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1949/05/21 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第16号
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1949/05/21 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第16号

#1
第005回国会 内閣委員会 第16号
昭和二十四年五月二十一日(土曜日)
   午後七時十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○内閣法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○総理府設置法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○國立世論調査所設置法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○統計法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○建設省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○経済調査廳法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○外務省設置法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○文部省設置法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○大藏省設置法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○大藏省設置法の施行等に伴う法令の
 整理に関する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○法務廳設置法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○郵政省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○電氣通信省設置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○郵政省設置法及び電氣通信省設置法
 の施行に伴う関係法令の整理に関す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○通商産業省設置法案(内閣提出、衆
 議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いたします。
 先ず以て、内閣法の一部を改正する法律案、総理府設置法案、両案を議題といたします。両案について何か御意見はありませんか。
#3
○中川幸平君 両案は本院において予備審査も相当やつておりますし、質疑を打切つて、直ちに討論採決に入つて頂きたいと思います。
#4
○委員長(河井彌八君) 御意見がありますればこの際どうぞ。
#5
○岩本月洲君 本両法案の趣旨に賛成いたします。
#6
○中川幸平君 両法案は原案通りに賛成いたして置きます。
#7
○委員長(河井彌八君) 両法案につきまして採決いたします。両法案に同意の諸君の挙手をお願いします。
   〔総員挙手〕
#8
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。例によりまして多数意見者の御署名をお願いします。
   多数意見者署名
    鈴木 直人   中川 幸平
    城  義臣   岩本 月洲
    河崎 ナツ   堀  眞琴
    カニエ邦彦   三好  始
    新谷寅三郎   佐々木鹿藏
    藤森 眞治
  ―――――――――――――
#9
○委員長(河井彌八君) 次は國立世論調査所設置法案、これを議題にいたします。
#10
○鈴木直人君 本法案については質疑を打切り討論採決に入られんことを希望します。
#11
○堀眞琴君 世論調査が政治の運営において非常に重要だということは今申上げるまでもないことであります。この案の趣旨は私共も賛成であります。ただ審議会の選出母体のことについてでありますが、これは本案には出ておらんのでありますが、提案理由の説明の中に七つの團体を指定してやる、政府委員の説明によりますと、当面七つの團体から委員を選出する、こういうことでありまして、將來は世論の研究に関係する團体ができれば、それを拡充するというお答えを得ておるのでありまして、その点この委員会としまして、当局に強く要望しまして、できるだけ廣い範囲から審議会の委員を選出するように私は希望いたしたいと思います。
#12
○委員長(河井彌八君) その他御発言ありませんか。それでは鈴木君の動議によりまして採決いたします。本案に同意の諸君の挙手をお願いいたします。
   〔総員挙手〕
#13
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。
 尚只今堀委員から御希望がありましたが、これの取扱を如何いたしましようか。
#14
○堀眞琴君 只今の本委員会の要望を委員長の報告書の中に御挿入を願いたいと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(河井彌八君) 別に御異議ないものと認めて、さよう取計らいます。それでは報告書に御署名を願います。
   多数意見者署名
    鈴木 直人   中川 幸平
    城  義臣   岩本 月洲
    河崎 ナツ   堀  眞琴
    カニエ邦彦   三好  始
    新谷寅三郎   佐々木鹿藏
    藤森 眞治
  ―――――――――――――
#16
○中川幸平君 政府の方でまだこつちへ出席がないようですから、各委員の意見のある方もありますからちよつと暫時休憩して頂きたいと思います。
#17
○委員長(河井彌八君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#18
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて。統計法の一部を改正する法律案を先ず議題に供します。
#19
○カニエ邦彦君 統計法の一部を改正する法律案に対して衆議院の方で修正されたものが廻つて來ておりますから、これに対しまして、政府から一應の御説明を願いたいと思います。
#20
○政府委員(佐藤功君) 御説明申上げます。衆議院で修正して、こちらに廻つて参りましたものはお手許に印刷物として参つておる筈でございますが、先ず第十條五項に「統計官又は」とありますのを削るのであります。これは國家公務員法との関係でありまして、統計官の特殊の資格というものを人事院規則の方で決めて行くという趣旨でございます。それに関連いたしまして、「第一項に定める行政機関又は」というのも削るわけでございます。只今申上げましたのが、次に出ております「統計官は、國家公務員法の定めるところにより、第一項に定める行政機関の長が命ずる。」というのが今申しました点でございます。
 それから附則でございますが、附則に第二項といたしまして、この法律施行の際國会が閉会中でありましたときには、委員長を衆議院の同意を得ないで内閣総理大臣が任命することができるとしまして、そのあと、併しながら最初に召集される國会においてその事後承認を求めなければならない。その承認が得られないときには、委員長はその地位を失うというのが附則でございます。以上が衆議院の加えました修正でございます。
#21
○堀眞琴君 統計委員会の委員長の任命につきまして、法文では、委員の中から互選された者について、内閣総理大臣が衆議院の同意を得て任命することができるというふうになつておりますが、衆議院の同意だけでは、統計委員会の委員長の地位を重からしめるという趣旨から申しましても、それから又國会が二院制度を採つておるという建前から申しましても、これは非常に不都合ではないかと思うのでありますが、その点政府委員にお尋ねいたしたいと思います。
#22
○政府委員(増田甲子七君) 衆議院の同意を得て命ずる。衆議院だけでは……國会というものは、衆議院と参議院とを以て構成されておつて國民の意思を代表するものである。その代表者の意見を聽く方がよろしいと思うという堀さんの御意見につきましては、私共は不賛成ではございません。
#23
○鈴木直人君 本案につきましては質疑を打切り、直ちに討論に入る動議を提出いたします。
#24
○カニエ邦彦君 大体本法案は予備審査の形におきましても可なり審査をいたした関係上、只今の鈴木君の案に賛成いたしまして、これで質疑を打切ることに賛成いたします。
#25
○委員長(河井彌八君) 質疑を打切りまして、討論に入ることに御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○堀眞琴君 つきましては、この第六條の四の四項を「委員長は委員のうちから互選された者について、内閣総理大臣が両議院の同意を得て命ずる。」こう直すことの動議を提出いたします。同時にそれに伴いまして附則の第二項並びに第三項の「衆議院の同意を」云々という個所につきまして、両議院の同意と、両議院と改めることの動議を提出します。
#27
○カニエ邦彦君 只今の堀君の動議に賛成いたします。
#28
○委員長(河井彌八君) それでは堀委員の修正の動議を議題といたします。堀委員の修正の動議に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#29
