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1949/04/14 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 地方行政・大蔵連合委員会 第2号
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1949/04/14 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 地方行政・大蔵連合委員会 第2号

#1
第005回国会 地方行政・大蔵連合委員会 第2号
昭和二十四年四月十四日(木曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方配付税法の特例に関する法律案
 (内閣送付)
  ―――――――――――――
   午後一時十七分開会
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政、大藏連合委員会を開会いたします。
 今日の議題は、地方配付税法の特例に関する法律案の予備審査であります。木村國務大臣が出席されております。又大藏大臣も追つつけ御出席になります。質疑をお願いいたします。
#3
○小川友三君 木村國務大臣がお見えになつておりますので、大藏大臣と両大臣にお伺い申上げたいのでありますが、この配付税の問題ですが、地方の配付税をいわゆる総額的に減額なさつたという事実は、行政整理を断行しますので、それを予定にお入れになつて減額をなさいましたのかどうかということを先ず木村大臣にお伺い申上げまして、それから地方財政が非常に困難であることは間違いのない事実でありますが、地方長官に対しまして何か新税を幾つか許可をする御方針でありますかどうか、この二点につきまして木村大臣にお尋ねいたします。
#4
○國務大臣(木村小左衞門君) 行政整理を含めた予算の構成であるかどうかというお尋ねでありますが、この点については、大藏大臣が後刻見えますから、大藏大臣の方からお答をいたします。私の所管といたしまする地方の財政ですが、これは申上げまするまでもなく、最近地方財政は非常に窮乏をいたしております。極く簡單に窮乏をいたしておりまする地方の現況を申上げます。すでに標準率の超過をいたして地方税を賦課しておりまする町村は、一万二百の中で殆んど半数くらいございます。尚又法定外の独立税を課しておりまする町村がこれも百数十あると思います。これを以て見ましても、尚又盛んに或る行政的な意味を含んでおりまする寄付金を集めておりまするような状況から見まして、殊に地方の町村財政というものが非常に窮乏いたしているということが認められるのでございます。その最も大なる原因は最近におけるところの物價の高騰が主なるものであります。從つて賃金給與ベースが三千七百円ベース、これは一昨年まででありました。昨年改訂いたしまして六千三百円、殆んど倍に近いような給與ベースができまして、二十四年度の予算には全面的にそれが関係をいたして参ります。尚、地方には六三制の教育制度改革によりますところの負担があるとか、又地方警察費負担、消防署負担というようなものが、これまでなかつたものの負担が倍加されているというようなことで、地方財政は相当窮屈に圧縮せられまして、窮乏いたしていると私は認めているのであります。この際配付税は行政整理を予定に入れて減額をされたかというお尋ねのようでありましたが、これは経済九原則に則りますところのいわゆる経済総合的予算の編成に当りまして、日本経済の基本的な安定の基盤を定めたる一大國策の線によりまして、これを認めざるを得んという問題によるものであります。
#5
○小川友三君 大藏大臣がお見えになりましたので、この地方配付税の問題につきまして、少しお伺い申上げます。この配付税が非常に減つているというのは、今も木村大臣から九原則の線に沿うて、いわゆる日本経済の確立という意味から基本原則的にこういうことになつたのだというお話でございまして、了承するものであります。行政整理面は、地方行政におきましては、どういう工合に進行なさいます御予定でございますか、大臣の御所見をお願いいたします。
#6
○國務大臣(池田勇人君) 政府の行政整理につきましては、今閣議で一般官廳三割、現業官廳二割を原則といたしまして、各官廳の事情によりまして差がございまするが、この原則の下に人員を整理しますと同時に、行政機構につきましても檢討を加えて、本省の部局を減らしますのは勿論、地方出先機関の徹低的整理を図つているのであります。大体今明日中に決まると考えております。尚この際御質問ではございませんが、折角参議院の地方配付税関係の委員がお集まりになつた機会でございますので、今までの経過につきまして簡單にお話し申上げ、御了解を得たいと思います。当初私の考えでは、大体七百十億円の配付税を一應計画いたしておりました。併しこれは木村國務大臣ともお話ししまして、地方の税收入につきまして檢討を加えるのみならず、地方財政のスケールをどの程度にするかということについて、関係方面も関心を持つておりますので、一應これで行きましようという了解の下に関係方面へ提出いたしたのであります。その後私の当初考えておりました一般会計の予算について再檢討を加えられました結果、只今提案いたしているようなものに相成つたのでございまするが、大体は國の財政も特殊の種目であります終戰処理費並びに價格調整費を除きました分につきまして、四割程度の膨脹になつております。地方も当初は四千五百億とか或いは四千億のスケールというような議論もございましたが、大体國と同じような三千五百億程度のスケールになりました。而して三千五百億円の歳出を賄うにつきましては財源がどうかというので、財源の方を檢討して参りますと、相当御承知の通りに前年からの実績課税であります関係上、事業税が非常に殖えて参ります。又價格の騰貴によりまして業者の所得も予期以上に殖えて参りました收入を確保する見込もつきました関係上、スケールを三千五百億円程度とすれば五百七十七億円で済むのではないかということに相成りまして、そこで押えられた次第でございます。先程木村國務大臣も言われましたように、六三制の問題或いは地方警察その他各般の経費の膨脹はございまするが、今年は九原則実施の初年度としてなかなか困難ではあろうが、この程度で賄つたらどうかという強い要請もありましたので、只今提案いたしておりますような五百七十七億円に相成つたのでございます。それで國も歳出につきまして極力節約し、重点的に使つて行こうと考えておりまするが、地方におきましてもやはり國と歩調を合せまして、少いながらも効果的にやつて行つて頂き、將來の問題といたしまして、地方財政確立のために犬馬の労を取りたいと思つておるのであります。御承知の通り只今の税法は昭和十五年に、いわゆる戰時体制という考え方から全部國に取上げて、そうして宛てがい扶持に地方に配付する、こういう考え方がまだ改まつておりません。新憲法の下、地方分権の確立が叫ばれておるにも拘わらず、財政的には何ら改革がないのであります。私といたしましては地方分権の確立をいたしますためには、どうしても立派な独立財源を持つことが是非とも必要であると考えておるのであります。どういう方向で行きますか、從來と所得税附加税によつたり或いは三收益税、地租、営業税の附加税を取つたりしておりましたが、只今のところ三收益税は独立財源に相成つております。今後の問題は所得税附加税を置くかどうかという問題でありますが、私は他に適当な独立財源がないということになれば、所得税、法人税につきまして全部國に取つて、そうしてこれを財源として配付するということを改めて、所得税或いは法人税付加税ということを考えて行つてはどうか、又外に適当な方法があれば、それも考えなければならないと思いますが、所得税附加税的なものによつて行くのが一番独立財源としてはいいんじやないかということにつきまして、檢討を加えておるのであります。ただ問題は各都府縣によりまして非常に財政状況が違つております。いわゆる何と言いますか、税源が区々でありますので、全然配付税的なやり方を止めてしまうということは困難でございましようが、昭和七、八年頃から十五、六年頃までに考えました地方財政調整交付金、財政調整の交付金というものを置きまして、そうして非常な財源の不足の府縣につきましては調整を考えるということにして、独立財源を地方に持つて頂くということにつきまして今後努力して行きたいと、こう考えておるのであります。幸い最近、アメリカからシヨープ博士が來られることに相成つておりますので、私は國の税制並びに地方の税制につきましても再檢討を加えて、地方分権の線に沿つて税制について考えて行きたいと考えるのであります。
#7
○小川友三君 関連して……只今大藏大臣から地方財政の不足があつた場合の対策までいろいろ御説明を賜わりまして、その点につきましては満腔の敬意を表するものであります。又諸般の情勢がありますので質問をこれで終ります。
#8
○島村軍次君 只今大藏大臣の説明によりますと、歳出を三千五百億円に押えて行くと、その結果五百七十七億の配付税を決定されたということでありますが、今回の國の予算の編成は、いわゆるドツジ、ラインによられたことは誠に御苦心の点は拜察いたすのでありますが、その結果地方に及ぼす影響は、むしろ國の財政は均衡を取れてもいいが、地方の財政は均衡を取れなくてもいい、こういう結論になるのじやないかと思うのであります。これは、本年からスタートをお切りになる場合においてはともかくとして、從來多分にいろいろな経費をお約束になり、又法律的にもお約束になつて、又起債の面においても同樣に総額の枠を大体お決めになつて。而してその範囲内において地方財政というものを賄つて來た。然るに今回の三千五百億円の歳入、この收支のバランスを見ますというと、すべて法律に規定されたものを蹂躙し、地方の起債によるべき公共事業のごときは全く停頓状態になるという情勢になるので、そういう結果になると思うのであります。國が約束された補助費のごときも、場合によれば、場合によればでばありません。從來二分の一、或いは又三分に一という約束をされておるにも拘わらず、今回は地方で全部持てと、こういうふうな線で御計画になつたと見るより外、この三千五百億円の数字はなかなか納得の行かない数字であると思うのでありますが、大藏大臣に承わりたいのは、一千五百億円に決定され、五百七十七億に決定されました際におけるこれらの問題について、どうお取扱いになりましようか、一應承わつて置きたいと思います。
#9
○國務大臣(池田勇人君) 三千五百億円の査定の際には、私は直接にタッチいたしておりませんが、國の事務でありまして、地方に委任しておるものにつきまして、さつきお話のように、約束を破つた点はないかと思うのであります。ただ問題は配付税に規定いたしております所得税、法人税等の三〇何%というのが、今回一六・何%と、こう相成つたのが非常に地方としてはお困りの点であると思うのでありますが、大体この配付率につきましては、今までも地方の財政状況を見まして、毎年率を変えて行くというのが例であつたのであります。この三〇・何%というのは、既得権のように考えられる向もあるのでありますが、又そうでなしに財政状況を見合つて、その時どきに変えるという考え方もあるのでございまして、この点は今まではつきりいたしておりません。御承知の通りに、昭和十五年に地方分與税、分與金特別会計ができましてからは、殆んど毎年のように変えている状況であります。從つて既得権なりや否やについて議論をしたこともあるのでありますが、この際としては國の財政状況等を勘案いたしまして、地方、中央の財政調整のために、こういう五百七十七億円に相成つたことであるのであります。
#10
○委員長(岡本愛祐君) 島村君に申上げますが、大藏大臣は今日衆議院の予算委員会が最後だそうです。もう直きあちらにお出でになりますから、要点をお願いいたします。
#11
○島村軍次君 大藏省の五百七十七億に決定されましたるその根拠の中には、秋方税のうち、國税とすべき営業税について、本年度の二倍六分に計上されているように承わつておりますが、この点について過大であるかと思われますが、この点について大臣の御所見を……。
#12
○國務大臣(池田勇人君) 地方の事業税につきましては、前年の実績によつて課税することに相成つております。御承知の通り今年度の事業、二十三年度の事業税の收入は大体予定通りに取れることに相成つております。それを根拠として今の税率を彈きますと倍額以上に相成つております。数字で申上げますと、昭和二十二年度の事業税の対象となりまする所得税の事業所得税額は五百億程度であつたのでありますが、二十三年度の予算の事業税は千二百億円に相成つております。そうしてこの千三百億円は、只今のところ大体徴收可能と見込めるのでございます。從いまして、かかる関係上税率を据え置きましても、それだけの收入が入ることは確実でございます。
#13
○島村軍次君 地方でこの事業税の徴收については本年度も非常の苦労をし、怒らく本年度の実績から考えますという、これは只今御説明になりましたのは架空の数字であつて困難だと思います。これに対しましては更に檢討を要するかと思うのでありますが、この点は時間の関係がありますから、意見の相違として、次にこの遊興飲食税について政府は百二十四億を計上されておる。その理由は、從來の本年度の実績と、それから二十一年度の徴收を廃止した当時の実績と、物價指数とによつて御計上になつておると思うのでありますが、この点に対しましても、この数字は架空の数字になるのじやないかと思うのであります。それに対する所見と、尚仮りにこれだけの数字が仮定的に徴收し得ると考えましても、この遊興飲食税の徴收は頗る困難であろうと思うのであります。その場合には地方の税務吏員を相当増員をなければ徴收が困難なことは、私の申上げるまでもないことだと思うのであります。そういう問題に対する大臣の所見、前段と後段とについての御所見を伺いたいと思います。
#14
○國務大臣(池田勇人君) 昭和二十四年度の予算につきまして、事業所得に対しまする所得税の千九百億円につきましては、議論は両院の委員会であるのでありますが、地方税の二十四年度の事業税收入につきましては、すでに國の方におきまして徴收済みの税金に対しまする基本を対象といたしますので、私は大体地方財政当局の見込まれておる数字が徴收できると考えております。次に遊興飲食税につきましてはいろいろな見方がございます、なかなかこの税金は税の性質上徴收が困難な点は我々も経驗がございまして十分知つておりまするが、昨年の予算でございましたか、十数億円というようなことを聞いております。私は所管でございませんから、はつきり遊興飲食税を何ぼに見積つたかということは存じませんが、私の考え方を以ていたしますと、遊興飲食税の課税になります旅館、料理店、或いは喫茶店等につきまして、政府で取つておりまする所得税から逆算いたします。例えば一千万円の所得があれば、この旅館については四千万円或いは三千五百万円の收入があると、それに二〇%の分を掛けるとこうなる。又貸席につきましても、所得から逆算いたしまして振合いを考え、これに所定に六〇%を掛ければこうなる。或いす喫茶店についても、そういう方法でやつて行くとこうなるという計算は大藏省でいたしております。又政令非該当について申上げたのでありますが、政令に該当するものにつきましても、相当程度の増收が見込み得る計算をいたしておるのであります。所得から逆算いたしました賣上げに対して所定の税率を掛けましても、大藏省といたしましては性質上徴收減が相当あるということを見込んで、地方財政委員会と折衝したことと想像いたしております。急に遊興飲食税額が多くなつて徴收に困難を伴うことと思いまするが税法の趣旨から申して極力税の徴收には地方におかれても万全を期して頂きたいと思うのであります。徴收に対しましての吏員のやり方につきましては、木村國務大臣からお答え願いたいと思います。
