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1949/05/02 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第12号
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1949/05/02 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第12号

#1
第005回国会 地方行政委員会 第12号
昭和二十四年五月二日(月曜日)
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  本日の会議に付した事件
○飲食営業臨時規整法案(衆議院提
 出)
  ―――――――――――――
   午前十時三十一分開会
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。本日は前回に引続き飲食営業臨時規整法案の質疑を続行いたします。御質疑の方は御質問をお願いいたします。尚、今日は安本長官は旅行中でお見えになりませんから、野田副長官が見えております。それか東畑物資局長が見えております。
#3
○三木治朗君 この修正案ができておるようですが、それを先にかけたらどうなんでしようか。
#4
○委員長(岡本愛祐君) まだ質疑が足らないもんですから、質疑を行なつて頂いて、それからこの修正案、私が仮に試案として出ましたそれについては、あと懇談会においていろいろ御相談いたしたい、こういうふうに考えております。
#5
○三木治朗君 分りました。
#6
○鈴木直人君 この前質問継続中に本会議の関係で私質問が中絶しておりましたので、更に継続して二、三質問をたして見たいと思います。先般御質問申上げました際、「主務大臣の定めるところにより、」という規定が第三條、第八條、第十條、第十一條にあり、第十條と第十一條には二つあります。それから「命令の定めるところにより、」というのが第十一條第一項、第二項にあるし、又第三條の第四項には安本総裁の定めるところによりというのがある。更に第三條の第三項には都道府縣知事が條件を附するというような漠然とした案があるので、これは非常に内容がこの法律だけでははつきりしないと思う。若しこのままにして置くというと、從來のような官僚独善的な、或いは取締官憲の自由の解釋によつて営業者が取締を左右されるようなことになりはしないかという御質問をいたしたしのでありましたが、その後のかくのごとき規定は何故作つたかということについて、或る別の場所において橋本、今何しておられますかね、民自党の幹事長をしておるんですか、このお話を聽きましたところが、これは別に連合軍の御方針によつて余り詳しく規定するということになると不便の生ずる場合がある、何故かというと、この飲食営業臨時規整法というものは、我が國の食糧自給態勢と非常な関連を持つておるものであつて、その一環をなすものである、それが第一條に書いてある。從つてこの第一條の目的を達成するためには先ずこの法案で大まかにやつて見るんだ、そうして細かな点については、実は政府のやり方に任してやつて見た場合に、どうも第一條の目的に工合が惡いという場合には、又別のものをやつて見る。これもどうも成功しなかつたら別のものをやつて行くというような相当の自由裁量の範囲というものを当分の間は政府にやらして見て、そうしてこれがうまく行かなかつた場合には臨時規整法というものを廃止するとか、或いは改正するとかというような含みを持つておるところの法案である。從つてそういうふうな全体的なこの法案を運営して行くという点から見て、余り細かに書くということは、却つて第一條の目的を達成する場合に、不便を生ずる場合があるから、こんなふうに漠然としたのであるというのが関係方面の意向であつたように思われるというようなことが、実は橋本幹事長から別の場所においてお聽きして、それでは單なる法規的な立場のみからこの法案を考えるベきではないのかなというような実は暗示を受けたのであります。併しながらその点については東畑さんがよく知つておられる筈だということであつたので、幸いに本日は御出席されておるようですから、そういうような含みを持つた法案であるかどうか、いわゆる本当の法制的立場からこの立法事項をきちんとして行くようなものでなくして、一時試しにやつて見たいというところの法律なんであるから、特に「主務大臣の定めるところにより、」というところを多くしてあるんだというような性質の法案であるかどうかという点をお聽きして見たいと思います。
 それから第二点は、露店は含むということでありましたが、そうだとするならば、第三條の第一項の四号におけるところのその他の営業というところに含ませるという意味であるかどうかということをはつきりお聽きして見たいと思います。
 第三点は、これはこの前もお聽きしましたが、営業の兼業の禁止ということが、この法案にはつきりしていないと申しましたところが、第三條の第三項の知事が「必要な條件を附することかできる。」というところで兼業を禁止すような方針を取つているというようようなことであつたが、從來は旅館と料理屋を兼業しておるところの縣が相当ある。又外食券聽堂と麺類食堂と一緒にやるとか、いろいろありますが、これは根本方針として相当大きな問題であります。旅館と料理屋とを兼業した場合と、旅館と料理屋との兼業を一切許さんという場合とは、相当社会生活の上において違つたものか出て参ると思うが、その点をはつきりお聽きしたい。第四点は、当該官吏の立入りすることができるというような法律が大体他の法律にはおるのでありますが、これには書いてありません。これは他の一般法令に讓つて、一般法令に基いた当該官吏の当然の職権によつてこの飲食営業臨時規整法による取締りをするということにしてあるために、特にこの法令にはそれが書いていなのか、それをお聽きいたしたいと思います。それから次には、第三條の第二項に、この法律と他の法律との関係が規定されているわけであります。食品衞生法、風俗営業取締法、旅館業法というのがございますが、これによつて許可を受けたものでなければこの法律の許可を受けられないということになすつておりまするので、この三つの法律との関係ははつきりしておりますが、この法律の外に、例えば食管法とか、或いは物統令とか、或いは物調法とかいうような法律がございますが、これらの法律の規定と、この飲食営業臨時規整法によるところの規定とが食違つておるというものがあるかどうか分りませんが、或いは今後食違う場合もあるかも知れませんが、この食管法とか、物統令、物調法というようなものの規定するところの條項と、この飲食営業臨時規整法との規定する條項とが食違つておるような場合には、この飲食営業に関する限りはこの法令が優先するものである、この法令が強いのである、他の法令よりもこの法令の方が效果が強いので、他の法令はその間において效果が株殺されるものであるということになるのであるかどうか、この点をお聽きいたしたいと思います。まあこれくらいにして置きます。
#7
○政府委員(東畑四郎君) 私に御質問になりました点だけをお答えいたします。実は飲食営業緊急措置令か四月の三十日で期限が切れますので、政府といたしましては、昨年末以來期限が切れたあとをどうするかという点につきまして、関係方面のデイレクテイブでできました指令でありますので、十分折衝を三月初旬までいたしておつたのであります。その後関係方面ではそれは政府から出してもよろしいし、又民目党から出してもそこは日本にお任せすると、いずれにしても情勢の変化によりまして、その規整の下に料飲店の再開は許可する方針であるということを申されましたので、我々政府部内でも相談をいたしまして、一つ民自党の方で御立案をお願いしたい。今までの三月までのいろいろ経過につきましては、私から民自党政務調査会の方に御説明いたしまして、その後は民自党の責任で御立案を願いたいと、こういうことにいたしておつたのであります。その後の交渉の経過につきまして、私の担当いたしております限りにおきまして、事情を御説明いたしたいと思ひます。
 この法案におきまして、「主務大臣の定めるところにより、」とか、或いは「営業の取締上必要な條件を附することができる。」とか、或いは「食糧の合理的消費に妨げがあるときは、第一項許の可をしてはならない。」或いは第十一條に「命令の定めるところにより、」というような委任事項がございまして、法律で見ますと、これをもう少し立派に明らかにした方がいいという御議論は誠に申さえる通りでございます。ただ問題は料飲店というものが余りにいろいろな複雜な状態でございますので、関係方面におきましても、今後これを運用する場合において一体どうしていいかということにつきましては一應主要食糧、闇取引の取締りという点からも、或いは具体的な面からも相当愼重にこれはやりたい、ここで例えば取締りの條件というようなものにつきましても、我々の折衝いたしましたところにおきましては、成るたけ業体は一つにして貰いたい。外食券食堂、麺類外食券の食堂、軽飲食店、旅館というように業体を一つずつ、兼業を禁止して貰いたいというふうな実はお話がありましたのですが、私といたしましては闇取引に非常な害がある場合はそうであるが、例えば田舎等におきまして、旅館或いは飲食店というものが兼業をいたしておりませんと非常に國民生活上不便な場合がある。それが実体に副わん場合があるというような折衝をいたしておるのでありますけれども、軽飲食店が旅館を兼ねることにつきましてはなかなか了解を得にくかつた。そういうところがはつきりいたしておればよいのでありますが、そこがまだ完全なる了解を得ておりませず、関係方面としましても今後の運用によつて果して害があるかどうかということについての確信がまだ付かないようでございました。從つてここの必要な條件を附するというような点につきましても、要するに原則としては二種類以上の営業を兼ねてはいけない。併しどういう例外を許すかということにつきまして緩急を得たいという氣持がありますが、或いはもつと兼業を許してもよいといし場合は兼業を許すが、兼業を許して闇を助長するということであれば兼業を禁止して貰いたいという含みがあるように実は受取れたのであります。それからここに外食券或いは副食券という一つの切符制ができたのであります。この切符制によりまして、関係方面としては成るたけ初めは営業の自由で、そう無理な制限を付けない。この考え方に二つあつたようであります。初めに非常に営業の許可というのを制限的に考えて少なくして、そうしてそれを運用して行つてやろうという考え方と、成るたけ初めは営業の自由であるからそう無理な制限をしない。しないが、その後の取締りの方法によつて惡いものは営業の許可を取消して行く。こういう行き方でいろいろ折衝したのでありますが、後者の点に問題が移りまして、原則として初めは余り営業の許可というものをやかましく言わない。或る程度の制限を付けて許可をして行つて、その後は副食券、外食券というものの一つ運用によつて営業の取消をして行つたらよいじやないかという、こういう方針に実は変つて來たようであります。又そのためにこの折衝の場合におきましては、副食券というものと外食券というものと、許可に際してはいろいろな來客の予定数、要するに設備でありますとか、或いは設備能力であるとか、或いは場所等によりまして一應來客の定数というものを決めて、それが或る程度の比率を以て副食券の数、食外券の数と見合わない場合にはそれを取消して行く。併しどの程度の副、外食券が集まつた場合には取消すかということにつきましては、確たる今後の料飲店の動きによつて考えて行きたい。一應はこの程度にしても、それをきつくするか或いは柔らかくするかにつきましても多少の彈力性を持ちたいというような意向があつたやうに考えております。それから第十一條等の点につきましては、この前の委員会でも御意見がございましたように、営業の取消しをするという場合には、只今の風俗営業取締法その他のように、やはりこれは聽問をするということでありますが、聽問会をやる場合におきましても、單なる都道府縣知事だけにこれは任すべきではなく、都道府縣知事が取消しをやる場合には農林大臣の承認を得るとか、或いは安本の訓令とかでそういうものをはつきりするということもしたいし、又聽問をする場合においてもこれを公開でやるか、或いは書面でやるか等につきましての細かい手続き等があると思いますが、そういう点につきましてもいろいろ意見もありまして、一應これはよく研究をして何らかの形で人権の保護をしなければならん。この点につきましても、どういう手続でこの人権の保護をするか、聽問をするかということは決まつておつたようでありますが、聽問のやり方につきまして非常な数が多いために、それをどういう形で人権の尊重をするかということにつきましても、実はまだはつきり最後まで決まらずに三月の上旬になつたような次第であります。從いまして御趣旨にありました点は、恐らくそういう趣旨で省令等が出るのだと思いますが、その省令が出る場合におきましても、必ずこれは安定本部の訓令を出すということになつております。安定本部の訓令に基いて農林省が施行の規則を出すわけでありますが、その訓令そのものにつきましては、関係方面とは密接な連絡を取つて、必ずOKを貰つて出さなければならんという状態になつておりますから、仮にこの法案が成立いたしました上におきましても、我々といたしましては議会等の御意見を十分尊重いたしまして、尚、関係方面とも折衝し、この法の運用が御趣旨に副うように努力する機会はあると思うのでございますが、そこの細かい点等につきましては、業態が複雜でありますために、はつきりと法律に書きにくい場合もあるやに想像いたします。こういう事情になつております。その後民自党の方から向うに御折衝になつた次第でつきましては、政府といたしましては間接に伺つておるだけの次第です。
#8
○衆議院議員(神田博君) 鈴木委員のお尋ね、本法と食管法その他の関係と競合のあつた場合、本法が優先するかというお話がございました。又関係があるかないかという意味のように承わつたのでありますが、大体お尋ねの御趣旨のように関係はない筈でありますが、若しあるといたしますれば、臨時立法でありますから本法が優先する、こういうふうに考えております。
#9
○鈴木直人君 さつきの官吏が立入りをする場合に、これによると権限がないわけですね。それはどういうものに基いてやるのですか。
#10
○衆議院議員(神田博君) それは食管法等の根拠法でできると思います。それから物調法の関係で規定がございますから。
#11
○委員長(岡本愛祐君) その点政府は如何ですか。今鈴木委員の御質問の立入りの場合の権限問題……。
#12
○政府委員(東畑四郎君) それは提案者の御意見通りと思います。もう一つ私に対する御質問でありましたが、露店を含むかという御質問でございます。露店は軽飲食店という中に含むと思います。
#13
○西郷吉之助君 私は本案審議の進行につきまして意見と申しますが、まだ質疑が残つておるかと存じますが、ここに岡本試案による修正案が出ておりますから、直ちにこの修正案につきまして懇談会を開いて頂きまして、その席で意見を交換してこれを纏める。そういうふうにお取計いを願いたい。
   〔「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(岡本愛祐君) 只今西郷委員から、一應質疑はこのくらいにして置いて、懇談会を開いて貰いたいという御要求がございました。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(岡本愛祐君) それでは委員会はこれで散会いたします。
   午前十時五十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           岡田喜久治君
   委員
           三木 治朗君
           寺尾  豊君
           林屋亀次郎君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           鈴木 直人君
  衆議院議員
           神田  博君
  政府委員
   経済安定本部副
   長官      野田 信夫君
   総理廰事務官
   (経済安定本部
  生活物資局長)  東畑 四郎君
ソース: 国立国会図書館
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