くにさくロゴ
1949/04/26 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 逓信委員会 第4号
姉妹サイト
 
1949/04/26 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 逓信委員会 第4号

#1
第005回国会 逓信委員会 第4号
昭和二十四年四月二十六日(火曜日)
   午前十時四十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○連合委員会開会の件
○郵便法等の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(大島定吉君) 只今より委員会を開きます。
 郵政省設置法の一部を改正する法律案、電氣通信省設置法の一部を改正する法律案、郵政省設置法及び電氣通信省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案この三つの法案が内閣委員会に付託されているのでありますが、内閣委員会から当委員会応対して、審査のため連合委員会を開きたい旨の申入れがありました。開くことにいたして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(大島定吉君) それでは連合委員会を開くことに決定いたします。それでは暫時休憩いたします。
   午前十時四十三分休憩
   ―――――・―――――
   午前十時五十二分開会
#4
○委員長(大島定吉君) これより休憩前に引続き委員会を開きます。購晦日に引続き郵便法等の一部を改正する法律案を議題といたし、審議を続行いたします。御発言を願います。
#5
○下條恭兵君 昨日大臣の御答弁によつて大掴みな点は了解できたのでありますが、大臣はそり各款項目に亘つても非常な大鉞を振つて、そうして赤字を切詰めたのだという御説明であつたのでありますが、私はそれに対する具体的な御説明をお願いしだわけですけれども、大臣からはなかつたわけでありますので、どの部分でどのくらい減つたか、例えば大臣の答弁の中には労働基準法に違反するような厚生部面なんかの削減をしていると言つておられましたので、そういうような点を詳細に御説明を一つお願いしたい。その次には電氣通信省と郵政省に分れまして、從業員はどれぐらいずつの数に分れて、郵政省の方の人員が総員何人ぐらいか、それからその旅費が計上してあるように思うのですが、この旅費は総員で割つたら一人当り幾らくらいに当つているかという点。
 第三番目には昨日私が申上げましたように、例えば集配局の整理、つまり機械化による集配局の整理というようなととをして節約する余地はないかという私の質問に対して大臣はそれも組込んであるという御答弁でありましたので、そうしたらこれは全國でどれくらいの数を整理して、そのために生ずる節約額が幾らであるかという点。
 第四番目には二十三年度でも予定の收入に対して九億か十億の増收があつたということでありますが、二十四年度の收入見込に対して多少過少のきらいがありはしないかということは、この收入見込の立て方によつて不足額に相違が生じて來て、そうするとこの値上の基礎は又変つて來ると考えますので、この点を一点お尋ねしたいと思うのであります。
 最後に簡易保險が逓信省から移管になりましても、大した收入の増加が期待せられないように大臣は答弁されたように私は受取つておつたのでありますが、併し三分五厘であるか、六分になるかということになるとい仮に百六十二億であつたとしましても、この運用による差額は相当大きくなつて來るように考えられますので、或いは現在金利高の今日、簡易保險の方で独自の運用をやりますならば、或いはもう少し收益も増加するのではないかというように考えられますので、この点。
 以上の点について御説明願いたいと思います。
#6
○政府委員(大野勝三君) 最初にお尋になりました予算面においてどういう項目をどの程度に切り詰めたかという点でございますが、昭和二十三年度の成立予算、それは人件費は三千七百円ベースでございますし、物件費も当時の物價でやつてございますが、それを人件費は六千七百円べースに直し、物價の値上りも勘案いたしまして、いわぱこれをそのまま引写しに二十四年度に持つて來たならどういう数字になるであろうかということを予算の数字と比較して申上げて見ますと、二十三年度を標準予算と申しておるのでございますが、この標準予算と較べて見まして、人件費におきまして二十三億七千九百万円落ちることになります。又物件費のほうにおきましては十一億四千百万円落ちることになります。これだけがつまり二十三年度並の人件費なり物件費なりを出さないで節約した額に当るわけでございます。そういうわけでありますので、具体劇には細かい点は実はまだこれから実行予算においていろいろと計画をしなければならない点がございますので、総額で一つ御了承願いたいと思います。
 それから両者分割になつた場合に、両省の人間がそういうふうな振分けになるかという第二のお尋ねでございますが、これは現在まだ行政整理でどれだけの定員が決定的に決まるかということはその時期に至つておりませんけれども、予算面で一應出ております数字を元にして申上げますと、郵政の方への総定員が二十二万五千二百七十八名、電政のほうの総定員が十八万四千四百五十九名ということになつております。もつともこれは特定局におきまして、電氣通信の仕事を受託してやることになつておりますが、その方の要員は今一應電氣通信の要員ということに計上いたしておりますので、その点が若干狂つて参ります。
 それから旅費がどれくらいになつておるかというお尋ねでございますが、二十四年度におきましては予算上郵政のほうは十一億八千万円余であります。電政のほうにおきましては十一億二千五百万円余となつております。これがいわゆる特別旅費と称しておるのでありますが、業務上随時起つて参ります特別の必要に應じて出張をいたします際の旅費として、これだけを見込んでおるわけであります。その外に例えば鉄道郵便の乘務員のごときは勤務上当然利用をいたします、或いは電信電話の工事をいたしますために、その要員が現地に出向いて仕事をしなければならない、そういつたような旅費を特定旅費と申しておりますが、その特定旅費といたしまして、郵政の方に二億九千五百万円、それから電氣通信の方に三十一億九千九百万円余となつております。その両者を、つまり特別旅費と特定旅費とを合計いたしますと、旅費の総額は、郵政の方は十四億七千六百万円余、電氣通信の方が四十三億二千三百万円余となつております。これを一人当りどれくらいになるかというお尋ねでございましたが、仮に郵政の方を只今申上げました定員の数に特定局の電氣通信業務を受託して障るために、必要な人間を郵政省分というふうにそちらへ加算をいたしまして、それでそれぞれ郵政省の一人当り、電氣通信省の一人当りというふうに出しますと、郵政省の一人当りの出張旅費は五千五百十八円となつております。それから電氣通信省の方は五万四百八円となつております。
 その次にお尋ねになりました集配局或いは逓送施設等の改善の経費をどの程度、二十四年度の予算に見込んであるかという趣旨のお尋ねでございましたが、これは先般お尋ねになりましたような趣旨のことは、実はもう年々引続きその交通事情その他が変るごとに新らしい計画を樹てて実行をいたして参つておりますので、二十四年度におきましても、或いは鉄道の新線ができるとか、或いはその他の交通系統が変化する、或いは交通ばかりではございません、その他の経済事情の変化等もごさいましようが そういつた通信利用の見地から計画を直さなければならないというような場合がこれは毎年ございます。そこでそういつたものの経費は、例えば集配逓送部といたしまして計上いたしております、その経費の中で適宜その施設を切換えするために一方の経費がなくなり、一方の経費が殖えるといつたようなことで、全体といたしましては大体年間に要りますそういつた経費は総額においては大した狂いはございませんが、お説のような施設は常時その必要に應じてこれを行い得るようにいたしておるわけでございます。
 それから次に今年度の収入の見込みが少くな過ぎわしないかという趣旨のお尋ねでございましたが、何さま料金の改訂をいたします際には、どうしてもこれは或る程度利用の減少というものを見込まざるを得ないこれは過去の経験からいたしましてもそういうふうになつておりますので、ただ過去におきましては相当の、値上げの程度も今回よりは多少高かつた場合が多おございましたので、利用減の見積りもそれだけ多くございましたが、この三十四年度の、今回の料金の改訂に伴います利用の見込みということにつきましては、大体料金が変らなかつたならば前年度、つまり二十三年度の利用に対して少くとも五分程度の自然増があるであろう、五分程度の自然増というものを土台にしまして、それから三分程度の利用減があるであろう、こういう見積り方をしております。そういうわけでありますから、絶対取扱数におきましては前年度よりは増えます。そういう見方をしておる。そうしてその中でも葉書のごときは、これは今回は料金が据置になりますので、むしろ利用増が一割二分あるであろうという見積り方をいたしておりますが、全体の収入の見込みといたしましては、むしろ私共としては果してこれだけの、この見込み通りの予定の收入が上がるかどうか、若干のむしろ懸念を持つておる程度で、決してこれで収入の見積りが過少とは実は考えておりません。結果におきまして若しか收入の見積りが過少であつたという結果が出ますれば、それはむしろ非常に我々としても結構なことでありまして、そういう場合のことを考えまして、実は予算総則におきまして取扱い数量等の増加に應じて收入が増加した場合には、その増加を或る程度弾力的に経費の方に廻し得るような條項を加えてございますので、先般大臣からのお話がありましたように、その経費は一つ有効に事業のためになるように使うようにいたしたいと考えております。街見込みはこういたしておりますが、見込み以上の收入を確保するように一段とまあ全省一致して努力をするということはこれはもう当然のことで、その覚悟でおるわけでございます。
 それから保險の運用の問題が、逓信省に移管された場合には、どれだけの收入増加になるであろうかという問題でございますが、実は通信会計だけから考えますというと、特別会計とはこれは別勘定でございますので、その運用の問題の利益も損もすべてこれは簡易保險及び郵便年金特別会計の方の問題としては当然そこで計算上出て來るのでありますけれども、郵政特別会計の方といたしましては、簡易保險についての取扱いに要する経費は必要なだけ、つまり実費を特別簡易保險及び郵便年金特別会計の方から繰入れて貰う関係になります。この方は実は運用はどちらでやりましようが差引きどつちもプラスもマイナスもないということになりますので、直接料金にはそういうわけでありますから何らの影響も持ちません。併し簡易保險及び郵便年金特別会計自体といたしましては、今のような決つた低率の利子を貰つておるよりも、自前で確実に融資の運用をするというだけで、それだけ簡易保險及び郵便年金特別会計に有利な結果をもたらすであろうということは、これは御説の通りだろうと思います。
#7
○下條恭兵君 私は昨日大臣にお尋ねしましたのは、こういう一般の物値が引下げに向うような際に、そういう政策をお採りになつておる内閣で、官業で、而も煙草のようなものだと闇煙草が出ておる。結局ピースを世界的の品質までに引上げないと闇煙草の退治ができない。これは郵便の場合は、闇の郵便局はできないのでありますから、そういうことで料金の値上げ何かは愼重にやるべきだと考えております。という意味で、そういう際に尚且つ上げなければならんというようなことがあるならば、私は非常に画期的な内部の合理化もおやりになつておられるであろう、こういうふうに考えて質問しましたのに対しまして、大臣からはその通り大いにやつておるのだという御説明があつたので、その施策の一貫としまして、私は昨日例に挙げましたように三十年間も無駄に続けておつたという例がありましたから、全國には恐らくまだ只今総務局長の説明だと、年々歳々改正されておるからないという御説明でありましたけれども、現実に私共は体験しておる面でもあり、而も昨日大臣は私の選挙区にも沢山あるという答弁をしておられたからそういうものを今回の予算の編成に当りまして、徹底的に調査してやつておるかどうかという私の質問に対して、大臣はやつておるとおつしやつたからして、やつておつたからには三十四年度においてどれだけか。こういうことを今お尋ねしたのでありますから、この点大臣の答弁と、総務局長の答弁とは大分食違つておるようでありますけれども、昨日は速記もなかつたことであります。し、多分そう悪い意味の間違いであつたとは思われませんので、そのままで結構だと思うのでありますが、どうも私考えますと、その料金値上げが昨日も申上げましたように、同じく上げるにしても、これだけ上げなくてもいいのじやないかという氣持がしますのと、それから或いは上げなくても、やれる場合がある。例えばここに郵政省の場合に、旅費が一人五千五百円という旅費につきましても、非常に鉄道運賃なども更に上がることでありますけれども、一般の民間の事業を見るとなかなかこれだけの旅費は必要としないと思うのです。ここで仮に半分に切り下げられますならば、赤字の四十八億何がしがうんと減つて來る。こういう面がまだ各方面に檢討すれば出て來るのではないかというような氣がいたしますので、いろいろお尋ねしたわけでありますが、あと資料も頂いてありますことでありますので、私の質疑はこれで打ち切りにいたします。
#8