#15
○島村軍次君 遊興飲食税については大体徴收し得る見込だという御意見でありまするが、これを御算出になりました基本的数字を大藏判の方から御提出をお願いいたしたいと思います。それから配付税の減額については改正の法律案が出るようでありますが、これは恐らく本院においてはかくのごとき無謀な法律案に対しては賛成をされないと思いますが、若しそうなつた場合には、大藏大臣としてはどういう御所見をお持ちになつておりまするか。もう一つ、起債については、すでに本年度において、二十三年度において継続されておる起債額の、政府において地方財政委員会と大藏省とで追加起債を認めるために、確か三十数億の起債の増額に対する申請をお受付になつておつたと思うのでありますが、それが全く打切られた問題に対する善後措置については、どうお考えになつておりますか、併せて承わりたいと思います。
#16
○國務大臣(池田勇人君) 地方配付税法の改正案が通らなかつた場合にどうするかという第一の御質問につきましては、私は是非とも通過さして頂くようにお願いいたしたい。これを以てお答といたします。尚、第二の三十数億円の地方債につきましては、他の政府委員よりお答えさせることにいたします。
#17
○委員長(岡本愛祐君) 只今の他の政府委員よりのお答ですね。大藏大臣はお急ぎになりますから、後程にいたしまして、大藏大臣への質疑を続行いたします。
#18
○西郷吉之助君 私は大藏大臣に伺いたい点がありまするが、その点に触れまして先程島村委員へのお答の中にも大臣がちよつとお触れになつておりまするが、重要な点でありまするが、はつきりと御質問して置きたいと思います。と申しますのは、現在本委員会でも配付税の改正案につきまして審議中でありまするが、この配付税の法案におきましては、先程大藏大臣の御説明の中に、最初予算編成の際に自分は配付税額を七百十億と考えておつたというお話でございましたが、現在配付税法には御承知のように三三・一四と相成つておりまして、これからするならば千百四十五億が計上されるわけでありまするが、はつきりとこういうふうに税率が配付税法に規定されて、これは嚴然たる法律であるのであります。先程大藏大臣は配付税の問題につきまして、こういう問題は毎年そのときの財政状況に睨み合して決めて行くべきものであるというような御所見の開陳もありましたが、現在におきましては少くとも配付税法にこういう率がはつきりと明示されておる以上は、予算編成につきまして、それを單に大藏大臣の権限におきましても國会の議決を無視して、こういうふうに七百十億円を計上されるということは甚だ不穩当であり、我々といたしましては考え得られない点でありまするが、そういうふうな法律に規定してある明記事項を、予算編成にしましても、殊に今回の予算編成は画期的なドツジ・プランでありまするが、如何ような場合にあろうとも、現在の法律にはつきりと明示してあるその現行率を、自分の考え一つで変更して、七百十億を適当と考えてお出しになつたというお話でありますが、そういう点はどうも、どういう根拠に基かれて大藏大臣が七百十億円をお考えになつたか。現行配付税法のその規定を、はつきりと明示されておるそういうふうなものを、どういうふうな根拠に基いて変更されたのか。そういう点は極めて重大なことでありまして、これは今後このままで行くならば極めて悪例を残すと私は考えるのであります。幸にして両院におきましてこの配付税法の改正案が通れば、結果的には辻褄が合うわけでありまするが、その事前において、この法律を無視して適当額を計上されるということは誠に承服しかねる点であります。これは最も重大な点でありまするから、ここではつきりと大藏大臣からその変更された根拠につきまして私は伺つて置きたいと思います。
#19
○國務大臣(池田勇人君) 私は独断で法律の規定を改正するという氣持は毛頭ございません。御承知の通りに、この配付税法におきまする配付率というものは予算と共に常に決められる問題でございます。で、昨年の議会におきましても、ずつと遡りますと昭和十六年以來、毎年予算の決まりますときには、それと同時に配付率が変つておるのでございます。で、これは沿革的に申しますというと語弊があるかも知れませんが、大体この配付率を決めますのは、中央と地方との財政を調整するので決めるのでございまして、率が上つたり或いは下つたりするのでございます。從つて予算を組みます場合には、國の予算を組みますと同時に地方予算につきましても檢討をいたして、本年の既定の率でいいか悪いかということを檢討するのを慣例にいたしておるのであります。而うして又七百十億円の配付率を予定いたしましたときには、これは木村國務大臣との間におきまして、地方税の收入等についても檢討を加えなければならんし、或いは財政の釣合いの問題についても考えなければならんので、一應これで出しておいて檢討を加えましようというので、三〇・何ぼの率によつたわけでございません。而して今お話の千数百億円に上ると申されますのは、当時は私は二千二百八十億円の所得税を予定いたしておりましたところ、関係方面の指示によりまして三千百億円になつたから、その既定の率で行けば千百億円になる。こういうお話でありまして、私は地方に只今配付税として千百万円を出した場合の國の財政を想像いたしますると非常に困難になりますので、今まで予算を決めるときには、重ねて申上げますが、地方の配付率と予算とを見合いながら考えまして、予算を提出するときは先例にはなりますが、配付の率は毎年変つて來ておることを御了承願いたいと思います。
#20
○西郷吉之助君 只今の大臣の御説明でありまするが、実際に國家財政も苦しいから、殊に今回のドツジ・プランの予算案の編成に対しては、実際に編成が困難であるということは、その窮状は私もよく分るのでありまするが、只今の大臣の御説明の中で、配付税法の配付税額は年々予算編成のときどきに変るべきものである。その状況に睨み合せてやるべきであるというそのお考えは誠に分るのでありまするが如何せん現在は、はつきりと今年限りという文字はこの法律の中になくて、この三三・一四で配付税額を決めるように規定されてあるのでありまするから、それを今回のように変更されたというその点が分らないのであります。実際の面において予算編成が困難な状況になつた。それと睨み合せて、こういうふうに減額したというその実際の結果は、我々もよく承服できるのでありますが、そういうふうな法律に規定されておるものを、事前にそれを変更して七百十億と、そういう金額をお出しになつたその点に甚だ了解に苦しむ点があります。只今の実際の面において、苦しいからこういうふうなものを出したと、そういうふうな苦衷のある点は我々も篤と御諒察いたすところでありまするが、どうも只今の私の質問に対しましては、大臣の御説明では承服いたしかねるのでありまするが、私はこれ以上はお伺いいたしましても、いたし方ないと思いますから、この点は私は打切ります。
#21
○波多野鼎君 地方財政法の第二條の第二項に、こういうことが書いてあります。「國は、地方財政の自主的な且つ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性をそこない、又は地方公共團体に負担を轉嫁するような施策を行つてはならない、」こういうことが地方財政法の第二條第二項に書いてあるのであります。今度の國の予算の編成が非常に困難ないろいろの局面を持つておつたということは我々もよく分るのでありますが、地方配付税法の配付金をこれだけ減額したということは、これは國家財政の都合によつて地方團体に負担を轉嫁するということに当るのではないか。そうだとすると、地方財政法第二條第二項の規定と正面に衝突することになるが、この点についての大臣の御所見を伺つて置きたいと思います。
#22
○國務大臣(池田勇人君) 所管大臣からお答えした方が結構かと思いまするが、これは地方財政法の趣旨を書いておるのでありまして、率を変えることがいかんとは書いてないと考えております。尚、配付税法の第二條の点につきまして、先程西郷委員からのお話がございましたが、これは大体毎年変えるのが例と言うてはあれでございまするが、予算ができてから片一方を変えるというのが慣例的と言いますか、(「ちよつと苦しいですな」と呼ぶ者あり)どちらを先にするかということは、予算ができましてから変えるというのが、今まで十年間くらいの例なのでございます。
#23
○波多野鼎君 私の聽いておるのは、そういうことじやなくて、地方財政法には成る程地方配付税の率を変えてはならんということは書いてない。そういうことを書く必要はない。そういう馬鹿げた答弁では承服できないのです。この第二條第二項の規定と正面衝突するが、大藏大臣はどう考えるかと、そう聽いておるのです。
#24
○國務大臣(池田勇人君) 私は國並びに國の予算等と勘案してこの規定は考えるべきであると思います。
#25
○波多野鼎君 勿論國全体の、地方公共團体を含めてバランスを取つて作るということは大事なことに違いない。が今度の國の予算の編成の仕方から言うと、配付税法によりまして國において当然負担すべきものを、國において負担しないで地方公共團体の負担に轉嫁した、これは疑いない事実なんです。この事実に照して見ると、今の國の予算の編成の仕方は第二條第二項と反すると我々は解釈するが、大藏大臣はどう解釈するかと言うのです。
#26
○國務大臣(池田勇人君) 私は反するものとは考えておりません。
#27
○波多野鼎君 どういう意味で反しないと考えるか、その理由を説明して頂きたい。
#28
○國務大臣(池田勇人君) 國も地方も一体でありますので、國の財政と見合いながらこういうものの解釈をすべきものであると思うのであります。今この第二條第二項は「國は、地方財政の自主的な且つ健全な運営を助長することに努め」とありますが、これには努めております。「いやしくもその自律性をそこない」、害うような予算ではないと思つております。「又は地方公共團体に負担を轉嫁するような施策を行つてはならない。」、地方公共團体に負担を轉嫁するものではないと考えております。
#29
○鈴木直人君 只今大藏大臣の御説明は、見解の相違とでも申しましようか、そういうふうに考えて私は聽いておるのでありまするが、私が調査したところによりますと、二十二年度の地方総予算と配付税の繰入額との比率を見ますと、二十二年度においては五〇%、二十三年度においては三七%、二十四年度においては二八%というふうになつておるように思つております。そうしますと勿論税が非常に多くなるという見解があるかも知れませんが、先程大藏大臣の御説明によると、大体昨年の実績によつて税は見積つておるのでありまするからして、必ずしも税が地方において多くなつておる、地方税においては多くなつておるということが想像できないのであります。而も地方において施行するところの事業は段段殖えて來ておるという場合において、昨年が三七%であるのに拘わらず、本年度は三千五百億の総予算に切り詰めても二八%というようなパーセンテージになつておるのでありまして、この率から見ますと、正に波多野君が申されたと同じような数字が現われておると思う。それでも第二條の第二項には反しないという見解であるか、それを具体的に数字の面を御説明頂きたいと思います。
#30
○國務大臣(池田勇人君) 予算のスケールに対しましての配付税の割合はお説の通りでございます。併しこれは先程來縷々申上げましたように、配付率、配付金というものは中央、地方の財政を見合いながら調整して行く建前、慣例を取つております関係上、そう相成つたのでございます。私は今回五百七十七億円で地方の方はなかなかやりにくいでございましようが、第二條の二項に反しているとは考えない次第であります。
#31
○委員長(岡本愛祐君) 大藏大臣はこれから衆議院の予算委員会に出られます。又今度の機会に……それでは地方財政委員会の委員長である木村國務大臣に御質問願います。
#32
○島村軍次君 先の御答弁を願います。
#33
○委員長(岡本愛祐君) 申上げます。遊興飲食税の調査表、これは地方財政委員会の方から出して頂きたい。それから起債額の根拠ですね。
#34
○島村軍次君 増額されておるやつがストップになつたというが、その理由はどうか。
#35
○委員長(岡本愛祐君) それに対して政府委員から……。
#36
○政府委員(荻田保君) 先程のお尋ねの二十三年度におきまして、大体政府として地方公共團体に約束しておりました三十六億円の地方債額、これは二十三年度中におきまして、関係方面の了解を得られませんでしたので、遂に二十三年度において許可することを得なかつたことは非常に遺憾でございますが、二十四年度に繰越してこれを許可することにつきまして同意を得ましたので、至急その手続を始めておりますので、もう事実上の問題といたしましては片附いておるような次第でございます。
#37
○島村軍次君 大藏大臣にもつとお聽きしたいと思つたのですが、時間がありませんから、先般地方行政委員会で承わつたところによりますと、主管大臣は、今度の配付税については相当遺憾の意を表しておられたと思うのであります。そこでこれの收拾策について、どういうお考えをお持ちになつておりますか。一例を申上げれば、起債の問題と言い、或いは補助率の問題と言い、或いは又税の收入の見積り過大と言い、これは歳入面において相当に欠陷を地方財政に及ぼすと思います。尚歳出面においては三千五百円に切られたという数字は御承服になつておるのかどうか。ベースの引上げだけでも相当の額に上ると思います。又税の收入を確保するためには、先程申上げたように相当の吏員の増員も要することだと思います。又この法律で決められた経費の國庫負担、その他地方財政に及ぼす影響は非常に大きいと思うのでありますが、歳入面における將來の対策、併せて具体的に一應御意見を承わつて置きたいと思います。
#38
○國務大臣(木村小左衞門君) 誠に御尤もなる御質問でございます。配付税がかくのごとく大削減されましたということにつきましては、責任者といたしまして誠に遺憾でございます。遺憾でございまするけれども、一方國策として、九原則の経済原則の軌範によりまして、國策としてこれを遂行しなければならんということになりました以上、止むを得ず承服せざるを得んことに相成りまして承服いたしましたのでありますが、お説の通り、これからこの差額を地方財政の上においてどう賄うかという御質問につきましては、これはどうもいたし方がありません。できるだけ地方税收の方を最高限度に殖す。それはどういう方面で殖すか、これも随分檢討に檢討を愼重に重ねましたのでありますが、地方税の項目につきましても、あらゆるものが片端から地方税の対象となつておりますし、担税力から申しましても、そうそうどうも無闇に課するということも、民生の安定の上から課するというわけにも参りません。これにも限界のあることでありまするが、できるだけできそうなところから最大限の徴税をいたしまして、そうして一方、最も力を入れなければならんと思いますのは、國が地方へ委託しておりまするところの事務であります。これが御承知のように、町村は七割強であり、府縣に参りますると八割強も実際國の仕事をやつてるところの経費で予算が計上されておるような状況でありまするから、この際には國の委託事務をできるだけ今度の行政整理の線に沿いまして、この一環としてうんと切り詰めた貰つて、その剩余するところの、余つたものというものは、これは地方公共團体に向つてそのまま余剩のものは、これまでのものと整理して余剩そのまま地方公共團体に移して貰うということと、又一方は、各地方公共團体みずからも自粛いたしまして、経費節減を図るというようなことに向つて参りますよりどうも方法がありません。それにつきまして具体的な方法を持つておるかということでありまするけれども、この配付税がかくのごとく予算において決定せられましてからまだ日が経ちません。時間を余り持ちませんので、まだはつきりとした具体的な数字をお示しするわけには参りませんが、その一つの方法といいたしまして十二日から地方の、各都道府縣の総務部長の会合を持ちまして、この方法について今後意見の開陳を見まして、これを参考にして方法を講じたいという、これも一つの方法としていたしておりますが、何といたしましても、この欠陷はそういう地方公共團体の方面で賄い出さなければいけないと思つております。併しこういうことは長く続いては困りますので、これは二十四年度限りにして貰いたい、こういう考えでおります。又そういう政府もつもりでやつております。大体さつきも大藏大臣が挙げました通り、五月には一般の税制改正がありますので、先ず我々の立場から申上げますと、地方税制の改正というようなものも最近に一つ取上げて、この確立、独立のするように、地方民の懸念のないように全部取扱いは國で全部割付けるというような方法でないように、或る程度まで地方民が又地方公共團体が安心をして確定した税金が納まるというような方法の税制の改正をやつて貰いたい、こう思つております。その一環には、先程大藏大臣も触れましたのでありますが、配付税を全部止めてしまうというわけにも参りませんが、町村によりましては法人税及び所得税の少ない町村や府縣もありますので均衡が取れませんから、これを全部止めるわけにも参りませんから、先ず一部といたしまして、甚だしく近來幅がありますから、先程大藏大臣が説明をされました通り、所得税、法人税につきましては、去年と今年とは限界の違いが生じて参りますから、そういう大きな幅のあるようなものは、これは一部に止めまして、又何かの方法にして、他の分は法人税、所得税の附加税でも課するか、これは参考になるような根柢の試案は得ておりませんが、そういうことに十分工夫を凝らしまして、税制の改正をして地方の安心の行くような税率のできるようなことにいたしたいと私は思つております。それは然らばこの五月にやつても今年中には間に合わんではないか、來年からでなければできんではないかという、この間もお説もありましたのですが、この間の委員会にもそういうお尋ねがありましたけれども、これはできるならば、その税制の改正ができると直ちに臨時國会でも召集して貰いまして、又今のところ総理大臣もそういう意思であるように伺いましたのですが、一つ國会にもかけまして、そのできたものから税法の改正は、これを改正して貰いたい。こういう意図を以ちまして大体地方に対しても、地方は非常に不満でありますが、その不満にならないような方策を講じたいと考えております。
#39
○島村軍次君 木村國務大臣は常に経済九原則のことをお話しになりますが、國の予算は九原則に從つて均衡を得ておるが、地方の財政は犠牲にしても差支えないという御見解でありますか、その点を一つ承わりたい。
#40
○國務大臣(木村小左衞門君) 決してそういう考えは持つておりません。今回の予算の編成は、今お読みになりました地方財政法の第二條にあります「地方公共團体は、その財政の健全な運営に努め、いやしくも國策に反し、又は國の財政若しくは」云々とありますこの國の財政政策に反するようなものでありますると、先程大藏大臣が申上げました通り、地方が犠牲になつたものではありません。地方も一貫したる國の財政であるとこう考えております。
#41
○森下政一君 近頃の地方財政の膨脹をしておりまする傾向は、決して公選知事或いは市町村長によつて運営されておる地方行政の放漫政策の結果などと言うことはできないと思うのであります。今日地方財政の経費の中には国が一方的に実施計画を定めまして、そうしてその実質的な負担を地方民にかけておるというものが少くない。例えば今日折角制度としては確立されたのに、実施面においては欠陷だらけであつて、危機を叫ばれております六三制の教育の問題のごとき、或いは自治体警察のごとき、或いは國民衞生方面等におきましても國が実施計画は定めて置いて、費用は実は地方に負担せしめておるというものが少くない。そういうことのために地方の財政というものが非常に膨脹して、今日地方財政の窮乏がその極に達しておるという状態であるということは、どなたも御異論がないと思うのであります。そういう際に配付税の配付率というものが削減されるということは、取りも直さず、その結果地方の負担というものが重圧を加えられて來るということは言うまでもないと思うのでありますが、地方財政法の第二條を先刻波田野委員が読上げられて、この法の精神に今回の地方配付税法の配付税率の変更ということが牴触すると考えないかという大藏大臣に対する質問に対して、大藏大臣の御答弁は随分何と申しますか、乱暴なお答えだつたと私は思うのであります。木村國務相は只今ここに御列席になつておつて、質疑應答を親しくお聽きになつたのでありますが、國務相御自身のお考えとして、今回の地方配付税の税率の変更が地方財政法の精神に悖つておる、法の精神に牴触するとお考えにならないでしようか。先刻波多野君の大藏大臣に対する質問を私はここに繰返して木村國務相にいたしまして、國務相はどう考えておられるかということを伺いたい、こう思うのであります。先刻來の木村國務相の島村委員に対する御答弁を承わつておりますと、國務相御自身といたしましては、今回のこの措置が甚だ遺憾に堪えない措置であるというお考を持つておられる。更に端的に申しますならば、若し木村國務相が國務大臣として列席しておられなくて、入閣しておられなくて、我々と同じような立場にあつてかかる法案を審議される立場におられるならば、私共と同じ考をお持ちになつておるのではないかとさえ感じさせるのでありますが、一体私共がここで承わりたいと思いますのは、もつと率直に、どうしてもこういうことをしなければならなかつた、こういう意味だというのならば、その方をはつきり聽かせて頂きたい、こう思うのであります。若し経済九原則の要請に甚いて國の財政の、いわゆる健全財政の均衡を保つというためによんどころなく措置を講じたというならば、島村委員が今指摘されたように、地方財政の場合におきましても、総合的な財政という立場から、國全体の財政という立場から考えるならば、ひとり地方財政の方に地方民の負担が殖えて行つても、それは九原則の精神に合致するものであるということは言い難いのではないか。それを大藏大臣の言葉を用いますならば、総合的に勘案いたしますときに、一方でかような措置を講じましても、他の方で國民に重い負担をかけておる、そうして、財政の均衡を危うからしめるという現象が地方財政に起るというならば、これはやはり九原則の精神に悖るのじやないかというふうに考えられるのであります。だから率直に、こうせざるを得ないのだということがあるならば、それを一つ承わりたい、かように存じます。
#42
○國務大臣(木村小左衞門君) 只今波田野委員の法文に対する御質問に対しまして、大藏大臣の答弁についてどうされるか、見解はどうるすかというお尋ねもありましたようでありますが、これは一つ私としては保留さして頂きたい。尚これまでに不安であつたが、どうしてこうなつたかということのお尋ねにつきましては、これより先に地方財政法によるところは税率三三・一四というものを勝手に変更して七百二十億の財政予算を組んだことについてもどう思うかというようなふうな御意思もあつたようでありますが、あれは七百十億と大藏大臣は申しましたが、私は七百二十億だと思います。この法文はいろいろな事情もございますが、その算定を避けて提出せられたということは、これは私も余り感服しておりません。その当時、率直に申上げますならば、随分交渉いたしましたが、その後ドツジ案というものが出まして、それでは尚いけないから予算全体についてドツジ顧問の裁定を抑いで組替えさなければならんということで、その七百二十億の予算の出ましたときにも私は承服しておりません。先程大藏大臣が申しました通り、先ずこういう目標であろうということくらいな程度のものであつた、ところが、その後ドツジ顧問と折衝を重ねまして、一方我々といたしましても、あの当時どうも地方の起價も九原則に基いてやられるのではないかというふうに思い浮ばれる節もありましたので、地方起債を認めて貰うことも極力やらねばならんと考えました。それをやらないと、殊に下部町村に至りましては、この二十四年度の予算は全く中止にしてしまうような状態になりますので、これに対して極力了解を求めたのであります。一方又配付税につきましては大藏省の所管で、予算全体を大藏大臣に一任してありましたので、大藏大臣の所管で交渉「にかかつておりまして、内容がどういうことになつておるか済むまで催促もできませんし、測り知らなかたつのであります。私も申しましたが、事務当局も殆んど徹宵で毎晩のように了解に努めて見ました。その結果あとで発表になりましたところが、七百二十億の元の不満足なものよりも尚減額せられまして五百七十七億になつた。その際にもこれはひとり配付金のみでありませんで、公共事業費も七百億あたりのが五百億に切られますし、その他通常予算、特別会計すべて非常な削減を見まして、その全体の元の予算に非常な斧鉞を與えましたというような結果に相成りまして、幸にこれも余り満足じやありませんけれでも、地方起債は二百三十億程度は認めてやるというような内示もありましたので、五百七十七億では到底賄えないけりども、先ず地方起債が全部抹殺せられるような予算であつたのが二百三十億でも認められることになれば、これは無論滿足でも何でもありませんが、やや愁眉を開くこともできるのじやないかというような関係で、國の予算全体の立場、政府の立場の精神からいたしまして、この予算に我々は追随して行かなければならぬようなことになつて承認をいたしましたような次第であります。
#43
○波多野鼎君 木村國務大臣にお尋ねしますが、今後の地方配付税法の改正によりまして配付金が減るということについては、もう全國を挙げて不満の声が強いことは先程おつしやつた通りなんです。このままで行きますと、例えば六三制の問題などは恐らく実行できないのじやないかと思います。そればかりでなくて、地方財政のやり繰りに困つて辞職をするような人々も出て來ることも予想されるのですが、最近総務部長を集めて会議をお開きになつて御相談なさつてということなんですが、どうなんですか。地方の財政や税制の改革ということも先程から言つておられますが、これはそう急にはできないと思う。それまではどうやつて持ち耐えて行くという見通しは付いたのですか、どうですか。その点をお伺いしたい。
#44
○國務大臣(木村小左衞門君) 波田野委員が非常に御心配に相成つておりますると同樣に、率直に申上げますと私も非常に心配をいたしたおるものであります。何とか打開というところまでは至りませんでも、これを一つ持ち耐えて次の対策頃まで行かなければならんと今極力その案について考えております。先程申上げましたように、多少ありますけれども、そうどうも天から降つて來るような名案がここにあるわけでもありませんで、今時間もありませんし、機械的にこういうものにこれを足して推進して行くと申上げる具体案をここに持つておりませんのは甚だ遺憾であります。御了承願いたいと思います。
#45
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質疑はございませんか。
#46
○木村禧八郎君 今提案されております地方配付税の配付率の変更は、これはいわゆる地方自治それから地方財政との根本的な問題をやはり含んでおると思うのです。そこで木村國務大臣にお伺いしたいことは、先程のお話では、大体配付税制度というものは実はなくして行きたい、そういうような御答弁になつておつたと思うのですが、一体日本の最近の地方自治について、財政面からこれを独立さして行くということは困難ではないか、原則としては日本自体がこういう狹い國において地方を分割して、財政用に地方々々を独立さして行くということは困難である。ところが今度の改正案に見受けられるところは、現実に段々配付説は減らして行つて、そうして地方々々に財政的に独立さして行くというそういう考え方も加わつて、こういうふうに配付率を減らして行くというふうにやつているのではないかと、こう思うのですが、この根本の点についてお伺いしたいのです。
#47
○國務大臣(木村小左衞門君) 木村委員の仰せられた配付税を段々減らして行くことについては、もつと根庭に深い理由があるのではないか、私はそれは今度の場合に限らないと思うのです。今度はドツジ案によつて地方配付税のみならず、一般財政が非常に圧縮を受けまして、地方財政のごときもこれだけ減額せられたらこの後をどうして行くか、その対策はどうなるのかということはそれは尤もなことでありますが、それはいろいろ何と言いましようか、ざつくばらんに申上げますと、答弁に詭弁を弄するとかいろいろありましようけれども、私は良心の命ずるところによりまして率直に申上げておりますが、地方財政だけではない、どの分野もやられております。人の畑のことを言うのもおこがましいのでありますが、建設省によせ、厚生省にせよ、文部省にせよ、どこもかしこもあらゆる面が非常に圧縮を受けておりまして、その面の所管でも今どうして対策を立てるかということは、なかなか今ここに数字的に本当の対策の持合せは、余計なことでありますが、私は確乎たる自信はないと思つております。そのうち制限せられましたるところの範囲内で、一つ何とか繋いで行くというような方法しかないと思いますが、今のお話のような、配付税について根底に何か考えがあつてやつたのじやないかということは、今回はそんなことはない、ただドツジ案によつて非常に圧縮されましたから、止むを得ずその辺で、まあ全体でありましたが、全体を按分率のようなことで減されているように私はちよつと見ますのですが、地方の歳入がどうなつて、歳出がどうなる、税收入がドうで、この項目がどうであるというような詳細なことは、随分GHQへ行つて進言もしましたけれども、そういうことは余り現われておりません。