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1967/06/29 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 大蔵委員会 第23号
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1967/06/29 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 大蔵委員会 第23号

#1
第055回国会 大蔵委員会 第23号
昭和四十二年六月二十九日(木曜日)
   午前十時四十三分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         竹中 恒夫君
    理 事
                青柳 秀夫君
                植木 光教君
                藤田 正明君
                柴谷  要君
                中尾 辰義君
    委 員
                青木 一男君
                大竹平八郎君
                大谷 贇雄君
                小林  章君
                西郷吉之助君
                塩見 俊二君
                西田 信一君
                田中寿美子君
                戸田 菊雄君
                野上  元君
                瓜生  清君
                須藤 五郎君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  水田三喜男君
   政府委員
       大蔵政務次官   米田 正文君
       大蔵省主計局次
       長        相沢 英之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        坂入長太郎君
   説明員
       自治大臣官房参
       事官       鎌田 要人君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(竹中恒夫君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○藤田正明君 ここ数年間、地方財政に対する措置として臨時交付金を交付してきているわけですが、地方自治体の財源不足をずっと糊塗してきているわけですね。一体、地方財政がどのような状況ないし推移をたどっているのか、これをまず簡単に御説明願うとともに、臨時あるいは特例の交付金の交付をしなければならないということの原因は地方自治体の税源の問題に帰すると思いますが、税制調査会においても、国と地方の財源配分の問題がいつも種々議題とされておって、もめておるわけですね。政府はこれについて抜本的に何か考え方を持っておられるかどうか、まずこの点を質問いたします。
#4
○政府委員(相沢英之君) 最初に、地方財政の収支の推移について申し上げます。
 地方財政の収支は、御案内のように、昭和二十九年、三十年ごろは非常な赤字状況でございまして、たとえば二十九年におきましては五百八十三億、三十年度は五百四十九億というような赤字がございましたが、それが逐次改善されてまいったのでございます。しかしながら、これが三十七年ごろから実質黒字が減少いたしてまいりまして、昭和三十九年度ではこれが三百二億と、一番多い時期の三十六年度の六百六十三億に対しましては半分以下というようなところになったわけでございます。これは地方団体全部を通じましての実質黒字でございますから、もちろん赤字団体の赤字というものと相殺されているわけでございます。それが四十年度におきましては、その三十九年度の三百二億円という実質黒字が四百七十八億円ということで、四十年度の単年度でとらえてまいりますと、百七十六億ほどの黒字が新たに発生しているということで、やや好転をしてまいっておるわけでございます。
 なお、これとは別に、地方団体が歳計の剰余を積み立て金として積み立てておるのでございますが、その金額はこれとは別でございますが、逐次ふえてまいりまして、四十年度におきましては九百三十六億という積み立て金を持っていることになっております。したがいまして、まあ四十年度は、いろいろと財政窮乏に対する対策を、たとえば地方交付税の落ち込み防止であるとか、地方債の追加であるとか、あるいは特別会計における給与財源の借り入れであるとかというような、そういったような措置をとっていることは――そういう措置が前提とはなっておりますが、やや好転をしてきているわけであります。
 で、四十一年度は、まだ決算状況は不明でございますが、地方交付税の率を二・五%引き上げますほか、第一種から三種までの臨時地方特例交付金合わせて四百六十四億を交付する、さらに特別事業債千二百億の発行を認めるというような措置に加えまして、景気の回復による地方税の増収等が、これは国税の場合にも相当ございますが、これに準じまして相当期待されるということで、この決算状況はかなり四十一年度は四十年度に対しましても好転するものというふうに見られております。
 で、臨時交付金を四十一年度も四十二年度も出しておるというのは、やはり地方財政に対する財政対策として根本的に欠けるところがあるのではないかといった趣旨の御質問かと存じましたが、この臨時特例交付金の交付は、四十一年度におきましては、これはいわば経済の異常な停滞によりますところの地方財源の落ち込みを救済するという趣旨に基づく、まさに臨時緊急的な措置としてとられたものでございます。で、四十二年度につきましては、先ほど申し上げましたが、相当な地方税収の増加があり、また国税三税の増収に伴いまして、相当額の地方交付税の増加が見込まれまして、地方交付税とこの地方税の増収は過去に見ないほどの大幅な増加となっているわけでございますが、そういったような状況であるにかかわらず、臨時地方財政交付金を支出することといたしましたのは、何と申しますか、四十、四十一年度というようないわば地方財政が極度に窮乏いたしましたそのアフターケアというような意味もございまして、地方財政の一そうの健全化を促進するというようなたてまえで特例交付金を交付したというわけでございます。したがいまして、このような特例交付金というものは毎年度毎年度継続してやっていくというような性質のものでは、本来そういうものではないと存じております。
 それでは、恒常的な対策はどうしているかと申しますと、それは先ほども触れましたが、四十一年度におきましては、地方交付税の率を二・五%という大幅な割合で引き上げましたし、また四十二年度におきましては、たばこ消費税の税率を四・四%、金額にいたしまして二百六十五億円増加いたしましたほか、四十一年度において、いわばきわめて変形的と申しますか、例外的に認められておりました特別事業債を廃止して一般の地方債を充実するというような、いわばこの恒久的な処置というものもあわせて講じておるわけでございます。
 で、将来国と地方との税源配分をどのように考えるかという問題は、これはなかなか、従来からも議論されておりましたが、きわめて困難な問題でございます。これは国と地方との事務配分をどうするかということともきわめて密接な関係がある問題でございまして、これは地方制度調査会におきましても、今後の問題といたしまして、つまり行政事務配分、税源配分というような問題をあわせて今後の解決すべき問題として取り上げるというふうに聞いております。まあそういう地方制度調査会あるいは税制調査会等における審議の経過というものを勘案いたしまして、政府として決心すべき問題であると、かように考えております。
#5
○藤田正明君 ただいまの説明によりますと、いろいろと四十一年、四十二年にかけて地方財政に関しましては手を打たれておるということはよくわかるのですが、四十一年において臨時緊急的な措置でやったと、まあこうも言われておりますが、しかし、固定資産税の免税点の引き上げによる減収額ですね、これが穴埋めとして四十一年には臨時特例交付金が出たと思います。四十二年度も、前年度の減税措置が影響して、やはり臨時交付金を出すようになっておる。またここで、四十三年に住民税の減税構想というふうなものがあると聞いておりますが、これが実現すると、さらにまた穴埋め措置が必要になり、また臨時特例交付金じゃないか。臨時特例交付金というものは、これは永久的に、あるいは長期にやるべきものではないとはおっしゃるけれども、実質においてそういうことにならざるを得ない。毎年毎年臨時特例交付金というふうなものが出ていくように思われるわけです。そこで、このような地方財政の均衡が得られないということでは、毎年毎年臨時特例交付金をやられるということでは、健全性保持というたてまえから、決して好ましいことではないわけです。一応、質問がダブるようになりますが、もう一度この点をお伺いいたしたいと思います。
#6
