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1967/06/21 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 産業公害及び交通対策特別委員会 第10号
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1967/06/21 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 産業公害及び交通対策特別委員会 第10号

#1
第055回国会 産業公害及び交通対策特別委員会 第10号
昭和四十二年六月二十一日(水曜日)
   午後一時二十六分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松澤 兼人君
    理 事
                石井  桂君
                大倉 精一君
                原田  立君
    委 員
                植木 光教君
                木村 睦男君
                楠  正俊君
                黒木 利克君
                塩見 俊二君
                中津井 真君
                丸茂 重貞君
                柳田桃太郎君
                戸田 菊雄君
                成瀬 幡治君
                小平 芳平君
   政府委員
       内閣総理大臣官
       房陸上交通安全
       調査室長     宮崎 清文君
       警察庁交通局長  鈴木 光一君
       運輸省鉄道監督
       局長       増川 遼三君
       運輸省自動車局
       長        原山 亮三君
       建設省道路局長  蓑輪健二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       消防庁予防課長  高田  勇君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○産業公害及び交通対策樹立に関する調査
 (交通対策に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松澤兼人君) ただいまから産業公害及び交通対策特別委員会を開会いたします。
 産業公害及び交通対策樹立に関する調査を議題とし、交通対策に関する件について調査を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。大倉君。
#3
○大倉精一君 この前の委員会におきまして、交通安全施設に対する数々の問題について論議がありましたが、その際、たとえば歩道橋なり立体交差ということは非常に日時もかかるので、とりあえず危険個所を総点検したらどうか、こういうような要望、質問をいたしましたが、たまたま都内の通園通学路の総点検をするということに関連しまして、全面的に点検します、こういう発言が、たしか建設省並びに運輸省のほうだと思うのですが、あったのですが、その後、点検された事情と、そうして何か施策がなされておったならばそれについて、まず御報告を願いたいと思います。
#4
○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいま、ことに交通安全施設の中で通園通学路に関しまして、各都道府県、市町村も含めまして、通園通学路の調査点検に基づきまして、緊急にしなければならないもの、こういうものを各県からとっておる次第でございます。まだはっきりした集計はございませんが、これに基づきまして、特に通園通学路については、いまの交通安全施設等の三カ年計画、こういうものについて必要ならやはり手直しをしていきたいというふうに考えておる次第でございます。ただ、いま集計中で、まだ各県で出てきていないものもありまして、はっきりした数字は申し上げられませんが、大体大ざっぱに言いますと、通園通学路、ことに児童が百名以上のところの交通安全施設にどのくらい事業費が要るかというような調査結果をまとめて、われわれに報告をもらっておるのであります。大ざっぱに見ますと、大体県によりまして非常に差がございます。いまのところ、県によって、三億ぐらいで済むという県もあるし、数十億かかるという県もございまして、この内容をもう少し詰めてみませんと、各県で非常に考え方もアンバランスでございますが、こういうものを含めまして至急通園通学路として最小限どのくらいの金が要るかと、こう私のほうでまとめるつもりでおる次第でございます。
#5
○大倉精一君 そういうたくさんな金をかけて施設をしなければならぬところは当然そういうものも考えてもらわなければならぬが、そうでないところがたくさんあるわけですね。いわゆる金をかけてやる前に、とりあえず手を打たなければならぬというところがたくさんあるはずなんですね。そういう点についてどういう手を打っておられるか。たとえば、小岩の小学校あたりは、これは歩道橋も必要ですけれども、相当時間がかかりますし、私の直感したところは、登校下校時に限ってあそこへ交通巡査あたりが立って誘導をするということも必要だろうと思うんですけれども、それにはやっぱり人員が足らぬだろうと思う。そういう点をどうするかということですね。特に私は先般西武鉄道の沿線の踏切の状態をずっと視察して回ったんですけれども、この沿線の踏切は非常に小さいものが多くて、加えて路線が非常にカーブが多い。こういうところがら、見通しも非常に悪いんです。したがって、いままで児童の被害というものが相当たくさんある。こういう現状になっておるのです。しかも、非常に重大に思ったことは、こういう狭い、しかも見通しの悪い踏切が通園通学の通り道になっておるんですね。こういうものをどうするかということなんです。
 私、実は質問したいのは、そういうとりあえずやらなきゃならぬところを点検をして、そしてとりあえずの措置をしたらどうか、こういうことを申し上げたいんですけれども、そういう危険な踏切とか、そういうところについての措置ですね。とりあえずの措置というものはどういうものがあるか。たとえば、地元の要望がありましてなるほどと思ったことは、通園通学の時間を限ってあそこへ緑のおばさんをひとつ出してくれぬか、こういう要望もあって、そういうことであれば、これはもうやりようによってはできぬこともない方法ですね。そういう点について、ひとつ具体的に、とりあえずの措置をするお考がないかどうか、これをひとつお答えを願いたいと思う。
#6
○政府委員(宮崎清文君) 学童の通学通園におきます事故防止につきましては、本年の二月十三日に交通対策本部で大筋を決定いたしておりまして、その一環といたしまして、市町村ごとに関係者よりなる協議会を設けまして、先ほど道路局長が御説明申し上げましたように、まず通学通園路の総点検を行なう、その結果を、目下、先ほどの御説明のように集計中でございますが、そのような協議会におきまして交通安全施設の整備についての計画を考えると同時に、当面の措置といたしましては、通学通園路等において特に危険な場所におきましては、学童園児の通学通園時に、警察官であるとか、あるいは交通指導員というようなものを配置いたしましてさらに事故防止をはかる、こういう大筋はきめております。したがいまして、それぞれの市町村の協議会におきまして現地の実情に即したような手段を講ずるということになっておるわけでございます。
 なお、ただいま御指摘の緑のおばさん等につきましては、これはいろいろのケースがございますが、大体を申しますと、地方公共団体が雇用しておりますと申しますか、やっております。それぞれの実情でやっていることになっておると思います。なお、この点につきましては、一つの御意見だと思われますので、政府といたしまして、これを協議会に取り上げていくか、関係省庁――警察庁、運輸省、建設省とも相談の上検討いたしたいと思います。
#7
○政府委員(鈴木光一君) ただいま、とりあえずの措置につきまして陸上交通安全調査室長からお話がございましたが、警察庁といたしまして、先ほどの交通対策本部の決定に基づきまして考えておりますことは、登下校時に警察官をできるだけ配置する。緑のおばさん等のすでに配置されておる場所等を勘案いたしまして、登下校時に警察官をなるべく多く配置するということのほかに、交通規制の問題が一つ当面の問題としてございます。これは、通学通園路に大型の車を規制するとか、それからスピードを規制するとか、そういう事故防止の観点からの交通規制ということも当面の措置として私どもは推進している次第でございます。
#8
○大倉精一君 これは、ぜひ考えてもらいたいと思います。私ども、ちょうどそこを見ておりまするというと、おかあさんが迎えに来て、おかあさんと一緒に帰る子供もあり、あるいはばらばらに自分自分で帰っていくという、そういう子供もたくさんあって、これはあぶないということを直感しました。いまダンプカーという話がありましたけれども、そういう広い道じゃないんですね。ダンプカーなど大型のトラックは通れません。そういう狭い道でありまするから、なおさら見通しも悪い。たとえば、そこに起こった事故の一例といたしまして、上り電車が通った、ところが子供とオートバイが待っておって、オートバイが行ったものだから、子供はいいものだと思ってそれにつられて出て行って、がしゃんとやられた例もあるんですね。そういう例も聞きましたが、緑のおばさんに限りませんけれども、とにかくそういうところに、下校登校時にだれか立って誘導する、こういうことをぜひとも考えてもらいたいと思います。まあ、検討するというお話でありまするから、ぜひとも早急に検討を願いたい。
 それと同時に、沿線全部というわけにはまいりませんが、場所によっては、子供の遊び場になっておる。この現場も見てまいりましたが、線路上が遊び場になっておる。そうして電車が来ますと、それ行けというわけで瞬間に逃げていくという、こういうところがありました。これは、学童児童が非常に容易に入っていけるという、こういう場所があるんですけれども、そういう場所については、やはり、さくなり、かきねなりをつくるというような、業界に対して指導をする必要があるんではないか、こう思うんですが、これは、運輸省並びに警察庁相協力してそういう指導をしてもらったらどうかということを痛感してきましたので、この際ひとつそういう点につきましてもお考えをお尋ねしたいと思います。
#9
○政府委員(鈴木光一君) 踏切道につきまして、緑のおばさん等の配置の問題、これは検討いたしたいと思いますけれども、率直に申し上げまして、私どもはやはり踏切道につきましては、これは運輸省もおられますけれども、本来の筋としては、やはり保安設備というものの問題に帰着すると思うんですが、当面の措置としてそういうことも考えられる。それで、保安設備の問題に関連して、ただいま、子供の遊び場所等になっておるという御指摘がございましたが、これも、もしそういう実情がございますれば、私どものほうも鉄道側とよく相談をいたしまして、そういう遊び場所になっておるようなところについての所要の対策を講じてまいりたいと思います。
#10
○政府委員(増川遼三君) ただいまの子供の遊び場に私鉄あるいは国鉄の鉄道用地が利用されておるというようなことにつきましては、そういう鉄道用地内に入ることは一応法律で禁じてあるわけでございますけれども、何ぶんにも相手が子供であり、またかっこうの遊び場所であると、中には危険をわざとおかしてみたいという冒険心があるようなことも考えられるのでありまして、そういうような遊び場にされやすいようなところにつきましては、いま交通局長も御説明いたしましたように、われわれと警察当局とで十分調査し、対策を講じてまいりたい。要すれば、入れないようなさくなどをつくる必要があるんではないかと考えております。
#11
○大倉精一君 これは写真を持ってくればよかったんですけれども、そういう非常に危険な場所の写真をとっておる人があるんですね。自分の子供をなくした岡田という人が、長年かかってカメラを持って歩いて、そういう現場をどんどんとっておる。こういう写真がありまするから、いずれまたお目にかけようと思っておるんですけれども、これは西武ばかりでなくて、全国的にこういう場所があると思うんです。私、点検せいというのはこういうところでありまして、しかも、これは企業責任というものを特に強調してもらいたいと思うのですね、企業責任を。ですから、いま、本筋であれば保安設備をするというお話がありましたが、これはむろんやってもらわなければなりませんけれども、そういうところよりももっと小さな、保安設備以前の場所のことをぼくは言っておるわけですね。ですから、そういう点はひとつ全国的にも調査してもらって、さくなり何なりをつくってもらうという、こういう企業責任をひとつ強調してもらわなければならぬと思います。
 それから、交通遮断ということがありましたが、これも、この視察でもって特例を私は見てまいりましたが、それは松ケ丘というところの踏切ですね。これは農道になっておるのですけれども、この踏切を閉鎖された。閉鎖をしたのですけれども、地元の町会長やなにかに全然相談せずに、一方的に閉鎖してしまった。したがって、向こうの部落とこっちの部落といがみ合って、そして、お前のほうの会長がやったんだろうというので、部落同士が仲たがいになってしまった。しかも、向こうからこちらへ耕うん機を引いてくるわけにはまいりませんから、こちらのほうに畑たんぽを持っている向こうの部落の人はこっちの畑たんぽはほうりっぱなしで草ぼうぼうになってしまった、こういうことを見てまいりましたが、踏切を閉鎖するというのは一番簡単な方法だ。一番簡単な方法だけれども、閉鎖したためにそういうきわめて深刻な状態が起こるという場所については、当然これは双方の住民諸君に相談をしなければならぬと思うのですが、聞いてみまするというと、全然知らぬうちに公安委員会がやったんだといって閉鎖をされてしまった。こういう場所があったのですが、踏切の閉鎖については、一方的にやられるものか、あるいは住民と相談なさるものですかね、これは。
#12
○政府委員(鈴木光一君) 踏切道の交通規制につきましては、これは公益上の必要から当面の措置としてやるのでございますが、その場合にも、やはり住民の不便を来たすということを考えまして、付近住民の意向も聞きながらやっていくという方針でございます。で、御指摘の踏切道の閉鎖につきましては、歩行者、車両のすべてを通行できないようにすることにつきましては、これは交通規制ということではなくて、まあ踏切道の廃止という形でやるのが至当だと思うわけでございまして、したがって、私どものほうといたしましては、この廃止の問題につきましては道路管理者と鉄道事業者が行なうべきものである、警察の交通規制はあくまで車両の一部または全部を通行どめにするという場合にのみ行なわるべきものである、というふうに考えております。したがって、そういう方針に基づいて私どものほうは実施してきておるのでありますが、公安委員会が道路を閉鎖するということは、本来の姿としてはないはずでございます。いずれも、やはり道路管理者と鉄道事業者とよく相談の上廃道という形になっておると思います。
#13
○大倉精一君 そうであればいいんですが、私の行って見たところは、そうでないわけなんですね。しかも、これはりっぱな道路でなくて、耕うん機を運転して行く狭い農道になっておるのですね。しかも見通しは非常にいいんです、見通しは。ただ、坂になっておりますから、あれは若干直さなければいかぬという気がしましたが、いずれにしましても、住民あるいは自治会が知らないでいるうちに閉鎖してしまった、こういうことで、抗議しに行っても、これは公安委員会がやったんだと、こういうことでもって取り合ってくれない。したがって、さっき申し上げましたように、互いにたんぽ、畑が農耕できないばかりか、両方の部落が深刻な対立状態になっている、こういうところがありましたから、将来、そういう点については、閉鎖するのが適当であっても、一応及ぼす影響はそういうものがありまするから、方方に連絡をとって協議をしながらやっていってもらいたいと思うのですが、いまの御答弁で、そういうことになっておるということですから安心しましたけれども、この現場は、現にそういう事態が起こっておるから、何とかしてやらなければ私いかぬと思うのですよ。閉鎖したものの責任でもって、両方が耕うん機を持ってまたたんぼ、畑を耕すことができるようにしてもらわなければいかんと思う。これは、こっちの町会だか自治会長だかの話だけれども、双方の部落が対立して、いがみ合って、ある時期には、きたない話ですけれども、ふんを投げつける、こういうことまでされたというのですね。そういうことがありまするから、そういう点については、やはり閉鎖したものの責任において処置をしなければならぬと思いますが、こういう点についてはいかがでしょう。
#14
○政府委員(鈴木光一君) 御指摘の場所につきまして具体的には存じませんけれども、私が先ほど申し上げましたのは原則でございまして、あるいはその道路管理者、事業者側等が、付近の住民を十分納得させることができないというふうな事情下で、廃道というところまではいかないが、しかしどうも交通事故が非常に多発しておるというようなことで、公益上の必要から、本来は廃道でやるべきだが、全面通行禁止という形の公安委員会のあるいは決定があったのかもしれません。そういう場合も全くないとは言えないと思います。しかしながら、その場合にでも、やはり付近の住民の意向はよく聞いて、十分納得さした上でやるべきだと思います。御指摘のような場合に、必ずしも納得しておらないということでありますれば、あるいは住民の意向ということにつきましては、全部の方が承知するのが理想でございますけれども、大部分の方は賛成して一部の方がという場合に、公益上の必要からやむを得ず全面通行禁止という措置が、あるいは出てきておるのじゃないかというふうに考えております。
#15
○大倉精一君 こういう問題について、反対賛成があって、反対があってもやむを得ない場合があると……。それはあるでしょう。この場合は、一言半句の相談もなかった。もっとも、三百メートルぐらい向こうの、森の中に通ずる道路踏切があるけれども非常に遠回りになるというのでありまして、これはひとつこの際、現地について一ぺんお調べ願って、そういう深刻な事態になっておるというのを何とか解決するように、あなたのほうでやってやってもらいたいと思うのです。
 次に、鉄監局長に対する要望でございますがね。こういうのを見て歩くというと、結局、企業責任というのが非常にぼやけてくる。ですから、企業責任というものについて、もっと徹底的に指導し、要請をする、こうしてもらわなければならぬと思うのです。いまだにやはり鉄道企業者は、レールを引っぱったものがレールを通る優先権がある、これは入ってくるやつが悪いのだ、という頭であるらしいのです。これはそうかもしれませんけれども、レールを通る優先権があればあるほど、保安に対してはそれだけ企業責任を持たなければならぬ、私はこういう原則があると思うのですね。ですから、そういう点について、運輸省としては、もっともっとひとつ強く大きな声で企業に対して鞭撻をし要請をする、こういう姿勢がないというと、いつまでたってもこういう点がらちがあかぬのじゃないか、こう思うのですが、こういう点についていかがですか。
#16
○政府委員(増川遼三君) 過去の経緯からいたしますると、ただいま御指摘のように、法律で禁止されておるから入ってくるほうが悪いというような気持ちも過去におきましてはあったかもしらぬと思います。ただ、現在の状況、特に社会情勢あるいは交通環境というものが非常に変わってきておる今日でございますから、こういった点につきましては、事業者側におきましても相当反省し、御指摘のような態度で今後事態に処すべきだと考えております。われわれのほうにおきましても、そういった状況がありますならば、厳重に事業者を指導してまいりたいと考えております。
#17
○大倉精一君 そこで、この指導される点について、企業者側がほんとうに自分の責任をもって誠意をもってそういう点を点検し、措置をしてくれなければならぬが、この前視察した場所におきまして私が気がついたことは、さっき申しましたように、非常に狭いカーブが多い、そこにもっていって、電柱がある、こういう何かボックスみたいなのがある、こういうことで死角になるのですね。ですから、私、立って見るというと、全然向こうが見、えないのです。位置によっては、電信柱がじゃまになって、あるいは低いこういうものがありますから、子供には向こうが見えない、こういう点もありまするから、そういうところも細心の注意をもって、誠意をもって直してもらわなければならぬと思うのですが、そういう点についても御指導を願いたいと思います。要するに、企業者側が企業責任についてほんとうに考えておるかどうか、これが最終のポイントになろうかと思っておりまするから、特にそういう点についてひとつ御指導を願いたいと思う。
 それからもう一点は、これも先般私が総点検の一つの例として申し上げたのですけれども、交通量の非常に多いところ、しかもそんなに道路が広くないところに無防備のままバスの停留所がある、これは非常に危険だ、こういうことを指摘しましたが、たまたま私が二、三日前に名古屋に帰りまして中部日本新聞を見ますると、三重県で、陸運事務所あるいは三重県の警察あるいは業者、こういうものが協力して、そうして総点検した、その結果、バス停を移動させるとか、あるいは統廃合するとか、あるいは所要の保安設備の簡単なものを会社にやらせるとか、こういうことをやっておる、あるいはこれから始める、こういう新聞を見まして、実はわが意を得たり、こう思ったのですけれども、そういう点について中央として全国的に全面的にそういう指導をなさるという、こういうお考えはありませんか。
#18
○政府委員(原山亮三君) バス運行の保安の確保ということにつきましては、われわれも平素から事業者の方を指導いたしておるわけでございますけれども、ただいま先生御指摘のような問題につきましては、各陸運局でおそらく、まあ三重県でやっていたと同じようなことを指導いたしておると思っておりますが、そういうことをやっておらないようなところがありますれば、またよく調査いたしまして、先生御指摘のような方向で安全の確保をしていきたい、かように考えております。
#19
○大倉精一君 鈴木さんのほうはどうですか。
#20
○政府委員(鈴木光一君) 先生御指摘のように、交通量が多くて歩車道の区別のない道路上のバス停につきましては、お説のように、待ち合わせ中の利用者が非常に危険だということの場所は少なくないと思います。そこで、警察といたしましては、従来、各都道府県警察におきまして、かねてからこのような危険なバス停における事故防止をはかるという観点から、道路管理者、バス事業者等とよく連係をとりまして、バス停車帯の設定とか、あるいはガードレールの設置とか、あるいは御指摘のありましたバス停の統廃合とか移設とかいったようなことを促進するように、第一線でいろいろ具体的な事例に応じてやるように私どもは指導しております。まだまだそういう事例があろうかと思います。三重県では相当御指摘のようにやっておりますので、さらに各都道府県にもそういう意味で注意を喚起して、さらに道路管理者あるいはバスの事業者とよく連絡をとりながら、そういう方向に進めてまいりたいと思います。
#21
○大倉精一君 これは、参考のために資料を出してもらいたいと思うのですけれども、バス等の待ち合わせ中に人身事故が起こった例がたくさんあると思うのですけれども、そういう点について、そのときの事故の状態、起こったときのいろいろな条件ですね、そういうものをひとつ資料として出してもらいたいと思います。
 要は、こういう点、こまかく言えばきりがありませんけれども、まあ、この前うちから私が申し上げておることは、質問でもあり、一つの提案でもあるわけなんですね。こういうものは、やはりそれぞれ検討を加えてもらいたいと思うのです。そういうものを一つ一つ実行していかないというと、いかにここで高邁な議論をしておっても、結局交通事故防止対策にならぬと思うのです。一見小さなことに見えても、実はこれが全国的にずっと行なわれることによって、少なくとも交通事故は減らすことができると私は思っております。
 と同時に、先ほどちょっとプライベートなお話をしたのですけれども、交差点等においては、全部はできませんけれども、車と人の通る時間帯を区別する。外国でもすでにワシントンかどこかでやっておりますけれども、いわゆるこの交差点におきましては、一時両方とも赤にしてしまって、車をすっかりとめてしまって、そうして人間が、はすっかいにでも堂々と行ける、とうして全部通してしまってから、その次にこちらを通す、こちらを通す、こういうことを外国でもやっておりました。全部の交差点というわけにいきますまいが、そういうこともやはり考えるべきじゃないか。そういう命の要らぬことを創意工夫をして考え、新しい構想のもとに指導をするという、こういうことが非常に交通安全上大事ではないか、こう思って、私はいろいろそういう点について御質問と同時に提案を申し上げておるわけです。
 いま最後に申し上げましたそういう点について、外国の事例等があり、またお調べになっておることがありましたら、この際ひとつ御披露願いたいと思います。
#22
○政府委員(鈴木光一君) 御指摘のような交差点におきます歩行者の横断につきまして、私自身が体験いたしましたのは、アメリカに確かにございます。そういったものを日本にも導入してはどうかという御意見でございますが、よく検討いたしてまいりたいと思います。非常に交通量の多寡、そういうこととよく勘案すると同時に、通行帯、道路の幅員等も考慮いたさなければならぬと思います。その他いろいろ検討するにあたっての問題点があろうかと思いますけれども、御指摘の点につきまして、さらに今後検討いたしてまいりたいと思います。
#23
○大倉精一君 きょうはこれで終わりますけれども、要するに、いまも申し上げましたように、先般来申し上げておることは、質疑と同時に、ある意味では提案になっておるのですけれども、またの機会に、こういう私が申し上げましたことについて、御検討された結果なりあるいは実施された結果なりをひとつお知らせを願いたいと思います。
 なお、先ほど申し上げました線路の中で子供が遊んでおるという、こういう実態について、これは政府ばかりでなくて、全国的にあると思うから、一つの事例として、ひとつ参考までにごらんに入れようと思っております。
#24
○委員長(松澤兼人君) 先ほど開会に先立ちましてお話し申し上げたのですが、去る六月十四日に行なわれました本委員会の視察の結果につきまして、理事会及び委員会の懇談会において次のような話し合いが行なわれました。
 視察につきましては、各省庁等の関係者各位の熱心な御努力によりまして、交通安全の点で漸次改善を見ていることは喜ばしいことだと思います。ただその中で、小岩小学校前の通学横断歩道橋の設置の点につきまして、地元学校父兄も非常に熱心に協力をいたしておりますので、関係各省、特に建設省などと御連絡の上、その実現方御努力を願いたい、こういう話し合いになりましたので、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。
#25
○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいまのお話の、千葉街道の小岩小学校の前でございますが、非常に通園通学児童が多いところで非常に要望されておる個所でございます。現状を私も聞きますと、学校側のほうは校庭に足をおろせば簡単にできる、反対側のほうが、道路が狭くて歩道もない関係で、まだ地元の納得を得られないような状態でございますが、これは東京都も呼びまして、できるだけ地元の要望もあるんだし早く地元関係者との話しをつけてくれということで東京都に強く話し、東京都もそのつもりでできるだけ地元との調整を急いで横断歩道橋をつくりたいという考えのようでございます。
#26
○戸田菊雄君 大倉委員の質問に関連をしまして若干質問したいと思います。
 いま、室長なりあるいは警察庁の局長のお話で、保安施設が設置されるまでの当面の措置としては、一つは警察指導員の配置、あるいはその協議会ですね、緑のおばさんや、いわば人的な部面で措置をしていこう、こういう答弁があった。それからもう一つは、交通規制等、こういうことによって当面の措置をやろうじゃないか、大体この二つの説明があったんですが、そこで問題なのは、緑のおばさんですね。まあ、これは強制的にどうのこうのということはできませんから、大体いま全国でやられているケースというのは、自発的にみずから事故防止のために子供さんを守るという善意によってやられているわけです。私のいまの記憶によりますと、大体全国で一日二十万と言われておるようですが、その程度かどうか、その数の問題ですね。それからもう一つは、いまの道交法等からいきますと、かりに緑のおばさんが誘導して事故が発生した、その場合に責任がどうしてもおばさんにかかってくる、こういうケースらしいんですが、その辺は、どういう法律によってそういう責任態勢をとられるのか。また、実際過去の事例で、たとえばこの間愛知県で、ダンプカーで園児がやられたというようなときに、幼稚園の先生が誘導してきたんですね。そうしますと、どうしても幼稚園の先生が誘導して事故が発生した、子供さんが人身傷害で死んだ、あるいは傷害をこうむった、こういうことになると、子供さんの親たちとしては、何かやはり当時誘導した人に対して恨みを持つというか、そういう一つの心理的な働きが出てくるようであります。そうなると、善意によって、あくまで自発的に、ほんとうに子供さんを守ってやろうという、またそれを常時、警察のほうでも、あるいはいまの政治部面からも、社会部面からも、そういうことを希望しているわけですね。そうしてそういうことが起こると責任の所在がそこにいく、こういうことでありますから、これはとても緑のおばさんにしてみればなかなか容易じゃない。ことにこの間、実際交通視察をやってみたときに、新小岩のあそこに来ておった三名のおばさんがおりました。その人たちに、一体どういう勤務態勢になっていますかと言ったら、家庭も非常に忙しいし、私たちは休むひまがないんですと言うんですね。普通警官であれば、あるいは指導員をこちら側で指定してやるということであれば、そういった勤務面についても十分労働時間とかそういう部面を配慮して配置をするわけでありますけれども、こういった自発的に出てくる人は、家庭のいろいろな雑用なり、いろいろな問題があって、あるいは中にはパートタイムで働いておる人もある。しかし、夕方や朝の忙しいときであるけれども自発的に出ておる。こういうことのために非常に無理を生じておるというのがいまの状態であるというふうに考えるのです。たとえば、この間の東京都の、ちょっと忘れましたけれども、緑のおばさんが三日に一回ずつ交代制で朝晩出るということです。ところによっては一週間に一回、自発的といっても、そこの協議会やなんかでは半強制的、どうしてもやはり出ていかなければならないという情勢になっておるようです。そういうものはやはりそのまま放任をしていくのかどうか、この辺の問題について、三点くらいですが、質問をしたいと思うのであります。
 それからもう一つは、子供が路上で遊ぶというのですが、これはまあ、園児だとか小学校の小さい子供さんですと、危険よりも、遊びたいという、こういうことが先に立っているのですね。ですから私は、そういうことを考えれば、当然遊園地なり遊び場というものを適切に政府が保護政策として、これからの交通安全対策の一部面として、そういう具体的な設置というものをやっていかなければいけないのだろうと思う。しかし、いま東京都内を見ますと、そういうものをつくる場所がない。最近は、例の三十六階の建物で、あたりに若干空間をとっていこうというようなことも建設部面ではいろいろ考え出されているようでありますけれども、しかし、いずれにしても、遊園地とか、あるいは遊びたい盛りの子供さんがどこへ行っても遊べないのですから、子供の心理からいえば、当然、危険をおかしても遊ぶようになると思うのです。こういう問題について一体どういうふうに交通安全対策部面から考られているか。この問題が一つ。
 それからもう一つは、私、この間視察をして痛切に感じたことは、私もあまりそういう点勉強しておりませんけれども、標識があまりにも多過ぎると思いますね。そうして、ことにいま商店とかなんかというものの誇大宣伝広告が至るところに軒並みにある、こういうものと交通標識とのまぎらわしい条件をどうしても私は区分けさせなければいけないのじゃないかと、こう強く感じてしまうのです。そこでまあ、この標識が一体どのくらい――いろいろあるだろうと思うけれども右折禁止、左折禁止、信号灯であれば、とまれ、注意、進行と、こういうことになっているようでありまするが、そのほかにいろいろある。速度制限、その他いっぱいありますが、どのくらい一体標識があるのか。この標識の整備を今後どのように考えているのか、ですね。私は、運転をする人の立場からいえば、これはたいへんなことだと思う。ことに運転する側はいろいろあるわけです。商売で配達をやっている、あるいはダンプカーをやっている、自家用車で走る、あるいは女性もおれば男性もおる、老人もおれば若い者もおる、もうさまざまであります。そういうものに対して、いまの標識の数からいって、あるいはまた設置条件からいって、適切だと考えておるのか、この辺の問題についてひとつ質問をしたいと思います。
#27
○政府委員(宮崎清文君) 一応総括的な点で私から御答弁申し上げまして、あと各省から補足説明を聞いていただきます。
 第一の緑のおばさんの点でございますが、これは、大ざっぱに分けますと二通りございます。一つは、先ほどもちょっと申し上げましたが、地方公共団体が何らかの形で雇用しておる者、あるいは政府の職員として採用いたしまして交通指導に当たらせておる者、それからもう一つは、いま先生御指摘のように、全く民間の方々が善意で子供の安全のために交通指導を行なっておる、二つの場合がございます。あとのほうの、民間の方々が善意でやっておられます場合は、これは法律上は全く一般の通行人と同じ立場に置かれるのではないかと思います。それから地方公共団体の職員その他の関係を持ってやる場合には、これは道路交通法上は特別の権限も何も規定をいたしておりませんが、一応地方公共団体の職員としてある種の職務があると思われますので、その限度において、そのことが一般の方々が善意でやられるより強い面になるんじゃないかと思います。
 この場合に、もしかりに不幸にして緑のおばさん等の指導がよろしきを得ませんで子供が事故にあった場合の刑事上民事上の責任の問題でございますが、これはいろいろケース・バイ・ケースで異なってくると思います。大ざっぱに申しますと、緑のおばさん等が故意に道路交通法上の規定に違反をして児童を誘導するということはまず考えられませんので、大体においてそういう刑事民事の責任が発生することは非常に少ないのではないかと、かように考えております。これはもちろんケース・バイ・ケースでありますので、そう断定はできかねますが、大体においてそういう場合は少ないんじゃないか。ただ、おっしゃるような道義的な問題は、あるいは残ろうかと思われます。なお、この点につきましては、どういう場合にどういうことになるかということは、実は私あまり的確なる知識を持っておりませんので、今後早急に検討いたしたいと思います。
 それから次に、先ほどの鉄道用地の中で子供が遊んでいるということに関連いたしまして、子供が道路上で遊戯をするために事故が起こる。それは、一つは子供の適正な遊び場がないのではないかというお話でございますが、まことにそのとおりでございまして、政府といたしましては、現在極力、児童公園、児童遊園等の整備を年次計画をもって推進しているところであります。たとえば、本年度の、昭和四十二年度の予算におきましては、大体七億円を補助金として投入いたしまして、児童公園につきましては大体全国で七百カ所、それから運動公園につきましては全国で約四十カ所、その他河川敷の開放ということも考えております。これは主として建設省の所管でございますが、今後年次計画をもちましてこの整備を急速にはかってまいりたい、このように考えております。
#28
○政府委員(鈴木光一君) 道路標識に関連いたしましての御質問でございますが、御承知のように、道路標識の中にはいろいろな種類がございまして、案内標識、警戒標識、規制標識、指示の標識、それから補助標識と言いますか、そういったようにいろいろございまして、それぞれ所管官庁が違っておるのでございます、警察では、規制標識、指示標識、それに若干の補助標識というものでございますが、種類といたしましては、規制標識は約三十五ぐらいの種類がございます。それから指示標識は十ぐらいあります。それから補助標識が十二ぐらいございます。そういうことで標識を立ててございますが、非常にたくさんの標識があることは事実でございまして、この標識は歩行者に見せる場合もございますが、大部分はドライバーに目につきやすいようにするということがこの標識を立てる一番の眼目になるわけであります。御指摘のように、いろいろな広告物などとまぎらわしいという問題がございますので、われわれも、設置する場合にそういう障害のないところに、なるべく見やすい場所につけるということを心がけております。
 なお、そのほかに、横断歩道につきましては、もう少し遠くから標識がドライバーに見えるようにということで、この標識の改良も考えております。最近東京でもお見かけになると思いますけれども、オーバー・ハングの灯火式の標識ですね。大きな、遠くからでもドライバーに見えるような標識、横断歩道については気をつけろ、ここに横断歩道がありますよということのしるしを遠くから目立たせるということで標識の改良も漸次やってまいりたいというふうに考えております。なるべく目立ちやすくし、また、設置の状況がきわめて不ぐあいであるということにつきましては、常時協議いたしまして、いつでも見やすいような立て方に変更するというような事実上の措置も講じながら、いろいろな観点から目立ちやすい道路標識ということを常に心がけておる次第でございます。
#29
○戸田菊雄君 いまの前半の問題ですね。緑のおばさんに対する回答としては、常識上は、善意だからそういうことはあり得ないだろうという、あまり具体性はないのですが、法的に一体どういうことになっているのか。検討するというから、あるいはその部面の検討かわかりませんが、もしわかっておったら、ちょっとお答えを願いたい。
 もう一つは、標識の種類だけざっと数字を教えていただいたんですが、数えてみますと五十七ですね、全体で。このくらい全部運転手がそれぞれ気を配って運転しなければいけない。いまの事故防止という角度からわれわれが常識的に判断すれば、少なくとも人為的に、注意力によって、ほとんど事故防止というものが行なわれる、こういう実態ではないかと思うんですね。そういうときに、標識が五十七もあって、それぞれその標示の、あるいは指示の内容が違う。あるいはまた、東京都内であっても東京都内のなれた人たちがやっているわけではないのでありまして、よそからもどんどん入ってくる、こういうことになるわけですね。この間私は現実にそういう事故に遭遇したのですが、あるトラックの運転手ですが、六時以降になりますと場所によっては赤の点滅になる場合もあるんですね。あれは、いろいろ調べてみたら、その区間に入るときによく注意をして進行しなさい――ところが、その運転手は赤が出るたびに止まったわけです。だから、あとから来る後続自動車はそれによって全部止まっちゃった。たまたま警察官が来られまして、それは違反だと、おそらくこれは罰金を直ちにやられたと思いますが、そういう、いわばなれない運転の方が、いろいろ勉強してもあとで忘れたとか失念したとか、そういうことは人間として当然出るわけでありますから、そういうことになると、これが事故の誘因のもとになってくる。こういうことになるのですが、この辺の標識の改善策について何かありますかどうか。いま、灯火式でよりわかりやすい明確なもの、こういうことなんでありますが、標識や指示の方法等について、もう少し整理をして、何とか注意力を常に分散させなくてもできるような、そういうものが一体ないかどうか、改善策について考えておるかどうか、その辺、もう一回お聞かせを願いたい。
#30
○政府委員(宮崎清文君) 御指摘の第一の点でございますが、ちょっと私も、とっさの場合で、なかなか的確な判断ができかねるふしがございますが、先ほど申し上げましたように、緑のおばさん等が子供を誘導中不幸にして子供が交通事故にあったという場合は、いろいろなケースが考えられております。たとえば、横断歩道上で緑のおばさんが子供を誘導しているところに自動車が突っ込んできたというような場合には、いろいろケースもございますが、大部分は自動車側に過失がございまして、これは緑のおばさんの過失というものはほとんどあり得ないのではないか、そういうことを申し上げたわけでございます。ただ、自動車側にまるまる過失がない場合でございますが、この点につきましては、かりに刑事問題として取り上げますと、私も十分な知識を持っておりませんが、緑のおばさんが子供を誘導することがその人の業務であるというようなことになりますと、あるいは業務上の過失致死罪に該当する場合があるかとも思われますが、ちょっと私の乏しい知識では、いま的確にお答え申し上げかねるわけであります。ただ、一般の方々が善意にやっておられます場合には、業務というわけにもまいりませんので、この点も刑事上の問題はちょっと起こり得ないのではないか。ただ、民事上の問題といたしましては、一応不法行為の問題になるかと思われますが、それも相当因果関係がどこまでつながるか、全くのケース・バイ・ケースになるのではないかと思われますので、ちょっと私の乏しい知識では、いま的確にお答えしかねるわけでございます。
#31
○政府委員(鈴木光一君) 先生御指摘の赤色の灯火の点滅の問題でございますが、これは道交法の施行令の中に、この赤色の点滅の意味というものが規定してございまして、これは一時停止を意味するわけでございます。念のため読んでみますと、赤色の燈火の点滅は、一つは、歩行者は他の交通に注意して進行することができるという意味が一つと、もう一つは、車両等は交差点にありましてはその交差点の直前において、交差点以外の場所で横断歩道がある場所にありましてはその横断歩道の直前において一時停止しなければならない、という意味でございまして、したがって、これは全国共通でございます。ドライバーの法規試験等にもこれは出ておるわけでございます。これは全国共通でございまして、したがって、御指摘の事例のような一時停止はその意味に従った停止でございますから、後続車両もそれに従って一時停止することは当然な措置だと考えておるわけでございます。
 なお、これは設例でございましたけれども、一般的に標識というものは全国同じでございます。同じでございまして、どこのドライバーが東京に来ても、標識の意味はわかるような仕組みになっておるのでございますが、その点念のために御説明申し上げておきます。
#32
○戸田菊雄君 第一点の緑のおばさんの問題ですが、これは善意でやっているわけですね。ですから、事故が発生した場合でも、常識的に言えば、これは罪に問うということはとてもできません。同時に、自発的にやっている、そういう姿を、いま警視庁でも、あるいは政府機関自体の中でも、むしろ内心は歓迎しているわけでしょう。交通事故防止等に対する意識高揚というような部面から言っても。それが、結果的にケース・バイ・ケース、言ってみれば、刑事上、民事上、あるいは道義上、法的に、その責任の問われ方はいろいろあります。ですから、そういう問題について、何かすっきりした一つの、緑のおばさん方が安心をしてやれるように……。子供さんのために朝早くから忙がしいところを出ているのですから、私は全くどこをさすっても悪意がないと思いますね。もし、そういう事態があるとすれば、それは疲労かなにかで、疲れていたため注意力が全般に回らなかったんで、私は全く信頼していいんじゃないかと思うのですね。そういうことで、いま全国的に、何か一日二十万人ということでやられておるとすれば、その辺の安全態勢というものは、やはりきちっと政府の立場からやっておくことが大事じゃないか、こういうふうに考える。それでないと、道義上の問題とか、民事上、ケース・バイ・ケースで、あるときは罪に問われる、こういうことになると、緑のおばさんのほうとしてもやりづらい。これは私は、すべて政治欠陥だと思うのです。子どもが路上で遊ぶことも、あるいは緑のおばさんもそういうことで自分の犠牲でやらなければならない。これはもっと政策的に国家的立場で国が徹底した保護政策をとるなり保安対策をとるなりすれば、私は、そんなに善良な国民を痛めつけなくてもいいと思うのです。この一点ぐらいは、この交通安全対策として明確な方針をこの機会を通じて出せないものかどうか。この見通しなんかについて、きょう私も急に質問しましたから、おそらく無理かと思いますが、検討して、次回あたりでも、その検討の結果の内容についてひとつ御説明いただきたい、こういうふうに考えます。
 それから標識の問題ですが、いまの状態わかりましたけれども、あわせて、その全国共通であっても、五十七という標識形態というものをもう少し整理をする、ないし、もっと改善するという、こういう思想がないかどうかということを、さっき一つだけお伺いしたんですけれども、その回答がないようです。減らして少し合理的にそういうことができないかどうか。おそらく、この五十何種類という種類は、それぞれの法的な土台に立ってこういうものは仕組まれているんじゃないかと思いますが、そういうものがもう少し合理的に検討され、そうしてあまりドライバーに負担がかからぬように、そういう方法はできないものかどうかですね、その辺について、ひとつお聞かせを願いたい。
#33
○政府委員(鈴木光一君) 道路標識の種類でございますが、これは、かつては非常にたくさんの種類がございまして、漸次整理してまいりました。その整理の基準は、これはまだ道路標識に関する条約には加盟しておりませんけれども、将来、国際条約の、道路標識に関する条約に加盟するようになると思いますが、その国際的なものに合わせております。万国共通という考え方で進んでおりますので、これ以上整理することは無理かと思いますけれども、なお検討してまいりたいと思います。
#34
○石井桂君 ちょっと道路標識に関連してお尋ねをしたいんですがね。左折のところが禁止されている場合がかなり多いんですよ。たいがい左折は許可されるんですがね。禁止されている場合がある。あるいは右のほうは絶対にいけないという場合がある。どこか左に行くときに四キロぐらいまっすぐ行かないと帰ってこられないところがあるんだな。あるいは、左折ばかりが許可されていて、曲がって行くと元のところへ出ちゃう。そういう配置はどこで調整しているんですか。自動車に乗って行きたい人は、たいがい用があって早く行きたいというのに、四キロぐらい走らないと所用の目的を達しない、そういう場合がある。そういうときは、あと先見回して、あまり取り締まりのいないところで、Uターンを禁止されているところでやってしまったり、左へ入って案内のとおりに行ったらば道が狭くてね。ようやく苦労して出たところが、元のところへ出ちまう。だから、交通者の安全は保護していいんだけれども、そういうことがかえって交通を妨害しているようなことがあるんだけれども、その標識の設置の全体計画をやっているのは、だれがやっているんですか。交通委員会とか、そういうものがあって全体的に計画をしているのか、あるいは警察のおまわりさんが、交通係が、ここは左はいけないから右だとか、思いつきでやっているのかどうかですね。そのお答えを一つだけ。
#35
○政府委員(鈴木光一君) 交通規制は、警察官でございませんで、これは公安委員会がやるわけでございまして、したがって、慎重な検討の上実施しているわけでございますが、御指摘の左折禁止というのは、原則的には左折を禁止することはないのでございますが、一方通行との関連でやむを得ずそういう措置をとっている。四キロも行ってということにはならぬと思いますんですが、その一方通行との関連において左折をやむを得ず禁止しているということは、その場所の交通情勢その他をにらみ合わせまして公安委員会で慎重に検討の上きめておりますので、その点御了承願いたいと思います。
#36
○塩見俊二君 いまの道路標識ですね。あれは各府県の公安委員会でやっていると思うんですけれども、あれの単価はいまどれくらいですか。
#37
○政府委員(鈴木光一君) これは、国の予算単価は非常に低く押えられておりますので、大体二千五百円ぐらいだと思いますが、しかし、実際は三千五百円か四千円ぐらいかかるということで、単価の改定を現在検討しておりまして、来年度の予算あたりから実施したいと思っています。ただ、標識にもいろいろございまして、非常に安くつくっているところもあるわけなんでございます。それから標識の質の問題で、鉄の棒を高くするか低くするか、あるいは木でやっているようなところは非常に安いわけです。その単価をきめる場合に平均値をとっておりますので、かつて二千五百円程度にきめられたわけでございますけれども、現在は、先ほど御指摘もありましたように、見えやすい、しっかりした標識ということになりますると、どうしてももう少しいいものをしなければいかぬということになりますので、将来この単価につきましては検討して処置してまいりたいと思います。
#38
○塩見俊二君 実は、単価の御検討を願いたいつもりでいまお伺いしましたけれども、それでけっこうでございます。
 それからもう一つは、その標識ですが、これを特定の業者が東京なり大阪でつくって、各府県に、これは強制的ではないでしょうが、相当高い単価で、実際はそれほどかからぬものを、何か特定の業者が各府県に統一的に販売していると、こういうようなことはありませんか。
#39
○政府委員(鈴木光一君) 詳細についてはよく調べた上で答弁したいと思いますけれども、しかし、私どもがその単価の改定等を検討いたす段階で、特定の業者が全国的にやっているというような事例は見当たりませんでした。やはり各県警察本部で独自の立場でいろいろやっておりますものですから、したがって、その間にいろいろ単価に違いが出てくる、それから業者も違うものですから単価に違いも出てくるということのほうが、むしろ私どもは原則になっているのじゃないかというように考えております。
#40
○塩見俊二君 もう一つだけ。
 実は、今度お調べ願う際にひとつ参考にしていただきたいと思うので申し上げておきたいのですが、それは、名前を言ってもいいのですが、ある県の知事が公開の席上で、実はうちでつくらしてもらえばこれぐらいでできる、どうもあれをまとめて買わなければいかぬものだから非常に高いものを買わされているのだ、こういう発言がございましたので、それをひとつ参考にしてお調べをいただきたいと思います。
#41
○戸田菊雄君 これで終わりますけれども、交通規制の問題で……。
 ときどき上野から乗りますと、一つ向こうへ行って曲がって、こう――あそこは右折禁止なんです。二通りあるのですね。まっすぐ突き抜けて途中でターンをしてこう入る。およそ、車の流れ、人の流れというものは、時間帯あるいは方向別、それぞれ異なってまいるだろうと思うのですから、そういうものを土台にしておそらく交通規制の措置をとっているのだろうと思いますが、全体から見た場合に、必ずしも緩和政策になっておるかどうか、あるいは歩行者優先というものが適切に守られておるかどうか、私ときどき疑問を持つのです。たとえば、上野から出て、まっすぐ行って、一つ向こうの側から曲がった場合には、確かにこれは効果があると思います。まっすぐ突き抜けて行って途中でターンをするわけですから、そうすると、車は流れてきておるのですよ。そういうことになると、流れてきた車は、ターンするときに一たんストップするか、もしくは速度を落としていかなければならぬ。こういうことは、結果的には若干公害なんかにも影響してくると思うのです。そういう規制措置の問題に伴っての車の流れとかそういう問題に若干問題がありはしないかという問題。
 それからもう一つは、新小岩に歩道橋をつくるというようなことになりますと、警視庁とかあるいは運輸省とか、関係各省が一堂に会してとにかく会議をやるなり打ち合わせをやらない限りは、一つも問題は進行しない。いまいろいろとわれわれが質問しても、各省それぞれの立場で答弁してもらわなければ事が進まないという状況です。少なくとも交通安全対策委員会というものができたのでありますから、もう少しその辺は運用の妙を得て、でき得れば一元化という方式が一番いいのであります。いま各行政庁のいろいろな問題を即座に整理できるというようなことはできないでしょう。しかし、いずれにしても、年間五十三万人も死傷者を出している交通災害の問題ですから、私は緊急事態だと思うのですね、人命上。だから、もう少しこれらの問題について交通対策委員会として何か一元化方式をとって、なるほどこれは抜本的解決策がとられたと、こういうふうになるように、もう少し促進をしてもらう必要があるのじゃないか。たとえば、あそこの歩道橋をつくるにしても、これから土地を収用する、あるいはこの場所に持っていくかどうか、いろいろな方法が確かに考えられる。その限りにおいては私は感謝するくらい一生懸命真剣に討議されている。だけれども、それが遅々として時期的に進まないというのは、やはり行政上の措置が一元化されていないということと私は関連があるのだと考える。ですから、こういう問題について、そういう歩道橋をつくるにあたっては、あるいは地元の土地を買収するときは、何省と何省とが関係するとか、こういうケースは大体わかっているわけですから、その場合には何委員会と何委員会というものを交通対策委員会につくって合理的に時期的に早めて物事が進むというような運用方式というものがとられないものかどうか。この辺のことはひとつあとでやりますから、この辺で終わります。
#42
○政府委員(宮崎清文君) 御指摘のように、交通安全行政が各省に分かれておりまして、その間の連絡調整、総合調整が必要であることは御指摘のとおりでございます。
 政府におきましては、簡単に申し上げますと、総理府に交通対策本部というのを設けておりまして、これは関係省庁の事務次官からなる会議体でございます。従来はこれでやっておったわけでございますが、それが必ずしも十分でないというところから、一昨年、現在私が所属しております陸上交通安全調査室をつくりまして、事務的にここでまとめまして交通対策本部にかけて決定する、こういう方針をとっております。今後もこの方式をさらに活用ないし強化をいたしてまいりたいと思っております。
 それからなお、地方におきましては、ほとんどすべての都道府県におきまして、ただいま申し上げました中央段階におきます交通対策本部に匹敵するような、名称はいろいろございますが、たとえば交通対策協議会というようなものが設けられております。そのメンバーは大体において知事部局、公安委員会、教育委員会、それから国の出先機関等がすべて入っておりまして、地方におきます総合調整は主としてこの協議会で行なっておるわけでございますが、最近、総理府と自治省とが共同で指導いたしまして、都道府県の知事部局にも、ちょうど総理府で私が所属しておりますような組織を漸次つくりつつあります。すでに十数の府県におきまして、あるいは交通対策室であるとか、交通安全室というような室あるいは課を設けまして、事務的にも総合調整の推進をはかっておりますので、その点につきましては今後非常に改善されるであろうと期待いたしております。
#43
○政府委員(鈴木光一君) 交通規制の問題についての御指摘でございますが、具体的な上野の事例につきましては私詳細に存じませんけれども、交通規制につきましては、交通の円滑化をはかるというのと、もう一つは、やはり危険防止という両方からの交通規制があると思います。最近は、だんだん危険防止という観点からの規制を強化していくという方向に向いておりますが、交通円滑化のためにやるのがかえって交通円滑化を阻害するというようなことでありますれば、それは改めなければいかぬと思いますが、具体的な事例につきましては検討させていただきたいと思います。
#44
○委員長(松澤兼人君) 原田君。
#45
○原田立君 去る三月に三重県と滋賀県を結ぶ鈴鹿トンネルのたいへんな事故が発生し、その当時非常に憂慮したわけでありますが、十三台のトラックが全焼し、またトンネル内も非常に損傷を受けた。幸い十二台のトラックだけで――と言ったんでは、ちょっとことばがおかしいのでありますが、トラックだけであって、あそこに子供を乗せたバスとか、そういうのがいなかったことが不幸中の幸いであった、こういうふうに実は思うわけなんでありますが、すでに三ヵ月有余も過ぎております。その後、鈴鹿のあの事故によって、トンネル内のこういう自動車事故、交通事故等々について、どういうような点を検討なさり、またその方向を定めていくのか、おわかりでありましたなら、すでにきめてあるような点がありましたなら、御答弁願いたいと思います。
#46
○政府委員(宮崎清文君) 一般的に申しますと、自動車がトンネルにおきまして火災事故を起こす例は割りに少のうございまして、ただいま手元に詳細なデータを持っておりませんが、台キロ当たりで申しますと非常に少ないという数字が出ております。しかしながら、御指摘のように、鈴鹿トンネルのような事故が起こりますと非常に問題でございますので、とのような事故の再発を防止いたしますために、去る四月の十七日に、交通対策本部におきまして、トンネル等における自動車の火災事故防止に関する具体的対策を決定いたしております。現在各省庁がこれを実施中でございます。内容を大ざっぱに申しますと、三つの点を決定いたしております。
 第一は、トンネルにおきますいろいろの火災警報装置であるとか、それから火災報知機、消火器、消火せんをトンネルに備えつけるということでありますが、これは、建設省と消防庁が協議いたしまして、全国のトンネルをA、B、C、Dの四つに分けまして、これはトンネルの長さと交通量を勘案してきめるわけでありますが、Aクラスのものには、いま申し上げました装備、火災警報装置、火災報知機、消火せん、消火器、全部備えつけております。Bクラスにつきましては、そのうちの消火せんを除いた消火器までを備えつける。それから、Cクラスは警報装置のみでございます。こういうことを決定いたしまして、目下行政措置としてこれを実施中でございます。
 それから第二の点は、大体トンネルと申しますと大部分は山の中にございまして、そのトンネル所在地を管轄いたします市町村の消防力というものは比較的小規模でございまして、また、化学消防機材機具等も十分装備されてない、こういうことから、トンネル所在の市町村は、お互いに事があった場合に応援態勢を確立いたしまして、事故があった場合に直ちに応援を求め、あるいは応援をする、こういう態勢を常時から備えておく。また、自動車がトンネルの中で事故を起こしますと、えてして油などが燃えますので、消火機具機材といたしましては化学的な装備が必要でございますので、そういう装備を充実する、こういうことが第二点でございます。
 第三点は、これは当然のことでございますが、今回の鈴鹿トンネルの事故は自動車が火災を起こしたことが直接の原因になっておりますので、自動車の火災予防、防止につきまして一段と行政指導ないし監督を強化する、この三つを決定したわけでございます。
#47
○原田立君 トラックでも最近はだんだん大型化してまいるわけでありますし、あのときの事故の車ですが、新聞等によりますと、坂をえんえんとして上がっていって、エンジンが過熱して、そして燃えたんだというようなことなんですが、およそ自動車の整備等については非常にやかましくなさっておられるんだろうと思うんですが、この鈴鹿の事故の場合の車はきちんと整備しておったのかどうか。また、これは当委員会で以前に申し上げたのでありますが、そういう町の中を走っている車、優秀なのもあるだろうし、それから半分事故車になっておるのもあるだろうし、そういうふうなところの整備点検、それも強化していかなければいけないんだろうと思うし、そういうふうなこと等で、実際あの鈴鹿の車はきちんと整備しておったのかどうか。また、常識的判断の上に立って、坂はどのくらいの坂ですか、ちょっとよく私わかりませんけれども、そこをずっと上がっていって過熱するような車が、はたしてきちんと整備されていた車なのかどうか、その点いかがなんでしょうか。
#48
○政府委員(原山亮三君) 鈴鹿の事故の車両の問題でございますけれども、今回の火災の原因というものが、警察の調べでも、はっきりこれだと断定すべきものがちょっとないのでございますけれども、現在推測されますのは、運転台のギアのところから、間から、ゴム、可燃物が燃えて落ちたのではないのかというふうな推定ができるのでございまして、そういう面から、車の構造の面で、運転台とエンジンの高熱部分とが非常に接近しているような構造であると非常に危険でございますので、現に、今回の鈴鹿で起こりました車種につきましては、メーカーに命じましてその構造上危険を少しでも少なくするような構造に変更するように検討を命じておりまして、すでにその鈴鹿で起こりました事故と同一の車種につきましては、運転台からそういうものが落ちても、そういうふうな火災が起こり得ないような防止装置を、新しい車はもちろんのこと、現在走っている車についても、そういう措置を講ずるようにメーカーのほうに命じているわけでございます。
#49
○原田立君 いまの御説明ですと、若干その車に欠陥があったのだというようなふうに受け取られるわけでありますが、あのときも、実際タンクローリーが一番先頭の車だったそうですが、あれが幸いに爆発しなかったからこれまたいいようなものの、今後の監督ですね。いま、メーカーに言ったということですが、すでに多くの車が販売されているでしょうし、その点はどうなさるんですか。
#50
○政府委員(原山亮三君) 問題の車は、いわゆるキャブオーバー型の車でございまして、運転台のすぐ下がエンジン部分になっている。したがいまして、そういうエンジンの高熱部分と運転台との間の距離等があまり接近したものについては非常に危険でございますので、極力そういう式のものを離すというふうな措置でもって、すでに鈴鹿で事故を起こしましたと同種の車については、新しくつくる車以外にも、現に走っている車についても、そういうふうな防止装置を講じさしておる次第でございます。
#51
○原田立君 道路局のほうにお伺いしたいと思うのですが、百メーター以上のトンネルは全国で八百カ所ぐらいあるというふうに新聞等で発表されておりますが、その中で、新式な、いわゆる新しい形でつくったトンネル、それから鈴鹿などは大正十五年ですか、できて、その後手直しだけだというような、まことに古いトンネルですけれども、新旧比べて見て、きちんと整備のできているトンネル、そうでないトンネル、これはどんなふうでしょうか、全国的に。
#52
○政府委員(蓑輪健二郎君) 現在、道路は一級国道から町村道までで八千数万キロでございますが、そのうちのトンネルの総数が、私の手元にありますのが三千四百六十一という数字になっております。いま、百メートル以上といいますと、もっと、八百以上の数字になるのではないかと思います。ちょっとその数字を持っておりませんが、千メートル以上のトンネルが、全国で現在高速道路から都道府県道まで合わせまして二十五ございます。このうち、いまの御質問の新しいトンネル、古いトンネルということでございますが、トンネルにつきまして一番問題になりますのは、やはりトンネルの高さと幅だと思います。で、高さと幅さえ現在の構造令に適合しておれば、これの構造がコンクリートでありましょうと、れんがでありましょうと、そう大きな問題はないかと思います。昔のトンネルといいますと、非常に長いトンネルが少ないのでございまして、先ほど言いました千メートル以上のトンネルになると、ここ数年間でつくったようなものが大部分だと思います。で、われわれが今後新しい長いトンネルをつくる際には、今回の鈴鹿の事故もございまして、火災に対する万一のための予防装置、こういうものも一緒につくっていきたい。また大きなトンネルにつきましては換気装置をつけていきたい、こういうふうに考えております。
 換気装置につきましては、これはやはり車の台数とトンネルの延長との問題でございますので、いますぐトンネルをつくって換気装置をするという、そういうトンネルもございます。しかし、また、あとで換気装置ができるような構造にしておいて、交通量のふえた場合に換気装置をするというトンネルが、これは大部分ではないかと思いますが、今後の長いトンネルについては、換気装置は当然将来できるような構造にしていく。また、トンネル内部の万一の火災事故に対して対応できるような、先ほど宮崎室長から言いましたような警報装置とか、そういうものをあわせてつくっていきたいというふうに考えております。
#53
○原田立君 いま、千メートル以上が二十五本、それで、新旧の問題は別に問わない、高さと幅があればいいんだというふうな御説明でありましたけれども、この鈴鹿の事故のとき、非常にぼくは残念に思ったのは、一番入口のほうに近い車がバックしようとするときに、みぞの中に後車輪が落っこちてしまった、バックができない、それで、とうとう十三台全部燃えてしまったということが報道されておりました。それで、きちんとできているトンネルというのは、やっぱりそういうみぞなども、ふたもしてあるでしょうし、おそらくそういうことはなかったのじゃないかと実は思うわけです。それで、以前つくった古いトンネルには、そういうふうな設備もはなはだ不十分ではないか。現に鈴鹿では、一番うしろのやつが落っこって、それが動かないために十三台燃えたのですから、高さと幅だけあればよいというお考えは、ちょっと私うなずけないのですが、そういうふうな面で、いわゆる、もうつくり上げてから三十年も四十年もたっているような、そういうトンネル、それなどは至急に内部の整備、少なくともそういう側溝等の整備なんかは、鈴鹿の事件のとうとい体験を通じて、断然直すべきじゃないかと思うのですが、どうでしょう。
#54
○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいま申し上げましたのはトンネルの中のことでございまして、実は、鈴鹿の場合、側溝に落ちたという話も聞いております。これは、想像いたしますと、やはりトンネルの外の排水溝だと思うのですが、それは、いままで道路の構造といたしまして、日本では非常にこういうU型の排水溝をつくっております。それで、ふたのないものが大部分だと思います。外国にはあまりこういうような構造は見ないのですけれども、日本は非常に雨が多いということから、こういうような構造になったんだと思うのですが、どうもU型の側溝というのは、ちょっと間違えば車が落ちるような危険もございます。われわれ、なるべくこういうU型の側溝は今後やめていって、U型の側溝をつくるときにはなるべくふたをしたい。また、ふたをいたしますと、車の退避できる道路の幅員もそれだけ広くなるわけでございますから、そういう意味で、先ほど御指摘になりましたU型の側溝というものは、なるべくふたをするようにわれわれは今後考えていきたいと思います。
#55
○原田立君 そういう状況で、全国的に三千四百六十一本あるという先ほどのお話でありますが、そういうものの内部の整備状況はどんなふうになっているかはお調べになっていますか。
#56
○政府委員(蓑輪健二郎君) これは非常に種々雑多で、実は何メートル以上が幾らあるかまでは、なかなか調べ切れない状態でございますが、この三千四百六十一のうち、百メートル以下が約半分以上ではないかというふうに感じます。それで、いまの二十五の千メートル以上のものにつきましては、これを設備の内容から言いますと、換気装置のあるもの、これがこのうち七つでございます。照明設備が、二十五について全部ございます。また、事故及び火災対策等が一部あるものが、このうち六カ所ということになっておりまして、実は、千メートル以下については、まだはっきり私のところにも資料がない次第でございます。
#57
○原田立君 鈴鹿は二百四十五メーターと聞いております。そうすると、千メーター以上ということだけであれば、それ以下の、たとえば五百メートルぐらいのトンネルとか、あるいは七、八百、四、五百、こういうふうなところが全部漏れてしまうわけですが、鈴鹿の場合には、二百四十五メーターのところでこういうふうな事故なんです。非常に残念に思うのですが、千メーターだけのことしか知らないというのじゃなしに、それはもう少しはっきりしなければいけないのじゃないでしょうか。
#58
○政府委員(蓑輪健二郎君) 実は、御指摘のとおりに、もう少しはっきりしなきゃいかぬかと思いますが、先ほど宮崎室長から御説明がありましたように、今後道路のトンネルの中の非常用施設の設置の基準をつくりまして、先ほど言いましたように、ABCDというランクをつけまして、Dについては何もしないということでございますが、交通量とトンネルの長さによりまして、このABCを区別しておる状態でございます。これでいきますと、二百五十メーター、二百メーターぐらいのトンネルでも、時間の交通量が千五百台ぐらいになれば、われわれの基準のCに入りまして、非常警報装置と、それから通報装置をするようになっておる次第でございます。
#59
○原田立君 それは新聞で承知しているのですけれども、Aは高速道路のうち制限速度百キロのもの、Bは同八十キロのものと一級道路一日の交通量が七千台以上のものと、こういうようなことが出ておりますから、その点は承知しておるのですけれども、こういうふうな非常に高率なところに基準線を置けば、それ以下のところ、多分に危険をはらむようなところ、そういうところは全部落ちちゃうのじゃないでしょうか。それを心配するのです。
 それと、もう一つは、いまのお話の中に換気装置ということもありましたけれども、換気装置も非常に必要なものだと言われておりますが、一体どういうふうな基準でおきめになるのか。何か、お話ですと、五百メーター以上のところで一時間に二千台以上通らなければつけないとかいうふうなこともちらっとお聞きしましたけれども、どうなっているのですか。
#60
○政府委員(蓑輪健二郎君) この基準でいきますと、狭いトンネルについては落ちてしまうということだと思います。道路のトンネルの中の車両の火災と言いましても、道路上の一般車両の火災と同じような起こる確率だと思っております。これは、ちょっと正確な資料がないのでございますが、約七百万か八百万台・キロに一回の火災が発生するということでございます。そういうことから考えますと、約一キロのトンネルで七百万台から八百万台通るうちに一回ぐらい。これは、今度のような大きな車両火災から小さなものも含んでのお話でございます。そういたしますと、トンネルの短いものにつきましては、それだけやはりトンネルの中で火災の起きる確率が、長いものより少なくなるということで、まず長いものからこういう手当てをしていきたいというふうに考えておる次第でございます。
 次に、換気装置の設置の基準でございますが、換気が必要になりますのは、まず、車両の排気ガスから出てきます一酸化炭素、これは非常に有毒でございます。ですから、これがある程度以上になると当然換気しなければならないのでございますが、しかし、換気が必要となるのは一酸化炭素の量ではなくて、ディゼル車その他のスモッグのために視距がきかないということのために換気する場合が多いということだと思います。現在、スモッグのための視距の問題、これは非常にやっかいでございまして、はっきりした数字がないのでございます。われわれ、いま換気装置の設置の考え方といたしましては、大体五百メートル以下のものについては自然換気にまかせたい、それから五百メートル以上のものについては、車の交通量によりまして強制の換気をやっていきたいというふうに考えております。
#61
○原田立君 いろいろ話を聞いてくると、ちょっと納得のいかない点が非常に多く出てくるんです。五百メートル以内ならば自然換気ができるというふうに考えておるというのですけれども、はたしてそうでしょうか。二百メートルくらいまでは自然換気ができるけれども、それ以上はなかなかそうはいかない、換気装置をつけなければいけないのだというふうに私は一般的な問題として聞いておりますけれども、その点はどうですか。
#62
○政府委員(蓑輪健二郎君) これはいろいろ車の交通量との関係がございますが、大体われわれ、道路の幅に対しまして交通の容量の基準がございます。特に地形その他が悪い所、両方の坑口で風通しの悪い所は別でございますけれども、普通の山の中につくるような場合は、大体五百メートル以下では自然換気でそう大きなスモッグもないというふうに考えております。ただ、やはり特殊なところにつきまして、自然換気のできないようなものにつきましては、やはり五百メートル以下でも換気装置が必要となることは事実でございます。
#63
○原田立君 今後、第二、第三の鈴鹿事故などを起こしてもらいたくありませんし、結局、鈴鹿でああいう事故があったということは、やはりいままでの道路行政と言いますか、その面での非常なおくれが原因であった、こう私は思うんです。それで、ああいうふうな事故等が起きた場合、ないしは長いトンネルなんかの場合には、先ほども話がありましたが、消火せんとか警報機設置、あるいは電話とかテレビとか、それらの設置を義務づけるとか、いろいろ言われておりますが、一番の要は、換気装置をしっかりつけることであろうと思うんですが、現在四カ所しかついていない、あるいは有料道路関係は多少ついているだろうというふうなお話ですが、四十二年度は、換気装置をつけるところはどういうふうに選定なさっておられるのか。あるいは四十三年度は、これから検討なさるでしょうけれども、プランはどういうふうなさるお考えですか。
#64
○政府委員(蓑輪健二郎君) ことし換気装置をつけるところの個所は、実はちょっといま私資料を持っておりませんが、熊本の三号線の三太郎峠とか、長崎に行きます国道三十四号の日見トンネルとかいうところは換気装置をやると記憶しております。今後、やはり非常に長いトンネル、現在の交通量からいって非常にスモッグで視距が困難なところ、こういうものから逐次換気装置を取り上げていきたい、こういうふうに考えております。
#65
○原田立君 できれば、それの計画等がありましたら、資料として当委員会に出していただきたいと思います。委員長、お願いします。
#66
○政府委員(蓑輪健二郎君) 承知いたしました。
#67
○原田立君 長いトンネルになると、ただそこを車だけが通るのではなしに、人間も通るでありましょうし、あるいは自転車も通る場合もありましょうし、オートバイも通る場合もありましょうし、そうなると、排気ガス等の関係もあり、トンネル内のばい煙あるいは一酸化炭素等々によって非常に危険も伴うわけでありますが、それらの規制ですね、それはどういうふうになさっておられますか。
#68
○政府委員(蓑輪健二郎君) 一例をあげますと、福島と山形との間の粟子峠というのがございます。これは、一酸化炭素の量によりまして警報がつくような装置も考えております。問題は、一キロ以上の長いトンネルになると、何かの場合にそういう一酸化炭素がたまったりなどして、人身に被害を与える率が短いトンネルより多いわけでありまして、そういう長いトンネルについてはできるだけ一酸化炭素の検出の装置をやっていきたいというふうに思っております。
#69
○原田立君 総理府としては、いま建設省からいろいろお答えがありましたが、この換気装置、あるいはまたばい煙の規制問題、一酸化炭素等の規制問題等は、どういうふうになさるんですか。
#70
○政府委員(宮崎清文君) 先ほど申し上げました本年の四月十七日の交通対策本部決定は当面の行政措置で、たとえて申しますと、本年度の予算を見込んだ上での当面の行政措置として至急にこういう対策を講じようということで、将来の問題につきましては、今後の予算要求その他と関連いたしまして、さらに検討を行ないたいと思っております。
#71
○原田立君 消防庁にお伺いしたいんですけれども、このトンネル内における危険物搬入等の規制については、関門トンネル等に道交法で一部あるだけであり、あとは全然ないということでありますが、将来このトンネル内の危険物搬入については検討するんだというふうに聞いておりますが、その点いかがですか。
#72
○説明員(高田勇君) 現在、危険物その他爆発物のトンネル内の運行につきましての制限というのは、いま御指摘のように、水底トンネルについてのみ道交法は規制をいたしておるわけでございます。ただ、私どものほうといたしましては、それに対しまして、危険物を搬入するということを、これをいたずらに強化いたしますと、今度は輸送という面からの支障も出るということもございますので、私どものほうといたしましては、これに対して消火器の設置の義務ということを強く課していこうというので、現在は、道路運送車両法の保安基準で、危険物その他一定の可燃物等に対しましては消火器の設置義務が課せられておるわけでございますが、この範囲というものを広げて、そうして現在積載が義務づけられております消火器の能力、いわゆる消火能力でございますけれども、この能力を高めていく、こういう両面の方法で緊急の場合に対処していこうということに重点を置いていくわけで、運輸省と折衝いたしておるわけであります。
#73
○原田立君 話は別になりますが、こういうふうなトンネルの火災事故等があったりした場合に、排煙車があると非常に有効適切なんだというような意見も聞いたんでありますが、何か、全国ではたった五台、東京三台、大阪、名古屋各一台、計五台しかないということでありますが、こういうトンネル内の火災、あるいは地下街の火災等の消火等を含めて、将来どのくらいの整備等をなさるのか、その計画はおありですか。
#74
○説明員(高田勇君) 現在の排煙車の数につきましては、現在ございますのは、東京に三台、それから大阪に三台、それから名古屋に二台、横浜に一台、合計九台あると思います。しかも、ただそれが大都市部についてのみ九台の排煙車があるにすぎません。したがって、先ほど来御指摘の鈴鹿のようなトンネル所在市町村においてこのトンネルの排煙の問題をどうするかという問題に対処するには、あまりにも少ない現状であると思います。しかし、このために排煙車ということになりますと、これはトンネルに対します消火警報設備の設置の問題と同じような問題もございますし、各市町村における財政負担等もございますので、私どものほうといたしましては、これよりもさらにコストの点で安価な投光機とか、あるいは独立した酸素補給器とか、いろいろそういうもの等を設置させることによりまして緊急の場合に対処してまいろう、こういうふうに考えておるわけでございます。したがって、現在、排煙車の整備については、トンネルの所在市町村に対応する排煙車の整備ということについては、当面緊急の問題として重点を置いては考えておらないわけでございます。ただ、都市の問題といたしまして、超高層あるいは地下街の火災という問題に対して、この排煙というのは非常に重要な問題として起こってまいりますので、この点につきましては、排煙車という問題よりも、むしろその建物自体に設置する排煙設備の問題として考えて、この点につきましては、建設省のほうと鋭意現在も折衝を重ねておるところでございます。
#75
○原田立君 先ほど指摘したわけですけれども、鈴鹿の場合にはトラック十三台であった。トラックでもたいへんな損失だと思うのですけれども、あれがトラックでなくて、子供を満載したバスが十三台ずらっと並んでおったとするならば、これはたいへんな問題ですよ。子供ですから、おそらく全部死んでしまうか、しまわないかのたいへんな事故になったと思う。いままでの答弁を聞いておりますと、はなはだ消極的なうしろ向きの施策のように思えるのですが、この点については、もっと積極的な姿勢でもっておやり願いたいと思うのです。
 鈴鹿のことで、ちょっともう一点お伺いしたいと思うのですが、交通安全の見地から別途にトンネルを掘る計画があるとかというふうなことを聞きましたけれども、いかがでしょうか。
#76
○政府委員(蓑輪健二郎君) 鈴鹿のトンネルにつきましては、これは大正十五年にできました非常に古いトンネルでございます。もうそろそろ命数の来るようなトンネルでございます。また、現在の交通量から言いましても、あの二車線のトンネルだけではとても間に合いませんので、いまもう二車線を新たに増設することを考えています。その場合には、新しいトンネルのようなことになるかと思います。
#77
○原田立君 ひとつ、それは新式でつくられるのだろうと思いますから、ちゃんと換気装置も消火設備も、いろいろきちんとつけておつくりだろうと思いますが、その点も十分含んでおやりいただきたいと思います。
#78
○委員長(松澤兼人君) 本日の調査はこの程度として、これにて散会いたします。
   午後三時十三分散会
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ソース: 国立国会図書館
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