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1967/06/08 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 議院運営委員会 第16号
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1967/06/08 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 議院運営委員会 第16号

#1
第055回国会 議院運営委員会 第16号
昭和四十二年六月八日(木曜日)
   午後一時三十九分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月八日
    辞任         補欠選任
     光村 甚助君     中村 順造君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         鍋島 直紹君
    理 事
                沢田 一精君
                園田 清充君
                徳永 正利君
                加瀬  完君
                永岡 光治君
                多田 省吾君
    委 員
                後藤 義隆君
                近藤英一郎君
                玉置 和郎君
                任田 新治君
                中津井 真君
                宮崎 正雄君
                山内 一郎君
                中村 順造君
                山崎  昇君
        ─────
       副  議  長  河野 謙三君
        ─────
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  水田三喜男君
       国 務 大 臣  松平 勇雄君
   政府委員
       内閣官房副長官  木村 俊夫君
       行政管理庁行政
       管理局長     大国  彰君
       大蔵政務次官   米田 正文君
       大蔵省主計局次
       長        武藤謙二郎君
       大蔵省銀行局長  澄田  智君
       通商産業大臣官
       房長       大慈彌嘉久君
   事務局側
       事 務 総 長  宮坂 完孝君
       事 務 次 長  岸田  実君
       議 事 部 長  海保 勇三君
       委 員 部 長  佐藤 吉弘君
       記 録 部 長  佐藤 忠雄君
       警 務 部 長  西村 健一君
       庶 務 部 長  若江 幾造君
       管 理 部 長  二見 次夫君
       渉 外 部 長  荒木外喜三君
   法制局側
       法 制 局 長  今枝 常男君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第五局長   佐藤 三郎君
    ―――――――――――――
 本日の会議に付した案件
○永年在職議員の表彰に関する件
○地方制度調査会委員の推薦に関する件
○選挙制度審議会特別委員の推薦に関する件
○国務大臣の報告及びこれに対する質疑に関する
 件
○本会議における議案の趣旨説明聴取及び質疑に
 関する件
○人事案件の取扱いに関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(鍋島直紹君) 議院運営委員会を開会いたします。
 永年在職議員の表彰に関する件を議題といたします。
 本院議員野溝勝君には、六月一日をもって、国会議員としてその職にあること二十五年に達せられたのでありますが、理事会において協議いたしました結果、前例にならい、明九日の本会議において、お手元の案文により、院議をもってこれを表彰するとともに、全議員の拠出により肖像画を贈呈することに意見が一致いたしました。
 右理事会申し合わせのとおり決定することに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、野溝君の氏名は本院玄関正面の銅板に篆刻することになっております。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(鍋島直紹君) 次に、地方制度調査会委員及び選挙制度審議会特別委員の推薦に関する件を議題といたします。
 まず、事務総長の報告を求めます。
#5
○事務総長(宮坂完孝君) 地方制度調査会委員でありました本院議員林虎雄君は、去る五月二十七日常任委員長に選任されましたため、国会法第三十一条第二項の規定により、同調査会委員の職は解かれたものとなりました。
 また、去る二日、内閣総理大臣から、選挙制度審議会特別委員本院議員鈴木壽君から同審議会特別委員辞任の申し出があったので、後任者の推薦を願いたいとの申し出がございました。
 両委員の後任につきましては、前任者の所属会派日本社会党から、地方制度調査会委員に成瀬幡治君を、選挙制度審議会特別委員に大矢正君を推薦されたい旨の届け出がございました。
 議長といたしましては、以上の方々を内閣に推薦いたしたいと存じております。
#6
○委員長(鍋島直紹君) 本件につきましては、ただいま報告のとおり推薦することに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(鍋島直紹君) 次に国務大臣の報告に関し、事務総長の報告を求めます。
#9
○事務総長(宮坂完孝君) 本日、内閣総理大臣から、明九日、本院の会議において、倉石農林大臣が、林業基本法に基づく昭和四十一年度年次報告及び昭和四十二年度林業施策について発言いたしたい旨の通告に接しました。
 以上御報告申し上げます。
#10
○委員長(鍋島直紹君) ただいま事務総長が報告いたしました国務大臣の報告に対しましては、理事会において協議いたしました結果、日本社会党一人十五分、公明党一人十分の質疑を行なうこととし、その順序は大会派順とすることに意見が一致いたしました。
 右理事会申し合わせのとおり決定することに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#12
○委員長(鍋島直紹君) 次に、本会議における議案の趣旨説明聴取及び質疑に関する件を議題といたします。
 理事会において協議いたしましたところ、先般内閣から予備審査のため送付されました「石油開発公団法案」及び「動力炉・核燃料開発事業団法案」につき、それぞれその趣旨説明を聴取するとともに、両件を一括して、日本社会党一人十五分、民主社会党一人十分の質疑を行なうこととし、その順序は大会派順とすることに意見が一致いたしました。
 右理事会申し合わせのとおり決定することに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#14
○委員長(鍋島直紹君) 次に、人事案件の取り扱いに関連して、加瀬委員その他の委員から発言を求められております。
 なお、本件に関しましては、政府側から、松平行政管理庁長官、米川大蔵政務次官、木村内閣官房副長官、大慈彌通産省官房長、会計検査院から佐藤第五局長が出席されております。水田大蔵大臣も後刻御出席の予定でございます。
 それでは発言を許します。加瀬君。
#15
○加瀬完君 閣議は、二月七日、それから三月三十一日、両回にわたりまして、公団など特殊法人の役員人事は、各省庁からの天下り人事を極力避けて、広く人材を登用する、こういう基本方針をきめたと報道されておりますが、そのとおりでございますか。
#16
○政府委員(木村俊夫君) お答えいたします。
 二月の七日に閣議了解をいたしました。その閣議了解の内容は、広く人材を登用するため、公社、公団等、特殊法人の役員の任命については、事前に内閣官房長官と協議すること、こういう内容でございます。重ねて、いまお話がありました三月三十一日の閣議で申し合わせをいたしました。その申し合わせの趣旨は、公団、事業団等、役員の人事については、前広に官房長官に協議する、こういうことを決定いたしました。
#17
○加瀬完君 現在の公団、公庫等の役員人事がどのような構成になっているか。伝えられるところによりますと、特殊法人が百八ございますね、そのうち役員ポストは七百五十七、このうち三百九十八はいわゆる官僚出身者であると言われております。三百九十八人の内訳は、大蔵省が七十一、農林省六十五、通産五十一、建設三十二、運輸三十、文部二十五、このようなものが主なる構成であると伝えられておりますが、そのとおりですか。
#18
○政府委員(木村俊夫君) いまお示しになりましたとおりでございます。
#19
○加瀬完君 私も、日本住宅公団等、公団、公庫、事業団のうち規模の大きいもの四十について調査をいたしてまいりますと、正副総裁、正副理事長、これは六十ポストがありまして、そのうち五十一人が――実に八五%でございますが、これは全部高級公務員の出身者によって占められております。理事は百三十三人。全体の理事以上の役員の二百七十九人のうち百八十四人が高級官僚によって占められている。これはお認めになりますか。
#20
○政府委員(木村俊夫君) そのとおりであります。
#21
○加瀬完君 中でも、大蔵省と農林省が非常に数が多いわけでございますが、ただいまの副長官の御説明のとおりですと、何ゆえに、大蔵、農林だけをたくさん採用しなければ、人材登用ということにならないのか、この間の御説明をいただきたい。
#22
○政府委員(木村俊夫君) 大蔵、農林省出身の役員の数が特に多いというお尋ねでございましたが、いまおあげになりました公社、公団、事業団等、政府関係機関には、その成り立ちから申しまして、特に大蔵省あるいは農林省と関係の深い公団、公社が多いという性格からまいります。もちろん、政府の役員選考の方針におきましては、広く人材を選考するとの方針がございますが、その選考にあたりまして、特にそういう適当な人材だ、ということから出ておるものと考えます。
#23
○加瀬完君 その御説明には承服できにくい点がございますので、後刻重ねて伺うことにいたします。
 行政管理庁長官に伺いたいのでありますが、先般、臨時行政調査会の方面から、特殊法人の人事は高級官僚の退職のはけ口となりつつある。特殊法人が各省庁の出先機関化して、それぞれの省庁のセクト主義の弊害をそのまま持ち込んでいる。かつまた、各省庁は、そういう関係にあるので、特殊法人の合理化というものに積極的につとめてはおらない。これが最たる弊害である、という意見が具申されているようでございますが、この点をどうお考えになりますか。
#24
○国務大臣(松平勇雄君) 特殊法人の人事に関しましては、加瀬委員の御指摘のような点が今日まであったと思いますが、本来、特殊法人というものは、国の機関の一環としての業務を負担するものでありまして、そのため関係省庁から経験の豊かな人が入り込むということ、これを全面的に禁止することは若干無理があると思うわけでございます。臨調の答申も、本省から直接人を出すときは、その役員として出す場合には、大体その役員数の半分以内というようなことも言っておるわけでございまして、まあ臨調といたしましては、そういった天下り人事式なことは好ましくないけれども、しかしそれを全面的に禁止するというわけにはいかないというような趣旨であると思うのでございます。しかし政府といたしましては、臨調の答申を尊重いたしまして、ただいま官房副長官からお話し申し上げましたように、閣議におきまして、今後の人事に関しましては、官房長官の手元において一括して、相互の関係あるいは民間人の登用を勘案してやるような配慮のもとに、関係省庁とともに――関係の大臣とともに相談してきめるというふうになっておりますので、その点は今日よりも多少改良されるのではないかというふうに考えます。
#25
○加瀬完君 この特殊法人は、一定の時期に総発足したわけではもちろんございませんが、当初、設立当時の目標は、官権的、非能率的経営より脱皮するために、民間人の登用による能率の向上ということを、一つの基本方針としておったわけですね。これはお認めになりますか。
#26
○政府委員(木村俊夫君) そのとおりです。
#27
○加瀬完君 それでは、いわゆる官権的、非能率的経営を脱皮するための民間人の登用について、現在までどういうような方法がとられておりますか。
#28
○政府委員(木村俊夫君) 遺憾ではございますが、現在までのところ、はなはだ不満足な結果になっております。しかしながら、先ほど申し上げました閣議了解ないし閣議申し合わせの趣旨によりまして、今後はそういう政府機関に民間の新風をできるだけ送り込みまして、業務の能率化をはかりたいということでございます。
#29
○加瀬完君 まあ結論的に申しますと、いまの機構をそのままにしておいては、そういう副長官のお答えのような結論が出てまいらないわけでございます。それはとにかくとして、政府は、公団等の特殊法人の役員の選考について、適材構成にあまり努力をしておらないのではないかという疑問を私ども持つわけでございます。具体的に申し上げますと、公団等の主たる団体の中で、正副総裁あるいは正副理事長、これらの最高幹部のポストを全部官僚出身者だけで占めている団体を明示いたしますと、公団は十一ございますね。そのうち、日本住宅公団、愛知用水公団、日本道路公団、首都高速道路公団、森林開発公団、空港公団、農地開発機械公団、特定船舶整備公団、日本鉄道建設公団、以上九は――十一分の九は官僚出身で押えられております。事業団のおもなるもの十八を調べてみますと、年金福祉事業団、簡易保険事業団、日本蚕繭事業団、中小企業退職金共済事業団、労働福祉事業団、新技術開発事業団、公害防止事業団、八郎潟新農村建設事業団、糖価安定事業団、海外技術協力事業団、海外移住事業団、金属鉱物探鉱促進事業団、小規模企業共済事業団、畜産振興事業団、石炭鉱業合理化事業団――十八分の十五は全部高級官僚によって総裁、副総裁あるいは理事長、副理事長が占められております。公庫、金庫は、十二のうち、国民金融公庫、住宅金融公庫、農林漁業金融公庫、医療金融公庫、中小企業信用保険公庫、公営企業金融公庫、日本開発銀行、日本輸出入銀行、それに中小企業金融公庫――これだけの九つが、最高幹部は全員官僚出身かあるいは一つは公社の横すべり人市で独占されておるわけです。これはお認めになりますね。
#30
○政府委員(木村俊夫君) いま全部とおっしゃいましたが、正副総裁の中でいずれか一方が公務員出身……。
#31
○加瀬完君 その調査、違っております。
#32
○政府委員(木村俊夫君) 全部じゃございません。たとえば北海道東北開発公庫、これは総裁が大蔵出身でございますが、副総裁は公務員ではございません。医療金融公庫も総裁が公務員で、中小企業信用保険公庫は……。
#33
○加瀬完君 北海道東北なんて私は言いませんよ。いま副長官のお手元にある表は、たとえば公務員であって財界に入って、またそこに入ったと、あるいは公務員からこの特殊法人の役員になって、その特殊法人の役員から横すべりをした者は官僚出身の中に入れてないんです。それで数字が違うのです。私はもとまで調べているから、私が申し上げたことに間違いはございません。それは一応おくとして、このような人事が適材登用で能率化された人事と言われますか。みんなこれは官僚が自分できめて、横すべりか、縦すべりか知らぬが、入っているんじゃないですか。これは適材ですか。
#34
○政府委員(木村俊夫君) 先ほど申し上げましたとおり、この公団、公庫等の長の選考にあたりましては、特に適任者を広く各界の識者に求めるという方針には変わりはございません。たまたま官界出身者がその長として起用されておるのが多いのでございます。それらは、その者の人格、識見、手腕等から、適材として登用されておるものと考えます。
#35
○加瀬完君 それでは、次の関係の方たちは、どういうわけで適材適所であるかを御説明いただきたい。あげますよ。日本住宅公団の総裁は元幕僚長、日本住宅公団の総裁に幕僚長でなければならないという適材の理由。監事は郵政省。首都高速道路公団の総裁は元内閣法制局長官、監事は警察庁。阪神高速道路公団は、副総裁が首都圏整備委員会の委員、監事も首都圏整備委員会から出ております。海外移住事業団の理事長は国防会議の事務局長をやっておりました。理事は警察庁出身、監事も警察庁出身。公害防止事業団の理事長は警察庁。原子力燃料公社の理事長は土地調整委員会――原子力燃料公社と土地調整委員会の委員がどういう関係があるのですかね。医療金融公庫の理事は北海道開発庁の出身、石炭鉱業合理化事業団の理事は防衛庁、労働福祉事業団の監事は防衛庁、農地開発機械公団の理事長は神奈川県の元副知事、これらの人がどうして適材適所ということになりますか。無理をなさらずにひとつお答え願います。
#36
○政府委員(木村俊夫君) その経歴等から申しますと、確かに専門的な関係で選考されたとは申し得ませんが、この公団の総裁とか、あるいは非常に高い地位にある者につきましては、むしろ、その専門的知識も必要ではございますが、高い学識、識見その他の点から選ばれたものだと私は思います。
#37
○加瀬完君 質問を繰り返して恐縮ですがね。公団の十一のうち九、公庫、金庫の十二のうち九、おもなる事業団十八のうち十五、これは、正副総裁あるいは理事長は全部官界の出身または公団から横すべりをしたものです。民間人を登用するという、その基本の方針というものはどこにも顕著には出ておらないわけですよ。それで、それは確かに元幕僚長が人材かもしれませんよ。それなら、なぜその住宅公団なら住宅公団、道路公団なら道路公団に、もっと利益のありそうな民間人の登用ということを考えられないか、ここに問題があるわけです。民間人は初めから登用できないようになっておるのじゃありませんか。日本住宅公団をはじめ、公団、公庫、また主たる事業団についての役員に関しては、各省の推薦の割り当てが最初からきまっているのではありませんか。
#38
○政府委員(木村俊夫君) いまお話がありました、各省庁によって、いわゆるセクト主義からなわ張りというものがきまっておるのではないかというお尋ねでございますが、そういうワクとか内規は一切ございません。
#39
○加瀬完君 それならば、現在の構成を調べると次のようなことになっているのでありますが、これはワクではないのですか。たとえば住宅金融公庫は、監督官庁は建設省と大蔵省です。総裁は建設省、副総裁は大蔵省、理事は建設省から二人、総理府から一人、経済企画庁から一人、監事は会計検査院から一人、こういう構成になっております。北海道東北開発公庫は、監督官庁は経済企画庁、北海道開発庁、それから大蔵省、総裁は大蔵、理事も大蔵、監事は経済企画庁、こうなっております。水資源開発公団は、経済企画庁、厚生省、農林省、通産省、建設省、これが監督官庁です。で、副総裁は建設省、理事は経済企画庁、農林省、厚生省、通産省、建設省。それに監督官庁ではございませんが、大蔵省が一人入って、監事には行管庁から一人入っている。こういう構成になっています。
 厚生、通産が監督官庁であります公害防止事業団は、役員五に対して内閣一、大蔵一、厚生一、通産一、自治一、こういう割り当てですね。医療金融公庫は役員六で、これは内閣が二、厚生が四ですね。公団、公庫等の生ずる以前に役員の割り当てはきまっていると、どうも推定せざるを得ない。そこで、民間人を盗用するといっても、この関係監督官庁の推薦という形がなければ民間人は就任できない。いわば、悪いことばで言えば、民間人が就任すれば初めからひもつきだ、これが今日まで当然のごとく行なわれてきているのではありませんか。行なわれてきていることは、いま私が例示したことでもはっきりしているのでございますが、これはお認めになりませんか。
#40
○政府委員(木村俊夫君) そのできます政府機関の成り立ちからいって、そういう傾向のあることは認めざるを得ないと思いますが、ただ率直に申し上げますと、やはり従来長い間のならわしとか、そういう例もございます。これを先ほど申し上げました閣議了解または申し合わせの方針にのっとりまして、改善をしていかなければならぬと思いますが、何せ任期もあることでもございます。これを一挙に改善することは非常にむりが生じますので、今後は任期等のチャンスをとらえまして、漸次、しかもできるだけすみやかに改善していきたいと思います。
#41
