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1967/06/06 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第8号
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1967/06/06 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第8号

#1
第055回国会 運輸委員会 第8号
昭和四十二年六月六日(火曜日)
   午前十時三十二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     金丸 冨夫君     木暮武太夫君
     木村 睦男君     森 八三一君
     岡本  悟君     小柳 牧衞君
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     森 八三一君     木村 睦男君
 六月一日
    辞任         補欠選任
     木暮武太夫君     岡本  悟君
     小柳 牧衞君     金丸 冨夫君
     田代富士男君     鈴木 一弘君
 六月五日
    辞任         補欠選任
     鈴木 一弘君     田代富士男君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         天坊 裕彦君
    理 事
                岡本  悟君
                谷口 慶吉君
                岡  三郎君
                小酒井義男君
    委 員
                江藤  智君
                金丸 冨夫君
                木村 睦男君
                森田 タマ君
                大倉 精一君
                木村美智男君
                中村 順造君
                田代富士男君
                中村 正雄君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  大橋 武夫君
       国 務 大 臣  松平 勇雄君
   政府委員
       行政管理庁行政
       管理局長     大国  彰君
       行政管理庁行政
       監察局長     稲木  進君
       運輸政務次官   金丸  信君
       運輸省海運局長  堀  武夫君
       運輸省鉄道監督
       局長       増川 遼三君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       運輸省鉄道監督
       局国有鉄道部長  黒住 忠行君
   参考人
       日本鉄道建設公
       団総裁      綾部健太郎君
       日本鉄道建設公
       団副総裁     篠原 武司君
       日本鉄道建設公
       団理事      根本  守君
       日本鉄道建設公
       団理事      市嶋 武視君
       日本鉄道建設公
       団理事      田中 行男君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選の件
○船舶整備公団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○日本鉄道建設公団法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(天坊裕彦君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 理事の補欠互選についておはかりいたします。岡本悟君が一時委員を辞任され、そのために理事が一名欠員となっておりますので、その補欠互選を行ないたいと存じます。
 互選は、投票の方法によらないで、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(天坊裕彦君) 御異議ないものと認めます。
 それでは、理事に岡本悟君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(天坊裕彦君) 船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。まず政府から提案理由の説明を聴取いたします。大橋運輸大臣。
#5
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま議題となりました船舶整備公団法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 船舶整備公団は、昭和三十四年に国内旅客船公団として、国内旅客船の建造、改造を目的として設立されましたが、その後、戦時標準型船舶、老朽貨物船等の代替建造、港湾運送用船舶の建造及び港湾荷役機械の製造等の業務が追加され、さらに、昭和四十一年十二月内航海運対策推進のため新たに融資等の業務が追加され、名称も船舶整備公団と改められて、わが国海運業の発展のため重要な使命を果たしております。
 今回御審議をお願いします船舶整備公団法の改正点は、船舶整備債券についての政府保証及び公団の余裕金の運用範囲の拡大の二点であります。
 まず、第一の点につきましては、いままで公団は、事業資金を資金運用部資金及び政保借り入れに依存していましたが、業務の拡大に伴い、四十二年度には全事業資金百五億円のうち八十八億円を船舶整備債券によってまかなうこととなりました。船舶整備債券は現在の公団法の規定によっても発行できますが、その発行を円滑にするためには、政府保証を必要としますので、その点について改正しようとするものであります。
 次に、公団の余裕金の運用につきましては、現在、国債の取得及び銀行への預金または郵便貯金に限定されており、かなり不利な条件で余裕金を運用しております。ところが、今回、債券の発行に伴い、いままで以上に多額の資金が一時的に滞留することが予想されるので、余裕金の運用方法のワクを広げ、運輸大臣の指定する安全有利な金融債の取得を認めようとするものであります。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
#6
○委員長(天坊裕彦君) 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
#7
○委員長(天坊裕彦君) 日本鉄道建設公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#8
○中村順造君 法案の内容につきましては、先般来本委員会で審議を続けておるところでありますが、たまたま時を同じくいたしまして、新聞の報ずるところでありますが、行政管理庁では公社、公団、そういうものを含めて整理されるというふうなことが報道されておるわけであります。その中に、この鉄道建設公団ということも言われておるわけでありまして、法案の内容審議もきわめて重要でありますが、その以前に、どういうふうなお考えがこの鉄道建設公団に対してあるのか、政府のひとつ経過並びにそれらの問題につきましての考え方を、この際、法案の内容の審議に先立ってお尋ねをいたしたいと思います。行政管理庁長官、それから運輸大臣もお見えになっておりますから、両方からひとつお答えをいただきたいと思います。
#9
○国務大臣(松平勇雄君) ただいま特殊法人の調査を行なっておりますが、現存いたします百八の特殊法人について調査を行なっておりますのでございますが、ただいま御質問の、十八の臨調の答申にある法人につきましては、御承知のとおりあの答申は大体分けますると四つの種類に分かれるわけでございまして、一つは、統廃合をすべきである。それからもう一つは、民法上の法人に組織がえをする。一つは、民間の会社にこれを改組する。もう一つは、政府がもう少し強力な機能の強化をはかる必要があるというふうな四つの種類に分かれて答申が出ておるわけでございまして、御指摘のこの鉄道建設公団は、その第四の機能の強化をはかるべきものであるというふうに答申が出ておるものでございます。御承知のとおり鉄道建設公団は、鉄道建設審議会会長の建議の趣旨をくんで設立されたものでございまして、建議の趣旨によりますると、公共投資、公共事業としての形を整えるためにもう少し政府の投資をよけいにするというふうなことを言っておるわけでございまして、当庁といたしましても昭和四十年にこの鉄建公団の監察を行ないました。その結果、やはり臨調の答申と同じような考え方をもちまして政府出資の増額をいたしておるわけでございます。
#10
○国務大臣(大橋武夫君) 臨時行政調査会の答申につきましては、ただいま行政管理庁長官の御答弁のありましたとおりでございますが、特に、この答申の行なわれました当時、対象となっておりました三十九年度の予算におきましては、総事業費百四億円のうち政府出資は十億円にすぎなかったのでございます。そこで運輸省といたしましては、公団設立の趣旨及び臨時行政調査会の答申の趣旨に沿うべく努力をいたしました結果、四十一年度には三十五億円にこれが増額となり、さらに四十二年度においては八十八億円と大幅の増額を見るに至り、国鉄出資額七十五億円を上回る結果と相なっております。もとよりこれをもって臨調の答申の趣旨が全面的に達成されたとは考えておりませんが、今後ともこの趣旨に沿い、一そうの努力をいたし、政府出資の大幅な増額について推進いたしたい考えでございます。
#11
○中村順造君 いま運輸大臣から、政府出資の増額については数字的に説明されましたが、行政管理庁長官のお話の中にあります、四つの、一、二、三、四と公社、公団の統廃合についてお話がございましたが、その四番目に該当する、いわゆる機能を強化する、こういうお話でございますが、出資面では、いま運輸大臣からお話があってわかりましたが、それじゃ具体的に機能を強化する、いわゆる機能の強化ということは、これはすなわち拡充させる、内容は、具体的にどういうふうなことが考えられますか。
#12
○国務大臣(大橋武夫君) 運輸省といたしましては、鉄建公団の機能の一そうの強化をはかりますために、このたび法律案の改正をお願いいたしておりますが、それによりますると、その財源の調達の道となっております債券につきまして、政府保証の道を新しく開くことにいたしたわけでございます。なお、その職員の組織等につきましては、いろいろな機会に増員をはかり、これについて大蔵当局にも要求をいたしております。
#13
○中村順造君 これは法律案がいまあがっておりますから、いま運輸大臣がお話になったのは、いわゆる従来の方法を変えて、政府が保証する債券を出すということにとどまるわけでありますが、これはいま法律案としてわれわれが今日まで審議しておりますから、この点についてはよくわかっておるわけです。また、きょう船舶整備公団法が出されまして、同じような内容のものを出されております。しかし、このことはいま行政管理庁長官のお話にありますように、内容を四つに分けて、特に鉄道建設公団につきましては、機能の強化、その部類に属する。われわれは十八の公社、公団が指摘をされて、当面百八のうち十八だけをこの四つの分類に区分けをして、いろいろ措置をしたいという考え方が行政管理庁にあるわけですから、そのことは察知されるわけです。そういたしますと、単に整理統合、強化、こういうふうな分類に分けても、鉄道建設公団につきましてはどういう機能の強化をするか。また、どういう意味で、従来よりか特段にその強化をしなければならない部門なのか。具体的なものがやはり考えられて、その上に立ってこの鉄道建設公団というのは、その使命にかんがみて、ますます整備拡充強化をするという方針が出される限りにおきましては、いままではどういう反省に立っておられるか、どういう欠陥があったのか。また将来の展望としてはどういう使命観があるのか、こういうことがやっぱり考えられて、ただ単にあの公団は能率が上がらないとか、あの公団はどうも出資額に対してきわめて非能率だとか、赤字だとか、私も三年くらい前に本院の予算委員会でこの公社、公団、公庫、事業団、こういうものを一括してどうするのかということを総理にただしたこともございますが、それからかなり、二年なりたっておりますが、今日また同じような問題が取り上げられているから、その点を特に運輸委員会では、この問題がきょうもまた別な問題として出されておりますが、できれば、たびたび行政管理庁長官に本委員会においでを願うというわけにもいくまいと思いますから、これらの問題を含めて、きょう出された船舶整備公団については、私はあえてこれをどうするこうするということはいま言っておりませんけれども、たまたま百八の中の十八の中の一つに入れられているこの鉄道建設公団については、従来どういう欠陥があり、将来どういう展望に立ってそれを拡充強化しなければならないのか。これは総裁もお見えになっておりますから鉄道建設公団の総裁として、従来はこうだ、将来はわれわれはどういう展望に立つかということで、その上に立っていわゆる拡充強化をしなければならぬという結論に達しておるようでありますから、その点をもう少し具体的に説明していただくと、私はいま提案をされている法案の審議の上に非常に便利じゃないかと思う。
#14
○国務大臣(大橋武夫君) 運輸省といたしましては、要するに、鉄建公団の強化は新線建設事業の促進、またその能率化という点にあると存じまして、促進の根源にありまする財源問題につきまして従来特に政府出資が少なく国鉄出資が大部分でございましたので、これでは国鉄に対する二重投資ではないかというような非難のありました点にもかんがみまして、できるだけ政府出資をふやすように努力をいたしてまいっております。その点を先ほどお答え申し上げた次第でございますが、それ以外の点につきまして特に調査会の指摘せられまする諸点に対する回答と申しましょうか、能率化等のために鉄建公団において心がけてまいりました実際的の点を申し上げますと、第一は、建設路線について従来総花的に工事費を割り振りし、したがって、路線全体の建設がおくれておりましたのに対しまして、特に路線のうちある路線に集中して重点的な建設を行なう、これによって建設線をできるだけふやしていくという方面に努力をいたしまして、昭和四十一年の事業計画の策定にあたりましてはこういった点に努力をいたしましたわけでございまして、狩勝線、落合線、田沢湖線及び神岡線の四線の工事がこうした方針で完成いたしまして営業開始に至っております。
