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1949/05/20 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第15号
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1949/05/20 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第15号

#1
第005回国会 内閣委員会 第15号
昭和二十四年五月二十日(金曜日)
   午後五時三十八分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○通商産業省設置法案(内閣提出・衆
 議院送付)
○通商産業省設置法の施行に伴う関係
 法令の整理等に関する法律案(内閣
 提出・衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) それでは内閣委員会を開会いたします。通商産業省の設置法案とこれに伴う施行関係の法律案を議題といたします。
#3
○中川幸平君 通商産業省の設置法案は、先日いろいろ質疑が出まして、先だつて質疑打切りの動議が成立しかかつたときに、まだ質問という話がありましたけれども、その後委員長とその方らと懇談で一應打切りということになつたのでありますが、非常に切迫しておりますので、質疑打切りといたしまして、直ちに意見を述べて行くことにして頂きたいと思います。
#4
○委員長(河井彌八君) ちよつと中川さんに申上げますが、先だつては予備審査の会議でありました。改めて正式の委員会ならば、この際やはりそういう質疑について、改めて発言することが正しいと思いますから……。
#5
○下條康麿君 通商監というものが第六條に掲げてありますのですが、次官を助ける機関として事実上必要ないと思うのでありますが、余り屋上屋を架することは適当でないという考え方もあるし、これは恐らく新興事務官廳に対して專門的な方を御採用になつて、主として民間陣営の方を採用されて、そうして通商産業省の行政が世情に適應するよ女にされるものと思うのでありますが、どういうことでございましようか、ちよつと伺つて置きます。
#6
○國務大臣(稻垣平太郎君) 今の御質問でありますが、この前にもお答えいたしたのでありますが、主として内局、即ち通商事務関係におきましての事務員を指しておる。そうして対外的に仕事に当つて行くということが目的になつておりますので、通商のことに非常に明るい、長い経驗を持つた人であつて、そうして自由に話もできる、くだけて言いますと、そういつた人をそれに当てたい、かように存じておる次第であります。
#7
○堀眞琴君 内部部局の中で通商監の問題で、この前も一應お尋ねしたのでありますが、重ねてお尋ねしたいと思うのでありますが、これの規定によりますと「次官を助け、省務(外局の所掌に属するものを除く。)を整理する。」こういう工合になつておるのでありますが、機構の上から申しますと、通商監というものは内局の上にこれを統轄するという形になつておるのです。これと次官とどういう関係になりますか、お尋ねしたいと思います。
#8
○國務大臣(稻垣平太郎君) 再三前からお答えをいたしておつたのでありますが、堀さんがおいでになつておらなかつたのです。全体に通商産業省の次官の仕事が相当廣範囲に亘つておりますので、この内局につきまして次官を補佐するということでありますが、補佐するというか、主として通商関係のことに、通商に非常に経驗を持つた、通商の事務に熟知しておるという方で、そうしてバイヤーなんかに接しても一々通訳なしでも話が自由にできる人、くだけて言えばそういつたような人を当てたいというのがこの趣旨であります。
#9
○堀眞琴君 通商監の大体の内容は分つたのでありますが、そうしますと、通商の主として仕事をやるということになるだろうと思いますが、この機構を見ますと、どの局にも書いてありますが、特に通商と関係のあるのは通商局と通商振興局とこの二つだろうと思います。特別この通商に関係あるのはこの二つではないかと思いますが、如何でしようか。
#10
○國務大臣(稻垣平太郎君) 今通商は主として通商局と、通商振興局、こういつたものが主でありますけれども、通商事務はこれはそれぞれの局がこれに当る、こういう建前にいたしております。從つて例えば維維局なら纎維の輸出という通商の面において纎維局がこれを担当する、こういうことに相成つております。ただ一括して通商という規定になつておりますが、從つて他の局にも無論関連がある、こういうふうに考えるのであります。
#11
