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1949/04/18 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第5号
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1949/04/18 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第5号

#1
第005回国会 内閣委員会 第5号
昭和二十四年四月十八日(月曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○日本國憲法第八條の規定による議決
 案(内閣送付)
○皇室経済法施行法の一部を改正する
 法律案(内閣送付)
○行政機構改革等に関する調査の件
  ―――――――――――――
   午後一時三十八分開会
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いたします。日本は先ず以て日本國憲法第八條の規定による議決案と皇室経済法施行法の一部を改正する法律案と、この二件を問題といたします。政府委員宮内府次長の林敬三君の御説明を煩します。
#3
○政府委員(林敬三君) 宮内府次長の林でございます。只今から日本國憲法第八條の規定によります議決案の提案の理由を御説明申上げます。皇室経済法第二條によりますと、天皇その他内廷にある皇族が一年内になされる賜與又は讓受けの財産の價額が百二十万円に達しましたあとは、その後の期間においてなされるものはすべて國会の議決を要することとなつております。併しながらこれらの方々が特に災害の場合の罹災者に対するお見舞、或いは各種の御奬励等のためになされる賜與の價額は、一ヶ年間に二百五十万円近くに上ると見込まれるのでありまして、これらは例えば災害に対する御見舞等のごとく、その都度実際の必要に当面して、國会の議決を経ることが事実上困難である場合も多く、又その目的も定まつておりますので、此の際例年のごとく予め價額を限り、一括御議決を頂きたいと存ずるのであります。
 昨年度におきましても、本案と全く同樣の趣旨を以て百八十万円の御議決を願つておるのでありますが、本案においてもその後の物價情勢に照應して、限度を二百五十万円といたした外、その内容において全く昨年と同一のものでございます。
 以上が御議決を願う大要でございます。何とぞよろしく御審議あらんことを御願いたします。
 次に併せて御審議をお願いいたします皇室経済法施行法の一部を改正する法律案につきまして御説明申上げます。
 皇室諸般の御費用は、憲法第八十八條の規定に基いて、予算に計上して國庫からこれを支出することとなつており、これを受けた皇室経済法の規定によりまして、皇室の費用のうち、内廷費及び皇室費は、法律に定める定額により、毎年國庫から支出することになつておるのであります。
 皇室経済法施行法第七條及び第八條は、これらの定額に関する規定でありますが、現行法による定額は、昨年度当初において決定せられたものでありまして、内廷費は二千万円、皇室費年額の基準額は三十六万円となつておるのであります。
 本年度におきましては、その後の経済事勢並びに現在における物價水準等を勘案いたしまして、この際それぞれ二千八百万円及び六十五万円に増額することを必要と認められる次第であります。
 本改正法案は以上の理由によりまして、これら二つの定額について、所要の改正を行わんとするものであります。
 以上概略の説明を申上げました。何とぞよろしく御審議あらんことを御願いいたします。
#4
○委員長(河井彌八君) この際委員諸君の御質疑がありまするならば御質疑を願います。先ず以て憲法第八條の規定により議決案、そちらについて御質問がありますればそれを願いたいと思います。
#5
○藤森眞治君 ちよつとお伺いいたしますが、この一年間二百五十万円近くとありましたが、大体二十三年度におきましてはどういう方面に御賜與になつておりましようか、分りましたら……。
#6
○政府委員(塚越虎男君) 只今の御質問は、この賜與の関係におきまして、昨二十三年度においては、どの方面に御賜與になつたかというお尋ねでございます。例として申上げますると御救恤の、お見舞といたしましては、例えば福井、石川両縣下の過般の地震の際に賜與せられましたもの、又宮城、岩手、長崎その他の各縣の暴風雨に際しまして御賜與になりましたもの、その他例えば秋田縣の能代の火災に対して御賜與になりましたもの、そういうようなものが御救恤としての、御身舞としての御賜與でございます。次に御奬励の関係の賜與といたしましては、例えば学術関係におきましては、財團法人の発明協会或は日本学士院等への御奬励のための賜與がございます。又社会事業関係におきまして、中央の共同募金委員会或は先般行われました愛の運動の資金というようなもの、或はヘレン・ケラー・キヤムペイン委員会への御賜與というようなものがございます。その他厚生省、法務廳所管の各種の社会事業團体或は優良施設事業團体、結核予防協会等への御賜與もございます。
#7
○藤森眞治君 若しお差支なければこの金額を……。
#8
○政府委員(塚越虎男君) 例えば福井、石川両縣下への地震に際しての御救恤としての御賜與は二十八万円でございました。それから宮城、岩手その他の暴風雨の水害の対するお見舞としては八万五千円、それから学術関係の賜與としての、日本学士院へ一万二千円、発明協会へ一万円、それから社会事業関係といたしましては、中央共同募金委員会への十万円、或は愛の運動の資金としての十万円、結核予防協会へは五万円というようなふうに御賜與になつております。
#9
○三好始君 只今いろいろ御説明になりました賜與の決定とか金額は、どういうふうになされておるのか、お差支ない範囲において御説明を伺いたいと思います。
#10
