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1967/08/06 第56回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第056回国会 本会議 第8号
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1967/08/06 第56回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第056回国会 本会議 第8号

#1
第056回国会 本会議 第8号
昭和四十二年八月六日(日曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第七号
  昭和四十二年八月六日
   午前零時十分開議
 第一 自治大臣、国家公安委員会委員長藤枝泉
  介君不信任決議案(山花秀雄君外十名提出)
         (委員会審査省略要求案件)
 第二 大蔵大臣水田三喜男君不信任決議案(山
  花秀雄君外四名提出)
         (委員会審査省略要求案件)
 第三 国務大臣木村俊夫君不信任決議案(山花
  秀雄君外四名提出)
         (委員会審査省略要求案件)
 第四 健康保険法及び船員保険法の臨時特例に
  関する法律案(内閣提出)
 第五 船員保険法の一部を改正する法律案(内
  閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 本日の議事における発言時間は趣旨弁明につい
  ては十五分質疑答弁討論その他については十
  分とするの動議(佐々木秀世君外二十二名提
  出)
 日程第一 自治大臣、国家公安委員会委員長藤
  枝泉介君不信任決議案(山花秀雄君外十名提
  出)
  討論終局の動議(佐々木秀世君外二十二名提
   出)
 日程第二 大蔵大臣水田三喜男君不信任決議案
  (山花秀雄君外四名提出)
  質疑終局の動議(佐々木秀世君外二十二名提
   出)
  討論終局の動議(佐々木秀世君外二十二名提
   出)
 日程第三 国務大臣木村俊夫君不信任決議案
  (山花秀雄君外四名提出)
   午前十時二十八分開議
#2
○副議長(園田直君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議(佐々木秀世君外二十二名提出)
#3
○副議長(園田直君) 佐々木秀世君外二十二名から、本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議が提出されました。
 本動議は記名投票をもって採決いたします。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#4
○副議長(園田直君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#5
○副議長(園田直君) すみやかに投票せられんことを望みます。――すみやかに投票願います。――すみやかに投票願います。――投票漏れはありませんか。
  〔「ある」と呼ぶ者あり〕
#6
○副議長(園田直君) 投票漏れはありませんか。――すみやかに投票せられんことを望みます。
  〔投票継続〕
#7
○副議長(園田直君) ただいまから二十分以内に投票されるよう望みます。その時間内に投票されない方は棄権とみなします。
  〔投票継続〕
#8
○副議長(園田直君) 残りの時間はあと五分でありますから、すみやかに投票されんことを望みます。
  〔投票継続〕
#9
○副議長(園田直君) いまだ投票されない方は、なるべくすみやかに、時間内に投票されるよう望みます。
  〔投票継続〕
#10
○副議長(園田直君) 残りの時間はあと三分でありますから、すみやかに投票されんことを望みます。――投票権は尊重いたしたいから、なるべくすみやかに投票願います。
  〔投票継続〕
#11
○副議長(園田直君) 時間もあとわずかでありますから、なるべくすみやかに投票願います。――制限時間がまいりました。投票漏れはありませんか。
  〔発言する者多し〕
#12
○副議長(園田直君) 投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
#13
○副議長(園田直君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
  〔発言する者多し〕
#14
○副議長(園田直君) 壇上の諸君に申し上げます。諸君は議長に対する抗議でございましょう。議長に対する抗議であって、事務次長が事務連絡のために行動するのは通行を許しなさい。(拍手)
  〔発言する者多し〕
#15
○副議長(園田直君) 投票箱を閉鎖したあとは投票は認めませんから、自席にお戻りください。――壇上の方は自席へお戻りください。――議長への抗議と衆議院職員の事務の妨害とは別のものでございます。衆議院の職員の自由を許しなさい。――衆議院の職員の自由を許しなさい。国会議員は最高の権利がありますが、事務職員の自由を妨害する権利はありません。(拍手)
  〔発言する者多し〕
#16
○副議長(園田直君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 二百三十七
  可とする者(白票)        二百二
  〔拍手〕
  否とする者(青票)        三十五
  〔拍手〕
#17
○副議長(園田直君) 右の結果、本日の議事における発言時間は、趣旨弁明については十五分、質疑、答弁、討論その他については十分とするに決しました。(拍手)
    ―――――――――――――
 佐々木秀世君外二十二名提出発言時間制限の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    相川 勝六君
      愛知 揆一君    青木 正久君
      赤城 宗徳君    赤澤 正道君
      秋田 大助君    天野 光晴君
      荒木萬壽夫君    荒舩清十郎君
      有田 喜一君    井出一太郎君
      井原 岸高君    伊東 隆治君
      伊能繁次郎君    池田 清志君
      池田正之輔君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 英男君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小川 平二君
      小沢佐重喜君    小澤 太郎君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      大石 八治君    大竹 太郎君
      大坪 保雄君    大野  明君
      大野 市郎君    大橋 武夫君
      大村 襄治君    岡崎 英城君
      岡本  茂君    奥野 誠亮君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 彦吉君    鍛冶 良作君
      海部 俊樹君    桂木 鉄夫君
      金丸  信君    金子 一平君
      上林山榮吉君    亀岡 高夫君
      亀山 孝一君    鴨田 宗一君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    菅  太郎君
      菅野和太郎君    木野 晴夫君
      木部 佳昭君    木村 武雄君
      木村 俊夫君    北澤 直吉君
      吉川 久衛君    久野 忠治君
      久保田円次君    鯨岡 兵輔君
      熊谷 義雄君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      小泉 純也君    小平 久雄君
      小峯 柳多君    小宮山重四郎君
      小山 省二君    佐々木義武君
      佐藤 榮作君    佐藤 孝行君
      佐藤洋之助君    坂田 英一君
      坂田 道太君    坂村 吉正君
      坂本三十次君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      塩川正十郎君    重政 誠之君
      篠田 弘作君    島村 一郎君
      白浜 仁吉君    進藤 一馬君
      周東 英雄君    菅波  茂君
      鈴木 善幸君    砂田 重民君
      世耕 政隆君    瀬戸山三男君
      關谷 勝利君    田川 誠一君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 榮一君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      高橋清一郎君    竹内 黎一君
      竹下  登君    谷垣 專一君
      谷川 和穗君    千葉 三郎君
      中馬 辰猪君    塚田  徹君
      塚原 俊郎君    辻  寛一君
      坪川 信三君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    内藤  隆君
      中尾 栄一君    中川 俊思君
      中曽根康弘君    中野 四郎君
      中村 寅太君    中村庸一郎君
      中山 榮一君    永田 亮一君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      西岡 武夫君    西村 英一君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野原 正勝君    葉梨 信行君
      馬場 元治君    橋口  隆君
      橋本登美三郎君    橋本龍太郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      早川  崇君    原田  憲君
      広川シズエ君    廣瀬 正雄君
      福家 俊一君    福井  勇君
      福田 赳夫君    福田 篤泰君
      福田  一君    福永 一臣君
      藤井 勝志君    藤枝 泉介君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      船田  中君    古川 丈吉君
      古屋  亨君    保利  茂君
      坊  秀男君    細田 吉藏君
      本名  武君    益谷 秀次君
      増岡 博之君    松浦周太郎君
      松澤 雄藏君    松田竹千代君
      松野 頼三君    三ツ林弥太郎君
      三原 朝雄君    箕輪  登君
      水田三喜男君    水野  清君
      湊  徹郎君    宮澤 喜一君
      村上信二郎君    毛利 松平君
      粟山  秀君    森下 國雄君
      森田重次郎君    森山 欽司君
      八木 徹雄君    山口 敏夫君
      山崎  巖君    山下 元利君
      山田 久就君    山中 貞則君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      和爾俊二郎君    早稻田柳右エ門君
      渡辺 栄一君    渡辺  肇君
      渡辺美智雄君    松野 幸泰君
 否とする議員の氏名
      阿部 昭吾君    井上 普方君
      工藤 良平君    神門至馬夫君
      佐野  進君    千葉 佳男君
      福岡 義登君    浅井 美幸君
      有島 重武君    伊藤惣助丸君
      小川新一郎君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      岡本 富夫君    沖本 泰幸君
      北側 義一君    小濱 新次君
      斎藤  実君    鈴切 康雄君
      田中 昭二君    竹入 義勝君
      中野  明君    樋上 新一君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      正木 良明君    松本 忠助君
      矢野 絢也君    山田 太郎君
      渡部 一郎君    田代 文久君
      谷口善太郎君    林  百郎君
      松本 善明君
     ――――◇―――――
 日程第一 自治大臣、国家公安委員会委員長藤枝泉介君不信任決議案(山花秀雄君外十名提出)
    (委員会審査省略要求案件)
#18
○副議長(園田直君) 日程第一は、提出者より委員会の審査省略の申し出があります。右申し出のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○副議長(園田直君) 御異議なしと認めます。
 日程第一、自治大臣、国家公安委員会委員長藤枝泉介君不信任決議案を議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#20
○副議長(園田直君) 提出者の趣旨弁明を許します。広沢直樹君。
  〔広沢直樹君登壇〕
#21
○広沢直樹君 私は、社会、民社、公明の三党を代表して、ただいま議題となりました自治大臣、国家公安委員会委員長藤枝泉介君の不信任決議案を提案いたします。(拍手)
 まず、その本文並びにその理由を朗読いたします。したのである。
 而して第五十五国会においては、当然国民の期待にこたえて、その成立をはかることこそ政府自民党の重大な責務であったといわなくてはならない。
 第五次選挙制度審議会も「当面緊急に措置することを要する。」として早期成立を期することを答申している。しかるに政府は、同審議会の答申案を与党の圧力によって骨抜きにしたことは、国民の意思に反逆したものであり、これを容認した自治大臣藤枝泉介君の責任は、断呼究明されなければならない。
 第二に藤枝自治大臣は、政府案の国会提出を著しく遅らせ、なおかつ自由民主党委員のだらだら審議に同調し、その間これが成立に対する熱意は、全くなかったと断ぜざるをえない。そればかりか、ついに第五十五国会において、審議未了、廃案に持ち込むに至ったことは、国民の政治不信を増長し民主政治を破壊する結果を招いたものである。
 第三に、今臨時国会に改正案を再提案しなかったことは、いかなる理由によるのか、全くその真意を疑わざるを得ない。当然再提案し早期成立に最善の努力をすべきである。本法案より遅く審議に入った健康保険法の一部を改正する法律案は、前国会において同じく、審議未了、廃案となったが、今国会において再び上程され、しかも審議開始直後、むりやり、委員会の申し合せを踏みにじってまで強行採決して成立をはかろうとした。しかるに、政治資金規正法の改正案については、そのまま放置したことは、全く国民をあざむくものである。
  以上国民を裏切り、民主政治に対する不信を
 ますます増大させたことは、その責任きわめて
 重大であると断ぜざるを得ない。
  よってわれわれは、ここに当面の責任者であ
 る自治大臣、国家公安委員会委員長藤枝泉介君
 の不信任決議案を提出する。
  これが、本決議案を提出する理由である。
  〔拍手〕
 以上が決議案の本文並びにその理由であります。
 私は、この不信任決議案につきまして、さらにこれを提案するに至った経過並びに理由等につき、少々述べたいと存じます。
 自治大臣藤枝泉介君は、明治四十年十二月、栃木県宇都宮市に生まれ、東京大学法学部を卒業、鹿児島県を振り出しに秋田、兵庫各県の課長、愛媛、埼玉各県の経済部長より群馬県内務部長を歴任し、副知事を最後に退官されました。
 また、政治歴については、昭和二十四年一月に衆議院議員として本院の議席を得られて、それ以来前後七回当選の栄をになわれたのであります。昭和三十年三月に大蔵政務次官、また三十六年には総理府総務長官に就任され、同じく三十六年第二次池田改造内閣の国務大臣、防衛庁長官となり、また、この間、自民党の国会対策副委員長、自民党副幹事長を歴任し、昭和四十一年運輸大臣、四十二年第二次佐藤内閣の自治大臣、国家公安委員会委員長に就任されたのであります。実に十八年の長い政治歴を持ち、手腕、識見、ともに日本の政界における最も有力なる一員であり、かつ実力ある政治家の一人と一声えましょう。
 その英才の誉れも高い自治大臣が、今日の最大の政治課題である政治資金規正法に取り組まれるや、必ずみごとな結論を出されるであろうと、国民の大臣に対する期待ははなはだ大なるものがあったことはまことに無理からぬことであろうし、藤枝君はそれにこたえる責任と実力があると信じていたのであります。
 ところが、いかなる理由かわかりませんが、おそらくは突然変異でもしたのでありましょう、これが廃案に協力したばかりでなく、本国会に再提出さえしょうとなさらなかったことは、国民の期待を全く裏切るものであり、藤枝君に対する信頼を失う結果になったことは、まことに残念に存ずるのであります。(拍手)
 四月の十日、選挙制度審議会が、懸案であった政治資金の規正について、諸般の政治情勢から見て、選挙制度全般の改善が実現されるまで現状のまま放置することは許されないと結論を下し、当面緊急に措置することを要するとして答申をいたしております。政府はまじめにこれを受けとめようとしなかったのであります。
 この間のいきさつを振り返ってみまするに、去る四月二十一日、衆議院予算委員会第四分科会で、答申の早期法文化、答申尊重について、わが公明党の正木良明君らが質問したのに対し、藤枝自治大臣は、五月十二日までに法文化を終わり、中旬には国会へ提出する、また、答申はあくまで尊重する、個人の寄付以外の禁止に移行する五ヵ年のめどは政党に対する努力目標として法文化しないと言明したのであります。藤枝君が政府案を作成して、国会に提出されるまで、自民党内の圧力のために、いわゆる大骨小骨が抜き去られ、国会提出の運びとなったのは一ヵ月おくれた六月の十六日であります。
 さらに重大なことは、五年後をめどに団体寄付を全廃し、政治献金はやがて個人に限るべきものであるとしていた、いわば政治資金規正の背骨に当たる部分を自治大臣みずから抜いたのであります。このことは、個人献金を主体とする答申の精神を全くじゅうりんしたものであります。国民の負託を何と考えておられるのでありましょうか。しかも、これを廃案にするため政府・与党の委員が懸命になって引き延ばし質問を行ないました。それに対して、あなたは何らたしなめようとなさらなかった。そして、ついに前国会で廃案となったことは藤枝君の重大責任であるとともに、断固究明せられなければならないと信ずるものであります。(拍手)
 さらに、前橋市での記者会見で、寄付行為は、法的に見れば善意と解釈すべきだから、罰則は道義的責任を問うだけの軽いものにしたいと述べておられますが、これまでの政治献金は、しばしば政治家からの利権付与という形での利益還元を期待して行なわれるのが常識でありました。それが今日の政治腐敗の病源ではなかったでありましょうか。それを一概に善意と解すべきだとは、藤枝君の常識が疑われるのであります。たとえば、去る共和製糖事件に見られるごとく、無配を続けている赤字会社の政治献金額が、全国最高であったという事実がありますが、その献金の動機を善意だとして片づけることができるでありましょうか。利権をめぐって狂奔する政財界の黒い結びつきこそ現代の伏魔殿であります。藤枝君のように、善意の寄付者の美名のもとに、献金規制の違反に対する罰則を軽くすることは、答申の根本精神を踏みにじる以外の何ものでもない。
