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1967/08/03 第56回国会 参議院 参議院会議録情報 第056回国会 決算委員会 第2号
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1967/08/03 第56回国会 参議院

参議院会議録情報 第056回国会 決算委員会 第2号

#1
第056回国会 決算委員会 第2号
昭和四十二年八月三日(木曜日)
   午前十一時十九分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         亀田 得治君
    理 事
                黒木 利克君
                中村喜四郎君
                竹田 現照君
                黒柳  明君
    委 員
                川野 三暁君
                久保 勘一君
                山本茂一郎君
                小野  明君
                大森 創造君
                岡  三郎君
                佐野 芳雄君
                柴谷  要君
                瓜生  清君
                石本  茂君
   政府委員
       内閣官房副長官  亀岡 高夫君
       厚生省公衆衛生
       局長       中原龍之助君
       厚生省医務局長  若松 栄一君
       厚生省薬務局長  坂元貞一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 忠雄君
   説明員
       内閣官房内閣調
       査室長      大津 英男君
       外務大臣官房審
       議官       山下 重明君
       外務省欧亜局外
       務参事官     岡田  晃君
       水産庁生産部海
       洋第一課長    大場 敏彦君
       会計検査院事務
       総局第一局長   斎藤  実君
   参考人
       世界政経調査会
       代表理事     黒川 幸雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○昭和四十年度一般会計歳入歳出決算、昭和四十
 年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十年度国税
 収納金整理資金受払計算書、昭和四十年度政府
 関係機関決算書(第五十四回国会内閣提出)
 (継続案件)
○昭和四十年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第五十五回国会内閣提出)(継続案件)
○昭和四十年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第五十五回国会内閣提出)(継続案件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(亀田得治君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 この際、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 昭和四十年度決算外二件の審査のため、本日の委員会に世界政経調査会の関係者の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認めます。
 なお、人選等は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(亀田得治君) これより昭和四十年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、前回に引き続き総括質疑を行ないます。質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
#6
○小野明君 参考人、御出席どうもありがとうございます。
 あなたは世界政経調査会の事務局長をおやりになっているのですね。
#7
○参考人(黒川幸雄君) ただいま御質問がございましたが、私、現在代表理事で、同時に事務局長を兼ねております。
#8
○小野明君 あなたの前の会長といいますか、広岡謙二さん、最近おやめになったようでございますが、六月三十日ですかね、このおやめになりました理由というのは、どういうものでございましょう。
#9
○参考人(黒川幸雄君) 広岡前局長は、三十六年の七月でございますが、本会が発足いたしましたときから、ちょうど連続三期つとめられたわけでございます。ところが、御承知のように、海外移住事業団の理事長をやられることになりました。その関係で第三期目のときから、ひとつその任に十分力を尽くし得ないので早くやめたいのだというふうな意向を漏らしておられましたが、私が三十七年の暮れから常勤の理事として参りましたし、また、事務局長も兼ねておりました関係上、及ばずながら力一ぱいの補佐を申し上げるので、ひとつどうかもう一期おつとめ願いたいということで特にお願い申し上げたわけでございます。その際、では、これ限りということでございまして、本年の三月におきましても、もうあとしばらくだがということで、その辞意を確認して漏らされたわけでございます。そういう事情でございましたので、本年の六月末が満期でございますので、満了いたしまして、七月一日からおやめになったと、こういうふうな事情でございます。
#10
○小野明君 外務省が四十二年の六月二十七日に国会に出しておる資料といたしまして、内河昌富に対するソ連極東管区軍事裁判所の判決理由の大要というのがございます。御存じですか。これによりますと、内河は、日本の内閣調査室及び世界政経調査会の指令を受け、ソ連の国家的、軍事的機密に関する情報を日本の関係機関に提供されることにより、ソ連の利益を害するよう使用され得る性格の秘密情報を収集しようとし、また、実際に写真撮影、肉眼観察及びソ連市民との会話によって収集した、このようにあるわけでございます。
 そこで、お尋ねをいたしたいのでありますが、これは判決の大要でありますから、判決の本文を見ないと詳しいことはわかりませんけれども、要旨はこれでわかると思うのであります。そこで、内閣調査室及び世界政経調査会の指令を受け、と、このように軍事法廷ではっきり明示いたしておるわけであります。そこでですね、内河昌富君にあなたのほうで指令をしたことはあるのかないのか、この判決大要なるものが事実であるのか、あるいはそうではないのか、その点をまずお尋ねをしておきたいと思います。
#11
○参考人(黒川幸雄君) ただいま御質問のありました件でございますが、私のほうは、公の機関から先ほどお話のあったような内容を聞いたことはございません。新聞紙上で拝見いたしまして、いまおっしゃったようなことが書かれておったと記憶いたしております。それで、内河という人にわれわれのほうでそういうことを指令したのかということでございますが、われわれのほうといたしましては、そういうことを指令した事実はございません。
#12
○小野明君 参考人は内河という人と、こういう表現をなさったのでありますが、内河昌富君はあなたのところの会に勤務をしておったわけですね。あなたはこの内河昌富君を御存じであるわけでしょう。この点はどうですか。
#13
○参考人(黒川幸雄君) もちろん私は内河なる者を承知いたしております。
#14
○小野明君 指令したことはないと、このようにおっしゃるのでありますけれども、この判決大要というものが、はっきり内河君が自供をしておる供述によってこれができ上がっておる、こういうことであります。それによって情状酌量もされておるようであります。あなたも御承知のように、公判廷におきます供述自供の重要性はきわめて高いわけでありますね。そういうことから見ますと、指令はしていない、このようにおっしゃるんだが、ソ連の軍事法廷では、指令を受け、と、こう出しておる。そうしますと、やはり私はすっきりしたものをそこに感じない。何かやはり疑惑が残っておるわけであります。これは国民全般についても同様であろうと思うのであります。
 そこで、再度お尋ねしたいのでありますが、内河君にあなたのほうでいかなる形においても指示あるいは暗示ですね、あるいは黙示の了解ということもまたこれあり得るわけでありますが、そういうことは一切ないんだと、このように断言し得るかどうか、再度その点をお尋ねをしてみたいと思います。
#15
○参考人(黒川幸雄君) 私が、内河という人をということばを使いましたのは、すでに本会の人間ではございません。一人格でございますので、そういうことばを使ったわけでございますが、その内河という人が法廷で、どういう心境のもとに、あるいは心理のもとにそういう発言があったのか、そういうことは私は確認いたしませんが、もし伝えられるようなことがあったといたしましても、どういう心理でそういうことを述べたかということはちょっと理解いたしかねるところでございます。先ほど御質問のございました、いわゆる明確にも、暗黙のうちにも、暗示のうちにも、そういうことをやったことはございません。
#16
○小野明君 あなたの会では、国内情勢の分析あるいは国内情報をとり、あるいは海外の情報をとり、それを分析していくと、こういう仕事があると思うのでありますが、あなたの会では、情報収集の方法といたしましてどのような手段方法をおとりになっておるか、これを参考までにお尋ねをしてみたいと思います。
#17
○参考人(黒川幸雄君) ただいまのお尋ねでございますが、われわれのほうの職員が、あるいは専門的な知識を有しておる人、あるいは旅行から帰られた人、こういうふうな人に直接面接いたしましていろいろお聞きすることもございます。また、公に発表されております各種のニュースあるいは文献、こういうふうなものを克明にフォローいたしまして、そうして一つの結果をまとめ上げると、こういうふうなことをやっております。あるいはまた、第三者の方に協力していただきまして、そういう人の知識、あるいはそういう人が得ました情報というふうなものを協力していただく、こういうふうな方法によって、われわれの仕事を遂行いたしておると、こういう実情でございます。
#18
○小野明君 情報の収集の方法といたしまして、いまあなたがおっしゃったのは、いわゆる間接的な方法といわれる問題についてお述べになった。そのほかには、直接方法といたしまして、あなたの会員を海外に派遣をする――国内は別に必要ありませんからね、海外に派遣をするというような場合があり得るのですかどうですか。
#19
○参考人(黒川幸雄君) われわれの仕事の性質上、場合によって、海外に行くということもございます。香港あるいは台湾その他に参った例もございまするし、また、ヨーロッパに参った例もございますが、そう数多いケースではございません。
#20
○小野明君 あなたの会員のそれはまあ出張の場合ですね。先ほど最初におっしゃったのは、旅行から帰られた人、この人から話を聞くことはあると、こういう方法をおとりになっておるわけですね。そうしますと、内河君がもう世界政経調査会をやめておる以上は、あなたの会とも何ら関係はない。だから、この人がソ連旅行から帰ってこられたと、そうすると、関係はないわけですから、この人からあなたのほうで話を聞くということもまたあり得るわけですね。
#21
○参考人(黒川幸雄君) われわれといたしましては、外国を旅行した者から、だれでもかれでも聞くというわけでもございませんが、ただいまおっしゃったような場合におきまして、われわれが、ケース・バイ・ケースといいますか、そのときの事情によって、われわれの職員でない者から話を話く、こういうことは理論的にはあり得るわけでございます。
#22
○小野明君 まあ理論的にはあり得ると言いますけれども、実際にはないわけですか。それとも、この旅行から帰った人から話を聞くという場合に、どんな人という選定の基準というものがそれではおありになるのですかどうですか、再度お尋ねします。
#23
○参考人(黒川幸雄君) われわれとしては、特に基準というふうなものはございませんが、しかし、外国から帰ってこられた方が、あるいは新聞紙とか、あるいはその他の諸雑誌にいろんな見聞記とか御意見を書かれることがございます。われわれのほうは、そういうものを常時購入いたしまして目を通しておるわけでございますが、なかなかいい御意見を持っておられると、あるいはいい見聞をされておるということになりますれば、何かまた新聞や雑誌には載らなかったようなことでもお知りじゃないかというふうな観点から、そういうところへお伺いをすると、こういうことはあり得るわけでございます。
#24
○小野明君 そうしますと、一般的にですね、海外から帰ってきて、これは重要な参考になり得ると、こう判断した場合には、おたくの会に関係のない――内河を含めて――関係ないというわけですが、これから情報を聞くという窓口はあいていると、このように考えてよろしゅうございますか。
#25
○参考人(黒川幸雄君) いま広い意味で窓口があいておるかという御質問でございましたが、たびたび申し上げておりますように、ケース・バイ・ケースでありますが、理論的には窓口が開いておると、こう申し上げられると思います。
#26
○小野明君 まあおたくの会の性格上、そういったいろんな情報マンといったようなものが存在する素地をつくられておる、こういうことは言えると思うのであります。
 そこでですね、再度内河君の問題に戻ってお尋ねをしてみたいと思うのでありますが、内河君は、昨年八月三十一日、あなたの会を退職をしておるわけですね。それについて、その退職の理由、これはいかなるものですか。
#27
○参考人(黒川幸雄君) ただいま御質問がございました点についてお答え申し上げます。
 内河という人は、すでに紙上でも御存じだと思いますが、天理外語のソ連語科といいますか、ロシア語科といいますか、こういうものを出ておりまして、非常に会話に興味があったやに聞いておるのでございます。御承知のように、私の会といたしましては、あまり会話というよりは、やっぱり文章を早く正確に読み取れると、こういうことが私のほうの要望なのでございますが、本人は非常に語学に興味を持っておりました。私のところにはいろんな語学を卒業した大学卒の人もおりますが、われわれが見ましたところで、英語を学んだ人が、英語を学んだからアメリリカへ行きたいとか、あるいはイギリスへ行ってみたいという特別な希望はないようでございますが、やはりドイツ語をやった者は一ぺんドイツへ行ってみたいとか、あるいはフランス語をやった者は一度フランスへ行ってみたいという希望が非常に強いのでございます。まあソ連語につきまして、それを研究しておりました内河君にいたしましても、一度やはり自分の専攻した語学の国へ行ってみたいのだという希望が非常に強かったようでございまして、したがって、語学に非常に熱心でありました。語学が好きだからそういう気になったのか、行きたいので語学に熱が入り出したのか、そういう点はよくわかりませんが、とにかく語学に熱心でございました。それで一昨年でございますか、一応、一度通訳として船に乗りたいという希望を持ち出したことがございました。われわれといたしましては、通訳になる語学を学ぶというふうなことによって数カ月の勤務が欠けるということにつきましては、先ほども申し上げましたような理由でわれわれの希望するところではなかったわけでございます。しかしながら、本人が非常な熱意を持っておるようでございましたので、その当時大学出の者もまだ数少なく、貴重な存在でございましたので、それを認めたわけでございます。ところが昨年になりまして、またそういう申し出があったわけでございますが、われわれのほうといたしましては、そういうことはわれわれの希望とするところでないということは、一昨年の場合も申しておるわけでございますが、さらにそういう希望があるやに聞いたものでございますから、それに対してはそういうことを認めることができないということを申し伝えたわけでございます。ところが本人といたしましては、希望やみがたいところがありましたのか、休暇ということで手続をいたして、そしてあとで聞いてみますと、それに乗っておったと こういうふうなことがわかりましたので、中間に一度帰ってまいりましたときに、こういうことじゃ困るじゃないかということを言ったところが、まあどうしても自分がこのままおりてしまうと困るんで、あともうしばらくだからぜひ行きたいんだというふうなことがございまして、こちらとしては、そういうのは困るということを強く言っておったものでございますから、本人が帰ったあと、われわれといたしましては、そういうふうなものを認めておりましては、会としての規律が立たないわけでございまして、そういう意味で八月三十一日にやめてもらったわけでございます。これは私の想像でございますが、本人としては、この日ソ友好の時代でございまするし、おそらく通訳としてやっていけるという自信が二回のうちに出てきたんじゃないか、これは私の推測でございます。
