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1967/06/20 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 商工委員会 第12号
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1967/06/20 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 商工委員会 第12号

#1
第055回国会 商工委員会 第12号
昭和四十二年六月二十日(火曜日)
   午後一時十八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月二十日
    辞任         補欠選任
     亀田 得治君     大矢  正君
     鈴木 一弘君     白木義一郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         鹿島 俊雄君
    理 事
                井川 伊平君
                近藤英一郎君
                柳田桃太郎君
                阿部 竹松君
    委 員
                上原 正吉君
                重政 庸徳君
                宮崎 正雄君
                横井 太郎君
                大矢  正君
                小柳  勇君
                近藤 信一君
                椿  繁夫君
                矢追 秀彦君
   国務大臣
       通商産業大臣   菅野和太郎君
   政府委員
       農林政務次官   久保 勘一君
       農林省農林経済
       局長       大和田啓気君
       通商産業政務次
       官        栗原 祐幸君
       通商産業大臣官
       房長       大慈彌嘉久君
       通商産業省企業
       局長       熊谷 典文君
       中小企業庁長官  影山 衛司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小田橋貞寿君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○中小企業信用保険法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○商品取引所法の一部を改正する法律案(内閣提
 出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(鹿島俊雄君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 まず、委員の変更について御報告いたします。
 本日、鈴木一弘君及び亀田得治君が委員を辞任され、その補欠として白木義一郎君及び大矢正君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(鹿島俊雄君) 次に、衆議院送付の中小企業信用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、先般提案理由の説明をすでに聴取いたしております。これより質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#4
○近藤信一君 中小企業信用保険法の改正に対して御質問するものでありますが、その前にちょっとお尋ねしておきたいことがございます。これは昭和四十年の十二月に臨時措置法、こういうことで成立をしたわけであります。当時の参議院の附帯決議の中にございまする問題に関連して若干お尋ねをしたいと思います。それと申しまするのは、特別小口保険の普及徹底、こういうことが附帯決議の中に書いてございましたが、この附帯決議を尊重して、当局としてはいろいろとこれの普及のために努力をされたものと私は思っておりまするけれども、実際にはこの中小企業者の中にはこの問題について、まだ存じておられない方も多々あるのじゃないかと私は思うのです。そこで、やはりこの問題については多くの零細企業に利用をしていただくというのが法の趣旨でもございまするから、当局で十分なPRというものが果敢にやられておるとも私思うのですが、しかし利用度の伸び率を見ますると、当局の目標額にはほぼ近いような額に達しておるというふうにも私聞いておるわけでございまするけれども、全体の率からいうと、まだ利用者というものが非常に少ないのじゃないかと思うのです。こういう点から考えまして、やはりこれの普及というものが非常に重要でなかろうかというふうに考えますし、普通保険の普及と比べまして、いろいろとどのような形でこれが利用されておるか、こういうことについてまずお尋ねをしておきます。
#5
○政府委員(影山衛司君) 先生御指摘のように、特別小口保険制度は零細企業のための信用補完制度でございますので、この制度の普及徹底をはかっていくということは非常に重要なことでございます。参議院の先般の附帯決議の趣旨にのっとりまして普及徹底につとめておるわけでございますが、その普及徹底の方法といたしましては、まず中小企業庁自体といたしましても、これにございますような中小企業者にわかりやすい「中小企業のための国の金融制度」というパンフレットをつくりまして、これを団体や県を通じて流しておるわけでございます。さらに商工会、商工会議所あるいは金融機関を経由いたしまして、特別のわかりやすいチラシを配布するというように保証協会の指導もいたしておるわけでございます。さらに税務署から納税通知書の中にその特別小口保険制度を解説したものを入れてもらう、同封してもらうというようなことをいたしておりまして、あるいはその他新聞、テレビ等によってPRするというようなことも行ないまして、この特別小口保険制度の普及徹底にはつとめてきておるところでございます。
#6
○近藤信一君 今回の改正で、無担保保険制度を恒久化するとともに、その付保限度額というものを二百万円から三百万円に引き上げておられます。そこで従来の第二種保険は名称を改めておりますが、付保限度額を一千万円から千五百万円に上げておるわけであります。中小企業に利用される、特にいま長官が言われましたように、零細企業者に利用される特別小口保険の付保限度額につきましては、これが引き上げられておらない、依然としてこれは五十万円に据え置かれておりますし、これは去る四十年の暮れの国会で信用保険法改正が審査されましたときに附帯決議が、いま私が申しましたようにいろいろある決議の中の一項目として、特別小口保険の付保限度額については、経済情勢の推移に対応してこれが引き上げについて努力すること、こういう一項目がございますし、また衆議院ではこれを百万円程度に引き上げるようにしたらどうか、努力せよというようなことも言われておるわけでございますが、これらの附帯決議の趣旨からいきましても、今回の改正によってなぜこの特別小口保険というものの付保限度額の引き上げが行なわれなかったのでございまするか。その理由についてお聞かせを願いたいと思います。