 さらに驚くべきことは、施行期日の点であります。政府案では、「政令で定める日」とされているだけで、実施期日は明示されていない。これでは国会の手から政府・自民党の手に問題をもぎ取る暴挙という以外にないのであります。
 以上、二、三点を指摘したにすぎませんが、藤枝君は、なぜ答申の精神を守ろうとしなかったのか。答申を骨抜きにしようという勢力に対して、全力を賭して戦おうとしなかったのでしょうか。自治大臣藤枝泉介君が答申尊重をしばしば公約しながら、審議会の答申をこのようにみずからゆがめることは、主権者たる国民を愚弄するもはなはだしいといわざるを得ないのであります。(拍手)
 次に、第五十六国会は、前国会のあと始末をつける延長国会であるといわれております。事実、政府・自民党は、前国会で政治資金規正法とともに審議未了、廃案となった健保特例法案を再提出し、これを通すだけの、いわゆる健保国会ともいわれております。本国会の社会労働委員会においては、質疑開始後間もなく、無謀にも突然質疑を打り切り、強行採決し、そうして本会議を混乱におとしいれているのであります。それだけ法案成立に熱意を示される政府・自民党が、国民に公約し、前国会で最重要法案であった政治資金規正法案を、なぜ臨時国会に再提出しなかったのか、納得のいく説明は、政府よりも自民党よりも明らかにされていないわけであります。唯一の説明ともいえるものは、期間が短いために十分審議ができないから、近い国会に提案するとの総理弁明でありますが、そんなことはない。前国会において、自民党は微に入り細にわたって質問は完了されているはずであります。しかも、公明党はきょうでもこの法案の成立に協力する用意があります。全野党も一部不満はあるとしても、大筋では成立のために努力しようと考えていることは同じでありましょう。そうすれば、前国会において廃案となったとはいえ、今国会に提出して成立できないわけはないのであります。要は、政府自民党の典型的な逃げ口上にすぎません。
#22
○副議長(園田直君) 広沢君、時間ですから、結論を急いでください。
#23
○広沢直樹君(続) 藤枝君は、このような事態をどうなさるおつもりか。前国会のあと始末をつけるための延長国会であるならば、当然国民が期待している、最優先にせねばならぬ法案、すなわち、政治資金規正法改正案を今国会に提出すべきであります。(拍手)
 政府の失政を国民大衆にしわ寄せをする健保改正法案だけを取り上げ、政治資金規正法改正案を再提案しないのは、全く筋が通らないだけではなく、国民の期待にこたえる為政者の姿ではない。このように国民の期待を裏切り、大臣みずから政治的信条を破り、与党の策略に屈し、法案提出をおくらせ、骨抜きにし、かつ本国会に提出しようともしないことは、明らかに藤枝君の政治的資質がとうてい自治大臣の任にたえざることを証明するものであります。(拍手)
 よって、われわれは、まことに遺憾ながら、ここに当面の責任者である自治大臣、国家公安委員会委員長藤枝泉介君のきびしい反省と辞任を求め、民主政治の発展を望むために、あえて不信任決議案を提出した次第であります。
 以上をもって趣旨説明を終わりにいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#24
○副議長(園田直君) 討論の通告があります。順次これを許します。島上善五郎君。
  〔島上善五郎君登壇〕
#25
○島上善五郎君 私は、ただいま議題となりました藤枝自治大臣、国家公安委員長不信任の決議案に対し、日本社会党を代表し、衷心から賛意を表するものであります。(拍手)
 すでに、提案者からきわめて適切に不信任の理由が述べられましたけれども、私は、政治資金規正法改正と、国会周辺デモ規制に関連する具体的事実に基づいて不信任に賛成する理由をさらに明確にいたしたいと存じます。
 藤枝自治大臣は、前の特別国会において、佐藤総理みずからが国民の至上命令と言った最重要法案政治資金規正法改正の直接の提案担当大臣であったことは、皆さん御承知のところであります。しかるに、藤枝大臣は、後ほど少しく具体化に述べまするように、何ら自己の責任を果たし得なかったばかりでなく、その責任を感ずる政治家としての良心の一かけらすら持ち合わせていなかったのであります。(拍手)
 藤枝泉介君は、俗にいう毛並みがよく、一見温和な紳士のように見受けられ、国会における答弁も、いわゆるそつのないものでございます。しかし、「巧言令色鮮し仁」ということばがありまするように、藤枝君の態度とその答弁は、薄っぺらなことばを、官僚特有に、ただ巧みに並べるだけでありまして、内に誠実さも責任感もなく、実行の伴わない空虚なものでございます。
 ここに、その答弁の二、三を御参考に御披露いたしましょう。
 まず、四月九日に選挙制度審議会の答申がありましたのに、自民党との間の意見調整に名をかり、じんぜんと提案を延ばしておりましたことに対して、五月二十四日、わが党の堀委員が追及いたしましたところ、「私は、五月の中旬を目途として提出いたしたいとしばしばお答えいたしていたのでありますが、それが下旬にかかったことはたいへん申しわけなく思っております」と、ぺこんと頭を下げて、「できるだけ早く提出をいたし、御審議をいただきたい、そして国会の御審議を通じてこれが成立をしていただくよう、現在でも念願をいたしておる次第でございます。」
 ところが、五月中旬の目途が、五月下旬になってもなお出さない。そこで、五月三十一日の公選法特別委員会で私が質問をいたしましたところ、「今月中ということのお約束といいますか、目途としたことは少しずれましたけれども、相当早い期間に国会に提出して御審議をいただけることと私は考えております。与党の理解と納得をいただくならば、十分この国会で成立させるだけの御審議の時間はあり得るものと考えておる次第でございます。」こういう答弁でございます。
 ところが、その後さらに半月余り与党との調整のために時間を費やし、小骨一本も抜きませんという総理大臣のことばがあったにもかかわらず、小骨、中骨をさんざん抜いたものを六月十六日に至って初めて国会に出してまいりました。六月三十日の公選法の第一陣の質問に立ちましたわが党の同僚大柴委員の質問に答えて、こう申しております。「少なくとも当面の責任者である私としましては、佐藤総理の発言に忠実に従いまして、」――この「忠実に従いまして」というのは、小骨一本も抜きませんということばでございます。「忠実に従いまして、この法案の成文化を急ぎ、国会に提出申し上げて御審議をいただいておるのでございまして、もちろんぜひとも御論議の上でこの法案の成立をいたしたいと考えておる次第でございます。」
 さらに、大柴君の追及に答えて、「もちろん政府与党でございますから、私どもはできるだけこの法案が成立いたしまするように与党の皆さまにもお願いをいたし、理解を深めていただくことについては、これは責任があると考えております。」さらに追及されましたところ、「提出いたしました以上、これが成立をはかることは政府の責任でございますから、そういう意味において私にも責任があるのでございます。」こういうふうに答えております。
 七月十二日の公明党の伏木委員の質問に答えて、「政界にまつわるいろいろな問題からいたしまして、……各党の皆さま方の御勉強をいただき、また、与党としての自民党が早く態度を決定していただいてこの処置をしていただくよう、従来から党の幹部に対しましてもいろいろと強くお願いをいたしておるような次第でございまして、国民世論がその成立を望んでおるということにつきましては、私も痛感いたしておる次第でございます。」「総理は当然総裁でございますから、与党内において本案の成立に対していろいろお願いしていることはしばしばでございます。ただ、私の立場といたしましては、総裁として党の機関を通じて本案の成立にこの上とも努力をしてもらうようにお願いいたす所存でございます。」
 こういうふうにそらぞらしい答弁をしているうちにも、自民党はどんどんと予定のコースでありまする廃案への道を進んでおりました。そこで、同じく伏木君が廃案について質問いたしましたところ、「実は、廃案になるというようなことは非常に私としては困るわけなんでございまして、ほんとうに皆さんに御努力いただいてぜひとも成立させていただきたいと考えておるわけでございます。」こういう答弁。いよいよ会期がもう迫ってまいりまして、会期三日前の十九日に私は関連して質問いたしました。そういたしますると、こう答えております。「政治情勢にかんがみまして、緊急にすべきであるという審議会の答申につきましては、私どももさように存じます。したがいまして、この改正案を提案いたして御審議をいただいておるわけでございます。」「審議の時間が短くなって心配でございますが、私としては今日でもぜひ成立させたいと考えておる次第でございます。」これが会期終了の三日前でございます。
 そこで、すでに自民党九人質問終わり、野党四人終わり、委員外の共産党の林君の質問も半ば終わりましたときでございましたから、わが党の堀昌雄委員から、この辺で質疑を打ち切って、討論採決しようという動議を出したわけであります。ところが、与党の、ここで答えておりまするように、総裁からも、大臣からも、しばしば、成立するようお願いされあるいは命令されているはずの小沢委員長は、かってに休憩を宣して雲隠れしてしまいました。最終日の委員会の定例日にも委員会を開かず、野党三派がそろって継続審議を正式に要求したにもかかわらず、自民党がついに自民党の意思によって廃案に追い込んでしまったのであります。事実はまさにこのとおりです。
 皆さん、この自治大臣の答弁と、廃案になったいきさつとを御存じになりまして、どうお感じになるでございましょうか。おそらくは、どなたも一様に、良識ある自民党の議員諸君をも含めて、何と白々しい空虚なことばの羅列であることかと感じたに違いありません。(拍手)これはまさに政治資金規正法の改正を切に望んでおりまする国民を欺瞞し、愚弄する態度と断ぜざるを得ません。(拍手)選挙制度審議会の委員諸君が烈火のように怒り、総理と自治大臣の責任を追及したのは、けだし当然というべきでありましょう。(拍手)
 さらに、無責任の恥の上塗りとでも申すべきは、緊急に措置すべき事項として早期に成立を期するのであれば、当然この臨時国会に提出すべきでありまするのに、短期の臨時国会だからとの理由をあげて政府は提出しなかったのであります。
 皆さん、政府は、一方では、前の国会でほとんど審議しなかった健保特例法案を提出して、しゃにむに押し通そうとはかり、今日のような国会混乱の事態を止んでいるのに、前の国会で、先ほど申しましたように、与党自民党が九人も質問を終わり、野党も全部終わっている政治資金規正法改正の審議に、時間がないとは一体何事でありましょうか。(拍手)これは、無理にこじつけた理由でございまして、われわれの断じて納得できないところであります。政治資金の規正そのものに反対する自民党に押しまくられて、藤枝泉介君は政治資金規正法改正の熱意もその責任感も全く失ってしまった証拠でありましょう。
 次に、私は、藤枝自治大臣が国家公安委員長を兼任されておりまして、先般来、護憲連合二十周年記念デモや、労働者の国会周辺デモ、その他一般国民の国会請願行為に対する許可申請にあたり、国家公安委員長としてデモコースを最後まで拒否、許可しなかった事実について申さねばなりません。国会周辺は静かにあるべきだ、こういう議事堂権威づけの古めかしい理由をもって、大衆の表現自由の権利に制限を加えたのであります。
 それのみか、さらに、七月九日の東京地方裁判所民事第二部杉本判決に対し、行政事件訴訟法第二十七条を持ち出し、総理大臣の異議申し立てを行ない、地裁判決を実質的にほごとしてしまったのであります。彼こそ、佐藤総理に行政上の指揮権発動をあえてやらせた最大の推進者であり、責任者でありました。東京地裁の杉本判決によりますると、デモが公共の安寧に危険を及ぼすか公共の秩序を乱すかの判定資料は何にも見当たらない、デモコース変更に政府が条件を付したことは……
#26
○副議長(園田直君) 島上君、制限時間が過ぎましたから、発言をすみやかに終わってください。
#27
○島上善五郎君(続) 規定の運用を誤ったものであり、違法であると判決をしておるのでありますが、それにもかかわらず、自治大臣藤枝泉介君は、国家公安委員長という地位を悪用し、法務省、警察庁と共同謀議して、行政事件訴訟法第二十七条を悪用してデモの規制を画策したのであります。彼は、総理大臣権限を拡大解釈し、国会への集団行進をやめさせ、大衆の自由な国会請願行動まで抑圧した、非民主的、反動的な政治家であると断じなければなりません。(拍手)民主政治の上に許すべからざる権力の乱用者であります。
 このような藤枝泉介君を、われわれはこのまま自治大臣、国家公安委員長の要職にとどめておくことは断じてできません。
 藤枝大臣、もし政治家として、はたまた一個の人間として、一片の良心だにあるならば、この不信任決議案が採決される前に、いまからでもおそくはない、いさぎよくみずから辞任されるよう勧告して、私の討論を終わるものであります。(拍手)
#28
○副議長(園田直君) 塚本三郎君。
  〔塚本三郎君登壇〕
#29
○塚本三郎君 私は、民主社会党を代表して、ただいま提出されました藤枝自治大臣、国家公安委員長の不信任決議案に対しまして、賛成の討論をいたさんとするものであります。(拍手)
 申し上げるまでもなく、過ぐる特別国会は、世にいわれるごとく出直し国会であったはずであります。すなわち、昨年来共和製糖事件に端を発した一連の黒い霧事件は、政界浄化の国民の世論となり、ついにそれが解散となったはずでございます。したがいまして、総選挙以来本日までの政治課題は、すべてに優先して政界の浄化を果たすことが、国家と国民に負うべき全議員の第一の責任であると信じます。
 政界の黒い霧の根源は、まず政治に金がかかる、政界の浄化は政治資金の規正を急がねばならぬと、佐藤総理みずから指揮をなされて、区制をあと回しにして、選挙制度審議会における資金規正法の答申を待たれたことであります。
 かくて、政府原案が提出されるまでは、佐藤総理は、本会議場における答弁で、骨抜きは断じていたしません、小骨一本抜きませんと、大みえを切られ、すでにこのことばは、政界における流行語とさえなっておるのでございます。しかるに、答申後の自治大臣の原案は、答申の中の大骨を完全に抜き去ってしまったのであります。そして、さらに与党と政府との話し合いのたびごとに、おそらく大臣も不本意であったとは存じまするが、結果として、骨抜き、肉抜きと評されたごとく、小骨さえも全く抜き取られてしまって、国会に正式に提案されたときには、皮と筋ばかりになってしまったことであります。法案提出者としての権威と責任を忘れた姿は、選挙法の番人として、ぬぐうべから、ざる汚点を残したのでございます。(拍手)
 その第二の理由は、責任大臣であるあなたは、与党たる自由民主党の手によって規正法が廃案の危機に立たされたとき、これが成立のために全力を尽くさなかったことでございます。与党の理不尽なもみつぶしに唯々諾々と従って、この重要法案の成立に最善の努力が払われなかったことであります。
 前特別国会中、私は商工委員会の一員として、十六、七の法律案をすべて満場一致賛成して成立せしめました。このとき、法案の作成者である担当局長は、それほどの重要法案ではなくとも、一々野党の私どものところにまで参って、法案の趣旨及び内容について意を尽くして説明をせられ、これが成立に全力を傾けられたものでございました。およそ提案について、担当者は法案を、おのが産んだ子を育てるがごとき愛情と熱意が必要であることは申すまでもありません。しかるに自治大臣は、みずから産んだ政治資金規正法改正案の成立について、どれほどの熱意と努力を注がれたでありましょうか。あなたの属する与党さえも説得する努力を放棄なされたその罪は万死に値すると申し上げなければなりません。(拍手)それとも、すでに提案なされた原案なるものが、与党によって小骨まで抜き去られて、見るも哀れな、いわば鬼子となってしまって、もはや産みの親としての愛情を失い、育て上げ、成立させるに値しない内容となってしまったので、あきらめてしまわれたのでございましょうか。
 その第三の理由は、国会と国民とをまことしやかに欺いたことでございます。
 そもそも政治には、みずからの信ずる道を進むための勇断が必要であります。そして、勇断をもって進んだ結果がどのようになるかの見通しを持つことが必要でありましょう。政治資金規正法改正案の取り扱いと、その成り行きについては、政府・与党にやる気のないこと、そして自治大臣、あなたがその気になっておられたといたしましても、政府・自民党が全くやる気がなかったという、このことがはっきりと見通されておりながら、なおかつ、最後まで国会では規正法を成立させるためのゼスチュアをとり、国民に成立を約束しておられたことであります。やる気がなかったならば、なぜ正直にそのことを述べて国民にわびられなかったのでありましょうか。あるいは大臣、あなたがその気であったとしても、与党であるあなたたちの党員、とりわけ選挙法を審議する委員長が、白昼公然と廃案を言明しておられたことを、よもや御存じないはずはないのでございます。かくして成立の見通しのなかったことを、なぜ最初から正直に告白せられなかったのでありましょうか。われわれ野党及び政治に関心のあるすべての国民は、政府及び自民党のこの魂胆を見抜いておりました。にもかかわらず、白々しく、特別国会の会期中、野党と国民を欺瞞し続けられました。重要法案を廃案にしたことの責位を問う以上に私が追及しなければならぬことは、国会と国民とをかくのごとくにして欺いたことの重大性についてであります。(拍手)
 その第四の理由は、今次国会の権威を全く失墜せしめた第一の責任者が自治大臣であることを明確にする必要がございます。
 去る七月二十一日、特別国会が閉会となるや、各新聞は筆をそろえて、規正法の廃案こそ国会の権威を失墜せしめた元凶であると、非難の論評を掲載せられたことは御承知のとおりでございます。過去半年間の国会におけるすべての努力は、この規正法を廃案にしたという一事件によって、国会全般が非難と攻撃の的とされてしまったのであります。自治大臣、あなたは、そのことの重大性を御承知でございましょうか。それほどまでにこの規正法は国民監視の的となっていたのであります。それは冒頭に申し上げましたとおり、特別国会の第一の任務が、黒い霧解散による出直し国会であったからにほかなりません。かくして出直し国会がさらに食い逃げ国会となり、その権威を一段と失墜せしめて、国民の失墜と怒りを増したことに限りない悲しみを覚えるのでございます。(拍手)
 その第五の理由は、この政治資金規正法改正案を葬り去った経過によって、われわれ野党議員をして、与党に対する不信感をあおり、政府・自民党の言を信用しなくなってしまったことでございます。
 ただいままでの本臨時国会の大混乱の原因が健保特例法の内容にあることは当然でありまするが、その混乱の炎に油を注いでいるのは、規正法案を廃案に葬ったその経過においてわれわれ野党が味わわされた政府への不信の怒りでございます。(拍手)政府提案にかかる原案でさえも、政府と与党のなれ合いの中にもみつぶす不信行為を平然とやってのける無神経な国会運営を目撃するとき、健保の抜本的改正もまた、政府の言明を信用することができず、ついに法案に明記しない限り信用できなくなってしまったからでございます。
 そして最後に、何としても許すことのできないのは、以上述べましたるがごとき罪悪の数々を累積せしめながら、なおかつ、それを反省されることなく、その重ね来たった罪を糊塗せんがために、さらに大きな、そして決定的な悪事をたくらんでおられることであります。すなわち、選挙区制改悪の謀議をたくらんで、規正法とからめつつあるということでございます。
 この問題は、過ぐる三十一日、わが党の春日書記長の質問に答えて、佐藤総理は、資金規正法と選挙区制とはからませないと言明されたのであります。それにもかかわらず、その後新聞にあらわれた活字は、資金規正法が全く姿を消して、選挙区制のみが論議されているではありませんか。かくして、小選挙区制に関するさまざまの議論を次々と発表せしめることによって、資金規正と選挙区制とは一体であるかのごときことを国民に印象づけつつあるのでございます。自治大臣、あなたはこれについていろいろと弁明の御用意があるかと思います。しかし、私の最も遺憾とすることは、このような論議が次々と積み重ねられることによって、国民が、資金規正法と選挙区制とは一体にして行なう必要があるかのごとくあやまって受け取ることであります。酷評が許されるとするならば、自治大臣はそのことをねらって次々と区制に対する論議を重ねさせているとしか思えないのでございます。もし、しかりとすれば、盗人たけだけしいと申さなければなりません。(拍手)
 以上、六つの罪状を読み上げました。伺うところによりますれば、個人としての藤枝先生は、政界のサラブレッドと評されるがごとく、その政界における活躍と信望はきわめて高く、かつまた悪評高き資金規正法廃案の濁流に押し流されはいたしましたものの、自民党内にあってはいまだ良識のとりでであったことをも承知いたしております。私が本不信任決議案に対しまして賛成の討論を述べ、その公人としての罪状をあばかねばならなかったことも、しょせん藤枝先生が、頑迷な佐藤内閣というとりでの一員であったこと、そして自民党という黒い霧の発生源の中に育たれた政治家としての宿命のゆえに背負わねばならなかった十字架であることを申し添えまして、私の討論を終わらさせていただきます。(拍手)
    ―――――――――――――
  討論終局の動議(佐々木秀世君外二十二名
   提出)
#30
○副議長(園田直君) 佐々木秀世君外二十二名より、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。佐々木秀世君外二十二名提出の討論終局の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#31
○副議長(園田直君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#32
○副議長(園田直君) あとがつかえておるようでありますから、すみやかに投票願います。
  〔投票継続〕
#33
○副議長(園田直君) 投票者の通路をはばまないように、すみやかに投票願います。
  〔投票継続〕
#34
○副議長(園田直君) 立ちどまらないで、なるべくすみやかに投票せられんことを望みます。――立ちどまらないで、なるべくすみやかに投票せられんことを望みます。
  〔投票継続〕
#35
○副議長(園田直君) 投票者の通路を狭めないでください。――投票者の通路を狭めないでください。
  〔投票継続〕
#36
○副議長(園田直君) すみやかに投票せられんことを望みます。――すみやかに投票せられんことを望みます。――投票漏れはありませんか。すみやかに投票せられんことを望みます。――投票漏れはありませんか。すみやかに投票せられんことを望みます。――立ちどまらないで、なるべくすみやかに投票せられんことを望みます。立ちどまらないで、すみやかに投票せられんことを望みます。
 ただいまから、二十分以内に投票されるように望みます。その時間内に投票されない方は棄権とみなします。
  〔投票継続〕
#37
○副議長(園田直君) 残りの時間はあと十分ですから、すみやかに御投票ください。
  〔投票継続〕
#38
○副議長(園田直君) 投票の済んだ方は自席へお戻りください。まだ投票されぬ方はすみやかに御投票ください。――残りの時間はあと五分でありますから、すみやかに投票されんことを望みます。――いまだ投票されない方は、なるべくすみやかに、時間内に投票されるよう望みます。
  〔投票継続〕
#39
○副議長(園田直君) 時間内に投票しないと棄権と認めることになります。議員の投票権は尊重したいから、なるべくすみやかに投票願います。
  〔投票継続〕
#40
○副議長(園田直君) 時間もあとわずかでありますから、すみやかに御投票願います。すみやかに投票せられんことを望みます。――制限時間がまいりました。投票漏れはありませんか。すみやかに投票ください。
  〔投票継続〕
#41
○副議長(園田直君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
  〔発言する者多し〕
#42
○副議長(園田直君) 投票箱は閉鎖しました。壇上の方は自席へ戻ってください。――壇上の方は自席へ戻ってください。――投票箱は閉鎖しました。壇上の方は自席へ戻ってください。――すみやかに自席へお戻りください。すみやかに自席へお戻りください。
 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
#43
○副議長(園田直君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 三百一
  可とする者(白票)    二百二十五
  否とする者(青票)      七十六
#44
○副議長(園田直君) 右の結果、討論は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 佐々木秀世君外二十二名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    阿部 喜元君
      相川 勝六君    愛知 揆一君
      青木 正久君    赤城 宗徳君
      赤澤 正道君    秋田 大助君
      天野 光晴君    荒木萬壽夫君
      荒舩清十郎君    有田 喜一君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      伊東 隆治君    伊藤宗一郎君
      伊能繁次郎君    池田 清志君
      池田正之輔君    一萬田尚登君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      植木庚子郎君    臼井 莊一君
      内田 常雄君    内海 英男君
      浦野 幸男君    江崎 真澄君
      小笠 公韶君    小川 半次君
      小川 平二君    小沢佐重喜君
      小澤 太郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    大石 八治君
      大久保武雄君    大竹 太郎君
      大坪 保雄君    大野  明君
      大野 市郎君    大橋 武夫君
      大村 襄治君    岡崎 英城君
      岡本  茂君    奥野 誠亮君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 彦吉君    賀屋 興宣君
      鍛冶 良作君    海部 俊樹君
      桂木 鉄夫君    金丸  信君
      金子 一平君    金子 岩三君
      上林山榮吉君    神田  博君
      亀岡 高夫君    亀山 孝一君
      鴨田 宗一君    仮谷 忠男君
      川島正次郎君    川野 芳滿君
      菅  太郎君    菅野和太郎君
      木野 晴夫君    木部 佳昭君
      木村 武雄君    菊池 義郎君
      北澤 直吉君    吉川 久衛君
      久野 忠治君    久保田円次君
      鯨岡 兵輔君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    黒金 泰美君
      小泉 純也君    小平 久雄君
      小峯 柳多君    小宮山重四郎君
      小山 長規君    小山 省二君
      河野 洋平君    河本 敏夫君
      佐々木義武君    佐藤 孝行君
      佐藤 文生君    佐藤洋之助君
      坂田 英一君    坂田 道太君
      坂村 吉正君    坂本三十次君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      志賀健次郎君    始関 伊平君
      椎名悦三郎君    塩川正十郎君
      重政 誠之君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      進藤 一馬君    周東 英雄君
      菅波  茂君    鈴木 善幸君
      砂田 重民君    世耕 政隆君
      瀬戸山三男君    關谷 勝利君
      田川 誠一君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 榮一君
      田中 角榮君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      高橋 英吉君    高橋清一郎君
      竹内 黎一君    谷垣 專一君
      谷川 和穗君    千葉 三郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      塚田  徹君    塚原 俊郎君
      辻  寛一君    坪川 信三君
      渡海元三郎君    登坂重次郎君
      徳安 實藏君    床次 徳二君
      内藤  隆君    中尾 栄一君
      中川 一郎君    中川 俊思君
      中曽根康弘君    中野 四郎君
      中村 寅太君    中村庸一郎君
      中山 榮一君    永田 亮一君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西岡 武夫君    西村 英一君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野原 正勝君    野呂 恭一君
      葉梨 信行君    馬場 元治君
      橋口  隆君    橋本登美三郎君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      原田  憲君    広川シズエ君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福井  勇君    福田 赳夫君
      福田 篤泰君    福田  一君
      福永 一臣君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      船田  中君    古川 丈吉君
      古屋  亨君    保利  茂君
      坊  秀男君    細田 吉藏君
      堀川 恭平君    本名  武君
      前尾繁三郎君    益谷 秀次君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松浦周太郎君    松田竹千代君
      松野 頼三君    三池  信君
      三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君
      箕輪  登君    水田三喜男君
      水野  清君    湊  徹郎君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      村上  勇君    村上信二郎君
      毛利 松平君    粟山  秀君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      森山 欽司君    八木 徹雄君
      山口 敏夫君    山崎  巖君
      山下 元利君    山田 久就君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      和爾俊二郎君    早稻田柳右エ門君
      渡辺 栄一君    渡辺  肇君
      松野 幸泰君
 否とする議員の氏名
      阿部 昭吾君    阿部 助哉君
      井上  泉君    伊賀 定盛君
      枝村 要作君    小川 三男君
      大出  俊君    岡田 利春君
      加藤 勘十君    加藤 万吉君
      唐橋  東君    川崎 寛治君
      工藤 良平君    後藤 俊男君
      神門至馬夫君    佐藤觀次郎君
      佐野  進君    千葉 佳男君
      浜田 光人君    平林  剛君
      平等 文成君    広沢 賢一君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      細谷 治嘉君    武藤 山治君
      八木  昇君    山本 政弘君
      山本弥之助君    米田 東吾君
      依田 圭五君    麻生 良方君
      受田 新吉君    内海  清君
      岡沢 完治君    折小野良一君
      春日 一幸君    神田 大作君
      河村  勝君    田畑 金光君
      塚本 三郎君    中村 時雄君
      永末 英一君    門司  亮君
      本島百合子君    山下 榮二君
      吉田 賢一君    吉田 之久君
      浅井 美幸君    有島 重武君
      伊藤惣助丸君    小川新一郎君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      近江巳記夫君    岡本 富夫君
      沖本 泰幸君    北側 義一君
      小濱 新次君    斎藤  実君
      鈴切 康雄君    田中 昭二君
      竹入 義勝君    中野  明君
      樋上 新一君    広沢 直樹君
      伏木 和雄君    正木 良明君
      松本 忠助君    山田 太郎君
      渡部 一郎君    川上 貫一君
      田代 文久君    谷口善太郎君
      林  百郎君    松本 善明君
     ――――◇―――――
#45
○副議長(園田直君) 自治大臣、国家公安委員会委員長藤枝泉介君不信任決議案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#46
○副議長(園田直君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#47
○副議長(園田直君) すみやかに投票せられんことを望みます。
  〔投票継続〕
#48
○副議長(園田直君) 立ちどまらないで、なるべくすみやかに投票せられんことを望みます。
  〔投票継続〕
#49
○副議長(園田直君) すみやかに投票せられんことを望みます。
 ただいまから二十分以内に投票されるように望みます。その時間内に投票されない方は棄権とみなします。
  〔投票継続〕
#50
○副議長(園田直君) なるべくすみやかに、順次投票せられんことを望みます。
  〔投票継続〕
#51
○副議長(園田直君) いまだ投票されない方は、なるべくすみやかに時間内に投票されるよう望みます。
  〔投票継続〕
#52
○副議長(園田直君) 投票漏れはありませんか。――時間もあとわずかでありますから、なるべくすみやかに投票願います。
  〔投票継続〕
#53
○副議長(園田直君) 間もなく制限時間がまいります。投票漏れはありませんか。
  〔投票継続〕
#54
○副議長(園田直君) 制限時間がまいりました。投票漏れはありませんか。
  〔投票継続〕
#55
○副議長(園田直君) 投票漏れはありませんか。――制限時間でございます。投票漏れはありませんか。
  〔投票継続〕
#56
○副議長(園田直君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
#57
○副議長(園田直君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
#58
○副議長(園田直君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 三百七十一
  可とする者(白票)        百五十
  〔拍手〕
  否とする者(青票)      二百二十一
  〔拍手〕
#59
○副議長(園田直君) 右の結果、自治大臣国家公安委員会委員長藤枝泉介君不信任決議は否決されました。(拍手)
    ―――――――――――――
 山花秀雄君外十名提出自治大臣、国家公安委員会委員長藤枝泉介君不信任決議案を可とする議員の氏名
      安宅 常彦君    阿部 昭吾君
      阿部 助哉君    赤路 友藏君
      淡谷 悠藏君    井手 以誠君
      井上  泉君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    石川 次夫君
      石田 宥全君    石野 久男君
      石橋 政嗣君    板川 正吾君
      江田 三郎君    枝村 要作君
      小川 三男君    大出  俊君
      大柴 滋夫君    太田 一夫君
      岡田 利春君    岡田 春夫君
      岡本 隆一君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    加藤 万吉君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    唐橋  東君
      川崎 寛治君    川村 継義君
      河野  正君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    工藤 良平君
      栗林 三郎君    黒田 寿男君
      小林 信一君    後藤 俊男君
      神門至馬夫君    佐々木更三君
      佐藤觀次郎君    佐野 憲治君
      佐野  進君    阪上安太郎君
      島上善五郎君    島口重次郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      千葉 佳男君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    内藤 良平君
      中井徳次郎君    中澤 茂一君
      中嶋 英夫君    中谷 鉄也君
      永井勝次郎君    楢崎弥之助君
      成田 知巳君    西風  勲君
      西宮  弘君    野口 忠夫君
      野間千代三君    芳賀  貢君
      長谷川正三君    畑   和君
      華山 親義君    浜田 光人君
      平岡忠次郎君    平林  剛君
      平等 文成君    広沢 賢一君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    穗積 七郎君
      細谷 治嘉君    堀  昌雄君
      三木 喜夫君    美濃 政市君
      村山 喜一君    森  義視君
      森本  靖君    八百板 正君
      八木  昇君    矢尾喜三郎君
      安井 吉典君    山内  広君
      山崎 始男君    山中 吾郎君
      山花 秀雄君    山本 幸一君
      山本 政弘君    山本弥之助君
      米内山義一郎君    米田 東吾君
      依田 圭五君    横山 利秋君
      渡辺 惣蔵君    麻生 良方君
      受田 新吉君    内海  清君
      岡沢 完治君    折小野良一君
      春日 一幸君    神田 大作君
      田畑 金光君    塚本 三郎君
      門司  亮君    本島百合子君
      吉田 之久君    浅井 美幸君
      有島 重武君    伊藤惣助丸君
      小川新一郎君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      岡本 富夫君    沖本 泰幸君
      北側 義一君    小濱 新次君
      斎藤  実君    鈴切 康雄君
      田中 昭二君    竹入 義勝君
      中野  明君    樋上 新一君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      正木 良明君    松本 忠助君
      矢野 絢也君    山田 太郎君
      渡部 一郎君    川上 貫一君
      田代 文久君    谷口善太郎君
      林  百郎君    松本 善明君
 否とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    阿部 喜元君
      相川 勝六君    愛知 揆一君
      青木 正久君    赤城 宗徳君
      赤澤 正道君    秋田 大助君
      天野 公義君    天野 光晴君
      荒木萬壽夫君    荒舩清十郎君
      有田 喜一君    井出一太郎君
      井原 岸高君    伊東 隆治君
      伊藤宗一郎君    伊能繁次郎君
      池田 清志君    池田正之輔君
      一萬田尚登君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 英男君    江崎 真澄君
      小笠 公韶君    小川 半次君
      小川 平二君    小沢佐重喜君
      小澤 太郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    大石 八治君
      大久保武雄君    大竹 太郎君
      大坪 保雄君    大野  明君
      大野 市郎君    大橋 武夫君
      大村 襄治君    岡崎 英城君
      岡本  茂君    奥野 誠亮君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 彦吉君    賀屋 興宣君
      海部 俊樹君    桂木 鉄夫君
      金丸  信君    金子 一平君
      金子 岩三君    上林山榮吉君
      神田  博君    亀山 孝一君
      鴨田 宗一君    仮谷 忠男君
      川島正次郎君    川野 芳滿君
      菅  太郎君    菅野和太郎君
      木野 晴夫君    木部 佳昭君
      木村 武雄君    木村 俊夫君
      北澤 直吉君    吉川 久衛君
      久野 忠治君    久保田円次君
      鯨岡 兵輔君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    黒金 泰美君
      小泉 純也君    小平 久雄君
      小峯 柳多君    小宮山重四郎君
      小山 長規君    小山 省二君
      河野 洋平君    河本 敏夫君
      佐々木義武君    佐藤 榮作君
      佐藤 孝行君    佐藤 文生君
      佐藤洋之助君    坂田 英一君
      坂田 道太君    坂村 吉正君
      坂本三十次君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      塩川正十郎君    重政 誠之君
      澁谷 直藏君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      進藤 一馬君    周東 英雄君
      菅波  茂君    鈴木 善幸君
      砂田 重民君    世耕 政隆君
      瀬戸山三男君    關谷 勝利君
      田川 誠一君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 榮一君
      田中 角榮君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      高橋 英吉君    高橋清一郎君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      谷垣 專一君    谷川 和穗君
      千葉 三郎君    地崎宇三郎君
      中馬 辰猪君    塚田  徹君
      塚原 俊郎君    辻  寛一君
      坪川 信三君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    床次 徳二君
      内藤  隆君    中尾 栄一君
      中川 一郎君    中川 俊思君
      中曽根康弘君    中野 四郎君
      中村 寅太君    中村庸一郎君
      中山 榮一君    永田 亮一君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西岡 武夫君    西村 英一君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野呂 恭一君    葉梨 信行君
      馬場 元治君    橋口  隆君
      橋本登美三郎君    橋本龍太郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      原田  憲君    広川シズエ君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福井  勇君    福田 赳夫君
      福田 篤泰君    福田  一君
      福永 一臣君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      船田  中君    古川 丈吉君
      古屋  亨君    保利  茂君
      坊  秀男君    細田 吉藏君
      堀川 恭平君    本名  武君
      前尾繁三郎君    益谷 秀次君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松浦周太郎君    松澤 雄藏君
      松田竹千代君    松野 頼三君
      三池  信君    三ツ林弥太郎君
      三原 朝雄君    箕輪  登君
      水田三喜男君    湊  徹郎君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      村上  勇君    村上信二郎君
      毛利 松平君    粟山  秀君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      森山 欽司君    八木 徹雄君
      山口 敏夫君    山崎  巖君
      山下 元利君    山田 久就君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      和爾俊二郎君    早稻田柳右エ門君
      渡辺 栄一君    渡辺  肇君
      斎藤 寿夫君
     ――――◇―――――
#60
○副議長(園田直君) この際、三十分間休憩いたします。
   午後一時五十六分休憩
     ――――◇―――――
   午後三時二十三分開議
#61
○副議長(園田直君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第二 大蔵大臣水田三喜男君不信任決議
  案(山花秀雄君外四名提出)
          (委員会審査省略要求案件)
#62
○副議長(園田直君) 日程第二は、提出者より委員会の審査省略の申し出があります。右申し出のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#63
○副議長(園田直君) 御異議なしと認めます。
 日程第二、大蔵大臣水田三喜男君不信任決議案を議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#64
○副議長(園田直君) 提出者の趣旨弁明を許します。平林剛君。
  〔平林剛君登壇〕
#65
○平林剛君 私は、提案者を代表いたしまして、大蔵大臣水田三喜男君不信任決議案の趣旨説明を申し上げたいと存じます。(拍手)
 最初に、案文を朗読いたします。
    大蔵大臣水田三喜男君不信任決議案
  本院は、大蔵大臣水田三喜男君を信任せず。
   右決議する。
  〔拍手〕
 次に、この決議案を提案した理由を申し上げます。
 その第一の理由は、大蔵大臣水田三喜男君は、言うまでもなく、国の台所である大蔵省のさいふのひもを預かる立場にあって、国の財政経済の運営にきわめて大きな責任を有し、わが国の経済の安定成長をはかり、国民生活の向上、社会福祉の充実に重大な影響を与える役割りを背負っておるのであります。しかるに、昭和四十二年度の予算編成にあたって、本院でいま重大な問題として与野党の対立と議会の混乱までに発展した健康保険財政の赤字に対して、何ら積極的財政措置を講じなかったばかりか、坊厚生大臣とともに、政府管掌の健康保険に発生すると見られる赤字を解消するという基本方針をとり、まず赤字増大を食いとめるという官僚的見解に固執いたしました。このことは、健康保険諸法がすでにわが国に定着して、健康と生命を守る国民のとりでとなっておるのに対し、佐藤内閣の冷酷なコスト主義を示したものでありまして、人間尊重の政策は看板だけで、社会保障制度を単なる保険制度の地位におとしいれようとする、制度の後退をはかったというべきであります。(拍手)
 かつて、高度経済成長政策を進めた保守党の政策に対しまして、私どもは、国民大衆とともに、生産か生活かで争うたように、いまや、社会保障政策においては、国民大衆とともに、コストかヒューマニズムかの分岐点に立たされたわけであります。私どもは、佐藤内閣のコスト主義に賛成することができないのであります。
 水田三喜男君は、その職責をきわめて狭義に解釈して、国民の生命と健康に重大な脅威を与えたものでありまして、その政治責任を追及するとともに、水田君を信任できない理由であります。(拍手)
 第二に、水田三喜男君は、健康保険会計の赤字解消だけに頭が一ぱいになりまして、わが国の医療制度に対する根本対策については、何の能も何の策もなかったばかりか、勤労者や患者、医療機関の犠牲と負担をしいる健康保険制度改悪案にくみし、政府の責任においてその赤字を解消せよという国民の要望に対し、必要な財源措置を積極的に講じようとしなかったのであります。
 御承知のように、政府管掌健保の赤字は、何もいま突然始まったわけではありません。昭和三十五年度までは黒字の経営であったものが、昭和三十六年度より赤字に逆転し、昭和三十九年度には累積黒字を食いつぶしまして百七十二億円の赤字となり、その後何の対策も措置もとらなかったために、昭和四十年度六百六十九億円、昭和四十一年度に千百四十三億円と、だんだんと赤字が重なったわけでありまして、水田三喜男君が直接予算編成を行なう立場にあって、なお積極的財政措置を怠ったことは、その責めを免れることはできません。それにもかかわらず、水田三喜男君は、この本会議においてわが党代表の質問に答え、保険に赤字があればその解消は被保険者の負担にさせるのは当然である旨の見解と、その無理解な思想を明らかにいたしました。まことにけしからない答弁でありまして、政府の医療政策は、保険があって医療がないというべきであります。(拍手)水田三喜男君の感覚は、民間の保険会社の三等社長と同列といわなければなりません。
 政府管掌健康保険赤字発生の理由で見のがすことのできませんことは、被保険者の低賃金、日本の被保険者の平均賃金が低いことも重要な影響があるのであります。この低い賃金を標準にした保険料だけで、まともな診療報酬体系も医療保障の前進もないことを知りながら、ただ犠牲を国民大衆に押しつけているのが佐藤内閣であります。わが国の社会保障政策の充実、医療制度の抜本対策には、大幅な国庫負担の導入が必要なことは言うまでもありません。
 ところが、水田三喜男君は、去る特別国会における新聞記者会見に際して、健康保険法案をゆさぶる敵は自民党の中にもいると述べたことが伝えられておりますけれども、健康保険制度の改悪に批判するものを敵扱いにするということはまことに大胆不敵、この不信任案には、私は、自由民主党の諸君の中において水田君から敵扱いをされた同志諸君の賛成も期待してやまない次第であります。(拍手)
 さて、健康保険会計の赤字解消に対しまして、政府自体、大蔵大臣自身はどう処理をされたか。昭和四十二年度に発生すると見られる赤字に対して、政府はわずかに二百二十五億円の国庫補助をしたにすぎなかったのであります。そして、料率の改定をはじめ、初診料百円から二百円に、入院時は三十円から六十円で四十四億円をかせぎ出し、外来投薬時の本人負担に百二十六億円と、その大半を大衆負担に押しつけましたことは、五兆円という国家予算を預かる大蔵大臣の知恵が足りなかったこと、財政配分の能力が欠除しておったということ。その容貌を見るに、慈悲あふるるような温顔で、まさにお釈迦さまの遠縁か、正視すれば観音さまの血筋を引いておるのではないかと見られる水田君にいたしましては、冷酷非情のそしりを免れることができないのであります。(拍手)
 では、本年度に発生する赤字を埋めるために国家の財政にその余裕がなかったでございましょうか。その財源がないというわけでは断じてありません。かりに昭和四十二年度における税の自然増収は――まだ本日は八月の段階ではありますけれども、予算編成当時の諸指標の見通しは、民間の設備投資にいたしましても、鉱工業生産にいたしましても、なだれのように大きくくずれ、一般的には最低三千億円から四千億円、五千億円の自然増収を期待することができる見通しが強まっておるのであります。私立大学のある教授の説によりますと、八千六百億円程度はあるのではないかという見通しさえあるのでございまして、ここまでいかなくとも、例年の政府の経済見通しから考え、また、税の自然増収を低目に押えておる例から考えましても、私は、少なくとも三千億円から四千億円の自然増収は期待できるものと考えるのであります。(拍手)政府が、最近、予定した公債の発行額をおおよそ千二百億円ほど減らしたことも、この見通しがある程度確実であるという証拠でありまして、この額を減じてもなお財源があることは明らかであります。政府において、もし人間尊重の政治をうそでないというならば、とりあえずこの健康保険財政の赤字をみずからの責任において処理し、後に抜本的対策を立てることが可能なのであります。この事情を知りながら手をこまねいておる水田三喜男君は、その不明を謝して蔵相の地位を去るべきではないでありましょうか。
 第三に、私が水田君を信任できない理由は、今国会におきまして、健保改正案をめぐって大きく混乱をいたしましたのは、政府の強引なる法案通過の態度でございまして、あの八月二日の委員会の採決に際し、わが党の佐藤觀次郎委員が質問第一陣に立ったとき、突如として、いままでの約束を破って強行採決をしたところから始まっておるのであります。あのとき、わが佐藤委員は、水田大蔵大臣の出席を求めて、この健保会計の赤字が、財政的にはたして可能なのか不可能なのかの質問を展開しようとしておったにもかかわらず、おくれてまいりました。おくれて入ってくるやいなや、おや、まだこの委員会は終わっておらなかったのかと、とぼけたのであります。すなわち、これは、政府側におきまして、すでに、初めの約束を裏切って、最初の質問者から質疑を打ち切ることをきめておった証拠でありまして、政府閣僚の中でも重要な地位を占める水田三喜男君が、その陰謀に参加しておったことは、すでに明らかでございます。(拍手)私は、かくのごとく国会の運営を混乱におとしいれ、しかも政党としての約束を踏みにじって、この混乱を巻き起こしてきた自由民主党、佐藤内閣の責任の一端は、水田三喜男君も負うべきであると考えるのでございまして、これが私の水田君を信任できない理由でございます。
 以上、私は、大要三つの点にわたりまして、大蔵大臣水田三喜男君を信任できない理由を申し上げました。私は、どうか満場の諸君が、正しきものは正しきもの、悪きものは悪きもの、そうして誤りがあれば、それをお互いに反省して正すところに、わが国の政治の進歩も国民生活の向上もかかっておると考え、諸君の御賛成をお願いいたしまして、説明を終わろうとするものでございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#66
○副議長(園田直君) 質疑の通告があります。順次これを許します。木原実君。
  〔木原実君登壇〕
#67
○木原実君 私は、ただいま平林議員によって趣旨説明のありました大蔵大臣水田三喜男君に対する不信任の決議案につきまして、積極的に賛成の立場から、若干の質疑を行なわんとするものであります。
 質問に先立ちまして、私は、この国会が、先般の社会労働委員会における不当な質疑打ち切りの強行によって異常な事態と相なりましたことについて、心からの憤りを表明いたしたいのであります。(拍手)
 私は、去る一月の総選挙によって初めて本院に議席を得ました議員の一員でございます。私どもは、さきの総選挙が一連の政界のよごれを払拭し、退廃した国会の姿を正すという意義をもって争われたそのことを忘れるわけにはまいりません。私は野党の一員といたしまして、政府の提出する諸案件、政府与党たる多数党の主張や行動について、国民を代表して常に適切な批判を加えていくという立場にあります。政府・与党また、われわれの批判を正しく受け入れ、かりそめにも多数によって批判を抑圧するがごときことがあっては、議会制そのものの基礎がくずれることに相なるのは、火を見るよりも明らかであります。(拍手)
 しかるに、さきの特別国会におきましては、国民の世論に抗して、政治資金規正法案は多数党である自由民主党によって握りつぶされました。防衛二法案は、これまた自民党によって不当にも審議が打ち切られたのでございます。続いてこのたびの健保特例法案の審議打ち切りでございます。いずれも共通しておりますことは、多数党である自由民主党の専横によるといっても過言ではございません。(拍手)時の政府を握り、国会に多数を占めたものが、国民の声にみずから耳をふさぎ、反対党の批判を抑圧して省みない、これでどうして国会の権威が保たれましょう。多数の国民が望む議会制民主主義の充実と発展は、議会の多数党たる自由民主党によってじゅうりんし続けられておるのであります。(拍手)
 政界の浄化の議会刷新の希望を託されて選出されてまいりました私は、いまや国民の前にはっきりと断言することができるのでございます。議会の、民主主義の危機を招こうとしているのは、いまや多数党たる自由民主党の横暴によるものであると。私は、国民の名においてその非道を糾弾することこそ、国会正常化の基礎であると、あらためて確信をいたしたのであります。(拍手)
 私は提案者にお尋ねをいたしたいのでございます。
 今日、本院におきまして問題の焦点となりました政府管掌健康保険特例法案は、長年にわたる政府の社会保障に対する無為無策によって引き起こされた赤字を、被保険者たる国民の肩に転嫁せんとするもので、もしこのような措置が実現されるとすれば、そうでなくても、ささやかなわが国の社会保障制度は、全面的な後退を来たすであろう、あるいはまた、社会保障そのものがその意義を失うことは、これまたきわめて明瞭であります。
 大蔵大臣水田三喜男君は、政府の財政担当者として、健保財政の破綻を引き起こしておる事態について、その責めを免れることができないことは、さきに提案者の述べたとおりと思うのであります。水田君は、さきに予算の編成過程におきまして、国債の発行を強行して、景気の過熱をあおり、インフレを助長し、大企業の擁護につとめたことは、これまた提案者の御指摘のとおりでございます。しかも、その反面、物価の値上がりを招き、福祉予算等は全面的に後退をいたしておるのであります。私は、水田蔵相は、大企業の立場を擁護し、物価をつり上げ、庶民を苦しめ、国民の福祉はこれを捨てて顧みない財政担当者であると断じて差しつかえないと思うのでありますけれども、提案者の御見解をさらに伺いたいと思うのであります。(拍手)
 大蔵大臣水田三喜男君は、たまたま私とは同県の千葉県の選出でございます。由来、千葉県人は、資性温厚、人格円満な県民性を有する反面、社会の正義と社会の公平を追求する上においてきわめて激しい気骨を有することは、かの佐倉宗五郎の伝説にも見られるとおりでございます。(拍手)水田君また若くしてその伝統を受け継ぎ、一たびは社会正義を追求する陣列にありました。しかるに、長じて官途につき、その人格は円熟味を加えたというものの、いつの間にか背骨を抜かれ、社会の正義と公平を追求するかわりに、もっぱら大企業の利益に奉仕し、佐藤官僚内閣の大番頭としてひたすら資本の走狗としての役割りを果たすことに没頭し、庶民の苦しみを顧みないというのは、正義と公正を愛する千葉県民の悲しみとするところであります。(拍手)
 今日、水田財政のもと、国民はこの十月以降大幅な消費者米価の値上がりに直面いたそうといたしております。米価値上げによる国民負担は二千三百億といわれ、さらに、このたびの健保特例法がかりに成立せんか、その負担増は四百七十億、引き続いて交通料金、水道料金、電信電話料金など、公共料金の値上げがメジロ押しに続いておるという状態でございます。この上に一般物価値上がりによる国民の実質負担増は七百億にのぼるとも伝えられておるのであります。国民にはこのような負担あるいは犠牲をしい、大企業に対しては財政上、税制上至れり尽くせりの優遇措置を講ずる、その片寄った偏向財政は、勤労国民の犠牲の大きさにおいて、その罪万死に値するといわなければなりません。(拍手)
 特に、税制上におきまして、地方税減税は全面的に放棄されまして、物価値上がりとともに、税の実質負担増は低所得者層ほど高くなっておるという事実は、これを見のがすことはできません。貧富の懸隔は、繁栄ムードの中でいよいよはなはだしく、産業間、地域間の格差の広がりは、救いがたい広がりを見せているのであります。物価と減税についてのこのような大蔵大臣の政治姿勢について、さらに提案者の御説明をお伺いいたしたいと思うのであります。(拍手)
 次に、水田大蔵大臣は、まれに見る……
#68
○副議長(園田直君) 木原君、時間ですから、結論を急いでください。
#69
○木原実君(続) 無定見な大蔵大臣であると思うのであります。たとえば、その公債政策においてその見通しを誤り、あるいはまた、景気の見通しについても定見なく、いまや国際収支に危険な信号があがっております。このような定見なき見通しのズレは、一体どこからきたのでございましょうか、提案者にとくと御解明をいただきたいところでございます。
 私の見るところでは、大蔵大臣の地位にある水田三喜男君は、一部財界の力に従属して、あるいは公債の発行を急ぎ、あるいは大企業本位の財政金融政策のとりことなり、その利益に振り回された結果であると断ぜざるを得ないのであります。しかも、資本自由化を受け入れ、いまや、日本の市場は、アメリカの資本を筆頭とする国際資本と、これに従属する大資本によってじゅうりんされようといたしておるのであります。この結果は、またしても多くの中小企業者にしわ寄せをされ、中小企業の倒産は相次ぎ、その上に産業再編成が余儀なくされるという、まことに過酷な状態があらわれようといたしておるのであります。労働者には合理化を、農民には農業の破壊を、中小企業者には相次ぐ倒産をもって、なおかつ……
#70
○副議長(園田直君) 木原君、木原君、制限時間が過ぎましたから、発言を終わってください。
#71
○木原実君(続) 大資本の擁護に走る。その結果に対して、水田君はみずから政治家としての責任を負うべきであると考えるのでありますけれども、提案者の理由はいかがでございましょうか。
 最後に、本年は第三次防衛力整備計画の実施初年度に当たります。口を開けば、国民に向かって財政の逼迫を訴える大蔵大臣が、憲法上はやみの自衛隊の強化のためには二兆四千億にのぼる長期の財政負担を許しているのは、まことにこれは不可解きわまるといわなければなりません。
#72
○副議長(園田直君) 木原君、制限の時間がまいりましたから、発言の中止を命じます。
  〔発言する者多し〕
  〔木原実君発言を継続〕
#73
○副議長(園田直君) 木原君、発言の中止を命じます。
  〔木原実君なお発言を継続〕
#74
○副議長(園田直君) 木原君、降壇を命じます。
  〔木原実君なお発言を継続〕
#75
○副議長(園田直君) 降壇を命じます。――執行を命じます。
  〔発言する者多し〕
  〔木原君なお発言を継続、降壇〕
  〔平林剛君登壇〕
#76
○平林剛君 木原実君の御質問に対してお答えをいたします。
 大蔵大臣の水田三喜男君と同県人でありながら、その質問の要旨は鋭く肺腑をえぐりまして、その識見が質問の間に間に見受けられ、さすがに、愛媛県に生まれてそして千葉県で選挙をやりながら、堂々たる当選をされてこられただけの資格が十分であると私は考えるのであります。(拍手)同時にまた、同じ県選出の代議士でありながら、あえてこの町間に立った心情を察しまして、私は十分いまの御質問にお答えをいたしたいと思う次第であります。幾つかお尋ねがありましたし、また、さすがに高邁な財政的な知識を駆使してのお尋ねでございますから、私のお答えが十分意に沿うかどうかわかりかねますけれども、もし不十分であるといたしますならば、佐藤内閣の閣僚のようなまねは私はいたしません。十分再質問に何度でもお答えいたしますので、重ねてお尋ねくださることを前もってお願いいたしておきます。また、議長も、私どもがまじめに水田三喜男君のその処置についての多くの人の疑問に答えようとしておることに対し、これを妨害するかのごとき措置をなさらぬように希望しておく次第でございます。
 さて、そこで質問の一つに、水田三喜男君は国債の発行を強行して景気の過熱をあおり、インフレを助長し、大企業の擁護につとめたのではないか。大企業の立場を擁護し、物価をつり上げ、庶民を苦しめ、国民の福祉を顧みないと思うけれども、どうか。さすがにいいところをつかれたと私は思うのであります。(拍手)
 公債の発行政策は、言うまでもなく、前大蔵大臣であり、かつ自由民主党の幹事長である福田赳夫君がその政策を取り上げたのが、まず始まりでございまして、水田三喜男君はそのあとを継いだ大蔵大臣であります。かつては水田三喜男君は経済の高度成長の推進論者でございました。そうして稲田赳夫君は、どちらかというと経済の安定成長を主張しておられたのでございます。安定成長を主張したところの福田幹事長が公債の発行に踏み切って、今日財政でまかなえないものを公債にたよろうとし、また、経済の高度成長政策をとられた水田三喜男君が、その縮小のために苦労するということは、私は、まことに皮肉な立場に置かれていると思いまして、この意味では同情を申し上げておるのでございます。しかしながら、今日、時の大蔵大臣として、公債発行の全責任を負う立場にございますから、私は、その施策の誤りをすみやかに正し、この公債発行が国民経済に悪い影響を与えない措置を次々に打つべき立場にあると思うのであります。(「打っておるよ」と呼ぶ者あり)いま、どなたかのやじがございまして、すでに打っておるというお話がございました。確かに千二百億円ほどを最近は政府の予定の公債発行額から削り取りましてこれを減額いたしたのでございますけれども、はたしてこれは水田三喜男君が公債発行の経済的悪影響をおそれて減額いたしたのでありましょうか、それとも、財界の要望にこたえて、いま需要が高まっておる金融措置を銀行、金融界のために講じようとして、公債発行の減額に乗り出したのであるか、私ははなはだ疑問に考えておる次第でございまして、若干の公債の発行を減額いたしましたとしても、公債によるところの経済的悪影響を減じたと理解するわけには断じてまいらないのでございます。
 私は、大蔵大臣が年度途中で国債、政府債の大幅減額に踏み切ったのは、最近の経済の上昇基調がきわめて強くなってきておる、政府の見通しに反して強くなってきておる、また、国際収支の面にも懸念する徴候があらわれましたので、財政面から景気抑制を打ち出すべきだとの判断によるものだと思うのでありまして、今回の措置は、確かに景気の先行きに対する警戒信号を掲げたとは考えられますけれども、これは先ほど申し上げましたように、既発の公債が値下がりをしたり、あるいはコールレートの上昇で長短金利が逆ざやとなって、このまま放置すれば国債の市中消化があぶなくなる、それを何とかしようとするために減額をしたと考えることができるのでありまして、公債に対して十分な注意を払いながら、国民の経済を安定に持っていこうとする考えかどうか、疑わしいのでございます。
 特に、今日、国債の発行残高はすでにどのくらいになったかといいますと、昭和四十一年度で一兆五千八百億円でございます。一般会計の当初予算に比較いたしますと、すでに三七%、昭和四十二年末には二兆二千八百九十九億円で、一般会計規模に対して四六%に達するのであります。昭和四十六年ころになりますと、これは約六兆円となりまして、一般会計当初予算額の八〇%、すでに発行された公債額その他を加えますと、十兆円に達する。いま、六分七厘の利息と勘定いたしましても、すでにこのときには六千七百億円の利息が必要になってくるということになりまして、公債発行政策がもたらす罪科は次第に広がってくると思うのでございます。(拍手)こうしたことに対して、私は、これを懸念せず、財界の要望に屈して、見せかけの公債減額をとるような態度でございましては、国民の福祉とか国民の生活安定とか物価上昇に対して十分の措置をとっておるかどうか、はなはだ疑問に思うわけでございまして、私は、木原実君の御心配はもっともなことだと思うのでございます。(拍手)
 この意味では、この辺で大蔵大臣の首のすげかえをやって、新しい見地から、私は、今日の経済政策の転換をはかるべき時期であると思いまして、不信任案は、単に私どもの願望ではなく、国民生活安定のために、おそらく心ある多くの国民の期待するところであると確信をしておる次第でございます。(拍手)
 さてそこで、物価と減税の問題について、大蔵大臣の姿勢は正しいかどうか。すなわち、十月以降消費者米価はおおよそ二千三百億円の影響を与える上昇をはかることになっておりますし、今回の健保特例法によりましても、相当数が国民生活に直接振りかかってくるのであります。交通料金あるいは水道料金、電信料金など公共料金、その他一般の物価上昇分を考えますと、私は、さきの国会におきまして、もっと大幅な減税をすべきであったと考えるのでございます。ところが、選挙のときには、夫婦子供三人、すなわち標準の家旅において百万円までは減税を、税金をかけないという措置について、票を集めるときは、あたかも直ちに実施するがごとき宣伝をいたしました。議会へ参りますと、昭和四十五年でないとそれは実施できない。まるでこれは、国民に対して、期間の上において一つのさやをかぶせておったわけで、大きな欺瞞措置をとったのでございます。(拍手)
 私は、このことは、水田大蔵大臣がもしその優秀なる財政的手腕を縦横に駆使いたしまして、わけのわからぬ与党諸君がおりましたら、これを説き伏せて何とかすれば、少なくとも昭和四十二年度、三年度でも実施することは不可能ではないと思うのであります。
#77
○副議長(園田直君) 平林君、時間ですから、答弁を急いでください。
#78
○平林剛君(続) できないと言う人があるならば、私は、さらにその財政的措置を明らかにいたしまして、水田三喜男君の減税に対する姿勢がいかに誤りであるかを逐一こまかく申し上げてもよいのであります。ただ、議長から、私の答弁の時間が十分間に制限してあるから、そろそろやめてはどうかという御指示がございました。私は、議長の指示に対しましては議長を尊重するというたてまえで、これに従いたいと思うのでありますが、もし議長が真に国民の聞かんとすることを皆に話をせよと言うならば、私はもう少し時間をおかりいたしまして、若干の説明をいたしたいと思う次第でございます。(拍手)
#79
○副議長(園田直君) 平林君、制限時間が過ぎましたから、発言を終わってください。
#80
○平林剛君(続) そこで、先ほど自然増収の根拠につきまして、私はもう少し皆さんにことばを尽くしておきたいと思うのであります。
 平林は質問に答えてうそを言っているのではないかと誤解されては困ります。中にはやじがありまして……(「のぼせるな」と呼ぶ者あり)のぼせるなと言ったのはだれですか。
#81
○副議長(園田直君) 平林君、制限の時間がまいりましたから、発言の中止を命じます。
  〔発言する者多し〕
  〔平林剛君発言を継続、降壇〕
#82
○副議長(園田直君) 阿部助哉君。
  〔阿部助哉君登壇〕
#83
○阿部助哉君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました大蔵大臣水田三喜男君の不信任案について、提案者に対して若干の質問を行ないたいと思います。
 ただいま御説明の提案は全く適切な提案でありまして、全面的に賛成するものであります。しかしながら、大蔵大臣のこのような政治行為のよって来たるところをさらに検討してみまするならば、これは単に当面の健康保険法の改正問題にとどまらず、わが国の財政経済、さらには民主主義の運命にもかかわる重大な問題を蔵しておると考えるのであります。
 そもそも、現在の大蔵大臣は、数多い閣僚の中でも、最も重要なポストといわなければなりません。ことに、現佐藤総理のように、経済に関してはきわめて暗く、政治についても無定見と評判されておる首相のもとでは、なおさら重要なポストであると考えるのであります。(拍手)したがって、ただいま御説明になりましたところによりましても、大蔵大臣不信任の点については十分な理由であるとは思いますが、それにしても、重要なポストでありますだけに、国民にも十分理解のできまするように、以下二、三の点について御質問をいたしたいと思います。
 第一に、国会軽視という点についてであります。
 国会が開かれておりまする間は、いろいろと質問をはぐらかし、あるいは逃げを打ちまするけれども、国会が終わりますると、早々に、やれ国債の減額であるとか繰り延べであるとかということをおっしゃっておる。しかし、その数多い国会軽視の中で、一つだけ例をとって御質問を申し上げたいと思うのでありまするが、去る三月二十八日、大蔵委員会におきまして、本提案者であります平林議員の質問、追及によって、大蔵大臣と国税庁長官が謝罪をされたのであります。その速記録はここにございまするが、その要点を申し上げますならば、悪名の高い利子、配当の特別措置についてでございます。この八条の四という、株の配当に対して、一銘柄五万円以下の配当については確定申告を要しないという特別措置であります。これにつきまして、この法律は、すでに四十一年十二月三十一日をもって期限切れになっておる法律であります。当然これは、法律によってこれを再延長しなければならないのでありまするけれども、国税庁長官は独断的に、まことに独断的に、通達をもってこれをごまかしてまいりました。これが追及されまして、そうして、ついには水田大蔵大臣、国税庁長官は、委員会において謝罪せざるを得なかったのであります。その部分を読んでみますると、「仰せのごとく、今回の法律の提案については適切でないので、今後は期限に関係のある法律については期限前に改正手続をとるようにいたします。なお、この直所5−1の通達については、仰せのごとく、行政の行き過ぎであると認め、遺憾の意を表するとともに、今後このようなことを繰り返させないように善処いたします。」国税庁長官は、また、「ただいま大臣の仰せのごとく、行政当局として行き過ぎでありました。ここに深く遺憾の意を表しますとともに、今後再びこのようなことのないようにいたします。」こうおわびをしておるのであります。
 もちろん、あやまったときにわびるということはいいことでありまするけれども、しかし、ここに大きな問題を蔵しておるのであります。今日、すでに官僚の独善が云々されておりまするときに、国会できめ、法律で行なわなければならない問題を、大蔵大臣のもとにおける一官僚がこのような独善的な行為をなすことは、国会軽視といわなければならないと思うのであります。(拍手)その上官としての大蔵大臣の責任また重大と思うのでありますが、こういう点について提案者の御意見をお伺いしたいと思うのであります。(拍手)
 第二にお伺いしたい問題は、国債の発行についてであります。
 ただいまも幾らか御説明がありましたけれども、水田大蔵大臣は、わが国財政史上非常に危険な国債政策を本格的に導入をいたしました。戦後二十年間、自由党、自民党の歴代内閣でも発行をためらってきたところの国債を、福田前大蔵大臣は、不況対策、赤字補てんということで発行に踏み切ったのであります。水田大蔵大臣は、景気の上昇期にあります今年度は当然これを取りやめるべきであったと思うのでありますが、逆にこれを、好況、不況にかかわらず、社会資本の充実などという理屈をつけて本格的な国債発行に踏み切りました。
 国債発行というものについては、私たち日本国民にとりましては、身の毛のよだつ歴史がございます。昭和六年、高橋蔵相が赤字対策として国債発行に踏み切った。当時議会において激しい論議が繰り返されたのでありまするが、高橋是清さんは、国債発行はできるだけやめたい、その歯どめは私自身だと言って、これを何とかやめたいと考えたのであります。しかし、この国債発行によって育成されたところの軍閥、その軍閥の銃剣によって高橋蔵相は殺されたのであります。歯どめでありますところの高橋さんがなくなりました後には、国債発行は坂を下る車のように加速度的に増加して、ついに大東亜戦争、敗戦という悲劇になりましたことは、皆さま御承知のとおりであります。(拍手)
 さらに、昭和二十八年、吉田内閣の向井蔵相は、当時財界から強く国債発行を要請されましたけれども、「国債はアヘンである、一度吸うと死ぬまでやめられない」こう申しまして、断固として国債発行を拒否いたしてまいりました。
 いま水田大蔵大臣は、本格的に国債を発行し、予算に組み入れておりまするが、私は、このような政策を続ける水田さんに、この日本民族の将来に関する重大な財政をまかせることは不適当だと思うのでありまするが、提案者の御見解をお伺いいたしたいのであります。(拍手)
 最後に、今日、世上最も関心の高い政治責任の問題についてお伺いをしたいのであります。政治家の責任というもの、そのあり方に関することであります。
 政治が主権在民の実をあげる、つまり、議会制民主主義の政治をスムーズに運ぶことの基本は、何といっても政治家自体がその責任を自覚し、いさぎよくその進退を決することであります。この点に関し、近来の自民党の政治姿勢には実に憂慮すべき傾向が見られるのであります。すなわち、失政があっても、野党から指摘、追及されても、また、ジャーナリズムなどのきびしい批判があっても、一向に動じない、カエルのつらに汚物がかかったような、そういう傾向が次第に多くなっておるのであります。刑事責任を問われるまでは、つまり、なわつきになるまでは政治責任をとらない、このようになりますると、民主主義も政治道義も薄れざるを得ないのであります。政治責任は刑事責任以前の、政治家が国民の信頼にこたえて、自発的に出処進退をきめるレベルの問題であると考えるのであります。(拍手)
 政治責任を軽んずる風潮の原因に、私は、かつての造船疑獄にまつわる法務大臣の指揮権発動が大いに影響しておると思うのであります。当時、国民は、検察官が、現首相である佐藤榮作氏、当時自民党幹事長を逮捕するものと思ったところが、法務大臣が検察官の手足を縛ってしまったのであります。権力者がいかに順法精神を説きましても、あの事件の思い出が国民の脳裏を去らない限り、その効果は薄いものとならざるを得ないのであります。問題の政治家の責任の意識についても、あの事件以降、ますます歯切れの悪いものとなっているのは事実であります。
 私が、ここで提案者に対して……
#84
○副議長(園田直君) 阿部君、阿部君、時間ですから結論を急いでください。
#85
○阿部助哉君(続) 議長は時計の番人だけであってはならないと思うのでありますが、急ぎます。
 私が、ここで提案者に対してこの政治家の責任の問題をただすのは、本不信任案が単に大蔵大臣をやめさせるという効果をあげるだけでなく、これを契機として、かの政治資金規正法をやみに葬った、そうして当面、健康保険法改悪案を無法にも押し通そうとする佐藤内閣及び自民党の政治姿勢を正すためにも、提案者の説明をさらにお願いいたしたいと思うからであります。
 さて、水田蔵相の政治責任でありますが、水田大蔵大臣は、第一次池田内閣の大蔵大臣であった。悪名高い高度成長政策の大蔵大臣でありました。高度成長政策の功罪については……
#86
○副議長(園田直君) 阿部君、制限時間が過ぎましたから、発言を終わってください。
#87
○阿部助哉君(続) すぐ終わります。
 いろいろ議論がありますが、私を選出した勤労大衆の目からこれを見れば、高度収奪政策であります。勤労大衆は一方的に搾取されたのであります。
 佐藤内閣はといえば、池田内閣のアンチテーゼとして、高度成長政策を否定するという旗じるしを掲げて登場してきた内閣であります。この性格においても、政策についても対立する内閣に入閣し、しかも、その対立の焦点である財政を担当するところの大蔵大臣のポストに就任したということは、政治家としての責任ある態度であるとは断じて申せないと思うのであります。(拍手)
 自民党政府は、高度成長政策を所得倍増政策であると偽って、勤労大衆を徹底的に搾取した。そして、今度は不況対策と称して、さらに搾取を強化しておる。財政面でいうならば、高度成長の名において財源をあげて独占資本につぎ込み、不況対策の名において公債を発行、これまた独占資本にあげて奉仕する政策を強行しているのであります。
#88
○副議長(園田直君) 阿部君、阿部君、制限の時間がまいりましたから、発言の中止を命じます。
  〔発言する者多し〕
  〔阿部助哉君発言を継続、降壇〕
  〔平林剛君登壇〕
#89
○平林剛君 阿部助哉君の御質問に対してお答えをいたします。
 阿部君は、新潟県第二区の選出でありまして、早稲田の法科を卒業して、新潟の県会議員から全日農の役員など、米価問題をはじめ、農業政策についていろいろとたんのうな知識と行動力で御活躍なさっておったことはよく承知しておったのでございますが、水田三喜男君の問題につきましても、いろいろな角度から御検討が深いことに対しまして、私は心から敬意を表する次第でございます。(拍手)これだけの批判力があるから、私は、国会議員として国民の負託にこたえられるものだと思うのでございまして、悪いことを知りながら、ほおかぶりでそのままにさしておくというようなことで、どうして真の国民のしあわせをかちうることができるでございましょうか。まことにごりっぱな態度と考えまして、重ねて敬意を表する次第であります。(拍手)
 特に、国会軽視の問題についてお尋ねがありました。私も、古い記憶でございますので、いまお尋ねがあるまでちょっと気がつかなかったのでありますけれども、なるほど、そう言われれば、租税特別措置法の改正法案の中に八条の四というのがありまして、これは、利子、配当の問題につきまして特別措置を規定した問題、これを改正する措置があったことをいま思い出すのであります。つまり、株の配当については一銘柄五万円以下の配当所得については確定申告を要しない、会社の支払い調書を税務署には提出しなくてもよろしいというのが、この八条の四であったわけであります。
 ところが、この八条の四は、昭和四十一年の十二月三十一日をもって期限が切れておったのであります。皆さんも御承知のとおり、当時は総選挙の時期でありました。国会は存在しませんでした。期限が切れたままほうりっぱなしにしておいて、選挙が終わったあとの国会において、この八条の四を再び継続する法律案を提出してきたのが水田君でございます。しかも、それを附則の中にこっそりと書き込んでございまして、ちょっとすると、だれも気がつかないような形でやったやり方が、まことによろしくないと思ったのでございます。一たん死んだ子供を再びよみがえらすことができないと同じように、期限が切れたものは、あらためてこれを生かす法律として提案をしてこねばならぬのに、八条の四はそのまま継続するというのであります。死んだものをそのまま継続することはできないのであります。ゼロに幾ら数字をかけましてもゼロと同じように、これはごまかしでございまして、国会審議を軽視するもはなはだしいものといわなければならぬと思うのであります。(拍手)
 しかも、この法律改正にあたりまして、空白となった期間、国会の意思がないのですから、国会の意思がなければ、一銘柄五万円以下の配当所得については確定申告を要しないという規定は、確定申告を要することになるわけですから、その手続をせねばなりません。ところが、国会の議決も、国会の意思もないのにかかわらず、国税庁長官が通達一本で従来どおりやっておったのであります。そのやっておったということは、長官は、株がもし上がり下がりしたら困るというのでございまして、国税庁というのは、株の上がり下がりを心配する官庁ではないのに、詭弁を弄しておるのであります。しかも、いずれ国会が始まったならば、自由民主党は多数だから、同じ法律をつくるだろうから、通牒を出したというのでありまして、とんでもない間違いをおかしておるのであります。あの総選挙は、遺憾ながら社会党は伸び悩んだことは事実でございますが、もし黒い霧に対する国民の反撃が徹底的にあるならば、場合によっては、社会党中心の政権ができておったかもしれないのであります。これを無視いたしまして、一官僚が通牒を出すことは許すことはできないことでありまして、まことに国会軽視ではないかというお尋ねは当然のことであります。私は、そのとき水田君にも申したのであります。間違いだから誤りを正しなさい。そして先ほど御紹介がありましたような御答弁がありまして、「仰せのごとく適切ではないので、今後は期限に関係のある法律については、期限前に改正手続をとることにいたします、また、今後このようなことを繰り返させないように善処いたします」と答弁したのであります。頭を下げたのであります。大蔵委員会において、大蔵大臣が頭を下げて謝罪をしたのは、おそらく国会の大蔵委員会の歴史でも珍しいことではないかと思うのであります。異例の措置でございます。私は気が弱いものでありますから、そのとき、それを許してしまったのでありまして、まことに人間が甘くできていることを、御指摘がありまして、深く反省せざるを得ないのであります。(拍手)あのとき寛大な措置をとって、あやまるだけでかんべんしてやらなかったならば、こんなときに水田三喜男君に、公開の本会議でいやなことを言わなくても済んだのではなかったかと、つくづくといま反省をしておる次第でございまして、まことによい意見でございました。確かにそのことを振り返ってみたならば、水田三喜男君は責任をとっておやめになるくらいの立場をとることが、日本の政治に対して、どうも政府のやり方は責任を感じないということの非難にこたえることになると思うのでありまして、ぜひ、もうそう長いあれではございませんので、この辺でみずからやめるという措置をやっていただければ、私も、おまえの措置は甘かったのではないかという追及を免れることができるのではないかと思うのであります。(拍手)
 次に、公債発行の件についてお尋ねがありました。先ほど申し上げましたように、今回、予定額七百億円、政府保証債を五百億円減額をいたしましたけれども、先ほど申し上げた理由で、私は、必ずしもその措置が、水田君のおとりになったことが、適当だとは思いません。そして、これは、日銀はじめ都銀など金融機関が減額を強く希望しておって、これまで実施してきた資金運用部資金による国債市中消化の分の政府の肩がわりや、期中調整という名の国債発行額などの措置では、かえって民間側を混乱させる問題を残すから、こういう措置をとったのでありまして、決して国民生活を考えたのではございません。
 また、本年度の税の自然増収が相当ありまして、その上、郵便貯金の増加も見られますので、国債、政府保証債減額による収入減は十分カバーできるし、税の自然増収がある以上、むしろこれを先取りして、国家公務員のベースアップの問題や、災害や、生産者米価値上げなどによる食管会計赤字対策など、本年度予算の補正要因、つまり歳出増加要求を押える必要でやったのではないかと疑うことができるのでありまして、これを考えますと、国民生活のためを思うての措置とは考えられないのでございます。
 特に、私は、政府の経済政策が、いかに国民の考えあるいは国民の要望に反して、かって気ままに行なわれておるかをこの際申し上げておきたいと思うのであります。少なくとも、昨年、政府は、たいへんな不況におちいった、この不況を克服せねばならぬ、具体的に経済情勢はたいへんな不況である、当時の福田大蔵大臣は、この不況は少なくとも二年ないし三年続くだろう、二年や三年は低圧経済だ、デフレギャップは六兆円くらいある。
#90
○副議長(園田直君) 平林君、時間ですから、結論を急いでください。
#91
○平林剛君(続) 公債は八千億円を二年ないし三年くらいやらないと、不況克服はできないと言っておったのでございます。ところが、一年たつか、たたないかのうちに、これがひっくり返って、そうしてたちまち景気過熱論が出るようになる。この間も経済企画庁長官にお尋ねいたしましたが、政府の見通しが誤っておった、あのデフレギャップ六兆円をいまになって静かに考えてみると、一体どういうものであったかわからぬと告白をするような状況でございます。すなわち、私は、これを思うに、去年は不況、不況と宣伝をしておいて、勤労者の賃金要求を押える。不況を克服するためには、資本家に対して企業減税をやろうではないかと言って、一般の所得税減税の要望を押えながら、資本家に有利な減税をやったこと。それからまた、財界の要望に屈して、公債発行を建設公債とする公債発行政策に踏み切ったという理由づけにしたこと。もしそうでないとすれば、政府の経済見通しはまことにずさんなものでありまして、わずか半年先も読めない経済閣僚に、私は、これからの日本経済をまかせることはできないと思う次第でございます。(拍手)いずれにいたしましても……
#92
○副議長(園田直君) 平林君、制限時間が過ぎましたから、発言を終わってください。
#93
○平林剛君(続) いずれにいたしましても、私は、先ほど申し上げましたように、水田君が、あるときは高度成長論者といたしましてその内閣に仕え、いまは安定成長を唱えて池田総理と対抗した佐藤内閣のもとの大蔵大臣の任にある。私は、政策を厳密に考えるならば、こうした矛盾した立場のいずれにも位をしてわが国財政を運営していくということは、たとえ自由民主党内の諸君がお認めになりましても、この事実を知れば、国民は大きな疑問を感ぜざるを得ないと思うのでございます。水田君が、決して他の議員諸公のように、大臣病になって大臣のいすにすがりつきたいという根性の持ち主でない人柄は、私がよく承知しておるのであります。その経済政策の豊富な知識は、大いに国家百年のために生かして使うべきだと思うのでありますが、腹とそうして実際にやることと矛盾する中においての経済政策は、たいへんお気の毒な立場にあるのではないかと思うのであります。腹にもないことをやることは、お互いにつらいことであります……
#94
○副議長(園田直君) 平林君、平林君――平林君、制限の時間がまいりましたから、発言の中止を命じます。
  〔発言する者多し〕
  〔平林剛君発言を継続、降壇〕
    ―――――――――――――
  質疑終局の動議(佐々木秀世君外二十二名提出)
#95
○副議長(園田直君) 佐々木秀世君外二十二名より、質疑終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#96
○副議長(園田直君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#97
○副議長(園田直君) 投票漏れはありませんか。――すみやかに御投票願います。
  〔投票継続〕
#98
○副議長(園田直君) ただいまから二十分以内に投票されるように望みます。その時間内に投票されない方は棄権とみなします。
  〔投票継続〕
#99
○副議長(園田直君) 残りの時間はあと十分でありますから、すみやかに投票されんことを望みます。
  〔投票継続〕
#100
○副議長(園田直君) あとがつかえておるようでありますから、すみやかに御投票願います。
  〔投票継続〕
#101
○副議長(園田直君) 残りの時間はあと三分でありますから、すみやかに投票されんことを望みます。
  〔投票継続〕
#102
○副議長(園田直君) 投票権は尊重いたしたいから、なるべくすみやかに投票を願います。
  〔投票継続〕
#103
○副議長(園田直君) 時間はあとわずかでありますから、なるべくすみやかに投票願います。
  〔投票継続〕
#104
○副議長(園田直君) 制限時間がまいりました。投票漏れはありませんか。――投票漏れはありませんか。
  〔「あります」と呼ぶ者あり〕
#105
○副議長(園田直君) 投票漏れはありませんか。
  〔「あります」と呼ぶ者あり〕
#106
○副議長(園田直君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
#107
○副議長(園田直君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
#108
○副議長(園田直君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 二百八十九
  可とする者(白票)        二百六
  〔拍手〕
  否とする者(青票)        八十三
  〔拍手〕
#109
○副議長(園田直君) 右の結果、質疑は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 佐々木秀世君外二十二名提出質疑終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    阿部 喜元君
      相川 勝六君    愛知 揆一君
      青木 正久君    赤城 宗徳君
      秋田 大助君    天野 公義君
      天野 光晴君    荒木萬壽夫君
      荒舩清十郎君    有田 喜一君
      井原 岸高君    伊東 隆治君
      伊藤宗一郎君    伊能繁次郎君
      池田 清志君    池田正之輔君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      植木庚子郎君    臼井 莊一君
      内田 常雄君    内海 英男君
      浦野 幸男君    江崎 真澄君
      小笠 公韶君    小川 半次君
      小川 平二君    小沢佐重喜君
      小澤 太郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    大石 八治君
      大竹 太郎君    大坪 保雄君
      大野  明君    大野 市郎君
      大橋 武夫君    大村 襄治君
      岡崎 英城君    岡本  茂君
      奥野 誠亮君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鹿野 彦吉君
      賀屋 興宣君    鍛冶 良作君
      海部 俊樹君    桂木 鉄夫君
      金丸  信君    金子 一平君
      金子 岩三君    神田  博君
      亀岡 高夫君    亀山 孝一君
      鴨田 宗一君    仮谷 忠男君
      川島正次郎君    川野 芳滿君
      菅  太郎君    菅野和太郎君
      木野 晴夫君    木部 佳昭君
      木村 武雄君    木村 俊夫君
      北澤 直吉君    吉川 久衛君
      久野 忠治君    久保田円次君
      久保田藤麿君    鯨岡 兵輔君
      熊谷 義雄君    倉石 忠雄君
      藏内 修治君    黒金 泰美君
      小泉 純也君    小峯 柳多君
      小宮山重四郎君    小山 長規君
      小山 省二君    河野 洋平君
      河本 敏夫君    佐々木義武君
      佐藤 孝行君    佐藤 文生君
      坂田 英一君    坂田 道太君
      坂村 吉正君    坂本三十次君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      四宮 久吉君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      塩川正十郎君    塩谷 一夫君
      重政 誠之君    澁谷 直藏君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      進藤 一馬君    菅波  茂君
      世耕 政隆君    關谷 勝利君
      田川 誠一君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 角榮君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    高橋 英吉君
      高橋清一郎君    竹内 黎一君
      谷垣 專一君    谷川 和穗君
      千葉 三郎君    地崎宇三郎君
      中馬 辰猪君    塚田  徹君
      辻  寛一君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    内藤  隆君
      中尾 栄一君    中川 一郎君
      中川 俊思君    中曽根康弘君
      中野 四郎君    中村 寅太君
      中村庸一郎君    中山 榮一君
      永田 亮一君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    丹羽喬四郎君
      丹羽 兵助君    西岡 武夫君
      西村 英一君    西村 直己君
      野田 卯一君    野原 正勝君
      野呂 恭一君    葉梨 信行君
      橋口  隆君    橋本登美三郎君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      原田  憲君    広川シズエ君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福井  勇君    福田 篤泰君
      福田  一君    福永 一臣君
      藤井 勝志君    藤枝 泉介君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      船田  中君    古川 丈吉君
      古屋  亨君    坊  秀男君
      細田 吉藏君    堀川 恭平君
      本名  武君    益谷 秀次君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松澤 雄藏君    松田竹千代君
      松野 頼三君    三池  信君
      三ツ林弥太郎君    三原 朝雄君
      箕輪  登君    水野  清君
      湊  徹郎君    宮澤 喜一君
      武藤 嘉文君    村上  勇君
      村上信二郎君    毛利 松平君
      粟山  秀君    森田重次郎君
      森山 欽司君    八木 徹雄君
      山口 敏夫君    山崎  巖君
      山下 元利君    山田 久就君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      和爾俊二郎君    早稻田柳右エ門君
      渡辺 栄一君    渡辺  肇君
 否とする議員の氏名
      阿部 昭吾君    阿部 助哉君
      淡谷 悠藏君    井上  泉君
      井上 普方君    伊賀 定盛君
      石川 次夫君    石田 宥全君
      板川 正吾君    江田 三郎君
      枝村 要作君    小川 三男君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      岡本 隆一君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    加藤 万吉君
      角屋堅次郎君    唐橋  東君
      川崎 寛治君    木原  実君
      北山 愛郎君    工藤 良平君
      栗林 三郎君    黒田 寿男君
      後藤 俊男君    神門至馬夫君
      佐藤觀次郎君    佐野 憲治君
      佐野  進君    島口重次郎君
      島本 虎三君    田邊  誠君
      武部  文君    千葉 佳男君
      内藤 良平君    中井徳次郎君
      楢崎弥之助君    西風  勲君
      西宮  弘君    芳賀  貢君
      畑   和君    浜田 光人君
      平岡忠次郎君    平林  剛君
      平等 文成君    広沢 賢一君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      堀  昌雄君    美濃 政市君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      森  義視君    山本 政弘君
      山本弥之助君    米内山義一郎君
      米田 東吾君    依田 圭五君
      渡辺 惣蔵君    浅井 美幸君
      有島 重武君    伊藤惣助丸君
      石田幸四郎君    近江巳記夫君
      岡本 富夫君    沖本 泰幸君
      小濱 新次君    斎藤  実君
      中野  明君    樋上 新一君
      広沢 直樹君    正木 良明君
      松本 忠助君    渡部 一郎君
      川上 貫一君    田代 文久君
      谷口善太郎君    林  百郎君
      松本 善明君
     ――――◇―――――
#110
○副議長(園田直君) 討論の通告があります。順次これを許します。広瀬秀吉君。
  〔広瀬秀吉君登壇〕
#111
○広瀬秀吉君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま提出されました大蔵大臣水田三喜男君に対する不信任決議案に対し、賛成の討論を行なわんとするものであります。(拍手)
 以下、数点について不信任の理由を申し述べたいと存じます。
 まず、第一の不信任理由は、大蔵大臣水田三喜男君が、わが国の経済、財政、金融政策等において最も重要なる部門を担当する大臣として、その基本的政策表現である予算において、真に国民大衆の福祉の向上、人間尊重の基本理念を忘れて、適確な経済見通しを持つこともなく、いたずらに大企業、独占資本の利益を追求する立場をとり、健全財政を投げ捨てて、景気中立型予算と称しながら大型インフレ予算を策定したことであります。
 すなわち、この予算成立以来、予算策定の基本となった経済見通しが全く間違っていたことが明らかになりつつあるのであります。大型予算に刺激されまして、民間設備投資は、政府見通しの一二%を大きく上回り、二〇%をこえる規模にふくれ上がり、鉱工業生産も、一四・五%の伸び率見込みをこれまた大きく上回って、二〇%をこえようといたしております。これらの情勢を敏感に反映し、今年一月以降七月まで、輸出は対前年同月比各月とも減少を続け、輸入は激増を続け、国際収支の総合赤字はおそらく昭和四十二年度末には五億ドルにも及ぶとすらいわれておるわけであれます。
 全く周密適確な経済の見通しを欠き、ブレーキをかけるべきときにアクセルを踏むという、景気過熱の危機を招いた大蔵大臣の政治責任は、経済企画庁長官とともに重大といわなければなりません。
 第二の理由は、税制改正についてとった大蔵大臣の不当な措置について、われわれは断じてこれを許すわけにはまいらない。
 すなわち、自然増収が昨年に比較いたしまして一兆円をもこえようと予測される今日、勤労大衆にとってきわめて重い給与所得税に対する減税をわずか八百三億に押えた。課税最低限についても、一日三食二百五円という基準生計費を基礎といたしまして、昭和四十二年度七十一万円程度に押えるという、まさに血も涙もない大衆課説を押しつけておるわけであります。しかも、一方において、不労所得、資産所得者である高額所得者に対しては、配当所得なり利子所得等について、まさに至れり尽くせりの大幅減税を行なって、これを優遇しております。まさに税における公平の原則を踏みにじってはばからなかったのであります。
  〔副議長退席、議長着席〕
さらに、大法人を中心に六千億にもなんなんとする交際費に対する課税については、損金算入部分をいまなお大きく残すなど、これが改善にはまことに憶病な態度をとられました。大資本、大企業にほとんどその大部分の利益が帰属する租税特別措置法の改廃に勇断を発揮することもございません。ゆがんだ税制をそのまま温存して、独占大資本に奉仕し、勤労大衆には冷酷な税制を続けていることは、まさにその最高責任者たる大蔵大臣の誤れる政策として、糾弾をいたさなければなりません。
 第三の理由は、国債発行政策とその減債制度に関する大蔵大臣の失政を問題にしなければなりません。
 予算委員会におけるわが党の正しい経済見通しと分析の上に立った質問を通じ、国債発行を行なわないで健全財政のたてまえを貫くことができる具体的政策がある、このことをわれわれは指摘をいたしましたにもかかわらず、みずからの間違った見通しを信じたのか、あるいは圧力団体の意を迎える政策的意図によって財源を隠したのか、税収見積もりを過小に想定して、国債発行規模の八千億は適正であるとしばしば主張いたしました。今日、景気過熱の警戒警報が発せられる、金融市場は逼迫を告げる、このようにして経済にある程度の混乱と危険を生じさせた後において、国債、政保債等を通じて千二百億の減額をはかるという、いわばマッチポンプの誤りをおかしたといわなければなりません。
 このような政策展開の失敗は、国債市場価格の値下がりを招来し、今日、日銀の買い切りオペが行なわれておるにもかかわらず、九十六円四十銭で買うというのに、市中においてはさらに五銭安でしか売れないというような実情にすらあるわけであります。まさに善良なる国民に大きな損害を与えたことでありまして、大蔵大臣の責任は重大であります。
 さらに、国債の累増に対するいわゆる減債制度の改善法案、これを出しましたけれども、まことにお粗末で、中途はんぱで、政府の公債発行の歯どめにすらならない、国民の不安を解消することにもつながらない、国債の信頼性を高めることにもならないものであったことは、国の財政を預かる大蔵大臣の政治的見識を疑わざるを得ないのであります。
 次は、OECDの外圧と日本独占資本の要請とによって、外資進出に対する有効な準備体制を整備することもなくして資本自由化に踏み切って、いまやその国際競争力において著しく立ちおくれている中小企業に甚大なる悪影響を及ぼしつつある点であります。
 特に、このような重大局面にあり、戦後最高に近い中小零細企業の倒産しつつある中で、財政金融面において、外資の進出と国内大資本の圧迫の二重の攻撃にまる裸でさらされている中小企業に対し、何らの手を打つこともなく、資本自由化を最も積極的に推し進めたのは大蔵省であり、大蔵大臣であったのは、まさに中小企業に冷酷無比な自民党の政治を代弁した正体をさらけ出したものとして、許すことができないのであります。
 最後に、今回の政府管掌健康保険特例法案についての大蔵省の態度についてであります。
 国民の命と健康を守るために財政資金を投ずることこそが福祉国家の姿であり、人間尊重、社会開発を目ざす佐藤内閣の一貫した基本政策でなければならないにもかかわらず、社会保障の観点を忘れて、あたかも民間の営利主義的保険会社のごとき見地に立って、保険主義を強調して財政支出を削減したところに、今日このような紛糾した事態を生じ、低額所得者に対しまことに非道ともいうべき冷血な仕打ちをせねばならなくなったのであって、この点、その責任の大半は大蔵大臣の国民生活を阻害する政策にあるといわなければなりません。今日、佐藤自民党内閣の政策の基礎が、生活よりも生産第一主義で、そして冷血なコスト主義をもって、ヒューマニズムを忘れるという、そういう基本的誤りをおかしておるのであります。
 そのほか、国民がほんとうに安定を願ってやまない物価の問題につきましても、消費者米価を上げるなど、さらに、公害対策、交通安全対策、農業、中小企業の振興対策など、飛躍的な充実を急がなければならない、これはまさに二十世紀後半における最大のわれわれが直面している政治課題でなければならぬはずであります。そういうところに対しては、大蔵大臣は財政支出を出し惜しみをする、一部の大企業、独占資本に奉仕するためにはおおばんぶるまいでさいふのひもをゆるめるという、まさに本末転倒の政治は随所に今日見られておるわけであります。(拍手)この点、国民生活の向上、福祉の前進をはかるべき今日のこの重大な政治課題に直面しているわが国の大蔵大臣として、まことに信任に値しないのであります。
 以上、幾つかの点から、大蔵大臣不信任の理由を申し述べました。どうか大蔵大臣、あなたが非常に温厚な人柄で、常に笑みをたたえて温顔でいらっしゃる、そういう大臣ではございますけれども、一たび自民党の政策のにない手となりますると、その反面きわめて冷血なことも行なってまいっておるわけでありますが、私は、この際大蔵大臣が、どうぞ郷里九十九里浜に野に下って、あの怒濤さか巻く無限の大きさを持っている太平洋に直面して、釣り糸などをたれて、イワシかアジなどを釣る生活をしながら、自民党がおかしてきた政治悪を償い、そうして、太平洋の怒濤と対峙しながら、新しい二十世紀後半の政治をリードする大きなステーツマンシップをあらためて獲得されてから大蔵大臣に再びなってくるように、いまはとりあえずそういう穏やかな、そうしてエレガントな生活に入られることを希望いたしまして、私の大蔵大臣不信任に対する賛成の討論を終わらせていただく次第であります。(拍手)
#112
○議長(石井光次郎君) 野口忠夫君。
  〔野口忠夫君登壇〕
#113
○野口忠夫君 私は、日本社会党を代表して、ただいま提案されました大蔵大臣水田三喜男君の不信任動議に賛成の意見を述べるものであります。
 すでに平林君から提案趣旨の説明があり、それぞれの質疑を通じ、討論を通して、大蔵大臣水田三喜男君の不信任の諸点は明々白々であろうと思うのでありますが、私は、この際、重ねて不信任賛成の意見を述べて、政治に志す者の責任を明らかにし、正しい政治道義確立のいしずえたらしめるため、本不信任案成立を期したいのでありますので、あるいは情において忍びがたい方があるかもしれませんけれども、勇断をもって私のこの賛成意見に御協力を願いたいと思う次第であります。(拍手)
 私の不信任動議に賛成する第一の理由は、大蔵大臣水田三喜男君は国家財政運営の最高の地位にあり、その財政施策のあやまちは国家施策の衰退にかかわるものであります。たとえば、今回の健康保険臨時特例法制定をめぐる問題も、要すれば、水田大蔵大臣の財政施策の中に最大のその混乱の原因があると考えられるものであります。すなわち、財政の処理操作を理由として、日本国民の生活と生命の安全を保障すべき国の義務を捨てて、わが国の社会保障制度を著しく逆行、後退せしめて、日本の財政の中から社会保障という精神を失わしめていくということは、憲法の精神に大きく反する問題であるからであります。
 申すまでもなく、新憲法前文並びに憲法二十五条の規定によって、わが国社会保障制度の充実と発展は、国の重要施策の一つとして義務づけられ、その実現を期して努力すべきことを国に命じているのであります。すなわち、国民の生活と健康を守ること、あるいはそれを守らないような方向に引っぱっていくことは、単なる一内閣や一大臣の思いつきや考えなどで行なわれるものではなくて、日本国憲法の、国是として、国民の意思に基づいて国に命じていることであり、国は何をおいても行なわねばならないことなのであります。この大方針、大理想は、何人といえども、これに反し、これを捨て去ったり、その実現の使命を怠ることは許されるものではないのであります。朝日訴訟に見る一日本人が国に対して行なった訴訟の法的な根拠もここにあることによっても明らかであります。もちろん、この憲法の意思が直ちに完全な姿で実現でき得ないことは当然でありましょう。しかし、少なくとも年々歳々、国に政治ある限り、その理想に向かって向上と前進の方向に積み上ぐべきことを、国家は当然の義務とすべきなのではないかと思うのであります。
 新憲法制定後二十年たちました。日本国憲法ある限り、国に政治ある限り、少なくともその理想に近い制度がいまごろには実現されておって、その恩恵はあまねく日本国民の手に受け取られ、暗い悲しい人間社会の谷間に明るい光のさし込みがあり、貧困と病苦の底に悩む日本人は全くその姿を消し、日本国憲法はいまの日本国民の中に生きていなければならないのであります。
 国家と政府は、このような精神を受けとめて、その実現に努力していかなければならないのでありますが、今回提案されました健康保険臨時特例法は、全くこの精神に反して、保険財政赤字の理由をもって、本人の掛け金率を増大し、医療費、薬剤費の一部を負担させ、本来国の責任において無償で支払うべき社会保障制度を、さらに自己負担増大によってすりかえようとする、全く逆行、後退もはなはだしい制度の改悪を意図しているのであります。(拍手)
 私は、大自民党、長い間政権を担当した自民党政府が、日本国憲法の改められたことのない中で、一大蔵大臣の財政処理という理由によって、このような改悪法を提出されることは、国民を無視しているし、憲法に違反する行為をあえて行なっているものとして、断じて許すことのできない提案ではないかというように思うものでございます。(拍手)
 繁栄と成長のわが国経済の成長をたたえている者は、佐藤内閣、政府みずからであり、水田大蔵大臣その人であります。この人に、この政府にこのことばある限り、国民の生活と健康に対する国家保障による制度の充実は、ますます大でこそあれ、逆行などということはあってならないはずだと考えられるものであります。
 世の中は、たいへん政府の方々や皆さんによって繁栄の喜びをたたえられていても、社会保険制度の相互協力の美名のもとで、その掛け金の増大と費用の自己負担にすりかえられる中小企業の零細労働者の負担増大の中で、医者にもかかれなくて、病院を抜け出す多くの人々もあるという事実、この後退、逆行へ向かって今度の制度の改正は強行していこうとしているのであります。
 私は、国に繁栄があり、成長のある日本国経済の中で、憲法に反して、国のなすべき国民のための財政施策を怠る態度は、国の最高の責任者として信任のできないことは当然といわねばならないのであります。政治の中に国民の願いがだんだん消え去っていくということが憂えられるからでございます。
 不信任動議賛成の第二の理由は、いわゆる赤字論によって、政府が負うべき憲法上の責任をのがれ、国民負担、国民犠牲の上に、財政政策を誤らしめているという姿の中にあります。財政法には、その第十四条に、「歳入歳出は、すべて、これを予算に編入しなければならない。」とあります。そもそも赤字とは、財政上においては、その予算に見る歳入歳出の編成の問題と大きく関係しているものであります。「歳入歳出は、すべて、これを予算に編入しなければならない。」と規定した財政法第十四条に示すものは、赤字をつくることは、国民に対しての予算編成者の責任となるものであって、予算編成上許されないことなのであります。赤字の出ないように、歳入歳出のすべてについて予算に編入されることを、政府に対して法的規制を与えているわけであります。
 近来、財政収入支出のバランスのとれないことの理由で、赤字という理由によって、国の支出すべき性格の財政支出が他に転嫁されて平気でいる財政法違反は、まことに多いものがあろうと思います。
 たとえば米価でありますが、前年度米価で予算が決定された米の値段は当然本年度価格で支出増となることは、予算編成の際にすでに予定されていることであります。すなわち、すでに予知される予算上における増を予算編成時に見ていないということの事実は、財源不足は当然であって、これを赤字増大ということばで言うことは、国民をだますにも大きなものがあろうと思うのであります。赤字と称し、生産者米価引き下げの道具とし、消費者米価引き上げの道具とするということは、全く財政法に示す政府に対する予算編成上に与えた規定に対して大きく違反する財政措置だといわねばならぬと思うのであります。
 今回の健康保険特例法のこの特例手続をとろうとする最大の理由も、いわゆる健保の累積赤字と称するものを、赤字増大が制度崩壊の危機にあるとする考えとともに、逆行的姿勢の中に新負担制度の実施によって、この赤字増大、この予算編成上における財政法の問題を国民大衆の負担の中で切り抜けようとしているわけであります。私は、この健康保険支出増の赤字は、国家財政運営上赤字だと見るかどうかは問題であろうと思います。少なくとも、健康を保険する社会保障制度の実施は、憲法の命ずるところであり、国家の支出すべき義務的経費なのであります。特に、健康保険法対象者はおもに低所得者層の中小企業労働者でありまして、零細資本の中小企業の労苦の現状は、もちろん言をまたないこと明らかであります。そこには過労もあろう、心労もあろうと思われます。近時、その健康を害し、医者にかかる者が多いというこの現状は、決して赤字が増大したのではなくて、憲法二十五条に保障する社会保障の支出の増があって、当然政府はこの増に対して国の保障の義務を果たすべきではないかと思うのですが、この低階層の中小企業労働者に、深い、あたたかい手を伸べようとこの健康保険特例法はしていない。ただ単に赤字という理由があるから、国民を納得さして、しかたがないんだと、こう言いながら、保険数理というものをたてまえに、その増大の部分を本人負担によって解決しようとするこのあり方は、財政法上まことに大蔵大臣としては国民に対して済まないことをやろうとしておるのではないかと指摘せざるを得ないわけであります。(拍手)赤字としてではなく、国が憲法の規定に従い、国策として行なおうとする事業に対する財源不足として予算編成の中で十分考慮することを怠った大蔵大臣は、まさに国民大衆に対して不信の行為を行なったと多くの国民が見ることは、いささかもこれはあやまちではないといわざるを得ないと思うのであります。予算編成の中で、支出予算として当然必要とする経費を計上しないで、赤字になったからこれを国民の負担の上で処理しようとする……
#114
○議長(石井光次郎君) 野口君、制限時間が過ぎますから、結論を急いでください。
#115
○野口忠夫君(続) 大蔵大臣の財政処理のやり方は、全く国民を偽り、財政法に違反をし、信頼のできない不信な行為だと訴えざるを得ないものであります。(拍手)
 最後に、不信任賛成の第三の理由は、このような財政処理に言をかり、国民に犠牲をしい、憲法や法律の精神を踏みにじる行為を生んでいる大蔵大臣水田三喜男君の財政に対する根本姿勢、まさにそこに根本的な不信の原因が存在すると思うのであります。そこには、大資本、大企業優位のためにのみ狂奔する財政が根っこを張っており、税制、金融、財政支出の各面が奉仕し、財政の大部分が集中されて、国民がそのためにどんな生活の苦しみの中に捨てられても、あえて赤字であるからという理由によってこれを顧みない根本的な姿勢の中に、先ほどから指摘されたとおり、そもそもの根本的な問題があると思うのであります。
#116
○議長(石井光次郎君) 野口君、制限時間が過ぎましたから、発言を終わってください。
#117
○野口忠夫君(続) 利子・配当所得への減税、大資本優遇の特別措置、巨額な公債を発行して過熱景気を導き出して、引き締めの中にやがて起こってくる中小企業の倒産は、不況という名の中で、必ず、あったという経験をまた繰り返すことを指摘せざるを得ない。日本の繁栄の集中は、ひたすらに産業資本の再編成に投入されて、底辺に苦しんでいる国民への犠牲の強化こそはかれ、救済に何らの措置がとられないという財政政策の根本にかかわる不信の問題があるのであります。われわれは、常にこのような財政政策の根本的転換を要求して、国民のための財政政策樹立のために、いままで訴えてまいりましたが、健康保険法特例法に見るとおり、何ら反省することがない水田大蔵大臣は、この際、その席を去って、太平洋の荒波の話がございましたが、ひとつ十分反省の機会を持たれてほしいと、私はこの不信任決議案に賛成しているわけであります。
#118
○議長(石井光次郎君) 野口君、制限の時間を過ぎましたから、発言の中止を命じます。
  〔発言する者多し〕
  〔野口忠夫君発言を継続〕
#119
○議長(石井光次郎君) 野口君、発言の中止を命じております。
  〔野口忠夫君なお発言を継続〕
#120
○議長(石井光次郎君) 野口君、発言の中止を命じます。
  〔野口忠夫君なお発言を継続〕
#121
○議長(石井光次郎君) 野口君、降壇を命じます。
  〔発言する者多し〕
  〔野口忠夫君なお発言を継続、降壇〕
    ―――――――――――――
  討論終局の動議(佐々木秀世君外二十二名
   提出)
#122
○議長(石井光次郎君) 佐々木秀世君外二十二名より、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。佐々木秀世君外二十二名提出の討論終局の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#123
○議長(石井光次郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#124
○議長(石井光次郎君) 投票漏れはありませんか。
  〔「あります」と呼ぶ者あり〕
  〔投票継続〕
#125
○議長(石井光次郎君) すみやかに投票せられんことを望みます。
  〔投票継続〕
#126
○議長(石井光次郎君) すみやかに投票せられんことを望みます。
  〔投票継続〕
#127
○議長(石井光次郎君) 投票権は尊重いたしたいと思いますから、なるべくすみやかに投票願います。
  〔投票継続〕
#128
○議長(石井光次郎君) ただいまから二十分以内に投票されるように望みます。その時間内に投票されないと棄権とみなします。
  〔投票継続〕
#129
○議長(石井光次郎君) お早く願います。
  〔投票継続〕
#130
○議長(石井光次郎君) 続いて願います。
  〔投票継続〕
#131
○議長(石井光次郎君) 時間がたちますから急いでください。
  〔投票継続〕
#132
○議長(石井光次郎君) 投票の済んだ方は降壇してください。
  〔投票継続〕
#133
○議長(石井光次郎君) 時間がだんだん迫りましたので、なるべくすみやかに御投票願います。
  〔投票継続〕
#134
○議長(石井光次郎君) 降壇を急いでください。
  〔投票継続〕
#135
○議長(石井光次郎君) どうぞ投票を急いでください。
  〔投票継続〕
#136
○議長(石井光次郎君) いまだ投票されない方は、すみやかに時間内に投票されるよう願います。
  〔投票継続〕
#137
○議長(石井光次郎君) どうぞお進みください。
  〔投票継続〕
#138
○議長(石井光次郎君) どうぞお進みください。
  〔投票継続〕
#139
○議長(石井光次郎君) 間もなく時間になります。投票漏れはありませんか。――どうぞどんどん続いて上がってください。
  〔投票継続〕
#140
○議長(石井光次郎君) ちょっと少し歩きたまえ。――制限時間がまいりました。投票漏れはありませんか。
  〔「ある」と呼ぶ者あり〕
#141
○議長(石井光次郎君) どうぞ急いでください。――続いてずっとやってください。――続いてずっとやってください。――停滞なくやってください。
  〔投票継続〕
#142
○議長(石井光次郎君) 続いてやってください。
  〔投票継続〕
#143
○議長(石井光次郎君) 制限の時間がまいっております。すぐお入れにならないと閉鎖いたしますよ。――閉鎖いたしますよ。――制限の時間がまいりましたので、投票箱の閉鎖を命じます。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
#144
○議長(石井光次郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
#145
○議長(石井光次郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 三百二十三
  可とする者(白票)        二百二
  否とする者(青票)       百二十一
#146
○議長(石井光次郎君) 右の結果、討論は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
佐々木秀世君外二十二名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
    ―――――――――――――
#147
○議長(石井光次郎君) 大蔵大臣水田三喜男君不信任決議案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#148
○議長(石井光次郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#149
○議長(石井光次郎君) 投票をお急ぎ願います。
  〔投票継続〕
#150
○議長(石井光次郎君) すみやかに投票せられんことを望みます。
  〔投票継続〕
#151
○議長(石井光次郎君) お急ぎ願います。
  〔投票継続〕
#152
○議長(石井光次郎君) ただいまから二十分以内に投票されるように望みます。その時間内に投票されない方は棄権とみなします。
  〔投票継続〕
#153
○議長(石井光次郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場閉鎖〕
#154
○議長(石井光次郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
#155
○議長(石井光次郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 三百三十四
  可とする者(白票)       百二十四
  〔拍手〕
  否とする者(青票)        二百十
  〔拍手〕
#156
○議長(石井光次郎君) 右の結果、大蔵大臣水田三喜男君不信任決議案は否決されました。(拍手)
    ―――――――――――――
 山花秀雄君外四名提出大蔵大臣水田三喜男君不信任決議案を可とする議員の氏名
      阿部 昭吾君    阿部 助哉君
      赤路 友藏君    淡谷 悠藏君
      井手 以誠君    井上  泉君
      井上 普方君    伊賀 定盛君
      石川 次夫君    石田 宥全君
      石野 久男君    石橋 政嗣君
      板川 正吾君    江田 三郎君
      枝村 要作君    小川 三男君
      大出  俊君    大柴 滋夫君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      岡本 隆一君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    加藤 万吉君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    唐橋  東君
      川崎 寛治君    川村 継義君
      河上 民雄君    河野  正君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    工藤 良平君
      栗林 三郎君    黒田 寿男君
      小林 信一君    後藤 俊男君
      河野  密君    神門至馬夫君
      佐野 憲治君    佐野  進君
      島上善五郎君    島口重次郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      千葉 佳男君    戸叶 里子君
      内藤 良平君    中井徳次郎君
      中澤 茂一君    中嶋 英夫君
      中谷 鉄也君    楢崎弥之助君
      成田 知巳君    西風  勲君
      西宮  弘君    野口 忠夫君
      野間千代三君    芳賀  貢君
      長谷川正三君    畑   和君
      華山 親義君    浜田 光人君
      平林  剛君    平等 文成君
      広沢 賢一君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      細谷 治嘉君    堀  昌雄君
      松本 七郎君    三木 喜夫君
      美濃 政市君    武藤 山治君
      村山 喜一君    森  義視君
      森本  靖君    八百板 正君
      八木 一男君    八木  昇君
      安井 吉典君    山内  広君
      山崎 始男君    山中 吾郎君
      山花 秀雄君    山本 政弘君
      山本弥之助君    米内山義一郎君
      米田 東吾君    依田 圭五君
      横山 利秋君    渡辺 惣蔵君
      浅井 美幸君    小川新一郎君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      近江巳記夫君    岡本 富夫君
      沖本 泰幸君    北側 義一君
      斎藤  実君    鈴切 康雄君
      田中 昭二君    中野  明君
      樋上 新一君    伏木 和雄君
      松本 忠助君    矢野 絢也君
      山田 太郎君    川上 貫一君
      田代 文久君    谷口善太郎君
      林  百郎君    松本 善明君
 否とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    阿部 喜元君
      相川 勝六君    愛知 揆一君
      青木 正久君    赤城 宗徳君
      赤澤 正道君    秋田 大助君
      天野 公義君    天野 光晴君
      荒木萬壽夫君    有田 喜一君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      伊藤宗一郎君    伊能繁次郎君
      池田 清志君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 英男君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小川 平二君
      小沢佐重喜君    小澤 太郎君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      大石 八治君    大久保武雄君
      大竹 太郎君    大坪 保雄君
      大野  明君    大野 市郎君
      大橋 武夫君    大村 襄治君
      岡崎 英城君    岡本  茂君
      奥野 誠亮君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鹿野 彦吉君
      賀屋 興宣君    鍛冶 良作君
      海部 俊樹君    桂木 鉄夫君
      金丸  信君    金子 一平君
      金子 岩三君    上林山榮吉君
      神田  博君    亀岡 高夫君
      亀山 孝一君    鴨田 宗一君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    木野 晴夫君
      木部 佳昭君    木村 武雄君
      木村 俊夫君    菊池 義郎君
      北澤 直吉君    吉川 久衛君
      久保田藤麿君    鯨岡 兵輔君
      熊谷 義雄君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      黒金 泰美君    小泉 純也君
      小平 久雄君    小峯 柳多君
      小宮山重四郎君    小山 長規君
      小山 省二君    河野 洋平君
      河本 敏夫君    佐々木義武君
      佐藤 孝行君    佐藤 文生君
      坂田 英一君    坂田 道太君
      坂村 吉正君    坂本三十次君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      四宮 久吉君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      塩川正十郎君    塩谷 一夫君
      重政 誠之君    澁谷 直藏君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      進藤 一馬君    周東 英雄君
      菅波  茂君    鈴木 善幸君
      世耕 政隆君    關谷 勝利君
      田川 誠一君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 榮一君
      田中 角榮君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      高橋 英吉君    高橋清一郎君
      竹内 黎一君    谷垣 專一君
      谷川 和穗君    地崎宇三郎君
      中馬 辰猪君    塚田  徹君
      塚原 俊郎君    辻  寛一君
      坪川 信三君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    内藤  隆君
      中尾 栄一君    中川 一郎君
      中川 俊思君    中曽根康弘君
      中野 四郎君    中村 寅太君
      中山 榮一君    永田 亮一君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西岡 武夫君    西村 英一君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野原 正勝君    野呂 恭一君
      葉梨 信行君    橋口  隆君
      橋本登美三郎君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    濱野 清吾君
      早川  崇君    原田  憲君
      広川シズエ君    廣瀬 正雄君
      福家 俊一君    福井  勇君
      福田  一君    福永 一臣君
      藤井 勝志君    藤枝 泉介君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      船田  中君    古川 丈吉君
      古屋  亨君    保利  茂君
      坊  秀男君    細田 吉藏君
      本名  武君    益谷 秀次君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松浦周太郎君    松田竹千代君
      松野 頼三君    三池  信君
      三木 武夫君    三ツ林弥太郎君
      三原 朝雄君    箕輪  登君
      水野  清君    湊  徹郎君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      村上  勇君    村上信二郎君
      毛利 松平君    粟山  秀君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      森山 欽司君    山口 敏夫君
      山崎  巖君    山下 元利君
      山田 久就君    山中 貞則君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      和爾俊二郎君    早稻田柳右エ門君
      渡辺 栄一君    渡辺  肇君
     ――――◇―――――
 日程第三 国務大臣木村俊夫君不信任決議案(山花秀雄君外四名提出)
          (委員会審査省略要求案件)
#157
○議長(石井光次郎君) 日程第三は、提出者より委員会の審査省略の申し出があります。右申し出のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#158
○議長(石井光次郎君) 御異議なしと認めます。
 日程第三、国務大臣木村俊夫君不信任決議案を議題といたします。
    ―――――――――――――
     ――――◇―――――
#159
○議長(石井光次郎君) 本日はこの程度にとどめ、明七日午前十時より本会議を開き、本日の議事を継続することとし、本日は、これにて延会いたします。
   午後七時二十四分延会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 水田三喜男君
        自 治 大 臣 藤枝 泉介君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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