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1967/06/27 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 大蔵委員会 第22号
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1967/06/27 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 大蔵委員会 第22号

#1
第055回国会 大蔵委員会 第22号
昭和四十二年六月二十七日(火曜日)
   午前十時三十四分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         竹中 恒夫君
    理 事
                青柳 秀夫君
                植木 光教君
                藤田 正明君
                柴谷  要君
                中尾 辰義君
    委 員
                青木 一男君
                伊藤 五郎君
                大竹平八郎君
                小林  章君
                西田 信一君
                木村禧八郎君
                田中寿美子君
                野上  元君
                須藤 五郎君
   政府委員
       大蔵政務次官   米田 正文君
       大蔵省主計局次
       長        岩尾  一君
       大蔵省主税局長  塩崎  潤君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        坂入長太郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○石油ガス税法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(竹中恒夫君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 石油ガス税法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から提案理由の説明を聴取いたします。引き続いて、補足説明を聴取いたします。米田大蔵政務次官。
#3
○政府委員(米田正文君) ただいま議題となりました石油ガス税法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 石油ガス税の税率は、一キロギラムにつき十七円五十銭でありますが、暫定的な措置として、本年末まで一キログラムにつき十円ということにしております。この暫定的な軽減税率の適用に関して種々検討いたしました結果、なお二年間延長することが必要であると認めましたので、この法律案を提出した次第であります。
 何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同くださるようお願い申し上げます。
#4
○委員長(竹中恒夫君) 塩崎主税局長。
#5
○政府委員(塩崎潤君) 石油ガス税法の一部を改正する法律案の提案の理由を補足して御説明申し上げます。
 石油ガス税は、昨年二月一日から新しく課税されることとなったものでございますが、新規課税でございますので、納税義務者であります石油ガススタンド及び実質的担税者でありますタクシー業者の負担の急変を緩和するため段階的に税率を引き上げていく措置が講じられておりまして、その税率は昨年末までは一キログラムにつき五円、本年末までは一キログラムにつき十円に軽減され、来年一月一日から一キログラムにつき十七円五十銭の本則税率が適用されることとされているのでございます。
 ところで、最近におきますところのタクシー料金への影響、さらにまた石油ガススタンド業界及びタクシー業界の実情等から見ますと、本年一月から五円引き上げたばかりの税率をさらに明年一月一日以降七円五十銭引き上げまして本則税率を適用することは、まだ尚早であると考え、十円という暫定軽減税率の適用期間をなお二年間延長することといたした次第であります。
 以上、簡単でございますが、補足説明でございます。
#6
○委員長(竹中恒夫君) 以上で説明を終わりました。
    ―――――――――――――
#7
