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1949/05/07 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第11号
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1949/05/07 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第11号

#1
第005回国会 内閣委員会 第11号
昭和二十四年五月七日(土曜日)
   午後零時十一分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
五月七日(土曜日)委員市來乙彦君
及び町村敬貴君辞任につき、その補欠
として新谷寅三郎君及び鈴木直人君を
議長において選定した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○連合委員会開会の件
○通商産業省設置法案(内閣送付)
○通商産業省設置法の施行に伴う関係
 法令の整理等に関する法律案(内閣
 送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いたします。先ず委員諸君にお諮りいたします。建設委員会、運輸委員会、農林委員会から、それぞれ連合委員会を開いて呉れという要求がありました、それで來る九日月曜日には午後に建設委員会との連合会、十日午前、運輸委員会との連合会、十一日午前に農林委員会との連絡会を開きたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。さように決定いたします。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(河井彌八君) それでは通商産業省設置法案と、それから通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理等に関する法律案は二案を議題といたします。先ず大臣よりの提案理由の御説明を願います。
#5
○國務大臣(稻垣平太郎君) 通商産業省設置法の提案の理由を御説明申上げます。
 政府は、先般來通商産業省の設置について、鋭意愼重な檢討を進めてきたのでありますが、今回漸くその成案を得るに到りましたので、ここに通商産業省設置法案を國会に提出して、御審議を抑ぐ次第であります。
 申すまでもなく日本経済の自立と安定はと、輸出の振興と生産の増強とにかかつているのでありますが、終戰以來商工省はこの二つの重大な使命を担当するため、商工本省、石炭廳及び貿易廳を中核とし、更に特許局と中小企業廳並びに工業技術廳を擁しまして、鋭意國力の恢復に努力して参つた次第であります。幸にして、連合國の好意ある対日援助と官民一体の努力とにより、鉱工業生産は順調な上昇を示し、インフレーシヨンも漸次緩慢化いたしまして、経済安定のきざしが見え始めましたことは、誠に喜びに堪えない次第であります。しかしながら、國際経済への参加態勢を確立し、我國経済の自立を達成するためには、更に輸出産業の飛躍的な振興を図り、貿易と生産との連繋をより一属緊密ならしめることが肝要なのでありまして、いわゆる経済安定九原則の指令も、正にこれを要求しているものであります。ここにおいて政府は、我が國経済が本質的に國際通商を基本とする交易経済であること並びに我が國が現在置かれている國際情勢に深く思いをいたしまして、産業行政の方向を、從來のごとき國内経済中心主義から、進んで國際通商中心主義に切り換え、一日も早く我が國経済の自立を達成することを決意し、從來の商工省を解体いたしまして、ここに全く新たなる構想の下に通商産業省を設置するに到つた次第であります。
 法案の詳細な内容につきましては、審議の途上、随時御説明申上げることといたしたいと考えますが、以下その概要を申述べますならば、通商産業省は、通商関係部局及び輸出品生産原局からなる本省、國内資源に関する行政を掌る資源廳、從來の特許局に相当する特許廳並びに工業技術廳及び中小企業廳から構成されております。尚、通商関係事務の重要性に鑑みまして特に通商監を設け、次官を補佐して通商に関する事務を整理せしめることとなつております。