○堀眞琴君 同じような機関が電氣通信省にも大藏省にもある。大藏省の場合は局長と並んで財務官という制度が布かれておりまして、大体大藏省の所掌事務についてやはり同じような仕事をやるような規定になつておるように見えるのですが、この通商監は、大藏省の財務官と同じような、通商産業省における同じ役目をする。大体同じ役目をするものという工合にお考えになつて、そうしてこの局長と同じように大臣官房の次に通商監を置かれ、それから通商局、通商振興局とされた方が機構に上から整備するのではないかと思いますが、その点について大臣の御意見を伺います。
#12
○國務大臣(稻垣平太郎君) まあ多少私は大藏省の財務官というものと違うと思うのでありますが、これは主として先程も申上げましたように、次官の仕事の範囲が非常に廣い、そういう意味におきまして、殊に通商に関する面について通商監をして全体を統率して行くという建前にいたしておりますが、多少財務官なんかと意味が違うだろうと考えております。
#13
○堀眞琴君 通商監に役目のことは大体分つたのですが、併しそれにしましても國家行政組織法の中にこういうような次官を助け、而も局長の上にあつて各局を統轄するというような役目というものはないので、そのために特別な規定というものを設けておるのでありますが、これは國家行政組織法の根本の原則に照して反するのではないか。こういう工合に思うのでありますが、その点については如何お考えですか。
#14
○國務大臣(稻垣平太郎君) 私はここでこの設置法によつて、今言つたようないろいろ廣い範囲の仕事をここに持つている関係上、特に通商監を必要とする。それがためにこの設置法によつて特別に通商監を認めて頂きたい。こういう意味でありますので、まあそういうような意味合に私考えておるのですが、ただこれで、この設置法によつて規定外にお認めを願いたい。こういうことを考えておるのであります。
#15
○堀眞琴君 そうしますと、この通商監というのは、この規定によつてできる官であり、國家行政組織法には関係ない職名だ。こういう結果になるのですが、それでもよろしいのでございましようか。
#16
○國務大臣(稻垣平太郎君) これは先程のからお話を聞いておりますと、別にそういつた点について局の、例えば廳に対する局の場合も問題でもありますが、私共といたしましては、この規定によつて、通商監というものは國家行政組織法にありませんけれども、この設置法によつて、特に例外としてこの通商監をお認めを願いたい。こういう意味合で例外的な規定として、ここに書き連ねたのであります。
#17
○堀眞琴君 もう一つ調査統計部についてお尋ねしたいのですが、これも前にお尋ねしたのでありますが、日本の通産省は日本の商工業、特に貿易に関して重要な役割を今後は演じて行くだろうと私は思いますが、そういうような重要な役割を演ずる通産省の政策の基本になりますのは、何と申しましても調査統計だろうと思うのであります。ところが今度の機構を見ますというと、從來ありました調査統計局が今度は部になりまして、官房に下についておるのでありますが、この統計調査の重要性に鑑みましても、私はこれは依然從來の通りに一局にして置かれて、そうしてその機能を十分発揮されるように、通商産業省の行政事務というものの根本をここで以て確立され、これに基いて一切の施策を行われ、勿論政策でありますから、その時の政府の方針によらなければなりませんが、どの方針にしろ、とにかく根本の調査統計というものがなければ、正しい政策は行われない。そういう意味合からいたしましても、この調査統計部というものを局にしてはどうか。この点についてもう一度お尋ねいたしたいと思います。
#18
○國務大臣(稻垣平太郎君) 調査統計が非常に重要であり、必要であることは全く私同感であります。ただ行政の簡素化、機構の整備といつたような建前から、各省にありますところの統計局、又私の方ばかりではなく、外の方にもございますが、それを全部部ということにいたしまして、そうして内閣の統計局と関連を持ちまして、ますますその機能を発揮して行きたい。決して部にいたしましたからといつて、將來の調査統計が從來よりも疎かになるというようなことはないと、私は確信いたしておるのであります。
#19
○カニエ邦彦君 議事進行について……。先程のこの席上の打合せによりまして、私の会派の質疑の意向並びにいろいろ修正の個所を会派として決めて参りましたので、以下これから順序を逐うて、会派で決定いたしました質疑の要点をお伺いしたいと思いますが、それまでに本通産省に関しましては、吉田内閣総理大臣の意図が可なり多く盛られておることは事実でございますので、この設置法の審議の中で、一、二重要なことを総理大臣に伺いたい点がございますので、併せて総理大臣の出席を要求いたします。
#20