○委員長(竹中恒夫君) 次に、交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改正する法律案、石油ガス税法の一部を改正する法律案、以上両案を一括議題とし、質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#8
○木村禧八郎君 この交付税法の基本になる税収について、まず伺いたいのです。
 最近、日本経済の動きは、四十二年度予算を編成したときに政府が見通したのと非常に違っているということは御承知のとおりであり、その結果、自然増収の見積もりが政府の当初見積もりに比べて非常に大きな開きが出てきているということが、最近各方面で論議されていて、このリストでは都立大学の林教授は大体八千六百億円ぐらい過小見積もりになっている、こういうふうな議論さえあるわけです。八千六百億、これはもしそれだけあるとすれば、これは公債発行額を上回る額になりますが、はたしてそうであれば重大な問題でございますし、これについては多少疑問があるとしましても、前の参議院の予算委員会の専門調査員の正木さん、いま彼は国学院大学の教授ですけれども、正木さんの推定によっても大体四、五千億であろうと。これはもう主税局長御承知のように、最初政府が当初予算の七千三百億にプラス四、五千億ということです。最低、最も少なく見積もっても三千億を下らないのじゃないか。これはもう常識として三千億を下らぬ。これは経済成長率及び弾性値から計算していけば、大体推定ついてくるわけですよ。そこで、主税局長は、こんなに大きく四十二年度予算編成当時より日本経済の動きが変わってきておりますから、当然この作業はやっていなければならないはずです。そこで、どうしてこういう自然増収を見積もっておるのか、その点を伺いたい。
#9
○政府委員(塩崎潤君) 木村先生仰せのとおり、これは私どもの当然の職務でございますので、新しい経済情勢の数字が入手できますつど、私どもの見積もりが正しいかどうか検算は常にいたしておるつもりでございます。しかし、何ぶん四十二年度は現在のところ約三カ月経過したばかりでございます。租税の収入実績がわかっておりますのは四月だけでございます。近いうちに五月分の収入実績が発表できようかと思いますが、そのような四、五月だけの数字ではまだまだおっしゃいましたような数字は出てこないわけでございますが、問題は、木村先生御指摘のように、経済見通しはどうなるか、政府見通しより上回るような実質的成長、あるいは名目成長、あるいは鉱工業生産指数、これに一つはかかってこようかと思います。取らぬタヌキの皮算用みたいなことは常にやっておりますが、まだ確たる数字を申し上げる段階ではございません。しかし、昭和四十一年度の決算見込みは、補正後の予算に対しまして三百億円をちょっと上回る程度の自然増収と申しますか、自然増収が出てきたわけでございますが、これをひとつ四十二年度の基礎に入れまして、どの程度見積もられますか、ひとつ今後の新しい数字等を入手しながら検算してまいりたい、かように考えております。
#10
○木村禧八郎君 四十一年度の弾性値はどのくらいになっておりますか。いまの増収分を入れてみると、大体一・五くらいになっているんじゃないですか。
#11
○政府委員(塩崎潤君) 国民総生産も、さらにまた最後の決算の数字も、まだはっきりしたものが出ておりません。四十一年度の私どもの見積もりでは一・二四という数値を見ておりましたが、これは先生の御指摘のように少し増加する方向に変わってこようかと、かように思っております。
#12
○木村禧八郎君 少し増加じゃなくて、かなり増加するんじゃないですか。それじゃ、もう一度伺いますが、四十二年度の弾性値は幾らですか。
#13
○政府委員(塩崎潤君) 四十二年度は一・五三と見積もりましたことは、たびたび御説明申し上げたところでございます。
#14
○木村禧八郎君 そうすると、経済成長率は、最近勧銀の予想が出ておりますが、政府のあれは名目二八%、実質一〇%というような成長率が出ておりますが、はたしてこうなるかどうか。これは見通しであるから、はっきりしたことはわからないけれども、しかし、前に経済企画庁にいた、いまは経済研究所におります宍戸君なんかの見通しでは、かなり成長率を多く見ておりますね。大体一五、六%、実質一〇%くらいに見ておりますね。弾性値は一・五か二・〇くらい。ぼくは、成長過程にあるときにはやっぱりかなり大きく、過去の例を見ても見るべきではないか、こう思うんですが、それからいけば大体の推定の自然増収が出てくるはずですよ。それはもう非常に簡単な目の子勘定で出るはずですよ。四、五千億は出るんじゃないですか。
#15
○政府委員(塩崎潤君) 四十一年度は先ほど御説明申し上げましたように一・二四であり、四十二年度は一・五三と申し上げましたが、この数字が最近の経済情勢から見て少な目ではないかというお話でございます。確かに、のぼりぎみのときには、過去におきましては一・七とか、ずっと昔ですが、一・九とか弾性値がございましたけれども、最近の情勢から見まして、税制も変わっておりますし、さらにまたその背後にあります経済情勢も相当な変化がございますので、私どもそんなに大きな弾性値が、言われるほどの弾性値があろうというふうには考えておりません。なお、今後経済情勢によりましてこの弾性値がどういうふうになってまいりますか、検算してまいりたい、かように考えております。多分に私どもの弾性値は、先生の御承知のように、税目ごとに見積もりました結果を国民総生産と対比します結果的な数字でございますので、私どもが初めから弾性値がこうだから自然増収はこうだと、こういうふうな見積もりのしかたをしないことは御存じのとおりでございますので、念のためにつけ加えさせていただく次第でございます。
#16
○木村禧八郎君 四十二年度の弾性値一・五三、それは四十一年度の税収見積もりが相当ふえていますから、それを基礎にすると、大体一・二ぐらいに押えた結果になるんじゃないですか、結果として。そこで問題が起こるんですよね。結果でそうなると、そうすると、それは四十一年度の税収見積もりを低く見たときそうなっておるんであって、あとで税収が多くなったのであるから、それをもとにすれば、弾性値一・二ぐらいになる。そうすると一・五ないし――二にするのはどうかと思いますけれども、そうすれば、それはかなりの自然増収にならざるを得ないですよ。そこのところはまたひとつ計算してみる必要があると思います。
 それから、主税局長は各税日ごとにやっているんですね、主税局では。そういうやり方は確かに一つあるわけです。そういうやり方と、マクロ的に自然増収を計算する、そういう方法もあるわけです。前に私は、これがはたして正しかったかどうかわかりませんよ、マクロ的にやったぼくのほうがぴったり当たったことがあるんです。それは偶然でしょう。しかし、そういう方法もあり得るわけですね。だから、両方から攻めていってみる必要がある。
 そこで、これはあとで大臣に政治的問題として伺わなければならないんですが、その前提として事務当局の御意見を伺うんですけれども、少なくとも当初予想したよりもかなり――いまここで数字を言えと言っても、あなたは言えないでしょうけれども、かなりの自然増収があることは否定できないと思います。その点だけです。
#17
○政府委員(塩崎潤君) まず、先ほど木村先生のおっしゃいました、一・五三という弾性値は昭和四十一年度の見積もりを非常に低く見積もった結果であろうから、これを現在の実績ベースに引き戻して計算すると、一・二ぐらいになるのではないかというお話でございます。私どもは今回の選挙の結果予算の提出が二月ぐらいまでの実績を基礎といたしておりますので、昭和四十一年度の税収の予想は相当ついておったところでございますので、現在三百億ばかりの自然増収が出ておりまするけれども、それは多分に織り込んだというふうに御理解願いたいと思うのでございます。そういった意味では、一・五三というものは決して一・二にならない。私どもの見積もりといたしましては、正しい弾性値だと思うのでございます。
 問題は、先生のおっしゃいますように、今後の、あるいはその後の経済情勢が非常に違ってきたではないか、鉱工業生産は政府見通しよりも大きいではないか、こういった数字が今後どういうふうに影響するだろうか、これによって弾性値が相当変わってくるのではないだろうかという点であろうと思うのであります。これは先ほども申し上げましたように、私どもも新しい数字を入手するごとに検算中でございます。ある程度の自然増収がないということは私は言えないと思います。しかし、これはどの程度の数字か、いまのところは言うほどの客観的な計算方法も持ち合わせない状況でございます。
#18
○木村禧八郎君 それは、局長、事務当局だから事務的な答弁をするのはいいとしても、不見識ですよ、いまの答弁は。自然増収がないとは言えないという、そんな問題じゃないですよ。ないどころの騒ぎじゃありませんよ、常識から考えて。そんな答弁だったら、何もあなたを私はわずらわしたくない。一体何をやっているんですか。何の検算をやっているんですか。いままで大体そういう作業をやっていると言われたでしょう。確定的な見通しじゃありませんけれども、最近の経済の成長率、あるいは鉱工業生産の増加率、あるいは個人消費の増加率から見れば、自然増収がないどころの騒ぎではない。そんなどころではないです。問題は、事務当局はいつも補正財源を確保するために、だから過小見積もりをする傾向があることは認めますよ。しかし、程度の問題でして、ことしほど過小見積もりに現時点でなっていることは少ないと思うんですよ。八千六百億の林教授の過小見積もりの金額は、これについてはまあ再検討の余地があるとしましても、自然増収があるかないかというようなそんな程度の答弁では私は満足できませんね。かなりあるものと見なきゃならないわけですよ。それじゃ一体何をやっているんですか。あなたたちは大体いま作業をやっているんじゃないですか。だから、作業の過程において、八千六百億はいかがと思いますけれども、最低三千億ぐらいはいくんじゃないか、中間ぐらいじゃないかという答弁をするのが常識ですよ。その答弁を要求する必要はないけれども、強制する気はないけれども、さっきのような、いかに事務当局といえ、現実とかけ離れたそんな答弁をわれわれにするものじゃないですよ。もう少し誠意のある答弁をするもんですよ。こっちだっていろいろしろうとなりに検算しているんですよ。そんなばかにしたような答弁をするものじゃないですよ。もう少し誠意のある答弁をやってください。もう少しいまやっていることを……。
#19
○政府委員(塩崎潤君) いまおっしゃいますように、私どもも常に新しい数字で検算していることは事実でございますし、ただ、四十二年度の会計年度が始まりましてまだ三カ月経過しないところでございます。私どもといたしましては、やはり確実なる租税収入の実績から推定するのが私どもの与えられた職務だろうと思うわけでございます。そういった意味で、客観的な自然増収の見通し等は申し上げることは適当でないという意味で申し上げているのでございます。これはやはり私どもも今後の経済情勢を見ながら、あるいは政策の動向、これにも関連いたします。九月決算の状況等もやはり大きなファクターでございます。そういった数字を申し上げるのはなかなか私はむずかしいと思います。なお、新しい数字を見ながら常に検算は続けてまいりたい、こんなようなつもりでございます。
#20
○木村禧八郎君 事務当局があまり政治的な考慮をする必要はないです。ここで明らかにして、もし自然増収がかなり大きく見込まれることになると、今後のいろんな国会の審議上非常に困るということを考えているのでしょう。たとえば健保の問題でも赤字が幾ら、消費者米価は一四・四%上げる、そんな自然増収があるなら、消費者米価を上げなくてもいいのではないかという立論が出てくるでしょう。そういうものに使われる危険があるというので、そんなことまで考えて事務当局が政治的な答弁をしているのではないかと私は思うのです。一体いつごろ、大体そういう見通しをつけるつもりですか。いつごろわかりますか。
#21
○政府委員(塩崎潤君) これは経済情勢にも私はよると思います。新しい政策がとられる際には、この自然増収が幾らあるかということは常に確定されるこれまでの経験でございます。そんなようなところが私どもの過去の経験から言えるところではないか。現段階においては、なかなかいまのところ見通しもできない状況でございますので、私どもこういった新しい政策をとるにいたしましても、まだ経過が月数の少ない今日でございますので、要求されましても、客観的に確信のある確実なる見通しは申し上げられないと思います。
#22
○木村禧八郎君 いつごろの見当ですか。
#23
○政府委員(塩崎潤君) 先ほど申し上げましたように、いつも補正予算のときに、九月決算の見通しをつけ、見当をつけまして、やはり年度の確実なる見通しを立てるのがこれまでの慣例でございますので、これまでの経験に徴しますれば、そういったことになるのではないか、かように考えます。
#24
○木村禧八郎君 時間がなくなりましたから、最後に聞きます。大体ぼくは四、五千億あると思うのですが、見通しは、それは間違いだと思いますかどうですか、感じで、あとでわかることですから。
#25
○政府委員(塩崎潤君) これは先生が御指摘のように、あとでわかることでございますので、私はいま間違いであるとか正しいであるとか申し上げることは、先ほど来申し上げておりますように、まだまだ自信のない段階でございますので、御批評は差し控えさしていただきたいと思います。
#26
○木村禧八郎君 これは大臣が来てから……。
 私の質問はこれで一応終わります。
#27
○委員長(竹中恒夫君) 本日の質疑はこれにて終わります。次回は六月二十九日(木曜日)午前十時より開会することとします。
 それでは、本日はこれにて散会いたします。
   午前十時五十七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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