ただ四千億というこちらの歳入の表から五百億をぱつと切つてしまつたというような荒事じやないかと、これは想像で、速記して貰うと甚だ困り物ですが、これは打明けた話ですが、そういうようなところで圧縮されましたから、今度は偶発的なことであると思います。それから、私はもう將來は配付税をよそうではないか、止めようじやないかということは、全廃しようという意味ではありません。これはどうも地方の税に法人税と所得税の附加税をかけて昭和十五年前の通りに戻すということは、取れる所は取れますけれども、法人税や所得税のない地区においては、誠に本当に確立した当てのあるところの確乎たる分配的な公平な税率になりませんので、これは案は決まつているわけじやありませんが、我々の考えでは、配付税を或る程度残して、そうして他の法人税、所得税というものの附加税に割り付けて、いろいろ地方々々の事情によつて按分して、これを賦課するようにしたら地方も安心ではないか、國の方も國が勝手によいものばかり取つて、悪いものばかり地方に残している。甚だ不躾かも知れませんが、そういうことに思われる節もありまするが、そういうことになつても、配付税の幅を減らして置きますと、國も幅が狹いから余り大きさは当てにならん。三十三を掛けますと、千百七十億というものをやらなければならない。國の財政としては適法により千百七十億を地方配付税に繰入れ、その上に二百三十億の地方起債を認めるということになると、國の財政としても大変なことになります。そういうことになるから自然配付税が減らされる結果になりますから、その幅を縮減しまして、圧縮しまして、或る程度の配付税、あとは所得税と法人税に附加税を課する。それをまあ地財のようなところで按配いたしまして、配合分配するというようなことにして均等にそにに配付するとか、何とかそこに目安を立てれば地方も安心するのじやないか、これはほんの私案でございますが、責任を持つてこういたしますということは申上げませんが、そういうようなふうに考えておるような次第であります。
#48
○木村禧八郎君 私は木村國務大臣のお考はよく分りましたが、実はドツジ・ラインにおいて、配付税制度或いは地方財政というものに対して、そういう配付税というものに余り重きを置かないように考えつつあるのじやないかということをお伺いしたのであります。ドツジ・ラインにそういう線があるのじやないか、もう一つは、配付率を減らすのはこの度だけである、二十四年だけだということの御答弁がございましたが、この前も二十三年度においてもそうであります。この度だけだということを聽いたのですが、若しか二十五年度予算を編成をする場合に、これは民自党絶対多数ですから、或いは又二十五年度予算を編成されるかも知れませんが、そういう場合に、そのときに今の配付率に復活させる、そういう考で二十四年度だけだ、こういうふうにお答えになつていたわけですか、その点をお伺いしたいと思います。
#49
○國務大臣(木村小左衞門君) この税率が変るということは、國の財政の予算編成の衝に当つて毎年変えておるというような大藏大臣の御答弁でありますが、反駁しては工合が悪いですが、それは変つておりますけれども、私に言わせますとその変つている理由が違う。それはその都度臨時止むを得んところの改正になつたり、或いは税制の改正になつたり、率が変つております。今度もその言えば止むを得ない、ドツジ制約によつてどうも制約されたので止むを得ないということも國策の基本から言つて止むを得ないということは言えますが、來年になつてそういうことは私はちよつとなかろうかと思います。このドツジ声明か、ドツジ案によつて今度の財政が確立するといたしますれば、もう再びこういうことがあるという想像はいたしておりません。
#50
○中西功君 途中から來まして、或いはいろいろダブる点があるかも知れませんが、最初にこの地方配付税の性格について少しはつきりお聽きしたいと思います。と申しますのは大藏大臣は、これを中央が地方に補助しているかのような、或いは重く見てやつておるかのような金である、こういうふうに衆議院の大藏委員会で言つておるそうであります。私は決してそういうものではないと思うのであります。その点木村國務大臣に最初聽いて置きたいと思います。
#51
○國務大臣(木村小左衞門君) 中西委員と私も全然同感であります。
#52
○中西功君 そういたしますと、これは先の木村委員のお説の中にありましたように、中央とそれから地方自治と、この関係から生れて來る一つの過渡的な税法であつて、この中には而も特に三十三・幾つというふうに比率を決められた。この比率の中には地方自治の当然の要求というものがここに入つている。こういうふうに理解できると思うのであります。從つてこの地方配付税については、地方としてこれは当然要求することのできるいわゆる金額である、そういうふうに理解するのですが、どうですか。
#53
○國務大臣(木村小左衞門君) 私も同樣に考えておりますが、ただ今回の場合なんか、最終において私は承服せざるを得なかつた問題は、先程申上げましたように、何しろ國の経済の基本を確立するという非常な大國策に基いてやることでありまして、丁度この財政法の第二條にも書いてありますように解釈いたしまして、この國策という苟くも國の政策に反し云々ということで承服いたしたような次第でありまして、満足は私共いたしておりません。遺憾であると思つております。
#54
○中西功君 今、財政法の第二條を引用されましたが、それは地方財政法の第二條第二項に、同時に、國の中央のいわば或る意味で一方的なことによつて、そういう地方の財政を侵害してはならんということをはつきり書いてあると思うのですが、私今ここに條文を持つて來ておりませんので、そのままを言えないのですが、そういう趣旨のことが書いてあると思います。木村大臣をそれを出されたのでついでに言うのですが、第二條第二項の規定によれば、少くとも法律的に見れば、この度の政府が取つた措置は、一應この條項にはそぐわなかつたということが私は言えると思うのですが、尚この問題は單に法律解釈の問題ではないのです。それは衆議院でも問題になりましたように、配付税は單に予算に附属して來る、或いは又予算書を以て代行できるような補助金とか、そういう問題ではなくて、非常に重要な問題であつた。殊にその率をどうするかということを先も言われたように、地方自治権の基本に触れるような問題であるとするならば、最後は第二條第二項において、そういうふうな中央が侵害してはならんということも書いてある、そういうふうなことを考え合せれば、政府の方でこの度予算を出したとき、この配付税が出されていなかつた。併し出されてはいなかつたけれども、それは予算附属的な法規だから適当にあとで外の委員会で審議して貰えばいいのだというふうな態度を取つたことは、これは私地方配付税とてうものを非常に軽視しているということに現われじやないかと思われるのです。そういうこともありますので、第二條第二項に関して、この度政府の取つた措置が少くともそぐわなかつたということは、はつきり認められるのじやないかと思いますが、その点の所見は如何ですか。
#55
○國務大臣(木村小左衞門君) 丁度お出でになる前に同樣な法文の解釈について波田野委員から縷々同樣なことがありまして、大藏大臣がこれに対して答弁をいたした、尚又それにつきまして大藏大臣が退室後に森下委員からも御批判があつたようであります。この解釈につきまして一旦大藏大臣がこの席で答弁をいたしておりますので、私としてはどうぞ私の解釈は保留さして頂きたい。
#56
○中西功君 それでは速記録で大藏大臣のあれを見まして、大藏大臣にもう一度質問することにいたしまして、私もそれを保留いたします。今配付税の問題は現実の問題としても、決してそういう簡單な問題でなくて、実に大変な問題だ。この点については各委員から十分触れられたと思うのです。我々が知つている範囲でも、現在地方の財政が持てないために六百の町村長がもうすでに辞めている。而もこれは氷山の露頭に過ぎないのであります。今地方財政は実に困窮しているわけであります。このことは木村國務大臣はよく御存じのことだと思うのです。國の財政も苦しいでしようが、併し地方の財政はもつと苦しい。この度政府はドツジ案を了承して、そうしてまあこの地方配付税をこのように切つたということになるのですが、私はさつきの話をちよつと聽いておりまして、もう少し問題をはつきりさせなければいけないところがあると思います。それはドツジ案が來て、そうしてこれを止むを得ず政府はこういう地方配付税を切らなければならなかつた、恰も民主自由党としては、これには不満なんだけれども止むを得なかつたというふうなことに聞えるわけであります。そこで私はこういうふうに地方財政の危機をいわば見ないふりをして、いわば地方財政を犠牲にして、そうして今政策がやられつつあることに対して、民主自由党は、これはドツジ案のため止むを得ないのだというふうに言うのか、それともこれは民主自由党の責任である、もつとはつきり言うならば、民主自由党の政策というものはこういうものなんだ、そのどちらかを私ははつきりさして貰いたいと思うのです。
#57
○國務大臣(木村小左衞門君) 民主自由党の……。
#58
○中西功君 吉田内閣でも結構であります。
#59
○國務大臣(木村小左衞門君) 政府の責任として……御尤もなことでありますが、何かの機会にそれは國民、特に地方へ篤と了解して貰わなければ、私共の立場も誠に困ると思つております。
#60
○中西功君 実はこれは私はむしろ吉田首相に聽くのが適当だと思いまするが、併し地方配付税の問題に関しては、実際大変な問題になつておりますので、もう少しはつきりさして置きたいと思います。実は私の言おうとしているのは簡單なんです。民主自由党でも或いは民主党連立派でもどちらでも結構なんでございますが、地方に行つて、あれはドツジ案のために止むを得なかつたのだというふうに説明するのか、それともこれは我々の本当の姿だというふうに今日全責任を以つてこの法案を通そうとしているのか。即ち私は今木村大臣がこの法案の通過を恐らく希望されておると思うのですが、若しそうとするならば、それはドツジ案のために止むを得ないから、まあどうか通して下さいということなのか。併しこれは今日の日本再建のために、吉田内閣、民主自由党、民主党連立派としては絶対これは必要だから切つたんだと、そういう確信に基いてこれがなされておるのか、而も地方へ行つた場合、そういうふうな嫌らしい男らしくない言訳をするのか、しないのか、その点をはつきり聽いて置きたいと思うのです。
#61
○國務大臣(木村小左衞門君) その点はここで單独に私は軽率にお答えができませんから、又民主自由党がどういう党議を持つておりますか、党議を求めましてから御返事をいたしたいと思います。
#62
○中西功君 それでは余り木村小左衞門大臣は、この配付税の通過を余り確信を以て希望しておられないと、こういうふうに見ていいわけですか。
#63
○國務大臣(木村小左衞門君) 確信を以て通過を希望しておらんのではありません。提案した以上どうしても通過させて頂きたいのでありますが、併し國会は國権の最高機関でありますので、國会において國是に合うように、國の財政に適應するように、國民生活の安定のために御修正になるというのならば異存はございません。
#64
○森下政一君 くどいようですが、木村國務相の只今中西委員との御問答の中に、私は先刻來木村國務相に対して非常に氣持をよくしておつたのが、むしろ非常に失望せざるを得なくなつた。というのは、先刻木村禧八郎君にお答えになつておるところを聽いておると、端的に正直なことをおつしやつたと思う。先刻波多野君の御質問に対する大藏大臣の御答弁のような、これは地方財政に負担の轉嫁を考えていないとか、如何にもぶつきら棒な字義だけを捕えて、而も実質的に地方財政に重圧を加えて置きながら、これを轉嫁でないと言われるのは、いわゆる答弁術というか、その場限りの切り抜けというもので甚だ不愉快である。それに比して先刻の木村禧八郎君に対する木村國務相の答弁は、ドツジ・ラインの提示によつて全面的に、ひとりこの問題ばかりではない、どこもかしこも手嚴しくやられているのだ、止むを得ないのだということを率直にお述べになつたのを拜聽しておりまして、木村國務相は端的に言うのだと言われたが、その方が素直に受入れられる。そこで中西君に対して民主党がどうとか、民自党がどうとか、これは党議に諮らないと困ると言われたが、木村國務相個人ならお答えができると思う。率直に言つて頂きたい。恐らく私は地方へ行かれて、これはドツジ・ラインが提示されて、よんどころなくこういうようにせざるを得なかつたのだという御説明をするのではないかと思うのですが、その方が我々にはまだ納得できる。木村國務相個人はどうですか。
#65
○國務大臣(木村小左衞門君) 私は速記を止めて頂くことを提案いたします。
#66
○委員長(岡本愛祐君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#67
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。それでは今日は質疑はこれくらいにして散会いたします。
   午後一時五十八分散会
 出席者は左の通り。
  地方行政委員
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           岡田喜久治君
           鈴木 順一君
   委員
           藤井 新一君
          深川榮左エ門君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           小川 久義君
  大蔵委員
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           波多野 鼎君
           黒田 英雄君
           伊藤 保平君
           九鬼紋十郎君
   委員
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           木内 四郎君
           小宮山常吉君
           中西  功君
           川上  嘉君
           木村禧八郎君
           米倉 龍也君
           小川 友三君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 池田 勇人君
  國 務 大 臣 木村小左衞門君
  政府委員
   総理廳事務官
   (地方財政委員
   会事務局長)  荻田  保君
ソース: 国立国会図書館
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