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1949/04/28 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第11号
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1949/04/28 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第11号

#1
第005回国会 地方行政委員会 第11号
昭和二十四年四月二十八日(木曜日)
   午前十時五十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○参議院議員選挙の選挙費用に関する
 件
○飲食営業臨時規整法案(衆議院提
 出)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。今日の議題は、先ず最初に参議院議員選挙の選挙費用に関する件、これにつきまして全國選挙管理委員会から説明を求めることといたします。それは近く六月上旬に兵庫縣地方の参議院議員の補欠選挙を行います。そのときの選挙費用をどういうふうに決めるかという問題であります。これは参議院議員選挙法第七十九條によりまして、「選挙運動の費用は、議員候補者一人につき、右の各号の額を超えることができない。一、通常選挙における当該選挙区内の議員の定数を以て選挙人各簿確定の日においてこれに記載された者の総数を除して得た数を命令で定める金額に乘じて得た額」、こういうふうに決めてございます。その命令、つまり総理廳令で定める金額を幾らに決めるか、こういう問題でございます。これは現在の規定は昭和二十二年六月十七日内務省令第三十三号によりまして、地方選挙議員は金額十銭になる、十銭を掛けることになる、物價の値上りの関係でこれでは非常な少額な選挙費になる。不当であるというので改正を総理廳令でしたいというわけなんであります。その説明を求めます。
#3
○政府委員(吉岡惠一君) これは総理廳令で決まつたおりまして、私の方で決める仕事でございますが、参議院の選挙になりますので、皆さんに御相談を頂きたいと思つてお諮りをした次第であります。衆議院議員の選挙費用につきましては、去年の十一月頃改訂をいたしました。知事選挙につきましては今年の二月、又都府縣会議員の選挙についても二月改訂をいたしております。ただ参議院議員の選挙につきましてだけ、去年の一月に決めたままで十銭と決めてありますが、そのままで据置いております。これを改訂をする必要がございますので、私共の案としては書類がちよつと遅れておりますが、大体四十銭ぐらいにしたらどうかと考えております。これは近く五月の初めに告示をいたしまして、六月の初めに選挙をいたす予定になつております兵庫縣の地方選出の議員の選挙があります。それに適用する予定で準備を進めておるわけです。四十銭と彈きました根拠を申上げますると、知事の選挙並びに都府縣会議員の選挙は、やはりこの前二十三年の初めに決めたものの大体四倍、二月決めた際の大体四倍にいたしております。ただ衆議院議員の選挙だけは六十銭のを一円、これは四倍にいたしておりません。これは案議院議員の選挙が今度の総選挙は運動方面において相当制限が嚴しくありましたので、費用もそう掛からないだろうということで六十銭のを一円と、率を違えて変更しておりますが、参議院はやはり選挙運動の方法等は前と同じでありますので、知事の選挙並びに都府縣会議員の選挙に倣つて、正確に四倍ではありませんけれども、知事の選挙、都府縣会議員の選挙は正確に四倍ではありませんけれども、参議院議員の選挙は四倍にしたらどうかと、こういう案であります。大体最初に適用になります兵庫縣で二十二万円くらいの費用になります。
#4
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。現在十銭と決めてあるのを四倍にして四十銭と決めた。それが兵庫縣の場合におきましては二十二万円になる。こういうわけであります。
#5
○藤井新一君 それは現在の物價指数と睨み合わしての算定でございますか。その四十銭というのは基準はどこに求めておりますか。
#6
○政府委員(吉岡惠一君) 物價指数とは、正確に言えば多少違います。物價指数の基準の取り方でございますが、二十三年のこの前決めたときの物價指数と比べますと、二倍ちよつとぐらいになると思いますが、この前の選挙のときの費用、この前の参議院の通常選挙のときの費用、物價指数と比べますと、七倍ぐらいになつたかと思います。物價指数と正確に比例してはちよつといけないのではないか。若し物價指数と正確に比例して決めますと、又知事の選挙並びに都府縣会議員の選挙も、或いは衆議院議員の選挙の方も変えて來なければならないのではないかというわけで、ちよつと正確には行きかねると思いますが、そう物價指数に離れた数字でもない。
#7
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質疑ございませんでしたら、この問題は大体今日はこのぐらいにして置きまして、次の問題に移りたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(岡本愛祐君) 次の議題は……。
#9
○鈴木直人君 ちよつと委員長。今のやつはそのままにして置いて、そのままになりますか、或いは政府のやり方について承認を與えるような措置をするような必要がありますか。
#10
○委員長(岡本愛祐君) 特に法的に承認するという必要はありませんです。すべて政令で決められるわけです。併し選挙に関する重要な問題でありますから、政府の方でここで説明をして、皆さんの御了解を得て置こうというわけです。一應聽いて置きまして、特に何か問題があれば、又來て貰つて、こちらの考えを述べるということに……。
#11
○鈴木直人君 一應これで委員長が異議があるかないかということを決定したら、今のところは大体の意見を聽いて置く、そこで連絡を付けるという……。
#12
○委員長(岡本愛祐君) そういうわけです。特に異議がございましたら、又開くことにいたします。
  ―――――――――――――
#13
○委員長(岡本愛祐君) 次に議題に付しまする事件は、参議院公報にございませんが、飲食営業臨時規整法案が、星島二郎君外六名の衆議院議員提出となりましての予備審査にこちらにかかりました。それで五月一日からの飲食営業の規整をどうするかという問題が確かにあるだろうと思います。只今の飲食営業の禁止の政令は、四月三十日までしか効力がございませんから、若し予備審査を今願いまして、そうして衆議院の本会議が今日午後ございまして、それで衆議院を通過して、こちらが本審査になりまして、皆さんの御努力によつて、この委員会で決を採ることができれば、本会議にできるならばかけて頂きたい。こういう希望が提案者からございます。それをお含みの上で、この飲食営業臨時規整法案の予備審査をいたしたいと思います。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(岡本愛祐君) それでは飲食営業臨時規整法案を議題に供します。先ず神田衆議院議員の説明を求めます。
#15
○衆議院議員(神田博君) 只今議題になりました飲食営業臨時規整法案につきまして、提案者の代表といたしまして、この法案の趣旨を御説明申上げたいと思います。この法案は、只今衆議院におきまして、経済安定委員会において只今討論採決中でございまして、今委員会からお述べ願いましたように、午後の本会議に上提され可決をされる予定を立てております。それで御承知のように現在飲食営業は、旅館、外食券食堂及び喫茶店を除きましては、昭和二十二年政令第百十八号、飲食営業緊急措置令によつて全面的に営業を禁止されております。ところがこの禁令にも拘わらず、事実は料亭、待合等の裏口営業が行われ、而もこれを取締ることは経済的、社会的に非常に困難な状態になつておるのであります。それにも拘わらず、尚この事態を継続して行くということは、國民の生活を不明朗ならしめるのみならず、又この裏口営業に紛れまして、主要食糧等緊要食糧の流通秩序を多分に紊乱することになるのであります。そこでこの際飲食営業につきまして、國民生活の実情に副うような合理的な措置を講じまして、以て國民生活の明朗化を図ると共に、主体食糧等緊要食糧の流通秩序の確立及び税收の確保に資するためにこの法案を提案いたしたような次第でございます。以上の趣旨に則いまして、この法律におきましては、飲食営業を全面的に再開しますが、反面主食及び醤油等の統制食糧につきましては、その流通秩序を紊乱しないような措置をも併せて行い、この面において緊要な食糧の浪費が行われ、或いは闇取引が助長されることを防止する措置をも講じておるのでございます。
 次に、法案の内容の御説明を申上げます。第一條はこの法律の目的でありますが、この法律の主目的が何でありますかは以上の説明によりお分りのことと存じます。第二條は、飲食営業の定義であります。第三條は、飲食営業を営む者はすべて都道府縣知事の営業の許可を受けなければならないことを定めておりますが、営業の許可件数には原則として制限を附さないことになつております。これは飲食営業を営む者に主要な統制食糧の業務用特配をしないからであります。併し一般家庭配給を圧迫する虞れのある場合等には第四項の規定により営業の許可をしてはならないことになつております。第三條第二項は飲食営業を行う前提として公衆衛生及び風俗取締りの観点からそれぞれその項に掲げてある法律の許可を受けなければならないものとし、又第三項の規定は二種以上の飲食営業の兼業が行われる場合、取締りが困難となりますので、この規定により兼業を制限しようとするものであります。第五條から第八條までは主要食糧等の配給秩序を強化した規定でありまして、第五條は飲食営業を営む者の委託加工を禁止し、第六條から第八條までの規定の抜け道を塞いだものであります。第六條においては軽飲食店が主食を提供すること、麺類外食券食堂が麺類以外の主食を提供することを禁止し、第七條及び第八條においては喫茶店以外の飲食営業店の食事又は料理の提供はそれぞれ外食券又は副食券と引換えでなければならないことを規定しております。尚、第八條の副食券は家庭用配給の醤油と引換えに消費者にこれを交付することになつております。第十條は飲食営業者の外食券又は副食券の数の報告義務を規定しておりますが、これが料飲店取締りの手掛りであり、これを基として第十一條の第二項によつて券を用いない飲食営業者に対して許可の取消等の行政処分を行うことになつております。又第十二條から第十六條までは罰則でありますが、從來の政令と異なり、客には適用されないことになつております。
 以上が飲食営業臨時規整法案の概略であります。何とぞ速かに御審議をお願いいたしまして、法案が衆議院から廻付がございましたならば、御協賛をお願いしたいと思います次第であります。簡單でありますが、提案の趣旨をお述べいたしました。
#16
○太田敏兄君 この法案の中にある営業の中で、外食券食堂、それから旅館というような種類のものは、これは國民生活上必要なものであると思いますが、問題は主としてその中の、ここで言えば軽飲食店であると思いますが、御承知のように、今度いよいよ経済九原則を実行に移されて來ますと、一般に國民生活はそれがために相当圧迫を受けまして、一層の國民は耐乏生活を忍ばなければならんことになると予想されておりますけれども、今日におきまして、再び料亭を開こうということはどうであろうかと思うのでありますが、これは民主自由党の方では、かねて國民に公約しておられる筋合もありまして、この際何とかせねば民自党の面目がないということもあるでありましようにつきまして、それがこの法案となつて現われたのであると思うのでありますが、私がお尋ねいたしたいと思うのは、第一点は、現在八千万國民の中で一夜に万金を投ずるような、料亭に易々として登楼し得る階層に属する人が果して何人あるであろうか。勿論これは政府でも確実な数字は分りますまいが、凡そ國民の何割くらいがこの料亭に登楼し得るし、又これを必要とするのかという大体の御見当を承わりたいと思います。
 その次に、第二点としましては、前に申しましたように、國民は一層耐乏生活を覚悟せねばならん、殊に最近予定されておりまする中央、地方の行政整理の結果、更に又一般民間企業の合理化等の関係で、今後失業者はますます続出する状態にあると思うので、彼これ國民の生活はますます窮乏に追いやられるようなことになると予想されるその矢先に、こういつたような料飲を再開するという法案が出、これが実施されるて、國民はこれに対してどう思うか。今政府委員は、この料飲を再開させることによつて世の中の人心を明朗化させるというような提案理由の説明がありましたが、私はこの料飲再開によつて朗らかになる、喜ぶ人は、先にも質問しましたように、私の想像では全國八千万國民中極めて少数の人々に過ぎない。そういう少数の人々のために一般國民が窮乏に喘ぐさ中に、こういつたような料飲を再開することは、果してその時を得ておるものかどうかということも甚だ疑わざるを得んと思うのでありますが、これにつきまして政府当局の御答弁を願いたいと思います。
#17
○委員長(岡本愛祐君) ちよつと皆さんに申上げますが、只今御説明になりましたのは、提案者の一人である神田衆議院議員であります。外に経済安定本部から東畑生活物資局長が政府委員として出席せられております。
#18
○太田敏兄君 ああ、そうですか、それでは提案者の方から御説明を願いたいと思います。
#19
○衆議院議員(神田博君) 只今のお尋ねでございますが、九原則の実施に伴つてかようなことをやるのはどうであるか、こういうような意味の第一点のように伺いました。私共の考えからいたしますれば、九原則を完全に実行するということは、無用な統制はやらない。又統制を強化する面の必要なるものは徹底的に強化するということも、これは九原則の線の一つでございまして、今日のように料飲店が営業の禁止を受けておる、然るに先程説明申上げましたように、取締りも殆んどできかねるというような状態になつておるのでありまして、これを再開せしめて、主食の統制は徹底的に強化して行くということが九原則の趣旨に副うのであると、こういうふうに考えております。更に又料飲店の利用者は、大衆は関係ないというような意味のお尋ねであつたようでありますが、私共の考えを申上げますれば、今日飲食店と称するものが、推定ではありまするが、全國に十二万から数えられております。この大部分は大衆の利用しておりますところの露天商なのでありまして、この高級料理店というようなものは極く僅かな部分でありまして、この法令が施行されましたならば、大衆の大部分が非常にこの法案の目的によつて救済されることになるのでありまして、その面からいたしましても明るい社会が作られて行く、こういう考え方を持つております。失業問題がどうであるかというような御意味もございましたが、これは今度のこの再開によりましてむしろプラスになるのではないか。更に又これは民主自由党といたしまして、これはもう法令の施行時代からの公約でございまして、今日これを実行したいというわけでありまするが、最近の輿論もこの再開を賛成しておる事実もございますので、さよう御了承をお願いいたしたいと思います。
#20
○鈴木直人君 私は先程提案者が説明されたように、從來全面的に料飲店等を中止しておつたために、表面は中止されておるようなことにはなつておるけれども、実際においてはいわゆる裏口に営業されておるというような現実をよく知つておりまするが故に、もう少し政治というものは、やるべきものははつきりやり、やるべからざるものは、その代り嚴重に取締るということが必要である。こういうふうに考えて常に主張いたしておつたのでありますが、從來の政府におきましては、これは関係方面との関係においてそうすることができないのだという説明の下に從來のような政策が取られて來ておつたのでありますが、今回こういうようなはつきりしたことを闡明されるということは、不十分ながら私は賛成いたしておるものであります。ただこの法令を見まして二、三疑問とする点がありまするので御説明を承わりたいと思うのでありますが、その第一点は、いわゆる営業の許可を正式に受けた者においてこの調理加工というものは許されないことになるのでありまするが、調理されて加工したものを他の方面から持込んで來るというような場合においての規定がないのであります。即ち主要食糧のようなものを他の方面から持つて來るということであります。これによりますというと、皆外食券によつて、その外食券の分については飲食店において調理加工をして、そうして渡すことができるということになつておりまして、外から調理加工したものを持込むという点についてははつきりした規定がないのであります。從つてそういうものはこの條文中のどこにいけないということが規定されておるのでありますか。或いは又それは許されるという方針であるか。若しそうであるとするならば、その点からこの線が崩れて來ることは明かであるわけでありまして、その点をどういうふうに運用されようとするかをお伺いしたいと思います。
 それから第二点は、営業の許可を受けないものでありますが、これは第十二條によつてはつきり規定されておるわけでありますが、これによると、「営業」ということになつておるのであります。即ち「営業」というのは、それを以て生活の資料にするという、いわゆる業にすることであるのでありますが、その営業ではなくして、この今まであるところの飲食営業緊急措置令の中の第五條に「官公署、会社等のクラブ、寮その他何等の名義を以てするを問わず、」という句があります。これは営業ではないのであつて、そういうようなところにおいて調理加工されたところのものを持込んでやつて行くというような場合においては、この十二條の適用はないように思われる。即ち営業ではないからそれはないように思われる。ところが前にその規定があつたが今度の規定にはそれがないということになりますと、この点はどういうふうに法律的に措置をするのかという点をお聽きしたいと思うのであります。それから第三点は從來禁止されておる、先程申上げましたが、禁止されておる。併しながらこれは至るところに禁止されておることが行われておつた。警察がそれを取締つたりしておりましたが、併しながらなかなか全部取締るということはできなかつたのでありまして、そこに國民生活の矛盾があつた、又主要食糧の流通秩序の紊乱があつたわけでありますが、今後の許可されたものについては十分許可された業者が分りますから、それを通じて取締つて行く、そうして許可されないでやつているところのものは、これを第十二條の言いますか、そういう点についてはどの程度まで一体取締つて行くか、從來と同じように見ない振りをしているような形でやつて行くのか、その点の政府の要後の方針というものをお聽きして置きたい。私は三点について先ず御質問して置きます。
#21
○衆議院議員(神田博君) 第一点の軽飲食店においては調理加工を許されておらない、そこで持込みはどうなるかというお尋ねでありましたが、各の持込むものについては制限はいたしておりません。これはまあ露骨に言えば自由になるわけでありまして、消費者が自分の食糧の携帶を許されておりますし、又加工食糧については食管法によつても認められておるのでありまして、これを自由に持込むということについては、これは憲法に許された当然の権利でありますし、その点については今回は自由にしておると、こういうことになつております。前の関係におきましては営業そのものを禁じておつた関係上、客の方にも罰則を加えておつたのでありまするが、今度は営業を認めている。その代り業者のいろいろな営業におきまするところの報告義務等を負わせておりますので、そうした手掛りによつて取締りは強化できるわけでありますので、客の場合の持込みについては、自由にしてよろしいのではないかと、こういうふうに相成つております。もつと詳しく申上げますれば、今日すし屋がある。これはまあ御承知のように委託加工でありまして、すし屋も持込営業になつておるのでありますから、そこに現物を提供して、そうして「すし」を作つて頂く、それを料飲店で食うということはこれは自由になるわけであります。そういうふうに御了解を願いたいと思います。
 それからその次の無許可営業はどういうふうになるかというお話でありまするが、これは嚴重に取締るという考えでございます。商社或いは銀行等の寮がどういうような程度にこれをやるかということでありますが、これも具体的な事実によつて認定するより方法がないと思いますが、とにかく営業としてやるようなものでありまするならば、これは該当いたしまするし、営業でないということでありますれば、これは個人の家と同じでありまするから、その点はこの法律の狙つておるところと違いまするからやらないと、こういうことになるのじやないかと考えております。これは前のポツ勅のいわゆる命令とこの法律の建前と違つておりますから、その辺から來る相違とお考え願いたいのであります。
#22
○鈴木直人君 そういたしますと、先程私が読上げました官公署、会社等のクラブ、寮、その他何らの名義がありましても、それは営業ではない。或いは貸席であるとか、或いは寮であるとか、そういうふうなものにおいてはそれは営業者ではないのであるから、そこにおいては自由である。持込んで食べるのは自由であるということは勿論でありますが、そこで主食等を持つて來て、そうして調理をそこに委託して、そうしてそこでやるということも営業でないから、この飲食営業という中には入らないから取締りの外であるというふうに了解していいのかどうかをもう一度お聽きしたいと思います。それから第二は、先程私が申上げました通り、軽飲食店その他において持込んで來るのは差支えないということになつておりますから、その持込むということが一つの從來における裏口営業の糸口になつて、持込んだというような名目の下に調理加工をしたりするというようなことがあり得る。現実において……その場合に第一條の目的であるところの主要食糧等の闇取引を防止して、そうしてその主要食糧等の流通秩序を確立するというような目的に反するような途がそこに出て來るというように考えられるのでありまして、その点は嚴重に取締るということでありますけれども、制度的にそういうことがあり得るというふうに私は考えるのであります。その点はどういうふうにお考えになつておりますか、ということを一つお聽きしたいと思います。
#23
○衆議院議員(神田博君) 第一点の商社或いは銀行等の寮の問題でありまするが、これは具体的の個々の問題になつて來るのじやないかと思いますが、建前から参りますれば、業としないものについてはこの法案は狙つておりませんので、これは営業と認めるか認めないかという、結局これは裁判所の認定ということに最後はなるのじやないかと思います。とにかく営業でないものについてはこの法令は適用されない。営業と認められるならば、それが寮であろうと何であろうと、それは引つかかつて行く。こうお答え申上げるより方法がないのじやないかと思います。その次の持込みの問題でありまするが、調理加工をさせるという場合を考えた場合と、調理加工をさせないということを考えた場合と、いずれがこの主要食糧の取締りが合理的に行くかという問題で考えて参りまするならば、やはり調理加工をさせないということの方が取締上においても取締りがし易いのじやないか。更に又今回の再開に当りましては、副食券というものはこれは非常に大きな役割を持つて参ることになつておりまして、副食券についてはこれは報告義務もございますので、これからは取締りの手掛かりが十分なし得ると、こういうふうに考えておるのであります。
#24
○鈴木直人君 次に御質問して置きたいと思うのですが、第八條の副食券ということは、これは法律にははつきりしておらない。只今の説明によるというと、醤油というものは大豆からできておる。大豆というものは輸入品です。だからしてこの醤油というものを主要食糧の一つにして嚴重に取締らなければならん。そういう点から副食券というものは、醤油の家庭配給からその副食券を持つて來て、そうしてこれで醤油の副食券を出せば醤油を使う料理を食べさせるのだというような説明があつたと思いますが、ここにそういうことが書いてないのであります。法律は相当やはりそういう重要な点については、はつきり書くべきものであると思うのでありますが、ただ單にこの法律の中に副食券と書いただけでははつきりしていない。これはどういう意味において、はつきり醤油の券というようなことにしなかつたかという点を一つお聽きしたいと思います。それからもう一つは第十條でありますが、この十條には報告義務を負わしてあります。併しながらこの報告は副食券と外食券の数について報告義務を負わしておる。そうすると、この料飲店が今月は何枚ありましたというふうに数を書類に書いて、町村長から或いは主務大臣の定める者に出して、そうしてそれによつてそれを審査する、こういうことであるというと、仮に百枚のものを貰つたとしても、二百枚とか、三百枚とか、これは数だから書き得るわけです。その副食券を現に見て言うことではないので、これによつて数を報告するだけでありますから、相当多く数を報告することによつて、第十一條ですか、の数を殖やして許可の取消しを免かれることがあると思うのであつて、この第十條は取締りという点から見て非常に不満足のように思われるのでありますが、これはどういうふうにしてはつきり確認するかということをお聽きいたしたいと思います。先ずその二点を一つ。
#25
○衆議院議員(神田博君) 第八條の副食券というのはどういうものであるかというお尋ねのように承わりましたが、これは物調法にもこのことが書いてあるのでありまして、ここで初めて現われた法律用語ではないのであります。使い馴れておるのでありますから、たまたまこの法案でもこれを物調法から持つて参つたのでありまして、そちらの方を御覽になると、御了解願えると思います。それから次の、第十條の副食券、或いは外食券を市町村長又は主務大臣の定める者の確認を受けて、これを利道府縣知事に報告の義務が規定されております。この確認ということは副食券なり外食券の実物を添えてという意味でありまして、從いまして外食券か副食券の伴わないもので確認を受けるということは考えられない。こういうふうに考えております。
#26
○鈴木直人君 更にお伺いして置きたいと思いまするのは、第三條と、第四條、第八條、第十條、第十一條に「主務大臣」ということを書いてございますが、この「主務大臣」というのは何大臣を意味するものか、お聽きしたいと思います。それから第二点は、今第十條で説明がありましたが、「主務大臣の定める者」ということが法律に書いてあるが、具体的には何を一体主務大臣の定めるものを指すのであるかという点をお聽きしたいと思います。それから第三点は、主務大臣の定めるところによりということを先程申上げました各條に書いてあるのでありますが、この主務大臣の定めるところの要綱というものが法律の中にはつきりしていない。從つて主務大臣が勝手々々にこれを定めるということになるというと、相当官僚独善的なものになるのであつて、こういうものは成るたけ法律の中に加えるか、或いはこういう場合に一つ説明を置いて頂きたいと思うのでありますが、「主務大臣の定める者」というようなものは一体具体的にすべて明らかにされておるものであるかという点をお聽きしたいと思います。いわゆる具体的にその都度、その都度定めるのか、或いは省令等において一般的に規定して置くものであるかというような点ですね。こういうものを一つお聽きしたいと思います。
#27
○衆議院議員(神田博君) 鈴木委員のお尋ねの第一点の「主務大臣」ということは、農林大臣、厚生大臣をこの場合の主務大臣と考えております。
#28
○鈴木直人君 長官ですね。
#29
○衆議院議員(神田博君) 長官でございます。それからその次の「主務大臣の定める者」というものはどういう者かというお尋ねでありましたが、これは主食の場合に公團を利用できるのじやないか、こういうように考えておりまして、公團をも利用できるという意味で「定める者」と、こういうふうに考えたのでございます。それから尚法律にもつと詳しく書いたらいいじやないか、或いは書けないならば何か訓令か、省令等を考えておるかというお尋ねでありましたが、この施行につきましては安定本部総裁の、いわゆる安定本部の訓令を農林、厚生に出しまして、そうして両省の省令が施行される、そこで都道府縣がまちまちにならないような運用にして行きたい、こういうふうに考えております。
#30
○鈴木直人君 もう一つお聽きしたいのは、先程兼業は禁止するのであるというような説明でありましたが、実はこの規定を見たが、実はこの規定を見まして、どこにも兼業を禁止するという規定はない。それが先程の説明によると、第三條ですか、第三條の三項の「都道府縣知事は、第一項の許可をするに当つて、営業の取締上必要な條件を附することができる。」ということで兼業を禁止するのだという説明でありましたが、これについても営業の取締上必要な條件を附するという、如何なる條件であるということがはつきり私共にはしていない。從つて兼業を禁止するというようなことは、この説明でははつきりできないので、私は外食券食堂とか、麺類外食券食堂とかいうような二つくらいのものは兼業してもいいのじやないかというふうに考えられるのでありますが、この点については原則として全部兼業を禁止するということになつておるか、若しなつているとするならば、どの條項によつてそれがなつておるかということを一つお聽きしたいと思います。それから第二点はこの第三條の……。
#31
○委員長(岡本愛祐君) 鈴木さんにちよつと申上げますが、発言中ですが、郵便法等の一部改正案が本会議にかかりまして、記名投票の要求がありましたから、質問中ですが、直ぐ本議場に入つて呉れということでありますから、ちよつと休憩しまして、投票が済みまして又お集まりを願います。中途でございますけれども、今急いでおりますから……。ではちよつと休憩いたします。
   午前十一時三十九分休憩
   ―――――・―――――
   午後五時三十五分開会
#32
○委員長(岡本愛祐君) 只今より再開いたします。速記を止めて。
   午後五時三十六分速記中止
   ―――――・―――――
   午後六時四十九分速記開始
#33
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。これにて本日は散会いたします。
   午後六時五十分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           吉川末次郎君
           岡田喜久治君
   委員
           三木 治朗君
           寺尾  豊君
           藤井 新一君
           林屋亀次郎君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           鈴木 直人君
           太田 敏兄君
           小川 久義君
  衆議院議員
           神田  博君
  政府委員
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   生活物資局長) 東畑 四郎君
   全國選挙管理委
   員会事務局長  吉岡 惠一君
ソース: 国立国会図書館
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