○中川幸平君 本法案は、予備審査として当院で数回予備審査を重ねて参つたのでありまして、先般衆議院の修正になりました後に又これを早急に取り上げて一回審査をいたしたのでありまして、いろいろまだ質疑は残つておるかも分りませんが、いろいろこの設置も急がれておることでもありますし、この程度で質疑を打切るという動議をお諮り願いたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#21
○カニエ邦彦君 議事進行に関して……。只今予備審査でやつたとおつしやいますが、私達社会党とし、又一委員としてこの委員会に臨みまして、質疑に対する時間は速記録を見て頂いても分ります通り、予備審査におきましても、そう私の質疑は時間を頂いておらないと思うのであります。かような意味からいたしまして、私はこの質疑は十分にやはりやらして頂きたいということを皆様方にお願いをいたしまして、そうしていろいろ今中川議員からお話がございましたけれども、併しその事情が、私達全議員の意思を無視してまでもこれを早くなさなければならないという事情が特にございますれば、別でございますが、私達も少くとも議員といたしまして、かかる重要な法案を審議する場合におきましては、事情の許す限りにおいて十二分の審議の時間を與えて頂きたいということを特にお願いする次第でございます。
#22
○城義臣君 只今の中川議員の質疑打切の動議に賛成いたします。
#23
○堀眞琴君 中川さんから質疑打切の動議が出たのでありますが、この前の約束に從いまして、私はほんの十五分質問申上げたいのでありますが、カニエ君は相当質問を持つておられると思うのであります。ですからカニエ君のために質問の時間を割いて頂きたいと思うのであります。
#24
○委員長(河井彌八君) 動議が出ましたから、これを一つ……。これも諸君のお考え次第になりますが、一應動議が成立しておりますから、これを採決いたします。中川君の動議に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#25
○委員長(河井彌八君) 多数であります。それでは意見を有せらるる方は、この際簡單に述べて頂きます。
#26
○三好始君 それは採決の前提としての討論の意味ですか。
#27
○委員長(河井彌八君) そうです。
#28
○カニエ邦彦君 私は只今申上げました通り、私達の質疑をする時間を與えて貰うことができない。多数決において決められたのでありますから、これに対しましては服從いたしますが、併しながらそのようなことは、少くとも皆様方國会議員として審議するものの身になつて十分にお考えを願いたいと思いますのと、同時にかかる質疑がなされていなくして、これに対する是か非かというような討論も十二分な意見が出ないかと思うのですが、強いて意見を言えということであれば別ですが、かような意味で甚だその民主議会として、民主國会の委員会として、かかることのなされたことを議員の一員としてくれぐれも残念に思う次第でございます。
#29
○佐々木鹿藏君 先程カニエ君のお話では、速記録を見たらよく分るというお話しでございますが、この委員会は不幸にして速記録が大概の場合なかつたと私は記憶するのであります。そうして意見を十分に述べられんとおつしやいましたが、恐らくこの全委員の中で、カニエ君が大半を述べられて、十分御意見はどの委員より多く述べられたように記憶しております。そういう見地から私は討論打切りということに賛成いたします。
#30
○堀眞琴君 私は通商産業省の必要であるという事情は十分に私は認めるのであります。併しながらこの機構に対しまして、私若干疑問を持ちますので、その点をここで述べさせて頂きたいと思います。
 先ず第一に、先程申しました通商監の問題でありますが、これは成る程、商工大臣のお話しを承わりますというと、必要な職名には違いないと存じます。併しながらそれかといつて、次官を助けて、そうして省務を整理する、こういう役目として、特別にこういう職を置かれるということは、結局屋上屋を重ねるという結果になりまして、行政簡素化の趣旨にも反するものだと私は思うのであります。これが一つであります。
 それから第二点は、調査統計部でありますが、只今私が大臣に質問いたしましたように、この調査統計の仕事というものは、非常に重要なものであり、大臣のお話しによりますれば、局を部にしても何ら差支えないように能率を上げてやられる。こういう御決心は、私は確かにそういう御決心こそ尊いものだと思うのでありますが、併しながらこれはやはり実際のその仕事に、衝に当つておる人の氣持になりまするというと、局が部になつたことによつて、やはり縮小されたという感じを持つのじやないか、從つて実際に仕事をしておる人々から申しますというと、從來よりも重要視されないのではないかという感じを持つことになるのでありまして、調査統計の重要性から申しましても、これはやはり局に帰す方が適当ではないかという工合に考えるのであります。
 それから資源廳の問題でありますが、これは石炭、鉱山、電力等、日本の自然資源に関する諸部局をここに集めたのでありまして、本來ならば、これは通産省から離れて、外の独立の機関とすべき性格を持つておるものだと思うのであります。併しこれは前にお尋ねしたときには、いろいろ事情もあつて、將來はそういう含みを持たしてもいいが、今日のところはなかなかそう急には運ばんというお話でありましたが、確かにそういう事情もあると思いますが、石炭の今日日本の産業上に占める重要性から申しましても、資源廳の中の石炭を取扱うところの部局というものをもつと大きく考える必要があるのではないか。無論資源廳ということは、第二の今後の根本的な行政機構の改革の際にこれを取入れて行く、それで一應現在は從來の通りに石炭廳に帰した方が適当ではないか、こういうような点から申しまして、私は政府の原案通り遺憾ながら賛成することができないのであります。
#31
○鈴木直人君 討論を打切つて採決するの動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#32
○委員長(河井彌八君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#33
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて。
#34
○三好始君 私通商産業省の設置法の内容そのものについて決して反対しなければいけないような特別な立場に立つておるというわけでは一つもないのでありますけれども、この採決をすることについて、少くとも次の二つの点について一應疑問を持つておりますので、この点をはつきり申上げたいのであります。一つは、各省設置法の根本法とも言うべき国家行政組織の改正法案が、本院においてはまだ成立しておらないわけでありまして、本委員会におきましても、その結論を出すまでにはまだ相当の審議を必要とする実情にあると思うのであります。從つて國家行政組織法を基くべき通商産業省設置法案について結論を出すことは、まだこれは無理がある、こういうふうに私は考えるのであります。これが第一点であります。
 もう一つの点は、これに関連しておるのでありますが、私は通商産業省設置法案について、國家行政組織法の根本原則の立場から部分的な修正が必要だと実は考えておるのであります。それは設置法案第三十二條には「資源應に、長官官房及び國家行政組織法第七條第二項の規定にかかわらず左の五局を置く。」、こういうふうに表現されておるのでありますが、設置法自身で國家行政組織法第七條第二項の規定に拘わらずこういう規定を設けることは、法律の純形式論からは可能であろうと思いますけれども、國家行政組織法の根本的な性格を破壞するものでありますから、私としては不適当であると考えるのであります。昨夜の本委員会の懇談会においては、外局の廳に局を置くことは國家行政組織法を附則で認めて行こう、こういう結論に到達したのでありますが、そういう立場を取りますと、資源廳に局を置くことが可能になりますのは、その法的な根拠は國家政行組織法の規則自身であつて、決して通商産業省設置法自身で例外を規定する、例外を創設する、こういうことではないと言わねばならんと思うのであります。そこで私は國家行政組織法の原則を貫くために、資源廳の局は國家行政組織法の附則に根拠を有する旨の修正を必要とするのではないか、こういうふうに考えるのであります。併しながらこれは昨夜の委員会の懇談会において、一應結論に到達した國家行政組織法案修正の中心問題であり、内局に部を置くこと、外局の廳に脇を置くことを、附則で暫定的に認めようとすることに関連したものでありまして、これが成立しない現在では、修正案の出しようがないのであります。こういう段階でありますので、今直ちに採決することはまだ早いというような感じがいたしますので、強いてこれを採決することになりますと、私としては残念でありますけれども、これに賛成するということはできないのであります。
#35
○下條康麿君  風会の態度を申述べたいと思います。通商産業省その他各省設置法にあります、今まで問題になつております点につきまして、可なりこれは國家行政組織法の全般から見まして問題があるように思うのです。例えば今問題になりました内部部局の中に、局の中に部を設ける、或いは外局の廳の中に局を設けるとかいう原則に異なつて処置が講ぜられておることにつきましては、私共この処置には滿足しないのであります。併しながらとにかく行政組織が理想的な体系に到達するまでには、多少そこに時間的のズれがあるのじやないか、相当乱雜にできておつた機構が、國家行政組織法に掲げたような非常に理想的な機構に移行するには多少そこに暫定的な時間的のずれは止むを得ないじやないか。実はこの國家行政組織法の根本原則を定めるときに、私は当時決算委員長としてこの案を取扱つたのでありまするが、その建前から見ましても、できるだけ國家行政組織法の根本原則に合せて行きたいということは、只今お述べになつた堀さんと全く同感なのであります。ただ実際問題として行政の実際の面から見まして、今直ちにさような原則を実現することが困難ではないかということを考えまして、それで皆様と御懇談を遂げました結果できました協定案、即ちこの國家行政組織法に基く各省設置法案に現われた各般の措置の國家行政組織法に合わない点は、それは國家行政組織法が本年六月一日から施行せられまするから、そのときから一年間の暫定措置で、一年間経つたらこの機構は根本的に改廃せらるべきものであるということの意味を、いずれ国家行政組織法を正式に御審議になるときには付ける筈になつております。その付け方については、列挙主義をとる、これは一般的にはいろいろ議論がありましようが、大体列挙主義をとることに話合ができておりますが、その建前からしまして、この通商産業省もいろいろの持を考えまして、仔細に個別に実は申上げて見たいと思うのであります。例えば官房その他の局の中に、例えば大臣官房の調査統計部、通商振興局に経理部、通商企業局に調達賠償部、通商機械局に電氣通信機械部及び車両部、通商化学局に化学肥科部というものがありまして、今申した原則に異なつた処置が構ぜられておるのでありますが、これを國家行政組織法の設置法の内容に照し合せて見ましていずれも止むを得ない部の設置であるというように考えたのです。先程堀さんがお述べになつた統計調査管を廃して部にせられることは、私も遺憾に存ずる一人であります。私も長年統計に関係のあつた一員としてその点は特に深い関心を持つておる一員であります。できるならば是非局にいたしたいと思いますが、これは先程懇談会で御審議願つた御方針、即ちこの整理案の観点から見ますれば、小さくしたのを大きくするのは止めようじやないか、この点も私が主張した部を局にするのも御反対があつてお認めにならなかつたのもありますが、そういうような点を汲みまして、これも局を部にするのも止むを得ないのであります。その他の局に設けられます部、これも実は相当大きな廣範な事務を持つておりまして、これらはいずれも局の中の課としては到底処理できない。さればといつて局にするかということは、今申したような機構を拡大することは、私はこの際避けなければならんという懇談会の御方針であつたのであります。この趣旨に則りますと、或る局の中に部を設けることは又止むを得ないじやないかと考えるのであります。それから通商監についてお話があつた。これ又私堀さんと全く同じような考えを持つておりのであります。それは今尚持つております。それでこれもただ次官の補佐役となるような、又屋上屋を架するようなことであつては絶対にならない。これはやはり通商関係業務に特殊の経驗がある、そういう人の経驗によつて初めてこの通商行政が円滑に行くという面の、いわゆる次官のアドバイザーという面をお持ちになるということについては、或いは暫定的にはかような特殊な産業官廳の下においては、やむを得ないじやないかというように考えるのであります。それからまだお話には出なかつたのでありますが、例えば通商局なり、通商纎維局に次長を置く問題であります。これも國家行政組織法の中に明らかに書いてありませんけれども、大体次長制度も認めない方針になつておるのであります。併しながらこれもいろいろ渉外関係の事務とか、その他の観点からいたしまして、現今の行政事情からすると、これ亦実は止むを得ない、いずれも先程申したように、これは暫定的の措置であつて、一ケ年限りの措置であつて、その間において適当な処置が行われるというような意味において、私はこの原案に賛成するより外ないだろうと思うのであります。それからもう一つ、第八條の点でありまするが、この通商産業省設置法第八條に、通商局は通商に関する政策及び計画を立案し、並びにこれらの実施の統合調整を図る事務、並びに通商に関する協定その他の取極に関する事務を掌ることになつておりまするが、外務省設置法第七條によりますと、政務局においても通商航海に関する利益を保護し、及び増進する事務、通商航海條約その他の通商経済上の協定に関する事務を掌ることになつておりまして、両者の限界が明白でないのであります。この点に対して同僚の新谷君から、当局に対して御質問になつた際に、当局としては、この通商産業省設置法にいわゆる通商というのは、國際貿易、インターナシヨナル・トレードという意味であつて、外務省の方の通商のような廣範な意味ではないというような御答弁であつたのであります。又外國との協定を結ぶことは從來外務省の主管する事項でありまするが、本法案によりますと、將來我が國が外交権を恢復した場合に、外交交渉に関する事件が二元的になるようにも見えるのであります。併し政府の御答弁によりますと、占領治下のことであつて、現在の事情におきましては、別にさような心配はないというような御答弁であつたのであります。この二点は当局の御説明を信頼して、そうしてさようなことのないように御処置を願いたいと思うのであります。