○政府委員(塚越虎男君) この金額、範囲とか或は金額の決定につきましては、例えば福井、石川両縣下の地震の際の御救恤というような場合におきましては、政府の方から大体この両縣下における地震というものはこの程度のものであつて、これに対して全壊の家屋がどのくらいある、それから半壊の家屋がどのくらいある、或は死亡者が何人あつて、傷ついた者が何人あるというような報告を受けまして、その程度によりまして決定をいたすわけでありますが、それには大体の内規的なものによりまして、例えば死者一人当りどのくらい、それから家屋の全壊ならばどの程度というようなことによりまして、金額を勘案いたしまして、宮内府が思召を受けてこれを決定いたしまして御賜與になるということに相成ります。
#11
○委員長(河井彌八君) 何か御質疑がありますか。私から一つ伺つておきますが、災害の場合を考えますと、水害等も可なり大規模なものがあるんですが、それから次々にいろんなものが起り得るのであります。そうすると、年度の初めにおいて御賜與が早く出てしまつて、後から困ることがありはしないでしようか、そういう場合に対して、どういうように取扱上なさるのであろうか、その点についてちよつと……。
#12
○政府委員(塚越虎男君) このお見舞なり御奬励のための費用は、内廷費のうちからお出し願うことに相成つておるのであります。即ち内廷費といたしまして、國庫から支出を受けまする額の範囲内におきまして、いろいろお差繰りを頂きまして、そのうちからお出しを願うということに相成つておるわけであります。從いまして年度の初めにおいて、殊にこの災害関係等につきましては、只今委員長のお話のように、どの程度の災害が超るかということが、予め予見できないわけであります。從いまして非常に災害の数が多く、且つこれに関係する人の数が多いということになりますると、或いは当初予定しておりました金額を非常に超えるというようなこともあり得るわけであります。そういうような場合におきましては、やはり内廷費の中をいろいろお差繰りを願つて、その方にお向け頂くということに相成るかと存ずるのであります。尚只今御審議を願つておりまする議決案といたしましては、大体二百五十万円というものを予定いたしておるのでありますが、これも災害等が非常に頻繁に出る、不幸にもそういうようなことに相成りました場合においては、この議決の範囲内では済みませんで、或いは更に追加をお願いするというようなことに相成ることであろうとか存じております。
#13
○委員長(河井彌八君) も一つ、百八十万円を二百五十万円にするにはどういう何か計算上の根拠がありますか、その点。
#14
○政府委員(塚越虎男君) 大体この例えば災害のお見舞のようなものにいたしましても、一人当りの金額ということになりますると、非常に小さな金額になるのでございまして、でありまするが、やはりこれにも或る程度の何と申しますか、限度がございますので、やはり勿論物價の騰貴というようなものに、そのまま照應して上げるという性質のものではないかと思いますけれども、或る程度それをも勘案いたす必要があろうかと思うのであります。今回百八十万円を二百五十万円にいたしましたのは、内廷費におきましてこれは後刻御審議を頂きますが、二千万円を二千八百万円に御増額願う、御審議をお願いしておるわけでありますが、その割合と申しますと四割程度になりますが、大体その四割程度引上げたものを以て、二百五十万円として議決をお願いする次第でございます。
#15
○委員長(河井彌八君) 次の法律案に移つてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
   ―――――・―――――
#17
○委員長(河井彌八君) それでは皇室経済法施行法の一部を改正する法律案、これについて御質疑がありますればこの際願います。
#18
○中川幸平君 この皇室経済法施行法は、内廷費だけが國庫に掛かるのであつて、宮廷費というものは掛らんことになるのですか。宮廷費もやはり一緒に掛つて、宮廷費は増額になつておらんから掛らんという意味なんですか、ちよつとお伺いいたします。
#19
○政府委員(塚越虎男君) 只今の御質問に対してお答いたします。皇室費につきましては憲法の八十八條によりまして、その内訳は内廷費、宮廷費、皇族費とこの三つに相成つておるわけでございますが、それは皇室経済法の中に規定がございます。そのうちのこの皇室税の、内廷費なり、宮廷費なり皇族費は、勿論國庫から支出を頂くわけでございますので、予算の中には計上いたしまして、國会の御審議を願うことに相成つておるわけでございます。ただそのうち内廷費と皇族費につきましては、これ亦皇室経済法の中に規定がございまして、内廷費については法律の定むる定額を支出する、それから皇室費につきましても、お一方当りの定額というものを法律で決めて、それに例えば親王でありますればその全額、親王妃でありますればその二分の一という規定が皇室経済法の中にあるので、從つて皇室費のうちで内廷費と皇族費については、法律を以てその金額を決めなければならない、その半面宮廷費につきましてはそういう規定がございませんので、これは予算の上で御審議を願うということに相成つておるわけであります。
#20
○中川幸平君 はい、分りました。
#21
○城義臣君 本法施行の結果要する費用はそうすると幾らになりますか。
#22
○政府委員(塚越虎男君) 内廷費の二千八百万円と皇族費の三百四十一万三千円が、これは全額でございますから、從つて今度の増額によりましての金額というものが、結局本法の施行に伴つて要する経費ということになろうかと存じまするが、それは九百五十二万三千円ということに相成ります。
#23
○中川幸平君 皇族費ですか。
#24
○政府委員(塚越虎男君) 内廷費が從來二千万円でございましたものが二千八百万円になりますので八百万円の増、それから皇族費は從來が百八十九万円でございましたものが三百四十一万三千円になりますので百五十二万三千円の増、その内廷費と皇族費の從來の定額に対する増加部分を申上げますと、九百五十二万三千円ということに相成るのでございます。
#25
○委員長(河井彌八君) 質疑はございませんか……。それでは両案につきましてはこの程度に止めておきます。
   ―――――・―――――
#26
○委員長(河井彌八君) 次に丁度行政機構の改革につきまして、これまで政府にいろいろ説明を願つておきましたが、尚丁度本多國務大臣お見えでありまするから、すでに余程政府において御用意が進行したと思いますから、この際よく、少くとも各省の機構改革の構想等につきまして説明を伺いたいと思います。その意味においてこれから進行いたします。
#27
○國務大臣(本多市郎君) 各省の機構におきまして、三割縮少するという根本方針に基きまして、政府においても調査を進めたのでございますが、今朝を以ちまして各省廳の設置法の案がすべて内定をいたしました。これは最後的決定は御承知の通り関係方面の了解を得た上でやることになりますけれども、大体閣議で内定いたしましたところを全部一通り御報告申上げます。
 第一は從來の総理廳でありまするが、この総理廳が今度は総理府となります。総理府となりましてその内部機構は総理官房、その官房の中に從來の賞勲局を外局であつたものを官房の一つの賞勲部にいたしました。それからその次、恩給局、統計局、統計局の中には人口部、経済部、製表部という三部がございます。更に内局として、新聞出版用紙割当局、これは從來は外局であつたわけでありますけれども、一つの内局にいたしました。附属機関として俘虜情報局、更に今度、総理廳の外局としての從來の宮内府が宮内廳となりました。この宮内廳の機構についてはすでに大縮減が実施されておりましたので、今回はこの機構についてはそのままといたしました。
 それから総理廳の外局であつた経済安定本部の機構でありますが、これを今度は総理府から独立させまして、独立の経済安定本部といたしました。その経済安定本部の内容は、総裁官房に連絡部というものを置きまして、外六局であります。その局は生産局、建設交通局、貿易局、動力局、財政金融局生活物資局、更に経済安定本部の外局に物價廳と経済調査廳、これが経済安定本部であります。物價廳の内部の機構は從來五部ありましたものを、一部縮小しまして四部にいたしました。
 それから行政管理廳でありますが、これはやはり総理廳の外局として從來通りの二部の機構であります。
 それから特別調達廳、これも総理廳の外局でありますが、これが從來は七局十三部ありましたのを、今度は調達廳長官、次長の下、官房の外五つの部にいたしました。経理部、契約部、技術部、監督部、事業部という五つの部にいたしました。
 新聞出版用紙割当廳については、これは最前申上げました通りに、総理府の内局として局になつたのであります。
 その次は賠償廳でありますが、賠償廳は長官官房の外に賠償部、特殊財産部この二つであります。
 その次に総理廳の外局にありました連絡調整中央事務局というのがありましたが、今回はこれを外務省の内局にすることにいたしまして、外務省の連絡局として入ることになりましたから、それは無くなつてしまいます。
 公正取引委員会というのがありまして、そこに事務局があるのでありますが、從來五部ありましたものを五部にして変りありません。
 全國選挙管理委員会、地方財政委員会、この地方財政委員会については、現在総理廳の官房に自治課というのがありますが、この自治課と合して地方自治廳というものを設置する。そうしてその地方自治廳の中に連絡行政部、財政部の二部を置く、そうしてこの財政委員会を廃しまして、地方自治委員会議というものをこれに附置するということになつております。
 國家公安委員会はこれは現在の通りでありまして、その下に國家地方警察本部國家消防廳、皇宮警察本部というのがあるのでありますが、これは変りありません。
 次に外務省になります。外務省は現在官房の外に六局、正確には五局二部あるわけであります。五局二部ありましたものを五局一部にいたしました。これは大変整理率から減らないようですが、実はさつきの中央連絡局が結局中に入つて來た関係で五局になつたのでありまして、從來の五局二部が四局に減つておるわけであります。
 その次は大藏省でありますが、大藏省は内局が七つありまして、それを五局にいたしましたが、残るのは官房の外に主計局、主税局、理財局、管財管、銀行局、これだけが残ることになります。外局でありました印刷局、造幣局はいずれも印刷廳、造幣廳となります。
 それから法務廳であります。法務廳は特に機構が厖大になつておつたのでありますが、長官が五長官制度になつておりましたものを三長官制度にし、局の数も十六ありましたものを十一に整理いたしました。そこで残る機構は官房長、法制意見長官、刑政長官、民事長官、三長官になりまして、そうして法制意見長官の下には法制意見局というのが第一から四まで法制意見第一局、第二局、第三局、第四局とこうなりました。刑政長官の下には檢務局、特別審査局、矯正局、更に暫定的に保護局というのが一ヶ月間だけ残ることになりますが、これは一ヶ月で廃止されるように設置法で規定することになつております。民事長官の下には民事訟務局、行政訟務局、民事局、人権擁護局があります。
 次は文部省でありますが、文部省は官房の外に七局でありましたのを、これは官房の外五局になります。その残ります局は初等中学教育局、大学学術局、社会教育局、調査普及局、それから管理局、この管理局の下に教育施設部というのが部として残ることになつております。
 次は厚生省を御説申上げます。厚生省は從來七局あつたのでありますが、今回五局に縮小することになりました。残りましたのは、官房の外公衆衞生局、医務局、社人局、兒童局、保險局、この中に官房に統計調査部という部を残します。ただ公衆衞生局の中に環境衞生部、國立公園部、この三つの部が設けられることになつております。外局の引揚援護廳はもう長いことではありませんので、そのままにいたしました。
 次に農林省の機構でありますが、農林省は八局ありましたのを、五局に縮小いたしました。残りますのは、大臣官房の外農政局、農地局、畜産局、蚕糸局、農業改良局、このうち畜産局に競馬部、農業改良局に調査統計部、研究部、普及部、この三つの部が設けられます。農林省の外局に食糧廳、水産廳、林野廳というものがありますが、食糧廳において三部、水産廳においても三部、林野廳においても三部が設けられます。その部は食糧廳は総務部、食糧部、食品部、水産廳は漁政部、生産部、調査研究部、林野廳は林政部、指導部、業務部であります。
 次に商工省の機構でありますが、御承知のように貿易を振興するという観点から商工省の機構には相当大きな改革が行われたのでありますが、今までありました貿益廳、石炭廳、これを廃しまして改めて通商産業省という名の下に八局、外局が四つということに内定いたしたのであります。設けられる局は内局といたしまして大臣官房の外通商局、通商振興局、それから企業局、通商繊維局、通商雜貨局、通商機械局、通商化学局、通商鉄鋼局、この内局の中に部の設けられますところは、大臣官房に調査統計部、通商振興局に経理部、企業局に賠償特別資材部、機械局に車輛部、電氣通信機械部、化学局に化学肥料部、これだけが内局の機構であります。外局には資源院、特許廳、工業技術廳、中小企業廳と四つありますが、資源院の機構は、長官官房外五局ありまして、石炭管理局、石炭生生局、鉱山局、鉱山保安局、電力局であります。このうち石炭生産局には施設部という部が設けられることになつております。
 次に特許廳につきましては長官官房の外四部でありまして、総務部、特許第一部、特許第二部、審判部であります。工業技術廳におきましては從來調整部、標準部という二部あつたのでありますが、これはそのままであります。
 中小企業廳におきましても、官房の外振興部、指導部という二部であります。以上が通商産業省の機構であります。
 次は運輸省でありますが、御承知のように國有鉄道が分離いたしますのでここも相当変更がございまして、鉄道総局、海運総局、陸運管理局というこの機構が全部廃止されまして、大臣直轄の局になつたのでありますが、これは整理いたしました結果は八局であつたものが五局になつております。先ず大臣官房の外に海運局、船舶局、船員局、港湾局、それから鉄道監督局、自動車局、これだけが内局でありまして、この内局の下に設けられる部は大臣官長房に観光部、海運局に海運調整部、鉄道監督局に國有鉄道部、民営鉄道部、自動車局には業務部、整理部、以上であります。次に外局に海上保安廳がありますが、この海上保安廳におきましては長官官房の外四つの部が設けられます。その名称は警備救難部、檢査部、水路部、燈台部、それに海難審判所が附いております。これが運輸省の中央機構であります。
 それから次は郵政省でありますが、郵政省は昨年御承知のように設置法案が通過いたしておつたのでありますけれども、この機構も再檢討を加えまして、主として部を廃して簡素化することにいたしたのであります。從來は八局ありましたのを、これを五局に縮減いたしまして、大臣官房の外経理局、簡易保險局、貯金局、郵務局、監察局という五局になりました。そうして大臣官房の下に人事部、資材部、建材部の三部を置くことにいたしております。
 次は電氣通信省でありますが、これもすでに設置法は通過して実施されておつたのでありますが、これにつきましてもいろいろ檢討を加えて見たのでありますが、実はこの氣氣通信省の機構につきましては、関係方面の專門家が多年に亘つて研究されて整備された機構でありましたので、でき得る限り簡素化いたしたいと思いましたけれども、非常に行届いた調査の結果であるということが尊重されまして、大分削減はされましたけれども、骨子そのものは設置法案の骨子を生かしたものになつております。從來の設置法案におきましては総務長官というのを置いて、総務長官の官房の外に業務部門というものを業務、施設という二つの部門に分けてその下に沢山の局を置くことになつておりました。これを今度は総務長官を止めて大臣官房の外、大体において三局にいたしたのでありますが、この三局の上の所へ電氣通信官という一人の、この三局を監督する役を設けるという関係方面の方の研究されたところが採り入れられまして、これが残ることになりました。從つて大臣官房の外、業務局、施設局、経理局、それに電氣通信研究所とこれだけの機構であります。その業務局と施設局にはそれぞれ部が設けられておりますが、いずれも五部ずつでありまして、業務局の下の部は國際通信部、運用部、営業部、計画部、周知調査部こういうような部であります。経理局の方は建築部、資材部、保全部、建設部、施設部という五部であります。
 この電氣通信省には外局として電波廳があります。この電波廳は三部からなつておりまして、法規、経済部、施設部、監督部、電波部と、この五つの部を電波廳に設けることになりました。
 それから航空保安廳は從來通りであります。
 次に労働省の機構でありますが、労働省は官房の外、五局ありましたのを官房の外、四局一部に僅かながら縮小されております。大臣官房、労政局、労働基準局、職業安定局、婦人少年局、労働統計調査局とありましたのを、これを大臣官房の部として残ることになつております。
 それから建設省でありますが、六局が五局になつたのであります。総務局というのがなくなりました程度であります。残ります局は管理局、河川局、道路局、都市局、住宅局。
 以上が今朝までかかりまして政府で内定いたしました機構でありますが、この中で特に労働省で只今御説明いたしましたように、統計調査部という從來の局が部になつたところが多いのでありますが、多いと言いましても、これは三つくらいだと思いますが、これはどういうわけで統計調査の重要なものを部にしたかということをしばしば質問もありますので、御説明申上げて置きたいと思いますが、実は統計の仕事は、各省の業務から離れた立場では研究して行かなければならんという建前で、内閣に統計委員会というものが設けられまして統計局というのができ、一千数百名の人がおりまして統計をやつておるのでありまして、それが設けられた際には、統計はむしろ各省と連絡を取るけれども、統計それ自体は内閣の統計局で一括してやることにするのが理想であるというようなことで発足いたしたそうでありますが、なかなか各省におきましてもその政策樹立の上から統計事務のようなものを持つて行かなければならないということで、各省にも設けられておつたのであります。併しどうしても統計事務の性質上、統計委員会の指導方針或は又その統計局の仕事と十分連絡を取つて行くということが必要でありますから、やはり連絡を取つて貰い、更に内閣の統計局が中心になるというような意味におきまして、局という機構は内閣の統計局一つにして、各省の統計事務は一つという形でやつて行くということにいたしたいということで、いずれも各省の分は部ということになつておるような次第でございます。今朝までかかりましたので、最初の三割減という方針に結果が合致しておるかどうかということは、今まだ計算ができておりませんけれども、大体近いものに行つておるだろうと思います。更に又機構改革の理想から言いますと、共管事項の整理であるとか、或はまちまちになつておるものを総合して技術等の総合的運営をやらしたならば、今少しく能率的ではないかという点も多々感じられるのでありますが、こういう面については結論を得るのに相当時間を要しますので、この際一挙にそこまで研究を遂げて実現することはできなかつた点もありますので、これは更に行政審議会等を設けて、問題を一つ一つ徹底的に調査いたしまして、それで結論に基いて更に行政機構の整理に向つて努力を続けたいと考えております。以上が今日までの機構の而の経過でございます。
#28
○委員長(河井彌八君) この際いろいろ御質疑もあると思いますが、総理大臣は今日出席を要求しておきましたが、御都合でお見えがないそうであります。幸い本多長官がおられますから、本多長官に対して、只今の御説明になつたこと及びもつと根本的のこと等につきまして、質疑があればお願いします。
#29
○三好始君 先程大臣は政府の原案は決まつたが、その筋との折衝が残つておるということを申されたように思うのですが、政府原案が決定する過程において折衝は随時行われたものと我々は了解するのでありますが、そういう意味においてのその筋との折衝が残つておるということは、全く最後的の確認を得るという問題ではないかというふうに我々は了解するのですが、その点間違いないかどうかをお伺いいたしたいのであります。もう一つは、出先機関の問題は現在政府案がどの程度の段階に進んでおるのか、これを関連してお伺いいたしたいのであります。それからこれは質問でなくして希望でありますが、一應決定いたしました政府原案を、旧機構と対照して分りやすいような印刷物の形で、できるだけ早急に我々の方まで配布せられるように進めて頂きたい。これだけ質問なり希望なり申上げます。
#30
○國務大臣(本多市郎君) これを纏め上げます過程において司令部と連絡を通り、又向うの了解も得つつ進めた、こういう点につきましてでありますが、これは行政管理廳としては全く日本政府の見解として進めましたので、一々こちらの意見が機構を変更するというような場合にこれをこうしては如何でしようというよなことは、一切一つ一つについて連絡はいたしておりません。併し私共が各省と折衝いたします場合に、各省においてはそれぞれ関係当局と連絡を取つた上で態度を決せられたところが多いようでありますから、そういう意味においては大体その関係当局と了解を得られたものが多いのではないかと思つております。そういうわけでありまして、今回は実はどこまでも私共の立場としては日本政府の独自の見解で機構の改革に当るということで進んでおりますが、やはり各省においては省の意見として、どうしても我々と折衝するについて態度を決するためには関係当局と連絡して置かなきやならんというようなことで、そういうことは非常に行われた上のことのように私も思つておりますが、これは行政管理廳としてやつたことじやないのでございます。
 それから出先機関の問題でありますが、この前御報告申上げました通り、府縣單位以下の区域を管轄区域とする出先機関は原則として廃止し、その事務を府縣に委讓するというような方針で進んだのでありますが、そのうちで最も出先機関の大宗をなすものは商工省の商工局出張所、農林省の資材調整事務所、運輸省の道路運送監理事務所、この三つが一番中心になつていると思います。そこでこの三つについて何回も審議を進めました結果、この三つは九月一日を以て廃止する。そうしてその事務は原則としてそのまま府縣知事に委任する。從つて出先機関の職員も、政府の方針による整理を済ました後これを移管して、そうしてその人達の勤続等については適宜な処置を講じてやるということに決まつたのであります。但しこの三出張所はいずれも資材割当が主な事務でありまして、その指定資材の中に非常に量において大きいもの、或いはその資材の性質そのもので非常に重要度の高いものがあつて、どうしても移管し難いものが残りはしないか。若し残るとすれば地方の出張所を悉く廃止した結果、又地方民に非常な不便を生ずるような場合を生ずるかも知れない、それは何とか方法を考えなきやなるまいということで、いろいろ審議いたしました結果、これは例えばそういう割当が委任されてもいいというような情勢になるか、そうでなければ統制が段々外されて行くかという意味を含めまして、当分の間是非必要な場所には分室を作るということを認める。更に資材調整事務所の方はその上のブロック機関がありませんから、どうしても委讓し難いものについては、現在ありますところの食糧事務所の一部にその事務をやる。それでどういうものが委讓し難いものであるかということについては、例えば油類、ゴム類とか、そういうものが移管することが困難になるのではなかろうか。又道路運送監理事務所などにおきましては、二縣以上に跨がるような事務、そういうようなのは勿論道監でいいと思いますけれども、そういうものにしても、余り九州などで一ケ所あるのでは檢査に行くにも不便ではなかろうか。そういう所にはもう一ケ所分室ぐらい設けたらどうかという話から研究いたしました結果、どうしても止むを得ない場合は分室で以て行くということに決まつておるわけであります。設置法にはこの出先機関の規定全部削除されて参りますが、事務は九月一日までに引継ぐということで、これから今の仕事を如何なるものを残すというようなことや、人員なども整理するという準備にかかるわけであります。その外の出先機関についてはいろいろ考えられたものでは、大藏省の地方部、或いは農林省の木炭事務所、又現に縣監督の下に実行はしておりますけれども、労働省の公共職業安定所というようなものについて研究いたしましたが、地方部については、今各縣に大藏省の役人が地方部ということで財務局から出張しておるのですけれども、これを何とかして整理をする、数を減らしてやるというような話まで來ておるのでありますが、まだ全廃するという結論には到達しておりません。木炭事務所については、今木炭の統制はすでに撤廃の時期である、それにも拘わらずこれが残るということは非常に矛盾じやないかという意見が強かつたのでありますけれども、この際これを廃止するという方向に行くよりも、むしろ、もう木炭の統制を撤廃して事務そのものをなくすという方向へ努力すべきではないか、この際特別会計になつておる、いろいろな複雜困難な委讓ということに行くよりも撤廃の方でこれをなくすことに行こうというようなことで、これもこの際はこのままになつております。まだ併しこれから私は研究を進め、閣議にも諮つて行くつもりですから、これからどういう変化をするか分りませんが、今の段階では、さようになつております。それから労働省の公共職業安定所につきましては、現在知事の監督の下に労働省の官吏が職業紹介の仕事をやつておる。その官吏の身分を府縣の公吏に切替えてしまつて、全く府縣の仕事として、やらせることにしたらどうかというのが問題なんですが、これについてもまだ結論に到達しておりません。これは今度の議会に間に合うように結論が出るかどうか努力中でございます。なぜそれがむずかしくなつておるかと言いますと、職業紹介の仕事はどこまでも國家組織の、政府の管下の役所でやらなければならんというようなことが條約に入つておるというようなことですが、この辺も併し研究してみると、民間の周旋屋みたいなことでやらしてはいかんというような趣旨のようにも思えますので、府縣において政府の監督の下にやるなら、その條約の趣旨にも違反するものではないじやないかと考えておりますが、いろいろな説が出まして、今研究中でございます。出先機関についてはそういうふうな状態で、その他の細かい駐在員というようなものは大抵皆整理ができましたので今度の整理法案から落してありますが、更に今度の設置法案に載らないものについても閣議の了解で廃止するということで、大体向つておるというような状態であります。
#31
○藤森眞治君 そうして、この設置法はいつ頃國会に御提案になるお見込みでございますか。
#32
○國務大臣(本多市郎君) これは通商産業省と調達廳の設置法が今朝最後に決まつたので今日のうちには法制局も通つて、関係方面へ提出させるのではないかと思う。そうしますと、全部が司令部の方に審査を廻るわけでありまして、今後は会期の関係もありますから、各省においても亦私の方においても極力向うの査定を済ますことにこれから急いで貰うつもりでおります。大体これは機構の全部について一回閣議で内定しましたものを、予め向うに提出もしておりますし、更に各省でも亦いろいろここまで纏め上げるについては了解を得た点もあるようでありますから、急いだならば提出済になつてから一週間ぐらいのうちにはOKが來るじやなかろうかと考えております。
#33
○カニエ邦彦君 都道府縣の地方機構の行政整理について新聞に出た点で見ますと、極めて抽象的に出ておるのですが、政府としてこれに対する具体的な案について少しお聞きしたいと思います。
#34
○國務大臣(本多市郎君) これは市以上の地方の機構につきましては、自治法の中に盛り込まれておるのでありまして、これを今回府縣、五大都市は三割、その他の都市は二割ぐらい程度機構を縮小したいという方針を閣議で決定いたしたのでありますが、その方針に基いて自治法の中に或る程度機構の改革がこれから法律案として組立てられて出て來るわけであります。それを担当して今その方針に從つて自治法の改正案に作つておるのは総理廳の自治課だろうと思います。その方も亦一つ説明に出すことにいたします。適当な時に委員長から一つお願いいたします。
#35
○カニエ邦彦君 それから行政整理の方は今日までどういう状態に進んでおるか、それについて伺いたいと思います。
#36
○國務大臣(本多市郎君) 御承知の通り一般三割、特別企業会計二割というのが目標として決まつておりますが、この目標を以て大体定員の査定について調査を始めてみますと、部局、職種等について一々当つてみますと、止むを得ざる例外的なものが相当沢山出て参ります。なかなか方針通りにやり難いもの、而もその方針も全然除外しなければならないもの、緩和しなければならないもの等が出て参りまして、これは実施本部におきまして、各省関係の人たちを構成員として本部を設けておりますが、その本部でそれらのことについて今ずつと調査を進めておるところでございます。その調査も大体において完了に近いところまで來ております。來ておりますがまだ最後的決定に至つていない面も相当ありますので、これを仕上げて成るべく早く一つはつきりした数字が分るようにいたしたいと思います。
#37
○カニエ邦彦君 大体今のそのお見込は何日ぐらいに纏まりましようか。
#38
○國務大臣(本多市郎君) もう何といいましようか、関係方面の又期間も見込まなければなりませんから、遅くともここ三日ぐらいのうちには結論を得なければならんと思つております。
#39
○カニエ邦彦君 御承知のように現在の機構がかように多岐多樣に多くなつた、或いはそういう人が殖えたということは、統制の実施強化ということにおいてかように殖えたんだろうと思うのでありますが、この統制を今政府から御説明に一部なりましたが、木炭とか或いは何とかいうような個々の具体的な、然らば何の統制を止めるかということにおいて相当数が削減せられるのじやないか。その点現在までに具体的に政府として考えられて決定されておるもの並びに今後統制を撤廃しようと考えておるもの、これについて一應御説明を願いたいと思います。
#40
○國務大臣(本多市郎君) この顯著なものは野菜の統制などは撤廃になります。更に又指定資材の中でも数十品目がその割当配給制から除外される、而もこの数十品目の半分くらいはすでにOKが取れておる。或いはそれ以上取れておると言われておりますが、まだいろいろ折衝中の物があります。そういうふうなことで相当物資調整事務などもまあ今までより馴れても來ましたし、品目も減つたし、事務量も緩和されて來るんじやないかと思つております。更にこの経済統制の撤廃につきましても、なかなか一挙にできないものですから、今後はこの統制の撤廃のできるごとに、機構においても、人員においても整理は続けて行くことになるのでありまして、経済統制のために非常に膨脹した今の機構や人員を縮小して、更にそういう仕事も並行して徹底さして行きたい、今統制の撤廃も一挙にしてできないので、徹底的な行政機構の簡素化、人員の整理ということはやはり一挙にはできないわけですから、今は殖え過ぎておるものをこの程度整理し、尚続けて行くという考え方でおります。
#41
○委員長(河井彌八君) この際私から一、二お伺いいたします。地方出先機関の改革の問題は、只今お話によりますと、可なり研究中のものが多いと思うのであります。併し私共が素人ながら研究した方面におきましても、まだ相当残つておるんじやないかと思うのであります。例えば地方経済安定局なんというものがございます。それから或いは地方連絡調整事務局及び出張所、或いは地方建設局及びそれの出張所などは、まだ相当考慮せらるべきではないかというような考え方があります。もう一つ特別調達廳なども、過日も我々は実際に行つて事務を調査したのでありますが、占領軍との関係がありましようけれども、余程縮小せらるべきものではないかといつたような考え方をしておるのであります。それらの点についてももつと十分に調査せられたいということをお願いしておきます。今すぐ御意見があるならそれも伺いたいと思います。
#42
○國務大臣(本多市郎君) 只今お話になりました地方経済安定局も廃止するという、大体の政府の意見を内定いたしまして進めておるところでございますが、まだその決定に至らないでおります。それからその外にも今お話のありました地方連絡調整事務局も廃止することにいたしました。それから建設省の地方建設局は廣域の六ケ所はまだそのままになつております。これも御意見もございますので、十分研究いたしたいと思います。特別調達廳は只今委員長のお話になりました通りの方針を以て進んでおります。今まで総裁、副総裁があり、長官官房の外、一室、十三部、大変な機構でしたが今度は非常に縮小されましたし、人員も相当今までは長官官房の外に総裁、副総裁の下七局、一室、十三部、これを今度は総裁、副総裁という制度を止めて普通の外局にいたしまして五部ということになりますから、機構においては非常に縮小が行われておる。七局十三部が五部になる。それで人員は実は地方から移管された定員が非常に多いらしいのです。新規の定員が一万近く入ることになるんじやないかと思つております。そういうものについては今中央の機構について十分やりましたから、これから地方をやりたいと思つております。それで人員についても十分査定を考えております。
#43
○委員長(河井彌八君) それから尚続いて……これは地方廳でありませんが、宮内府の徹底的の整理、これは私は非常に結構だと思いますが、併しそこに一部には、私などにはどうしても了解のできないような整理があるように見えます。例えばこれまでの図書寮です、これは確かに國宝的の尊い世界にないものが相当あります。漢籍にしましても中國にないえらいものを持つております。それから図書寮と諸陵の両方を一緒にしまして、図書の書の字と諸陵の陵の字と一緒にして書陵部を設けるというがごとく聞いておりますが、これは我々には余程妙なもので、如何に何でも御陵関係のものと昔からの典籍のものと一つの部にしてしまつてやるというようなことは、随分不合理なように考えられます。少くとも私などは旧式な人間だからですが、國民的感情といつては惡いかも知れませんが、諸陵というようなものは、やはり一つの部とか何とか言わなくても、もつと近代的のそういう役所の名前でなくて、少しは昔からの仕來りの名前をくつつけて、やはり独立させて置くべきものではないかと思うのです。無闇に減らしてしまうことがいいのか惡いのか、方針は正にそうであつても、非常に不合理なものはこの際私は改むべきもの質やないかと、こう考えます。私素人だから分らん、この諸陵というのをどう変えたらいいか、規模は縮小していいですから、陵の字の代りに司の字にしたらどうか、私は古典学者ではありませんが、多少沿革を調べて見てそんなことを考えるのであります。それから図書寮、寮の字を置くのが何故惡いかということは私には分らないんですが、何でも彼でもこの頃の名前をくつつけてしまわなければならんということまでは考えなくたつていいんじやないかというように考えます。これもやはりこういう際には國民的感情も考えて、それらの点についても無理のないような制度を立てられることがいいではないか。要するに私は人員だけ所定の通りに減らして行きますれば、事務の内容の違つたものまで無理やりにその職制を変えてしまうということは、間違いではないかというように感ずるのです。これらの点につきましてはまだ案が確定しておらないのですからして、是非一つ考えて頂いてはということを……。
#44
○國務大臣(本多市郎君) 実はですね、この宮内府につきましては、昨年までの間に大体においてその機構、人員において、十五%ぐらいしか残らないまでに徹底してやつてしまつた。そこで今回は人員においては多少の削減をして貰うことにしましたが、機構においては私のところでは今回は触れておらないのですが、只今のようなお話は今後の機構の問題についても十分研究して行きたいと思つております。
#45
○委員長(河井彌八君) それからもう一つ伺いますのは、政府が今度行政機構を改革するというのは、在來の各省で申しますと各省をできるだけ圧縮するというのに止めるように見る。もつと根本的にこの國の政治を如何にすべきかという考えからですね、それに適應するようにです。各省を一應ばらばらにしてしまつて、新らしい、いい組織にするというような構想の下に出発ができないものかと思つたんですが、原案のことを伺うとそうでなさそうです。それらの点について何かお考えはないのでしようか。
#46
○國務大臣(本多市郎君) これは最前も申上げました通りに、そういう観点に立つてやることが必要でもあろうと思いますが、やるとすれば相当の時間も置いて研究をしないと結論に行かんだろうと思います。それで一應これで殖え過ぎのものをまあ少し抑えつけるという程度のことをやつて來まして、根本的な調査に移つて今の本当の日本の行政機構はどうあるべきかという立場に立つたものを編み出すべきところにまで行きたいと思います。これは行政制度審議会などができたようでありますから、そういう所で十分研究して貰う……。
#47
○委員長(河井彌八君) もう一つ伺います。只今も根本的の機構改正は他日に讓るというお考えですが、すでに一應ここで行政整理をやつてしまいますと、もう一遍やるということは非常に無理なことになりはせんかと思うのですね。これはおやりになるか、やらにやならんとおつしやるのですからそれを信頼する外ないと思います。随分これは面倒なことと思います。現に例えば外務省のごときは殆んど日本の外交はないのだからしてこの際止めてしまつてもいいと私、素人考えですが考える。併し外務省の官吏をどつかに温存するという方法は、或る程度やらにやならんでしよう。それが例えば通商産業省などもあるでしようと、外務省の形も残つてあるのですから、これらのこともこの際やはりお考えになつたらいいのじやないかという心持がいたします。
 それからもう一つ言えば、只今行政機構改革審議会ですか、これはもうできておるのですか、できてないのですか。
#48
○國務大臣(本多市郎君) まだできてないのです。今丁度委員を選考中でしよう。
#49
○委員長(河井彌八君) それはできるとすれば、やはり強力なるものとして法律を以て規定するようなものにでもするのか、單に内閣だけのところの機関にするのですか、どういうお考えでしようか。
#50
○國務大臣(本多市郎君) 只今内閣の附属機関としてやつて行きたい。
#51
○委員長(河井彌八君) そうすると國会議員はそういうものに参加するということはないということになるのですか。
#52
○國務大臣(本多市郎君) いや両院の方々にもなつて頂く建前で進行中であります。
#53
○委員長(河井彌八君) その場合においてはやはり國会の承認を得るということになる……。
#54
○國務大臣(本多市郎君) そうなると思います。
#55
○委員長(河井彌八君) そうなる……。
#56
○國務大臣(本多市郎君) ええ。
#57
○委員長(河井彌八君) 私は私見を述べて恐縮でありますが、そういうものをお作りになるならば、本当の法律の根拠を持つ一つ強い組織をお作りになる方が正しいのだ、さつき申上げましたように根本的の機構改正を更にやるのだということを決意するのならば、國家の意思の最高の決定のでき得るようにですね、政府のこの組織を決められたらどうかという考え方をするのですが、如何でしようか。
#58
○國務大臣(本多市郎君) これは強力に、審議会ででき上つたものを、実行に移すというのは非常に御尤もな意見だと思います。御趣旨を一つ更に政府で以て皆に諮りまして、研究してみたいと思います。
#59
○委員長(河井彌八君) 如何でしようか何か……。(「もう質問はないだろう」と呼ぶ者あり)
#60
○國務大臣(本多市郎君) 近く設置法と定員法を、具体的なものを提案いたしまして、一つ又御審議をお願いいたします。
#61
○委員長(河井彌八君) 最後にもう一つお願いして置きます。どうぞ総理大臣が見えましてね、やはり根本的の考え方ですね、政府の決意のあること等を、今度各種の法律案が出ましようが、その際に先ずそういうことを一つよく徹底するような説明を願いたい。大臣からお傳えを願います。
#62
○國務大臣(本多市郎君) 官房長官にそれを傳えて置きます。
#63
○委員長(河井彌八君) では本日はこれで散会いたします。
   午後三時八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           カニエ邦彦君
           中川 幸平君
           藤森 眞治君
   委員
           荒井 八郎君
           城  義臣君
           下條 康麿君
           町村 敬貴君
           三好  始君
  國務大臣
   國 務 大 臣 本多 市郎君
  政府委員
   宮内府次長   林  敬三君
   宮内府事務官
   (皇室経済主
   管)      塚越 虎男君
   総理廳事務官
   (行政管理廳次
   長)      大野木克彦君
ソース: 国立国会図書館
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