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。
 それでは他の部分につきまして採決をいたします。他の部分全部御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは委員会においてはこれを修正可決すべきものと決定いたしました。報告書に御署名を願います。
   多数意見者署名
    鈴木 直人   中川 幸平
    城  義臣   岩本 月洲
    河崎 ナツ   堀  眞琴
    カニエ邦彦   三好  始
    新谷寅三郎   佐々木鹿藏
    藤森 眞治
  ―――――――――――――
#31
○委員長(河井彌八君) 建設省設置法の一部を改正する法律案、これを議題にいたします。質疑はありませんか。
#32
○中川幸平君 本法案も予備審査で愼重に質疑を重ねたのでありますから、質疑を打切つて、直ちに討論採決に入られることの動議を提出いたします。
#33
○城義臣君 只今の動議に賛成いたします。
#34
○委員長(河井彌八君) 中川君の動議に御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○委員長(河井彌八君) 御異存ないと認めます。つきましては討論に入ります。
#36
○カニエ邦彦君 建設省設置法の一部を改正する法律案に対しまして、以下二、三の点を挙げましてこれに反対の理由を申上げます。
 建設省の設置法案が第二回國会に上程されましたときに、本員はこれが採決に当りまして総合建設省が設立でき得るよう強い要望をいたしましたが、本案には何らのその趣旨が織込まれておらないようでありまして、この点が一点。
 それから次には、今の建設省は建設行政の極めて中途半端なものでありまして、漁港並びに港湾、水力発電、開拓、山腹の砂防等を総合して、建設の総合の発達をすることが、即ち緊急な要務であるに拘わらず、これらの点が一向のこの案の中に織込まれていないこと、並びにこのあらゆる物資の欠乏の今日、各省が物資の獲得に狂奔して、彼我融通を阻害することが非常に國土の再建を阻害しておるというような点、從つて資材の節約並びに機械力の融通、或いは機械力の進歩、技術の発展、これらに対しましても現在の機構で参りますと、所管が総合的になつていないために非常に不便であり、且つ國家の財政の上から言いましても、非常に損失が多いというような点を指摘しまして、私はこの案に対しては反対をいたします。
#37
○中川幸平君 片山内閣当時、内務省の解体に伴つて、内務省の國土局をどこへ持つて行くかということから、この國土局と戰災復興院を合して、建設院の設立を見たのであります。当時私共はかような継ぎ足しの建設院では、この荒廃したところの國土の建設にはふさわしくないから、あらゆる建設的行政を総合して一省を設けて貰いたいと言つてできたのが、この建設省であるのであります。併しながら爾來我々の理想を実現する域には達しておらんのであります。今回の機構改革には、それらの点を相当に織込んであることと期待いたしておりましたが、先般來管理廳長官の申されましたごとく、今回はただこの機構の何をいたしまして、今後それらの点には大いに研究をして貰えるという御意思もあつたのでありまして、近き將來を期待いたしまして、この原案に賛成をいたしたいと思う次第であります。
#38
○堀眞琴君 私はカニエ君と同じように、反対を表明するものであります。只今賛成を述べられた中川君も言われたように、建設省を作る場合にはこの決算委員会におきまして、將來建設省が改正される場合には、建設行政の一元化を必ずしなければならんという決議をやつておるのであります。ところが政府の原案によりまするというと、建設行政の一元化は少しも実現されておりません。從つてあのときの参議院の我々の決議が、全く死文化してしまつておるということを申上げることができると思います。そういう意味から申しましても、私は今度の建設省は極めて不満足なものである。從つて反対せざるを得ない、こういう工合に考えます。
#39
○委員長(河井彌八君) 他に御発言がなければ、これより採決をいたします。本案に同意の諸君の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#40
○委員長(河井彌八君) 多数であります。よつて本案は可決すべきものと決定いたしました。報告書に御署名を願います。
   多数意見者署名
    鈴木 直人   中川 幸平
    城  義臣   岩本 月洲
    新谷寅三郎   佐々木鹿藏
    藤森 眞治
  ―――――――――――――
#41
○委員長(河井彌八君) 次は経済調査廳法の一部を改正する法律案、これを議題といたします。
#42
○カニエ邦彦君 これはお伺いするんですが、衆議院の修正案はございますか。
#43
○委員長(河井彌八君) ありません。本法案について御質問のおありの方は、この際御質疑を願います。
#44
○中川幸平君 本法案も先般來審議を続けたのでありますが、この際質疑を打切つて、直ちに討論、採決に入らんことの動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#45
○堀眞琴君 ちよつと質問してよろしうございますか。
#46
○委員長(河井彌八君) よろしうございます。
#47
○中川幸平君 動議を成立いたしました。
#48
○委員長(河井彌八君) 堀君に許しました。
#49
○堀眞琴君 ちよつとだけ質問さして頂きたいと思います。第六條の二に「隱退藏物資の調査、供出及び活用に関する重要事項を調査審議するため、中央経済調査廳に、中央物資活用審議会を置く。」となつておるのでありますが、この審議会の組織及びその所掌事務について、政府委員の簡單な御説明をお願いしたいと思います。
#50
○政府委員(増田甲子七君) 堀さんにお答え申上げます。これはその二項に、昭和二十二年政令第百九十四号によりまして、審議会のことは実は前にあつたように思うのでございます。それをこの條文で一本に取上げるというような、一つのいつも設置法についてはその省、或いはその部に属するあらよる機構を取入れて一つの高層的なものにするというイデオロギーで今度の法案は立案いたしておりまするから、結局從來からあるものであるけれども、経済調査廳の中に中央物資活用審議会を置くというわけで、その関係を明確にしただけでございまして、從來から中央物資活用審議会と確かあつたというふうに思う次第でございます。その内容の構成につきましては、実は余りつまびらかにいたしておりませんが、後刻政府委員が参りますから、その際詳細の点について御答弁申上げたいと思つております。
#51
○堀眞琴君 もう一つ質問いたしたいのでありますが、第六條第一項中中央経済調査委員会を中央経済調査協議会に変えておるわけでありますが、つまり委員会を協議会に変えておるわけでありますが、その委員会を協議会に変えられた理由を御説明願いたいと思います。
#52
○政府委員(佐藤功君) その中央経済調査委員会が中央にございまして、確か管区にも地方のがあると考えておりますが、それは御承知のごとく委員会というのが外局でございますので、今までそういう名前を付けておりましたのを協議会に、国家行政組織法の第八條の協議会でありますわけでありますから、名称を変えただけでございます。
#53
○鈴木直人君 先程中川君から動議が提出されておりましたが、動議に賛成いたします。
#54
○委員長(河井彌八君) 中川君の質疑を打切つて、討論に入るという動議でありますが、御異存ありませんか。
   〔「異議なし」「賛成」と呼ぶ者あり〕
#55
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは討論に入ります。御意見の陳述を願います。別に御発言がありませんならば、採決をいたします。本案に対して同意の諸君の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#56
○委員長(河井彌八君) 過半数と認めます。それでは本案は可決すベきものと決定いたしました。報告書に御署名を願います。
   多数意見者署名
    岩本 月洲   城  義臣
    中川 幸平   鈴木 直人
    新谷寅三郎   佐々木鹿藏
    藤森 眞治
  ―――――――――――――
#57
○委員長(河井彌八君) 次は外務省設置法案を議題といたします。
#58
○城義臣君 本案につきましては予備審査のときにすでに質疑を了しておりますから、質疑を打切つて、討論、採決に入ることの動議を提出いたします。
#59
○中川幸平君 賛成いたします。
#60
○委員長(河井彌八君) 城君の質疑を打切つて、討論に入るという御発言を動議と認めますが、御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは討論に入ります。
#62
○堀眞琴君 政務局に情報部が設けられることになつておるのでありまするが、情報の仕事がたとえ占領下にあるとは言いましても、非常に重要な意味を持つておるのでありまするからして、これは是非とも次の行政機関の改革の際には、情報局として拡大強化されんことの希望を申上げて本案に賛成いたします。
#63
○委員長(河井彌八君) 別に御発言がなければ、本案を採決いたします。外務省設置法案賛成の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#64
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。報告書に御署名を願います。
   多数意見者署名
    鈴木 直人   中川 幸平
    城  義臣   岩本 月洲
    河崎 ナツ   カニエ邦彦
    三好  始   新谷寅三郎
    佐々木鹿藏   藤森 眞治
  ―――――――――――――
#65
