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1949/04/12 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第4号
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1949/04/12 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第4号

#1
第005回国会 内閣委員会 第4号
昭和二十四年四月十二日(火曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○行政機構等に関する調査の件
  ―――――――――――――
   午後一時二十八分開会
#2
○委員長(河井彌八君) こりより内閣委員会を開会いたします。昨日本多國務大臣の御説明がありましたが、それにつきまして尚國務大臣から御説明を継続する必要があるならばこの際願います。それから大臣の御説明が終りましたらば、委員諸君から質問を御願いいたします、そういう順序で進みたいと思います。
#3
○國務大臣(本多市郎君) 一通り昨日御説明申上げましたから、何か御質問でもありましたらそれに從つて一つお話しして行きたいと思います。
#4
○堀眞琴君 昨日本多國務大臣からの御説明で大体案の内容は分つたのでありますが、併し尚私共に分らん若干の点がありますので、御質問いたしたいと思うのです。先ず第一に國務大臣は理由として二つを挙げられた。戰後機構と人員の厖大化、それと、均衡予算、こういう二つの理由を挙げられたのですが、第一の理由の戰後機構の厖大化という理由でありますが、この戰後機構の厖大化というのは、昭和七年を基準にして多分お話になつたのだろうと思うのですが、この日本の戰爭及び戰後の行政事務の内容について、どういう工合に政府当局では御考えになつたのかそれをちよつとお伺いしたいと思います。
#5
○國務大臣(本多市郎君) 御承知のごとく、経済統制のために官廳事務の内容も非常に複雜になり、又事務量も増加しておることは事実でありまして、それに伴つて機構、人員の殖えたのでありますけれども、それにしても少しく殖え過ぎておるという認識を持つておるわけであります。
#6
○堀眞琴君 この問題ですが、これは私やはりアメリカとかイギリスとかの戰時中、戰後の行政機構と比較して見る必要があろうと思いますが、その点について政府ではどういう考えを持つておられますか。
#7
○國務大臣(本多市郎君) 御承知のごとく敗戰後の日本は國土等においても狭小になりましたし、國力というものが違つて來ておりますので、やはり國力に相應した機構、人員ということも考えて行かなければならんと思つておりますので、先進國と申しましようか、外國の非常に完備した機構というようなものを理想として今直ちに考えることは困難な面もありはしないかと考えております。
#8
○堀眞琴君 只今のお話は大体了承できるんですが、しかし國力に相應したという問題ですが、國力に相應したのがどの程度のものかということについて一定の基準がある筈と思うのでございますが、先進國の行政機構が完備しているというお話ですが、まあ專門家に向つてこういうことを申上げるのはどうかと思いますが、イギリスの行政機構というものは、完備していないと思うのです。世界の行政機構の中で一番完備しないのがイギリスと思うのでありますが、それとも一應比較対照されたかどうかということをお伺いしたいと思います。
#9
○國務大臣(本多市郎君) 私の誠に勉強が足りませんので、世界各國の行政機構の実際を十分研究するということはできなかつたのでありますが、関係方面特にアメリカなどのいろいろ機構、模樣を拜承いたしまして、相当力の入れるべき点が國力次第によつてはあるということを感じておる次第であります。
#10
○堀眞琴君 私一人が余り質問を独占しても何ですから先に進みますが、内容についてですね。一般会計において三割、特別会計において二割人員を整理する。そりから行政機構についても大体部局を三割程度縮減するというお話なんですが、その行政機構のうちの三割縮減の根拠ですね、これを一つお願いいたします。
#11
○國務大臣(本多市郎君) これは三割程度縮減しても行政事務に支障なくやつて行けるであろうという見透しに基くものでございます。勿論三割という目標は決めましたけれども、三割という率で一律に天引するという意味ではないのでありまして、まず取敢ずは三割程度というところに目標を置いて、各省廳の実態について査定する。從つて結果は必ずしもその通りになりませんですけれども、しかし大体の目標は、その程度のところにできるであろうという方針を定めた次第であります。
#12
○堀眞琴君 先程國務大字は國力が非常に減つて來ているところへ、行政機構が非常に厖大いたしておる。しかし行政事務については統制事務その他新らしい事務が沢山加わつて來ているというお話なんですが、そうしますと行政機構を三割程度縮減して、而も政行事務の内容は必ずしも今と余り違わんということになりますと、三割減つた行政機構で以て内容の同じな行政事務を行なつて行くということになるのですが、その点については政府はどういうお考えを持つておられますか。
#13
○國務大臣(本多市郎君) これは行政予算を簡素化して行くと共に、事務もできる限り簡素化して参りたいと思います。更に又その能率的な運営方法についても十分研究したしまして、それだけのものを縮少いたしましても遺憾なくやつて行けるようにできると考えております。
#14
○堀眞琴君 先程のお話ですと、行政事務が非常に複雜になつて來ておるということをお認めになつておるわけですが、前の内容人口と今の内地人口とを比べてみますと、一千六百万くらい増加しておると思います。それから行政事務についての統制事務も、昭和七年頃よりも最近は沢山加わつて來ておる。それから戰爭のために破壊されたところの復旧事務であるとか、或いは終戰のために必要な事務というものが沢山加わつて來ておりますが、そういう事務を三割縮減した行政機構で以て十分簡素化しながらおやりになるということになると、行政事務の内容について、例えば統制事務を或る程度なくなすとか、或いは終戰終の新たに加わつて來た諸事務をなくすというようなことをやらんと、事実は三割縮減された行政機構で以て同じ行政事務を行なつて行くということになりますが、その点についての御考慮は如何なんですか。
#15
○國務大臣(本多市郎君) 全くお話の通りでありまして、できる限り統制事務を簡素化する。又更に統制品目等の整理をして、事務の量を少くするというようなことも同事に考えておる次第でございます。この統制の事務につきましても、だんだん統制の面が縮少されつつある傾向に向いつつあることは御承知の通りであります。更にこの統制事務が少くなりますと、更に整理も今後引続いて徹底して行くのではなかろうかと、こう考えております。
#16
○堀眞琴君 行政事務の簡素化、行政の能率の向上ということは私たちも賛成なんですが、併し行政事務そのものの性質も私は近く変つて行くと思いますけれども、その上單に部局の三割程度の機械的な縮減では、到底私はこの複雜な行政事務を担当することは困難と思いますが、それはともかくとして、行政機構の刷新の場合に、社会生活が複雜になければ当然複雜な行政事務も生まれて來、從つて行政官廳も複雜化して行く、從つて行政官廳の合理化ということも起ると思いますが、それと行政事務の能率ということから、行政官廳の統合というような要請が出て参ると思います。この分科と統合という二つのものを、どのように合理的に科学的に按配するかというようなことが、行政機構刷新の一番大きな眼目になると思いますが、その点について政府側はどういうお考えを持つておりますか。
#17
○國務大臣(本多市郎君) 最前の事務量の点につきましては、お話申上げました通り、簡素化、合理化等を考え、更に敗戰後特に混乱時代でありましたために、やや濫設された傾があり、更に又統制事務その他につきましても、実に困難な仕事をやりましたために、多少混乱的な時代もあつたのでありますが、それがやや安定いたしましたために、相当事務にも熟練して來ておる。そういう面からも能率を上げ得ることができるのではなかろうかとも考えております。更に又分科と統合というお話でありますが、全くその本來ならば事務の責任と分量を限定して、そうしてその細かく分科した方式によつて、事務をやらせることが能率を上げることにもなるという考え方は、私も全くそう思つておるのでございます。從つて今回は取敢ず決めました目標程度の整理をやりますが、後に更に引続いてそうした能率的機構を完成するためには、行政審議会等に有識者を集めて、研究を続けて行きたいと考えております。
#18
○堀眞琴君 私のお尋ねしたのは、分科と統合の二つの原理の上にどのように行政機構を刷新されようとするのかという、その根本的な原理ですが、それをお尋ねしたのです。
#19
○國務大臣(本多市郎君) 現在採入れ得る範囲内におきましては、そうした面も考えてやつております。
#20
○堀眞琴君 そうした方面をお考えになつているということなんですが、行政職分の科学的な分析の上に立つて、そうして分科と統合の二つの要請を按配するということが、最近の行政機構上の原理になつているわけですが、その場合政府としてはこの分科の原理と統合の原理というものを、どういう工合に按配するかということをお尋ねしたい。
#21