○千葉信君 大臣がお見えになりませんので武藤政務次官にお尋ねいたします。私率直に申上げますと、実は郵政省において独立採算制を堅持して行くということは、これは今後においてもこういう問題が頻繁と起つて來るのではないか。特に今日の料金値上げの問題に対しては、これはむしろ両省に分割して、そうして而も独立採算制を採つて行くというあの最初の出発にそもそも、大きな誤算があつたのではないか。当時からすでに今日のような料金値上げをしなければならないという原因があつたのではないか。御承知のように郵政部門においては、従來においても大体採算ということがむずかしい状態にあつた。このように私は考えているわけであります。御承知のように逓信事業が特別会計に移行せられましな当時は、どうしても一般会計と切り離さなければこの通信事業の施設の拡充ということも困難であるし、從つてこれは長期に亘つての建設の計画をするには、特別会計に移行しなければいけないというので、その立場からこれを特別会計の方に移行されたわけでございますけれども、併しその後継続して一般会計に対して八千万円という巨額の繰入れ金をやつておりました関係上もありますし、それから又一方は戰災その他で相当施設が破壞せられたというようなこともあり、更に又こういう一般会計の繰入れ金のために事業施設が十分に拡充できなかつた。そういう形のまま今度は突然こういう独立採算制という形を取つて、而も二省に分割して、郵政関係が、電氣通信関係に比べてより不利な状態において事業を継続して行かなければならない。從つて両省分割の問題が起つた当時我々の立場としては、電氣通信省の方はとにかくとして、郵政省の場合には当然これは大きな行政整理という問題にぶつかるか、さもなければ一方においては料金の値上げというものが当然起つて來るのではないか。これに対して逓信当局はどういうふうに考えておるかということに対して、実は最近も逓信大臣は公式の席上で我々もこの問題を解決するために行政整理や、或いは又料金の値上げということは取りたくないということを言つておられますけれども、しかしやはり具体的にはこういう形で料金値上げをしなければならない段階に追込まれて來ておるわけです。併し私はやはり根本としては、將來においても独立採算制を堅持する限りこういう問題はしよつちう起るのではないか。例えばさつき申上げますように独立採算制に移行された後の形を考える場合、これらの福利厚生施設なんという問題についても、これは同じ官業であつたところの鉄道に比へても、比べものにならない形に追込まれて來ておる、こういうふうになると、これは恐らくは今後はどうしても改善しなければならないということは、これは必至の問題として起つて來るわけですが、そういう場合においてもやはりそれでは郵政関係の料金を更に値上げして、これを賄つて行くということになると、これは郵政事業そのものの性質から言つて、この公共性なり、或いは文化的な要素という立場から行くと、こういう独立採算制を強行するために、どうしても料金値上げをしなければならないという結論が出た場合でも、やはりこういう料金値上げということは、公共性や文化の向上という立場から相当愼重に考えなければならない問題だと思う。そうなれば、この事業の公共性という立場から言いましても、採算を無視しても事業を拡充しなければならないということが当然生じて來るだろうと思う。その場合に一体どこまでもこの独立採算制を強行して、更に第二次、第三次の値上げという形に結び付いて考えられる場合、將來この問題について大きく考慮するという必要があるというので、一般会計からの必ず何がしかの繰入という問題について逓信省当局としては考えておられるかどうか。このことについての率直な御答弁をこの際承つて置きたいと、かように存じます。
#9
○政府委員(武藤嘉一君) 千葉委員にお答えいたします。ざつくばらんに申上げまして、お説のように独立採算制を堅持して行つても、今後果して値上げを実施することが再びありはしないかということの御懸念に対しては、或いはさような点がなきにしも非ずと思いまするが、併し少くとも逓信省といたしましては、今後できるだけ事業の合理化を図りまして、そうして又機構の簡素化を図り、併せてサービスを落すことなく努力する考えであります。お説のように郵便事業だけについて申せば、我が國ばかりでなく、合衆國におきましても郵便事業だけは大きな赤字を出しておるのでありまして、この点は私は千葉委員のおつしやる通り、若しも郵便事業が公共的なものであるならば、やはりこの或る程度合衆國に見るがごとき赤字の発生することも止むを得ないことではないかと思います。併しながら我が國といたしましては、何分にも國家経済全体が非常に今や不足を告げておる状態でありまするので、少くとも逓信省だけといたしましても極力努力をいたしまして、只今申しましたように独立採算制の実現を期したい考えであります。
#10
○千葉信君 只今の御答弁に対して私又あと大臣がお見えになりましてから御質問いたします。
#11
○委員長(大島定吉君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#12
○委員長(大島定吉君) 速記を始めて下さい。
#13
○千葉信君 実は設置法の一部改正法案の提案理由の説明の中に、地方機構については、從來と変つた考えは持つておらないという説明がございましたが、去る二十三日の放送によりますと、何か本省の中で丁度アメリカで取られているような第四等郵便局というような出張所を設けるという意味の発表があつたそうでございますが、これは事実でございましようか。若しそれがあるとするならば、設置法の一部改正についての提出理由の説明と聊か食違いがあるように考えますが、如何がでございますか。
#14
○政府委員(武藤嘉一君) お答えを申します。地方の行政機構については、法律に特に定めずという文句が確か提案理由の中にあると思いますが、この点については政府委員の方から詳しく御説明申上げるつもりであります。尚只今お尋ねのありました第三点の簡易なる郵便所を設けるということについては、只今考慮中でございます。
#15
○委員長(大島定吉君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(大島定吉君) 速記を始めて下さい。
#17
○國務大臣(小澤佐重喜君) 今回の値上げは独立採算制のために止むなく値上げすることはたびたび申上げた通りであります。では今後更に独立採算制を堅持する上において、値上げをするような時期が來るのではないかということに対するお尋ねだそうでありまするが、たびたび申上げました通り行政整理をいたしましても初年度においては予想の三、四〇%ぐらいしか節約にならんのであります。從つて本年度におきましては約十五億から二十億の節約しかできませんが、平年度に参りますと、大体五十億の節減ができると思うのであります。待つて來年度は今年度よりもこの状態で進みましても、三十億或いは三十数億のゆとりができると思います。このゆとりをどうするかというと、今年度において極度に職員諸君の福利施設の減らしたものを、今年度を併せたものも來年度は大々的にやりたい、こういう考えで職員諸君にはお氣の毒でありますが、今年は節約が十分できませんから我慢して貰うという方法になつておりますが、來年度においてはそれを埋め合せをする、そういう一つのゆとりを持つて將來の独立採算制に臨んでおりますから、今後少くとも独立採算制維持のために値上を再びするということは全然考えておりませんし、しないつもりでおります。
#18
○新谷寅三郎君 私は大臣に一つお尋ねしたいのであります。大臣はこの前に委員会でしたか、打合会でしたか、お尋ねいたしましたが、大臣は調べた上で答弁しようというようなお話があつたように思いますが、小さな問題かも知れませんが、要するに現業員と官業員との関係ですが、どうも行政整理を一方でやろうというのですが、どうもそれに一方で地方の小さな局で、私に言わせれば徒らにというように言いたいのですが、課をむやみに置いておる。最近そういう傾向があるのです。この前にも申上げたように、百人そこそこの局で三つも課を置いておる。今までなかつたのですが……急に今度は分課を拵えて課を三つ置いたというようなところもありますし、御承知のように地方の局になりますと、電信の如きは郵便局の一つの課に過ぎなかつたのです。六、七〇人くらいの電信の要員があれば……、それを今度は両省に分離されるというので、電信局というものを置いて、そこへ又課を二つとか三つ置いておるようですが、そういう傾向を採つておるわけなんです。現在の逓信省のやり方は、これは徒らに官業員を殖やして行きますと、結局現業員の定員を食つておると思うのです。定員全体として殖えないのですから、現業の人達を引掛けて官業員の課長とか何とかというものを拵えるということにしかならないのです。これは相当にこの状態をお続けになりますと、これは問題になると思うのです。一方で料金の値上げをしなければならない、一方で行政整理をしなければならんというので、官業員だけ徒らに殖やして行くというだけで、どうも現業員を督励して行く、或いは監督する官業員の数というものはどこを見ても大体程度が決まつておるだろうと思うのです。ただ局になつたから課を拵えるのだとかいうような、機械的な考えでやつたのでは、むしろ逆効果が多いのじやないかと思います。その点についてお調べになつたでしようか。その点については私は將來はこういりた問題は考えて頂いて、むしろ現在のものでもできるだけやるならば整理されたらいいだろうと思うのです。そういう点についてお考えを伺いたいと思います。
#19
○國務大臣(小澤佐重喜君) この問題については新谷君から度々御質問があつて、私も御承知の通りこの方面にはあまり詳しくないので、答弁を留保しておつたのですが、その後関係局長からも意見を聞きましたし、同時に現場をやつておる、先達て機会がありまして局長なんかにも聞いて見たのですけれども、局長なんかの意見は、百人以上になると、從來の主事制度よりも、却つて能率的にいいという局長もありますし、又本省の労働組合の人が來たときに、こういう意見があるがどうかということも聞いたが、その問題については必ずしも反対ではないという意見もありましたが、要は私自身には分らないのです。むしろ新谷君の方が御経験があるし、詳しいので、待つて新谷君の意見は相当尊重して、今度の新らしい再出発になる、電氣通信省、或いは郵政省を設置する場合には考慮に入れて、できるだけそれを設けることがふさわしい局には設けて、それから現在ありましてもそれを設けることによつて却つて屋上屋を架して、事務の煩雜する、いわゆる他の労働者の労働を強化するという事態の生ずる虞れのあるものは、極力新谷君のお考えの通り整理して行きたいと考えております。要は具体的の問題にぶつかりまして、そうして新谷君の御意見を入れて実際面に現わす、こう考えております。
#20
○新谷寅三郎君 今のところはそれ以上は無理かと思いますが、將來の問題といたしましては、今お話になつたように具体的の事情に應じてやつて行くというお話、それで結構だと思います。私こういう声を聞いております。又二、三の地区を見ますと局長なども困つておる。七十人ぐらいのところにいろいろ現業でない雜用をする人などが入つておる小さな課を置いておるが、むしろ現業の方は宿直などがありますから、そういう方面の人を殖やして貰う方が能率がよくなるのだが、それをむしろ課長を誰にする、主事を誰にするかということで困つておるというような実情もあるのです。これは現実に見た例です。それで一般的の問題として先程も申しましたように、行政整理の関係、料金値上の関係から、これは徒らにそういう官業員を殖やして、むしろ肝心の第一線の現業員を弱化するというような方法は、これは大臣の御存じのことでないと思いますが、事務当局としてはやり方を考えて貰いたいと思います。
 それから料金引上について、今独立採算制のことで大体方針の御説明があつたのですが、これはおつしやるように郵便関係では独立採算制というものはむずかしいと思います。而し國民の側から見ると封書が上げられるとやはり相当響くだろうということを考えなければならないのですが、ここで内容を見ますとやはり政策料金というものを相当織込んでおられる。從來もありましたが例えば新聞関係のようなものの政策料金の決定というものにつきましては、今後独立採算制でやつて行かれる場合に公共的色彩の強いだけに、政策料金というようなものも相当又一般から問題になると思います。公共的の方面からいうとそういつたものをもつと強化して行かなければならんということになるのですが、新聞、書籍などはこれでも相当反対が來ておる。といつてこういつたものを余り上げて行くということは、政策的に見て面白くないということになるのですが、一体こういう郵便の政策料金の決定されるときに、もう少し一般の声を聞いて、それは國会があるから國会でやればいいということになりましようが、もう少し一般の声を聞いて決められた方がいいじやないかというような氣がします。その点についてなにかお考があるでしようか。
#21
○國務大臣(小澤佐重喜君) お話のように郵便料金をいじるというようなときには、國民の生活に非常に直接の響影がありますから、勿論國会もございますけれども、國会に出すいわゆる案としても相当吟味しなければならんと思います。待つて運輸省あたりでは鉄道審議会というものがありまして、必ず運賃というような重要な問題は、その審議会の各層から出た各種委員の意見を聞いて、最後の決定は國会に出すということになつております。従來御承知のように逓信省にはそういう機関がなかつたのでありますが、今度郵政省ができますと郵政審議会というものを作りまして、各層から選任された委員によつて諮問機関的に意見を聞くことになると思います。私共は民主的に且つ廣く知識を深めるということにおきまして、中に入つておりますと、うちの一つの固つた知識になつてしまつて、外部から見た場合に非常に違つて來る場合もあると思います。又一度國会に出されると政府の面子などからできるだけ動かさないで行くという氣持がありますから、今新谷君がいわれたように、省議を決める前に民主的に一般の声で参考にされるものは参考にして、これで動かないのだという確信の下に國会に出すことがむしろ適当じやないかと考えております。尚制度上は今申しましたような形でありますが、その運用に当りましても、今後こうした重大な議案に際しましては、御意見のような方向に向つて、運用の上にも極力誠意を持つて進みたいと思います。
#22
○新谷寅三郎君 今のお話は、今度できます郵政審議会ですね。あの郵政審議会を、ちようど鉄道審議会のように、料金問題などに関してはあそこに諮問されておりますが、勿論この郵政審議会の決定は、大臣が國会に提案される場合に極力それを尊重して、そのラインに副つて出す、こういうように了解してよろしいですか。
#23
○國務大臣(小澤佐重喜君) そうです。
#24
○新谷寅三郎君 それからもう一つ大臣に伺いたいことは、今度そういう法律案が出て來るかと思つて待つているのですが、逓邊関係の法律案ですね。御承知のように、郵便の逓送、これは全國に亘つておつて、非常に大きなものだと思うのです。多分現在もまだ何と言いましたか、日本逓送と言いましたか、郵便逓送と言いましたか、逓信省の外廓の一つの会社が全國的にやつておるのです。これは殆んど独占的な形でやつておるのですが、事業の性質上或る程度独占的にならざるを得ないだろうと思います。思いますが、こういつたものを全國一本でこれでなければいかんというふうな恰好でやることがいいか悪いか、これは又別な角度から問題があると思うのです。逓信省の関係、逓信事業から言いますと、成るべく料金が安くて、そうして確実に運送をして呉れれば、それで事足りるのであります。今の逓送の会社はその條件に嵌つているだろうと思いますけれども、他にそういうふうなものができた場合に、或いはやろうとする場合に、それを阻止する必要もないかとこう思うのでありますが、今後今の会社と同じようなものができて、仮にその会社に委託するといたしまして、そういう場合に、同じような條件でもつてやらして、両方競争させて、そうして成るべくサービスを上げさせるというふうなことの方が、むしろ望ましいのじやないかという氣がするのです。これは先般運輸省関係でも、例の工事関係につきまして私いろいろ意見を述べたことがあるのですが、運輸省の方では、工事関係の方を独占的な形を改めて、一般的に電化工事等を解放するということになつたのですが、逓信省を見ておりますと、まだ今申上げておるような形が依然として残つておる。これについて、何か改められるようなお考えはありませんか。
#25
○國務大臣(小澤佐重喜君) 実は郵便物委託法案というものを起草いたしまして、この内容から言いますというと、今新谷君のお話のように、從來のいわゆる行き掛りというものを一切去つて、少くとも郵便物の輸送に從事するにふさわしいという一定の資格のあるものは、まあ毎年というわけには行きませんけれども、一定の年度ならば年度を決めまして、堂々と公入札で決めまして、そうしてその会社が一定の期間、一定の料金で請負うということになつておりますので、この法案が通過しますれば、当然お話のような結果になつて参るのであります。現在要綱は、閣議でも決まりまして、関係方面の了解を得つつあるのでありますが、関係方面のセクシヨンの中でもいろいろ意見の異なるものがあつて、今その調節をいたしておるようであります。まあ日本政府の中でも多少意見はありましたが、これは何とか決まりが付くと思つております。できるだけこの國会に出したいと思つて、一生懸命その意見の相違の調整に努めておるような次第でおりまして、これができますれば、お話のような通りの結果になると思います。
#26
○小林勝馬君 大臣にちよつとお伺いして置きたいのですが、第一種、第三種、第四種、第五種その他値上げをされるのに、第二種だけ据え置きせられて、恐らく第二種に第一種が殺到して來るのではないかと、そうした場合でもこの値上げはおやりにならないのか、現状据え置きのままでおやりになるのかどうか、はつきりお伺いして置きたいと思います。
#27
○國務大臣(小澤佐重喜君) 私は、何と申しましようか、つまり封書の方の利用減が單に葉書の方に來るばかりでなく、それ以上に私は葉書の利用増になるのではないかと、こういうように見透しを付けております。予算はそこまで行きませんけれども、私の考えでは、單純な封書の利用減が葉書に來るというばかりではなく、今までよりも利用度が殖えるのではないかと、こういう考えを持つております。まあ予算のときにも、できるだけ殖したらどうかと言つたら、できるだけ現実的な予算にして置いてそれ以上殖えるのは結構だからと言うので、私の意見は引つ込めたのでありますが、從つて私としては、今の予算以上に葉書の利用度は殖えると考えております。併し殖えます場合におきましても’大体これで一つの独立採算制がとれるのでありまするから、今の料金を又直ちに値上げするというような考えは持つておりませんし、殊に昨日衆議院の公聽会、即ち参考人の意見などもありましたが、例えば昔煙草の値段を、バツトというものを労働者に特別に安くしておつた。こういうような措置は非常に面白い措置であつて、やはり郵便の場合でも、大抵は葉書で足りるのだから、大衆の用は一應葉書で足りるのたから、そういう大衆に直接関係のあるところの葉書というものを安くするところに公共性も出て來るのではないかというような陳述もありましたが、私が葉書の値上げをしないという最後の決心をいたしましたのも、その趣旨なんでありまして、仮に利用増が相当ありました場合でも、考え方がそうした趣旨でできておるのでありまするから、これを値上げしようという考えは持つておりません。
