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1949/04/11 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第7号
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1949/04/11 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第7号

#1
第005回国会 地方行政委員会 第7号
昭和二十四年四月十一日(月曜日)
   午後一時三十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方配付税法の特例に関する法律案
 (内閣送付)
○連合委員会開会の件
○参議院議員選挙法に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより委員会を開会いたします。地方配付税法の特例に関する法律案、予備審査、これを議題に供します。前日に引続きまして質疑を行ないます。
#3
○西郷吉之助君 本日は配付税率の変更の法律案につきまして、大臣がお見えになりましたから大臣に伺いたいのでありますが、新聞等によりますると、民主自由党におきましても、この配付税その他予算の修正が行なわれるというようなふうに見えておりますが、大臣から政府部内のこの配付税その他修正を要する予算の内容につきまして、この際率直にこの法案を審議する上にも、殊に配付税等がどういうふうに修正される模樣でありますか。その点大臣から状況を御説明願いたいと思います。
#4
○國務大臣(木村小左衞門君) 永らく病氣をいたしましてどうも大変失礼いたしました。予算の修正を施そうということが民自党内にあることは新聞の記事で私は見たのでありますけれども、政府部内におきまして、すでに提案いたしておりまする予算についてどこを修正しようという考えは政府自体としてもとより持つておりません。從つてこの配付税も提案をいたしましたが、この提案によりまして遂行して行こうというのでありまして、議会の大勢で議決によつて修正されるのは、これはまあ何といつても國家の最高機関であります國会でいたすのですから仕方がありませんが、政府としましてはどうこうしようというような只今考えを持ち合せておりません。
#5
○西郷吉之助君 今大臣より御意見を承わりましたが、今回の税率の変更によりまして、配付税は普通の税率で行くならばその約半分に当ると思うのでありますが、今政府としては修正を議決によるならばいざ知らず、修正するというような考えは持つておらんというようなお答えでありましたが、財政委員会の委員長とされまして、大臣はできるならば國会で配付税につきましては、殊に地方財政予算につきましては、起債額も昨年に比じ五十億程度減額されておるような状況でありまするから、できるならばこれを國会において修正してほしいというような御希望をお持ちですか。その点伺いたいと思います。
#6
○國務大臣(木村小左衞門君) 非常にどうも答弁をどう申上げてよいかちよつと困りますが、政府自体としましてす一旦提出いたしましたものを修正して頂きたいというような希望は政府としては持ちません。ただ私は財政委員会の委員長を勤めておりまするので、この配付税がかくのごとく減額せられました結果について、非常に憂慮いたしまするものであります。これは委員長としてであります。御承知のように、くどくどしく申上げまする要もありませんと思いまするけれども、近時地方財政の窮乏というものは、実にもう殆んど我々が見まするというと、或る限界に達しておるように思います。物價の高騰、自治警察制度の設置、六・三制の新設というようなもので、非常に地方の負担が殖えておりまするところへ持つて参りまして、而も今年度、二十四年度は昨年度に比しまして給與べースも三千七百円から六千三百円ベースになつた。その上に警察制度の実施が昨年の四月でありましたが、六・三制も四月でありましたから、これは年一杯であるかも知れませんが、警察制度は四月でありましたから、四ケ月ばかりの負担でありましたのが、今年になりまするというと、これは殆んど今年十二ケ月一杯の負担をしなければならん。それから六・三制も年々年度割も御承知のように累進して参りまして、公共事業費の部類に属しまするところの建築費も殆んど今年で完成するというような建設年度になつておりまするから、非常に負担が掛つて参ります。そういうことの補給につきまして、これまでも、昨年までもいろいろ各町村でも無理をいたしておりまして、賦課金では到底これは配付税が賄えない所が多くて、寄附金を仰いでも六・三制のごときは建設を無理にやつておるというような町村も多々あります。そこへ持つて参りまして、町村としまして一番当てにしておるところのはつきり数字の現われた確実な財源であるところのこの配付税が、現行法によるところの賦率がこれが改正になつて、貰えなくて、而も殆んど半額を給與せられるというような、繰入れられるというようなことになりますると、非常な困難を來しはせんか。だが、これはこの法案を提案いたしました際に、提案の理由として申述べて置きました通り、國家財政の総合均衡を取るという最も基本的な経済の原則によつて國家財政を自立いたしましたために、どうもこれだけを主張して頑張るというわけにも参りませんで、私は地方財政の委員会の委員長としまして、これは決議機関でありまするから、委員会の決議は尊重いたしまして、飽くまでも要求はいたしましたが、一方又國務大臣という立場から國家財政の基本の確立という点から申しまするというと、閣議の決定に同意してこういう提案をせざるを得ん場合と相成つて参りました。政府当事者といたしましてはこれらの提案に対しますることを飽くまで御承認を願いたい、こう申上げまするより外には言い方はないと思いまするが、然らばこれだけの減額せられたものをどうして補給するか、地方財政がかく程までに切詰められて、配付金も十二億くらいの整理が、この賦率によつて掛合したものが、五百七十七億だけ出ないとすると、あとは一体どうするか、そこに行きまするというと非常な重大な問題になりまして、いわゆる地方税の増徴をいたす、又一方國が地方公共團体へ委託しておりますところの委託事務の縮小を一つ図つて貰いたいということで、成るべく経費を吐き出して捻出することで行くということ。それからこれはとにもかくにも今年度限りであるということ、尚今年の五月には税制の全面的な、シヨープ教授の來朝によりまして全面的な税制の改正になるというときに、先ず以て地方税を先に、一つ地方税として地方民が安心をいたしまするような地方税の確立を、一つ独立税であるところの地方税の確立を図つて貰いたい、こういうようなふうな対策を考えておりまするが、こういうようなことで地方と中央との間の、まあ何と申しましようか、感情を融和して行くことに努めるということ、どうも方法が当面、今日、只今見出し得ないように考えております。どうもこれはなかなか容易に配付税がかくのごとく減額せられますというと、一方公共事業費も大幅に削減になりまして、公共事業費が又地方財政に響きますことは御承知の通りであります。從つて地方と中央の感情の、そういうことはあつてはならんのでありまするが、疎隔するようなことがありまするならば、我が國の民主主義の根本から非常に困つたことに相成りはせんかという、これは私の杞憂であるというように考えて、只今心配をいたしておりまするものであります。
#7
○西郷吉之助君 今大臣よりいろいろ御説明がありまして、御苦哀の点は十分分るのでありますが、今回の配付税の減額によりまして、今の御説明の中にもあつたと思いますが、その財源を補填する意味におきまして、地方税法の改正案を今回出されておるようでありまするが、それによつて昨年の約倍額、千五百億円程度を徴收されるようなお見込のように思いまするが、今回の地方税法の改正案要綱を拜見いたしますと、そのうちに果実引取税を創設するということが出ておりまするが、これも亦新聞等によりますと與党である民主自由党において果実引取税を取止めることが考えられ、又それも閣議決定したようなふうにも取られておりまするが、そうすると今回提案されておりますところの地方税法の一部改正法律案の内容が又変つて参りますが、それに対してどういうふうに変つて参るのか、その点を大臣から御説明願いたいのと、今大臣より御説明がありましたが、地方税法の今回の大幅の改正並びに創設によりまして、千五百億の増徴を行いまするが、それにつきましてはシヨープ教授等が來た場合に、最初に成るべく早く地方税法を採上げて欲しいという御意見のように承わりましたが、そうしますと今回政府が出しておるところの地方税法が動くということになりますと、今回昨年の倍額の千五百億の地方税を徴收される、そういうことも非常に地方の現状に鑑みまして、取られる方に取りましては非常な負担と相成ると考えるのでありますが、シヨープ教授等が來られまして、直ぐに審議して貰うということになりますと、その間におきまして浮動すると、これが不確定のものであるというふうなことに相成りまするが、こういうような点はどういうことになるのでありまするか、その辺の大臣の御意見を承わりたいと思います。というのは、昨年の倍額の一千五百億円の増徴ということは、地方民に取りまして非常な負担であると考えますが、それがシヨープ教授等の意見によつてこれが浮動するということになると、精神的影響も非常に重大なものがあるとさように考えまするが、こういう点を大臣は委員長とされましてどういうふうに調整して行かれるか、そういうような点につきまして御意見を伺いたいと思います。
#8
○國務大臣(木村小左衞門君) 逆にそれでは御答弁いたします。シヨープ教授が参りますのは五月でありますので、五月から税制の改正についていろいろ考慮するということでありまするから、今年の実施の時期までに間に合わんじやないかと考えますが、只今申上げましたように今回政府が提案しまして、國会の承認を経て仮に決まるといたしますれば、決まつたものは今年度限り、一つそれは承認して貰いたい。税制の改正の実施はいずれは來年から実施する。この地方税制の改正も根本では只今のような尤も配付税が中心となつておりますから、政府が、國庫が直接に取上げたところの率というようなものを掛けたものを敢て配付税特別会計に廻さないで、元のように確実な法人税であるとか、所得税であるとかいうようなものを地方税の賦課税としてそれに課けて、そうして地方がそれを直接それを集税する。又この徴税の方法がむずかしければ國の徴税方法と同一な権限を持たして、そうして地方廳にこれを行わせるというようなことを先ず最初に考えて地方税というものが、地方民が安心をして如何に政府が変つても正当の動向がどうなつても、とにかく一定の地方の税の收入というものはちやんと確立して決まつておる。所得税が多かつたならば、法人税が多かつたならばそれだけ地方税の收入も多いというようなふうに今回のようにこんなふうに所得税や法人税が殖えましても、これを五百七十億に圧縮されてしまうと、地方税としてはどうにもならんというような、今の関係のような負担を切開くということが、一番先に考えられるところの地方税の改革ではないかと考えますので……兎に角今年だけのことであるということは、これももう閣議でもこれは言質を取つております。そういうふうに一つお考え願いたいと思います。尚この地方税法中改正の事項の果実引取税、これも御指摘の通り、原案として提出いたしたものでありますけれども、これは閣議で認められませんで、撤回いたしました。その代り果実引取税の予算は、これを十億見ております。この十億をどこかで足らないものの欠陷を補給して貰いたいということで、閣議の結果で住民税は九百円ばかりでありましたのは今回の原案では一千四百円といたしております。この千四百円を五十円上げまして、千四百五十円にいたすのであります。その五十円上げたもので約七億円乃至八億円程度の増收になる。これで以て果実引取税の補填をするということに相成つておるのであります。
#9
○西郷吉之助君 今の大臣の御説明の中に、今回の税率の変更は昭和二十四年度限りというお話で、この法案が出ておりますが、そういたしますと、二十五年度におきましてはその税率は改正前の、現在の、現行法通り百分の三十三以上に帰えるわけでありますか。又二十五年度は改めてその税率を決めるわけですか。
#10
○國務大臣(木村小左衞門君) それは先程申上げましたように私としての、私見を申上げませう。これは私見でありますが、こういう税法の設け方は面白くないと思います。先程申しましたように政府の取立てる所得税なり又は法人税に対する、賦率を掛けたものを配付税として、特制会計に繰入れて貰うというような政府から、政府というと語弊がありますが、國庫からこれを繰入れ俗に言えば下げてもらうような形を取らないで、地方が独自の方法で附加税のようなものを設けて二十五年度は税法を改正して行く。そうしてその目標がちやんと立つように配付税に代るべきものを、そこから收入を立てるというような方法を取らないと、地方税法というものは確立しない。これは私だけの意見であります。
#11
○西郷吉之助君 今の大臣の御意見、私個人としても配付税なんかによらずして、地方独自の財源單位に帰るのが本筋と思いますが、例えば昨年度におきまして、議会の修正によりまして、消費税が変つたように思いますが、例えば酒、煙草というようなものを地方に移讓いたしますれば、非常に財源と相成りますが、御承知の通り煙草は、何か公社というようなものになるようでありますが、そういうようなものになりますと、地方に移讓するというようなことも從來の通りではいかんように思いますが、新たには独立財源が地方になかなかないということが、こういうふうな配付税という形になつて現われて來ると思いますが、只今の大臣の御弁答に対しましては私は同税でありますが、そういうふうに財源が非常に困難であるというような現状でありまするが、そういうふうなお考えの根本をなしますところに何か大臣とされまして、そういうふうな地方に移讓すべき又地方に創設するような十分な財源のお見透しがおありになるとすれば承わりたいと考えます。
#12
○國務大臣(木村小左衞門君) これは今のは私の私案でありまして、ここで言明申上げますということは如何かと思いますが、率直に申上げてよかろうと思いますから中止げますが、只今地方税制の改正につきましては、極力調査いたしております。この改正によつて只今私の申上げましたようなことで、どれだけの歩合にするかということは決りませんが、昭和十五年現在の税法のように逆戻りいたしまして、所得税なり法人税に対する付加税をなくすということに一つ改正して貰いたいという原案を作りつつあります。これが目標の一番大きい目標であります。酒、煙草なんかにつきましても、只今の御税の通り同感でありまして、これらの地方税としてこれに対する課税は地方税の性質として私はこれでよろしかるべきものであると考えております。
#13
○西郷吉之助君 只今の点は大体分りましたが、今回の配付税の減額によりまして、六三制の費用などが今日非常に危ぶまれておる現状でありますが、二十三年度におきましても、地方の総予算の大体が六・三制費用ではなかつたかと思いますが、今回の地方配付税の減額等を見ましても、最も致命的な打撃を受けるのは、六・三制並びに自治体警察費用であると思いますが、警察予算につきましても、前年度末自治体警察が創設されると同時に、地方におきましてはその財源に非財に苦しんである現状であり、今年におきましては尚更、昨年もずてに地方財政は破綻の危機にあつたのでありますが、今年度におきましては経済事情等、殊に金詰りの現状等に鑑みまして、六三制の費用並びに自治体警察の費用は殆んど……、殊に自治体警察の費用等におきましては、捻出財源が地方においてはないのではないかと考えますが、止むを得ず今回の地方財政の予算が通るといたしますれば、それに対しましてそういうふうな窮状を大臣としてどういうふうに切り抜けて行かれますか。そのお見透しなり御所感を承わりたい。
#14
○國務大臣(木村小左衞門君) 誠に御尤も千万な御質問であります。私も同感であり、誠にこれに対して憂慮いたしております。先程申上げました通り地方税の徴税に対しましても、先程も申しました通りこの上新税を設けるといつて、いろいろ考究苦慮、種々なる研究をいたしていましたけれども、もう殆んど何物も限界点というようなものに達しておりまして、この上もうめぼしき税の対象物を得られません。得られませんので今回は先程申上げましたように住民税、これを去年の九百円を千四百五十円に上げる。それから地租、家屋税、地租を百分の五百、家屋税を百分の二百五十というように率を増徴いたしまして、こういうもので幾分の補充をし、尚又鉱山税というものも設けまして、それらを合計いたしまして約百七十億くらいを増徴をいたします、又一方では先程も申しましたように地方の、中央の委託事務というものは大変なものでありまして、御承知のように一万二千もあります町村では、町村事務の七〇%というものが國の委託であります。又都道府縣に至りましてはこれ亦凄くて八〇%以上の中央の委託事務を取扱つております。この委託事務のためにどれだけの費用が掛つているかといいますと、これは蓋し数字では現せませんけれども、大変な数字に上るのであります。今回の行政整理の一環といたしまして、一つ出先機関なんかもうんと整理、縮合して頂きまして、地方の負担を軽減せしめるというようなことの方法より、只今外に見出し得ないのでございまして、率直に申上げますると、これを全部九百億から八百七十七億、あとの五百億くらいは新規未済なものをどうして組んでこれを補給するかという、はつきり辻褄の合つた数字は言明できませんけれども、こういう方法で行くより方法はないのじやないかと思うのであります。
#15
○吉川末次郎君 大臣がおいでになりましたので、地方配付税法の改正案に関しまして数項目質問いたしたいと思うのでありますが、私耳の医者にちよつと通つておりますので、只今の西郷君の御質問に対して多少お答えになつた点があるかとも思いますが、重複いたす点がありましたら御寛容願いたいと思います。
 第一にお尋ねいたしたいことは、この度の配付税の減額に対しましては、全國知事会、それから市長会、町村会等が盡く反対いたしていることは、木村大臣も御承知のことであろうと思うのであります。ところがこれらり知事会、市長会や、或いは町村会の代表者で以て構成されております大臣が委員長でいらつしやる地方財政委員会というものが、政府から本法案をお出しになるということについて賛成したのか、地方財政委員会が賛成したのかどうかということを一つはつきりまずお答えが願いたいと思うのであります。
 それから第二番目には若しこの地方財政委員会がこの法案を國会にお出しになるということを賛成しなかつた、即ち可決しなかつたとすれば、それについて委員会の委員長でいらつしやる大村國務大臣の委員長としての一つ御所見が承わりたいと思うのであります。それかの第三番目にお伺いしたいことは、配付税の減額は司令部の内示によるものであるということが理由であるように言われておるのでありますが、それでは司令部に対して日本の政府からそれについて伺いを立てられたといいましようか、お出しになつたその原案においてはこの配付税がどれ程の額が予定させておつたかということを明らかにして置くということがこの法案を審議する上に我々に必要であると思いますので、その点も一つお答えが願いたい。
 もう一つは昨年通過しました七月七日に公布されました地方財政法であります。地方財政法の第二條には「地方財政運営の基本」と題しましてこういうことが書かれている。「地方公共團体は、その財政の健全な運営に努め、いやしくも國の政策に反し、又は國の財政若しくは他の地方公共團体の財政に累を及ぼすような施策を行つてはならない。」これはいいのでありますが、その第二項にこういうことがあるのです。即ち「國は、地方財政の自主的な且つ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性をそこない、又は地方公共團体に負担を転嫁するような施策を行つてはならない。」こういうように地方財政法第二條第二項において規定されておるのでありますが、この度のこの地方配付税法案の改正は、即ち大体において現行法の所得税、法人税の約三分の一を交付金として地方に交付するというのを六分の一にしようというのでありまして、明らかにその内容とせられるところは、この地方財政法第二條第二項に反したことになると、我々は考えざるを得ないのでありますが、そういうことについての政府の見解はどうであるかということを一つお答え願いたいと思うのであります。尚数項目に亘つてお尋ねいたしたいことがありますが、まず以上申上げましたこの四項目について木村國務大臣から御答弁願いたいと思います。
#16
○國務大臣(木村小左衞門君) 地方財政委員会の決議は政府が配付税を五百七十七億に査定したということを私は容認しない。まだ……。これは報告は議会を通過しておりませんから、報告は申上げておりませんけれども、これは承認しないと思います。私も、御承知のように委員長といたしましては、これは非常に承服はできない立場で現在あります。ありますが、内閣を構成しておりますところの國務大臣といたしましては、内閣全体の、政府全体においての方針に從つて、同調せざるを得んという二重人格のようなものであります。この大体組織の構成が、非常に無理な構成と私は思います。アメリカあたりの委員会の組織は、その委員長が國務大臣で仮にありました場合には、これは決議機関ではあるが、又一方で執行権を持つている、この財政委員会の委員組織は決議機関であつて、その決議機関の委員長を國務大臣に出しておるが、これには執行権がない。そうすると片方で委員会において決議をしたことが、閣議で容れられなかつた場合には、その國務大臣というものは、何度來てもことごとに責任をとらなければならん、こういうような理論に相成つて参りますので、私はこの各省の大臣であつても、各省の大臣は國務大臣であつて、一行政府の長官である、関係行政府でどういう意見があつても、國務大臣としてはその意見を曲げて、政府の基本方針に同調して行かなければ、内閣というものの構成の上から行くものではないと、こういうように思つておりますので、その辺私は最近病中でありましたが、非常に考えさせられました、考えさせられまして非常に考えて見ましたけれども、どうもこういう方は何とか將來お考えを願わんというと、何人が大臣になつても、決議したことが閣議で行われなければ、何回でも責任を執つて、大臣が送らなければならないというような結果に相成つて來るということは、國家のためにこれはいいことであるか、惡いことであるか、見様によりますけれども、そうなつて來ると、地方からの公共團体を代表して出ている人間は、地方の利益を十分主張するため盡く決議をする、その決議を地方の代表の利得になる決議だけをして、政府が容れない場合には、そこに折り合いがつかない、盡く委員長は責任を持つということになつて來ると、どういうものであるか、こう考えておるわけでありますが、この間も予算委員会で非常にそれもやじられたのですが、如何にやじられましても、それは二重人格だというようなことを言われたけれども、二重人格ということには至らんが、これを責任を執るということになつて來ると、非常に困つてこちになるのではないか、こう思いますので、私自身はどうあつても一向構いません、責任を執れということになれば、立派に責任を執ります。何の躊躇もありません。誰が代つてみたところで、地方行政委員会で決議をする、國本の、國策の表で決つたものは、これは容れられないということになつて來ます。そういう困つたことになりはせんかと思つて、私は只今申上げた後段のようなふうに解釈いたしまして、只今この委員会にお邪魔をいたしたようなことであります。
 それから次に地方税法の今解釈につきまして御質疑がありましたのでありますが、その解釈も私共のことは…今打あけて言うて速記に書いて頂いてどうかと思いますが、私共の解釈と、内部のことを申上げて甚だ申訳けありませんけれども、率直に申しますると、部内での言うことが自分ら間の解釈とは大分解釈を異にしております。私共は今吉川委員を仰せられたように解釈しております。又閣僚の或る向々ではそうではない。これは彈力性のあるものであつて、決して地方の利害を侵害するものでないから、非常に所得税が多かつた、法人税が多かつた場合に、それを全部地方にやるということになれば、國の財政としてはたまつたものではありません。それは税法改正を賦率を自由に上げ下げするということが適法であり当然である、こういうように解釈しておりまして、私の方ではそれならば上げ下げを自由に、その都度都度できるならば、それならば何故に地方分與税法の第二條にちやんと特定して賦率まで記載してあるか、そういう必要はないじやないか、こういう議論も主張しておりまするけれども、それは便宜上してあるものだが、これは彈力性のあるもので書いてあつても、財政の都合で変え得べきものであるという。こういう解釈でその辺は見解の相違でありまして、これはどうも私共の主張するところのその解釈の主論が、持論はとに角として弱性であります。成り立ちませんというような只今の成り行きでありまして、何とかこれもこの次の税法の改正のときには、もう一層はつきりと一つ明文でも、この項目なり、この税法によることにあらずして、又別に改正せられた税法がありましても、よく推敲審議、はつきり地方の自治独立ができまするような方法に規定せんと、將來いろいろな又困つた問題が起るのではないかとこう思うのであります。
#17
○吉川末次郎君 G・H・Qに対して要求せられた額は、初めの原案……
#18
○國務大臣(木村小左衞門君) これは後で示されたので、交渉したときに地財の方に向つて何も交渉ありません。発表してもよいか知れませんが、最初大藏大臣が示された予算はですね、一般会計の予算高にありましたのは七百二十億であります。七百二十億をその儘ドツヂ案の交渉に大藏大臣が持ち出したもので、七百二十億に対しましても我々は率直に申上げると、内輪のことを申上げると非常に不満でありまして、不満であるということは先程申上げました三三・一に四をかけたものはそうなりませんから、とに角ドツヂ案によつてこの総合財政の基本を作るということで、初めから七百二十億という案で交渉せられたものであると確信しておつた。ところが後で示されたものを見ますと、大藏省の案としてドツヂに交渉して持ち出したものは六百五十六億であります。それをG・H・Qでドツヂ案として五百七十七億に圧縮したこういう結果になつております。
#19
○吉川末次郎君 只今の政治責任といいますか大臣の政治責任に対する御答弁でありますが、二重人格であるなどと非難されておるけれども、その結果はむしろ法律規定の方にあるような御答弁であつたように伺つたのでありますが、やはりどうも木村さんが政治的人格を持つていらつしやる方とすれば、あなが地方財政委員会の委員長であつて、知事会の代表、市長会の代表、その他の代表ど委員会を構成せられていらつしやる場合に、專らこの政府とそうした地方自治体の代表者と、國会の代表者等々の間にあつて、政府の見地からそれを調整するとか、或いは納得さすというようなことが、法律規定上における委員会としてのあなたの一つの政府代表者としての私は立場であるかと考えるのでありますが、先程來のそれ以外の御答弁等から伺いますと、木村さんは、とも角地方自治体の要求が、極めて妥当である。それは正しいものであるということを、政治家とし固くそのようにお考えになつているように私達は伺うのであります。又只今私が御質問申上げました地方財政法の第二條第二項の規定に関する御見解等も政府の一部では、それと違つたような解釈をするところのものもあるけれども、自分の解釈では、私が質問に申上げたような、やはりこれは地方自治体の利益を無視して、國家のために犠牲にしているものであるという解釈であると、自分はそう考えるとそういうように思つていらつしやることはまあ御答弁で明らかと思うのでありますが、その点は私達やはり政治家としては、はつきりもつとお知りになる必要があるのではないか、先輩である木村さんに対して失礼でありますが、私はどうもそういう感じがあるのであります。でこれは噂であるかもしれませんけれども、このことに関しまして、これは怪しからん税法の改正である。地方自治体の自治権を侵害するものであるというので、木村さんは強硬な反対意見を御公開になつておつて、こういうような法律案ができ上つて、政府が國会へ提出して予算がこのように、交付金の額が決められる、配付額が決められるというようなことになると、これは怪しからんことである。自分は大臣の職を賭して、断乎反対しなければならんというように言われたことがあるように聞いているのですが、どうもそういうことを照合してもう少し、單に責任の所在を法律規定に置いて、いかにも責任を回避していられるような感が非常に深いのですが、その点についてもう一度御答弁願いたいと思うのであります。
 それから尚時間を要するので、段々進めて行きたいと思いますが、もう一つ御質問申上げたいことは、こういうように國家財政の一方的な都合によつて、配付税を大幅に、今度のように半分の率にしてしまうというように大幅の減額をしたということは、私は前例はないのではないかと思うのですが、こういうことは非常に今後一つの惡い例を作るのでありますから、大いに注意して頂かなければならんと思います。又地方も絶えず不安に脅かされるだろうと思うのですが、何かこういう例外が前にあるかどうか、ということを一つこの機会に御答弁が願いたいと思います。大臣、外の事務の者を通じてでも結構でありますが、御答弁願いたいと思います。それから大臣がおいでにならなかつたのですが、次官が代読しました提案の理由の説明によりますというと、経済九原則に則つて、國と地方を通ずる総合予算の均衡を図るため、國家財政の都合による地方配付税を減額するというように言われておるのでありますけれども、総合予算均衡の原則からは、やはりこの國の赤字を補填するということのために、地方の配付税を減額するということは、私はその言われているバランス・バジエツトというようなものの本当の精神に副うものではないと、私は思うのであります。若し地方配付税の法定額通り計上しましたら、地方予算は地方債を発行しなくても、收支の均衡が大体できた筈であると思うのです。逆に國家予算は、それだけ赤字公債を発行しなければならなかつたわけなのであります、言い換えれば二十四年度の國家予算というものは、地方財政の犠牲によつて辛うじてその均衡を保つておるということになる。即ちさつき申しましたように、それはどうも経済九原則が慫慂しておるところのバランス・バジエツトの精神には副わんものだと思うのであります。まあ若干それに触れてのお話もあつたようでありますが、はつきり一誠それについて御答弁が願いたいと思います。
 それから私聽きたいと思つておるのは丁度今の所得税附加税の問題なんですが、それについては西郷さんから御質問がありまして、若干それに触れて御答弁があつたのでありますが、私が曾て治安地方制度委員会の委員長をいたしておりましたときに特にこの地方財政の問題をこの委員会において研究して対策を講じなければならんというので、特別的に若干の期間專門家を招聘しまして、それを中心として委員会で研究をし又各委員が地方自治体等をもこれに関して視察したことがあるのであります。そのときに我々が使用いたしましたその一地方財政の專門家の意見といたしましては、今木村さんが言われたような、この所得税附加税主義に変えて、所得税附加税を以て地方自治体の財政の税制を樂にして行く。そうしてこの地方配付税というようなものをそれに変えて行くというような意見をその專門家は我々の委員会に提出いたしまして、その意見はプリントにしまして地方財政委員会の方への委員諸君にも配付いたしておるわけであります。又その委員会におきましても、大体の委員の方々の御意見は、今木村さんもお言いになつた所得税附加税主義というものに変えて行くのでなければいけないという御議論が相当有力であつたと思うのであります。それについては今大臣からもお話がありましたが、そういう事実があつたということを一つよくまあお知りを願いたいと思うのであります。まあ今までの点について一つ御答弁願いたいと思います。
#20
○國務大臣(木村小左衞門君) 私の所信につきまして責任をどうやら回避しておるというようなお見方で御質問に相成りましたが、私は実は多少これまでも経驗がありまするし、答弁を上手に、まあいわば答弁術というようなことで、まあどうかといえば詭弁を弄してでも、うまく答弁を切り拔けようというような方法は知らんでもございませんけれども、今日は参議院の委員会でもございまするので、本当に私の良心の命ずるままに、私は率直に私の思いましたことを、この委員会の速記において記録の上に残して置いてどうかと思われることでも、ありのままに私の良心を披瀝して、そうして今日は何にもありのままのことを申上げたつもりでありまして、この上に私の責任の帰着点がはつきりせんということでありますれば、私も熟考いたしまして、又更に御答弁を申上げることにいたしてもよかろうと考えております。御了承願いたいと思います。
 これまでの配付税の率の変更につきまして、ちよつとこれを説明員に読み上げさせます。
#21
○説明員(山本晴男君) 昭和十九年に三税の、地租、家屋税、営業税の増收による徴收費の増加、及び営業税額よりの地租、家屋税額控除廃止による増加分を減額した以外は、配付税の額の繰入を減じたことはございません。減額された例はございません。
 昭和十六年におきましては國税、間接税の増税がありましたが、この増税分を配付額として配付しないようにする建前から、繰入率の引下げを行いました。これは戰費を賄うために間接税の増徴を行つたのでありますので、その分は配付税の税源に見ないという考えであります。
 それから昭和十七年におきまして所得税、法人税の増税が行われましたが、この増税分は戰費を賄うためでありますので、配付税の税源にしないという趣旨から、減率が行われましたが、同時に臨時所得税の増税に伴う営業税及び同附加税の減收に伴う補填、それから入場税及遊興飲食税の増税に伴う消費減による繰入不足補填の意味から、この額の分については配付税を増額するということにいたしまして、この両者を併わせまして多少減率に相成つております。
 それから昭和十八年におきましては入場税法及び遊興飲食税法の税率引上げ、及び臨時利得税法及び臨時租税措置法の一部改正に伴う所得税、法人税の減收、それから臨時家族手当、戰時勤勉手当、それから臨時利得税法等改正に伴う営業税の減收補填、そういうようなもののために、入場税、遊興飲食税の税率引上げによる増收分は戰費を賄うためでありますので、配付税の税源としないために、税率の引下げを行うと同時に、新たな財政需要の増加は配付税の増加を行うことによりまして、彼此差引きいたしまして、率は十七年よりやや増加いたしております。
 それから十九年におきましてはこの地租、家屋税、営業税の増税による徴收額の増加を見込みまして、相当額の配付税の減額が行われております。それから昭和二十年におきましては、職員の給與改善、それから地租、家屋税の戰災等による減收の補填、そういうようなものと、それから遊興飲食税、それから芸妓税、こういうものの減收補填のために、配付税を増加すると同時に、法人税申告制度創設による増收額を見込みまして、彼此差引きいたしまして昭和十九年より繰入率をやや増加いたしております。
 それから昭和二十一年におきましては新規の戰災による税の減收補填、それから地方職員の待遇改善、それから生活保護法の実施その他のために新規の財政需要が四十一億二千万円増加いたしましたので、この財源の充足の方法といたしまして、配付税を十五億五千二百万円を増額することにいたしました。二十年より繰入率を相当程度増率いたされております。
 昭和二十二年におきましては、地方職員の待遇改善、地方制度改正に伴う所要の経費、物價騰貴による人件費、國費地方費負担区分改正による学制改革、税制改革に伴う所要経費の増等、二百十二億の新規財政需要を賄う方法といたしまして、配付税の額を八十八億一千二百余万円を増額いたされまして、このために二十一年の繰入率を相当増加されております。昭和二十三年におきましては警察制度の改正に伴う経費、教育制度の改正に伴う経費、地方財政法施行に伴う赤字債抑制に要する経費、その他新規の財政需要の増加額三百三十四億二千万円を充足する方法といたしまして、各種の新税その他により地方の独立財源を強化いたしますと共に、配付税におきましても四十五億六千七百万円を増加いたしまして、この財政需要を充足することといたしましたために、昭和二十二年の繰入率を若干増加いたされております。
#22
○吉川末次郎君 私まだ数項目御質問したいことがありますが、私一人時間を取るのも恐縮でありますから、他日お聽きしたいと思いますが、さつき質問いたしました中で、経済九原則が要求しておるところの総合均衡予算とこの法律との関連性、その趣旨に副うものではない。大臣が提案理由の中に書いていらつしやるような趣旨には必ずしも副わんと思うかということについての御答弁がなかつたようでありますから、その御答弁だけ一つお願いいたします。それで私は質問を打切りたいと思います。ただ國家予算だけが辻褄が合うような表面上の形を作つても、それを結局他方の自治体に転嫁さして行くというようなことでは、決して本当の意味においての均衡予算の編成ということにならんと僕は考えるのですがね。國家的に考えて……
#23
○國務大臣(木村小左衞門君) ちよつとお待ち下さい。どういう趣旨で申上げたか……
#24
○吉川末次郎君 今私が申上げたようなことです。若し只今御答弁を願えなければ、この次の機会でも結構ですし、十分責分ある御答弁が願えれば結構であります。
#25
○國務大臣(木村小左衞門君) それではこの次に……これは重大でありますから……法律案の提案のときにどういう説明を申上げたか、私よく覚えておりませんので、これをよく読みまして……
#26
○委員長(岡本愛祐君) それでは次回に御答弁を願います。外に御質疑ございませんか。
#27
○鈴木直人君 先程大臣の御答弁の中に疑問とする点が一点ありましたので、先ずその点をお聽きしたいと思います。それは五月頃になつてアメリカから税制改革の專門の人々が來られる、そして税制について根本的に改正が加えられるようになつておるが、それは本年度の税制改革には間に合わない。であるからして、それは來年度から行なわれるものと思うから、この今回の地方配付税法についても改革は來年度からであろうというような御答弁であつたと思います。然るに総理大臣などが常に新聞紙等を通じて、或いはこの國会でもお話があつたと思いますが、予算の説明のときであつたと思いますが、総理大臣の言われたのは五月から行いまして、いろいろ檢討の結果統制につきましては根本的に考えを直して、そうして税の軽減というようなものを図りたい。それは成案のでき次第本年度の追加議会等において修正をしたい。こういうように総理大臣が言われておるのであつて、現在の予算はいわば税制についてはまだはつきりした見透しのつかない予算であるから、從つて後日またこの二十四年度の税制については、改正を加えたいと、こういうふうに私は了解いたしておるわけですが、從いまして根本的制度を二十四年度から改められるというならば、地方配付税についても或いは地方税についても、二十四年度から行われる筋のものであると私は思つたのですが、先程大臣は二十四年度でなくて、二十五年度からであるというお答であつたと思いますが、その点を一つお聽きしたいと思います。
#28
○國務大臣(木村小左衞門君) 今年度は間に合わんので多分実施されるのは來年度からになりましようと申上げたのは、これは初めお断り申上げておりましたように私見でありまして、これは私長く休んでおりまして総理大臣が國会でどういう声明をせられたか、答弁をせられたかよく存じませんが、併し國会の権力によつて傍らから決つたものがずんずんと修正されたり、又改正されたりして速かに行われるということが進行できるものならば、誠にこれは結構なことでありまして、臨時議会でもどんどん召集して、そうして税制の改革の成案ができたものから提案をして、そうして議会で修正するなり、改正するなりできるならば結構だと思います。先程來年度からと申上げましたのは、五月頃から始めてもなかなか税制全般に亘つて、ただその一端であるところの地方財政だけのものを改正して行くということは全般に関連することが多いから、そう早く間に合わんから多分実施は來年度になるだろうというふうに考えまして、そう申上げたのでありまして、そういうことが行われて改正がどんどん、その都度臨時國会が召集されて行われるということでありますれば、これは誠に結構だと思います。
#29
○鈴木直人君 この質問はこの程度にして、次いでお聽したいと思います。実は配付税の額等につきまして、具体的に檢討を進めたいと思つておるのでありますが、昨年度におきましては、百分の二十三・三一ということで計算をした結構四百九十三億でしたか落着いたと思いますが、その点はどうだつたでしようか。説明員に伺いたい。
#30
○説明員(山本晴男君) 昨年度は二十三・三一で総額は四百九十三億であります。
#31
○鈴木直人君 その基礎です。いわゆる百分の三十三・四一にも拘わらず、昨年度は百分の二十三・三一で四百九十三億とこういうようになつたのでしよう。
#32
○説明員(山本晴男君) そうでございます。それは昨年警察制度の改正が行われまして、市町村の負担になりましたのが七月からでございます。
 それから六・三制の実施によりまして、教員の充実を行なつたわけでありますが、それは職員の数を四月から十二月までの間に増加するというような方法によつて行われました。その他種種の経費が初年度でありますために比較的少かつたのでありまして、從いまして新規の財政需要の増加額から地方の独立財源の強化拡充によりまして、この純増收額を差引きました額を所得税、法人税に対する率をとりますと、二十三・二四で足りたわけでございます。二十四年度におきましてはこれを平年化しまして四月から警察は市町村の負担にするようにいたしました。それから教育は初めから増員されることになりますので、從いまして財政需要の増加が二十三年度に比べまして増加いたすことになりますので、この財政需要の増加額とそれから税制改正による新税増收額を平年度化した額と控除した残りの所得税、法人税の比率をとりますと、三十三・一四になります。
#33
○鈴木直人君 そうすると昨年度におきましては三十三・一四以上に実質的に配付されたというお話でしたが、そうでございますか。
#34
○説明員(山本晴男君) 昨年におきましては所要額が四百九十三億でございまして、これを所得税、法人税に対する率にとりまして二十三・三一となつたのでありまして、その率によつて算定したものの全額を配付したわけであります。
#35
○鈴木直人君 更にお聽きしますが、昨年度改正された、新たに修正された税法の地方配付税法でしたが、三十八條には、二十四年度としては百分の四九・七という率で行くというふうに三十八條で決まつておるわけでありますが、それによつて計算をしたところの配付税の数字というものは幾らになつておりますか。
#36
○説明員(山本晴男君) 三十八條に規定しておりますのは、これは配付税の配付率を規定いたしておるのでありまして、二三・三一と申しますのは、三十七條に規定されておりますものは、これは繰入額でありまして、これに乘じて基礎になりますものは、当該年度の所得税、法人税の見込額でございます。三十八條の配付率は前々年度の決算額に対する比率でございまして、二十三年度において百分の二三三・七四、國税入場税、國税遊興飲食税は三六・七七であります。これを乘じますと繰入額に昭和二十三年度の所得税、法人税に百分の二三・三一を乘じたものと大体同額になるわけでございます。それから昭和二十四年度においては百分の四九・七七に國税入場税額は百分の六一・三七とございますが、これは昭和二十三年度で計算いたしまして、昭和二十四年度の配付税額の総額は昭和二十二年度におきまする國税所得税、法人税の決算見込額に対する比率をとつて算出した基礎でありまして、これを現実に昭和二十二年の所得税及び法人税の決算額にこの率を乘じますと、約四百七十億と計算されます。
#37
○鈴木直人君 そうしますと、この地方配付税法の三十八條に規定されたところのものをそのまま本年度の配付税総額として計算するというと、四百七十億になるのだ、こういうふうに解釈していいわけですね。
#38
○説明員(山本晴男君) そういうわけでございますが、この配付税法の第四條の四号に、当該年度における配付税の收入見込額が前條第一項の額を超過する場合においては、その超過額の全部又は一部を地方財政の状況上必要があるときは増額配付するときができるという規定がございまして、先程申しましたように、この計算で算出しました配付額は四百七十億でございますが、配付税の本年度の收入見込額は五百七十七億でございますので、その差約百億はこの規定を適用いたしまして、増額配付することになりまして、結局繰入れました五百七十七億が増額配付額となるわけであります。
#39
○鈴木直人君 そうしますと、第四條によつて百分の十までこれを増額したということになりますというと、五百七十七億となつてそれが正当な額ということになりますか。
#40
○説明員(山本晴男君) 百分の十とございますのでございませんで、四号の「当該年度における配付税の收入見込額が前條第一項の額を超過する場合においては、その超過額の全部又は一部」という規定がございまして、結局昭和二十四年度における配付税の收入見込額が五百七十七億となつておりますので、それに満たない額をこの規定によりまして増額配付するわけであります。
#41
○委員長(岡本愛祐君) 鈴木君に申上げますが、大臣が出ておられますから、大臣に対する質問をお願いして、細かいことは事務局長が出たときにお願いしたいと思います。大臣に対する御質問はありませんか……大臣に一つ私からお尋ねしたいのでございますが、昨年警察法並びに消防組織法を審議いたしましたときに、おのおのの附則で地方財政の確立するまでの間は、尚從前の通り警察に対しましても、亦消防に対しましても國庫から補助するという明文があるのです。で昨年七月にこの地方導政法及び地方税法、地方配付税法この三つの地方財政に関する根本法ができていますときに、それではこの根本法ができた暁には地方財政は確立するのかどうかということを私から質問いたしたと思いました。そのときに当時の野溝地方財政委員長は、いやまだ地方財政はこれでも確立しないのだということであり、又北村大藏大臣は、これは予算委員会でありましたけれども、やはりそういうふうにまだ確立はこれはしませんという御答弁になつたのであります。それでそれでは今申した警察法並びに消防組織法の附則の規定に違反しはしないか、地方財政が確立するまでの間は從前通り國から補助を出すとこういうておるのですから、地方財政はまだ確立しませんという御答弁では、その補助を續けなければならないということになりはしないか、然らばこの七月から補助を打切つて府縣並びに市町村の自治体の負担にしてしまうということは、これは法律違反じやないかという質問をいたしたのであります。ところが今度は、そう言つたのは誤りであつて、一應地方財政の基礎は、この三つの根本法で確立をしたのだ、こういう訂正の答弁が北村大藏大臣からあつたわけなのであります。まあそこでこの警察だけを例に取つて見ますと、自治体警察というものは、まあ入場税と、それの足らないところは配付税で以て一應支出に対する收入に引当てられる、そうしてまあどうにか警察がやつて行けるというふうな政府の説明であつたのであります。そこで入場税が人口十万以下の土地ではなかなかない、又配付税もうんと來ないというので、とても自治体警察はやりきれないというので事務当局が怒つた。ところが今度又、今までの地方配付税法に保証されておる配付税の率、即ちそれが一千億からになるわけでありますが、それを半減されてしもうということになりますと、地方財政の基礎というものは益々確立しないということになる。そうであれば法律の地方財政の基礎は確立しないので、國庫から補助をしてやらなければ警察が立つて行きやしないということになるのでありまして、その点をどういうように調整されるか。若しこれがまあ仕方なしに通すということになつた曉において、その警察法、消防組織法の関係をどういうようにやるか、その点伺つて置きたいと思います。これは大藏大臣にも伺いたい、これは御研究をして下さいまして、次の機会に一つお答えを願いたいと思います。
#42
○國務大臣(木村小左衞門君) ちよつと只今軽率な返事をして速記に残りますと問題になりますから……
#43
○委員長(岡本愛祐君) どうぞ。外に御質問ございませんか。
#44
○島村軍次君 遅れて残りましたので、御説明があつたかと存じますが、重複になればお許しを願いたいと思います。この間新聞紙上で拜見いたしますると、かねて僅の財源であるけれども、果実税を廃して約十億の財源は住民税で増額するということが出ておつたと思う。それに対する具体的な計数をお示しを願いたい。
 それから先般予算委員会において、大藏大臣の説明、いや主税局長の説明によりますと、賃貸價格の改訂は本年は行わないが、宅地の分だけについては本年度臨時に改訂を行う、こういうふうなことの説明があつたように思うのですが、從つてそれらに関する財源は地方税にも関係を持つことだと思うのでありますが、その点を一應伺つて見たいと思います。
#45
○國務大臣(木村小左衞門君) 果実取引税は、これは大体地方財源といたしまして十億円くらいの歳入を当てにいたしましてやろうというので、閣議に新税といたしまして提案をいたしたのであります。それが閣議で、大多数で、これは一先ず今年は見合わしたらよかろうという結論になりまして、これは私共の方で再考いたしまして、起案を取止めることにいたしまして、その代り十億の配入欠陷は、住民税が只今府縣住民税が九百円でありますところを千四百円に増額をするという案でありましたのを、五十円増しまして千四百五十円といたそうということに閣議でまとまりまして、五十円上げまして約七億円乃至八億円ばかり増收になつております。さつきの果実の十億には一、二億足りませんけれども、それは何とか一つ埋め合わせを付けようじやないかということにいたしました次第でございます。
 それから宅地賃貸價格の更正をするという大藏省の意向もあるという今お話でありましたが、主税局長の答弁であつたそうでありますが、私共の方へは意思表示をいたしておりません。今初めて承わりましたが、大体宅地の賃貸價格が非常に安いということは、これは輿論かどうか知りませんが、大藏省方面ではかねてそういうような意向が大分あつたようでありますから、或いは改正をするかも知れません。これははつきりと私の方で分つておりませんが、いたしますれば地租家屋税というものにも自然書いて参りますのは当然のことだろうと思います。
#46
○委員長(岡本愛祐君) 他に御質疑ございませんか……それでは御質疑は今日はこの程度にいたして置きまして、尚大藏委員長から地方配付税法の特例に関する法律案につきまして、連合委員会による連合審査を求められております。承認することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○委員長(岡本愛祐君) 御異議ないものと認めまして、そういうふうに取計らいたいと思います。
#48
○西郷吉之助君 そうすると今後はこの法案の審議は採決するまで連合でやるのですか。
#49
○委員長(岡本愛祐君) ええ、適当な時期まで連合でやりましよう。
#50
○西郷吉之助君 適当な時期に……
#51
○鈴木直人君 これについては、連合でやつたり、或いは單独でやつたりするというような便宜を一つ與えて貰いたいと思います。それは、やはり相反するような立場に立つ場合もございますから……
#52
○委員長(岡本愛祐君) 只今鈴木委員から、連合審査もいいけれども、連合審査以外において、この地方行政委員会單独の審査も併行したいという御発言でございまして、そういうことができると思いますが、尚法規を調べまして、できますならばそのように取計りたいと思います。
 では地方配付税法の特例に関する法律案につきましては、この程度で今日は打切ることにいたします。
  ―――――――――――――
#53
○委員長(岡本愛祐君) 次に選挙法改正に関する件についてお諮りをいたしたいと思います。
 参議院議員選挙法改正につきましては、先般からだんだん御相談を申上げ、刷り物も配布いたしまして御研究を願つていることと存じます。この前申しましたように、改正要点の中で選挙制度に関する事項、つまり選挙区をどうするか、定員をどうするか、被選挙権者の年齢をどうするか、そういうような重大事項につきましては各党会派で意見を纏めて頂いて、この委員会で御意見をお述べ願うことにいたして置きました。民主党の方は如何ですか、纏りましたか、選挙区の問題は……
#54
○鈴木順一君 まだ何も纏つておりませんが……
#55
○委員長(岡本愛祐君) 御参考のために申上げて置きますが、今日緑風会の方では、全國区制は現在のまま保存すべきだという大多数の意見になりました。社会党の方では選挙区の問題どうでございましよう。
#56
○吉川末次郎君 変更の差支えなしというのが大体の御意見だと思つております。まだ正式に決つておりませんが大体皆そうだと思います。
#57
○委員長(岡本愛祐君) 成るベく早く正式にお纒め願いまして、この委員会で審議いたしたいと存じます。
#58
○鈴木直人君 この全國区の問題に関しては本日岡本君からお話があつたように、緑風会において一應報告があつて緑風会としては現在のままで來年の選挙は行きたいということになつたのでありますが、そのときの法規委員の説明によると、明日法規委員会を開いて、大体そういうことに決めて、それを勧告したいものであるというようなお話があつたのでありますが、從つて明日法規委員会を開くてにおいて緑風会の意向を聞いて置きたい、こういうことで法規委員の方から緑風会の総会に諮りまして、総会においては先程申上げたようなことになつたのでありますが、明日法規委員会においてそれが決るというわけですが、外の会派においては決つておりませんか。
#59
○深川榮左エ門君 民主党は今のところは承知しておりませんが、早速それは決めましよう。
#60
○委員長(岡本愛祐君) 両院法規委員会におきましてこの全國区制の問題を取上げまして過般來研究を續けておつたようであります。これは衆議院の民自党方面におきまして、全國区は廃止した方がよいというような御議論が起つておる。それでこの際両院法規委員会としてはその点を研究して法規委員会としての意見を纒めて、そうして勧告すベきや否や決定する、こういうことなんであります。勧告がありましてもこの委員会はその選挙方法改正についてイニシヤチヴをとるベき委員会でありますから、皆樣方の各会派を御反映願つた御意見に從つて、勧告案は勿論参考には供しますけれども、皆さんの御意見に從つて決めて参りたいと、かように考えております。長全國選挙管理委員が見えておりますから、外に選挙法の改正について御質疑のある方はどうぞ……
#61
○吉川末次郎君 こないだの御説明は全國選挙管理委員会の案として試案的に御公表になつたわけですね。それで選挙法改正に関する審議会が内閣にできるわけですね。それが改正に対する有力なる諮問機関ですね。そこでその案を練つて政府が國会に出すわけです。それで審議会は大体いつ頃組織されることに予定されておりますか、そうして國会へ然る後に提出される時期というのは、大体いつ頃になるわけですか。例えば今國会には出せないというならば次の國会に出すというような、そういうことについて御答弁を願いたい。
#62
○説明員(長世吉君) 最初にお話になりましたように、先だつて御説明申上げたのは、全國選挙管理委員会の試案でございます。先だつて申上げましたように、尚方々の意見を聞きまして、そしてもう少し檢討すベきものは檢討するというわけでございます。それから選挙制度の審議会、調査会というものは、これは法律によつてできますまで、多分五月ぐらいから始まるようになるのじやないかと思つております。それができまして、更にいろいろな改正意見が纒りまして、これは諮問機関です。全國選挙管理委員会でやはり案を作ることになると思いますが、いよいよその答申が出まして、それに基いて案を練るというふうになると思います。それを法律案として提出する場合は、これは政府の場合、議会としてはそれは全然別問題ですから、議会で御提出になつて、その必要がなくなれば問題はないわけですが、それでない場合には政府の案として出るわけなのです。そうしますといつ頃ということをちよつと申上げにくいのでありますが、五月に調査委員会でできて、それから答申なんか決めて行くということになると、今議会に出すか出さないかということは、別に何も決めてはおりませんけれども、そんな関係から行きますというと、この議会では勿論むずかしいのであります。次の議会にできるか、臨時議会でもあれば、それまでにできれば、でき得た次第でありますが、提案になり得るかと想像しております。
#63
○鈴木直人君 この前の委員会において主として議論になりましたのは選挙費用の最高額を決定する、捕捉するということが実際においては困難であるという点が中心だつたと思うのです。これに対してこの案はこれは捕捉ができるからその他の運動は自由にしても宜しいということになるのでありますから、もう少しかくかくの点であるから、選挙費用の最高額ははつきり決定、捕捉できるのだという、我々が納得できるような一つの根拠なり説明書なりをお願いしたいと思います。それをお願いしておきます。
#64
○説明員(長世吉君) この前、選挙が自由になる、その締め括りは選挙費用であるのに、その選挙費用は正確なものができないのではないか、自分自身で考えても腹の中でも正確でないようなものに思つているのではないかという手痛い御質問があつたのであります。只今までの選挙費用というものは全くそういつたような、つまり前からあります選挙費用にどつかで余れば、どれだけ増して行けばいいだろうということでできておりまして、実は先だつて総選挙の選挙費用につきましても、これは委員会としても実情とは非常にかけ離れたものだということはよく承知しておつたのであります。從つてそういうものを作り上げるということは、氣持の上においても面白くないのでやめてしまつたらどうだというような意見もずいぶんあつたのであります。それにも拘わらずああいうものを作つて置きましたのは、非常に選挙の運動がいろいろ制限されておりますと、影での運動というものは自然と多くなりまして、費用が非常にどこまでも殖えるという場合に何にもないというと、どれだけ使つてもいいのだという氣持になり易いのでありますけれども、実情に適しないでもマル公であれば、選挙費用というものを必要があれば使うのだが、そう無茶に使つてはいけないものだ、あの通りにはできなくても何んかそこに基準というか、限度というようなものがあるというのが正しい考え方なんだということには、少し精神的な道徳的のものになるようでありますが、そういつた氣持があつた。それで以てとにかく存置しようということで存置してあつたのでありますが、今回のは先だつて申上げましたように、そういつたような基準をなしにするということもよくないという氣持の上に、更にできるだけの方法を以て今度は実情に合つた選挙費用というものを決めて行こう、こういう考え。そこで二つのことが考えられますので、取締りが嚴重になつておるというと表面の選挙費用は少くとも影の選挙費用がプラスされまして、実際の選挙費用というものは非常に相当なものになる。それから今度自由な選挙ができるということになるというと、そのために増加する選挙費用というものも、これはあるかと思われます。それからいろいろ人により、地方によりそのときの選挙の競爭状態によつていろいろ違いますが、前の制限された運動の下における表面の選挙費用プラス影の選挙費用というものと、自由にされた場合の殆んど全部の表面の選挙費用というものとの差というものは、そう大きくないのじやないかということを我々は考えるわけであります。それからもう一つは然らばその選挙費用はどうして計算するのかという、こういう問題になつて來るのであります。これは実は今回の選挙の実情につきまして、只今各地方についていろいろ調ベております。実際を……。これはまだ纒つては実はおらないのであります。そういうようなものとそれかに大体の選挙に要する用途というもの、例えば馬車賃とか、用途というものは選挙に関係したものならば分ると思います。そういつたものを時間で考えて行けば、そういうものを睨み合わせますと、大体どれだけの費用があれば選挙というものができるのだ。自由にやつてもこれだけあればできるのだという算出ができると思つておる。その方法で算出しましたものを公定價格としよう。要するに今度の選挙の費用の実際と選挙に使う項目から考えられました費用と、そういうものとを睨み合わせてやれば、大体間違ない選挙費用というものが算出できる、こういうふうに考えております。
#65
○鈴木直人君 もう一点どうも今の御説明で我々ははつきりしないのですが、例えば具体的に自動車の寄附をして貰つて自動車を走らした。或いは紙を寄附して貰つてビラを貼つたというふうな場合の寄附というものは、選挙費用の中に入つて計算しますか。或いは現に自分の金を支拂つたものを選挙費というふうに見ますか。それによつて選挙費用の算定の方法なんかも非常に違います。
#66
○説明員(長世吉君) 寄附されるというような場合でありましたならば、それは選挙費用の計算に入ります。その時の時價によつて計算します。
#67
○鈴木直人君 入りますですか。
#68
○説明員(長世吉君) 入ります。
#69
○委員長(岡本愛祐君) ほかに御質疑はございませんですか……。政治資金規正法に関する事項の調査、あれを説明しなかつたのですが、皆さんにお分りになるように一應御説明願いましようか。政治資金規行法に関する第二條ですね。特に第二項の方。
#70
○説明員(長世吉君) 政治資金規正法の関係でありますが、これはお手許に差上げました印刷物に書いてありますように、つまり立候補届出前におきます事前運動であります。そういう費用或いは候補者のみずから支出しました費用、候補者と意を通じまして候補者以外の第三者が支出しました費用、そういうようなものを今度、最高額を決めるということが困難でありますから、そういうようなものはすべて政治資金規正法によりまして届出にさせるとこういう意味なんであります。それから第二の点は、推薦状いわゆる第三者の推薦したものであります。これは前には自筆に限るということでありましたのを、自筆でなくとも印刷物でも何でも自由にしましたのであります。その関係上、その費用の届出関係をこの規正法によりまして定める。こういう関係であります。
#71
○委員長(岡本愛祐君) これについて御質問ございませんか。
#72
○吉川末次郎君 この問言つたように、選挙法の改正、今の御説明に関連したことですが、大体まあ全面的に僕等は賛成しかねますね。それから委員長にもお伺いしたいのですが、少くとも参議院議員の選挙法規の改正だけはみずから参議院でしたいというような意味で大体この委員会が進んで來たと思うのですが、その関係はどうしたらいいでしような。まああなた個人のお考えでしようが、まあそういう形でやつていいと思いますが、どうでしようね。
#73
○委員長(岡本愛祐君) これは皆樣にお諮りしてだんだん決めて参りますが、私個人の意見としては今同感なんです。まあこれは一般の選挙管理委員会の希望としまして、又國民の希望として、選挙法は衆議院の選挙法であれ、参議院議員の選挙法であれ、又府縣会議員の選挙法であれ、大体選挙運動の方法は同一にして貰いたいという希望があるのです。そこで全國選挙管理委員会の方では、その声を重んぜられて、かねて研究しておられたところを一本に方針を纒めようということで、この案が出て來たと、こういうふうに御説明があり、私の方でもそう思つておる。併しこれは何も全國選挙管理委員会、つまり政府の方で発議をして國会に出すという意味ではなくして、一つの方針、それを衆議院と参議院のこの地方行政委員会で研究しまして、そうしてまあ今日も実はこれから中島委員長で話合をしたいということなんですが、恐らく、この問題に触れることだろうと思います。それで、できるならば選挙運動の根本方針は協定しまして同一にすることにして、衆議院議員の選挙法については向うが発議し、参議院議員の選挙法については参議院の地方行政委員会が発議したらどうか、こういうふうに考えております。
#74
○吉川末次郎君 先に示された要綱、今それに関連して、又政治資金規正法についての御説明がありましたが、この間の委員会でちよつと申上げました通りに、この間からまあ班が分れてここの委員会の者が各地方をこの調査のために廻つたのでありますが、私の廻りました九州の福岡、大分、宮崎において、それぞれ公聽会を四回開きました。で四回の公聽会を通じて集つた人の数は六、七十人ぐらいになるかと思うのであります。各政党の地方の代表者、それから各地方の自治体の選挙管理委員会の委員、及び事務局の代表者と、それから地方の新聞の代表者、それから職能團体の代表者等が集つて、まあいろいろ意見の開陳があつたのでありますが、この間申上げましたように、今度の選挙法の改正、即ちそれによつて行われた衆議院議員のこの間の選挙の結果からするというと、局部的に多少改正を要するような点があるけれども、全般を通じては今までのどの選挙よりも、一段の進歩であつたということが皆の人の意見なんです。
 それは外の班として、お廻りになつた方も、恐らく地方で聞かれた地方の特に選挙に密接な関係を持たれた識者の輿論というものが、私は大体同じであつたのじやないかと思うのであります。ところが少くともここに出された全國選挙管理委員会の案というものは、私達が地方識者の衆議一致するところの輿論であると考えておるものがらもう甚しく離れたところのお考えに立つていらつしやるのです。鈴木さんからもお話があつたように、費用の制限といつたところで事実上行われないので、結局それだけを法律で決めて置いて、後はまつたく選挙運動は殆んど自由にさせてしまうというようなことでは、金があるものが勝つに決つた結果を來たす。殊に戸別訪問を自由にするというようなことは、二十数年前に普通選挙が初めて日本に行われた時以來、戸別訪問ということは禁止されておる。それ以前におきましての選挙法におけるところの戸別訪問というものは、徒らに議員候補者の権威を失墜するものであり、そこに又情実を生むものであり、頃常に弊害があると同時に、それは今の法定額の面には届出等には現われてこないかもしれませんけれども、各候補者が競つて公然それをやることになりますから、戸別訪問の費用だけでもこれは大変なものになるであろうと思うのであります。併し恐らくそれは届出を要しないようなものの中に入つて來るのでしようが、実質的にはやりは私は非常に費用が要るだろうと思うのでありまして、戸別訪問を普通選挙法実施の以前に廻つてこれを解放するなどということは、どういう頭でそんなことを考えておられているのか、僕らからするならば実際氣狂いの沙汰と思われるくらい馬鹿氣た考え方だと思うのですが、そのような意味で全面的に僕は賛成することはできないのですが、まあこれは意見の相違かもしれませんが、とも角地方を廻つた結果は、これは事実ですから、これは一つよく知つてやつて頂きたい。これは希望意見でありますけれども。
#75
○鈴木直人君 私は実はこの改正要綱については、まだ賛成とも反対とも申上げていないのです。吉川さんは全面的に反対されておるのですが、反対の意見を申上げているのですが、柏木君は全面的に賛成をして、費用制限まで撤廃しろという、これははつきりした意味ではない、一應の御意見であつたのですが、私はこれについては賛成とも反対とも判断がつかなくておるところなのです。そこでこれは余程研究して、最も困難と思われるところのポイント、重点と思われるところの扇の要のような点が費用の算定というところにあるんだから、この点が立案者がどういうふうに確信を持つて、これを算定しようとしておるかということを、もつと突込んで行き、そうしてこの全体の運動の方法についても、全面的にはいいか、惡いかということの判定を決めるという段階において、この前も今度も実は御質問しているわけです。実は我々の從來の頭から見るとこの案というものは、吉川さんと同じような何で、これは進んだか遅れたか知らんけれども大変なものだなという感じを持つて唖然としておるところなんです。併しながらこれがいいかもしれませんのです。或いは惡いかもしれませんが、権威ある全國選挙管理委員会の一應の案なんだから、相当確信を持つてこれは出されたことであると思うので、これは尊重して更にその研究を続けておるというのが私個人の態度である。從つて吉川さんとは今態度が違つているんだということを、いろいろ同じような質問をしますけれども、その頭の置き所が違つているんだということを一応はつきりして置きたいと思うのであります。
#76
○説明員(長世吉君) いろいろ貴重なる御批評を受けて有難うございました。地方を私実は廻つて見まして、お話のように今度の選挙は始めは低調とかいうような惡口を言われておりましたが、実際には非常によかつたということなんでありますが、過日この案を説明申上げましたときにも、このことは申上げたと思うのでありますが、地方を廻りましても識者の間の意見は今度の選挙はいいと言えばいいが、取締りを嚴にするために蔭に廻つた運動に追込んだという批判が相当あつた。そういうふうな関係から考えて、それとこの自由というものを尊重する精神、この自由がこれまで廣くなつていると、お話のようなレツセ・フエールになる。何でもし放題というような見られるんでありますが、実は打明けて申しますと、これはかように決まりますまでに、我々の委員会といたしましても、右とか左とか申しますか、上と下と申しますか、自由と制限との間をあつちへ行き、こつちへ行きしたわけなんであります。それで結局そういつたような非難も、今申上げたような非難もありましたから、又憲法の精神なんかからもできるだけ自由なように廣く考えて行く。ところが自由になつたときに、どこへ本当の意味の自由のボーダー・ラインを引くかということが実は非常にむつかしくなつて來る。それに又非常に苦しんで、個人々問題についてはそういつたようなことで、これはこの程度ならば必ずしも放任主義じやない。野放し選挙と我々も実はそういう言葉を使つておるのですが、野放しの意味ではなくて、ただやはりボーダー・ラインはある。それを超したらレツセ・フエールになるけれども、それはあるという氣持ではあつた。ただそれが相当廣く考えられますことと、今までと大変急激な変化になつておりますから、如何にもその線も点もないし、レツセ・フエールであるという感じになる……
#77
○吉川末次郎君 このたびの選挙が非常によかつたならばあなたのおつしやるような変革をする必要がないじやないか。そうして地方へ廻つて來たり、或いは地方でもいろいろな人にお聽きになつたようですが、私の判断からすると、非常に遅れた頭の間違つたことを言う方の人の話した意見ばかり聽いていらつしやつて、実際に進歩的な輿論というものに、非常に耳を傾けない聽き方をしていらつしやるような感じがするのですがね。この間の選挙は非常によかつたのだから、それを根本的にあなたがおつしやるように改正すると言われるのは、いいものを改正するということはどうも僕は意味をなさんと思う。
#78
○説明員(長世吉君) 結果については確かによかつたという批評でありましたけれども、そういう理論的にはよくないという批評を相当受けておる。つまり惡い方に追ひ込んでおるのじやないかという……
#79
○吉川末次郎君 そんなことはありませんよ。例えば戸別訪問などを許したときには、昔のいろいろ東京においても鳩山和夫さんのために鳩山夫人が歩いたり、選挙場のところで候補者がシルクハツトをかぶつて、フロツクコートを着て、乞食のようにして立つてお辞儀をしていたというような昔に復帰させようなんて、そんな考えには僕は実に賛成できない。
#80
○委員長(岡本愛祐君) 先程鈴木さんから御質問があつたようですが、選挙費用の算定標準ですね。これは大体案ができておるのですか。どういうふうに選挙費用を算定して行くという、その基準ができておりますか。
#81
○説明員(長世吉君) まだこれからこういうふうに計算するということはできておりません。計算してないのでありますが、ただ先程申上げましたように、地方の実際のところを調べておる。地方の実際というのは、つまり先だつての選挙に使いました各候補者の方々の費用を地方について調べておる。それと、選挙するとなると運動には大体どんなものがいいということは、まあこれは分り得ると思います。つまり言論戰をやる場合にはどういう施設関係、これは公営で余程助かるのでありますが、後は紙の問題、それから乘物の問題、そういうふうな点から計算しますというとそこに或る数字を得られる。これならば選挙をやつて行けるという線が計算せられる。こういうふうにまあ考えて、今その数字を、それじや百万になるか、六十万になるか、八十万になるか、計算の数字はまだ、当ずつぽうにはまあ考えられますけれども、正確な数字はまだそこまではできておりません。
#82
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質疑ございませんか……それでは今日はこれで散会いたします。明日は午後一時から連合委員会を開きます。
   午後三時三十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           吉川末次郎君
           鈴木 順一君
   委員
           三木 次郎君
           林屋亀次郎君
          深川榮左エ門君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           小川 久義君
  國務大臣
  國 務 大 臣 木村小左衞門君
  政府委員
   地方財政政務次
   官       堀  末治君
  説明員
   全國選挙管理委
   員会委員    長  世吉君
   総理廳事務官
   (地方財政委員
   会事務局勤務) 山本 晴男君
ソース: 国立国会図書館
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