 先づ第一に、本省は大臣官房並びに通商局、通商振興局、通商企業局、通商纎維局、通商雜貨局、通商機械局、通商化学局及び通商鉄鋼局の八局から構成せられております。通商局は、通商に関する政策並びに物資需給計画及び輸出入計画を立案しその推進を図る通商産業省の中核的部局であります。又この局におきましては、輸入物資が生産計画に重要な役割を果すことに鑑みまして、輸入に関する事務を掌ることとなつております。通商振興局は、通商局が主として政策面を担当いたしますのに対し、通商金融、輸出品の檢査、輸出品の展示紹介等の通商振興上の実施面を担当することとなつております。又輸出に関する事務は通商産業省所管の物資につきましては後程御説明いたします通り、それぞれ物資別の局で相当いたしますが、他省所管の物資に関する輸出事務はこの通商振興局で取纒めて処理することとなつております。次に、通商企業局は、單一爲替レート設定を契機とする國際経済体系との接触に備えますためにも、又急速なる経済安定を目途とする本年度の嚴格なる財政金融政策に対処いたしますためにも、國内産業の徹底的な企業合理化を促進することが急務となつて参りました現状におきまして、企業合理化に関する調査、指導及び啓蒙を行なうことを主たる任務とするものであります。
 次に、通商纎維局以下五つの物資別の局が設けられていますが、通商纎維局におきましては、輸出品の大宗をなす纎維工業品の生産と輸出並びに國内衣料品の配給に関する事務を掌り、通商雜貨局におきましては、輸出用雜貨工業品と生活用品との生産と輸出に関する事務を、通商機械局におきましては、機械器具、自動車等の生産と輸出に関する事務を、通商化学局におきましては、化学工業品の生産と輸出並びにアルコール專賣に関する事務を、又通商鉄鋼局におきましては、鉄鋼の生産と輸出に関する事務を掌ることとなつております。以上が本省機構の概観であります。
 次に通商産業省の外局といたしましては、資源廳、工業技術廳、特許廳及び中小企業廳の四廳が設置されることとなつております。
 先ず第一に、資源廳はその長を長官といたしまして、通商と比較的関係の乏しい資源関係の局を取纒めることとし、長官官房の外石炭管理局、石炭生産局、鉱山局、鉱山保安局及び電力局の五局から構成されております。このうち、石炭局理局におきましては主として從來の石炭廳の管理局、配炭局及び亞炭局の所掌事務を、石炭生産局においては、生産局、開発局及び資材局の所掌事務を掌り、又、鉱山局は從來の鉱山局の、電力局は電力局の所掌事務を掌ることとなつております。又鉱山保安局は、別途今國会提案の上御審議を抑ぐこととなつております鉱山保安法の施行に関する事務を掌り、鉱業に関する保安を確保して鉱山労働者に対する危害を防止し、鉱物資源の合理的な開発を図ることを主たる任務とするものであります。石炭、鉱物、電力等の國内資源の開発と利用とは、從來商工省が最も力を注いで参りましたところでありますと、又我國経済復興のためには今後とも益々強力な行政的措置を必要といたしますので、通商産業省の新機構におきましてはこれを独立の省にも比すべき強力簡素な機構を有する資源廳において所掌せしめることといたしました。次に、工業技術廳は鉱工業の科学技術に関する試驗研究並びにその成果の普及を図ることを任務とするものであり、特許廳は特許権その他の工業所有権に関する事務を掌り、又中小企業廳は中小企業の指導及び振興を図ることをその任務とするものでありまして、ほぼ現在の機構を踏襲いたしております。
 以上が通商産業省の中央機構の概要でありますが、更に地方機構といたしましては、現在の商工局と地方貿易事務局とを合体いたしました通商産業局を全國八ケ所に設置しまして、本省並びに外局の事務を分掌せしめ、更に全國四ケ所の主要炭田地域に石炭局を設置いたしまして、石炭鉱業の國家管理に関係する事務を掌さどらしめることといたしました。尚、商工局の出張所は、これを七月三十一日まで存置せしめ、その間経済統制事務の地方廳委讓の準備を推進し、八月一日以後におきましては必要最少限度の地に通商産業局の分室等を設置することといたしました。尚又主要貿易港の所在地には、通商事務所を設置しまして、通商関係事務の迅速な処置を図りたいと考えております。
 以上申し述べましたところが本法案の提案理由とその内容の概要でありますが、政府におきましては、この法案の一日でも早い実施によつて、相應の効果があるべきことを確信し、且つ日本経済の自立確立のためにも行政機構の面において一日も速かにその態勢を整備する必要があると考えまして各省設置法に先立ち五月二十日の施行を目途としてその準備を進めている次第であります。
 何とぞ政府の意を存することを諒とせられ、大局的見地より御審議御協賛あらんことを切望いたします。
 尚、通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理等に関する法律について提案の理由を御説明を申上げます。
 我國経済の自立を目途として國際通商主義を中心とする産業行政推進のため、政府は、すでに旬日前通商産業省設置法案を國会に提出し、御審議を仰いで参りましたが、國会の御努力により近く議決の運びに至りましたことは、寔に感謝に堪えんところであります。