 第二点は、工事実施計画認可申請手続を促進するということでございまして、昭和四十一年一月、営業設備担当調査役及び運転設備担当調査役、同年四月、営業設備係及び運転設備係をそれぞれ新しく設けまして、営業関係の協議促進につとめまするほか、昭和四十一年六月、工事実施計画等事務処理規程というものを新しく制定いたしまして、工事実施計画の策定、変更等の事務の促進をはかっております。また、軽微な工事実施計画変更の認可申請はできるだけいたさない、また、そうした例もないのであります。
 それから、引き継ぎ路線関係施設の引き渡しの促進という点でございます。この点につきましては、関係の向きと鋭意折衝を重ねておりましたが、これは最近におきまして全部手続を終了するにいたったわけでございます。
 それから、部内の業務の運営改善についてでございますが、その第一点、用地取得業務実施体制の整備、これにつきましても臨調の答申の趣旨に従って実施いたしております。それから用地登記手続の促進、それから三点として設計変更及び工事発注契約の適正化等、いずれの諸点につきましても努力をいたし、すでにある程度その実績をあげております。
 その他の点といたしましては、工事中止線施設をできるだけ活用するようにつとめておる、こういった点が具体的に臨調の答申に基づきまして、行政手続その他の面で特に留意いたした諸点でございます。
#15
○中村順造君 私がお尋ねしたのは、いま大臣がお答えになったんですがね。これは建設公団のまあ用地取得から、終わりは用地取得、工事促進で終わったわけですがね。建設が総花的であるとか何とかいう問題は、この前の本委員会でそういう点が強く指摘をされておるわけです。重点的にやったらどうかということも岡委員から言われておるわけですが、いま大臣からお話しになったような内容は、これはむしろ私は総裁がお見えになっておるから、鉄道建設公団自体としてどういう具体的な内容でどうした、こういうお考え方があるのじゃないかということをお尋ねしたわけです。総裁はあまり大ものだからちょっと答えは断わるという考え方かもしれませんが、ほんとうはいま運輸大臣がお答えになったような内容にもう少し肉をつけたようなものを建設公団自体として私は本委員会で言われたらいいと思うんです。
 それから、私は行政管理庁長官に、たびたび出られることもどうだろうかと思いまして、この機会にお尋ねをしたわけですけれども、それは行政管理庁としては機能を強化するということだけでは、管理庁としても、ほかの公社公団もありますからね、これは。同じような問題が提起されておる船舶整備公団もあるわけです。鉄道建設公団のそもそもの発足の当時から、われわれはわれわれの態度を持っておったわけです。実際に運用してみて、そうしてそれが言われておる十八の中に指摘をされる中で、ほんとうにこれはきわめて重要度の高い一つの機関として、将来ますます発展をさせなきゃならぬという考え方があるとするなら、やはりそれはそれなりに説明をしていただかなきゃならぬ、行政管理庁としてですね、ほかの公団との見合いもありますから。それから、この本委員会で、大臣は監督的な立場から、いまこういうふうなことをさしたいと、こう言う。この業務は鉄道建設公団自体がやることなんです、大臣が説明をなさった内容はですよ。それは私が質問しても、鉄道建設公団としての意向は一つも聞かれない。率直に言ってこの間からのこの公債の民間業者に割り当てるなんというような問題から言って、私はせっかく行政管理庁長官がこの鉄道建設公団というものはますます強化発展をさせなきゃならぬというふうな考え方をお持ちであるにもかかわらず、この審議の過程から見ますときわめて不勉強です、実際問題として。私の聞いたことは、大臣がお答えになるより、むしろ建設公団が積極的に、行政管理庁がこうしてお見えになっておるのですから、従来はこうだった、これから先はこうしたいという、抱負を述べられるべきだと思うのですよ。まあ先ほど言いましたけれども、総裁はあまり大もの過ぎるからかもしれませんけれども、総裁がお答えできなきゃ、副総裁でもいいですから、具体的にこういう話をしてて、いままでこういう点が悪かった――たとえば、大臣がお見えになりませんでしたがね、この前はね。せっかくこの法律案として出されておる政府保証債の問題でも、この財源を建設業者に割り当てたということから、私は強くその点を指摘しておるわけですよ。それをひとつぜひ――行政管理庁もひとつこれから先はこうしたい――まあ答申もありますからね、こうしたいというようなその考え方と、それから鉄道建設公団は、従来こうだ、これからはこうしたい、どうもこの内容は大臣が概括的にお話しになりましたが、鉄道建設公団自体がやっておる仕事の内容です。ほんとうに拡充強化というなら、どういうことを考えておられるか、もう少し具体的な大きな問題があるはずです。それをひとつ答えてください。
#16
○国務大臣(松平勇雄君) 少し、専門家がおいででございますので、釈迦に説法になるのであまり詳しくお話をしなかったのですが、実はこの鉄道建設公団のできますにあたりまして、鉄道建設審議会会長の建議がございまして、それによりますと、鉄道の新線の建設というのは、道路とか、港湾整備等と同じように、政府の公共投資とする以外にないものと、こう思料される、そこで、この新線建設については、政府が公共事業としてそのおもなる財源を負担する、そして、日本国有鉄道は公共性の立場から、あるいはまた地方公共団体はそれの受益者という立場から、それぞれ財源の一部を負担するというふうの建議が出ておるわけでございます。ところが、臨調の答申を出しました三十九年度の予算によりますると、鉄道建設公団の財源は大体百四億二千四百万円でございまするが、そのうち政府の出資がわずかに十億で、国鉄の出資が七十五億でございまして、こういうような状態ではこの公団の設立の趣旨と非常に反した形になる。国鉄がその財源の過半数を占めておる。これでは当初の設立の目的と反する。なお、このでき上がった鉄道に対しましては、建設に要した費用の額に見合う額で買い取る、あるいは借り入れるというようなことになっておるので、まあ二重投資と、こう言われておるのでございまして、そういった観点から、臨調といたしましては、先ほど申し上げましたように、公団の財源の過半数を政府出資に切りかえなければこの公団の設立の趣旨が失われるというふうな答申を出しておるわけでございます。で、その後、行政管理庁といたしましては、昭和四十年に行政監察をいたしまして、その結果報告を運輸省のほうに、あるいは関係団体のほうにも報告をいたしまして、そして漸次この臨調の答申に沿うように資金面において改良をなされまして、先ほど運輸大臣からお話がございましたように、当初五億の政府出資で始まりましたものが、四十二年度の予算では八十八億、これに対する国鉄の出資が七十五億というふうに、政府出資が国鉄の出資よりも上回ってきたというふうな状態になったわけでございます。しかし、まだまだ行政管理庁といたしましてはこれだけでは必ずしも満足ではないわけでございまして、さらに国鉄の出資を強化していくべきであるというふうな考え方を持っております。
#17
○参考人(篠原武司君) 公団ができましてから満三年を経たわけでございますが、国鉄時代には大体七十五億見当の仕事をしておりましたのが、公団になりましてから、百五億、その次が二百五十四億、その次が三百七十五億、四十二年度は五百二十五億というように飛躍的にふえてまいっております。したがいまして、これの予算にマッチした人の手配というのは非常にむずかしいのでございまして、どうしても予算と人という問題で、仕事の能率が非常に関係してまいります。したがいまして、鉄道建設審議会の御要望もございますように、長期計画を立てていただきまして安定した形で仕事をさしていただくのが非常に能率のいい仕事のやり方になるのじゃないかと思いまして、私ども公団といたしましては、長期計画をぜひ確立していただきたい。これは政府御当局も力を入れていっていただいておりますが、これはもう少しはっきりした形でオーソライズさせていただきたいということを私どもは希望しておる次第でございます。それから、いわゆる地方開発の線区数で見ますと、約八割ぐらいは地方開発的な性格を持っておりまして、残りが国鉄が第三次長期計画にマッチしてやらなければならぬ仕事というものがございます。そういうようなものは、資金にいたしますとかえって投資資金が多いものですから、地方開発はキロ当たり一億五千万円くらいにつきますが、都市付近になりますとキロ当たり十億にもなるというふうな状態でございまして、金額では非常に大きな割合を占めておりますが、こういうものもスムーズに仕事ができまして、国鉄の第三次長期計画に合わせて仕事ができるという形にしていただくようなふうにお願いしたいということを希望している次第でございます。
#18
○中村順造君 いま質問しましてね、行政管理庁としては、その使命にかんがみてますますその内容を拡充強化をしたい。その部類に属するのが鉄道建設公団だと、こういうお考えということでね、新聞に出た当時は、なくなるのじゃないかと、みんな十ぱ一くくりにしてありましたからね。鉄道建設公団についてはそうじゃないということがはっきりしました。
 それから大臣のお話で、数字的に従来の経過から言われておるわけですがね。これはまあこの数字をまた委員会でやると非常に長くなりますがね、いずれにしても、この鉄道建設公団、新線建設という、いま改良工事も含むと言われておりますが、国鉄が七十五億やはり依然として出すということには、やはり国鉄の内容から見まして、これはことしはたまたま八十八億という説明でございますから七十五億を上回っておりますけれども、しかし、ただ単に上回っただけということで安易な考え方におちいるということは問題の本質がこれはちょっとおかしいですよね。私はその議論はいたしませんけれども、要するに、国鉄の今日の財政から見て、依然として、建設公団そのものがありながら国鉄が七十五億の金を出さなければならぬというところに私は問題があると思う。これは来年からの問題だと思いますから議論はやめますが、それから建設公団のいまの副総裁のお話も、これを、まあ数字が一応ことしの具体的なものは五百二十五億という数字を出されている。ただ議論の過程から見まして、予算が当然、仕事をする上においても予算が必要だということはもうわかり切ったことですが、予算だけ説明されるのではなしに、将来長期計画というものを政府の協力によって持ちたい。しかし、まあそうすればまた反問して、それじゃあ長期計画ないのかということも問いたくなるわけですね。だから日常、建設公団として膨大な仕事をなさっておるなら、もう少し具体的のものがちゃんとあるはずです。それらの問題をわれわれが説明を求めた場合には示して、そして説明を願わなければ、ただ従来の予算はこうこうだった、ことしは五百二十五億になったからかなりの仕事ができるだろう、来年はどうなるか、将来はどうなるか、建設公団が設置された限りにおいては、その使命観というものはあるはずです。こういう考え方に対して、じゃあどうしてやりたいというやはり答弁がなされて私はしかるべきだと思う。これは何も建設公団を掘り下げてやっているわけではないのですから、単に公社、公団の整理拡充強化という問題から、たまたまその中に建設公団が含められておったということで、一応問い詰めようじゃないかということで説明を求めている。そういうふうに、ひとつもう一回、建設公団というものは確たるものはこうだということはちゃんと委員会で、せっかくの機会ですから説明してください。そうしたらいまかかっておる法律も非常に審議がしやすいと思う。
#19
○参考人(篠原武司君) お手元に資料いっているのじゃないかと思いますが、鉄道新線建設長期計画(案)とございますが、これは運輸省で一応内定しておる線でございますので、これは現在国鉄から引き継ぎましたときに、調査線または建設線としてありました線が大部分でございますが、その三ページ目にございます鉄道新線建設の事業の量及び事業費と、そこに書いてございますように、大都市交通線百九十五キロメートル、総額で申して千八百三十九億円でございます。それから主要幹線三百九十七キロメートルこれは千七百六十億円、大都市交通線は東京外環状線と、それから琵琶湖の西にございます湖西線という線区でございます。これは国鉄の第三次長期計画に合わせましてぜひやらなければならないと要望されている線区でございます。それから他に地方幹線及び地方開発線これが二千百二十六キロメートルでございます。これは地方のいなかのほうでございますので、金額も非常に安くできますが三千二百九十九億円というような金を総額計上いたしております。それから海峡連絡線、これは調査線でございますが、青函トンネルとそれから本州・四国の淡路を経由する路線と備讃を経由する路線二線ございまして、三線で千九百七十億円、それからここに追加建設線とございますが、これが八百三十四億円を計上いたしまして、総額九千七百二億円という工事費の予定でございまして、この九千七百二億円の建設費にそれから管理費が六百三十三億円、それから利息並びに償還金三千九百三十二億円を入れまして一兆四千二百六十七億円、総額そういうような事業費が要るわけでございますが、これを大体十年間に建設したいという一応の計画でございます。これは昭和四十一年度以降十年間ということにいたしておりまして、昭和五十年度までに完成するというめどで仕事をしたいということでございます。
#20
○中村順造君 この問題だけで長く時間とるとあれですからやめますが、副総裁、ぼくが言っているのは、いまあなたは運輸省の資料の説明なさっているわけですよ。それは人格が違うんですから、鉄道建設公団としてちゃんと違う人格があるわけですから、私が言っているのはそこなんですよ。大臣がさっき説明なさってもこれは運輸大臣としての御説明なんだ。これは運輸省が計画なさっておる、これに対してそれじゃ、もちろん鉄道建設公団がやるわけでしょうけれども、鉄道建設公団はどうするということが、私は一口に言えば、鉄道建設公団の副総裁として運輸省の資料をこの委員会で説明されるというのはどういうわけだ。その感覚のズレがこの間からどうもわからない、それを言っているわけですよ。鉄道建設公団はせっかく大もの総裁を迎えられていまから大きな仕事をしていこう、もちろん仕事の内容、やり方にも問題があるから、この間からしばしば委員会で私は指摘しておりますが、私から質問すると、運輸省の資料であなたがここで得々と説明なさるその気持ちなんですよ、鉄道建設公団に鉄道建設公団でかくあるべきだ、運輸省はこういう計画があるが、われわれはこれに対してこうするんだ、全部まるのみで、そのまま受け入れてやりますということならやりますということでいいですよ、鉄道建設公団としてはこうだということをわれわれは聞きたいのですよ。運輸省の計画は運輸大臣から聞きますよ、どうですか、その点は。
#21
○参考人(篠原武司君) 公団といたしましては、運輸省の指示のとおりいたしますので、ただ設備がないというようなお話だと思うのですからちょっと申し上げたわけであります。
#22
○中村順造君 何回も同じことですが、この前お話をしたように、まあこれは雑談でしたけれども、せっかく鉄道建設公団法の一部改正という法律を審議をしておるときに、たまたま時を同じくして新聞に、いわゆる統廃合、廃止の問題を含めて鉄道建設公団が出ておるから、そのことをお聞きする意味において、行政管理庁長官も運輸大臣も来ていただくという話をしておるわけです。あなた早くお帰りになったかしらぬけれども、どなたか聞いておられる、そういう議論がされるとするなら、ここにちゃんとあなたのほうはあなたのほうで、鉄道建設公団というその性格の将来性の問題についてはかくあるべきだというものが準備されてしかるべきでしょう。ないから、ただ運輸省の出した資料をこれこれだと説明なさっても、それじゃ……。運輸省の方針はわかりますよ、運輸省の方針は。運輸省のおっしゃるとおりにやります、こういうことでしょう。それはむちゃくちゃですよ、そんなこと。そうだったら下請で、まあわれわれ昔にさかのぼる必要はないけれども、鉄道建設公団の設置に反対だという昔の議論にさかのぼらなきゃならぬですよ。そうじゃなくして、人格が違うでしょう。私は全面的に違えとは言ってない。運輸省の計画はこうです、われわれの計画はこうです。これはただその方針が書いてあるだけで、しかも十年間の、将来何年までにはどうしたいということがあるはずですよ、予算の面も見合って。それを一つも言わない。鉄道建設公団の方針はどうなんですか、将来の展望は。私は公団の使命観について言っているんです。これを御説明なさい、その感覚のズレというものがぼくは耐えられないのですよ。
#23
○国務大臣(大橋武夫君) 先生の御質問まことにごもっともだと存じますが、鉄道建設公団といたしましては臨調の答申に基づきまして、その事務の能率化ということを考えておられるわけでございまして、それに関連いたしまして、特に今年度において重要な項目と相なってまいりましたのは、建設路線が予算の増大によりまして非常に増加いたしてまいりました。したがって、これがためにはある程度人員の増加等が当然能率化の前提として考えられなければならぬわけでございますが、御承知のように、人件費というものは一たん増加いたしますると、なかなか将来縮小することがむずかしいので、そこで本年度の工事量の増加に対応する人員を整備することが能率的に必要だけれども、それについては、ぜひとも後年度における工事量の見込みについても早く知りたいという気持ちがおありなわけでございまして、この点まことにごもっともだと存じまして、運輸省といたしましても、この十年計画というものを立てまして、この十年間の各年度割りの工事量を早く決定し、そしてそれを指示して、安心して能率化のための部内の人員の編成を行なわせたいと思いましたが、微力にいたしまして、まだ今日までこれを政府案として閣議で決定するところまでいっておりません。このことは非常に公団としてもやりにくいことであったと思うのでございまして、まあそのことが始終公団の理事者の皆さまの頭の中におありなものでございますから、それでついこの運輸省の定めまする長期計画についての御説明があったと思います。真意は、これを公団としては早く予算の裏づけのある年度割りに編成してもらいたいという点にあったかと思いまするので、この点ひとつ御了解をいただきたいと思います。
#24
○岡三郎君 大体、まあ質問しようとした点が答えられたわけですが、いま言われている長期計画、これがまあいま至急に公団の今後の事業の展望というか、業務の進捗からいって、熱意を持って仕事をさせるためにはまず緊急な問題であるという指摘があったわけですが、その前に、四十年の臨調の答申に基づく監査によっていろいろと報告がなされているわけですが、さきの委員会で私が質問いたしましたが、いま副総裁からも言われたのですが、どうも少しずつ手をつけて、実質的に言ってやっぱり緊急の度合いというものが線によって違うであろう、池田内閣のときに、いわゆる格差の解消、都市と地方の格差の解消というような問題からいろいろと施策が講ぜられてきておるけれども、最近における大都市周辺の交通事情というものは、当時から比べて著しく変貌してきている。そういうふうな、いわゆる時代の要請にこたえるための対策として、いろいろと想を練られておるようですが、総花的な運営、建設というのはいまの時代にちょっと合わないのじゃないかというので、そういう検討がなされておるというふうに聞いたわけですが、いま工事の完成年度を見るというと、四十六年、まあ一つ四十二年がありますが、次に五十年度において大体一つの結論をみたい、こういうふうな形で四十一年から十カ年計画ということで、ここに完成年度というものが打ち出されておるわけですが、この点について、緊急路線と申しますか、そういうふうな問題を中心に、完成年度において工事がほんとうに完成するのかどうか、見通しですね。こういう点について、いま人員の問題等も言われておりますが、この点監督省としての運輸省が鉄道建設公団に対してどういう指導をせられておるか、もう一ぺん聞きたいんです。つまり最近においてはちょこちょこ線に手をつけておるようですが、四十一年度においては努力して四線の完成を見たというふうに言われておりますが、この見通しについてひとつお伺いをしたいと思うのです。案を立てて仕事をやろうというのだから。
#25
○政府委員(増川遼三君) 御指摘のように、われわれといたしましては、重点的に工事を進捗させるという考えをもちまして、今年度以降の工事計画につきましても検討をいたしておるわけでございますが、今年度といたしましても、この法律が通過しました暁におきまして、建設公団のほうから具体的な計画を提示してくるものと考えております。なお今後の見通しにつきましては、特に、国鉄の第三次長期計画に見合いました、大都市交通線、これらにつきましては、御提出してございます資料にもございますように、昭和四十六年度までに完全にこの工事を終わらせたい、こういうふうな考えております。またそれに付随いたします根岸線等につきましても順次完成を考えまして、これらも四十六年度までには貫通できるように努めたいと考えております。また、その他の地方幹線、地方開発というものにつきまして、着工線がすでに三十四区線ございますが、これを最終年度を五十年と予定はいたしておりますけれども、最もおそいものでも五十年までということで、その間に着工線の中で最も重要な線区から逐次各年度少しずつでも完成を見るように考えておる次第でございまして、今後の年次計画を立てる際におきましても、その考えをもちまして、改定をしていきたいというふうに考えております。また各年次ごとの内容につきましても、先ほど申し上げました方針に従って、われわれのほうで見てまいりたいと考えております。
#26
○岡三郎君 いま運輸省から説明があったわけですが、鉄道建設公団として、いま言ったような指導のもとに工事を完了するというふうに、ここで明言できますね。そのためにはどういうふうにやってもらわにゃいかぬということがあるのか、もう一ぺんそれをはっきりしてもらいたい。
#27
○参考人(篠原武司君) ただいま鉄監局長からお話のありましたように、私どもはこういう目標で、はっきり完成したいというふうに努力しております。
#28
○岡三郎君 先ほど言われた予算と人との関係ですね。こういうものについて、現状における人員において予算がつけば工事が完了できるのですか。
#29
○参考人(篠原武司君) やはり予算に応じて人員をふやしていかなければなりませんし、今後そういうように努力してまいります。
#30
○岡三郎君 どうも中村君の質問に対する答弁と同様に、まことに簡素にして内容陳腐でわからん。だから、できると言えば、ほんとうにできるのかと言いたくなるようなお答えなんで、人員というものについて、現状においてどうなっているのか。だから今後一体どういう面について人員の拡充が必要なのか。つまり、いまは政府保証債云々と法律についてやっているけれども、予算がつく。大体どういうふうに予算と人員との関連を具体的に考えているのか。どういう点を運輸省に指導を受け、またそういう点について考慮を払ってもらっているのか。いま大橋運輸大臣から言えば、今後の仕事の量なり完成というものを考えて、人員は必要であろうが、なかなか簡単に人員をふやすということは、将来の問題として慎重を期さなければならんというふうな説明もあるわけです。そうするというと、その間の関連ですね。一体最小限度どのようにいまの機能を強化していくのだ、そういう点についてのお答えがなければ、ただ保証債をつければいいのだというだけのことでは話にならんと思う。その点についてもう少し建設公団の苦悩状態というものが――もう無事太平で、運輸省の意のままにやっていればいいのだというふうな形にとれるわけですが、それではちょっと困る。もう少し意のあるところをはっきり言ってもらいたいと思う。
#31
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま建設公団の職員の定員は千八百三名ということに相なっております。そこで今年度は、工事量の増大に伴いまして人員をふやす必要があると存じまして、運輸省におきまして、公団と相談いたしまして、ただいま大蔵省に説明要求中の人員が五百八名ということになります。もとよりこれは理想的な案でございまして、必ずしもこれは全部実現するのだということはできませんが、大蔵省との話し合いによって、できるだけこれに近い数までふやしたい、こういう考えでただいま折衝中でございます。
#32
○岡三郎君 行政管理庁にお願いしたいのですが、行政監察の結果、まだ四十年というから発足当初ですから、なかなか監察が、今後の展望ということを考えるというと、当初の問題として深くは立ち入れぬというふうにも考えられますが、先ほど言われたように、機能の強化に基づいて、予定工事をとにかく完了するというふうなことについて、まあ機能を強化していくのだ、こう言っておられますが、現状において、いわゆる事務系統なり、あるいは技術系統なり、そういうふうないろいろな総合的な監察があると思うのですが、この点についてはどういうふうに考えておられますか。つまり工事とかそういうものについて、行政監察としてどうしなければならんかというふうな点について、お考えを聞かしてもらいたい。
#33
○政府委員(稲木進君) 私ども、先ほど長官から御説明がありましたように、行政監察をやりましたのが、昭和四十年度でございます。まだ公団が発足しましてから間がありませんでしたが、当時のわれわれの監察の結果、特に公団として、また監督官庁の運輸省として考えてもらわなければならないというふうに考えた事項を勧告したわけでございますが、その勧告事項の主要な要点としましては、先ほど来だんだんと話の出ております、要するに、政府出資の拡大という問題が第一点、それからこれも先ほど来いろいろ話の出ております工事の重点施工、実は私ども、この二つの問題に非常に力を入れて力説したつもりでございます。当時の状況から見ますと、お話にありましたように、工事がいわゆる総花的な施工になっているということで、こういうような状況でいったならば、国鉄が要望しておりますようないわゆる国鉄要望線と申しますか、そういうようなものだけでも非常に長期、まして地方開発のための路線というようなところには三十年かかるか四十年かかるかわからない、こういうようなことが判断されましたので、特に工事の重点施工ということについての勧告をいたしております。なお、公団の業務の施行体制の問題につきましては、人員の問題その他いろいろあると思いますが、私ども人員の問題等については直接勧告いたしておりません。ただ工事の促進の問題としましては、これはやはり非常に大きな問題が、用地買収の遅延というような点があるのじゃないか、特に人員配置について用地買収という関係のほうには人員をもっと投入する必要がある、こういうような勧告をいたしております。それから工事の実施計画についてのいろいろな国鉄との間の協議あるいは運輸省の認可、こういうような関連の一連の事務手続というものが非常におくれている。おくれているという方面についてはいろいろの原因があるわけでありますけれども、やはりその手続の簡素合理化といいますか、こういう点をもっと考えていくべきじゃないか、特に国鉄との間の協議の問題につきましては、もう少し公団の自主性と申しますか、そういうものを高めていく必要がある、こういうふうな点を触れて勧告いたしております。そのほか、国鉄との間におきまする、工事の建設を国鉄がやっておりましたのを公団が引き継いだというような場合におきます引き継ぎが非常にうまくいっていない面がある等々のいわゆる事務合理化の面についての勧告をいろいろいたしております。大体そういうような当時の監察の状況として指摘しましたおもな点はそういう点であったと思います。
#34
○岡三郎君 いま説明された中で、用地取得業務ですね、この問題について、この外郭の環状線の資料の中においても用地買収が逐次進んでおるようですが、まだかなりおくれているようにも見受けられます。そういうような点について用地取得をどういうふうに苦労してやっておられるのか、こういう点についていま機能の拡充強化という点については用地取得をもう少し積極的に早目にやっていかなければならぬのじゃないか、これには予算というものが即応しなければならぬと思うのですが、この資料を見てみるというと、大体武蔵野線あたりについてもかなりまだ用地取得がおくれているような面があるが、こういう点を含めて、用地の取得の面を含めて大体用地取得いつごろまでに終わるわけですか。たとえば武蔵野線なら武蔵野線の問題をとらえて考えてみると。
#35
○参考人(篠原武司君) 用地の取得の問題につきましては、担当理事から説明さしていただきます。
#36
○参考人(田中行男君) 私、環状線の工事を担当いたしております理事の田中でございますが、用地の買収状況につきましてお答え申し上げます。
 お手元にお配りいたしました公団の資料の一一ページに、用地の買収状況という表をあげてございます。線区別に申し上げますと、武蔵野線の小金――小倉間、これはまた工事実施計画につきまして運輸省のほうの御認可をちょうだいいたしておらない部分も含んでおりますけれども、全体の延長が七十九キロ、そのうち買収の済みましたものが三十一・八キロ、約四〇%でございます。小金線につきましては船橋と小金の間二十一キロございますが、三・二キロ買収済みでございまして約一五%、京葉線につきましては塩浜と品川埠頭間十一キロございますけれども、そのうちの二・八キロ買収済みでございます。パーセンテージにいたしまして二五%、品川埠頭から先についてはまだ工事計画未確定でございますのでこれはゼロでございます。総体といたしまして二百四キロのうち三七・八キロ買収を完了いたしておりまして、一九%済んでおるということでございます。ただいま御質問のございました、いつごろまでに用地が買収できるのかという御質問でございますけれども、おそらく部分的には工事の竣工まぎわまで残るものもある、そのように存じます。しかし全体といたしましては、たとえばこの武蔵野線のうち常磐線の小金から京浜線の浦和付近に至ります区間につきましては約八〇%の用地をすでに買収いたしております。したがいまして、従来の経過から推しまして、まだ工期もかなりございますので、工事の完成には支障なく買収できるものと確信いたしております。
 以上でございます。
#37
○岡三郎君 いままで使った資金ですね、大体用地費と建設費と比較してどのくらいになっておりますか、建設公団。
#38
○参考人(田中行男君) お答えいたします。ただいまの資料の一二ページに工事資金計画表というのを掲げてございます。これは用地費と工事費を加え合わせました総工事費だけをあげてございますけれども、この中で用地費関係だけを抜き出して申し上げますと、総計の欄で総工事費二千二百三十三億、この中の用地費が、推定でございますけれども五百五十三億と見込んでございます。それから四十一年度までの工事の決算額が八十九億でございますけれども、このうちの用地費が約五十五億でございます。したがいまして、四十二年度以降と四十七年度以降と区別してございますけれども、全体といたしまして工事費としては両方合わせまして約四百九十八億と見込んでおります。
#39
○岡三郎君 そうすると大体長期計画に基づいて外郭環状線を含むいわゆる都市周辺の工事計画というものが国鉄の輸送計画と合わしてほぼ間違いなく進捗すると受け取ってよろしゅうございますね。
#40
○参考人(篠原武司君) そのとおりでございます。
#41
○岡三郎君 それでは問題をひとつ変えまして、先ほど運輸大臣のほうから四十一年度において努力して、総花的からある程度重点的に工事を移して四線工事を完成して営業を開始した、そういう話があったわけですが、私が伺いたいところは、その四線の、まだ時間がないのですけれども、大体営業状況と、それを国鉄に引き渡したときの条件、そういったものについてちょっと教えてもらいたい。
#42
○政府委員(増川遼三君) すでにでき上がりまして国鉄のほうに引き渡しております線は、無償貸し付け線で六線ございます。先ほど大臣が四線と申しましたのは四十一年度に完成した分でございます。従来からの全部では六線でございます。これの収支状況を申し上げますると、四十年度では赤字額の総計が約一億七千七百万円でございます。この内訳を申し上げますと、生橋線、これが赤字約九百万円でございます。次に能登線でございますが、これも赤字約八千九百万円でございます。次に北海道の美幸線でございますが、これが赤字二千三百万円。白糠線、赤字二千三百万円。次に辺富内線でございますが、これが赤字の三千二百万円。油須原線、これが百万円の赤字でございます。
 以上のようなことになっております。
#43
○岡三郎君 それとあわせて営業係数をひとつ説明してもらいたい。
#44
○説明員(黒住忠行君) 生橋線につきましては四十年度六八一、美幸線が八〇一、白糠線が四三一、辺富内線が三七一、油須原線が一二〇七ということになっております。
#45
○岡三郎君 そこで、運輸大臣とそれから行政管理庁長官にお伺いしたいんだが、いまごらんになるように、これからどういうふうな変貌を遂げていくかは一がいには言えませんとしても、今後、鉄道建設公団の機能を強化して工事がはかどればはかどるほど、赤字がふえる線が一ぱいあっちこっちに出てきて、それを国鉄にしょわしていくということで、地方格差の問題は別として、独立採算制というものを国鉄にしょわして、そうしてやっていくということからいうと、今度そういう国鉄のしわ寄せを、国鉄総裁が言ってるように、通勤通学のパスにこれを転嫁するなんということもいま言われているわけです。そうするというと、これはしわがくるのは一体どこなんだという話にもなるわけなんでね。今後は赤字線を生み出したら、生み出したことについて、運輸省からまあ機能を強化せいという、行管なら行管は一体どういう指導をしてもらわにゃいかぬのかね、この点どう考えてますか。強化すればするほど赤字の子供が生まれてくるということについて、ちょっと御答弁願いたいと思います。
#46
○国務大臣(大橋武夫君) 新線に赤字が多いということはまことに残念なことではございますが、しかし、赤字が出るからといって、新線の建設を避けるわけにはまいらない面もございます。それは御承知のとおり、今日鉄道というものが地方格差解消の根本条件になっておる地方もございまするので、こうした意味におきまして、国家的見地と申しますか、公共的見地に立ちまして、ある程度赤字を覚悟で地方の経済、文化、社会の発展のために建設しなければならない新線もあるわけでございまして、これらは当初から国鉄に貸し付け営業せしめましても赤字になるものでございまするから、その建設費はこれを国鉄に転嫁することなく、無償線ということで、国鉄に対しては公団から無償で貸し付けておるわけであります。しかし、いやしくも無償線でありましても、独立採算制という経済的な見地から運営が要請されておりまする国鉄といたしましては、これらの財政上の赤字負担というものを何らかの方法で解決しなければならぬのでございまして、国鉄の要望といたしましては、こうした公共的負担はでき得べくんば政府の一般会計において負担をするような道を開いてもらいたいということでございます。そこで、今年度の予算の要求にあたりまして、昨年八月、国鉄からは九百億の政府出資という要求を出しておったのでございまして、その意味は、赤字線による損失あるいは通勤通学対策というものが不採算性を持っておりまするので、それによる国鉄の負担の過重、さらにまた通勤通学の運賃、その他旅客運賃の面におきまして、いろいろ法律の要請しておりまする五〇%以上の割引率を適用しなければならぬような今日の運賃制度になっておる。その五〇%まではこれはやむを得ないが、それ以上の負担は政府の公共的な政策の結果生ずる赤字であるから、これを政府において見てくれるという道を開いてもらいたい。まあこうしたいろいろな赤字原因を積算いたしまして、その一部は国鉄でしょい込むといたしましても、残った九百億円を政府から出してもらう、一般会計の負担にしてもらいたい、こういう要望でございます。この問題は予算決定にあたりまして、大蔵当局としてもずいぶん慎重に検討をしてくれたのでございますが、何ぶん独立採算制ということを根本にしてまいりました国鉄としては、いままで一般会計に対する補助あるいは出資、こういう要求をいたしたことがございません。そこにいきなり急に九百億という多額の政府出資の要求がありましたので、大蔵省といたしましては、にわかにこれを処理することは困難である、そこでこの問題に対する最終的な結論は一年待ってもらいたい、昭和四十三年度の予算編成までに、国鉄財政の内容も十分検討し、公共負担の性質なり、またその国鉄財政に及ぼしておる影響等をもさらに一そう調査した上で、昭和四十三年度予算編成において結論を出そう、それまで一年間は運輸省、大蔵省、国鉄、この三者において十分話し合いをし、内容を掘り下げて検討して結論を出すように準備を進める、こういうことで今年度の予算においては政府出資の問題あるいは一般会計からの繰り入れの問題というものは、最終的には取り上げられなかった次第なのでございます。しかし、明年度の予算編成にあたりましては、これらの問題について妥当な結論を出すべく、目下三者の間において精力的に検討を進めておる次第でございます。
#47
○小酒井義男君 関連をして一つのお尋ねをしておきたいのですが、先ほど岡委員の質問に対して、無償貸し付けをした場合の営業線の係数が説明があったわけですね。それはもう無償で貸し付けを受けて、それだけの係数になっておるのか。たとえばそれだけの建設に要した資金に対する利子というようなものは、それに別途に加えていくと、さらに営業係数というものは大きいものになってくるのじゃないかと思うのです。そういうふうなのはどうなるのでしょう。
#48
○説明員(黒住忠行君) ここで言う新線の営業係数は、営業いたします場合の経費と支出の関係でございますが、無償線につきましては、これは出資の金で使いますから利子はかからない金でございます。したがいまして、その利子のかからない無償の金は、政府が補助金といたしまして公団のほうに出しておるわけでございまして、ここで言う営業係数は、国鉄としての通常の営業の場合の収入、支出の関係でございます。
#49
○小酒井義男君 大臣、そうすると、いまの説明ですと、補助金を出しておるから利子のかからない金だと言うのですが、国の財政全体から考えると、やはり利子のつく金というものがあるかもわかりませんが、そういうことで単純に片づけられぬ問題もあるのじゃないかと思うのです。そういう点はどうお考えですか。
#50
○国務大臣(大橋武夫君) 御指摘のとおり、最近の予算の編成のたてまえといたしまして、公債募集ということをとっておりまするし、ことにその公債による金は、大体公共事業費の支出の一部に充てるというたてまえをとっておるのでございます。私どもは、この鉄道公団に対する政府の出資、これが財源になって無償貸し付け線路の建設が行なわれておりますが、これはやはり国家財政の考え方といたしましては、道路、港湾その他と同様に、一種の公共事業というふうな考え方でみてよろしいのではないか、こう思うわけでございまして、したがって、他の公共事業と同じように、公債金でまかなうという方法が取られることもやむを得ないであろう、こう思います。
#51
○小酒井義男君 それで、もう一つのお尋ねは、先ほどこれも説明があったのですが、十カ年の計画の中に、総額で九千七百二億円という予算を必要とするというお話があったのですが、その九千七百二億円という予算は、今後十年間の物価の上昇というようなものは織り込んで、こういう計画を立てておられるのかどうかということが第一点。
 それからもう一つは、この中にホの項として、追加建設線として八百三十二億円というものがありますがね、これが建設線に必要な予算がとれなかった場合、たとえばこの計画どおりに予算がとれれば追加路線、追加建設というものが出てくると思うのですが、予算が十分とれなかった場合に、追加建設というものはどういうふうに考えるか。これは予算がとれなくても、十年の計画を十一年なり十二年に延ばして追加建設というものをやるのか。そうでなしに、いろいろ議論せられているように、現在着工しているものだけをまず先にやって、そのあとで追加建設というものをもっていくのか。そういう点については運輸省として、運輸大臣としてはどういうふうにお考えになっているのか。
#52
○国務大臣(大橋武夫君) 追加はあくまでも追加でございまして、やはり予算の最終のワクが追加を容れ得る余裕のある場合に、追加の中から幾分なりとも考える、こういう考えでございます。
#53
○政府委員(増川遼三君) この九千七百二億円につきましては、四十一年度における現在価格で算定をされております。
#54
○岡三郎君 値上がりがないというのはおかしいので、それが、したがってまた補正されてくると思うのですがね。
 私の言わんとするところは、大臣がいま言われたように、また先般各委員からこの場において言われたように、必要線はつくらなければならん。じゃあその必要線というのは、ほんとうに必要なのかどうか。よく言われているように、政治路線というのがずいぶん指摘されているわけです。最近においては、非常に道路の建設工事というものが並行して進んでいる。ある場所においては、鉄道は取ってバスにせいというふうな論があるところもあるし、私鉄なんかにおいては、もう営業が成り立たぬというところで、国鉄に買い取ってくれとか、さまざまな要望というものがあるように聞いているわけです。そういうふうな、一面において不採算路線というものに対してどう考えるか。だから、いま言った格差の解消という問題は、われわれとしても国の施策としてやっていってもけっこうです。これは反対する理由はないが、しかし、政治路線というものがないのか、あるのか。われわれが検討してみるというと、そういうふうなにおいというものがかなり強い。こういう点において、運輸大臣は、これは答申を受けたから何だかんだ――最近においては政治資金規正法については、めっちゃくちゃにいろんなことをやっているが、こういうものはなかなかすんなりと受けて、実情というものについて、どの程度運輸省で検討しているのか。これはうるさいから、もうきまったのだからやれ、時代の推移というものをどのようにこの中に勘案していくかということについて、やはり十分検討してもらわぬというと、もう不採算路線ばかりこれからふえてくる。都市交通なんかにおいては、もうどんどん撤去せい。都電でも市電でも撤去せい、少々のことはもうかまわん、とにかく撤去せいと言っている。片方においては不採算路線でも何でもつくるのだ、これは国策によって。そういうバランスといいますか、そういう点どういうふうに考えているのか。
 鉄道万能という時代は、私は過ぎているのじゃないかと思うのです。鉄道というのは固定客だけしかとれませんから、だから自由に線を延長するといってもたいへんなことです。バスは道路を敷設すれば、これはもう山間僻地どこまででもいく。鉄道ほしいという気持ちがあることは、これはわかりますよ、われわれは。しかし、場所によっては不採算線で撤去しなければならんというふうな一つの問題を抱えている。北海道なんかにおいてもそうですね。バスと競合路線があるのです。この鉄道を取っ払わなければだめだ、こういう話をわれわれは聞いているのです。だからこういう点について、やはり基本的に、この線は必ずつくらなければいかん。これはまあうるさいからつくるんだというような形で、ここのところがすっきりしてないので、われわれ自体としてもただめちゃくちゃにつくればいいということではないんじゃないか、これは大橋さんどう思います。政治路線はないと、あなたあるとは言わないと思うが、どう考えていますか。
#55
○委員長(天坊裕彦君) ちょっと速記やめて。
  〔速記中止〕
#56
○委員長(天坊裕彦君) 速記をつけて。
#57
○岡三郎君 行管長官、いまの点についてどう考えますか。行政管理というのはそこまでいかないと私は行政管理にならないと思うんです。ただ単にどっかできまったことについて、都合のいいことはそのままうのみにして、都合の悪いことは「ささらほうさら」ということばがあるが、そういうことについて、いまの鉄道の新線建設について行管長官としてもやっぱり大局的な見地に立って一ぺんメスを入れる必要があるんじゃないかと思うんですが、その点どうですか。いままで敷かれた線についてもそうですよ、あなた言われぬかもしれぬが。
#58
○木村美智男君 行管長官帰られるというんで、ちょっと関連してですが、運輸省から四十一年度以降十カ年のまあいわば計画というものが、これ出されてきたんですが、これはまあそう言っちゃ悪いですけれども、実体性がないという意味では、これはこの委員会用につくったような気もするんですよ。そういうふうに申し上げちゃ失礼かもしれませんが、これは大臣が今後年度別に具体的にということなんですから、それでいいと思うんですが、私はせっかくここに行管長官出ていらっしゃったんですから、これをもう一歩、きょうはもうだいぶ意見が出されましたから、私そういう角度を少し変えて申し上げたいと思うんですが、この資料の中にありますように、たとえば九千七百二億が今後十カ年間の建設費の総額だと言うけれども、人間を含め、利息や償還金も含めて一兆四千二百六十七億円だ。この一兆四千二百六十七億円を、いわゆる出発をした四十一年度以降ずっと年度別に割り振りをして工事の関係がどうなるのか、それからそれに対する収入関係はこちらの別冊の資料のほうにありますように、年度別で一体政府出資金はどういうようにふえていくのか、あるいは今後政府保証債なり特別債なりがどういう形でふえていくのかということを、やはりこれはどうも中心がないような気がするんで、鉄道建設公団は先ほどから言われているように、私どうも請負会社みたいな感じを受けるから、公団自体では私はこれを計画はできないと思う。したがって、運輸省と国鉄と公団と、それに大蔵省が一枚加わってこの資金関係もきちっとしてほんとうに十カ年計画という青写真というものが初めてでき上がるような気がするんで、この点は、これは行政管理庁が何か一つ勧告みたいな形でそういうことをちょっとやらなければ、だれがこれは音頭をとって一体この問題を、そういうことをやらない限り青写真とは言ってもそれは数字上の、あるいは紙に書いた計画としてはでき上がるかもしらぬが、ほんとうに気持ちの、魂の入った十カ年計画にはならないと思うんで、ちょうどいま国鉄が政府出資九百億をめぐって明四十三年度の予算編成の段階に、運輸省、大蔵省、国鉄が三者協議によってやっていくというようなことにちょうど似たような形がこの問題にでき上がらなければ、これはもういいかげんなものしかやっぱりいかぬので、私は早急にこの結論を求めようとはしませんが、せめてことしの年末ぐらいの委員会では、大体こういうことの協議をしている、あるいはこういうことになりそうだという程度の説明ができるところまでいってもらわなければ、こんなものは資料として実は出してもらっても、何か非常な将来に向けて心配がある。で、岡先生が言われておるような新線、赤字路線の問題ももちろんですし、資金調達の問題もそうですし、そのために人間をどのくらいふやすということも、これは行政管理庁としては公団存廃の問題も関連してきておるわけですから、そうしてさっき言ったような総合交通政策的なものも要素としてはバス路線に、これはこのローカル線なんかはむしろバス路線としてトラックとバスと両方走らせる、そういうほうがあるいはいいかもしれぬ問題もあるので、そこら辺も含めて、ここにはつつましやかに鉄道建設審議会の要望もありと言っておりますけれども、要望もありどころか、建設審議会の要望をそのまま受けて立って、大体こうしようというのがこれは実際のここへ出てきておる問題じゃないかと私は思うのですよ。そこに政治家の圧力があるのかないのかという問題を抜きにして、とにかく建設審議会のそのままの受け売りで持ってきて計画が立てられているところに問題があるから、むしろ政府自身が関係各省集めて、そうして総合的に今後十カ年間の鉄道建設というものは、いわゆる格差解消、それから僻地開発といったような公共性の立場からどうあるべきかということを、全体を集めて相談をする、その中心が運輸省であり、そして国鉄の第三次計画に見合った建設公団のある程度自主性も加えて、そうしてはじめて青写真ができる。こういうことにならなければ、これは、これだけじゃもう全然一体どうなるのか、物価の関係も全然これは考慮してない。じゃその先十年後にはどういうことになっていくのかということについても、ある程度弾力を持たした形の中で、やはり全体の写真ができ上がるような、そういうことにひとつ基本を置いていただいて、そうしてまあ一回、年末ぐらいには本委員会に中間の経過報告をしてもらいたい。これはそう半月や一カ月で、紙っぺらはできるかもしらぬが、そういう政府側の方針と、それに気持ちを合わした関係官庁の方向が出るとは考えられないので、今年度は今年度としてこれはやむを得ずこの方向を一応認めながら、今後の長期計画についてはもっと本腰を入れた態勢をとってもらいたい。このことについて行政管理庁長官どうなんでしょうか。各省に関係をしておるので、そういう点も、公団のあり方の問題に合わしてそういう勧告をするようなことがひとつ考えられぬだろうかということを、実はたいへん大事な問題のような気がするので……。
#59
○国務大臣(松平勇雄君) 鉄道の新線計画の十カ年計画の実行というものはなかなか困難だろうと私も考えるわけでございます。しかし、行管といたしましては、この問題に関しましては、先ほどお話しいたしましたように、四十年度末に一応勧告をいたしまして、逐次その勧告に従って改善をしていただいておるわけでございます。そこであらためてまたさらに調査をして勧告をするというようなことは、現在の段階においては考えておりません。先般四十年に勧告いたしましたことをさらに血化して、この十カ年計画を実行していただくことを希望するわけでございます。
 なお岡委員の、赤字政治路線の問題に関してどう考えるかというようなお話でございますが、御指摘のとおり、最近の交通体系がだいぶ変わってまいりまして、従来鉄道でなくてはいけなかったところも、別な交通機関でやり得るところがあるわけでございまして、すでに福島県の白棚線のように、鉄道のほうをはがしてバスにいたしまして非常に現在喜んでおるというようなところもあるわけでございますが、そういったことをやはり勘案して、今後の鉄道新線建設は慎重にやっていただきたいと思うわけでございます。しかし、先ほども運輸大臣からお話ございましたように、国鉄は公共性とそれから企業性の矛盾を非常にかかえておるわけでございますが、その辺の調和をはかって、後進性の打破にも寄与してもらわなければならないのではないかというふうに考えておるわけでございます。
#60
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま最近の鉄道建設の新線に、いわゆる政治路線というような恣意がないかという御質問でございますが、先ほど来申し上げましたるごとく、鉄道建設公団で建設いたしておりまする地方開発線というものはおおむね赤字路線でございます。そういう意味において、経済路線という、いわゆる国鉄の採算制を基礎にした経済路線ということになりますと、これらはおおむねその範疇には属しないものでございます。しかしながら、先ほど来申し上げましたるごとく、地方的格差の是正、地方の経済社会発展の手段として、政治的に見て欠くべからざるものだという大所高所からこれらの線を選んでおるわけでございます。そういう意味から申しますと、これらの線を新設いたしまする目的は、明らかに純経済的というよりは幾ぶん社会的な考え方、地方格差是正というような考え方を含めておるという意味で政治的目的にかなっておるということは言えると思うのでございます。ですから、そういう意味では政治路線という名前をつけられてもいたしかたないと思いますが、しかし、主として政治路線というふうなことばの今日意味する意味は、そういった純粋な政治的目的ということでなく、個々の政治家の個人的な勢力の介入によって無理やり、ある線路が新線として選びあげられるというところにいわゆる政治路線という意味があるんだろうと思うのでございますが、これにつきましては、御承知のとおり、最近におきまする新線の選定はいつも鉄道建設審議会の議を経ることに相なっておるのでございまして、この審議会において十分そうした疑いのあるものは是正される機会がございまするので、最近では、ひところ言われたような政治路線というものはまぎれ込む余地が比較的少なくなっておる、こう考えております。
#61
○岡三郎君 いまの問題、これからやり始めたらまた何時間たつかわからぬからこれはまたあとでひとつ問題を起こします。
 まあ、いま木村君からも言われたんですが、長期計画のこの構想というものがなければ建設公団としてもたよりないという点については、言われているとおりだと思います。抜本的に言うてやはり資金調達の面においてどういうふうに運輸省の構想を大蔵省が受けるか。なかなか大蔵省自体としてもがんこな点が多くて因っている点も多いと思うのですが、そういう点で、国鉄のいまの赤字について、せっかく四十三年度においてこれを何とかしなければならぬ、国鉄自体も輸送革命といいますか、そういう面で料金値上げしても採算性が非常に悪くなってきている。しかも一方においては人口の都市集中化で部分的には麻痺状態になりつつあるのではないか。まあこういうふうなさまざまな問題を背景にしてやっていった場合において、やはり総合計画といいますか、そういうふうな面における確たるものをやはり出してもらって、そうしてそれに基づいて今後の輸送力の増強なり、あるいはいま言ったような国鉄の経理内容の問題点の解明とか、そういった問題をしなければならぬ時期に当委員会もきているのじゃないかというふうに考えております。去年もずいぶん運輸大臣を通して、大橋大臣の前にわれわれも強く要請したのですが、どうも運輸省に対する大臣の配置のしかたはネコの目の変わるがごとく変わってまことにたよりない。もう最近では三人、四人ぐるぐる回りで、あれでは腰を据えて運輸省が現在の行政の中において最も緊急な問題の一つの交通事情の問題について、たよりないという印象を非常にわれわれも受けておるわけです。そういう点で一年おくれたということは、かなり今後の展望について問題を投げかけてきているというふうに考えます。そういう点で、ひとつ十分大蔵省とも折衝を強力に進めてもらうと同時に、いま言った鉄道建設公団の資金の今後あり方について、いま言ったように物価の今後のはねっ返りというものを見てない金額を、工事を進めていくということも、これは非常に机の上の計画になってしまうのじゃないか。こういう点でやはりじっくりとひとつ検討せられて、そういう問題についていま木村委員も言われたように、おそくとも四十三年度の予算の編成の中において構想というものをしっかり立てて報告してもらいたいというふうに考えるという点が一点と、それから、私は繰り返しますが、国鉄を独立採算制ということで縛って、そうして大蔵省がなかなか一歩踏み出してこない。赤字路線がふえる。もう輸送条件というものは日々変わってきている。こういうふうなことで、国鉄の財政についてやはり抜本的な対策を講ずべき時期にきている。だから一方において、鉄道建設公団が資金をもってどんどんつくる。こういう二律背反的なようなことをいつまでやっていたって困ると思うので、だから生まれてくる子供についての赤字の負担というものについてこれは原則的にはっきりしておいてもらわなければ、ほかの問題は別ですよ、緊急輸送力の増加という問題ありますね。しかし、こういうふうな点について国策としてやるという問題について、これを独立採算制の国鉄に引き受けさせるのだということになりますと、赤字が出た問題についてはこれを引き受ける、運輸省がとにかくこれはもう引き受ける。後顧の憂いなくひとつ格差の解消をやってもらう。だから長期資金計画を立てて、鉄道建設公団はどんどん仕事を進めてもらう。必要というならそれに伴ってどんどん受け入れ態勢をつくって、国鉄でも営業開始となったならば赤字を心配するな、どんどんひとつやってもらいたいということでその裏づけをする。そういうふうなことをしないというと、片方は金をつけて強化してどんどん仕事をさせて、それから引き受けるほうはひいひいしているんじゃ、これは何とも今後の条件としては成り立たぬと思うのです。こういう点について政府保証債というものをここで鉄道建設公団がつくって事業の伸展をはかるということの裏づけとしてのそういう施策について、総合的というよりも、この問題はこの問題としてはっきりしてもらいたい。それでなかったらば、国鉄はこれを引き受けない。鉄道建設公団がもう一つ営業面をつくって、そうして鉄道建設公団の赤字はひとつ運営する。建設公団兼鉄道輸送会社をつくってやらなければ独立採算制にはならぬと思う。だからその点について、これは答弁特別要りませんが、これはくどく私のほうとしては、運輸省にそういう施策をするべきであるというふうに考えるのですが。
#62
○国務大臣(大橋武夫君) 新線建設十カ年計画の具体化というものについて整っておらないことは、これは私どももそのとおりに認めておるのでございまして、お手元に差し出しました内容なるものは、鉄道建設審議会の要望をそのまま一応表示したに過ぎません。これを実施に移すためには十年間の年度割りの計画の具体化、特にその財源的裏づけというものがなければならぬわけでございまして、これについてはすみやかに大蔵当局と相談の上、しっかりしたものをつくり上げたいと存じます。
 それから次に、公団で建設する赤字線の負担が国鉄財政を圧迫するという意味において、その負担を肩がわりする方法が必要だという御意見、これも全く同感でございまして、国鉄の公共負担の是正の問題の一項目でございまするので、この点もあわせて予算編成までに検討いたしまして、打開をはかりたいと存じます。
#63
○大倉精一君 関連して……。いま岡委員の発言は非常に重要な発言ですが、私はずっと聞いておりまして、いわゆるいろいろな答申なり意見なりに従って、その地域に交通機関を通さなければならぬ、つくらなければならぬという場合に、何をつくるかということをまず決定しなければならぬと思うのですね。で、鉄道にしても、何にしても、建設当初から黒字になるということは、非常にこれは困難なことだと思うのですけれども、当然これは将来経営の努力をしてもらわなければならぬと思うのですが、いわゆるそこに何を通すかということ、つまりバスを通すか、道をつくるか、レールを敷くか、こういうことをきめなければなりませんが、きめるにあたって、やはり建設省も一枚加えて、そうして計画をつくる必要があるのではないかと思うのです。ですから、これは国策線でありまするから、赤字線でもどうしても敷かなければならぬという場合もあるだろうと思う。思いますけれども、いわゆる建設審議会のほうから答申があって、要望があったんだから直ちにレールを敷くんだ、そう簡単なものじゃなくて、何をつくるかということをひとつまずもって慎重に検討を加えてもらいたい。でないというと、いま岡委員が言ったように、いわゆる国鉄経営の上からいっても、あるいは公団運営の上からいっても非常に重大な問題が将来残るのではないか、こう思いますので、建設省も加えた、何を通すかということを決定するその段階で慎重に配慮をしてもらう、こういうことが必要ではなかろうかと思うのですけれども、大臣の御所見だけを承っておきたいと思います。
#64
○国務大臣(大橋武夫君) すでに鉄道建設審議会には運輸関係のほかに建設事務次官も入っておるのでございますが、しかし従来の仕事の運びの実際から申しますと、まず運輸省において原案をつくり、会議にかければ特に建設省からそれについて強硬な反対の意見とか、あるいは道路との関連において特別なる意見の発表というようなところまでは審議がいっていなかったと思うのでございます。しかし、ただいまの御提案は私どもまことにごもっともと存じまするので、今後新規の線を取り上げるという場合におきましては、その事前において、原案をつくる前に、特に建設省とよく意見の交換をはかるというようなことで御趣旨に沿うようにつとめたいと思います。
#65
○田代富士男君 いまいろいろと鉄道新線の十カ年の計画につきまして質疑が行なわれまして、私はこの問題をずっと聞いておりました。きょういただきましたこの資料の中にも「今後の経済発展に伴う鉄道輸送需要の増大に対応し、かつ、国土の総合的な開発と効率的な利用をはかるため鉄道交通網を整備し、もって産業基盤の強化と地域格差の是正に寄与するとともに、国民生活の向上に資することを目的とし、これに必要な鉄道新線のうち、早期に建設することを要するものについて」は、あとにいろいろ計画が載せられております。で、このような国鉄というものは人間の体にたとえるならば、血管の役目になるのじゃないかと思うのです。要するに、血管がお年寄りになりまして動脈硬化になりましたならば、その人はどうすることもできません。このように鉄道というものは一番大事な問題じゃないかと思うのです。そこで、これだけの十カ年計画を計画していらっしゃいますし、ここまで持ってくる段階におきましては、いろいろな審議会からの答申もあるでしょうし、それに対してさまざまな検討をなされております。しかし、さっき木村委員からお話がありましたとおり、何ら具体性がない。私は同感じゃないかと思います。これはちょうど先日、経済発展計画の四十年代への挑戦ということで、宮澤長官のいろいろな話も聞きました。これは運輸委員会とは直接関係はありませんけれども、物価の問題に対してどうするかという話がありまして、三大重点政策として物価の安定、経済の効率化、社会開発の推進というような、そういう三大政策を立てて何とか四十年代への挑戦としまして、いまの物価高を四十六年、四十七年には三%までおさめたい、そのためのかような計画であります。読んでみますと、なかなかりっぱなものです。私も読みました。ところがその委員会におきまして私は質問しました。四十年代に対してどのように挑戦するかというならば、アウトラインだけ、四十四年までここら、四十六年までこうだという年度ごとの計画というものも必要じゃないか。その年度の計画あってこそ三%におさめたいというための経済の効率化をはかり、社会開発の推進をやっていくのじゃないか、あなたは年度ごとのそのような具体的な計画はありますかと聞きましたら、実のところは年度ごとのそれはありません、要するに四十六年、四十七年ぐらいに三%におさめたい、そういう御返答でありました。私はがっかりしました。そんなことがありますかと、そうしたら宮澤さんいわく、ちょうどたとえていえば、いまは夏ですけれども、半年先には冬になるでありましょう。そのように五年先ぐらいには三%におさまるでありましょう、そういうような返答のしかたでございました。それで私は、宮澤さんのおっしゃるとおりならよろしいでしょう。あなたのいまの天気予報のたとえでいうならば、春から夏に、夏になったならばいろいろな対策があるはずなんです。夏から秋に移るには台風の対策、秋から冬に移るには、冬の雪とかそれらの災害に対する対策がなければならない。その対策すらも言えないということは何ごとだ、いろいろ私も質問すべきことを質問しまして聞いたのですが、何ら具体性がない。私はきょうの十カ年計画の問題をいろいろ聞きまして、同じような失望感を抱いております。私がいま言うとおり、人間の血管ともいうべき国鉄の問題です。それが何ら具体性がない。このように、一応数字の面で見させていただきました。しかし、これではたして実現できるのか。その前にいままで計画されましたいろいろな事業を振り返ってみますと、計画どおりにいったのが一体どれだけあるか。そういうことを考えまして、この経済社会発展計画の中でも効率化ということばが非常にたくさん出てきております。今度のこの鉄道新線建設の目標の中にも出てきておりますから、この国土の総合的な開発と」、意味がわからないわけではありませんが、「効率的な利用を図るため」とありますけれども、まずこれはどのような範囲のものであるか、この点を最初にお尋ねしたいと思うんですけれども、それと同時に、できることであるならば、いまもいろいろ答弁がなされましたけれども、年度計画の細部までとは言いませんけれども、大綱だけでも聞かせていただけましたならばお願いしたいと思います。
#66
○国務大臣(大橋武夫君) まず第一に、「国土の総合的な開発と効率的な利用を図る」という点だと思うのでございますが、これは御承知のとおり、いまの日本の国土の発展の傾向といたしまして、いわゆる東海道ベルト地帯――京浜並びに阪神及びこれをつなげるベルト地帯が主として開発されておるのでございまして、そのために人口もこれに集中しつつある。いろいろな点がございまするので、まず産業の立地条件をできるだけ他の地方にもつくり出していくことが必要だろう。そうなりまするというと、鉄道の建設ということが非常に重要な問題になるわけでございまして、港湾、鉄道道路網の整備、工業用水の整備、こういったいろいろな他の諸条件がございましょうけれども、その中でも大きな問題である、こういう意味で、「国土の総合的な開発と国土の効率的な利用を図る」という意味で鉄道交通網を整備する、これが新線建設の眼目であるという意味で、ここに掲げられた次第だと存じます。
 次に、この十年計画の具体性の付与の問題でございますが、この点につきましては、先ほど来申し上げましたるごとく、私どもも一日も早くこれが具体性を付与する、ことにその財政的裏づけをはかるという必要があると存じまして、先般予算編成に際しましても、まず大蔵省に対しまして、一応この計画に盛られておる新線を建設するに必要な予算の総額というものを承認してもらいたい、そして続いてその予算についての年度割りを相談してもらいたい、こういうつもりで交渉いたしたのでございますが、何ぶんにも当時は国鉄の財政問題という大問題をかかえておりまするし、かつまた、この新線の建設というものが国鉄の財政と不可分の関係にもございまするので、結局今年度予算編成にあたりまして、十年計画の総額を決定し、年度割りを決定するということはできなかったのでございます。なお引き続き大蔵省と交渉いたしまして、来年の予算編成までにはぜひお示しのようなものを相談いたしたい、こう思って努力いたしております。
#67
○田代富士男君 いまのお話ですけれども、私の聞きたいことは、「効率的な利用を図るため」というところを大きく説明を聞きたかったのでございますが、大臣もここは棒読み程度でいま終わられたんですけれども、それは時間もありませんから多くは聞きませんけれども、いま申されるとおりに、何と申しましても新線建設十カ年計画その他につきましてはお話しのとおりに、財源の裏づけというものが大事な問題になってくると思います、そのために今度の一部改正の法案も出されておるわけなんです。そこで私お聞きしたいのですが、大臣は御出席ではありませんでしたが、この前の委員会で、鉄道債券は業者に割り当てはしていない、業者の自主的引き受けという、そのようなお話がなされたわけなんです。それでこの委員会におきまして出されました資料を見ましても、債券引き受け額の金額というものがあくまでも自主的であるならば、その建設会社、建設会社の資金内容もあるでしょうし、あるいは事業の規模の内容と、そのようなさまざまな上から自主的でありますならば、いろいろな金額が違った面が出てくることがあると思うのです。しかし、これはどういうわけでございましょうか、計算しやすいと申しましょうか、同じ数字がるるここに出されておるわけなんです。こういう点から割り当てはしていないというようなことがありましたのですけれども、先日の委員会で、大臣は御出席ありませんでしたけれども、あらためてその点をお聞かせいただきたいと思います。
#68
○国務大臣(大橋武夫君) 鉄道公団の仕事の性質上、その財源にあてられまするいわゆる特別債を事業に直接関係ある建設業者等に割り当てるということはいろいろな弊害がございますので、これを割り当てるというようなことは一切避けることにいたしておりまして、先般説明がありましたごとく、もっぱら業者の自主的な引き受けにまかせるという方針は確立いたしております。ただ、それにしては金額がそろい過ぎているじゃないかという点もございまするが、たとえ自主的な引き受けといえども、少数の業者に集中するというようなことは、これまたやはり弊害のもとになりまするので、おおよそのその業者の事業の規模、また運用資金の程度等を勘案いたしまして、大体幾らぐらいというような目安を公団側で設けまして、それ以上の金額につきましては、要望がございましてもできるだけこれを避けるようにいたすという配慮が行なわれていることを御承知いただきたいと思います。
#69
○田代富士男君 いまのお話では、自主的に引き受けてもらうと、少数の業者に集中することは弊害をもたらすことになる、そういうお話でございまして、これは公団で一応割り当てということはないのですけれども、いま事業の規模あるいは運用資金の程度において大体公団側できめていらっしゃるというお話でございますが、これは間違いありませんか、公団できめていらっしゃるか、その点もう一度お願いしたいと思います。
#70
○国務大臣(大橋武夫君) 一々どういう業者にどの程度ということは、こちらの募集する資金の額も年によって違いまするし、また希望者の数も年によって違いまするので、別に平素から幾ら以上は受けつけないというような基準をはっきりきめておるわけではございませんが、大体においてそのときそのときにこれ以上は差し控えたらいいだろうというような見当は大体公団においてもつけて、引き受けをお願いしておる、こういうふうに私は承知をいたしておるわけです。
#71
○田代富士男君 公団のほうからちょっとその点についてお願いしたいと思います。
#72
○参考人(篠原武司君) この前も申し上げました、これは一応四十一年度は三十億という目安がございましたので、そのくらいのものを引き受けていただけるかどうかという話はいたしましたが、あくまでも業者の間で自主的にきめてきたのでございまして、それによってお願いしたわけでございます。
#73
○田代富士男君 いまの運輸大臣のお話では、公団のほうでそれぞれ事業の規模、あるいは運用資金等のいろいろな大所高所からの検討で、公団側がそれを一応きめておるんだというようなお話でありますし、公団側では今度は、業者が自主的にこのように届け出たと、いまのお話でございますね。業者のほうが自主的に、じゃどこどこ業者はどうであるというふうにきめて、業者が提出したもの対して公団が検討されるのですか。どうなんですか、その点。大臣は、公団側がこのような国鉄に関係のある業者に対しまして、その規模とか、そういうものに応じて公団側で一応検討しているのだ、そういう大臣のお話です。いまの時間です、五分もたっておりません。ところが、いま副総裁は、あくまで業者側が自主的に提出したものに対して私のほうはやらさしていただいております、そういうことなんですけれども、その点どうです。もっと詳しくその点をお願いしたいのです。
#74
○国務大臣(大橋武夫君) 私の申し上げました点は、こまかい手続について申し上げたのではなく、公団においても少数の業者に多額の債券が集中することは弊害になるから、避けるようにし、おおよそこれ以上は無理だというような、これ以上押しつけることは弊害を生ずるというような額については、ある程度見当をつけておるであろう、そういうふうに承知しておる、こう申し上げた次第でございます。
#75
○参考人(篠原武司君) 大臣の申されるとおりでございますが、なお根本理事に説明さしていただきたいと思います。
#76
○参考人(根本守君) ただいま大臣からお話がございましたように、総額につきまして、本年度に建設業者関係で大体この程度引き受けていただきたいというのは、その年の工事量に見合いまして、工事量の大体何%くらいで、これぐらいであれば業者としては無理がなく引き受けられるであろう、そういう見通しを立てまして、大体総額これくらいでいかがでしょうかということをお願い申し上げまして、それで業者の内部で、それでは各社の間でどういうふうにそれを負担をしていくかということを検討していただいた数字でございます。
#77
○田代富士男君 そうしますと、四十一年度の工事関係社の引き受け会社の資料がここにあります。四十一年度は、ここに載せられている会社だけが債券を引き受けたのでしょうか。その点どうでしょう。これ以外にありますか。ここに提出していただいた資料以外にありますか。
#78
○参考人(根本守君) これ以外に、建設業者に引き受けていただいたものはございません。これが全部でございます。
#79
○田代富士男君 そうしますと、いま運輸大臣は、この債券の引き受けについては少数の業者に集中することは、これはあまりよくない、そういういまのお話でございましたが、現在大体国鉄の下請の業者は何社ほどあるのですか。お願いいたします。
#80
○参考人(根本守君) 概数でございますが、全国的に本社で指名いたしておりますのと、各支社単位で指名いたしておりますのと全部合わせますと、大体六百という数字でございます。
#81
○田代富士男君 いま私の資料では六百五十社ある、そのように承っておりますが、大臣は、少数の業者に集中するということはあまりよくないとおっしゃったのですけれども、ここに載っている数だけざっと計算しましても、四十社ぐらいじゃないかと思うのです。それぞれの規模とかそれはありますけれども、そうしますと、いま大臣の御答弁なさったその感覚と、ちょっと私はズレがあるのじゃないかと思うのですが、この点大臣いかがですか。
#82
○国務大臣(大橋武夫君) いま申し上げました六百数十社というものの中には、その財政的なスケールなどから考えまして、こうしたものを引き受ける資格があるかないか、問題になるような会社が相当あると思いますので、やはりある程度のゆとりのある、したがって、経理状態も良好である、公債を引き受ける余裕があるということになると、だいぶしぼられてくるのじゃないかと思うのです。
#83
○田代富士男君 はっきりしたような、はっきりしないような話ですけれども、私は直接業者の知り合いの人もありますから、ざっくばらんにこの問題を聞いてみました。そうしますと、その業者の人が言うには、この債券は銀行が引き受けてくれないのだ。だからわれわれ業者に対して、国鉄に関係のある事業をやっているわれわれに対して、引き受けてもらいたいと、年度の初めにいつもこのように割り当てがくるのだ。そこで念を押しますと、いま副総裁がおっしゃったとおりに、業者が自主的に申し出をして、業者の間において自主的に検討していただくというようなことも聞きましたが、その業者の名前はここであえて出しません、もしかこのあとに差しさわりでもあったらたいへんでありますし。およそ実情は割り当てである。年度の初めにいつも、強制的ということはことばがあてはまらないかもわかりませんが、建設業者とすれば当然これは引き受けなくちゃならないものだというふうに、慣例と申しますか、そのようなもう空気、情勢、状況というものができ上がってしまっているわけなんです。私は、このような会社企業に対して債券を引き受けさすということは、あまりよくないと思うのですが、この点はどうでしょう。
#84
○国務大臣(大橋武夫君) 最後に仰せられましたおことばにつきましては、私も全くそのとおりに存じます。したがって、こうした方法はできるだけ避けたいというのが関係者一同の願いでございますが、御承知のように、予算編成におきまして、特別債、しかも政府保証のないようなものがございまして、これを何とか資金化しなければ、その年度の工事が円滑に進まないというような公団の財政事情でございますので、やむを得ずこうした業者からも、自主的に引き受ける希望のある向きには引き受けてもらうという措置をとっているわけでございます。
 そこで実際問題といたしましては、個々の業者を公団が呼んで、一々談判をするというような形はとっておらないようでございまして、まず業者の団体がございます。鉄道建設業協会というところなんだそうでございますが、その団体に対して、ひとつこの会員の中で、無理しない程度で自発的に引き受ける者があったならば、ひとつ適当に引き受けてもらえるようにお世話をしてもらいたい、こういうことで、業者の中で自発的に引き受ける意思のある方をごあっせん願っているわけでございます。その業者の団体の相談の中でも、できるだけ割り当てと見られるような無理はしないように、公団としてもよく業界には注意をしてあることとは存じまするので、いまお話しのような誤解の生ずる点はおそらくなかろうとは存じますけれども、しかし、いろいろことばの行き違い、あるいは手続の不徹底等によりまして誤解を生ずる向きがありましてはこれはまことに不本意な次第でございます。今年度分の消化につきましては、この点、特に公団並びに業界に対しましても、絶対にそういう間違いを生じないように十分留意をいたすつもりでございます。ことに今年は、ただいま提出してございまする法案をお認めいただきますというと、政府保証債が出せることになりまするので、これに対しましては金融上の信用も高まり、金融機関の引き受けも期待できるように相なりますので、建設業者の引き受けはできるだけその額を少なくするようにつとめなければならないと存じます。
#85
○田代富士男君 それ以上突っ込んだことはもう差し控えたいと思いますが、いまも話ありましたとおりに、各業者の引き受け金額は、そのような事業規模あるいはそういうものできまったというようなお話でありますが、年間請負高との関連性で金額をきめるというようなことはないと思うのですけれども、もしいままでの説明の中でわかった範囲内で主要業者の工事請負高がわかったならば教えていただきたいと思います。大手十社でけっこうでございます。
#86
○説明員(黒住忠行君) 当該会社の四十年度につきましては、数字がわかっておりますが、四十年度の工事額は、鹿島建設二億九千五百万円、それから間組二百万円、大成建設六億六千四百万円、大林組八億三千九百万円、熊谷組五億三百万円、西松建設五億三千六百万円、清水建設一億三千六百万円、前田建設五億八百万円、鉄建建設十一億四千一百万円、それが六千六百万円の債券発行に相応する会社でございます。その次のグループといたしまして、四千四百万円に相応するグループといたしまして、奥村組五億八千三百万円、飛島建設五億三千万円、村上建設一億三千一百万円、三井工業株式会社一億五千四百万円、佐藤工業四億九千八百万円でございます。そのあと千四百万円に相応する会社が七、八社ございます。以上まあ申し上げましたおもなものでございますが、さらに工事額数百万円というものもございます。
#87
○田代富士男君 それで、いま請負金額は四十年度の金額がわかりまして、いま請負金額高とのあれはないというようなことで、間組の場合は四十年度においては請負金額が二百万円になっております、公団の場合は。だからこれに対して、例を言いますと、大成は六億六千四百万円と、だから請負金額に対して債券の引き受けをやったわけじゃないとおっしゃると思うのですけれども、債券引き受け額は、ともに間も大成も六千六百万円じゃないか。片や二百万円、片や六億六千万円、こういう請負高との関係はないとおっしゃいますけれども、もう一つの見方をしますと、間組の四十一年度の国鉄全体の工事請負では四十五億九千六百万円である、国鉄全体。またいま申しました大成建設が五十四億九千七百万円、だからこちらのほうでは少なくても、公団のほうじゃ少なくても、国鉄全体の仕事をしている量においてはさほど変わりがない。また鹿島建設を例にとりましても、四十年度の全国公団の請負金額は二億九千二百万円、間組と比べますと、間組はたった二百万円、こうじゃないか。しかし四十一年度の国鉄の工事の請負総額は三十五億七千六百万円です。そうしますと、公団全体、公団としての請負金額というものに対しては割り当てをしていないと言いますけれども、公団の仕事も国鉄の一貫した仕事です。そうしますと、どうしてもこれは工事の請負額との関連というものがあるような気がしてならないのです。そうしますと、そのように考えていきますと、このような建設業者に債券を引き受けさせておりますと、もしか公団として不正な工事があった場合でも追及できるかというのです。どうしてもお願いする立場でありますならば、まあまあというような形になってしまう。だからそういうわけで、そういう業者に対する引き受けということは、いまも大臣があまり好ましくないと、当然そういう建設業者に引き受けさすということは好ましくないと言いましたけれども、もう一度関連性から考えて割り当てないのかどうか、その点をもう一度お答え願いたいと思いますが、この点いかがでしょうか。
#88
○参考人(篠原武司君) ただいまお話のありましたように、仕事の量に応じて引き受けの金額を割り当てたというようなことは絶対にございません、これは。それからわれわれといたしましては、この前に申し上げましたように、今後こういう業界に引き受けてもらうのは極力やめてもらいたいというふうに運輸省にお願いしたいと思っております。
#89
○田代富士男君 それじゃあいま副総裁は絶対にないとおっしゃいましたけれども、この数字ですね、私はいまそのためにるる数字を申し述べましたけれども、これは関係ありませんか、国鉄の工事全体として。だから関係がないとおっしゃれば、いまさっき鉄道建設協会というワンクッションを置きまして、これを債券の引き受け等を、建設していらっしゃるときにその規模あるいは運用資金等に応じて割り当ても考えていると、そういうことも加味されたならば、こういう工事の内容というものにつきましても当然考えられる点と違いますか。全然考えていないとおっしゃるのですか。そのために、公団自身の割り当てからいくならばこれは考えられないことでしょうけれども、公団というのは国鉄自身の建設のごく一部分の建設、国鉄全体の。それ以外の仕事も相手の業者やっているわけです。だから間組におきまして二百万円です。二百万円のそれの請負しかやっていないところに対して、昨年度は六千六百万円の債券の引き受けをやっている。四十年度は十億円、今期は三十億、それでないということは、私は断じてありませんとおっしゃいますけれども、総体的な国鉄の工事の金額からいうならばうなずける点が出てくるわけで、その点どうですか。運輸大臣にお聞きしたいと思います、副総裁はないとおっしゃいますから。
#90
○国務大臣(大橋武夫君) 私もないと思います。いろいろありそうに思われるという根拠として、鉄道建設公団からの工事受注量ばかりでなく、国鉄からの工事受注量をも合算して御説明ございましたが、それらから、あるいはそういうお感じをお持ちになることはやむを得ませんが、公団といたしましても、また運輸当局といたしましても、そういうことは絶対にいたすつもりはございませんし、また現実にない、こう確信をいたしております。
#91
○参考人(篠原武司君) 誤解のないように、請負のやり方をちょっと御説明しておきたいんですが、公団におきましては、債券の引き受けについては本社じきじきでやっております。しかし、支社長に請負関係は権限をまかしておりまして、支社長のところでやっておりますし、支社長が、国鉄がどれだけ最近請負工事をやっているか、あるいは債券がどうなっているかということはそう知らないと思いますけれども、それですから、そういう関連は私は絶対にないということを重ねて申し上げます。
#92
○田代富士男君 大臣と副総裁からそれだけのことを聞きましたが、今後もそのような姿勢で進んでもらいたいと思います、よろしゅうございましょうか。
 それから次に、債券の発行高のことについてちょっとお尋ねしたいと思いますが、三十九年に公団が発足して以来、債券発行高の累計は幾らになっているのか、いままた、この十年計画の資料を受け取りましたけれども、今後の新線建設計画、その資金の計画等につきまして、概要をちょっと御説明願いたいと思います。
#93
○説明員(黒住忠行君) 特別債は四十年度から発行いたしておりまして、四十年度が百二十五億、それから四十一年度が百八十億、それから四十二年度は二百二十六億五千万円の予定でございます。
#94
○田代富士男君 合計、累計で幾らですか。
#95
○参考人(根本守君) 四十一年度までの発行額が三百五億でございます。
#96
○田代富士男君 で、三十九年度に公団が発足したときに、時の運輸大臣は綾部さんであったと思いますが、そのときに十年計画としてこの委員会で発足されたときに約三千億、最初の五カ年間で一千億程度の資金の計画ということであったんですけれども、いますでにどれくらいの資金を必要としたのであるか、どのようになっておるのか、その点ちょっとお願いしたいと思うのです。
#97
○参考人(綾部健太郎君) 数字にわたることですから、従来からの副総裁に答弁させます。
#98
○参考人(篠原武司君) 公団発足当時は、国鉄時代に、古く、積算した数字に基づいてやっておりましたので、したがいまして、単価が非常に安かったのでございますが、その後われわれのところで再検討いたしまして数字を訂正いたしたところがこういう資料になったわけでございます。
#99
○田代富士男君 さらに、当初の計画と現在とではどのような状況ですか、見通しとして。
#100
○参考人(篠原武司君) いまの御質問の内容がちょっとわかりにくかったのですが、もう一ぺん。
#101
○田代富士男君 当初立てられた計画と現在と考えて、どの程度まで進んでいるか、その点をちょっと説明していただきたいと思います。
#102
○参考人(篠原武司君) どうも申しわけないですが、具体的にもう少し……。
#103
○田代富士男君 十年間で約三千億、最初の五カ年間で一千億程度の資金計画ということでありましたけれども、いままでどのくらいの資金を必要としたのであるか、それがさっきの話では、ここに出てきたパンフレットにあらわれておる、このように申されましたですね、ここにあらわれておるこれだけじゃなくて、これはわかりますけれども。
#104
○参考人(篠原武司君) その当時のこともそう詳しくは私承知しておりませんで、どうも正確な数字がよくわかりかねるのでございますが、画で四十一年では三百億ちょっとくらいしかいっておりませんですが、したがいまして、四十二年度公団といたしましては八百七十六億要求いたしまして五百二十五億の予算を獲得したわけでございますので、したがって、予定よりも少しずつ延びておりますので、後年度にしわ寄せがいくのではないかというふうに思います。
#105
○田代富士男君 予定より延びていますか。
#106
○参考人(篠原武司君) 予定より少し下回っておりますので、後年度に少し予算をよけいいただければこれは回復するというふうに考えております。
#107
○田代富士男君 次の質問に移りますけれども、同じく三十九年度発足のときに、国鉄は各年度に七十五億、その残は政府出資でまかなうというような話で出発されたということを見ておりますけれども、それが現在の状況では、いままでの調子でいくと、最初の公債発行の償還のときには、一千億をこすような発行高になるのじゃないかと思うわけです。そうした場合の今後の資金計画にしましても、いま十カ年計画のここに数字が出ておりますけれども、そのような償還は、期限がきたときにどのように対処されるのか、その点お願いしたいと思います。
#108
○説明員(黒住忠行君) 債券は有償でもちろんございまするので、有償の路線にその債券を使うわけでございます。それで国鉄から貸し付け料を取るわけでございまして、その利子と、それから減価償却費相当額と管理費的なものが貸し付け料の中に入るわけでございます。ただし利子の一部につきましては、六分五厘までのものは政府が補給をいたしております。それを合計いたしまして、貸し付け料といたしまして減価償却相当費等が入っておりますので、将来はそのもので支払うという計算になっております。
#109
○田代富士男君 時間もなんでしょうから、じゃ湖西線の問題についてちょっとお尋ねしたいと思いますが、湖西線は三十九年度に国鉄に買収が決定したと思います。その後現在までこの計画につきましても前田建設が請け負いするようになっておりますけれども、湖西線の進行状況はどのようになっておりますか。三十九年に話はなっております。どのように進んでおるか、その点御説明願いたいと思います。
#110
○参考人(篠原武司君) 湖西線は、四十一年度に沓掛から順次工事に着手いたしまして、四十二年度は山科からも着工するという予定にいたしておりますが、このうち江若鉄道にからむ部分がございまして、この折衝に時間をかけておりまして、まだこれが解決に至っておりませんので、鋭意これを進めていきたいと思っております。それを除きました区間につきましては、運輸省から認可をいただきまして、工事にかかっておる段階でございますが、まだ用地買収その他で未解決の問題がございますので、この面を解決して四十六年度末には完成したいというふうに考えます。
#111
○田代富士男君 いま、もう山科のほうから工事は着工しているんですか。まだしていないんでしょう。
#112
○参考人(篠原武司君) 用地の問題が解決いたしておりませんので、いまこれを鋭意折衝しております。
#113
○田代富士男君 じゃ、三十九年の六月二十九日に国鉄の湖西線着工が決定ということになりまして、いままで三十九年、四十年、四十一年、四十二年です。四十二年のいま六月です。三ヵ年もたっております。鋭意検討しております、土地買収等に。それだけが今回の湖西線が着工できない理由ですか。山科のその土地の買収ができないために、三年間もおくれている理由になっているのですか。
#114
○参考人(篠原武司君) ここに担当理事も出席しておりますので、担当理事から説明いたさせます。
#115
○参考人(市嶋武視君) 計画担当の市嶋でございますが、御説明いたします。
 湖西線は全線七十七キロでございますが、実際に計画を立てまして、国鉄と協議をして運輸大臣の認可をいただいてから用地買収、着工というような手はずになっております。問題は、江若鉄道の買収問題ですが、それに関係のない山科のほうから北大津間五キロメートル。今津から沓掛の間二十二キロメートル。この両方の区間につきまして、四十一年の十二月二十八日に大臣の認可を受けまして、現在今津から東のほうで三工区ばかり着工いたしております。手前のほうの山科――北大津につきましてはトンネルの技術的な問題もございますし、現在地質調査をやっておりますが、早急に着工いたしたいと考えております。問題は、中間の江若鉄道に関係する分ですが、これは線路敷きを使うということで現在江若鉄道と鋭意折衝中でございます。これが解決し次第着工というような手はずになっております。この部分の大臣の施工認可はまだ申請してございません。
#116
○田代富士男君 いま江若鉄道の中間の分の話をもうちょっと詳しくお話していただけませんか。江若鉄道との中間の部分がどうなっているか、その点の話。
#117
○参考人(市嶋武視君) 中間の大津から今津の間は江若鉄道がいま営業いたしておりますが、この部分は種々比較検討しまして、江若鉄道の線路を使った場合にはどうなるというような検討をいたしまして、江若鉄道と買収の諸問題、いろいろな問題が関係しますが、問題について現在鋭意折衝中でございます。どうしても買収ができないというような問題になりますと、あるいは別線でいくというようなことがあるかとも思いますが、現在は江若鉄道の線を利用するということで現在折衝中でございます。これが決定してから大臣の施工認可をいただいて着工するというような手はずになると思います。
#118
○田代富士男君 私もうちょっと詳しく聞きたかったのですけれども、これも私現地のいろいろな関係者から話も聞きましたが、その工事がすでに山科から北大津までの五キロの間、それから今津から沓掛の北陸線の通るまでの間、ここまでは認可をされて工事を進めておると、いまそちらは申請がないわけです。問題は江若鉄道を買収して、これを湖西線として北陸線に結びつけようという工事ですけれども、これは現地の人の話ですけれども、国鉄側の言い分とすれば、この今津寄りとそれから大津寄りのそちらのほうは私のほうで引き受けますけれども、その中間のほうは御存じのとおりの山のほうでトンネルが多いので、これは線路が引けないから、これは私のほうは買収をしません、まん中は。そういうようなことで買収するなら全部買収したらいいじゃないか、それを山間地帯の一番困難なところだけは買収しない、そういうためにこの工事も一とんざしているのだ、多分そのようなことも解決したのじゃなかろうかという話がありますけれども、それであれば、さっきの公団は公共性を重視して、いまさっき話がありましたとおりに、最初にお聞きしたのはそのためですけれども、国土の総合的な開発と効率的な利益をはかるために鉄道交通網を整備しという、この精神に反するのじゃなかろうか。で、私は一番最初にこのことを大臣にお聞きしたわけなんです。しかし、その時点においてそういうことはないというならば、すでに四十年の暮には航空写真までとっているわけです。その間のいきさつでそういうことがなされて、これは一とんざしている。現在はそういう江若鉄道全部を買い上げることには間違いありませんか。その点どうでしょうか。
#119
○参考人(市嶋武視君) 現在の江若鉄道は非常に古い線でございまして、例を申し上げますと曲線いわゆるカーブが非常に急である。現在私どもがこれから計画しております湖西線は当然東海道線並みの規格で建設するということで運輸省から指示をいただいておりますから、したがいまして、曲線の半径も非常に大きくしなければならない。あるいは八百メートルというような大きな曲線にしましてスピードアップをはかるということが一番大きな問題でございます。したがいまして、できるだけ利用する場合には利用したいということでいままで検討したのでございますが、そういう非常に急なカーブの分は別にやはり線路をつくらざるを得ないというような実情でございまして、全線全部を利用するということは技術的にできない。したがって、使わない場所が少しございます。
#120
○田代富士男君 使えない場所がありますと、そこが問題じゃないのですか。だから使えない場所があると、確かに私もその電車乗りましたけれども、カーブが多過ぎるくらい多い。また全国一値段の高い電車です。週刊誌にも取り上げられるような有名な電車です。だからそういう地域開発のために、国土開発のために公団の性質として――ことばを変えて言うならば、赤字は覚悟の上にと言うならば、そのようなことを全部含んで、現地民の声も湖西線に対する賛成の意を示しているわけなんです、にもかかわらず、工事が進まない。公団の性格というものは、一番最初運輸大臣からお聞きしたその精神からいうならば、国鉄でこの現在の江若鉄道は使えないからそこは買うわけにいかない、そこが一番問題になっているところだと私は言っているわけなんです。そういうところを含んだ上にすみやかに――三年もいまこのように決定してからでもたっております。だからそういう江若鉄道との契約の金額等もどの程度であるかということもお聞きしたいと思いますけれども、現段階では交渉はどの辺まで進んでおりますか、どうでしょうか。
#121
○参考人(市嶋武視君) 問題は、最終的にはカーブになるかと思いますが、現在両者で第三者の適正な評価を依頼しましてそれを持ち寄って誠意をもって適正な評価を出していく折衝を続けておる次第でございます。
#122
○田代富士男君 ちょっとはっきりしない答弁ですね。私は現地へ行って聞いてきている、こういうことを最初に申し上げております。いろいろあらゆる代表の人々から聞いてきております。私は公団の趣旨、現在実際そのような工事を行なっているその結果と趣旨とが根本的に違いますから私は聞いているわけなんです。だからこの江若鉄道の中間のその部分につきましても、最初の国鉄と江若鉄道――江若鉄道といいましても京阪電車が六〇%の資本を持っております。江若鉄道というよりも京阪電車対国鉄との交渉になっております。京阪電車と国鉄との交渉の段階において江若鉄道と名前は言っておりますが、最初は十二億という第一番目の線が打ち出されたはずです。どうしてそのように少ないかと言われたら、必要のないものは要らないんだ、どうしても生かすべきそれだけいただきましょうというようなことで決裂したというようなことを聞いております。それがその江若鉄道の中間の線になっているわけです。そういう点で今回の趣旨から言うならば、そういうことも全部含んだ上にやるべきだ、私はそう思うのです。それと同時に、江若鉄道にはバス路線もあります。バス路線は京阪三条から北は小浜までいくバス路線もあります。バス路線は違うとおっしゃるかもしれませんが、江若鉄道の軌道のほうは全国最高の赤字路線です。バスのほうは黒字、今期はちょっと赤字になったとも聞いておりますけれども、そのように最初十二億ということで進んだということを地元で聞いております。それが現在どの程度……。
#123
○委員長(天坊裕彦君) 田代君、ちょっとお話中ですが、運輸大臣一時半から次の予定があるのですが、大臣に質問ありますか。なるべくひとつ……。
#124
○田代富士男君 その点の経過がわからないならわからないでけっこうですよ、おっしゃるとおり時間がないとおっしゃるならば。しかし三年間もたっていまここでそういうところまで初耳ですというようなことなんですけれども、これ、まあきょうはわからなかったら次回に回してもけっこうですけれども、どうなんでしょう。
#125
○参考人(篠原武司君) ただいまこの問題につきましては、江若鉄道と公団の間で金額の点を出し合って折衝しております段階でございますので、ここしばらく御猶予願って、数字の説明その他は差し控えさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
#126
○田代富士男君 じゃあ大臣はこの問題、いまいろいろ私が申し上げたことはごく一部分です、いまから話そうということの。大臣は一時半から会合と思いますけれども、そのために私は一番最初にいろいろ大臣にお尋ねしたのです。その点についてどうお考えですか。
#127
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま鉄道建設公団と江若鉄道の間におきまして買収の折衝中でございますが、建設公団は妥当な範囲内でできるだけ用地を安く取得したいという考え、江若鉄道は鉄道を譲り渡すに際してできるだけ金額を高くしたい、こういうことだと思うのでございます。せっかく折衝いたしておりまする最中において政府がとかくの意見を差しはさむことは私は折衝に必ずしもいい影響を与えるとも考えられませんので、先ほど副総裁からもしばらく御猶予をいただきたいということを申し上げましたが、私もこの折衝がある程度めどがつきますまで、これ以上の発言を差し控えさせていただくことがよろしいかと、かように存じます。
#128
○田代富士男君 大臣がそこまでおっしゃるならば一応保留したいと思いますが、さっきからいろいろ話がありますが、江若鉄道が湖西線になりましてもこれは赤字はつきものなんではないかと思います。向こうの人口の配分から考えましても、北陸線に結んだとしても赤字になるかもしれませんけれども、そういうわけでいろいろ話が出ておりましたバス路線の問題であります。特に私は関西であります関係で、この資料のもとに関西関係の工事の個所を調べてみました。そうしますとこの湖西線は確かに軌道をつけてもらいたいという住民の声は大きいです。しかし、ここにあります大林組が引き受けております宮守線の件、宮守線は、いまさっき政治路線のことを岡委員のほうからお話がありましたが、これは地元民の声でありますけれども、政治路線である、地元の人々は猛烈に反対です。これは現地の人から私は聞きました。しかし、皆さん方のお立場とすれば、当市の市議会におきましても議決をしておるのです。この宮守線の建設に対して議決をしておるから賛成であるというようなお考えではないかと思いますが、あらゆるいろいろな角度から検討しまして、あすこには河守鉱山という鉱山があります。その鉱山の鉄道を主体として福知山から大江町、河守町へつなごうという宮守線でありますけれども、ここは御承知のとおりにそのような軌道にするより、ここにありますように「国土の総合的な開発と効率的な利用を図るため」であるならば、軌道よりもバス路線のほうがこの趣旨にぴったりではないかと思うのです。現地をごらんになったら一望のもとにわかると思いますけれども、国鉄として三年前に調査線になっていると思うのです。そこでいま申すとおりに、これは地元の人が言っておりました、私が言うのではありませんよ、地元の人の声を代表して言うならば、これは自民党の前尾さんの地盤です、前尾路線というような声がもう町一ぱいに広がっております。こういう赤字になるようなこんな路線をつけてもらうくらいならばどうしてバス路線にしてもらえないのだろうか、地元ではこういうような声です。何とばかげたことをやるのだろう、これは地元の意見です。私が言うのではありません。そういうような、国鉄も何とか考えればよさそうに、現地調査に来た人が当局へどんな報告をしておるのだろう、そういう痛烈な声もあります。ただ市議会で決定したからということによって、そのように新線の予定になっておりますけれども、こういう点、今後地元の人の声を聞くというようなことも大事じゃないかと思います。また、さっき委員会でも出ておりました建設省とも相談の上にいろいろ聞くという、そういうこととあわせて、どうしても赤字でもやるのが本望ではないと思います。同じ国土開発をするにおいても赤字は覚悟の上でといいながら、そこでここにありますように「効率的な利用を図るため」ということは、こういうことを考えた上の効率的な利用ではないかと思うのです。ですからこれは着手してしまった以上はしかたありません。もう宮守線の場合は宮津側からは七分通りでき上がっております。まだ江守町のほうからは工事はしておりませんけれども、今後こういう計画をする場合には、あくまでそのような一人の人の圧力に屈するといいますか、政治路線というような呼ばわりをされないように、もっと地元の人の意見を聞くような、そういうことも考慮してやっていただきたいと思うけれども、この点について運輸大臣の考えをお聞きしたいと思います。
#129
○国務大臣(大橋武夫君) 新線を今後選び出す際におきまして、政治路線なるものは一切認めるべきではないじゃないか、また、それを避けるための方法として、地元の一般住民の意向をよく確かめるべきであるというお話でございますが、全く賛成でございます。今後御趣旨に沿うようにいたします。
#130
○大倉精一君 関連してちょっと。大臣、湖西線の問題について老婆心ながら、この際一言私は申し上げておきたいと思うんですけれども、新線建設と、それからその路線に対し既存の私企業の鉄道、これとの関係については十分ひとつ大臣配慮してもらいたい。たとえば今度の場合、江若鉄道が条件に応じなければ別の線を引っ張るぞ、こうなれば、江若鉄道というものは消えてなくなる運命にあるわけなんですよ。ですから、この交渉というものは一対一の交渉じゃないと思います。ですから、そういう点が新線建設の敷設に伴ってこれからも、あるいは各方面にも出てくると思うんです。その路線におけるところの既存の私鉄等の関係、そういう点については特にひとつ大臣、関心を持ってもらいたいということを老婆心ながら、この際申し上げておきたいと思います。ちょっと御所見を。
#131
○国務大臣(大橋武夫君) 江若線につきましては、今後建設計画を審査して命令を出すことになるわけでございます。計画を審査するにあたりましては、もとより御趣旨のような点も含めまして、十分間違いのないようにいたします。
#132
○委員長(天坊裕彦君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度にいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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