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1967/12/21 第57回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第057回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
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1967/12/21 第57回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第057回国会 交通安全対策特別委員会 第3号

#1
第057回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
昭和四十二年十二月二十一日(木曜日)
   午前十時三十一分開議
 出席委員
   委員長 山下 榮二君
   理事 大竹 太郎君 理事 木部 佳昭君
   理事 登坂重次郎君 理事 堀川 恭平君
   理事 井上  泉君 理事 太田 一夫君
      加藤 六月君    河野 洋平君
      丹羽 久章君    古屋  亨君
      後藤 俊男君    松本 忠助君
 出席政府委員
        内閣総理大臣官
        房陸上交通安全
        調査室長    宮崎 清文君
        科学技術庁研究
        調整局長    梅澤 邦臣君
        運輸政務次官  金子 岩三君
 委員外の出席者
        警察庁交通局交
        通企画課長   関  忠雄君
        通商産業省重工
        業局自動車課長 田中 芳秋君
        運輸省自動車局
        整備部長    堀山  健君
        建設省道路局路
        政課長     小林 幸雄君
    ―――――――――――――
十二月二十一日
 理事春日一幸君同月十四日委員辞任につき、そ
 の補欠として春日一幸君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
十二月十九日
 交通安全施設の完備等に関する請願外一件(川
 上貫一君紹介)(第九四五号)
 同外一件(谷口善太郎君紹介)(第九四六号)
 同外一件(田代文久君紹介)(第九四七号)
 同外一件(林百郎君紹介)(第九四八号)
 同外一件(松本善明君紹介)(第九四九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十二月十九日
 交通安全対策に関する陳情書外三件(名古屋市
 会議長宮田一雄外三名)(第一六二号)
 交通安全施設に対する国庫補助率引上げ等に関
 する陳情書(全国市長会中国支部長倉敷市長大
 山茂樹)(第一六四号)
 交通安全確保の強化促進に関する陳情書(高松
 市五番町五の一四国四県町村大会議長香川県町
 村会長鎌田調)(第二四〇号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 閉会中審査に関する件
 交通安全対策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○山下委員長 これより会議を開きます。
 まず理事の補欠選任についておはかりいたします。
 理事春日一幸君が去る十四日委員を辞任いたしました結果、理事一名が欠員となっております。この補欠選任につきましては、先例によりまして委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○山下委員長 御異議なしと認めます。よって、春日一幸君を理事に指名をいたします。手
#4
○山下委員長 次に、交通安全対策に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますので。これを許します。河野洋平君。
#5
○河野(洋)委員 私は、宮崎さんがおいででございますから、まず最初に宮崎さんに概括のことをお伺いをいたします。
 この委員会が発足をいたしましてもうじき約一年になるわけでございますが、この委員会で、三月二十九日に、宮崎さんが最初に御説明をなさったときに、交通事故の多くは、道路環境の不備に基因する事故、それから車両構造の不備に基因する事故、それから人、つまり運転者または歩行者の行為、この三つが大ざっぱにいって事故の大きな原因だ、こういうお話をなさいました。その後この委員会でいろいろと皆さん方から質疑があったわけですが、その中で、車両構造の不備にその原因がある事故についての御質疑が比較的少なかったように思うわけです。私は、前回の委員会にもちょっと申し上げましたが、特に交通事故について、最近は、学童をはじめとして、大ぜいの歩行者もしくは政府当局は非常に熱心にこの問題に関心を払っておるわけですが、最も関心を払わねばならない一つである自動車メーカーが交通安全対策にどの程度関心を払っておられるか、これについて宮崎さんのお考えをお伺いしたい。
#6
○宮崎(清)政府委員 運輸省、後ほど通産省からも参る予定でございますので、詳細の点は両省から御説明願うことにいたしまして、概括申し上げます。
 先生の御指摘のように、自動車自身の安全性の問題につきましては、従来からも決してこれをおろそかにしておるわけではございません。特に昨年の下半期におきまして、御承知のように、大型自動車によります事故が非常にふえてまいりまして、特に昨年末の愛知県の猿投町のダンプ事故等がその顕著な例でございますが、そういう現況から、政府といたしましては、昨年の十二月の二十日でございますか、交通対策本部におきまして、大型自動車による事故防止の緊急対策を定めたわけでございます。これについての、もちろん取り締まりの面とか道路環境の整備、いろいろございますが、やはり大型自動車の安全性に不備なところがあるのじゃないか、こういうことが問題になりまして、自来、特に大型自動車につきましては、歩行者事故の防止を主たる目的といたしまして、所要の構造装置の改良を行なっております。
 具体的に申しますと、もう御承知と思いますが、いわゆるタコメーター、運行計の取りつけの義務、それから速度表示装置、これはまだ実施されておりませんが、来年から実施されますが、これの取りつけの義務、それから二重ブレーキをつけること、それからサイドバンバーと申しまして、巻き込み防止装置、こういうようなものを取りつける。また当委員会で御熱心に御討議いただきました例のいわゆるダンプカーの規制法につきましては、これも来年からでございますが、自重計を取りつける、二重ブレーキもサイドバンバーもいずれも来年から実施の予定でございます。さしあたって問題になっております。歩行者の事故防止の観点から、大型自動車の構造の改良につきまして種々の対策を講じておるわけでございます。
 なお、将来の問題といたしまして、まだいろいろ問題がございますし、またわが国の交通事故は、現在の時点におきましては、歩行者事故が相当多うございますが、だんだんモータリゼーションの進展に伴いまして、車対車の事故も今後ふえることが予想されますので、今後の問題といたしましては、車対車の事故防止のための構造改良ということも当然研究しなければならないと思っております。最近特に問題になりましたいわゆるむち打ち症の対策の一環といたしまして、追突事故の防止のために車両構造がどうあるべきかというようなことも、これから検討しなければならない問題になっております。
 以上が国としてそういうことを考えておるわけでございまして、特に来年度におきましては、運輸省の船舶技術研究所におきます自動車の研究部門の増強であるとか、あるいは通産省におきます同じく自動車の研究部門の増強によりまして、そういう研究を促進いたしたい。その他科学技術庁等どもその点はよく連絡をいたしております。
 ところで、今日の民間の自動車メーカーがどういう態度であるか、これは主として通産省の所管になりますのですが、私の承知いたしております範囲におきましては、民間メーカー側におきましても、この問題はだんだん真剣に取り上げつつあるようでございます。御承知のように、自動車工業会というのがございまして、ここで自動車の安全装置につきまして大体十項目くらいいま権討をしているように聞いております。詳細は後ほど通産省あるいは運輸省からでもお答えいただくことといたしまして、私の聞いておりますのは、メーカー側でも自主的に自動車の安全につきまして検討を進めておりまして、一九六九年ないし一九七〇年の車から、ただいま申し上げました十項目については採用いたしたい、こういうことを聞いております。私はしろうとでございますので、その十項目の具体的な内容につきましてはあまり詳細に承知いたしておりませんが、大体以上のような状況であります。
#7
○河野(洋)委員 運輸省、通産省のほうにはだんだんに伺うことにいたしたいと思いますが、いま私が最初に宮崎さんにお伺いをしたその真意は、せっかく陸上交通安全調査室というものがあるわけですから、この交通安全調査室が中心になって、もっと自動車メーカーに積極的に安全問題に取り組むように指導をしてはどうか。自動車メーカーはとかく現在では販売することに重点を置いておって、コストダウンをして一台でも多く売らなければならぬ、そういう時世のようですから、こちらからかなり強く義務づけるくらいに強い指導をして、こういう安全装置はぜひとも取りつけなさい、こういう指導をしていかなければ、私は自主的な自動車メーカーの交通安全に対する態度というものはだめなんじゃないかと思う。消費者は王様という考え方がありますから、メーカーの自主的な態度というものを頼んでもなかなかやれない。もっと陸上交通安全調査室で、少なくとも対人事故を防止するためにはこれだけのものはやれというような強力な行政指導をなさってはどうか、こういうことを伺いたかったわけなんですが、それについてはいかがでしょうか。
#8
○宮崎(清)政府委員 御指摘の点はまことにごもっともだと思いますが、多少弁解がましくなりまして恐縮でございますが、現在自動車の生産そのものにつきましては通産省、それから保安につきましては運輸省が直接所管いたしておりまして、もちろん私のほうといたしましては、通産、運輸両省と常に緊密な連絡をとっておりますが、まだ率直に申しまして、私のほうがイニシアチブをとってどうこうするということは、少なくともいままではやっておりませんでした。御指摘の点はまことにごもっともだと思いますので、今後両省とよく相談いたしまして、できるだけ努力いたしたいと思っております。
#9
○河野(洋)委員 重ねて申し上げるようでたいへん恐緒ですが、せっかく総理府にそういう窓口を一本にするものができたわけです。それを通産だ、運輸だ、こうばらばらにしますと、これはなかなかうまくいかない。それを一本化して、とにかく佐藤総理のお声がかりで交通安全をやろう、こういうことになっているのですから、この点はひとつ宮崎室長はぜひともがんばって、自動車メーカーに対する指導をやっていただきたい。これはこの機会にひとつ通産省、運輸省の方にもそれぞれお願いを申し上げておきたいと思います。
 そこで私はもう一度宮崎さんに重ねてお伺いをいたしますが、交通事故の原因追及のための調査についてお尋ねをしたいわけです。これは、交通事故防止について総合的な研究を推進するために、昭和三十六年以降、科学技術庁の特別研究促進調整費によって、警察庁、運輸省、通産省、厚生省、自治省などの諸機関が協力して、交通事故の原因追及に当たっておる。これは伺いますと、この特別研究促進調整費というものは必ずしも交通事故防止のための研究だけではないように伺っておりますけけれども、こういったことが、窓口を一本化されていくということはたいへんいいことだと思うのですが、三十六年以降どの程度の規模でどういうふうに進んでおられるのか。これはそれぞれ関係の各省からお伺いしてもけっこうですが……。
#10
○宮崎(清)政府委員 交通事故の原因調査を総合的にやるという方針につきましては、私のほうにおきましても、各省と連絡をとって、そういう方針を打ち出しております。役所の事情ばかり申し上げてたいへん恐縮でございますが、ただいま御指摘になりました特別研究促進調整費は科学技術庁の所管でございまして、科学技術の研究に関します総合調整は実は科学技術庁の所管になっております。そこはたいへんややこしいところでございますが、したがいまして、いまの点は科学技術庁のほうからお答え願いたいと思います。
#11
○梅澤政府委員 お答え申し上げます。交通事故に関しましては、特別研究促進調整費が三十六年から現在まで続いております。さっき先生がおっしゃいましたように、特別研究促進調整費には十二の大項目がございまして、おもに公害関係からその中の一つの項目として交通がございます。それで現在まで出しました金額は約二億でございます。これにつきましては、三十六年からの平均でいきますと約一割弱が交通関係に回されておる。出しました状況を申し上げますと、三十六年ごろは、道路の関係からいきまして、線制御と申しますか、一本のラインの制御という形から研究に入りました。しかし、この場合は各省が単独でおやりになっています場合に、両省なり三省なりが共同してやったほうがいいというテーマだけを私のほうでとっておるわけでございます。その関係から、建設省の土木研究所、通産省の機械試験所あるいは電気試験所、それから警察庁の科警研、こういうところが一緒になってやります体制として、三十六年には線制御をやった。一本の直線ラインの制御をしております。これについては三十八年に横浜の手前の川崎の辺で実施しております。それから三十八年になりましてから、面積制御といいまして、これは銀座を対象にいたしましてそこのシュミレートをいたしまして、横から来る車も加えて制御を行なっております。それで現在は、そういうことからだんだん交通の渋滞、そういう点に入りまして、ことしもこの研究を続けております。
 その間に、三十八年から今度は救急医療の問題、それから後遺症の問題、こういう点に入りまして、厚生省の公衆衛生院、そういう形のところに今度は医療関係としての研究費をお出しいたしまして、それを現在進めているのが現状でございます。
#12
○河野(洋)委員 そういたしますと、交通事故防止についての、つまり交通事故の原因追及のための調査費というものは特にないわけですか、一本では。
#13
○宮崎(清)政府委員 御指摘の、予算が一本で各省分すべて取りまとめられているというものはございません。ただ、その一部が大体とれますのが、ただいま科学技術庁から御説明がございました特別研究促進調整費でございます。あとは各省庁のそれぞれの予算の中に含まれております。
#14
○河野(洋)委員 伺いますと、今年度から事故の追跡調査を行なうために、自動車技術会において通産省管轄の日本小型自動車振興会を通して、オートレースの利益金から何がしかの金額、さらにまた各メーカーから何がしかの金額を取得して、具体的な調査をやったというようなお話を伺っておりますが、そうですか。
#15
○宮崎(清)政府委員 ただいまの御指摘の点は、ことしの九月二十一日から二十四日までの四日間におきまして、北海道、東北、関東、中部及び中国、四国、九州各ブロックごとに、ただいまお話しになりました自動車技術会が金を出しまして、警察はこれに協力いたしまして、関係者も集まりまして、その四日間に起こった事故について追跡調査をいたしました。現在、これは警察庁に科学警察研究所というものがございまして、そこに交通部門がございますが、そこでいまデータを整理して結論を出すべく検討中でございます。なお、詳細は警察庁交通企画課長が来ておりますので、御説明願いたいと思います。
#16
○関説明員 自動車技術会の追跡調査についてただいまの宮崎室長の説明を補足して御説明申し上げます。
 この追跡調査は、自動車技術会が主体となりまして、運転者の環境の調査、車両の損傷状況の明確化、それから死傷者の負傷部位とその程度といったような、いわば特色のある事項につきまして、通産省、運輸省、建設省の各省、それから東大、それから自動車高速試験場といったものと共同して調査研究をしたい、こういう計画を立てられまして、警察といたしましては、その目的から考えまして、時宜に適した調査であるということで、これに協力することといたしたのでございます。
 この調査は、先ほど御説明がありましたように、九月二十一日から二十四日までの四日間に約十七の都道府県におきまして発生した事故を対象といたしまして、その結果、死亡、重傷事故につきましては三百八十五件、歩行者の事故につきましては百九十六件、合計五百八十一件の資料が収集されまして、現在その資料に基づいて調査分析を進めておるところでございます。
 その車の問題につきましては主として自動車工業会、それから運転者、歩行者の問題につきましては主として科学警察研究所、それから道路関係の問題につきましては主として東大の生産技術研究所それから救急問題につきましては主として東大の脳外科の教室、それぞれが類型的に解析を進めておるのでございます。現在のところ、来年の一月に中間報告、それから来年四月までに最終報告を提出したいということをめどにいたしまして、作業を進められておるというふうに承知をいたしております。
#17
○河野(洋)委員 私はどうしても事故の原因を究明するための基礎資料というものをもっと幅広にたくさん集めなければいかぬ、それをやることが交通安全に一番大事なことだ、こう思うのですけれども、どうも話を伺ってみますと、各省がばらばらにおやりになる。しかもまた、いまたいへん時宜に適した、いい調査だとは思いますけれども、その調査費がオートレースの利益金で千三百万円、各メーカーから七百万円、合計二千万円程度の金でやったというのでは、私はとても原因を分析、調査するところまでいかないのではないかと思う。何も金を使うことだけが必ずしもいいかどうかわかりませんけれども、もっと前向きの姿勢でこれに取り組む必要がありはせぬか、こう考えるわけです。特に交通安全の問題は、先ほど来宮崎さんにもお尋ねしておりますが、各メーカーに安全設備等を呼びかけようにも、一体どこが原因なのかがわからなければ呼びかけようがないじゃないか。呼びかけていただきたいのですが、その呼びかける前に徹底的な追跡調査なり事故の原因分析というものをやらなければいけない。一体これからそういう分析調査をなさる場所は将来ともにばらばらにおやりになるのか。あるいはどこかで科学技術庁が音頭をとるなりあるいは警察庁が総まとめをするなり、あるいはせっかく調査室があるんだから調査室が音頭をとるなりするおつもりがおありなのかどうなのか、これを伺いたい。
 それからまたさらに、すぐ予算の問題になるわけですが、予算についても来年度の予算は一体ばらばらで御要求になるのか、一括して御要求になるのか、その辺もちょっとお伺いしたいと思います。
#18
○宮崎(清)政府委員 交通事故の実態調査、原因調査につきましては、先ほどたいへん舌足らずな御説明を申し上げましたが、現在各省庁におきましてある程度の予算を投入してやっております。たとえば、総理府でございますが、私のところでも昭和四十一年以来年間六百万でございますが、六百万の調査費を持ちまして、昨年は歩行者がどういう行為をすると事故にあうかという調査をいたしました。本年は当面の非常に大きな問題になっておりますダンプカーの実態調査を現在やっております。それから、警察におきましても、運輸省におきましても、建設省におきましても、それぞれの分野におきまして、相当の研究費、調査費を出しまして、研究いたしております。ただ御指摘のように、これの取りまとめが不十分ではないかという点でございますが、これはまさに現在の段階におきましては御指摘のとおりでございまして、必ずしもそれぞれの成果が完全に総合的に生かされているという点にはまだちょっとほど遠い感じがいたすわけでございます。この点はやはり全体の取りまとめをいたしております私どもの責任になろうかと存じますので、今後はできるだけそういう方向に向かいまして、まず既存の調査結果の取りまとめを行なうことと、それから将来の研究課題につきましての大筋は、やはり各省庁と十分連絡をとりましてきめてまいりたい、このように考えております。
#19
○河野(洋)委員 くれぐれも申し上げておきますけれども、宮崎さんも御自分で言われたように、交通安全というのは、三つの柱、エンジニアリング、エデュケーション、インフォースメント、この三つの柱からなるということを言われました。私もそのとおりだと思うのです。その三つの柱を立てるについては、エンジニアリングが非常におくれておる。これは通産省の方にもひとつお聞き取りをいただきたいのですが、通産省としても、ひとつぜひ自動車メーカーに対して積極的に指導をしてもらいたいと思いますし、運輸省におかれましては、現在車両規制の問題ですか、車両の保安基準の改定等に取り組んでおられるようにも承っておりますが、ぜひともこれは早急に車両の保安基準等についても再点検をしていただきたい、こう考えます。特に通産省についてはひとつ自動車メーカーに積極的に、何か交通安全対策について働きかけをなさるつもりか、具体的に何かこれからやろうというお考えがあるかどうかをちょっと伺いたいと思います。
#20
○田中説明員 ただいま先生から自動車メーカーの姿勢につきましておしかりのことばをいただいたわけでございますが、私ども、メーカーの現在の姿勢がかりにもそういう御叱責を受けるような形であったとしたならば、まことに申しわけないことだというふうに考えているわけでございます。ただ、メーカーといたしましては、いま先生が御指摘になりましたような、外見は、はなばなしい販売合戦と申しますか、そういうことをやっているわけでございますけれども、しかし、裏には――裏と申しますか、実際には最近起こります自動車の交通事故、こうしたものがやはり社会問題としても、それから経済問題としても、自動車をつくります企業者の責任であるということをよく考えまして、特に自動車工業会の内部におきまして、常務クラスをもって編成いたします自動車安全公害対策委員会というようなものを開きまして、事故の事前防止に全力をあげて取り組む、こういう体制をとっているわけでございます。先ほど宮崎室長からちょっと触れましたように、対人関係では、自動車を歩行者が識別するにはどういう自動車の色なりランプなり、そういうものがいいだろうか、あるいはブレーキ系統につきましても、普通の自動車につきましても、二系統のブレーキの採用ということも必要ではないか、あるいは自動車内部から外の人を把握するのに、現在のフロントガラス等々、そういったものをどのように改善すべきか、あるいは車外の突起物、こういったものにつきましても、保安基準上の定めはあるにしましても、実際の性能はそれよりむしろ厳格慎重なものをつくる必要があるのではないか、そういうような点につきまして、あるいは対車事故につきましても、たとえば現在の追突事故等の問題がございますが、バンパーの高さをできるだけそろえる、あるいはバンパーにつきましてもぶつかったときのショックをやわらげるような構造にする、あるいはブレーキを踏みましたときにうしろにブレーキランプがつくわけでございますが、これをどのような大きさあるいはどのような明るさにすべきであるか、そういうような改善の幾つかの項目をあげていろいろ追求をしているところでございます。また、こうした委員会というものを通じまして各社でそうした研究をやっているわけでございますが、こうした研究の総力をあげますために、私どもといたしまして、先ほど宮崎室長からも触れましたように、本年度から自動車安全公害研究センターといいますものを、工業技術院の機械試験所であるとかあるいは産業工芸試験所であるとか、こういったところでばらばらにやっておりましたところを統合してつくったわけでございますが、業界といたしましてもこれの一そうの発展をはかりますとともに、業界みずからもあわせて研究をしてまいりたい、こういう姿勢のもとに、将来といたしましては谷田部に一つ工業センターをつくって、自分たちとしてもほぼ国の投資と見合う投資をいたしまして、官民合同になって研究に従事したい、こういう姿勢になっているわけでございます。こういう形で、私どもとしましても、絶えず業界はむしろ先導的な姿勢を持ちますように今後とも監督に遺憾なきを期したい、かように考えている次第でございます。
#21
○河野(洋)委員 私は自動車メーカーについて特にきょうはお願いをしたわけなんですが、たとえば晴海で毎年開かれるモーター・ショーというのがございます。想像以上の人で毎年大盛況のように聞いておりますが、こういうモーター・ショーなんというものをやるときにも、ひとつできることならば、そのモーター・ショーのスペースの何割かは交通安全問題にかけろというぐらいの指導をしてもいいのではないか。ことしはごく一部に安全コーナーというのをお義理程度に設けてやっても人は来ませんよというような工業会の態度というものは、私は非常に遺憾なんです。あれだけのモーターショーを開いて、しかも外国からファッションモデルまで呼んで、いい自動車だ、走るんだ、馬力があるのだということを宣伝する工業会であるならば、何がしかのスペースで、何がしかの金をかけて、ああいうモーター・ショーをやるならば、そのうちの一割でも二割でも交通安全のPRを必ずやるというぐらいの義務づけを行政指導としてなさってはどうかと思うのですが、この点はいかがでしょう。
#22
○田中説明員 御指摘の点、私たち監督官庁といたしまして、安全関係のPRと申しますか、ユーザーに対します教育、これに対します業界の姿勢を少なくとも秋のショーにはもっと出すべきであるということで、鋭意努力をいたしたわけでございます。ただ、その結果は、いまおしかりをこうむりましたように、八号館のすみと申しますか、そういうところで、はなやかな雰囲気の一隅になってしまったという形になりましたことは、まことに遺憾であると思っています。ただ、あの施設の利用者と申しますか、これはかなり多うございまして、あそこの走行シミュレーターと申しますか、あれは非常に利用をされた向きもございますので、必ずしもあの形としてははなやかさはございませんでしたが、効果はなかったとは考えていないわけでございます。ただ、このショーのあと、十一月に、私どもショーを開催いたします責任団体でございます自動車振興会、これを交えまして反省会をいたしました。今後開きますものにつきましては、単に自動車を売るというだけではなくて、こうした社会環境あるいは経済環境をよく反映して、そうしたものにすべきであるという点をよく意見交換をいたした次第でございます。来年度以降につきましては、十分先生の御指摘の趣旨も取り入れまして、御期待に沿うような形にいたしたいと存じます。
#23
○河野(洋)委員 新車の発表等、非常にはなやかなモーター・ショーの陰に安全問題が隠れている。私は、もう極論ですけれども、あれがどうも自動車工業界、自動車メーカーの偽らざる、何といいますか、気持ちだと思って、実はたいへん残念に見ておりました。どうかびとつ国民あげて交通安全という方向に向くこの際でございますから、自動車メーカーももっと真剣に交通安全に取り組むように、モーター・ショー等も御指導をいただきたい、こう思うわけでございます。
 そこで、運輸省のほうにちょっとお伺いをしたしますが、過日たいへん問題になりました自動車のバックミラーが非常に危険だ、あれは何人かの人を傷つけ、あるいは殺した、ああいうものは早く取りかえなきゃいかぬということで、これは具体的に名前を出していいかどうかわかりませんが、日産自動車のプリンス系のバックミラーを取りかえるようにという御指示を運輸省はなさったと思いますが、私はその後がどうなっておるかと思って、実は自動車工業会の調査担当者に聞いてみた。ところが、自動車工業会の調査担当者は、これは全然わかりません、日産自動車のほうに聞いてください、こういうお話でございました。さらに日産自動車に聞いてみたところが、私のところでも全然わからぬ、プリンス自販のほうで聞いてみてくれという。プリンス自販のほうに聞いてみますと、問題のプリンスグロリアは約六万台生産されておる。この六万台の車は全部のミラーを交換するためにいま鋭意手当て中であるから、どの程度いっているかわからぬ、こういう話でございます。非常に危険だということが明らかになって取りかえたほうがいいという指示をなさった運輸省として、どの程度いまその作業が進んでおるのかという点について、ちょっとお伺いをしたいと思います。
#24
○堀山説明員 御指摘のバックミラーでございますが、これは現在市場に出ております車の数が約六万五千両近くございます。あの事故が起こりまして、これは交換すべきであるということで、交換の指示を命じたわけでございますが、そのやり方といたしまして、なるべく大都市のほうから――同じやるにいたしましても早期にやるためには、やはりすでに何と申しますか、使っている人を把握できるほうを先にしたほうがいい。しかがって、なるべく大都市のほうを優先にやるということを指導したわけでございます。そこで、現在私どもが確認しておりますのは、全国的にいいますと、交換率といいますか、実施率といいますか、これは三四%でございます。それから、東京のブロックでは約半分、五〇%、名古屋では四八%、大阪では五六%、これだけは交換が済んだということを確認しております。ただ、全国的に見ますと、先ほど申し上げましたように三四%である、こういうことでございます。
 それからなおつけ加えますけれども、あのバックミラーは、実は会社の直接つくっている品物でなくて、いわゆる下請と申しますか、そういうところにつくらしておるわけでございます。そこで、あの事故が起こってすぐ設計変更をしまして、オーダーを出すといいますか、製造を指示しても、時間的に非常に制約があるために、受け切れない面もありまして、できるだけ早くということでございますけれども、三カ月以内くらいは全部終わるというめどで、それでは一番必要な地区から逐次早急にやろうということで、その結果が、いま言いましたように、大都市ブロックが約半数は済んだ、全国的には三分の一は済んだ、こういうのが現状でございます。
#25
○河野(洋)委員 一ぺん売ってしまった車の部品を取りかえる、しかもその車についてはもう生産を中止しておるという事情のようですから、なかなかむずかしい作業とは思いますけれども、やはり危険だし、事実それだけの被害者が出ておるわけですから、これはひとつ前向きに、ぜひとも一日も早く一〇〇%交換をするように、運輸省の方あるいは通産省からもメーカーと御連絡をとって、作業を進めていただきたいと思うのです。
 そのバックミラーの問題だけではなくて、やはりこのごろはかなり中古車の売買が盛んでございます。この中古車の売買は、新車を売るためにはたいてい中古車を下取りにとって新車を売りつける、さらにその中古車を少し手入れしてまた売る、こういうことが行なわれているわけですが、この中古車について車両欠陥事故が多いのじゃないか、こう思うのです。中古車についての安全対策という問題は、何か具体的に持っておられるでしょうか。たとえば車検をきびしくするというのも一つの方向だと思いますが、そういった問題について……。
#26
○堀山説明員 車の安全につきましては、御承知かと思いますけれども、道路運送車両の保安基準というのがございまして、それに基づいて検査をしておる、こういうことであります。古種によって違いますけれども、たとえば自家用の乗用車でありますと二年に一回、その他の車は一年に一回、軽自動車以下は現在やっておりませんけれども、そういうふうに定期検査をしておるわけでございます。中身といたしましては、車が新しくても古くても、運行するためには最低の安全基準である、したがって、私どもといたしましては、新しい古いということではなくて、最低はこの基準だからこれは全部守れ、こういう考え方で検査をいたしております。
#27
○河野(洋)委員 政務次官にちょっとお伺いをいたしますけれども、いまお話しの軽自動車については現在車検がないわけです。ところが、ある軽自動車メーカーの広告では、三百六十CC、最高速度百十五キロ、居住性は普通自動車と変わらないというようなキャッチ・フレーズで売っている軽自動車もございます。私はこういうものを考えると、やはり軽自車もかなりこれから先、交通安全上問題が出てくるのではないかと思います。伺いますと、軽自動車は車検をいまのところ義務づけておらないというのですが、私はやはりこれも車検というものはやっていくべきではないか、こう考えるのですが、いかがでございましょう。
#28
○金子政府委員 御意見はごもっともと存じます。そういう方向でひとつ検討させたいと思います。
#29
○河野(洋)委員 軽自動車といいましても、だんだんといま申し上げたように内容も充実してきておりますし、それからまた普及率も飛躍的に伸びているわけでございますから、ひとつ運輸省におかれましても――確かに車検の制度というものにいろいろ問題はあると思います。現在でも車検を受けに行くためには、どうも泊まりがけでないとなかなか行かれないというような苦情も聞いております。これをまた軽自動車に車検を適用するということになると、非常に検査に問題があると思いますが、そこはひとつ頭を使って、何とか交通安全対策上の見地から車両検査というものをやっていただきたい、こう考えます。
 それからもう一つ、次に、交通事故の地域、場所別の発生状況というものを拝見をいたしますと、年々都市部から地方に移りつつある、ドーナツ型となってきている、こういうことが一つ見受けられるわけですが、場所別、つまりこまかい場所別に見た場合、総理府がお出しになった昭和四十一年度の陸上における交通事故という資料によれば、事故発生の最も多いのは市街地のその他というところになっているわけです。この分け方は、交差点であるとか踏切であるとかいうふうに分けてございまして、四つくらいの分け方のうち、その他という部分に一番交通事故の発生が多い。つまりまっすぐなところで事故が起こっている部分が非常に多い、こういうふうにも言えるかと思うのですが、これはひとつ考えなければならぬことじゃないか。なぜかと申しますと、踏切とか交差点とか、こういうものは自動車教習所その他でたんねんに練習もいたします、けいこもさせますけれども、直線部分で起こる事故については、最近ある自動車の教習所、つまりあの程度のスケールで、せいぜい走っても直線三十キロくらいのスピードでしか走れないところで練習をしてライセンスを取った者が、一ぺんに高速道路に出て行く、あるいは郊外の街道筋に出て行く。そうしてスピード感というものがなくて起こす事故というのが非常に多いのじゃないかと思うのです。このその他の部分に事故が非常に多いということは、免許証交付について、その練習過程に何か問題があるのじゃないかという気がするんですが、警察庁、いかがでございますか。
#30
○関説明員 初めの御指摘の、他部における事故が多いという問題でございます。この、いわゆる交差点、踏切以外の場所で事故が起きるということにつきましては、道路の問題もかなりあろうかと思うわけでございます。道路における設備でありますとか、その他の安全施設の不備、あるいは道路自身が非常に狭いといったような問題も多々あるわけでございますが、これらに対しまして、横断歩道なり、その横断歩道を標示しますところの標識の整備を促進するといったことが必要でございますし、また横断歩道橋でありますとかあるいは防護さくといったものの設置を促進する、あるいは街路照明の整備を促進するといったような対策が必要であろうというふうに考えるわけでございます。それからまた、このような場所での事故の原因となりますところの危険な違反、たとえば追い越し違反でありますとか、著しいスピード違反、あるいは歩行者の歩行違反、こういった事故に直結いたしますような違反に対する取り締まりを一段と強化してまいる。またさらに歩行者に対しましても、いわゆる正しくない横断というものを行ないませんように指導、取り締まりをいたすといったようなことが必要であろうというふうに考えて、その努力を続けておるわけでございます。
 また、その問題と自動車教習所における教習はどのような関係にあるか、こういう問題でございますけれども、教習所におきますところの運転教習につきましては、ただいま御指摘がありましたような点が考えられたわけでございますが、できるだけ実際の交通事情にマッチしたところの運転教習をさせるということを目的といたしまして、本年の一月に道路交通法施行規則の一部を改正いたしまして、教習所におきましては、普通自動車につきましては最低二時間の道路上におけるところの教習を行なえ、こういう義務づけをいたしたわけでございます。これに基づきまして、たとえば東京におきましては五時間程度の路上教習を実施をいたしておるというのが実情でございます。こういったような施策によりまして、できるだけ教習所におけるところの教習を現実の交通事情にマッチしたものとするようにつとめておるわけでございます。
 それから高速運転の訓練という問題でございますけれども、実技としての高速運転を訓練するというほど現在の教習所は事実敷地がございませんし、また道路における現実の訓練というものも、高速道路が限られております現状では実施できないわけでございますけれども、高速運転の方法に関するところのそれぞれの知識の教習というものに努力をいたしておるわけでございます。今後ともこの面での教習の充実強化というものも努力をいたしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#31
○河野(洋)委員 もう一つ違った問題をお尋ねしたいのですが、最近国道沿いあるいは郊外の街道沿いにたいへんたくさんドライブインと称する一ぱいめし屋ができ始めております。ところが、このドライブインに、たとえばトラックがたくさんとまる、あるいは乗用車の出入りがはげしい、これが非常に危険なように私には思えてならないのです。事故が起きなければいいがなと考えておりますが、ときどきドライブインの出入りで事故が発生しているのを目撃いたします。ドライブインというものは普通の飲食店とどう区別すればいいのか、たいへんむずかしいところだと思いますけれども、少なくとも街道筋で明らかにトラックの運転手さん相手と思われるようなドライブインについて、たとえば一定の駐車のスペースを持たなければいけないとか、あるいは国道からの出入りについて一定の角度で出入りができなければいけないとかいうような指導、指示をしておられるかどうか、これはどなたにお伺いしたらよろしゅうございますか。
#32
○小林説明員 お答えいたします。
 ガソリンスタンドとかドライブインのようなものは道路の沿道からずっと奥に入ってっくるということでは役に立たぬものでございますので、性格上どうしても路側にくっつけてつくらなければならぬ、こういうことでございます。したがいまして、自動車でこれを利用するという場合には、その施設の中、スペースに入って行く、あるいはそれがない場合には路上に駐車しなければならない。こういうことになるわけでございます。そこでこういった場合には、私どものほうとしましては、道路の路側の一部の占用というふうな場合がある、その関係で許可をいたしている、こういう場合が一つ。また歩道がある場所におきましては、歩道を低くしまして。車道から入りやすいようにしなければならない。そのためには施設の経営者が道路管理者のほうへその工事をやらせてくれと許可を申請しまして、そういう点の許可をする。この二つの点で、道路管理者としましては規制をする機会があるわけでございます。そこで、直轄の国道につきましては、このような形で許可が出てきた場合に、できるだけスペースをとらせる、あるいはいま御指摘のように出入の関係につきまして交通渋滞を起こさない角度で入らせる、あるいは交差点等で非常に交通が混雑し交通渋滞を起こし、あるいは歩行者に対して危険を及ぼすおそれがある場所には、なるべく許可をしないというふうな指導をさせております。ただ、御指摘のように、従来、会議等で実際にいろいろやっておりますけれども、なお不十分な点がございますでの御指摘のことはまことにごもっともと存じます。今後具体的な基準を検討いたしまして、直轄のみならず、各道路管理者に対しまして最も周到な注意をして許可をするように指導を行なっていきたい、かように考えております。
#33
○河野(洋)委員 もう少しお尋ねをしますけれども、一体許可をなさるのは、どなたがなさるのかということをお尋ねします。
 もう一つ、出入りについてやはり先ほど申し上げましたが、国道でも二車線のところもございますし、九十度の角度でなければ出入りができないような場所もまま見受けます。二車線しかない、あれだけ混んでいる国道で九十度でなければ出入りができないというのは、全く交通渋滞を起こさせるということで、歩行者には非常に危険もごいざますし、ちょっと常識では考えられないようなところが何カ所か現にあるわけです。現在すでにあるところについても、もう少し土地を買いまして、せめて四十五度あるいは二十度、三十度の角度で軌道に乗って行けるようにさせるとか、あるいはまたこれだけのスペースの飲食店をやる場合には、最低何台の駐車スペースがなければならぬというような具体的な規制をするようになさってはどうかと思うのですが、最初の、許可をどなたがなさるのかということとあわせてお伺いいたします。
#34
○小林説明員 お答えいたします。
 まず最初の、許可をだれがやっておるかという御質問でございますが、これは、先ほど申し上げましたような路側を一部占用しなければならぬという場合には占用の許可、それから歩道を少し工事をしなければならぬという場合には、請願工事とわれわれは申しておりますが、この許可を道路管理者がやっておるわけであります。
 これは具体的に申し上げますと、直轄国道につきましては建設大臣、すなわち権限の委任を受けました地方建設局長が許可をするわけでございます。また、都道府県道につきましては、あるいは知事管理の国道につきましては、都道府県知事が許可権者になります。また、市町村道につきましては市町村長、こういうふうになっております。
 それから第二点の乗り入れの角度あるいは駐車スペース等についてもっと規制ができないか、こういう御質問でございますが、先ほど申しましたようにいま検討しておるわけでございます。実は、高速国道、それから自動車専用道路、これは現在直轄国道では名阪国道のような例がございますが、この高速自動車国道あるいは自動車専用道路、これにつきましては先般通達を出しまして、いま御指摘のような点につきまして種々詳細な基準を定めたわけでございます。
 それから一般の道路につきましては、なかなかむずかしい点があるわけでございます。道路外で営業をするわけでございますから、これを道路管理者が道路の一部を工事する、あるいは歩道の路側をほんのわずか占用するということにひっかけまして、そこに営業のしかた、施設、構造等まで、そういうところで容喙権といいますか、条件をつけられるか、その辺は若干疑問もあるわけでございまして、いろいろ検討はいたしておるわけでございますが、なるべく私どもとしましても、御指摘のように十分のスペースをとられる、あるいは乗り入れの角度につきましても、交通渋滞あるいは歩行者に対する危険を防止する、そういうふうな点から十分の配慮をして許可をするようにされるような基準をつくりたい、かように考えておるわけでございます。
 なおまた、現在あるものは、すでにそういうふうな非常に好ましくない状態で存在しておるものがある、こういう点でございますが、これにつきましても、いまの二つの許可の期限の更新時期とにらみ合わせまして、できる限り、そういう場合に改善措置ができるような方向で指導基準を検討してまいりたい、かように思っております。
#35
○河野(洋)委員 ドライブインにつきましては、警察庁のほうにもお願いをいたしておりますけれども、観光バスその他を相手にするドライブインが非常にふえております。この場合にはかなりよくサービスが行き届いておりまして、道路へ出てきてほかの交通をとめて自分のお得意のバス会社をうまく誘導するために、いわば緑のおばさん、黄色いおばさんのような雇われの人がいて、国道へ出てきてよく片っ方をとめてバスを入れるというようなことを盛んにやっておりますけれども、私は間々行き過ぎがあるような気がいたします。自分のお客であるバスの安全を守るためにおやりになっておるのだと思いますけれども、それが主た別の、そのバスと関係のない交通に対して非常に危険な場合がございます。善意から出てきた学童を誘導する、ああいうおばさんたちと違いまして、かなり営利を目的としたこういう道路交通指導者と申しますか、については警察庁はどういうふうにお考えになっておりますか。
#36
○関説明員 ドライブインを利用する車の及ぼす影響の問題でございます。観光シーズンでございますとか、あるいは土曜、日曜になりますと、また事故の率が非常に多くなる、そのためにドライブインの出入り口付近が非常に混雑するということがあるわけでございます。このために通過車両は停車を余儀なくされる、あるいは場合によっては危険だといったような状態も見受けられますので、警察といたしましては、ドライブインの管理者に対しまして、このようなときには道路の車両の列がとぎれたときを見計らって車を出し入れするといったような指導をいたしておるのでございます。特に混雑がひどかったり、危険防止等の必要があります場合には、警察官が出て整理をいたすという場合もございます。最近特にこのような渋滞が増加しておるというような状況は承知していないのでございますけれども、今後ともこういうドライブインに出入りする車のための交通の渋滞といったようなことが起こりませんように、ドライブインの管理者に対しまする指導でありますとか、警察自身も取り締まり等につとめてまいりたい、かように考えております。
#37
○河野(洋)委員 いろいろな点を伺ってまいりましたが、最後に運輸省に自動車の車両の保安基準についてお尋ねをいたします。
 この保安基準も改定をしなければならぬ部分がかなり多いのじゃないか、こう考えます。伺いますと、改定すべく作業を進めておられるというお話でございますが、そのめどはいつごろになるのか、ひとつお伺いいたします。
#38
○堀山説明員 お答えいたします。
 現在あります保安基準は、できましてから相当な日数がたっておりますが、しかし、そのとき、そのときの実情に合わして相当改正をしております。ただ、日本の場合は、事故のいろいろな統計を見ましても、どちらかといいますと、まあ道路の関係もございまして、欧米諸国のようにいわゆる高速型で起こる事故が少ない。むしろ低い速度で起こる事故のほうが多い。ただ反面、いま名神高速道路がございますが、さらに東名道路ができるということで、そちらの面の今後の手当てということも将来考えなければいかぬ、こういったこともございまして、全面的にこれは見直す必要がある。ただ、当初いろいろ御指摘がありましたように、検討する場合にやはり事故の解析といいますか、これが十分なされませんと、改正するポイントといいますか、何が一番大事なのか、何を手当てすればこれがどれだけ解消するのかということが正確に反映いたしませんと、これがなかなかうまくいかない、こういうことでございますし、また、そういうことをきめましても、具体的にどういうぐあいに必要であったかということになりますと、それの試験とか研究とか、あるいはそのやった結果をどのようにチェックするかという問題が全部からみ合います。このことは、御承知のように安全の問題もございますし、公害についても同じだと思います。そういった意味で現在あらゆる面で見直しをしておりますが、非常に範囲が広うございますので、目安のつくものは逐次実行していくということにしたいと思います。
#39
○河野(洋)委員 話が一回りぐるっと回ったわけですが、結果、交通安全対策上非常に重要なこと、そして最も基礎的なことは事故の分析をいかに綿密にやるかということ、その基礎データをつくるということがまず一番大事じゃないか。にもかかわらず、その分析をやるためのシステム、制度あるいは予算措置その他が非常におくれておるということを最後にもう一度指摘せざるを得ないわけです。
 宮崎さんに最後にお願いをいたしておきますけれども、せっかく宮崎さんのところで陸上交通安全調査室ができたわけですから、ここへひとつまとめて一本化して、各省にまた研究はそのつどお願いをしてもいいと思いますけれども、結局資料、データその他は宮崎さんのところでおまとめになって、一日も早く具体的な事故分析というものをつくり上げて、それにのっとって保安基準の改正をなさることも大事だろうと思います。あるいは通産、運輸その他から、自動車メーカーに向かって、こういうことはやらなければいかぬという指導もしなければならぬと思います。これは一日を争うことでございますから、せっかく御努力を最後にお願いをして、私の質問を終わります。
#40
○井上(泉)委員 関連して、ごく簡単に二、三の問題をお尋ねしたいと思います。
 これは交通安全の対策としては、いま河野さんから御指摘をされましたような構造上の改革の問題とか道路の問題、人の問題等があるわけですが、この構造上の問題については一番立ちおくれておると思うのです。そこで、自動車の交通安全を推進さしていくためには、自動車の構造上、手をつけなければならぬところがたくさんあるというふうに運輸省なり通産省なりはお考えになっておるのであろうかどうか、その点を承りたいと思います。
#41
○堀山説明員 御指摘のとおり、現在の基準は、でき上がりましてから、いろんな事故の実態にかんがみまして、逐次修正を加えてまいりましたけれども、なお今後ともこれは改正する必要があると思っております。
#42
○田中説明員 自動車の構造問題でございますが、ただいま運輸省からお答えを申し上げましたと全く同じでございますけれども、私どもといたしまして、現在の日本の事故の実態、たとえば低速型の事故が非常に多いというような問題、それから同時にまた、道路環境が諸外国に比較いたしまして非常に違っておるというような状態、こうした特殊な環境におきまして、諸外国の安全基準程度でいいのかどうかという問題が一つあろうと思います。
 この点につきましては、先ほど河野さんからも御指摘をいただいたわけでございますが、事故原因の究明ということにつきまして、なお私どもとして不十分であるというような気持ちを持っております。
 先ほど御指摘のありました自動車技術会を中心にいたしまして、実地の調査をいまやっておるところでございます。この実地の調査と申しますのは、たとえばある距離の間のある地点において自動車事故が起こったといいます場合に、なぜそういう事故が起こったか、道路標識がどうなっておったか、あるいは道路標示がどのような状況になっておったか、また運転手が胸を打ったけれども、これはどういう角度でなったか、その場合人間の反応としてハンドルをどういうふうに切ったのか、こうした点がすべて解明されませんと、なかなか事故を防止するための科学的な安全構造というものの確立がどうもできないのではないか、かように考えておるわけでございます。
 例といたしましては、五百幾つの実態例を今回はとるわけでありますが、その結果を私どもとしては自動車技術会からもらいまして、自動車公害安全研究センターのところへそのデータを移しまして、これによりまして実際の走行から今度は模擬試験という形で、あらゆる角度からその事故の発生の原因を追求してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。この公害安全研究センターの事業計画は三カ年でございますが、できる限りそうした研究を急ぎまして、一そう安全構造の徹底化を期したい、かように考えておる次第でございます。
#43
○井上(泉)委員 調査が十分でないと、ものごとができないことは、これははっきりしておるわけですけれども、調査調査で何にもしない、事故が起こって初めてバックミラーの問題でもこれを問題とされる、こういうふうな状態が今日のお役所の実態ではないかと思うわけです。たとえばダンプカーの場合なんかでも、ダンプカーを製造する場合に、速度を一定の限度に押えるとかいうようなことは、貨物自動車を製造する上においてむずかしいことですか。たとえば百キロ以上はもう出ないようにするとか、あるいは八十キロ以上はもう出ないようにするとか、こういうふうな大型の自動車が八十キロとか百キロで走るのは考えられないことですけれども、往々にして事故を起こすときには、こういうふうに暴走するトラックが事故を起こしているのです。構造上の問題として、もうこれ以上速度が出ないようにするということはむずかしい問題ですか、どうですか。
#44
○田中説明員 構造上の問題としてむずかしいことではございません。ただ道路の、たとえば高速道等の整備、これによります輸送効率の向上というものを考え合わせますと、必ずしも速度を押えますことがそうした方面に役立つかどうかということでありますので、むしろ速度を制限させるということの意味で速度標示灯等の整備によりまして、そのような暴走を防ぐという方法で従来対処しておるわけでございます。
#45
○井上(泉)委員 この自動車の死亡事故の分析の中で、自家用貨物の死亡事故がやはり第一原因、車別では圧倒的多数ですが、このような自家用貨物というのは大体どういうふうな自家用貨物を運送されておるのか、この点おわかりになっておれば御説明を願いたいと思います。
#46
○関説明員 警察側の統計上分類しております自家用貨物といいますのは、いわゆる営業車ではない車、白ナンバーの車ということでございます。
#47
○井上(泉)委員 それはわかっておるのですよ。自家用貨物と書いてあるのだから、営業車でないことはわかっておる。そのとおりですよ。自家用貨物で砂利を運搬するもののほうが多いのか、どういうふうなものが自家用貨物として事故を起こしておるのか、これを問うておるのです。白ナンバーとか黒ナンバーとかいうことを問うているのではないですよ。
#48
○関説明員 その内容についてはただいま手元に持っておりませんけれども、各車種の自家用貨物の中でもどのような形態の車あるいはどのような用途に使用されている車が事故率が高いかといったようなことにつきましては、たとえばダンプカーのごときは事故率が高いといったようなことについては、ただいま手元に資料を持ち合わせておりません。
#49
○井上(泉)委員 やはり事故の原因を究明する上においても、対策を立てる上においても、そういうこともあわせて、せっかくこういうふうな負傷者数とかあるいは死亡事故の分析ということを書かれておるのですから、そうすれば、それなら内容も、たとえば原因別では最高速度違反というものは七十九、酔っぱらい百七、速度違反七十九というのは相当率も高いわけですが、そういう点をもっと、これもあまり金のかかることではないし、時間の要ることでもないのですから、こういうふうな事故の原因別の、しかもまた種別とかなんとかの究明もやっていただきたいと思います。
 関連でありますから私は多くを質問いたしませんが、要するに自動車の構造上の問題についてはほんとうになおざりにされておる。通産省にしても運輸省にしても、これがどこまで真剣に取り組んでおられるのか、非常に疑問に思うわけですが、この問題についてはまた次の機会にお尋ねすることにいたします。
 それから、近く施行される土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法に基づいて、これは附帯決議のときに、これを施行するにあたっては相当な人員が必要である、「本法の実施による陸運事務所等の事務量の増加については、本法の効果的な運用を確保するため、必要な予算及び定員の確保に努めること。」こういうことがこの委員会で附帯決議としてやられて決議されておるのですが、一体これらの準備は、この附帯決議の趣旨をどういうふうに生かされて準備が進められておるのか、この点を承っておきたいと思います。
#50
○宮崎(清)政府委員 一般的に申しますと、ただいま御指摘の法律の実施につきましては、すでに施行令を出しまして、それに基づきまして諸般の準備を整えております。特に問題になりました自重計につきましても、現在運輸、通産両省で検討中でございまして、大体そのめどがついておるように思っております。
 それからただいま御指摘の陸運事務所の定員につきましては、運輸省のほうから直接お答えをいただくことにしたいと思います。
#51
○堀山説明員 ただいま予算を折衝中でございますが、実は私担当しておりませんので、詳しい数字はちょっと失礼いたします。
#52
○井上(泉)委員 せっかく交通安全の特別委員会としては長い年月と多くの精力を費やして、議員立法としてまとめた法律ですから、これの施行が十分にでき得るような人員確保というものは当然考えてもらわなくてはならぬわけですが、今度何か警察官が六千人増員をされる計画がなされておる。これはこの間地方行政委員会でそのことが論議をされたわけですが、この六千人の増員の中には、交通警察官はどの程度含まれておるのか。わかっておれば警察庁の方で御答弁願いたいと思います。
#53
○山下委員長 先に金子政務次官、人員の問題について御答弁ありませんか。
#54
○金子政府委員 私もこれは予算の折衝中の過程での記憶でございますが、大体百六十数名要求して目下折衝中であると記憶しております。
#55
○関説明員 外勤警察官の増員の問題でございますけれども、現在、昨年度から外勤警察官を中心としますところの一万八千人の増員三カ年計画というものが進行中でございます。来年度その三カ年目の六千人の増強が行なわれるわけでございますが、現在都道府県におりますところの交通警察の専務員というものは、約一四%に当たる二万二千名でございます。しかし、このほかにいわゆる外勤警察官と申しますのは約六万近くおりますけれども、それが派出所あるいは駐在所の勤務員あるいはパトカー乗務員といたしまして、街頭での指導なり交通整理あるいは交通事故の処理といったような、交通警察としての業務に携わっておるわけでございます。交通警察専務員と外勤警察官が、それぞれ立場は異なりますが、交通警察にタッチをしておるわけでございまして、この外勤警察官増員ということがそのまま交通警察の増強に一〇〇%ではございませんけれども役立つ、こういう性格のものでございます。したがいまして、この六千名のうち何名をいわゆる交通専務警察官にするといったようなことはございませんで、外勤警察官として増員されることが交通警察の業務に対する警察力の増強になるというふうに考えておるわけでございます。
#56
○井上(泉)委員 国家公務員の定数を減らすとかいろいろいっている反面、警察官は六千人も増員をする、こういうような、われわれとしては全く考えられないようなことを政府はなされておるのですが、増員をすることによって、いわゆる交通警察官のあの繁忙な状態を一面において防除できるということがあれば、また苦干救われる面があると思うのです。この間の地方行政委員会の説明の中でも、反則金制度ができても警察官の負担は全然軽くならない、道路交通法の改正の審議の際には、こういう制度を設けることによって交通違反の迅速な処理ができるから、というふうなお話でありましたけれども、結局それをやってみると、それは全然そういう合理的なことにならない、こういう話で全く私ども奇異の感に打たれて、目下その内容について審議を進めておるような状態ですが、要するに交通安全対策特別委員会として、本年発足以来今日まで一年近い間、ほんとうに世論にこたえるための施策として生み出したところの二つの法律にいたしましても、それがまだ完全な実施をされていない。そうしてまた法律の施行を必要としない構造上の改革等の問題についても、まだ調査調査でいつになるかさっぱりめどがつかない。こういうような状態では、国民の願いである交通安全対策の万全は期しがたいと思っているわけですが、関係の当局においてはひとつもっと真剣な気持ちになって、交通被害を受ける国民の立場に立って、もっと誠意のある取り組み方を強くお願いをして、私の関連質問を終わりたいと思います。
#57
○金子政府委員 ちょっと。先ほどの御質問で、附帯決議による増員要求について私の記憶を申し上げましたが、いま資料がここにあらわれましたので正確に申し上げますと、四十二年度の予備費でただいま大蔵省と折衝中のものが百七名、四十三年度の予算要求が百七十一名、合わせて二百七十八名を大蔵省と一括して片づけようとして、いま折衝中でございます。
#58
○太田委員 関連して。通産省の田中自動車課長にお尋ねいたしますが、先ほどあなたは、自動車技術協会ですか、技術会ですか、そこで現在事故原因の究明をしておるとかうい話でありましたが、それと、それから自動車何とか安全センターというのがありますね、これはどこがつくっているのですか。
#59
○田中説明員 自動車技術会でございますが、これは文部大臣、通産大臣及び運輸大臣の認可をいたしました民法三十四条によります社団法人でございます。目的は、自動車に関します技術研究を行なうという形であります。それで、先ほどの応通実態調査につきましては、この社団法人の事業活動として本年度二千万円の規模で事業をやりたいということでありまして、それに対して補助金の交付申請がございまして、一応七割五分程度の補助をいたしたわけでございます。したがいまして、これは民間活動ということに相なるわけであります。
 一方、御指摘の自動車安全公害研究センターでございますが、これは先ほどちょっと触れましたが、通産省工業技術院のもとにあります機械試験所あるいは資源技術試験所、産業工芸試験所、これらの自動車に関しますもろもろの研究を統合して行ないますもので、若干内部組織を改編いたしましてセンターとしたものでございます。したがいまして、これは国の機関でございます。
#60
○太田委員 だから、民間の団体に第一に研究させて、それをセンターの国の機関に集約して、それから云々だなんて、まだるっこいし、そういういささか方便的なことはどうも今日間に合わないし、国の態度としては少し卑怯じゃないかと思う。民間がそんなことをいかに金をかけないでやることができるかというと、それは最もきびしい経済原則によってやるにきまっているので、人命は二の次だ。だから研究センターというりっぱなものがあるのなら、そこでまずやるのがほんとうじゃないですか。なぜ民間に補助金を出したり、そんなところにやらせることを、あなた方が考えているか、私は不可解である。しかし、これはいまのルートになっているなら、そのやり方で、そういうことでやることに別に異存はありませんが、ちょっと責任回避の点なきにしもあらずと私は思います。この辺がどうも私はわからない。
 それからもう一つ聞きますが、田中局長、軽自動車の中には前部にガソリン燃料槽を持つ自動車が二、三種類あるでしょう。それが各所において衝突して火災事故を起こして、人命の損傷はまことに目をおおわしめるような事故が起きておる。これはいまどういう結論になっておりますか。
#61
○田中説明員 私は課長でございますので……。
 第一点でございますが、私ども、技術会を使うことについて、これを国みずからやるべきではないかという御指摘、そういうお考えも確かにあろうかと思います。今後この点につきまして、私どもといたしましては、総理府のほうともよく御相談して検討してまいりたいと思います。
 第二のガソリンタンクと申しますか、要するに走行上必要な燃料を車に積む、それをどこに積むかということにつきまして、車の前のほうに積んでおりますもの、これは主としてエンジンがリアエンジンのものであります。後部に積んでおりますもの、これはエンジンがフロントエンジンと称するタイプであると思いますが、どちらに積みますのが運転手あるいは車内におります者に対しまして安全であるかという点について検討はいたしております。ただ、これをおおいます車体構造、これとも密接な関連がございます。現在結論は出ておりません。
#62
○太田委員 いまの件について、運輸省の御所見を伺いたい。
#63
○堀山説明員 お答えします。
 ただいまの点につきましては、事故が起こりましてからメーカーを呼びましてその改善を命じまして、その結果タンクとエンジンの位置を前とうしろに分けるということについて報告があり、その具体的な図面をいま作成中でございます。
#64
○太田委員 それは実現するのはいつごろになる見通しですか。
#65
○堀山説明員 これは来年の八月ぐらいになるのではないかと思います。ただ、それは車の全体の構造の取りかえになるわけでございますから、当然時間がかかるわけでございます。ただその間放置するわけにもまいりませんので、現状の姿で衝突実験をさせて、どのようにしたらいまの形で最小限度防ぎ得るかという面では、別途応急の措置として実験をすることにいたしております。
#66
○太田委員 田中さん、局長と申し上げてはなはだ失礼だったのですが、早く局長になってください。
 いまの自動車、前に燃料槽を持っておりますと、居眠り運転による猛烈な追突をやりました場合に、ドライバー並びにその助手台に乗っておる者はみんなほとんど閉じ込められる場合が多いわけです。そうして出られない。瞬間的に発火しまして必ず火災になるのですね。うまく外にほうり出された場合はいいのですが、中に閉じ込められた場合、必ずけがをするか焼死する。こういう事故が頻発しておる。すみやかにこれに対する改善策を講ずべきだと思いますか、これは運輸省のほうの省令によって変えようという御方針のようですが、それはそれでいいと思うのですけれども、自動車のメーカーが安全基準によって変えようということになりますと、これはモデルチェンジにひとしいような、非常に費用もかかるだろうと思うのです。その場合必要なめんどうを見るから、費用を持つからやれといえば、民間は研究しておるからそんなことはさっとやりますよ。通産省にはそういうことはありませんから、小さい会社がつくっておるからめんどうを見ない、ほんとうの大きなメーカーしかめんどうを見ないということでは片手落ちでございますから、そういうところも後発メーカーのそういう危険なものに対してはすみやかに解決されるように、資金的なものが必要ならめんどうを見ようぐらいなことはきめてください。これは要望しておきます。
 それから建設省の小林課長さん、最近東名高速道路は確かに進んでいるのですが、一号線の渋滞はまことにひどいので、この一号線に従って発生する自動車事故というのは必ず大きな事故が起きる。そこで、この前の西村建設大臣の当時、東海道のいまのバイパスを有機的に結合いたしまして、第二東海道という本格的なものをつくろうという御回答であった。これは六兆六千億の中に入っているということであったが、四十三年度の建設省の計画の中ではそれはどのように要求されているか、ちょっとわかって御発表できるようなら、腹づもりを御回答願いたい。
#67
○小林説明員 ただいま資料が手元にございませんので、後ほど先生にお届けいたします。
#68
○太田委員 関課長、警察庁の交通企画課長にお尋ねします。
 むち打ち症というのでこの前もいろいろあって、あなたらの局長さんがおいでになってお話があったのですが、十分な回答がなかった点が一つある。それは車間距離の確保という問題です。車間距離の確保ということが実現するならば、追突事故というのは十分の一以下になることは火を見るよりも明らかである。物理的な原則ですから、これは政治的な配慮が加わらない。政治的配慮なしに物理的な結論ですから減ります。ですから、車間間隔を確保するという、そういうことを警察庁としては今後指導を十分やられるべきです。現行法体制でできるのだから、やるべきだと思いますが、年末年始交通指導方針の中にはそれは入っておりますか。
#69
○関説明員 むち打ち症が非常に問題になっておりますが、その最もおもな原因は、いわゆる追突事故だろうと思います。追突事故を防止いたしますことが問題解決の一つのかぎであるというふうに考えまして、追突事故防止ということを来年度の交通警察運営の最重点目標に取り上げるべく目下検討いたしているわけでございます。このためには、たとえば追い越し違反でありますとか、そういうような追突事故に直結いたしますような違反に対する取り締まりを強化いたしますとともに、車間距離保持というものは実際の取り締まり上非常に取り締まりが困難な違反でございますので、この点につきましてはさらに各地の安全教育といったような面で正しい車間距離の保持ということを強く呼びかけまして、この追突事故防止の教育というものを極力進めてまいりたいと考えている次第でございます。
#70
○太田委員 それでいいのだ。来年度追突事故防止を取り締まりの重点目標にするということは正しい方向であるし、現在の交通事故の実態からいって正しい。これは間違いない。りっぱだ。けれども、車間距離を適正に保持するというこの問題が実現できませんと、追突防止なんということは――両方走っているのだから、前がとまってうしろがとまらなかったら追突するにきまっているじゃありませんか。そういう点は何とか急停車しても安全にとまり得る間隔を保持するということを徹底的にやらなければいかぬ。これは外国の例でございますけれども、あまり接近して運転をすると、前の車もうしろの車に警告をするが、パトカー自身ももっと離れろというレフリーの役をするのですよ。そういうことを日本もやるようにしたらどうですか。通産省が自動車をつくるのをおやめなさいと言ってもおやめになりませんわ。一日一万台つくっているのですから、五千台輸出すればいい。輸出貿易で大いに外貨獲得するのは、佐藤内閣であろうが、われわれの党であろうが、賛成する。そのようにおやりになればいいが、ポンコツ自動車を日本の道路のないところにじゃんじゃん走らせると、追突事故も起きますし、歩行者の死傷事故も起きるのはあたりまえです。その基本的なものは何かといえば、追突事故をまず少なくするということは、車間間隔の適正な保持しか、いまは方法がない。そういたしますと、その点をおやりになればスピード問題も解決するじゃありませんか。ひとつ強力にやってほしいと思いますが、宮崎さんどうですか、総理府としてそういうことについて何か御所見はありませんか。
#71
○宮崎(清)政府委員 車間距離保持義務は、御指摘のように、道路交通法によってきまっております。前車が急に停車した場合でも、追突しないような距離を保たなければならない、したがって、ドライバーとしては当然守るべきでございますが、実際問題といたしまして、先ほど関課長も申しましたように、車間距離保持義務違反は、事故があった場合に結果として見つけるという場合が大多数でございまして、これを違反の途中に見つけるということは、常時警察官が道路に立っておるとか、パトカーがついているということ以外に、なかなかむずかしい問題でございます。したがって、私たちの考えも警察庁と同じでございます。何よりも徹底して車間距離を保持しろということをドライバーに呼びかけて、これを守ってもらう、それからできる限り違反は取り締まる、こういうことになろうかと存じております。
#72
○太田委員 宮崎さん、それは自動車教習所とか、そういうところの教育などにも重点目標にしなければいかぬですね。今日の事態では、道路をつくるということも重点だが、いま小林さんのほうもおいでになっていますが、建設省の六兆六千億でどれくらい道ができるか、日本じゅう道にするわけにはいきませんよね。ですから、そういう現行の道の効率を最大限度に発揮するためにも、交通事故を防いで安全運転をするためにも、そういう点をひとつ大いに教育目標の中に入れてください。毎月毎月何か安全運動をおやりになるそうでありますけれども、ひとつそういう点をやかましく言っていただくことが、むち打ち対策だけではない、あらゆる事故を防ぐもとになるだろうと思います。ぜひひとつ要望申し上げておきます。
 終わります。
#73
○宮崎(清)政府委員 車間距離保持をいたすことが追突防止の最大のきめ手であることは御指摘のとおりでございますので、警察庁とも十分連絡いたしまして、そのほうの教育の徹底を来年度にはかりたいと思います。
     ――――◇―――――
#74
○山下委員長 次に、閉会中審査申し出の件についておはかりをいたします。
 交通安全対策に関す件るにつきましては、閉会中もなお審査を行なうことができますよう、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○山下委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。
     ――――◇―――――
#76
○山下委員長 この際、申し上げますが、本委員会に付託になりました各請願につきましては、先ほど理事会におきまして慎重に検討いたしたのでありますが、いずれも採否の決定を保留いたすことになりましたので、御了承をいただきたいと存じます。
#77
○山下委員長 なお、本日までに本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付してございますとおり、交通安全対策に関する陳情書外二陳情書でございます。この際、申し添えます。
     ――――◇―――――
#78
○山下委員長 この際、第五十七回臨時国会も、明後日をもって終了するにあたりまして、一言お礼を申し上げたいと存じます。
 この交通安全対策特別委員会は、ことしの春、特別国会以来三回にわたって設置をされたのであります。不肖私がその委員長に三回とも選任をされまして、大過なく今日委員会を終わることは、まことに感謝にたえない次第でございます。これひとえに皆さま方の御協力、御支援のたまものと深く感謝をいたしておる次第でございます。今後とも皆さま方とともに、交通安全に関する総合対策樹立のために、お互いに全力を尽くすことが必要かと思います。
 なお、総理府をはじめ、関係各省庁の御協力を感謝いたします。
 長い間の御協力ありがとうございました。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後零時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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