○加瀬完君 これは、いまの内閣、だけの責任ではありませんが、もう十年以上の特殊法人もあるわけです。しかも大体もうそれぞれ各関係官庁の割り当てのワクの中で役員が出ておって、それが大体二期ば変わらない。そこで、副長官は、民間人も相当採用する方針であるし、登用されているとおっしゃいますが、ただいまあげました四十団体について、総裁、副総裁あるいは理市長、副理事長、それから理事、ここまで含めて、理事以上の幹部に民間人から何人入っているかについて調べて見ると、民間人ゼロというのが九団体ありますよ。一人というのが十四団体、二人か三人というのが十団体、四十のうち三十三はとにかく民間人は三名以下です。あなたの先ほどの御説明とだいぶ違っている。特に、民間人を一人も役員に入れていない団体の中に、公害防止下業団、簡易保険郵便年金福祉専業団、医療金融公庫、農林漁業金融公庫、住宅金融公庫、森林開発公団、年金福祉事業団、こういうものが含まれていますね。これらの団体には、むしろ民間人を入れて、一船国民の世論を聞いて運営をするという必要が、私どもの立場から考えると大いにあると思われるのでありますが、一人も民同人を入れておらない。民間人を登用しようという方針はあったかもしれませんが、初めから行なわれておらないじゃありませんか。いかがですか。
#42
○政府委員(木村俊夫君) その点は、今後におきまして逐次改善してまいりたいと思います。
#43
○加瀬完君 それでは今後は、政府の基本方針としては、人材登用の内容として民間人を多く登用する、そういう方針と了解してよろしいですね。
#44
○政府委員(木村俊夫君) そのような方針で人事を進めたいと思います。
#45
○加瀬完君 現在の構成ではそれと裏はらに、ほとんど官僚によって独占されている。この弊は、おまえの指摘のとおり認める、こういうことですね。
#46
○政府委員(木村俊夫君) 私は、必ずしもその弊とは申しませんが、やはり人事構成上よりよいものにするためには、そういうことがきわめて望ましいという観点からお答えいたしたのであります。
#47
○加瀬完君 人事構成上、民主的に、能率的に一〇〇%運営されているとお認めにならないでしような、現状の構成状態では。いかがですか。
#48
○政府委員(木村俊夫君) やはり人事構成というものは、その機関の能率に非常に影響がございますので、そういう意味合いにおきまして、仰せのとおりいたしたいと考えております。
#49
○加瀬完君 これはあとで……。
 そこで次に、公庫、公団等の役員の給与問題で伺います。月の給与が四十万以上のものが、日本専売公社、日本国有鉄道、日本電信電話公社、日本開発銀行、日本輸出入銀行の五つ。三十五万のものが原子燃料公社、日本住宅公団、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、水資源開発公団、日本鉄道建設公団、新東京国際空港公団、国民金融公庫、住宅金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、公営企業金融公庫、北海道東北開発公庫、医療金融公庫、中小企業信用保険公庫、この十六。三十一万円のものが海外技術協力事業団、雇用促進事業団、産炭地域振興事業団、石炭鉱業合理化事業団、労働福祉事業団、新技術開発事業団、日本原子力船開発事業団、海外移住事業団、愛知用水公団、このほか二十九万のものが三つ、二十八万のものが九つ、こういう現状でありますことはお認めになりますね。
#50
○政府委員(木村俊夫君) そのとおりでございます。
#51
○加瀬完君 そうすると、大臣よりも事務次官よりも高給の者が多数いるわけですね。こういう厚待遇をする理由はなんですか。
#52
○政府委員(木村俊夫君) 御承知のとおり、一般の人事に関する方針は内閣でおきめになるわけでございますが、各役員の給与につきましては大蔵省でやっております。
#53
○加瀬完君 大蔵大臣にひとつ、厚遇をしなければならない理由を御説明いた、だきます。
#54
○国務大臣(水田三喜男君) 公庫、公団等、法律で設立された法人は、国の機関の外にあって国の施策の一環を受け持っているというものでございますので、ここには相当広く一般の人材を求める必要があるということで、この俸給のたてまえも考慮されておるのでありますが、民間の人材を入れるということになりますというと、民間のこの種の事業規模やあるいは経営の実態に応じて、均衡のとれた給与をきめなければならぬということがまず一つでございます。したがって、たてまえが大臣とか総理大臣というようなものとの比較でできているのではない。民間のその種事業内容の規模というようなものと比較して給与の均衝をはかるということをやっておりますので、したがって、総理大臣、閣僚よりも多いというものがいままでできております。ただ、昭和三十九年になって閣僚と総理大臣の給与が直されたことによって、大体、公庫、公団の総裁、理事長の月給も、いま総理大臣より多いものはなくなった。現状はそうでございますが、給与の決定の立て方はそれとの均衡というものからできたものではございません。
#55
○加瀬完君 三十五万円もしくは四十万円というのが二十一あるわけですね。これは大臣の給与よりも多いじゃありませんか。しかも、いま御説明の民間との均衡ということで民間人がたくさん登用されているというのなら話はわかる。民間人をほとんど登用しておらなくて、ほとんど元官僚、しかも公団等の特殊法人の立案は、将来業務を監督するところの官庁によって計画進捗をされ、この関係者の手で給与も決定されているわけです。いいですか。たとえば厚生省なら厚生省、自治省なら自治省という関係官庁が、何々公庫なり何々金庫なりというものをつくって、そうして、そこへだれが横すべりをするかということもあわせてきめて、その給与を幾らときめて、そこへ自分たちが行くわけです。民間人を登用するという方式はどこにあるのか。とられておらないでしょう、現実の事実行為は。これは大臣、どう考えたって、あまり感心した話ということにはならない。幾ら割り引きしたところで、やり方としてあくどいということになりませんか。
#56
○国務大臣(水田三喜男君) たとえば道路公団のごときは、いまは違いますが、民間人を起用いたしました。たまたま、いま役人がその地位にあるということと、民間人を求めるための給与の制度というものは別でございまして、たてまえは、今後、総裁、副総裁、理事、こういう地位にいつでも民間人の適材を求められるようにという給与システムがつくってあるということと、たまたまここに民間人がいないからといって、そういうことは言えないかと思います。
#57
○加瀬完君 それは、おっしゃるとおり、民間人を登用するために高給にするというのはけっこう。それで民間人が入って能率をあげるというのなら何をかいわんや。ところが、いま申し上げましたように、公団、公庫等、特殊法人をつくるときに、関係官庁が計画をして、そして給与もきめて、役員もきめて、役員は関係の官庁のどこから何名出し、大蔵省も一名加える、こういう形で行なわれているわけです。で、先ほど申し上げましたとおり、四十団体のうちに四団体か五団体しか民間人の登用というものは事実行なわれておらない。その民間人だって、それらの官庁のひもつきだ。問題は、自分の将来のポストの給与を自分できめて、何のはじらいもなくその地位についていく、こういう高級官僚の考え方、あるいは政府の処し方というものについては、大臣も責任があるわけです。それを私は問題にしている。きめるのは役人がきめるのです。給与も、役員も。それで自分で入っていく。こういうものの考え方というものは、一体このまま放置されてよろしいのですか。これは政府の責任です。十何年の間、こういうことが繰り返されて、黙認してきたのです。行政管理庁の長官、いかがですか。
#58
○国務大臣(松平勇雄君) 給与問題は所管が私のほうではないのでございますけれども、先ほど大蔵大臣がお話になりましたように、当初の考え方は、民間人から広く人材を登用したいという趣旨のもとにそういった給与体系ができたと思うのでございます。現実は、御指摘のとおり、そういうふうになっていないわけでございます。まあ、そういったあり方は必ずしも好ましい状態でないのでございまして、先ほどお話がありましたように、今後はそういった点を多少でも改善すべく閣議の申し合わせがあったような次第でございまして、あの方針に従って漸次改善してまいりたいというふうに考えております。
#59
○加瀬完君 そうすると、当初の考え方は、給与を高くして民間人を入れて、大いに能率的な効果をあげようということであったが、それを、そういう形ではなくて、役人の古手がみんな多くの場所をふさいでしまったということは、これはこのまま黙認をするわけにはいかないというように、閣議においては了解されたものと考えてよろしいですね。
#60
○国務大臣(松平勇雄君) 役人が必ずしもいけないというわけではなくて、役人でも民間人でも、りっぱな方があればその地位につくのが当然じゃないか。民間人でも、国有鉄道の石田さんのような貿易をやった方が鉄道をおやりになったり、あるいは前の鉄建公団の総裁は開発銀行から来られたというようなこともありまして、いままでの経歴というものも、もちろん大いに参考にいたしますけれども、やはり先ほど官房副長官から話がありましたように、その地位につく方の人格なり識見なり、あるいは手腕力量というものを考慮して地位につかせるわけでありまして、役人が必ずしも悪いとは言えないのでございますが、ただ、いま弊害の一つは、監督官庁の役人が必ず監督しておる特殊法人に入るというような、いままでのあり方は、考慮しなければいけないのじゃないかということであります。
#61
○加瀬完君 いままでのあり方は考慮するといったって、根本的に、官僚的な、非能率的な運営を避けるために人材を民間から登用するのだという基本方針が行なわれないような、あの組織になっているじゃないですか。関係の官庁で公団、公庫等の特殊法人の大体の内容をきめ、ポストもきめ、給与もきめ、入る人もきめるというような慣行が、依然として行なわれているじゃないですか。行なわれていないとは言われないでしょう。いま申し上げたとおり、四十団体のうちの三十五団体も、これはそういうケースによって役員に就任している。だから、それをやめるのか、やめないのかということを聞いているのです。この方針をやめるのか、やめないのか。いい者なら入れる。――いい者、悪い者じゃなくて、そういうやり方、システムを、私は行管ではもっと問題にすべきだと思うのですよ。悪いからこれを入れようという、そういう推薦のしかたというものはありませんから、推薦というのは、形式的にはいい人。いい人が来て何をやっているのか。いい人だといって推薦された者が、みんな十年もあぐらをかいて、能率をさっぱりあげない。そういう特殊法人が幾つも出ている。こういうゆがめられた特殊法人の役員の選出の方法を、一体あらためて考え直すのか考え直さないのか、ということを聞いている。臨調でもそういう意見が出ている。管理庁としてはどうです。
#62
○国務大臣(松平勇雄君) たびたび申し上げるようでございますけれども、役人はいけないというふうには必ずしも臨調でも言っていないわけでありまして、やはりその特殊法人をつくるにつきましては、そういった監督、官庁として必要な理由があってできたわけでありまして、やはりそこの役員としてその仕事に経験の豊かな人があったならば、そういった者を送り込むということも、私は必ずしも悪くはないのじゃないかというふうに考えます。要は、その送り込まれた役員の能力いかんにあるというふうに、いま考えておるわけなのであります。
#63
○加瀬完君 同じことを繰り返して恐縮ですが、あなたはさっきこれをお認めになった。いまの公団等の特殊法人のあり方は、その人事が高級官僚の退職者のはけ口となっている。特殊法人が各官庁の出先管轄機関化している。各省庁のセクト主義の弊害をそのまま持ち込んでいる。したがって、各省庁は法人の合理化に積極性を欠いている。それはお認めになるでしょう。これが、あなたのいい人だと言って選んだ役員たちが多数を占めている公団、公庫のあり方なんです。だから、個人的に、あの人がいいとか悪いとかということを私は言っていない。こういう組織、こういう人的構成というものを黙認している限りはどうにもならないのじゃないですか。しかも、先ほども申し上げましたとおり、いまの機構を許しておくならば、各関係官庁の推薦のない者はこの人事の中には割り込めないという機構になっている。これを、あなたがさっきおっしゃるように、官房長官のところでチェックする必要があるというならば、いま私が述べたように、弊害というものを率直に認めるべきです。かばう必要がありますか。
#64
○国務大臣(松平勇雄君) 別にかばっておるわけじゃないけれども、確かにいままでは弊害があったわけでございます。そこで官房長官もその弊を認めまして、閣議で、今後の特殊法人の人事に関しましては、官房長官のところに一括して持ち込み、そうしてそこの了承を得てきめるというふうになったわけでございまして、全体を私は官房長官のところで見れるんじゃないかと思います。
#65
○加瀬完君 わかりました。そこで、それならば、関係省の次官とか関係の局長というものを、いままでのように当然のごとく天下りをさせることはないと了解してよろしいですか。いままでは、当然のごとく局長や次官が天下りしておった、そういうことをやらない、適材適所だ、絶対に、関係官庁から優先的にポストを与えるということはしないと約束できますか。これは副長官でもけっこうです。
#66
○政府委員(木村俊夫君) 先ほどいろいろお尋ねがございまして、私は、この特殊法人というものは、確かに国の機関でございますから、国の機関の一環として業務を担当しておりますので、当面の問題としては、やはり関係各省庁の経験のある人物を採用するのが、これは非常にその運営上プラスになることは事実でございます。他面、先ほどお話がありましたとおり、将来の特殊法人のあり方としましては、やはり民間から新風を送り込んで、その能率化をはかることもまた大きな点でございます。政府におきましては、そういう二つの面をよく調整いたしまして、今後は――と申しますのは、御承知のとおり、こういう特殊法人の人事は、従来各省庁の人事になっておりまして、これを政府である程度調整をするチャンスがなかったのであります。そこで政府におきましては、先ほど申し上げました内閣官房長官が各省庁の人事を調整するように、閣議了解ないし申し合わせをいたしまして、今後は、いま具体的におっしゃいましたが、これは関係次官に限らず、省庁の直接登用をできるだけひとつ避けたい、こういう方針でございます。
#67
○永岡光治君 関連。これを見てみますと、役人をやめて公団に入りますと、いきなり倍以上のものをもらえるということになっておるわけですね。それほど公務員が低いのか。公務員が正しいとするならば、これはべらぼうに高いということになるわけですが、どういう考えですか。いま大蔵大臣は、民間人を起用するような配慮のもとに考えたと言われるが、公務員は安くてもいいのだ、こういう考えなんですか。
#68
○国務大臣(水田三喜男君) 政府専業の一環を担当するということでございますので、特殊な公庫、公団等法人に就任する場合には、他の民間の仕事を兼ねてもらっては困るということで、全部この事業に専属ということになりますので、そういたしますというと、民間からなかなか人材があっても、いい人を迎えることができない。現に日銀の政策委員というようなものもございますが、これは金融政策について重要な地位にある人でございますが、就任するためには一切の職務から離れるということになりますと、金融界の、ほんとうに政策委員としての職務を果たしてもらえる方には、就任してもらえないというようなことで、民間から人材を求めようとしますと、いまの公務員の給与体系の水準では人を求められないということが実際にございますので、こういう給与体系ができておるということでございます。
#69
○永岡光治君 裏を返せば、いまの役人に人材がないということですね。そういうことになるわけですね。その人材がいないというのに、また人材を必要とするところへ持っていくというのはどういうわけですか。――公務員は兼業をしているわけでもないでしょう。
#70
○国務大臣(水田三喜男君) 人材はいるわけでございますが、給与体系が違っているということでございます。
#71
○加瀬完君 次に、退職金の実例並びに基準について伺いたい。
 挾間茂さんは日本住宅公団の総裁、六年二カ月で一千五百三十九万二千円。上村健太郎さんは日本道路公団総裁、四年二カ月で一千四十万。神崎丈二さんは首都高速道路公団理事長、五年十一カ月で千四百七十六万八千円。塚野忠三さんは森林開発公団総裁、五年二カ月で一千四十七万八千円、島居辰次郎さんは船舶整備公団の理事長、五年五カ月で千五十六万二千円、石田正さんは国民金融公庫の総裁、五年十カ月で千三百万、鈴木啓一さんは住宅金融公庫の総裁、十二年一カ月で二千百万、清井正さんは農林漁業金融公庫の総裁、七年六カ月で千八百七十二万、平田敬一郎さんは日本開発銀行の副総裁並びに総裁、十年で二千六百万、これは推定ですが、これ以下ではありません。数字を出してくれませんから、一応計算すると二千六百万になる。森永貞一郎さんは日本輸出入銀行の総裁、四年三カ月で一千三百二十六万、阪田泰二さんは日本専売公社総裁、四年五カ月で一千三百七十八万、山本茂さんは中小企業信用保険公庫総裁、八年で千九百九十六万、こういう支給がされておりますけれども、間違いございませんね。
#72
○国務大臣(水田三喜男君) 大体間違いありません。
#73
○加瀬完君 大体というのは、これ以下でないということですね。そこで、これは本俸の六五%に在職の月数を掛けたものを基準にするという計算でございますね。
#74
○国務大臣(水田三喜男君) そのとおりでございます。
#75
○加瀬完君 それでは、個人の名前を出して恐縮でございますが、成田東京国際空港公団の総裁の場合は、農地開発公団で三十年十月一日から三十六年九月三十日まで理事長、その退職金が一千二十九万六千円。愛知用水公団の理事長が三十六年十月一日から三十九年九月三十日まで。三十六年九月三十日にやめた翌日、愛知用水公団に就職をいたしまして、これが六百五十五万二千円、新東京国際空港公団の総裁はまだやめませんから、退職手当が出ておりませんが、この人は三回退職手当をもらうわけです。だれかが渡り鳥と言いましたけれども、水田大蔵大臣のお話、またあるいは、いま副長官のお話によりますと、たとえば成田さんは、農地開発機械公団の仕事に専門的な、優秀な方であるとして、これを理事長になすったのでしょう。その方が愛知用水公団の理事長に最適任だというのは一体どういうことなんです。いままでどろこねをやった、今度はまた飛行場はどろこねでいいといって、また新東京国際空港公団の総裁にしたのかどうか知りませんが、こういうのは成田さんだけではありません。何人もおりますね。公団を二つも三つもかわるという人は何人もおりますね。こういう支給の方法をとっていることが、公務員の退職金と比較して合理的ならば、理由はどういうところですか。民間から登用することになった――成田さんは民間だが、民間から登用されておらないで、官界から登用されておる者も多数ある。たとえば事務次官は、二十八年つとめて、勧奨退職で退職金をもらうと一千三十二万。局長ですと、もっと低くなります。二十五年勤続で局長でやめますと六百四十五万。次官になるのは官界で何人もおりませんね。しかも、その退職金は二十八年つとめて一千三十二万が最高だ。それで現在、俸給月額の六十倍をこえてはならないというきまりがある。しかも公務員は一年未満は切り捨てですよ。公団等は一日を一カ月に切り上げるんですよ。非常に有利になっている。こういうふうに公団等の役員の退職金支給基準を特に上げなければならないのは、どういうわけですか。
#76
○国務大臣(水田三喜男君) これも民間との均衡というところから割り出されたものであると聞いております。民間の、たとえば銀行の退職金というものを見まして、公庫、公団等との比較をいたしますと、大体多いところが、こちらの百分の六十五という数字に対応するものが七十から八十五、九十くらいまで民間はいっておる。そうして民間でも低いところは百分の三十ぐらいということで、幅はありますが、大部分はこの百分の六十五より上のほうだというようなことから、この百分の六十五というのが割り出されたわけです。結局、民間の退職金との均衡ということだというふうに説明を聞いております。
#77
○加瀬完君 民間のわりあい高いほうの率の、給料の六五%というものを押えて退職金の基礎にする、けっこうですよ。しかし、赤字会社で、民間であれば当然倒産をしなければならないような特殊法人の役員が六五%の支給を受けているのは、これは民間とは均衡がとれませんね。非常に利益をあげているとか、一応の成績をあげているから、民間に右へならえというならわかる。さっぱり成績があがらなくて、全部役員を交代させなければだめだというような経営をしているものが、同様に六五%の支給を受けている。民間との均衡というなら、赤字会社で役員が引責辞職をしなければならないような業態のものにまで六五%を適用するのは、これは、はなはだ不合理じゃありませんか。大蔵大臣いかがですか。
#78
○国務大臣(水田三喜男君) もう理事者が不適任ということで、業績があがらない、そういう理事者は交代して責任をとるべきだと思っております。
#79
○加瀬完君 交代をしないで六年も七年もつとめているわけだ、やめるときは退職金をもらっているわけだ。
 次に、政府関係の某公益法人の在任四十六カ月の会長の死去に伴う退職慰労金が、三十九年度の決算によると、五千万円出ている。内訳は退職金が千八百六十四万八千円、死亡加算金が九百三十二万四千円、特別慰労金が二千二百二万八千円、計五千万円。どういう算出方法でこの金額になったのか。これば会計検査院が会計検査をしたはずでありますから、その算出方法を御説明願いたい。
#80
○説明員(佐藤三郎君) ただいまの御質問でございますが、これは内規がございまして、その内規で、慰労金は、退職前一年間に支給した報酬額にその在職年数を乗じて得た金額の五分の三に相当する額を基準としてきめるという内規に基づいて支給してございます。それから、特別慰労金が出ておりますが、これは、そのつど、きめるということで支給されておるものであります。
#81
○加瀬完君 あなたのおっしゃる内規というものは、役員退任慰労金支給内規というものですね。その中に報酬額というのがある。この法人は、報酬額を報酬プラス手当プラス一年間の賞与、これを元金として、その六〇%というものの在職年数倍という計算をしている。報酬というのは立法上いかなる意味を持っているか、御検討なさっていますか。
#82
○説明員(佐藤三郎君) 御質問の団体は、日本放送協会のことであろうかと思いますので、その線に沿ってお答え申し上げているのでありますが、そこまでまいりますと、この放送法第十四条で、「左の事項は、経営委員会の議決を経なければならない。」、こう書いてございまして、その中に、「役員の報酬、退職金及び交際費」というのがございます。この法律の第十四条に規定しております「役員の報酬」、これはいわゆる月末に出すもの、それから期末に出すもの、こういったものを含めて報酬と普通使われていることばであります。したがって、この法律の「報酬」という用語そのものを内規に持ってきている、こう解釈している次第であります。
#83
○加瀬完君 これは参議院の法制局長に伺いますが、労働法では、報酬というのは一定の役務の対価となっておって、賞与は入れておりませんね。国家公務員法では給与のことだといって、手当は含まれないという説明がいままで用いられましたね。裁判官関係でも、定期に受ける定額であって、手当は含まれない、こういう解釈をしておりますね。しかも、ただいま御説明がございましたこの放送法の十四条の九号において「役員の報酬、退職金及び交際費(いかなる名目によるかを問わずこれに類するものを含む。)」という、この「役員の報酬、退職金及び交際費」、賞与は、退職金、交際費にも入らないから、役員の報酬というものに入るのだという、放送協会は説明をしているようでございますがね。これについてひとつ法制局の見解を伺いたいわけであります。
 これは、経営委員会の議決に報酬の決定をまかせていることは、名目のいかんを問わず、支払いの合算額はこれ以上のものを支払うべきではないという大ワクの最大の限度を押える趣旨と解すべきじゃありませんか。これ以上のものを出してはならない、最大の限度はここだというものをこの十四条の九号で押えているわけです。したがいまして、経営委員会の義務としては、適宜適時に幾らでも決定して出していいということじゃないので、一つの基準というものを示す必要があるわけですね。基準として示されたものが退任慰労金の支給内規であり、それから役員の報酬支給内規。ですから、役員の報酬支給内規に準じてすべての支払いというものは行なわれるという大きな網がここにかぶされていると考えなければならないと思うんですね。その役員報酬支給内規には給与というものをきめている。給与というのは報酬と役員手当である、こうきめてある。ここでは、報酬プラス役員手当プラス年間の賞与が報酬とは書いてない。会長の報酬は三十万です、役員手当は十万合わせて四十万。これは月額でもって毎月二十日に支給するものであって、それは二口ある。給与は報酬というものと役員手当。報酬というものがはっきり限定されている。ここで報酬というなら、報酬内規からいえば三十万円です。三十万円に四十六カ月をかけ、百分の六十をかけて計算すれば、これは八百二十八万にしかなりませんよ。八百二十八万だけしか支給できないものに千八百六十四万八千円支給しているわけです。ここで私は二つの疑義がある。一つは、内規に違反した支給というものが行なわれること、これは合法か。支給内規があるのに、支給内規にかかわらないで、適当な額を適当な方法できめるというのが、一体違法にならないか。これが一つ。もう一つは、報酬ということばの中に――一般公務員関係あるいは政府の特殊法人の関係で言う報酬というものは給与です、賞与は入らない。――賞与を入れて計算するということが妥当か、こういう問題が法律的にある。法制局長はどうお考えになりますか。
#84
○法制局長(今枝常男君) 初めの、給与の内規があって内規をこえて払った場合、違法になるのではないかというお尋ねでございます。これはその内規がどういう性質のものかによって、一がいにお答えすることはむずかしいと思っております。で、この放送協会の内規が法上どういう規定に基づいてできておるものかということを、実は私、そこをよく詰めておりません。実は問題の所在をここで伺っただけでございますので、突き詰めておりませんが、もしこの内規というものが、普通に考えますと、法を実行する場合に、実行する権能のある者が、それをどのような範囲で法を実行していこうかという、いわば心づもりといいますか、ことばは適当じゃありませんが、そういったものを一応一般的な形でつくっておる場合、よくこれを内規といってつくっているようでございますが、そういう場合でございますと、これは法の運用の一つの内部の心組みということになりますので、これをこえた場合が直ちに違法になるかというと、これはむずかしいのではないかと思われます。それから、もし法の中に、内規に基づいてこれを実行するというようなことがございまして、それに基づいた内規でございますならば、これをこえた場合には違法の問題を生ずるのではないかと、このように考えます。
#85
○加瀬完君 十分この内規の内容を御検討いただかなくて御結論をいただくことは恐縮でございますが、大筋にはこういうことが言われるでしょう。放送法の十四条の九号というもので、「役員の報酬、退職金及び交際費(いかなる名目によるかを問わずこれに類するものを含む。)」では、これが経営委員会の議決を要するということであれば、これは支給の最高限度というものを、自由に野放しにしていいということではなくて、支給の最高限度を経営委員会においてきめろということなんですから、きめなければならない。ですから、給与に対する支給内規というものがあるならば、支給内規はその限度額をきめたものだと、こう解してよろしいじゃないですか。
#86
○法制局長(今枝常男君) 私、その内規がどういう機関によってつくられたかということを……
#87
○加瀬完君 経営委員会がつくったものです。
#88
○法制局長(今枝常男君) そうでございますか。――この第十四条の九号は、これは必ず内規の形にしなければならないということには直ちにはならないのではないかと思います。個々の場合にきめることもあり得るし、内規を定めておることもあり得るというふうに、この規定自身としてはなってくるのではないかと思います。そこで、もし、この執行の適正を期するために、あらかじめ経営委員会自身が内規を定めておりましたとすれば……。
#89
○加瀬完君 その内規は当然一つの基準になるでしょう。
#90
○法制局長(今枝常男君) その内規は基準になります。基準になりますが、そこで、経営委員会があと意思決定なしに内規にそれたものをつくれば、これは違法になるかと思いますが、ちょっと……。
#91
○加瀬完君 経営委員会に報酬あるいは給与というものをきめる権限があるわけです。しかし、毎月々々何千何百人という者の給与をきめられるものじゃないですね。あるいは役員なら役員にしても、今月は役員に手当を幾ら、報酬を幾らにしようかということを毎月きめられるものじゃない。したがって、きめられる権限というものがあれば、当然これは月額支給するものがあるわけですから、これは内規によってきめる筋合いのものですね。その内規によって使われていることばでは、報酬というものは三十万ときまっている。それならば一年の報酬額というものは三十万の十二倍ということに当然解釈できるわけじゃないか。そういうように解釈するのが正常ですね。それをここでは、その報酬支払い内規にある報酬というものと退職金を出すときの報酬というものとが違うのだ。報酬額というものが、報酬と手当と一年間の賞与とを合わせたもので、そうなると千八百六十四万八千円になるのだという計算で、額面どおり受け取れば千何十万という過払いをすると、こういう疑義が当然持たれるような支給をしている。それで合計五千万。大蔵政務次官いらっしゃっておりますが、合計五千万けっこうですよ、幾ら出しても。しかし、国民へのサービスはどうだ。一般の職員へのサービスはどうだ。役員というものには経営委員会というもののお手盛りで五千万円の退職金をきめる。しかもそれは、説明を聞けば了解できないこともないという立場もとれるかもしれぬけれども、内規にきめてあるものとまるで解釈の違う内容をもって計算をしている。こういうやり方に対して、一般の公務員と比べて、あるいは特殊法人と比べて、非常に妥当な方法だということになりますか。これを妥当な方法だとすれば、国家公務員も地方公務員も全部賞与を入れてひとつ退職金を計算してもらいましょうということになりますよ。これはどうです、好ましいとお考えですか。
#92
○政府委員(米田正文君) この内規問題については、私も、もう少し検討してみたいと存じますが、この額の算定方法についても実は十分まだ検討いたしておりませんので、さらに検討をいたしますが、要するに私は、やっぱり焦点は内規というものにおける報酬の解釈の問題になると思いますから、よく検討いたしたいと思います。
#93
○加瀬完君 よく検討してもらわなけりゃなりませんがね。直感的に、いい方法だと思いますか。これがずっと国家公務員、地方公務員にも、あるいは特殊法人の全部の計算に波及してきたらどうなりますか。報酬という、法律で通常使われている概念とは、はずれているのですよ。賞与を入れて退職金の基本給にするということは。そういう誤りを一つ犯している。しかも内規では報酬は三十万となっている。しかるに報酬も手当も賞与まで入れて計算しておる。こういうばかな話がありますか、計算のし方が。大いに問題があるとお考えになりませんか。
#94
○政府委員(米田正文君) いま申し上げましたように、内容的に十分検討した上で申し上げたいと思いますが、かなりの金額でございますから、また検討をした上で……。
#95
○加瀬完君 私は金額を問題にしていません。その方は、なくなった会長はりっぱな人だというから、一億出したって、正当な方法で出されるなら私は問題にすべきことじゃないと思う。しかし、規約があるのに規約違反のやり方で計算をするのはけしからんじゃないかと申し上げているわけです。そのことばかり繰り返して恐縮ですが、結局これは経営委員会できめたんだと、その経営委員会委員は政府が推薦して国会で承認したわけです。われわれも大いに責任がある。だから、こういう者を――自分らできめた内規に違反するようなことをする経営委員は再び出してもらいたくない、今後は。副長官どうですか。十分検討の要がありますね。長くやっている人もありますよ、この経営委員の中には。で、この経営委員が自分らがきめた内規に違反するようなことを――この人にはやりなさい、この人には二百万しかやらないというようなやり方をすることは――たとえばここに死亡加算金がある。死亡加算金。死亡加算金を出すということは内規のどこにもありませんよ。自分らで、かってに死亡加算金をやって――間違った計算をして千八百万計算をして、その五〇%を加算金にしよう。五千万からそれらを引くと二千二百万足らないから、二千二百万を特別慰労金にして、合わせて五千万円でございます。どんぶり勘定でけっこうでございますと、こういうきめ方をしている経営、委員に問題がありませんか。
#96
○政府委員(木村俊夫君) 御承知のとおり、放送事業については特に政府が直接関与しない立場であります。ただ、経営委員の人事につきましては、政府がこれを選考いたしまして国会の御同意を受けることになっております。で、いま大蔵政務次官からお答えいたしましたとおり、もう少し検討さしていただきまして、総合的判断の上にお答えいたしたいと思います。
#97
○加瀬完君 私が、特殊法人でもない日本放送協会を問題にしておりますのは、どうも政府の各種委員あるいは審議会委員、あるいは公団等の特殊法人の人事というものに対して、選考がはなはだずさんだと思うのです。そういう経営委員を出すから、こういうことになる。で、私ばかりで恐縮ですが、話を進めます。
 四十二年二月に海外技術協力事業団理事を退任されました野見山勉さんという方がいますね。この前歴をひとつお聞かせをいただきます。
#98
○政府委員(木村俊夫君) 通産省の官房長から……。
#99
○政府委員(大慈彌嘉久君) お答えをいたします。
 本人は、昭和九年に商工省へ入省しまして、当時の商工省の化学局に勤務をいたしました後に、昭和二十七年に退職をいたしまして、海外市場調査会に入っております。その後、海外市場調査会は海外貿易振興会というふうに組織が変わっておりますが、そのまままいりまして、昭和三十三年に中小企業信用保険公庫の理事になりまして、三十七年にただいま御指摘いただきました海外技術協力事業団の専務理事に回ったわけでございます。以後はただいまお話のございましたように、本年の二月にやめまして、現在民間の工業会の専務理事をやっております。
#100
○加瀬完君 いまお話がございましたように、二十七年から三十三年まで海外市場調査会におりましたね。三十三年から三十七年まで中小企業信用保険公庫の理事、これは特殊法人ですね。三十七年から四十二年まで海外技術協力事業団の理事、その方が商工省化学局化学肥料部の肥料第一課長でありましたね。それで、昭電事件のとき日野原被告から五万円の収賄をしたというので、二十七年の十月二十五日、東京地裁で懲役六カ月、執行猶予三年の判決を受けておりますね。それで二十八年の、五月に一応控訴したわけですが、控訴を取り下げました。したがって、この方の執行猶予は、期間は三十一年の五月まであるわけですね。この間において海外市場調査会に採用されたということになりますね。海外市場調査会は、これは財団法人ですね。
#101
○政府委員(大慈彌嘉久君) 御指摘のとおりでございます。
#102
○加瀬完君 民法の六十七条の法人の業務の監督の中には、「法人ノ業務ハ主務官庁ノ監督ニ属ス」、「主務官庁ハ何時ニテモ職権ヲ以テ法人ノ業務及ヒ財産ノ状況ヲ検査スルコトヲ得」とあるわけですが、しかもその監督官庁である通産省がこの海外市場調査会に野見山さんを推薦をしているのですね、執行猶予期間のものを。民法施行法の二十七条には、「剥奪公権者及ヒ停止公権者ハ法人ノ理事、監事又ハ清算人タルコトヲ得ス」ということがありますね。これは理事でも監事でもないかもしれませんけれども、少なくとも監督権のある主務官庁が、執行猶予中の者を、政府の機関ではありませんが、財団法人に推薦をしたということは、あなたがおやりになったのでないことはわかっておりますけれども、一体、当を得たやり方だとお考えになりますか。これは副長官に伺います。
#103
○政府委員(木村俊夫君) 私、いま初めて承りましたが、一般的に申しまして、どういう事情があってそういう人事をいたしたか、この場ではお答えいたしかねますが、まあ人事の方針から申しましても、また世間の良識から申しましても、たいへん望ましくないことだと思います。
#104
○加瀬完君 その望ましくない人事は、民間の財団法人にだけ就職さしたわけじゃないんですね。執行猶予期間は切れましたけれども、三十三年から三十七年まで中小企業信用保険公庫の理事、これは政府の特殊法人ですね。それから三十七年から四十二年までは海外技術協力事業団の理事、その前のジェトロの前身がありますから、結局、三つの特殊法人の役員にさせているわけです。人材を登用するとか、役人だってりっぱな人がいるんだからというので、執行猶予になるほどの――何をなさったか知りませんけれども、それがりっぱな例になりますか。昭電事件の関係で五万円もらったというのがりっぱな経歴ということになりますか。こういう人事がありますよ。これでも、特殊法人の役員の選考には十分見きわめを尽くして人材を登用しているとおっしゃられますか。副長官いかがですか。
#105
○政府委員(木村俊夫君) その人事に関する限りは、私はそうは考えません。ただ、その当時、きわめて古いことでございますが、各省で内閣に関係なしに人事をやったころの人選でございますから……。しかしながら、これは当然政府全体の責任でございますが、今後はそのようなことのないように、十分注意してやっていきたいと思います。
#106
○加瀬完君 国民の奉仕者たる国家公務員が、金額の多少は問いませんけれども、懲役六カ月、執行猶予三年という刑を受けたんです、民間関係においてならいい。それを三十三年から四十二年までは特殊法人の役員に政府がなさったんですよ。通産省がなさったんじゃありませんよ。こういう選考の根拠はどこにあるんです。どういう理由でこれを特殊法人の役員になさったか。十二分の検討をしたという証拠はどこにありますか、伺いたい。
#107
○政府委員(木村俊夫君) 初めて伺ったものですから、その点については、古いいろいろな資料を調べてお答えをいたしたいと思います。
#108
○加瀬完君 それでは新しい資料で御判断をいただくことがございます。北海道地下資源開発株式会社というのが特殊法人にございますね。これは創立以来六年間、毎月赤字を出して、その総計は大体四億といわれている。役員はほとんど役人の古手ばかりであります。消息通の間では、あの役員が総退陣をしない限り、陣容の立て直し、内容の改善はできないといわれている。しかし、これは北海道地下資源開発でありますのに、主たる事務所は東京にある。北海道で仕事をしないで本州でほとんど仕事をしている。これも、こういう経営状況のものに対して、行管でも、あるいは内閣でも、何も手が打たれておりませんね。これはどうしたことです。
#109
○政府委員(木村俊夫君) これは直接に関連を持っておりませんが、ただ御承知のとおり、これは行管の委員会で、この地下資源株式会社については検討を要する対象として、御承知のような結論を出しております。
#110
○加瀬完君 私の言うのは、結局、ことし赤字を出したというのじゃないんですよ。六年間も七年間も赤字を出しておって、その赤字の分をいつも政府が出費をしておるわけですね。これでは十二分に監督が行なわれているとは言われないじゃないですか。
 そこで、続いて問題を先に進めますが、それぞれ高給の、わりあい永久的なポストについておりまして、ほとんど仕事をしない、公団等特殊法人の役員は、あまり仕事に積極性がない、老朽化している、新陳代謝が行なわれておらないという風評がもっぱらなんです。老朽化をいかに防いでいくか、老朽化の防止にいかに努力をしているか、何か御説明なさいますことがございますか。それとも老朽化の現況ということについては、お認めになりますか。
#111
○政府委員(木村俊夫君) いまお尋ねの老朽化という点は二つございますが、一つは、たとえ任期が短くても、その御当人が非常に高齢であった場合と、そう高齢ではないが、任期がたびたび、更新されまして非常に長い期間留任しておる、この二つの場合があると思います。同齢の場合につきましては、そういうポストにおられる方が非常に特殊の場合には多いと思います。識見、力量きわめてすぐれて、就任した者もございます。次の、非常に任期が長い方がおられますが、この点につきましては、政府におきましても、なるべく役員の長期留任は避けるという方針で今後の選考を進めていきたいと思いますが、おおむね八年がその限度ではないかと思います。そういう方針で今後は選考いたしたいと思います。
#112
○加瀬完君 創設以来、役員が就任をして今日まで全然かわっていないという法人がございますけれども、御存じですか。
#113
○政府委員(木村俊夫君) 私すぐお答えできかねますが、調べまして……。
#114
○加瀬完君 医療金融公庫、年金福祉事業団、雇用促進事業団、この中で一人かわっているのがあるかもしれませんけれども、ほとんどかわっていない、就任したきりなんです。割り当てによって関係官庁が人材を提供して、居すわりのまま十年以上一つのポストにおります者は何人おりますか。
#115
○政府委員(木村俊夫君) その点についても、すぐお答えいたしかねます。
#116
○加瀬完君 十年以上の者もおりますよ。たとえば公営企業金融公庫の三好さん、これは創設以来十年以上にわたって総裁を続けておりますね。理事になりますと、もっと多数になっております。こういう点を調べてまいりますと、天下り人事オンリーで、広く人材を登用するという方式は一つも踏まれておらないと判断しないわけにはまいらないと思います。今後は、そういうことはなくて、天下り方針は政府の基本対策としてはとらない、人材を広く登用するんだと、今後の方針を理解してよろしゅうございますね。
#117
○政府委員(木村俊夫君) そういう方針で進めてまいりたいと思います。
#118
○加瀬完君 一般的、原則的にいって、老齢者、在任期間のあまりに長期の者は排除していく方針だと、内側から解釈すれば、そういうように理解してよろしゅうございますか。
#119
○政府委員(木村俊夫君) 一般に申しまして、そういう方針でございます。
#120
○加瀬完君 きょうは、そこには触れませんけれども、特殊法人あるいは政府の審議会、委員会、こういうものはもっと合理的に整理統合をしていく方針だと考えてよろしゅうございますか。
#121
○国務大臣(松平勇雄君) そのようにお考えになってよろしゅうございます。
#122
○加瀬完君 それでは、最後に、私は資料をお願いをしておきます。きめられた給与のほかに、もち代だとか氷代だとかいう名目で、特別のワクで支出をしている法人があります。私は、ここでは名前は言いません。それを厳格に調査をして提出をしてもらいたい。それから、民間人だという形で正副理事長あるいは正副総裁になっておりますが、その推薦の経路及び前歴。それから、第三には、最後に伺いました、いわゆる政府の特殊法人に関して渡り鳥のように二転、三転をして、あるいは一カ所にとまって、とにかく長期間在任をしている者、以上の資料を重ねて御提出をいただきまして、私は若干、まだほかに伺いたいこともございますが、ほかに御質問なさる方がお待ちでございますので、一応、本日の質問はこれで終わらせていただきます。
#123
○中村順造君 先ほど来、加瀬委員の質疑を聞いておりますと、私が、かつて総理に、いま加瀬委員がただされた内容を一昨年――昭利四十年三月の予算委員会で総括質問なり一般質問の中で質問をしたのですが、そのとき、総理は、やはりいろんな点を、いま質問されたような内容を基本的に答弁なさっているわけです。自来二年を経過して、いまもって、いまの質問を聞いておりますと、それが実行されておらない、こういうことがはっきりわかったわけです。私は基本的に――時間も経過しておりますから、二、三の点だけを聞いてみたいのです。
 大蔵省にお尋ねしますが、一昨年は、公団、公庫、それらのものの予算が、たしか一兆三千四百億だったと思いますが、当時は、田中大蔵大臣の答弁で、四十年度予算は、公社、公団、公庫及び事業団等の全部に出資いたしました額の累計額は一兆三千四百億ということになっておりますが、ことしは幾らになっているんですか。
#124
○政府委員(米田正文君) いま資料を持ってきてないそうですが、ちょっと時間を下されば持ってきます。
#125
○中村順造君 去年は、公団、公庫新設はされてないと思いますが、一昨年はちょうど、あの質問のあとで、一、二の公団、公庫が設立されましたので、少なくとも一兆四千億以下ではないと思うのです。ことしもそのたてまえから、先ほど来いろいろ、民間だとか官界だとか言われておりますけれども、これだけの膨大な予算を伴う公庫、公団、事業団のあり方というものは、非常に重大な問題だと思うのです。
 そこで、私は、結論からいいますと、いろいろ、いまの天下りだとか横すべり、それから、退職金の問題、待遇の問題、任期の問題、いろいろやったわけです。特に三月の二十三日の段階では、十七公団ですか、公団全部の関係者を参考人に呼びまして、予算委員会の中で実情を聞き、さらに三十日には総括質問でやったわけですが、その席上で総理は、結論的に言うならば、こういうことを言っておるわけです。「公社、公団、事業団等につきましては、私の考え方を長々とお話しいたしました。ただいまは中村君から各点についてまた具体的に例をあげられて御指摘になりまして、御注意を賜わりましたので、十分その注意された点について、政府といたしましても誤解を生じないように、また、今後とも一そう厳正にこれらの事柄について対処してまいりたい、かように思います。」という答弁をされ、あわせて全体のあり方については、いまからできるものは別にして、「今日までできたものをもう一度内閣等において適当な機関で全部を一度一表につくってみることも一つの方法ではないかと思います。せっかく御意見もあり、御注意もございましたから、そういう点は十分ひとつ政府におきましても考えてみたい、かように思います。」これは総括的な、最終的な、総理の考え方を質疑の過程の中で言われたわけです。しかしこれは、いまの質疑を開いておりますと、予算委員会で私どもがあの点はこの点はと言ったことから、総理大臣がされた、ただその場だけの発言にすぎないという感を非常に深くするわけですよ。
 具体的に一つ聞きますが、たしかその当時は増原長官だったと思います。私の質問に対してこういうことを言っております。「臨時行政調査会の答申は、これを一応行政改革本部で受け取りまして、現在答申をかみ分けた具体的な調査をやっておるところでございます。この調査に基づきまして、統廃合その他の措置を考えてまいりたい、現在は調査の段階でございます。」、それからその後、「臨時行政調査会の「行政改革に関する意見」に対する各省庁等の意見一覧」というものをまとめられたわけです。行政管理庁長官にお尋ねいたしますが、「臨調答申を基礎にした調査をいまいたしておるという段階でございます。」、これは二年前の話です。今日どういうふうな引き継ぎがなされて、これは政府の基本的な問題ですが、「統廃合その他の措置を考えてまいりたい、」こういうことは二年前に言われておるのですが、総体的な、政府の公社、公団、公庫、事業団、これらに対する考え方は二年たった今日どうなっているのですか。具体的なものがあるのかないのか、それをひとつはっきりお答え願いたい。
#126
○国務大臣(松平勇雄君) 特殊法人の整理統合に関しましては、行管といたしましては重点的に作業をやっておるわけでございますが、御承知のとおり、特殊法人に対する臨調の答申は、非常に広範で、かつまた、基本的な問題もございまして、なかなかむずかしい問題があるわけでございますが、百八の現存する特殊法人に対しまして、大体四つの項目を対象といたしまして調査をいたしておるわけでございます。そして特殊法人の中で、設立当初の目的がすでに果たされたもの、あるいはまた、その性格が大体同じであるものは互いに統合していいかどうか、あるいはまた、その特殊法人をやめて特別会計の方式なり、あるいは地方公共団体もしくは民間に委譲してやらせたらいいかどうか、あるいはまた、そのほか特殊法人としての業務の実績等から見て、特殊法人としての存立の意義が乏しいものといったような観点から、ただいま調査をいたしておりまして、来年度の予算の編成に入る前、すなわち八月末までにこの調査の結果を出して、しかるべき機関を通じて整理統合をいたしたいというふうに考えております。
#127
○中村順造君 私がいま申し上げておることは、予算委員会の総括質問の場ですから、総理大臣あるいは関係者大臣がみな列席をしておる中で長々と議論をしたわけですが、きょうは席が違いますから、それぞれの所管大臣が出席をされておらないし、総理大臣も出ておられないから、議論を蒸し返すということはやめます。いま行政管理庁長官のお話がありましたが、これは本院の予算委員会ですでに問題になっておるんですが、そのこと自体、整理統合、強化拡充、いろいろなものが四つあるといわれておりますけれども、関係省庁の大臣は非常な抵抗をしておるということが新聞にも報じられているわけです。必ずしも、あなたのお考えのようにならないんじゃないですか。ましてや、二年前に総理大臣が約束したことが、いまもってそれがまだ構想の段階、しかもその構想に対しては、各省庁の所管大臣が、からだを張ってなんという、やくざのようなことばを使って抵抗しているということで、その見通しについてはどうなんですか。
#128
○国務大臣(松平勇雄君) 所管大臣が一応そういった発言をされたことは私も聞いておりましたが、甘い見方かもしれませんけれども、私は一応、所管大臣としてはそういったようなお考えでおられましょうが、国務大臣として私はまた考えていただく余地があるんじゃないかというふうにも考えております。閣議においても、総理も、非常にこの問題に関しましては熱意を持ってやるように、しかもこの行政機構改革は行政管理庁だけではできないので、各省大臣が協力しなければその実をあげることができない、だから協力するようにという御発言もございまして、閣僚もそれを了承したわけでございまして、私は国会の皆さま方の強力な御支援を得まして、この問題の実効のあがるようにやってまいりたいというふうに考えております。
#129
○中村順造君 先ほど来、議論のあった点をここで私が確認するわけではないんですが、民間人登用と天下り、横すべりという議論がございましたが、これは私の意見をいえば、総裁、理事長は、会社でいえば代表取締役社長ですが、こういう人とは同じ次元に立った議論をすべきじゃないという私は主張をしたんですよ。これは大蔵大臣は、いま何か衆議院へ政治資金の問題で行っておるということですが、田中大蔵大臣も同じようなことを言ったんですよ。ところが議論の結論は、たとえば民間の代表取締役社長というものは、それなりにやはりその会社に対しては、いまの理事長あるいは総裁というものと違って、強いつながりがあるわけですよ。場合によっては、その会社に対して出資しておる。あるいは、その会社がどうかして左前になれば、借金をして回らなければならぬというような、別な任務を、政府機関と違って持っているわけですよ。冒頭、私が申し上げたように、政府機関である場合には、総額一兆四千億というふうな、膨大な予算を裏づけされた機関の運営ですから、これは民間はとか何とかいう議論にならぬわけですよ。この点は総理も認めておるわけですよ。会議録を一々読み上げなくても、その中に「中村さんが御指摘のように、政府の予算でやっておるじゃないか、あるいは財政投融資で特別のめんどうを見られているじゃないか、いわゆる資金を集めるというような苦労はよほど違う、こういう御指摘は、そのまま当たっておると思います。」、総理も認めておるわけですよ。これは大蔵大臣に、次官から、かってなことをしゃべって逃げたけれども違うんだということを、あとからよく言っておいてください。
 それから、加瀬委員の議論と重複するかもしれませんが、これはあらためて明確にしておきたいと思いますが、先ほど議論のありました在任期間の問題です。これはいま官房副長官からお話がありましたが、これについても政府は、特殊な場合である、かような立場から非常に長く同一の仕事に勤務することはなるべく避けたい。これはたまたま、いま一致しておりますが、四年の任期の場合は二期がもう限度だ。けれども加瀬委員の内容の指摘によると、十年以上も在任しておるというふうで――これは二年前に言ったことなんですよ。それが今日も、十年以上在任しておる者がいるというのは、これは一体、政府は何をしておるかということですよ。いやしくも総理大臣が国会の場を通じて約束したことが、いまもって末端では実施されておらないということは、いかに政府が怠慢であるかということです。これは指摘をしておきます。
 それから、問題になった給与の問題、退職金の問題、総理のことばをそのまま言えば、「私は、ただいままでの人選等が一部からごらんになりまして非常に片寄っている、かような非難がないように今後とも一そう気をつけてまいりたい。ことに御指摘がありましたように、ばく大もない退職金をもらって、そうして退官していく、こういうことも、これはいかがかと思います。」、こういうことを言っておるわけですよ。これも二年前の議論なんですよ。いま二年を経過した今日、この五千万の退職金なんて、想像もつかないのです、私は。現実に、労働者は十年つとめて、十カ月分の退職金しかもらえないわけですよ。しかも、いま百分の七十五ということになると、どうなりますか。十年つとめて約八年分の退職金をもらうわけです。国鉄総裁の話がさっきから出ましたが、国鉄総裁は監査委員長をやめるとき、私は詳しい数字を持っておりますが、大体一千四百万円からの金をもらっているわけです。また国鉄総裁に就任して二期やるのです、八年です。二千万以上の金をもらう。現に十河総裁は二千百万という金をもらっているというのです。労働者としては夢にも見ることのできない退職金を平気でもらっているのですよ。そういう議論もいたしましたが、これも総理は、ばく大もない退職金をもらって退官するということはいかがかと――まあ結果的には昨年は、公団、公社というものが新設されなかったが、また、ことしはそういうことがされようとしておりますが、いわば、いろいろなことが内容的にはあります。しかし、きょう加瀬委員が非常に微に入り細にわたって、具体的な事実をあげて指摘をされました。私はここで、重複するから、そういうことは申しませんが、要するに姿勢の問題として、二年前に総理大臣が約束をしたことが――聞いておりますと、内容的にですよ、いまもって一つもそのことが実施をされておらない。たまたま冒頭にお話がありましたように、今度は官房長官を中心にしてこれらの問題を、さらに行政管理庁長官が中心になって――一部では体を張ってでも抵抗するという大臣の首のすげかえが、できるかできないか知りませんけれども、そういう重大な決意をもってこれに当たられるというから、私は非常に期待をしているわけですがね。また失望するというようなことになりますと、どうしてもやはり今度、当初約束された総理に出てもらう機会を私は求めておきたいと思うのですよ。それで官房副長官なり行政管理庁長官は、いま私が申し上げたようなことについて、どういう考え方を持っておられるのか。二年間も放置されて、いまもって内容はますます悪くなる。そうしてまた、公社、公団なんというものをつくろうという。基本的に全く私は納得できないのです。これに対する考え方をひとつ言ってください、私もこれ以上質問しませんから、基本的な問題について。
#130
○国務大臣(松平勇雄君) 特殊法人の設立に対しましては、臨調で申しておるように、なるべくこれをしないようにという方針でございます。しかし世の中の進展に従って、行政の要求というものが出てまいりまして、どうしてもそれに即応した体制を整えるために、あるいは特殊法人をつくるということは、必ずしも臨調としてはいかぬというわけではないんでございます。しかし、一面すでにもう、必要度を失っておるのではないかというような特殊法人が幾つかあるわけでございまして、それを温存しておくということは非常にむだでございますので、これをやはり整理し、あるいは統合をして、そうしてむだのない形にしてまいりたい、中村委員のおっしゃるとおりの考え方で、今後仕事を進めてまいりたいというように考えております。
#131
○政府委員(木村俊夫君) 公社、公団等、特殊法人の整理統合の問題及び人事の問題につきましては、大きく申しましては政府の政治姿勢の問題でございますので、今後御趣旨を体して真剣に当たっていきたいと思っております。
#132
○多田省吾君 先月の二十六日に予算委員会で、鈴木委員の質問に対して各閣僚の方から非常に否定的な答弁がありまして、その後、総理の閣僚に対する指示があり、また衆議院の本会議等における首相の決意等も述べられまして、いままたいろいろ論議がありまして、長官も相当の決意を固められていると思いますけれども、従来どおりやはり八月ごろ整理統廃合の進め方についての最終結論をあらためて出されるのか、それが一点と、それから閣僚協議会の設置を希望しておるというようなお話がありますけれども、事実これはどうなっておるのか、このたびの公庫、公団の整理は、現在の佐藤内閣のやはり一つの大きな責任問題として政治的能力を問われるような大問題になっていると思いますけれども、その点を踏まえて長官の御返答をお願いしたいと思います。
#133
○国務大臣(松平勇雄君) ただいま百八の特殊法人を調査いたしておりますのは、先ほど申し上げましたように、八月末を目途として作業を進めておるわけでございます。それができましたならば行政監理委員会並びに行政改革本部にかけまして、そうしてその承認を得まして、各関係省庁にその案を示しまして折衝する段取りになると思います。
 それから、閣僚協議会のお話でございますが、そういった意見も実はあるわけでございますが、しかし行政管理庁といたしましては、まだ具体的にその問題に関しましては結論を得ておりません。一応検討を要するものとして、いま研究いたしております。
#134
○多田省吾君 私は不勉強でございまして、あまり深くはわかりませんけれども、フランス、イギリス等の公社等を見ますと、一応私企業が国営化に伴ってパブリック・コーポレーションというような形で、学者等の意見によりますと、資本制経済のワクの中で、社会化の有力な手段として考えられている。官権的な、非能率的な経営から脱皮しようという動きがこの公社という形になって、しかるべく運営されている。しかし日本の場合は、憲法上どうしても公開経営の年度確立という原則がありますから、その行政機能を発揮する上で、どうしても公庫、公団というものがつくられていく、そういう本質的な問題がある。で結局、いま長官から、臨調の答申でも決して公庫、公団を絶対につくらないとはいっていないという答弁がございました。そうしますと、どうしても必要上つくらなくちゃいけない。しかしながら、臨調の答申にもありますように、整理統合すべきものもたくさんあるし、そういったジレンマがありますと、どうしてもその各省庁間の意見を用いるようになって、公庫、公団が今後もたくさんつくられていく、また整理統合もなかなかでき得ない、そういう根本的な、本質的な問題があると思う。それを根本的に変えていくようなお考え、また御精神があるかどうか。
#135
○国務大臣(松平勇雄君) 従来の特殊法人に対する考え方は、御承知のように、スクラップ・アンド・ビルドの方式と申しますか、一つ新しいものをつくる場合には、一つ古いものをつぶすというふうな形で、予算の編成時期に交渉をやっておったわけでございますが、その方式でやってみますと、実際に必要な法人をつくりたいというようなときにも、関係省庁がスクラップにするものを持っていない場合にはできないというようなことがございますし、また一方、新しいものをつくる必要がないところで、古いものをたくさん持っているのを整理統合していいんじゃないかというような面もあるわけでございまして、そういった点の矛盾を解消するために、今度は、新しいものは必要なものかどうかということを厳正中立に検討いたしまして、そうして設立するなり、あるいはこれの設立を阻止するなりいたしますことと、それと全然関連を持たせないで、古いほうの不必要なと申しますか、先ほど申しました四つの対象に当てはまるようなものは整理していくというような考え方でやっております。そうしてほんとうに効率のあがるような特殊法人を残して、活躍させるというふうに持っていきたいというふうに考えております。
#136
○多田省吾君 最後の一点ですが、先ほど論議がございましたように、非常に高給である、また高級公務員の天下りが多い、また退職金等が、五年つとめただけの三十五万円級の人で、慰労金、退職金を含めますと、千三百六十五万円というふうな計算になる。こういった一ぺん官庁で退職手当を受けて、またさらに膨大な退職金を二重取りのような姿で受け取ると、国民は非常な怒りの気持ちでこれを見つめているわけです。それで効率がいいということをおっしゃいましたけれども、こういう経営の実態に少しも責任を持たないで、そうして高給だけを取る、仕事が成功しても失敗してもかかわりがない、こういう姿はあくまでも改めていくべきであると思います。ですから経営の実態に合わしたような給与の支給、また、いまの高給をもう少し少なくするように改める、そういう方針を少しでも考えておられるかどうか、最後にお尋ねして終わります。
#137
○国務大臣(松平勇雄君) 私のほうの所管外でございますが、しかしそういう姿のほうが望ましいと私は考えます。
#138
○多田省吾君 政務次官どうですか。
#139
○政府委員(米田正文君) 私もそういう筋で進んでいくことが望ましいと思いますが、よく考えます。
#140
○委員長(鍋島直紹君) ほかにございませんか――他に御発言もなければ、本日はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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