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1967/07/21 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 商工委員会 第20号
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1967/07/21 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 商工委員会 第20号

#1
第055回国会 商工委員会 第20号
昭和四十二年七月二十一日(金曜日)
  午後九時四十七分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
   委員長          鹿島 俊雄君
   理 事
                井川 伊平君
                近藤英一郎君
                柳田桃太郎君
   委 員
                上原 正吉君
                重政 庸徳君
                津島 文治君
                森 八三一君
                横井 太郎君
                大矢  正君
                近藤 信一君
                竹田 現照君
                椿  繁夫君
                矢追 秀彦君
                向井 長年君
   衆議院議員
       修正案提出者   田中 武夫君
   国務大臣
       通商産業大臣   菅野和太郎君
   政府委員
       通商産業政務次
       官        栗原 祐幸君
       通商産業大臣官
       房長       大慈彌嘉久君
       通商産業省通商
       局長       山崎 隆造君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小田橋貞寿君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○貿易大学校法案(内閣提出、衆議院送付)
○発明、発見者及び考案者にバッジ交付に関する
 請願(第五二五号)
○電灯線引込口に避雷設備必置に関する請願(第
 五二六号)
○豪雪地帯対策特別措置法の完全実施に関する請
 願(第五二七号)
○電力料金の低減に関する請願(第八八二号)
○建設機械貸与公社振興のための立法化促進に関
 する請願(第一〇三〇号)
○電気工事業を営む者の営業所の登録等に関する
 法律制定反対に関する請願(第一二四三号)(第
 一二七八号)(第一二七九号)(第一三二九号)(第
 二四五九号)(第二五三三号)(第二六一九号)(第
 二六二〇号)(第二六七八号)(第二六七九号)(第
 二七六七号)(第二七六八号)(第二九三三号)(第
 二九三四号)(第三一五〇号)(第三一九七号)(第
 三一九八号)(第三一九九号)(第三二三六号)(第
 三二三七号)(第三三四七号)(第三四二五号)(第
 三四二六号)(第三四九七号)(第三四九八号)(第
 三六五〇号)(第三七五五号)(第三七七八号)(第
 三八九六号)(第三八九七号)(第三九九〇号)
○中小企業の事業活動を圧迫する農協事業の是正
 に関する請願(第二八八五号)(第三二一五号)
 (第三二一六号)(第三三二八号)(第三四一五号)
 (第三六六〇号)(第三六九二号)(第三七九一号)
 (第三八三八号)(第三八九五号)(第三九九一号)
 (第四一〇一号)(第四一〇二号)(第四一〇三号)
 (第四一〇四号)(第四一〇五号)
○薬用にんじんの中華民国への輸出再開に関する
 請願(第三四四二号)(第三六三一号)
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(鹿島俊雄君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 まず、貿易大学校法案を議題といたします。質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○竹田現照君 時間切れになってしまうと、これはまずいのですけれども、まず衆議院で修正をされたと称せられている貿易研修センターですか、まだ説明を受けていませんけれども、そういうところまで修正をしてまであれですか、この法律案というものは通さなければならぬほど必要不可欠なものなのかどうかお答えをいただきたい。
#4
○国務大臣(菅野和太郎君) 貿易大学校の法案の説明を申し上げたときに、必要性について申し上げたのでありますが、御承知のとおり日本は貿易で立国しておる国でありますので、どうしても貿易中心で、すべての産業を持っていかなければならぬと考えておりますが、その貿易につきましては、今日まで貿易に従事しておる人々によって日本の貿易が非常に発展をしてきたことはもちろんでありますが、しかし、これ以上なお貿易を発展せしめるがためには、その貿易人が国際的な貿易人としての語学の力を持ち、その地域の知識を持ち、そうしてまた国際人としてりっぱな人物になるというように育成することが貿易を一そう発展せしめることになる、こういうように考えたのであります。ただ単に大学を出ただけで、はたして国際的な貿易人として十分に活動ができるかどうかというようなことにつきまして、今日までの貿易事情上からして、そういう点について多少足らないところがあるのではないかというようなことから、この際ひとつ貿易立国の本旨に従って、よりりっぱな国際貿易人を養成するためにこの貿易大学校の設立を考えたような次第であります。
#5
○竹田現照君 それは趣旨の説明はわかりますが、当初貿易大学校と称するものとしてこの法案が出されているわけですけれども、私がお伺いした、研修センターというような名前に変わり、そうしてなおかつ、若干の内容に変化があったようにお伺いをしておるわけですが、そこまで無理をしてこの法律案というものを通さなければならないのかどうか。
#6
○国務大臣(菅野和太郎君) 衆議院におきましても委員会の質問で、この貿易大学校というのは大企業の者ばかりが利用するのではないかというような御質問があったと思うのでございますが、もともとそういうような意味ではなく、この貿易大学校をつくっても、これは中小貿易業者もできるだけ多く利用してもらいたいという考えを持っておったのでありますが、ただ、この貿易大学校をつくることについては民間人から相当な金を集めるということで、集める以上はおのずから大貿易業者に出金してもらわなければならないというようなことになるのでありますが、それだけより多く学校の設立に寄与すれば、また自然とそういう人たちばかりが利用することになるのではないかという御質問がありましたが、出金と入学とはまた別だということを私はお答えしたのでありますが、私の考えといたしましては、中小企業者にも十分配慮して、そうしてできればこの設立委員に中小企業者の人も設立委員に参加してもらって、大企業のみが利用するような大学校にしたくないということを申し上げた次第であります。
#7
○竹田現照君 世界経済交流協会の貿易大学の構想に関するアンケートを拝見しますと、この貿易大学校なるものを要望しておる調査の対象といいますか、これが年間の輸出額十億円以上の商社、メーカー、あるいは主要な銀行、海運界、建設会社を選定されておるわけですね。そういうものを対象にしてこの貿易大学校を発足させよう、こういう構想だったと思うのですが、その場合に、かなり中小企業にウエートをもってこの研修センターなるものを、これから運用しようとする衆議院側の附帯決議の趣旨を生かすとすれば、いまお聞きをいたしましたこういう調査対象のところとのみぞといいますか、そういう点の協力――新たにかなりウエートを持ってきた中小企業の対象者というものをどの程度の範囲にまで広げようとするのか、この点はいかがですか。
#8
○政府委員(山崎隆造君) ただいま御指摘の調査は十億円以上でございますが、実は別途十億円以下の調査もやっておりまして、アンケートがございます。したがいまして、われわれの考えております対象は、中小企業一般も含めたものでございます。
#9