 それから尚先程堀さんから資源廳についての御意見が出まして、私も誠に同感なんであります。資源廳にしたことは実は無理なんで、かような廣範な事務をあすこで圧縮したということに、そこに無理がある。これは適当な改善策が講ぜられなければならないと思うのであります。從つて外局の廳には局を設けないという原則に則して局を設けざるを得ないと、又この組織自体も適当な機会、即ち一年以内には改廃して、もつと適当な措置が講ぜられるようになることも考えまして、暫定的にこの原案に賛成するという考えをとりたいと思います。大体右ようなことで、問題になる点を述べたのでありますが、結局通商産業省の機構は、根本的にお打合せできておりますように、一ケ年間の暫定措置であります。それで誠に不十分だと思いますけれども、完全なる思想体系に移行するところの取敢えずの措置である、こういうふうに考えまして、衆議院の加えた修正を含めて政府の原案に対して賛成いたしたいと思います。
#36
○鈴木直人君 先程の動議はどうなつたのですか。
#37
○委員長(河井彌八君) 採決したいと思いますが、実は御意見が出ますならば御意見を聽いてから、……この動議はなくなつたものと認めませんから、採決をいたします。大事なことでありますから。
#38
○鈴木直人君 先程委員長からお話のありました修正案の点でありますが、修正案の点はどういうことになりますか。これがちよつと分らないのですが……、討論に入つて変るということになるのですか。修正案を出すのでございますか。
#39
○委員長(河井彌八君) ちよつと諸君に申上げますが、衆議院は修正をすることを決めましたから、政府はその点について何か御意見を述べられるだろうと思いますが、それを促したらどうですか。
#40
○鈴木直人君 実は本日から施行するようにこの法案が成つておるわけでありますが、現在の情勢は、本会議が終了いたしまして、本日議決することはできないという情勢になつておりますが、そうしますと、本日から施行することができないわけですが、何日頃御希望されるのか、その点を政府からお伺いしたいと思います。
#41
○國務大臣(稻垣平太郎君) この前も申上げましたように、実はこれを他の設置法案と切離しまして日にちを繰上げましたわけで、これが新たにスタートすること、いわゆる從來の機構の改組ではないという意味と、それからして特に関係筋からも御要望がありまして、至急これを出発さすよう、実は先程から幾度も催促を受けましたような次第で、一日も早く出発いたしたかつたのであります。併し今本会議がなくなりまして、もう本日ということは間に合いません。これが修正されまして衆議院の方へもう一度送つてやるという順序を経まする必要がありまするから、もう二十三日と申しましても二十五日と申しましてもよろしいのでございますが、いろいろな準備の都合がありますので、二十五日ということにお願いできれば非常にいいのじやないかと思うのであります。
#42
○藤森眞治君 私は民主党を代表いたしまして、只今下條委員から述べられましたと同じ趣旨におきまして賛成する次第であります。
#43
○委員長(河井彌八君) もう討論はよろしゆうございますか。まだ修正意見でもあれば、この際御陳述願います。
#44
○鈴木直人君 休憩して打合せさして頂きたいと思いますが。
#45
○委員長(河井彌八君) それでは暫く休憩いたします。
   午後六時二十九分休憩
   ―――――・―――――
   午後六時五十四分開会
#46
○委員長(河井彌八君) これより休憩前に引続いて開会いたします。
#47
○三好始君 先程ちよつと申上げたのですが、第三十二條第一項中「國家行政組織法第七條第二項の規定にかかわらず」と、こういう例外規定があるのですが、これはちよつと申上げたのですが、私は、第三十二條第一項中「國家行政組織法第七條第二項の規定にかかわらず」を削る。この修正案を提出いたします。これは削除した方が適当なんじやなかろうか、こういうように実は考えるのであります。その理由は、先ず國家行政組織法自身がまだ施行されてない、それに先行して施行される通商産業省設置法自身でこういう表現をしておるのは適当ではないのじやなかろうか、もう一つは、國家行政組織法の根本原則によつて、設置法自身で例外規定を設ける、こういう形になることは不適当ではなかろうかというのが第二点であります。もう一つは、これだけを削除しても別に不当な結果は起らんのじやなかろうか、こういうようなところから、修正する際にこの点を削除するのが一つの方法でないかと考えますので、ここに修正案を提出する次第であります。
#48
○下條康麿君 何條ですか。
#49
○委員長(河井彌八君) 三十二條の第一項です。ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#50
○委員長(河井彌八君) 速記開始。三好君の御意見に対して御意見ありませんか。
#51
○下條康麿君 三好さんの意見に賛成です。
#52
○カニエ邦彦君 只今の三好君の案に賛成の意を表します。
#53
○新谷寅三郎君 私は附則第一項中「昭和二十四年五月二十日」を「昭和二十四年五月二十五日」に改めるとの修正案を提出いたします。
#54
○鈴木直人君 新谷君の意見に賛成いたします。
#55
○佐々木鹿藏君 新谷君の意見に賛成します。
#56
○委員長(河井彌八君) これは決をとりまして、それからGHQの同意を得なければならん事項であります。その取計いをしたいと思います。そういう意味において採決します。御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#57
○委員長(河井彌八君) それでは通商産業省設置法案について採決します。三好君及び新谷君提出の修正案の採決をいたします。御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#58
○委員長(河井彌八君) 三好君、新谷君の修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#59
○委員長(河井彌八君) 全会一致と認めます。よつて三好君、新谷君提出の修正案は可決されました。
 只今採決されました三好君及び新谷君の修正にかかる部分を除き、衆議院送付の通商産業省設置法案全部を議題に供します。修正部分を除く衆議院送付案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#60
○委員長(河井彌八君) 多数であります。
  ―――――――――――――
#61
○委員長(河井彌八君) 次は、通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理等に関する法律案、これを議題に供します。この附則に「この法律は、昭和二十四年五月二十日から施行する。」とあります。その「五月二十日から施行する」という日付をば、通商産業省設置法案の施行期日と同一に取扱うことにしたいと思いますが、これは御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは、他の部分につきまして御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#63
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは、この両法案は可決いたしました。但し修正に関する部分は、連合軍総司令部の承認を得なければならんことを御承知願います。尚、本会議における委員長の口頭報告の内容は、委員長に御一任願うことに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#64
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。ついては多数意見者の御署名をお願いいたしたいと思います。
 多数意見者署名
    荒井 八郎   岩本 月洲
    鈴木 直人   新谷寅三郎
    藤森 眞治   佐々木鹿藏
    中川 幸平   城  義臣
    下條 康麿
#65
○委員長(河井彌八君) 御署名洩れはございませんか……ないて認めます。本日はこれにて散会いたします。
   午後七時七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           カニエ邦彦君
           中川 幸平君
           藤森 眞治君
   委員
           河崎 ナツ君
           荒井 八郎君
           城  義臣君
           佐々木鹿藏君
           岩本 月洲君
           下條 康麿君
           新谷寅三郎君
           鈴木 直人君
           堀  眞琴君
           三好  始君
   國 務 大 臣
   商 工 大 臣 稻垣平太郎君
  政府委員
   内閣官房長官  増田甲子七君
   内閣官房次長  郡  祐一君
   商工事務官
   (総務局長)  山本 高行君
ソース: 国立国会図書館
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