○國務大臣(本多市郎君) これは各省間における共管事項などというようなものを十分研究いたしまして、そうして同一種類の性格の仕事は一つところに統合するというようなのが統合の精神だろうと思います。更に又今日局課においてあれもこれもと、いろいろ取り込んで仕事をしているようなのをはつきり区分いたしまして、責任と分量を明らかにして、それに相應する人員を配置してやらせるというのが分科ということではないかと思いますが、そういう点については全く同感であります。但しそれを徹底的に調査してそうして完備するというまでには相当の日時を要しますので、これは更に今後の機構刷新の課題として進みたいと考えておりますが、当面の整理は最前申上げましたような方針で、而も取敢ず省内においてもそういう事務もありますから、統合のできるものは統合する。更に又どうしても分けなければならんものは分けるというふうにして進んでおります。
#22
○堀眞琴君 行政機構の部局三割減の根拠というのは、要するに大臣が今までお話になりましたところでは、私共大体まあ三割程度縮減すれば今日の行政事務を一應行い得るのだという見透しの下に立たれていると思うのですが、私共は先に申しましたように、行政機構の根本的な刷新をしないで、現在の機構を單に三割縮減するというだけで、今までの行政事務を支障なく行い得るかという工合に私は考えるわけですが、そういう点につきまして大臣のお答えどうも納得しかねるのですが、この場合政府としては、勿論行政機構の根本的な刷新には相当の日時を要することはいうまでもないのですから、今直ぐ根本的な改革をやれということは無理かとも思いますが、併し各省設置法その他で以て行政機構がこの第五國会に提出されて、それが決まるということになりますと、決まつた行政機構を更に又修正するということはなかなか困難な問題なんで、私としてはできるだけ根本的に沿革の線に副うように、行政機構の刷新をお考えになり、從つて又具体的には各省設置法をお出しになつてはどうか、つまり総理府から始まつて各省の設置法を全部やるとして、むしろできた分から、而もそれが根本的な沿革の線に副うような案からお出しになるというお考えはないのでございますか。
#23
○國務大臣(本多市郎君) できます限り御趣旨に副うような方針で、現在努力しているのでございますが、議会に提案するにつきましても、できたのから御審議をお願いすることにしたいと思つて進んでおります。
#24
○堀眞琴君 それから一般会計三割、特別会計二割の人員縮減、これは目標だとおつしやつて、一般会計の或る箇所では必ずしも三割に行かん、或る箇所では三割以上になるかも知らんというようなお話を承つたのですが、この一般会計三割、特別会計二割整理の根拠というのはどういうところにありますか。ちよつと伺いたい。
#25
○國務大臣(本多市郎君) これは最前機構について御説明申上げたと同じ精神に基くものでありますが、ただ一般会計を三割、特別会計を二割というふうに段階を設けましたのは、一般事務の方面については、現業関係は特別会計のものよりも率を異にしていいのじやないか、一般事務系統に対して特別会計の方の人員整理を同率で行うということは、現業に支障を來たすような場合がありはしないかということを考えまして、段階を設けたのでありますが、これも最前申上げました通りに一つの目標でありまして、部局職種等に從つて区分して、人員も実情に副うように今努力中でございます。
#26
○堀眞琴君 まだお聞きしたいことはあるのですが、もう一つ大臣にお尋ねしたいのは、昨日の閣議で行政整理の問題は大体見透しがおつきになつたのでございましようか。そのことをひとつできるだけ詳しくお願いしたいと思います。
#27
○國務大臣(本多市郎君) 昨日の閣議で別に具体的な進行をしたわけでもありませんでしたが、行政整理の一環として地方出先機関を原則としてこれを廃止して、その事務を地方公共團体に委讓をするということが先に閣議に決定になつておりました。これに基いて檢討を進めて來たのでございますが、今日経済統制のある限り、その事務が非常に政府として責任のある事務であるが、如何なる方法で地方にこれを委讓することができるかということにつきまして、これはどこまでも政府が政府の方針通りに実施できるという責任を持たなければならんので、地方公共團体に対するこの事務に関する限り強い指導監督権を持つ、この強い指導監督権の内容には、不当な処分等をした場合には、処分の変更を命ずることができるというような程度まで政府が権限を持つておるならば、地方公共團体にこの仕事を委讓しても支障あるまいというところまで昨日の閣議で話が一致したわけであります。但しそれでは今までの地方出先機関のやつていた仕事を全部そのまま委讓するかと申しますと、更に檢討した結果、どうしても政府で以て保留して置かなければならんというものがあるならば、そういうものをひとつ保留するかどうかについて、各省においても研究して見ようということになつたのでありまして、ただ原則は委讓するということに昨日の閣議で決定したのでございます。各省設置法案の進行状況は中央の機構が大体話合いがつきまして、各省において各省設置法案を今準備中であります。更にすでに出て來ておるのもございます。これは又閣議方面との折衝もありますので、それを早く済まして提案いたしたいと思つております。それから人員につきましても、これ亦最前申上げましたような方針で、非常に細かい作業になりますので、非常に苦心をしておりますが、できる限り早く纏めて御審議を煩わしたいと考えております。
#28
○堀眞琴君 もう二つばかり……。行政整理の理由の第二として経費の節減ということが挙げられているのですが、部局の三割節減、人員の整理によつてどれだけ財政上の負担が浮いて來るものでしようか。その点を……。
#29
○國務大臣(本多市郎君) 実はこれには整理人員の数が確定いたしませんことと、更に整理の場合の退職手当などの金額がまだ決まりませんものですから、はつきりした数字を持つておらないのですけれども、政府の意図しておりますところは、何とかしてこの整理される人達が、本年度中に受けべき金額の範囲内において、すべてを賄うような結果になるようにと、而も幾分でも本年度においても、この経費の節減になるようにと、こういう範囲内を限度として考えております。これには最前申上げましたような人員と退職手当等の問題が決まらないものですから、まだはつきりした数字を持つておりません。
#30
○堀眞琴君 人件費は大体日本の一般会計では、最近では一割前後になつており、特別会計では一割以下になつておる。その特別会計の場合、國家企業の國鉄や全逓みたいな國家企業の面と、それからそうでない面とは別個にして考えなければなりませんからまあ一般会計について伺いたいのですが、これを節約なさる場合、今のお話では、退職金とか、何というものもあり、而もその上に財政上の負担を軽減するというお話なんですが、人件費はどのくらいまでに抑えて、大体三割くらい抑えて計上されているのか、そうではなくて一應整理は整理として考えるのか、人件費は人件費として考えるという工合に抑えているのか、その点をちよつと……。
#31
○國務大臣(本多市郎君) 只今後段にお話になりましたように、必要なる整理は整理として進めまして、その結果予算に過不足等を生じました場合は、これは予算の方を直して行く、こういう方針で進んでおります。
#32
○堀眞琴君 そうしますと、只今の組んでおる予算の中にある人件費というのは、整理すべき人員の給料も含まれて計上されているのですか。
#33
○國務大臣(本多市郎君) これは大藏省で予算査定の際に、整理を見込んで落してある面もある。併しその落した事柄が、必らずしも私の方の今度やろうとしている整理と一致はしていないのです。ですからそこの違いは結果において直して貰わなければならんと思います。
#34
○堀眞琴君 それからもう一つお尋ねしたいのは失業対策なんでありますが、いつか、閣議の決定として新聞に最低四ヶ月という退職金の記事が出ておつたのでありますが、その後失業対策として政府で決められておるものが、どういうものがあるか、ちよつとお話を願いたいと思います。
#35
○國務大臣(本多市郎君) 失業対策については、やはりこの行政整理の結果、何人くらい退職する者ができて、その中何人くらいが就職を希望しつつ失業状態に入るであろうという見透しも、主管大臣において研究をしている、いろいろ策を縛つておられるようでありますが、御承知の通り予算面における失業対策の費用というものが、津に窮屈でありますから、余程現実の失業状態を見て、その人達が最も就職し易い仕事に重点を置いてやつて行かなければならんと、こう考えておりますが、これは失業対策の内容については、一つ主管大臣から又の機会に説明させることにいたします。
#36
○堀眞琴君 官公吏の失業者というのは大体どのくらいの数を予定されておるのでございましようか。
#37
○國務大臣(本多市郎君) これは整理人員が決りませんと、そのうちの幾らが失業者になるというやはり見透しも付かんだろうと思います。労働者では整理人員をいろいろに想定してやつておられますが、私の方で確かなものがまだ決らないのでありますから、まだ準備の域を脱していないのであります。
#38
○堀眞琴君 そうしますと失業者の対策というのは労働者で主として当られて、本多國務大臣はその方の主管大臣ではないのでありますね、本多國務大臣は行政整理の面だけであとの整理されたものは労働者に行く、こうなるのでありますね。失業者の方はお聞きして分るわけですが、併し今のお話でありますというと、大体まだ見当はついておらんというお話ですが、一般会計に三割、特別会計に二割ということになると大体の予想はつくのじやないかと思うのであります。大体付いたその上に対策をお立てになるのが主体大臣の任務じやないかと私はその点どういうふうにお考えですか。
#39
○國務大臣(本多市郎君) 労働問題の主管大臣においてはいろいろな場合も想定して研究をしておるようでありますが、私の方の人員想定もそれぞれ実状を考えてやつて見ますと、内容が複雜でありまして数を余り無責任に私から見込で申上げるというわけに行かないと思います。
#40
○中川幸平君 曾て片山内閣当時に行政機構の担任の齊藤國務大臣によつて現在の國力から見て行政整理をせねばならんというお考えはないかというお尋ねをいたした際に、齊藤国務大臣は現在の財政状態並びに國力から見て半分、或いは三分の二の整理をせんならんと自分としては考える、併しながらこのことたるや非常に困難な問題であるから、幸くその筋とも相談して断行したいという考えを持つておるというお話であつたのであります。それにも拘わらず、終戰処理や、統制事務の関係もありましようが、段々行政機構が厖大になりまして、この表にもありまする通りに、ここ一、二年まで非常な数に上つて参つたのであります。これがいずれの内閣にいたしましても、どうしても行政整理をせなければならんという考えから行政管理廳の設置法案が出た際、我々は行政機構の殖えることは非常に欲しないけれども、この行政管理廳の設置法案には非常な期待を持つて賛成をいたしたのであります。
 次に第二次の吉田内閣に、岩本國務大臣が長官に当られて誠に適任者を得たという考えを持つておりましたところ、今回第三次吉田内閣で本田國務大臣がその長に当られました私共は誠に大きな期待をかけておる次第であります。ところが昨今各省が挙つて各々省の特性を説いて行政管理廳に緩和方を運動しておるという新聞記事が出ておるのでありまして、本田國務大臣の御苦労も察せられるのでありまするが、申上げるまでもなく必要があつて各部局がずんずんできたのであります。又出先機関にいたしましても必要があつてできたには間違いはありませんが、さようなことを言つておつたのでは絶対にこの仕事はできんのでありまして、即定の方針によつてどんどんと進まして行つて頂きたい。それは敢えて堀委員と討論するわけでありませんが、その確乎たる方針でどんどん進んで頂きたい。弊害のある点はそれを除くべく考えて頂くということでなくてはこの仕事はできんことと考えるのであります。それにつきまして一、二お尋ねいたしたい点は、近く國家行政組織法の一部改正法案が出るということを承つておりますが、一般職の次官、又総務長官というような点は、どのようにお考えになつておりまするか、それをお伺いいたしたいと思うのであります。申すまでもなく、一般職の事務次官は廃止して、それに代つて総務長官を置くということも決めたのでありまするが、それも面白くない、いわゆる立法府から出て、首脳部は大臣、政務次官としては、後は一般職の局、課長という方法が官僚制度打破のためのにはよかろうということで、参議院が修正いたしまして今日に至つているのであります。その点のお考えを承わりたいと思うのであります。又出先機関の問題は今までもお話がありましたが、何か今お話の通りに、これだけは残さなければならん、あれだけは残さなければならないというやり方で……。お考えでありますが、原則的として全部が全部止めて、そうして何かそれに適当な方法を講じられるお考えでありますか。その二点をお伺いいたしたいと思います。
#41
○國務大臣(本多市郎君) 行政整理の施行に当りましては、いろいろな困難が伴うことは、これはもう当然であろうと思いますが、是非所期の目的を達したいと考えております。今回この行政整理にも関連ありまして、行政組織法の一部の改正案を提案する考えでありますが、そのうちの、只今御指摘になりました次官に関する点につきましては、行政組織法において、次官は特別職にするという規定に現在はなつているのであります。ところが、その後国家公務員法の改正の際に特別職が限定されまして、次官は一般職ということに國会の決議が改つたのでございます。そうなりますと、國家公務員法という法律は、外の法律に優先してこれは効力を持つということにもなつておりますので、後から國会で意思表示をされました國家公務員法を尊重して、やはり次官は一般職ということに修正して行く外はない立場に今日はなつているのであります。ただその間に特別職になつていた次官を一般職にするということになりますと、國会と政府との方面の連絡につきまして、如何かという点もありますので、從來の政務次官の制度を、これを恒久的なものにしまして残しては如何かということも研究中であります。今の私の方の立場といたしましては、國会の最も最近の意思表示である次官は一般職という方針で御審議をお願いする外はないと考えております。
 それから出先機関の問題につきましては、府縣單位以下の管轄区域を管轄する出先機関を原則としてこれを廃止して、その事務を地方に委讓するという方針を政府は決定いたしまして、これに基いて仕事を進めておるのでありますが、一般出先機関と申しましても、廃止のしがたい特に必要な工事現場とか、或いはそこに事業があるとかいうものはできないものもどうしてもあるのでございます。そうでなくここに最も対象になるものは、物資割当配給の事務を扱つておる出先機関、こういうふうなものは同じような性格のものでありますから、一まとめに対象として研究いたしております。これにつきまして最前御説明申上げました通りに、原則として廃止する。そうして事務は地方公共團体に委讓するということに大体政府の意見が、話がまとまつたところであります。折角今努力中でございますので、できる限り御趣旨に副うようにいたしたいと考えております。
#42
○中川幸平君 先程申上げました通りに最も必要があつてできた官廳を縮小しようということはなかなか困難なことでありますけれども、例えば商工省の地方商工局、これなども特定の地域にありまするが、これなどはその近い所の連中が非常に利便である。その管轄の遠い所の者は非常に不便であり、又不利益を蒙つておるという話が非常に多いのであります。この中間の役所は誠に弊害のある存在であるということを申上げても差支ないと思うのであります。その当該の省から言わせますると、これはどうしても置かんければならんということは申すでありましようが、昔なかつたんだから、本省直接に、各地方の公共團体が本省直接にやつてやり得ないことはないという私も考えを持つておるのであります。若し中間の機関がどうしても必要であるというなれば、三府縣が二府縣に一箇所ずつ中間機関を設くべきが本当であろうという考えを持つのであります。これらの点についてどうか管理廳として各段のお考えをめぐらして頂きたいという希望を持つのであります。これに対する國務大臣のお考えを承わりたいと思います。
#43
○國務大臣(本多市郎君) 只今の段階におきましては、最前申上げました通りに、政縣單位以下の区域を管轄区域とする出先機関、これを廃止するという方針で進んでおるのでありまして、それよりも廣域な地域を管轄しておりまする、例えば商工局というようなものについては、人員、機構を簡素化して、これは存置するという意見で進んでおるのでございますが、只今の御意見につきましては、更に十分研究をいたしたいと存じます。
#44
○委員長(河井彌八君) ちよつと申上げますが、大臣は総司令部にお出かけになる必要があるそうですが、大体二時十五分くらいで大臣はこの席をお去りになりますから、そのおつもりで御質問を願います。
#45
○中川幸平君 今申しました通りに廣い区域の中間機関は、その近い所の人達は利便ですけれども、その管轄である而も相当の距離の府縣は非常に難儀をしておる、その点を十分当該者と折衝して下さつて、若し中間機関が是非必要であるというならば、小さい機関にして二府縣が三府縣かに一つずつというようにお考をめぐらして貰いたい。それを一つお考をお願いします。
#46
○國務大臣(本多市郎君) よく研究いたします。
#47
○委員長(河井彌八君) この際政府委員に何か御質問ありますか。実は総理大臣が今日出席をせられるように要求してありましたのですが、何か衆議院の緊急質問ですか何か相当沢山たまつておるので、今ここへ眞ぐ見えるという見込みはないのであります。それだけ申上げて置きます。
#48
○堀眞琴君 管理廳の大野木さんに、昨日お尋ねしたこの項ですね、これの特別職として一級官、二級官が昭和二十一年から非常に少くなつている。これお調べになつたですか。
#49
○政府委員(大野木克彦君) あれは学校の特別会計が一般会計の方へ移りましたので、教職員が全部特別会計から一般会計に移つたのだそうでございます。
#50
○中川幸平君 これで法案が出ますまで二三日お休になつたらどうでございますか。
#51
○委員長(河井彌八君) 如何でしようか、法案がいつ出るか分りませんが、出るまでということでなしに二三日は休んでいいと思います。その見計いは委員長にお任せ願いまして如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○委員長(河井彌八君) じや、今日はこの程度で散会いたします。
   午後二時十三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           カニエ邦彦君
           中川 幸平君
   委員
           荒井 八郎君
           城  義臣君
           下條 康麿君
           町村 敬貴君
           堀  眞琴君
  國務大臣
   國 務 大 臣 本多 市郎君
  政府委員
   総理廳事務官
   (行政管理廳次
   長)      大野木克彦君
ソース: 国立国会図書館
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