○近藤信一君 ちょっと関連。いま竹田委員からも質問がありましたけれども、これはまだ私は修正案を見ていないからわかりませんよ、私は原案でいくんだから。ところがいまも竹田委員が言っておられましたように、何か衆議院の委員会で修正が加えられた。しかも内容の修正ということについては、しばしばいままで従来もありましたけれども、この法律案の題自体、貿易大学校法案というのが、今度は全然変わっちゃったらしいんですね。内容はまだ私は修正の案を見ておりませんが。で、一体この委員会の審議を通じて題まで変えねばならなかったというふうな、そんなに通産省は自信がなかったのかということ、そんな権威のないものをよくもどうして国会へこういう法律案を出してきたかということを私はまずもってお尋ねしたいんです。
#10
○国務大臣(菅野和太郎君) 初めに貿易大学校という名前にしたほうが、いい先生に来てもらえるようなことが考えられるんじゃないかというようなことから、まあ大学校という名前をつけたと思うのでありますが、しかしそれについては、貿易大学校という名前をつけることについては、衆議院においても皆さんからいろいろ御指摘にもなるし、また、われわれも反省いたしまして、大学校という名前をつけること自体がどうであるかということで、実は反省をいたしたのであります。そこで大学校という名前にしますると、勢い高等学校の卒業生の入る学校というようにまあ大体考えられますので、この貿易大学校は、大学を卒業した人をできるだけ収容したいというような考えをしておりますからして、したがってある意味においては大学院という名前にすれば一番いいんですが、そこまで考えられないので、そこでまあ大学校という名前にしたと思うのでありまして、そういう点から、なるほどこれは大学校という名前をつけること自体については問題であるというように指摘をされ、また、われわれも反省をいたしたのであります。それからまた、多少文部省の大学教育令と混同される危険もあるというようなことも考えられてまいったのでありまして、そういう点からむしろ研修センターとしたほうがふさわしいのではないかということを指摘され、われわれもまた反省をいたしたのでありまして、そして一年間の修学年限でありますからして、したがって、これは研修センターとしたほうがかえってふさわしいんじゃないかというようなことも考えて、この衆議院における修正の趣旨にわれわれは賛成した次第でございます。
#11
○近藤信一君 いま大臣の御答弁を聞いておると、よそごとみたいなことを言ってるわな。大学と思われるだろうから、こういうようになったと。大臣、あなたが主体なんでしょう、通産省でこれをやっているんだからね。それで大学校にしたほうがいいだろうと思って大学校ということになった、ただスタイルだけであなたのほうはこの法律案を出した、こういうふうに受け取れるわけですよ。それで衆議院で少し質問されて、これを修正されたという、あなたのほうは最初から自信がなかったと私は断定せざるを得ないじゃないですか。いま大臣の答弁を聞いていると、大学校のほうがいいと思われるから大学校と、こういうふうにしたんだろうというふうな、あなた当事者なんですから、この点は通商局ともあなたのほう十分連絡があり、あなたもこのことについては御勉強なさったと思って、そうしていま御質問したんだが、そうすると何か人ごとみたいに答えていられる、そういうことでは私ははなはだこの法律自体が権威がないと思うのです。その点どうですか、権威の問題ですよ。
#12
○国務大臣(菅野和太郎君) これはもともとこの案が貿易大学校という名前であったのでありますが、まず通産省としては初め仮称ということで大学校という名前をつけたのであります。が、これは民間側ではもう大学校というように名前が民間においてはそれが通用されてきたので、したがいまして私自身は、この貿易大学校という、その大学校という名前をつけること自体については、皆さん方と同じような疑問を持ち、この点で文部省との関係については、私も十分事務当局にただしたのでございまして、事務当局も文部省とも十分の話し合いができておるということでございましたので、私も了解をいたしたのでございます。なるほど衆議院において委員各位からいろいろ指摘されてみると、私自身も反省をして、これは研修センターにしたほうがむしろ本体に沿うのではないかというように考えた次第であります。(「反省なんていうのは余分なんだよ」と呼ぶ者あり)
#13
○竹田現照君 最初通産省の衆議院における答弁をちょっと読んでみますと、大学校という名前にするにはそれなりの理由があり、これから入ってくる者の、何かいわゆる学校にくる者に対する何というのかな、研修所みたいなものではちょっと権威がないとか、もう少し、少なくとも国際的な貿易人というのは、どういうことを言うのかわかりませんけれども、そういう一つの何ですかね、ファイトというか、一つの権威というか、そういうものを持たせるためにもいろいろ考えて、大学校という名前をつけたと言われても、それが今度研修センターということになると、これから入ろうとする者の気持ちをそんたくされて、これをつくった通産当局の考え方とは必ずしも一致しない結果を招来するのではないですか、どうなんですか、それはしかも設立をかなり要望された関係の向きといろいろと相談をされてやられたわけですから、どうも最初の話と違うのじゃないか、このようなかっこうで修正されたのではおかしいのじゃないかということで、そっぽを向かれるということになってしまったら、せっかく法律は通った、実効が上がらなかった、こういうふうなことになりかねないのじゃないですか。
#14
○政府委員(山崎隆造君) 本件につきましては、修正が問題になりまして、財界の準備協議会の代表者の方々には十分了解を得ておりましたので、将来についての心配は私は持っておりません。しかしながら、大学校という名称が、衆議院の過程において先ほど大臣が申し上げましたとおり誤解を生じやすいという点は私たちもなるほどそうだということで修正になったと思いますので、その点も十分準備協議会のほうにも了承を得た次第でございます。
#15
○竹田現照君 これは、やはり名は体をあらわすわけですから、名前を変えてしまうとまるきり違うのですから、そう簡単に、いま近藤委員がおっしゃったように、名前を変えるということは、たいへん重要なことだと思うのです。それだけにちょっと提案の権威というものについて私は疑問を持たざるを得ない。
 そこで、先ほどのあれですが、十億円以下のものにもアンケートを発したといいますが、それはどの範囲まで下げたのか、同じ中小企業といっても、ピンからキリまであるわけですから、少なくともこれに参加をさせるということの企業となれば、そんな小さな企業ではないですから。
#16
○政府委員(山崎隆造君) 年間輸出額十億円以上のものについては五百二十二社、十億円以下のものについては五分の一を抽出いたしまして八百三十四社を調査いたしました。
#17
○竹田現照君 それでこのアンケートのあれを見ますと、約七〇%が参加を希望していると、そのうち参加させたいのが二六%、将来参加させたいのが四三・一%となっていると書いてあるのです。そうすると、半分近いものが、これができても直ちに参加をさせるという態勢にはないのです。実際問題として、将来というのはいつのことをいうのか、ちょっと私もわかりませんが、ある程度大学校が軌道に乗って、どれくらいの実績が出るものか、ここに入った者がはたして語学が、語学もかなり重点ですけれども、どれくらいの効果があるかということを見きわめてから、やおら参加させよう、かまえの形でいるというのが半分以上だということになると、せっかくつくったけれども、これはしかも全寮制、半分くらいしか入らない、半分以下しか入らないということになると、教授陣の選定、いろいろの問題にも大きなそごを来たすと思いますけれども、これはどういうことになりますか。
#18
○政府委員(山崎隆造君) 本科の定員は百二十名でございまして、アンケートのうちの二六%が、御指摘のとおり十億円以上につきましては参加させたい、四三・一%が将来参加させたいということになっておりますが、十億円以下につきましては、三〇%が参加したいということでございまして、貿易大学校の定員未満ということは実は考えておりません。
#19
○竹田現照君 それはどういう計算になるのですか、片方は三六%、片方は三〇%ということになると、それでなおかつ百二十人ですか、これの定員が満ぱいになるという計算になるのですか。
#20
○政府委員(山崎隆造君) 絶対数といっても、正確には出ませんが、調査対象社は千四百十六社でございまして、そのうちの五百二十二につきましては二六%、八百三十四社につきましては三〇%という割合になっているわけでございます。
#21