#7
○政府委員(影山衛司君) お答え申し上げます。特別小口保険につきましては、四十年の十二月に法律改正をいたしまして、付保限度額を三十万円から五十万円に引き上げまして、その際の附帯決議において、先生の御指摘のように付保限度額を引き上げることに努力すること、また衆議院のほうにおきましては、これを百万円まで引き上げたらどうかという附帯決議がなされたわけでございまして、それに関しまして、その改善の方向につきまして四十年の五月以降、その附帯決議の趣旨にのっとりまして、中小企業政策審議会の金融小委員会におきまして、特別小口保険制度の改善について慎重な検討を行なったわけでございまするが、先生御承知のように、この特別小口保険は無担保無保証による保険でございまして、非常に保証協会側から申しますというと、危険度の高い、リスキーな制度であるわけでございますが、それにつきまして、これを五十万円からさらに一年足らずで一挙に百万円程度まで引き上げるというようなことになりまするというと、保証協会のほうの経理的な基礎等から見まして、この制度の趣旨であるところの簡易性、迅速性という特質が失われて、むしろ慎重に保証協会がなりはしないかということをおそれまして、この中小企業政策審議会の金融小委員会におきましても、当面現行制度に変更を加えることなく、むしろ実績をあげることに努力をすべきであるという結論が出たわけでございまして、そういう点で、さしあたりはその実績をあげることに努力をいたすということになったわけでございますが、今後もこれから引き続きまして、やはりこの付保限度額を引き上げていくということにつきましては引き続き検討をいたしていきたいと、こう考えておるわけでございます。
#8
○近藤信一君 それともう一つは、いま長官も答弁されまして、いろいろな情勢、審議会からの問題もございましたが、私のもう一つの中小企業庁で考えていただきたかったことは、現在商店においては二名、それから工業においては五名というその範囲がございますね。特別小口保険を利用される零細企業としての規定、実際に二名と五名ではあまりにもこれは低いのではないか、少なくとも商店においては五名、工業においては十名から十五名程度、こういう程度であれば相当まだ利用者もあろうかと思うのですが、二名と五名では非常にこれは小さい。そういう点でこういう点の改正の問題には、あなたのほうは考慮されなかったか、またそういう話は出なかったかどうか、その点はいかがですか。
#9
○政府委員(影山衛司君) この特別小口保険制度が零細企業に対する特別の保険制度であるということで、製造業は五人以下、商業、サービス業につきましては二人以下という層を零細企業と定義いたしまして、相互の救済措置をとったわけでございます。従来はその制度の先ほど申し上げましたように拡充といいますか、実績をあげていくということに努力を払っているわけでございまして、従来この従業員規模を引き上げるということは検討いたさなかったわけでございます。
#10
○近藤信一君 その零細企業は特に商業は二名、工業にあっては五名、零細企業にあってはこういう規定をいま考えておられるわけですが、これは別に零細企業は何名からというような定義はないわけでございまして、やはり高度な利用をあなたのほうで願っておられるならば、いま少しそれを上げてやるべきではないか、こういうように私は考えるのですが、将来あなたのほうは商業においては二名、工業においては五名、これは絶対に変える考えはないのか、それとも漸次そういう問題については検討していきたいというようにあなたのほうは考えておられるのか、その点はいかがですか。
#11
○政府委員(影山衛司君) 工業で従業員五人以下、それから商業、サービス業で二人以下の従業員を持つ企業数を調べておりますけれども、大体二百二十七万企業程度でございまして、それは大体全体の中小企業者の企業数の中で七五%程度を占めるわけでございます。そこで相当大部分のものが小規模企業、あるいは零細企業としてこの特別小口保険制度の恩典に浴するわけでございますので、まずこれの実績をあげることに努力をいたしたいわけでございますが、やはりこの特別小口保険制度そのものをさらに従業員規模で上のものに引き上げていく努力というものは、私どもは今後も続けていきたい、検討していきたいというように考えておるわけであります。
#12
○近藤信一君 これが制定された当時、小口保険のあなたのほうの目標額は百五十億であった。それが四十年の十二月に私がお尋ねいたしましたときに、わずか利用度は五億円足らずであった。しかし四十年十二月の改正によってだんだんと利用度もふえてきた。そうしていま承れば、商業二名以下、工業五名以下は二百二十七万業者がある。全体の中で七五%という率を占めておる。こういうことで非常に膨大な数字だと思うのです。業界にそういう零細企業が二百二十七万もある。それからいくと、さらに今度は利用の率は比率的に私は少ないのじゃないかと思うのですが、この原因はどこにあるのですか。二百二十七万あって、利用は現在ば百五十億に達しようとしている数字だと私は聞いているのですが、非常に少ないのじゃないですか。この率から言ったら。
#13
○政府委員(影山衛司君) 特別小口保険の対象事業数二百二十七万企業のうち、税金による資格要件を定めております所得税または事業税、または県民税、市町村民税の所得割りを納めている者ということになりますと、大体百三十三万企業がその対象になるわけでございますが、四十年度が一万一千六百企業、それから四十一年度が約四万企業程度の実績しかないわけでございますが、これはやはり先生が最初に御指摘になりましたように、PRの不足ということもございます。それから保証協会自体がなかなかこの特別小口保険制度の趣旨というものをよく理解していない点も多々あるのであります。そういう点につきましてもよく説得いたし、あるいは指導もいたしまして、これだけの実績をだんだんとあげてきたわけでございます。今後ともPR及び保証協会の指導、保証協会に対するいろいろな経理的基礎を固めるための措置等を講じまして、実績をあげていきたい、こういう考えでございます。
#14
○近藤信一君 長官も言われておりますように、私もそういう点は聞いているのです。実際こういう制度ができたからと言って、私どもよく座談会などでお話を申し上げるのですが、実際零細企業の方がそれではということで窓口に行く、保証協会に行くと、なかなかスムーズにいかない、その点で引っかかっている。たしかその法律では、行けばすぐ借りられるような状態になっているけれども、実際運用の面でいくと、そういう点で引っかかるという話を私よくお聞きするのですが、そういう点一般の利用者のPRもさておきながら、各保証協会に対するところのあなたのほうの指導といいますか、そういう点が私十分徹底していないのじゃないかというように思うのですが、これは多く各府県にある問題でございますから、なかなかあなたのほうとしても、書類で通達したり何かすることだけのことだと思うから、だからそういう点が各保証協会でも問題になっているんじゃないかと思うので、やはり将来保証協会が私は実際に踏み切らなければ、これは利用者も利用できないということになる、この点はどうですか。
#15
○政府委員(影山衛司君) 過去におきまして、保証協会の態度も積極的でなかったものもございますが、最近は相当積極的になっています。ごく最近におきまして、保証協会の中で、特別小口保険について実績のあがっていないところのその県の商工部長にこちらに来てもらいまして、その保証協会の特別小口保険の実績をあげるような協力方を依頼したりしたような次第でございます。そういう方法でねらい打ちいたしまして、ひとつ保証協会を強力に指導していきたいというふうに考えております。
#16
○近藤信一君 それから先ほどちょっとお尋ねしましたが、この五十万円を今度改正しなかったというので、ひとつお尋ねしておきたいことは、長官の先輩だと思うのですが、京都の蜷川さんがやっておられる保険は、これは私ずっと全国いろいろと行きまして、あっちこっちでこの話を聞いたわけですが、京都だけが無担保保証で百万円まで貸し付けるということをやっているわけですが、それで京都のやり方というものは、私が先ほどお尋ねしました人数の点につきましても、この法案とはちょっと違った扱い方をしておる。で、そういうことが地方でやれるという地方があれば、やはりそういう方向に向かっての改正ということが私は必要じゃないかと思うのです。それで先ほどお尋ねしたようなわけなんですが、京都のやり方についてのあなた方のお考えというのはいかがですか。
#17
○政府委員(影山衛司君) 京都府は、中小企業対策の中でも特に無担保無保証の保証制度につきまして力を入れておられる府県であろうと思うわけです。その他の県は、まだ京都府ほどの保証制度を行なっておりません。この京都府におきましては二十人以下、それから限度も百万円ということになっております。それからまた、納税要件がないかわりに、今度は診断指導というものを前提としているような次第でございまして、特別の制度をやっておられるわけでして、こういう点もやってやれないことはない。府県のほうは損失保証までしておるわけで、やってやれないわけではない。いま京都府一県というような状態でございますが、逐次これも各府県も強力に指導しながら、その実態と相まちまして、制度の改善をしていきたいと考えておるわけでございます。
#18
○近藤信一君 京都の場合は、いまも長官言われましたように、納税に対しましては、これは納税要件については義務づけも何にもないですね。この政府のやつは所得税なり事業税なり住民税で――住民税を納めていない者はもうないだろうと私は思うのですけれども、どれか一つの要件が満たされていればいいということになると、京都はそういう点は全然納税要件はないのだ。営業経歴がいま法律では一年になっていますね、同一都道府県に対して一年間、京都ではこれは六ヵ月ということになれば半年ですね。こういう点京都の中小企業者、特にあそこは友禅なんかの小さなのがたくさんあるから非常に潤おっておる。むしろ業者にとっては非常に蜷川知事に対するところの信頼もしたがって厚いわけなんですが、京都でやれるんだから、各他の府県でもこればあなたのほうがうまく指導していけばやれるんじゃないかというふうにも思うのですが、その点はどんなものでしょうか。
#19
○政府委員(影山衛司君) この制度の一つの特色は納税要件、相当緩和された納税要件ではございますが、一応納税要件といたしまして、形式的の要件を備えておるものにつきましては、できるだけ簡易迅速に形式審査だけでこれは保証していくというところに一つの特色があるわけであります。納税要件をはずしますというと、京都のほうでおやりになっておるように、やっぱり実質審査が必要なわけでございまして、診断指導がそれに伴っておるというようなことになっておるわけでございまして、そういう点で一利一害もあるわけでございますが、いずれにいたしましても、京都府あたりではずっと進んだ制度をやっておられるわけなんでございますので、ほかの府県につきましても、やってやれないわけではないわけであります。ほかの府県もそういう線に沿って指導をいたしていきたいと思うわけでございます。
#20
○近藤信一君 法律でいきますると五十万円限度になっている。それに京都は五十万円上積み、これはきのうもちょっとお尋ねしましたけれども、これはその五十万円上積みの分についてはどのような方法でやっておるのか、長官からちょっとお聞きしておきたいと思うのです。
#21
○政府委員(影山衛司君) 保証協会の保証とそれから信用保険公庫との保険の関係でございますが、五十万円までは特別小口保険のほうがなさるわけでございますが、百万円までの場合におきましては、無担保保険の対象になるかと思うわけでございます。
#22
○近藤信一君 そういたしますると、五十万円までは無担保無保証でいくと、京都のいまのやり方でいけば無担保無保証で百万円まで貸すことになっておりまするから、あとの五十万円を今度無担保保険のほうでいって百万円にするのか、最初からこの百万円を無担保保険でするのか、そうでございまするならば、これは百万円でなくて無担保ならば二百万円も借りられるわけでございますね。ところが京都では百万円までは無担保無保証と、こういうことになりまするから、法律でいくと五十万円が無担保無保証になって、あとの五十万円が無担保無保証にならぬわけですね。ただ無担保保険に五十万円入るとこういうことになるのか、無担保保険ならばこれは二百万円までが借りられるわけなんでございまするから、この点ばどういうふうなことになっておるのか、お伺いいたします。
#23
○政府委員(影山衛司君) 保証協会はいずれにいたしましても一〇〇%の保証をいたすわけでございまして、あと保険公庫のほうの保険がどういうことになるかということでございますが、八〇%までこれは百万円全体につきまして無担保保険の適用があるということになると思います。
#24
○近藤信一君 そうすると、百万円全般無担保保険ということで保証するということになれば、何もその百万円という無担保保険でなくて、二百万円まで無担保保険を利用できるわけでしょう。今度あなたのほうで改正されて三百万円になるのだけれども、無担保保険になれば最初から何も百万円じゃなくて二百万円までいけるわけなんですね。それを二百万円でなくて、百万円無担保無保証で借りられるのでなくて無担保保険ということになると、これはちょっと違ってくるわけですね。ところが京都で私が聞きました話では、無担保無保証において百万円までというふうな話を私聞いておるのですが、この点ちょっと違うんじゃないですか。
#25
○政府委員(影山衛司君) 各保証協会のやります保証のやり方はいろいろと歴史もございますし、それから保証協会の独自性、自主性というものがございまして、必ずしも国で行なっておりますところの保険制度と並行しての制度にはなっていないわけでございます。そのかわり国の保険で足りない点は、県が損失保証をするというようなことも関係あるわけでございまして、現実には先ほど先生御指摘のように、京都府の行なっております無担保無保証人制度と国の特別小口保険制度では多少の食い違いがございます。いずれにいたしましても、京都についてのほうで五十万円までを無担保無保証で保証する場合には、これは特別小口保険のほうの対象になるわけでございます。
#26
○近藤信一君 これは中小企業庁で百万円までの無担保無保証をやっておるわけじゃないから、これは京都のほうでそういう話を私聞きまして、ちょっとお尋ねしたかったものですから。やはり私ども社会党としては百万円程度まで無担保無保証で貸し付けしたらどうか、こういう意見を持って、しばしばそういう点を要望しておるわけなんですが、なかなか現段階においてはそればむずかしいということになれば、これはまた別の問題になるのですが、やはり将来百万円という目標に向かって努力をしていただきたいことをお願いしておきます。
 次に、倒産関連保険についてでございますが、これは広い範囲の中小企業者が利用できるようにと決議したのですが、指定された倒産事件は案外少ないように聞いております。いままでに指定した倒産事件と関連中小企業者で保険を利用した数、それからそれによる金額、こういうのは一体どの程度になっておるのか、この点お尋ねいたします。
#27
○政府委員(影山衛司君) この制度が始まりまして以来、指定いたしましたところの倒産をした親企業の数は十二社でございます。その指定を受けました結果、この倒産関連保険の適用を受けました中小企業者の数は三百一件で、金額にいたしまして八億でございます。
#28
○近藤信一君 ただいまの答弁では三百一件が関連の倒産した中小企業者……。
#29
○政府委員(影山衛司君) はい、
#30
○近藤信一君 これは山陽特殊鋼だとか、サンウエーブだとか、いろいろありましたですね、倒産いたしまして、当時問題になりましたこれらの関連企業だけであるのか、その他に倒産していろいろとその後に問題になったのも相当あろうかと思うのです。昨年あたりも相当の倒産があり、中小企業の、特に小零細企業の倒産が多いと言われておる、この点はどうですか。
#31
○政府委員(影山衛司君) 私の御説明が不十分であったと思いますが、関連倒産企業として指定された十二社の関連中小企業社の数は二千八百五十社でございます。その二千八百五十社のうちで信用保険の特例の対象になって保証を受けたものが三百一社ということでございます。
#32
○近藤信一君 十二社に関連した中小企業者のあれは二千八百五十社、そのうちの三百一社がこれを利用したと、こういうことですか。
#33
○政府委員(影山衛司君) さようでございます。
#34
○近藤信一君 そうするとですね、これは数字的に見ましては比較的少ないわけですね。二千八百五十、約三千近い関連工場があって、実際に利用されたのはわずかに三百一社ということになりますと、これは数字的には非常に少ないと私は思うんです。その他の会社は――会社というのか関連企業といいますか、そういうのはこれにやっかいにならなくても自分で立ち上がりができたと、こういうことになろうかと思うんですが、その点はそのとおりでございますか。
#35
○政府委員(影山衛司君) この倒産関連保険の対象の倒産企業として指定されました場合には、これはその地方におきまして、地域的にも影響の大きい場合を指定しておるわけでございます。そういう場合に、国が倒産関連保険の対象として指定をして乗り出していくという態勢を示すわけでございまして、それに伴いまして中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工中金等の政府関係金融機関及び地元の金融機関がその施策に同調いたしまして、協調いたしまして、この保証にまで持ち込まないで金融をつけておるという例が非常に多いわけでございます。残余の企業はほとんどそういう点で救われておるものというふうに考えておるわけでございます。
#36
○近藤信一君 それから、私どもが再下請、いわゆる孫請企業、これに対しても利用できるようにしていただきたいと、こういう要望を委員会の質疑においても私どもしたわけなんでございますが、この点について、孫請に対する処置というものはどういうぐあいになっておるのか、この点を聞かせていただきたいと思います。
#37
○政府委員(影山衛司君) 附帯決議の趣旨を尊重いたしまして、その後四十一年三月におきまして、負債総額十億円未満五億円以上の企業の倒産を原則といたしますけれども、そういうふうにして指定した倒産企業と相当の取引のある関係企業または資本的もしくは人的結合関係の強い系列企業、すなわちトンネル会社的なものが倒産した場合には、その当該企業を指定をするということにいたしまして、その意味での再下請企業へのこの保険の何といいますか、適用範囲の拡大ということにいたしたような次第でございます。
#38
○近藤信一君 で、実際に再下請でこれを利用された企業というものがどれぐらいあるのか、その点はどうですか。
#39
○政府委員(影山衛司君) 二企業ほどございまして、播磨鉄鋼の子会社であるところの日伸建設工業、それから不二ハウスの子会社であります日新産業がその適用を受けております。
#40
○近藤信一君 この再下請の利用というものは非常に少ないわけなんですが、その他の山陽特殊鋼なんかでも、ああいう下請の企業というものは相当あったんじゃないかと私は思うんですが、その点は全然そういう問題は起こってこなかったんですか。あなたのほうで御調査されたと私は思うんですが、その点いかがですか。
#41
○政府委員(影山衛司君) この制度の趣旨が、災害に準ずるような地域的な、経済的な、社会的な影響を防止するという趣旨から出ておりますので、まず親企業を指定し、それに関連するところの第一次の下請企業を食いとめるということによりまして、その再下請企業についてはどういいますか、そこで食いとめて影響を防止するという制度になっておるわけでございまして、そういう趣旨から申しまして、第一次下請までがその関連中小企業者になるわけでございます。しかしながら、それ以下の企業におきましても、問題のある企業につきましては、たとえば小規模企業が多いわけでございますので、たとえば無担保保険を適用いたしましたり、あるいは国民金融公庫等の融資の対象にするというふうに、通産局あるいは県が具体的に指導及び融資のあっせんをいたして、そういう点の問題の解決をはかってまいるわけでございます。
#42
○近藤信一君 私もいろいろと聞いている中で、これは特にこの法律のワク外になっておろうかと思うのですが、土建会社には中間の業者が倒産でもすると、いつの間にかどこかへ行ってしまって、再下請で――土建会社、建築会社には再々下請ぐらいあるわけです。孫の会社がまたその下を請け負わしているようなところも多くあるわけなんですが、そういうのはこれが適用されないわけですね。その一つの企業の倒産によるあれじゃないのだから、中間が倒産して、それがずらかってしまうので、一晩のうちにどこかに行ってしまって行くえ不明になる、こういうケースが相当土建会社にはあるように私は聞いておるのですが、これらに対するところの何か措置というものはないものか、そういうものに対するところの問題はあなたのほうとしてはお考えはないのか。というのは、この孫なり曽孫といいますか、そういうのが困るわけですね、中間がいなくなっちゃったから。すると、行くところがないから、今度は元請けの親会社へ行くわけなんです。親会社に行きまするけれども、親会社ではもう全部払ってしまったのだ、もう工賃から全部払ってしまったのだからおれらには責任ないと、こう突っぱねられるわけだ。すると取りつく島がないわけだ、これはね。再下請、再々下請というようなところは、こういうのは表面には出ていないけれども、そういうケースが非常に多くあるということを私らは実際土建会社のそういう人からも多く聞いておりますが、これなんか実際私は法的に中小企業庁としても何らか考えていく必要があるのじゃないかと私は思うのですが、この点はいかがですか。
#43
○政府委員(影山衛司君) この倒産関連保険の制度が、先ほど申し上げましたように、災害に準ずるというような制度でございますので、先生御指摘の例では、直ちにこの保険の制度の適用に移すということはいろいろな問題があろうかと思いますが、今後とも検討していきたいと思います。ただ、その制度ができるできないにかかわらず、そういう問題につきましては、具体的な問題といたしまして解決をするということでございまして、たとえば通産局あたりには金融相談室を設けてあるわけでございますので、そういうところへ申し出がありましたならば、直ちに金融のあっせんをするというようなことで解決をしていきたいと思いますし、また過去におきましても、そういうことで解決をした事例が非常に多いわけでございます。
#44
○近藤信一君 この今度の改正におきまして、無担保保険の付保限度額というものを二百万円から三百万円に引き上げられております。それからこの付保限度額を引き上げることによりまして、信用保証協会が保証の際に、従来よりも先ほど私申しましたように審査を非常にきびしく行なって、かえって今度は中小企業者が保証を受けにくくなるというふうなおそれがあるのじゃないかと私は思うのですが、この点はどうですか。
#45
○政府委員(影山衛司君) 無担保保険制度につきましては、従来の実績、実情を調べてみますと、無担保ではございますけれども、身内保証でも保証人を取り得るということになっておりますので、その点につきましては保証協会の態度は相当積極的でございます。実績から申し上げましても、四十一年度におきましては、四十八万八千件について二千七百十三億というふうな実績が上がっておるような次第でございまして、そういう点からみまして、むしろ二百万円の限度では低過ぎるくらいなのでございまして、三百万に引き上げますにつきましては、中小企業政策審議会の金融小委員会等におきまして慎重に保証協会等の実情もよく聴取した上で、きめたわけでございまして、そういう点の心配はないものと考えておるわけでございます。
#46
○近藤信一君 まあ無担保保険二百万円を三百万円にされたことはけっこうなことでございますけれども、一体この改正のときにおいて、私よくお尋ねいたしましたが、保証人はばく然としているわけですね。無担保保証人は家族保証でもよろしいかと言ったら、それでもよろしいということ、そうすると、奥さんが保証すればそれでいいか、それでもいいということなんですが、しかし実際問題として、奥さんの保証で信用保証協会がそれを全面的に信用して、二百万円どうしても借りなければならぬというところを、担保もないから保証人だけ立ててこい、そのとき借りようとするところの奥さんですね、保証協会が、ええ、よろしいということで済むかどうか。そういう点も私は非常に引っかかってくるのじゃないかと思うのですが、その点のあなたのほうの今後の指導というものについて、これは大いに期待しておるわけなんですが、保証協会に対する指導ですね、この点を私は十分に保証協会が納得するような指導というものをしていかなければ、奥さんではと、こう首をかしげられると、せっかく保証をたのみに行った人たちも迷惑するという結果が出ると思うのですが、この点についてもあなたのほうとしても、いろいろと今後決意を大にしてやられると思うのですが、この点はどうですか。
#47
○政府委員(影山衛司君) 奥さんでも、家族、身内保証さえあれば無担保保証をやるべきだという方針で、今後とも強力に指導してまいりたいと思っております。
#48
○近藤信一君 さらに、今度の改正で、近代化保険の対象範囲を拡大されておるわけでございますが、この表にございますように、従来より相当拡大されたようにも聞いております。これの詳細についてひとつ説明をしていただきたいと思います。
#49
○政府委員(影山衛司君) 近代化保険の現在の対象範囲は、機械工業振興臨時措置法の対象となるところの機械工業を行なうもの、それから電子工業振興臨時措置法の電子工業を行なうもの、それから中小企業近代化促進法の指定業種に属する事業を行なうもの、それから中小企業の工場集団化及び商業の集団化、すなわち団地を行なっておる中小企業者というものまでが対象になっておったわけでございますが、今回改正をお願いいたしまして拡大いたしますものは、第一番目が協同組合の共同施設、それから小売り商業が店舗の共同化をいたしまして寄り合い百貨店、協業スーパー・マーケットを行なう場合、それからボランタリー・チェーンを行なう場合、それから商店街の近代化を行なう場合、それから中小企業共同工場の貸与制度の適用を受ける中小企業者というふうに、従来中小企業高度化資金の貸し付け対象になっておったもの全体に適用を広げるわけでございます。
#50
○近藤信一君 そこで一つお尋ねするわけでございますが、いま各都市におきましては、都市計画によるところのいろいろな疎開問題が起こっております。たとえば道路を拡張するときに、そこに市場がある、個人市場ですね。個人市場の場合には、やはり家主があって店子が全部入っているわけなんですね、売店のほうは全部店子が入っている。その場合に、どうしてもそこでは営業が成り立たないわけでございますから、どこかへ引っ越さなければならぬ、転居しなければならぬ。その付近に換地がないということになりますと、どこかへ転居しなければならぬ。その場合に共同店舗ということでこの近代化保険を利用することができるわけなんですが、その場合に家主も引っくるめて全部の店舗ということで家主が借りる場合があるのか。そうでなくて、ただ店子だけが共同で今度こういうものをつくるからということで、それが対象になるのか、その点の判断といいますか、その点はいかがですか。
#51
○政府委員(影山衛司君) 原則として、店子が協同組合あるいは今度御審議願います協業組合、あるいは共同出資の会社をつくりまして共同店舗を営むという場合が対象になるわけでございます。家主が加わる場合は、家主もそのメンバーになる場合にはいいわけでございますけれども、家主に対してそういう近代化保険の対象にするということは考えられないわけでございます。
#52
○近藤信一君 そうすると、店子と家主と共同する――従来は家主は店舗をつくってその中の区切りであれしておった。ところが今度はそうじゃなくて、中の内容はその区切りで各小売業者がやるのかもしれませんけれども、引っ越して新しくつくるという場合は、どうしても家主もこれに力を入れなければならぬ。大半が家主があれするのだろうと私は思うのですが、家主が一枚加わって、店子と全部共同でやるということになれば、これはもちろん対象になる、こういうことですね。
#53
○政府委員(影山衛司君) さようでございます。
#54
○近藤信一君 そうすると、ここに共同工場貸与を追加するというやつは、昨年でしたか、法律でやりました共同工場を貸すというやつですね、これのあれですか、これは。それともいまの話のように、たとえば私が共同工場をつくる。その中に皆入りなさいということの共同工場をいうのか。その点は法律に定める共同工場をいうのか。その点いかがですか。
#55
○政府委員(影山衛司君) ここに言います共同工場は、法律に定めるところの高度化資金の対象になるところの共同工場でございます。ただ先ほどの、家主も店子も一緒になりまして協同組合をつくる場合には、協同組合の共同施設として共同工場がこの近代化保険の対象になるということでございます。
#56
○近藤信一君 今度ボランタリー・チェーンも含まれるわけでございますし、商店街の近代化も含まれている。従来は商店街の近代化につきましては、これは地方自治体ですね。地方自治体ではこれはいろいろとめんどうを見ておったのですが、今度それが国のあれで保証協会の対象になっていくというふうになるわけですね。従来のたとえば商店街がアーケードをつくったりなんかすると、いままで県でやっていましたね。保証協会が保証してということじゃなかったでしょう。これが今度そういうのが全部保証協会の保証を得られる。こういうことになれば、これは非常にやりやすくもなろうかと思いますし、いろいろこれは私いいことだと思うのです。
 それからもう一つは、小売り店のあれですね、小売り業者で利用するということになりますると、いまの小売りのあり方についてはなかなかこれは利用できないと思うのですけれども、これが近代化し、一つの店舗を持って共同に協業をやる、こういう将来の展望の上に立っての問題だろうと私は思うのですが、たとえば百貨店に対抗するようなやつができる、これは方々にあるのですよね。新しい都市の開発にこの整理をすると、たとえば駅の周辺を整理する、その場合に、いままでごたごたした小売り店が、これではいけないから、駅の前のほうに百貨店があるんなら、それに負けないように、ひとつ百貨店に対抗するようなやつをつくろう、こういう場合にやはりこれは対象になってくるわけですね。こういうことですね。
#57
○政府委員(影山衛司君) 協同組合を結成いたしまして、そこで共同施設といたしまして共同店舗を営む場合は、この対象になるということでございます。
#58
○近藤信一君 近代化保険の範囲がこう拡大されますると、従来よりもこの近代化保険を利用する方々というものが多くなってくるということは予想されるわけでありますが、近代化保険の付保限度額というものが個人は三千万、それから組合は五千万円。他の保険と比べますると、これは非常に大口だと私は思うのですが、現在の全部の信用保証協会にそれだけの大口資金の需要に対応できる保証能力というものがあるのかどうか。私はやはり、保証協会というものは各都道府県、また市にもあるわけで、ずいぶん大から小まであろうかと思うのですが、そういう点非常に心配になるわけでございますが、この点はあなたのほうの見通しとしてどういうふうな見通しを立てておられるのか、この点をお聞きしておきます。
#59
○政府委員(影山衛司君) 先生御指摘のように、保証協会の力がおのおの違いますので、なかなかこの点につきましては、相当指導し推進をしていかなければいけないと思っておるわけでございます。先般中小企業政策審議会の金融小委員会におきまして、この点も審議をいたしたわけでございますが、とにかく一方では近代化保険の対象になるところの事業と申しますものが、中小企業の協業化を進めていく意味におきまして非常に必要な仕事でございまして、むしろ個別企業は五千万円、組合は一億円まで限度を引き上げてはどうかという要請もあったわけでございますが、おのおのの保証協会の経営基礎等も勘案いたしまして、現在の保証限度額に、保険の限度額に据え置いたわけでございます。しかしながら、一方におきまして対象範囲を拡大いたしまするにつきましては、これの推進をはからなければいけませんので、今度九十五億ほど融資基金が確保できたわけでございますが、その中から近代化保険の推進のためにも融資基金の配分について考慮をしていきたいというふうに考えておりまして、融資基金の配分を通じまして推進をはかりたいと思っておるわけでございます。
#60
○近藤信一君 この信用保険制度は担保力、それから信用力の薄弱な中小企業者の金融を円滑にするための制度でございますにもかかわらず、信用保証協会で保証をつけても金融機関で融資をしない、また逆の場合では、金融機関で協会の保証をつけてくれれば融資をしましょう、こう言っても、協会のほうで今度は保証を渋る、こういうふうな面が出てくるのじゃないかというふうに私思うのですが、この場合に、中小企業庁として一体どのような指導をされておるのか、そういうケースがいままであったのかどうか、この点はいかがですか。
#61
○政府委員(影山衛司君) 特に特別小口保険等の小規模零細層対策としましての保証制度につきましては、むしろ金融機関に先にかけ込みますよりも保証協会のほうに先にかけ込むという例が非常に多いわけでありまして、そういう場合につきましては、保証協会がむしろ金融機関のほうに対して融資のあっせんをすべきであるというふうな指導を従来からやってきたわけでございますが、どうもいろいろと聞くところによりますと、必ずしもそのとおり行なわれていない例もございますので、今後そういう例は、具体的な例等もつかみまして、あるいは一般的にも、保証協会のほうもあるいは金融機関のほうも協力していきたいと思うわけでございます。
#62
○近藤信一君 それからちょっと、これはいずれ本委員会でも審議することになろうかと思うのですが、繊維の構造改善事業ですね、あの中でいきましても、今度は協業組合の問題等がなされてくると思うのですよ。そういう場合に、一体信用保証協会の保証のほうにくる場合と、それからこれもあとで審議される中小企業振興事業団のほうで改善していこうというのと両面あると思うのですが、その場合にはこれは一体どこでやっていくか。中小企業振興事業団のほうで一本でやっていくのか、それとも、それに今度はみ出た分を保証協会のほうの保証を頼むのか、その点はいかがですか。
#63
○政府委員(影山衛司君) 振興事業団におきましては、県の融資とあわせまして六五%までを原則といたしまして融資をいたすわけでございますが、あとの三五%につきまして――繊維については七〇%でございますが、あと三〇%または三五%につきましては、企業者のほうで自分で調達いたさなければいけないわけでございますが、その場合におきまして、やはり原則といたしまして、商工中金あるいは中小企業金融公庫なり政府関係の金融機関があとの金融のめんどうを見るということになるかと思うわけでございます。まあ地方の銀行が力を入れてくれるというような場合には近代化保険の対象になるのではないかというふうに考えております。振興事業団関係のほうでできるだけめんどうを見ていくということにいたしたいと思うわけでございます。
#64
○近藤信一君 これは中小企業振興事業団の法律じゃないから、その点またあとで十分お尋ねしたいと思うのですけれども、いま業者間においては利用範囲を商工中金、中小企業金融公庫だけに限らずに、民間の都市銀行また市中銀行にも依存できるような方法をひとつ考えてもらえぬかというふうな注文を私受けておるのですが、商工中金は何とかかんとか言ってなかなか金のことについてはうんと言わぬ面が多々ある。だからそういう点についてはひとつ何とか今度せっかく事業団ができるのだから、ひとつそういう面を、ただ国の中小企業金融公庫、それから商工中金だけでなく、ほかの銀行も金融機関も利用できるというふうに考えてもらいたい、こういう要望もあるわけなんです。これはまたいずれ中小企業振興事業団のときにお尋ねしたいと思うし、御要望もしたいと思うので、そういうことで、たとえばいまの繊維構造改善事業団で七〇%、それとあとの三〇%は自己負担をしなければならぬ、その自己負担分について、市中銀行から借りる場合には、これは保証を得なければならぬ、こういうことになるわけです。それでこういう問題が出てくるわけなんですが、そういう点をあなたのほうとしてもひとつこれからよくもう一ぺん考えておいていただきたい、このように私思うのです。
#65
○政府委員(影山衛司君) 協業化あるいは構造改善事業につきましての自己負担分についての融資の確保という点につきましては、近代化保険の活用と相待ちまして、ひとつ善処いたしたい考えでございます。
#66
○近藤信一君 いつも保険料率の引き下げと保証協会の保証料率の引き下げが問題になるわけでございますが、現在各地の協会の保証料率の平均というものは幾らぐらいになっておるのか。それから高いほうの保証料率と低いほうの保証料率の差というものはどれくらいあるのか、この点をちょっとお尋ねいたします。
#67
○政府委員(影山衛司君) 現在最高が四厘六毛でございまして、これは四協会ございます。それから最低は三厘でございまして、群馬県一協会でございます。大体四厘前後というところが平均かと思っているわけでございます。
#68
○近藤信一君 四厘前後ということで、中小企業庁としてはおおむね四厘ぐらいにこれをならしていきたいというのがあなたのほうの希望だと私は思うのですが、私この表をいただいた中で、ちょっとおかしいというのか、おもしろいというのか、あるのです。たとえば保証協会は県と市と持っておるところが神奈川県と愛知県と岐阜県、それから大阪府とこうあるわけなんで、それで神奈川県と大阪府は県と市とこれは一緒になっているわけですね、保証料率が。ところが愛知県と岐阜県はこれは違っているんです。愛知県と名古屋市の場合には二毛これは違うのであります。それから岐阜県と岐阜市の場合にはこれは一毛違うのですが、これを同じ県に存在して神奈川県や大阪みたいに料率が一緒になった場合には、これはまことに運営上にもいいと思うのですが、愛知県と名古屋市の場合には二毛も違うわけです。これはまことに私同じ県の中にあって矛盾しておるんじゃないかと思うのですが、この点はいかがですか。あなたのほうはこういう点についての指導というものをおやりになっておらないのかどうか、この点をお尋ねいたします。
#69
○政府委員(影山衛司君) 一般的に保証協会の間に保証料の格差があるということは事実でございます。それを過去におきましても引き下げ及び平準化の努力をいたしたわけでございまして、今後ともそういう平準化の方向によりまして、高い保証協会あたりをねらい打ちにいたしまして、融資基金の配分等を考慮して引き下げにつとめていきたい、あるいは平準化につとめていきたいと考えておるわけでございます。
#70
○近藤信一君 もう一つは、保証料率が一定でございますれば、全国どこの保証協会で保証を受けても、その保証料率というものは同じでございまするから、非常にこれは理想的じゃないかと思うのです。ところが普通保険と近代化保険の保険料率の引き下げを行なおうとしてございましても、保険料率の引き下げの引きかえに、協会の保証料率の引き下げ、ひいては全国的な一律の保証料率、こういうものが考えられないものかどうか。この表を見ましても全国的にばらばらですね。いまもお話ございましたように、最低は三厘というところがございますし、最高は四厘六毛、こういうことになっておりますから、三厘と四厘六毛ということは一厘六毛も差がある。これは群馬県は非常に極端でございますが、三厘というのは全国で群馬県だけでございますので、これは対象にならないかもしれませんけれども、もっと接近したところで、これを一律的にするような指導というものをあなたのほうはお考えになっておられないのかどうか。
#71
○政府委員(影山衛司君) まず四厘超の協会が三十もございますので、それを四厘まで引き下げるという方向で融資基金の配分等を通じまして今後も指導をしていきたい、かように考えております。
#72
○近藤信一君 本年度の予算で、先ほども話がございましたように、中小企業信用保険公庫に新たに九十五億円を出資することになっております。これを信用保険公庫から各地の保証協会に配分といいますか、どのような基準で貸し付けというものをあなたうほうはやられるのか。これもいろいろと各地とも違っておるようにも私見るのですが、この点はいかがですか。
#73
○政府委員(影山衛司君) 九十五億円の貸し付けの場合の貸し付け基準でございますが、一般的な貸し付け基準と特別政策的な貸し付け基準と両方分けておりまして、その前者につきましては各協会の保証規模、保証伸長率、あるいは信用保証協会間の格差の是正というような点を考慮いたしまして、一定の基準で貸し付けをいたしております。それから特別の貸し付けにつきましては、無担保保証あるいは特別小口保証、それから輸出振興のための保証、あるいは近代化保険のための保証というような特別の制度あるいは保証料の引き下げのための目標というようなものを勘案いたしまして、特別な貸し付けを行なう、二つのやり方になっておるわけでございます。
#74
○近藤信一君 あとでまだ重要な法律の討論があるそうでございますから、もうあと一点だけお尋ねしまして、まだほかにお尋ねしたい点がありますけれども、私の質問は終わるわけでございますが、金融機関にとりまして、信用保証づきであれば全く貸し倒れによる損失のない融資でございますにもかかわらず、金利というものはほとんど普通金利でございます。金利には貸し倒れによる危険分も含まれておるはずでございますから、保証づきで貸し倒れによる損失のないものであるならば、当然金利というものはもっと安くなってもいいのじゃないかと私は思うのです。借りるほうの側の中小企業者にとりましては、保証料を払って、その上になお普通の金利をとられておる。こういうことになれば、何か二重にとられておるというふうな不満を感ずることもあろうかと私は思うのです。金利負担に悩んでいる中小企業者に対する金利負担を軽減するというふうな何かいいお考えというものがございますれば、そういう点について中小企業庁としてもっと指導を強化して、少しでも中小企業者の金利負担というものを少なくしていくというふうな方向に私はいくべきじゃないかと思うのですが、この点はいかがですか。
#75
○政府委員(影山衛司君) 保証づき融資は全く安全な融資でございますので、先生御指摘のように、それだけ金利を下げるべき筋合いのものでございます。それでその方向に従いまして、従来からも大蔵省と一緒になりまして、金融機関を指導いたしておりまして、商工中金あたりからも模範を示してもらっておるわけです。着実にこれは成果をあげておるものというふうに考えておりますけれども、今後とも大蔵省と一緒になりまして、金融機関を指導いたしてまいりたいと思うわけでございます。
#76
○近藤信一君 以上で私質問を終わりまするけれども、やはり何といいましても利用者は零細企業が多いわけでございます、小口保険の利用者というのは。さらに保証を頼もうというふうな人はいろいろと金融的にも困っておられる方もあるようでございまするから、やはり将来なるべくそういう業者に対するところのあたたかいあなたのほうの指導、こういうことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
#77
○委員長(鹿島俊雄君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#78
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより本案の討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います一。別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#79
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#80
○委員長(鹿島俊雄君) 全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#81
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#82
○委員長(鹿島俊雄君) 次に、本院先議の商品取引所法の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行ないます。質疑のおありの方は順次御発言を願います。――御発言もなければ、本案に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#83
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより本案の討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
#84
○小柳勇君 私は、日本社会党を代表して、本法案に賛成するものであります。
 最近は商品取引所の売買取引に一般大衆が参加するようになり、この結果、商品仲買い人との間の紛争や、あるいは商品仲買い人の倒産によって一般の委託者の被害は決して少なくない現状であります。この現状に対処して、一般委託者の保護のため、今回の改正法案のごとく所要の法改正をされますのは当然の措置であり、喜んで賛意を表する次第であります。
 しかしながら、細部の点につきましては、なお若干の不満がないわけではありません。たとえば、本法案では、委託者保護のため委託証拠金の一部を分離して保管することになっていますが、その率は決して委託者保護に十分なものではありません。また商品仲買い人の過当競争による弊害も、本法の施行によって完全になくなるわけではありません。
 この際、私は各派共同の提案によりまして、次に申し述べまする附帯決議を付しまして、本法案に賛成するものであります。
 附帯決議案を朗読いたします。
   商品取引所法の一部を改正する法律案に対
   する附帯決議(案)
 一、政府は、改正法の運用にあたっては、商品
  取引所制度が、その本来の目的より逸脱しな
  いよう運用するため、投機取引の商品別適正
  配分等、格段の努力をすること。
 二、政府は、商品取引所制度の根本的改善のた
  めに、今回の法改正で取り上げられなかった
  諸問題についても、引続き検討し、成案を得
  るように努力をすること。
 決議案の内容につきましては、別に御説明の要を見ないと存じますが、第一段は、商品取引所の本来の使命が、公正なる価格形成の場にあるということを強く認識して、その本来の使命を達成できるよう法を運用し、行政指導をしてほしいということでありまして、ややもすれば商品取引所がギャンブリングの場であるかのごとき現象を呈することには十分注意されたいということであります。
 第二段は、右の趣旨を含めまして、法改正はさらに広範な改正を必要とするものでありますが、今回の改正が委託者保護に重点を置いたために見送られた事項が少なくないので、引き続き検討し、可及的すみやかに成案を得られるよう、これまた格段の努力を要求するものであります。
 以上です。何とぞ御賛成をお願い申し上げます。
#85
○近藤英一郎君 私は、以下述べまするような所見を申し述べ、自由民主党を代表いたしまして、本法案並びに小柳委員提出の附帯決議案に賛成するものであります。
 商品取引所は申し上げるまでもなく、公正な商品価格の形成並びに関係業者の商品の保険つなぎの場として、今後とも商品の流通機構の中で重要な役割りを果たすものであり、私はこの商品取引所が健全な発展をしてくれることを願うものの一人であります。
 商品取引所がその機能を果たすためには、投機取引も、大衆の参加も、ある程度は必要であります。したがいまして、大衆の参加に備えて、改正法案のように売買取引の公正の確保及び委託者の保護のため商品仲買い人を許可制とし、またその受託業務に関して不当な勧誘等の行為を禁止するなど、所要の規定の整備をはかられることは、まことにけっこうなことだと考えるものであります。しかしながら、この法律の運用にあたりましては、附帯決議案にもありますように、商品取引所制度がその本来の目的より逸脱しないように、また、あわせて一般委託者の保護に留意されますよう特に要望いたしまして、本案に賛成をするものであります。
#86
○矢追秀彦君 私は、公明党を代表して、本法案並びに小柳委員提出の附帯決議案に賛成するものであります。
 今回の改正は、最近の商品取引への大衆参加と、これに伴う商品相場の極端な上がり下がりや、商品仲買い人と委託者との紛争の多発などの事態に対処して、委託者保護の観点から現行法を改正しようとするものであり、この点においては妥当なものと考え賛意を表します。しかしながら、この改正案は、政府が最初に考えられたものより著しく後退しており、委託者の保護という観点からすれば、なお不十分であると考えます。政府においては上場商品の適格性について、あるいは清算会社の構想などについて根本的な検討をされ、あわせて主務省の監督機構を強化して、商品取引所行政に遺憾なきようつとめられることを望んで、本案に賛成いたします。
#87
○委員長(鹿島俊雄君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#88
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 商品取引所法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#89
○委員長(鹿島俊雄君) 全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、討論中に述べられました小柳君提出の附帯決議案を議題といたします。
 小柳君提出の附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#90
○委員長(鹿島俊雄君) 全会一致と認めます。よって小柳君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。ただいまの決議に対し、菅野通商産業大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。菅野通商産業大臣。
#91
○国務大臣(菅野和太郎君) ただいま御決議になりました附帯決議につきましては、通商産業省といたしましては、検討の上できるだけ善処したいと存じます。
#92
○委員長(鹿島俊雄君) 久保農林政務次官。
#93
○政府委員(久保勘一君) ただいま御決議になりました附帯決議につきましては、農林省といたしましても検討の上、できるだけ努力してまいりたいと存じます。
#94
○委員長(鹿島俊雄君) なお、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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