○政府委員(相沢英之君) 固定資産税の免税点の引き上げ等に伴います減収の補てんにつきましては、ただいまお話ございましたとおり、四十一年度におきましては第三種特例交付金として五十億余りを交付することとし、さらに四十二年度におきましては第一種特例交付金の九十五億円中の大体四十二億円程度はこれ見合いのものというふうに解されているわけでありまして、二年続いていわばその減収補てん対策を講じてきたわけでございます。この辺のところは、実は私どもは四十二年度の固定資産税の減収対策につきましては、四十一年度五十億の固定資産税の減収があるというふうに、免税点の引き上げに伴いましてその程度の減収があるというふうな予定をしておったわけでございますが、地方財政計画上における固定資産税の税収見積もりよりも、減収が立たないどころか、逆に相当な増収があった。したがいまして、それだけのことから判断いたしますと、何のために五十億の減収補てんをやったかわからないというようなことにもなるわけでございますが、しかし、それにしましても、まあもしそういうことがなかりせば取るべき固定資産税の税収がそれだけ減ったんだから、やはりそれはそれとして地方団体に対して交付する意味があるのじゃないかというような議論が当時あったわけであります。四十二年度におきましては、その四十一年度のそういったような情勢からいたしまして、まあ特に四十二年度またまたそういった特例措置を継続する必要があるかどうか。これは自治省と非常に見解が分かれまして、最後までもんだところでありますけれども、とにかくもう一年交付団体について同様な措置をしようと。四十三年度以降の問題はまさにお話がございましたとおり、住民税の減税問題やら、またあるいは国税の給与所得の控除の引き上げに伴う地方住民税の減収問題やら、いろいろそういった問題もあるし、まあそれらの問題を含めまして、四十三年度の地方財政全体の収支がどのような状況になるかということとあわせて検討して、その取り扱いをきめようじゃないかと、こういうふうなことからいたしまして、結果的に見ますと、どうもこの特例措置を固定資産税につきましては二年も継続したじゃないか、また四十三年度も特例的な措置があるのじゃないかというようなお話になるかと思いますけれども、相手の事情はそういうふうなことでございます。
#7
○藤田正明君 しっかりとした計画なり袋をつくっておかなくちゃ、臨時特例交付金というものをもっていつもそれでほころびを縫おうとするようなやり方について疑問を持つわけです。ですから、毎回毎回こういう臨時特例交付金というものが出るような習慣なり何なりについて懸念を非常に私は持つわけで、質問したわけです。
 それじゃ、その質問は別にしまして、臨時特例交付金として百二十億円あげられております。その中の二十五億は市町村道路整備のために充てられているわけですね。わが国の道路設備は、社会資本の非常なおくれの中において特におくれておることは、これは御存じのとおりでありますが、特に地方の道路が立ちおくれておって、まさに最近の交通の激化、あるいは非常な事故なんか地方にたくさんあるわけですが、これらと地方町村道路の整備が立ちおくれておるということがまあ関係もあり、あるいは地方の格差是正の問題も関係があると思いますが、それにつけても、この二十五億は少な過ぎはしないか。
 私は、この大蔵委員会の問題ではないんですが、大体、日本の国土改造の中の一環としての道路整備について大きな疑問を持っておる。縦貫道なんてものを早急にやることはない、それよりも地方町村の自治体の道路の整備のほうが緊急なことであるという考え方を持っておるのですが、それにしても、この二十五億は少な過ぎるというふうに思うのですが、この点、いかがですか。
#8
○政府委員(相沢英之君) 確かに先生のおっしゃいますように、全国の町村道の延長等を考えてみますと、特定財源といたしましては、きわめてこれは少ない額であるというふうにお感じになるのもごもっともだと存じます。しかし、この町村道に対する財源措置の問題は、まあ私どもは要するに町村道に対する財源措置も地方の一般単独事業、単独公共事業といいますか、そういうものに対する財源措置の一環として考えれば十分ではないか。つまり、地方財政計画上適切な、道路に関して申しますと、道路五カ年計画において見込まれておりますところの地方の単独道路事業、それに必要な財源を地方財政計画の上において確保いたしますとともに、その財源配分を交付税その他の一般財源措置等を通じて行なえれば、それで十分五カ年計画において期待される地方の単独事業というものも遂行する財源が付与されるのではないか。したがいまして、町村道に対するところの特定財源を付与するかしないかということよりも、むしろその道路にさける財源が、これはまあ特定であろうとなかろうと、あるかどうかということが問題である、そういったような問題の把握のしかたからいたしまして、特に町村道に対して特定財源を付与するということを主張することはないのじゃないかという意見を従来持っておったわけでございます。
 しかしながら、やはりそういった地方税収とかあるいは一般の交付税とかというような一般財源の形では、所期するところの町村道の整備ができない。地方道路譲与税を増額するとか、増額して町村に回すとか、あるいは軽油引取税を回すとか、あるいはその他の目的税を創設するとかという形で、町村道路整備のための特定財源をつくらなくちゃ町村の道路整備は進まないのじゃないかというところから、この問題が起きてきたのだと思っております。で、そういったような考え方を私どもとしてもわからないわけじゃございませんので、自治省の地方道路譲与税を増額して、それを町村に振り向けるという要求に対しては、これはまっこうから反対したわけじゃございません。ただ、しかしながら、現在のガソリンに対する課税の率をそのままにしておきまして町村に対する地方道路譲与税をふやすということになると、勢い揮発油税を削ることになる。ところが、揮発油税に関しましては、建設省からこれを減額することに非常に強い反対があったわけです。私どもは確かにこまかい町村道につきまして国が一々補助金を出してやるようなやり方が適当であるかどうかについては疑問を持っております。やはり国が町村の道路の整備に対して直接補助するような形は辺地とか特殊なものに限るべきなのであって、一般の町村道に対してはやはり地方団体が自主的な判断に基づいて整備するほうがいいのじゃないかというふうに、少なくとも私どもはそういう考え方を持っていたわけでありますが、しかしながら、揮発油税をさきまして地方道路税に回すということにつきましては、これは建設、自治両省で相当な期間にわたりまして話し合いが行なわれたわけでございますけれども、結論が出なかったわけであります。大体出ましたけれども、それもなかなか実現ができない。そこで、予算折衝の最後の段階におきまして、しかしながら何とかこの問題に対する手がかりと申しますか、まあ前向きの姿勢を明らかにする意味において、金額はともかくといたしまして、特別な措置をとったという姿勢を示してほしいという自治省の強い御要求がございまして、金額的には二十五億という、私ども考えましてもはなはだ中途はんぱな数字でこれは妥協いたしたわけであります。
 今後の問題につきましては、私どもはやはり地方道路五カ年計画というものがことしの秋でございますか、その内容が策定されることになっております。その道路整備五カ年計画との関連におきましてその地方の道路特定財源の問題を考えたいということで、まあ自治省とも考え方としてはそういうことでやろうということになっております。その揮発油税、地方道路譲与税にいたしましても、すでに現在はりついたわけでございますから、それからはがしていくということはなかなか困難で、してみると、やはり何らかの形で税率の引き上げということが前提になりませんと、あるいは町村道にこういう揮発油に対する課税の形で特定財源を付与することは困難であるかもしれませんけれども、いずれにしましても、そういう問題を含めまして、この秋に道路整備五カ年計画を策定いたします際に、確定いたします際に検討するということになったわけでございます。長々と説明いたしましたけれども、そういうことでございます。
#9
○柴谷要君 いまの説明を聞いておると、何か妥協の産物がこの法律案改正になってあらわれてきた、こういうふうな印象――まあ印象じゃない。事実なんですね。こんな法律案の改正をしないで、もっと本格的な政策を行なうべきだ。一体、百二十億くらいの特別の金を出す、地方に交付するという内容で、まあ一部改正という法律案が出てきたわけなんだけれども、第一種交付金の九十五億はいいとしても、確かに藤田委員の指摘するように、第二種交付金の二十五億というのはこれはお涙金で、地方でいただいたからといってありがたがるような金額ではないのだな。特に特別区を含んだ市町村の道路財源を充実してやろうという内容なんですが、そんなことが口幅ったく二十五億ぐらいで言えるか。一体こんな金額を出して妥協して、そのままお互いにいい気持ちになっておる政治感覚というのははかり知れないね。こんな気持ちで政治をやられたのでは迷惑だよ。また、その法案を出されること自体迷惑だ。一体その点はどうなんだ。どう考えているのか。
#10
○政府委員(相沢英之君) これは私ども事務当局が答弁いたすよりも、あるいは大臣から御答弁願ったほうが適当かと思いますが、妥協ということばがあるいは不適当でありましたらあれでございますけれども、まあ自治省といたしましては最終的な段階におきまして、大体揮発油一キロリットル当たり千円、総額におきまして百億円余りの財源をこの町村に対する地方道路譲与税としてさいてほしいという話がございました。ところが、最終的な段階でございますし、またそういう百億円というような大幅な財源もございません。そこで、とにかく初年度であるから五十億程度でどうだろうかというような話があり、その五十億もなかなか出せないということで、その半分の二十五億ということになったわけであります。どうも金額的には、先生御指摘のとおりはなはだ不十分でございますけれども、そういったような経緯で、少なくとも自治省、大蔵省ともに、そういう地方の町村道の整備に特定財源を何らかの形で出すという形をつけるということに踏み切ったという点で、まあ私どもは意味があるのじゃないかというふうに考えておるわけでございます。
#11
○柴谷要君 後段の、地方財政を考えて踏み切って出した、その気持ちはわかる。わかるのだけれども、とにかく二十五億なんていう金を全国にばらまいて、一体市町村の数にしたって幾つあるか。金額も、その政府の配慮の点が、こればっかりの金をよこしてという印象を与えると思う。ですから、気持ちと受ける側の気持ちとがぴったりしないような政治は行なうべきでない。だから、当然そういう処置を行なうなら行なうように徹底して、しかもそれが有効に使われるように考えてもらいたい、こう思うんです。
 それから、九十五億の第一種交付金を、特別事業債の償還財源等を考慮して、四十二年度分の普通交付税と合わせて交付するということになっておるのですが、これは九十五億ふやすということによって、どの程度、何%ぐらい潤う形になるのですか。その点をお調べになっておられますか。
#12
○政府委員(相沢英之君) ちょっと御質問の趣旨がはっきりいたしかねますが、九十五億円は、御案内かと存じますけれども、そのうちの五十三億は四十一年度に発行されました特別事業債の四十二年における利子相当額、それから残りの四十二億円は四十一年度に行ないました固定資産税の免税点引き上げ等に伴なうところの減収額の交付団体分というような、一応そういうようなことが積算の基礎になっております。先生のおっしゃる何%というのはどういうようなことでございましたでしょうか。
#13
○柴谷要君 私の聞きたいのは、特別事業債が全国で起債されている。それに対して九十五億の金をさけることによって、これは利子補てんと減収の補いであることは間違いない。その九十五億という金額が、起債によって何%ぐらいの割合になるか、こういうことです。
#14
○政府委員(相沢英之君) 九十五億円のうち、特別事業債の償還財源見合いとなっておりますものは五十三億円でございます。四十二億円は、先ほど申しましたが、固定資産税の減収補てん見合いでございます。五十三億円というのは、四十一年度に発行されました特別事業債九百十九億円と申しますのは、いわば基準財政需要額を削減いたしまして事業債に振りかえたと考えられる部分の全額でございます。その九百十九億円に対しますところの利子の交付団体分の総額が五十三億円でございます。したがいまして、四十二年度における利子の全額をそれによって交付税を算定した地方団体に付与するという考え方に立っております。
#15
○柴谷要君 最後の質問になりますが、これは本委員会できょう通過をして、あす本会議に提案になって可決になりますと、いつごろから末端に交付する考えでありますか。あす国会を通過すれば、あす中にできるのか、それとも七月に入ってから交付するのか、その点を明らかにしてください。
#16
○政府委員(相沢英之君) これは普通交付税の交付の時期と同時にやりますので、六月中に約半分を概算交付いたしまして、残りの半分は九月にいたします。
#17
○柴谷要君 そうすると、その半分という、全額の半分はもうすでに交付済みですか。これを含めて半分になるか、それともその額はあと回しになるのか、この点について……。
#18
○政府委員(相沢英之君) 九十五億の半分は今度出した法律案が通りましたら出すわけであります。
#19
○柴谷要君 そうすると、九十五億の半分は通ればすぐ出すと。あしたからでも出せるわけですね。それから、二十五億の半分もあすから出せる、こういうふうに解釈していいのですか。
#20
○政府委員(相沢英之君) 九十五億の半分は、法律が通りましたらすぐ出せます。残りは、先ほど九月と申しましたが、これは間違いでございまして、十一月でございます。それから、二十五億のほうは、これは配分の資料等の関係がございまして、ただいま十二月を予定しているようでございます。
#21
○柴谷要君 この二十五億という金額をきめるときに、すでに配分の内容ぐらいまで検討はされて準備ができていると思うのだが、大蔵省というのはそういうのんきなところなんですか。大体二十五億を法律が通ったら計算してはじき出して分けよう、こういうふうなそんなにのんびりしたところなのかな。それとも、すでに調査が済んでおるのかどうか、時期的に交付するというのが十二月と、こういうことになっておるのか、この点を明らかにしてもらいたい。
#22
○説明員(鎌田要人君) この点につきましては、昭和四十二年度における地方財政の特別措置に関する法律案におきまして、第一種交付金、第二種交付金の交付時期をきめておるわけでございます。で、第二種交付金につきましては、先ほどお話がございましたように、交付時期を十二月に定めておるものでございますから、そのときに交付をするということになるわけでございますが、この配付の基準につきましては、現在事務的に私どものほうと大蔵省との間で詰めておる最中でございます。
#23
○柴谷要君 それを私が尋ねましたのは、道路財源に使う資金として二十五億を全国に配付するというのをなぜ早くしてもらいたいかというのは、十二月に金をもらっても道路の仕事ができないところがたくさんあるわけだな。三月、四月ごろまで、あるいは北海道は五月までできないと。そうすると、もらった金をどうするかというと、やっぱり繰り越しということになってしまうわけだ。そうなると、決算上おもしろくない問題が起きるわけなんです。できるならば、あす本会議を通してあげますから、できることならあした中に地方にさけて、すぐ道路財源に充てるようにひとつ考えてもらいたい、こういうことを実は言いたいために質問したわけだ。おわかりになりましたか。
#24
○説明員(鎌田要人君) ええ。
#25
○柴谷要君 わかっていただければ、それでいいわけです。質問を終わります。
#26
○中尾辰義君 一点だけお伺いいたします。いま交付団体と不交付団体はどういうふうになっていますか。
#27
○説明員(鎌田要人君) 交付税の不交付団体でございますが、都道府県につきましては、御案内のとおり、東京と神奈川、大阪府と愛知県と、四県でございます。市町村につきましては、ちょっといま資料を調べまして答弁さしていただきたいと思いますが……。
#28
○中尾辰義君 地方財政計画を見ますと、給与関係費、人件費がかなり出ています。大体どのぐらいになっていますか、何%ぐらい……。
#29
○説明員(鎌田要人君) まずその前に、不交付団体の数でございますが、市町村におきましては、四十一年度におきまして、三千三百七十三の市町村の中におきまして、百六十四市町村が不交付団体、三千二百九が交付団体、こういうことでございますから、五%ということでございます。
 それから、人件費の占める割合でございますが、財政計画におきまして人件費の占めまする割合は、給与関係経費で昭和四十二年度の財政計画におきまして三四・六%ございます。
#30
○中尾辰義君 地方公務員で国家公務員の給与を上回っている県、地方団体はどこどこですか。
#31
○説明員(鎌田要人君) この点につきましては、どういう基準によりまして国家公務員と地方公務員の給与水準を高い低いという比較をするかという方法的な原理的な問題がございます。現在私どものほうでやっておりますのは、この国家公務員と地方公務員とを年齢、学歴、それから経験年数別に並べまして、いわゆるラスパイレス方式によりまして比較をいたしたものが昭和三十八年度の実態調査の結果出ております。これは県別、市町村別にどこの県が高い、どこの市町村が低いというやり方ではございませんで、全体でやっておるわけでございますが、トータルといたしましては、府県が国家公務員の給与水準に比較いたしまして七%程度高いという数字が出ております。
#32
○中尾辰義君 ですから、その上回っているところはどういう団体があるのですか。
#33
○説明員(鎌田要人君) 全体的には、財政力の比較的豊かな団体が上回っている、こういうことが言えると思います。具体的に申しますと、大府県ということでございます。
#34
○中尾辰義君 ですから、それを聞いているのですよ。どこの県、どこの市が国家公務員の給与を上回っているか、それを聞いているのです。わかりませんか。
#35
○説明員(鎌田要人君) この給与の実態調査におきましては、全体的な傾向というものをとっておるわけでございまして、個々の団体ごとについてどこが高い、どこが低いという実はこの資料は持っておりません。
#36
○中尾辰義君 ですからね、地方団体の給与というのは国家公務員の給与に準ずることになっているのですからね。しかも、国家公務員より高く給与を払っておりながら、なおかつそういう団体がまた交付金をもらっている、こういうことに関してどういうふうに考えていらっしゃるか。
#37
○説明員(鎌田要人君) 現実に高い給与を払っておるところがあることは事実でございます。ただ、交付税の計算におきましては、現員現額ではない、実員実額ではないわけでございまして、ただいま申しました国家公務員の給与水準に置き直したものを給与単価として交付金の計算では使っておる、こういうことでございます。
#38
○中尾辰義君 ですから、自治省として、そういう公務員の間に非常にアンバランスがあり、また不公平もあり、不満も私は聞いておるわけですが、そういう国家公務員より上回っておるようなところに対してほうっておいていいものか、また自治省はどういうふうにこれについて考えているか、この点をお伺いいたします。
#39
○説明員(鎌田要人君) 給与の問題につきましては、制度の問題と運用の問題と両方あるわけでございます。制度の面におきましては、国家公務員の給与に準ずることになっておるわけでございますが、給与それ自身のきめ方といたしましては、それぞれの団体において条例できめる、こういうことで、いわゆる運用面、制度面におきましても地方自治の立場を尊重しての自主的な決定権限というものは地方団体の首長、任命権者に留保されておるわけでございます。また、運用の実態におきましては、これは率直に申しまして、たとえば大都市あたりでございますというと、昔の東京市役所あるいは大阪市役所、こういりた時代の流れといいますかというものを引き継ぎまして、たとえば初任給も国家公務員の場合よりも二号程度高い、あるいは昇給曲線も国家公務員の場合に比べましてカーブが高い、いわゆる昇給間差額が高い、こういったような事実がございます。あるいはまた運用の面におきまして、昇給期間の短縮を行ないましたり、あるいは夏とか冬の期末手当にプラスアルファなどという妙なことがあるわけでございますが、そういうものに対しましては、私どもやはり地方団体が住民の福祉のために仕事をする、そういう面で人件費に必要以上に食われるということがあってはならない、特にプラスアルファといったようなもの、あるいは期間短縮といったようなもの、国家公務員に準じない形での給与面の運用、その点につきましては、やかましく指導をしてまいっておるところでございまして、この点につきましては、今後ともそういう給与というものが乱に流れないように厳重な指導をいたしてまいりたいということを、繰り返し申し上げておる次第でございます。
#40
○中尾辰義君 これで終わりますがね、大臣おいでになりましたので、一点だけ。先ほども質問があったのですけれども、国債も発行されまして公共事業費がどんどん毎年ふえていくわけですが、これに関連しまして、やはり地方の出し分が、支出の分が非常にこれから多くなる。ですから、地方財政が非常にこれで窮届になると、こういうことも再三言われているのですがね。そうして団体によっては、そういう公共事業は返上だと、こういうような声も聞くわけですが、こういうことに関連して地方財源の確保という点についてどういうふうに考えていらっしゃるのか。毎年毎年膏薬を張ったように臨時的な措置だけでいままでやっているように私は考えているのです。非常にこれはむずかしい問題でしょうが、大蔵大臣の御所見を私は聞きたい。
#41
○国務大臣(水田三喜男君) これはしばしば私からも申しておりますように、公共事業をやるために公債を国が発行するということは、この公債見合い財産というものが残って、これが相当長い間国民生活のために効用を発揮するということでございますから、こういう資産をつくるための財源はその年の税金によらなくてもいいんであって、相当長期の間に償還し得る公債の財源でこれをまかなうのが妥当であるという考えで、公共事業を公債財源によって推進するということをいたしますというと、これに対応する地方の必要な財源というものも、やはりこの見合い財産が地方の国民生活に効用を与える以上は、地方もこれに対応してある程度地方債というようなものをもって応ずべきがほんとうの行き方じゃないかというような方向で、この中央、地方の財政のいろいろな検討をここでやりたいというのが私どもの考え方でございます。この前の審議会で出てきましたような、一方で借金でやっているというものに対して、地方のそれに対応する支出増を国からあらためて補充してやるというようなことをやったら、一方は債務も持たないし、国は債務を持ったあげく、地方もこれを支出するというようなことをやったら、明らかにこれは地方財政と中央の財政のあり方が逆転してしまって、国の財政のほうが破綻を来たすということは明らかでございますので、やはりこれに対応する地方債をどういうふうにするかという方向において解決するのが私は正しい行き方じゃないかというふうにいま考えております。
#42
○委員長(竹中恒夫君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○委員長(竹中恒夫君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようですから、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○委員長(竹中恒夫君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#45
○委員長(竹中恒夫君) 多数と認めます。よって本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○委員長(竹中恒夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 次回は七月四日(火曜日)午前十時に開会いたします。
 それでは、本日はこれにて散会いたします。
  午前十一時三十二分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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