#28
○小林勝馬君 それから昨日と重複したようなことになるかも知れませんが、昨日の予算の中で、私廣告收入を三億と申上げたのが、一億三千万と、電氣通信の三千万の誤りでございましたから、ここで訂正してお伺いいたしますが、電氣通信の方は僅かに三千万で、郵政省の方が一億二千万の收入と、四倍の収入を見積られたのはどういう関係になつておりますか伺いたいのと、それから電氣通信省の廣告収入が余りに過小であるように私共は思うのでございまして、昨日もお伺いいたしました電柱の廣者その他、現在まで警視廳で行なつておりまする警察電信の電柱に廣告をやらしておるのでございますが、ああいう過去のやつた経驗からいたしましても、これは相当の收入を上げ得るのではないか。現に先般の旭通信興業あたりからの参考資料を見ましても、五億くらいの税金が上り、尚又逓信省が同額の権利金と申しますか、收入を得れば、十億くらいの收入が上り得る。それを三千万に止めて置かれるということがちよつと腑に落ちない点でございまして、尚この收入を上げました結果は、怒らく今電氣通信省関係におきましても、郵政関係におきましても、厚生面に非常に少い。こういう面に向ける金が、少くとも五億、十億という收入が出て來るのでございますから、早急に、二省分割の設置法案が通過した曉には直ちにおやりになる御予定かどうかを伺いたいと思います。
#29
○國務大臣(小澤佐重喜君) 昨日も小林君にお答えいたしました通り、この廣告制度は、逓信省といたしては初めてのことでありまするが、殊に廣告を具体的にどういうふうにするというところまでは決つておりません。從つて、今後省令若しくはその他の規則という名目で具体的な廣告方法に対する檢討を続けようと思つておりまするが、從つてそういうような、ただ廣告をやるというだけの考えで予算に組んだものですから、勢いこの見積りから見ますというと杜撰そのものであります。この廣告料の収入は少なく見ておけば間違いないということがこの少額の予算でありますけれども、我々は予算がこうなつておりましても、決して入る收入を少なく抑えて安心しておるという趣旨ではなくして、お話のように厚生施設、医療施設等はいくら金をかけてもかけ切らん程大きな仕事が沢山ございますので、極力収入を殖やしまして、その方に持つて行きたいと思つております。尚この郵政関係が多くて、通信関係が小さいというような問題は、大体その葉書の隅の方に小さな廣告、五分か三分ぐらいの廣告を付けまして、この収入を相当見ておつたのであります。ところが最近になつてポストの背なか、或いは前の方に出したり、或いは御指摘の電信柱に出すというようなことになりますと、又電氣通信の方が相当大きくなつて來ると思います。從つて予算は一應これで済んでおりますけれども、我々は今お話のように資料を十分檢討いたしまして、それをフルに活用するように進んで行きたいと考えております。從つて規則も只今所管の方で段々考え中であります。而も現在申請、或いは希望者も相当沢山ございますので、これをどういう方法で選択するか。或いは一元的にやるか、地方別にやるか。或いはこれを將來運用する場合に、どういう形でやるかということも今檢討中でありますが、少なくとも六月一日までには、これに対する施行細則を決定いたしまして、速かに増収を図るような方途を講じたいと考えております。
#30
○委員長(大島定吉君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#31
○委員長(大島定吉君) 速記を始めて。では本日はこの程度で散会いたします。明日は午前十時から証人を喚問したいと思います。御出席を願います。
   午後零時三十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     大島 定吉君
   理事
           中村 正雄君
           小林 勝馬君
   委員
           下條 恭兵君
           深水 六郎君
           新谷寅三郎君
           千葉  信君
  國務大臣
   逓 信 大 臣 小澤佐重喜君
  政府委員
   逓信政務次官  武藤 嘉一君
   逓信事務官
   (総務局長)  大野 勝三君
   逓信事務官
   (郵務局長)  小笠原光壽君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト