くにさくロゴ
1967/11/10 第56回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第056回国会 沖縄問題等に関する特別委員会 第3号
姉妹サイト
 
1967/11/10 第56回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第056回国会 沖縄問題等に関する特別委員会 第3号

#1
第056回国会 沖縄問題等に関する特別委員会 第3号
十月七日
 次の委員会開会要求書が提出された。
  沖繩問題等に関する特別委員会開会要求書
 沖繩問題に関する当面の緊急課題を審議する必
 要があるので衆議院規則第六十七条第二項によ
 り十月下旬までに委員会を開くよう要求致しま
 す。
  昭和四十二年十月七日
 沖繩問題等に関
 する特別委員長 臼井 莊一殿
        沖繩問題等に関
        する特別委員 川崎 寛治
               帆足  計
               石橋 政嗣
               西風  勲
               穗積 七郎
               美濃 政市
               横山 利秋
               永末 英一
               門司  亮
               渡部 一郎
―――――――――――――――――――――
昭和四十二年十一月十日(金曜日)
   午前十一時四十分開議
 出席委員
   委員長 臼井 莊一君
   理事 小渕 恵三君 理事 大平 正芳君
   理事 大村 襄治君 理事 鯨岡 兵輔君
   理事 竹下  登君 理事 山田 久就君
   理事 川崎 寛治君 理事 西風  勲君
   理事 帆足  計君 理事 永末 英一君
      上林山榮吉君    北澤 直吉君
      小坂善太郎君    小平 久雄君
      古屋  亨君    伊藤惣助丸君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 塚原 俊郎君
 委員外の出席者
        総理府特別地域
        連絡局参事官  加藤 泰守君
    ―――――――――――――
十一月十日
 委員渡部一郎君辞任につき、その補欠として伊
 藤惣助丸君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 理事大村襄治君、山田久就君、西風勲君及び穂
 積七郎君同日理事辞任につき、その補欠として
 大平正芳君、丹羽兵助君、帆足計君及び川崎寛
 治君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
八月十八日
 一、沖繩県における公職選挙法の適用の暫定措
  置に関する法律案(川崎寛治君外九名提出、
  第五十五回国会衆法第三一号)
 二、沖繩に対する財政措置その他の援助に関す
  る臨時措置法案(多賀谷真稔君外七名提出、
  第五十五回国会衆法第三三号)
 三、沖繩その他の固有領土に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
     ――――◇―――――
#2
○臼井委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事辞任の件についておはかりいたします。
 理事大村襄治君、理事山田久就君、理事西風勲君及び理事穗積七郎君から理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○臼井委員長 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。
 これより、理事の補欠選任を行ないたいと存じます。
 先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○臼井委員長 御異議なしと認めます。よって、大平正芳君、丹羽兵助君、帆足母君及び川崎寛治君を理事に指名いたします。
#5
○臼井委員長 この際、川崎寛治君より発言を求められておりますので、これを許します。川崎寛治君。
#6
○川崎(寛)委員 去る八月末行なわれました本特別委員会の沖繩調査の報告を本委員会に求める動議を提出いたします。
#7
○臼井委員長 ただいまの川崎君の動議に御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○帆足委員 きょうは穂積君も欠席しておりますし、野党からということで、永末さんに報告を願いたいと思っております。
#9
○臼井委員長 それでは、ただいまの動議に御異議がないものと認めまして、八月末衆議院から沖繩に派遣せられました議員団の視察の報告を、永末英一君にお願いいたします。
#10
○永末委員 御指名がございましたので、去る八月二十八日より九月一日の五日間にわたる衆議院沖繩派遣議員団の沖繩視察に関する報告を申し上げます。
 本衆議院沖繩等対策特別委員会は、去る八月二十八日より九月一日の五日間にわたって、衆議院沖繩派遣議員団を結成し、初めて衆議院より公式に沖繩に派遣されました。
 団長自由民主党臼井莊一君、日本社会党穗積七郎君、同じく自由民主党竹下登君、鯨岡兵輔君、小難恵三君、山田久就君、大村襄治君、日本社会党西風勲君及び民主社会党の私、永末英一の九名が、沖繩本島をはじめ、宮古島、八重山群島を視察して、現地において琉球政府、立法院議員その他各界代表と、沖繩の祖国復帰、施政権返還問題をはじめ、産業、経済、教育、社会福祉等各般にわたり意見を聴取し、かつ現地の実情等、住民の願望をつぶさに調査してまいりました。
 以下この派遣の概要について、その結論を申し上げます。
 われわれは、沖繩住民の祖国復帰への願望は、本島のみならず、宮古、八重山等全島にみなぎっておることを身をもって感じた次第であります。
 施政権返還問題については、全面返還の要求が最も強く、住民の多数が米国の統治に不満の念を表明していると思えました。
 その最大の理由は、人権問題であって、基地に対する感情や、ベトナム戦に対する不安も見のがすことができません。また琉球新報社の世論調査によれば、半数の住民の素朴な願望は、基地縮小または撤去しての返還を求めており、核つき返還に対する賛成は、わずか一割強とのことであります。このことは、沖繩が太平洋戦争の激戦場となったとき、肉親を失った深刻な体験を多く持っている住民の心は、はるかに複雑であり、絶対平和への欲求がその根底に強く流れていることと深く思考されました。沖繩の復帰は、基地との関係で、その圧力、不安が減少することでなければならぬと考えている層が多いことを感じました。どの代表も平和憲法下の本土国民同様の立場になりたいと訴えていたのであります。
 また一方、核基地のままの返還は困るが、基地に対して容認的な態度も、消極的、積極的の程度の差があることが感じられました。
 特に、基地の町といわれる沖繩第二の都市コザ市においては、基地がなくなったときには、直ちにその生活に困るとして、商工会議所を中心に即時基地撤去反対の決議をいたしました。派遣団が帰京の際、飛行場に陳情にも見えました。裏返していえば、復帰に伴い本土政府の財政、経済援助に対する不安と要求を表明しているものといえます。また復帰して日本国憲法下に入るときは、本土が安保条約下にある限り、本土並みの基地は当然やむを得ないとの考え方と、極東の安全保障という防衛上の問題も無視できないという現実的な考えもあります。当然のことでありますが、注目すべきことは、全面復帰を望む最大の理由は、沖繩住民は日本人であるという民族の意識とともに、この沖繩の日本人だけが日本国憲法の適用を受けず、自由と民主主義が抑圧されている不公平に対する不満であります。
 われわれは、この強い本土復帰の国民的願望と極東の安全保障の問題をどのように調和させるか、どのように相手国を納得させるか、そのことが問題であると考えるのであります。施政権返還問題を段階的に進めるという考えを持っている一部の人々も、全面返還を望む心には変わりはなく、ただそれは相手のあることであるので、外交は現実を踏まえて、少しずつでも前進すべきであるとの現実的な考え方からであるように思えました。
 このことは、最善をこそ望むが、次善でも復帰だけはしたいという意見の表明であると考えます。とりもなおさず、それは沖繩に住む人々がいかに一日も早く復帰したいかの熱望にほかならないと思います。
 思うに、施政権返還の具体的スケジュール、プロセス、また条件が青写真として作成されれば、これに対する沖繩住民の意思もおのずからさらに明らかになってくるものと信じます。
 前述したように、米国の沖繩統治のやり方に対する住民の不満は、各層各地に広がっているとのことでありました。特に次代をになう若い層に多くなりつつあることは世論調査の示すところであります。しこうして、それは各地における自治権拡大を求める要請の高まりにも明らかにあらわれております。
 復帰以前においても、主席の公選、住民の国政参加、本土の公選法の適用、渡航の制限撤廃、裁判権の全面民移管、円貨の流通、人権尊重等の要望となってあらわれ、その他、電力、水道、開発、金融各公社に対する米民政府の権限縮小または移譲を求める声となって表明されております。産業、経済、教育、社会福祉等各分野における本土類似県との格差は、地域的地理的条件を考慮に入れても、施政権が米国にあることから生じていることが、住民の声となっております。むしろ格差是正は、本土政府の施政に強く求められているのであって、米国の援助、強大な資本の導入には、警戒の色を濃厚にし始めてきたことを見のがすわけにはいかないのであります。最近米国石油資本の進出にも強い関心が示されており、政府はこれらのことを十分に考慮に入れつつ復帰への青写真をつくり、ただ、金さえ与えればよいという考えではなく、九十六万余の住民が将来に明るい希望を打ち立て得るよう、そして自治権の拡大とともに、祖国復帰への方途を見つけ出すよう、最善の努力を傾注してもらいたいとの要請であります。この中で、復帰前においても、通貨、資本援助、教育、社会保障諸制度の本土との一体化をより早く、より多く実現する必要を痛感しました。一億の国民が、沖繩九十六万余の心と心にとけ合って、沖繩の祖国復帰を真剣に考えるならば、困難はあろうけれど、日本外交の道も明るく展開して解決の道も開けることを信じて疑わないのであります。
 われわれは、かつて祖国の防衛に幾多のとうとい生命を捧げた沖繩住民の国家への忠誠を思うとき、全国民一丸となって、九十六万余の沖繩住民を祖国のあたたかい胸に抱き取るために、懸命の努力を傾け、思想、党派を越えて一丸となるべきことを痛感した次等であります。
 派遣団長は、現地各地の代表に対し、沖繩の施政権返還を望む日本国民の願望と日本を含む極東の安全保障をどうするか、どうすることが最もよいか、日本の国の将来の運命にかかわる重大問題であるのにかんがみ、慎重かつあらゆる面から沖繩住民諸君においても検討されるよう要請いたしました。
 本土政府においても、世論の動向を見ながら、沖繩問題等懇談会において真摯な検討がなされつつあるが、全国民的理解と支援が必要であり、したがって、各政党においても、その考え方の相違を認めながらも、より高い立場から検討し、何らかの形で総意を結集すべきであり、そのため、早急に党派を越えた意見の交流が望まれるところであります。
 来たる十一月の佐藤総理の訪米に寄せている沖繩住民の期待は、米国首脳との話し合いで首相がき然たる態度で、施政権の全面返還をまず真正面に打ち出されたいということにありました。一日も早く復帰を望む願いは、戦後二十二年にわたって米国施政権下にあった沖繩住民の心労のいかに深いかをあらためて政府も国民もかみしめるべきであると考えます。
 このことは、沖繩本島をはじめ、八重山群島、宮古群島における本派遣団への強い要望となってあらわれ、人々の歓迎とともに派遣団一同に深い感銘を与えたところであります。
 短期日の日程で、まだ十二分に住民の意見を聞くことができない面もありましたが、派遣団一同でき得る限り多く、これら各地の住民の声に真剣に耳を傾け、はだ身をもって現地の要望に接した次第であります。
 産業、経済、教育、社会各般にわたる現地の要望は、別紙のとおりでありますが、国会に寄せられている沖繩住民の期待は、まことに大なるものがあわ、なかんずく、沖繩問題等に関する特別委員会の活躍に期待するところきわめて大であります。
 今回の訪問に対し、終始、派遣団に御協力くださった各方面の方々に深く感謝申し上げるとともに、沖繩の祖国復帰が一日も近きを念願し、沖繩問題の解決とともに、それまでの間における諸問題をきめこまかに検討することに一そうの努力を払うことを決意するものであります。
 なお、視察日程の概要及び現地の要望並びに各界代表との懇談の内容につきましては、衆議院沖繩派遣議員団報告書として議長に提出いたしておりますが、特に当特別委員会の今後の調査のため、重要な参考となると存じますので、これを会議録に掲載する等の方法を委員長において講ぜられますよう切に要望いたします。
#11
○臼井委員長 ただいまの永末君の御要望につきましては、今後の委員会の調査に資するために、きわめて参考になると存じますので、会議録の掲載につきましては、委員長においてしかるべく取り計らいたいと存じますので、御了承願います。
  〔報告書は附録に掲載〕
#12
○臼井委員長 この際、暫時休憩いたします。
   正午休憩
     ――――◇―――――
  〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト