くにさくロゴ
1949/05/07 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 逓信委員会 第6号
姉妹サイト
 
1949/05/07 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 逓信委員会 第6号

#1
第005回国会 逓信委員会 第6号
昭和二十四年五月七日(土曜日)
   午後一時三十七分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○郵便爲替法及び郵便振替貯金法の一
 部を改正する法律案(内閣提出)
○郵便貯金法の一部を改正する法律案
 (内閣提出)
○郵便貯金法に基いて保管する証券の
 整理に関する法律案(内閣提出)
○郵便切手類賣さばき所及び印紙賣さ
 ばき所に関する法律案(内閣提出)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(大島定吉君) これより逓信委員会を開会いたします。
 先ず、郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵便貯金法に基いて保管する証券の整理に関する法律案、郵便切手類賣さばき所及び印紙賣さばき所に関する法律案、一應立案を一括議題といたしまして、政府当局の提案理由の説明を求めます。
#3
○國務大臣(小澤佐重喜君) 只今議題と相成りました三案のうち、先ず第一に郵便貯金法の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたしたいと存じます。
 御承知のように、現行の郵便貯金法は、一昨昭和二十二年十一月の制定に係るものでありまして、旧郵便貯金法に全面的な再檢討を加えまして、郵便貯金をして、眞に一般國民の簡易確実な貯蓄手段たらしめることを目途として改正されたものであります。幸いこの新郵便貯金法の実施以來、一時は減少の傾向さえ示しておりました貯金高も、漸次増勢に転じ、昨年三月末の五百一億円に対し、本年三月末においては、八百億円に達しまして、國民生活の安定と共にインフレの防圧に寄與するところが少くなかつたのであります。ところが、その後の経済事情の変化に伴いまして、更に一段と郵便貯金の利用を容易にして貯蓄の吸收を図ると共に、一面健全財政の要請に應じて、事業経営の合理化を期する必要が生じましたため、ここにこの法律の一部を改正いたしたいと考えまして、本案を提出いたしたのであります。
 改正法案の重なる内容は、一つ定額郵便貯金及び積立郵便貯金の据置期間を短縮すること。二つには通常郵便貯金及び据置郵便貯金の最低預入金額を引き上げること。第三として、無記名の地方債証券及びその利札による郵便貯金の預入制度を廃止すること。第四といたしましては、積立郵便貯金の一回の預入金額を引き上げること。割増金附定額郵便貯金の据置期間内における拂戻しを認めること。等でありまして、この改正によりまして、郵便貯金は一段とその機能を発揮することができるものと期待せられるのであります。何とぞ充分御審議の上速かに御可決あらんことをお願いする次第であります。
 次に第二といたしまして、郵便貯金法に基いて保管する証券の整理に関する法律案の提案理由を説明いたしたいと存ずるものであります。
 郵便貯金の預金者の便宜を図るため、郵便貯金の一部で國債証券等を購入し、これを保管する取扱は、明治二十四年に創始され、又預金者の所有する証券を受け入れて保管する取扱は、明治三十八年から始められたものでありまして、明治三十八年末当時の保管高は、枚数二万二千六百枚、額面金額二百三十三万三千円に過ぎなかつたものでありますが、その後、この取扱は証券による行賞賜金の制度及び郵便局における國債賣出の制度の実施等により、漸次拡充せられ、殊に昭和十二年日華事変が始まりましてからは、巨額の戰時國債、貯蓄債券及び報國債券が踵を継いで発行されましたのに伴い、その消化策として、この証券保管制度の利用が無料又は低料金によつて奬励さられましたために、その保管高も戰時中顯著な増加を示し、今日尚約一億三千九百万枚、額面金額二十二億七千万円の証券を保管しているのであります。
 一方、この取扱には、年額約二億四千万円の経費を必要としておりますので、保管証券一枚当り平均額面十八円に対して年額約二円の費用を掛けているわけであります。ところが、もともとこの証券保管の制度は、國の財政政策の方針に從つて運営されて参りました関係から、從來利用者の納める取扱の料金には殆んど期待することなく、その経費は主として一般会計及び大藏省預金部特別会計からの繰入金に依存して参りましたものでありますが、官営事業の独立採算制の確立が緊要とされております今日においては、この業務をこのまま採算の取れない状態で運営して行くことは、徒らに経費を増し、國の財政に惡影響を及ぼす結果となりますので、到底許されないのであります。
 そこで、この業務の今後の運営につきまして、何とか対処する方法を講ずる必要に迫られているのでありますが、取扱の料金を引き上げることによつて、その増收を図り、收支の均衡を保つことも一應は考えられますが、過去の保管証券の大部分が戰時中の発行に係る小額証券でありまして、その九七%は二十円以下のもので占め、一枚当りの平均額面金額も、僅か十八円に過ぎない実情に鑑みまして、一枚の保管証券について、年々二円以上の料金を取ることは到底なし得ないところであります。從いまして、この際この過去の保管証券につきまして逓信大臣がこれを一括して適当に價格で賣却し、その代金を貯金として積立てて置くというような簡便な方法を以つて、臨時的に整理を行うことが最も妥当な措置であろうと考えられるのであります。これがために必要な規定を設けて本案を提出した次第であります。以下本案の内容の大要について、簡單に御説明申し上げます。
 先ず、整理の方法について申しますと、逓信省が預金者のために保管している証券は、最近の発行に係るものを除き、すべて原則として大藏省預金部等に賣却し、その代金を預金者の郵便預金に組み入れるのであります。尤も預金者の中には、この措置を希望しない者もあろうかと存じますので、これが実行に先立ち、三ケ月間の猶予期間を設け、この期間中に預金者の請求による保管証券の返付又は賣却を認めることといたしております。尚この措置によりまして買上げられる証券の價格は、別に政令の定めるところによることといたしておりますが、その決定に際しましては、もとより預金者の利益を十分に考慮いたしまして、郵便局又は銀行で行なつております証券買上の場合と同樣の價格を定める方針であります。
 このようにして郵便貯金に組み入れられた貯金は、昭和二十四年九月一日に、すべて郵便貯金となつたものとみなされ、その日から郵便貯金として利子が附けられることはもとより、一般の郵便貯金と同樣に拂戻しができることとなるわけであります。
 この措置によりまして保管証券の換償を希望する預金者に取つては、別段の費用及び手数を負担することなくその目的を達することができて極めて利便であるのみならず取扱者の側に取つても、厖大な保管証券に関する今後の処置を省くことができますので経費の節減となり、郵便貯金事業の経営の合理化に資するところが少くないのであります。
 以上のような次第でありますから、何とぞ十分御審議の上速かに可決せられんことをお願いする次第であります。
 第三に、郵便切手類賣さばき所及び印紙賣さばき所に関する法律案について提案理由を御説明上げます。
 郵便切手類賣さばき所は明治四年郵便の創始と同時に切手賣さばき所として創設せられ、印紙賣さばき所は明治六年印紙税の創始と同時に創設せられ、その後名称及び制度の内容に若干の改正がなされて今日に至つておるものでありまして、この間、全國津々浦々に汎く分布して、その数は郵便切手類賣さばき所は約六万二千五百、印紙賣さばき所は約二百を算し、その賣さばき額は昭和二十三年度におきまして大約郵便切手類六億八千万円、印紙十六億円に達しているのであります。
 從來この賣さばき所及びその事務を行う賣さばき人に関しましては、逓信省令で規定して参つたのでありますが、先般新憲法の精神に則應して制定せられました新郵便法第五條及び第三十三條におきまして郵便の業務たる郵便切手類の賣さばきの業務の一部を郵便管署以外の賣さばき人に委託執行させる場合には、法律で定めることを要することとせられたのであります。玉郵便の附帶業務でありますところの印紙の賣さばきの業務につきましても、郵便切手類の賣さばきの業務と同様、この業務の一部を賣さばき人に委託執行させる場合には、法律で定めるのが適当と考えられますので、ここに賣さばき所及び賣さばき人に関する基本的な事項を定めるため、郵便切手類賣さばき所及び印紙賣さばき所に関する法律の制定を提案することとした次第であります。
 以下この法律案の要点につきまして若干御説明申し上げます。先ず、國と賣さばき人との関係及びこれに関連する賣さばき所の設定につきましては、從來郵便切手類又は印紙の賣さばきの業務を行う者は、牧便局長から賣さばき人としての許可を受け、賣さばき所を設けて、郵便切手類又は印紙を賣りさばきことになつておるのでありますが、この法案におきましては國と賣さばき人との関係は、許可の関係とせず、委託契約の関係としたのであります。
 次に賣さばき人の資格につきましては、郵便切手類及び印紙の賣さばき人は、必要な資力及び信用を有するものとし、又印紙のみの賣さばき人は、從來通り営利を目的としない法人に限ることにしたのであります。又その選定の手続につきましては、機会均等と公平の原則に則り、必要な事項を予め関係場所に公告するとともに、適当な希望者が二人以上あつたときは、抽せんにより賣さばき人を選定することといたしたのであります。
 賣さばき手数料につきましては、現在郵便切手類につきましては、賣さばき人の買受月額にその買受月額五千円以下の額に対しましては百分の三、五千円を起える額に対しましては百分の一の割合を乘じて得た金額となつており、印紙につきましては、賣さばき人の買受月額にその買受月額一万円以下の額に対しましては百分の三、一万円を起える十万円以下の額に対しましては百分の二、十万円をこえる額に対しましては百分の一の割合を乘じて得た金額となつておりまして、その算出が頗る複雜でありますのみならず、少額の賣さばき所に対する手数料が余りにも少く、從つて賣さばきサービスの点においても往々遺憾の点も見受けられますので、その算出の段階をできるだけ簡單化いたしますと共に、その手数料の額につきましても、賣さばきに実際要する手数に應ずるようにする趣旨を以ちまして、同一賣さばき人につきましては、郵便切手類と印紙との賣さばき手数料を別々に算出せず、その一ケ月の買受総額にその総額五千円以下の額に対しましては百分の五、五千円を起える五万円以下の額に対しましては百分の三、五万円の起える額に対しましては、百分の一の割合を乘じて得た金額とするとともに、他方この賣さばき手数料を無制限に認めますときは、郵便局の窓口で賣りさばくのを適当とする大口のものが、不必要に賣さばき所を経て賣りさばかれる傾向を助長し、かたがた賣さばき人を特定の大口購入者に定價から割引いて売りさばく弊害を生ずる虞れがありますので、賣さばき手数料は、一ケ月につき、買受月額が百万円の場合における賣さばき手数料の額に相当する一万千百円を最高額としたのであります。
 右の賣さばき手数料率の改正に伴いまして、昭和二十四年度においては現行料率に比し、大約三千七百万円(平均五八%)の手数料の増加を見る予定でありまして、右は本年度通信事業特別会計の歳出に計上済みであります。
 以上のような次第でありますから、何とぞ十分御審議の上速かに可決せられるようお願いする次第であります。
#4
○委員長(大島定吉君) 只今大臣から御説明がありました三法案に加うるに、郵便爲替法及び郵便貯金法の一部を改正する法律案を加えまして、四法律案を一括議題といたしまして質疑に入りたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(大島定吉君) この際委員各位の発言を求めます。
#6
○小林勝馬君 郵便爲替法及び郵便貯金法の一部を改正する法案の從來の経過と、今後の計画を御説明願いたいと思います。
#7
○説明員(加藤桂一君) 郵便外國條約の振替爲替の問題の御質問と思いますが、それにつきましては、從來万國郵便條約に附随いたします外國爲替約定、それから外國郵便振替約定という二約定がございまして、それにこの度我が國も加盟しろという関係方面の指示がございまして、先般両院で御審議を願いまして、その約定に入ることになつたのであります。併しながら爲替レートも決定いたしておりませんでしたような関係上、未だ事実上この外國爲替、或いは振替の業務は行われておりませんわけでございます。そういたしまして、この両約定の中には、外國爲替、それから外國郵便振替の料金の点につきまして、それぞれ最高の基準を定めておりまして、そうしてその基準の範囲内におきましては、国内法のそれぞれ爲替法及び振替卓金法の中におきまして、その料金を國内法で定めてよろしいということになつておりわけでありまして、從いまして、今度爲替法及び振替貯金法の範囲におきまして逓信大臣が内閣総理大臣と協議してその最高、條約に決定されております料金の最高範囲を超えない範囲において、國内法で定めるということで、その両法律の一部を改正して行おうとする法律であります。それで將來の見通しといたしましては、それぞれ今後各國との間に爲替レートも決定したことでありますから、関係方面と相談いたしまして、各國との間にそれぞれ交渉いたしまして、実際の業務を始めるということになるわけでありますけれども、御承知かとも思いますが、この万國郵便條約の両約定にはアメリカが加入いたしておらんのでありまして從いましてドイツでありますとか、スイスでありますとか、フランスでありますとか、ヨーロッパの各國が加盟いたしておる関係上、我國とそちら方面との間におきまして、今後開きましても、利用ということにつきましては、まだその利用が活発になるということは期待できないかと考えておる次第でありますが、御審議を得まして、それが両院を通過いたしましたら、今後それぞれ國際関係の機構も整備いたしまして、從來のように各國との間に実際の業務を円滑に行うように準備をいたしておるような次第であります。
#8
○小林勝馬君 次に、郵便切手類賣さばき所及び印紙賣さばき所に関するの律案の第一條におきまして、「「郵便切手類」とは、郵便切手その他郵便に関する料金をあらわす証票をいい、」云々とありますが、從來の観念から行きまして、尚又從來やつておりました電信関係、電話関係その他に郵便切手を以つてこれに代うるようなことに相成つておりましたが、今後はこの点につきまして、如何ようにお取扱いになるのか、先ずお伺いしたいのですが。
#9
○國務大臣(小澤佐重喜君) 今局長が來ていないそうですから、後程……
#10
○小林勝馬君 そうすると全部駄目ですか。
#11
○國務大臣(小澤佐重喜君) 大きいところだけ、大きいというとおかしいですけれども……
#12
○小林勝馬君 大臣にお伺いしたいのですが、第七條の制限をされるということは、むしろこれを奨励した方がいいのじやなかろうかと思うのですが、この制限を何故にされたか、その点を御説明を願いたいのですが。先程の御説明で一應は分りましたけれども、私共からすると、賣捌人が余計賣つて、逓信省が独立採算制を行なつて行く上から惡いことにはならないと思う。値引きするというような問題もおつしやいましたけれども、そういう問題でなくて、少しでも多数賣つた方がいいではないかと、こういうふうに考えるのですが、その点を……
#13
○國務大臣(小澤佐重喜君) これはまあ考えようと理論の立てかたで小林君の言うようにもなるのでありますが、ただ我々としては、大口の使用者は、郵便局に來て買つて貰うことを望むわけなんです。それはどういうわけかというと、今御指摘のような、往々にして大量の使用者に、俺の方から行けばこれだけの率をというようなことで、半分ぐらいの率を分けてやつて價格以下に賣る虞れが多分りありますので、そういうことを避けたいということが一つと、もとより賣捌所というものは、本來の姿の窓口ではありませんので、できるだけサービスしようというので、わざわざ本局まで行つて切手を買うというのは氣の毒である、大きな何千万円、何百万円というのを郵便局へ來ることもさまで重大な問題じやないと思いますが、切手一枚買うのに郵便局へ行くとか、一里も歩くというのが氣の毒だということで、賣捌所が設けられた趣旨でありますので、そうした趣旨とも余り矛盾しませんので、今申上げたように弊害の伴うのではないかというような点は避けて、本局と直接に取引をして貰つた方がよろしいのじやないかというような見地なんです。併しこれも相対的な理論であつて、私の言うのは絶対にそうであつていいんだという結論にはなりません。小林君のような考え方も立派な考えと思いますが、まあ逓信省としてはそうすることが今までの実際上の経驗から見てよろしいんじやないかという意味で、こうしたわけなんです。
#14
○小林勝馬君 その点につきましては、郵便局の方で直接賣つていた場合も、最近はどうか知りませんが、三井三菱あたりに割引して現に賣つておつたかと私は思いますけれども、現在どうなつておりますか。
#15
○國務大臣(小澤佐重喜君) 郵便局がという意味なんですね。郵便局は裏で闇取引ということをしておるか分りませんけれども……
#16
○小林勝馬君 いいえ、そうじやないんですが、逓信局から直接賣つて頂くということになつているかどうか分りませんけれども、三菱とか、三井物産とか、大倉商事とか、特別の割引をしておつた郵便切手があつたわけです。
#17
○政府委員(岡井彌三郎君) 郵便局では普通局は從來からありましたが、現在は特定局におきましても割引制度を廃止しておりますから、從いまして郵便局から公衆に割引して賣るということはあり得ないと思います。何故かと言いますと、郵便局で割引制がある以上はその割引の收入がありますから、この割引の收入の中から公衆に還元するという意味におきまして、更に割引いておりましても郵便局は儲かる筈ですから、そういうことはありますけれども、今は普通局とその点が同じになつておりますから、現在としましては郵便局は公衆に定價以下に賣るということはないように存じております。
#18
○小林勝馬君 次に大臣にもう一つ。郵便貯金法の一部を改正する法律案で、この期限を短縮された具体的の理由を……
#19
○國務大臣(小澤佐重喜君) 据置期間ですね。これは昨日も衆議院で、この問題で可なりいろいろな御意見があつたのですが、大体においてこの過去の実績を見ますと、去年あたりでは一年の据置期間は待つておれずに、むしろこの半年で実際一年間の据置を契約を解除いたして下げた実例が非常にパーセンテージが多いのです。それから一般特定局その他の意見などを聞きますというと、非常にインフレーシヨンの昂進しておる間においては、長い期間据置をして置くということは或る意味において合わないというような計算から、長い期間では貯金に加入したいという人が少いような傾向が多分にあつたのであります。そういうような実績を見て、それでは大体六ケ月程度ならば、相当加入者もあるというような第一線からの意見等もありましたし、現実の実例が只今も申したようなパーセンテージを示しておるから、一應この一年というものは勿論そのままにして置いて、半年というものを作つて見たらどうかというのであります。併しこれはいろいろの言いようで、もうすでにインフレーシヨン時代が過ぎて、これからもうデフレ或いはデイス・インフレーシヨンになるのじやないか、そういう時期になつて來た場合には、六ケ月なんというものは全然必要がなくなるのではないかというような意見は勿論立つのであります。併しながらこの一年を廃止して六ケ月だけを残すというのであれば非常な弊害がありますけれども、一年もそのままにして置き、尚從來の一般預金者の希望であると見受けられる半年制度も設けたならば、よりよく利用者の希望を満すのに十分ではないかというような、過去の実績を主とした考から、この半年を設けたわけです。
#20
○小林勝馬君 只今の大臣の御説明であれば、例えば三年はそのまま存続して、二年とか、一年とかいうものを新規に作るという御説明でございますが、この第四十六條中三年を二年に改めると相成つておりまして、三年はそのまま置いて二年を新たに作るようにはなつていないし、尚又五十三條の第一項中に一年を六ケ月に改めるというようになつておつて、一年をそのまま置いておいて六ケ月を新たに作るというようにはなつておらないように思います。尚又一方預かる側からいたしましても、短期間では運転その他に非常に困るのでないか。むしろ今大臣の説明のように、一年は一年で置いておいて、新たに半年を作るということならばいいのではないかと思うのですが、その点について一つ御説明を願います。
#21
○國務大臣(小澤佐重喜君) 私は六ケ月という問題があつたもんですから、主に定額預金のことを申上げたので、今三年を二年にしたのは積立預金で、それはおのずから違う説明になるわけです。尚今の御質問に対する詳細な説明は政府委員から申上げます。
#22
○説明員(加藤桂一君) 今度据置期間を短縮いたそうと考えましたのは、只今大臣から御説明がありましたように、普通のいわゆる定額貯金は現在は一年というものが最短期間になつておるわけでございます。それ以上は十年までその預金者の希望によりましてずつと預けて置くことができるわけでありまして、それで五年というのが最高の利子を……これは預ける程利子が高くなるのでありまして、五年以上は十年までは同じ利子で、その間利子の段階があるわけでございます。從つて一年が最短期間でありましたが、一年ということは非常にこういう経済情勢で預金者に取りまして長過ぎる。そうして從來も銀行方面におきましては六ケ月の定期というものをやつておるわけであります。從つて私の方といたしましては、むしろもつと前から六ケ月というものを新設すべきであつたんでございますが、私の方といたしましては法律に規定されておりますというような関係上、やはり國会の御審議を願わなくてはなりませんので、今回六ケ月というものを新たに作つてやろう。從つて一年のも存続されるわけでございます。
 それからもう一つ積立郵便貯金と申しますのは、毎月一定の金額を決めて置きまして郵便局の方から集金に、取集めに預金者の家へ出向くという貯金でございまして、これが從來三年でありましたが、三年という期間は非常に長過ぎる。現場の声といたしましては、むしろこれを一年に短縮して欲しいという意見がございましたが、一年ではこれは非常に短過ぎる。そのためにわざわざ私共といたしまして、預ける手続等その他をいたしまして一年で出されてしまうということでは非常に短過ぎるということで、その折衷を取りまして、二年ということに改正をいたしたわけであります。
#23
○小林勝馬君 次にお伺いしたいのですが、この証券の賣却代金は郵便貯金に組入れるとさつき御説明がありましたが、郵便貯金通帳への記入は請求を待つてやる、請求をしない場合はこれは十年すれば國家の收入になつて沒收されることに相成ると思いますが、この点をどういうふうにおやりになりますか。國民の権利擁護の意味からこの記入を漏さずにやるべきであると思いますが、請求をせずにも貯金の原簿に記入して置いて、通帳ができたときには記入するのが本当じやないか、かように思いますが、この点如何でございますか。
#24
○説明員(加藤桂一君) 御説明いたします。只今の御指摘の御意見は非常に御尤もなことと考えるのでございますが、初めこの点につきましては事務当局におきましてもいろいろ考慮いたしたのでありますが、実はこの第一條の第二項によりますると、一應本人の持つておりまする通常郵便貯金或いは据置郵便貯金の、その貯金になつたものとみなす、二十四年九月一日からなつたものとみなすと、こうありまして、もう当然本人の請求を持たないでも貯金局におきましてはみずからの責任といたしまして証券原簿の方から貯金の原簿の方へ賣却された代金を移し替えをいたしまして、請求がなくても記入して置くということが、第一條の第二項の意味を嚴格に申しますれば、そういうことは当然であるというふうに解釈されるわけでございますが、現在におきましてそういう手続を取りますることは非常な人員と手数を要しまする関係上、この第一條第二項で貯金になつたものとみなすということは、これは利子をその後計算いたして、その利子を付けるというような、利子のいわゆる起算の開始月日ということにみなして、一應観念的には貯金になつたものとすることに規定はいたしましたけれども、事実上は証券の預り証を持つておられる預金者が郵便局にその預り証を御提示になつて、そうして自分の通帳に入れて呉れと記入請求、或いは通常郵便貯金におきましては記入の手続を省きまして全拂して呉れ、全部その代金を欲しいと言われる方には記入の手続を省きまして拂戻証書によりましてお拂いするということを後で規定いたしておりますが、そういつた御本人の請求がない限りにおきましては、この貯金局におきまして原簿において移替手続を取るということが不可能でございまするので、不可能と申しますより非常に手数を要しまする関係上、御本人の請求を待とうということにしたわけでございます。かくいたしましてその本人の請求の権利を十年経ちましたときに、貯金法第二十九條におきまするいわゆる母体である貯金通帳が時効でなくなるという場合には催告いたしまして、そうして二ケ月経ちましても返事がないというときには、その貯金は國庫に沒入処分になるということにいたしておりますが、それと同じような手続を踏みまして催告を要件にするということにすれば、そう言つた御質問は出ずに済んだかと思うのでございますが、まあそういうことにいたしますと、大体一枚の額面金額が平均十八円というような証券の整理をするということに重きを置きました関係上、催告の手続を省きまして十年間何ら記入請求或いは拂戻しの請求がないという場合には、その証券の賣却代金に相当する権利は削減するということに規定いたしたわけでございます。從いまして母体である貯金通帳の時効には催告があるじやないか、從いましてこの問片手落であるという御質問の出ることは私共といたしましては御尤もな御意見かと思いますが、私達の意向といたしましては、そういつた事実上非常に手数を要しまするので、そういう催告の手段をなくして十年間で時効にかからせようということにいたしたわけでございますが、勿論預金者の権利をないがしろにするという意味ではありませんので、その際におきましては証券保管という文字が通帳に記入されておりましても、そういつた点を十分周知いたしますと共に、貯金局におきましてはいろいろな方法を以ちまして、本人の記入の請求を早くされるようにする手続を取りたいと思つております。
#25
○小林勝馬君 只今の御説明によりますと、一應分りますけれども、種々の方法でこれを周知させるというお話でございますが、例えば通帳を亡失したり、山間假地の方々がそういうものを知らずにおる場合が往々にしてあり得るのでございまして、こういう点からいたしまして一般貯金を催促をして、催促した後にこれを二カ月ですか、二カ月以内にこれが請求がなければ消滅するということになつておりますけれども、そういう手続をなぜ取られないのか、取つたつてそれ程の経費がかかるわけじやないと思うのでございますけれども、この第五條は一般貯金と較べて余りにも片手落のように思うのでございますが、その点についてもう少し……
#26
○説明員(加藤桂一君) 御説明申上げます。從來貯金法の第二十九條のいわゆる貯金通帳の時効の催告の関係につきましては、事実上從來催告をいたしましても殆んど大部分が住所不明或いはその他で手紙が帰つて参りますというような関係上、実際におきましては催告ということが、そう言つては何でありますが、実際上の効果がない。又從いまして從來貯金の通帳の催告ということは、五十銭か一円くらい残して置かれまして何年も抛つて置かれますと、いわゆる睡眠貯金原簿というものが非常に貯金局に沢山溜ります関係上、こういつたものを一括して計算を合すということを毎年月次計算であるとか、年度決算というものをやります関係上、非常に貯金局といたしましてはその処理上不便を感じます関係上、從來この催告ということをやりますと、むしろ大部分は住所不明等でその効果がありませんが、たまたま催告でその本人の方が氣が付かれるということになりましたような場合には、又その睡眠貯金原簿から一々処理をしなくちやならんという関係上、戰爭中以來におきましてはこの催告ということを止めまして、事実上現在でも國庫沒入処分ということはやつておらんというような現状でございますが、これはまあ別といたしまして、從いまして事務当局といたしましては、ほんの僅かの五十銭か一円というような通帳のものにつきまして一々催告をするというこの二十九條につきましては、將來又委員会におきまして御相談いたしまして、金額等の点につきましては御審議を願いたいと思つておるわけでありますが、今回はそういつた整理ということを重きに置きました関係上、記入の請求権というものにつきまして催告という点を省きまして、十年間で時効にかからせようということにいたしたわけでございまして、一應貯金法二十九條におきまする一般の從來の催告を取るという手続からはやや特殊な点を取つたわけでございまして、これは仰せの御趣旨から行きますと、やや片手落ということは私共といたしましても分るわけでございますが、動機といたしましてはそういつた氣持で一應催告を省いてやらして頂いて非常に事務上は処理がうまく行くというか、こう言つては甚だあれでありますが、そういつたような氣持から特別の法案にいたしたわけでございます。從いましてよく御審議の上尚御意見をお伺いいたしたいと思う次第でございます。
#27
○小林勝馬君 只今の御説明によると、事務の整理上非常に都合がよいから、こういうふうにしたというふうに私共聽き取れますので、非常に不満でございますが、こういうふうに郵便の五十銭乃至は僅かの金額に対しても催告をして請求をする権利を國民に持たして置きながら、一方においてこの証券を預けておつた者に対して、こういうふうな片手落のことは不都合じやないかと思うのでございます。そうしてこれを事務の整理上簡單に済ましたいというふうに承わると、國民は知らない方々が多数あるので、この知らない方々は何も知らないで自分の財産はなくなつておつたという結果に相成るのでございます。この点はこのままではちよつと賛成できかねるのでございますが、この証券の賣却代金を貯金に組入れるとありますが、組入れたときはどんな手続をおやりになるのか、又この原簿にどういうふうに御記入になるのか、それを御説明願いたい。
#28
○説明員(加藤桂一君) それは貯金に組入れると法律上はございますが、それならその貯金者が全然郵便局に足を運ばれなくても、默つておられて、その貯金原簿に賣却代金が記入されることになりますれば、一番理想的なのでありますが、それは御説明いたしますと、貯金原簿というようなものと、証券原簿というようなものは全然別個の原簿をなしておりまして、ただそこに関連性があると申しますると、ただ從來貯金通帳を所有しておられる方の、所持しておられる証券だけを保管しようという目的でそこに通帳との関連があるのでございまして、從いまして御本人が持つておられます郵便貯金通帳の表面に証券保管という四字の記しが付いておるだけでございまして、結局その証券につきましては、その御本人が持つておられまする証券預り証というものにどういう、例えば五分利公債なら五分利公債のどういつたものだというような銘柄が書込んでございまして、それに対しまして貯金局におきましては証券原簿というものを保存してやつておりまして、從いまして証券原簿には証券保持者の住所というものが実は書いてないわけでございまして、從いまして若しこれによりまして催告をするという手段を取ることになりますると、その証券保管証と、それから御本人の持つております通帳を見せて貰いまして、その通帳から手繰りましてその貯金預入申込証というものを予め調べまして、そこに初めて本人の住所が記載されておりますので、それからその住所を手繰つて催告通知をすることになるのでありますが、その証券原簿から貯金原簿に全部賣却代金を一一記入することはやつてできないことはございませんが、非常な手数と非常な人員を要します関係上、一應九月一日から三ケ月の余裕期間を置きますので、九月一日から貯金となつたものとみなすということでありますけれども、事実上は本人が預り証と通帳を持つておいでにならない限りにおきましては、原簿に金幾らと記入されないわけで、ずつと残るという恰好になるわけでございます。從いまして御本人の請求がありまして初めてその原簿に金幾らということが書かれまして、初めて貯金法二十九條に言ういわゆる貯金ということになつて來る。こういうことであります。
#29
○小林勝馬君 然らばそういうふうなことに想成りますと、三ケ月ということをもう少し期限を延長した場合には、事務局で何か不都合があるのですか。
#30
○説明員(加藤桂一君) この三ケ月というのは、ただ預金者がそういつた貯金に組替えられるのは嫌だ、自分は從來のままの証券の現物で返して欲しい、或いは從來のいわゆる賣却の請求をして、從來通りの賣却で返して欲しい。こう申される方が三ケ月の間はそういう請求をされてよろしいのでありまして、從いましてこれは三ケ月を多少延ばしても私共としましては何ら困ることはないのであります。これは大体三ケ月間の余裕期間がありまして、宣傳をすれば、周知をいたしますれば、そういつた強制するというか、一方的なそういう貯金に参加されるということは俺は嫌だ、元の証券のままで返して欲しい、或いは從來の賣却をやつて呉れと、こういう希望をする預金者の方はそれで滿たされる。それで三ケ月経つて何ら申出がないときは、一應この私共で保管しておる証券或いは國債の総金額、いわゆる賣却総額は預金部或いは勧業銀行に結局肩代りを受けて、そうしてそれを今度は貯金になつたものとみなすということになるが、事実上の手続としては預金者が証券の保管上の手続を以て郵便局を通じてお申出にならん限りにおいては、貯金の原簿に金幾らと、例えば一千円なら一千円という金額を記入されない。ただ観念上貯金というものはできたということにはなる。それはここの何の誰がしの財産の実際の金幾らという貯金ということにやるということは、そういつたことを自動的に自主的にやるということは、非常な手数と非常な努力がかかつて、事実上不可能と申上げてもいいと思います。從いまして御本人の申出を待つて初めて記入をされる。早く記入を申出でて頂くという意味で……それを默つておられると、又十年すると権利がなくなるということにいたしたわけであります。これは大いに宣傳いたしまして早く記入を申出でて頂く。御本人の貯金通帳が十年間催告して消えるという際にも、記入の請求があると、その持つておる通帳の証券保管という四字の記を郵便局で抹消するのですから、それを抹消いたされておりませんと貯金局の方ではよく分りますので、まだあなたはそういつた記入の請求をされておらないじやないかと御注意申上げるということになるわけでありまして、勿論それはいたさなければならんと思つておりますので、事実上の催告を何度もやれるという恰好にはなります。又そういたそうと思つております。或いは御本人が利子の記入の現在高証明を申出でたときは、証券保管という文字が抹消されておらないときには、まだあなたはこういつた手続をお申出にならんのですかということを御注意申上げるということは、必ず郵便局においてやらしたいと思つております。
#31
○政府委員(村上好君) 十年後に催告せずに処理をしてしまうということは、一般の貯金の権利の保護の上に権衡が取れんじやないかという点は誠に御尤もの点であります。
 それで実際の処理方法といたしましては、或る程度の高額なものを、或る額以上のものは調査に相当の手数を要しますが、それは住所を十分調べまして、実際においては沒入処分をする前に催告の手続を取りたいと考えております。その額は一体幾らにすればいいかという点になりますと、まだ具体的な数字を申上げる程度に至つておりませんが、小額なものは貰つた方も或いは迷惑がかかりはせんかとも考えられます。と申しますのは、こういうような例があるのであります。五円以下の利子の追拂いの爲替証書を貯金局で作製いたしまして本人に郵便でやりましたところが、その爲替を御本人がなかなか郵便管に取りに参らないのであります。参らないから又督促をいたしたわけであります。ところが本人は逓信省に向つて、かような小額な金を非常に手数をかけて取りに行かなければそれまでの話であるのに、まだそれに対して取りにいらつしやいと親切にも通知を寄越しておられる。これは電車賃をかけて取りに行くことさえ非常に煩わしいと思つている、かような無駄な手数を官廳は何故お取りになりますかと、非常に御注告を受けて、又非常に考えさせられる問題だと私は考えているのでありますが、かような問題もありますので、小額な爲替貯金に関する支拂いに関しては、將來これはこの國民経済全体の上から見て、電車賃にもならない、手紙で往復すれば十八円かかつてしまうといつたような、これらの面から考えまして、或る一定限度以下の貯金の睡眠貯金等のごときは、議会を通して全体の利益のために何らかの方法を講じなければならんとも考えております。これは貯金全体の一般的な問題でございますので、今回は手続きの運びに至つておりませんが、將來の問題といたしましては、貯金局としてはこれらの点に手を染めて、國費の節減を図る責務があると、かように考えております。さような前の実情などの関係で、全面的に五円前後の債権の催告を法律で又そういう権利を付與し、義務を持たなければならないということは、如何にもどうも煩わしいではないかという、そういうことも手傳つておりますので、かようなことにいたしたわけであります。將來は全面的にその点を研究したいと考えております。
#32
○小林勝馬君 只今の貯金局長の御説明が了承いたしました。余りに小額のものまでとやかくやらなくて、そういう点を特に留意してやつて頂きたいし、尚又先程課長の御説明のように、できるだけ周知徹底さして頂きたい、これを特に申添えて置く次第でございます。それから第二條の、整理証券の價格を政令で定めるということに相成つておりまして、先程大臣から一應の御説明がありましたけれども、どういうふうに政令でお定めになるのか、具体的のあれができましたら御説明を願いたいと思います。
#33
○政府委員(村上好君) これは額面價格で買上げるが、或いは時價で買上げるかの問題と不可分の関係であるのでありまして、時價で買上げればよろしいと思うのでありますが、この時價というものが、現在保管されておる証券等には公けに時價と認れられるものが実はないのであります。かような次第で、これは大藏大臣と逓信大臣と協議して決定するということで、初めはそういう案を持つていたのでありますが、それではやはりはつきりせんということで、結局これは政令を以て定める、時價を定める前提はやはり時價を参考として定めるという建前で、かようにいたしたわけであります。
#34
○小林勝馬君 郵務局長が見えたようですから……先程の郵便切手額賣さばき所及び印紙賣さばき所に関する法律の第一條におきまして、電信、電話の関係も從來郵便切手を以て納付するとか、いろいろな問題がありましたが、今後こういう点についての切手の賣却その他を如何ようにおやりになる御予定か、この第一條によりますと、郵便に限つたようになつておりますから、その点を御説明願いたいのが第一点。第二点といたしましては、第十條において「印紙の賣さばき人が、営利を目的としない法人でなくなつたとき。」ということになつておりますが、営利を目的とした法人になつてもこれはよいのじやないか、何故に営利を目的とする法人になつたらいけないのか、その点を御説明願いたい。
#35
○政府委員(小笠原光壽君) 只今の御質問にお答えいたします。初めの御質問につきましては、電氣通信の料金については、只今その方の主管局におきまして今後の電氣通信料金の徴收はすべて現金徴收で行くことを只今考究しております。從つて切手で取るということはなくなるであろう、かように考えております。仮に万一切手で取るといたしましても、その点は計算を明確にすることが可能であると考えております。第二の問題につきましては、印紙賣捌人については現在もそうでありますが、営利を目的としない法人に認めるということにいたしております。その理由は、若し誰にでも印紙の賣捌人を認めるということにいたしますと、恐らく商工業者を初めとして印紙を必要とする向きは皆賣捌人になることを希望する虞れがありますので、我我の方といたしましては、これは大藏当局とも協議いたしまして、現在もさようにいたしておるのでありますが、営利を目的としない法人だけに限る、印紙の賣捌人に関しましては……從いまして印紙の賣捌所における賣捌人が営利を目的としない法人でなくなつた場合には契約を解除するというように立案いたした次第でございます。
#36
○千葉信君 郵便貯金法に基いて保管する証券の整理に関する法律案について御質問申上げます。どうも大臣は公共事業の事業官廳の長官であるということを忘れて、独立採算制だけを強く主張するということだけを考えております。この証券保管の問題に関して、この事業の公共性ということを全然考慮に入れないで、そうして今度は証券の保管を廃するということをお考えになつておられるようでありますが、それはそれといたしまして、一番ここで問題になつて参りますのは、実は貯金関係の從業員というのは、私の承わるところによりますと、全國で大体二万三千人、そのうち証券保管の業務に從事しておる從業員は三千八百人ということでありますが、今逓信省の関係で三万八千人という人員が一應予算定員として行政整理の対象になつておるようであります。その証券保管を廃止するということによつて生じて來るところの、現在從事しておる三千八百人という人員に対しては、今度の行政整理という問題とどういうふうに関連をしておるか、現在もその行政整理の対象になつておる予算定員の削減のうちにこの数字が含まれておるかどうか、それから又実際にこの法律が施行されて、この三千八百人の從業員が殆んど仕事がなくなつたというような場合には、改めて現在の行政整理と関係なく、これらの人々に対する整理ということをお考えになられるのか、それから又若し配置転換ということをお考えになつておられるとすれば、果してこれらの人々を配置転換するような條件が國内に整つておるかどうか、これは私共の見方からすれば、現在の行政整理の対象となつておる人々もそうでございますし、それから又その他配置転換によつていろいろと考慮を繞らしておつても、住宅関係その他で以て配置転換ということがなかなかスムースに行かないということは、これは大体明白な状態でございますが、この上更にこの三千八百人という人々に対して、若し配置転換ということをお考えになつておられるとすれば、住宅事情その他の現在の生活の事情の問題は大臣はどういうふうにお考えになつておられるか、その点を一つこの際はつきり承わつて置きたいと思います。
#37
○國務大臣(小澤佐重喜君) 先ず、行政整理と本法案に基いて自然に生ずる人員の整理とはどういう関係があるかという問題が中心のようですが、それは結果においては或いはこれと関連を持つかも知れませんけれども、行政整理をやるという問題と、行政整理の一環としてこの問題ができたのじやないのです。この問題は今提案趣旨で御説明申上げたように、本來もこうしたことをいつまでもやつておるということが、國家的に見ても、又預金者に取つて見ても大した利益でないという見地から、こうすることがいいという意味で、勿論独立採算制には関係がありますけれども、やつたのであつて、こういうものを集めて、その結果行政整理三万八千人という結論が出たのでは全然ないのであります、ないのでありまするが、例えば九月末日までに整理をする、九月末日までにこの法律の成立によつて自然事務の方で簡素化されるというような場合におきましては、勿論その中へ入ると思います。これも同一に計算されると思います。そういう場合において、余剰人員がどういうような形で整理されるかというような問題は、これは一般の逓信從業員と同じことでありまして、別にこの保險の方であるからどうこうというようなことは、特段の何か開きを持つて参えてはいません。いませんが、今お話の一点にもあつたように、私の考えとしては、自分の意思に反して職を失うというようなことは人間の中の一番不幸なものであると考えておりますから、できるだけそうした人を少くするということが一番の目標であります。でありますから、たびたび話したように、私は非常に郵便事業の完全な運行から見れば、可なり不自由しておりましようし、又見ようによつては、その一部の人間の労働強化というか、まあ労働強化とは言えないでしようが、そういうことも言えば言えないことはないような状況で、三人の定員を二人でやつておるということが現在あるのであります。結論においては一人でもいわゆる自分の意思に反して退職する人がないようにという考え方、又労働組合の方でもそうした措置に対しては、むしろ協力する姿で現在おるのであります。でありまするから、私の考えとしては最終的には一人でも少なくするという考えの上に臨んでおりますから、今お話のように、仮に貯金事務が少なくなつて、ここから五百人でも三百人でも節約できればその方に向けて、同時にそこに新らしい定員に基いて欠員がないというような場合においては、できるだけ余剰人員を配置転換で行く、こういう場合に直ちに起る問題は住宅問題であつて、同時にその職員の住宅問題というものは重大な問題で、東京の眞の中にある事務所に余剰人員ができたから、これを名古屋に持つて行くというようなことは事実上困難でありまして、本局、本省に余剰があつた場合には、どうだ麹町の郵便局、四谷の郵便局に空きがあるからこつちの方へ行つて呉れないか、こういうように了解を得てそつちの方へ廻つて貰い、又特に本省に、或いは本局に未練があるというような場合には、本省、本局に欠員が生じた場合には優先的に元へ戻してやるというようなことで配置転換をしようと思つておりますし、これに対しては全逓の幹部の諸君も了解されて、今後盡力することを誓つております。でありまするから、私の氣持はどこまでも一人でも少なく、本人の意思に反した行政整理がないことを望んでおります。その結論において現実に何人できるかということは今予想ができませんが、最終目的はそういう氣持で進んでおります。
#38
○千葉信君 只今の大臣の行政整理に関するお考えに関連のある問題でございますが、実は第三國会で福井貯金支局の存置に対する請願が採択されまして、当時といたしましては廃止すべきではないという結論が出たことはこれは御承知の通りでございます。その後私共同じく通信委員会の席上におきましても、当時の大臣のお話をその後で承わつたときには、どうも存置ということはむずかしい、併しながらできるだけ從業員に対して首切りであるとか、配置転換という方向を避ける意味で、分局という形でもいいからこれを存置したいという御意見がございました。その後承わりますと、現在福井貯金支局に約百人程度の從業員だけが残りまして、残余の從業員はそれぞれ他の他方に配置転換をし、或いは本人の意思に反して退職せしめられたというような形に事実上追い込められた從業員も可なりあつたように承わつておりますが、この福井貯金支局の廃止に関するその後の人員整理の問題、或いは配置転換に関する現在の状況を承わつて見たいと、かように存じます。
#39
○政府委員(村上好君) 只今の御質問にお答えいたします。福井貯金支局の廃局の問題について、廃局後今日に至るまでの経過について御説明いたしますが、廃局をいたしまして、その直後証券原簿と、それから振替の両事務を直ちに金沢支局に移しまして、貯金事務だけは二十四年の七月までにあそこで残置して事務を執らせるという建前にして進行いたしたのであります。その後從事員は、尚その当時の逓信省の方針は、一人も積極的にこつちから首を切るとか、整理するということがなく、從業員は全部建前として本人の希望があればその任地に配置転換する、それから希望によつて退職する者は退職をしそれから地元で貯金局系統以外のところに若し欠員があればそこに配置転換をし、尚最後に欠員がなくてどうしても消化に困つたというときは、現地で貯金関係以外のものに定員外として配属させる、それで欠員ができれば自動的にその人が定員に入つて仕事をさせるようにするという建前で参つて來たのでありますが、その後転勤を希望する者が相当出て参り、転勤を希望する者に対しては、先ずこちらとしては、その者が任地でできるだけ宿舎に差支えないように考慮する。本人が新戚に行くような場合にはこれは別ですが、そうでない場合には宿舎を役所の方で考慮してやるという建前を取つておるのであります。例ね転勤した者は役所の方の手で宿舎を十分準備して、それで転勤の発令をしたような次第であります。又自発的に辞める者も相当出て参りまして、これは自発的に辞めるのでありますから、これはその辞表を受理して依願免の形を取つて処理をいたしました。かようにして二百四十名の從事員が、現在残つておるのは、只今お話の百名前後と考えております。これらの者も逐次只今申上げましたような宿舎の準備のあるところで、本人の希望する向きはそこに転勤をするように慫慂をしております。それから尚まだ貯金事務は全部依然として元の福井支局で取扱つております。これの移転に從いまして、早晩金沢に移さなければならないと考えておりますが、それまでは未だその身分について辞職を強要したというようなことはございません。本人が辞めるというような希望の者が相当あるようではあります。それから尚この辞めるという者についても、今度の一般的な行政整理の問題もありますので、その一般的な行政整理の退職の條件がよければ、それに從うのが本人のためにいいと考えますので、その一般的なやつが決定してから発令したいと考えておりますのも相当ございます。大体現在のところは以上の通りであります。
#40
○千葉信君 只今の貯金局長の御説明で一應現在の状態はつまびらかにされましたけれども、実はあの福井貯金支局を廃止すべきでないという結論は、御承知のように参議院におきましては委員会も通過いたしましたし、それから本会議をも大体全会一致という形で通過をいたしております。從いまして國会の立場から言いますと、あの問題は労働問題の一環であるというばかりでなく、もう一つは貯金事業の発展のためという見地からも、福井貯金支局は廃止すべきでないという結論が國会として出たわけであります。それに対していろいろな事情があつたかも知れませんが、一應國会のそういう全体の意見というものが示されたという形において、特に附帶的には分室のような形でもいいから存続すべしという意見まで付けておつた筈であります。そういう点までも完全に無視されたという形になりますと、実は國会のそういう意見というものが、もう政府によつては一片の考慮も加えられずに破棄せられたという結果に陷つておる状態でございますが、一体そういうふうにまで國会の意見というものを無視しなければならなかつた事情は一体どこにあるか。主要な点をこの際はつきり承わつて置きたい。かように存じます。
#41
○政府委員(村上好君) 福井貯金支局を廃止して分室という形を存続させることは非常に無理であるということの御説明、それから御了解を得ることについては当時の逓信大臣が参議院の委員会でも申上げたと私は了承いたしておるのでありまするが、私共はあれでその間の御了解は得ておるものと考えております。さように考えておるわけであります。
#42
○千葉信君 只今のお話では、当委員会として大体降旗逓信大臣のその当時の説明によつて了承したというような御説明でございまするけれども、あの御説明のときにも、私共は何とかして院議を尊重する方向に副いたいというので努力しておるという、こういう御説明だつた筈でございまして、又我々もそういう限りにおいて了解していた筈でございます。併し只今承わつておりまするというと、もうこの問題についてはあの当時すでに御了解が成立しておるようだという御説明でございましたが、ちよつとその点は私とちよつと当時の記憶が食違つておるようでございますが、その点についてもう少し明確にもう一度この席上から当時の主なる事情だけでも結構ですから御説明願いたいと存ずるわけでございます。
#43
○政府委員(村上好君) 福井支局を廃局しなければならないというこの動機につきましては、その当時縷々御説明を申上げたように、福井支局は元々戰時中に原簿所管の意味を以て金沢支局から福井縣下のものとしてあそこに移して支局というものを作り、その後戰爭が終戰と相成りまして、貯金事業全体として戰爭時代の所管のためにやつたいろいろな施設、戰時中に講じた特殊な施設等は漸次整理せねばならないという、そういう状態、事情に置かれておるのであります。かような動機からいたしまして、福井貯金支局を金沢に持つて來るということは、元の状態に復するということなんであります。元の状態に復するということになれば、從つて分室としても置く必要はないということに相成るのでございます。かような意味で若し分室として残すならば、何も福井支局を廃止する必要がないということに相成るのであります。福井支局を廃止するということにした以上は、分室で同じ建物で同じ人間で事務を扱つておるということは、廃止したということが何らの意味もなくなると、かような関係にありますので、分室で存置するということもこれは非常に無理なことであるということを申上げたと、私は考えておるのであります。
#44
○千葉信君 私のお尋ねしておることは、先程申上げたように、あの請願というのは一應國会の全体の結論という形において存置すべきだという請願が通つておるわけであります。從つて私のお尋ねしておるのは、そういう國会の意見というものを無視しても、尚且つ只今御説明あつたような当時の逓信省の考えというものを、そのまま固執しなければならなかつたという原因は一体どこにあつたか。
#45
○政府委員(村上好君) 私から申上げるまでもないのでありますが、形式は請願として出ておるのでありまして、請願でありますから、その扱いは政府としてもその扱いをしておるわけであるのでございます。それから衆議院ではその請願は採択されたのでございますが、衆議院におきましてはそれの反対の立場を取つていたのでございます。それでかような状態になりますと、参議院はこうである、衆議院はそれの反対であつたということになると、政府としてはそれでは國民全体の総意はどこにあるかというようなことも考えなければならないので、すでに政府の方針としては廃局を決定いたしまして、官報に告示して、すでにそれの事務を進行したのでございまして、これを又遡及して取消すということは、これは又非常に重大な問題になりまして、衆議院と衆議院との関係がそういうような状態になつておるのも勘案いたしまして、衆議院の御意向は十二分に斟酌いたしたのでありますが、かような措置を進行せざるを得なくなつたような次第であります。
#46
○委員長(大島定吉君) 時間も経過いたしましたので、この程度で散会したいと思いますが、散会に先立ちまして一言大臣に私お伺いしたいのですが、この各法律を施行するについて特に費用が要るかどうかということをお聽きしたいと思います。
#47
○國務大臣(小澤佐重喜君) この法律の施行のために直接に特別の費用が要るという事実はございません。
#48
○委員長(大島定吉君) それでは本日はこの程度で散会いたします。尚、次回の委員会は明後日一時から開会いたします。
   午後三時三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     大島 定吉君
   理事
           中村 正雄君
           小林 勝馬君
   委員
           下條 恭兵君
           加藤常太郎君
           松嶋 喜作君
           深水 六郎君
           千葉  信君
  國務大臣
   逓 信 大 臣 小澤佐重喜君
  政府委員
   逓信政務次官  武藤 嘉一君
   逓信事務官
   (郵務局長)  小笠原光壽君
   逓信事務官
   (貯金局長)  村上  好君
   逓信事務官
   (簡易保險局
   長)      岡井彌三郎君
  説明員
   逓信事務官
   (貯金局業務課
   長)      加藤 桂一君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト