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1967/05/23 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 建設委員会 第9号
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1967/05/23 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 建設委員会 第9号

#1
第055回国会 建設委員会 第9号
昭和四十二年五月二十三日(火曜日)
   午前十時四十七分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     青木 一男君     廣瀬 久忠君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     矢追 秀彦君     白木義一郎君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     白木義一郎君     北條 雋八君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松永 忠二君
    理 事
                稲浦 鹿藏君
                大森 久司君
                山内 一郎君
    委 員
                石井  桂君
                小山邦太郎君
                中津井 真君
                瀬谷 英行君
                田中  一君
                藤田  進君
                北條 雋八君
                片山 武夫君
                相澤 重明君
   国務大臣
       建 設 大 臣  西村 英一君
   政府委員
       近畿圏整備本部
       次長       上田  稔君
       中部圏開発整備
       本部次長     国宗 正義君
       建設省住宅局長  三橋 信一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       建設省住宅局住
       宅総務課長    角田 正経君
   参考人
       日本住宅公団総
       裁        林  敬三君
       日本住宅公団理
       事        水野  岑君
       日本住宅公団理
       事        稗田  治君
       住宅金融公庫総
       裁        師岡健四郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○近畿圏の保全区域の整備に関する法律案(内閣
 送付、予備審査)
○中部圏の都市整備区域、都市開発区域及び保全
 区域の整備等に関する法律案(内閣送付、予備
 審査)
○住宅融資保険法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松永忠二君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。去る二十日青木一男君が委員を辞任され、その補欠として廣瀬久忠君が選任され、また去る二十二日、矢追秀彦君が委員を辞任され、その補欠として白木義一郎君が選任されました。本日、白木義一郎君が委員を辞任され、その補欠として北條雋八君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(松永忠二君) まず、本委員会に予備付託されております法律案二件について提案理由の説明を聴取いたします。
 近畿圏の保全区域の整備に関する法律案の説明を願います。西村建設大臣。
#4
○国務大臣(西村英一君) ただいま議題になりました近畿圏の保全区域の整備に関する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 近畿圏整備法第十四条の規定において、文化財を保存し、緑地を保全し、または観光資源を保全し、もしくは開発する必要があると認める区域を保全区域として指定し、その整備に関し特別の措置を必要とするときは、別に法律で定めるものとされていることは御承知のとおりであります。
 保全区域の現況を見ますと、最近における住宅、産業、観光施設等の開発の進行に伴い、郷土特有の自然美や貴重な文化遺産及び大都市近郊の緑地の荒廃は日とともに激しさを加えております。一方、近畿圏に所在する豊富な観光資源を開発し、これを活用することは、国民の健全な生活の意欲を増進するために、きわめて肝要なことであり、また、大都市生活者をはじめとする近畿圏内の住民の生活水準の向上、交通機関の発達に伴うレクリエーション活動の需要にこたえる必要がありますので、これらの諸点を勘案した広域的、かつ、総合的な整備計画を樹立することは喫緊の要務であると考えるのであります。
 また、大都市近郊に存する緑地は、無秩序な市街地化が活発となり、あるいは、交通施設の整備と関連して荒廃が著しく、いまやこのまま放置できない現況にあります。
 近郊緑地の保全についての現行法の制度といたしましては、都市公園法、自然公園法等がありまして、これらの制度はいずれもそれぞれその目的に沿った効果をあげているところでありますが、大都市近郊の無秩序な市街地化の防止、大都市地域の住民の健全な心身の保持増進等のための近郊緑地の保全をはかろうとする見地からは、必ずしも十分とは申し上げられない状況であります。
 このような保全区域の実情等にかんがみまして、保全区域全体についての整備計画を樹立するとともに、特に、緊急に保護を必要とする近郊緑地の保全のための新たな制度を確立することが必要であります。
 これがこの法律案を提案する理由であります。
 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
 まず第一に、近畿圏の保全区域の計画的整備をはかるため関係府県知事が、それぞれの保全区域についての保全区域整備計画を作成し、内閣総理大臣の承認を受けることといたしております。
 第二に、既成都市区域の近郊における保全区域内の樹林地について、内閣総理大臣が近郊緑地保全区域を指定し、工作物の新増築等については、府県知事に届け出をしなければならないことといたしております。
 また、近郊緑地保全区域内の特に重要な部分につきましては、建設大臣が都市計画の施設として近郊緑地特別保全地区を指定し、工作物の新増築等については、府県知事の許可を受けなければならないことといたしております。
 第三に、府県は、工作物の新増築等についての許可を受けることができないために損失を受けた者に対しまして、通常生ずべき損失を補償するものとするとともに、土地の所有者から許可を受けることができないため利用に著しい支障を来たすので、その土地を買い入れてもらいたい旨の申し出があった場合は、その土地を買い入れるものといたしております。
 第四に、国は、府県に対しまして、府県が損失補償及び土地の買い入れを行なうため必要な費用の一部を補助するものといたしております。
 第五に、国及び地方公共団体は、保全墓域整備計画を達成するために必要な施設の整備の促進及び資金のあっせんにつとめるものといたしております。
 また、国は、府県が近郊緑地特別保全地区内の近郊緑地の保全のために行なう事業に必要な資金については、法令の範囲内において、資金事情及び当該府県の財政状況が許す限り、配慮するものといたしております。
 第六に、以上のほか、大都市の特例、罰則その他所要の規定を設けております。
 以上がこの法律案の提案の理由及びその内容の要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(松永忠二君) 次に、中部圏の都市整備区域、都市開発区域及び保全区域の整備等に関する法律案の説明を願います。
#6
○国務大臣(西村英一君) ただいま議題となりました中部圏の都市整備区域、都市開発区域及び保全区域の整備等に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、中部圏開発整備法第十五条及び第十六条第三項の規定に基づくものでありまして、都市整備区域において計画的に基盤整備を行ない、都市開発区域を、工業等の産業都市その他都市整備区域以外の地域の発展の中心的な都市として開発整備し、及び保全区域において観光資源を保全し、もしくは開発し、緑地を保全し、または文化財を保存するため、都市整備区域、都市開発区域及び保全区域の整備及び開発に関し必要な事項を定め、もって東海地方、北陸地方等相互間の産業経済等の関係の緊密化を促進するとともに、首都圏と近畿圏の中間に位する地域としての機能を高め、わが国の産業経済等において重要な地位を占めるにふさわしい中部圏の建設とその均衡ある発展をはかり、あわせて社会福祉の向上に寄与しようとするものであります。
 その内容の第一点は、都市整備区域建設計画、都市開発区域建設計画及び保全区域整備計画の樹立に関することであります。すなわち、その作成にあたっては、関係県知事が中部圏開発整備地方協議会の意見を聞き、内閣総理大臣の承認を得て策定することといたしております。
 第二点は、都市整備区域建設計画、都市開発区域建設計画及び保全区域整備計画を達成するための優遇措置等についてであります。すなわち、国及び地方公共団体は、これらの計画を達成するため必要な施設の整備の促進及び資金のあっせんにつとめること、都市整備区域建設計画または都市開発区域建設計画に照らして適当であるときは、国有財産の売り払い代金等の延納を認めることの一ほか、都市開発区域への工業の立地を促進するため、地方税の不均一課税に伴う地方財源の補てん措置を講ずることといたしております。
 以上がこの法律案の提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#7
○委員長(松永忠二君) ただいま提案理由の説明を聴取いたしました両案についての質疑は、後日に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(松永忠二君) 次に、住宅融資保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、おはかりいたします。本案審査のため必要な場合には、日本住宅公団の役職員を参考人として順次出席を求めることとし、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(松永忠二君) 御異議ないと認めさよう決定いたします。
 前回に引き続き、質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言願います。
 なお、政府側から、西村建設大臣、三橋住宅局長、また住宅金融公庫総裁師岡健四郎君、日本住宅公団総裁林敬三君及び関係役職員が出席いたしております。
#10
○田中一君 前回の委員会で、全国公営住宅共済会の問題について質疑をいたしましたけれども、資料で出ているようですが、これを説明していただきたい。
#11
○説明員(角田正経君) 御説明いたします。
 お手元にお届けしてございます資料は、公営住宅共済会の定款と、それから創立以来の共済状況、それから御指摘のございました事業費関係、それと会館の運営方針でございます。で、概括的に申し上げますと、まず定款は、第一ページに書いてございますように、昭和二十五年の三月三十一日に地方自治法の二百六十三条の規定に基づきます事業を行ないますために、民法法人として内閣総理大臣から設立の認可を受けたわけでございます。
 で、事業の内容につきましては、共済事業、それから復興建築助成事業、消防施設の整備費の補助、公営住宅の施設の改善、それから防火運動その他があるわけでございます。
 収入といたしましては共済分担金とそれに伴いますその関係の雑収入その他がおもなものになっているわけでございます。
 四ページ以下に定款の内容が書いてございます。
 第一章総則でございまして、そこに会の趣旨、それからいま申し上げました本会の目的その他が書いてございます。
 第二章が会員でございます。
 第三章が役員及び職員でございまして、役職員として会長一名、理事長が一名、理事が十七名以内、監事が三名以内というふうなことに規定がしてございます。
 第四章が総会の関係でございまして、毎年一回総会を行ないまして、ここで事業計画、資金計画その他の認可、決定をいたすわけでございます。そのほかに理事会がございまして、随時理事長が招集いたします会議といたしまして、この権限に属します事項その他の議決を行なっているわけでございます。
 以上が定款の概括でございます。
 次は「創立以来の共済状況」でございますが、一番左に各年度ごとの罹災件数、全焼、部分焼がございます。これに対します共済金額というものがございまして、これは共済金としてかけておりますものに対します支払い金額でございます。
 その左に復興建築助成金とございますのは、この共済金をもらいまして住宅の建設をいたしました場合に、その建設をいたしました分に対しまして共済金と同額の金を助成金として支出するわけでございます。それによりまして実質上地方公共団体が持ち出しがなしに住宅が建設できる、復興できるということでございます。四十一年度末までに全焼が六百二十八件、部分焼が二百八十八件でございます。共済金額は九千二百二十七万千四百三十四円、これに対します復興建築助成金、ただいま申し上げました復興に要します金額を払いましたものが百五十六件で千四百六十万三百八円ということになっているわけでございます。
 次にございますのは創立以来の分担金の料率一覧表でございまして、二十五年四月一日以降そこにございますように、千円の平均料率に対します料率を定めているわけでございます。大体現在各地域で行なわれております損害保険、火災保険の料率のほぼ五割程度、二分の一程度の料率になっております。下に参考までに民間の場合の平均料率を出しているわけでございまして、ほぼ半分程度になろうかと思っております。
 その次は創立以来の収入金の調書でございまして、年度別に分担金収入、雑収入、前年度繰り越し金、こういうふうになっております。
 分担金はただいま申し上げました共済の加入に伴います分担金でございます。その次の雑収入は、主としてこれに伴います、これを預託その他いたしております資金の運用に伴います利息収入その他でございます。前年度繰り越し金といいますのは、前年度の収支決算に伴いまして予算上収支の残が出ましたものに対します資金を翌年度に繰り越すということでございます。その資金の金額がそれぞれの各年度別に書いてあるわけでございます。
 その次の横の表は、いまの収入に見合います支出金の調書でございます。これも年度別に書いてございまして、一番左が災害共済金、ただいま申し上げました共済、災害が伴います共済に必要な共済金がそこに入っているわけでございます。それからその次は事業費でございまして、この内訳はその次のページにございますとおりでございます。それから交付金といいますのは、本部の経費だけでございませんで、支部経費といたしまして各地方公共団体、都道府県の支部に支出をいたしております経費でございます。その次は事務費その他の諸経費でございます。その右に準備積立金がございまして、会館建設費、翌年度へ繰越というふうになっておりますが、先日御指摘がございました会館につきましては、四十年度に土地購入費、現在の会館の横にございます土地を買いましたものが三千三百五十八万九千二百円。これで買いまして四十一年度から建設にかかって四十一年度が三千百六十六万、そのほかに四十一年度の繰り越し金の下に註に書いてございますように会館建設費として四十年度の繰り越し金の中に四千五百万、四十一年度に六千四十万という金を別途含んでいるわけでございます。
 それからその次は、ただいま申し上げました助成事業費の内訳でございます。申し込み件数とそれに対しますその内訳でございますが、その資金につきましては、ほぼ申し込みがありましたものは、ほとんどこれに資金として助成その他の補助を行なえるような仕組みになっております。この点につきましては、なお今後希望があればそれに応じて助成をしていくというふうな仕組みになっているわけでございます。なお施設改善費につきましては四十二年度から単価の引き上げ等についても検討していきたいという状況になっております。
 一番最後は会館の建設の経緯及び運営方針でございまして、先ほど申し上げましたように三十年七月に買いましたものが非常にいたんでまいりまして、ほとんど倒れかけてまいりまして、これを修理いたしますよりは新しく建てかえたほうがいいということで、たまたま隣の用地が手に入りましたので四十年六月九日に通常総会で会館建設を前提といたします土地を買いました。それから四十一年から会館の着手にかかったわけでございます。
 先般資料がございませんために非常に不明確な点を申し上げましたが、会館の規模はそこに書いてございますように千六百三十八平米でございまして、四百九十五坪になるわけでございます。建設費は一億二千三百万。これに先ほど申し上げました三千三百万程度の用地費を含めましたものが、今度の新しい会館建設費の総事業費になるわけでございます。
 運営方針としましては、自己使用が五、六階で、あとはできるだけ公益団体――住宅関係の公益団体に優先的に賃貸する、こういうふうに考えております。
 以上が資料の内容でございます。
#12
○田中一君 このお示しになった定款を見ますと、これは内閣総理大臣が認可をし、また内閣総理大臣が地方自治法に基づく認可になっているので、監督的な立場の官庁はどこになっておりますか。
#13
○政府委員(三橋信一君) お答え申し上げます。
 これはただいま総務課長から御説明いたしましたように、民法法人として地方公共団体が共済的な仕事をするというための公益法人としてできております。そういう意味におきまして、当時は内閣総理大臣が認可いたしましたが、現在におきましては自治省がこれの監督権を持っております。したがいまして、毎年度の事業計画とか決算は、すべて自治省のほうで扱っております。なお火災保険の事業につきましては、ただいま申し上げましたように自治法の二百六十三条の二というのによりまして、この団体に委託されておる、そういう関係でございます。
#14
○田中一君 この定款の一〇ページを見ても、この設立の大部分の理事は、建設省の住宅局がこういう発議発案をして、そうして大臣の認可を受けたというように聞いておるわけですが、そうすると、運営は自治省がただ法律的に所管の問題、権限だけではなくて、実質的には建設省を通じて交付されているところの補助金による公営住宅に対する共済会制度となるわけなのです。そこで、業務の運営の実態というものは、やはり自治省がこれに対するこまかい指導をしているわけですか。
#15
○政府委員(三橋信一君) お答え申し上げます。
 ただいま申し上げましたように、法律的にはただいま申し上げたとおりでございまするが、実際には創立の当初からやはり公営住宅というものの共済的な公益団体と申しますか、そういう関係でありますので、前回の委員会でも私申し上げましたように、やはり大株主といたしましてこれの指導に当たっていることは、事実でございます。したがいまして、現在でも自治省の財政課長、それから私どものほうの住宅局の総務課長と住宅建設課長、この二人がこの理事の中に入っております。そこで自治省の財政課長等も理事になっておりますので、そういう者と相談をしながら、これの運営を指導しておるという状況でございます。
#16
○田中一君 建設大臣は先般、前委員会で私の質問に対する見解を政務次官からお聞きになったと思うのです。そこでこういう制度があることは非常にけっこうだと思うのです。ただ、いろいろ運営について建設省から交付される補助金によってでき上がる公営住宅ですから、ですからこれに対する相当な発言力があることは当然だと思うのですが、今度のこの最後に説明された会館を建築するというあれですが、なるほど金を見ると、ここに十一億程度のものしかない。これはトータルですね、十一億というのは。その計算どうなっていますか。この十一億というのは、現在保有している金ですか、それとも……。
#17
○委員長(松永忠二君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#18
○委員長(松永忠二君) 速記をつけて。
#19
○説明員(角田正経君) ただいままでの分担金の総収入でございます。したがいまして、これが全部残っているわけではございません。この中から必要な支出が出ておりますから、収入として総合計になるということでございます。
#20
○田中一君 現在手持ちの準備金としては幾らなのですか。むろんすべての経費その他を引いて、そして――引くよりも先に危険準備金、危険の準備金として一応一つの標準のものは除外して、その範囲内で事業費というものも運営費というものも使うのが、保険事業のたてまえなのです。必ず保険業法をごらんになればわかるとおり、はっきり料率のうちから幾らは必ず積み立てるということにきまっていて、そして事業費を負担しているわけなのです。したがって、これはそこら辺の経理はどうなっているのですか。
#21
○説明員(角田正経君) 四十一年度末の準備積み立て金は一億七千三百万でございます。
#22
○田中一君 一体危険負担のために金を集めているのか、別の面で使うためにいるのか。ちょっと伺いますが、いまの役員は会長は東さんがやめましたから未定になっているが、理事長の八嶋三郎さんの月給は幾らになっていますか。
#23
○説明員(角田正経君) ただいま手元に資料がございませんが、約十七万程度かと覚えております。
#24
○田中一君 それから阿部九二八さんは。
#25
○説明員(角田正経君) 十四万だと思います。
#26
○田中一君 常任監事の上田さんは。
#27
○説明員(角田正経君) 八万円でございます。
#28
○田中一君 これはむろんこの共済会の目的がただ単に火災損害保険だけが中心でないと思うのです。しかしながら、その原資というものは、すべて火災保険ということによる収入金でまかなっているという現状から見て、私はどうも金の使うことは激しくて、そうしてそういう準備金的なものがいままで十一億入っている中のもので二億七千万しかない。この二億七千万のうちの一億七千万という今度の建設資金は、これは別ですね。
#29
○説明員(角田正経君) 現在ございます正味財産は四億九百二十三万円ございまして、その中で責任準備金として積み立てておりますのは一億七千三百万、こういうことになります。
#30
○田中一君 事業の事務費は総額どれくらいになっていますか、年間。
#31
○説明員(角田正経君) 先ほど御説明いたしました支出金の諸経費の中に事務費が入っているわけでございますが、諸経費でございますから、事務費のほかにも多少経費が入っているわけでございまして、ちょっといま詳細の手持ちがございません。
#32
○田中一君 角田君、君は理事者の一人なんだろう。そうして直接指導の任に当たっている君が、これぐらいの小さな団体の、私の質問に答えられないことはないはずなんです。そのために資料も出ている。あなたは資料をすっかり見て、あなたが納得いってこの資料を持ってきたのでしょう。ひとつ次回までに諸経費の内訳を出していただきたいのです。なぜこういうことを質問するかというと、結局、この火災保険の、公共団体は民間の火災保険、一般の火災保険はつけない。だからこうして相互補償のためにこうした団体をつくること、これは考え方としてはいいです。しかし、その責任準備金が二億七千万だけ、集まったのが十一億二千五百万ときている。そうして今度一億二千三百万で会館を建てる。若干いままでにも地方に対する、いわゆるその地域に対する還元金というものは事業として行なわれておりますが、これはもうたいしたもんじゃありませんけれども、ことに防火施設等は、これは当然燃えちゃ困るからこれは必置のもんだ、もう必置義務的なもんですよ、これは。だから、たかだかこの程度の設備費を使っているということだけではいかぬと思うんですよ。私はおそらく一億二千三百万円でビルを建てるならば、住宅というものを対象にした、しょせんこれは居住者の家賃の中に算定されておるものだと思うんです、この保険料というものはですね。それをですよ、貸し事務所をつくって、高い権利金でもって、まただれかスポンサーを求めてそれに貸すんだということだけじゃいかぬと思うんですね。私は上に相当なまあ住宅でも、半分ぐらいつくってですよ、提供するぐらいの指導が建設省で行なわれるべきだと思うんですよ。貸しビルはたくさんあるんです、たくさん。あき家がたくさんあるんです。そうして私はなぜこんなことを気がついたかというと、せんだって日本住宅協会の総会があった。そこに会長の山根さんから、約二千万ぐらいのこれは今度入る事務所の何というか、権利金ですということの説明があったわけです。少なくとも住宅行政の一つをにない、そしていわゆる団地等の公営住宅入居者が、かけているものがいる、住宅の保険料率というもので金を取っている以上、これは確かにその家賃に算入されているんです、少しのもんであろうとも。それを事務費をうんと使ったり、それからいま言う貸しビルを経営したりということは、これは国民的感情からいってとるべきもんじゃないんです。いま言われたとおり多少還元しています。還元していますが、他の一般の民間の火災保険事業と違って、募集費もかからなければ何にもかからないんです。人間も要らないぐらいなんです。予算を組んで――どういう予算の組み方をしているかもしらぬけれども、吸い上げる家賃の中からこれが出ているのか、あるいは一般のたいてい年度の支出の予算をつくって、家賃は家賃で吸い上げているのか、その内容は知りませぬけれども、方法は知りませぬけれども、少なくともそういう向き方が必要だと思うんです。それで十一億余集めてそして二億七千万円だけが準備金だということ、このほかに――そのほかかそのうちか知りませんが、一億二、三千万というまた貸しビルを建てるということなどは、住宅政策に対してほんとうの腹のすわった精神がないということなんですよ、住宅局には。すぐに考えられるのはそのことだと思うんですよ。この準備金が相当あると、また準備金以上に一きめられた準備金以上に余裕があった場合にそれをどうするかということの考え方は、一番初めくるのはやはり住宅難解消という、公営住宅を少しでもふやそうと、あるいは公営住宅がもしできないならば、他の方法で住宅をつくって国民に提供しようという心の持ち方が必要なわけです。そういう姿勢が必要なわけでなんです。それを貸しビルをつくって権利金を取って云々なんということは、たとえそれが建設省は都合いいでしょう。住宅関係の諸外郭団体がみんな一カ所に集まってくれりゃ都合がいいかもしれぬ。また入るということを勧めることも容易にでき、どの貸し事務所もいまみなあき家だらけです。それが入れ入れとすすめればまず満杯になるから、まず経営上心配なかろうと思うだろうけれども、これは建設大臣年々戸数がふえているんです。むろん終戦直後から二十五年から出発した公営住宅が、木造はだんだんこれは滅失してまいります。建てかえの場合は、おおむね耐火構造として出発するんでありますから、料率の上げ下げなんという問題よりも、料率が一般火災保険と比較して半分になっている。あたりまえのことなんです。こういう姿勢で今後増大します、だんだんふえてまいります。どう対処するか、ひとつ建設大臣の、これはおれの所管じゃないというなら、そういう答弁でもかまいません。しかし住宅行政を担当し、そうして家賃というものに織り込んだところの保険料を取っている以上ですね、どういう今後とも指導をするか、指導だけはしておるそうですが、御答弁願います。
#33
○国務大臣(西村英一君) 田中さんも十分事柄は知って、調べていろいろお尋ねになっておると思いますが、私は実はあまり知らないのです。しかしいま御質問の御趣旨は、結局この社団法人はですよ、これは自治省の所管といいましても、現に建設省から役員が出ておるし、またいわんや住宅に関係することの問題でございますから、責任あるとかないとかというような問題ではありません。絶対にこれは私のほうとしても十分な注意をしていかなければならないと思います。田中さんの言われることは、いまこの目的がですね、少なくとも住宅の火災保険にしても、安いというけれども、やはり経費の十分な節約をして、十分その目的を達するようにしたほうがいいんじゃないか。いわんやこの何といいますか、ビルの流行に乗じて会館等にむだ使いをすべきじゃないんじゃないかという御質問であろうと思うのです。それはそういうことを十分私ども了承できるわけでございます。しかし、この調書をちょっと見ますと、相当の前からこの理事会としての、社団法人としての総会を開いて、何回も議決をして、こういうふうになったのでございまするから、このことそれ自身がどうであるかということは、私はつまびらかにしませんが、御質問の趣旨にありましたようにですね、あまり目的を逸脱したようなことで、ただビルをつくってもうけるというようなことを、みだりにやるべきじゃないんじゃないかという御趣旨につきましては、私もさように、同感でございます。したがいまして、これは自治省の所管でございますけれども、私も十分調べまして、御趣旨の点につきましては留意をいたしたい。かようにいま考えている次第でございます。
#34
○田中一君 御答弁それでけっこうですがね、ここに本会の特徴というものをはっきり明らかにしてあるんです。このうちでもって分担金の剰余金を全額積み立てて、総会の決議によって処理されます。むろん逃げ道は、総会の意思だから使ってもいいですよ、われわれは社団法人でございますという逃げ方をしておるんですが、これが逃げ方です。しかし少なくとも公営住宅の家賃の中に算入されているであろうといわれる保険料というものを、払い込み分担金というものの剰余金の比率がどうなっておるか、これはおそらく総務課長のほうから詳しい資料が出ると思うけれども、剰余金をかってに使っていいんでなくて、剰余金はどこまでも積み立てておくということですよ、剰余金は全額積み立てられて、総会の決議によってこれが処理されると書いてある。社団法人の行き方としてはそれでもいいのだろうけれども、それから住宅政策に寄与すると、この一つでビル建築もできるのですと、貸しビル経営もできるのですということを言っておるのだろうけれども、何でやっているのか、総会の意思でございますからできるのですと言うかもしれませんけれども、そういう点については、そういう剰余金があるならば、現在でも住宅金融公庫でも住宅公団でも行なっているような中高層の住宅を乗っけるという考え方、姿勢くらいは必要なんですよ。それでビルを一つつくるのじゃなくて、一つよりも二つ、二つよりも三つつくればいいのです。
 それからこの内容として、今度は貸しビルの運営ですが、どういう会社が入るという、団体が入るという予約をして幾らの権利金を取ってこの収支はとうなるのか、全部また権利金を取って――権利金を取って建築費はゼロになります、土地代も建築費もみんなゼロになってしまいます。それをまた災害の準備金として積み立てるという方法なのか、そういう点もひとつ、これはいま聞いてもしようがないから、ひとつあとでもって資料で出してください。
#35
○政府委員(三橋信一君) いま先生からお尋ねの点につきまして大臣の答弁されましたように、今後、権限はございませんけれども、指導につきましては十分気をつけてまいりたいと思いますが、ただ先ほどちょっとおことばの中にございました二千万円の権利金というある協会の話がございましたが、これは実はその点だけは訂正さしていただきたいと思います。これは十カ月の保証金でございます、権利金ではございません。それが百四十万円でございます、十カ月分で。したがいましてその協会は現在二百八十万円の保証金を出してあるビルに入っております。今回新しいビルに入ります家賃は従来の家賃と同じにするということになっております。したがいましてその点だけは訂正さしていただきたいと思います。
 なお、貸しビル業を営むかどうか、これは業として営んでいるわけではございませんで、これは言いわけになるかもしれませんけれども、準備金といたしまして積み立てましても、これはやはり運用するわけでございます。したがいまして、業として貸しビルをやるということではございませんで、資金の運用ということでビルを建てて貸そうということになっておるわけでございまして、その点の詳細につきましては、また御説明申し上げたいというふうに考えます。
#36
○田中一君 そういう住宅行政と不可分の団体ならば、どの団体でも保証金を取る必要ないじゃないですか。
 それからもう一つ、いわゆる財政の健全化をはかるために投資事業を行なうというならば、いまこの、共済ビルというのでしょう、火災共済ビルというのか何というのかしりませんけれども、この周辺にはたくさんビルのあき家があるわけですよ。民間でああして一生懸命ビル建築をやってあき家があるのにもかかわらず、自分のところはスポンサーがきまっているから建てるのだという考え方を持つよりも、別の方法を考えたらどうですか。たくさんあいているのですよ。お調べになってごらんなさい。なんだったら調べてやってもいい。周辺にたくさんあるのです。安くて保証金も要りませんというビルもあるのです。その中で民間のそうした事業団体と競争してやる必要ないではないかというのです。決して健全な投資とは言えないです。特定のスポンサーを集めてやるから一応採算がとれるというなら保証金おやめなさい、そのくらい信用があるところなら。これはあとで資料出してもらいます。ただもととして、根本の私の質問の要旨というのは住宅困窮者、いわゆる入居者から取ったところの零細な掛け金でも、これはやはり住宅に還元するような思想でもって運営なさいということなんです。これから公営住宅の問題でも質問しますけれども、現在公営住宅の建設というものは、補助金を出しているわけじゃないわけですね。いろいろ問題がある。これはあとにしますけれども、せめてそれらの入居者から集めている金ならば事業費を節約して、あらゆる面で節約して、その資金でもっと困っている人のために何らかの方法をとることが必要だと思うのです。たかだか十七年間やって二千万円の運動器具あたりをやったからそれでいいのだというものじゃない。政府の姿勢の問題を聞いているわけです。住宅協会に対する補助金の問題は額は違っておれば違っているで、私も詳しく覚えてないからおっしゃるとおりだと思います。ゼロにしなさい。そんなの取らぬだっていいじゃないですか、家賃だけ取れば。その問題これで委員長打ち切ります。
 住宅公団に一つ伺いますが、私はせんだって東村山という町へ行ってみたんです。そうすると、東村山の人口八万人のうち八千戸の住宅街ができている。これをずっと調べてみますと、公団が千三百戸、公社が五百戸、公営住宅、これは公営住宅だと思うのですが、これが四千戸、それから特別会計による公務員住宅、これが四百戸、都合六千二百戸、それから民間のやっている住宅が、西武住宅というのが五百戸、その他が千戸、これで七千七百戸、このほかに宅地分譲による住宅がこれ自家住宅が三百戸、都合八千戸余の住宅が建っております。人口八万のうちに八千戸、相当な比重なんですね、人口の構成という面からいうと。そこで住宅のあらゆる条件というものこれを調べてみた。そうすると条件が全部違うのです。全部違うのです、条件というものが。それからでき上がっておる団地の実態、公団住宅はまあまあここに集会所のある団地もあればないのもありますけれども、それから子供の遊び場などもできている。そうでないものは舗装もしていないような通路がある団地もあるのですよ。私はもうこの辺で何らかの根本的な考え方を出さないと、非常な混乱が住宅行政に生ずるのではないかという感じを深くして帰ってきたものなんです。非常にひどいもんです。その中で公営住宅の場合、御承知のように家賃の値上げの問題が何年前になりますか、四年か五年前の法律改正によって、大体これはわれわれも賛成した案ですが、一定収入をこえた者は公団住宅等に移ってください。もし、そのままいるなら一割ないし二割値上げをしますという案ですね。それでまだ公営住宅の居住者は団体を持って抵抗しております。今日の国民所得は相当伸びている、伸びているから相当の人たちは公営住宅を追われるということになるんですが、追われるというのは値上げをするか、別のところに移転するかということになるんです。この現象の一つのモデルとして東村山市には混然といろいろのものが入り込んで一つのベッドタウンをつくっておるわけです。この八千戸の住宅のために町つくりが、かつての農村が――非常にいい農村です、あの辺は。所沢に接している所であって、そうして療養所とか何とかがたくさんあるんです。そのくらい環境のいい所、それがもうこうして八千戸の住宅群ができたために大きな混乱を生じておる。またあそこには、大和から府中に抜けるという大きな縦貫道路ができております。そのためにまだまだ開発されます。一体、こうした緑の都市というものが無秩序にこういう形の町づくりがやられるという現状を見まして、これは建設大臣、この際こうして混然となっているんです。おそらく住宅地として適地だから民間の住宅も千五百戸もできるのでしょうし、かつては療養所があった。その療養所があった所がこの東村山なんです。それほどいい所だった。療養所はもうあと五十キロくらい山のほうに引っ越さざるを得なくなっております。そうして居住者の条件が全部違うんです。こういう問題は、一体建設大臣どうお考えになりますか。むろん住宅局長も公団の総裁も、これらの実態というものはお知りになっていると思う。おそらく住宅金融公庫の宅地分譲の三百はその住宅資金で建てている人も若干いるのじゃないかと思うんです、あの辺には。そういうものを総合して建設大臣、こういう事態というものをどういうぐあいにお考えになりますか。
#37
○国務大臣(西村英一君) 私はあまりつまびらかにその東村山のことは知りませんが、いま田中さんのおっしゃることは、おのおのが雑然と住宅をやっておる、その間には何らの連絡もなく非常に混乱したような町づくりになっておる。しかもいろいろ条件が違うというようなことで、これをどう考えるかということでございますが、私はやはり少なくとも今後の町づくりというのは、やはり秩序のあるようなつくり方をしなければならないと思うのは当然でございます。しかし、おのおののその住宅建設の機関が違いますから、往々にしてこういうことは起こりがちではないかと思うのでございます。したがいまして、私といたしましては、やはりこれを全部条件を合わせるというようなことは、そういう条件というのはたくさんあるんです。たとえば家賃の問題にいたしましても、あるいは公共施設のやり方にいたしましてもあると思いまするが、やはりその公共団体の長と十分な連絡のもとに進めて秩序を立ててやらせる方法をとるよりしかたがないではないかと、かように思うわけでございます。はなはだ抽象的でございまするが、私もせっかくのあれですから、現地を見ましてどういうことをやっておるのかということを見ないと、直ちにその困難の状況がわかりません。しかし、おそらく各機関おのおのばらばらにやっておれば、こういう結果になるのではないかと思いますから、一応また現地を見ましたら、適当な方策を考えたい、かように思う次第でございます。
#38
○田中一君 林さん、またここでも固定資産税の半分という通牒がありましたね、これも三年ぐらい前になりますか、当然住宅公団は固定資産税を払わなければならぬ、そのかわり半額にしようということにきまっていました。そのためにここの地区では市長が取ると言っている。これは地方税ですから、その行政の何というのか、市役所でもってこれは免除しようといえば免除される。ここは取っている。取らないところもたくさんあるんですね。わりあいに革新政党が市長をしておるところは取らない、保守政党のところは取っておると思います。これは住宅公団とも数年前に論議をしたわけなんですが、公営住宅、これは自分のうちを自分で取ることはできませんから、分譲ではありませんから、家賃ですから、自分のものですから、取りません。そうして居住者が条件がみな違うわけですよ。公団はまだ東村山周辺にこれから増設するような計画をお持ちですか、この地方に。
#39
○参考人(林敬三君) 東村山そのものには、いまのところないのでございます。しかしあの付近、地方一帯なかなかいい適地もございますし、お話しのように国の全体の首都圏の総合開発計画の線に沿って、そしてまた地方計画または都市計画というものの線に沿った適地があって、値段その他で格安に折り合いますならば、東村山を含めて、やはりあのあたりというものは公団の住宅を建設したいところというふうに、抽象的には考えておりますが、いま具体的には、そこで話が進んでいるとか、やる計画が立っているということはないように存じます。
#40
○田中一君 これは建設大臣ね、やはり住宅公団でもそういう考えを持っていられますね。安くていいところがあれば、やりましょうということなんです。ここはもとの市長が土地の売買団体をつくったわけです、あっせん団体を。そうして自分が、市長が社長になって、土地の売買、開発事業を始めたところが、市議会から大反撃を食いまして、それはやめて、別の団体にして、今度は市長には立候補しなかったわけなんです。それほどまで市長は、地方公共団体の長ですね、開発に熱意を持ってやった。ただあっせんすればいいものを、自分で会社をつくってやったもんだから失脚しましたがね、この人は。そういう安ければいいとか、何とかいうことだけで解決せられないものが、やはり今日の住宅政策、住宅行政、住宅問題というものには考えなければならぬ時期が来ているのではなかろうかと思われるわけです。安いからやるんだ、そんなことは、それが適地なんだということにはならないと思うんです。そのために地方公共団体が負担する金というものはばく大なものなんです。八千戸の住宅群ができたために学校もつくらなければならぬ、いままで小さな狭い駅前道路であったのを大拡張しなければならない、交通事故は一ぱいだ。近ごろの人たちはみんな車を持っていますから、もうそれこそ二十四メートル道路がそばにあるんです。そのために空気が汚染され、それはもう住宅の適地じゃなくなってきていますよ。もしそこがいいとするならば、都心のほうがずっといいです。水道でも電気でも新設する必要が何もない、道路もやる必要はない。いま林総裁が言っているような考え方が、住宅行政の住宅建設の一つになっているということになると、これはもっと安い土地があるのです。私はいわゆる首都圏といわれるところをよく休みには歩き回って、いろいろな状態を見て歩いているのですが、これは単に東村山の例は一つの例として申し上げたわけですが、これに類似している地区はたくさんあるのです。もうどうにもこうにもなりません。そのために行なわれる投資というものは、非常に負担が重いのです。これはひとついま調べてみようというから調べていただきますが、ひとつこの点は、林さんの答弁、おそらく軽く言ったのでしょうけれども、安く手に入ればやりましょうということなんだろうけれども、これもちょっとどうかと思うので、もう少し全体の――全体というのはいわゆる首都ということばの意味でもいいし――人間が生きるのですからね、これはあなたの力じゃできません。やはり建設大臣なら建設大臣が、あるいは内閣が責任を持って、この地区に一万戸なら一万戸をつくるにはかくかくの、おのずから地方負担がないように全部総合してやるくらいのことがなければ、こうしたことが起きてくる。それも住宅公団だけが一つの事業体としてやるならいざしらず、公営住宅、公務員住宅までがそこへ入り込んできているのです。公務員住宅は、御承知のとおり、国有財産を払い下げした場合に、帳簿価格とそれから時価との間の差金というものがある。その差金というものを特別会計で積み立てておいて、これで公務員住宅をつくっている。これはたしかいまから十年くらい前にそういう法律ができた。いわゆる国有財産を処分して、それと帳簿価格との差金というものを積み立ててこれで公務員住宅をつくっているとぼくは記憶しておりますがね。これは三橋君、調べてください。その公務員住宅の性格、それから原資――しかしぼくは住宅行政を行なっている建設省の住宅局長が各役所、同じ行政機関ですよ、各企業体としてやっているところの住宅の性格を知らないなんていかぬですよ。私は何とかして住宅行政というものを一つにして、そうして住宅省を設けてもいいではないかというような気持ちを持っているにかかわらず、それは三橋君少しお粗末だよ。私はそういうぐあいに見ているのですよ。公務員住宅とはそういう性格でそういう原資をもってつくられているのですよ。相当な数なんですよ。これがあなた方の政府の予算にあるところのその他という三万戸の中に入っているのです。たしかことしはその他三万戸ということだと思うが、この中に入っているのです。総務課長、詳しくその点知っていますか、公務員住宅の原資並びに性格。
#41
○説明員(角田正経君) 公務員住宅は、公務員住宅法に基づきましてつくられるのでございますが、私の承知している範囲でございますと、先生のおっしゃるような資金で、共済の運用でやっているものもございますし、直接国有財産局の一般会計のほうで建てるものも多少あるかと存じております。
#42
○参考人(林敬三君) ただいまお話がございまして、これは私の申し上げ方が悪かったかと思いますが、住宅公団はただ安ければ、どこにでも土地を買って家を建てるという気持ちは毛頭ないのでございます。あのときも申し上げましたが、やはり基本的な国の計画というものがもとでございまして、実はそれはまだ不十分だと私どもなんかから見ると見えるのでございますけれども、しかし、いまどきにおいて判断し得る限りの国の基本計画の線にのっとって、それから地方でそれぞれの開発計画を立てておりますところは、地方団体とも密接な連絡をとりまして、この都市計画の線に沿ったものをこの公団では建てるということで苦心さんたんしております。それからもう御承知のように、これは田中さんは十分御承知で、私どもが申し上げるとおかしいくらいですが、自治団体との間に団地を建てまするときいかに苦心することか、これは自治体側のほうがもっともでありまして、学校とか、道路、上水道、下水道、汚水処理、保育所、あらゆる問題について、そこで人間が暮らせる、そうしてさらに東京に通える交通機関との調整というようなことをいたしまして、見通しを立てたものについて選んでやるという努力を、微力ながらいたしているのでございます。そこで、格安と申し上げたのがあれなんですが、これはまた田中委員よく御承知のように、これは全部そういうものが家賃にはね返るわけでございますから、庶民住宅を建てますたてまえからいって、いかに適地であっても、高いところというものについてはおのずから限度があって、やはり格安なところ、格安なところと見るという――それは基本的に、おっしゃるような、先ほど来御質問の中にありますような基本条件が、いまの状態のもとにおいてできるだけ整う、また整わせるようにした上で、かつ土地の値段でもって折り合うところに出ていきたい、こういう気持ちでございまして、都心部の再開発も非常にけっこうでございます。ただ、御承知のようにこれは首都圏その他都会に殺到して人が参っております。防ごうにも防げない趨勢になってまいりますと、また相当な六万戸、七万戸というものを一年に住宅公団でもこなしていくということが必要とされ、それでもなおかつ不足であるというような事態でありますと、都心部の再開発だけでこれを秩序ある収容がし切れないという点で、交通の問題なんかあって、遠くへは出ていきたくないのでありますが、ある程度の交通機関の見通しの立ちますところには、これを進出さしていただくということでやっているわけでございます。安いから無秩序のままでいくということは毛頭考えておりません。これは至らない点もございまして、結果からごらんになるとそうじゃないかと言われるような点があるかとちょっと憂えるのでございますが、気持ちとして、また努力の態度としてはさようにいたしておりますので、ひとつ御了承いただきたいと思います。
#43
○田中一君 むろんそうだと思います。それで了承しますが、そこでこれは公団の電話交換施設、電話交換所があって、いろいろ電話の仕事、居住者の電話のことをやっている団体が、もと社会党におった婦人議員、婦人代議士がやっているらしいのですが、これはこうした事業は、これも何年か前につくったサービス会社、これとの関連はどうなっているのですか。いまの名前は忘れたけれども、何かの電話の私設交換所みたいな団体が非常に金の滞納ですか、電電公社に滞納して困っていると聞いているのですが、どうなっているのでしょう。
#44
○参考人(水野岑君) 集団電話でございますが、集団住宅電話につきましては、いろいろ利用者が管理組合をつくりまして、そうしてそれを自主運営しているのもございますし、あるいはいまお話がございました公営住宅文化協会というものに委託しているのもございます。それから団地サービスが二カ所ばかり管理組合から委託を受けましてやっているのもございますが、団地サービスが委託を受けておりました。そのうち一カ所は実は赤羽台団地でございますが、つい最近自主的に運営するというお話がございまして、これを管理組合のほうに事務を引き継いだと、こういうことをいたしておるわけでございます。
#45
○田中一君 そうすると、電話の問題は自治会で自分でやっているのもあるんですか。
#46
○参考人(水野岑君) 入居者が、つまり利用者が管理組合をつくりまして、そして自主的にやっているのも相当ございます。
#47
○田中一君 そうすると、サービス会社のほんとのいま仕事はどんなことをやっているんですか。
#48
○参考人(林敬三君) 団地サービスの仕事は、ずいぶん雑多にわたるのでございますが、保育園の経営、駐車場、それから貸し倉庫など居住者の利便に供する施設で政令できめるものをつくりましたり、それを運営したりする、これが一つの大きなくくり。それから入居者を募集する業務のうちの簡単なものをこれを行ないます。案内書を配りましたり、それから団地内の水道あるいは汚水処理、それから清掃、掃除、それから共用施設の保守、点検というようなことは、これは公団から委託をいたしましてやります。それが一つのくくりでございます。それから、そのほかにガラスが破れるとか階段の手すりがこわれたというような補修の業務、それからたばこの販売のようなまあ簡単にできます販売業務、こういうようなものを行なっておるのでございます。
#49
○田中一君 まだわれわれの耳には、サービス会社がけしからぬというようなことはまだ耳にあんまり入ってこないんですが、おおむね居住者の方の便宜のために十分目的を達していると考えられますか、林さん。
#50
○参考人(林敬三君) 御承知のように、まだできましてから五年余りのものでございます。それでもちろん趣旨としてあるいは精神として努力としては、これは居住者の利便のためにということで出発しておりますし、努力をいたしております。この出資の三分の二が公団が出しておるという会社でございますので、公団といたしましても、ある意味においては一心同体ぐらいに、あるいはまあ大いに督励をいたしまして、居住者のためになるという目的に沿うように今後も努力を続けてまいりたいと存じます。まだまだ完璧というにはとうてい至ってないと思いますが、逐次りっぱなものにつくり上げていきたいと思って、関係者一同努力をいたしておる次第でございます。
#51
○田中一君 中高層住宅ですね、あの市街地の、これは中高層というのは足借り住宅と言うのですか……
#52
○参考人(林敬三君) あれはげたばきでございます。
#53
○田中一君 げたばき住宅……これは予算で考えられたものが全部一ぱいに建っているんですか。それで、これはまたもっと伸び率というか、希望者はどんなぐあいでもって……。
#54
○参考人(稗田治君) 公団の市街地住宅についてのお尋ねでございますが、予算につけられました戸数の消化は全部いたしております。従来は一般の市街地住宅におきましては、全面借地方式を使っておったわけでございますが、それでは若干伸びが少ない、また実情にも合わない点もあるかと存じまして、四十一年度に公団の住宅利用割合に応じまして一部下の土地を買収すると、そういう方式を四十一年度から始めたわけでございます。さようなことで、大体毎年度の消化はぐあいよくいっておるわけでございます。なお、四十年度からはこの一般市街地住宅とは別に、既成市街地の中から域外に出ていく工場その他の施設等で住宅用地として適当なものがございますると、それを全部あと地を買収しまして建てるという面開発方式というのを採用いたしております。
#55
○田中一君 どちらが多いんです。最近いわゆるさら地を、田畑等を買って、そこにぽっと十何階も十階もげたばき的な住宅をつくっておりますね。これは既成市街地における申し込みというか話が、なかなか煮えない。やむを得ないからそういうところに行っているんだということになるのか、いま稗田君の言っておるように、土地を買って自分で――ありますよ、ずいぶん。ぽつんとたんぼの中に十階建てが建っておる。まわりはみなたんぼだ。そういうところもありますね。そういうのは窮余の一策でやっておるのか。もともとげたばき住宅の趣旨は、既成市街地における耐火ということが主眼であり、かつまた多少家賃なり何なり高くても、地価が高くても、利便の問題とそれから水道でも何でももう直ちに引かれるわけですね。そういう意味の居住者の利便と、住宅公団、企業者のほうの採算上のプラスかマイナスか、私はプラスになると思うのですが、そういう点のほうが。残る問題は、一定用地の話し合いで取得ということが困難の面があると思う。それがどちらに理由があって、そういうたんぼの中に十階建てのげたばき住宅が生まれるのですか。今後のことしの方針としては、どの方向にいこうとしておるんですか。
#56
○参考人(稗田治君) 市街地住宅の一般の方式といたしましては、できるだけ都心の中に持っていきたいというので、四十一年度からその一部買収方式というのを始めたわけでございます。なお郊外団地に先生のおっしゃるような市街地住宅もございますけれども、それはたいがい駅前でございますとか、非常に通勤上便利なところで、土地提供者があられるものですから、さようなものにつきまして従来建っておったわけでございます。
#57
○田中一君 たとえば青山通りを見ても、相当住宅公団のおかげでもって町がいい町になり、かつまた住宅もふえておりますが、まだまだ残っております。私はこういう考え方を持っておるんですが、どうですか、問題は、そのほうのそれらの既成市街地における商店とか地主が、資金がないからということになるんでしょう。それが地主が非常に得するという考えを持つと、いますぐに飛びついてくると思うのです。たとえばここに五百坪の土地がある。五百坪の土地の五階から上は住宅公団に提供しますから、どうか建ててください。しかしそれはもう地代も標準の地代でけっこうでございます。こういう申し入れをかりにその地主がするわけだ。そうすると、これはもう一定のあなたのほうの算定する地代でいいというんなら、あなたのそろばんに合うわけだ。建てましょうと建てればいいんだけれども、十階にするんなら、この五階目から十階建てのうちを建てればいい。居住者はあなた方が基礎工事をやって、それからその上に柱を建てて、五階から建てるわけですよ。で、でき上がったらあなたのほうで、柱は全部置かなければいけない。柱の上に乗っけるわけです。その下の一階から四階までの分だけは、それは提供するわけです、構造体を。この上にその人たちは自分の好きな家を、壁と床を張っていく。こういうような考え方が認められると、相当ふえてくるんじゃないかと思うんです。当然これは負担するのはあたりまえなんですよ。五階から上だけは貸します、下は何に使おうが私の自由です、つくってくださいと言われれば、基礎工事をやって、五階から上の構造体をつくれば住宅はできるわけです。上がり下がりに困るからエレベーターつけてけっこうです、階段はここにつけてくださいとやればいい。だから、ことばをかえて言うと、地下の基礎並びに構造というものを全部公団が負担する。したがって居住者はむろん応分の地代はもらえますけれども、その上に床を張って壁をつくれば、そうすれば居住するところ、あるいは事務所なら事務所ができる、家ができるわけです。そういうような計算の上でやったら、一体どういう計算になりますか、そういう考え方で。私はこれだといまのところ、上にのっけるについての自分たちの負担も基礎の負担も全部負担しているわけです、均等に負担している。だから、何か上の者のために自分たちがサービスしなければならない、上の者のために自分のところの柱も太くしなければならない、そのために損だという気持ちになる。だからもう少し、現実に土地を提供しようという人は、市街地などで非常に経済的に高い土地を提供するという人には、そういうような方法をとったらどうですか。これはこの前たしか小山君だったかその前の大臣だったか、考えますということになっておりますけれども、住宅公団でその問題を考えたことがありますか。
#58
○参考人(稗田治君) ただいま公団で行なっておりますのは、先生のおっしゃいました下の施設の部分でございますが、それにつきまして、もちろん基準の工事費がございますけれども、ほぼ全額でございますが、七分五厘、十年という資金で立てかえまして、十年間にこちらへ割賦払い込んでもらうという方式をとっておるわけでございます。なお、それだけでは都心部の土地が使いにくいものですから、今度は一時金としまして、一部分利用する比率に応じましてこちらが土地の用地費を払う、そのかわり地代という点は相殺する、そういう方式を昨年から始めたわけでございます。先生のおっしゃいました地下の三階から床の部分についての構造体、もちろん上に住宅がのるのでございますので、それはもちろん下の柱、はりがささえになっているのは当然でございますけれども、その場合に、その資金をどういう公団の資金で出すかということになるかと思うのです。その場合に、住宅の建設費という形でそれを支出いたしますと、やはり七十年、五%というようなことで上の住宅の家賃の計算にそれを償却費として入れてくることになるわけでございます。したがいまして、地主側にとりましては非常によろしいのでございますけれども、多少家賃が高くなり、今日の住宅困窮者にはちょっと実情に合わないんじゃないかというふうな懸念も生じてくるわけでございます。したがいまして、さような助成的な措置をするとすれば、そこに公団の資金の中に、既成市街地の立体化を促進する、そういった意味の補助金的な性格の資金が入ってこないと、ちょっと家賃が苦しいんじゃないかという感じでございます。
#59
○田中一君 たとえば東村山から通勤するというと、往復三時間かかる、自分の職場まで。いまのような土地におった人が、かりに何%家賃が高くなるか知らぬけれども、たいしたものじゃない。三時間往復して、そして自分の生命力を消耗させる、それからいろいろな費用がかかる。自分は会社から通勤費をもらえばいい、しかし家族もいる、子供もいる、それは通勤費がかかる。こういうものを実際比較してみると、負担じゃないですよ、安いと思うんです。逆に安いんじゃないかと思うんです。それは経済的な価値があるところですから安い、そういう計算したことはないのですか、私は安いと思うのです、かえって逆に。だから家賃の面だけを見て生計費を考える必要はないです。東村山に家を持ったために、家賃は安いけれども、それに付随するところのいろいろな費用がかかり過ぎるということもある。だから、そういう計算をしたことがありますかということを聞いておる。もしなければ、そういう方法も考えたらどうかということを聞いておる。やはり経済価値の高いところの地主は、自分が相当利用する力はないけれども、もうけたい気持ちを持っている、だれもそうですが。しかし、それをいよいよ提供する以上、相当な自分のほうに利益がなくちゃいやだということになる。まあ、そういう方法でいけば建築費のほうは五、六万程度あれば床張って、一階二階三階四階の床張ってブロックでも積んでアルミサッシュでも張れば、五、六万あったらできるのじゃないかと思う。そういうものでもう少し安く四階建てのものが自分の手に入ると、これはやってもいい気持ちになる。その金も貸してやればなおさらいいわけです。やはり私は今日のいまのような形でいきますと、これはもう過大都市どころの騒ぎじゃなくなっちゃうと思うのですよ。そうして都心にはまだまだたくさんな空間がありますが、これなども十年以上稗田君御承知のようにぼくは主張し続けてきておる。最近は公害が云々ということを言い出す。公害の問題は住宅の問題と別です。公害の問題は、政府なり公共団体が姿勢を正してそれを除去するという方法をとらなければならぬ。だから、いま申し上げたような考え方をひとつ具体的にはじき出してみたらどうですか。いまの本年度の何玉戸か知らぬけれども、げたばき住宅にしても、これが都心じゃない、そうでないところに、仕事がむずかしいものだから、用地の問題が解決しないものだから、どうも遠くへ遠くへいって、本来の足借り住宅の姿でないというようにぼくは見受けられるわけです。そこであえてこういうことを伺っているのですから、これはひとつまともに研究してみたらどうですか。金の出しようがあるとかないとかいう問題じゃない。自分が五階から上の住宅を建てるには、いやおうなしに柱ないしはりを建てなければならぬ、それを若干でも地主に負担させようというところに無理がある。
#60
○参考人(稗田治君) ただいま田中先生の御意見につきまして、いろいろ具体的な事例につきまして十分検討いたしたいと思います。
#61
○参考人(林敬三君) いま、いろいろ御意見承って、申すまでもないことでございますが、この市街地住宅というものの建設に当初から着手いたしまして、やはり目的は御指摘のように働く場所と住む場所、これが近いところにあるということは一番望ましいことでありましょう。まあ、公害とか子供の教育とかいろいろありましょうけれども、それでも職場の近くに住まなければならないという人は大都会にたくさんあると思います。そういう人のために住宅を提供するということ、それからあわせて市街地をりっぱにしていって、放っておけば小さな、また、ひどいものが建ってしまうおそれがあるところが、適当な空間と適当な緑と太陽があって、そうして立体化するけれども、きれいな街区になっていくということ、これは大事なことでございますので、そういう目的のために、この市街地住宅の建設ということは、公団としても大きな、むしろ、将来一番伸びのある事業としてやっていきたいということは全く御同感でございます。それで、私、公団に参りましてから二年近くになりますが、公団の職員で一番やりたがる、また、一番張り合いを持っているのは、こういう大都会地の中心部になっているところを面開発していく、そうして、都市を再開発していく、拠点にしていくということに従事することをもって一番みな職員は希望して、希望しているというような状態でございます。ただし、そこに予算の制約もありまするし、面開発といって地所を買います場合に、希望はなかなかたくさんきておりますけれども、満たすわけにまいりません。同時に、お話しのありましたいわゆるげたばき住宅といいますか、地主に土地を提供してもらって、その上に空間借地権といいますか、それを借りまして家を建てるということも、大いに奨励しなければならないのでありますが、実は相当行き詰まっております。これは名古屋とか大阪とか広島とかへ行きますと、ずいぶん希望者がある。東京は土地の値上がりがひどいのでありましょうか、うかつにそういう公団に貸して、固まったきちっとした建物が建ってしまって、そして借地料が少なかったらば、先々へいって値上がりがしたときにというような利害計算が地主の側にもあると存じますが、なかなか地主間でまとまらなくて、そういう土地の提供がない。そこで、いま申し上げましたような一部を、借地料にかわってそれだけの、権利の部分だけを買収するというようなことをやりますと、面開発をふやすとか、それから、そのほかいろいろ御指摘のありました方向のその地主に有利になるような計算をしてやるというようなことを、非常に小さな部門でありますが、徐徐にやっておりますが、大きな効果はないわけでございます。で、その一階、二階のところ、施設部分と申しますか、これをこっちでつくってやって、十年間で地主に買わせるという方法をやっておりますのを、もう少しこれを骨組みだけにしてしまって、そうすれば非常に安いものになるし、あとは地主がみずから施設するか、あるいは入る人に施設させるか、そういうことによってやったらという御提案だと思いますが、これは私どもも真剣に検討いたします。そして、これは建設省とも相談いたさなければなりませんが、将来そういう検討の結果、成果を得ますれば実行していきたいものだと思うのでございますが、ひとつ検討さしていただきたいと思います。実は、きょうは田中先生からの質問の予想があるということで、私どもも準備をしたんですが、それは建物の施設の部分ですね、これを全部ただにしてしまう、公団で全部やってしまうという場合どうだという御質問があるようにして答弁集はできてるのでございます。(笑声)それによりますと、家賃のほうにはね返って、これではどうにもならぬというのが、こまかい計算まで出ているのでございますが、ちょっと御質問違いましたものですから……。これはひとつ大切な御示唆として真剣に検討さしていただきたいと思います。
#62
○田中一君 いまの問題、住宅金融公庫の中高層はどれくらいの実績ですか。
#63
○参考人(師岡健四郎君) 公庫の中高層は相当力を入れてやってまいっておりまして、予算におきまする中高層の割合は、大体三〇%ぐらいに上げてきております。この申し込みでありますが、非常に申し込みが多いんで、五、六倍、なかなかさばき切れないくらい申し込みが多い状態になっております。いろいろ中高層の建築につきまして指導もしておりますが、大体、いまお話の出ましたような問題点につきまして、私ども検討したり、また改善をして進めてまいりたい、かように思います。
#64
○田中一君 三橋君、住宅公団の建設する市街地住宅のげたばき住宅と、住宅金融公庫の建設する中高層住宅と、いいところだけをとってみると飛びつく形が生まれると思うのです。何といっても、住宅公団のほうでは、かかる金はかけるのです、自分で建てるのですから。これはたいしたことはない、一坪十三万円程度のものは出してくれているように聞いておりますが、住宅金融公庫の中高層ってやつは、とにかく半分はどうしても自分が金を負担しなければ建てられないわけなんです。これは、政府が予算上きめている標準建設費というものがうんと低いから、それの幾らというような融資をしているから、住宅金融公庫のは、金をどうしても半分くらい持たなければできないのですね。そういうところが住宅金融公庫と住宅公団との違いだというのならいざ知らず、いいところはどこまでも取り上げて、そうして住宅資金融資と、それから自分の建設するという面のいいところをとって、新しい市街地住宅の基本的な計算をし直すということが一番いいのじゃないかと思うんですよ。建設大臣、これはあなたまだいろんなことがおわかりにならぬと思うけれども、この点ひとつ、住宅金融公庫並びに住宅公団、これらが現在行なっているところの、いろんな条件というものがいかにひどいものかということが、住宅金融公庫の場合にはあなたお気づきになります。これじゃ自己資金がなくちゃできないということにお気づきになります。何となれば公営住宅しかり、標準建設費というものは、いま予算のきめ方が低過ぎるということなんです。住宅公団にしても分譲もやっていますし、それから賃貸もやっています。住宅金融公庫だって、長期の貸し付けだけれども、これまた分譲も行なっています。資金の構成というものが違っているわけなんですよ。こういう点は全くおかしな話なんです。これはでき上がってから今日で約十八年になります。住宅公団にしても十何年になるか――もうそうなってみたら、それが少しもふしぎなことでないのだ、それでいいのだというような考え方でいままできたということは、もうこの際――聞いてみるとあなたは七月で大臣をやめないそうだ、総理がそう言っているそうだから、時間があります。ですからひとつ腰を据えて、住宅問題なり――終戦直後から二十年をこえているわけですよ――住宅問題、住宅金融公庫の融資の方法、住宅公団が事業を遂行するのにネックになっている問題、これらを真剣に考えていただきたいと思う。住宅審議会あたりに相談したからといって、きまる問題じゃございません。ほんとうにそれらに触れて、何が障害になっているのか、何が求められているかということがわからなければだめです。その意味で、ひとつしっかりとこの際、本年度の予算ももう近々通りますから、これはこれとしてその中に織り込んで、是正さるべき市街地再開発の住宅に関する諸問題をひとつ検討してもらうつもりはありませんか。建設大臣に伺います。
#65
○国務大臣(西村英一君) 非常に激励を受けましたが、まあいつまで建設大臣をやるかわかりませんけれども、そろそろ予算が済めば、国会も若干の時間があります。最も重要な住宅問題でございます。ひとつせっかく勉強しまして、御趣旨に沿いたいと思います。ことに市街地の再開発、この問題はいまやはり焦眉の急でございますから、あらゆる方策をとりまして強力に進めたい、かように考えておる次第でございます。
#66
○田中一君 住宅公団に最後の問題一つお伺いしたいのですが、それは住宅公団、数年前までは暮れになると労働組合がストライキをやるので有名です。これはどこにいろいろな問題があるかということを調べたのです。むろん総評中心の春闘、これらと一緒になってやはりよりよい条件をかちとりたいという労働者の当然なる要求は、これはもう認めなければならぬ。しかしそうしたもの以外に、置かれている条件、最近は政府関係機関としての五つの団体が一つになって要求をしている問題の中に、住宅公団の給与の基本給に五公団とのアンバランスがあるということなんです。いますべての労働組合の要求は、五公団が一緒になって、建設省、建設省というより建設省、大蔵省と話し合って一つの回答を出しているような現状です。同時に、その労働組合も、五つの労働組合が一緒になってそうして要求を出しているのが現状であって、これまた一つ進歩している姿だと思うのです。その中で住宅公団の号給表の中に、表というのか何というのか、非常に違っているものがあるのですね、これを一体、この問題は大臣でなくて、人事部長、人事課長に一ぺん相談したことがありますが、解明されておりませんが、これは公団のほうでよく知っているはずです。この点は林さんどうしようとするのか、私がいろいろあっせんをした例から見ますと、どうも大蔵省がうんと言わなければしょうがありません、ここでいまこのしわ寄せ不平等を直すと原資が必要になります、その原資がありませんからどうにもしようがありませんと、こういう答弁なんですが、その点は、これはおそらく住宅公団総裁は、住宅公団職員の低いというこの基準はおそらく心にとめておられると思うのです。それで不満であろうと思います。したがって、あなたから率直に言っていただきたい、そうしてこれに建設大臣がどういう答弁をするか、四十二年度の予算が通ります、むろんそれらのものも入っておりますけれども、それをどう是正していくかということは、ここでもってひとつ林さんのお考えをはっきりと、問題点を示されて、そうして建設大臣答弁していただきたいと思います。
#67
○参考人(林敬三君) 日本住宅公団の労働組合のことについてお話が初めに出ましたが、なかなか依然深刻な対立がございまして、逐次現在正常な方向に向かってお互いに協力しながら、述べるべきは述べ、主張すべきことは主張し、また力を合わすべきところは合わせるという方向に至っておることをうれしく存じております。なお、今後もつとめたいと存じておりますが、基本の第一は、申すまでもなく管理者と申しますか、私ども経営にあずかります者が、絶えず姿勢を正しくすることが第一、正しい心がけを持ち、正しい態度をもって公団の業務運営に当たる、公私にわたってそういう態度をとることが、この労使関係を正常化する一番の原動力だと信じております。また同時に、お互いの立場があるわけです。その立場というものに対する、いわゆる心の配りといいますか、相手側の心を心とする、その立場をよく理解しながら、その上で主張すべきところは主張する、協力すべきところは協力するという態度でまいる、絶えず相手の立場になるということを考えの中に入れながら微力をいたしてまいりたいと存じておるのであります。さてしかし、御指摘のように、給与の号給表というものが、給与の基準にあるわけでありますが、それが関係の建設五公団に比べますと、道路公団は職務給の体系をとっておりまして、体系が違ってまいりましたので、比較が困難でございますが、首都高速道路公団とか、水資源公団、これらと比較をいたしますと、号給表の上では若干の違いが今日までずっと蓄積されて出てまいりまして、初めは住宅公団が一番号給表がよくてトップを切っておったのですが、これが次第々々におくれてまいりまして、号給表の差というものだけを例にとりますと、現時点では、いわゆる中年層以上のところで差が出てきておりますわけでございます。これは差が出ますわけというのは、御承知のように、各公団の職員の年齢構成なども違いますし、それからまたベースアップがございますとき、田中議員さんよく御承知のように、国家公務員の例に準じて、たとえば前年度で言いますと、六%というふうにぴしっときまるわけでございます。そうしますと、住宅公団のように、事業がどんどんと拡充をしてまいりまして、したがって、新人をよけいとらなければならないというものは、平均給が下がってまいりまして、かつその新人は六%増どころではない、初任給というものは、今度よその初任給と一緒にしなければなりませんので、一〇%とか十何%の増にせざるを得ない。そうすると、新人に合わせまして、若いところというものはぐっと率が上がります。そして中堅以上のところというものが、六%どころではない、一一%、二二%になっていくというような状態があるわけでございます。そこで、その結果、それが累年こうして、初めはたいした、ネグレクティブな数字だと思っておりましたものが、なかなかそうでなくなって、差が出てまいりましたこと、私ども公団をおあずかりする者として遺憾なことだと存じている次第であります。もとよりこれは一つの号給表でありまして、それでは実質的に公団に働いている者が給与が悪いかということになりますと、これは各公団の事業の性質も違います。労働条件も違います。昇級条件、昇格条件も違いますし、それからこういう公団のように、わりに新しくできましたところで、よそから転入者がたくさんいるわけでありますが、その前歴の計算のしかたとか、いろいろなことが合わさりまして、現実の実質給与というものはきまっているわけです。したがって、三十五歳の人と四十歳の、というものを比べまして、実質的にどうということはまた別と存じます。しかしながら、号給表というものは、実質給与の差に直ちに結びつくものではございませんけれども、しかし職員の給与の根幹となるものであります。したがって、差がないことが望ましいのであります。またこの号給表の差がありますことは、やがてまた実質給与においても差が来たすという、現実に来たすということにもなりますので、これはいろいろな方途を考えまして、格差解消の方向で鋭意良心を持って、全力をあげて検討してまいりたい、かように考えている次第でございます。
#68
○田中一君 建設大臣、むろんあなたの監督下にある六公団ですか、これは自主権があるはずです。自分の企業体でやっておりますからあるはずです。ところが、あなたのほうからもそれぞれ監理官を出して経営上いろいろ助言もしているでしょう。しかしこういう給与のうちの格差があるということは、やはり生産意欲というか労働意欲に非常にマイナスの面が多いわけです。そこでこれはもう前々からの問題でありますが、あなたがそれは当然だと言ってうそぶくなら別です。それはよくない、だから住宅公団は、もとがそこにあるから格差があるんだ、自分のほうが低いんだ、待遇が悪いんだという点からそれでちょいとストライキなんかやるようなことになっているとするならば、根にそういう不信感があってするならば、それはやはり責任の一端は政府が負わなければならないことです。それを監督管理している建設大臣が負わなければならないということはわかると思うのです。これはむろん大蔵省の法規課長が給与の問題をやっているようですが、何とかひとつよし、この四十二年度はやむを得ない、四十三年度の予算の面においては、それまでは必ずあなたの管理下にある各公団、公社、公庫等は同じく公平にこれは扱うというあなたの決意があれば、これは大蔵省の給与の課長あたりなんか問題はないんです。ただ、いままであなたのほうにある予算を取ろうとする側の諸君が、その辺からとやかく言われると、ほかのほうに影響があるということになると、そういう主張をなかなかできなくなる。予算を取るのも取引していますから、官僚の立場は取引せざるを得ない。そういう機構だけれども、大臣が、そういうアンバランスを是正するという決意でもって臨めばできないわけはないのです。その答弁をひとつ聞きたいと思うのです。
#69
○国務大臣(西村英一君) いま林総裁がいろいろ話されましたことで大体尽きておると思いますが、いろいろいままで各公団とも発達の歴史があっていまのようになっていると思うのです。俸給表が違い格差がある、しかし実質的にはあまり違いない、こういうことでございますけれども、まあ人情としてやはり基本の俸給表に格差があれば、より問題もあろうかと思うのであります。したがいまして、私といたしましては、各公団、公庫等につきましてやはり同一レベルでいかなければならない、かようにいかなければならないと思うのでございます。とかく住宅公団の職員は、いろいろ不穏なことは多少聞いております。したがいまして、私といたしましては、努力いたしまして、格差の解消につとめたい、かように考えておる次第でございます。
#70
○田中一君 もう少し強い意思の発表はできませんか。必ずこれは格差の是正をすると、努力するじゃなくて、あなたがすると言えばいいのです。あなたがきめればいいことなんです。これは原資の問題っきりです。原資は公団のほうに生み出すように方法をとれと言えばいいのです。あなたのほうでやれる問題です。あなたがそれを解消しようと言えばいいのです。努力するなんということを言わないで、あなたの権限の問題なんですよ。
#71
○国務大臣(西村英一君) 解消するにもやはり努力しなければならないので、解消することを目的としてやるわけでございますから、さよう御了承を願いたいと思います。
#72
○田中一君 どうも師岡さん、あなたのほうのほんとのものをわきにしてほかのことを質問しているわけだけれども、これはこの法律全部に関連があるというふうに私は解釈しているのです。出していただいた滞貸償却債権状況の説明をしていただきたいと思います。
#73
○参考人(師岡健四郎君) お手元に差し上げておりますように、滞貸償却の概況は個人、災害、産労に分けまして、さらに件数、金額などに分け、総計して百十六件で千六百九十三万円でございます。それから第二表は滞貸償却の原因別一覧表でございますが、これも各年度別に出ております。延納開始より償却までの期間におきましては一年以上から五年以上までに分けまして出ております。その次は担保物件について出ております。その次は支払い不能となった原因別の表でございまして、一番大きなものは炭鉱離職あるいは行方不明、こういうものが大体償却をいたしました大きなものとなっております。
#74
○田中一君 この場合には、保証人などにも働きかけてどうにもならぬということでやっているのですか。
#75
○参考人(師岡健四郎君) もちろん第一番には本人が払うべきでありまして、その次に保証人に請求する、さらに融資物件を処分するというような方法をとりまして、どうにもならないものにつきまして滞貸償却をいたすのであります。
#76
○委員長(松永忠二君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#77
○委員長(松永忠二君) 速記をつけて。
#78
○田中一君 提案されている保険法の一部改正はこれは妥当と思うのです。これはそうそう質疑すべき問題もないと考えられますが、ただ扱う会社が、この中で団体で漏れているものがありはせぬかと思いますが、その点は。大体これで漏れておりませんか、団体は。
#79
○政府委員(三橋信一君) ただいまの御質問、金融機関で漏れがないかという御質問だと思います。これは過般も申し上げたと思いますが、労働金庫の連合会が抜けております。これは労働金庫そのものが金を貸す団体でございまして、したがいまして金融機関でございます。したがいまして、その連合会は入っておりません。それから信用協同組合連合会、これも会員である者に対してだけ資金の貸し付けをしております。したがいまして、信用協同組合そのものが、これも住宅はやっておりませんので、そういう意味でこれははずしております。もう一つ塩業組合がございますが、これは実は住宅貸し付けの実績が不明でございます。こういうのはほとんどやっていないはずであります。したがいまして、この塩業組合を除いた、それ以外のいわゆる金融機関と称されるもので特に今回追加いたしましたのは、農山漁業関係の住宅を私ども進めたいと思っておりますので、そういう関係のものを特に取り入れてやったということでございまして、現段階におきましては漏ればないというふうに考えております。
#80
○委員長(松永忠二君) 他に御発言もなければ質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#81
○委員長(松永忠二君) 御異議ないと認めます。
 なお、討論採決は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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