。検査しに来たら非常によろしゅうございますと言うに違いない。したがって、それを検査するのは第三者でなければいかぬでしょう。販売人、商店を疑うという意味でなしに、保安確保のために第三者が必要ですよ。炭鉱はときどき爆発が起きるが、炭鉱の経営者の保安に詳しいやつが坑内保安の検査をすれば、鉱山保安局要らないのと同じなんですよ。全然別個な人を消防署に頼むなり何らかの方法を講じてやらなければ、これは仏つくって魂入れずになる。常識的に考えてもそうですよ。自分が買ってきた販売店の人が検査するわけですから、そこはいかぬと言わないですね。君の家狭いからもう三尺ひさしを出してそこへ置いたほうがよろしいなどと言ったら、君の商店から買わぬと言うから、そこで奥さんけっこうでございます、こういうふうになる公算が大です。したがってそういうことでなしに、せっかくこれだけの法律をつくったのだから、もう少し立ち入り検査の厳正を期していただくために、買った家庭が悪いとか、売った商店が悪いとかいうことでなしに、そこまでやらなければ仏つくって魂入れずになりますよ。
#47
○政府委員(吉光久君) 私あるいは説明が不十分でございまして、十五条は、実は先ほどのお答え自身が不十分でございまして、十五条は調査ということでございまして、検査自身はやはり行政機関自身がやるべき筋であろうというふうに考えるのでありまして、それが実は三十八条でございますが、都道府県知事がやることになっておるわけでございます。ただ、実際の問題といたしましては、これは家庭のほうの消費設備の関係でございまして、一々の家庭に全部入って検査をするということは非常にむずかしいかと思います。したがいまして、これはだれかからの連絡を受けた上で発動する場合が多いと思うわけでございますけれども、この法律体系におきましては、消防署等の御協力を非常に得る形になっておりますので、実際の問題といたしましては、消防法の関係で、消防署の吏員さんの予防査察というふうなことで発見される例が多いんではないであろうかというふうに考えるわけでございます。この点につきましても消防署の御協力を仰いだ上で実効のあがるようにしてまいりたい、このように考えております。
#48
○阿部竹松君 そこで、消防に協力を求めるというのでなくて、これは消防署には気の毒かもしれませんけれども、消防という使命から、消防署にはもう少し責任を持ってもらったらどうですか。消防というのは火事を消したりあれするのが目的でないでしょう。事前に火事を起こさぬようにするのが消防の第一の主眼点であり第一の目標であるのでしょう。起きた場合にはこれは率先して消火に当たるわけですが、ほんとうの目的は火事を起こさぬということが消防の大なる使命なんですから。そうすると、この条文で見ると、御協力を求めるとかどうとかというやさしいことばで書いてありまするけれども、こんな法律ができなくたって消防署の人はここがあぶないなと思ったら、一つ一つ法に基づいて見て歩くことができるわけですから、もう少し消防というものに責任を持っていただくようなことにならなかったのですか。
#49
○政府委員(吉光久君) 私ども実は従来この高圧ガス取締法の体系におきましては、消防機関との関係につきましての規定を欠いておったわけでございますが、今回は、やはり消防機関と一体的に取り締まり体制をやるほうがより効果的であるというふうな観点から、先ほど申し上げましたような消防長あるいは消防署等との関係についてこの法律で規定いたしたわけでございまして、さらにこの法律に規定してございませんけれども、消防法等の運用と、この法律の運用とにつきまして、一体的にやってまいるというふうな点につきましては、事実上の、私どもと消防庁とのほうですでに話し合いが進められつつあるわけでございまして、双方連携のもとにこの運用をはかってまいりたい、このように考えておるわけでございます。
#50
○阿部竹松君 連携とかあれはわかりましたが、もう少し責任を持っていただいて協力していただくようなことがこの法律の中に盛り込めなかったかということをお尋ねしておるわけなんです。
 その次にお尋ねすることは、これは前に中小企業の長官に来ていただいて、中小企業の倒産状態をここで論議したことがございますが、たとえば一千軒の中小企業が倒れれば、またやはり一千軒の中小企業が新しくでき上がるというお話でしたが、これはもっともなことでしょう。自由経済の中ですから、やはり倒れるのとできてくるのとあるわけですが、そうすると、この法律が施行されて許可制になる、そのときに今度許可というもの、いまやっておられる方は二カ月間が認められて、あと六カ月以内に設備すれば一〇〇%法に適用された業者となってお仕事できるわけですが、これから新しい人が、いまやっておる人でもおやめになる方もあるかもしれませんけれども、新しい人がやはり販売業者なり製造業者になりたいというような場合に、許可制という問題があって、なかなかここが微妙なところですが、在来の業者と同じであればみな許可しますよという御答弁をされるかもしれません。しかし、いままであらゆる法がそういうような内容を含んだときに、新規にやるということはなかなかむずかしいわけです。したがいまして、あまりむずかしくいうと独禁法違反になる、そういう点の許可についての心がまえはどういうことなんですか承っておきたいと思うわけです。
#51
○政府委員(吉光久君) 先ほどお話し申し上げましたように、この法律自身が一般消費者等の保安の確保あるいは取引の適正化ということをはかることを目的といたしておるわけでございますので、それに必要な範囲内におきまして、販売事業の許可基準も、現在の許可基準に比べまして、いささかきびしくなるというふうになっておるわけでございます。したがいまして、従前の高圧ガス取締法の許可を受けました業者が、新しく新規に事業を始めます事業者に比べまして、いささか条件がよくなっておるという点については、率直に認めざるを得ないわけでございまして、この現在高圧ガス取締法で許可を得ております販売業者につきましては、届け出だけで新しいこちらの許可制度に移り得るというような制度になっておるわけでございます。ただしかし、こういうふうな制度にいたしましたのは、法律的な制度の切りかえのときに、既存の事業者自身に販売についての大混乱が起こっては困るという考慮からでございまして、この法律の許可を受けたものとみなされました販売事業者につきましては、新しくいろいろな保安基準等がこの法律でまたかぶってまいるわけでございまして、この法律でかぶってまいりました基準を順守しなければならないという義務が、また既存の業界にも同じように適用されるわけでございます。したがいまして、ある一定の猶予的な期間の間だけは既存の業者のほうがいささか緩和されたような感じを与えますけれども、基本的にはそういうことで、新しく許可を受けた業者と同じような扱いになる、取り締まりを受けるわけでございます。と同時にまた、新しい許可制自身が、したがいましてこれは新しく新規に始めるものを押えようという気持ちは毛頭ございません。したがいまして、そういう意味から、現在許可を受けている業者に独占的あるいは特権的地位を与えようというふうなことは考えておりませんので、また、実際の法の運用に当たりましても、十分に条件を充足しているものにつきましては、そのまま十分にまた販売事業者になり得るということでございまして、決して差別扱いをするつもりはないわけでございます。
#52
○阿部竹松君 毛頭ございませんという御答弁ですから了解しますが、毛頭ありますということになると、どうもこの法律きょう通りませんから……。「毛頭ありません」と。しかし、ただ局長にお願いしておきますが、こういう法律がときどき、中身は違うわけですが、出てくるわけです。そうすると、ややもすると過当競争を防ぐための隠れみのであるということを私どもはときどき聞く場合がある。それを心配してお尋ねしたわけですが、しかし、毛頭ありませんというから了解いたしまして、毛頭あった場合は、それはもう後刻法律ができてからもお尋ねすることができるわけですから、そのときにやることといたしまして、次に、検定機関ですね。器具の検定機関という条項が入っておりますね。これは、通商産業大臣と高圧ガス保安協会でおやりになる。通産大臣は、これは工業品検査所かどこかでおやりになるわけですか。まさか通産大臣の椎名さんみずから行ってやるわけではないでしょうから、そこはもう少し明確にしておいてください。
#53
○政府委員(吉光久君) この通商産業大臣と申しますのは、実際の場所は、工業品検査所でございます。それから、民間のほうの関係でございますけれども、高圧ガス保安協会自身は、民間の他の自発的な団体ができない場合を考えての話でございまして、実際問題といたしましては、民間団体自身が現にできつつありますので、そちらのほうを指定していくことになろうかと思います。
#54
○阿部竹松君 現在、高圧ガス取締法とか液化石油ガス保安規則というものがございますね。今度またこの法律ができてくるわけですが、この法律に基づいて、一般消費者にも相当やっぱり啓蒙というかPR、使用法について熟知してもらいたいという条項があるのですが、この法律ができた場合に、一般消費者にも十分理解していただいて、協力いただかなければ、法の万全を期することができないわけですね。こういう点についての考えはいかがですか。
#55
○政府委員(吉光久君) お尋ねの中に二つあろうかと思うわけでございますが、まず一つは、一般消費者自身にLPGについての正しい使用のしかたと申しますか、正しい知識を持ってもらうための啓蒙という問題と、それからこの法律の内容について、一般消費者等にもやはりよく知ってもらわなければ困る、こういう問題、二通りあろうかと思うわけでございまして、前者の一般消費者自身にLPGについての正しい知識を持ってもらうという意味の活動といたしまして、現在すでにやっておりますものがあるわけでございますが、その一つはテレビ放送のスポット放送でございまして、先般の高圧ガス関係の保安週間の行事といたしまして、テレビでスポット放送をお願いいたしております。同時にNHK等の公共放送につきましては、いろいろな番組でこういう問題について、いろいろと機会をつくってもらっておりまして、そこで放送さしてもらっております。あるいはまた雑誌、週刊誌等につきましても、保安の知識の必要と申しますか、これをスポット的にずっといまやっておるわけでございます。それからさらに民間の自主的団体でございますそれぞれの県にございます保安協会のほうでチラシをつくってもらいまして、そのチラシを消費家庭に配ってもらっております。このチラシは本年度で申しますと、たとえば岐阜県は十万部も配付してもらっております。相当のものが出ておるわけでございます。そういう方法での啓蒙等にもつとめておるわけでございます。
 それからなお、この法律自身の内容についての周知の問題でございますけれども、実はこの法案につきましては、すでに各県で相当回数説明会を開いておるわけでございますが、この法律が成立いたしました後におきましては、むしろ、国もやりますけれども、それぞれの保安関係の団体のほうにもお願い申し上げまして、この内容についてさらに一般消費者の方に、特に一般消費者と関連ある部分につきましては徹底をはかっていただくというふうなこともお願いいたしたいと、こう考えておるわけでございます。これは国、県それぞれやりますけれども、さらにそれを補完していただく意味で、それぞれの自主的の団体においても、一般消費者との関係について、特に徹底さしていただく機関を考慮したい、このように考えております。
#56
○阿部竹松君 局長いま十万もビラをまいたとおっしゃいますが、都市ガスを使う家庭にだけ十万まいて、山の中にあるLPGを使っているところにはいかなかったという話がある。都市ガス使って必要ない東京の中心にまいて、LPガスを使っているところはきわめて山間僻地がみな多いわけですから、そこのほうへいかないで必要ないところへいっている、そういうところあたりをひとつ是正していただきたい。
 次に、三十条第一項のガスの規制という通産省令できめられたくだりがございますね、 この内容、設備とか分析とかいろいろありますが、これは具体的にはどうなさるのですか。
#57
○政府委員(吉光久君) LPガスはいろいろなガスから成り立っておるわけでございますが、たとえばプロパンでございますとかあるいはブタンでございますとか、あるいはエタン、エチレン、プロピレン等いろいろのガスで成り立っておるわけでございます。ところが実際問題といたしまして、このプロパンであるとかあるいはブタンであるか等によりまして沸点が違ってまいりまして、たとえば寒冷地でございますと、あまりブタン分が多いと残留ガスが多くなりますとか、そういうふうなそれぞれの性格がございますし、あるいはまたブタジェンのように含有量がある程度の量をこえますと、かえってゴム管をいためると申しますか、劣化させるような、そういう成分を含んでおりますので、こういうブタジェンのような有害物質はできるだけ入れないようにすることが望ましいわけでございます。ところが現在までそういう点についての画一的な基準がございませんので、それぞれ違った内容量のものが、それぞれのボンベの中に入っております。それを的確に知らないために、使用法についても間違いが起こるというふうなこともございますので、そういう技術上の基準、規格でございますけれども、ブタジェンは含有量が何パーセント以下であるというふうなことで、最高限度を押えますとか、あるいはまた硫化水素等の形体の硫黄分を押えますとか、あるいは逆にプロパンの含有量を、A規格については何パーセント以上であるというふうな、そういうふうな内容をはっきりさせまして、そしてその品質に応じたこれはA号品であるということの表示をすることによりまして、これはプロパン分が何パーセント以上入っているというふうなことが、すぐに消費者にもわかるような、そういう品質表示をひとつやりたいということでございまして、したがいまして、今度はそういう品質表示をいたします場合に、必要な機械器具が要るわけでございまして、これは充てん所のほうに普通ガスクロといっておりますが、その設備を持っておいてもらう、その分析があればこの指定業者になれるということになるわけでございまして、大体通産省令できめようといたしております内容はそういうふうなことでございます。
#58
○委員長(鹿島俊雄君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#59
○委員長(鹿島俊雄君) 速記を起こして。
#60
○矢追秀彦君 一部質問がダブるかもわかりませんが、
  〔委員長退席、理事井川伊平君着席〕
衆議院の附帯決議の中に、第四番目の「液化石油ガスの需給の安定及び価格の低位安定に関する対策を充実強化し、法体系の整備に関する公正な結論を早急に導き出すよう」にする、これが附帯決議に出ておりましたが、この価格の安定の問題でありますが、先ほども少し話は出ておりましたが、この十七条の勧告でありますが、この価格の引き上げ、引き下げ等の勧告は、十七条でやられるかどうか、その点をお伺いしたい。
#61
○政府委員(両角良彦君) この法案の第十七条の規定によりますと、当該LPG販売業者の事業運営が不適正なるために消費者の利便の確保に支障を生じたという場合、こういうことになっております。したがいまして、価格が不当に高値であるといった場合に、その原因がLPGの一般的な需給関係からきたものでなくて、当該事業者の事業運営の不適正なことが原因であるということがはっきりいたしまして、それが消費者の利便の確保に支障を来たしておるという場合につきましては、当該業者につきまして、個別に本条によりまする勧告を行なうことはあり得ると思います。
#62
○矢追秀彦君 いま言われたその需給関係とは違ってですね、業者が消費者に対して利便の確保に支障を生じた場合、まあ個々にやると言われますけれども、実際問題としてその点の見分けが十分できるかどうか。
#63
○政府委員(両角良彦君) LPGの価格が全国的にあるいは季節的に値上げを来たしまする場合と、局地的、個別的に値上げを来たしておりまする場合との区別は可能であると考えます。全国的な当該動向につきましては、石油業法上の措置が用意されておりまするが、個別の問題につきましては、ただいま御説明申し上げたようなことが可能ではないか、かように考えます。
#64
○矢追秀彦君 需給関係のことについて、先ほど少しお話がありましたけれども、鉱山局から出ているLPGの資料を見ますと、第十二表の四十一年度LPG製油所出産、これがありますけれども、また下期のほうは全体的にはふえておりますけれども、三カ所ほど生産量が減っておるのがあるのですが、まあ大体どういう理由によるのですか。室蘭それから川崎ですか、それから千葉。
#65
○政府委員(両角良彦君) LPGの製造装置につきましては、定期修理その他によりまする生産の増減のほかに、特に四十一年度にはアイソマックスの装置がアジア石油において故障を来たしたということがございます。その点がこの装置の減産に響いておると思います。
#66
○矢追秀彦君 先ほど四十五年度までの見通しですか、言われましたけれども、生産あるいは輸入のバランス、需給のバランスですけれども、今後十分供給のほうは確保される見通しがあるかどうか。
#67
○政府委員(両角良彦君) 現在の石油業法によりまする石油供給計画の中におきまして、LPGの需要の想定は昭和四十六年度まで立てておりまするが、これによりましてもLPGの供給というものにつきましては、今後石油精製におきまする原油処理量の増大、石油化学の生産量の上昇並びに必要な輸入船腹の確保によりまする輸入量の上昇ということによりまして、十分需要の増大に対応する供給の確保は可能であると確信いたしております。
#68
○矢追秀彦君 それから同じ第三表の需給バランスですが、この供給のほうの生産の中には、製油所、天然ガス、石油化学工場とあるわけですが、結局このもとになるのは石油ですけれども、やはりこれは一応輸入になるわけですか。
#69
○政府委員(両角良彦君) 御指摘のとおり石油の処理から出てまいりますわけでございまするので、原油は九九%以上わが国は輸入いたしておるわけでございます。
#70
○矢追秀彦君 そうすると、下の列の欄には輸入とある。これはLPガスそのままの輸入だと思いますけれども、結局はこの供給の総合計というのは、いま言われたように、結局ほとんど全部が輸入と、こうなるわけです。そうすると、先ほど確保は自信があると言われますけれども、この間の中東紛争とかいろいろなことが起こりますし、また今後日本の国際収支の赤字等を考えますと、特に来年度の場合、石油の輸入というのはどのようになるか、その点見通しは。
#71
○政府委員(両角良彦君) 御指摘のとおり中東の影響によりまして、本年度は原油のわが国に対する供給につきまして、タンカー・レートの上昇その他の価格的な影響をこうむったことは事実でございまするが、幸いに量的な支障は来たさなかった次第でございまして、すでに四十二年度の原油の手当ては、計画どおり終了をいたしております。四十三年度につきましても、ただいまのところ原油のわが国に対する輸入が計画どおり遂行できないというような要素は何ら存在をいたしておりませんで、私どもといたしましては、原油の確保は四十三年度において十分可能であると考えております。
#72
○矢追秀彦君 それではこのLPGの流通機構ですけれども、非常にややこしく表が書かれておるわけですけれども、この流通機構が、今回の法案、この法律によって、変化か起こるかどうか、やはり同じような形態でいくのかどうか。
#73
○政府委員(両角良彦君) LPGの流通経路は本法案と直接の関係はございませんけれども、しかしながら、かかる法案ができてまいりまして、LPGの法案並びに販売体制の適正化ということを考えてまいりまする場合には、どうしてもLPGの販売業の合理化、近代化ということが必要になろうかと思います。さような見地から、現在行なわれておりますLPGの流通経路というものが必ずしも適正でない場合も地域によってはあり得ると考えます。さような面から、今後LPGの流通経路の合理化というものは、協業化その他の措置を通じまして推進をしてまいりたいと考えております。
#74
○矢追秀彦君 流通機構というのは、非常にまあ大きな問題でありまして、これをいじることは、非常にそこらじゅうに抵抗が出たりしてむずかしい問題とされておりまして、特に役所のほうはあまりさわりたがらたい、こういうふうなこともよく聞くんですけれども、 いま協業化のほうからやっていきたいと言われましたけれども、その点が、スムーズに近代化のできるような方法はLPガスについてはありますか。
#75
○政府委員(両角良彦君) 御指摘のとおり、流通経路の合理化と申しますことは、実際にこれを遂行いたすことはなかなか努力の要ることであろうかと思います。同時に、LPGにつきましては、比較的新しい商品でございますので、その危険の負担というものを生産、販売の各段階においてこまかく分担をしてまいってきたという事情も、今日のLPGの流通経路の複雑さを来たしておる原因と思うわけであります。したがいまして、漸次LPGの需給が安定してまいり、また価格が安定をしてまいりまして、一般的なLPGの供給条件というものが、固定、安定化してまいるにつれまして、生産経路というものはおのずから合理化され得る条件が整うかと思います。同時に、行政面におきましても、これが合理化の促進のために、LPGの商業組合等を通じまして、随時指導を行なってまいりたいと考えております。
#76
○矢追秀彦君 通産大臣は、この問題についてどういうようにお考えになりますか。
#77
○国務大臣(椎名悦三郎君) 流通機構の合理化の問題につきましては、御指摘のとおり今後改善に努力したいと思います。
#78
○矢追秀彦君 今回の法律は、特に小売り業者にやはりいろんな負担等がかかってくると思いますので、卸業者、小売り業者あるわけですけれども、やはり小売りのほうが、一番私はその人の持つ資本からいってたいへんじゃないかと、こう思うわけです。そういう点で、やはりどうしても価格の値上げというふうなことが十分考えられるわけですけれども、その点は、この法律に対しての業界の反応といいますか、業者の意見等はどういうことがいままであったかどうか、お伺いいたします。
#79
○政府委員(両角良彦君) この法律が成立しました場合に、保安またその他の投資の経費がはね返ってくるということは考えられるかと思いますが、現在の小売り末端業者は、御指摘のとおりきわめて零細なものでございますので、その資金調達という問題につきましては、種々中小企業対策としても講じてまいっていく所存でございまして、販売の合理化あるいは大型化、あるいは近代化ということを通じまして、資金の負担の上昇というものを吸収できるよう、われわれとしても努力をしてまいりたいと考えております。業界側からは、特にこの法案の提出によりまして、経費がかさんで値上げをしたいというようなお話は承わっておりません。
#80
○矢追秀彦君 いま大型化とか近代化とか言われましたけれども、結局中小企業全般に関する問題ですけれども、近代化ということは非常にけっこうなんです。ところが、その近代化という命題の中に、すでにもう中小企業の、特に零細企業あるいは小規模な企業はどうしてもつぶされていくというのが裏に必ずひそんでいるわけです。いま局長の言われました大型化、近代化によって、やはり零細企業がつぶれていく、特に兼業が非常に多いわけですから、そういった問題については、どのように考えますか。協業化ということは言われましたけれども、いまのお話を聞くと、何か小さいものがつぶれてもしようがない、つぶしてしまえというようなことはおっしゃいませんけれども、そういうものが結局は出てくると思いますが。
#81
○政府委員(両角良彦君) 御指摘のとおり、零細規模のものが多数ございまして、私どもの調べによりましても、月間五トン以下の扱いしか行なっていない販売店が、全体の八割五分もあるというような事情でございます。したがいまして、これら零細規模のものが近代化、合理化を行なう方法ということになりますと、
  〔理事井川伊平君退席、委員長着席〕
ボンベを大型化して、配達を合理化する、あるいはメーターを取りつけることによりまして合理的な販売体制を敷くというような方法があるわけでありまするが、それらの資金負担の面につきまして、協業化を通じてこれを是正してまいりたい。したがって、本法の成立によりまする中小零細規模の業界の負担というものにつきましては、ただいま申しました近代化、大型化、協業化を推進してまいるということによって極力吸収したいと考えております。他方兼業形態の場合につきましては、約八割以上のものが今日小売り業として兼業になっておりまするが、この兼業なるがゆえに、また全国に分散いたしておりまする側々の需要家に対する配達もしくは供給のサービスが可能な面もございますので、画一的にこれを協業化するといったことが必ずしも適当でない場合もあろうかと思います。その地域、その地域の実情に即しまして、近代化、合理化という方向を進めてまいることが実際的かと考えております。
#82
○矢追秀彦君 いまも言われましたし、さっきも中小企業に助成金を出して、今回の法律に対しての、お金のない人には金を出すと、こう言われておりますけれども、お金を出してもらっても利息を払わなければなりませんし、元金も返していかなければならぬわけですから、結局は負担は出てくる。どうしても最終的な手段としては、小売り業者は価格の値上げという線がやっぱり出てくる。現に価格のちらばりもかなりありますし、さっき北海道の話も出ておりましたけれども、そういう点を非常に憂えるわけですけれども、局長は価格の問題については、そういうことを考えなくてもだいじょうぶだと、こう言われるわけですか。
#83
○政府委員(両角良彦君) ただいま申しましたように、さようなことのないように、当省としましても万全の努力を払いたいと考えております。
#84
○矢追秀彦君 ついでに通産大臣にお伺いしますけれども、いま近代化の問題が出ておりましたけれども、大臣もかわりましたので、新しい通産大臣が近代化という問題、中小企業、LPガス含めまして、どのようにお考えになっておるか、お伺いしたいと思います。
#85
○国務大臣(椎名悦三郎君) 近代化ということは、これをとらえていけば、生産性の向上であります。体質改善、そういったような別のことばで表現されておるわけでございますが、そういうことになると思うのでございます。結局今後LPGの問題についても、自然とやはり消費階級の知識というものがだんだんと向上してまいる、そういう情勢は私は否定できないと思います。そういう際に、その情勢に即した姿勢をとって、そうして一歩でも二歩でも近代化していくということでないと、かえって自然淘汰されるという結果にならぬとも私は限らないと思うのであります。この際むしろ、この制度によって零細企業が淘汰されるという心配よりも、かえってほっておいておくれをとる、落後してしまうということのほうの心配がむしろありはしないかとすら考えるわけでございます。
#86
○矢追秀彦君 次に規制の問題でありますが、いろいろな検査もありますし、いろいろな調査等もやらなくちゃならぬわけですけれども、こういった規制に対して十分な目が届くかどうか、その点をお伺いします。
#87
○政府委員(吉光久君) 取り締まり関係規定を非常に強化いたしたわけでございますので、その強化された線に従いまして、行政体制自身も即応されることが必要であろうと考えておるわけでございまして、本法の施行に必要な経費等につきましては、もうすでに本年度から一部予算措置が講ぜられておりますけれども、さらに万全を期するための経費等についても、経費の充足をも行ないたいというふうに考えておるわけでございまして、せっかく規定自身ができましても、それが履行されないということのないよう、これは国のみならず、都道府県についても同じでございますけれども、さらに、ますますそこらの監督体制を強化してまいりたい、このように考えます。
#88
○矢追秀彦君 具体的にもう少し言っていただきたいのです。現状はどのくらい足りなくて、こういう点をこういうふうにやってそれに当たる……。
#89
○政府委員(吉光久君) 現在の施行体制でございますけれども、この法律ができました後に、先ほどちょっと御質問がございましたこの法律の説明会の実施に必要な経費、あるいはまた公聴会の実施に必要な経費というものが、一つ行政指導としてございます。これは本法の啓蒙普及に関する事業でございます。
 それからさらに販売事業者に対して、許可あるいは立ち入り検査に対する事業としての経費というものがございまして、これは国の場合、国直接の場合でございますと、約七十万円程度の予算措置が講ぜられておりまするが、さらに都道府県その他のものもあるわけでございます。それから液化石油ガス器具等の検定に関する事業につきまして、一応調査費がいささか計上されております。ほかに、本年度の国の経費でございますけれども、さらに都道府県は、これは第一線の取り締まり官庁としてやっているわけでございますけれども、大体都道府県で、年間に、これはLPGを含めまして、高圧ガス全体で使っております予算額は、四十一年度の予算の実行額で見てまいりますと、やはり年間で三億八千七百万円というふうなものを、LPGを含めました高圧ガス関係全体の取り締まり施行費として使っておりまして、これと相まって監督を強化してまいるということになるわけでございますが、さらにまた、いまの国なり都道府県の体制につきまして、さらにこの法律に即しまして、これが実施できることを前提におきまして、それぞれ国におきましても、都道府県におきましても、予算的な強化の措置を現在講じつつあるわけでございます。
#90
○矢追秀彦君 いま予算の面はわかりましたけれども、人員とその体制の問題をお伺いしたい。
#91
○政府委員(吉光久君) まず、都道府県の取り締まりの人員でございますけれども、現在都道府県は総員二百三十七名の人でこの仕事に当たっております。これは兼務等につきましては、兼務の数によりまして実数値に換算し直しまして、兼務者については一人じゃなくて、たとえば二つ兼務しているとすれば〇・五というふうな計算をいたしました上で実数値に換算いたしまして二百三十七名というものが取り締まりに当たっております。私どもは、昨年も自治省のほうにお願いを申し上げまして、地方交付税の算定の基礎になる定員を一部引き上げてもらったわけでありますけれども、その基準の引き上げに伴いまして、本年二十六名の人員の増加が認められておるわけでございます。ただ、これだけで万全であるかどうかというふうな問題もございますので、一応通産省としましては、都道府県ごとの標準取り締まり体制、それに必要な人間はどの程度であるかというふうなことについての算定をいたしておりまして、具体的な数字について、さらに自治省あるいはまた各都道府県のほうで、人員強化について御相談を現在いたしておる段階でございます。
 それから国のほうの関係でございますが、国の職員自身の直接的な血圧ガス関係につきまして持っておる職員の数は四十八名でございまして、これにつきましても、さらに強化すべく現在折衝を続けておる状況でございます。
#92
○矢追秀彦君 いま一省一局削減なんということが言われておりまして、また財政の硬直化も言われておりまして、こういう法律ができて、いま言われたように人数もふやしていかなくちゃならないし、折衝するとおっしゃいますけれども、実際問題、確実に人数もふえ、あるいはその体制が万全になるということが言えるかどうか、私は非常に疑わしいと思うのですけれども、もし都道府県あるいは国で定員がふえない場合ですね、それをカバーするだけの体制はとれるのかどうか、その点を伺いたい。
#93
○政府委員(吉光久君) 現在積極的に努力いたしておる過程でございますけれども、ただ今回の法律が成立いたしますと、先ほどの御質問にもお答え申し上げましたように、消防機関との連携と申しますか、消防機関の協力体制というものができてまいるわけでございまして、したがいまして、従来なかった形での取り締まり体制と申しますか、このLPガスの保安確保の観点から、消防機関の御協力をいただくというふうなことになっておりますので、そちらの面からも体制は強化されてまいった、このように判断いたしております。
#94
○矢追秀彦君 消防との連携を言われますけれども、その消防団というものはひまであるわけはないのでありまして、非常に火事も多いですし、やはり消防署にも一つの仕事がふえるということになりまして、こちらのほうにむしろ積極的に乗り出すということははたして可能かどうかということは私も疑わしいと思うのですけれども、その点消防だけの連携では何か足りないのじゃないかと、こう思うのですけれども、この点どうでしょうか。
#95
○政府委員(吉光久君) もちろん保安の問題でございますので、御指摘のようなことがあろうかと思います。私どもの基本的考え方といたしましては、取り締まりを強化いたしますことも保安体制でございますけれども、同時に、保安の問題につきましては、何と申しますか、業界団体自身が自主的にそういう保安活動をやっていただくということが必要ではないだろうか、こう考えておるわけでございまして、それぞれの販売店、あるいはまた、その販売店から成ります業界の団体あるいはまた高圧ガス保安協会、こういうふうなものが一体となりまして、自主的に保安意識を高めていく、これが先決要件でございまして、この法律によります取り締まり体制の強化と同時に、そういう関係団体の自主的な保安活動をさらに一そう強固にしていくというふうな面で、現在関係団体のほうの御協力を仰ぎつつある段階でございまして、そこらと表裏一体となりまして、この施行に万全を期してまいりたい、このように考える次第でございます。
#96
○矢追秀彦君 いま言われた高圧ガスの保安協会ですが、これは国がある程度お金を出した特殊法人でありますけれども、その活動は現在のところ円滑にいっているかどうか、また、その予算も十分であるのかどうか。この法律ができた場合、この保安協会は新しい仕事がふえるのかどうか、その辺の関係制度を含めてお伺いしたい。
#97
○政府委員(吉光久君) 高圧ガス保安協会の主たる仕事でございますけれども、これはあくまでこういう高圧ガスというものは日進月歩で技術的に進歩いたしておるわけでございますので、それらの長足に進歩してまいっております技術に対応いたしまして、生産体制、保安体制はどういう形であったらいいかという点につきましての統一的な技術基準と申しますか、その作成に主力が注がれておるわけでございますが、さらにそのほかに、この協会の持っております任務といたしまして、充てん所等の指導、点検と申しますか、実際に名都道府県にございます自主的な団体等とも協力提携いたしながら、専門家をもって巡回点検の作業もやっております。それからさらに、こういう問題につきましての保安意識の啓蒙、宣伝と申しますか、そういう点についてもお手伝いいただいておるわけでございますが、先ほどお話し申し上げましたパンフレットでございますとか、あるいはまた、テレビのスポットでの啓蒙でございますとかいうふうなものにつきましては、保安協会のほうに委託いたしまして、そちらで実際に卒業を行なってもらっておるというのが現状でございます。
 なお、この法律が施行になりますと、そういう従前行なっておりました事業のほかに、新たに従業員等に対します保安教育というものについての基準を作成することが必要になってまいろうかと思いますが、そういう保安教育のためのテキストになるようなもの等については、この高圧ガス保安協会でやってもらうことになっておるわけでございます。そういうふうな事業がさらに新しくふえてまいるということになろうかと思います。
 で、予算的な問題でございますけれども、国のほうから委託いたしております予算は、技術基準の作成費といたしまして、本年度でございますが、二百七十万円、それから充てん所、販売店の施設の点検指導につきまして七百九十五万六千円、それから販売店等の従業員に対する保安講習の経費といたしまして四百三十三万二千円、それから消費者啓蒙、先ほど申し上げましたテレビ・スポット等の関係てございますが――に関する予算といたしまして三百六十五万二千円、四十二年度計千八百六十四万円というものを、国の事業の委託費として交付いたしておりまして、保安協会のほうでその活動をやってもらっておるわけでございますが、さらにこの仕事等がふえてまいりますので、それに対応いたしまして、来年度につきましても予算的拡充をはかってまいりたい、このように考えております。
#98
○矢追秀彦君 収入財源というのはこの予算以外、どういうのがありますか。
#99
○政府委員(吉光久君) 高圧ガス保安協会は会員制度の協会でございますので、したがいまして、主たる会員から入ってくるもの、あるいはまた検査あるいは講習等やる場合に入ってまいります手数料と申しますか、そういうものからなっておるわけでございまして、四十二年度の予算で申し上げますと、会費として入ってまいっておりますのが、三千六百四十六万八千円でございます。それから容器の検査料が千八百万円でございます。それから講習会の受講料として入ってまいっておりますのが六千六百七万二千円、それから図書の売り上げが千七百七万円、あるいは先ほど申し上げました国からの委託費が千八百六十四万、その他等の収入を含めまして、一億六千八十七万円というのが本年度の収入予算となっております。
#100
○近藤信一君 議事進行について。先ほどからずっと答弁を聞いておると、質問者は簡単に質問しているが、局長なかなか御親切で、十分な答弁をしておられるんだが、これをやっていると、きょう通りませんよ。私もまだあとちょっと質問する予定ですか、要点だけ――こちらで質問者がわかればいいんだから、要点だけを簡潔に答弁されなければ、もう一時近くなってきているが、そういう点ひとつ注意してもらいたいと思います。
#101
○矢追秀彦君 この保安協会を民間法人に移す考えはどうですか。
#102
○政府委員(吉光久君) 現在検討が加えられておりますけれども、本年度中に民間に移すというふうなことについては、私ども承っておりません。
#103
○矢追秀彦君 では、第三条のところで、消防長の意見書を出すわけですが、ここをずっと見ていますと、いろいろな書類を出さなくちゃならないのですけれども、ダブるように思うのですけれども、一々、許可をとる場合も、ある程度のことはやむを得ないとは思いますけれども、業者の人はなかなかこういうことはあまり喜ばないと思うのですけれども、もう少し簡単にできないかどうか。たとえは消防だけにして、その次の通産大臣ですか、そっちのほうを削るとか、この点はどうですか。
#104
○政府委員(吉光久君) 事業をやっております事業区分に応じまして、通産大臣または都道府県知事の許可ということになっておるわけでございまして、一事業所自体についてみますと、許可自身あるいは手続がダブるというふうなことにはなっておらないわけでございまして、これがここに包括して全部書かれておりますので、一見相当のダブりがあるような感を与えるわけでございますが、それぞれの事業区分に応じまして、最も簡潔な形での手続規定をきめて定めたということで、この規定を置いたわけでございます。
#105
○矢追秀彦君 次に、第五条ですけれども、過当競争状態にあった場合ですね、この第五条の運用をして許可をしないというふうなことにやるかどうか、そういう点はありませんか。
#106
○政府委員(吉光久君) 競争状態のいかんによって、この許可基準を変えてまいるというつもりはございません。
#107
○矢追秀彦君 早く終われというふうなお話ですが、それじゃ次に、十三条ですけれども、この「通産大臣が災害その他の理由により一般消費者等に対する液化石油ガスの供給が円滑を欠くおそれがあると認めて官報に公示したときは、この限りでない。」と、こういうふうにありますけれども、災害のときの問題ですね、災害が起こったときは、この辺がどうなるか、説明をしていただきたいと思います、条文について。
#108
○政府委員(吉光久君) 十三条、本則のほうにおきまして、販売方法を規制いたしておるわけでございますけれども、ただ、そこに書かれましたように、台風でございますとか、その他の災害あるいは交通事故、あるいは交通機関のストライキ等によりまして、物の流れがストップするということが考えられるわけでございまして、そういう緊急な場合におきましては、容器に表示されていないものでありましても、ある特定の地域につきましては販売もしてけっこうである、こういうことでございまして、具体的に申し上げますと、たとえば新潟県に新潟地震が起こったような場合に、その地域自身にございました充てん所が一応仕事ができなくなっております。したがいまして、他の地域から持ってまいる、あるいはその地域の近くにある、指定充てん所でないところでも販売ができるというふうな、緊急の場合の措置を規定いたしたわけでございます。
#109
○矢追秀彦君 その点の判断はどこでやられるわけですか、その機関等。これはやっていいとか悪いとかですね。
#110
○政府委員(吉光久君) 現地の都道府県知事と相談いたしました上で、〇〇市の区域というふうなことで、具体的に表示するつもりでございます。
#111
○矢追秀彦君 まあ業者に対する通知等も、そこの地方の通産局からやられるわけですが、実際、私の家が何かになった、その場合に、実際売れるかどうか。やはり実際、業者も心配なものですから、この点はどういうふうな形で実施されるのか。
#112
○政府委員(吉光久君) これは官報で公示するというたてまえをとっておりますけれども、具体的な問題といたしましては、個別的にそれぞれすぐに通知をすることが必要でございまして、これは緊急の場合といたしましては、通産局から電話連絡をする、あるいはまた官報に公示されたもの自身について、後ほど書面連絡というふうに、その事態に対応いたしまして迅速な連絡をとる必要があろうと思っております。
#113
○矢追秀彦君 その次の十九条の販売主任者免状と、それから業務主任者、こういう二つがいわれておりますけれども、この点について、もう少し詳しくどの点が違うか、説明していただきたい。
#114
○政府委員(吉光久君) 現在、高圧ガス取締法に基づきまして高圧ガス販売主任者免状、これは国の試験でございますけれども、その試験に合格した者に対して出ておるわけでございますが、それを持っておる人につきまして、ここで業務主任者という制度をつくったわけでございまして、現実に高圧ガス取締法の第二種の液化石油ガス関係の免状を持っておる人が、この法律で業務主任者になれるということでございまして、新たな制度をつくったわけではなくて、現にある試験制度を活用いたしたわけでございます。
#115
○矢追秀彦君 その次の二十条に、業務主任者は、講習を受けるというのが出ておりますけれども、また新たにこの法律ができたためにこういうことになるわけですか。
#116
○政府委員(吉光久君) さようでございます。LPガスの技術がだんだんと進歩いたしますので、やはり三年ないし五年に一回程度は、こういう講習を受けていただく必要があるのじゃないかというのがこの法律案の趣旨でございます。
#117
○矢追秀彦君 二十一条の代行ですけれども、さっきも質問出ていたと思いますけれども、やはりさっきから言われておりますように、兼業等が多いわけでございまして、代行者がないところがあると思いますし、この点が非常に問題じゃないかと思いますけれども、この点はどうですか。
#118
○政府委員(吉光久君) 先ほどお答え申し上げましたように、保安の確保という観点と、それから現実の事業の実態というものとを十分に判断いたしまして、現実に支障のないような措置をとりたい、このように考えております。
#119
○矢追秀彦君 二十七条の分析のことでありますけれども、この分析法というのはどういうふうになっておりますか。
#120
○政府委員(吉光久君) 分析でございますけれども、これは指定基準の二十八条のほうをちょっとごらんいただきたいのでございますが、その基準といたしまして「省令で定める機械器具その他の設備」、こうなっておりますが、この機械器具といたしましては、先ほどお話し申し上げましたように、ガスクロマトグラフィーを使ってやるということでございまして、さらにその他の設備といたしまして、いまのガスクロマトグラフィーを中心にいたしまして、その他の付帯設備ということでございます。これでプロパン、ブタン、ブチレン、ブタジェン等の炭化水素系その他の硫化水素系なり、そういうものについての分析、あるいはまた、プロパンガスが何%以上入っておるかという点についての分析を行なってまいるわけでございまして、同時にまた、そういうふうな問題につきまして知識を持っており、物理、化学、数学等について、高校卒程度以上の学力があればここらの分析は十分に可能でございますので、そういうふうな技術者が要る、こういうことを要求いたしておるわけでございます。
#121
○矢追秀彦君 同じく二十七条での充てん業者の負担が指定制度によってどのようにふえてくるか。
#122
○政府委員(吉光久君) この分析設備は、大体四十万円前後というような金額でございまして、ただこれを備えつけることによりまして負担が過重にならないようにいたしますために、先ほども御説明申し上げましたように、この法律が施行されることを前提にいたしまして、現在中小企業設備近代化資金がこれから出るようにということでの交渉をやっておるわけでございまして、先ほど中小企業庁次長からお話しございましたように、来年度はこれについて考えたいというお話があったわけでございます。同時にまた、これについては、税制上の問題といたしまして特別償却制度を採用してもらう、こういう現在交渉を進めておるところでございます。したがいまして、このことずばりによって、この指定制度事業の製造コストが上がらないように、こういう努力を私どもは現在いたしておるわけでございます。
#123
○矢追秀彦君 次に、三十七条のここに、ある程度の資格が要るようになっておりますけれども、資格者の人数、それで現在足りるのかどうか、その点どうですか。
#124
○政府委員(吉光久君) 配管工事につきましての資格者でございますが、現在配管工事については野放しであったわけでございますけれども、実際問題といたしましては、建設工事につきましての一定の知識経験を持っておるというような人であれば、配管工事につきましての十分な知識経験を有するということになるわけでございますが、ここでは具体的に、先ほどお話しございましたように、高圧ガス関係についての作業主任者免状というものを持っておられればそれでよいし、あるいはそうでなくして、免状を持っておりませんけれども一定の講習を受けておりますという資格でもけっこうでございます。そういうことと同時に、配管工事についての実務経験がある程度あるということで、現場のそういう工事に従事している人の活動から見てそれほど過酷にはならないだろう、このように考えております。
#125
○矢追秀彦君 そういう過酷にならないのがいい面もありますけれども、野放しであったんではいかぬと思うわけでして、いま少しここにある知識経験を有する者――何か講習を受けたら講習を受けたという証書みたいなものがあると思いますけれども、ただある程度の知識経験を有する場合には、何もないと思うのですが、その点についての基準といいますか、それはどういうふうに考えますか。
#126
○政府委員(吉光久君) こういう制度ができますと、やはり正規の講習というふうなものを開く必要が出てまいるわけでございまして、現在それぞれの都道府県の協会におきまして、この制度が施行されることを前提にいたしまして、どういう講習をやったらいいかということについて詰めてもらっておるわけでございますが、できるだけ簡素にそれぞれの現地で講習が受けられるというふうなことにいたしたい、こう考えております。
#127
○委員長(鹿島俊雄君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#128
○委員長(鹿島俊雄君) 速記を始めて。
#129
○矢追秀彦君 それでは、器具の問題を二本立てとした理由について、先ほど中小企業のメーカーに対する配慮をしたと言われておりますが、かなりメーカーは多いと思うのですが、それでもこの二本立てで、十分中小企業の人たちが、特に零細の人たち、規格が変わるととたんに機械も変えなければならぬし、たいへんだと思うのですが、その辺の配慮も十分であるかどうか、もう一度お伺いしたい。
#130
○政府委員(吉光久君) 中小企業に対する配慮でございますが、結局それぞれのここで考えてございます指定検定機関と申しますか、これが一番中心になると思うわけでございまして、その指定検定機関を指定いたしました場合に、高圧関係あるいは低圧関係の器具というふうなことで、二本立てぐらいの指定ができると思います。と同時に、大きな生産地等におきましては、その生産、製造される地域に近いところに、それぞれの支部を設けるというふうなこと等をもちまして、現実に中小企業等に不便をかけないようなことにやってまいりたいと、こう考えております。
#131
○矢追秀彦君 早く終われということでありますから、最後に通産大臣にお伺いしたいのですが、いろんな法律ができる場合、どうしてもいままでの経緯からいいまして、結局その法律が、一部の業者の人たちはそれで保護されるけれども、いつも零細企業とか、いわゆる中小企業の中でも非常に小規模な人たちのことはあまり配慮をされないということが非常に多いわけです。日本の法律全体が何かそのような傾向も私は十分感じておるわけでありますけれども、今回のこの法律では、そういう点は心配ないと、中小企業の助成金等も配慮すると言われておりますけれども、やはりその点について十分監督もし、特に兼業の多い業者の人が十分保護され、しかも、それが値段等にはね返って、消費者に対しても物価がどんどん上がっておるおりですから、こういうのが一体上がることのないように、さらにまたLPガスの供給に対しても十分価格の安定を考えた上でやっていくと、そういった点についての大臣のこれに対する決意をお伺いして終わりたいと思います。
#132
○国務大臣(椎名悦三郎君) 御心配の点はごもっともでございますが、それにつけても、十分に零細企業の人々に、この際過酷でない方法によって一段と強くなってもらって、そして新時代に胸を張って自分の企業を振興していただきたいと思います。
#133
○近藤信一君 もう時間もなくなって、また、私どもの同僚の理事が何か言っておられますので、私は、時間を簡潔に大事な点だけ、重複しないように質問します。
 だんだんと世の中が近代化してまいりまするに従って、LPガスの利用が多くなってきている。それと同時に、中小企業の倒産と同じように、LPガスによる災害というものは、毎年ふえてきておる。このことは、この表にも出ておるように、今年すでに九月で二百十五件ですか、この災害による死傷者というものが出ておるわけなんです。また、この資料の中にございまするように、売るほうは、あなたのほうがいろいろと規制されまして、くろうとの商売人でございますから、あまりない。これはだんだん災害が減ってきておる。ところが利用君のほう、消費者のほうはしろうとばかりでございまするから、非常に災害がふえてきておる、 こういう現象が生じておるんです。どうして一体そういう災害がふえてくるんだろうか。いわゆるこれは、いろいろと器具の改良もなされて、だんだんと完全なものができつつありまするけれども、この資料の中にございまするように、いわゆる配管はいまほとんどがゴムでしょう。これをひっかけて倒して火事になったとか、ネズミがかじって爆発したとか、こういうことがたくさん原因になっておると思うのです。そこで、私どもがよく見受けるのですが、アパートなどに行きますると、部屋が狭いので、みんな廊下にボンベが置いてある。そこから配管を五メートルなり三メートルなり引っぱっておるのですね。非常にこれ危険だと思うのです。深夜そこでだれも番をしておる者はないし、深夜そのゴム管をいたずらした場合に、そこに危険というものが生じてくると思うのです。そこでやはり業者としては、非常にこれは金もかかる問題もあろうかと思いますが、また、法律的にこれは違法行為になろうかと思いますが、たとえば大きな料亭とか、また旅館とか、またアパートとか、こういうものは個々別々にこの配管設備をするのではなくして、一定の大型のいまボンベになってきておりますので、安全なところに、たとえばコンクリートで囲ったその中に赴くとか、そういうことにして、そこから都市ガスのように鉛管、または鉛管類の管で各部屋部屋にずっと引いていく、こういうことを考えれば、私は保安上からいっても安全だと思うが、しかし、これは現在都市ガス法に違反するのではないかというふうなこともいわれておりますが、この点は一体どうなんですか。
#134
○政府委員(吉光久君) まことに仰せのとおり、私どもも、そういう集合配管形態と申しますか、あるいは導管供給形態と申しますか、そういうふうな形態が保安上非常に適切な形態であるという点につきまして、御意見のとおりでございます。したがいまして、できるだけそういう措置が促進されることが望ましいわけでございます。
 先ほどお話しございましたガス事業法との関係という問題があるわけでございまして、これはその供給形態の供給のしかたいかんによりましては、現在のガス事業法の許可を得ないとできないという問題があるわけでございます。
#135
○近藤信一君 その望ましいというだけでは、私は実際公共の安全というものは保てるわけではないと思うし、現在のガス法によってそれが違反行為ということになれば、それを改正して、そして一般の公共の安全ということを私はまずはからなければならぬと思うのですよ。せっかくこの安全のための、保安のためのこの法律を新法だとかいって出されておりますけれども、そういう点を考慮しないところの新法なんてあり得ないと思うのです。なぜそういう点は今度あなたのほうは考えなかったのですか。
#136
○政府委員(吉光久君) 立案の過程にあたりまして慎重に検討を加えたわけでございますけれども、この問題につきましては、公益事業規制そのものの根本問題に触れることとなるわけでございますので、現在ガス事業法自身の検討とあわせまして検討を加えつつあるわけでございまして、ガス原料体の公益事業規制全体の問題として解決してまいりたい、こういう角度で検討を加えておるところでございます。
#137
○近藤信一君 ぼくは、そこがいけないと思うのです。これ大臣に答弁願いたいのだが、公益事業局も化学工業局も、みんな通産省関係でしょう。よその省と交渉するのはなかなかむずかしいでありましょうけれども、同じ通産省の中で、局が分かれておるだけの話で、そういう話がなぜつかぬか。これは大臣がいろいろ、みんな局長を集めて、話しさして、ほんとうに公共の安全ということを考えるならば、全般的な視野の上に立ってそういう考え方を直していかなければならぬ。いつまでもこっちは公益事業局、こっちは化学工業局だと、こういうことで別個な対策を立てているからこういう間違いが起こるのです。だから、ほんとうに公共の安全を願うということであるならば、根本的に法律の体系から変えていかなければならぬ。何も法律ができたものは、そのままずっと何百年もいくというわけではない。変えれることができるのです、国会に出してくれは。保安のために公共の安全を願うならば、現在あるそのガス事業法ですか、これの改正ということをまず通産省が考えなければならぬと思うのですが、これは大臣どうですか。
#138
○国務大臣(椎名悦三郎君) 御指摘のとおりであります。それでこれはどうしてもLPG事業の公益性を考えますと、いまのガス事業法の改正の中に含めて、すみやかにこれを実現する必要があるのでありまして、これは他の機会において私から答弁を申し上げておるのですが、一年以内に、ガス事業法の改正の中に含めて解決したいと思います。ただいまはほんの過渡的の措置として保安の関係からこの法案を御審議を願っておるような次第でございまして、これのままでいつまでもいくというものではございません。すみやかに切りかえていく、こういう考えでせっかく検討を進めております。一年以内にはこれは実現したいと思っております。
#139
○近藤信一君 今日、日本のガス事業というのは独占専業でございますね。あすこで売っている、ここで売っているというガスじゃないのです。おおむねいまLPガスは、先ほど来質問されておりますように、中小企業――中小企業の中でも私は零細企業だと思うのですよ。この零細企業の方々が今日営業をやっておられる。何か事故が起きますると、販売のほうに責任がいく。このガス事業法というものを改正するということになりますると、この独占からの圧力が相当あると思うのですよ、これはもうここ何十年という間、都市ガスというものをずっとやっておるのですから。しかし、その圧力があるからといって、これを放置しておくわけにはいかないと私どもは思うのですよ。やはりこれを根本的に改正する点があれば改正して、そうして私は国民が安心して使えるような方法というものが考えられなきゃならぬ。そういうことで、ひとつ今後は省内の問題でございまするから、省内で十分大臣が各局を説得して、そうして独占に負けぬように、圧力に負けぬように安全第一に私は考えてやってもらいたい。それがこの法律を審議する私どもの使命だと思っておるのです。したがって、まだまだたくさんの質問が皆さんありますけれども、委員長理事会の打ち合わせやら何やらでみんな遠慮しておられるわけで、実際私は冒頭に申し上げましたように、こういう重大な法律がわずかな時間で通されなければならぬということはないわけなんです。あくまでも不明の点は不明の点で審議する、これが私どもに課せられた使命でございまするから、もっともっと十分に質疑を申し上げたいのでございますけれども、いろいろな諸般の事情で私どもは質疑を遠慮するわけなんですが、これで参議院の商工委員会の連中は何も……、簡単にこれで済むわいというふうな考え方では、私は今後これは困ると思うのです。やはり私どもは審議権というものがあるわけでございまするから、十分審議をして、いま矢追君も不満らしいです。理事が何とかここらでまあ遠慮せいと言われるので、矢追君が不平言っておる。こういうわけです。これはあなた方自身がわずかの時間でこれを通そうというのが大体おこがましい、私に言わせれば。これは何回も言うことでございまするけれども、今後再びこういうことが、本委員会において、大臣が、ごもっともでございます、気をつけます、ということを言わないようにひとつしてもらいたいということを希望いたしまして、私は質問を終わります。
#140
○矢追秀彦君 まあ私の解釈が間違っておるかもわかりませんけれども、大臣さっき言われたお話を伺っておりますと、何か、LPガスも都市ガスのような方法に持っていくと、そういうふうに、私まあそういうニュアンスで聞いたのですけれども、そうしますと、いまの零細企業、中小企業でやっているこのLP業者は全部つぶしてしまって、そうして大きな東京ガスとか大阪ガスとかいうふうなものに持っていくと、こういうふうに私は聞いたのですが、その点どうでしょう。
#141
○国務大臣(椎名悦三郎君) 先ほども申し上げたように、零細企業の人たちが新情勢に対処して十分にやっていけるということに主たる目標を置いてこの法律の御審議を願っております。それから、導管供給ということになりますと、この事業の公益性というものが非常に顕著になってまいりますので、これはどうしても現行のガス事業法の内容に取り入れてそうしてまいるということにしたいと思っております。もちろん大部分は導管供給ということになっておるようでございますが、しからざる方面は、まあ依然としてこれはまた別個に取り扱われるわけでございます。御心配の点は十分に気をつけてまいりたいと思います。
#142
○矢追秀彦君 さっき言われたそういう意味じゃないわけですね。
#143
○国務大臣(椎名悦三郎君) ええ。
#144
○委員長(鹿島俊雄君) 以上をもって本案に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#145
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。
 御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言もないようでございますが、本案に対する討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#146
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#147
○委員長(鹿島俊雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって衆議院送付どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、議長に提出する報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#148
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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