○委員長(河井彌八君) それでは文部省設置法案、これを議題といたします。
#66
○藤森眞治君 本案については衆議院の修正案がありますので、一應政府の方からこの修正案について御説明を承わりたいと思います。
#67
○政府委員(柴沼直君) 文部省設置法案中修正を要する点として出て参りました点は、第二條一項の第四号中の「高等学校における教育」の次に「(職業教育を含む。」と括弧に入れたものを越えるということが第一であります。第二が、同條同項の第六号の社会教育の項におきまして、「生活向上のための」の次に「職業教育及び」を加えまして、「及びレクリエーシヨン」とありますのを、「、レクリエーシヨン」と改める。それから次が第四條の第一号でございますが、第一号中「研究機関」とあります下に、「(他の行政機関に属するものを除く。以下同じ。)」と入れまして、これは文部省所革のものだけということを明らかにしたのであります。
 次に第五條の第一項第十五号、それから第十二條の第一項第八号及び附則第十項第二号のうち「関係政府機関」を「関係行政機関」と訂正になつております。それから第七條第二項第三号中の「國立学校共済組合及び」までを削ります。それから第八條第五号ロ、第九條第四号ロ及び第十條第四号ロのうち「その開催を委託し、若しくは」とありますのを削ります。第九條第十一号中「、科学技術行政協議会及び」を削除いたします。
 それから第十條第九号中「、維持及び利用」を「及び維持」に改めまして「維持」というのを削除いたします。第十一條第八号中「文部省の出版物「教科用図書を除く。)」とありますのを「文部省が著作の名義を有する教科用図書その他の出版物、檢定教科用図書」に改めまして、同号を第九号にしまして、以下順次一号ずつ繰り下げまして、第八号として新たに次の一号「八文部省が著作の名義を有する出版物の著作権を管理すること。」というのを入れまして、教科用図書並びに出版物の著作権のことを詳細に規定したわけであります。第十二條第一号第十号中「第八号」とありますのを「第五号」と改めまして、同條同項第三号、第五号及び第六号を削除し、同條同項第四号を第三号とし、同條同項第七号を第四号とし、以下順次三号ずつ繰り上げて行きます。同條第二項を次のように改めます。2 教育施設部においては、前項第五号から第十一号までに掲げる事務及びこれらに関する所掌事務につき第十二号から第十五までに掲げる事務に相当する事務をつかさどる。それから第十七條第四項は削除であります。同條第五項を第四項として、同條第六項を第五項といたします。それから附則の第十二項中の「管理局」とありますのを「調査普及局」に改めて、同項を第十一項にして、附則第十一項を第十二項にいたします。それから附則第十八項中の「第二章第三節に規定する」とある字句を削除いたします。訂正の個所はこれだけであります。
#68
○委員長(河井彌八君) 何か御質疑ございませんか。
#69
○河崎ナツ君 文部省のこの度の組織替えにおきまして、各局の中で重要なる体育局がございませんようでございますが、この局は体育につきましては非常に重要な局だと思つておるのでございますが、なくなりましたことにつきましては相当の理由があると思うのでありますが、一應お聞かせ願いたいと思います。
#70
○國務大臣(高瀬荘太郎君) お答えいたします、お話がありましたように、今までの機構でありますと体育は体育局というのがありまして全般を統一してやつておつたわけであります。今度の機構によりますと、それを小中学、高等学校は初等中等教育局、それから大学につきましては大学局というふうに各局に分けたわけであります。分けた方がいいか、統一しておいた方がいいかということは問題であります。どちらも一長一短でありまして、やはり体育局にいたしましても初等、中等の場合と大学の場合とでは大分違つた特殊な点がありますから、それを十分に活かして特殊性に應じた体育行政をやろうという点から申しますと、各局に分割した方が徹底いたします。併しそうなりますと、全体としての連絡統一が欠けて來るという点が欠陷であります。併し今回はその特殊性の方を重要視いたしまして、特殊性を十分活かしてやつて行くということで、今まで一つの局にありましたのを、各局へ分けたわけでありまして、自然一つの局はなくなりました。その結果として先程お話しいたしましたように統一とか連絡が欠ける、或いは外部との体育についての連絡が欠ける。こういう欠陷ガ出て参りますので、それを救済することについては省内での連絡会議を作り、又外部といろいろ連絡の審議会なりを作つて欠陷を除いて行こうということで、こういうことで機構の改正をしたわけであります。
#71
○堀眞琴君 從來次長二人を持つておりました教育施設局というのが教育施設部となつて管理局の中に包括されることになつておるのであります。今日教育施設が非常に荒廃しておりまして、一日も早くこれを復旧せねばならんという非常に緊急な状態にあると私は思うのでありますが、この教育施設部として管理局の中に入れられた理由をお尋ねいたしたいと思います。
#72
○國務大臣(高瀬荘太郎君) お答えいたします。施設局がやつております仕事は物資の需給、それから学校建築その他そういう学校施設に関する問題でありますが、その必要は確かに今お話しになりましたように非常に重要でありまして、少しも必要が急に減つたというわけではございません。從つて必要であるという点から申しますと、やはり依然として局として置くのが適当であると思います。けれども行政整通、行政簡素化という方針の則りますて、今までよりは機構を小さくして簡素にして、併し能率を上げることにしてやつて行こうということで、局でありましたものを部に縮小してやつて行こう、こういうことで変えたわけであります。
#73
○堀眞琴君 教育施設部の上に立つところの管理局でありますが、法文を見まするというと、ここは認可事項を主として行う局のように伺われるのでありますが、而もその認可事項も非常に事務の範囲から申しまして、大きいとは申されないと思うのであります。これを局とされて、教育施設部をそこに置かれたという理由をもう一度お尋ねしたいと思います。
#74
○國務大臣(高瀬荘太郎君) 管理局というのを一つ別個にいたしましたのは、御承知のように、文部行政というものの性格が終戰後根本的に変ることになりまして、今まで監督行政、或いは取締行政の性格を持つておりましたのを、全然やめまして、專ら助言、助成という性格の行政をする、こういうことになつたわけであります。併しそうなりましても、やはり認可許可とううことになりますと、必ずしも助言、助成ということではありませんで、管理的な機能を持つて参ります。そこでそういう性格から申しまして、管理的な機能というものと、そうでない助言、助成というような機能というものをはつきり区別する必要がある。そこで管理局というものは、はつきり一局として別個にした方がいいという観点でこれを別にしたわけであります。それから教育施設部はお話がありましたように、現在非常に重要な問題ではありましけれども、これは永久的にそう重要な仕事とは言えないと思うのであります。物資が非常に欠乏しており、物資需給の非常に困難な場合、又戰災の復旧、新らしい学校の建設等の多いときには非常に大切でありますけれども、物資需給の関係が段々に緩和され、建設が進むに從いまして、仕事は段々、減つて行くものであります。いずれはこれは非常に小さくなる性質のものであると私は考えております。そういう意味から仕事だけの分量から申しますというと、現在では教育施設部の方が仕事は多いかと思いますけれども、部の性質、將來ということを考えますというと、管理管の方は永久的の性格を持つて参りますけれども、施設部の方は臨時的性格が非常に多いという意味でこういう関係になつたわけであります。
#75
○中川幸平君 本法案は予備審査を数回重ねておるのであります。質疑はこの程度で打切つて、直ちに討論、採決に入られんことの動議を提出いたします。
#76
○三好始君 文部大臣にちよつとお尋ねいたします。衆議院から修正送付して來た案によりますと、第二條第一項第四号中「高等学校における教育」の下に「職業教育を含む」こういう字句を加えることに修正されておるわけですが、これは中等教育の定義の問題なんですが、その中に「職業教育を含む」という言葉を加えた趣旨はどういうところに基くものか、それは職業教育は中学校及び高等学校における教育の一部として行われておるので、これを特に注意を引くためにここへ挙げたものか、或いは職業教育というものは中等教育の中に定義的に包含されるのだ、こういうことで挙げたものか、この点について文部大臣の所見をお伺いいたしたいと思います。
#77
○國務大臣(高瀬荘太郎君) お答えいたします。元來高等学校教育の中には職業教育は当然含まれるものであります。ですから必ずしもこれを入れなくても含まれるわけでありますけれども、ややもすると職業教育というものが非常に軽視され、無視される嫌いがあるというようなところから、これを明らかに入つているんだという意味を現わして置く方がよかろう、こういうことでできたのであります。
#78
○三好始君 そういたしますと、職業教育というのは、必ずしもこの中等教育の定義の中にのみ含まれるのではなくして、他にも職業教育はあり得る、こういうふうに考えていいわけですか。
#79
○國務大臣(高瀬荘太郎君) 高等学校教育というものをも今度の新らしい制度から申しますと、職業的教育が非常に重要視されておるものでありますから、ですから当然含まれているものと考えております。
#80
○三好始君 私は職業教育は高等学校以外においても存在し得るというふうに考えるのですが、今の御答弁は私のお尋ねと食違いがあるようですから……。
#81
○國務大臣(高瀬荘太郎君) お答えいたします。今の御質問は大学教育を指しておいでになるわけでありましようか。高等学校、中等学校教育以外の学校という場合は、大学教育においても職業教育は含まれているのかという、こういう御質問でありましようか。
#82
○三好始君 そういう場合もあり得ると思います。社会教育としての職業教育というものもあり得るのではなかろうか、こういうふうな氣持で、職業教育というのは、必ずしも中等学校及び高等学校における職業教育だけに限られるものではなかろうか、こういう趣旨でお尋ねしたわけであります。
#83
○國務大臣(高瀬荘太郎君) 社会教育というものが非常に範囲の廣いものでありまして、いろいろな方面に亘りますわけでありますから、無論社会教育の中の一分野として職業教育というものも入り得ると思います。それから大学教育につきましては、これはいろいろ解釈、見方等もありまして、大学は決して職業教育と関係を持たん方がいい、こういう見解もあります。併し今日のように大衆教育、つまり非常に多数の学生を入れまして講義してやるというような大学教育で、職業教育を全然無視するということもおかしなものではないかと私は思うのであります。やはり大学教育の中にも職業教育の部分は当然入るべきものであろうと思います。
#84
○三好始君 この問題に関連してお尋ねするのですが、この高等学校における職業教育という中におきましても、特に勤労大衆青年のための定時制高等学校の教育は、職業教育という点では最も顯著な例かと思うのですが、勤労大衆青年の教育を定時制高等学校という形で今後も進めて行かれるお考えでありますか。或いはそれ以外に勤労大衆青年の教育のために何らかの方法をお考えでありますか、その点をお尋ねいたします。
#85
○國務大臣(高瀬荘太郎君) 定時制の高等学校はすでに働いております青年に対する高等学校教育でありますからして、フル・タイムの高等学校教育よりももつと職業教育に縁故を持つべきであろうとこう思います。又高等学校教育でありますから、やはり職業教育に直接関連のあります学科だけでなく、やはり人間としての一般教養を高めるという学科も定時制高等学校はやるべきものであろうと思います。勤労青年の定時制高等学校教育の重要性ということは勿論文部省としては十分に認めておりまして、補助の制度もできております。で予算も十分とりたいということで努力はいたしておりますけれども、十分にとれておりません。併し相当の予算は持つてやつておるわけであります。
#86
○三好始君 私はそういうふうに定時制高等学校を充実して頂くことは必要だと思うわけでありますが、文部大臣は勤労青年の教育を定時制高等学校という形式だけで進めて行かれるお考えでありますか。それ以外に、例えて申しますと、社会教育の中で何らかの方法を特にお考えであるかどうか、こういうことでお尋ねいたしたわけであります。
#87
○國務大臣(高瀬荘太郎君) 定時制高等学校教育の外に、やはり通信教育というようなことで勤労青年に対する各種の教育も無論やるべきもので、文部省としてもそれぞれ実行をしているわけであります。それから社会教育の面でも無論勤労青年に対するできるだけの教育はやらなければならないということで、今度この國会に社会教育法案というものを提出いたしまして、できるだけその方面も努力いたしたい。こういう考えでいるわけであります。
#88
○城義臣君 先程の動議は如何でありますか。
#89
○委員長(河井彌八君) 中川君の質疑を終局して討論に入るという動議、これに対して異存はございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは討論を願います。
#91
○城義臣君 進行願います。
#92
○河崎ナツ君 先程文部省の教育面における体育の問題につきましてのこの度の新らしい立場からの御方針を伺いまして、一應そういう面から小國民の体育のことを他の教育面と揃えて実践的にもやるということは、日本といたしまして新らしい一つの経驗であるかも知れないと思いますのでありますが、先程の御説明の中にもありましたように、それではまだ十分ではない考慮のせられる面もないこともないというような御精神が汲み取られたのでありますが、そのことは非常に大事なことであると私は思う一人でございまして、國民全体のこの体育の方面を見渡しますことにつきましては、曾ての体育局におきましてのいい面と共に又反省せられなければならないような面もないこともなかつたような場合もございまして、一應この度のような半面から新らしい面を推進して行こうということに体育局はなつたのであろうかとも考えられるのでありますが、これからこそこの文化國家の半面である健康文化、從つて健康教育、厚生省の面と共に、教育面を通しましての健康教育という面におきまして、殊の訓練の立場よりも、レクリエーシヨンの立場から教育の面というのは、今までの教育面と違つた、そういうレクリエーシヨンの立場からの、生活を非常に明るく豊富に進展して行くという面が、教育面に非常に沢山加味せられなければなりません今日、又この健康面におきましての健康教育におきましても、そういう見渡しが教育の内容に随分加えられなければならない。これからこそそういう面におきまして、大きく教育面に考えられなければなりませんときに、國民のそういう健康教育の面を全面的に取上げまして、そうして総合的に見渡すところの面を、文部省がお持ち頂くことは、これからこの大事じやないかと存じますものでございまして、殊にこの社会教育の面におきましての、そういう面が一層大事であると共に、又國際的にもそういう面が大事でありまして、かたがたそういう面を中心にいたしました文部省の大きな見渡し、殊に今までの教育におきましての、文部省においての或る一定の統制というようなことにつきましては、今日反省しなければならん面もございますが、体育面におきましては、思想面と違いまして、そういうこの中央集権的な虞れというようなものにつきましては、更に顧慮しなくていいとも考えられまする面から、近き將來におきましては、文部省が体育教育をやはりお持ち下すつて、そうして國民の健康教育への見渡しの中心を確立下さることを強く希望いたしまして、私はこの外のところは全面的に賛成いたしたいと思うのでございます。
#93
○中川幸平君 衆議院の修正を含めたところの本法案に賛成の意を表します。
#94
○委員長(河井彌八君) 他に御発言はないと認めまして、本案を採決いたします。本案に賛成に諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#95
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。よつて本案は可決すべきものと決定いたしました。報告書に御署名を願います。
   多数意見者署名
    鈴木 直人   中川 幸平
    城  義臣   岩本 月洲
    河崎 ナツ   堀  眞琴
    三好  始   カニエ邦彦
    新谷寅三郎   佐々木鹿藏
    藤森 眞治
  ―――――――――――――
#96
○委員長(河井彌八君) 次は大藏省設置法案、大藏省設置法の施行等に伴う法令の整理に関する法律案、この二案を議題といたします。
#97
○鈴木直人君 この案については質問がないようでありますから、討論に入られんことを希望します。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#98
○委員長(河井彌八君) 質疑がないと認めまして、討論に入ります。
#99
○藤森眞治君 本案につきまして修正意見を申上げます。第十六條中、「大阪財務部」の欄中「福井縣石川縣富山縣」を削つて、「名古屋財務部」の欄の次に次のように加える。「金沢財務部、」「金沢市、」「石川縣福井縣富山縣。」
 同條中、「福岡財務部」の欄中に、「熊本縣大分縣鹿兒島縣宮崎縣」とありますのを削つて、同欄の次に次のように加える。枠をしまして、上に「熊本財務部、」次の下の欄に「熊本市、」その下の欄の「熊本縣大分縣鹿兒島縣宮崎縣」と入れる。この修正理由は、財務部の管轄区域を國税局の管轄区域と同一にすることが事務運営の態率上必要であるという理由であります。
#100
○堀眞琴君 私は現在の機構に対する希望を申上げたい。これまで予算は大藏省の主計局が扱つておつたものでありますが、併し予算の仕事というものは非常に複雜な仕事であり、殊に各省に亘る仕事であります。そしてそれは又政策の根本を決定する事務でありまして、大藏省の一局がこれを所掌するということは私は不適当であると考えるのであります。將來行政機構の根本的な改革が行われる場合には、この主計局で行なつておりますところの予算事務を内閣直属の機関に移すことが適当ではないか、これがアメリカにおいてはすでに大統領の直属機関として予算廳があるのでありまして、是非とも合理的な行政機構の改革の際にはそのようにお運びを願いたいという希望を強く申上げて置きたいと思うのであります。
#101
○委員長(河井彌八君) それでは只今藤森委員から第十六條について修正案が提出せられました。これを採決いたします。修正案に同意の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#102
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。それではその他の全部を問題にいたします。これに同意の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#103
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。
 次に残つております大藏省設置法の施行等に伴う法令の整理に関する法律案、これについては別段御意見ありませんか。それでは採決いたします。本案について同意の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#104
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。では只今の案は可決すべきものと決定いたしました。両案の報告書に御署名を願います。
   多数意見者署名
    岩本 月洲   中川 幸平
    堀  眞琴   カニエ邦彦
    三好  始   河崎 ナツ
    城  義臣   鈴木 直人
    新谷寅三郎   佐々木鹿藏
    藤森 眞治
  ―――――――――――――
#105
○中川幸平君 五分間休憩の動議を提出いたします。
#106
○カニエ邦彦君 只今の中川君の五分間休憩に賛成いたします。
#107
○委員長(河井彌八君) それでは九時まで休憩いたします。
   午後八時五十三休憩
   ―――――・―――――
   午後九時七分開会
#108
○委員長(河井彌八君) これより委員会を開会いたします。
 法務廳設置法等の一部を改正する法律案、これを議題といたします。
#109
○三好始君 法案の第十三條の七に「中央更正保護委員会、地方少年保護委員会及び地方成人保護委員会については、犯罪者予防更生法の定めるところによる。」こういう表現になつております。又第十三條の八にも「司法試驗管理委員会については、司法試驗法の定めるところによる。」という言葉が出ておるのでありますが、犯罪者予防更生法も、司法試驗法も、まだ成立しておらないのではないかと思うのであります。そういたしますと、犯罪者予防更正法が、昭和二十四年法律第何号であるかも、又司法試驗法が昭和二十四年法律第何号であるかも不明だと思うのであります。そうしますというと、こういう成立が確定しておらない法律を、ここへ掲げてあることが、一應立法技術的に不当であるということが言えると思うのでありますが、この点についての御意見を承わりたいと思います。
#110
○國務大臣(殖田俊吉君) 只今お話の犯罪者予防更生法はすでに衆議院を通過いたしました。参議院の委員会においても可決に確定しておるように承知しております。
 それから試驗法案は衆議院を通過いたしました。参議院の方も委員会をやはり可決に決まりました。
#111
○三好始君 私は成立するものとしてこういうことにするのは、沢山の法律をこういう短期間に出す上から言つても、実際問題としては或る程度止むを得ないような実情にあることは了解できるのでありますが、委員会を通過しておるだけで、本会議は勿論まだ通過いたしておるわけでありません。從つて法律第何号であるかもこれは空論になつておるわけであります。法律ができてからあとで数字を挿入しなければいけないというような不自然な結果が起るわけでありまして、余り適当ではないのじやなかろうかという、こういう感じがいたすのでありますが、この点について重ねてお答えを頂きたいと思います。
#112
○國務大臣(殖田俊吉君) それはどういたしましても、沢山の法規を同時に出します以上は、やはりかような方法による外に途がないと思います。併しながら公布までには皆揃いますことになると存じます。
#113
○委員長(河井彌八君) この際岡咲政府委員から衆議院の修正になつた点について説明されたいということでありますから、発言を許します。
#114
○政府委員(岡咲恕一君) 衆議院におきまして、修正になりました点を簡單に御説明申上げます。修正の第一点は、第十三條の三の規定のうち、特設監獄に関する規定を削除した点であります。原案によりますると、法務総裁は、必要があると認めるときは、特設監獄を置くことができ、その名称、位置及び内部組織は法務府令でこれを定めることになつておりまするが、この特設監獄として設置を予定されておりますのは、少年刑務所と婦人刑務所のみでありまして、而もこれらの刑務所で既設のものは、つまり別表の四に掲げられてあるのでありまして、その特設監獄に関する規定は、誤解を避ける意味から申しましても、削除するのが適当とお考えになりまして、削除の修正をせられたわけでございます。次に修正の第二点は、別表四に久里浜刑務所、加古川刑務所、笠松刑務所及び愛知少年刑務所の四監獄を加えて、又別表五に印旛少年院と八街少年院の二つの少年院を加えた点であります。これらの監獄及び少年院は、原案作成当時はまだ設置の見込が付いておらなかつたのでありまするが、その後準備が進捗いたしまして、この法律施行期日でありまする六月一日までには設置できるであろうという手筈が整いましたので、このように修正せられたわけでございます。以上簡單でございまするが、衆議院におかれまして修正されました点を御説明申上げます。
#115
○カニエ邦彦君 新らしいこの機構によりますると、法制意見長官というものの下に法制意見第一局、法制意見第二局、法制意見第三局、法制意見第四局というようになつておりますが、前の現在の制度におきましては、法制長官と法務調査意見長官と二つがありまして、おのおのこの下に三局があることになつておりますが、法制長官の仕事というものと法務調査意見長官の仕事というものとはおのずから違いまして、法務調査意見長官の仕事が、本來の法務廳の主たる仕事になつておろうかと思うのであります。即ち法務調査意見長官は少くとも内閣の最高顧問としての意見を言い得るところの長官でありまして、又法制長官はこれと異なつて法制の仕事をやるところでございますので、これらの二つを一つにしてやつて行くということになりますと、おのずからここに法務廳の性格というものの上に何か疑念が生ずるということにはなりはしないか、又從つてこの法務調査意見長官というところの本來の性格がぼやけはしないかというように伺われるのでありますが、これにつきまして詳しい一つ御説明を法務総裁から願いたいと思います。
#116
○國務大臣(殖田俊吉君) カニエさんの御意見誠に御尤もな意見でありまして、私共全く同感なのであります。衆議院の内閣委員会におきましても、鈴木前法務総裁からほぼ同じような御意見が出たのであります。この法務廳はこれができまして漸く一年でありまして、その経驗は必ずしも長いと申せないのであります。併しながらこの一年間に、殊に私が昨年十月末に就任いたしまして以來の経驗によつて考えまするのに、どうもこれは二つの長官でおきますよりも、一つの長官にまとめた方がよりよくその目的を達することができるのではないかと、こう考えましたのであります。この二長官がありますことは機構簡素という面からもかようになつたのでありまするが、それよりも私は二長官をまとめた方が、法制長官と、意見長官と二つを置いた趣旨には一層よりよく適うとこう考えたのであります。それはこういうことであります。法制長官の方では御承知のように新らしい法律案、新らしい政令案、或いはその他の立法を日々審査をいたしております。各省から参りまする法案を日々審査いたしております。ところがこれが純粹に技術的に流れまして、肝腎な例えば憲法であるとかその他の根本法との照合し、或いはその精神を新らしい立法に繰入れるというようなことにおいて、ややともすれば欠けるのでありまして、急ぎます故もありますが、日々出て参りまする多くの立案は意見長官が通りませず、直接法制長官のみによつて処理されまして、これはどうも事務上どうしてもそうなり勝ちなのであります。ところが、その日々出て参りまする立法の中に、実は意見長官を経てそうして新憲法の崇高なる精神と照合し、或いはこれは参照して行かなければならん面が非常に多いのであります。多いのでありますが、どうしてもそれが他の長官でありますために、そこに融和しにくいのであります。それを片方の意見長官の手を通じますれば、それは、完璧になるのでありまするが、そのためには非常な時間と手数とを要する。おのおのの長官が厖大な機構を持つておりますために、どうしても簡便に行かない。私は考えましたのに、これは若し一長官にまとめておれば、この長官が新らしい立案の案が出て参りましたときに、法案を見ましたときに、これは意見の方の一つ意見を聽かなければならん。これは日々にそれが立派な成果を挙げて参ることができると思うのでありまして、現在のごときでありますると、例えば憲法の大きな問題、裁判所がどういう権限を持つかとか、或いはこの労働法規はこれは憲法とどういう関係があるかとかいうような大きな問題が出ましたときは、意見長官に相談をいたしまして、意見長官の意見が十分に発言できるのでありまするけれども、さような場合でない極く小さい沢山の立法等は、意見長官を経ずにどんどん進行いたします。これは非常な私は誤りであろうと思うのでありまして、然らばその誤りを取つておつて何故それを從來是正しないか、こういうことになるのでありまするが、それは長官という大きな機構が二つに別々に分れておりますために、どうしてもうまく連絡が取れない。それよりも一長官にまとめましてやりまするならば、日々に意見と技術とがうまく調和が取れまして、却つて意見長官というようなものを置きました本当の精神に適うゆえんではないが、こう考えておりましたので、そこでこの行政整理の際にその考えを取入れまして一長官にまとまめたのであります。併しながらよく一長官にまとめまするというと、何だか從來からありました法制長官だけが残つて、意見長官はなくなるもののようにお考えになり勝ちであります。そうではないのでありまして、意見長官と法制長官は対等に、どちらが上、どちらが下ということなしに、一長官にまとめた、長官が一人になつただけでございまして、中の機構、機能は全然損益がないのであります。全然從來と同じにやつて行くつもりなのであります。これが一つの考え方であります。これはもうこの機会でよく御経驗になつておると思いまするが、例えば古物商の取締の新らしい法律、或いは地方税制の法律、或いは沢山出て参つておりまする法律が、ともすればこれは違憲ではないか、いや根本法に触れはしないかという御質問が沢山出るのであります。これが出ますのも、実際の運営におきまして、実は意見長官を経ておらない。そのために意見長官の意見というものが十分に滲透しておらん。折角のこの新らしい法制が十分にその機能を果しておらんとこう思うのであります。でありまするから、これは早くまとめましてそうして両方の機能を渾然たる一体とならしめて、そうして日々のこの立法の上にこれを具現せしめる方が私は本來の目的に適うのではないかとこう考えました。
 それからもう一つは、今後は國会というものが立法をなさるようになるのですから、段々この立法の部面は國会が從來よりも、今日よりも遥かに多い仕事をされるようになると思うのでありますが、そういたしますれば、今、今日行政府で立案しておりまする各省の立法事項は段々これは減少して参ります。そうして重荷は國会の方へ移る。そういたしますると、法制意見長官というものは意見の方の仕事の分量が非常に多くなる。法制という技術的の部面は段々減つて行く。將來におきましては私は法務廰の法制意見長官というものは、今日の意見長官のフアンクシヨンが非常に大きくなる、今日の法制長官のフアンクシヨンは減つて行く。それによつて初めてこの法務廰に法制意見長官というものを置いた本來の目的が立派に輝いて來る、こう考えております。でありまするから、短い期間の経驗だけで申上げるのは甚だ何かと思いますが、どう考えてもその方が理屈だ、その方が実際に効果が挙る、こう考えまして、これは一長官にまとめたのであります。必ずしも機構の簡素化、或いは便宜手段にのみ出たわけでもありません。それからともすれば意見長官というものが十分に活用をしておらない、であるから意見長官というものは要らないのだ、だからそれを廃める、こういう形をとるのだという意見がときどき出て参る。併しこれは私の絶対に採らざるところであります。私は全く反対に考えているのであります。こういう意味におきましてこの案を御覧を頂ければ仕合せだと思います。
#117
○佐々木鹿藏君 質疑を打切りまして、討論に入ることの動議を提出いたします。
#118
○委員長(河井彌八君) 佐々木委員の動議に御異存はありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#119
○委員長(河井彌八君) それでは討論に入ります。
#120
○中川幸平君 法務廰設置法を見ましたときに、各省に見たことのない五長官を並べたところの厖大な機構であつたのでありまして、これは何か工夫ができないものかという私共は考えを持つておつたのであります。今回の改正法案を見ますると、三長官に縮められたとか、いろいろ苦心の跡が見えますので、衆議院の修正したところのこの法案に賛成するもであります。
#121
○岩本月洲君 只今の中川さんの御意見に私も同感であります。賛成いたします。
#122
○委員長(河井彌八君) それでは採決に入ります。御異存ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#123
○委員長(河井彌八君) 御異議ないものと認めます。採決をいたします。
 法律廰設置法等の一部を改正する法律案、本案に同意の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#124
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。よつて本案は可決すべきものと決定いたしました。報告書に御署名を願います。
   多数意見者署名
    鈴木 直人   中川 幸平
    城  義臣   岩本 月洲
    河崎 ナツ   堀  眞琴
    カニエ邦彦   三好  始
    新谷寅三郎   佐々木鹿藏
    藤森 貞治
  ―――――――――――――
#125
○委員長(河井彌八君) 次は郵政省設置法の一部を改正する法律案、電氣通信省設置法の一部を改正する法律案、郵政省設置法及び電氣通信省設置法の施行に伴う関係法名の整理に関する法律案、この三案を議題に供します。
#126
○城義臣君 予備審査は十分質疑を盡しておると思いますので、この際質疑を打切り、討論、採決に入ることの動議を提出いたします。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#127
○堀眞琴君 只今の動議に私は反対します。若干質問事項があるのですが、質問をさして頂きたい。
#128
○委員長(河井彌八君) 簡單に願いいたします。
#129
○堀眞琴君 電氣通信省でありますが、その電氣通信省に電氣通信監という新らしい職名が設けられておるのでありますが、その電氣通信監は條文によりまするというと、内部部局を統轄する職名になつております。その上に次官があり大臣があるとこういう形になつておるのでありますが、これは屋上屋を架するという形になつて、行政簡素化の方針に反するのではないかと考えるのでありますが、大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
#130
○國務大臣(小澤佐重喜君) 一應堀さんの御質疑は私共もそう考えるのでありますが、大体電氣通信省の新らしい機構は、從來の日本の行政組織とは別個な考えの下に立案された法制であります。而もその立案された法制を今後新らしい構想に基いて完全にやつて行こうというのが電氣通信省の狙いでありまして、從つて從來の部局に比較いたしまして非常に部或いは課というものが殖えることになるのであります。相当現在の法案から見ますると、整理をいたしましたが、一貫した思想から申しますというと、相当に頭がふくれておるのであります。この頭のふくれたという観念は、從來の日本の行政から見ますというと、局とか、部とか、或いは課といいますと、相当の下級の職員を沢山集めまして、課長というものは、百人とか、或いは二百人というような沢山の職員を集めて、自分は悠悠やつておるというような、その下に係長を置くというような考えでありまするが、この電氣通信省は、先程申上げました通り、新らしい構想に基いて課長みずからが課の事務を全部処理するというような頭で進んで行つておる関係上、比較的從來の局長とか、或いは部長とか、或いは課長というものの考え方と、今度の組織に基くものとは非常に違うのであります。例えば課といたしましても、今後本法案が通過いたしますれば、私の責任において相当の課を設けるのでありますけれども、その課も大体五人乃至十人或いは十五人という程度の課員しかいないで、課長みずからが全部の課の事務をとる、自分で引受けてやるというのが新らしい構想でありますので、從つて電氣通信監というようなものは、屋上屋の観があることは、從來の行政組織から見ますというと、御尤もの見解でありまして、私は最初はそう考えておりました。併しながらこのいわゆるライン・オーガナイゼイシヨンというものを全般的に檢討して見ますというと、そこに画期的なところがあります。画期的なところがあるということは、一つの心配があるのでありますけれども、私は一應この新らしい構想に基いて、日本の行政の新機軸を作りたいというような点からやつておりますので、どうぞ一應あなたの御意見に私も同じ感じを持つものでありますけれども、この新らしい機構をどの程度に活かすかというような問題でこれをお認め願いまして、そうして一つの試金石というようなもので御承認を願えますれば、誠に御甚だと考えております。
#131
○堀眞琴君 只今新らしい行政機構を考えられて電氣通信監というものを置くのだというのでありますが、現在の機構においても電氣通信監というものが置かれておりまして、これは專ら技術面におけるところの役割を果すことになつておるのだと思うのであります。これはいつかの大臣の御説明によりますというと、民間人で有能な方をこの電氣通信監に任命されるというお話のようでありますが、專門家として入られる、こういうことなんでありまして、若しそうだとすれば、現在の機構のように技術用を統轄する職名として電氣通信監という職名を置かれることが適当なのであつて、内部部局全部をこの電氣通信監が統轄されて、その上に次官があるというのでは、新らしい構想と申されても、その構想の内容がよく分りませんので、納得できないのでありますが、その新らしい構想の一端でよろしうございますから、簡單に御説明をお願いしたいと思います。
#132
○國務大臣(小澤佐重喜君) お話のように、現在も電氣通信監がございます。電氣通信監が局と次官との間に立ちまして、そうして屋上屋のような観があるということは、一應私も是認いたすのでありまするが、これは丁度新らしい機構になりまする通商産業省にもいわゆる通商監というものがありまして、これと同じような機構でございます。結論は、米國あたりで言うところの次官補というような意味であります。從つて、日本の行政には初めての趣旨でございますけれども、電氣通信事業の重要性と、それから今申上げました新らしい機構であるところの、ライン・オーガナイゼイシヨンの新機構に基く一つの新氣通信事業というものが、統制下におきまして、例えば電氣通信省の事務の中には電波廳、保安廳等の三つからなつておりますけれども、この三つを全部締めくくつてやるのが次官でありまして、その電氣通信即ち電信と電話だけを総括いたしまして、預るのがこの電氣通信監であります。そういうような意味から、電氣次官は電氣通信省の全部を職務を担当する。又電氣通信省はこの職務の重要性に鑑みまして、電話と電信だけを受持ちまして、そうして次官の仕事の半分を援けるという姿がこの電氣通信監の姿でございまして、現在ございまするのは、大体御承知の通り今までの電氣通信というものは、例えば警察電話であるとか、或いは接続電話、或いは國際電話というようないろいろの形態において、経営されておりましたのですが、今回でき得る限りこの電話事業というものを統一いたしまして、そうして一貫した作業の下に統一した通信事業をやろうというのが狙いでありましたので、いわゆる國際電話会社の重役でありました現在の山下電氣通信監が入つておりますが、この山下電氣通信監は、この電氣通信省の分割というようなことを前提にして、換言いたしますればライン・オーガナイゼイシヨンの構想というものを專門的に檢討されて、そうして現在に参つておるのでありますから、今この人の考えで進んだところの構想をやるという、新らしい機構でございまして、少くとも暫定的にでも、こうしてこの人の考え方が現われるということが、望ましいのでありまして、勿論こういうことを申上げますと、人によつて一つの制度を設けるのではないかという非難が当然ございます。ございますが、現在の姿を率直に申上げて御審議を願つた方がよろしいと考えまするから、私は率直にいわゆる山下電氣通信監という方が新らしい機構については、相当の檢討をせられ、又構想を練つておられる方でありますから、この人を直ちに放うということが、この新らしい組織を活かす上に、余り利益がないということも考慮に入れております。これは表面上申上げると今申上げましたように、誠にいろいろな非難が受けます。受けまするが、それだけにこの人も新らしい機構に対するいろいろな研究と、それから考えを持つておりますので折角研究されたこの人を放すということは、却つて害になるということも内心的には多分に含んでおります。でありますからやがて実施に入りまして、そうしてこういうこの人の構想が現われて、これで十分だという場合におきましては、相当考慮する余地があるのじやないかと思いますが、取敢えずこの意味で進むことが一番新らしい制度を行う上におきまして、ふさわしいものと考えて、敢て行政組織法にもこういう制度はないのでありますけれども、特例として通商産業省と同じような意味におきまして、設けたような次第でありますから、一應非常に論理的に申しますと、いろいろな点がございますが、私共の考えておる熱意を了解願いまして、御賛同願いたいと思います。
#133
○堀眞琴君 只今御説明の中に、次官補はアメリカの次官補に等しいようなものであるというお話でありますが、アメリカの官廳組織を見ますと、確か今資料を持つておりませんから分りませんが、次官補というのは局長を総括するという役目になつておらんで、次官補はやはり脇の方へ、長官の下に次官、次官補と列んで出ておると私は思うのです。そうしますと次官補のような役目が置かれるならば、アメリカのああいうような形の方が官廳組織としては一應いいのじやないかと思います。それから電氣通信省の事務の内容でありますが、これは他の行政官廳と若干違つたところがありますから、大臣の言われる大体の構想も私には分らんわけではないのです。私もその通りでいいと思うのでありますが、ただもう一言次官補としての役目を持たれるというお言葉がありましたが、將來その次官補としての役目を電氣通信監にお與えになるのかということを、もう一度お尋ねしまして私の質問を打切りたいと思います。
#134
○國務大臣(小澤佐重喜君) 次官補というものに対しては、実は私も余り研究してないのでありますが、あなたのおつしやるように横の形、或は縦を総括する形と、いろいろございましようが、これは要するに條文そのものではなくして、運用をどうするかという問題であろうと思うのであります。從つて今現在に次官補というようなアメリカの姿をそのまま持つて來るとか持つて來ないとかいうことは考えられませんが、卒直に申上げれば先程申上げたような趣旨においてここに新らしい制度を出発するに当つて一應こうした制度を設けることが却つて当初の予定を予想通りに実現するゆえんではないかというような趣旨でございまして、私も本当は新らしい制度でありまするから自信を以てこういうことは大丈夫だということは言えません。率直に申上げますといろいろな疑問もございまするが、併しいつの時代においても新らしいことをしようと思えば非難があり、議論があり、反対の議論もあるのであります。併し一應こうだというときにはやはり信念を持つてやつて、そうしてその信念に対して皆樣に御同情願つて新らしい組織をやつて行くより外に途はないのじやないか、こういうような考えでありまするから、惡かつたらいつでもこれを変えるにやぶさかではないのであります。
#135
○カニエ邦彦君 この郵政省、電氣通信省の今回の機構をざつと見ましても、可なり縮小をされておるようでございますが、果してかような機構にされることにおいて郵政業務並びに電氣通信の業務が今後支障なく完全に行えるのかどうかという点について一應御信念を伺いたい。
#136
○國務大臣(小澤佐重喜君) 現在施行されておりまする制度から申上げますると、局長の数においても、部長の数においても、課長の数においても、非常に殖えて参ります。併しながら昨年の第四國会において御審議願つた現行法の電氣通信省設置法、それから郵政省設置法から比較いたしますと、局におきましても、部におきましても、相当縮小されておるのであります。これは先程堀さんにも申上げました通り、非常に頭ぶくれになりまして、そうして頭数だけが多くなつて下が小さくなるのじやないか、昨日衆議院の方の内閣委員会で土橋君から結局判を押す人間だけを集めて、働く人間はそれだけ労働強化で苦しむのじやないかという御質問がありましたが、形から申しまして今までの行政組織そのままに運用するということになれば私はその土橋君の言われる考え方が必ずしも当つていないとは言えないのであります。併し私はそれに対してこうお答えしました。從來のような朝遅くて夕方早く帰る、机のとこで煙草を喫つて帰る、判を押しておしまいだというようなそういう課長ではなくして、課長に聞けばなんぴとがいなくても分るというような課長がこの新らしい組織の上の課長であり、局長であり、部長であるという構想でありまするから、現に関係方面あたりへ行きましても極く少数なスタツフを持ちながら而も相当詳細な点の資料を持ち処理をしておるというような点を考えますと、こうした構想も強ち無駄ではないというような見地から私は敢て同じような考えを持ち、この案を原案として出したような次第でありまして、これは実施をして見なければ率直に分りません。分りませんけれども、私はやはり名前そのものも從來のような行政組織の名前ではいけなくて、もう課長に聞けば全部が分る、なんぴとがいなくても分るというような行政組織というものは非常に能率を発揮するのじやないかというような感じを持つております。これに対しては先程もたびたび申上げた通り、現実の面に至りましてどうなるか分りませんけれども、やはり新らしい新機軸を生む上におきましては多少の疑問がありましてもいいと思うことは、率直に大胆にやつて見る必要があるのじやないかというような考えでありまして、正式な議論をしますればいろいろな議論が出ます。從つて私の議論が立たん場合も或いは今までの常識から言えば出て來るかも知れませんけれども、私は思い切つて日本の行政というものを新機軸に持つて行こう、こうした考え方から徹底的な自信はございませんけれども、一應の自信を持ちながらこの案を出した次第でございます。
#137
○カニエ邦彦君 只今極めて自信のない御答弁でございますので、非常に私もその点を憂うるのでございますが、実は前國会におきまして、我々が審議いたしまする際に、現在の逓信省を二つに分けて、そうして大臣を二人作つてやるというようなことは、実際行政整理をやらねばならないという場合に、非常に逆行するのじやないかということをたびたび申上げた。又その際にです、併し二つに分けられるとすれば、もつとその機構を縮めて、そうして縮小してやられたらどうかということについてもたびたび申上げたのでありますが、政府はどうもこれだけの機構でなければやつて行けないのだということを主張になりまして、我々委員会も、それにつきまして政府を御信頼申上げて、一應これで了承したわけなんでございます。そうして新らしい機構ができ上つて、而もそのでき上つたその機構が実施をされていない今日に、又その機構を縮小して、そうしてこれなら又やつて行ける、一体前に我々があれ程審議してやつたものに対して、これなれば自信があつてやつて行ける、而もこれ以上縮められたのではやつて行けませんということをはつきり、これは速記録によつて御覽になりましても分る通りでございます。ところが今回又それがやつても見ないうちに新らしい機構を持つて來て、而もそれよりうんと縮めて、これでやつて行けるというようなことは、非常に我々委員としても了承に苦しむのであります。一体これはどつちの機構が本当なのか、御自信のある機構なのか、その点を一遍今度は曖昧なことでなく、はつきりと一つ聞かして頂きたいと思います。
#138
○國務大臣(小澤佐重喜君) お話のように、前回の國会におきましては、衆議院から見まするというと、私共は少数の政府でありまして、從つてその考え方は、当時の野党の人もその案に賛成されてあの案は通過し、御審議を願つたのであります。それは御承知の通りであります。ただ私は局が部になつたことが直ちに駄目になるという意味でもなければ、部が課になつたことが非常に惡いというような考えは持つべきものじやなくして、一貫した行政組織即ち俗に言うライン・オーガナイゼイシヨンというものの精神だけは消減されておりません。たまたま我が党の、我が党といいましても、現在の計画といたしましては、行政機構簡素化ということが大きな政策として取扱われております関係上、從來の局を部に下げまして、從來の部というものを課に下げまして、下げたのが現在の機構でありまして、この前の考え方と、今度の考え方と根本的精神においては変つていないのであります。つまり私が申上げました通り、現在からは、現在の実施されておりまする逓信省の機構から申しますと二つが非常に厖大になつております。厖大になつておりまするが、又現在の二つの効率から見ますると縮小されて、その中間を行つております。行つておりまするけれども、本当の狙いは失われていないのであります。ただ局というものが部になり、部が課になるという違いだけでありまして、それは私が率直に申上げると、逆に責められると答弁がないのでありますが、私は自分の氣持を率直に申上げて、むしろ新らしい問題は皆さんの御理解ある御審議を思つた方がいいというつもりで申上げるのでありまして、そんな自信がないものは止したらいいじやないかと言われれば答弁のしようがないのであります。併し新らしいものは、自信があるということを言うこと自体が怪しいので、私は新らしい方向に向つて進む場合に、一つの自信を持つておつても、一つの心配を持つてこそ、この人が新らしい機構に対して考えを持つておるのだということでありまして、若し経驗のないことを絶対に大丈夫だということを言うならば、それ自体が誤つてるのじやないかという考えを持つておるのであります。そういうような意味におきまして、根本の前國会におきました精神と現在とは変つておりません。ただ行政整理というような面から現在の法律を簡素化するという意味におきまして、只今申上げたように局が部になり、部が課になつておりますけれども、一貫した思想は変りないということを御了承願いたいと思います。
#139
○カニエ邦彦君 私のお尋ねしているのはこの前回のときにですね、我々が機構の簡素化をやかましく申上げたんです。そして機構がもつと簡素化にされるんじやないか。何とかの方法があれば、もつとその機構を簡素化にしてやれるんじやないかということを申上げたんです。その際に政府としてはですね、どうもこれ以上機構を簡素化にできないのだ、これ以上機構を簡素化すると我々はもう逓信郵政の業務がやれんのだというような御答弁だつたので、仕方なしに我々も不満足ながら同意したわけですよ。ところがその仕事をやつて見ない先に同じことがこういう工合に縮小されて、これでも尚やれるということであるということはおかしいと思うのです。だからそれは一体前の奴が、言つておることが本当であれば、今度のことは嘘だということになるし、今度の機構が本当だと、正しいものであるということであれば、一應前國会で我々にあてがわれたこの機構というものが、極めていわゆるその何と言いますか、僞りの多い機構であるということになると思うのです。だから私はこの機構を両方見まして一体どつちが正しいのだということをお尋ねしておるわけであります。
#140
○國務大臣(小澤佐重喜君) どつちも正しいと思います。その当初の情勢においてはそうであつたでしようが、現在の情勢から見まするこうすることが一番適当だという考えでやつておるのでありまして、成る程同じ内閣でそんなことを言つて矛盾じやないかということですが、政治も法律も社会も一日一日変化しておるのでありまして、その変化した状勢におけるいわゆる正当なことを私共は議員さんに申上げて、そうして御審議を仰ぐというのが我々の途でありまして、昨日の眞理が必ずしも今日の眞理でないといういわゆる進化状態という点から考えまして、あなたはすでに何もかも分つていらつしやつてそういうことをおつしやつておると思つておるのですから、つい私も率直に申上げておるのです。
#141
○城義臣君 先程質疑打切りの動議が成立しておりますから、進行をお願いいたします。
#142
○委員長(河井彌八君) それでは城君の質疑打切の動議について御異議ありませんか。
   〔「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#143
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは討論に移りますが、御意見ありますか。
#144
○中川幸平君 我が國の郵便事業、電氣通信事業を國際的な水準にまで引上げるという理想の下に逓信省を分割して郵政省と電氣通信省の二省を設けられたのであります。その際に機構が非常に厖大であり、復雜であるので、我々はいろいろと話をしておつたのでありまするが、当時ここにおられまする鈴木さんも政務次官でありまして、我々もいろいろと考えておるが、そのうち設置するまでには又そういう機会があるからその簡素化を考えるというような事柄で当時賛成をいたして参つたのであります。今回の改正の法案を見ますると、相当苦心もされておるのでありまして、それらの点を了承いたしまして、これら法案全部に対して賛成の意を表する次第であります。
#145
○新谷寅三郎君 先程來逓信大臣の率直な御答弁によりまして、結局この両省の機構につきましては或る程度これを実行して見ないと、その結果が分らないということ、而も実行した上で若し事業の運営に非常に困つて点ができれば早速改めよう。こういう逓信大臣のお話でありますが、この両省設置法案につきましては、実は本院の逓信委員会からも意見で出ておるのであります。郵政省各局の次長を置くことはよくない、又本省地方を通じて課を増加したり監理機構を余り拡大することはこの際眞しむベきである、こういう意見が出ておるのであります。私共もこれに全く同感なのでありますが、併し逓信大臣のお話のように全く新らしいスタートからこの両省の機構が発足するのでありまして、この実施の結果を見まして更に最近の機会に檢討することもできるだろうと思います。それで特に逓信大臣に、その結果によりまして率直な氣持で以て更に檢討して、直すベきところは直すということをやつて頂きたいということを希望しまして、この両法案に賛成いたします。
#146
○鈴木直人君 私はこれに賛成するものでありますが、この二つの省の設置法案の基くところは行政組織法の第二十一條に基いておるのであります。外の省は第七條を基礎としておるものと思うのでありまして、すでに現業官廳として第七條特例として二十一條がある、その二十一條によつて、七條の規定に拘わらず部局その他のものを置くことができるというその基礎の下に組立てられておるのであつて、他の各省とは全然趣きが違うというのであります。從つて先程大臣から言われました通商産業省におけるところの通商監或いは大藏省におけるところの財務官というようなものと同じような性質のものと言われましたけれども、これは全然基くところが違うのであります。これは二十一條に基いて合法的に置かれている性質のものである。他の二つの、今我々が各省設置法を審議する上においてまだ結論には到達していないのでありまするけれども、これは明日の行政組織法の根本的な檢討の場合に解決をしようとしておる点なのでありますが、他の方は……、第七條の規定にも拘わらず置かれているものであるというところに非常に違いがあるのであります。從つて今後実際これを行うという場合においては、七條の規定に拘わらずやる得る性質を持つておるものでありますから、そういう点においてやつてみて今後考える。併しそうかと言つてこれを大きくするということを意味するのじやありませんけれども、そういう基礎の下に立つた設置法であるということを前提として私は賛成するわけであります。
#147
○委員長(河井彌八君) それでは三案を採決いたします。三案について同意の諸君の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#148
○委員長(河井彌八君) 過半数と認めます。この三案は可決すベきものと決定せられたものと認めます。それでは三案の報告書に御署名を願います。
   多数意見者署名
    鈴木 直人   中川 幸平
    城  義臣   岩本 月洲
    新谷寅三郎   佐々木鹿藏
    藤森 眞治
  ―――――――――――――
#149
○カニエ邦彦君 議事進行に関して……。一應実は我々委員会が連日連夜、毎晩十時頃までずつやつておるのですが、会期の少いことも分つておりますので、日曜も休まず、又晝の休憩時間も少くして、夜は十時過ぎまでずつやつておるのですが、私達も実は明朝又新らしい法案についての調ベ物もいたさねばなりませんし、又今晩限りでよいものなら別としまして、明日も引続いてやらねばならんと思いますし、他の委員方も非常に疲れておられるようですが、一應今日はこれで委員会を終了いたされまして、明日早くからおやりになるようにして頂きたいと思います。一應今日はこれで一つ散会して頂くよう動議を提出いたします。御賛成願います。
#150
○城義臣君 暫時休憩して協議いたしたいと思います。
#151
○委員長(河井彌八君) ではちよつと休憩いたします。
   午後十時二分休憩
   ―――――・―――――
   午後十時八分開会
#152
○委員長(河井彌八君) それでは只今から委員会を開会いたします。昨日通商産業省設置法案について全員の諸君の大体の御同意が得られてあつたのでありまするが、修正がありましたために、直ぐに確定するわけには参らなかつたのであります。この際本委員会においてこれを決定したいと思います。この案に賛成の諸君の御挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#153
○委員長(河井彌八君) 多数と認めます。それではこの案は可決すベきものと決定いたしました。今晩はこれにて散会いたします。
   午後十時九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           カニエ邦彦君
           中川 幸平君
           藤森 眞治君
   委員
           河崎 ナツ君
           城  義臣君
           佐々木鹿藏君
           岩本 月洲君
           下條 康麿君
           新谷寅三郎君
           鈴木 直人君
           堀  眞琴君
           三好  始君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 池田 勇人君
   國 務 大 臣 殖田 俊吉君
   文 部 大 臣 高瀬荘太郎君
   商 工 大 臣 稻垣平太郎君
   逓 信 大 臣 小澤佐重喜君
   労 働 大 臣 鈴木 正文君
   國 務 大 臣 青木 孝義君
   國 務 大 臣 本多 市郎君
  政府委員
   内閣官房長官  増田甲子七君
   内閣官房次長  郡  祐一君
   総理廳事務官
   (行政管理廳次
   長)      大野木克彦君
   総理廳事務官
   (行政管理廳官
   理部第一課長) 佐藤  功君
   賠償廳次長   島津 久大君
   法務廳事務官
   (調査意見第一
   局長)     岡咲 恕一君
   文部事務官
   (社会教育局
   長)      柴沼  直君
   農林政務次官 池田宇右衞門君
   農林事務官
   (総務局長)  平川  守君
ソース: 国立国会図書館
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