○竹田現照君 これは学校だから入ってみなくちゃ、どれだけ生徒が集まるかわかりませんけれども、最近の高等学校のように、私立の学校のように、あれですね、定員に満たないという学校がたくさんありますから、この点は将来の課題としておくけれども、そこで、たった一年間で語学がきわめて期待をされるようなものが修得できるのか、それから国際的な貿易人というのは、どこまでを期待をしているのか、一年間の研修で。たいへんばく然としておりますけれども、どこまで期待をしておるのですか。
#22
○政府委員(山崎隆造君) 一年間でございますが、語学につきましては、最近のインテンシブコースというものをやりまして、全寮制にいたしますので、非常に効果的に行なえるとわれわれ考えております。専門家の御意見も、英語をベースといたしまして特殊語学を一カ国語、一年間のうちに十分であると、インテンシブ・コースで考えますと。それから国際的に活動し得る貿易人と申しますのは、最近の国際情勢、経済情勢の変化に相応しまして、語学以外の学科といたしましては、地域学を重点的に行ないます。これは宗教、哲学、政治一切を地域的に行なう教育方法でございます。そのほかはもう一つはケース・スタディというのがございます。実際の問題につきましてケース・スタディを行なっていきたいと思っております。
#23
○竹田現照君 語学に日本人は弱いですから、たとえば、いま、大きな会社ですね、住友だとか何とかいうのはフルブライト奨学生としてたとえばアメリカのコロンビアだとかいろんな大学に行って、そこを終えた者をたとえば国務省の委託みたいにして、日本からの旅行者の通訳としてついて歩いていますね。私も経験あるけれども、これはかなりじょうずなのがいます。しかし、まるきりだめな者もいますよ。現にアメリカの大学を出て、それでしかも国務省の関係のところにおって、それでだめで、日本に帰って来て大学の先生をやっておるのを私は知っていますよ。その程度で英語を教えているのなら、これはたいしたことないなあと思うので、ですから、これはほんとうの通訳を期待しているのじゃないと思う。みずから語学が十分に駆使できて、なおかつこの国際貿易上のひのき舞台に出て十分に期待できるような経済人としてやれると、そういうことになると、いろいろと語学の素養が入ってくる段階で、これはもうかなりの素養を持っている者でなければ、これは全寮制といえどもなかなかむずかしい。私はそういう通訳の人と一月も二月も歩いた経験からいって危惧をしているのですよ。幾ら全寮制だって、これはもう起きてから寝るまで英語ばかりしゃべっているわけじゃないので、ですから、その点は言うは易く、実際はそれほど期待をした結果というものは出るとは思わないのです。木場の大学を出てさえ満足でないのに、しかも日本の学校は英語だけじゃありませんから、これは実際はよけいやらなくちゃいけませんから、そういう点は講師陣の選定にもよるだろうし、あるいは実際に会話を修得するやり方にもよると思いますけれども、それは、その一年間でどういうところまでやろうとしているのですか。あるいは、実際に外国には行かないのですね、ですから、その点はどういうことなんですか。しかも、国語というのは、日本語くらい統一された国はありませんけれども、一つのことばが。ところが、外国語というのはまことに千差万別で、必ずしも昔の北京官話が中国全土に通用しなかったと同じように、アメリカだっていま南部に行っちゃいわゆる普通の英語じゃなかなか通らないということは間々ぶつかるわけですから、そういうふうなことも考えた場合に、あれですか、かなりこれは自信をもって一年間でそういう語学の素養を身につけさせることが可能であると、もう少し私に安心をさせるような答弁をしていただきたい。
#24
○政府委員(山崎隆造君) 御指摘のとおり、日本人は英語がへたで、私も在外勤務を四回やっておりますが、語学は一向に上達しないで……。確かに知識はございます。したがいまして、それをあとしゃべるという点を重点に置きたいというふうに考えておりますので、期間はそう要しないと考えております。最近、特にラングエージ・ラボラトリーと申しまして、何と申しますか、ある程度の文章を一日自分で繰り返し、そしてまた聞いて、先生に直してもらうということで、要するに、やったことを全部頭に入れる、話し方を直接頭に入れるという方法が非常に効果的で、各国ともこの方式を採用して効果を非常にあげておりまして、大体三月くらいで要するに基礎知識を持っておりますと大体日用会話に不自由しないという状態になります。もちろんいわゆる同時通訳というような高度のもの、そこまでは実は期待しておりません。
#25
○竹田現照君 同時通訳というようなところまでは期待していない。そうすると、かなりレベルは低いのですね、その意味でいくと。
#26
○政府委員(山崎隆造君) 同時通訳ですと、現在日本では五人ぐらいしかおりませんので……。そういう非常に程度が高いものですから、そこまではいっておりません。
#27
○竹田現照君 そうすると、自分がいろいろと折衝するのに不自由のない程度でしゃべることができる、そこまで養成する。
#28
○政府委員(山崎隆造君) そのとおりでございます。
#29
○竹田現照君 それにしてもかなり語学の素養を持った者でなければできないと思うのです。その採用の試験なんとかいうものはどういうことになるのですか。
#30
○政府委員(山崎隆造君) 一応各企業からの推薦した者を選定するわけでございますが、ある程度の選考が必要でございますので、英語につきまして、ある基準程度のレベルの力がございませんと、これは教育上非常にばらつきがありますとまずいものですから、英語の試験を一応やったらどうかと、こう考えております。
#31
○竹田現照君 それで、学校をつくるかつくらないかということに関連してちょっと聞くのですが、そういうものは国立の東京外語であるとか、大阪外語であるとかいう、そういうところに委託学生というようなかっこうでこれは考えられないですか、ほかの科目もありますからなかなかむずかしいと思いますが……。しかし外語だってあれでしょう、貿易その他の問題について昔からやっているわけですから、そういう関係のものはあると思います。そこを卒業して、さらにその上のレベルのもの、言うなれば、大学院クラスのものですから、それは何なら東京外語と大阪外語に、日本を東西に分けて、そっちの大学院の中にそういうものをつくるというかっこうというものは考えられないですか。
#32
○政府委員(山崎隆造君) 今回考えましたのは、語学と地域学とそれからケース・スタディでございまして、したがいまして、学校教育法に基づきます学校でやりました場合には、一定の標準がございますので、この規模の教育ができないことが一つでございます。それでは語学だけはどうかということでございますが、むしろ外人教師を重点といたしまして、最近のラングエージ・ラボラトリー等を使用して、合宿してやりました場合のほうが、一般の大学に委託して派遣するよりは非常に有望と考えた次第でございます。
#33
○竹田現照君 通産省の職員でジェトロの何かの職員かに出向して海外にたくさん出ているということを最近新聞で見たのですけれども、ああいうような方式で、これに入る者にそういう職員、あるいは公務員だとか、そういう者もこの中には入れて養成をするという考え方はどうですか。
#34
○政府委員(山崎隆造君) 一定の少数については考えております。
#35
○竹田現照君 それはどこまでの範囲ですか、公務員全体ですか。
#36
○政府委員(山崎隆造君) ジェトロないし通産省あるいは他の官庁からまあ海外に派遣する者全部という意味ではございませんで、その中の少数を可能ならば入れたいと考えております。
#37
○竹田現照君 そういう場合の授業料三十万円というのはどういうことになって支出されるのですか。たとえば公務員を入れた場合。
#38
○政府委員(山崎隆造君) これはまだ具体的でございませんので、通産省におきましてもまだ予算措置は講じておりません。
#39
○竹田現照君 それで、中小企業を、かなりウエートを置いてこれから発足させようとしているわけですけれども、三十万円というものを負担をして一年間かん詰め教育をさせられるだけの経営基盤を持っているということになると、かなりの会社でなくちゃいけないと思うんですね。ですから、実際は、そういう附帯決議を生かされるというような通産省の答弁だけで、それが実を持ったものとして実現をすることが実際問題として可能なんですか。
#40
○政府委員(山崎隆造君) 問題は二つございまして、中小企業の場合は、その社の中心人物を一年間派遣することができないという問題と、それから三十万円が高過ぎるという二つの問題がございますので、期間については、別途の短期コースを一応Bコースとして考えております。また、一年派遣してもさしつかえないが、授業料の点がということから、中小企業に関しましては授業料の減免等を考えております。
#41
○竹田現照君 その授業料の減免というのは、どういう措置をもってこれを考えられるんですか。省令だとか何とかをもってそういう形にするというんですか。あるいはこの学校の内規といいますか、そういうようなもので将来考えるとか、それは発足のとき考えなくちゃいけないわけですけれども、どういう形で考えられるんですか。
#42
○政府委員(山崎隆造君) 学校の内規と申しますか、学校での規則でやることになっております。
#43
○竹田現照君 それで、いま局長お答えになった中のBコースというのは、これは別科コースのことを言うんですね。これもアンケートによりますと、別科修了者の採用予定は、採用の対象とすることを考えるという御返事が四五・三%、わからないというのが四三・二%あるんですね。そうすると、せっかくこの別科コースでこの学校を終えたとしても、それが企業に確実に採用され、これが期待をした形で活躍をさせる場というものが保証されてないんですね、このアンケートで見る限り。それじゃ全く何もならぬと思うんですね。活躍をさせる場、採用される保証というものがなければ、ここに入ってきたって何にもならぬわけですよ。これはどういうことになるんですか。その別科コースに入ってくる者。Aコースの者は、三十万円出して会社が推薦して入れるんですから、これは社員ですから問題ないんですけれども、この別科コースの場合、これがほとんど中小企業その他にあると思うんですがね。
#44
○政府委員(山崎隆造君) 実はこのアンケートをとりましたときには、別科コースというのは高校卒業生、二年間の研修ということを考えておりましたのですが、先生御指摘のとおり、将来の採用の保証その他の問題について非常に疑念の点もございますし、なお研究すべき余地があるということで、現在はむしろ、必ずしも高校卒で直接来る者ではなくて、企業に在職している者を百名程度別科コースとして教育いたしたいと、こう考えております。
#45
○竹田現照君 そうすると、入ってくる者の対象は、確実に企業在籍者に限定をされるわけですか。
#46
○政府委員(山崎隆造君) 現在はそういうふうに考えております。
#47
○竹田現照君 企業に在籍をする者に現在は考えておるというけれども、将来の構想の上にも立って、それはやはりはっきりしておいたほうがいいと思うのですけれどもね。全然それ以外には門戸を開放しないのだというと、全く限られた企業の中に限定をされた者しかここに入りてこない。必ずしもエリートコースとは言いませんけれども、そういう危険性なしとはしませんか。
#48
○政府委員(山崎隆造君) まだきわめて流動的な考えで申しわけない次第でございますが、別科コース二年ということをいろいろ検討しましたところが、まだいろいろな難点があるということは御指摘のとおりで、一応Bコースといたしまして在職者ということに考えておったわけでございますが、なお検討を続けてみますと、高校卒で貿易実務を短期的に訓練する学校というものは地方に相当ございまして、たとえば大阪府あるいは神奈川県には現在ございまして、これは非常に成績がよろしいわけでございますが、これらの、実際上そういう教育コースが現存しておるという事実から考えまして、一応企業在職者を短期で教育するコースのほうがより必要ではなかろうかというふうに考えた次第でございます。
#49
○竹田現照君 貿易振興推進本部でやっている貿易研修所、あれは、これとの関係はどういうことになるのですか。吸収をするのですか、二本立てでいくのですか。
#50
○政府委員(山崎隆造君) 私が考えますのには、こういうコースを必要といたします者は相当全国で多数あると思います。貿易振興推進本部でもやっておりますし、また、この貿易大学校の母体になって調査したり、その他やっております世界経済交流協会におきましても、やはり同じようなことをやっておりますが、非常に希望者は多数参っておるような次第でございます。こういうコースを希望しておられる方が企業に在職中の方々の中に非常に多いという印象を私は受けておる次第でございます。
#51
○竹田現照君 これは大臣、一つの省の中の、通商局は貿易大学校、それから貿易振興局は貿易研修所、それぞれ所管の違う同じようなこういう教育センターを持つことになるわけですね。持つことになるのですよ、これが発足すれば、二つあるのですから。こういうようなことというものは、予算のつき方からいったって、通商局と貿易振興局との何かなわ張り争いというか、争いと言っちゃちょっと語弊があるかもしらぬけれども、局によってそういう教育センターを同じ省で二つも持っておるというようなかっこうというのはおかしいのではないか。各省設置法で、何ですか、気象大学校であるとか、あるいは郵政大学校であるとか、いろいろの大学校がありますけれども、そういうようなかっこうにむしろこの際、同じ貿易なんですからして、そしてそういう教育センターの中で、いまこの法案が提案をされているような部門、あるいは貿易研修所でやっておられるようなもの、それは中におけるいろいろな機構は設けることはかまわないけれども、やはり統合した形でそういうことをやられることが、同じ通産省の所管としてやられるのであれば、これは私は妥当ではないかと、との予算の効率的な運用でね。所長さんだって二人要ることになるのだから、これ。片方は民間からも金が出ておりますけれども……。これはどうなんですか、教育機関の一元化という意味において。
#52
○政府委員(山崎隆造君) 大体通商局は政策を立てておりまして、振興局は実際の実務をやったりいたしますので、その間に所管の違いとは何だということで、同じものを両方でやる現象は全然ございませんので、貿易振興推進木部でやっておりますのは非常に短期なゼミナーでございまして、いわゆる通常申します各いろいろな機関でやっておりますゼミナーに類するもので……。ところがそういう意味でなくて、本格的に最近の経済情勢に合うような地域学なりほんとに役立つ語学を教えるという意味で本来考えたわけでございまして、何も実際通商局でやるとかそういった意味ではございませんで、案を考えて、一応でき上がるまではわれわれのほうでやっていくというわけで、そういった行き方からいいまして、これが重複するとは私ども考えません。全然別のものである。それで、やはりこういったゼミナーというものは、それは推進本部のみならず、やはり通産省の関係しております国際経済交流協会でもこういったゼミナーをやっております。その講義の時間も全然十倍以上の差もございますし、質が全然違うものと私ども考えております。
#53
○竹田現照君 役に立つ語学、役に立たない語学というのはどういうのかわかりませんが、新しくできるのは役に立つ語学、いまのはあまり役に立たない語学をやっていることになる。これは答弁でもちょっとやはり問題だと思うのです。役に立つ語学がどうだとか。ただ、ぼくの言っているのは、こういうような研修機関、教育部門というのは、ばらばらで持っているというよりはむしろ統合して、それこそ大学校というようなかっこうで名実ともに実のあるものというふうにして発足させたほうがむしろ効果的でないか、同じ国の金を使うのですから。そのことを私は大臣に聞いているのです。この法案の担当の通商局長だけじゃだめだ、ほかの局にも関係があるのですから。
#54
○国務大臣(菅野和太郎君) いま局長から申されましたとおり、ゼミナーと貿易大学校は全然性格の違うものでありますからして、したがって、これはいま通商局で立案しておりますけれども、これはやはり通商産業省において所管するものでありまして、したがってその間に矛盾というものが決して起こらないようにわれわれ指導していきたいと、こう考えておる次第でございます。
#55
○竹田現照君 指導していきたいということじゃないですよ、そういう教育機構の一元化をはかる必要があるんじゃないかと思うのです。このことは、こういう教育センターをつくるときにお考えにならなかったかと言うのです。通商局は、おれのほうでつくればいいんだ、ほかの局でやっているものは他局のことだからという変な縄張りで、そんなものを吸収するのでは貿易振興局のほうの抵抗もあるから、さわらぬ神にたたりなしで置いておくぞ、こういうことでは私はいけないんじゃないかと思うんですね。それは通産省と外務省というなら――まだこれだってちょっとおかしいけれども――また考えられる。同じ省なんですから、それが局が違うがゆえに……。それはつくるのですからお互いに理屈があるのですから、理屈が全然ないならつくるわけがない。そういうものを一緒にしたほうがいいんじゃないかと思うのです。そのことを聞いている。大臣は貿易研修所があるというのは御存じなかったんじゃないですか。
#56
○国務大臣(菅野和太郎君) いまのゼミナーは、これは民間がやっておるわけでございます。振興局がやっておるわけではないのでございます。でありますからして、全然違う性質のものでありますから、通産省案としては貿易大学でやるという考え方でございます。
#57
○竹田現照君 大臣はそうおっしゃるだろうと思いますけれども、全然金が出てないわけじゃないでしょう。金が出ているでしょう。民間ばかりじゃないですよ。研修所への補助金が毎年出ているんですよ。四十二年度のこれは幾らか、六百四十万ですか、そうすると、やはり国の金がこの貿易大学校だってこれから考えられるわけでしょう。一応六百四、五十万、これは年々ふえております。去年は四百四十九万六千円でありますから、これは全然民間がやっているものなら問題はない、通産省はやっていることに何も口ばしを入れる必要はないが、六百万、四百万という金を毎年毎年補助するということになると、貿易大学校も一億円出す、あとで金の問題は聞きますが、やはり国の金が出るのだから、この際は一元化したほうがいいのじゃないか、そういうことを聞いている。
 それからゼミナー、ゼミナーとおっしゃいますが、この貿易大学校で私のいただいた資料は検討中、こういうただし書きがついておりますが、たとえば六カ月、あるいはCコースは一・五ケ月、三カ月、あるいは企業の幹部職員は二週間、こういうのはゼミナーです。こういう多元的なやつを一本にまとめてもらったほうがいいと思うが……。
#58
○国務大臣(菅野和太郎君) このゼミナーは先ほど申し上げましたとおり、民間がやっておるところのものでありまして、これに対して政府が補助金を出しておる、貿易大学校はこれは政府がやるのであります。したがいまして、今後におきましてはこの推進本部のゼミナーとこちらの貿易大学校の教育とは、内容その他の点について補完的なものでありますから、したがって、お互いに連絡して補完し合うように進めていきたい、こう考えておる次第であります。
#59
○竹田現照君 そうすると、私がいま強く求めている教育センターの一元化ということは、いまのところ考えていない、将来も考えられないですか、政府と民間と協力して、これは国立大学じゃないのだから、だから協力してこういうものをつくり、法案の第一条にあるような目的を達成しようとするならば、大体同じような性格のものはなるべくそこに吸収したほうがいろいろな面でいいのじゃないか。そういう考えから私は言っているのだが、いまは考えていないなら考えていないでもいいですが、将来は、通産省の貿易国際人というものを養成したい、民間との関連も考えてぜひそういうようなことを考える必要があるのじゃないか、そう思うのですが、いかがですか。
#60
○国務大臣(菅野和太郎君) お話のとおり通産省が補助金を出しておるゼミナーでありますから、したがって、これが貿易大学校と全然無関係のものとしてわれわれは見ていないのであります。貿易大学校としては一定の教育をやるし、同時にゼミナーとしては貿易大学校の補完的なものとして、われわれは両方並行していきたいと思うのであります。いまの竹田委員の述べられたのは一元化してしまえ、それは一つにしてしまえというお考えであるかもしれませんが、また民間人でこういうようなゼミナー的なことをやることも最近の一つの傾向でありまして、私はこういう制度もやはり存置しておいてもいいのじゃないかと思いますが、しかし、今後におきましてはやはり重複しないように調整して指導していくべきである、こう私は考えておるのであります。
  〔委員長退席、理事近藤英一郎君着席〕
#61
○竹田現照君 この貿易大学校というのはちょっと半官半民というのか、どういうことになるか、半官半民でしょう、金の面からいくと。それで七条を見ましても、業務方法書及び事業計画書等のものは通産省令できめるということになると、かなり政府の統制といいますか、統制ということばはちょっとあれですけれども、意向というものが強く反映をされると思うのです。ですから、そのことと、いまの行管でいろいろとやっておられる別法人、この関連はどういうことになりますか。どうしても通産省令等でかなり一つのアウトラインが与えられる、そうすると、どうしてもまた通産省のお役人が行っていろいろなことをやらなくちゃならぬというような結果が当然に想定されるわけですけれども、その関連はどうなんですか。
#62
○政府委員(山崎隆造君) これは非常に新しい教育の試みでございますので、民間の自主性を非常にわれわれは重んじたいと元来考えております。しかしながら、日本ではどこでも教育していない学科であり、教育方法でございますので、やはり政府といたしましては十分な監督なり助成なりが必要ではないか、こう考えまして、研修の高度性を保つために十分な監督をいたしたいということで特別法を設けた次第でございます。
#63
○竹田現照君 学校教育法との関連は持たないということになったのだそうですね。そうすると、学校教育法との関連はないとは言いながら、やはり一つの、先ほど局長がお答えになった地域学から何からみんな教育するわけですから、これに政府側のかなりの制度といいますか、要望といいますか、そういうものがあるとすれば、教育法に関連するしないにかかわらず、ここにおいて勉強する者には一つのあるワクというものがかぶされてしまうということは、必ずしも法律で言っている国際貿易人というものが、このワクの中で教育をされたものででき上がってしまうということは、あまり好ましいことではないんじゃないか、そう私は考えるのですが、そういう点はどういうふうにお考えになっておりますか。
#64
○政府委員(山崎隆造君) 現在学校教育法によりますと、一定の大学なら大学の一つの標準科目がございまして、この基準でやりますが、これは学校教育法の外にございます。したがいまして、語学と地域学、それからケーススタディーということで、この内容については別に政府がどうこう申すわけじゃございませんが、地域学なりあるいは語学なりあるいはケーススタディーについても、高度な研修が行ない得るような体制あるいは水準の維持については、十分われわれは配慮しなければならな、こう考えておりますが、その内容自体につきましては、これはむしろ学校の自主性にまかすべきだとこう考えております。
#65
○竹田現照君 そうすると、それは政府側として強い統制といいますか、ワクをかぶせるというようなことは行なわない、そういうふうに理解してよろしいですか。
#66
○政府委員(山崎隆造君) そのとおりでございます。
#67
○竹田現照君 自主性にまかすと言われておりますが、むしろ民間で半分の寄付があるわけですから、むしろへたをすると、民間の出資をした会社のほうの意向というものに左右されるという逆の場合も考えられると思うのですが、その点についてはどうですか。
#68
○政府委員(山崎隆造君) 将来学校の運営につきましては、通産大臣の監督のもとに理事が中小企業あるいは学識経験者の中から選ばれますので、その理事の合意によりましていろいろな運営が行なわれていきますので、その上に通産大臣の監督が――非常にゆるい監督でございますが――ございますので、その出資者の一方的な意思が必ずしも行なわれるというような事態はわれわれは考えておりません。
#69
○矢追秀彦君 関連して。いろいろな企業が入ってくると思うのですが、やはり企業の間にはいろいろな競争意識等もあると思うのです。中に入ってくる人たちが全寮制になるわけですから、そういった間の変な競争というか、摩擦というか、いまの教育方針をどうするかという場合も、そういったことが起こり得ると思うのですけれども、そういう点についてはどういうふうに指導されようとしておられるか、御答弁いただきたい。
#70
○政府委員(山崎隆造君) われわれといたしましては、理事にりっぱな学識経験者を選びまして、学校の教授陣もりっぱな人を選んで、そういう不当な摩擦その他が起きないように十分配慮していきたいと、こう考えております。
#71
○矢追秀彦君 そう言われますけれども、実際はやはり各企業の間の競争というのはかなり激しいわけです。で、まだ大学を出てすぐ入るならいいですけれども、一たん会社に入って、会社からくるわけでしょう。相当各会社は、大学から入って、大きな会社であればあるほどその会社の教育というものは徹底するわけです。半年か一年ぐらいかけて社員教育をがっちりとテキストまでつくって、礼儀作法までその会社の方針でやってしまう。特に最近私が感じたことは、大きな企業になればなるほど、だんだん精神教育ということも重要視しまして、その会社の何かイデオロギーと言っちゃちょっとオーバーですけれども、そういう会社の風習というか、伝統というか、そういうものをかなり型にはめるというか、積み上げてきている傾向もあるし、そう感ずるわけです。そういうところから選ばれてくるのが多いと思うんです。したがいまして、そういった問題が起こらないかと私は憂慮しているんです。その点、どうですか。
#72
○国務大臣(菅野和太郎君) いま矢追委員の心配されておることも一応心配されると思うんです。がしかし、問題はやはりそういう自分の会社のためということよりも、日本のため、ナショナル・インタレストという面からひとつ教育したいと、もう考えておるのでありまして、まあ日本の貿易において今日欠点とされるのは、過当競争によってお互いが損をして貿易しているというのが実情でありますからして、したがいましてこの学校では、そういう弊のないように、ナショナル・インタレストという観点から教育していきたいと、こう考えておる次第でございます。
#73
○竹田現照君 それで設立資金と称するものになるのですね、三十億ですね。一応民間のほうからお聞きしますけれども、民間の十五億というのは、会社のランクによりまして格づけで出すようなことになっているんですか。
#74
○政府委員(山崎隆造君) これは現在貿易大学校設立準備協議会がございまして、その中に総務部会、経理部会、それから教科目部会と三つございまして、この経理部会がその十五億の資金集めを担当いたしまして、経理部会は昭和電工の桂長の安西氏がその委員長と申しますか部会長をやっておりますので、その金集めの中身につきましては、実はわれわれは直接タッチいたしませんで、そういうやり方は実は詳細に存じませんが、従来の経団連等でやります方式を用いるのではないかと考えております。
#75
○竹田現照君 その経団連の方式というのはどんなものかわかりませんが、それがやっぱり会社のランクで八幡では幾ら、それからもう少し小さいのは幾らだと、そういうようなかっこうになるんじゃないかと思うんですが、その経団連方式というのはどんなことですか。
#76
○政府委員(山崎隆造君) と申しますのは、この会長が石坂会長で、経理部会は経団連のメンバーでございますので、当然そういった考え方を参考にしてやられるという意味で申し上げたわけでございまして、経理部会長が経団連の担当者とも相談いたしながらやっておりまして、私どものほうでは詳細についてはまだ存じておりません。
#77
○竹田現照君 ただ最初が大事ですからね、民間もこの出資のワクというか、額によってある程度百二十人なら百二十人の中にワクがありましてね、まあ自然にそういうふうなことになってしまうと、結果的にA会社は二億だから何名と、それでまあそれが既得権化するというふうなことになってくると、この衆議院側で強く要望された中小企業のワクというものは、あったとしても、結果的にこの財力の点で、そこに最後のほうになるとしりつぼみのようになって、なくなってしまう。あるいはまた優秀な者があって、これは日本全体として国際貿易人として活躍させる者は必ずしも大会社にいるとばかり限りませんけれども、その者が入ることが拒まれるというようなことを招来をする心配はないのか。そのことをあくまでもフェアに、オープンに、試験を公平にやってこの学校に入れると、そういう方式をとっていくためにも、出資金によって発言権がある株主みたいなことじゃうまくないと思うものですから、ちょっとその点をお聞きします。
#78
○国務大臣(菅野和太郎君) 寄付とその大学校の利用とは、これは全然別の考え方であります。それからこの寄付も大体は業者の団体から来るわけでありますけれども、個々別々じゃなくて、電力会社の連合会ですか、あるいは鉄鋼連合と、そういうところから大体集めておりますから、したがって個人的な企業の考え方は比較的薄いと思うんです。したがいまして、いまのような弊害が起こらぬようには、これは通産省としては厳重にひとつ監督していきたいと、こう考えております。
#79
○竹田現照君 これは会社にしても、たとえば電気連合会というんですか、そういうものにしても、やはり同じだと思う。鉄鋼部会、電力部会何々部会というものによって出すことであれば、やはり同じことになると思うんですね。だからそういういまの大臣の弊害の起きないようにやっていただくことはもちろん大事なことですから、十分配慮してもらいたいと思う。
 それで、国から出す金ですね、一億円の交付とあとの十四億というのは、ジェトロの何だったですか。何が出すんですか。
#80
○政府委員(山崎隆造君) 現在ジェトロに雑豆輸入の差益金の積み立てがございまして、現在の残高は十億円ございます。大体年間五億円ぐらい入る予定でございますので、それから寄付をしてもらう.ということにいたしております。
#81
○竹田現照君 この雑豆輸入差益金の積み立て金を出すというお答えですけれども、こういう差益金を、あれですか、特殊法人に出すということを、通産省の特定の役所、まあ通産省がかってに流用できるというふうなことは、これは法的に可能なんですか。
#82
○政府委員(山崎隆造君) これは雑豆が現在主としてビルマ方面から入ってまいりますが、非常に国内の豆の価格に比しまして安いものでございますから、したがいまして、これをそのまま国内の流通にまかしますと、国内の生産、流通に非常に不測の弊害を与えるおそれがあるというので、これからの差額が、大体現在のところ二割程度でございます。二割程度を取りまして二八%を税金で国庫に納入いたしまして、残りを折半いたしまして、半分を国内の豆の生産に役立つような方向に使うようにということで、農林省のほうにこれが配付されております。そして残りの分が輸出振興に使うようにということでジェトロに積み立てられておりまして、全体として大蔵、農林、通産と、三省で協議いたしまして、ジェトロに積み立てた分につきましては通産大臣の指示で使用できるということも大蔵省とも話し合いの上でございます。
#83
○竹田現照君 その雑豆のものをですね、豆類生産者保護あるいは生産者の育成に税金の二八%を除いた分を等分に分けるわけですね。もしそういうのであれば、このそういう生産者の育成というほうに金を使うべきであって、こういうような特殊法人のために出すというのは、出すところがないから、求めてこれを出すところを探し出したような気がするのですがね。ちょっとこの筋が違うのじゃないかと思うのです。もう少し、こういう、何というのですかな、人間養成のために使うものを、豆の差益金から金を出して使うというのはどうも私は筋違いのような気がしますし、財政法三条の精神からいってもこれはどうもおかしいと思わざるを得ません。この間航空機工業振興法の最後のときにちょっと気がついたのですけれども、あれもあれなんですね。MSAの関係のやつであった金が、YS11にほとんどみな今度まあ出資をされる結果になっているのですけれどもね。あれも政令だけですから、法律の審議の過程なんかこんなものなかったのです。それがこの政令委任事項というものがぼこぼこと変えられちまって、そっちのほうに全部行くと、あれはいずれ何かの機会に大蔵大臣にお聞きしますけれども、ああいう金の支出のし方がね。しかし、これもどうもその関連で出し方が、金の使い方が何かやすきについて、ここに金があるから出したというふうにしか私は考えられないのですよ。貿易振興、なるほど人間の養成も貿易振興という、やはり大きな面で考えれば考えられるかもしれませんけれどもね。これはやっぱり豆は豆ですよ。豆は豆の貿易振興のようなところに金は使うべきじゃないかと思うのですけれどもね。これはちょっと納得がいかないのですが、法的に自信があるのですか、これは。
#84
○政府委員(山崎隆造君) これは豆類の国内の生産にもちろん使いますが、その半分が貿易振興に使うという趣旨で積み立てておりまして、たとえば、そのほかにも一次産品の輸入拡大等のためにもこの積み立て金は使用いたしておりまして、一次産品の輸入拡大において、一次産品に役立つという趣旨からでございますし、豆類の生産の振興と貿易振興とに、両方に使いましょうということで、豆だから豆に全部還元しろということに対して、私ども必ずしも賛成いたしかねる。やはり貿易振興に使うほうにも使わなければならぬ。使ってよろしいと、こう考えておる次第でございます。
#85
○近藤信一君 関連。いま竹田委員が指摘しておられるように、この予算の面を見ると三十億ですか、三十億で、いまこれ政府等出資十五億、等ということばがおかしいなと思ってよく見てみると、やはり一般会計から一億円しか出さぬと、あとは豆に依存するというふうなことでしょう。大体ね、三十億のいま費用がかかるというところへもってきて、一般会計から一億出して大学をつくろうなんという、こんな考え自体がおこがましいですよ。それであとどうするかというと、寄付を仰いだり、豆からこっちへもらうのだと、そんなばかなことがありますか。しかもだ、先ほど竹田委員の質問に対して、いわゆる会社からもらうのじゃない。これは業界からもらうのだ。寄付を仰ぐのだ。たとえば電気事業協会ですか、こう言われたでしょう。電気事業協会、電気メーカー、こういう場合に、政府が寄付金を仰ごうというねらいというところが、大企業が中心なんだ、何といっても。そうでしょう。そうすれば、そんなことはひもつきにならぬといったって、ひもつきになるのです、これは。政府の一般会計から一億円で、あとは豆のほうで十四億円、あと十五億円は寄付を仰いでつくるというのでしょう。あなた方は、幾らこれは大企業のひもつきにはならぬと、こうおっしゃっても、私どもとしては、ひもつきの学校じゃないかという判断以外にないわけなんだ。その点どうでしょうか。
#86
○国務大臣(菅野和太郎君) 設立発起人の中には中小企業者の人も入ってもらうし、また、役員には有能な民間人も起用されるように指導していきたいというふうに考えておりますからして、したがって、大企業者のみが利用するというようなものであれば、われわれも設立には賛成しないのであります。これは貿易業者の人が大も小も中もみなこの大学校に入学して、そして貿易に関するより高い知識を得さしめるという意味でつくっておるのでありますからして、そういうような御心配になるような弊害は起こらぬようにわれわれとしては指導し、また監督していきたい、こう考えておる次第でございます。
#87
○近藤信一君 中小企業者、中小企業者といわれるけれども、これは私の質問のときにもよくお尋ねしようと思っておりまするけれども、中小企業者は、大臣、この間うち中小企業の法案に対しても答弁しておられて、よくまたここで長官の答弁も聞いておったのですが、中小企業に今日この学校へ入れて勉強させようという一体余裕があるかどうか。高等学校卒業者が六カ月と、こうなっているのですが、せっかく若年労働従業員を集めてきて、そうして工場でこれをすぐ実務に携わらせるべき会社では、半年問なり十カ月を養成するのですよ。学校に入れてくるような余裕がないのですよ。中小企業者は、学校へ入れてくる余裕があればどんどんと実際に使っていくのですよ、第一線で。そんなときに、中小企業者もこれは必ず利用されるであろうと答弁されておる。私の判断からいくと、中小企業者はいま労務倒産ということばがいわれている。労務倒産ということは、人がほしくてしょうがない、人が足りないから倒産するという形体があるわけなんだ。そこで、せっかく集めて、会社でやっと雇った者を、六カ月遊ばしていくという余裕は私は絶対ないと思うのだ、今日の中小企業者として。その点あなた方はどういうふうに判断しておられるのですか。六カ月間給料を払ってやるというのじゃなくて、月謝を取ろうとするのです。中小企業じゃそんな余裕ありませんよ。
#88
○国務大臣(菅野和太郎君) お話のとおり、中小企業者を一般的に見ればそういうようにお考えになるのもごもっともだと思いますが、私は日本の中小企業者の中にも相当みな識見をもち、そうしてまたビジョンをもって活動されている人は少なくないのでありまして、したがって、そういう人たちは自分のうちで使っている社員でこれは貿易商としてひとつよりりっぱなものにさして自分の会社を繁栄せしめたいというような考え方を持っておられる人もあるのでありますからして、そういう人たちにとっては、こういう大学校を利用してもらうことが一番私はいいのじゃないか、こう考えているのであって、全部が全部それだけの能力がないというふうには言えないので、多くの中小企業者の中にもそういうようなビジョンを持っておられる人が相当多いのでありますからして、そういう人たちにはできるだけ利用してもらうというように考えるし、また、社員の中にもいま優秀な社員がおりますから、ひとつ貿易のことについてもう少し勉強したいのだというような人、そういう人にはこういう貿易大学校で教育を、もっと勉強をしてもらうということになれば、私は一年間くらい、あるいは半年くらい少々それはマイナスになりますけれども、しかし、将来のことを考えれば、それは決してマイナスにならない。むしろほかのことばで言えば先行投資になるのでありますからして、したがって、そういう人たちをひとつ喜んで入れるようにしてあげたい、こういうふうに考えておる次第であります。
#89
○近藤信一君 中小企業者といってもそう悪いのばかりではない。それはやはりあなたがいま言われるように、こういうところへ入れる余裕のあるところもある。それは中間企業者だ。ところが、中小企業の定義からいって、貿易業者、商社は、人員でいいますると五十人、資本金一千万円なんですよ。資本金一千万円、従業員五十名の、いわゆるそれが商社におけるところの中小企業の人なんですよ。これは私は余裕がある道理はないと思うんです。あなたの中小企業の中でというのは中の上のほうだ。工業におけるところの三百人程度、資本金も五千万円程度、こういうところにいくと、そういう余裕はあるかもしれません。しかし、商社による中小企業者という定義というものは、五十名の一千万円、ちゃんとこれは定義できまっているんですよ、基本法で。それ以下の貿易業者もあるわけなんですよね。わずか定員五名、資本金五百万円ぐらいの商社もあるわけなんですよ。定員五名の商社でもって、せっかくこの制度ができても、そこへ一人遊ばして学校へ入れて勉強させようという、そういう業者は私はないと思うんですよ、これはどうですか。
  〔理事近藤英一郎君退席、委員長着席〕
#90
○国務大臣(菅野和太郎君) 近藤委員の言われるように、私はまあ一千万ぐらいな貿易商社の人もたくさん知っておりますけれども、そこでは社員の二十名、三十名使っておりますが、しかし心ある社長は、やはり自分の優秀な社員を何とかしてひとつりっぱり貿易人としてやりたいというような希望を持っておる人も見受けるのでありますからして、そういうような人には、ひとつ優秀な貿易人を育成するようなチャンスを与えてやることが私は必要じゃないかと、こう考えるのでありまして、でありますから、私はむしろ貿易商人などは、今後いろいろ東南アジアその他の国におきましても、未開発国に対して新しいマーケットを開かなきゃならぬというような必要に今日迫られておりますからして、そういうところへは、この中小の貿易商人というものが、私は今後伸びていくんじゃないかと、こう考えておるのでありまして、そういう人たちに対しては、やはり一年なり半年なり特別の教育をしてあげて、そうしてそういう方面で新しいマーケットをひとつ開拓してもらうというように指導することが、私は日本全体の貿易の発展になるのではないかと、こう私は考えておりますので、そういうようなチャンスも与えてあげるようしてあげたいというのが私の希望であるし、また今後この大学校としての経営方針としてもそういうふうにやってもらいたいと、こう存じておる次第であります。
#91
○委員長(鹿島俊雄君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#92
○委員長(鹿島俊雄君) 速記を起こして。
 この際、御報告いたします。本案は衆議院から送付され、本付託になりました。
 なお、本案は衆議院において修正されておりまするので、その修正点の説明を承りたいと存じます。衆議院議員田中武夫君。
#93
○衆議院議員(田中武夫君) 貿易大学校法案に対する衆議院の修正点について御説明申し上げます。
 修正案はお手元に配付したとおりでありますので、よろしくお願いいたします。
#94
○委員長(鹿島俊雄君) 以上で修正点の説明は終了いたしました。
 それでは貿易大学校法案の質疑を続行いたします。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#95
○近藤信一君 いま修正提案者の説明をお聞きしまして、まことに私は適切な修正がなされたものと考えます。この修正提案者は、いわゆる内容から見ましても政府が出しました貿易大学校法案というものとはまことにこれはかけ離れておる。それを修正者等におきまして、お気づきになりまして、ただいま御説明のありましたような修正がなされたということは、私はまことに喜ばしいことだと思っております。したがいまして、やはり修正者がいま提案されました、まずこの法律の題名から修正されて、そして将来これを研修センターとして発展さしていこう、こういう意図、その目標、こういうものについて若干の御意見をお聞きしておきたいと思います。
#96
○衆議院議員(田中武夫君) ただいま近藤委員から御質問がございましたが、衆議院で法律の名称を初め、貿易大学校を貿易研修センターに修正いたしましたのは、御承知のように防衛大学校とかあるいは海上保安大学校等、いろいろありますが、これらは主といたしまして公務員あるいは地方公務員を教育し直すとか、あるいは新たに公務員たるものを、高等学校の卒業生を入学せしめて、そして公務員たるの資格を教育する、こういうようなものでありますが、この貿易大学校と称するものは、大学を卒業いたしまして数年をたちましたものを、さらに国際的な一流の貿易マンとするための研修でございます。したがいまして、これが本科であり、なお語学研修コースとかいろいろの必要なコースをほかに定めましていろいろな研修をいたしますので、大学校というような名前よりか、多くの意味を持つところからいたしまして、まさに貿易人を研修するところの中心的たものであるということでセンターに直したのであります。
 なお、大学校という名称をつけますと、学校教育法による各種学校あるいはいま申しましたような、いわゆる各省庁の設置法で定められたところのいろいろな大学校と混同の疑いがありますので、そういう点を明確に区別する必要があったので、こうしたのであります。
 以上、御答弁を終わります。
#97
○近藤信一君 どうも御苦労さまでした。
#98
○委員長(鹿島俊雄君) 御苦労さまでした。
#99
○竹田現照君 先ほど私がお伺いした、豆から出す金ですね。これはこの法律に基づく国権に基づいてこういうふうに積み立ててある金を出させるわけでしょう。これは財政法上国会の議決あるいはまた法律をもってやらなくちゃいけないのじゃないですか。その点の法律的な根拠はどうなんですか。
#100
○政府委員(山崎隆造君) これは国の金ではございませんで、豆の輸入業者が雑豆輸入協会に輸入に際しまして寄付いたしまして、したがいまして、雑豆輸入協会はそれに対して税金を払うというたてまえになっておりまして、完全に民間の金になっております。
#101
○竹田現照君 完全に民間の金だということになると、政府が出そうとする十五億円の中に民間の金を十四億政府への出捐金として入れるというのはどういうことですか。政府は一億しか出さない。つまり政府への出指金として十五億ということが明確であり、十四億を出すということになれば、完全な民間の金を国の権力を持って出させる、こういうことになるわけですね。そういうことはただ単に通産省の考え方だけでできるのですか。
#102
○政府委員(山崎隆造君) これは雑豆の輸入業者が貿易振興及び国内の豆の生産振興のために貿易上から生じました差益を寄付するという形態になっておりますので、しかも貿易振興に使います分につきましては、ジェトロに積み立て、豆の生産振興に使用いたしますものは農林大臣の監督のもとに移すということで、ジェトロに積み立てられましたものは通産大臣の指示によって使えるようになっている次第でございます。
#103
○竹田現照君 いまの局長お答えになったように、純然たる民間のお金だというのがどうして政府の出指金の中にそういう名目で出てくるのか、これがわからないのですよ。
#104
○政府委員(山崎隆造君) 雑豆の輸入業者が雑豆輸入基金協会を通じまして、貿易振興のために寄付するということでジェトロに積み立てられまして、したがいまして、通産大臣がこれを使えるように、貿易振興の担当である通産大臣が使えるようにということで寄付されたもので、しかもジェトロがこれを保管いたしておりますものですから、通常政府の一般会計の金あるいは政府資金ではございませんが、政府関係資金といったふうにわれわれは呼んでおる次第でございます。
#105
○竹田現照君 政府関係資金であれば、ある特定の省だけの考え方で法律事項によらない、あるいはまた国会の議決を必要としない、そういう形だけで金というものが簡単に出せるものか、これと財政法との関係はどういうことになるのですかと、こういうことです。
#106
○政府委員(山崎隆造君) これは大蔵省とも十分協議いたしまして相談の結果、民間の寄付であるので、したがいまして税金は当然払わなければならない、国税及び地方税は当然払わなければならぬということで、税金分を払いました残りにつきましては、関係各省で相談の結果、一部については通産大臣の指示によって使うようにということに各省間の了解で行ないましたものでございますので、いわゆる財政法上はその点から分離されまして、財政法のもとにはございませんが、しかしながら完全にジェトロが自由に使うとかそういうことではなくて、寄付者の意思が貿易振興に使うようにということで雑豆輸入基金協会を通じましてジェトロに積み立てられましたもので、したがいまして貿易振興の所管の担当大臣が十分寄付者の意思を体しまして、その目的に使用することが妥当であると考えておる次第でございます。
#107
○委員長(鹿島俊雄君) ちょっと速記をとめて。
  〔午後十一時十九分速記中止〕
  〔午後十一時三十三分速記開始〕
#108
○委員長(鹿島俊雄君) それでは速記を起こして。
 本案に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#109
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより本案の討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#110
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。貿易大学校法案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#111
○委員長(鹿島俊雄君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#112
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#113
○委員長(鹿島俊雄君) 次に請願の審査を行ないます。第五二五号発明、発見者及び考案者にバッジ交付に関する請願外五十三件を一括して議題といたします。
 本請願につきましては、慣例により、理事会において慎重に検討いたしました。以下お手元に配付いたしました資料によりましてその結果を報告いたします。
 第五二七号豪雪地帯対策特別措置法の完全実施に関する請願、第八八二号電力料金の逓減に関する請願、第二八八五号中小企業の事業活動を圧迫する農協事業の是正に関する請願、他に同趣旨のもの十五件、第三四四二号薬用にんじんの中華民国への輸出再開に関する請願、他に同趣旨のもの一件、以上二十件の請願を、いずれも本院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものと決定いたしました。以上御報告いたします。
 ただいま報告のとおり決定することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#114
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
 なお、報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#115
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#116
○委員長(鹿島俊雄君) 次に、継続調査要求についておはかりいたします。この会期中に産業貿易及び経済計画等に関する調査を完了することが困難であると考えられますので、閉会中も引き続き調査を行なうこととし、継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#117
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#118
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後十一時三十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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