#28
○小野明君 彼の退職時の給料、それから新聞の報ずるところによりますと、やめたということを奥さんもよく知らないと、こういうふうに言っておるわけですね。そこで、ほんとうにやめたのかどうか。同時に、先ほど申し上げましたが、退職時の給料、それから退職金をお払いになったのかどうか、この二点をお尋ねをしたいと思います。
#29
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの御質問にお答えいたします。
 退職当時の本人の給与は、たしか二万六、七千円ではなかったかと記憶いたします。退職金はもちろんこれに支給してございます。これは会の規定に基づくものでございますが、大体七、八万であったかと記憶いたしております。
#30
○小野明君 非常に給与が低いようですが、それではあなたの会では、それはまあ基本給といたしまして、そのほかにいろいろな実績をあげた場合に業績手当とか、あるいは超勤というような名目で賃金を支払いになりますか、どうですか。
#31
○参考人(黒川幸雄君) ただいま給料が安いという点でございましたが、この点につきましては、われわれも給与の問題につきましては努力いたしました。先ほど御質問がございましたように、私が会に入ってまいりました当座におきまして、いわゆる大学卒を一般公募によって採っておるわけでございますが、比較的やめる人が多い。私といたしましては、その原因をいろいろ考えまして、これはやはり給与の面に問題があるんじゃないかというふうなことで、一般のベースアップがあります場合には、ベースアップというふうなことで、最近におきましてはやや実績の、見るべき実績と申しますか、給与も改善されてきた、かように考えておるわけでございます。ただ給与が低いから、何かその功績によって何かがあるのかというお尋ねでございますが、そういうふうなものはございません。ただ、仕事の量が非常に多くて、そして家へ持ち帰ってやってきたというふうな場合に、その仕事に対するささやかなやはり報償というふうなものはあるわけでございます。取り立てて申し上げるほどの、給与を補てんするというふうなほどのものではございません。
#32
○小野明君 先ほどちょっとお話の中にあったと思いますが、内河君は昨年の四月から八月まで、水産庁の北洋サケ・マス船の東光丸に乗り組んでおりますね。それからさらに昭和三十九年中にも、水産庁の北洋向け漁船に乗り込んでソ連領内に入っておるようですね。これは事実ですか、どうですか。
#33
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの御質問でございますが、先ほどほかの御質問のところで申し上げましたように、彼が通訳として、一度はこちらとしても一応了承した。こちらの望むところではないが、本人のたっての希望でなにした、二回目におきましては、そういうふうなことがたびたびございましては、ほかの職員に対する秩序も立ちませんので、当方といたしましてはこれは認めなかった、こういう実情でございます。
#34
○竹田現照君 関連して。二回目を認めなかった。昨年のうち四カ月にわたる東光丸乗船というふうなことは、これはあれですか、無断欠勤ですか。先ほどのちょっと説明では、休暇をとったというようなことを言っていますけれども、四カ月も五カ月もおたくの調査会では職員に年次休暇というものを与えるようなケースになっておるのですか。
#35
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの御質問でございまするが、もちろん病気欠勤というふうな特殊な場合を別にいたしまして、そういうふうな長期の欠勤を一度に認めるということはございません。ただ、先ほど申し上げましたように、本人といたしましては一カ月の休暇願いを出しておった。ところが、その期限が経過しても出勤しないので事情を調べたところが、自分の希望が認められなかったので休暇届けを出しておって、そうしてその間に乗っておった、こういう事情がわかったわけでございまするので、それで本人が帰ってまいりましたときに、当然これに対して厳重な注意を与えた。そういう結果から、八月一ぱいをもってやめるというふうな段階にまいったわけでございます。
#36
○竹田現照君 一月の休暇願いですがね、船に乗って北洋まで行くということは、おたくのほうでは当然にわかっていたのですか、それについて。これは普通の会社なり役所であれば、処分ものですよ、無断欠勤ですから。三カ月も四カ月も出てこないというのは、初めから船に乗ってどこかへ行ったということになるのですが、そういうことを知りながら何ら身分上の措置というようなもの、こういうものをとっておられないところに疑惑がある。その間の給与はどうなっているのですか。それから、水産庁に通訳としてかってに乗り込んでいて別途収入を得ているはずですね、本人が。そうすると、あなたの会の職員ですから、半年近く別の給与を取って、これは内職にしてもちょっとひど過ぎる。そういうような職員の勤務状態というようなものを、おたくの会というのは認めているのですか、通常。この内河君に関してだけそのことを黙認しておったんですか、その点がちょっと理解ができないわけですよ、通常の雇用の関係だけとすれば。明確にその点少し説明してください。
#37
○参考人(黒川幸雄君) ただいま黙認しておったかというお尋ねでございますが、先ほどもたびたび申し上げましたように、これを黙認いたしておったわけではございません。一回目に参りますときは、先ほど申し上げましたように、やはりそういうふうな語学に対するなにがあるんだろうということで、こちらとしては好むところではございませんが、一応了解をいたしました。二回目にそういうふうな申し出があった場合に、われわれといたしましては、やはり会の秩序としてそういうふうなことを認めるわけにはいかなかったわけでございます。ところが、本人といたしましては休暇届けを出して、それで病気による休暇というふうな意味合いでございましたので、これはもちろん認めざるを得ないわけでございます。ところが、その一カ月の休みの期間が過ぎても出てこないということで、われわれのほうで調べましたところが、乗り組んでおることがわかった。それで途中下船の機会もあったようでございまして、その際に、われわれとしては口頭でそういう不都合を警告いたしました。しかし本人といたしましては、一度引き受けた仕事であって、自分が乗らなければ非常な迷惑をかけるんだ、それが先方の口実かどうか知りませんが、そういう立場に立って、とにかく途中下船は困るんで乗せてもらいたいということで、しかし、こちらとしてはそれを認めるわけにはいきませんから、厳重に警告いたしましたが、ただ、そういうふうに相手に迷惑をかけるということを非常に強調いたしましたので、こちらとしては、これを軟禁するわけにもいきませず一応放任いたしたわけでございます。そういう事情で八月の下旬に帰ってまいりまして、八月一ぱいをもってこれを辞職をさした、こういう事情でございます。われわれのほうといたしまして、そういうルーズな勤務というふうなことは全然やらしておりません。それを乱すおそれがあったから処置したわけでございます。
#38
○小野明君 この昨年の分ですね、あなたは、その勧務の態様が非常にルーズである。これは皆さんそのとおりに感じておられるわけでありますが、四月から八月まで水産庁のサケ・マス漁船に乗り組んだ際の休暇は一カ月しか出ていない。しかし給与は四カ月も払っていますね、どうですか。
#39
○参考人(黒川幸雄君) 休暇は一カ月で、八月まで四カ月払っておるのかという御質問でございますが、これは八月一ぱいまで払っております。
#40
○小野明君 でたらめじゃないですか、休暇願いは一カ月しか出ていない。あなたも指摘するように、非常にルーズな勤務である、これにしかも給与だけは払っておる。世界政経調査会の勤務というのはそういった状態なんですか。さらにまた、私がお尋ねをいたしますが、水産庁の船に通訳が要るのですか、通訳が要りますか。
#41
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの御質問で非常にやり方がルーズな点があるのではないか、こういうお話でございましたが、われわれはそういう事情におきまして、これは当会の職員として適当でない、われわれがもしそれを長く使うつもりならば、ここで厳重に給与の打ち切りとか、その他懲戒とかいうふうな処置によりまして断固処置をとったでありましょうけれども、われわれとしては、こういうなには、そういうことによってなにすべき問題でなくて、やはり会の職員として適任でないのではないか、これはやはりやめていただくほうがいいのじゃないかというふうな、そういう逆にきびしい気持ちになりましたから、一応八月までの給与、先ほども御質問ございましたが、きわめて低い給与ではございまするし、八月まで一応払った、こういうふうな事情でございます。
 それから農林省の、水産庁ですかどこか知りませんが、そういう北洋の船に通訳が必要なのかどうかというお話でございますが、これは本人がそう申しておるわけでございまするし、私は直接水産庁に確かめたわけではございませんが、そういうものを必要としたということは間違いがなかろうかと推判いたしておる次第でございます。
#42
○小野明君 おたくは給与を払っておる。水産庁というのは、少なくとも役所の船ですね、これに乗せるのにどういう雇用関係になっておるのかどうか。この点は、あなたのほうではどういうふうにして水産庁の船に内河君を乗せたのですか、これをお尋ねしておきたい。
#43
○参考人(黒川幸雄君) 先ほどから申し上げておりますように、われわれのほうから乗せたのではございません。本人が一切手続いたして乗船したように聞いております。
#44
○小野明君 水産庁が参りましたらその関係をお尋ねをしてみたいと思いますが、内河君の上司ですね、あなた御存じだろうと思いますが、最近自衛隊の中央病院に入院されておる人を御存じですかどうですか。
#45
○参考人(黒川幸雄君) ただいま御質問がございましたが、上司で中央病院に入院いたしておる者はございません。ただ私が推測いたしますと、私もいろんな関係がございまして、毎年六月ないし七月ドックに入ることになっております。以前からお願いしておったのが、六月の下旬にちょうど部屋があるというので私が入ったことはございます。ちょうど入院中でございましたが、こういうふうなことがございまして、真夜中にある新聞社の方が病院をたずねてまいられたことがございます。私はまだ検査の途中で、あと一つ二つ残っておったのでございますけれども、明日それでは一応病院を出て事務所で会おうということで、各社の記者の方々に会ったわけでございます。
#46
○小野明君 自衛隊の中央病院というのはそういうふうにあなた方部外者でも自由に入れるのですか。これは防衛庁の関係にお聞きすればいいんですけれどね。あなたの場合はどうです。どういう手続、どういう方法で利用をしたわけですか。
#47
○参考人(黒川幸雄君) 私はそれがどういうたてまえになっているかはよく存じませんが、私はかつて防衛庁の広報課長をやっておったことがございます。私は、その当時広報課におりました人、そういう人を通じて、私は、それがたてまえ上できないことであるならばけっこうであるけれども、どうなんだということで参ったわけでございまして、おそらく筋と理由があり、しかも先方の病院としての、つまり隊としての何も支障ないという限りにおいては許されておるのじゃないかと、私はそういうふうに考えております。
#48
○小野明君 この点も私もちょっと疑問に思うわけです。きょうは防衛庁の出席がございませんが、その辺もひとつ呼んでいただきたいと思います。
 それでは次の質問に移りますが、昭和四十一年度、あなたの会は、内閣調査室から東南アジア、中東諸国を除く世界各国の政治、経済、社会事情の調査並びにこれに関する資料の作成と、こういうことで一億七千八百九十一万円、これを昨年受け取っておりますね。昭和四十年度は幾ら受け取られたわけですか。
#49
○参考人(黒川幸雄君) 質問にお答え申し上げます。
 昭和四十年度に幾ら受け取ったかという御質問でございますが、実は昭和四十年の明確な数字は、私覚えておりません。
#50
○小野明君 概算でいいです。
#51
○参考人(黒川幸雄君) ただ、大体のところを申し上げますと、それより二千万ないし二千五百万下回っておった。昭和四十一年度の数字を出されましたが、それより二千万ないし二千五百万下回っておった、かように記憶いたしております。
#52
○小野明君 そうしますと、ほぼ四十年度決算額としては二億ということになりますね。それでこの二億の金の受け取り方、内調から受け取るというのですが、その受け取り方は一体どういうふうになるのですか。たとえば予算積算基礎に基づいて、予算要求をやる、そうすると、内調のほうであなたといろいろ協議をおやりになって額が決定されると思うのでありますが、どういう請求の、予算要求の仕方といいますか、どういう手続によってこの金をお受け取りになったわけですか。
#53
○委員長(亀田得治君) ちょっとその前に……。先ほどのお答えは、四十一年度よりも二千万ないし二千五百万下回ると、上回るじゃない、下回るほうですか。
#54
○参考人(黒川幸雄君) はい。そういうふうにいま回答しようと思いました。
#55
○小野明君 ああ、そうですが、下回るほうですね。じゃ一億五千万ぐらいと、四十年度はね。
#56
○参考人(黒川幸雄君) 当会といたしましてどういうふうな金の受け方をするかということでございましたが、大体向こうからまいります指令書というものは、国内外の政治、経済あるいは社会、文化、国民生活というふうなものについての調査、研究を委託するというふうな形でまいるわけでございます。そうして室といたしましては、おそらく大蔵省にこれを要求される基礎をお持ちになっておられると思いまするが、それに基づいて得られました予算をわれわれのほうに配付いたしまして、そうして毎月一回ぐらいはこちらの出しましたいろんな資料、あるいは調査の結果、こういうものを報告いたします。そういうときに、何くれとなくあるいは指導、あるいは批判を受けるということによってその予算を消化していくと、こういう実情でございます。
#57
○小野明君 そうしますと、積算のまあ基礎といいますか、予算要求の基礎というものは、あなたのほうでつくるのではなくて、内調自体でその金はつくるわけですね、予算というのは。そこでこしらえて大蔵省に要求し、それがきまったならばあなたのほうに分けると、あなたのほうに渡すと、こういうことになるわけですか。あなたのほうでは、どれどれの調査をやるからどれほど要ると、こういう形になるのじゃないですか、ならないですか。
#58
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの御質問でございますが、当会といたしましてもすでに本年でたしか七年目になるわけでございます。その間ずっと仕事をやってまいったわけでございまするが、委託の性質上、これはわれわれのほうでこういうことをやりたいからこうだということでなくして、委託者のほうでこういうふうなことをやるについては大体これぐらいの金でまかなえる、こういうふうな形で出るのが委託、受託の通常の関係だと思いまするし、また実際に当会といたしましても、そういうふうなことが原則となっておるわけでございます。
#59
○小野明君 その四十年度約一億五千万の精算額の内訳をひとつ説明をいただきたいと思います。
#60
○参考人(黒川幸雄君) ただいま四十年度予算の内訳ということでございましたが、私、実は四十年度は、ここの御質問が四十年度を中心に行なわれるということを、私がこういう国会になれておりません関係で十分になにいたしておらないわけでございまして、先ほど申し上げたように、四十一年度の決算がこうであって、大体二千万から二千五百万の差で一億五千万だというふうな意味合いの御答弁が許していただけるなら、それによって御答弁さしていただきたいと思います。
#61
○小野明君 それでけっこうです。
#62
○参考人(黒川幸雄君) 約一億五千万の金額についての内訳でございまするが、大体のところは人件費とか、あるいは諸設備、つまり、言いますと経常的な経費、こういうものがおそらく四、五千万で、その他の調査研究費というのは大体一億円か、あるいはそれより少し欠けておるんじゃないか、こういうふうに考えます。
#63
○小野明君 衆議院の法務委員会で、広岡会長が御証言になっておるんですけれども、その際は一億を欠けるということではなくて、四十一年度でいいますと、この調査費――あなたの会で直接調査をする、あるいは再委託をする、こういった調査費というものが一億二、三千万円、こういう証言をなさっておるわけですね。この同じ四十一年度で聞きますというと一億を下がる、こういうお話でございますが、非常にずさんな話で困るわけですね。国民の血税でありますから、二、三千万も事務局長と会長との間に差があるということでは困る。昭和四十一年度総額は一億七千八百九十一万円とはっきりいたしておるわけでありますから、これは調査費は幾ら、あるいは資料費幾ら、印刷費幾ら、事務諸費幾ら、こういうことでひとつ明確にお答えを願いたいと思います。
#64
○参考人(黒川幸雄君) ただいま御質問がございまして、前の広岡会長が一億二、三千万と言われたのに、私が一億ぐらいだろうと、あるいはそれを少し切るかもしれぬと申し上げたので、非常にずさんというおことばでございますが、これは私の先ほどの説明の、舌足らずの点があったからだと思うのでございまして、私は四十一年を基本にしまして四十年を考えた場合にはそうなるんじゃないか。先ほど申し上げましたように、四十年のはっきりした数字は存じませんので、四十一年をもとにして考えると、大体四十年はこういう数字であったのではないか、大体一億ぐらいではないかというふうに申し上げたわけでございます。
#65
○小野明君 ひとつここは四十年度の決算総括の場ではあるわけであります。しかし、あなたが四十年度の決算については正確でない、こういうふうにおっしゃるものですから、私は昭和四十一年度の決算について、これではあなたの記憶が正確であろうと思いまして先ほど了解をいたしたわけであります。でありますから、昭和四十一年度の決算額で正確に覚えておられるとしたならば、それでお答えを願いたいし、それの決算額の精算額の内訳というのは一体幾らになるのか、再度御説明をいただきたいと思います。
#66
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの御質問にお答え申し上げますが、四十一年度の決算額が一億七千余万でございます。そのうちいわゆる研究調査費というものは、前広岡会長が答えられましたように、一億二、三千万、その余はいわゆる先ほど申し上げましたような人件費その他のいわゆる経常費でございます。それが大体五千万ぐらいに相なるというわけでございます。
#67
○小野明君 内調にいろいろな報告をなさると思いますね。内調からいろいろな事項について調査依頼というものがあるだろうと思いますが、その内容について、あるいはその報告に要する費用というのはどこに入るわけですか。また、その額は幾らですか。
#68
○参考人(黒川幸雄君) その報告に要した費用がどこに入るかという御質問でございましたが、これは当会に入りまして、当会から協力をいただいた人に渡すわけでございます。
#69
○小野明君 私の質問が悪かったのかもしれませんが、それではこういう質問にかえてみたいと思いますが、一億二、三千万円という調査費でございますね、これの内訳というのをひとつ再度説明をいただきたいと思います。
#70
○参考人(黒川幸雄君) いわゆる研究調査費の内訳ということでございますが、これは項目といたしまして、いわゆる印刷費とかあるいは資料費とかあるいは旅費とかあるいは翻訳料、そういうふうな性格のものと、それから協力いただきました第三者の手に渡るものと、こういうふうに分かれるわけでございます。
#71
○小野明君 第三者の手に渡る、これも広岡会長との間に非常に証言の食い違いがあるわけですね。大体ほかの会としては内外事情研究会にいたしましても、調査費、資料費、印刷費、事務諸費と、こういう形で分けられておるのですね。そうしてこの決算がなされておる。ところがあなたの場合は、資料も印刷も全部調査費の中に入っておる。広岡会長が一億二、三千万というものは全部個人に渡る金だ、このように証言をされておるわけです。もう少し、ありのままに正確にひとつこの委託費の内容について御説明をいただきたいと思います。
#72
○参考人(黒川幸雄君) ただいま前広岡会長は全部これが第三者に渡っておると、こういうふうな話だったということでございますが、その当時の御質問あるいはその場の雰囲気というふうなものがどうであったかということにつきましては、私おりましたが、その当時のなには十分頭に浮かんでこないわけでございますが、やはり毎日毎日出てきておられるわけでございませんし、非常に大まかな広い意味でそういうことばを使われたのだろうと私は推測するわけでございます。したがって、印刷費にいたしましても、翻訳費にいたしましても、あるいは資料を買う費用にいたしましても、そういうものを含めて、いわゆる会の職員自体が自分でなにするものでないというふうな広い意味であって、もしそういうことばが誤解を与えたとすればまことに遺憾でございまするが、そういうふうな意味で申し上げたのではないかと、かように推測するわけでございます。
#73
○委員長(亀田得治君) 黒川さん、会計の関係の書類は持ってきておらぬですか。きょうだれか持ってきておられるのでしたら、それを見てお答え願ったほうがいいかと思います。
#74
○参考人(黒川幸雄君) 持ってきておりません。
#75
○委員長(亀田得治君) 持っておらぬですか。
#76
○参考人(黒川幸雄君) はい。
#77
○小野明君 非常に困ったのでありますが、決算委員会でありますから、そのお金の関係を主に私はお尋ねをしてみたい、このように考えておったわけであります。それで、先ほど申し上げましたが、この内外事情研究会にいたしましても、アジア動態研究所あるいは国際問題研究会、いわゆるこの内調委託の十一団体の大体の分類分けというのは大体この四項目に統一されておるわけです。この内調の関係いらっしゃいますか。調査室長、これは会計整理について何か会に指示をしておらないのですか、どうですか。
#78
○説明員(大津英男君) 内閣調査室からそれぞれの委託団体に委託をいたしました仕事をそれぞれの団体において予算としてこれをあらわしまして、その予算を執行する形になります。したがって、この予算の項目というものは、それぞれ人件費あるいはいまお話しのありました事務管理費と申しますか、事務諸費と申しますか、そういうもの、それからそれぞれの団体によって事業の内容が異なりますので、あるいは調査研究費でありましたり、あるいはその他の、何と申しますか、経費というようなことに、それぞれ若干は違うのは当然のことだと思いますけれども、そういうように事業費ということで一本であらわしておるところもあるかもしれませんし、あるいはいまお話しのように調査研究費と申しますか、そういうことであらわしておる、いろいろあると思います。
#79
○小野明君 大きな金を委託をしておるのでありますから、それの金の使い方という点についてもあなたのほうでは責任があると思うのですね、この点についてはどういう御指導をなさっておるのですか。
#80
○説明員(大津英男君) やはり委託事業の遂行というものが目的どおりにそれぞれの成果をあげて期日までに出されておるかどうかということに、もちろん監督の中心があるわけでございまして、それにつきましては、予算を執行するにあたって、それぞれの証憑書類というものもととのえて執行いたしておりますので、そういう点からあやまちのないようにチェックをすることもできるのでございまして、ただ、その事業の執行のしかたにつきましては、ときどきの連絡打ち合わせの会議等もありまして、事務担当者がそれぞれの団体との打ち合わせと申しますか、そういうところで指導していく、こういうやり方で事業の執行の監督をするということをいたしております。
#81
○小野明君 事業の金が効果をあげるということはもちろん必要なことであります。金の使い方がほんとうに効果のあがる、あるいはきちんと会計が整理をされておるかどうか、たとえばいまの黒川さんの御証言によりますと、調査費について一億二、三千万円というような概数しか出てこない、これではやはり金がむだに使われているのではないかという印象を受けるわけです。ですからその辺の御指導というのはどのようになさっているのですかとお尋ねしているのです。
#82
○説明員(大津英男君) 黒川さん、手元に資料をお持ちでないから、一億二、三千万円というようなお答えになったわけでございましょうけれども、やはり証憑書類に照らして調査研究費が一億幾らであるかというようなことはぴしゃっと出るわけでございます。
#83
○小野明君 それは出る、出なければたいへんですから、それはなんですが、それではあなたのほうはあとから聞きますが、黒川さんに再度お尋ねをしたいと思います。
 この一億二、三千万円の内訳というのも、たとえば個人に渡す金があるわけですね。再委託をするといいますか、いろいろな人が帰ってくる、そうするとそれから聞くということで、個人に渡す金があるわけです。あるいはあなたのところ自体で所員が使うという、職員が研究に使うという金があるわけです。これはどのようになっているのですか。
#84
○参考人(黒川幸雄君) お答えいたします。先ほどの約一億二、三千万の金のうち、資料とかあるいは翻訳とか、こういうふうな方面に使われるものを除きました金は、第三者に渡るなにが多いわけでございまして、職員といたしましては、一応自分の旅費とかそういうふうなものが中心になってまいるわけでございまして、多くは協力いただきます第三者に渡るものである、かようにお考え願いたいと思います。
#85
○小野明君 そうしますと、この四十一年度でいいますと、この一億二、三千万円といいますと、おたくの内部に残る金というのは、内部自体で使う金というのは、ほほ大体三千万円くらい、あとは全部他に、第三者に渡す金である、こう見てよろしいわけですか。
#86
○参考人(黒川幸雄君) 会の内部で、あるいは資料代とかあるいは翻訳代とかその他に使う金が大体三千万くらいと推定していいかという御質問でございますが、これはそう遠くない数字じゃないかと思いますが、私ここではっきり申し上げる数字を持っておりませんが、そう間違いのない数字じゃないかというふうに考えます。
#87
○小野明君 その第三者ですね、再度委託をする個人、その人は年間、四十一年度でけっこうですが、何名くらい、あるいは職業別にいうとどういう人たち、こういう分類ができましたら分類をして、ひとつお答えを願いたいと思うのであります。
#88
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの御質問でございますが、従来ともどういう職業の人が何名とか、あるいはトータル何名というふうな統計的な数字を出したことはございません。われわれとしての仕事は、毎日毎月単位に仕事が行なわれていくわけでございまして、そのときに提出いたします報告とか、あるいはこちらの判断とか、そういうふうなものを中心にして、そうしてそれにふさわしい、予算にふさわしい仕事の成果であるかどうかということを判断していただいておるわけでございます。
#89
○小野明君 この四十一年度で、職業は別として、何名くらいに渡したと、この何名という数はおわかりになるんじゃないですか。それと、ほぼ一人当たりの金額というのはどれくらいになるものか、お尋ねしたい。
#90
○参考人(黒川幸雄君) 一人当たりの金額ということでございますが、先ほども申し上げましたように、われわれのほうでは、年間何名の人数があったというような統計は従来とっておりません。そうして一人当たり幾らかということでございますが、これは、われわれの仕事の性質といたしまして、やはりその報告なり調査なりの内容の価値とか、あるいはまたそのものを提出される、協力される人のいわゆるキャリアとか、あるいは学識経験とかいうようなものによって違ってくるわけでございまして、われわれといたしまして平均幾らというような数字を会で出したことはございません。
#91
○小野明君 しかし、この一億二、三千万円の金を渡すのに、昭和四十年度でもけっこうでありますが、四十一年度でもいいんですが、何名に渡したということがわからないというのは、ちょっと私はずさんではないかと思います。これは室長のほうでおわかりになればお答えを願いたい。
#92
○説明員(大津英男君) 私のところでもわかっておりおせん。
#93
○委員長(亀田得治君) およその人数わかりませんですか。二人、三人間違ってもいいが、大まかの。そういう統計はとったことはないかも知らぬが……。
#94
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの重ねての質問でございますけれども、われわれといたしましても、一つの仕事に対する支払いが適正であるかどうかというようなことは、先ほど申し上げましたような、いろいろな相手方の立場とか、いろいろな問題等がからみますので、平均というのは出し得ない状態にあるわけでございます。また、仕事の成果、また予算に見合うような仕事の成果であるかどうかということにわれわれとしては中心的ななにを置いておりまして、そういうような、何名の何に支払ったかというようなことは、統計的にとっておらないのでございます。
#95
○小野明君 これはちょっとおかしいですね、人数を何名――個人に渡したと言うのですから、これだけ膨大なお金ですから何名……。これはですね、やはりおわかりになっておるのではないかと私は思うのです。同時にまた、仕事の成果というものもあるでしょう。できふできということもあるでしょうが、個人に金を渡す場合、これはAランクBランクという一応の支払いの基準というものがないと支払いができないのじゃないか、そういう実績に基づいて、やはりそういう基準に基づいてお支払いになっておるのではないか、先ほどお話のように、これは学識経験のあるかなり有名な方であるとかなんとかというのも一つの基準でありますが、そういうことから考えると、そういう支払いの基準というようなものがあるのではないかと思いますが、それについてお話いただけませんか。
#96
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの御質問でございますが、われわれのほうで一つの表のようなものをつくりまして、それでA、B、C、D、Eというようなランクをつけるとか、そういうことはないのでございまして、先ほど申し上げましたように当会はすでに六年、本年で七年目になると思いまするが、その間に非常に慎重にそういう仕事をやってまいりまして、そして絶えず委託者からの指導、監督を受けてやってきているわけでございまして、この五年、六年続いてきたわれわれのやり方というものによりましてケース・バイ・ケースの支払いということになるわけでございまして、格別にこれとこれと組み合わせてこうだというふうな標準は持っておりません。また、どれくらいの人数かというふうなことでございましたが、これも先ほど申し上げたように統計はとっておりません。ただ室に対する報告件数というものは六千余件となっております。これはもちろん会自体の調査研究の結果もありましょうし、あるいは第三者に協力いただいたものもありましょうが、大体そういうふうなことでございまして、意識的に統計はとっておりません。
#97
○小野明君 これは非常にずさんな私は金の使い方ではないかと思うのです。そうしますと、いま五千余件ということを言われましたが、五千余件といいますと、一件について――一億二、三千万というと、ほぼ一件当たりのお金というものが出てくるわけですね。人数が出ないとすれば件数によってお金が出てくる。そういう予算の使い方をしないと、つかみ金でやっているような印象を受けるわけですね。一向に支払いの基準がない。初めにどんどんこれはいいから使っておったが、これだけ残った、で、最後には報酬が多い。こういうふうな非常にずさんな金の使い方としか考えられないのですが、その点はどうなんですか。
#98
○参考人(黒川幸雄君) われわれといたしましては国家から委託を受けている問題でございまするから、金の使い方につきましては格段きちんと努力をしまして慎重にやっているわけでございまして、私がいままでにこれはずさんであるというふうな感じを持ったことは一度もございません。
#99
○小野明君 五千余件もあるのでありますから、ひとつくどいようですけれども、二、三件この件で幾ら払った、これにはだれだれが協力をしたと、こういう例を二つほどあげてくれませんか。
#100
○参考人(黒川幸雄君) ただいま例をあげるようにというお話でございましたが、やはりわれわれの仕事といたしましては、協力していただいている方、これは新聞とか雑誌でもそうでございますが、そのソースというものは、こういう仕事の生命でございまして、これはまことに残念でございますが、ひとつ御了解いただきたいと思います。
#101
○小野明君 名前があげられないとなればその件ですね。五千余件もあるのですから何々の件と、これについて幾ら払ったと、こういうことはどうですか。室長、国会ですから言えないということはないのじゃないですか。しかも国民のお金を使ってそれがどう使われていくかということは、これは関心の的なんですね。それについて参考人はやっぱりおっしゃらない。これは少しおかしいと思う。参考人に再度その点をひとつ尋ねたいと思う。と同時に、室長にもそれについての御見解を承りたいと思います。
#102
○説明員(大津英男君) ただいまお話ございました五千余件ということでございますが、これは世界政経調査会から内閣調査室に日常こういう案件についてこうこうこういうことであるというようなことで資料の形、あるいは口頭で、いろいろな形で報告がまいります。それはもちろん国内のいろいろな治安の問題に関連するものもございますし、あるいは海外のいろいろな国の政治経済、その他いろいろな問題についての案件というものについての報告があるわけでございますが、それにつきましては、先ほどお話がありましたように、専門家その他いろいろな方の協力を得てそういうものを報告をする。また、その報告の中から選別をいたしまして資料とするというようなことで、相当多数の種類の資料の印刷をいたしている、こういうようなことでございます。したがいまして、この件についてどういう人とどういう人が協力をしたから幾らだということは、ちょっと私もここで申しかねるわけでございます。
#103
○小野明君 だから、その人の名前はいいわけですよ。人の名前は言えないというのなら、ニュースソースの問題もあるのでしょうから、それはまあ私はあえて尋ねない。何の報告について幾ら払った、こういう例をあげてもらいたい。私は、内調の存在なり政経調査会のあり方というものが、そういうふうに伏して、隠して明らかにしないというところに問題があるように思うのであります。でありますから、何の件について幾ら払った、こういうことぐらいはお話しになっても差しつかえないのではないですか。参考人どうですか。
#104
○参考人(黒川幸雄君) お答えします。ただいま二、三の件についてというお話でございますが、こういう仕事というものは、いわゆる工場生産品のように一つ一つの大体の価値がきまるというものではないわけでございます。やはり同じことでありましても、先ほど御了解いただきましたように、その人のキャリアとか、そういうようなものが多少の影響を持ってくるわけであります。われわれがこういう件について幾らというふうなことを申し上げることは、やはりそれぞれのその道の人にしてみれば、それはだれのなんだろうかということが、やはりその道の人にはまたつくものでございまして、われわれといたしましては、そういう意味合いにおきまして、熱心な御質問に対してまことに恐縮でございますが、そういう点をひとつ御了承いただきたい、かように考えておるわけであります。
#105
○瓜生清君 関連。黒川さんお伺いしますが、人の名前も言わなくてよろしい、金額も言わなくてもよろしいということにして、五千何件もある中で、こういう調査を依頼されたというぐらいなことは言えるでしょう。五千幾つもあるんですよ。その中にはこういう公開の席上で言っても差しつかえないような例があるんじゃございませんか。何もかも秘密でやっているわけですか。その点をお伺いします。
#106
○参考人(黒川幸雄君) ただいまの質問にお答えしますが、いわゆる何もかも秘密ということばをお使いになりましたですが、何か秘密というと非常に暗い感じを与えるのでございますが、われわれとしては、やはりできれば公表を避けたいというふうな意味で言っておるわけでございまして、ただ項目といたしましては、たとえば最近になりますれば、何と申しましても中共の文化革命というふうなものは、これは世界じゅうの関心の的でございます。そういうふうな場合に、その中心になる解放軍というふうなものは、過去においてどういうふうな発展と経過をたどってきたかというふうなことをつかまなくては、文化革命の本質というものをなかなかつかみずらいわけでございまして、たとえば一例を申し上げますれば、そういういわゆる解放軍の人脈といいますか、そういうようなことについてお願いをするというふうなこともあり得るわけでございます。
#107
○柴谷要君 私は議事進行について提言したいと思うのですが、参考人に問いただすには限度があると思う。ですから私は非常な重大な問題ですから、時期をあらためて証人として喚問すべしということを提言したいと思う。一応委員長のほうで御考慮を願いたいと思う。
#108
○委員長(亀田得治君) ただいまの柴谷君の御意見ですが、参考人に対する質疑等全部終わったあとで、理事会等でその必要性等について検討さしてもらうことにいたします。
#109
○小野明君 官房副長官おみえですね。年に五千件あるのですが、それについて国会でも報告できない、こういうのは何とも……。しかも一億二、三千万円のお金がどこにどう使われているかわからぬ。仕事の性格もあるかもしれませんが、まことにわれわれとしては納得がいかない。ですから、この点について、国会に御報告を願うということについて、いかがお考えでありましょうか。
#110
○政府委員(亀岡高夫君) それぞれ室長が国家公務員法に基づき事務担当の責任者として仕事をしております関係上、ただいままでお答え申し上げましたような線でひとつ御了解いただきたいと思うわけでございます。
 そこで、先ほど来いろいろ参考人並びに室長からも申し上げておりますように、内閣といたしましては、内閣の重要施策に関する情報の収集及び調査、行政機関の行なう情報の収集及び調査等を内閣調査室を通じて行なってきておるわけでございます。その一環として調査会のほうにも委託という形式をとって情報収集活動を行なってきておるわけでございます。情報にはソースが必要でございます。それぞれそのソースに触れますと、今後の調査活動というものに非常に大きな支障を来たす、これも各委員の皆様方には御了解いただけることであろうかと思うわけでございます。
 ところで、五千余件のうちで、一、二件の例示ができないかというお話でございますが、この点につきましては、事務当局者からは、ただいま申し上げたような線しか答えることは無理だと、そこで私どもよく検討をいたしまして、ほんとうに一、二の例でお許しがいただけるなら、次の機会に資料として提出さしていただくようにお願いできればしあわせであると、こう存じておる次第であります。
#111
○小野明君 国会に出せないという何か法令ありますか、理由がありますか。
#112
○政府委員(亀岡高夫君) 国家公務員法に、その職務上知り得た機密はこれを漏らしてはならないという条項があるわけでございます。したがいまして、国会という国権の最高機関でございまするから、本来であればすべて御報告あるいは資料提出等をさしていただかなければならぬこともよくわかるわけでございまするが、やはり各委員御承知のとおり、こういう情報関係の行政というものにつきましては、その調査活動というものに大きな影響があるという面につきましては、政府の責任において国会にも申し上げれない面があるということを、ひとつ御了承いただきたいと思う次第でございます。
#113
○小野明君 どうも了承できないのでありますが、そういうふうにやみからやみになおしておくということが、疑惑に疑惑をやっぱり重ねておるという結果を、かえって招いておるんではないですか。政経調査会、これは国家公務員じゃないですよね。だから、そういったものが適用されるはずのものはない。ですから、今日それほど内密にしなければならぬという問題はないんじゃないか。そういった点で御公表願えぬと、この国会にも御報告願えぬと、こういう点きわめて強い私は不満の意を申し上げて、参考人に対する私の質疑をこれで終わりたいと思います。
#114
○柴谷要君 一言関連して。いま亀岡副長官のたいへん慎重かつ、何といいますか、含みのあるような御答弁があったんですがね。私は内閣調査室その他がやっておる仕事はね、聞けば、何だこんなことかというようなことなんですね。実際そうなんですよ。われわれよく知っておるんです。そういうものを、もったいぶった言い方をするから、国民がよけい何か疑惑を招くような形になる。そうもったいぶらないで、私は話されたほうがいい。ただ国家機密に属する問題は、それは二、三ありますよ。やっておることも知っておる。しかし、そういう問題は、われわれはほじってまでも、あなた方から答弁を求めようとはしておらない。だから、もったいぶらないで、こういうことはこういうことだということを、いまやっておることをある程度明らかにしたほうが、私はすっきりすると思うんです。そういう点を次回に私は質問したいと思いますから、御用意願いたいと思う。というのはですね。総理府のほうが、つまり人員をふやすわけにはいかぬ。しかし、現在の陣容ではできないから、やむを得ず団体に委嘱をしているわけですね、委嘱をしている。ところが、この団体に働いておる職員も気の毒なんですね。安い、いわば請負賃でやっておるために、給料も安いわけなんですよ。だから、何か副業的な仕事はないかと考えるのは無理もない。人間の心理ですからね。ですから、いいところがあれば行きたいと、こういうふうな心理になるのは、当然なんです。ですから、先ほど事務局長が苦心のほどを言われたようですけれども、大学出が二万六千円や二万五千円でとどまってですよ、正直のことを申し上げて、天下に堂々と胸を張ってできるような仕事でないような、いわゆる秘密事項に属するような仕事をやっているように思われるだけでもいやだから、逃げ出そうという考え方を持つのは当然だと思うんです、いまの若い者は。そういう実情の中にあるんですから、もう少し副長官等においては、そんなに極秘なことをやっておるのじゃないのだ、当然必要なことであるけれども、調査はこういうことをやっておるのだということを、ある程度明確にしたほうが私はいいと思う。こういうことを申し上げて、本日の主役である小野委員からの質疑は終わりましたから、私はこれでとどめておきますが、次回にまた御質問いたしますから、どうかそういう点をお含みの上で、次回のときに御答弁できるようにしていただきたい、こう思います。
#115
○委員長(亀田得治君) 委員長からも要望しておきますが、たとえば昭和四十一年度に外部の人に対して、五百名に金を渡した。それを一、二、三と、符号でいいわけですから、それに対して幾らという金額の明示ぐらいは私はできると思うのです。で、国会がそれを要求するのは、これは決算ですから当然なことだと思います。ニュースのソースに触れることじゃ全然ない。で、本来ならば、いま柴谷君が指摘されたような立場から見れば、ちゃんと題目も書き、これに関して、何びとに対して幾ら渡したということを出してもらえば一番いいわけですが、題目と結びつけられると困るということであれば、少なくとも私は人に渡した金ですね、これは領収書もみんなきちっとしておるはずでして、このことが提出されぬというようなことは絶対あり得ないと思いますので、そのことだけは最小限ひとつ検討してもらう。そうして、やはり基準があると思うのですね。基準も何もないようなことをおっしゃるのですが、ほんとうにないのだったら、それは全く間接的には国費の乱費になるわけでしてね。調査室がそんなことを許しておるはずが私はないと思うのです。やはり基準もあろうと思うのです。だから、その程度はやはりきちんと、最小限私は出すべき問題だと思います。まあそういう点も含めて検討してほしいと思います。
#116
○中村喜四郎君 委員長としての亀田委員の要望なんですが、いまの参考人の話を聞いていて、私どもには、それはそうであるべきという筋もわかるし、また、疑いの持たれる点もあるわけだから、そういう点については、まとめてこの委員会でどういう態度をとるか、あらためて理事会等を開いて御協議いただくことがしかるべきものだと思います。委員長として強く要望するということよりは、やはり委員会の立場をもう少し掘り下げて考えるために、理事会に御相談をいただきたいと思う。
#117
○委員長(亀田得治君) この点は、中村理事からそういう異議があれば、理事会で検討いたしますが、しかし、私は国会としては、私が申し上げた程度のことは当然だと実は考えております。それは各省にいろいろな、たとえば交際費とか、いろいろなものがあります。交際費といえども、これはかってに使えないわけですね。証憑がちゃんと要るのでしょう。使用のしかたは、予算において窮屈なことはさせないというだけであって、それはあなた、何に使ってもいい、何に使ったかわからない状態にしておいていいというものじゃ、これは絶対にないわけですから、だから、これは私は当然なことだと思って委員長として申し上げたわけですが、まあ中村理事、そういう意味ですがね。これは理事会をまあ素通りして申し上げるような気持ちがあったわけじゃない。せっかくこう議論が相当熟しておりましたから、当然なことだ、ここまでは。ソースに触れるようなことを言うとすると、これはちょっと委員長として理事会にはからなきゃならぬと思ったのですが、ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#118
○委員長(亀田得治君) 速記つけて。
 それじゃお聞きのとおりの御意見が内部にありますので、ひとつ皆さんのほうも参考にされて、どの程度その点は明らかにするか、検討してもらいたいと思いますし、委員会理事会としてもその意見を聞いて検討をすることにしたいと思っております。
#119
○小野明君 参考人、どうもありがとうございました。
#120
○委員長(亀田得治君) 黒川さん、どうぞけっこうですから。
#121
○小野明君 外務省、時間がありませんから端的にお尋ねをいたします。端的にお答えを願いたいと思うのです。
 内河君の上告の理由、それと上級審はいつあるか、これをまずお伺いします。
#122
○説明員(岡田晃君) 上級審につきましては、最高裁の軍事委員会は七月十日に上告を受理いたしまして、法手続によりまして七月二十九日までに上告審を開始しなければならないという状況でございましたわけですが、これは弁護士からの特別の申請がある場合には、十日間前後延ばせるということになっております。それで、私ども非常に真剣にソ連側とも連絡しておるわけでございますが、八月五日に上告審の公判があるという中間的な連絡がございました。ところが、それがまた延期になりまして、これが十日前後延ばせるという規定がございますので、おそらく八月の十日過ぎ、あるいは十二、三日くらいになるのではないかと思います。弁護士からは、ある程度の連絡はございますけれども、政府から正式の通報があったわけでございませんので、ここでは弁護士の意見はちょっと――いつ開かれるかということは申し上げられませんけれども、私どもは八月十二、三日ごろではないかと思っております。
 それから上告の理由は、自分はこういうことを認めたけれども、いま先生がお読みになられましたようなことを認めたけれども、刑が非常に重過ぎると思うから、何とか減刑してほしいということで上告する、そういうことを言っておるように聞いております。
#123
○小野明君 内河君は、武田洋行の社員ということになっておりますね。これが武田洋行なる会社というのは実存しないのではないか、こういう話もあるのですが、もし実存するならば、この資本金、代表者、所在地、従業員数、わかれば経理内容、こういう問題についお尋ねをしたいと思います。
#124
○説明員(岡田晃君) 欧亜局の所管事務でございませんので、一切承知しておりません。
#125
○小野明君 衆議院の法務委員会、あるいは外務委員会における欧亜局長の答弁というのがあるわけです。あなた、お読みになりましたか。その中で、武田洋行という会社が実存するかしないかという問題が提起されておる。関係官庁とも連絡をいたしまして明らかにいたします、という局長の答弁があるわけです。それがありますから、私はこの武田洋行なる会社について、いま問題点を提起してお尋ねをしておるわけですよ。
#126
○説明員(岡田晃君) 私どもの局は、ソ連との間の外交交渉を立案し、かつ処理する局でございまして、国内の会社がどういう会社であってどうであるかということは、われわれの所管事務の中にはないわけでございますので、移住局のほうがそういう所管――所管か違うものでございますから、私わからないので……。
#127
○小野明君 いや、あなたの局長答弁があったものだから。
#128
○説明員(山下重明君) お答えいたします。私どものほうは旅券を出す場合に、そこに職業欄というのを設けておりまして、その職業欄に、武田洋行につとめておるということを書いてあったわけでございます。実際には、月に何万件の旅券申請がありまして、これを全部一々、職業が正しいかどうかということを当たることはできませんけれども、それが正確な記載であるように、いつも要望しております。それでこの場合に、事件が起こりましてからいろいろ調べてみましたけれども、正確に私たちがその場に行って調べたわけではないので、はっきりはわかっておりませんけれども、世田谷区にあってボールペンの卸売り業をやっているということを、情報として得ております。その程度しかわかっておりません。
#129
○小野明君 そうすると、従業員数とか、経理内容ですね、その会社の。たとえば内河君が幾ら給料をもらっておったか、そういうようなことはおわかりにならんわけですね。
#130
○説明員(山下重明君) そういうことは、実際上調査しておりません。わかっておりません。
#131
○小野明君 それをひとつ調査していただけませんか。よろしゅうございますか。
#132
○説明員(山下重明君) それをわれわれのほうで調査するというのは、仕事がちょっと違うので、警察なり何なりにお頼みして、できればそういうふうに調査したいと考えております。
#133
○委員長(亀田得治君) 小野君、時間の関係もありますので、水産庁が来ましたから、もし質問がありましたらひとつ。
#134
○小野明君 水産庁お見えですね。内河君が昨年の四月から八月、四カ月北洋サケ・マス漁船ですか、船に乗っているわけですね。この間の内河君というのは、世界政経調査会に身分があって、そこで給料を受けているわけです。これはどういう理由で彼を乗せたか。この雇用関係というのは一体どうなるわけですか。
#135
○説明員(大場敏彦君) お答えいたします。
 日ソ漁業条約では、A区域とB区域というぐあいに区域が分かれておりまして、A区域のほうは、日ソそれぞれの船が乗り入れして監督している、B区域のほうは、日本船にソ連の監督官が日本の監督官と同乗して監督いたしている、こういう状態になっております。監督船に乗っております関係上、当然ソ連監督官との接触があるわけでございます。その場合に、日本の監督官はロシア語を残念ながら話せませんので、毎年通訳をつれて行っている、こういうふうになっているわけであります。日本の監督船はちょうど十ばいございまして、十人の通訳を監督官とともにセットとして乗せている、こういう状態になっているわけであります。
 昨年、先生御指摘になりましたように、水産庁の監視船東光丸に本人は通訳といたしまして、四月三日から八月三日まで約四カ月間、臨時の非常勤職員の臨時期間雇用という身分で、通訳といたしまして採用いたしまして、乗船しておったわけであります。昨年実は初めて雇用いたしましたわけでございませんで、それに先だちます三十九年に、第三利丸という、これも水産庁の監視船でございますが、そこに乗船いたしました経緯がございます。これは四月の十四日から八月の十七日の間、水産庁として同様に臨時職員ということで、通訳として雇用しておったわけでございます。その三十九年に臨時職員としての通訳を雇用いたしましたときには、いろいろ各大学に、たとえば上智大学だとかあるいは外語大学だとか、いろいろロシア語を勉強している大学があります。そういう大学に、学生のアルバイトということで募集いたしまして、お世話願っているわけであります。現在もそういうかっこうで、何とか適当な人を見つけてもらえないかということを各大学に照会いたしまして、その学生なりあるいはそれを卒業された方々から適当な方を御推薦願う、こういうかっこうで通訳を募集しているわけであります。三十九年のときにも、同様の方法をとったわけでありまして、本人はその当時、天理大の外国語学部ロシア学科を卒業いたしておりまして、それから同時に日ソ学院のほうに在学いたしておりました。その関係で、日ソ学院のほうにごあっせんを願いまして、適当な学生等がおりましたら通訳として採用いたしたい、お世話願いたいと、こういうことを水産庁のほうからお願いしたわけでございます。その関係で日ソ学院のほうからこれこれこういう人がいるというので、御紹介をいただいたわけでございます。その御紹介に基づきまして採用いたした、こういうことになっております。で、引き続きまして、四十年は乗船いたしておりません。四十一年に採用いたしましたときには、前に一回乗船の経験がありますので、本人のほうから水産庁のほうに直接連絡がありまして、前に実は乗ったことがあるので、ことしも実は乗りたいのだ、こういうお話があって、前の勤務状況、その他いろいろ調べましたけれども、特段に差しつかえない、語学が特にたんのうであるかどうかは存じません。まあ普通である、通訳の用としても足り得るということでありましたので、一回経験者でありましたので、四十一年にも三十九年と同様に採用いたしました。こういうことであります。
#136
○小野明君 ソ連船とも接触がある、あるいはその通訳をつとめるというのは、かりに臨時職員であるにいたしましても、私はきわめて重要な人事であると思います。彼が世界政経調査会の会員であるということは、あなたのほうは御存じであったかどうか、あるいは本人の申し立て、そういうものはあったかないか知りませんが、それは一体どういうことなんですか。
#137
○説明員(大場敏彦君) 世界経済研究会、ここに勤務いたしておりましたことは、採用いたしました当時には、少なくとも履歴書をとりますから承知しておりました。ただし、その団体が確実なものであるか、われわれ実際、大体学校の紹介を主体にいたしまして、語学が確かかどうかということが、一応限界でございますので、そういう現在のつとめ場所がどういうところであるかどうかということは、深く精細に調べはいたしておりません。
#138
○小野明君 そうしますと、採用するにあたって身分があって、そこで給料を受けているわけですね。あなたのほうの水産庁としては、その採用にあたって、世界政経調査会と連絡をしなかったわけですか。あなたは御承知かもしれませんが、内閣調査室の委託を受けて、国際情報なり国内情報をとっているのが、世界政経調査会なんですね、そこの会員であるということは、お調べにならなかったわけですか。
#139
○説明員(大場敏彦君) 三十九年に採用いたしましたときには、三十九年の四月に採用いたしたわけでございまするが、本人は東亜経済研究会というところにもともと勤務しておりまして、三十八年の十月に退職しておりました。したがいまして、そのときはその勤務先というものはすでに退職しておった、こういうことであります。それから第二回目の四十一年に採用いたしましたときには、三十九年の九月に株式会社武田洋行に勤務していると、それが四十一年の二月に退職いたしまして、水産庁で採用いたしました四十一年の四月には、すでに同会社を退職しておった、こういうことであります。
#140
○小野明君 これは世界政経調査会の会員ですね。ですから、やはりソ連船と接触があるというのは、きわめて重要な仕事であると思うのですが、あなたのほうでは、そういうものを別にお調べにならずに採用したわけですか。
#141
○説明員(大場敏彦君) 先ほど申し上げましたけれども、三十九年に一回通訳の経験がある、そのときの勤務状況からさしたる支障がない、語学も特にたんのうであったかどうかはわかりませんが、まあ通常のほうであるということでありましたので、特に現在どこに勤務しておる、それがどういう関係があるということは、実際深くは調べませんで、過去の通訳としての実績から推して、採用しても差しつかえなかろうと、かようなことでございました。
#142
○小野明君 知らないと言えばそれまでかもしれませんが、新聞にも何回か書かれておるわけですね。北洋漁船がいろいろ沿岸に寄ってスパイ行為をやっておる。あなたは、あるいはこの前もありましたが、旭洋丸事件などもありまして、いろいろ問題がある。そういった際に、しかもこういう重要な通訳というのを雇う際に、その辺を調べないで雇っておるというのは、そのまま私どもはすんなりと理解ができないのですね、この辺の考えはいかがですか。
#143
○説明員(大場敏彦君) 御指摘のような事情もあろうかと存じますけれども、その当時は私どもといたしまして、まさかそういうふうなことというものは、実際想像すらしなかったのでありまして、特に現在勤務しておるところなりあるいは本人の思想関係がどうだという、そういうところまでは注意を払わなかったということは、事実でございます。
#144
○委員長(亀田得治君) 小野君、時間が……。
#145
○小野明君 水産庁の質問を終わりますが……。
#146
○委員長(亀田得治君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#147
○委員長(亀田得治君) 速記を起こして。
#148
○小野明君 水産庁の質問を終わりますけれども、あなた方がそういうことを全然知らずに雇うなんということは、これはないはずなんです。あなたはとぼけておるのかもしれぬ。ないとすれば、知らなかったとすれば、これは重大な手落ちだ。もっと私は正直な答弁をいただきたいと思いますが、農林関係がどうせまた決算でありますから、その際にあらためて質問をするといたしまして、この際終わります。
 内閣官房副長官にお尋ねをしたいと思いますが、内河君の給与の問題、先ほどお聞きだと思いますが、それからいま旅券からくる武田洋行、これもきわめてそうたくさんな給料を内河君が受けていると思われないのですね。ボールペンの卸しでそう大きな会社ではないということから、多くの給料を受けているということは考えられない。とすると、とてもソ連の領内を、ソ連に行って観光旅行をするというようなお金が出ようはずがないわけです。そこに当然この軍事法廷での判決でのどこかの委託を受けてやっておる、背後に何かある、このようにしか考えられない。まず、この点を副長官にお尋ねをしてみたいと思います。
#149
○政府委員(亀岡高夫君) 内河氏の件につきましては、木村官房長官からもたびたび答弁申し上げておりますとおり、政府部内として、彼にいろんな指示を与えたというふうにお感じになっておるようでありますけれども、政府としては、全くそういう指示を与えたことはございませんし、また政府と何ら関係がないということは、たびたび国会でも答弁申し上げておるところでございまして、この点については、木村長官の答弁申し上げた線を、再度申し上げるほかはないわけでございます。
#150
○小野明君 時間がありませんので何ですが、先ほどの黒川参考人の御意見を伺ってもわかるわけでありますが、内河君はもう世界政経調査会の会員ではない。一般の旅行者である。で、彼が、政経調査会としては一般の旅行者から聞くこともあり得るわけですから、帰ってきた場合には、帰ってきて的確ないい情報があった場合には、お金を出して買うということも、理論的には考えられるということを証言されておるわけです。そうすると、これはまあ各国のスパイでも同じでありましょうが、国内機関と関係があったなんと言うスパイはないわけです。全部関係なくして出るわけですね。そうして、帰ってきた場合にその情報を買う、こういう暗黙の了解というようなものが考えられるわけであります。そういった点について、内河君の生活状態。給与の問題等を考えると、どうもそういう疑惑を私ども感ぜざるを得ない。しかし、世界政経調査会が、こういった何といいますか、まことに拙劣な方法で情報を集めておると、あるいは内閣調査室の意向を受けてやっておるのかもしれませんが、こういうこの種事件について、どのようにお考えになりますか、お尋ねをしておきます。
#151
○政府委員(亀岡高夫君) どのようなふうに考えるかという御質問でございますが、内河氏そのもののとった行動が、どういう意図のもとにやられたのか、実は私も、副長官に就任いたしますと、いろいろ関係者から事情を聴取いたした次第でございますが、その限りにおいては、全く政府なりあるいは政府の委託しております機関の責任者の方からは、内河氏に指示を与えたというような事実は、全くつかむことができなかったわけでございまして、政府として、内河氏とは直接何らの関係がないということを繰り返し申し上げざるを得ない次第でございます。
#152
○小野明君 この内閣官房の決算額が昭和四十年度で十億九十七万八千五百六十六円、これは御承知のとおりです。その中で情報調査委託費が四億七千七百八十九万五千三百三十四円、ほぼ半額にのぼる情報調査委託費というものが委託されておるわけですね。これから見ますと、きわめてこの内閣調査室というものを重視されておるといいますか、この種事業に、先ほど副長官が言われたように、重点を置かれていると、こういうことが私どもわかるのであります。しかし私が申し上げたいのは、内閣調査室の――時間がありませんから申し上げますが、組織機構、これは室長御承知のように、一部から六部にまで分かれておりますね。その中で海外情勢のところ、第二部の問題にまいりますと、大体六部に分かれておるようであります。昭和三十九年の資料でいきますとね。そうですね。一部から五部までは、朝鮮、中共、東南アジア、ソ連、東欧と全部社会主義国、いわゆる共産圏に重点を置いておやりになろうとしておる。この意図が明確にうかがえるわけでありますが、実際調査の対象というのは、そういう社会主義国を対象にして重点を置かれておるものかどうか、これをお尋ねしてみたいと思います。
#153
○説明員(大津英男君) 結果としては、そういうふうになかなか情勢がわかりにくいところでございますから、そういうことになりまするが、資料としていろいろ調査をいたしておりますものは、西欧関係においてももちろんやっておりますし、別段共産圏だけの調査に限っておるというようなことはございません。
#154
○小野明君 そちらに重点が置かれて、今回の事件についても、それを裏書きするような事件だと私は申し上げたいわけです。
 それから、内閣調査室いわゆる内調については、かつてこういう歴史がありますね。官房副長官御存じかしりませんが、昭和二十九年の一月二十七日に、駐日ソ連代表部のラストボロフ二等書記官がアメリカ側機関に逃亡した事件がありました。御承知ですね。この事件の発展の段階で、これは松本清張氏が書かれて言われておるのですが、事実関係は、これは間違いないと思いますが、アメリカにおけるラストボロフの調査が進むと、こういう日本の新聞記事を見て、すぐに警視庁に自首したのが内調関係の軍人二人、これは当時の新聞に出ておる。事実としてですね。それからソ連代表部の情報将校と連絡を持っていたという疑いで逮捕されたのが、同じく内調関係の外務省の出向役人が三人、そのうち一人は検事の取り調べ中に、二階から飛びおりて自殺をされておられます。こういう事件がある。でありますから、この事件を見ましても、あるいは発足当時、村井順室長であろうと思いますが、この人の言をいろいろと調べてみますと、やはり日本のブラックチェンバー、こういう印象をぬぐい切れないのであります。そういったことから、私はこの内調なるものが、情報調査委託費を加えてみましてもほぼまあ大体七億ぐらい、約政経調査会を含む十一団体に五億近い金を配っておる。こういう必要があるのかないのか。日本には、もちろん戦争放棄をいたしまして、こういう問題を、ブラックチェンバー的な印象を世界各国に与える、あるいは今回の事件でも、非常に日ソの友好親善という問題にも阻害を与えたと思うのでありますけれども、やはりブラックチェンバー的な疑いを持つという内調並びに情報委託、調査委託というものを、廃止をされてはどうかと私は思うのであります。これについて副長官の御見解を伺いたい。
#155
○政府委員(亀岡高夫君) 小野委員も御承知のとおり、日本としては新憲法に基づきまして、この四つの資源の少ない島で、いかに豊かに平和にやっていくかという立場から考えまして、やはり総理がいつも申し上げておりますとおり、どこの国とも平和に仲よくしてまいりたいということと、さらにそのことは、すなわち日本が貿易によって国民生活を向上させていかなければならないという宿命的な立場とも考え合わせますとき、やはり相手のそれぞれの国の実態と申しますか、実情と申しますか考え方等、それぞれ各国によって違うわけでございますので、そういう情勢を、常に正碓に把握するということは、行政を委任されております政府としてはどうしても放置できない問題であることはおわかりいただけると思うわけでございます。そういう点から内閣調査室というものの存在は相手に誤解を与えたり、あるいは相手に何と申しますか、不快な感情を与えたりするようなことは避けながら、正確な実態を常に把握してまいりますために、廃止するという御意見には政府としては賛成できないという点を御了承いただきたいと思う次第でございます。
#156
○小野明君 最後に。官房副長官再度ですけれども、この程度の情報であれば、調査網であればたいしたことはない。堂々と在外公館を通じておやりになったほうがいいわけですよ。私はそういうふうに意見を持っておりますので、内調並びにこういったスパイ行為とまぎらわしい存在を廃止するように再度要請をいたしまして、質問を終わります。
#157
○石本茂君 まず初めに、医務局長さんにお尋ねしたいと思うのでございますが、本院の社会労働委員会でもこのことにつきましては質問があったのでございます。と申しますのは、病産院、いわゆる医療機関の中で取り扱われております分べんの数、これは現在出産数の約八〇%以上、九〇%近くが取り扱われております。ところが、それらの分べんされた赤ん坊に対します保護対策と申しますか、あまりそういうものに気をつかわれておりませんで、非常になおざりになっておりますということは御承知のとおりだと思います。で、このことにつきましては、いままでに国会の中でもたびたび意見もありましたし、関係諸団体、特にその仕事に従事する者は、各方面からこのことについて政府当局の御配慮をお願いしたいということを強く要請して今日にきております。にもかかわりませず何らの措置もされませんで現在あるわけでございます。で、先般社会労働委員会で藤原道子議員が質問されましたときに、局長さんは、答弁の一部でございますが、その中にこういうことを申されております。「私どもといたしましても、もうこれをほうっておける段階ではないということで、実は先ほど来省令改正を検討いたしておりまして、新生児の数というものもいわゆるこの医療法の看護の基準の算定対象にしよう。つまりほかの患者が全部込みで四対一になっておりますが、新生児も四対一の込みにして、少なくとも勘定の対象に入れる。つまり新生児分だけ看護婦の数を増したいという考え方で、現在医療法の規則の改正を検討中でございます。」ということばがございます。それからなおずっと読んでおりますと、ごく近い将来に実現したいということも大臣でございましたか、局長でございましたか、申されておるのでございます。
  〔委員長退席、理事竹田現照君着席〕
こうした御意見を拝見いたしまして、いよいよ医療法の対象の中で、医療機関の中の問題でございますから、医療を対象にいたしまして保護対策がとられるんだということを知るわけでございますが、これは確認をさしていただいてよろしいのでございますかどうか、それからなお、ごく最近と言われておりますが、ごく最近というおことばは来年度ということでございますのか、いやそれはいつかわかりませんということでございますのか、その辺につきましてもお聞きしたいと思います。
#158
○政府委員(若松栄一君) 新生児に対する病院内における看護の体制が不十分であるということは、前々から御指摘があったとおりでございます。しかし、現実にはどの程度に行なわれているかということを申しますと、お読み上げになったように、参議院の社会労働委員会でも申し上げましたけれども、現実に新生児の看護に対する看護要員が法制上定められていないということは事実でございますけれども、病院に配属されている看護婦を新生児の看護に向けているということもまた事実でございまして、現実には産科病棟あるいは新生児を含めた産科並びに新生児の病棟に対しては、おおむね国立病院の例で言いますと、新生児を含めましてほぼ四人に一人程度の看護職員の配置をいたしております。したがって、法制上は十分に手当てがしてございませんけれども、現実には相当な手当てはしてあるということは御承認いただけると思います。しかし、法制上新生児に対する看護の要員は配分しないで、現実に配分しているということは、現実において他の部門がそれだけしわ寄せを食っておるという事実がございますので、病院の看護体制全般としては非常に好ましくない状態になりつつあるということもまた事実であろうと思います。そのような状態を全般的に是正していくために、病院における看護体制をもう少し強化する必要がある。そのためには新生児の看護要員を正規の看護対象に算定するということが一番近道であるというふうに考えまして、私どもはそのような方向で検討をいたしておるわけでございます。ただ、いままでもそういう事実がありながらなぜこれを早急に実施しなかったかということになりますと、現実の問題としては、看護要員が総体的に非常に不足している。特にここ数年来非常な看護要員の不足のために、医療法上の改正を行ないまして看護要員の理論的な数を増しましても、現実に看護要員が足りない。したがって、法規を改正いたしまして改善を希望いたしましても、現実はむしろ違法の法態を助成するというような結果になりかねないということから、私どもとしては現実には相当の看護要員を配属しておるのであるから、あえて法制上の取り扱いだけを是正して、むしろ現実の改良がなくて、法規上の違反的な事実だけが増加するということはかえって好ましくないという判断もございまして、しばらく見送っていたわけでございますが、看護要員の養成計画あるいは増員計画というものも、近年かなり軌道に乗ってまいりましたが、ここ二、三年来、かなり改善してまいりまして、さらに将来一、二年の間にも相当の改善が見られるという予想がつきますので、こういう機会に、このような従来から懸案になっております事案を解決したいということで検討いたしておるわけでございます。
  〔理事竹田現照君退席、委員長着席〕
そういう意味で、できるだけ早い機会にということを申しておりますが、これはもう省令でございますので、あえていつという期限あるいは国会等の制約がございませんので、準備さえ整えばいつでもできるという段階でございますが、最近は専門の団体でございます新生児管理改善促進連合というような専門の団体ができましたので、それらの団体で現在詳細に検討をいたしておるということでございますので、それらの意見も十分聞いた上で、現実的にはどういう手順を踏み、どういうやり方をやって段階的あるいは一挙という、どの方向をとっていったらいいかというような点についても御意見も伺っている段階でございます。その手続を踏み、関係団体との了解も得次第できるだけ早期にこれを実現したいという希望でございます。
#159
○石本茂君 御意見ありがとうございました。確認ができたのでございますけれども、時期につきましてはまだ未定でございますし、看護婦看護婦と局長申されておりますけれども、そうそう看護婦は簡単に一年や半年でふえるわけではございませんので、私は国立病院の例をいまとられましたことについて異存がございます。といいますのは、国立病院等はそれでも何とか体制を整えております。他の犠牲においてではありますけれども、生まれた赤ん坊に対する措置はある程度良心的にとっておりますが、ほんとうに東京のどまん中にあります他の病院あるいは産院等に参りまして、特に夜参りますと、赤ん坊を盗んで出ようと思えば簡単に出れます。私は数カ所知っております。この問題出ましてから、いま申されました新生児管理改善促進連合の申し入れがございましてから、自分の近親者とか、あるいは身寄りの話がありますと、そこに行ってみましたけれども、ほんとうにこれは簡単に新生児室へ入っていって、そこに二十分立っていましても三十分立っていましてもだれ一人かたっといいません。赤ん坊が泣いているだけです、並んで。連れて帰るのは簡単でございます。かつて赤ん坊が盗まれました。窒息死もしております。それから赤ん坊の取り違え事件もございました。なぜこういうことが起きるかというのは、もう言うまでもございませんので、看護婦でなくても、あのものを言うことを知らない、泣くこともわからない赤ん坊のいるところには番人がいる必要があると私は思うのです。この番人は必ずしも看護婦でなくてよいと思います。そういう意味合いにおきまして、足りない看護婦だけを数の上にのぼせまして、それは困難なんだろうというようなお考えではなくて、実態をもう少し厳密に調べていただきまして、そしていまのままではいけないんだということをお考えくださるならば、この問題は規則の改正ごでざいますから、今年じゅうでも簡単に私はできると思います。現実をやはり軽く見ておいでのように思います。間違いがないからそれでいいということじゃございませんで、それが起きる状態にあるんだということを私強くこの際申し上げたいと思います。それからなお、盛んに看護婦看護婦と申されておりますけれども、分べんや、あるいはまたそこにあります赤ん坊の数その他からいたしまして、医師というものはこの際全然考える必要がないのでございますかどうか、ないということでありますればその理由をこの際お伺いしておきたいと思います。
#160
○政府委員(若松栄一君) 第一点の、新生児を扱っておる施設におきまして看護職員あるいはそれにかわるべき監視的職員が足りない、そのためにはあえて不足しておる看護婦だけに頼ることなく、一般的に監視的要員だけでもいいではないかというお話でございました。これにつきましては、私どもといたしましては、医療機関の中におきます監視業務というものは単に一般の建物管理のように盗難、火災というようなものの監視だけではなしに、現実にそこにいつ起こるかわからない病状の変化に即応できるような能力を持った人の監視でなければ意味がないというふうに考えますので、そういう盗難の危険さえあるということに至ってはまことに存外でございますが、そういう意味では私どもはできるだけそういう能力を持った、資格のある人の監視のもとにおきたいという趣旨で、できるだけ正規の看護職員をもってその監視という使命も十分果たさせたいという趣旨でできるだけ看護職員を充てたいという趣旨でございます。もちろんそのような者が早急に得られない場合に、臨時応急措置として通常の監視的な要員を置くということも、これは施設の管理者として当然考えてしかるべきことだろうと思います。将来、この状況によりましては、そのような応急策ということも考えてみたいと存じます。
 なお、第二点の新生児の看護要員もさることながら、これが医療の対象となるという意味で、医師の要員を新生児に割り当てる必要がないかという御趣旨かと思いますが、これにつきましては看護の場合といささか様子が違いまして、小児科、あるいは産婦人科の医師を医療法の規定によりまして算定いたします場合には、通常、御承知のように約十六名に一人というような基準がございますけれども、新生児の場合に、原則的には新生児は、これは健康児でございます。いま申し上げておりますのは新生児室、つまり生まれて病人でない赤ん坊でございますので、これを一般の医療の対象として考える場合にどの程度に考えるかということ、非常に困難な問題でございまして、未熟児その他の病児でございますと当然対象の患者に対する基準として医師の定数を当てはめることは当然でございますけれども、健康の新生児というものにつきましては、原則的には直接的は医療はございませんので、いわゆる保育になりますので、この点は、通常過程においては当然医師の力を必要としない部分でございます。そういう意味で、医師を現行の医療法の基準をそのまま新生児に適用するということは相当問題がございます。しかし、これがゼロでいいということは全く考えておりません。しかし、新生児の看護につきましても、相当長期間やりくりでやってまいりました経験もございます。医師につきましてはそのやりくりは看護職員のやりくりほど困難ではないと思われますので、この点について早急に医師の定数を新生児のために割り当てようという考え方は現在のところ持っておりません。また、新生児管理改善促進連合のほうでも直ちに医師の定数を割り当ててはどうかというような意見も現在出ていないようにお伺いいたしております。
#161
○石本茂君 御意見にありました、後段の医師の必要性をめぐりましてになりますが、これは健康児でございます。ところが疾病を持っております患者さんに四人に一人という規則があるのはうれしゅうございますが、この四人の中には現在無資格者を投入してもよいというような条件が出てきております。病人に対してすらもそういうことを言っておきながら、健康児であります赤ん坊に対しまして、医師の問題とは違いますけれども、保育だけでいいんだ、あるいは観察だけでいいんだ、健康児なんだということから考えますときに、足りない看護婦というものをなぜそんなに強くそこに設定なさるのか、やはり道理が合わなくなってくるように私は思います。もちろん看護婦を置く必要があるとおっしゃる局長の御誠意は私はよくわかります、うれしいと思います。ほんとうにそうあってほしいと思うのですが、足らないものを当てにして、そして法律あるいは規則の部分を直すことが困難だというきょうまでの過去の実績にかんがみまして、いま局長さんがそういう誠意を、おことばを吐かれます反面、必ずやはりおりませんから法的には法を犯すことになります。それを強制することになりますと、先ほどおっしゃったことばがそのまま当てはまっていくということになると思います。要しますに、そういう病産院の新生児を集めております部屋に常にだれかが常時おれるのだ、おらなければいけませんぞというような私は指導監督というものが、当局の中からぜひ一日も早く出していただきたいと思います。で、痛い経験だと思いますが、大津日赤の場合を考えますと、ちょうど労働争議の最中でございました。あの赤ん坊を取り違えましたのは、はっきり申しますと、そこに十分なる子供たちを見る手がなかった、見る目がなかったということがあの事件を起こしております。そういうことを考えますと、四年、五年たってあのような苦しみを両方の親がしておりますということを考えた場合には、これは人ごとではございませんので、どうか国家の措置としまして、どうかいま私が申しておりますように、ないものをいくら探せと言ったってこれはないのでございますから、病人にさえもが足りませんためかどうかわかりませんが、無資格者を入れてもよろしいぞというふうなことを堂々と申しておりながら、なぜこの場面だけで強くそのことを今日になってもなお言っておいでになりますのか、非常に私は理解がいきません。はっきり申しますと筋道が通っていないように思います。要しまするに、生まれた赤ん坊は母親がいるじゃないか。そんなものはどうでもいいじゃないかという気持ちでなかろうかというような気さえしてきますが、いまの病産院のシステムを見ますと、母親の側に赤ちゃんを置けばいいでしょうが、全部そうしておりません。みんな別の所に置いております。そういうことから、どうか具体的に安心してそこに行ってお産ができる措置方を、指導の中におきめいただきたいということを要望いたしまして、このことについて打ち切ります。
 続きまして、先ほど来申しておられました、関連と言いたくございませんが、看護者が足りませんとおっしゃっていることでございます。見通しが明かるいとおっしゃっておりますが、これはどういうことを意味していらっしゃるのでございましょうか。たとえば国家機関で看護婦の養成を大量にするのだとでもおっしゃいますのでしょうか。あるいは現在ほとんど各種学校でございますので、文部省所管のものはほとんどございません。ほとんど厚生省の指導監督下にあります学校、養成所でございます。この一般の経営でありますところの国立以外のものについても、今後、来年度あたりから国家予算の中で非常に大幅な助成ができるということなのでございましょうか、これをこの際承っておきたいと思います。
#162
○政府委員(若松栄一君) 看護職員の非常にひっ迫した状態が、いくらかこここの段階に来て緩和したということを申し上げておりますが、これで完全に解決し、看護職員が求めに応じて幾らでも十分に得られるという段階に来ていないことはもちろんでございます。私どもの現在の状況におきましても、医療法の規定によります理論的な看護職員の数を充足いたしますにも、大体昭和四十五年くらいまでかかるという見通しをつけております。これはどこまでも理論的な計算でございまして、現実にはおそらくまだその段階に至っても、なお不足を告げてくるであろうということは予測しているわけであります。特に、先ほど問題になりましたような、従来考慮されていなかった新生児看護にも新たに要員を計画をするということになりますと、それだけが現在の理論的需要数にさらに付加されてまいりますので、現在の計画がまたそれだけマイナスが生じてくるという段階でございまして、したがって、やや明かるくなったという程度でございまして、決して根本的に解決したと申し上げるわけではございません。ただ、幾らか明かるくなったということを申し上げますのは、昭和三十五年ころには十七万五千人程度の就業看護婦しかおらなかったわけでございますが、四十年には二十三万人近くになっておりまして、この五年間で五万人程度看護職員が増加した。また将来の見通しの一番大きな材料でございます看護職員の養成施設の定員が最近相当大幅に増加いたしております。五年前に約二万五千の入学者でございましたのが、昨年度は三万四千人、五年間に約一万人近くの入学者の増が行なわれたわけでございまして、これがそのまま数年間続きますと、相当の看護職員の増加になるわけでございます。そういう意味で若干不足の程度が緩和してきているということを申し上げまして、やや見通しが明かるくなってきたということを申し上げているわけでございます。
#163
○石本茂君 一言、局長にこのことに関連してお願いしておきたいと思うのでございますが、いま申されました数字の全体は、准看護婦と看護婦と込みにしたものだと思います。で、准看護婦さんにつきましては、非常に大量な養成が現在着々として実現していると思うのです、一クラス二百名、百名、どのような教育をされておるか存じませんが……。そして出てきた者についても見ると、非常に知能指数の低い者もあるという現実すらもあるわけでございますが、ただふえたからよいのだ、よいのだといって喜ぶべき事態ではなくて、むしろふえたことによりまして非常にその質に、従事する者の内容の質的低下が大きく出てきているということもこの際やはり御配慮いただきたいと私思います。
 それからもう一つお願いしておきたいのは、昔からありました看護婦の養成所でありますところの日本赤十字社その他の古い機関を見ておりますと、国立あるいは都道府県立以外のものにつきましては、もはやこれは経営していけないのだという状態に来てしまっております。なぜならば病院の診療費の中から、医療、診療によって得ました報酬の中から、看護婦養成のために年間二千万近い金を計上しているわけでございまするが、こういう学校等におきましては、長い間やってきた歴史がありますから、まあ仕方ない、赤字を出してでもやっておりますが、もはやこれ以上続けることができませんと、古いしにせほどいっている現状も一つございますので、できますことなら、どうか国立の養成機関をいまよりもっともっと拡充強化していただきたい。数をふやしてくださいといっているのではございません。三十名、四十名という定員でちゃちな教育計画になっておりますが、どうかあれをもっともっと身を入れていただきまして、一クラス八十名ぐらいのものを二学級に分けましてでもよろしいから、大学教育程度並みぐらいの構想のもとに、少なくとも国家機関におきましては今後看護婦教育の充実をはかっていただくということは、私はそこに育ってくる看護婦のためではございませんので、これはあくまでも国民の健康福祉につながりますところの基本的な投資ではなかろうかと思います。国家予算をそんなものに使うのはけしからぬと思う方があるかわかりませんが、足りないから困る、困る。だれが困るのか、国民が困っているのです。そういうふうに考えますときには、これはどうしてでも医務局長さん以下担当の皆さんが精一ぱいにがんばっていただきまして、いま申しておりますように、基本的な投資ではないかと、健康福祉のための基本的な投資として、国家経営の看護婦教育の場をいまよりも増強し、あるいは拡充し、強化するということはできないものなんでございますかどうか、この際この一点を聞いておきたいと思います。
#164
○政府委員(若松栄一君) 看護要員は医療の基本的な要員でございますので、国の医療の拡大に伴い、当然その要員の増大を企図しなければならないところでございまして、特に看護要員はもう患者の絶対数、あるいは病床の絶対数に全く並行して増強を要求されるものでございますので、私どももそれらの医療の需要、それから医療機関の増加ということに見合いまして、できるだけそれに合うようなテンポでこれをやってまいりたいと存じております。特に養成施設の運営の仕方、特に非常に規模の小さいものがたくさんあって、しかも民間の経営にゆだねているもの等が非常にお粗末な状態になってきつつあるということも事実でございます。私どもの担当しております国立の病院、療養所に付設されました養成施設につきましても、できるだけ規模を大きくし、また、したがってそれに伴って教育のスタッフ等の充実もはかりたいということを考えて、できるだけ従来の小施設を統合し、大規模のものにしていきたいということも検討いたしております。ただ、看護要員の養成施設というものは、必ず実習施設を伴いますので、たとえば一つの学校に一学年五学級二百五十人、三学年で七百五十人というような独立の大きな学校をつくりますと、逆に今度は実習施設に非常に困ってくるというような事実がございまして、どうしても規模の拡大というものにも実習の施設の面からある程度限度があるということも、これらの計画を実施しながら痛感しているところでございます。そういう意味で私どものできる範囲内で規模の拡大並びに教育スタッフの充実ということを今後心がけてまいりたいと思っております。なお、私的のものについて助成ということもございましたが、これらのものにつきましては、現在純民間のものについては、遺憾ながらほとんど助成の手がございませんが、公的な医療機関に対する助成は年々これを拡大する方法で努力をいたしているわけでございます。
#165
○石本茂君 どうもありがとうございました。
 次に、公衆衛生局長さんに二、三お尋ねをしたいと思うのでございますが、いま盛んに言っておりましたのは疾病を中心とする問題をやりとりしておりましたのですが、こういうふうに国民の生活が非常に高まってまいりました現時点におきまして、病気になって病院を訪れるということよりも、もう一つの、前段階の公衆衛生という立場に立ちます特に予防衛生といいますか、保健衛生と申しますか、そうした時点におきまして、一体公衆衛生局長さんのお立場で現在どのような措置に、重点的な施策を持っていらっしゃいますのか、お伺いしたいと思います。
#166
○政府委員(中原龍之助君) 公衆衛生というものがどの範囲の仕事をやるかというような問題になりますと、これは非常に範囲が広うございます。で、従来、公衆衛生行政として何を主体としてやってきたかということにつきましては、先生よく御存じでございまして、これはまず第一に考えるものは伝染病の発生の防止、次に、さらに乳幼児の問題、あるいは国の一番大きな――かつては大きかったところの、重要な施策であったところの結核の予防であるとかというような疾病が大体従来は重点として取り上げられてきたのであります。最近になりましてこれら伝染病につきましては非常に減少してまいりました。一方、日本の国の人口構造が変わってまいりまして、それに伴いまして、いわゆる壮年層以降そういうもののいわゆる疾病に対する防止といいますか、そういうものを取り上げていかなければならないということで、最近におきましてはこの成人病の対策というものをひとつ大きく取り上げる。さらにまた、これは国民の体格が年々よくなってまいりますけれども、まだまだ欧米に比べましては低いのでありますので、それに対するために栄養の改善ということで国民全体の栄養を高めていくというような施策をやっているわけでございます。
#167
○石本茂君 いま申されておりました事柄のすべてを整理いたしてみますと、予防対策はさりながら、保健所活動あるいは保健衛生等を中心にいたしますと、主して保健所を中心にした活動が非常に大きくわれわれ国民の立場では期待されるわけでございます。ところが、たびたび申しておることでございますが、現在の各都道府県地域にありますところの保健所にわれわれ国民がほんとうにどの程度のことを信頼して、そこから出てくる指導理念の中で、自分の健康を守ることができるのかというふうなことを考えてみますときに、何かとてもさびしいものがあるように思います。と申しますのは、これは私の手前みそかもわかりませんけれども、保健所活動の中に二つありまして、その一つは取り締まり行政もあると思いますが、もう一つは地域住民の健康福祉へのサービスだと思います。いわゆる指導だと私は思っております。ところが現在の保健所の実態を見ていますと、保健所に必要とする医師の充足率は四四%、実におそまつなものだと思います。必要がないからいかれないのか、必要があるけれども待遇が悪いからこないのかということを調べていきますと、待遇がよくないからこないんだということでございますが、こないから、しかたがないんだからそのままだという現実があるわけでございますが、そうなりますと、医者はいま定められております定数の半分でも保健所は成り立つんだということでございますのかどうか、この際お聞きしたいと思います。
#168
○政府委員(中原龍之助君) ただいま御指摘を受けました、いわゆる医師の問題につきまして、確かに四三%ぐらいの現在は充足率でございます。これに対します私どもはできるだけ医師を獲得いたしたいということで、あらゆる考え得るという面の施策をとっておるのでありますが、現実におきましては非常に困難な状況にあります。私ども、もちろんこういうような衛生行政に従事する職員がいまの半分でもいいかということを申し上げておるわけではありません。大切な業務でありますから、たくさんの医師に参加してもらいたいという気持ちで医師会にも働きかけますし、あるいはそういう大学の先生方にも働きかけまして、できるだけ公衆衛生に従事する医師をふやしてもらうようにお願いをしております。
#169
○石本茂君 一生懸命に探しておいでになることはよく承知しておるのでございますが、私が申し上げましたのは、こられませんからしかたがありませんといって、現在の保健所の機能が一体発揮できますのかどうかということを聞きたかったわけです。私どもが国民の一人として、これは保健所へ行くべきものかもしれませんけれども、むしろ病院に行ったほうが早くわかるし、教えてもらえるというようなことで、病気ではありませんけれども、自分の知っておる知り合いを頼りまして、医療機関であります、診療主体でありますところの病院を利用しておる人が非常にたくさんあることを私自身承知いたしております。こうなりますと、保健所の使命の片方が非常に弱まってきておるというように解釈していいのでございますかどうか、これをひとつ念を押してお聞きしておきたいと思います。
#170
○政府委員(中原龍之助君) 私いわゆる保健所の使命というものにつきましては今後ともその重要性はますますふえる一方であるというふうに考えております。この保健所の行政は第二次大戦後飛躍的にその制度が整備されまして、私はこの保健所のおかげによりまして日本のいわゆる公衆衛生行政が進歩したのだというふうに考えております。したがいまして、ただいま先生から言われましたところの個人個人のいわゆる健康の問題、これをどうするかというお話でございますが、この問題につきましては、私、かかりつけのお医者さんがありまして、その人たちが、その人並びに家族のからだの状態をいろいろよく知っておる、そうして質問すればそれを導いてくださるということは私は非常にいいやり方であるというふうに考えております。ただ保健所が全部の個人に対しましてまんべんなくそういう指導ができるかというと、これは私は不可能であると思います。そういたしますと、保健所といたしましてはその地域におけるところの人々全般の一つの健康といいますか、そういうものについてどういうふうにして指導していくかということが私は最も重要な課題であろうかと、そういうふうに考えております。で、一方、したがいまして、そのような、いわゆる健康指導の方針をとっていきますが、また他の方面からいいますと、公害の問題であるとか、あるいは食品衛生の問題であるとか、こういう問題で個人がいかに努力をしても個人では解決できない問題がある。その、いわゆる目となり手となり足となって働くのは、やはり一つの保健所の役目であろう。したがいまして、こういう方面の仕事も保健所、今後とも保健所の仕事として相当私は重要性を増していく。したがって、その方面の人というものもやはり充実していかなければならぬだろうというふうに考えております。それでその両方合わせて保健所をどうやって運営していくかということが一番問題で、そうしますと、医師が少ないのに両方もできるかというような形になってくる。それでいかにしてそういう保健所を、いわゆる少ない人で、なおかつ少ない人でカバーをして能率を上げていかれるかということがやはり一番の問題、そのために結局その地域住民の人々といろいろ話し合いをまず持ったりなどして効率を高めていく、こういうような方向で進んでいく、そのための地区衛生組織というようなことの活用ということも私非常に重要な問題と考えておるのであります。
#171
○石本茂君 私が心の中にいま描いておりましたことばの言い方は悪かったと思いますが、個人個人というのじゃなくて、地域住民ということばで病院にいる医師を利用しているということを言いたかったのですが、いま局長の申されております一つ一つ、私もそのとおりであるべきだと思っております。そこでお医者さまということばを出しましたから問題がちょっとおかしくなりましたが、その手不足である医師にかわって、地域のそういういろいろなグループができましたときに、そこに行ってその指導的な理念の確立をできる者は一体だれでしょうか。私は、これはいまの時点におきましては、栄養士もおられます、その他いろいろな職種の人もおられますが、保健婦の方にこの問題がかかってきていると思うのでございますが、それで間違いでございましょうか、お伺いいたします。
#172
○政府委員(中原龍之助君) 保健婦の方々が非常によく働いておられますので、実際問題として、地域住民といろいろ直接接触してやっておられるのは、保健所の中では保健婦の方々が、まあ、その職責からもそうでありますけれども、実際問題としても、やはり多いというふうに考えております。
#173
○石本茂君 そこで、私は、むしろ局長にこれは要望したいと思うのでございますが、地方自治体の財政等の関係もありますし、いまあります保健所法をめぐります規則等の問題もありますが、いまのような問題、今日の時点で、いまおります保健婦の数だけでそれをやれと言われましてもできない実態であると思います。もっと保健所活動を完全に果たさせるために、指導方面に、いわゆるサービスに従事いたしますところの保健婦等の職員の増強を、国家の責任で、公衆衛生行政の中核でありますところの衛生局のお立場で、このことを強く要望し、実現をしていただくことがなぜできないのか、私そのことをこの際お聞きしたいと思います。
#174
○政府委員(中原龍之助君) 私どもも、保健所に従事するところの衛生行政に関係する職員の充足につきましては、各県に対しましても、できるだけ努力してもらうようにということでお願いをいたし、私たち自身といたしましても、そのように努力しているつもりでございます。
#175
○石本茂君 これはどんなにみんながんばっておりましても、背景には経済が伴っておりますので、地方自治体が裕福でございますれば、そういう方面にお力を入れると思いますのですが、なかなかそうはまいっておりませんから、局長さん、お願いでございますが、どうか厚生行政の立て役者でありますところの公衆衛生局が中心になられまして、そういうところに働く人々の生活の保障、ということは誤りでございますが、助成でございますね、十分な活動ができるための助成を、予算的な措置の中で考慮ができないということなのでございましょうか。できるものでございましたら、特段の配慮方をこの際お願いできないかということをお願いいたしておきます。
 先ほど局長申されておりましたが、新生児を含めた乳幼児、いわゆる母子保健、法律はりっぱにできました。しかし、実際にこれが地域の中で生きた活動になっておりますのかどうか。それから、先ほど申されました結核予防対策は成功しておりますけれども、成人病対策はこれからだと思うのでございますが、そういうものは、実際、対策の立て役者になって働く者がいなければ、どんなにスローガンをあげてみたところで、どんなにいいことを言ってみたところで、全然これ成績をあげることができないと思います。そうした意味合いにおきまして、来年度予算とは言いませんけれども、どうか地域住民の健康管理は公衆衛生局がしておるのであり、そのための出先であります保健所がそれをするのだというたてまえに立ってくださいまして、時代が変わりまして、産業構造も変わってきておりますので、先ほども申されました、さらに倍加する大きな問題が山ほど入ってきておりますときでございますから、私は、ことさらに保健活動というものにもつともっと重点を置いていただいたほうが地域住民の幸いにつながるのではないかと思いますので、こういうことを言っておるわけでございます。どうか今後ともによろしく、保健所活動、保健所の機能がもっといまよりは拡充強化し、地域住民の生活の中にしっかり食い込んでいけるようにしていただきたいことをお願いしておきます。このことにつきまして、局長さんの御意見をいただきたいと思います。
#176
○政府委員(中原龍之助君) ただいま先生からいろいろ御教示をいただきまして、私の気持ち、先生のお話しになったことと変わっていない、私もそのつもりで努力していくというつもりでおります。
#177
○石本茂君 最後に一つ聞きたいことがございますのは、先般、これは七月四日、五日の新聞の報道でございましたが、日本脳炎のワクチンが足りませんために、地域――あるいは国民ということばが適当だとも思いますが、その需要にこたえることができないで、新聞のタイトルを見ますと、薄めて使うという急場しのぎをやったとか、あるいは、大臣御自身が見通しが甘かったということを申されているというようなことをわれわれ承知するわけでございますが、このことにつきまして、私どもの周囲を取り巻いております者数十人から声が出てまいりまして、一体、国家行政の中で厚生行政、予防行政というものを当局はどういうふうに考えていらっしゃるのか、ワクチンが足りませんなんということを堂々と報道に出されて、国民がはたして安心して日々の生活の中で自分自身を守っていけるでしょうかという声もあったわけですが、このようなワクチンの不足ということをめぐりまして、ワクチンなどの需給対策といいますか、あるいは、この生産の調整といいますか、これは薬務局の所管だと思いますが、一体どういうことになっておりますのか、その辺をお聞きしたいと思います。
#178
○政府委員(坂元貞一郎君) ことしの日本脳炎ワクチンについて、全国の各地で、六月の中ごろから七月の中ごろまでの間に、御指摘のように不足の声があったわけでございます。非常にその点、私ども行政当局として、本年度の日本脳炎ワクチンの生産計画と現実の需要希望との間に非常に大きな隔たりがあったわけでございます。国民の方にそういう面の不安を与えたこと、非常に申しわけないと思っておるわけであります。
 それで、いま御質問のように、ワクチン等の需給計画でございますが、一定の、予防接種法上で強制接種になっておるような種類のワクチンにつきましては、私どものほうでも国家買い上げという制度を設けておるわけでございますが、たとえば日本脳炎みたいに任意接種の制度のものにつきましては、こういう国家買い上げの制度が現在とられていないわけでございます。昨年までは日本脳炎ワクチンにつきましても、ただいま御質問のような需給のバランス関係というものは何とか一応の軌道に乗ってまいったわけでございますが、ことしの日本脳炎のワクチンの需要希望者というか、接種希望者というものが、いままで日本のワクチン史上例のないほど急激に増加してきた、そのために、昨年までわれわれのほうでやっておりましたワクチンの需給計画というものは大きくそこで狂ったわけでございます。したがいまして、今後のワクチン等の需給対策というものにつきましては、本年のこの日本脳炎ワクチンの経験を十分われわれは参考にいたしまして、明年度以降のワクチンの需給態勢というものをもう一回根本的に研究をいたしてみたいと、かように思っておる段階でございます。
#179
○石本茂君 御意見わかりましたが、そこで、公衆衛生局長さんにこれはお伺いすることになると思いますが、予防接種法がございまして、法定伝染病につきましては強制的にするということになっております。日本脳炎はいまそれに入っておりませんが、夏にかかりますと、必ず毎年新聞に出てくるのが、日本脳炎日本脳炎と出てくるわけでございますけれども、もちろん、この病気の性格、あとに残ります後遺症等から考えましても、ただごとではない病気だと思いますし、伝染の原因が違いますけれども、なぜこれが現在の予防接種法の中に、あるいは法定伝染病の中に入れることができないのでございますのかどうか。それからまた、パラチフスのように、新聞紙上にほとんど見たことのないようなものが、法定伝染病として予防接種法の中に入っておると思いますが、時代が変わってまいっておりますし、環境も違ってきておるのでございますが、いかなる理由のために日本脳炎のようなものがそういう法定のものに入ることができないのかどうかということをお伺いしたいと思います。
#180
○政府委員(中原龍之助君) 予防接種につきましては、現在、御指摘のとおり予防接種法がございまして、それに規定されたものは受ける義務があるという形になっておるのでございます。この予防接種法のいわゆる真意というものは、必要な人々が確実にその予防接種を受けてくれるということが真のほんとうのねらいでございます。そういう意味におきまして、日本脳炎につきましては、法にありませんけれども、非常に普及をしているところの予防接種の一つでございます。インフルエンザとともに非常によく普及している。したがいまして、それに対する規制というものが必要であるかどうかという問題が、また別の面からいろいろ根本的に議論があるところでございます。しかし、私ども、日本脳炎の対策につきましては、実は非常にわからないところがあり、また、現に世界じゅうの学者がいろいろ研究しておりまして、わからないところもございます。しかし、それに対して、このワクチンのあるのは日本だけでございます。今年度は、最も日本脳炎に罹患しやすいと思われる年齢層にあるもの、これの低所得層に対しまして補助金を出しまして、それで接種をやるということをことしから始めたわけでございます。これによりまして、そういうように予防接種を受けてもらいたい人には受けてもらうということで、私はほぼ目的が達し得るのではないかと考えております。
 ただ、先ほど言われましたが、腸パラがどうのこうのという問題がいろいろございます。そのとおりでございます。予防接種法でどういうことをすべきかどうかという問題につきまして、私ども、伝染病予防調査会あたりでいろいろそのほうの学者に集まっていただきまして研究をいたしておるわけでございます。この日本脳炎につきましては、ひとつ補助をするというようなやり方によりまして、十分に浸透をはかっていきたいというように考えております。
#181
○石本茂君 最後に一つ薬務局長さんにお伺いいたしますが、いま公衆衛生局長さんが言われておりますように、日本脳炎の場合でございますと、その接種を受けたいと思う者が受けるんだということになりますと、薬務局のほうで業者との調整をされましても、大量につくった、何か受けにこなかったということになりますと、そのワクチンが要らなくなってしまう。業者は非常に損をするわけでございますが、こういうことに対しまして、一体、局長さん、来年はことしのことを基礎にして、来年度のことを業者との調整の間においてお話をなさると思うのですが、余ったらどうしてくれるかということが出てきた場合に、一体どういうことになるのでございましょう、お伺いいたします。
#182
○政府委員(坂元貞一郎君) 日本脳炎ワクチンを含めまして、ワクチン類一般につきましての御質問でございますが、私どものほうで、先ほど申しましたように、国家買い上げの制度をとっておるワクチン類につきましては、国のほうで、予算の範囲内で計画を立ててやるわけでございますが、そうでない種類のワクチン類につきまして、ただいまのような御意見が一部にはあるわけでございます。そこで、私どもとしましては、何としましても、このワクチンの需給計画というものを確立するということが一番大事なことでありますけれども、何と申しましても、伝染病の発生、流行の予測というものがその基本になるわけでございます。ところが、この点については、御案内のように、なかなかいまの状態ではこの伝染病等の流行予測というものが確実にできるかということになりますと、非常にこの点は学問的にもいろいろむずかしい問題がございますわけでありますので、私どもとしましては、過去の経験、過去の実績等を参考にしながら明年度における伝染病の流行予測というものをやらざるを得ないという現状になっているわけでございます。したがいまして、そのような伝染病等の流行予測というものが、ある程度正確にできますならば、だたいま御指摘のような、ワクチンが余るとかなんとかという問題はあまり出てこないはずでございますけれども、私どもとしましては、御指摘のように、ワクチンのメーカーに対して、いわゆる大量生産というものを国のほうで依頼した結果、万が一にもワクチン類が不要になるというような事態がないように、昨年まではそのワクチンの需給計画というものをある程度的確にやってまいったわけでございますが、本年におきましては、異常な接種希望者のために、日本脳炎ワクチンについて現在不足しているという声があるわけでありますが、これにつきましてはちょうど本日、追加の生産が検定に合格しまして、全国の四十六都道府県に発送をいたしましたので、大体このような追加生産の量がありますならば、ワクチンメーカーに多大な損害を与えることのないように、大体需要はまかない切れるのじゃなかろうか、こういうような観点でおるわでございますが、将来の問題としましても、やはりお尋ねのように、ワクチンメーカーに不測な損害を与えないように、ワクチンの需給計画というものをもう少しやはり科学的に実際的に確立していくような一つの努力というものを今後積み重ねていく必要があろうというふうにわれわれは考えているわけでございます。
#183
○石本茂君 最後に一言、お願いでございますが、いま国会の中では、例の政府管掌の国民健康保険をめぐりまして、大きな問題が展開されておりますが、この特例法の中を見ておりましても、経済の問題が大きく出てきておりますが、どうか予防衛生、公衆衛生の面で、ほんとうに十分な措置ができますならば、ああいうような来る年ごとに特例法を設けましては国がそれに対しまして数百億という補償をしておりますけれども、それをするならば、むしろ、公衆衛生関係の行政の時点で、しっかりとした予算を持って、そして国民の予防衛生の面で十分な気持ちを、気をつけてくださるならば、あのような、いま起きているような問題は年ごとに多少なりとも軽減されていくのじゃなかろうかというような気持ちが、一国民の立場で、素朴な感覚かもわかりませんが、いたしております。そういうことを考えますときに、どうか公衆衛生局長さん、しっかりひとつ国民の健康管理、福祉のためにも、公衆衛生の将来のより大きな前進のためにも、予算のしっかりとした確立をしてくださることを私はお願いしたいと思います。
 以上をもちまして私の質問は終わります。ありがとうございました。
#184
○委員長(亀田得治君) 他に御発言もなければ、本日の審査はこの程度にとどめたいと存じます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時二十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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