 御承知のごとく、通商産業省は從來の商工省、貿易廳等を解体して新たに設置されるのでありますが、その権限、所掌事務等については、從來の商工省のそれを受継ぐ点が多いのでありまして、通商産業省設置法の施行に伴つて、他の法令(法律並びにポツダム宣言の受諾に伴い発せられる勅令、政令及び省令)について当然所要の修正を行わねばならぬのであります。このために、政府は、通商産業省設置法の立案に並行して同法施行に伴う関係法令の整理等に関する法律案を準備して参りましたが、漸く成案を得るに至りましたのでここに國会に提出し、御審議を仰がんとするものであります。
 以下、本法の内容について解説いたしますと、第一には名称の変更でありまして、諾法令(法律並びにポツダム宣言の受諾に伴い発せられた勅令、政令及び省令)中「商工大臣」、「商工次官」、「商工局長」、「鉱山監督局長」、又は「商工省」、「特許局」等の旧名称を通商産業省設置法に規定しております「通商産業大臣」、「通商産業次官」、「通商産業局長」又は「通商産業省」、「特許廳」等の新名称に改めております。次に通商産業省設置法は本年五月二十日に施行されることになつておりますが、六月一日からは國家行政組織法に基くものとなるので、同法の趣旨に合致するよう所要の法令改正を行なつております。即ち、すでに單行法として制定施行されております工業技術廳設置法、中小企業廳設置法並びに臨時石炭鉱業管理法及び今國会に提出され現在御審議を仰いでおります鉱山保安法案のうち、機構に関する規定中國家行政組織法に牴触する部分を改め、通商産業省設置法と重複する部分を削る等の措置を規定しており、更に從來殆んど「委員会」なる名称が冠せられていた諮問機関について、國家行政組織法第三條及び第八條の規定が「委員会」なる名称は、独立行政機関としての外局たる委員会に限る旨を明示してゐるので、臨時石炭鉱業管理法、電氣事業法及び弁理士法の規定に現われる「委員会」を「審議会」に改めると同時に日本製鉄株式会社法及び日本発送電株式会社法中の両会社設立当初に設置され現在不必要となつている製鉄事業評價審査委員会及び電力評價審査委員会に関する規定を整理し、これらの委員会官制を廃止する旨を規定しております。
 その他、石炭鉱業権等臨時措置法につきましては、鉱業権使用権等の設定、変更等に関する登録を通商産業省において一元的に行うため、又貿易公團法につきましては、他の諸公團法の規定との均衡を図るため、從來懸案となつておりました点を改正して、今後の運営に遺憾なきを期しているのであります。
 以上、申し述べましたところにより本法案提出の理由とその内容とは一應明らかにされたものと存じますが、本法律は手続上通商産業省設置法と同時に施行を要するものでありますので、何とぞこの点に御留意の上十分に御審議の上速かに御協賛たまわりたいと存ずる次第であります。
 以上両案について提案の理由を御説明申上げました。
#6
○委員長(河井彌八君) 諸君にお諮りいたしますが、これを以て一時休憩いたして午後一時半から開会しようと思いますが如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(河井彌八君) 御異存ないと認めます。さように決定いたします。それでは一時半まで休憩いたします。
   午後零時二十六分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時五十六分開会
#8
○委員長(河井彌八君) 再会いたします。懇談会に入ります。
   午後一時五十七分懇談会に移る
   ―――――・―――――
   午後四時四十四分懇談会を終る
#9
○委員長(河井彌八君) それでは本日はこの程度で散会いたします。
   午後四時四十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           中川 幸平君
   委員      河崎 ナツ君
           城  義臣君
           岩本 月洲君
           新谷寅三郎君
           鈴木 直人君
           三好  始君
  國務大臣
   商 工 大 臣 稻垣平太郎君
  政府委員
   商工政務次官  小林 英三君
   商工事務官
   (大臣官房会計
   課長)     渡邊 一俊君
   商工事務官
   (総務局長)  山本 高行君
   商工事務官
   (機械局長)  武内 征平君
   貿易廳次長   新井  茂君
ソース: 国立国会図書館
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