くにさくロゴ
1967/05/18 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 建設委員会 第8号
姉妹サイト
 
1967/05/18 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 建設委員会 第8号

#1
第055回国会 建設委員会 第8号
昭和四十二年五月十八日(木曜日)
   午前十時四十八分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松永 忠二君
    理 事
                稲浦 鹿藏君
                大森 久司君
                山内 一郎君
                大河原一次君
    委 員
                青木 一男君
                石井  桂君
                内田 芳郎君
                奥村 悦造君
                熊谷太三郎君
                小山邦太郎君
                中津井 真君
                平泉  渉君
                瀬谷 英行君
                田中  一君
                藤田  進君
                矢追 秀彦君
                片山 武夫君
   国務大臣
       建 設 大 臣  西村 英一君
   政府委員
       建設政務次官   澁谷 直藏君
       建設省計画局長  志村 清一君
       建設省都市局長  竹内 藤男君
       建設省住宅局長  三橋 信一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       建設省住宅局住
       宅総務課長    角田 正経君
   参考人
       住宅金融公庫総
       裁        師岡健四郎君
       住宅金融公庫管
       理部長      服部  武君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○土地収用法の一部を改正する法律案(内閣送付、
 予備審査)
○土地収用法の一部を改正する法律施行法案(内
 閣送付、予備審査)
○下水道整備緊急措置法案(内閣送付、予備審査)
○住宅融資保険法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松永忠二君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 本委員会に予備付託されております法律案三件について提案理由の説明を聴取いたします。
 まず土地収用法の一部を改正する法律案及び土地収用法の一部を改正する法律施行法案の説明を願います。西村建設大臣
#3
○国務大臣(西村英一君) ただいま議題となりました土地収用法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明いたします。近年の地価高騰の実情にかんがみ、政府は、総合的な地価対策を逐次実施しつつありますが、その一環として、公共事業のための用地取得制度の改善をはかる必要があります。
 すなわち、公共事業における用地費は、事業費のうち大きな割合を占め、しかも年々増加の一途をたどっておりますが、公共事業のために値上がりした、いわゆる開発利益を含む土地価格で用地を買収することは、公共事業の施行が国民全体の負担において行なわれているものだけに、きわめて不合理であり、何らかの改善措置が早急に講ぜられる必要があります。
 現行の土地収用法は、収用する土地の損失補償について、収用の裁決のときの近傍類他の取引価格等を基準とすることとしておりますが、裁決時においては、事業が実施されることによる値上がりの期待をもって近傍地の地価は著しく騰貴しております。収用の時期がおくれればそれだけ値上がりを招き、いわゆるゴテ得の弊害を生じ、早期買収について協力を得ることが困難であります。
 そこで、このような現行制度を改正して、開発利益の帰属の合理化をはかることが、社会の要請にこたえる至当な措置であると考える次第であります。
 すなわち、今回の改正案におきましては、収用する土地に関する補償額の算定の時期を原則として事業認定の告示の時とし、また、このような補償額算定の原則をとることに伴い、被収用者は収用裁決前においても起業者に対し、補償金の支払い請求を行なうことができることとし、その利益の保護をはかるための措置をとることといたしました。
 以上が、この法律案の提案の趣旨でありますが、以下この法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、収用する土地に対する補償金の額は、事業認定の告示の時における近傍類地の取引価格等を考慮して算定した相当な価格に、権利取得裁決の時までの物価の変動に応ずる修正率を乗じた額とすることといたしました。
 第二に、右の改正に対応して、土地所有者等の利益の保護をはかるため、事業認定の告示があった後、土地所有者等は、いつでも起業者に対し、補償金の支払いを請求することができることといたしました。
 第三に、大規模な事業等におきまして、全体の用地取得を初年度に完了することができない場合等を考慮いたしまして、起業者は、事業認定の申請にあたって、起業地の全部または一部について、収用手続を一時保留することができることといたしました。起業者は、この保留した土地について、必要に応じ都道府県知事に対し、収用手続の開始の告示を申請するものとし、補償額の算定、補償金の支払い請求等につきましては、手続開始の告示の時を事業認定の告示の時とみなすものといたしました。
 第四に、収用の裁決を権利取得裁決と明け渡し裁決とに分離いたしました。
 土地に関する対価補償を、物件移転料等の補償と切り離して、すみやかに権利取得の裁決をすることとし、起業者が、実際に土地を必要とするとき、または土地所有者等が希望するときに、あらためて、移転料等の損失の補償、土地、物件の明け渡しの期限等を内容とする明け渡し裁決を行なうこととしたものであります。
 なお、補償金の支払い請求の制度を設けたことに伴い、事業認定において起業地を確定することとし、そのため不要となる土地細目の公告の手続は廃止することといたしました。その他これらの改正に伴い必要となった事項について所要の改正を行なうとともに、経過規定及び関連法律の改正につきましては、別に法律で定めることといたしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
 次に、ただ今議題となりました土地収用法の一部を改正する法律施行法案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明いたします。
 政府は土地収用法の一部を改正する法律案を国会に提出したのでありますが、この改正法の施行期日及び必要な経過規定を定め、並びに関係法律の改正を行なう必要があります。
 まず、改正法は、公布の日から起算して八カ月をこえない範囲内において政令で定める日から施行することといたしました。
 次に、改正法の施行の際、すでに現行法による事業の認定を受けている事業については、土地細目の公告を終わったものは現行法の手続によることとし、その他のものは改正法による手続保留の事業の認定を受けたものとみなすことといたしました。なお、事業の認定を申請中のものも、手続保留の事業の認定をすることといたしました。
 第三に、土地収用法を適用して収用または使用をする旨を定めた都市計画法案の各種事業法及び公共用地の取得に関する特別措置法、不動産登記法その他の関係法律について、必要な規定の整備を行ないました。
 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(松永忠二君) 次に、下水道整備緊急措置法案の説明を願います。西村建設大臣。
#5
○国務大臣(西村英一君) ただいま議題となりました下水道整備緊急措置法案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 下水道の整備につきましては、政府は、生活環境施設整備緊急措置法に基づき、昭和三十八年度を初年度とする下水道整備五カ年計画及び終末処理場整備五カ年計画を策定し、これによりその促進をはかってまいったのであります。
 しかしながら、最近における人口及び産業の急激な都市への集中に伴う市街地の拡大及び都市環境の悪化に対処するとともに、公共用水域の水質の保全に資するためには、下水道投資の飛躍的拡大をはかり、下水道の緊急かつ計画的な整備をさらに促進することが必要となってまいりました。
 また、本国会に別途提案いたしております下水道法の一部を改正する法律案において下水道行政の所管の合理化を行なうことといたしていることに伴い、下水道の整備計画は、従来厚生大臣の所管でありました終末処理場をもあわせて建設大臣が一体的に策定することが必要となってまいりました。
 このような観点から、政府といたしましては、現行の下水道整備五ケ年計画及び終末処理場整備五ケ年計画を改定し、かつ、終末処理場の整備計画をもあわせて一体として、新たに昭和四十二年度を初年度とする下水道整備五カ年計画を樹立することとするため、ここに下水道整備緊急措置法案を提出することとした次第であります。
 以上が、この法律案の提案の理由でありますが、以下この法律案の要旨を御説明申し上げます。
 この法律案では、新たに昭和四十二年度を初年度とする下水道整備五カ年計画を策定することとし、そのための手続として、建設大臣は、あらかじめ経済企画庁長官及び厚生大臣と所要の協議を行ない、昭和四十二年度以降の五カ年問の実施目標と事業量とを定めた計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないことといたしてあります。
 なお、この下水道整備五カ年計画の円滑な実施を確保するため、政府は必要な措置を講ずるものとし、また地方公共団体も、この五カ年計画に即して下水道の緊急かつ計画的な整備を行なうようつとめなければならない旨を規定いたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。
#6
○委員長(松永忠二君) ただいま提案理由の説明を聴取いたしました法律案三件についての質疑は、後日に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#7
○委員長(松永忠二君) 次に、住宅融資保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに説明を聴取いたしておりますが、その補足説明を聴取いたします。三橋住宅局長。
#8
○政府委員(三橋信一君) 住宅融資保険法の一部を改正する法律案につきまして、逐条説明を申し上げます。
 この法律案におきまして、まず第二条の改正でございますが、これは住宅融資保険制度を利用できます金銭機関の範囲を拡大しようとするものでございまして、その範囲が現在、銀行、保険会社、無尽会社、信用金庫、労働金庫及び信用協同組合に限られておりますものを、住宅融資の実績を勘案いたしまして、新たに農林中央金庫、商工組合中央金庫、信用金庫連合会並びに信用事業を行ないます農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合及び漁業協同組合連合会を加えようとするものでございます。
 第五条の改正でございますが、これは、保険金の最高限度であり、かつ、保険料算定の基礎となります保険金額すなわち保険に付することができます金額が貸付金の額の八割となっておりますものを、九割に引き上げようとするものでございます。
 第八条の改正でございます。これは、貸付金の回収が不能となりましたときにおきまして、回収未済額の八割を公庫が保険金として支払うことになっておりますものを、九割に引き上げようとするものでございます。
 第九条の改正でございます。これは、保険事故発生後三カ月間は金融機関が保険金の支払いを請求することができないこととなっておりますものを一カ月短縮いたしまして、二カ月を経過いたしますればその請求ができるということにしようとするものであります。
 次に附則でございますが、附則は三項からなっております。
 第一項は、この法律の施行の日を定めたものでございまして、昭和四十二年六月一日から施行することといたしております。
 第二項は、経過規定でございます。公庫は、保険料を一年分先き取りしておりますので、すでに保険料を受け取りました分につきましては、従前どおり、第五条及び第八条の改正前の規定を適用することといたしておるものでございます。
 第三項につきましては、この法律による改正後の第九条の規定は、昭和四十二年六月一日以後に発生した保険事故についてのみ適用することとしております。しかしながら法適用の均衡を考慮いたしまして、昭和四十二年六月一日前に発生いたしました保険事故につきましても、昭和四十二年八月一日以後は、保険金の支払いを請求できることといたしておるものでございます。
 以上がこの法律案の逐条説明でございますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決いただくようお願いいたします。
#9
○委員長(松永忠二君) この際、おはかりいたします。
 本案審査のため必要な場合には、住宅金融公庫の役職員を参考人として随次出席を求めることとし、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
#10
○委員長(松永忠二君) 御異議ないと認めさよう決定いたします。
 これより質疑を行ないます。本法案に対し質疑のある方は、順次御発言願います。なお、政府側から西村建設大臣、澁谷建設政務次官、三橋住宅局長、また参考人として住宅金融公庫から師岡総裁が出席いたしております。
#11
○田中一君 最初にいままでの実績を一覧表で説明してほしいと思うのです。
#12
○政府委員(三橋信一君) 住宅融資保険の付保状況――保険に付しました状況及び事故の発生状況につきまして実績を御説明申し上げます。
 まず、保険に付しました付保の状況でございますが、これは昭和四十二年の一月末までの累計でございます。まず保険関係の成立件数は一万十八件でございます。これの保険価額は百十四億四千五百五十三万一千円でございます。これに対しまして住宅建設戸数は二万八千百九十九戸でございます。それから取得造成宅地は八十八万五千三百六十六平米、坪数に直しますと二十六万七千八百二十三坪でございます。保険関係が継続中の件数は三千五件でございまして、これの保険価額は六十億三千八百十九万六千円でございます。
 その次に、保険事故の発生状況でございますが、これも四十二年一月末の累計でございますが、事故発生件数は千五十八件でございまして、保険関係の成立いたしました件数の一〇五八%になっておりまして、これの保険価額は六億五千二百九万二千円でございまして、金額の合計に対しまして五・七%に当たっております。これの保険金の支払い件数は五十四件でございまして、〇・五四%でございます。そしてこれの保険金支払い金額は五千四百三十二万二千円でございまして、成立いたしました金額の累計の〇・四七%になっております。なお、保険金の支払い後に回収いたしました額といたしましては、元金におきまして二千八百八十五万三千円、支払い額の五三・三%、またそれの利息といたしましては七百三十三万三千円ということになっております。
 以上が実績でございます。
#13
○田中一君 現在は、対象となる金融機関というものは、それはどこどこになっておりますか。これは全部法律でもって一つ一つきめておるのですね。
#14
○政府委員(三橋信一君) 範囲につきましては法律できめてございます。個々の金融機関はきめてございません。
#15
○田中一君 おおむねどういう範囲の金融機関ですか。
#16
○政府委員(三橋信一君) これは法律にもございますように、銀行、保険会社、無尽会社、信用金庫、労働金庫及び信用協同組合、これに従来は限られておりました。
#17
○田中一君 今回の改正で、法律で定められている金融機関は全部がこれに入るというようになるわけですか。
#18
○政府委員(三橋信一君) 現在金融機関として法律上取り扱われておりますもの、これの全部は入りません。入りませんものは労働金庫の連合会、それから信用協同組合の連合会及び塩業組合、これは今回の法律でも入らないことにいたしております。
#19
○田中一君 その理由は。
#20
○政府委員(三橋信一君) 労働金庫の連合会、それから信用協同組合の連合会、これは、それに属しております会員である労働金庫なりあるいは信用協同組合に対しまして貸し付けをしておるものでございます。ところが、この労働金庫なり信用協同組合は、この法律のねらっております建築物を建てるための融資あるいは宅地を造成するそういうようなことを業務といたしておりませんで、いわばこれ自体が金融機関でございます。したがいまして、連合会が今後これらの金融機関であるものに対してさらに金を貸すということは、これはこの法律の趣旨に合わないのではなかろうかというのが、まず第一点でございます。それからもう一つ、塩業組合につきましては、住宅の貸し付けの実績が実は不明でございます。したがいまして住宅融資保険制度の利用ということに関しましては、積極的でないというふうに考えまして除外したものでございます。
#21
○田中一君 そうすると、残されている問題としては、事故の発生というのはどういう件数のものがあるのですか、その内容ですが。
#22
○参考人(師岡健四郎君) この法律で保険事故と申しておりますのは、弁済期における回収未収をいっているわけです。つまり、回収不能ではなくて、その弁済期に債務者が払えなかった、その弁済期の到来のときに公庫がかわって金融機関に払ってあげますという目的のものでございます。そういう保険事故が在来、先ほど住宅局長から御説明ございましたように千五十八件ある、こういう状態でございます。
#23
○田中一君 私は住宅金融公庫のあり方が、当委員会でしばしば申し上げたこともあったと思うのですが、完全に回収するんだという考え方は、住宅金融公庫法の精神じゃないんじゃないかという気がするんですよ。この機会にこれは建設大臣に伺っておくのですが、住宅全般についての質問をこれからやりますけれども、きょうはあなたも忙しいようだからしませんが、住宅金融公庫法では、市中銀行から金が借りられない者、それから自分で金を持っていない者、したがって裏返せば一般金融上の信用度が非常にない者あるいは薄いという者を対象に貸し付けるというのが、住宅金融公庫の目的なんです。むろんこれは一つの企業でありますから、回収ができなければ困るでしょう。それは全部がそうなった場合には、これはもう住宅金融団体でなくて、これは別の法律でもってつくるべき社会保障的なものと見なければならないと思う。ところが、そんなに回収することがきびしいというと、いま総裁が言っているように、期限が来てそれがすぐ返せない、おくれているという場合にはそれを払えということになるので、住宅金融公庫はしょせん住宅金融業者だと言っては語弊があるけれども、団体ですね、だから少しくらい未回収があっても総裁は誇りに思わなければならない。そうしてとうてい払えない人、とうてい払えない未亡人、それからいままでりっぱに高給を取っておったのが交通事故で廃人だなってしまってとうてい払えない、こういう人に対しては公庫としては未回収のものとして欠損処分にするということくらいの精神で、住宅金融公庫はそういう精神で発足しているはずです。建設大臣、住宅金融公庫法第一条の目的をはっきり頭にお入れになっているかどうか、これをひとつ伺っておきます。
#24
○委員長(松永忠二君) 速記をとめて。
#25
○委員長(松永忠二君) 速記をつけて。
#26
○国務大臣(西村英一君) それはまさにそのとおりでございます。一般に困らない人で金をもって対抗できる人は、それは市中には市中銀行というものがあるわけでございますし、それをあえて政府がこういうような金融機関をつくって、またその一方には保険もかけてやらせようという精神があるのは、やはり何とかして金の困っている方でも有利な方法によって住宅の資金を調達してやろうというこの心持ちでございます。またそれかといって、これはやはり金融機関でありますから、ある程度の金融にマッチした貸し付け、 これは守っていかなければならないと思いますが、精神はまさにあなたがいまおっしゃるような精神でいくべきだと私は考えております。
#27
○委員長(松永忠二君) 速記をとめて。
#28
○委員長(松永忠二君) 速記をつけて。
#29
○田中一君 師岡君、どのくらい開設以来欠損があったか、またその欠損処分として落とした件数があったのか、それと現状の回収率はどういうふうになっているか。
#30
○参考人(師岡健四郎君) 四十一年度末におきまして百十六件で千六百九十二万円となっております。
#31
○田中一君 これらの方々の、これは欠損処分した額ですか、それともまだ再検討して帳簿上は残っているのだというものですか。
#32
○参考人(師岡健四郎君) これは滞貸償却引き当てをした額です。欠損処分した額です。
#33
○田中一君 これの内容はどうなっているのですか。
#34
○参考人(師岡健四郎君) 大部分は個人関係でございます。
#35
○田中一君 大部分は個人関係といっても、個人関係が主なはずですから、団体とか会社とか法人関係とかあるのですか、それは心配ないんですね。個人の内容、個人はどういう人たちか。
#36
○参考人(師岡健四郎君) 個人の一人一人はちょっと資料を調べないとわかりませんが、やはり失業したとか、あるいは病気で夫が死んだとか、いろいろな場合があろうと思います。
#37
○田中一君 これは住宅金融公庫が誇っていいことなんですから、やはりそれは分析して資料として出してください。
 私は、住宅金融公庫は――税金だって欠損処分ができるんだから、だからこういうのがたくさん出てくることが、総裁のいわゆる庶民に対する住宅金融の一つの面だと思う。これは一つの面ですよ。全部やったんではあなた首になってしまうからそうはできないと思いますが、一つの面だと思う。こういう問題はひとつ十分に内容を掘り下げて、知らしてほしいと思うんです。
#38
○参考人(師岡健四郎君) 公庫の融資のあり方についていろいろとお教えいただいておるわけでございますが、やはり法律にもありますように、普通の金融機関では融資することが困難なものを融資するということがいわれておるわけでございます。これはどういうことかというと、大体において長期、低利の金を普通の金融機関では貸さない。そういう長期、低利の金が住宅建設等には必要なんだ。そこで、まあ政府機関をつくってそういう金をお貸ししておるわけでございます。これはやはり先生のおっしゃるとおり、金融機関でございますから、補助金等と違いまして、返す金であるということが前提でお貸ししておるんだと思います。やり切ってしまうというようなたてまえでお貸ししているんではないと私は理解しておるわけでございます。しかし、お話しのように非常に困った方が出た場合、それをまあ普通の高利貸しのように取り立てるというようなことは、これは公庫といえどもいたしておりません。そういう場合には、やはり保証人等もございますし、新戚の方にもお手伝い願って、そしてできるだけまあ返済に努力していただく。しかしそうしてもなおかつどうしても戻らぬ場合には、これは先ほど申しました滞貸償却引当金によりまして欠損処分にしている、こういうような運用をいたしておるわけでございます。根本といたしましては、どんどんどんどん弁済が不可能ということになりますると、これはどうもやはり金を借りたあとはなかなか返しにくいというのは、だれも同じことなんでして、それをゆるめたら、全部――全部でもないかもしれぬが、大半がいってしまう。そうすると、やはり国家の大切な資金をせっかくの本来の目的に再度また投資する、あるいはこの制度自体がスポイルされるということになろうかと思いまするので、この辺は在来の慎重なる貸し付けの態度で、またそれに対する償還の態度で今後も臨んでいきたいと思います。
#39
○田中一君 今度は面を変えて質問します。なぜこういう欠損処分を出すような事態を起こしたのですか。それで、これは内容は、少なくとも建ち上がった建物は担保にとっておるはずです。その敷地が自分の敷地であろうとも借地であろうとも――まあ最近は借地じゃ貸さないが、自分の土地の場合にはこれをすら担保にとっているはずですね。土地を担保にとっているはずだと思う。
 とってないなら「とってない」と言ってください。で、欠損処分というものは、その担保にとってある建物がなくなってしまった現状で欠損処分になっているのか。現存しているけれども、これを未回収としてこれを帳簿から欠損処分として処理したのか。そういう点を明らかにしてほしいと思う。何も初めに非常にこういう額が多いのは趣旨に沿っているのだという面もあると思う。しかし、それはきびしく私がこれから内容を検討して、たとえば担保になっておる建物を立ちのきを請求したことがあるのかないのか、実際住宅金融公庫の業務上の貸し付けの姿勢というものが、これは明らかに解明されなければ困ると思うんです。
#40
○参考人(師岡健四郎君) この一人一人の問題になりますと、いろいろケースがございますが、やはり第一段には、先ほど申し上げましたように、まず本人が払う、本人が払えない状態になれば、これは保証人がその次にする。しかし保証人もそうは全部払えないという状態になってきますると、個々に抵当権の設定されておる融資物件について抵当権を実行するなり何なりして債権の取り立てをする、それでなおかつ取れないときには、もうこの辺でおしまいにしまして打ち切る。つまり欠損処分にする。こういうたてまえになっております。先ほど申し上げましたそういう事態を発生する場合、病気とか、夫の死亡とか、世帯主の死亡とか、本人の死亡とかというような場合に対応しまして、実は生命保険制度というようなものも、まあ検討してみたことがございますが、まだ実現しておりません。そういう気の毒な事由によって債権が返せないというような状態に対しまして、やはり実は現存しておる融資物件のほかに、生命保険による担保というようなことも検討したことがございますが、まだ実現しておらぬような状態であります。
#41
○田中一君 そういう延滞されておる実情から見て、ケース・バイ・ケースでいろいろなものに対して金利をまけるとか何とかいう措置はとっておるのですか。
#42
○参考人(師岡健四郎君) お話のとおり、いろいろケースによりまして、たとえば特に災害等の場合には、この貸し付け条件の緩和、つまり利率の引き下げとか、あるいは期間の延長とか、そういうこともいたしまして、また災害にあらざる場合にも、必要によってはそういうことをいたしますが、これは比較的少ないです。
#43
○田中一君 保証人から回収した事例はどのくらいあります。たしか保証人は二名だったかな。
#44
○参考人(師岡健四郎君) ちょっと資料がございませんし、ちょっとつかみがねるかと思います。
#45
○田中一君 相当やっぱり追及すべきものは追及しなければならぬと思うのです、回収については。保証人が二人でしたね、そういう保証人に対する請求は、事務的にはどういう制度になっているのですか。これは貸し付けのほうでわかるはずだがな。
#46
○委員長(松永忠二君) ちょっと速記とめて。
#47
○委員長(松永忠二君) 速記つけて。
#48
○参考人(師岡健四郎君) 足りないところはまた部長等から御説明申し上げますが、一応連帯保証人になっておりますので、法律上のたてまえはどちらへかかっていってもいいわけでございます。
 ただ事の性質上、本人にまずやって、それから保証人にかかる。この場合に、やはり保証人になっていただいておる方は、親戚の方とか、おじさんとか、あるいは親友であるとか、あるいはつとめ先の上司であるとか、親しい仲間であるとかという方がなって出ておるわけでありますから、やはり保証人までいきますと、そこへ迷惑をかけてはだめだというわけで、またひとつ奮気一番いろいろやりくり算段して債務を履行するというような状態でありまして、大体私どもの聞いておる範囲では、保証人から実際に取り立てるより、保証人はむしろ無形的な援助といいますか、そういうものが期待される。法律的にはどっちから取ってもいいわけでありますが、そういうような状態になっておるというように聞いております。
#49
○田中一君 それなら保証人は一人だっていいじゃないですか。何も二人にする必要はない。
#50
○参考人(師岡健四郎君) 現在は一人にしております。
#51
○田中一君 融資の問題については、さっき言っておるように二面から調べなければならぬと思うのですが、実態というものを、非常におもしろいと言っちゃどうかと思うのですけれども、参考になるので、ほんとうに分析して調べてもらわんと、あなたのほうにそういう部屋があるでしょう、調査室とか何とかという。実態をひとつ調べてほしいんです。ひとつ資料を出してほしいんです。
#52
○参考人(師岡健四郎君) 火災保険は、保険会社と特約保険を結びまして、それに必ず入っていただく。その保険請求権に対しまして質権を設定するというやり方をしておるわけでございます。
#53
○田中一君 それができない者には、最後的には融資はしないということなんですね。
#54
○参考人(師岡健四郎君) 融資しますと必ず火災保険つけることになっております。どっちみち自分の財産を保全するために、大体において保険つけられるわけでしょうし、まあうちの特約保険によりまして、一般料率よりも大体三割ぐらい安い保険になっておりますから、これは全部強制して差しつかえないものと考えております。
#55
○田中一君 金額にしてどのくらいの保険契約になっておりますか、火災保険の契約は。
#56
○参考人(服部武君) 四十一年の十月から四十二年の二月までで、十七年契約と申しまして、その現在における契約高は、件数は九十四万五千八十七件でございまして、金額にいたしまして八千九百十六億ほどでございます。
#57
○田中一君 料率は幾らですか。
#58
○参考人(服部武君) 保険料でございますか。
#59
○田中一君 一般火災保険よりも三割安いというんですね。それは間違いないですね。それと料率が三〇%引きなら、三〇%引きでもってあとは金額どのぐらいになっておりますか。
#60
○参考人(服部武君) 保険料は、平均一円六十一銭七厘ぐらいになっております。三割ぐらい安いことはそのとおりでございます。
#61
○田中一君 総額は。
#62
○参考人(服部武君) 保険料総額は、現在、四十一年の十月から四十二年二月までで九億四百二十七万でございます。
#63
○田中一君 その火災事故はどのくらいあります、いままで。いまの四十一年十月から四十二年二月までの分だけでもいいから。
#64
○参考人(服部武君) 現在まで、四十一年の十月から四十二年の二月までの保険金を支払いましたのは、一億三千九十八万六千円でございます。
#65
○田中一君 事故件数は。
#66
○参考人(服部武君) ただいまは五百の三十三件でございます。
#67
○田中一君 まあこれはたいした料率でもないから、かつて公営住宅に対して公営住宅共済会制度を設けた、これは任意団体でございましたね、やっておるけれども、このほうはどのくらいあります、住宅局長。戸数を金額。
#68
○説明員(角田正経君) ただいまちょっと手持ちがございませんので的確な数字はございませんが、昨年、四十一年で十件程度、十戸程度だったと記憶しております。
#69
○田中一君 公営住宅のほうに対する事故はですか。
#70
○説明員(角田正経君) 火災の事故が起きましたのが十戸程度かと記憶しております。
#71
○田中一君 総額どのぐらいになりますか。今度はあそこでも大きなビルをつくったり何かしているのですからね。相当金が余っておるだろうと思うのだよ。そういうことは、これは還元しなきゃいかぬと思う、ビル建てるよりも。どのくらいになっておる。
#72
○説明員(角田正経君) 事故の金額もいま的確に承知しておりませんので、調査いたしまして御報告をいたします。
#73
○田中一君 住宅局長、共済会でビルつくっているの知ってる。
#74
○政府委員(三橋信一君) 存じております。
#75
○田中一君 それどのぐらいの規模でどのぐらいの金額になっておるか、どういうぐあいに運営するのか、ひとつ知らしてほしいと思います。
#76
○政府委員(三橋信一君) ただいまちょっと手持ちの資料がございませんので、これも恐縮でございますけれども、取り調べまして御報告いたします。
#77
○田中一君 政務次官に伺いますがね。まあこうして住宅金融公庫は比較的よい仕事をやっているらしく思えますが、いまの公営住宅共済会がですね、共済組合会ですか、任意団体ですね、これは。これは相当な保険料金を持っていると思うのです。おそらく何百万という戸数にのぼっているのじゃないかと思うのですが、百万以上になっているのじゃないかと思うのですが、その中で事故が十件程度のものだ。料率は幾らくらいか知らぬけれども、これは料率も出していただきたい。それが今度はその金でビルをつくっているのです。
 私はこういう性質のものはね、やっぱり還元すべきであると思うのですよ。自分のビルをつくるよりも、それを還元して、やはり公営住宅を少し余分につくるということのほうがいいんじゃないか。ましてや、政府の公営住宅に対する補助額というものが世間並みでないわけなんですね。大体五割程度しか貸していないですよ。建設費というものの額はですよ。一般社会における建設費から見る場合には、五割以上やはり低いところに押えて、それに対する補助率をきめているわけなんですから、一方事故がなかったといって喜こんでいる。保険料がおそらく何億以上でしょうと思うのですよ。相当の数だと思うのです。そうすると、共済会あたりが共済会住宅的なものを、公営住宅に準じた賃貸住宅でもつくって、そうして国民に提供をするならいざ知らず、まあ時流に乗っかってビル建築をするなんということは、私はこれは根本的な住宅政策としての態度じゃなかろうと思うのです。住宅金融公庫のこの火災保険の問題も、十年以上も前に一ぺんこれと同じような形の共済会的のものをつくろうかというような案も出たことが、これは師岡さんが住宅局長時代にあったと思います。これは保険会社も相当抵抗強くて、料率をふやしてこれは立ち消えになっておりますけれども、公営住宅の場合には、これは公共建築物に対する保険、民間保険との契約ができないということだったですな、これは。で、そういう経過を踏んでいると思うのですが、これはこの事態に対して、どういう見方をしておりますか。
#78
○政府委員(澁谷直藏君) まことに恐縮でございますが、ただいま先生の御指摘になった問題、私、実は初めてここで承ったわけでございますから、詳細なその事情についてはもちろん承知をいたしておりません。ただ、ただいまお話がございました点を伺いました私の感想といたしましては。公営住宅という、そういう非常に特殊な性格をもった住宅、それに対する任意団体としての共済会という会の性格からいいまして、保険の結果相当の収益が上がっておるということでありますれば、当然その収益の大部分というものは、保険契約者に優先的に還元すべきだというふうに私は考えます。いずれにいたしましても、内容、実態、詳細に承知いたしておりませんので、至急ひとつ勉強いたしまして、適切な指導をいたしたいと考える次第でございます。
#79
○田中一君 住宅局長、あなた知っているなら知っている範囲の説明をしてください、その問題について。
#80
○説明員(角田正経君) ただいま的確な資料ございませんが、御説明いたしますと、ビル建設は現実にやっております。それで、それにつきましては、保険料として預託を受けておりますものによって、余裕金の運用によりましてビルを建設いたしました。金額ちょっと的確でございませんが、約二億そこそこかと思うのでございますが、それを建てまして、どういたしますかといいますと、それによりまして、現在いろいろ住宅関係の公益法人がございます。その法人にできるだけ安くお貸しして、一カ所に集まって住宅関係のいろいろ機関の便宜をはかるというふうな趣旨を基本に運営をしたいというふうに考えておると聞いております。
 なお、先生のおっしゃいました還元につきましては、その資金運用の中で金額もちょっといま正確でございませんが、相当額を団地の遊園施設、その他いろいろな施設に還元をいたしまして、補助金的なもの、金額わずかでございますが、そういうふうなものをしておりまして、将来も、こういうふうなものを大幅に伸ばしていきたいというふうなことで運用しておるわけでございます。
#81
○田中一君 この会の性格はたしか任意団体でしたかな、あるいは法人格を持つといたしましたかな。
#82
○説明員(角田正経君) 法人格をもっております任意団体でございます。
#83
○田中一君 現行法の何になっておりますか。
#84
○説明員(角田正経君) 民法の規定と、それから保険事業につきましては、地方自治法に根拠を置いております。
#85
○田中一君 今度つくっているビルは相当数、住宅なども併設して庶民に対して利用させるような計画だろうと思いますが、それが公営住宅の居住者から、居住者というか、公営住宅に住んでいるものの家賃と同じことなんですから、保険料もその家賃の中に算定されると思うのですが。それはどのくらいになっておりますか、比率は。住宅も併設しているであろうと思いますが、非常に良心的な運営を指導している三橋君だから、そうなっているだろうと思うのですが。
#86
○政府委員(三橋信一君) 住宅は併設しておりません。おりませんが、ただいま総務課長から御説明申し上げましたように団地とか、そういうようなところの遊園施設とか、そういうようなものに還元していきたいという趣旨が、運用によって生じましたものによってやりたいということでございますので、住宅を併設することは聞いておりません。
#87
○田中一君 この団体は建設大臣が、何か監督するような権限は根拠があるんですか。
#88
○説明員(角田正経君) 基本的な根拠は民法法人でございますから、民法に基づいて一般的な監督権は建設大臣にございます。
#89
○田中一君 それではでき上がってから十五年ぐらいたちますね、もう。十五年間の実態を資料として出してもらいたいと思います。そうして、いまの公営住宅のこの団地へ、そうした何というか、施設を設けているのだと思いますけれども、それがどこにどういうものを持っておるかということも、ひとつ出していただきたい。
#90
○政府委員(三橋信一君) 提出いたします。
#91
○田中一君 これは、この法律の審議から飛び火したような感じになりますけれども、これは一貫した建設大臣並びにあなた方に、住宅行政のあり方について全面的に調査をしたいという気持でいるのです。どうも、最近は安易に流れている点があるのではなかろうかと思うのです。大体貸しビルがたくさん遊んでいます。自分でそういうものはまとめようとするならばたくさん遊んでおります、貸しビルは。だから、そういうところにこそ入ればいいのであって、自分からそういうものを持つなんていうことは、これはもう住宅行政の一つの関連事業として見た場合には、そりゃそういうことをすべきものじゃないと思うのです。たとえば先日のこの委員会で質問したことがありますけれども、東京都が国家資金を使って貸しビルを建てるなんていうことの愚かさと同じです。そういうことがあっちゃあならぬと思うのです。だから、そういう点はひとつ政務次官、この点大臣とよく御相談になって、そうして、できたものはやむを得ませんけれども――やむを得ないじゃない、今後の問題をひとつ十分に検討してほしいと思うのです。いま聞くと建設大臣も全面的な監督権、指導権というものがあるらしく、ぼくはどうもないように思うのだけれども、あるらしく言っておりますから、それならばなおさらやってほしいと思うのです。
#92
○政府委員(澁谷直藏君) 監督権といたしましては、民法の公益法人になっているようでございますから、民法に基づく監督権は当然建設大臣が持っておるわけでございますが、いずれにいたしましても非常に大事な、しかも特殊な性格を持っております公営住宅を対象としておる特殊な会でございますから、やはり政府といたしましても、その姿勢を正させる責任はあると思うのでございまして、大臣とも相談をいたしまして、できるだけひとつ先生のただいまお話しになっておるような方向に向かって運営させるように極力努力をいたすつもりでございます。
#93
○政府委員(三橋信一君) ただいま政務次官からお答えがありましたように、私どももこの監督には意を尽くしてまいりたいと思います。ただ、先ほど民法上の監督権があると申し上げましたが、この民法上の法人に対します監督権は、私の承知しております限りにおきましては、その業務によりまして、それぞれ監督権が、監督する場所が違うはずでございます。ただ公営住宅というものを扱っておるという関係上、建設大臣が、いわば大株主と申しますか、そういうような関係で相当な一般監督権は持っておるのは事実でございます。なお、この保険業務につきましては、これは先ほど総務課長からお答え申しましたように、地方自治法の関係の業務になります。これは私どもと関係ないとは申しませんけれども、そういうような地方自治法系統の監督権というようなことになっておりますので、御説明いたしておきます。
#94
○田中一君 公営住宅、団地等にそうした施設の寄付をしているのですか。それを自分で設置して経営をしているのですか、どういうふうになっているのですか。
#95
○説明員(角田正経君) 御希望に応じまして寄付しているわけでございます。
#96
○田中一君 定款上その寄付ができるようになっているのですか。
#97
○説明員(角田正経君) なっておると承知いたしております。
#98
○田中一君 その定款、その他に業績報告もひとつしていただきたいと思います。現在、歴代のこの共済会の幹部諸君というものは、あなた方の先輩が大部分なっている。したがって、私もよく承知しておりますから、ここでこういうことを言って責めるわけじゃないのです。ただ姿勢の問題としては、貸しビルを建てるなんてことは、これはあり得ないものだと思うのです。だから、総務課長がおそらくこれに参画されて相談にあずかっているのだと思うけれども、といって人を責めるつもりはありません。ありませんが、その点はひとつ、これに類した関連の事業もあるわけであります。私は、きょう住宅公団が来ていれば、住宅公団のサービス会社なんかもどういうぐあいに運営しているか聞いてみたいと思ったのですけれども、一番の問題になっているのは、このいまの保険法と関連するのです。公営住宅の火災保険というやつは扱っていることになるのですね。仕事としては火災保険だけでしょう。ほかに何かやっておりますか、事業としては。
#99
○説明員(角田正経君) 仕事としては先生御指摘のとおり火災保険でございます。先生の御指摘のとおり、私ももちろん関係いたしております。ただ、ここで補足して説明をさしていただきますと、私がタッチいたします前から実は計画がございまして、なぞ計画が出ましたかと申しますと、現在、古いビルがございます。これが地盤沈下のためにすでに斜めになりまして傾きかけております。それは土地も自分のものでございますし、建物も自分のものでございますが、いずれ建てかえなければいけないというふうな計画がございまして、それを補修するか建てかえるかというようなことで、いろいろ検討いたしました結果、やはり計算上建てかえたほうがよかろうというふうなことで始まったというふうに、動機はそういうことにあるように承知しております。
#100
○田中一君 社団法人日本住宅協会なんかもそこに入れるのだそうですけれども、千何百万円という権利金を出せということになっているそうです。役員が総会を開きましてそれを承知したそうです。しかし火災保険のいわゆる準備金としての原資を豊かにするためにこうするのだというなら、これも一応見方はあるはずです。原資を豊かにするのだということなら見方はあるはずです。
 それからこの共済会は再保険はしておらないのですか。全然再保険をしないで共済会だけがすべての一保険会社的な立場でいるのですか。内容はどうなんですか。
#101
○説明員(角田正経君) 再保険はしておりません。それから先生御指摘の住宅協会など入ります場合、実は私どもといたしましてはできるだけ敷金その他は少なくして負担のかからないようにというふうに指導しておるつもりでございましたが、なお内容等につきましてよく相談いたしまして、非常にたいへんな負担のかからないような措置はとりたいと思います。
#102
○田中一君 再保険しでなければなおさら危険なわけですよ。団地等があって、まあ団地は鉄筋で大体やっているから、そう大きな火災はないと思うけれども、そういうところに、一般の資本主義社会のそうした金融的な業務を扱っている団体は、おおむねそういうものに一つの資産を保全しようという求め方をするわけなんですけれども、しかし何といっても共済会なんですよ。またでき上がってからまだ十何年かたっておらないのでありまして、原資に対する安全率というものは、そう高いものではないと思うのです。そうなると、どっからそういう考え方も生まれて、また総務課長あたりが指導するのか、その点が一つ非常に問題になります。政務次官、ああいう答弁を聞いておりますと、これはおそらく大臣と相談してあらためて資料と一緒に説明を受けると思いますけれども、その点はひとつ姿勢を正してほしいと思います。この問題は時間だからよします。
#103
○委員長(松永忠二君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午前十一時五十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト